JP5190065B2 - プロピレングリコールの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、グリセリンを原料とするプロピレングリコールの製造方法に関する。
近年、地球温暖化を抑制する対策の一つとして、植物及び/または動物油脂を原料としたバイオディーゼルと呼ばれているディーゼルエンジン用燃料が開発されている。バイオディーゼルの製造過程ではグリセリンが原料油脂に対して約10%程度副生しており、該グリセリンの有効活用が精力的に研究されている。
一方、プロピレングリコールはグリセリンの1位の水酸基が水素に変換された化合物であるが、生物への毒性が低く、また無味無臭であることから、保湿剤、潤滑剤、乳化剤、不凍液、溶媒などとして、広く医薬品や化粧品、食料品などの分野で用いられている。一般にプロピレングリコールは化石原料と呼ばれている石油から誘導されるプロピレンを酸化してプロピレンオキシドとし、その後、それを水和することにより製造されている。
ここで、前記のグリセリンの有効活用について、銅触媒を使用してグリセリンをプロピレングリコールに変換することが知られている。例えば米国特許第5214219号明細書には、酸化銅および酸化亜鉛を含む混合物触媒の存在下、グリセリンと水素を反応させて、グリセリンをプロピレングリコールおよびエチレングリコールに変換する方法が開示されている。
またWO2007/010299号パンフレットには、触媒の存在下、特定の反応温度、特定の反応圧力、特定の水素と原料との量比および特定の反応時間かつ気相で、グリセリンを水素化する方法が開示されている。そしてその反応に用いられる触媒として、酸化銅および酸化亜鉛を含む触媒や、酸化銅およびシリカを含む触媒等が例示されている。この方法によれば、高収率かつ高転化率でプロピレングリコールを得ることができるが、グリセリンを気化器で気化する必要があり,反応を実施するためのエネルギーが増大するため経済的に不利であり、改良が望まれる。
このように、触媒や反応条件に着目した、様々なプロピレングリコールの製造方法が開発されている。しかし、上記特許文献においては,酸化銅,酸化亜鉛およびシリカのすべてを含む触媒に関しては何ら記述がなく,それらの適切な量比などについても、何ら開示も示唆もされていない。
米国特許第5214219号明細書 WO2007/010299号パンフレット
本発明は、グリセリンを原料とするプロピレングリコールの製造方法において、グリセリンを気化する工程を必要としないプロピレングリコールを製造する方法を提供することを課題とする。
本発明者らは上記の課題を解決するために鋭意研究した結果、銅および酸化銅の少なくとも一方,酸化亜鉛およびシリカを含む触媒を用いることにより、上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。特に、上記3成分を特定の割合で含む触媒を用いることにより、高収率でプロピレングリコールを製造することができることを見出した。さらに、該触媒中の各成分の好ましい割合が、触媒の製造方法によって異なることをも本発明者らは見出した。
即ち本発明の要旨は、銅および酸化銅の少なくとも一方,酸化亜鉛およびシリカを含む触媒Aの存在下で、グリセリンに接触水素添加をしてプロピレングリコールを得る工程を含むことを特徴とするプロピレングリコールの製造方法である。
前記触媒A 100重量%中のシリカの含有量は、0.1〜25重量%であることが望ましい。
前記触媒Aにおける銅および酸化銅の少なくとも一方とシリカとの重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:シリカ)は、0.5:1〜700:1の範囲にあることが望ましい。
さらに,前記触媒Aにおける銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛との重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:酸化亜鉛)が、6:1〜5:90の範囲にあることもまた望ましい。
前記触媒Aが共沈法または含浸法により調製されたものである場合には、前記触媒A 100重量%中のシリカの含有量は、0.1〜25重量%であることが望ましく、前記触媒Aにおける銅および酸化銅の少なくとも一方とシリカとの重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:シリカ)は、0.5:1〜700:1の範囲にあることが望ましく、銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛との重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:酸化亜鉛)は、6:1〜5:90の範囲にあることが望ましい。
さらに、前記触媒Aが、銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛とを含む触媒と、シリカとを混合することにより調製されたものである場合には、前記触媒A 100重量%中のシリカの含有量は、0.1〜4.5重量%であることが望ましく、触媒Aにおける銅および酸化銅の少なくとも一方とシリカとの重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:シリカ)は、1.5:1〜700:1の範囲にあることが望ましく、銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛との重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:酸化亜鉛)は、6:1〜5:90の範囲にあることが望ましい。
また、前記触媒Aが、銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛とを含む触媒と、シリカを含む物質又は触媒とを混合することにより調製されたものである場合には、前記触媒A 100重量%中のシリカの含有量は、0.1〜10重量%であることが望ましく、前記触媒Aにおける銅および酸化銅の少なくとも一方とシリカとの重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:シリカ)は、5:1〜700:1の範囲にあることが望ましく、銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛との重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:酸化亜鉛)は、6:1〜5:90の範囲にあることが望ましい。
一方前記触媒Aが、銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛とを含む触媒、または、銅および酸化銅の少なくとも一方、酸化亜鉛およびシリカを含む触媒と、シリカを含む無機バインダーとを押出成型することにより調製されたものである場合には、前記触媒A 100重量%中のシリカの含有量は、0.1〜25重量%であることが望ましく、前記触媒Aにおける銅および酸化銅の少なくとも一方とシリカとの重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:シリカ)は、1.2:1〜700:1の範囲にあることが望ましく、銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛との重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:酸化亜鉛)は、6:1〜5:90の範囲にあることが望ましい。
本発明によれば、銅および酸化銅の少なくとも一方,酸化亜鉛およびシリカを含む触媒Aを用いることにより、グリセリンを気化せずとも、グリセリンからプロピレングリコールを製造することができる。さらに、前記3成分を特定の割合で含む触媒を使用することにより、高収率でプロピレングリコールを製造することができる。したがって、本発明の製造方法には大きな工業的利用価値がある。
以下に本発明の特定の触媒を用いたプロピレングリコールの製造方法を詳細に説明する。
[銅および酸化銅の少なくとも一方,酸化亜鉛およびシリカを含む触媒A]
本発明に使用される触媒は,銅および酸化銅の少なくとも一方,酸化亜鉛およびシリカを含む触媒Aである。その調製方法は特に限定されるものではないが,たとえば以下の方法が挙げられる。
(1)銅,亜鉛およびケイ素の各種塩などを原料として、共沈法,含浸法などにより調製する方法
(2)銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛とを含む触媒と,シリカとを混合する方法
(3)銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛とを含む触媒と,シリカを含む物質または触媒とを混合する方法
(4)銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛とを含む触媒、または、銅および酸化銅の少なくとも一方、酸化亜鉛およびシリカを含む触媒と、
シリカを含む無機バインダーとを押出成型する方法
触媒Aは、たとえば上記の方法により調製することができる。そして本発明者らは、前記触媒A中の、銅および酸化銅の少なくとも一方、酸化亜鉛およびシリカの好ましい割合が、触媒Aをどのような方法により調製したかにより異なることを見出した。以下、上記4つの方法により調製される触媒について説明する。
<(1)の方法で調製される触媒>
上記(1)の方法では、
銅の硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酢酸塩、塩化物、酸化物及び水酸化物等からなる群より選ばれる少なくとも1種と、
亜鉛の硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酢酸塩、塩化物、酸化物及び水酸化物等からなる群より選ばれる少なくとも1種と,
さらにシリカ、コロイダルシリカ、または珪酸ナトリウム等からなる群より選ばれる少なくとも1種とを原料として、共沈法、含浸法などの公知の方法で触媒を製造する。
例えば、共沈法と呼ばれる方法では、銅の硝酸塩と亜鉛の硝酸塩と珪酸ナトリウムとを含む水溶液を塩基の存在下で反応させ,銅、亜鉛およびケイ素を含む共沈物を製造した後、共沈物を乾燥、焼成することにより、本発明に使用される触媒を製造することができる。焼成条件は、通常、300〜600℃で1〜6時間である。
また、使用する銅の硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酢酸塩、塩化物、酸化物及び水酸化物等からなる群より選ばれる少なくとも1種、
亜鉛の硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酢酸塩、塩化物、酸化物及び水酸化物等からなる群より選ばれる少なくとも1種、および
シリカ、コロイダルシリカ、または珪酸ナトリウム等からなる群より選ばれる少なくとも1種の量比を変更することにより、(1)の方法で調製される触媒における銅および酸化銅の少なくとも一方、酸化亜鉛およびシリカの含有割合を調節することができる。
ここで、(1)の方法で調製される触媒100重量%中、前記シリカの含有量は、望ましくは0.1〜25重量%、より望ましくは0.1〜20重量%、特に望ましくは0.5〜15重量%である。シリカの含有量が上記の範囲内にあるかないかによって、その触媒を用いてプロピレングリコールを製造した際の収率が顕著に異なる。シリカの含有量が上記の範囲にある触媒を用いれば、シリカの含有量が上記の範囲を外れた触媒を用いた場合よりも、はるかに高い収率でプロピレングリコールを製造することができる。
また、(1)の方法で調製される触媒に含まれる銅および酸化銅の少なくとも一方とシリカとの重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:シリカ)は,0.5:1〜700:1の範囲にあることが望ましく,1:1〜500:1の範囲にあることがより望ましく、1.5:1〜100:1の範囲にあることが更に望ましい。重量比が上記の範囲にあるかないかによって、その触媒を用いてプロピレングリコールを製造した際の収率が顕著に異なる。重量比が上記の範囲にある触媒を用いれば、重量比が上記の範囲を外れた触媒を用いた場合よりも、はるかに高い収率でプロピレングリコールを製造することができる。
また,(1)の方法で調製される触媒に含まれる銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛との重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:酸化亜鉛)に特に制限はないが,通常6:1〜5:90の範囲にあり、5:1〜10:90の範囲にあることが望ましく,3:1〜6:35の範囲にあることがより望ましく、2:1〜6:35の範囲にあることが特に望ましい。重量比が上記の範囲にある触媒を使用すると、高収率で触媒反応が進行する。
また、(1)の方法で調製される触媒中には、本反応(グリセリンを接触水素添加してプロピレングリコールを得る反応)を阻害しない程度に、酸化銅,酸化亜鉛およびシリカ以外の第4の成分を含有させてもよい。
この成分としては、ナトリウム、カリウム、セシウムなどのアルカリ金属類、マグネシウム、バリウムなどのアルカリ土類金属、ジルコニウム、マンガン、鉄、ニッケル、コバルト,クロム,ロジウム,ルテニウム,パラジウム、白金などの遷移金属,アルミニウム等の周期律表第13族元素,およびこれらの酸化物などが挙げられる。
この第4の成分を触媒に含有させることにより、触媒の効果の持続性向上や触媒の安定性向上が期待される。
<(2)の方法で調製される触媒>
上記(2)の方法では、銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛とを含む触媒1と、シリカとを混合することにより触媒を製造する。混合は、物理的な混合である。
(2)の方法で使用される触媒1としては,上記の公知の方法(共沈法、含浸法、混練法など)で製造された触媒や,市販されているもの(例えば,日揮化学(株)製F10Gやズードケミー触媒(株)製シフトマックス210等)を使用することができる。
また,シリカとしては,公知の方法,例えば水熱合成で製造されたシリカや市販のシリカ(例えば,富士シリシア(株)製キャリアクトQ6など)などを使用することができる。
(2)の方法で調製される触媒100重量%中、前記シリカの含有量は、望ましくは0.1〜4.5重量%、より望ましくは0.1〜4重量%であり、特に望ましくは0.2〜4重量%である。シリカの含有量が上記の範囲内にあるかないかによって、その触媒を用いてプロピレングリコールを製造した際の収率が顕著に異なる。シリカの含有量が上記の範囲にある触媒を用いれば、シリカの含有量が上記の範囲を外れた触媒を用いた場合よりも、はるかに高い収率でプロピレングリコールを製造することができる。
なお、(2)の方法で調製される触媒を調製する際の、混合に供する触媒1の粉末とシリカ粉末との量比、および前記触媒1における銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛との量比を調整することにより、得られる触媒における銅および酸化銅の少なくとも一方、酸化亜鉛およびシリカの含有割合を調整することができる。
また、(2)の方法で調製される触媒に含まれる銅および酸化銅の少なくとも一方とシリカとの重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:シリカ)は,1.5:1〜700:1の範囲にあることが望ましく,2.5:1〜650:1の範囲にあることがより望ましく、5:1〜350:1の範囲にあることが特に望ましい。重量比が上記の範囲にあるかないかによって、その触媒を用いてプロピレングリコールを製造した際の収率が顕著に異なる。重量比が上記の範囲にある触媒を使用した場合には,重量比が上記の範囲を外れた触媒を使用した場合よりもはるかに高い収率でプロピレングリコールを製造することができる。
また、(2)の方法で調製される触媒に含まれる銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛との重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:酸化亜鉛)に特に制限はないが,通常6:1〜5:90の範囲にあり、5:1〜10:90の範囲にあることが望ましく,3:1〜6:35の範囲にあることがより望ましく、2:1〜6:35の範囲にあることが特に望ましい。重量比が上記の範囲にある触媒を使用すると、高収率で触媒反応が進行する。
また、(2)の方法で調製される触媒中には、本反応を阻害しない程度に、銅および酸化銅の少なくとも一方,酸化亜鉛およびシリカ以外の第4の成分を含有させてもよい。
この成分としては、ナトリウム、カリウム、セシウムなどのアルカリ金属類、マグネシウム、バリウムなどのアルカリ土類金属、ジルコニウム、マンガン、鉄、ニッケル、コバルト,クロム,ロジウム,ルテニウム,パラジウム、白金などの遷移金属,アルミニウム等の周期律表第13族元素,およびこれらの酸化物などが挙げられる。
この第4成分を触媒に含有させることにより、触媒の効果の持続性向上や触媒の安定性向上が期待される。
この第4成分は,触媒1中および/またはシリカ中に適宜含有させることができる。すなわち,触媒1およびシリカの両方に含有させてもよいし,どちらか一方に含有させてもよい。
<(3)の方法で調製される触媒>
上記(3)の方法では、銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛とを含む触媒2と,シリカを含む物質または触媒とを混合することにより触媒を製造する。混合は、物理的な混合である。
触媒2としては、上記(2)の方法で調製される触媒について説明した銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛とを含む触媒1と同様のものが挙げられる。
前記シリカを含む物質又は触媒としては、シリカ/アルミナ,シリカ/マグネシア等の公知の複合酸化物(これらに触媒活性はない)等や,銅および酸化銅の少なくとも一方とシリカとを含む触媒が挙げられる。
前記銅および酸化銅の少なくとも一方とシリカとを含む触媒としては、たとえば上記の公知の方法(共沈法、含浸法、混練法など)で製造された銅および酸化銅の少なくとも一方とシリカとを含む触媒や,市販されているもの(例えば,日揮化学(株)製E35Sや堺化学工業(株)製KC−1H,エヌ・イー・ケムキャット(株)製Cu−0860E等)を挙げることができる。
(3)の方法で調製される触媒100重量%中、前記シリカの含有量は、望ましくは0.1〜10%、より望ましくは0.1〜9重量%であり、特に望ましいのは0.5〜6重量%である。シリカの含有量が上記の範囲内にあるかないかによって、その触媒を用いてプロピレングリコールを製造した際の収率が顕著に異なる。シリカの含有量が上記の範囲にある触媒を用いれば、シリカの含有量が上記の範囲を外れた触媒を用いた場合よりも、はるかに高い収率でプロピレングリコールを製造することができる。
なお、(3)の方法で得られる触媒における銅および酸化銅の少なくとも一方、酸化亜鉛およびシリカの含有割合は、触媒を調製する際の以下のものの割合を調整することにより、調整することができる。
(i)混合に供する触媒2の粉末とシリカを含む物質又は触媒の粉末との量比
(ii)触媒2における銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛との量比
(iii)シリカを含む物質又は触媒に銅および酸化銅の少なくとも一方または酸化亜鉛が含まれる場合には、シリカを含む物質又は触媒中のシリカと銅および酸化銅の少なくとも一方および/または酸化亜鉛との量比
また、(3)の方法で調製される触媒に含まれる銅および酸化銅の少なくとも一方とシリカとの重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:シリカ)は,5:1〜700:1の範囲にあることが望ましく,5:1〜500:1の範囲にあることがより望ましく、8:1〜100:1の範囲にあることが特に望ましい。重量比が上記の範囲にあるかないかによって、その触媒を用いてプロピレングリコールを製造した際の収率が顕著に異なる。重量比が上記の範囲にある触媒を使用した場合には,重量比が上記の範囲を外れた触媒を使用した場合よりもはるかに高い収率でプロピレングリコールを製造することができる。なお、ここで銅および酸化銅の少なくとも一方の重量は、シリカを含む物質または触媒に銅および酸化銅の少なくとも一方が含まれる場合には、触媒2中の銅および酸化銅の重量と、シリカを含む物質または触媒中の銅および酸化銅の重量との合計を指す。
また、(3)の方法で調製される触媒に含まれる銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛との重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:酸化亜鉛)に特に制限はないが,通常6:1〜5:90の範囲にあり、5:1〜10:90の範囲にあることが望ましく,3:1〜6:35の範囲にあることがより望ましく、2:1〜6:35の範囲にあることが特に望ましい。重量比が上記の範囲にある触媒を使用すると、高収率で触媒反応が進行する。なお、ここで銅および酸化銅の少なくとも一方の重量は、シリカを含む物質または触媒に銅および酸化銅の少なくとも一方が含まれる場合には、触媒2中の銅および酸化銅の重量と、シリカを含む物質または触媒中の銅および酸化銅の重量との合計を指す。また酸化亜鉛の重量は、シリカを含む物質又は触媒に酸化亜鉛が含まれる場合には、触媒2中の酸化亜鉛の重量と、シリカを含む物質又は触媒中の酸化亜鉛の重量との合計を指す。
また、(3)の方法で調製される触媒中には、本反応を阻害しない程度に、銅および酸化銅の少なくとも一方,酸化亜鉛およびシリカ以外の第4の成分を含有させてもよい。
この成分としては、ナトリウム、カリウム、セシウムなどのアルカリ金属類、マグネシウム、バリウムなどのアルカリ土類金属、ジルコニウム、マンガン、鉄、ニッケル、コバルト,クロム,ロジウム,ルテニウム,パラジウム、白金などの遷移金属,アルミニウム等の周期律表第13族元素,およびこれらの酸化物などが挙げられる。
この第4成分を触媒に含有させることにより、触媒の効果の持続性向上や触媒の安定性向上が期待される。
この第4成分は,触媒2中および/またはシリカを含む物質又は触媒中に適宜含有させることができる。すなわち,触媒2およびシリカを含む物質又は触媒の両方に含有させてもよいし,どちらか一方に含有させてもよい。
<(4)の方法で調製される触媒>
上記(4)の方法では、銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛とを含む触媒3、または、銅および酸化銅の少なくとも一方、酸化亜鉛およびシリカを含む触媒4と、シリカを含む無機バインダーとを押出成型することにより触媒を製造する。
前記触媒3としては、上記(2)の方法で調製される触媒について説明した銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛とを含む触媒1と同様のものが挙げられる。
前記触媒4としては、たとえば上記(1)の方法で調製された触媒が挙げられる。
押出成型においては、前記触媒3または4と、シリカを含む無機バインダーと、成型助剤と水とを混練し、得られた混練物を押出し、乾燥、焼成する。
(シリカを含む無機バインダー)
前記シリカを含む無機バインダーとしては、シリカそのもの、ならびに、
シリカと、アルミナ、アルミナ・シリカ、活性白土、ベントナイト、モンモリロナイト等のスメクタイト系膨潤性粘土を主成分として含む粘土鉱物などの無機バインダーとを組み合わせて用いるものなどが挙げられる。
無機バインダーとしてのシリカは、粉末状シリカやコロイダルシリカなどである。コロイダルシリカとはコロイド状のシリカ粒子が水に分散した状態の混合物であり、アルカリ型、アンモニウム型のコロイダルシリカが好ましく用いられる。商業的に入手できる製品例えば、シグマ社のヒュームドシリカ、日産化学社製のスノーテックシリーズ、Grace Davison社のLUDOXコロイダルシリカなどの製品群などを使用することもできる。
無機バインダーとしてのシリカの使用量は、押出成型された触媒中の全シリカの含有量が好ましくは0.1重量%〜25重量%の範囲となる量とする。全シリカの含有量が上記の範囲内にあるかないかによって、その触媒を用いてプロピレングリコールを製造した際の収率が顕著に異なる。シリカの含有量が上記の範囲にある触媒を用いれば、シリカの含有量が上記の範囲を外れた触媒を用いた場合よりも、はるかに高い収率でプロピレングリコールを製造することができる。
シリカを含む無機バインダーとしてシリカを単独で用いて押出成型しても、十分な触媒の強度が得られるが、更に触媒の強度を補うために、他の無機バインダーを組み合わせて用いてもよい。シリカを含む無機バインダーの使用量は触媒3または4の重量に対して、通常3重量%〜40重量%、好ましくは3重量%〜35重量%、更に好ましくは3重量%〜30重量%である。
(成型助剤)
前記成型助剤には、増粘剤、分散剤、界面活性剤、解こう剤、保水剤、有機バインダーなどとよばれる物質が含まれる。これらの成型助剤は多くの場合、いくつかの性質を備えているが、便宜上上記のようにその一性能で呼ばれているのである。これらは単独で使うこともできるし、共存させて用いることもできる。成型助剤の役割は、触媒3または4とシリカを含む無機バインダーとを均一に分散させることや結合させることなどの他に、混合物を押出し可能な粘度に調整することなどである。
成型助剤としては、有機化合物、合成樹脂、ガム、天然高分子などがあり、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、アルギン酸ポリプロピレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリウレタン、キサンタンガム及びこれらの共重合体や誘導体から選ばれる少なくとも一種類が好適に利用できる。成型助剤は、押出工程後の焼成工程で燃焼、蒸発するので、最終的に触媒A中に残らない。
使用する成型助剤の全重量は、触媒3または4の重量に対して通常2重量%以上15重量%以下であり、好ましくは2重量%以上10重量%以下である。
(水)
押出成型においては、押出成型に用いる全成分(水を含む)に対して、水の重量割合が通常20〜60%、好ましくは25〜55%になるように調整する。この範囲未満では混練物の粘度が高く成型加工できない場合がある。またこの範囲をこえると、得られた触媒の破砕強度が弱く、工業触媒として用いることができない場合がある。
(有機高分子粒子)
押出成型において、上記のシリカを含む無機バインダー、水の他に成型時の操作を円滑に行うために、有機高分子粒子を加えてもよい。前記有機高分子粒子の例としては、シリコーンゴム、シリコーン樹脂、ポリスチレン、架橋ポリスチレン、ポリスチレン系樹脂、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリロニトリル共重合体、ポリビニルトルエン、ポリエチレン、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、架橋アクリル樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリロニトリル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリロニトリル共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸グリシジル、架橋ポリメタクリル酸メチル、ポリアクロレイン、ポリグルタルアルデヒド、ポリアクリルアミド、架橋アルコール性樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン樹脂、メラミン−グアナミン樹脂及びポリアクリル酸n−ブチルなどを挙げることができる。
使用する有機高分子粒子の全重量は、触媒3または4の重量に対して通常15重量%以下であり、好ましくは、10重量%以下である。押出工程後の焼成工程で、これら有機高分子粒子は燃焼、蒸発されるので、最終的にこれらは触媒A中に残らない。
(押出成型)
押出成型において、触媒Aは、好ましくは、触媒3または4の粉末100重量部、シリカを含む無機バインダー3重量部〜40重量部、成型助剤2重量部〜15重量部、水20重量部〜60重量部、さらに必要に応じて有機高分子粒子15重量部以下を混練して、得られた混練物を押出し、乾燥、焼成することにより製造される。
触媒3または4、シリカを含む無機バインダーの原料、成型助剤、水、必要に応じて、有機高分子粒子を混練して、押出しできる状態の混練物にする。混練工程は室温又は室温以上の温度で行われ、適切な粘土状の混練物が製造される。該混練体は押出し機を用いることにより成型される。
混練物を押出した後、乾燥を行う。乾燥条件は特に限定されないが、空気又は窒素の雰囲気又は流通下で、好ましくは25℃〜120℃で通常、1〜100時間行われる。
乾燥工程の次に、空気中または酸素含有ガス存在下もしくは流通下で400℃〜600℃の温度で成型体が通常、1〜6時間焼成される。焼成工程では成型体に急激な変化を与えないために、所定の温度に達するまでに最初は遅い速度で昇温する方法が取られる。
押出成型して得られる触媒Aの粒子形状は、球状、破砕形、扁平形、楕円形等種々の形状にする事ができる。成型触媒の直径は、0.5〜3mmが好ましい。
(押出成型((4)の方法)により調製された触媒A)
(4)の方法で調製される触媒100重量%中、前記シリカの含有量は、望ましくは0.1〜25重量%、より望ましくは0.1〜20重量%であり、特に望ましくは0.4〜20重量%である。シリカの含有量が上記の範囲内にあるかないかによって、その触媒を用いてプロピレングリコールを製造した際の収率が顕著に異なる。シリカの含有量が上記の範囲にある触媒を用いれば、シリカの含有量が上記の範囲を外れた触媒を用いた場合よりも、はるかに高い収率でプロピレングリコールを製造することができる。
なお、(4)の方法で得られる触媒における銅および酸化銅の少なくとも一方、酸化亜鉛およびシリカの含有割合は、触媒を調製する際に用いる、触媒3または触媒4における各成分の含有割合を調整し、さらに、前記触媒3または触媒4と押出成型するシリカを含む無機バインダー中のシリカの量を調整することにより、調整することができる。
(4)の方法で調製される触媒に含まれる銅および酸化銅の少なくとも一方とシリカとの重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:シリカ)は,1.2:1〜700:1の範囲にあることが望ましく,1.3:1〜300:1の範囲にあることがより望ましく、2:1〜250:1の範囲にあることが特に望ましい。重量比が上記の範囲にあるかないかによって、その触媒を用いてプロピレングリコールを製造した際の収率が顕著に異なる。重量比が上記の範囲にある触媒を使用した場合には,重量比が上記の範囲を外れた触媒を使用した場合よりもはるかに高い収率でプロピレングリコールを製造することができる。
また、(4)の方法で調製される触媒に含まれる銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛との重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:酸化亜鉛)に特に制限はないが,通常6:1〜5:90の範囲にあり、5:1〜10:90の範囲にあることが望ましく,4:1〜6:35の範囲にあることがより望ましい。重量比が上記の範囲にある触媒を使用すると、高収率で触媒反応が進行する。
また、(4)の方法で調製される触媒中には本反応を阻害しない程度に、銅および酸化銅の少なくとも一方,酸化亜鉛およびシリカ以外の第4の成分を含有させてもよい。
この成分としては、ナトリウム、カリウム、セシウムなどのアルカリ金属類、マグネシウム、バリウムなどのアルカリ土類金属、ジルコニウム、マンガン、鉄、ニッケル、コバルト,クロム,ロジウム,ルテニウム,パラジウム、白金などの遷移金属,アルミニウム等の周期律表第13族元素,およびこれらの酸化物などが挙げられる。
この第4成分を触媒に含有させることにより、触媒の効果の持続性向上や触媒の安定性向上が期待される。
この第4成分は,触媒3もしくは触媒4中および/またはシリカ中に適宜含有させることができる。すなわち,触媒3もしくは触媒4およびシリカの両方に含有させてもよいし,どちらか一方に含有させてもよい。
以上説明したように、本発明で使用される触媒Aにおける、銅および酸化銅の少なくとも一方、酸化亜鉛およびシリカの好ましい含有割合は、その触媒の製造方法により異なる。
(1)の方法で調製される触媒においては、触媒は共沈法などにより調製されるので、銅および酸化銅の少なくとも一方、酸化亜鉛およびシリカは、分子レベルで見た時に、お互いに近い距離に存在する。
(2)および(3)の方法では、ただ混合するだけなので、得られる触媒においては、(1)の方法で調製される触媒に比べて、銅および酸化銅の少なくとも一方、酸化亜鉛およびシリカのお互いの距離は長い。なお、銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛とは、お互いに近い距離に存在する。銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛とを含む触媒1もしくは2は、(2)の方法で調製される触媒のところで説明したように、公知の方法(共沈法、含浸法、混練法など)で製造された触媒や,市販されているものであるからである。市販されているものも、公知の方法で製造されている。また、(3)の方法においてシリカを含む物質または触媒が銅および酸化銅の少なくとも一方を含んでいる場合には、シリカと銅および酸化銅の少なくとも一方とは、お互いに近い距離に存在する。
そして(4)の方法で調製される触媒においては、ただ混合されるのではなく押出成型されるので、得られる触媒において、銅および酸化銅の少なくとも一方、酸化亜鉛およびシリカのお互いの距離は、(2)および(3)の方法で得られた触媒における3成分のお互いの距離よりも短く、(1)の方法で得られた触媒における3成分のお互いの距離よりも長い。
本発明はグリセリンを接触水素添加してプロピレングリコールを製造する方法であるが、この反応の触媒においては、銅が活性部位であり(反応させる際には、触媒中の酸化銅は還元により銅となる)、酸化亜鉛は銅との相互作用により、銅の活性を高めるものと考えられている。本発明者らはシリカも銅との相互作用により、銅の活性を高めるものと考えている。銅と、酸化亜鉛およびシリカとの相互作用には、お互いの距離が関係すると考えられるので、上記(1)〜(4)の方法で得られた触媒においては、銅および酸化銅の少なくとも一方、酸化亜鉛およびシリカのお互いの距離が異なるため、それぞれの触媒における各成分の好ましい割合も異なるのではないかと本発明者らは考えている。
なお、一般的な指針として、触媒の製造方法によらずにあてはまる、本発明に使用される触媒Aにおける3成分の好ましい割合について以下に説明する。
本発明で使用される触媒A 100重量%中のシリカの含有量は、望ましくは0.1〜25重量%、より望ましくは0.2〜20重量%であり、特に望ましくは0.5〜20重量%である。シリカの含有量が上記の範囲にある触媒を用いれば、非常に高収率でプロピレングリコールを得ることができる。
本発明に使用される触媒Aに含まれる銅および酸化銅の少なくとも一方とシリカとの重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:シリカ)は,0.5:1〜700:1の範囲にあることが望ましく,1.0:1〜500:1の範囲にあることがより望ましく、1.2:1〜350:1の範囲にあることがさらに望ましい。銅および酸化銅の少なくとも一方とシリカとの重量比が上記の範囲にある触媒を用いれば、非常に高収率でプロピレングリコールを得ることができる。
また,本発明で使用される触媒Aに含まれる銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛との重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:酸化亜鉛)に特に制限はないが,通常6:1〜5:90の範囲にあり、5:1〜10:90の範囲にあることが望ましく,4:1〜6:35の範囲にあることがより望ましい。
[反応]
本発明の製造方法においては、銅および酸化銅の少なくとも一方,酸化亜鉛およびシリカを含む触媒Aの存在下でグリセリンに対して接触水素添加をする。前記3成分を含む触媒Aを用いることにより、グリセリンを気化せずとも、グリセリンからプロピレングリコールを製造することができるが、特に前記3成分を特定の割合で含む触媒を用いることにより、高収率でグリセリンからプロピレングリコールを製造することができることを本発明者らは見出した。また、前述のように、触媒Aの製造方法によって、触媒Aにおける3成分の好ましい割合が異なることも、本発明者らは見出した。
触媒Aの使用量は、バッチ式反応器の場合、グリセリン100重量%に対して、通常0.1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%である。
本発明の製造方法ではグリセリンを接触水素添加してプロピレングリコールを得るが、グリセリンは単独、水溶液又は有機溶剤との溶液のいずれの状態でも用いることができる。水又は有機溶剤の使用量は、特に制限はないが、グリセリン100重量%に対して通常10〜90重量%である。容積効率や反応速度の観点から、好ましくは、20〜70重量%である。
本発明の製造方法を実施する反応器としては、オートクレーブ、固定床触媒反応器、流動床触媒反応器又は移動床触媒反応器等を挙げることができる。
本発明において触媒Aを反応器に装入する方法について特に制限はない。例えば,上記(3)の方法で調製される触媒を用いる場合,銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛とを含む触媒2と、シリカを含む物質または触媒とのそれぞれを混合してから反応器に装入してもよい。また、例えば、触媒2と,銅および酸化銅の少なくとも一方とシリカとを含む触媒とを用いる場合、固定床反応器に,それぞれを交互に装入してそれぞれの触媒が層状になるようにしてもよい。
本発明で使用される触媒Aを反応に用いるに際しては、そのまま反応に用いてもよいし、反応で利用する前に予め水素による還元で活性化し、触媒A中に含有される金属化合物を完全にまたは部分的に金属に還元してから用いてもよい。一般にこの還元は100〜400℃で触媒を水素ガスと接触させることにより行なわれる。
また、上記(3)の方法で調製される触媒を使用する場合には、銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛とを含む触媒2のみに対して還元操作を行い、還元操作を経た触媒にシリカを含む物質または触媒を混合してもよいし、触媒2と、シリカを含む物質または触媒とを混合して得られた触媒に対して還元操作を行ってもよい。さらに、触媒2と、銅および酸化銅の少なくとも一方とシリカとを含む触媒に対してそれぞれ還元操作を行った後にそれら還元操作を経た二種類の触媒を混合してもよい。
通常、反応は、連続条件下又はバッチ式に、液相で、100〜350℃の範囲、好ましくは150〜300℃の範囲の反応温度で実施することができる。
連続条件下又はバッチ式の場合、反応は一般に水素圧1〜30MPa、好ましくは2〜20MPaで実施される。このような範囲の圧力では反応速度が十分に速く、効率よくプロピレングリコールを得ることができる。
反応時間は通常1〜20時間である。
本発明の製造方法では上述のように、グリセリンを気化せずとも、グリセリンからプロピレングリコールを製造することができるが、もちろん,グリセリンを気化して接触水素添加を気相で行ってもよい。また、グリセリンを接触水素添加する工程の前に、原料グリセリンから触媒毒を取り除く工程などを適宜加えてもよい。
以上説明したように、本発明では銅および酸化銅の少なくとも一方、酸化亜鉛およびシリカを含む触媒Aの存在下でグリセリンの接触水素添加を行い、プロピレングリコールを製造する。特に上記3成分を特定の割合で含む触媒A(3成分の好ましい割合は、上述のように触媒の製造方法により異なる)を使用することにより、効率よく高収率でプロピレングリコールを製造することができる。そして、前述のように、また後述の実施例から明らかなように、この特定の割合には顕著な意味合いがあり、前記特定の割合を満たす触媒を用いれば、特定の割合を満たさない触媒を用いた場合よりも、はるかに高い収率でプロピレングリコールを製造することができる。
具体的には、上記3成分を特定の割合で含む触媒Aを使用することにより、通常72%以上、好ましくは80%以上のグリセリン転化率で、また通常70%以上、好ましくは75%以上の収率で、プロピレングリコールを製造することができる。
以下実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。尚、グリセリンの転化率およびプロピレングリコールの収率はガスクロマトグラフィー(ガスクロマトグラフ装置:島津社製GC−14A、カラム:アジレント社製HP−INNOWAX、検出器:FID)で算出した。
[実施例1]
グリセリン24g、蒸留水6g、日揮化学(株)製F10G(酸化銅50重量%,酸化亜鉛50重量%)1.0g、日揮化学(株)製E35S(酸化銅67重量%,シリカ27重量%,バインダー6重量%)0.20gを量り取り、電磁誘導回転撹拌装置の付いたSUS316製の100mlオートクレーブに装入した。
オートクレーブ内部を窒素で置換した(10MPa×5回)後、水素で置換(10MPa×5回)を行い、最後に室温で内圧10MPaになるまで水素を充填し、オートクレーブを密閉した。オートクレーブ内部の触媒を含む反応液を撹拌速度450rpmで撹拌しながら、オートクレーブを200℃まで加熱して接触水素添加反応を実施した。12時間後、加熱を停止し、自然放冷でオートクレーブを冷却し、オートクレーブ内の温度が30℃以下に下がってから内部を窒素置換して開封した。内容物をろ過して触媒を除去し、得られた反応液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、グリセリンの転化率は91.1%、プロピレングリコールの収率は86.0%であった。
[実施例2〜9、比較例1〜2]
実施例2〜9および比較例1〜2では、F10GおよびE35Sの使用量を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様に反応を実施した。実施例1とあわせて結果を表1に示す。
Figure 0005190065
表1より、本反応に用いる触媒((3)の方法で調製された触媒)シリカの含有量が0.1〜10重量%の範囲にあると、13.5重量%である場合(実施例7)よりもはるかに高い収率でグリセリンからプロピレングリコールを製造することができることが分かる。
[調製例1a]
<酸化銅:酸化亜鉛=30:70(重量比)の触媒(以下触媒1aと略す。)の調製>
硝酸銅3水和物(18.2g)、硝酸亜鉛6水和物(51.2g)を蒸留水に溶解して、水溶液400mlを調製した(以下この水溶液を水溶液Aと略す。)。一方、無水炭酸ナトリウム(34.1g)を蒸留水に溶解して、水溶液400mlを調製した(以下この水溶液を水溶液Bと略す。)。
次に、蒸留水150mlに激しい攪拌下に、水溶液A及び水溶液Bをそれぞれ同時に滴下して反応を行った。得られた沈殿物をろ取し、蒸留水でスラッジングを行った。得られた固形物を110℃で3時間乾燥し、空気中400℃で3時間焼成した。
得られた固体の元素分析値より、該固体は酸化銅:酸化亜鉛=30:70(重量比)である触媒(触媒1a)であった。
[調製例1b〜f]
硝酸銅3水和物および硝酸亜鉛6水和物の使用量を変更し、調製例1aと同様にして、表2に示す触媒1b〜1fを調製した。
Figure 0005190065
[実施例10〜17、比較例3〜8]
実施例10〜17および比較例3〜8では、使用する触媒の種類、量を表3に示すように変更した以外は実施例1と同様に反応を実施した。結果を表3に示す。
Figure 0005190065
表3より、酸化銅/酸化亜鉛触媒の種類が同じである実施例と比較例とを比較すると(たとえば実施例10と比較例3、実施例11と比較例4、実施例12と比較例5など)、本発明で使用される触媒((3)の方法で調製される触媒)において、シリカの含有量が0.1〜10重量%の範囲内にあると、酸化銅/酸化亜鉛触媒を用いた場合(比較例)より高い収率でグリセリンからプロピレングリコールを製造することができることがわかる。
[実施例18]
実施例3におけるE35Sの代わりに,シリカ(富士シリシア(株)製キャリアクトQ6)を0.007g用いた以外は実施例3と同様に反応を実施した。グリセリンの転化率は99.1%,プロピレングリコールの収率は96.1%であった。
[実施例19〜28]
実施例19〜28では,用いる触媒の種類、量、及びキャリアクトQ6の量を表4のように変更した以外は実施例18と同様に反応を実施した。実施例18とあわせて結果を表4に示す。
Figure 0005190065
表4より、本発明に使用される触媒((2)の方法で調製された触媒)におけるシリカの含有量が0.1〜4.5重量%の範囲を外れた実施例20および21に比べて、触媒におけるシリカの含有量が上記範囲に入っているその他の実施例は、はるかに高い収率でグリセリンからプロピレングリコールを製造することができることが分かる。
[調製例2a]
<酸化銅:酸化亜鉛:シリカ=50:40:10(重量%)の触媒(以下触媒9aと略す。)の調製>
硝酸銅3水和物(38.0g)と硝酸亜鉛6水和物(36.6g)、コロイダルシリカ(日産化学工業(株)製、スノーテックスO、シリカ濃度20重量%、水80重量%)12.5gを蒸留水に溶解して、500mlの水溶液(以下水溶液Eと略す。)を調製した。一方、無水炭酸ナトリウム(32.7g)の水溶液を蒸留水に溶解して、500mlの水溶液(以下水溶液Fと略す。)を調製した。
次に、蒸留水300mlに激しい撹拌下に、水溶液Eと水溶液Fをそれぞれ同時に滴下して反応を行った。得られた沈殿物をろ取し、蒸留水でスラッジングを行った。得られた固形物を110℃で3時間乾燥し、空気中400℃で3時間焼成した。
得られた固体の元素分析値より、該固体は酸化銅:酸化亜鉛:シリカ=50:40:10(重量%)である触媒(触媒2a)であった。
[調製例2b〜2p]
硝酸銅3水和物、硝酸亜鉛6水和物、及びコロイダルシリカの使用量を変えた以外は調製例2aと同様にして、下記の酸化銅:酸化亜鉛:シリカ触媒(触媒2b〜2p)を調製した。
Figure 0005190065
[実施例29〜42]
反応に用いる触媒として触媒2a〜2pを1.200g用いた以外は実施例1と同様に反応を実施した。結果を表6に示した。
Figure 0005190065
[調製例3a]
<酸化銅:酸化亜鉛:シリカ=45:45:10(重量%)の触媒(以下触媒3aと略す。)の調製>
調製例1dで得られた酸化銅:酸化亜鉛=50:50の触媒10gに、コロイダルシリカ(日産化学工業(株)製、スノーテックスS、シリカ濃度20重量%、水80重量%)を5.6g、キサンタンガムを0.4g、及び蒸留水を5.6g(スノーテックスS由来の水と併せて10.1g)加え、よく混合した。混合物を直径3mmのノズルを通して押し出し、110℃で3時間乾燥し、空気中400℃で3時間焼成した。
得られた固体の元素分析値より、該固体は酸化銅:酸化亜鉛:シリカ=45:45:10(重量%)である触媒(触媒3a)であった。前述の実施例42までで使用された触媒と、触媒のグリセリンおよび水素に対する接触効率(接触面積)の差をなくすため、触媒3aを粉砕して実施例43の試験に使用した。
[調製例3b〜3u]
調製例3b〜3uでは、コロイダルシリカ、キサンタンガムおよび蒸留水と混合する触媒の種類、コロイダルシリカの使用量ならびに蒸留水の使用量を下記表7に示すように変えた以外は調製例3aと同様にして、下記表7の酸化銅:酸化亜鉛:シリカ触媒(触媒3b〜3u)を調製した。これらの触媒も、粉砕してそれぞれ実施例44〜61に使用した。
Figure 0005190065
[実施例43〜61]
使用する触媒として触媒3a〜3uを1.200g用いた以外は実施例1と同様に反応を実施した。結果を表8に示した。
Figure 0005190065

Claims (5)

  1. 銅および酸化銅の少なくとも一方,酸化亜鉛およびシリカを含む触媒Aの存在下で、グリセリンを接触水素添加してプロピレングリコールを得る工程を含み、
    前記触媒A 100重量%中のシリカの含有量が、0.1〜4重量%であり、
    前記触媒Aにおける銅および酸化銅の少なくとも一方とシリカとの重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:シリカ)が、8:1〜445:1の範囲にあり、
    前記触媒Aにおける銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛との重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:酸化亜鉛)が、4:1〜6:35の範囲にあることを特徴とするプロピレングリコールの製造方法。
  2. 銅および酸化銅の少なくとも一方,酸化亜鉛およびシリカを含む触媒Aの存在下で、グリセリンを接触水素添加してプロピレングリコールを得る工程を含み、
    前記触媒Aを共沈法または含浸法により調製し、
    前記触媒A 100重量%中のシリカの含有量が、0.1〜15重量%であり、
    前記触媒Aにおける銅および酸化銅の少なくとも一方とシリカとの重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:シリカ)が、1.5:1〜500:1の範囲にあり、
    前記触媒Aにおける銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛との重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:酸化亜鉛)が、3.5:1〜6:35の範囲にあることを特徴とするプロピレングリコールの製造方法。
  3. 銅および酸化銅の少なくとも一方,酸化亜鉛およびシリカを含む触媒Aの存在下で、グリセリンを接触水素添加してプロピレングリコールを得る工程を含み、
    前記触媒Aを、
    銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛とを含む触媒と、
    シリカと
    を混合することにより調製し、
    前記触媒A 100重量%中のシリカの含有量が、0.1〜4重量%であり、
    前記触媒Aにおける銅および酸化銅の少なくとも一方とシリカとの重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:シリカ)が、5:1〜600:1の範囲にあり、
    前記触媒Aにおける銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛との重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:酸化亜鉛)が、2:1〜6:35の範囲にあることを特徴とするプロピレングリコールの製造方法。
  4. 銅および酸化銅の少なくとも一方,酸化亜鉛およびシリカを含む触媒Aの存在下で、グリセリンを接触水素添加してプロピレングリコールを得る工程を含み、
    前記触媒Aを、
    銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛とを含む触媒と、
    シリカを含む物質又は触媒と
    を混合することにより調製し、
    前記触媒A 100重量%中のシリカの含有量が、0.1〜6.2重量%であり、
    前記触媒Aにおける銅および酸化銅の少なくとも一方とシリカとの重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:シリカ)が、8:1〜445:1の範囲にあり、
    前記触媒Aにおける銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛との重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:酸化亜鉛)が、2:1〜6:35の範囲にあることを特徴とするプロピレングリコールの製造方法。
  5. 銅および酸化銅の少なくとも一方,酸化亜鉛およびシリカを含む触媒Aの存在下で、グリセリンを接触水素添加してプロピレングリコールを得る工程を含み、
    前記触媒Aを、
    銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛とを含む触媒、または、銅および酸化銅の少なくとも一方、酸化亜鉛およびシリカを含む触媒と、
    シリカを含む無機バインダーと
    を押出成型することにより調製し、
    前記触媒A 100重量%中のシリカの含有量が、0.1〜20重量%であり、
    前記触媒Aにおける銅および酸化銅の少なくとも一方とシリカとの重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:シリカ)が、2:1〜500:1の範囲にあり、
    前記触媒Aにおける銅および酸化銅の少なくとも一方と酸化亜鉛との重量比(銅および酸化銅の少なくとも一方:酸化亜鉛)が、4:1〜6:35の範囲にあることを特徴とするプロピレングリコールの製造方法。
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