JP5189564B2 - 水中脱水縮合反応方法及びその方法に用いる触媒 - Google Patents

水中脱水縮合反応方法及びその方法に用いる触媒 Download PDF

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Description

本発明は水中で脱水縮合反応を行うための方法及びその方法に用いる触媒に関する。さらに詳しくは、水中に含まれる有機物を脱水縮合反応により疎水性物質に変換する方法、その方法に用いる触媒、及び水溶液中の有機物回収方法に関する。
近年、環境や人体への配慮から、安価で安全な媒体として水が注目されている。しかし、有機溶媒を用いずに、水媒体中で有機反応を行うことには様々な問題があり、困難である。主な問題点としては、多くの有機化合物が水に溶解しないこと、触媒等の試薬や反応中間体の多くが微量の水によっても劣化・分解してしまうことが挙げられる。特に、有機酸とアルコールのエステル化反応に代表される脱水縮合反応は、一般に可逆的であり、生成する水を脱水剤により除去する、あるいは大過剰の反応基質を用いるなどの方法により反応平衡を脱水縮合反応進行方向に傾けることが必要である。したがって、これまで脱水縮合反応については、水媒体中で行うことは困難であると認識されている。
また、水中脱水縮合反応の工業的な応用例としては、例えば、有機物が溶解した水溶液中の有機物と水に不溶な高級アルコールとを反応させて、前記有機物を疎水性物質に変換し、前記疎水性物質を含む有機層を水層から除去して有機物を回収する方法が挙げられる。この方法によれば水溶液中の有機物量を低減することが可能であり、特に有機物を含む工業排水に適用した場合、排水処理にかかる費用を低減できるばかりか、排水中の有機物を有価物として回収できる利点がある。
水中において脱水縮合反応を行う方法としては、界面活性剤構造を有するブレンステッド酸を触媒として用いる方法が提案されている(特開2003−55302号公報;特許文献1)。しかしながら、この方法ではブレンステッド酸が界面活性剤構造を有し、反応中にエマルジョンを形成するために反応後の有機層と水層の分離が困難であり、さらに水層中への触媒の溶出が多いために触媒の回収・再利用が困難であるという問題があった。
また、触媒を再利用するという観点から、ブレンステッド酸を高分子担体に固定化した触媒が提案されている(Adv.Synth.Cat.344,270(2002);非特許文献1)。しかし、このような固定化触媒は、一般的に均一系触媒と比較して触媒の調製が煩雑であるために高価である。
一方、有機溶媒中における脱水エステル化触媒としてジフェニルアミンとトリフルオロメタンスルホン酸からなる化合物が報告されている(Tetrahedron Lett.,41(2000)5249;非特許文献2)。しかしながら、このようなアミンと強酸からなる触媒は、上記と同じ理由によって水中においては殆ど機能せず、水媒体中で効率的に脱水縮合反応を行うことはできなかった。
特開2003−55302号公報
Adv.Synth.Cat.344,270(2002) Tetrahedron Lett.,41(2000)5249
本発明は、水中において脱水縮合反応を高い収率及び選択率で行いながら、触媒の水層への溶出を極めて低く抑制する方法及びそれに用いる触媒を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を行った。その結果、有機塩基化合物と界面活性剤構造を有するブレンステッド酸を触媒として用いることにより、水中において効率的に脱水縮合反応を行うことが可能であり、かつ触媒の水層中への溶出が極めて低く抑制されるために触媒の回収・再利用が容易であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の[1]〜[10]に関する。
[1]式(1)
Figure 0005189564
(式中、Mは窒素原子、りん原子またはひ素原子を表わし、R1〜R3はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基、または炭素数6〜20のアリール基を表わし、R1〜R3のうち少なくとも一つは前記アルキル基、アラルキル基またはアリール基である。R1〜R3は結合して環構造を形成してもよい。)
で示される有機塩基化合物と界面活性剤構造を有するブレンステッド酸とを触媒として用いることを特徴とする水中脱水縮合反応方法。
[2]前記有機塩基化合物と前記界面活性剤構造を有する有機ブレンステッド酸との塩を触媒として用いる前項1に記載の水中脱水縮合反応方法。
[3]前記界面活性剤構造を有する有機ブレンステッド酸が、界面活性剤構造を有するスルホン酸である前項1または2に記載の水中脱水縮合反応方法。
[4]前記有機塩基化合物がアリールアミン化合物である前項1または2に記載の水中脱水縮合反応方法。
[5]前記アリールアミン化合物がジアリールアミン構造を有する化合物である前項4に記載の水中脱水縮合反応方法。
[6]前記ジアリールアミン構造を有する化合物が下記化合物(B−1)〜(B−72)からなる化合物群の中から選択される前項5に記載の水中脱水縮合反応方法:
Figure 0005189564
Figure 0005189564
Figure 0005189564
Figure 0005189564
[7]前記脱水縮合反応が、カルボン酸、アルデヒド、及びケトンからなる群の中から選択される少なくとも1種と、アルコール及びチオールからなる群の中から選択される少なくとも1種との脱水縮合反応である前項1〜6のいずれかに記載の水中脱水縮合反応方法。
[8]前記脱水縮合反応が、酢酸と、炭素数8以上のアルコールとの脱水縮合反応である前項7に記載の水中脱水縮合反応方法。
[9]式(1)
Figure 0005189564
(式中の記号は前項1の記載と同じ意味を表わす。)
で示される有機塩基化合物と界面活性剤構造を有するブレンステッド酸とからなることを特徴とする水中脱水縮合反応用触媒。
[10]カルボン酸、アルデヒド及びケトンからなる群の中から選択される少なくとも1種の有機物が溶解している水溶液中の前記有機物と炭素数が8以上のアルコールとを、式(1)
Figure 0005189564
(式中の記号は前項1の記載と同じ意味を表わす。)
で示される有機塩基化合物と界面活性剤構造を有するブレンステッド酸とを触媒として脱水縮合反応させて前記有機物を疎水性物質に変換し、前記疎水性物質を含む有機層を水層から除去することを特徴とする有機物回収方法。
本発明の方法及び/または触媒によれば、水中において高い収率及び選択率で脱水縮合反応を行うことが可能であり、また、触媒の水層への溶出を極めて低く抑制できるため、触媒の回収・再利用が可能であり、水溶液中から有機物を回収するためのコストを抑制することが可能である。
実施例32で用いた向流接触方式による反応装置の概要図である。
以下、本発明について具体的に説明する。
[水中脱水縮合反応]
本発明における脱水縮合反応は、2つの官能基が反応し、水が脱離すると共に当該2つの官能基が結合する反応である。具体的にはカルボキシル基とヒドロキシ基との反応によるエステルの生成反応、カルボキシル基とアミノ基との反応によるアミドの生成反応、カルボキシル基とメルカプト基との反応によるチオエステルの生成反応、アルデヒド基とヒドロキシ基との反応によるアセタールの生成反応、アルデヒド基とアミノ基との反応によるアルジミンの生成反応、アルデヒド基とメルカプト基との反応によるチオアセタールの生成反応、ケト基とヒドロキシ基との反応によるケタールの生成反応、ケト基とアミノ基との反応によるケチミンの生成反応、ケト基とメルカプト基との反応によるチオケタールの生成反応、ヒドロキシ基とヒドロキシ基との反応によるエーテルの生成反応、アルコールとメルカプト基との反応によるチオエーテルの生成反応などの脱水縮合反応が挙げられる。
また、本発明における水中脱水縮合反応とは、上記脱水縮合反応における反応基質の少なくとも一方に対して過剰の水(例えば、1質量倍以上)の存在下に行われる反応である。
[反応基質]
本発明の反応に用いられる反応基質は脱水縮合反応を行う官能基を有する物質であれば特に限定されない。
例えば、カルボキシル基とヒドロキシ基との脱水縮合反応によりエステルを生成する反応におけるカルボキシル基を有する化合物(すなわち,カルボン酸)としては、ぎ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、2−メチル酪酸、ピバル酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、ノナン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸などの飽和脂肪酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸などの不飽和カルボン酸、安息香酸、サリチル酸、ケイ皮酸、フェニルプロピオン酸などの芳香族カルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸、イソフタル酸、テレフタル酸などのジカルボン酸、アミノ酸などが挙げられる。
ヒドロキシ基を有する化合物(すなわち、アルコール)としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール、1−ペンタノール、1−ヘキサノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、1−ノナノール、1−デカノール、1−ウンデカノール、1−ドデカノール、1−トリデカノール、1−テトラデカノール、1−ペンタデカノール、1−ヘキサデカノール、1−ヘプタデカノール、1−オクタデカノール、1−ノナデカノール、1−エイコサノール、1−ヘンエイコサノール、1−ドコサノール、1−テトラコサノール、1−ヘキサコサノールなどの直鎖構造を有する飽和アルコール、iso−プロパノール、iso−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、2−オクチル−1−ドデカノールなどの分岐鎖構造を有する飽和アルコール、シクロヘキサノールなどの脂環構造を有する飽和アルコール、trans−2−ドデセン−1−オール、trans−2−トリデセン−1−オール、trans−9−オクタデセン−1−オール、オレイルアルコール、cis,cis−9,12−オクタデカジエン−1−オール、cis−13−ドコセン−1−オールなどの不飽和アルコール、ベンジルアルコール、1−フェニルエチルアルコール、2−フェニルエチルアルコール、3−フェニルプロパノール、ジフェニルカルビノールなどの芳香環を有するアルコール、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、ジエチレングリコール、ペンタエリスリトールなどの多価アルコールが挙げられる。
また、分子内にカルボキシル基とヒドロキシ基とを有する化合物、例えばグリコール酸、乳酸2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸なども使用できる。
カルボキシル基とアミノ基との脱水縮合反応によりアミドを生成する反応におけるカルボキシル基を有する化合物としては、前記のカルボン酸が挙げられる。
アミノ基を有する化合物(すなわち、アミン)としては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、ドデシルアミン、オクタデシルアミン、シクロヘキシルアミン、フェニルアミン、p−トリルアミン、エチレンジアミン、キシリレンジアミンなどの一級アミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、ジヘキシルアミン、ジオクチルアミン、ジドデシルアミン、ジオクタデシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジフェニルアミン、ジ−p−トリルアミンなどの二級アミンが挙げられる。
カルボキシル基とメルカプト基との脱水縮合反応によりチオエステルを生成する反応におけるカルボキシル基を有する化合物としては、前記のカルボン酸が挙げられる。
メルカプト基を有する化合物(すなわち、チオール)としては、メタンチオール、エタンチオール、1−プロパンチオール、2−プロパンチオール、1−ブタンチオール、2−ブタンチオール、2−メチル−2−プロパンチオール、1−ヘキサンチオール、1−オクタンチオール、1−デカンチオール、1−ドデカンチオール、1−テトラデカンチオール、1−ヘキサデカンチオール、1−オクタデカンチオール、シクロヘキサンチオール、アリルメルカプタン、ベンゼンチオール、ベンジルメルカプタン、2−フェニルエチルメルカプタンなどが挙げられる。また、分子内にカルボキシル基とメルカプト基とを有する化合物、例えば3−メルカプトプロピオン酸も使用できる。
アルデヒド基とヒドロキシ基との脱水縮合反応によりアセタールを生成する反応におけるアルデヒド基を有する化合物としては、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、アクロレイン、ベンズアルデヒド、シンナムアルデヒド、ペリルアルデヒドなどが挙げられる。ヒドロキシ基を有する化合物としては、前記アルコールが挙げられる。
アルデヒド基とアミノ基との脱水縮合反応によりアルジミンを生成する反応におけるカルボキシル基を有する化合物としては、前記のカルボン酸が挙げられ、アミノ基を有する化合物としては、前記のアミンが挙げられる。
アルデヒド基とメルカプト基との脱水縮合反応によりチオアセタールを生成する反応におけるアルデヒド基を有する化合物としては、前記のチオールが挙げられる。
ケト基とヒドロキシル基との脱水縮合反応によりケタールを生成する反応におけるケト基を有する化合物(すなわち、ケトン)としては、アセトン、2−ブタノン、メチルイソブチルケトン、2−アセトフェノン、ベンゾフェノンなどが挙げられる。
ケト基とアミノ基との脱水縮合反応によりケチミンを生成する反応におけるケト基を有する化合物としては、前記のケトンが挙げられ、アミノ基を有する化合物としては、前記のアミンが挙げられる。
ケト基とメルカプト基との脱水縮合反応によりチオケタールを生成する反応におけるケト基を有する化合物としては、前記のケトンが挙げられ、メルカプト基を有する化合物としては、前記のチオールが挙げられる。
ヒドロキシル基とヒドロキシル基との脱水縮合反応によりエーテルを生成する反応におけるヒドロキシル基を有する化合物としては、前記のアルコールが挙げられる。
ヒドロキシル基とメルカプト基との脱水縮合反応によりチオエーテルを生成する反応におけるヒドロキシル基を有する化合物としては、前記のアルコールが挙げられ、メルカプト基を有する化合物としては、前記のチオールが挙げられる。
本発明における水中脱水縮合反応の工業的な応用例としては、例えば、有機物が溶解した水溶液中の有機物(例えば、酢酸)と高級アルコールとを反応させて、前記有機物を疎水性物質に変換し、前記疎水性物質を含む有機層を水層から除去して有機物を回収する方法が挙げられる。この方法における高級アルコールとしては炭素数8以上のものが好ましい。炭素数8以下だとアルコールの水への溶解度が大きく有機物を効率よく水層から除去・回収することができない。
[有機塩基化合物]
本発明においては、触媒成分の一つとして下記式(1)で表される有機塩基化合物が用いられる。
Figure 0005189564
上記式(1)において、Mは窒素原子、りん原子またはひ素原子を表わす。これらの中でも、入手のし易さ、人体及び環境への影響が少ないことなどを勘案すると窒素原子が特に好ましい。
上記式(1)においてR1〜R3は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基(シクロアルキル基を含む。)、炭素数7〜20のアラルキル基、または炭素数6〜20のアリール基を表わし、R1〜R3のうち少なくとも一つは前記アルキル基またはアリール基である。これらの基はさらにアルキル基、アラルキル基、アリール基、アルコキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、アミド基、ニトロ基、ハロゲン原子によって置換されていてもよく、単結合、酸素原子、硫黄原子、アルキレン基などを介してそれぞれお互いに結合して環構造を形成していてもよい。
触媒活性をより高くするために、R1〜R3のうち少なくとも一つはアリール基であることが好ましく、R1〜R3のうち二つがアリール基であることがより好ましい。
炭素数1〜18のアルキル基(シクロアルキル基を含む。)の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、2−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、1−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、3−メチルブチル基、1,1−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、4−メチルペンチル基、2−エチルブチル基、n−ヘプチル基、2−ヘプチル基、3−ヘプチル基、4−ヘプチル基、n−オクチル基、2−オクチル基、3−オクチル基、4−オクチル基、n−エチルヘキシル基、n−ノニル基、2−ノニル基、3−ノニル基、4−ノニル基、5−ノニル基、n−デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、n−ヘキサデシル基、2−メチルヘキサデシル基、n−オクタデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基が挙げられる。
炭素数7〜20のアラルキル基の例としては、ベンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、2−(1−フェニル)プロピル基、3,3−ジフェニルプロピル基が挙げられる。
炭素数6〜20のアリール基の例としては、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、2,5−ジメチルフェニル基、メシチル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル基、2−ビフェニル基、3−ビフェニル基、4−ビフェニル基、2,6−ジフェニルフェニル基が挙げられる。
また、これらの塩基性化合物の中で特に好ましいのはジアリールアミン構造を有する化合物である。その具体例として、以下のB−1からB−72の化合物を示す。
Figure 0005189564
Figure 0005189564
Figure 0005189564
Figure 0005189564
また、りん化合物としてはジフェニルホスフィン及びビス(3,5−ジメチルフェニル)ホスフィンが、ひ素化合物としてはジフェニルアルシンが挙げられる。
[界面活性剤構造を有するブレンステッド酸]
本発明で触媒成分として使用されるブレンステッド酸は、極性の小さい溶媒に対して親和性のある疎水基と、水などの極性の大きい溶媒に対して親和性の大きい親水基(ブレンステッド酸)を持ち、界面活性剤構造を有する。疎水基構造としては、炭化水素基、芳香族炭化水素基、炭化フッ素基、高分子などが挙げられ、特に炭化水素基及び芳香族炭化水素基が好ましい。親水基構造は、スルホン酸、カルボン酸、りん酸などのブレンステッド酸であり、特にスルホン酸が好ましい。すなわち、炭化水素基または芳香族炭化水素基と、スルホン酸基またはカルボン酸基を有する化合物が好ましい。
本発明で使用される界面活性剤型ブレンステッド酸としては、オクチルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、オクタデシルベンゼンスルホン酸などのアルキルベンゼンスルホン酸、オクタンスルホン酸、デカンスルホン酸、ドデカンスルホン酸、ヘキサデカンスルホン酸、オクタデカンスルホン酸などのアルキルスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸、3−トリメチルシリル−1−プロパンスルホン酸、パーフルオロオクタンスルホン酸などが挙げられ、好ましくは上記アルキルベンゼンスルホン酸及びアルキルスルホン酸であり、特に好ましくはドデシルベンゼンスルホン酸である。
本発明では、触媒として有機塩基化合物と界面活性剤構造を有するブレンステッド酸と予め混合したものを用いてもよいし、反応する際に別々に加えてもよい。また、有機塩基化合物の塩基部位(式(1)におけるM、すなわちN部位、P部位またはAs部位)とブレンステッド酸のモル比率は1:10〜10:1であり、好ましくは1:2〜2:1であり、特に好ましく1:1である。有機塩基化合物が多すぎるとブレンステッド酸の触媒作用が低下し、有機塩基化合物が少なすぎるとブレンステッド酸の水層への溶出が多くなる。
有機塩基化合物と界面活性剤構造を有するブレンステッド酸とを予め混合する方法としては、例えば両者を直接混合する方法、有機塩基化合物と界面活性剤構造を有するブレンステッド酸の、両者をよく溶解する有機溶剤(例えば、ヘキサンなど)に溶解させた後に、有機溶剤を除去する方法が挙げられる。
また、有機塩基化合物と界面活性剤構造を有するブレンステッド酸は塩を形成していることが好ましい。塩を形成することによりブレンステッド酸の水層への溶出が抑制される。
有機塩基化合物と界面活性剤構造を有するブレンステッド酸が塩を形成しているかどうかは、1H−NMRスペクトルを測定した場合に、混合物における界面活性剤構造を有するブレンステッド酸に帰属されるピークの化学シフトが、界面活性剤構造を有するブレンステッド酸のみの場合の化学シフトと比較してシフトしていることにより確認することができる。例えば、界面活性剤構造を有するブレンステッド酸であるドデシルベンゼンスルホン酸(DBSA)が有機塩基化合物と塩を形成すると、DBSAのベンゼン環部分に由来するピークが塩形成前と比較して0.1〜0.3ppm程度高磁場側へシフトする。
[反応方式]
反応方式は特に限定されないが、撹拌、ラインミキサーを用いる方法、向流接触法などが挙げられる。
[溶媒]
本発明における脱水縮合反応では必要に応じて有機溶媒を用いることができる。溶媒を用いると、反応収率を高めることができる場合がある。有機溶媒としては水と相溶せず、二層分離する溶媒が好ましい。例えば、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、ジベンジルエーテルなどのエーテル類、2−オクタノン、ジイソブチルケトンなどのケトン類、1−オクタノール、1−ドデカノール、1−ヘキサデカノール、2−オクチルドデカノール、3,7−ジメチル−3−オクタノールなどの高級アルコール類などが挙げられる。また、上記ケトン類及びアルコール類は反応基質を兼ねるものとして用いてもよい。
[触媒量]
本発明で触媒成分として使用する界面活性剤構造を有するブレンステッド酸の使用量(触媒量)は、反応させようとする二つの基質のいずれか少ない方の基質に対して0.1〜1000モル%であることが好ましい。特に好ましい触媒量は反応方式によって異なる。例えば、バッチ式反応では0.1〜10モル%であり、向流接触式連続反応では10〜1000モル%である。バッチ式反応の場合、0.1モル%より少ない量で行うと好ましい反応速度が得られず、10モル%より多い量では触媒にかかるコストが増大し経済的に好ましくない。向流接触式連続反応の場合、10モル%より少ない量では平均滞留時間が長くなり好ましくなく、1000モル%より多いと反応系の粘度が高くなって撹拌が困難になったり、触媒が溶け残ったりすることがある。
[反応温度]
本発明における反応温度には特に制限はなく、目的に応じた反応温度を設定することができるが、20〜120℃の範囲が好ましい。さらに好ましくは、25℃〜105℃の範囲である。温度が低すぎると反応速度が遅く、120℃を超えるとエネルギーコストがかかり好ましくない。
[反応圧力]
また、反応圧力は特に制限はなく、どのような条件も選択できるが、エネルギーコストの観点から、常圧から0.1MPaGの範囲が好ましい。
[反応時間]
また、反応時間は特に制限はない。目的に応じた反応時間を選択することができる。反応時間は、温度、圧力、反応様式により異なるが、バッチ反応の場合は、5分から5時間の範囲、更に好ましくは10分から3時間の範囲、更に好ましくは30分から1.5時間の範囲が好ましい。
[水中の有機物回収方法]
水中に溶解している微量の、カルボン酸、アルデヒド、ケトンなどの親水性有機化合物を本発明の触媒の存在下で疎水性のアルコール、好ましくは炭素数が8以上のアルコールと水中脱水反応させ、疎水性のエステル化合物などへ変換する。生成した疎水性のエステル化合物は一方の反応基質である余剰の疎水性のアルコール、触媒(前記ブレンステッド酸塩)、溶媒とともに有機層を形成する。この有機層ともとの水層とを公知の方法(例えば静置分離法)で分離することにより前記カルボン酸などを水層から有機層へ回収することができる。水層への有機物の溶解を避けるため、溶媒や触媒も疎水性物質であることが好ましい。なお、疎水性物質とは、水への溶解度がおおむね10g/L以下の、水層と有機層とに層分離する物質である。
以下、合成例、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらの記載により何らの限定を受けるものではない。
なお、各実施例で用いた有機塩基化合物(B−1)、(B−7)、(B−10)、(B−13)、(B−30)、(B−36)、(B−44)、(B−52)、(B−53)、(B−54)、(B−55)、(B−56)、(B−60)、(B−64)、(B−65)及びドデシルベンゼンスルホン酸(DBSA)、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸(C65SO3H)は東京化成工業株式会社から入手した。有機塩基化合物(B−11)は精工化学株式会社から入手した。有機塩基化合物(B−72)はシグマアルドリッチジャパン株式会社から入手した。
合成例1:有機塩基化合物(B−9)の合成
メシチルブロミド(5mmol)とメシチルアミン(5mmol)とを脱水トルエン(10ml)に溶解させた後、tert−ブトキシナトリウム(15mmol)、酢酸パラジウム(0.1mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(0.15mmol)を加え、アルゴン雰囲気中において3時間加熱還流して反応させた。反応後、室温まで冷却し、セライトろ過により不溶物を除去し、セライトをトルエンで洗浄した。ろ液と洗浄液とを合わせ、濃縮した後、シリカゲルカラム(溶離液:トルエン/ヘキサンの混合溶媒)で精製し、溶媒を留去して化合物(B−9)を得た。
同様の方法により、それぞれ対応する臭素化物とアミン化合物とを原料に用いて、化合物(B−14)、(B−16)、(B−19)、(B−24)、(B−25)、(B−26)、(B−27)、(B−28)、(B−43)、(B−49)及び(B−63)を合成した。
合成例2:有機塩基化合物(B−68)の合成
ジフェニルアミン(10mmol)、1−オクタデカノール(10mmol)、トリス(トリフェニルホスフィン)ジクロロルテニウム(0.1mmol)及びトリフェニルホスフィン(0.4mmol)を混合し、アルゴン雰囲気中において2時間、140℃に加熱して反応させた。反応後、室温まで冷却し、シリカゲルカラム(溶離液:トルエン/ヘキサンの混合溶媒)で精製し、溶媒を留去して化合物(B−68)を得た。
同様の方法により、それぞれ対応するアミンとアルコールとを原料に用いて、化合物(B−70)及び(B−71)を合成した。
合成例3:有機塩基化合物(B−1)とドデシルベンゼンスルホン酸からなる塩の合成
化合物(B−1)(1mmol)とドデシルベンゼンスルホン酸(DBSA)(1mmol)とをヘキサン(5ml)に溶解し、室温で5分間撹拌した後、ヘキサンを減圧留去し、粘性のある液体を得た。1H−NMRから化合物(B−1)とDBSAとの1:1(モル比)の塩であることを確認した。すなわち、重クロロホルム中において、DBSAのみで測定した場合のDBSAのベンゼン環に由来する7.29ppmと7.83ppmのピークが、それぞれ7.03ppmと7.74ppmに高磁場シフトしていた。
同様の方法により、化合物(B−7)、(B−9)、(B−10)、(B−13)、(B−14)、(B−16)、(B−19)、(B−24)、(B−25)、(B−26)、(B−27)、(B−28)、(B−30)、(B−36)、(B−43)、(B−44)、(B−49)、(B−52)、(B−53)、(B−54)、(B−55)、(B−56)、(B−60)、(B−63)、(B−64)、(B−65)、(B−68)、(B−70)、(B−71)及び(B−72)とDBSAとの1:1の塩(モル比)をそれぞれ合成し、1H−NMRにより1:1の塩を形成していることを確認した。
実施例1:
1.0質量%酢酸水溶液0.5gと2−オクチル−1−ドデカノール0.5gをナス型フラスコに仕込み、合成例3で合成した化合物(B−1)とDBSAとの塩(モル比1:1)を0.04g添加し、常時撹拌を行いながら、80℃で1時間反応を行い、酢酸をエステル化して、疎水性物質である酢酸2−オクチル−1−ドデシルへ変換した。得られた反応液を分液漏斗で水層と有機層に分離した。水層と有機層のそれぞれの成分定量を1H−NMRにより行った。水層の1H−NMR測定は内部標準物質として3−トリメチルシリル−1−プロパンスルホン酸ナトリウムを用い、重メタノール(CD3OD)中で行った。有機層の1H−NMR測定は内部標準物質としてヘキサメチルジシランを用い、重クロロホルム(CDCl3)中で行った。その結果、酢酸基準の酢酸2−オクチル−1−ドデシル(ODA)収率は、60%であった。また、このとき水層へ溶出したDBSAは最初に加えたDBSA量の3.3%に相当する量であった。また、このときの水層中の酢酸濃度は0.26%であり、酢酸とODAとを合わせた有機層への酢酸回収率は74%であった。
実施例2〜31:
実施例1で用いた有機塩基化合物(B−1)とDBSAとの塩を表1に示した化合物の組み合わせの塩(モル比1:1)0.04gに変更した以外は、実施例1と同様に反応を行った。結果を表1に示す。
比較例1:
有機塩基化合物(B−1)とDBSAとの塩に代えてDBSA0.04gを加えたこと以外は、実施例1と同様に反応を行った。結果を表1に示す。
比較例2:
有機塩基化合物(B−1)とDBSAとの塩に代えて、合成例3の有機塩基化合物(B−1)を化合物(B−9)に、DBSAをペンタフルオロベンゼンスルホン酸(C65SO3H)に変更して合成例3と同様の方法によって合成した塩(モル比1:1)0.04gを加えた以外は、実施例1と同様に反応を行った。結果を表1に示した。
Figure 0005189564
以上のように、有機塩基化合物を添加せずに反応を行った場合には、DBSAの水中への溶出が多く(比較例1)、また界面活性剤構造を有しないブレンステッド酸を用いた場合には目的物の収率が極めて低い(比較例2)のに対し、本発明の脱水反応方法を用いることにより、水中への触媒の溶出を少なくし、かつ目的物を高収率で得ることができる。
実施例32:
1.0質量%酢酸水溶液及び化合物(B−10)とドデシルベンゼンスルホン酸(DBSA)との塩(モル比1:1)を14質量%含有する2−オクチル−1−ドデカノール溶液を図1に概略の構成を示す向流接触方式の装置(1)を用い、油層導入部(3a)から2−オクチル−1−ドデカノール溶液を、水層導入部(4a)から酢酸水溶液を連続の対向流で流し、酢酸のエステル化を行った。なお、図1に示す反応管のジャケット部(2)には温水導入部(6a)から80℃の温水を流し、2液が対向流で流れる部分にはMcMahon型充填物(5)を充填した。2液の流速は同体積(1.0mL/min)で、滞留時間は10分である。得られた水層と有機層、それぞれの成分分析をガスクロマトグラフにより行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル(ODA)収率は、24%であった。また、このとき水層へ溶出したDBSAは2−オクチル−1−ドデカノール中に加えた塩に含まれるDBSA量の4%に相当する量であった。
実施例33:
実施例32の化合物(B−10)とDBSAとの塩を、化合物(B−11)とDBSAとの塩(モル比1:1)に変更した以外は、実施例32と同様に反応を行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル(ODA)収率は、27%であった。また、このとき水層へ溶出したDBSAは2−オクチル−1−ドデカノール中に加えた塩に含まれるDBSA量の8%に相当する量であった。
比較例3:
1.0質量%酢酸水溶液及びDBSA8質量%含有する2−オクチル−1−ドデカノール溶液を用い、実施例32と同様に反応を行った。その結果、酢酸2−オクチル−1−ドデシル(ODA)収率は、29%であった。また、このとき水層へ溶出したDBSAは2−オクチル−1−ドデカノール中に加えたDBSA量の37%に相当する量であった。
この場合も、アミン化合物を添加せずに反応を行った場合には、DBSAの水中への溶出が多い。
1 装置
2 ジャケット部
3a 油層導入部
3b 油層排出部
4a 水層導入部
4b 水層排出部
5 充填剤
6a 温水導入部
6b 温水排出部

Claims (10)

  1. 式(1)
    Figure 0005189564
    (式中、Mは窒素原子、りん原子またはひ素原子を表わし、R1〜R3はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基、または炭素数6〜20のアリール基を表わし、R1〜R3のうち少なくとも一つは前記アルキル基、アラルキル基またはアリール基である。R1〜R3は結合して環構造を形成してもよい。)
    で示される有機塩基化合物と界面活性剤構造を有するブレンステッド酸とを触媒として用いることを特徴とする水中脱水縮合反応方法。
  2. 前記有機塩基化合物と前記界面活性剤構造を有する有機ブレンステッド酸との塩を触媒として用いる請求項1に記載の水中脱水縮合反応方法。
  3. 前記界面活性剤構造を有する有機ブレンステッド酸が、界面活性剤構造を有するスルホン酸である請求項1または2に記載の水中脱水縮合反応方法。
  4. 前記有機塩基化合物がアリールアミン化合物である請求項1または2に記載の水中脱水縮合反応方法。
  5. 前記アリールアミン化合物がジアリールアミン構造を有する化合物である請求項4に記載の水中脱水縮合反応方法。
  6. 前記ジアリールアミン構造を有する化合物が下記化合物(B−1)〜(B−72)からなる化合物群の中から選択される請求項5に記載の水中脱水縮合反応方法:
    Figure 0005189564
    Figure 0005189564
    Figure 0005189564
    Figure 0005189564
  7. 前記脱水縮合反応が、カルボン酸、アルデヒド、及びケトンからなる群の中から選択される少なくとも1種と、アルコール及びチオールからなる群の中から選択される少なくとも1種との脱水縮合反応である請求項1〜6のいずれかに記載の水中脱水縮合反応方法。
  8. 前記脱水縮合反応が、酢酸と、炭素数8以上のアルコールとの脱水縮合反応である請求項7に記載の水中脱水縮合反応方法。
  9. 式(1)
    Figure 0005189564
    (式中の記号は請求項1の記載と同じ意味を表わす。)
    で示される有機塩基化合物と界面活性剤構造を有するブレンステッド酸とからなることを特徴とする水中脱水縮合反応用触媒。
  10. カルボン酸、アルデヒド及びケトンからなる群の中から選択される少なくとも1種の有機物が溶解している水溶液中の前記有機物と炭素数が8以上のアルコールとを、式(1)
    Figure 0005189564
    (式中の記号は請求項1の記載と同じ意味を表わす。)
    で示される有機塩基化合物と界面活性剤構造を有するブレンステッド酸とを触媒として脱水縮合反応させて前記有機物を疎水性物質に変換し、前記疎水性物質を含む有機層を水層から除去することを特徴とする有機物回収方法。
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