JP5188917B2 - コネクタ及び治具 - Google Patents

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Description

本発明は、ICカード等のカードを装着可能なコネクタ、及びこのコネクタに好適な治具に関する。
従来、CPUやメモリなどを内包するICカードをプリント基板などの外部回路に接続するためのコネクタがある。この種のコネクタとして、ICカードを収納する収納部を有する絶縁性のハウジングと、ICカードに設けられた接続端子に対応して収納部内に配置された複数のコンタクトと、ハウジングに対して収納部を覆うように倒れた覆蓋姿勢と収納部に対して起立した起立姿勢との間を回動可能に設けられたカバーとを備えたものがある(特許文献1参照)。そして、特許文献1のコネクタでは、ICカードの接続端子とコンタクトとの接触を確保するため、カバーが覆蓋姿勢の状態でハウジングの前後方向に相対移動し、ハウジング及びカバーにそれぞれ形成された係合部材が互いに係合することで、ICカードを下方に押し付けた状態でカバーが回動することを規制しICカードを保持している。
特開2007−305523号公報
ところで、上記特許文献1のコネクタでは、ICカードを下方へ押し付けることで各コンタクトが撓んだ状態で接触するため、各コンタクトの弾性力によってカバーが上方に付勢される。しかしながら、上記コネクタでは、ハウジング及びカバーに形成された係合部材が互いに係合しているのみであるため、該係合部材に各コンタクトの弾性力が集中してしまい、その結果、係合状態が解除されてICカードを保持できなくなる虞がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、ICカードをハウジングの下方に押し付けた状態で確実に保持することができるコネクタ、及びこのコネクタに好適な治具を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ICカードを収納する収納部を有する絶縁性のハウジングと、前記ICカードに設けられた接続端子に対応して前記収納部内に配置された複数のコンタクトと、前記収納部を覆うように倒れた覆蓋姿勢と前記収納部に対して起立した起立姿勢との間を回動可能に前記ハウジングの前端に設けられるカバーと、を備えたコネクタであって、前記ハウジングには、前記カバーの前方に形成された回動軸を回動可能に支持する支持部と、該支持部と連続し前記ハウジングの後方に向かうにつれて下方に向かって延びる第1傾斜溝と、該第1傾斜溝と連続し前記ハウジングの前後方向に延びる第1水平溝とを有する第1案内溝が形成されるとともに、前記ハウジングの上端に開口する挿入部と、前記挿入部と連続し前記後方に向かうにつれて下方に向かって延びる第2傾斜溝と、該第2傾斜溝と連続し前記前後方向に延びる第2水平溝とを有する第2案内溝が少なくとも一対形成され、前記カバーには、前記回動軸と平行に突出し前記カバーが覆蓋姿勢の状態で前記挿入部にそれぞれ挿入されるガイドリブが形成され、前記カバーは、前記第1及び第2案内溝に沿って移動可能に設けられてなる。
この構成によれば、覆蓋姿勢のカバーが第1及び第2傾斜溝に沿って移動することで該カバーがハウジングの下方へ移動し、該カバーによって収納部内に収納されたICカードがコンタクトに押し付けられた状態で接触する。そして、回動軸が第1水平溝に挿入されるとともに、ガイドリブが第2水平溝内に挿入されることで、カバーが各コンタクトの弾性力により上方に付勢されてもカバーが移動せず、ICカードがコンタクトに押し付けられた状態でコネクタに保持される。このように、第1及び第2水平溝内にそれぞれ挿入された回動軸及びガイドリブによってカバーが回動することが規制されるため、各コンタクトの弾性力が回動軸及びガイドリブに集中しても、従来のように係合状態が解除されるといったことがなく、確実にICカードをハウジングの下方に押し付けた状態で保持することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のコネクタにおいて、前記カバーは、前記ハウジングの上下方向と直交した状態で前記第1及び第2案内溝に沿って移動可能に設けられ、前記収納部には、前記ICカードが前記上下方向と直交した状態で収納されてなる。この構成によれば、収容溝にハウジングの上下方向に直交した状態で収納されるICカードにカバーの全面が同時に接触し、ICカードがすべてのコンタクトと接触した状態で下方に押し付けられる。従って、従来のように回動時にカバーがICカードの一部のみに接触しICカードが一部のコンタクトにのみ接触した状態で下方に押し付けられることが防止できる。そのため、コンタクトの接触部が接続端子に摺動することでコンタクトと接続端子間に介在する塵等の異物を除去する所謂ワイピングがICカードの全端子について行われ、ICカードの接触不良を防止することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のコネクタにおいて、前記回動軸が前記第1水平溝に挿入されるとともに前記ガイドリブが前記第2水平溝に挿入された状態の前記カバーに係止し、該カバーが前記第1及び第2傾斜溝側に向かって移動することを規制するロック機構を備えてなる。設置場所によってはコネクタに対して恒常的に振動が伝達される場合があり、この振動等によって第1水平溝に挿入された回動軸と第2水平溝に挿入されたガイドリブがそれぞれ第1及び第2傾斜溝まで移動し、ICカードを保持できなくなる場合がある。この点、この構成によれば、回動軸及びガイドリブがそれぞれ第1及び第2傾斜溝側に移動することがロック機構により規制されるため、振動などによりカバーが移動してICカードが保持できなくなることを防止できる。また、ロック機構は、カバーの後方への移動を規制するため、コンタクトの弾性力が作用せず、長期に亘って使用しても損傷し難く、確実にカバーの移動を規制できる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のコネクタにおいて、前記ロック機構は鋼板により形成され、前記ハウジングの左右方向中央に固定されるロック支持部と、前記ロック支持部の左右方向両端部からそれぞれ前記ハウジングの左右方向端部側に延び、前記カバーの移動により上下方向に弾性変形可能であるとともに、前記回動軸及び前記ガイドリブがそれぞれ前記第1及び第2水平溝内に挿入された状態における前記カバーの前側端部に係止するロックアームと、を備えてなる。この構成によれば、カバーが第1及び第2傾斜溝内に沿って移動する際に、該カバーによりロックアームが下方に弾性変形し、回動軸が第1水平溝に挿入されるとともにガイドリブが第2水平溝内に挿入されると、ロックアームが元の位置に戻ることでカバーに係止しその移動を規制する。そして、ロック機構が鋼板により形成されているため、例えば樹脂材料等に比べ、ロックアームが繰り返し弾性変形しても破損し難く強度を向上させることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のコネクタにおいて、前記ハウジングには、左右方向に沿ったスリットが形成され、前記ロックアームの先端部には、下方に向かって延び前記スリットに挿入される補強部がそれぞれ形成されてなる。この構成によれば、補強部がスリットに収容されることでロックアームが前後方向に変形し難くなるため、カバーを確実にロックすることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のうちの何れか一項に記載のコネクタにおいて、前記ハウジングに固定され、プリント基板上に半田付けされる半田付け部を備えてなる。この構成によれば、半田付け部がプリント基板上に半田付けされることで、確実にコネクタをプリント基板上に固定できる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のうちの何れか一項に記載のコネクタにおいて、前記支持部には、該支持部における前記第1傾斜溝側にて上方に突出し前記回動軸の移動によって上下方向に移動可能な規制突部を有する軸受け機構が設けられてなる。この構成によれば、回動軸が規制突部を下方に押し下げることで、回動軸が支持部と第1傾斜溝との間を移動する際に操作感(クリック感)が生じ、回動軸が支持部に挿入された状態か又は第1傾斜溝に挿入された状態かを容易に把握することができる。これにより、例えば回動軸が第1傾斜溝に挿入された状態、即ちガイドリブが第2傾斜溝に挿入された状態でカバーを回動させようとする等の誤操作を防止できる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のコネクタにおいて、前記軸受け機構は鋼板により形成され、前記ハウジングの左右方向中央に固定される軸受け支持部と、前記軸受け支持部の左右方向両端部からそれぞれ前記ハウジングの左右方向端部側に延び、上下方向に弾性変形可能な軸受けアームと、前記軸受けアームの先端部からそれぞれ上方に延びるとともに前記支持部に配置され、上端に前記規制突部が形成された軸受け部と、を備えてなる。この構成によれば、軸受けアームが弾性変形することで規制突部が上下方向に移動し、例えば樹脂材料により軸受け機構を形成した場合に比べ、軸受けアームが繰り返し弾性変形しても破損し難く強度を向上させることができる。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載のコネクタにおいて、前記半田付け部は前記軸受け支持部であり、前記ロック機構と前記軸受け機構とが一体形成されてなる。この構成によれば、半田付け部、ロック機構及び軸受け機構をそれぞれ別部材にて形成する場合に比べ、部品点数を削減できる。また、軸受けアームが直立部の上端に形成されているため、軸受けアームが弾性変形しても軸受けアームがプリント基板に接触することを防止できる。
請求項10に記載の発明は、請求項1〜9のうちの何れか一項に記載のコネクタにおいて、前記ハウジングの底部には、該底部の上下方向両側に開口したコンタクト保持溝が複数形成され、前記コンタクトは、プリント基板上に固定される基端部と、前記基端部から上方に延びる固定部と、前記固定部の上端から該固定部と直交する方向に延び、先端が上下方向に弾性変形可能に形成されたアーム部と、前記アーム部の先端に形成され前記接続端子と接触する接触部と、を備え、前記固定部が前記ハウジングの上方から前記コンタクト保持溝に圧入されてなる。この構成によれば、ICカードの挿入時等にコンタクトに衝撃が加わっても、アーム部がハウジングの底部に当接することで、コンタクトがハウジングから抜けることが防止できる。
請求項11に記載の発明は、請求項1〜10のうちの何れか一項に記載のコネクタにおいて、前記ハウジングには、該ハウジングの上端に開口する第1垂直溝が形成され、前記第1垂直溝内には、前記ハウジングの左右方向内側に突出する係止爪を有する係止部材が前記左右方向に弾性変形可能に設けられるとともに、前記係止爪の下方に前記支持部が設けられ、前記カバーは、前記回動軸が該支持部と該係止爪との間に挿抜されることで前記ハウジングに対して着脱可能である。この構成によれば、ユーザが工具などを用いることなく、係止部材を弾性変形させることでカバーをハウジングに対して容易に着脱できる。また、カバーをハウジングに取り付けた状態では、係止部材によって回動軸が支持部から外れることが防止されるため、コネクタの搬送時等にハウジングからカバーが外れることを防止できる。従って、カバーとハウジングとが一体にされた状態でユーザに提供される所謂1ピースタイプ及びカバーとハウジングとが別々の状態でユーザに提供される所謂2ピースタイプのコネクタのいずれのコネクタとしてもユーザに供給することが可能である。そのため、1ピースタイプ及び2ピースタイプのコネクタを製造するためにそれぞれ製造ラインを設けずともよく、1つの製造ラインで1ピースタイプ及び2ピースタイプのコネクタを製造でき、それぞれ異なる製造ラインで各コネクタを製造する場合に比べ、コストの増大を抑制できる。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載のコネクタにおいて、前記係止爪の上面は、該係止爪の基端側から先端側に向かって突出するように傾斜したテーパ状に形成され、前記係止爪の下面は、前記カバーが着脱される方向と直交する平面状に形成されてなる。この構成によれば、回動軸を係止爪の上面に押し付けると、該上面がテーパ状に形成されているために係止部材が左右方向外側に弾性変形し、該回動軸を容易に係止爪と支持部との間に挿入することができる。また、下面がカバーの着脱される方向と直交する平面状に形成されているため、回動軸が係止爪と支持部との間に挿入されたカバーを引き上げても、係止部材が左右方向外側に弾性変形し難く、カバーが外れずに確実に1ピースタイプのコネクタとしてユーザに供給することができる。
請求項13に記載の発明は、請求項1〜12のうちの何れか一項に記載のコネクタにおいて、前記ハウジングには、該ハウジングの上端に開口する第2垂直溝が少なくとも一対形成され、前記第2垂直溝内には、前記ハウジングの左右方向内側に突出する係止爪を有する係止部材が前記左右方向に弾性変形可能に設けられるとともに、前記係止爪の下方に支持壁が設けられ、前記ガイドリブが前記支持壁と前記係止爪との間に挿入されるようになっている。この構成によれば、カバーを覆蓋姿勢にした状態でガイドリブが支持壁と係止爪との間に挿入されるため、例えばコンタクトの弾性力などによってカバーが回動することを防止できる。そのため、ICカードの装着時にカバーが意図せず回動することを防止でき、その作業性を向上させることができる。
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載のコネクタにおいて、前記係止爪の上面及び下面は、該係止爪の基端側から先端側に向かって突出するように傾斜したテーパ状にそれぞれ形成されてなる。この構成によれば、ガイドリブを係止爪の上面に押し付けると、該上面がテーパ状に形成されているために係止部材が左右方向外側に弾性変形し、該ガイドリブが第2垂直溝に挿入されて係止爪と挿入部との間に挿入することができる。また、同様に、ガイドリブが係止爪と挿入部との間に挿入された状態でカバーを回動させると、係止部材が左右方向外側に弾性変形してカバーを取り外すことができる。従って、ICカードの装着時にカバーが意図せず回動することを防止でき、且つ容易にカバーを回動させることができる。
請求項15に記載の発明は、ICカードを収納する収納部を有する絶縁性のハウジングと、前記ICカードに設けられた接続端子に対応して前記収納部内に配置された複数のコンタクトと、前記収納部を覆うように倒れた覆蓋姿勢と前記収納部に対して起立した起立姿勢との間を回動可能に前記ハウジングに設けられるカバーと、を備えたコネクタであって、前記カバーの前端には、前記ハウジングの前方に形成された回動軸を回動可能に支持する支持部と、該支持部と連続し該支持部から前記カバーの方に向かうにつれて上方に向かって延びる第1傾斜溝と、該第1傾斜溝と連続し前記ハウジングの前後方向に延びる第1水平溝とを有する第1案内溝が形成されるとともに、前記カバーの下端に開口する挿入部と、前記挿入部と連続し前記方に向かうにつれて上方に向かって延びる第2傾斜溝と、該第2傾斜溝と連続し前記前後方向に延びる第2水平溝とを有する第2案内溝が少なくとも一対形成され前記ハウジングには、前記回動軸と平行に突出し前記カバーが覆蓋姿勢の状態で前記挿入部にそれぞれ挿入されるガイドリブが形成され、前記カバーが前記第1及び第2案内溝に沿って移動可能に設けられてなる。この構成によれば、請求項1と同様の作用効果を得ることができる。
請求項16に記載の発明は、ICカードを収納する収納部を有する絶縁性のハウジングと、前記ICカードに設けられた接続端子に対応して前記収納部内に配置された複数のコンタクトと、前記収納部を覆うカバーと、を備えたコネクタであって、前記ハウジングは、左右一対の案内溝が複数対形成され、各案内溝は、前記ハウジングの上端に開口する挿入部と、前記挿入部と連続し前記ハウジングの後方に向かうにつれて下方に向かって延びる傾斜溝と、該傾斜溝と連続し前記ハウジングの前後方向に延びる水平溝とを有し、前記カバーには、前記案内溝にそれぞれ挿入されるガイドリブが形成され、前記カバーは、前記案内溝に沿って移動可能に設けられてなる。
この構成によれば、カバーが傾斜溝に沿って移動することで該カバーがハウジングの下方へ移動し、該カバーによって収納部内に収納されたICカードがコンタクトに押し付けられた状態で接触する。そして、ガイドリブが水平溝内に挿入されることで、カバーが各コンタクトの弾性力により上方に付勢されてもカバーが移動せず、ICカードがコンタクトに押し付けられた状態でコネクタに保持される。このように、水平溝内にそれぞれ挿入されたガイドリブによってカバーが回動することが規制されるため、各コンタクトの弾性力がガイドリブに集中しても、従来のように係合状態が解除されるといったことがなく、確実にICカードをハウジングの下方に押し付けた状態で保持することができる。
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載のコネクタにおいて、前記カバーは、前記ハウジングの上下方向と直交した状態で前記案内溝に沿って移動可能に設けられ、前記収納部には、前記ICカードが前記上下方向と直交した状態で収納される。この構成によれば、収容溝にハウジングの上下方向に直交した状態で収納されるICカードにカバーの全面が同時に接触し、ICカードがすべてのコンタクトと接触した状態で下方に押し付けられる。従って、従来のように回動時にカバーがICカードの一部のみに接触しICカードが一部のコンタクトにのみ接触した状態で下方に押し付けられることが防止できる。そのため、コンタクトの接触部が接続端子に摺動することでコンタクトと接続端子間に介在する塵等の異物を除去する所謂ワイピングがICカードの全端子について行われ、ICカードの接触不良を防止することができる。
請求項18に記載の発明は、請求項16又は17に記載のコネクタにおいて、前記ガイドリブが水平溝に挿入された状態の前記カバーと係合し、該カバーが傾斜溝側に向かって移動することを規制するロック機構を備える。設置場所によってはコネクタに対して恒常的に振動が伝達される場合があり、この振動等によって水平溝に挿入されたガイドリブが傾斜溝まで移動し、ICカードを保持できなくなる場合がある。この点、この構成によれば、ガイドリブが傾斜溝側に移動することがロック機構により規制されるため、振動などによりカバーが移動してICカードが保持できなくなることを防止できる。また、ロック機構は、カバーの後方への移動を規制するため、コンタクトの弾性力が作用せず、長期に亘って使用しても損傷し難く、確実にカバーの移動を規制できる。
請求項19に記載の発明は、請求項18に記載のコネクタにおいて、前記ロック機構は鋼板により形成され、前記ハウジングの左右方向中央に固定されるロック支持部と、前記ロック支持部の左右方向両端部からそれぞれ前記ハウジングの左右方向端部側に延び、前記カバーの移動により上下方向に弾性変形可能であるとともに、前記ガイドリブがそれぞれ前記水平溝内に挿入された状態における前記カバーの前側端部に係止するロックアームと、を備える。この構成によれば、カバーが傾斜溝内に沿って移動する際に、該カバーによりロックアームが下方に弾性変形し、ガイドリブが水平溝内に挿入されると、ロックアームが元の位置に戻ることでカバーに係止しその移動を規制する。そして、ロック機構が鋼板により形成されているため、例えば樹脂材料等に比べ、ロックアームが繰り返し弾性変形しても破損し難く強度を向上させることができる。
請求項20に記載の発明は、請求項19に記載のコネクタにおいて、前記ハウジングには、左右方向に沿ったスリットが形成され、前記ロックアームの先端部には、下方に向かって延び前記スリットに挿入される補強部がそれぞれ形成される。この構成によれば、補強部がスリットに収容されることでロックアームが前後方向に変形し難くなるため、カバーを確実にロックすることができる。
請求項21に記載の発明は、請求項16〜20のうちの何れか一項に記載のコネクタにおいて、前記ハウジングの底部には、該底部の上下方向両側に開口したコンタクト保持溝が複数形成され、前記コンタクトは、プリント基板上に固定される基端部と、前記基端部から上方に延びる固定部と、前記固定部の上端から該固定部と直交する方向に延び、先端が上下方向に弾性変形可能に形成されたアーム部と、前記アーム部の先端に形成され前記接続端子と接触する接触部と、を備え、前記固定部が前記ハウジングの上方から前記コンタクト保持溝に圧入される。この構成によれば、ICカードの挿入時等にコンタクトに衝撃が加わっても、アーム部がハウジングの底部に当接することで、コンタクトがハウジングから抜けることが防止できる。
請求項22に記載の発明は、請求項3〜5,18〜20のうちの何れか1項に記載のコネクタにおいて、前記カバーには、前記ロック機構による前記カバーのロックを解除する治具が挿入される開錠溝が形成されてなる。この構成によれば、開錠溝に治具を挿入することによりロックが解除されるため、カバーを取り外しが容易になる。
請求項23に記載の発明は、請求項4,5,19,20のうちの何れか1項に記載のコネクタにおいて、前記カバーには、前記ロックアームを前記ハウジングに向って押し下げることにより前記カバーのロックを解除する治具が挿入される開錠溝が形成されてなる。この構成によれば、ロックアームを容易に押し下げることができ、カバーを取り外しを容易に行うことが可能となる。
請求項24に記載の発明は、ICカードを収納する収納部を有する絶縁性のハウジングと、前記ICカードに設けられた接続端子に対応して前記収納部内に配置された複数のコンタクトと、前記収納部を覆うカバーと、を備え、前記ハウジングは、前記カバーに形成されたガイドリブが挿入される左右一対の案内溝が複数対形成され、各案内溝は、前記ハウジングの上端に開口する挿入部と、前記挿入部と連続し前記ハウジングの後方に向かうにつれて下方に向かって延びる傾斜溝と、該傾斜溝と連続し前記ハウジングの前後方向に延びる水平溝とを有し、前記ガイドリブが水平溝に挿入された状態の前記カバーと係合し、該カバーが傾斜溝側に向かって移動することを規制するロック機構を備えたコネクタに対して用いられる治具であって、前記ハウジングの上面に当接される本体部と、前記本体部に形成され、前記ロック機構と前記カバーとの係合を解除する爪部と、前記爪部を前記ロック機構に案内するガイド部と、を有する。この構成によれば、治具によりロックが解除されるため、カバーを取り外しが容易になる。
請求項25に記載の発明は、請求項24に記載の治具において、前記ロック機構は鋼板により形成され、前記ハウジングの左右方向中央に固定されるロック支持部と、前記ロック支持部の左右方向両端部からそれぞれ前記ハウジングの左右方向端部側に延び、前記カバーの移動により上下方向に弾性変形可能であるとともに、前記ガイドリブが前記水平溝内に挿入された状態における前記カバーの前側端部に係止するロックアームと、を備え、前記爪部は、前記ガイド部の案内によって前記ロックアームを前記ハウジングに押し下げるように形成されてなる。この構成によれば、ロックアームを容易に押し下げることができ、カバーを取り外しを容易に行うことが可能となる。
請求項26に記載の発明は、請求項25に記載の治具において、前記カバーには、前記爪部が挿入される開錠溝が形成され、前記爪部は、前記ロックアームを押し下げる斜面と、前記斜面に押し下げられたロックアームをその押し下げられた位置で保持するロック解除部と、を有する。この構成によれば、ロックアームを容易に押し下げることができ、ロックを解除することができる。そして、カバーを移動させる際にロック解除部がロックアームを押し下げた位置で保持するため、ロックしない位置までカバーを容易に移動させることができる。
請求項27に記載の発明は、請求項24〜26のうちの何れか1項に記載の治具において、前記本体部から斜め上方に向って延びる把持部と、前記把持部の先端から前記本体部に向って延び、ロックが解除された前記カバーと係合可能なカバー押出部とを有する。この構成に拠れば、把持部を把持して本体部を移動させることにより、カバーのロックを解除することができる。そして、カバー押出部によりカバーを容易に移動させることができる。
請求項28に記載の発明は、請求項24〜26のうちの何れか1項に記載の治具において、前記本体部には、前記ハウジングの上面と対向する下面から突出するように支持されるとともにバネにより前記下面から突出する方向に付勢された押し爪を有し、前記押し爪は前記カバーのロックを解除した位置で前記下面から突出して前記本体部を前記ガイド部による案内方向と逆方向に移動させる際に前記カバーの外側面と係合する。この構成によれば、ガイド部による案内方向に本体部を移動させることによりロックを解除することができる。カバーのロックが解除すると、押し爪が本体部の下面から突出して案内方向と逆方向に本体部を移動させるときにカバーと係合する。従って、本体部を案内方向に移動させ、それと逆方向に移動させるだけで、カバーのロック解除とカバーの移動とを行うことができる。
本発明によれば、確実にICカードをハウジングの下方に押し付けた状態で保持することができるコネクタ、及びこのコネクタに好適な治具を提供することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、コネクタ11は、プリント基板12上に実装され、ICカード13(例えば、小型メモリカード)とプリント基板12に形成されたパターンとを電気的に接続する。図2に示すように、ICカード13は長方形板状に形成され、その短手方向に沿って配列された複数(本実施形態では22個)の接続端子14を有するとともに、列状の接続端子14が長手方向に沿って複数列(本実施形態では4列)設けられている。また、ICカード13は、接続端子14が露出した面の反対側面に所定のピン(例えば1番ピン)の位置を示すマーク15が付されている。
コネクタ11は、絶縁性(例えば、合成樹脂)のハウジング16と、ハウジング16内に配置されたICカード13を覆蓋する絶縁性のカバー18とを備えている。
図3に示すように、ハウジング16は、その上部に開口部21を有する長箱状に形成されている。詳述すると、ハウジング16の底部22には、その底部22の左右方向(図3における上下方向)両端に、ハウジング16の前後方向(図3における左右方向)に沿って延びる右側壁23及び左側壁24が立設されている。また、ハウジング16の前方(図3における右側)には、右側壁23と左側壁24との前方を連結するように前側壁25が立設されるとともに、ハウジング16の後方(図3における左側)には、右側壁23と左側壁24の後側端部を連結するように後側壁26が立設されている。右側壁23及び左側壁24は、ハウジング16の上下方向(図3における紙面直交方向)に沿って同じ長さ(高さ)に形成されるとともに、後側壁26は、右側壁23及び左側壁24よりも低く形成されている。さらに、前側壁25は、後側壁26よりも低く形成されている。そして、ハウジング16内には、右側壁23、左側壁24、前側壁25及び後側壁26に囲まれ、ICカード13を収容する収納部27が形成されている。収納部27には、ICカード13が上下方向と直交した状態(底部22と平行な状態)で収納されるようになっている。
ハウジング16の底部22には、矩形状をなすとともに上下方向に貫通した複数(本実施形態では2つ)の貫通孔28が前後方向に所定間隔をおいて形成されている。つまり、本実施形態のハウジング16の底部22は、前後両側を貫通孔28に挟まれた中央部29と、後側が貫通孔28に臨むとともに前側がハウジング16の前側壁25に連続する前側部30と、前側が貫通孔28に臨むとともに後側がハウジング16の後側壁26に連続する後側部31とから構成されている。
中央部29の前後方向中央には、前後方向両端部よりも肉厚の段差部32が左右方向に沿って形成されるとともに、前側部30及び後側部31の反貫通孔28側には、貫通孔28側よりも肉厚の段差部33,34が左右方向に沿って形成されている。そして、各段差部32〜34には、ICカード13の接続端子14と対応して上方に開口したコンタクト収容溝35が形成されている。具体的には、コンタクト収容溝35は、段差部32の前後方向両端部に、それぞれ上方及び前後方向両側に開口するとともに左右方向に沿って複数列(本実施形態では、22列)形成されている。また、コンタクト収容溝35は、各段差部33,34に、上方及び貫通孔28側に開口するとともに前後方向に沿って複数列(本実施形態では、22列)形成されている。さらに、中央部29の前後方向両端部、前側壁25の後側端部及び後側部31の前側端部には、各コンタクト収容溝35に対応した位置に、底部22の上下方向両側に開口し、コンタクト17を保持するコンタクト保持溝36が形成されている。
そして、前側部30の前側端部には、左右方向に所定間隔を空けて配置された2つの突部からなる保持突部37が形成されるとともに、これら突部の対向面には上方に開口する保持溝38が形成されている。また、前側壁25の左右方向両端部には、左右方向に沿ったスリット39が形成されている。
右側壁23における左側壁24の対向面、左側壁24における右側壁23の対向面には、左右一対の第1案内溝41、及び複数対(本実施形態では、2対)の第2案内溝42,43がそれぞれ形成されている。本実施形態では、第2案内溝42,43は、右側壁23及び左側壁24の前後方向における同位置に形成されるとともに、第1案内溝41及び第2案内溝42,43は、右側壁23及び左側壁24に対称な形状で形成されているため、右側壁23についてのみ詳細に説明する。
図4に示すように、第1案内溝41は、右側壁23の上面に開口し上下方向に沿った第1垂直溝44と、該第1垂直溝44に連続するとともに後方に向かうにつれてハウジング16の下方に向かって延びる第1傾斜溝45と、該第1傾斜溝45の後側端部に連続するとともに前後方向に延びる第1水平溝46とを備えている。また、第2案内溝42,43は、右側壁23の上面に開口し上下方向に沿った第2垂直溝47,48と、該各第2垂直溝47,48の後側端部にそれぞれ連続し第1傾斜溝45と同じ角度の第2傾斜溝49,50と、該各第2傾斜溝49,50にそれぞれ連続し前後方向に延びる第2水平溝51,52とを備えている。なお、第1水平溝46、第2傾斜溝49,50及び第2水平溝51,52はハウジング16の下方に開口して形成されている。
第1案内溝41の第1垂直溝44は、前側壁25の前側端部よりも前方に位置し、上方に開口するとともに上下方向に沿った凹形状に形成されている。そして、第1垂直溝44内には柱状の係止部材53が立設されている。図5に示すように、係止部材53は、第1垂直溝44内で左右方向に弾性変形可能に立設されるとともに、係止部材53の上部には、左側壁24側に向かって突出した係止爪54が形成されている。本実施形態では、係止爪54の上面55は、その基端側(係止部材53側)から先端側(反係止部材53側)に向かうにつれて突出するように傾斜したテーパ状に形成されるとともに、下面56は、カバーが着脱される方向(上下方向)と直交する平面状に形成されて、先端が尖状になっている。また、係止爪54の下方には、右側壁23の略中央までの高さに形成された支持部57が形成されている。さらに、支持部57の左側壁24側には、前後方向に所定間隔を空けて配置された突部からなる収容突部58が形成されるとともに、これら突部の対向面には上下方向に開口する収容溝59が形成されている。
また、図4に示すように、挿入部としての第2垂直溝47は、上方に開口するとともに右側壁23の上下方向における略中央部まで延びる凹形状に形成されている。即ち、第2垂直溝47の下側端部には、前側の方が高い段付き形状に形成された支持壁60が形成されている。一方、挿入部としての第2垂直溝48は、上方に開口するとともに上下方向に沿った凹形状に形成されている。第2垂直溝48内には、係止部材61が立設されている。図6に示すように、係止部材61は、第2垂直溝48内で左右方向に弾性変形可能に立設されるとともに、係止部材61の上部には、左側壁24側に向かって突出した係止爪62が形成されている。本実施形態では、係止爪62の上面63及び下面64は、その基端側(係止部材60側)から先端側(反係止部材60側)に向かうにつれて突出するように傾斜したテーパ状に形成されて、先端が尖状になっている。また、係止爪62の下方には、右側壁23の略中央までの高さの支持壁65が形成されている。支持壁65の上端は、前側の方が高い段付き形状に形成されている。さらに、右側壁23及び左側壁24の上端には、第1案内溝41と第2案内溝42との間、及び第2案内溝42と第2案内溝43との間に前後方向に沿った凹部66がそれぞれ形成されている。
ハウジング16には、図7に示す補助金具71が固定されている。詳述すると、図8に示すように、補助金具71は、右側壁23及び左側壁24の前側端部間に配置され、長方形状に形成された固定部72が前側壁25の前側端部に設けられた保持溝38に圧入されている。補助金具71は、例えばプレス加工により打ち抜かれた鋼板を曲げ加工することで形成されている。そして、図7及び図9に示すように、固定部72には、その上端にロック機構73が形成されるとともに、その下端に軸受け機構74が形成されている。
ロック機構73は、固定部72の上端から後方に延びハウジング16の左右方向中央に固定されたロック支持部75を備え、該ロック支持部75には、その左右方向両端部からそれぞれハウジング16の左右方向端部側に延び、カバー18の移動により上下方向に弾性変形可能なロックアーム76が形成されている。本実施形態では、ロックアーム76は、ロック支持部75の左右方向両端部からそれぞれハウジング16の左右方向端部側に向かうにつれて上方に傾斜する傾斜部77aと、傾斜部77aの先端部の後側に上方に延びてから後方に折り曲げられて形成されたロック爪77bとから構成されている。ロック爪77bの前側端部は、折り曲げられることでその断面が略円弧状になっている。また、ロックアーム76(傾斜部77a)の先端部には、該先端部の前側から下方に折り曲げられて前側壁25の上端に形成されたスリット39に挿入される補強部78が形成されている。さらに、ロック支持部75の後端には、上方に延びてから後方に折り曲げられ、収納部27内に配置される位置合わせ部79が形成されている。この位置合わせ部79により、収納部27の前後方向の長さが規定されてICカード13が収納部27内の所定位置に収容される。
軸受け機構74は、固定部72の下端から水平方向前側に延びてプリント基板12上に半田付けされる半田付け部としての軸受け支持部80を備えている。ハウジング16の左右方向中央に固定された軸受け支持部80には、その左右方向両端部からそれぞれハウジング16の左右方向端部側に延びる軸受けアーム81が形成されている。本実施形態では、軸受けアーム81は、軸受け支持部80の左右方向両端部からそれぞれ上方に延びる直立部82aと、直立部82aの先端からそれぞれハウジング16の左右方向端部側に延びる水平部82bとから構成されている。また、軸受けアーム81(水平部82b)の先端部には上方に向かって延びる軸受け部83が形成されるとともに、各軸受け部83は収容溝59に上下動可能に挿入されている。そして、図10に示すように、軸受け部83の上端は略円弧状に形成されており、第1傾斜溝45側に向かうほど高くなる規制突部84が形成されている。
次に、コンタクト17について説明する。
コンタクト17は、例えばプレス加工により打ち抜かれた鋼板を曲げ加工することにより形成されている。具体的には、図11及び図12に示すように、コンタクト17は、プリント基板12上の図示しないパターンに半田付け処理される基端部91と、基端部91から上方に延びる固定部92と、固定部92の上端から該固定部92と直交する方向に延びるアーム部93と、アーム部93の先端に形成され接触部94とを備えている。アーム部93は、固定部92と直交する方向に延びてから略U字上に折り返されて斜め上方に延び、その先端が上下方向に弾性変形可能に形成されている。また、接触部94は、上方に向かって凸な円弧状に形成されている。
各コンタクト17は、図13に示すように、固定部92が上方からコンタクト保持溝36に圧入されることで、アーム部93がコンタクト収容溝35に収容されるとともに、接触部94が段差部32〜34の上面よりも上方に位置し、収納部27内に収納されたICカード13に圧接するようになっている。また、各コンタクト17は、基端部91が底部22の下方に突出するように固定され、プリント基板12上に形成されたパターンとコンタクト17とが確実に半田付けされるようになっている。
次に、カバー18について説明する。
カバー18は、図1に示すように、カバー18を立てた状態で下側に位置する前側枠101及び上側に位置する後側枠102と、これらの両端で該前側枠101と該後側枠102を連結する右側枠103及び左側枠104とからなる矩形枠状に形成されている。図14に示すように、前側枠101の底面には、カバー18の左右方向(図14における上下方向)に沿った突条105が形成されるとともに、該前側枠101の中央にはカバー18の前後方向(図14における左右方向)に沿った溝部106が形成されている。この溝部106は、前側枠101と、補助金具71の位置合わせ部79(図7等参照)との干渉を避けるために形成されている。また、後側枠102の後側端部には、凹部107が形成されている。
前側枠101の左右方向両端部には、第1案内溝41の第1垂直溝44に挿入される略円柱形状の回動軸108が突設されている。また、右側枠103及び左側枠104の中央部外側には、回動軸108と平行に第2案内溝42に挿入されるガイドリブ109が突設されるとともに、後側枠102の左右方向両端部に第2案内溝43に挿入されるガイドリブ110が形成されている。さらに、右側枠103及び左側枠104の左右方向外側には、凹部66に対応した形状の突部111が形成されている。
カバー18をハウジング16に取り付ける際には、回動軸108を係止爪54の上面に押し付けると、該上面55がテーパ状に形成されているために係止部材53が左右方向外側に弾性変形し、該回動軸108が第1垂直溝44に挿入されて係止爪54と支持部57との間に挿入されるようになっている。また、係止爪54と支持部57との間に挿入されたカバー18引き上げても、下面56が上下方向と直交する面に形成されているため、係止部材53が左右方向外側に弾性変形し難く、カバー18が外れ難い。
回動軸108が係止爪54と支持部57との間に挿入された状態では、係止部材53が元の位置に戻り、回動軸108が支持部57上に回動可能に支持されるようになっている。図15に示すように、この状態でカバー18は、回動軸108を通る軸線を中心に回動変位するようになっている。なお、図15の実線で示すように、カバー18が収納部27に対して起立した状態を起立姿勢といい、図15の二点鎖線で示すようにカバー18が収納部27を覆うように倒れた状態を覆蓋姿勢という。そして、本実施形態では、カバー18は、ハウジング16の上下方向と直交した状態で第1案内溝41及び第2案内溝42,43に沿って移動するようになっている。
また、カバー18が回動して覆蓋姿勢になる際には、ガイドリブ109が第2案内溝42に挿入されるとともに、ガイドリブ110が第2案内溝43に挿入されるようになっている。ガイドリブ110が第2案内溝43に挿入される際に、上記回動軸108と同様に、ガイドリブ110を係止爪62に押し付けると、上面63がテーパ状に形成されているために係止部材61が左右方向外側に弾性変形し、該ガイドリブ110が第2垂直溝48に挿入されて係止爪62と支持壁65との間に挿入されるようになっている。そして、ガイドリブ110が係止爪62と支持壁65との間に位置した状態では、係止部材61が元の位置に戻り、例えばコンタクトの弾性力などによってカバー18が回動することを防止するようになっている。また、カバー18を回動させる際には、ガイドリブ110を係止爪62に押し付けると、下面64がテーパ状に形成されているために係止部材61が左右方向外側に弾性変形することで容易にカバー18を回動させることができる。
このように、回動軸108が係止部材53に係止されるため、コネクタ11の搬送時等にハウジング16からカバー18が外れず、カバー18とハウジング16とが一体にされた状態でユーザに提供される所謂1ピースタイプのコネクタとしてユーザに供給できる。また、工具等を用いずとも係止部材53を弾性変形させることでカバー18をハウジング16に取り付けることができるため、カバー18とハウジング16とが別々の状態でユーザに提供される所謂2ピースタイプのコネクタとしてユーザに供給できる。従って、1ピースタイプ及び2ピースタイプのコネクタを製造するためにそれぞれ製造ラインを設けずともよく、1つの製造ラインで1ピースタイプ及び2ピースタイプのコネクタを製造でき、それぞれ異なる製造ラインで各コネクタを製造する場合に比べ、コストの増大を抑制できる。
これらのコネクタの製造方法は、図16(a)に示すように、コンタクト17が装着されたハウジング16に補助金具71を取り付けることで、図16(b)に示すように、2ピースタイプのコネクタが製造される。そして、カバー18をハウジング16に取り付けることで、図16(c)に示すように、1ピースタイプのコネクタが製造される。
次に、コネクタ11へのICカード13の装着について説明する。
ICカード13をコネクタ11に装着するに際して、1ピースタイプのコネクタ11の場合には、覆蓋姿勢のカバー18を回動させ、起立姿勢にする。このとき、前側枠101には凹部107が形成されているため、例えば指(図示略)を引っ掛けやすく、覆蓋姿勢のカバー18を容易に回動させることができる。一方、2ピースタイプのコネクタ11の場合には、カバー18の回動軸108を第1案内溝41内に挿入し、起立姿勢にする。なお、以下の手順は1ピースタイプ及び2ピースタイプともに同様の作業手順となる。
次に、図17(a)に示すように、ICカード13を、そのマーク15の付された面が上面となるようにして、ハウジング16の上方から開口部21を介して収納部27内に挿入する。このとき、補助金具71の位置合わせ部79により、ICカード13が収納部27内における所定位置に配置され、該ICカード13の下面に形成された各接続端子14と各コンタクト17の接触部94が個別に接触する。続いて、図17(b)に示すように、カバー18を回動させて起立姿勢から覆蓋姿勢にし、各ガイドリブ109,110をそれぞれ対応する第2案内溝42,43に挿入する。なお、回動軸108が係止爪54と軸受け部83との間に挿入されたカバー18の位置を回動位置といい、本実施形態では、この状態でカバー18がICカード13に当接しないようになっている。
そして、図17(c)に示すように、カバー18を後方に移動させ、該カバー18の移動がロックアーム76(ロック爪77b)により規制されるロック位置までカバー18を後方に移動させて、ICカード13を保持する。この際に、回動位置からカバー18を後方へ移動させようとすると、回動軸108が支持部57の上方に突出した規制突部84に引っ掛かる。本実施形態では、軸受け部83の上端は略円弧状に形成されているため、カバー18は軸受け部83に下方への押圧力を付与することになる。そして、カバー18を軸受けアーム81のばね力に抗して後方に移動すると、軸受け部83が収容溝59に沿って下方に移動し、回動軸108が第1傾斜溝45内に、ガイドリブ109,110が第2傾斜溝49,50内に移動する。このように、軸受け部83を下方に押し下げることで、カバー18が回動位置から移動する際に操作感(クリック感)を得ることができる。
続いて、カバー18を後方へ移動させると、カバー18が後方に進むにつれてハウジングの下方へ移動し、前側枠101に形成された突条105がロック爪77bに引っ掛かる。ロック爪77bの前側端部はその断面が略円弧状に形成されているため、カバー18がハウジング16の後方に進むにつれて、突条105はロック爪77bに下方への押圧力を付与することになる。そして、カバー18をロックアーム76のばね力に抗して後方に移動すると、補強部78がスリット39に沿って下方に移動するとともにロック爪77bが突条105よりも下方へ移動する。そして、回動軸108が第1水平溝46に到達するとともにガイドリブ109,110が第2水平溝51,52に到達する(カバー18がロック位置に移動する)と、ロック爪77bの下方への押圧力が解消され、図18に示すように、ロック爪77bが元の位置に戻って突条105の前側端部に係止する。また、カバー18がロック位置に移動すると、ICカード13は、下側への移動が停止し、図19に示すように、各接続端子14と各コンタクト17とが所定の接触圧で接触した状態で、収納部27内に保持される。この状態で、カバー18はコンタクト17の弾性力によって上方へ付勢されるが、回動軸108が第1水平溝46に挿入されるとともに、各ガイドリブ109,110が第2水平溝51,52に挿入されているため、カバー18の移動を規制することができる。従って、確実にICカード13をハウジング16の下方に押し付けた状態で保持することができる。なお、第1水平溝46及び第2水平溝51,52が下方に開口しているが、突部111が凹部66に係止することで、ロック位置にあるカバー18が下方に移動しないようになっている。
また、カバー18を回動位置からロック位置に移動させることで、図20に示すように、コンタクト17が弾性変形し、接触部94が前後方向に移動量Lだけ移動する。本実施形態では、カバー18が上下方向と直交する状態で第1案内溝41及び第2案内溝42,43に沿って移動する。そのため、ICカード13がカバー18の全面と同時に接触し、ICカード13がすべてのコンタクト17と接触した状態で下方に押し付けられる。従って、従来のように回動時にカバーがICカードの一部のみに接触しICカード13が一部のコンタクト17のみに接触した状態で下方に押し付けられることが防止できる。さらに、回動位置にあるカバー18がICカード13に当接しないため、各コンタクト17は、各接続端子14に対して接触部94の移動量Lだけ確実に摺動する。そのため、接触部94が接続端子14に摺動することでコンタクト17と接続端子14間に介在する塵等の異物を除去する所謂ワイピングがICカード13の全端子について十分に行われ、ICカード13の接触不良を防止することができる。
次に、コネクタ11からのICカード13の取り外しについて説明する。
先ず、例えばピンセットなどの工具によって、ロックアーム76(ロック爪77b)を後側枠102に形成された突条105よりも下方に移動させた状態で、カバー18を前方へ移動させ、カバー18を回動位置に位置させる。そして、カバー18を起立姿勢に起動させてICカード13を収納部27から取り出す。このとき、軸受け部83によって、カバー18を回動位置に位置する際に操作感を得ることができるため、カバー18が回動位置にない状態で、カバー18を回動させようとしてコネクタ11が損傷することを防止できる。
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)ハウジング16に、支持部57と連続し該支持部57から該ハウジング16の後方に向かうにつれて下方に向かって延びる第1傾斜溝45と、該第1傾斜溝45と連続しハウジング16の前後方向に延びる第1水平溝46とを有する第1案内溝41を形成した。また、ハウジング16の上部に開口する第2垂直溝47,48と、第2垂直溝47,48と連続し該第2垂直溝47,48から該ハウジング16の後方に向かうにつれて下方に向かって延びる第2傾斜溝49,50と、該第2傾斜溝49,50と連続し前後方向に延びる第2水平溝51,52とを有する第2案内溝42,43を形成した。そして、カバー18が覆蓋姿勢の状態で第2垂直溝47,48にそれぞれ挿入されるガイドリブ109,110を形成し、該カバー18を第1案内溝41及び第2案内溝42,43に沿って移動可能にハウジング16に設けた。このように、第1水平溝46及び第2水平溝51,52内にそれぞれ挿入される回動108軸及びガイドリブ109,110によってカバー18が回動することが規制され、各コンタクト17の弾性力に抗してICカード13を保持するため、確実にICカード13をハウジング16の下方に押し付けた状態で保持することができる。
(2)ハウジング16に、その上端に開口する第1垂直溝44を形成し、該第1垂直溝44内に、左右方向内側に突出する係止爪54を有する係止部材53を左右方向に弾性変形可能に設けた。そして、係止爪54の下方に支持部57を設け、カバー18を、回動軸108が支持部57と係止爪54との間に挿抜されることでハウジング16に対して着脱可能にした。そのため、1ピースタイプ及び2ピースタイプのうちのコネクタのいずれのコネクタとしてもユーザに供給することが可能である。従って、1ピースタイプ及び2ピースタイプのコネクタを製造するためにそれぞれ製造ラインを設けずともよく、1つの製造ラインで1ピースタイプ及び2ピースタイプのコネクタを製造でき、それぞれ異なる製造ラインで各コネクタを製造する場合に比べ、コストの増大を抑制できる。
(3)カバー18が上下方向と直交する状態で第1案内溝41及び第2案内溝42,43に沿って移動し、収納部27にICカード13が上下方向と直交した状態で収納されるようにした。そのため、ICカード13がカバー18の全面と同時に接触し、ICカード13がすべてのコンタクト17と接触した状態で下方に押し付けられる。従って、従来のように回動時にカバー18がICカード13の一部のみに接触してICカード13が傾動することが防止でき、ICカード13の各接続端子14が各コンタクト17にそれぞれ接触した状態でICカード13が下方に押し付けられる。そのため、コンタクト17の接触部94が接続端子14に摺動することでコンタクト17と接続端子14間に介在する塵等の異物を除去する所謂ワイピングがICカード13の全端子について行われ、ICカード13の接触不良を防止することができる。
(4)カバー18が第1傾斜溝45及び第2傾斜溝49,50側に移動することを規制するロック機構73を備えた。設置場所によってはコネクタ11に対して恒常的に振動が伝達される場合があり、この振動等によって回動軸108及びガイドリブ109,110が第1水平溝46及び第2水平溝51,52から第1傾斜溝45及び第2傾斜溝49,50側に移動し、ICカード13を保持できなくなる場合がある。この点、本実施形態によれば、回動軸108及びガイドリブ109,110が第1水平溝46及び第2水平溝51,52から第1傾斜溝45及び第2傾斜溝49,50側に移動することがロック機構73により規制されるため、振動などによりカバー18が移動してICカード13が保持できなくなることを防止できる。また、ロック機構73は、カバー18の後方への移動を規制するため、コンタクト17の弾性力が作用せず、長期に亘って使用しても損傷し難く、確実にカバー18の移動を規制できる。
(5)ロック機構73は鋼板により形成され、ロック支持部75と、ロック支持部75の左右方向両端部からそれぞれハウジング16の左右方向端部側に延び、カバー18の移動により上下方向に弾性変形可能なロックアーム76とを備える。そのため、例えば樹脂材料によりロック機構73を形成した場合に比べ、ロックアーム76が繰り返し弾性変形しても破損し難く強度を向上させることができる。
(6)ハウジング16にスリット39を形成し、ロックアーム76の先端部に、該先端部の前側から下方に向かって延びスリット39に挿入される補強部78を形成したため、ロックアーム76が前後方向に変形し難く、カバー18を確実にロックすることができる。
(7)軸受け支持部80がプリント基板12上に半田付けされるため、確実にコネクタ11をプリント基板12上に固定できる。
(8)支持部57には、該支持部57における第1傾斜溝45側にて上方に突出し、回動軸108の移動によって上下方向に移動可能な規制突部84を有する軸受け機構74を設けた。そのため、回動軸108が支持部57と第1傾斜溝45との間を移動する際に操作感(クリック感)が生じ、回動軸108が支持部57に挿入された状態か又は第1傾斜溝45に挿入された状態かを容易に把握することができる。これにより、例えば、回動軸108が第1傾斜溝45に挿入された状態、即ちガイドリブ109,110が第2傾斜溝49,50に挿入された状態でカバー18を回動させようとする等の誤操作を防止できる。
(9)軸受け機構74は鋼板により形成され、80軸受け支持部と、軸受け支持部80の左右方向両端部からそれぞれハウジング16の左右方向端部側に延び弾性変形可能な軸受けアーム81とを備える。軸受けアーム81は、軸受け支持部80の左右方向両端部からそれぞれ上方に延びる直立部82aと、直立部82aの先端からそれぞれハウジング16の左右方向端部側に延びる水平部82bとから構成されている。さらに、軸受けアーム81(水平部82b)の先端部からそれぞれ上方に延びるとともに支持部57に配置され、上端に規制突部84が形成された軸受け部83とを備える。そのため、例えば樹脂材料により軸受け機構74を形成した場合に比べ、軸受けアーム81が繰り返し弾性変形しても破損し難く強度を向上させることができる。
(10)半田付け部(軸受け支持部80)、ロック機構73及び軸受け機構74が補助金具71により一体形成されてなるため、これらそれぞれ別部材により形成する場合に比べ、部品点数を削減できる。また、軸受けアーム81が直立部82aの上端に形成されているため、軸受けアーム81が弾性変形しても、プリント基板12に接触することを防止できる。
(11)底部22に、該底部22の上下方向両側に開口したコンタクト保持溝36を複数形成した。また、コンタクト17は、プリント基板12上に固定される基端部91と、基端部91から上方に延びる固定部92と、固定部92の上端から該固定部92と直交する方向に延び、先端が上下方向に弾性変形可能に形成されたアーム部93と、アーム部93の先端に形成された接触部94とを備える。そして、固定部92をハウジング16の上方からコンタクト保持溝36に圧入した。そのため、ICカード13の挿入時等にコンタクト17に衝撃が加わっても、アーム部93が底部22に当接することで、コンタクト17がハウジング16から抜けることが防止できる。
(12)第2垂直溝48内には、左右方向内側に突出する係止爪62を有する係止部材61を左右方向に弾性変形可能に設けるとともに、係止爪62の下方に支持壁65を設け、ガイドリブ110が支持壁65と係止爪62との間に挿入されるようになっている。そのため、カバー18を覆蓋姿勢にした状態でガイドリブ110が支持壁65と係止爪62との間に挿入されるため、例えばコンタクト17の弾性力などによってカバー18が回動することを防止できる。そのため、ICカード13の装着時にカバー18が意図せず回動することを防止でき、その作業性を向上させることができる。
(13)係止爪54の上面55をテーパ状に形成し、下面56をカバー18の着脱される方向と直交する平面状に形成した。そのため、回動軸108を係止爪54の上面55に押し付けると、係止部材53が左右方向外側に弾性変形し、該回動軸108が第1垂直溝44に挿入されて係止爪54と支持部57との間に挿入することができる。また、回動軸108が係止爪54と支持部57との間に挿入されたカバー18を引き上げても、係止部材53が左右方向外側に弾性変形し難く、カバー18が外れずに確実に1ピースタイプのコネクタとしてユーザに供給することができる。
(14)係止爪62の上面63及び下面64をテーパ状に形成したため、ガイドリブ110を係止爪62の上面63に押し付けると、係止部材61が左右方向外側に弾性変形し、該ガイドリブ110が第2垂直溝48に挿入されて係止爪62と支持壁65との間に挿入することができる。また、ガイドリブ110が係止爪62と支持壁65との間に挿入された状態でカバー18を回動させると、係止部材61が左右方向外側に弾性変形してカバー18を回動させることができる。
(15)回動位置にあるカバー18がICカード13に当接しないようにしたため、各コンタクト17は、各接続端子14に対して接触部94の移動量Lだけ確実に摺動し、ワイピングを十分に行うことができる。
(16)前側枠101に凹部107を形成したため、例えば指(図示略)を引っ掛けやすく、覆蓋姿勢のカバー18を容易に回動させることができる。
(17)ロックアーム76は、ロック支持部75の左右方向両端部からそれぞれハウジング16の左右方向端部側に向かうにつれて上方に傾斜する傾斜部77aと、傾斜部77aの先端部の後側に上方に延びてから後方に折り曲げられて形成されたロック爪77bとから構成されている。従って、ロックアーム76は、ロック爪77bがカバー18(突条105)に係止することで、カバー18に確実に係止することができる。
(第2実施形態)
以下、本発明を具体化した第2実施形態を図面に従って説明する。
尚、本実施形態において、第1実施形態と同じの構成部分については同一符号を用いる。そして、第1実施形態において説明した部分については、その部分の説明の全て又は一部を省略する。また、第1実施形態にて用いた符号のうち、本実施形態の説明に必要な符号を図面に付すこととする。
図21に示すように、本実施形態のコネクタ200は、ハウジング16と、カバー202とを有している。
カバー202は、第1実施形態と同様に、矩形枠状に形成され、前側枠203と、後側枠102と、前側枠203と後側枠102とを連結する右側枠103及び左側枠104を有している。図22に示すように、右側枠103及び左側枠104には、それぞれ外側面に、回動軸108、ガイドリブ109,110、及び突部111が外側に向かって突出形成されている。尚、右側枠103に形成された突部111は図22には現れていない。
前側枠203の裏面には、左右方向中央に、カバー202の内外方向(前後方向)に沿って延びる溝部106が形成されている。後側枠102の後側端部には、凹部107が形成されている。
図21に示すように、カバー202は、前側枠203の左右両端部が、補助金具71のロック機構73が有するロック爪77bと係合することにより、前方(図21において左手前側)の移動が規制されている。つまり、前側枠203の左右両端部は、カバー202の移動を規制するロック部として機能する。
そして、前側枠203には、溝部106とロック部との間に、前側枠203の下面から上方に向かって凹設することにより、ドーム状の開錠溝204が形成されている。開錠溝204は、図22に示すように、溝部106と並行に、即ち、カバー202の移動方向に沿って延びるように形成されている。この開錠溝204は、カバー202のロックを解除するために形成されている。このロック解除は、図23,24に示す開錠治具210により可能となる。
図23に示すように、開錠治具210の本体部211は四角形枠状に形成されている。尚、図23において、右側端部を後端、左側端部を前端、上側端部を左端、下側端部を右端とする。また、図23において、紙面おもて面側を上方、裏面側を下方とする。
本体部211は、左右の枠部材211a、211bが、図21に示すハウジング16の右側壁23の上面及び左側壁24の上面に当接するように形成されている。
本体部211の前後方向中央には、左右の枠部材211a,211bを連結する連結部212が形成されている。本体部211の前端の枠部材211cには、下方に向かって延びる一対の支持部213が形成され、その支持部213の下端には爪部214がそれぞれ一体的に形成されている。支持部213及び爪部214は、本体部211が図21に示すハウジング16の右側壁23及び左側壁24の上面に当接した状態で、ハウジング16に対してロック状態にあるカバー202の開錠溝204内に挿入可能に形成されている。
本実施形態の爪部214は、支持部213の下端に一体的に形成されたロック解除部215と、そのロック解除部215の後端に一体的に形成されたガイド部216とを有している。ロック解除部215は四角棒状に形成され、先端下部を斜めに切り欠いて形成された斜面215aを有している。この斜面215aは、爪部214を開錠溝204内に挿入された時にロック機構73のロックアーム76と係合し、そのロックアーム76のロック爪77bがカバー202と係合しない位置までロックアーム76を押し下げるように形成されている。そして、ロック解除部215は、カバー202を移動させる際に、斜面215aにより押し下げたロックアーム76を、その押し下げた位置で保持するように形成されている。ガイド部216は、カバー202のロック解除時に、ロック解除部215に先だって開錠溝204内に挿入される。従って、開錠溝204に挿入されたガイド部216は、ロック解除部215が開錠溝204内にガイドする。
本体部211の後端の枠部材211dと、連結部212には、それぞれ下方に突出するガイド部217,218が形成されている。これらのガイド部217,218は、左右方向の長さが、図21に示すカバー202の右側枠103と左側枠104との間の間隔よりもやや短く設定されている。従って、図25に示すように、開錠治具210のガイド部217,218は枠状に形成されたカバー202の枠103,104間に挿入され、同開錠治具210の左右の枠部材211a,211bがハウジング16の壁23,24の上面に当接する。そして、開錠治具210は、2つのガイド部216,217により、カバー202に対して、そのカバー202の前後方向に沿って移動可能となる。そして、この移動可能な状態において、開錠治具210に形成された一対の爪部214が、カバー202に形成された開錠溝204に挿入可能に配置される。従って、開錠治具210をガイド部216,217によってカバー202の枠103,104に沿って図25の右上方に向かって移動させることにより、一対の爪部214が、同じく一対の開錠溝204に挿入される。
次に、コネクタ200におけるカバー202のロック解除の手順を説明する。
先ず、図26(a)(b)に示すように、ロック状態にあるコネクタ200に対し、開錠治具210をセットする。即ち、図26(b)に示すように、開錠治具210のガイド部217,218を枠状のカバー202の内側に挿入し、図26(a)に示すように、開錠治具210の本体部211をハウジング16の壁23,24の上面に当接させる。
この状態で、カバー202の後端に向かって、つまり図26(b)の右方向に開錠治具210を移動させる。すると、爪部214のガイド部216が開錠溝204に挿入され、このガイド部216がロック解除部215を開錠溝204内に導く。そして、開錠溝204内に挿入されたロック解除部215は、斜面215aがロックアーム76に当接すると、上方に移動する。このとき、既に開錠溝204内に挿入されたガイド部216がドーム状に形成された開錠溝204の天井面と当接するため、ロック解除部215の上方への移動が規制される。つまり、開錠治具210の浮き上がりがガイド部216によって防止されるため、作業者は、開錠治具210をカバー202の後端に向かって移動させるように力を加えるだけでよく、開錠治具210をハウジング16向かって押し付ける力は不要である。
更にロック解除部215を開錠溝204内に挿入することで、ロックアーム76が斜面215aに沿って下方へと移動される。やがて、図27(b)に示すように、ガイド部217がカバー202の後側枠102に当接する。すると、図27(a)に示すように、ロックアーム76が、そのロックアーム76に形成されたロック爪77bがカバー202と係合しない位置まで押し下げられる。つまり、カバー202を前方に移動させることが可能となる。
従って、カバー202の後側枠102を前側枠101の方向に押すと、カバー202及び開錠治具210が移動する。このとき、ロックアーム76は、ロック解除部215によって押し下げられた位置に保持されているため、カバー202にロック爪77bが係合することはない。
以上記述したように、本実施形態によれば、第1実施形態の効果に加え、以下の効果を奏する。
(1)カバー202に開錠溝204を形成し、その開錠溝204に開錠治具210の爪部214を挿入してロックアーム76を押し下げるようにした。従って、左右に延びるロックアーム76を同時に且つ確実に押し下げてカバー202のロックを解除することができる。
(2)枠状のカバー202の内側に挿入可能なガイド部217,218を開錠治具210に形成したことにより、開錠治具210をカバー202に沿って前後方向に容易に移動させることができる。
(3)爪部214は、ロックアーム76を押し下げるロック解除部215と、そのロック解除部215から延びるガイド部216を有している。そして、ガイド部217,218をカバー202の内側に挿入した後、ガイド部216を開錠溝204に挿入することにより、ロック解除部215を開錠溝204内に案内することができる。
(4)爪部214は、カバー202に形成した開錠溝204の上面に当接することにより上方への移動が規制され、爪部214に形成した斜面215aによりロックアーム76を押し下げる。従って、作業者は開錠治具210をカバー202の後方へ移動させるように力を加えるだけでよく、操作が容易である。
(5)カバー202の内側に挿入したガイド部217が、そのカバー202の後側枠102に当接するようにした。従って、カバー202のロックを解除したのちは、カバー202を前方へと押すことにより、カバー202及び治具210が前方へと移動する。従って、カバー202と開錠治具210とを扱う必要がなく、操作が容易である。
(第3実施形態)
以下、本発明を具体化した第3実施形態を図面に従って説明する。
尚、第1,第2実施形態と同じの構成部分については同一符号を付し、その部分の説明の全て又は一部を省略する。
図28に示すように、本実施形態のコネクタ300は、上方が開口する長箱状に形成されたハウジング301と、ハウジング301内に配置されたICカード13(図2参照)を覆蓋するカバー302とを有している。ハウジング301及びカバー302は、絶縁性の材料(例えば、合成樹脂)よりなる。
先ず、ハウジング301について説明する。
図30に示すように、ハウジング301の底部311には、その底部311の左右方向(図3における上下方向)両端に、ハウジング301の前後方向(図30における左右方向)に沿って延びる右側壁312及び左側壁313が立設されている。右側壁312及び左側壁313は、両側壁312,313間にICカード13(図2参照)が挿入可能に形成されるとともに、そのICカード13の左右方向の移動を規制するように形成されている。
右側壁312及び左側壁313の後方側端部は、それぞれ内側に向かって突出する規制部312a,313aが形成されている。これらの規制部312a,313aは、側壁312,313間に挿入されるICカード13の前後方向の位置決めを行うように形成されている。
また、ハウジング301の前方(図30における右側)には、右側壁312と左側壁313との前方を連結するように前側壁314が立設されるとともに、ハウジング301の後方(図30における左側)には、右側壁312と左側壁313の後側端部を連結するように後側壁315が立設されている。右側壁312及び左側壁313は、ハウジング301の上下方向(図30における紙面直交方向)に沿って同じ長さ(高さ)に形成されるとともに、後側壁315は、右側壁312及び左側壁313よりも低く形成されている。さらに、前側壁314は、後側壁315よりも低く形成されている。そして、ハウジング301内には、右側壁312、左側壁313、前側壁314及び後側壁315に囲まれ、ICカード13を収容する収納部27が形成されている。収納部27には、ICカード13が上下方向と直交した状態(底部311と平行な状態)で収納される。
ハウジング301の底部311には、矩形状をなすとともに上下方向に貫通した複数(本実施形態では2つ)の貫通孔28が前後方向に所定間隔をおいて形成されている。底部311の上面には、ICカード13の接続端子14と対応して上方に開口したコンタクト収容溝35が形成されている。各コンタクト収容溝35は、それぞれ前後方向に沿って延びるように形成されるとともに、貫通孔28側及び上方及び前後方向両側が開口するように形成されている。さらに、底部311の貫通孔28側端部には、各コンタクト収容溝35に対応した位置に、底部311の上下方向両側に開口し、コンタクト17を保持するコンタクト保持溝36が形成されている。
そして、前側部30の前側端部には、左右方向に所定間隔を空けて配置された一対の保持溝38が形成されている。また、前側壁314の左右方向両端部には、左右方向に沿ったスリット39が形成されている。
右側壁312の内側面には3つの案内溝321a,321b,321cが形成されている。各案内溝321a〜321cは、第1実施形態の第2案内溝42と同様に形成されている。従って、各案内溝321a〜321cは、図示はしないが、右側壁312の上面に開口し上下方向に沿った垂直溝と、該垂直溝の後側端部にそれぞれ連続し後方斜め下方に向かって延びる傾斜溝と、該傾斜溝に連続し前後方向に延びる水平溝とを備えている。左側壁313の内側面には3つの案内溝322a,322b,322cが形成されている。これらの案内溝322a〜322cは、右側壁312に形成された案内溝321a〜321cと対称に形成されている。さらに、右側壁312及び左側壁313の内側上端は、斜めに切り欠いて斜面323,324がそれぞれ形成されている。右側壁312の後方上面には、マーク316が形成されている。
そして、本実施形態の右側壁312及び左側壁313は、第1実施形態の側壁23,24内に形成された係止部材53,61を有していない。従って、本実施形態の側壁312,313は、係止部材を有していない分、第1実施形態の側壁23,24に比べて左右方向の厚さが薄く形成されている。従って、本実施形態のハウジング301は、第1実施形態のハウジング16よりも左右方向の寸法が小さく形成されている、即ち、プリント基板に対する占有面積が小さく形成されている。
図28に示すように、ハウジング301には、補助金具351が固定されている。本実施形態において、ハウジング301がカバー302を回動可能に支持しないため、本実施形態の補助金具351は、第1実施形態の補助金具71における軸受け機構74が省略されている。即ち、図31に示すように、補助金具351は、同補助金具351をハウジング301に固定するための固定部72と、カバー302の移動を規制するためのロック機構73とを有している。
ロック機構73は、固定部72に接続されてハウジング301の最尤方向中央に固定されたロック支持部75を備えている。ロック支持部75は、その左右方向両端部からそれぞれハウジング301の左右方向端部側に延び、上下方向に弾性変形可能な一対のロックアーム76を支持する。各ロックアーム76は、ロック支持部75から斜め上方に向かって延びる傾斜部77aと、その傾斜部77aの先端部に形成されたロック爪77bとを有している。ロックアーム76の先端部には、下方に向かって延び、前側壁314の上端に形成されたスリット39に挿入される補強部78が形成されている。さらに、ロック支持部75の後端には、上方に延びてから後方に折り曲げられ、収納部27内に配置される位置合わせ部79が形成されている。この位置合わせ部79により、収納部27の前後方向の長さが規定されてICカード13が収納部27内の所定位置に収容される。
図28に示すように、ハウジング301には、複数のコンタクト361が取着されている。各コンタクト361は、第1実施形態と同様に、ハウジング301の底部311に形成されたコンタクト収容溝35及びコンタクト保持溝36(図30参照)に挿入及び圧入されている。
図32に示すように、コンタクト361は、プリント基板上のパターンに半田付けされる基端部91と、基端部91から上方に延びる固定部92と、固定部92の上端から該固定部92と直交する方向に延びるアーム部93と、アーム部93の先端に形成され接触部94とを備えている。アーム部93は、固定部92と直交する方向に延びてから略U字上に折り返されて斜め上方に延び、その先端が上下方向に変位可能に形成されている。接触部94は、上方に向かって凸な円弧状に形成されている。
次に、カバー302について説明する。
図29(a)に示すように、カバー302は矩形枠状に形成されている。図29(a)における左右方向を前後方向、図29(a)における上下方向を左右方向とする。つまり、カバー302は、前側枠331、後側枠332、右側枠333、及び左側枠334を有している。
図29(b)に示すように、前側枠331及び後側枠332の左右方向中央には、それぞれ下面から上方に向かって切り欠くことにより前後方向に沿って延びる溝部335が形成されている。その溝部335の左右両側には、第2実施形態と同様に、下面から上方に向かって切り欠くことにより前後方向に沿って延びる開錠溝336が形成されている。
図29(a)に示すように、右側枠333には、その外側面から突出する3つのガイドリブ337a,337b,337cが形成されている。各ガイドリブ337a〜337cは、ハウジング301の右側壁312に形成された案内溝321a〜321cに挿入可能に形成されている。同様に、左側枠334には3つのガイドリブ338a,338b,338cが形成されている。また、右側枠333の外側面上端には、前後方向に沿って延びる複数の突部339が形成されている。同様に、左側枠334には複数の突部340が形成されている。
図29(a)に示すように、カバー302の右側枠333の後端上面にはマーク341が形成されている。更に、そのマーク341が形成された角部と対角の角部、即ち左側枠334の前端上面にはマーク342が形成されている。
本実施形態において、カバー302は、前後方向に沿った軸に対して線対称に形成されると共に、左右方向に沿った軸に対して線対称に形成されている。つまり、本実施形態のカバー302は、中心を回転軸とする点対称にも形成されている。
上記のように構成されたコネクタ300において、図2に示すICカード13を装着するときの動作及び作用は第1実施形態と同じである。そして、ICカード13を取り外すときの動作及び作用は第2実施形態と同じである。
更に、本実施形態では、カバー302が点対称な形状に形成されている。従って、ハウジング301にカバー302を装着する際に、カバー302の上面に形成された2つのマーク341,342(図29(a)参照)の何れか一方を、ハウジング301に形成されたマーク316と合わせるようにカバー302を装着すればよい。従って、カバー302の方向の確認を短時間で行うことができるため、作業性がよい。
なお、上記各実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、カバー18に2対のガイドリブ109,110を形成したが、これに限らず、ガイドリブは一対でもよく、また三対以上形成してよい。なお、これに応じた数の第2案内溝をハウジング16に形成する。
・上記実施形態では、カバー18が回動位置に位置する状態で、該カバー18と収納部27に収容されたICカード13と当接しないよう第1案内溝41を形成したが、これに限らず、カバー18とICカード13とが当接するようにしてもよい。
・上記実施形態では、ロック機構73は、ロック支持部75と、ロックアーム76と、ロックアーム76と備えたが、これに限らず、カバー18が第1傾斜溝45及び第2傾斜溝49,50側に向かって移動することを規制できれば、どのように構成してもよい。例えばロックアーム76はロック爪77bを有さずともよく、傾斜部77aがカバー18に係止するようにしてもよい。また、ロックアーム76を、軸受けアーム81のように、直立部と水平部とから構成してもよい。
・上記実施形態では、軸受け機構74は、軸受け支持部80と、軸受けアーム81と、軸受け部83と、規制突部84とを備えたが、回動軸108を移動により規制突部84が上下方向に移動すれば、どのように構成してもよい。例えば、水平部82bをハウジング16の左右方向端部側に向かうにつれて上方に傾斜するように形成してもよい。また、軸受け支持部80をプリント基板12に固定せず、軸受け支持部80をプリント基板12から宙に浮いた状態にした場合には、直立部82aを省略し軸受けアーム81を水平部82bのみから構成してもよい。このように、軸受け支持部80は、プリント基板12上に固定されず、プリント基板12から宙に浮いた状態としてもよい。
・上記実施形態では、軸受け支持部80をプリント基板12上に半田付けしたが、これに限らず、ロック支持部75をプリント基板12上に半田付けするようにしてもよい。また、ロック支持部75及び軸受け支持部80以外にハウジング16に固定され、プリント基板12上に半田付けされる半田付け部を独立して設けてもよい。
・上記実施形態では、第2垂直溝48内に係止部材61を設けたが、これに限らず、係止部材61を設けずに第2垂直溝47と同様に形成してもよい。また、第2垂直溝47内に係止部材を設けて第2垂直溝48と同様に形成してもよい。
・上記実施形態では、カバー18が上下方向と直交した状態で第1案内溝41及び第2案内溝42,43に沿って移動するようにしたが、これに限らず、上下方向と傾斜した状態で第1案内溝41及び第2案内溝42,43に沿って移動するようにしてもよい。
・上記実施形態では、ハウジング16の右側壁23及び左側壁24に第1案内溝41及び第2案内溝42,43を形成したが、これに限らず、カバー18の右側枠103及び左側枠104に第1及び第2案内溝を形成してもよい。なお、この場合には、第1案内溝は、ハウジングの前方に形成された回動軸を回動可能に支持する支持部と、該支持部と連続しカバーの方に向かうにつれて上方に向かって延びる第1傾斜溝と、該第1傾斜溝と連続しハウジングの前後方向に延びる第1水平溝とを有して構成される。また、第2案内溝は、カバーの下端に開口する挿入部と、該挿入部と連続しカバーの方に向かうにつれて上方に向かって延びる第2傾斜溝と、該第2傾斜溝と連続しハウジングの前後方向に延びる第2水平溝とを有して構成される。さらに、右側壁及び左側壁と収納部との間に間隔を空けることで、ハウジングに形成される回動軸及びガイドリブが収納部内に突出しないようにすることが好ましい。
そして、カバー18の右側枠103及び左側枠104に第1及び第2案内溝を形成した場合に、右側枠及び左側枠にカバーの下方に開口する垂直溝を形成し、該垂直溝内に係止爪を有する係止部材を左右方向に弾性変形可能に設けるとともに、係止爪の上方にハウジングに形成された回動軸を回動可能に支持する支持部が設けてもよい。
・上記実施形態では、第1案内溝41に第1垂直溝44内に係止部材53を設けたが、これに限らず、係止部材61を設けずに第2案内溝42と同様に形成してもよい。
・上記実施形態では、カバー18をハウジング16に対して着脱できるようにしたが、これに限らず、第1案内溝41に第1垂直溝44を形成せずに、カバー18をハウジング16に着脱不能に設けてもよい。
・上記実施形態に対し、治具の形状を適宜変更してもよい。
例えば、図33(a)に示すように、開錠治具400を形成する。この開錠治具400は、左右の枠部材211c,211dの端部から下方に向かって延びるガイド部401,402を有している。図33(b)に示すように、ガイド部401,402は、ハウジング16の側壁23,24の外側に配置され、ハウジング16の側壁23,24に沿って開錠治具400を案内する。
また、図34(a)〜(c)に示すように、開錠治具410を形成する。この開錠治具410は、図33に示す開錠治具400の構成に加え、把持部411及びカバー押出部412を有している。図34(b)に示すように、把持部411は、本体部211の後端(図において右側端部)から斜め上方に向かって延びるように形成されている。その把持部411の上方には、カバー押出部412が本体部211に向かって延びるように形成されている。カバー押出部412は、本体部211に向かって延び弾性変形可能な支持部413と、支持部413の下端に形成され、支持部413の弾性変形によりカバー(例えば第2実施形態の場合はカバー202)の後側枠と係合可能に形成された押し爪414とを有している。
作業者は、上記のように構成された開錠治具410の把持部411を把持し、本体部211をコネクタに当接した後、後方(図34(b)の右側)に向かって開錠治具410を移動させる。すると、開錠治具410に備えた爪部214がロックアームを押し下げることにより、カバーのロックが解除される。その後、カバー押出部412の支持部413を弾性変形させて押し爪414をカバーに係合させる。その状態で、前方(図34(b)の左側)に向かって開錠治具410を移動させる。すると、開錠治具410によってカバーがロック爪を越えて後方へと移動する。
即ち、作業者は、開錠治具410をハウジングに沿って移動させ、押し爪414を押し下げた後、開錠治具410を移動させるだけで、カバーのロック解除とカバーの移動とを行うことができる。
また、図35(a)〜(c)及び図36(a)(b)に示すように、開錠治具420を形成する。この開錠治具420の本体部421は、直方体状に形成され、その上面にはノブ422が取着されている。本体部421には、下面前端から下方に向って延びる1つの支持部423が形成され、その支持部423の左右両端には第2実施形態と同様の爪部214が形成されている。図35(b)に示すように、本体部421には、下面中央にガイド部424が形成されている。このガイド部424は、直方体状に形成されるとともに、第2実施形態のガイド部217,218と同様にカバーの内側に挿入可能に形成されている。このガイド部424により、作業者は開錠治具420をカバーの前後方向に沿って移動させることができる。
本体部421は、後側面に、上下方向に沿って延びる収容溝425が凹設されるとともに、カバー部材426が図示しないネジにより固定されている。収容溝425には、押し爪427が上下方向に移動自在に収容されている。図36(b)に示すように、この押し爪427は矩形枠状に形成され、その枠内には図36(a)に示すように本体部421に固定された固定ピン428が挿通されている。図36(b)に示すように、押し爪427の枠内には、固定ピン428と下部材427aとの間にバネ429が圧縮状態で挿入されている。従って、押し爪427は、バネ429の弾性力により下方に向って付勢され、上部材427bが収容溝425に形成された段差部425aに当接することにより、下部材427aが本体部421の下面から突出する突出量が設定されている。尚、この突出量は、コネクタのカバーのみを移動可能なように設定されている。
上記のように構成された開錠治具420を、第2実施形態のコネクタ200に対して使用する場合を説明する。尚、第3実施形態のコネクタ300に対しても使用が可能である。
先ず、図35(b)に示すように、開錠治具420のガイド部424をカバー202の内側に挿入する。この時、押し爪427は、その下面がカバー202の上面に当接し、ガイド部424の挿入によって上方へと移動する。この状態でh、開錠治具420をカバー202の後方、即ち図35(b)の右方へ移動させると、第2実施形態の開錠治具210と同様に、爪部214がロックアーム(図示略)を押し下げる。そして、図36(a)に示すように、ガイド部424がカバー202の後側枠102に当接すると、爪部214がカバー202のロックを解除する。この時、押し爪427がバネ429の弾性力により本体部421の下面から突出する。この状態で開錠治具420をカバー202の前方へ移動させると、押し爪427がカバー202と係合し、このカバー202を前方へと移動させる。
即ち、本実施形態の開錠治具420は、作業者がこの開錠治具420をカバー202の後方へ移動させた後、カバー202の前方へと移動させる操作のみで、カバー202のロック解除とカバー202の移動とを行うことができる。つまり、上記実施形態に比べてより少ない操作量でカバーを取り外すことができる。
・上記各実施形態では、開錠治具の爪部を四角形棒状に形成したが、断面形状を円形等の任意の形状に変更してもよい。
・上記各実施形態では、爪部214にガイド部216を設けたが、ガイド部216を省略してもよい。
コネクタの斜視図。 ICカードの底面図。 ハウジングの平面図。 図3のA−A線断面図。 図3のB−B線断面図。 図3のC−C線断面図。 補助金具の斜視図。 補助金具が設けられたハウジングの正面図。 補助金具が設けられたハウジングの一部平面図。 図9のD−D線断面図。 コンタクトの斜視図。 コンタクトの右側面図。 コンタクトが設けられたコネクタの一部断面図。 カバーの底面図。 カバーの回動状態を示す動作説明図。 (a)〜(c)コネクタの製造手順を示す説明図。 (a)〜(c)ICカードの装着手順を示す動作説明図。 ロック状態を示すコネクタの正面図。 ICカードを装着した後のコネクタの一部断面図。 コンタクトの弾性変形を示す模式図。 別のコネクタの斜視図。 カバーの斜視図。 治具の平面図。 治具の側面図。 コネクタ及び治具の斜視図。 コネクタ及び治具の(a)側面図、(b)断面図。 コネクタ及び治具の(a)側面図、(b)断面図。 別のコネクタの斜視図。 カバーの(a)平面図,(b)裏面図。 ハウジングの平面図。 補助金具の斜視図。 コンタクトの斜視図。 (a)別の治具の斜視図、(b)コネクタ及び治具の側面図。 別の治具の(a)平面図、(b)側断面図、(c)側面図。 別の治具の(a)側面図、(b)側断面図。 図35の治具の(a)側断面図、(b)側面図。
符号の説明
11,200,300…コネクタ、12…プリント基板、13…ICカード、14…接続端子、16,301…ハウジング、17,361…コンタクト、18,202,302…カバー、22,311…底部、27…収納部、36…コンタクト保持溝、39…スリット、41…第1案内溝、42,43…第2案内溝、44…第1垂直溝、45…第1傾斜溝、46…第1水平溝、47,48…第2垂直溝、49,50…第2傾斜溝、51,52…第2水平溝、53,61…係止部材、54,62…係止爪、55,63…上面、56,64…下面、57…支持部、60,65…支持壁、72,92…固定部、73…ロック機構、74…軸受け機構、75…ロック支持部、76…ロックアーム、78…補強部、80…軸受け支持部、81…軸受けアーム、83…軸受け部、84…規制突部、91…基端部、93…アーム部、94…接触部、108…回動軸、109,110,337a〜337c,338a〜338c…ガイドリブ、210,400,410,420…開錠治具、214…爪部、321a〜321c,322a〜322c…案内溝、427…押し爪。

Claims (28)

  1. ICカードを収納する収納部を有する絶縁性のハウジングと、前記ICカードに設けられた接続端子に対応して前記収納部内に配置された複数のコンタクトと、前記収納部を覆うように倒れた覆蓋姿勢と前記収納部に対して起立した起立姿勢との間を回動可能に前記ハウジングの前端に設けられるカバーと、を備えたコネクタであって、
    前記ハウジングには、前記カバーの前方に形成された回動軸を回動可能に支持する支持部と、該支持部と連続し前記ハウジングの後方に向かうにつれて下方に向かって延びる第1傾斜溝と、該第1傾斜溝と連続し前記ハウジングの前後方向に延びる第1水平溝とを有する第1案内溝が形成されるとともに、前記ハウジングの上端に開口する挿入部と、前記挿入部と連続し前記後方に向かうにつれて下方に向かって延びる第2傾斜溝と、該第2傾斜溝と連続し前記前後方向に延びる第2水平溝とを有する第2案内溝が少なくとも一対形成され、
    前記カバーには、前記回動軸と平行に突出し前記カバーが覆蓋姿勢の状態で前記挿入部にそれぞれ挿入されるガイドリブが形成され、
    前記カバーは、前記第1及び第2案内溝に沿って移動可能に設けられたことを特徴とするコネクタ。
  2. 前記カバーは、前記ハウジングの上下方向と直交した状態で前記第1及び第2案内溝に沿って移動可能に設けられ、
    前記収納部には、前記ICカードが前記上下方向と直交した状態で収納されることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
  3. 前記回動軸が前記第1水平溝に挿入されるとともに前記ガイドリブが前記第2水平溝に挿入された状態の前記カバーに係止し、該カバーが前記第1及び第2傾斜溝側に向かって移動することを規制するロック機構を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のコネクタ。
  4. 前記ロック機構は鋼板により形成され、
    前記ハウジングの左右方向中央に固定されるロック支持部と、
    前記ロック支持部の左右方向両端部からそれぞれ前記ハウジングの左右方向端部側に延び、前記カバーの移動により上下方向に弾性変形可能であるとともに、前記回動軸及び前記ガイドリブがそれぞれ前記第1及び第2水平溝内に挿入された状態における前記カバーの前側端部に係止するロックアームと、
    を備えたことを特徴とする請求項3に記載のコネクタ。
  5. 前記ハウジングには、左右方向に沿ったスリットが形成され、
    前記ロックアームの先端部には、下方に向かって延び前記スリットに挿入される補強部がそれぞれ形成されたことを特徴とする請求項4に記載のコネクタ。
  6. 前記ハウジングに固定され、プリント基板上に半田付けされる半田付け部を備えたことを特徴とする請求項1〜5のうちの何れか一項に記載のコネクタ。
  7. 前記支持部には、該支持部における前記第1傾斜溝側にて上方に突出し前記回動軸の移動によって上下方向に移動可能な規制突部を有する軸受け機構が設けられたことを特徴とする請求項1〜6のうちの何れか一項に記載のコネクタ。
  8. 前記軸受け機構は鋼板により形成され、
    前記ハウジングの左右方向中央に固定される軸受け支持部と、
    前記軸受け支持部の左右方向両端部からそれぞれ前記ハウジングの左右方向端部側に延び、上下方向に弾性変形可能な軸受けアームと、
    前記軸受けアームの先端部からそれぞれ上方に延びるとともに前記支持部に配置され、上端に前記規制突部が形成された軸受け部と、
    を備えたことを特徴とする請求項7に記載のコネクタ。
  9. 前記半田付け部は前記軸受け支持部であり、
    前記ロック機構と前記軸受け機構とが一体形成されたことを特徴とする請求項8に記載のコネクタ。
  10. 前記ハウジングの底部には、該底部の上下方向両側に開口したコンタクト保持溝が複数形成され、
    前記コンタクトは、
    プリント基板上に固定される基端部と、
    前記基端部から上方に延びる固定部と、
    前記固定部の上端から該固定部と直交する方向に延び、先端が上下方向に弾性変形可能に形成されたアーム部と、
    前記アーム部の先端に形成され前記接続端子と接触する接触部と、を備え、
    前記固定部が前記ハウジングの上方から前記コンタクト保持溝に圧入されることを特徴とする請求項1〜9のうちの何れか一項に記載のコネクタ。
  11. 前記ハウジングには、該ハウジングの上端に開口する第1垂直溝が形成され、
    前記第1垂直溝内には、前記ハウジングの左右方向内側に突出する係止爪を有する係止部材が前記左右方向に弾性変形可能に設けられるとともに、前記係止爪の下方に前記支持部が設けられ、
    前記カバーは、前記回動軸が該支持部と該係止爪との間に挿抜されることで前記ハウジングに対して着脱可能であることを特徴とする請求項1〜10のうちの何れか一項に記載のコネクタ。
  12. 前記係止爪の上面は、該係止爪の基端側から先端側に向かって突出するように傾斜したテーパ状に形成され、
    前記係止爪の下面は、前記カバーが着脱される方向と直交する平面状に形成されたことを特徴とする請求項11に記載のコネクタ。
  13. 前記ハウジングには、該ハウジングの上端に開口する第2垂直溝が少なくとも一対形成され、
    前記第2垂直溝内には、前記ハウジングの左右方向内側に突出する係止爪を有する係止部材が前記左右方向に弾性変形可能に設けられるとともに、前記係止爪の下方に支持壁が設けられ、
    前記ガイドリブが前記支持壁と前記係止爪との間に挿入されることを特徴とする請求項1〜12のうちの何れか一項に記載のコネクタ。
  14. 前記係止爪の上面及び下面は、該係止爪の基端側から先端側に向かって突出するように傾斜したテーパ状にそれぞれ形成されたことを特徴とする請求項13に記載のコネクタ。
  15. ICカードを収納する収納部を有する絶縁性のハウジングと、前記ICカードに設けられた接続端子に対応して前記収納部内に配置された複数のコンタクトと、前記収納部を覆うように倒れた覆蓋姿勢と前記収納部に対して起立した起立姿勢との間を回動可能に前記ハウジングに設けられるカバーと、を備えたコネクタであって、
    前記カバーの前端には、前記ハウジングの前方に形成された回動軸を回動可能に支持する支持部と、該支持部と連続し該支持部から前記カバーの方に向かうにつれて上方に向かって延びる第1傾斜溝と、該第1傾斜溝と連続し前記ハウジングの前後方向に延びる第1水平溝とを有する第1案内溝が形成されるとともに、前記カバーの下端に開口する挿入部と、前記挿入部と連続し前記方に向かうにつれて上方に向かって延びる第2傾斜溝と、該第2傾斜溝と連続し前記前後方向に延びる第2水平溝とを有する第2案内溝が少なくとも一対形成され
    前記ハウジングには、前記回動軸と平行に突出し前記カバーが覆蓋姿勢の状態で前記挿入部にそれぞれ挿入されるガイドリブが形成され、
    前記カバーが前記第1及び第2案内溝に沿って移動可能に設けられたことを特徴とするコネクタ。
  16. ICカードを収納する収納部を有する絶縁性のハウジングと、前記ICカードに設けられた接続端子に対応して前記収納部内に配置された複数のコンタクトと、前記収納部を覆うカバーと、を備えたコネクタであって、
    前記ハウジングは、左右一対の案内溝が複数対形成され、各案内溝は、前記ハウジングの上端に開口する挿入部と、前記挿入部と連続し前記ハウジングの後方に向かうにつれて下方に向かって延びる傾斜溝と、該傾斜溝と連続し前記ハウジングの前後方向に延びる水平溝とを有し、
    前記カバーには、前記案内溝にそれぞれ挿入されるガイドリブが形成され、
    前記カバーは、前記案内溝に沿って移動可能に設けられたことを特徴とするコネクタ。
  17. 前記カバーは、前記ハウジングの上下方向と直交した状態で前記案内溝に沿って移動可能に設けられ、
    前記収納部には、前記ICカードが前記上下方向と直交した状態で収納されることを特徴とする請求項16に記載のコネクタ。
  18. 前記ガイドリブが水平溝に挿入された状態の前記カバーと係合し、該カバーが傾斜溝側に向かって移動することを規制するロック機構を備えたことを特徴とする請求項16又は17に記載のコネクタ。
  19. 前記ロック機構は鋼板により形成され、
    前記ハウジングの左右方向中央に固定されるロック支持部と、
    前記ロック支持部の左右方向両端部からそれぞれ前記ハウジングの左右方向端部側に延び、前記カバーの移動により上下方向に弾性変形可能であるとともに、前記ガイドリブがそれぞれ前記水平溝内に挿入された状態における前記カバーの前側端部に係止するロックアームと、
    を備えたことを特徴とする請求項18に記載のコネクタ。
  20. 前記ハウジングには、左右方向に沿ったスリットが形成され、
    前記ロックアームの先端部には、下方に向かって延び前記スリットに挿入される補強部がそれぞれ形成されたことを特徴とする請求項19に記載のコネクタ。
  21. 前記ハウジングの底部には、該底部の上下方向両側に開口したコンタクト保持溝が複数形成され、
    前記コンタクトは、
    プリント基板上に固定される基端部と、
    前記基端部から上方に延びる固定部と、
    前記固定部の上端から該固定部と直交する方向に延び、先端が上下方向に弾性変形可能に形成されたアーム部と、
    前記アーム部の先端に形成され前記接続端子と接触する接触部と、を備え、
    前記固定部が前記ハウジングの上方から前記コンタクト保持溝に圧入されることを特徴とする請求項16〜20のうちの何れか一項に記載のコネクタ。
  22. 前記カバーには、前記ロック機構による前記カバーのロックを解除する治具が挿入される開錠溝が形成されてなることを特徴とする請求項3〜5,18〜20のうちの何れか1項に記載のコネクタ。
  23. 前記カバーには、前記ロックアームを前記ハウジングに向って押し下げることにより前記カバーのロックを解除する治具が挿入される開錠溝が形成されてなることを特徴とする請求項4,5,19,20のうちの何れか1項に記載のコネクタ。
  24. ICカードを収納する収納部を有する絶縁性のハウジングと、前記ICカードに設けられた接続端子に対応して前記収納部内に配置された複数のコンタクトと、前記収納部を覆うカバーと、を備え、
    前記ハウジングは、前記カバーに形成されたガイドリブが挿入される左右一対の案内溝が複数対形成され、各案内溝は、前記ハウジングの上端に開口する挿入部と、前記挿入部と連続し前記ハウジングの後方に向かうにつれて下方に向かって延びる傾斜溝と、該傾斜溝と連続し前記ハウジングの前後方向に延びる水平溝とを有し、
    前記ガイドリブが水平溝に挿入された状態の前記カバーと係合し、該カバーが傾斜溝側に向かって移動することを規制するロック機構を備えたコネクタに対して用いられる治具であって、
    前記ハウジングの上面に当接される本体部と、
    前記本体部に形成され、前記ロック機構と前記カバーとの係合を解除する爪部と、
    前記爪部を前記ロック機構に案内するガイド部と、
    を有することを特徴とする治具。
  25. 前記ロック機構は鋼板により形成され、
    前記ハウジングの左右方向中央に固定されるロック支持部と、
    前記ロック支持部の左右方向両端部からそれぞれ前記ハウジングの左右方向端部側に延び、前記カバーの移動により上下方向に弾性変形可能であるとともに、前記ガイドリブが前記水平溝内に挿入された状態における前記カバーの前側端部に係止するロックアームと、
    を備え、
    前記爪部は、前記ガイド部の案内によって前記ロックアームを前記ハウジングに押し下げるように形成されてなること、を特徴とする請求項24に記載の治具。
  26. 前記カバーには、前記爪部が挿入される開錠溝が形成され、
    前記爪部は、
    前記ロックアームを押し下げる斜面と、
    前記斜面に押し下げられたロックアームをその押し下げられた位置で保持するロック解除部と、を有することを特徴とする請求項25に記載の治具。
  27. 前記本体部から斜め上方に向って延びる把持部と、
    前記把持部の先端から前記本体部に向って延び、ロックが解除された前記カバーと係合可能なカバー押出部とを有すること、を特徴とする請求項24〜26のうちの何れか1項に記載の治具。
  28. 前記本体部には、前記ハウジングの上面と対向する下面から突出するように支持されるとともにバネにより前記下面から突出する方向に付勢された押し爪を有し、前記押し爪は前記カバーのロックを解除した位置で前記下面から突出して前記本体部を前記ガイド部による案内方向と逆方向に移動させる際に前記カバーの外側面と係合すること、を特徴とする請求項24〜26のうちの何れか1項に記載の治具。
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