JP5188851B2 - フッ素ガス発生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、フッ素ガス発生装置に関し、特に半導体等の製造工程などに使用されるフッ素ガスを生成するフッ素ガス発生装置に関する。
従来より、フッ素ガスは、例えば半導体製造分野においては欠くことのできない基幹ガスである。そして、それ自体で用いられる場合もあるが、特にフッ素ガスを基にして三フッ化窒素ガス(以下、NFガスという。)等を合成し、これを半導体のクリーニングガス又はドライエッチング用ガスとしたものは急速に需要が伸びている。また、フッ化ネオンガス(以下、NeFガスという。)、フッ化アルゴンガス(以下、ArFガスという。)、フッ化クリプトンガス(以下、KrFガスという。)等は、半導体集積回路のパターニングの際に用いられるエキシマレーザ発振用ガスであり、その原料には希ガスとフッ素ガスとの混合ガスが多用されている。
このようなフッ素ガス発生装置としては、すでに下記特許文献1に示すようなものが公知となっている。
特開2004−107761号公報
上記特許文献1のフッ素ガス発生装置における加圧器(コンプレッサー)のシール部材として合成樹脂を用いている場合、位置関係によっては、約100℃で運用されるHF吸着塔、又は、約80℃〜約100℃に保温して運用される電解槽などから熱が伝熱することによって、前記合成樹脂が早期に劣化してしまうこともあり、前記合成樹脂又は加圧器自体を早期交換しなければならない場合があった。
対応策として、HF吸着塔又は電解槽などから加圧器を離して設置することも考えられるが、近年、フッ素ガス発生装置は小型化が要求されており、小型のものであればあるほど、HF吸着塔又は電解槽などから加圧器を十分に離すことができなくなるのは言うまでもない。
本発明は上記問題を解決する為に成されたものであり、小型のものであったとしても、加圧器に用いられている合成樹脂からなるシール部材の寿命を長期化できる、フッ素ガス発生装置を提供することを目的としている。
本発明は、フッ化水素を含む混合溶融塩からなる電解浴が形成された電解槽と、前記電解浴を電気分解させて発生したフッ素ガスを含有したフッ素含有ガスが前記電解槽から排出され、前記フッ素含有ガス中に含まれたフッ化水素を吸着する吸着手段と、前記フッ化水素が吸着されたフッ素含有ガスのフッ素ガスを加圧する加圧器と、前記電解槽と、前記吸着手段と、前記加圧器とが収容された筐体とを備えたフッ素ガス発生装置であって、前記加圧器が、前記加圧器の内部を通過するガスの純度を維持するために、前記加圧器の前記内部と前記加圧器の外部とを遮断するための合成樹脂製のシール部材を用いているものであり、前記筐体内において、前記加圧器と、発熱源である前記電解槽及び前記吸着手段とが、熱伝導を抑止可能な隔壁により区画されている。なお、前記合成樹脂が、フッ素を40〜75%含んでいるフッ素樹脂であり、前記加圧器が30℃以下の温度下で使用されることが好ましい。ここで、合成樹脂として、例えば、PCTFE(ポリ3フッ化エチレン)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVF(ポリフッ化ビニル)などの重合体や、VF2(ビニリデンフルオライド)、HFP(ヘキサフルオロポリプロピレン)、TFE(テトラフロオロエチレン)、PMVE(パーフルオロメチルビニルエーテル)等のモノマーを用いた共重合体(例えば、バイトン(登録商標)の組成)からなるものを用いることができる。
本発明によれば、フッ素発生装置における主要な発熱源であるHF吸着塔及び電解槽と、加圧器とが同じ筐体に設置されていても、隔壁により区画されていることにより、加圧器に用いられている合成樹脂からなるシール部材の寿命を長期化できるフッ素ガス発生装置を提供できる。なお、フッ素樹脂は、フッ素を40%以上含まないと、加圧器のシール部材として用いるには、耐腐食性に劣るものとなる。これに対して、フッ素を75%を超える量を含んだ樹脂は、柔軟性が低下してシール性に劣るものとなる。例えば、バイトン(登録商標)は、フッ素を約55%含んでおり、この量のフッ素を含んでいるもので、十分、加圧器のシール部材に使用することができる。なお、テフロン(登録商標)は、フッ素約76%含有しており、加圧器のシール部材として用いるには、シール製に劣りやすいものである。
以下、本発明の実施形態に係るフッ素ガス発生装置を説明する。図1は、本発明の実施形態に係るフッ素ガス発生装置の主要部の概略図である。図2は、図1のフッ素ガス発生装置の主要部の配置構成を説明するための模式概略図である。
図1において、一点鎖線で区画されている部分100は筐体である。この筐体100の内部は、図2に示すように、第1区画101と、第2区画102と、第3区画103とに区画されている。この区画は、断熱材などからなる隔壁104、105、106によって行われる。隔壁104、105、106の仕切り作用により、区画間の熱伝導が抑止されている。なお、図1において、破線で区画されている部分101は第1区画であり、部分102は第2区画であるが、便宜上、第3区画103は示していない。
図1に示すように、第1区画101には、電解槽1と、温水加熱装置12と、HF吸着塔(吸着手段)14、15と、バッファタンク20とが収納されている。
図1に示すように、第2区画102には、コンプレッサー(加圧器)21が収納されている。また、図2に示すように、第2区画102には、集積化ガスシステム(IGS(登録商標))31(図1に図示せず)も収納されている。
図2に示すように、第3区画103には、電気制御部32が収納されている。
電解槽1内には、KF−HF系混合溶融塩からなる電解浴2が形成されている。電解槽1は、Ni、モネル、純鉄、ステンレス鋼等の金属や合金で形成され、Niまたはモネルからなるスカート形の隔壁16によって、電解槽1の中心部に位置する陽極室3と陽極室3の外周をとりまく陰極室4とに分離されている。13は電解槽1を暖める温水ジャケットであり、これによって、電解槽1が約80〜100℃に保温される。温水加熱装置12は温水ジャケット13に温水を供給するものである。
陽極室3には、陽極5が設けられ、陰極室4には、陰極6が設けられている。なお、陽極5には低分極性炭素電極を使用している。また、陰極6としては、Niを使用している。また、陽極室3には、陽極室3から発生するフッ素ガスのフッ素ガス発生口22が設けられ、陰極室4には、陰極室4から発生する水素ガスの水素ガス発生口23が設けられている。また、陰極室4には、電解槽1にフッ化水素(以下、HFという)を供給するHF供給ライン24が接続されている。
電解槽1の上蓋17には、陽極室3から発生するフッ素ガスのフッ素ガス発生口22と、陰極室4から発生する水素ガスの水素ガス発生口23と、電解浴2の液面高さが低下した場合にHFを供給するHF供給ライン24からのHF導入口25と、陽極室3及び陰極室4の液面高さをそれぞれ検知する図示しない第1液面検知手段及び第2液面検知手段と、陽極室3及び陰極室4の内部圧力をそれぞれ検知する圧力計7、8と、が設けられている。フッ素ガス発生口22、水素ガス発生口23は、ハステロイ等のフッ素ガスに対して耐食性を有した材料で形成された曲折した管を備えており、陽極室3及び陰極室4からの飛沫がガスライン内に侵入することを防止している。なお、HF供給ライン24はHFの液化を防ぐための温度調整用ヒーター24aに覆われている。
HF吸着塔14は、HF吸着塔14aとHF吸着塔14bとを並列に設けたものであり、陰極室4から排出される水素とHFの混合ガス中からHFを吸着するものである。これらHF吸着塔14a及びHF吸着塔14bは同時に使用することも、いずれか一つを使用することもできる。このHF吸着塔14には圧力計30a、30bが設けられており、内部の詰まりを検知することが可能となっている。このように、充填剤の交換のために2基のHF吸着手段が並列に配置され、バルブでいずれか一方に切り替え可能である。ここで、一変形例として、3基のHF吸着手段が並列に配置されていてもよい。なお、HF吸着塔14は、フッ素ガス及びHFに対して耐食性を有する材料で形成されていることが好ましく、例えば、ステンレス鋼、モネル、Ni、フッ素系樹脂等で形成され、内部にソーダライムが装填されて、通過するHFを吸着することによって、水素ガス中のHFを除去している。また、フッ素ガス発生装置1000を運転させている間、HF吸着塔14の中に充填されているNaF等の充填剤の吸着性能を維持するために、HF吸着塔14は約100度に維持されていることが好ましい。なお、HF吸着塔14内で、HFと充填材のNaFが接触することによって発熱が生じる。
このHF吸着塔14は、電解槽の圧力を維持するピエゾバルブ(以下、PVと図示することがある)10の下流側に配置されている。そして、このピエゾバルブ10とHF吸着塔14との間には、バキュームジェネレーター26が設けられている。このバキュームジェネレーター26は、ガスライン27を通過するガスによるエジェクタ効果によってガスライン28内の圧力を減圧状態にするものであり、油分を使用することなく、ガスライン28を減圧状態とすることができ、油分のガスライン及び電解槽1への侵入を防止することができる。なお、このガスには、不活性ガスである窒素ガスなどが用いられる。このバキュームジェネレーター26により、電解槽1に減圧の影響が及ばないように、ピエゾバルブ10が設けられている。このピエゾバルブ10は、電解槽1に対する圧力維持手段を構成する。
HF吸着塔15は、HF吸着塔15a、15bとを並列に設けたものである。HF吸着塔15a、15bの各内部には、陽極室3から排出されるフッ素とHFとの混合ガス中からHFを吸着して高純度のフッ素ガスのみを排出するために、NaF等を充填している。このように、充填剤の交換のために2基のHF吸着手段が並列に配置され、バルブでいずれか一方に切り替え可能である。ここで、一変形例として、3基のHF吸着手段が並列に配置されていてもよい。また、HF吸着塔15には、圧力計29a、29bが設けられており、内部の詰まりを検知することが可能となっている。なお、HF吸着塔15も、HF吸着塔14同様に、フッ素ガス及びHFに対して耐食性を有する材料で形成されていることが好ましく、例えば、ステンレス鋼、モネル、Ni等が例示できる。また、フッ素ガス発生装置1000を運転させている間、HF吸着塔15の中に充填されているNaF等の充填剤の吸着性能を維持するために、HF吸着塔15は約100度に維持されていることが好ましい。なお、HF吸着塔15内で、HFと充填材のNaFが接触することによって発熱が生じる。
このHF吸着塔15の上流及び下流側には圧力維持手段を構成する一つであるピエゾバルブ9a、9bが設けられている。電解槽1及びNaF等が充填されたHF吸着塔15はコンプレッサーにつながっている。そのため、電解槽1及びHF吸着塔15は、常に減圧になるためピエゾバルブ9a、9bを上記の箇所に配置し、電解槽内にその減圧の影響が及ばないようにしている。このピエゾバルブ9a、9bを開閉することによって、電解槽に対する圧力を維持することができる。
バッファタンク20は、陽極室3から発生したフッ素ガスを貯留する貯留装置である。
コンプレッサー(加圧器)21は、バッファタンク20内の圧力を調整する加圧器である。ここで、図3を用いて、コンプレッサー21の内部を説明する。図3(a)は、本実施形態で用いたコンプレッサー21の断面模式図である。そして、図3(b)は、図3(a)の主要部の一部を拡大した模式図である。図3(a)において、コンプレッサー21は、ガス入口51と、ガス出口52と、バルブ53と、O−リング54と、送風機55と、ガスケット56とを有しているものである。そして、O−リング54には、合成樹脂製のシール部材(以下、フランジシール部材とする。)が用いられており、コンプレッサー21の内部を通過するガスの純度を維持するため、コンプレッサー21内部とコンプレッサー21外部との間をシールしている。これによって、なお、この合成樹脂は、フッ素を40〜75%含んでいるフッ素樹脂であることが好ましい。なお、合成樹脂として、例えば、PCTFE(ポリ3フッ化エチレン)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVF(ポリフッ化ビニル)などの重合体や、VF2(ビニリデンフルオライド)、HFP(ヘキサフルオロポリプロピレン)、TFE(テトラフロオロエチレン)、PMVE(パーフルオロメチルビニルエーテル)等のモノマーを用いた共重合体(例えば、バイトン(登録商標)の組成)からなるものを用いることができる。また、ガス入口51及びガス出口52が、上方から、Oリング54及びガスケット56を押し潰して、Oリング54が横長楕円状になることでシール性が高められるようになされている
集積化ガスシステム31は、図示しない圧力センサや圧力調整弁、バルブなどで構成されている。なお、この集積化ガスシステム31についても、図示しないバルブ等が樹脂で構成されている場合には耐熱温度の上限が低くなることから、加圧器21と同様に第2区画102に収納しておくことが好ましい。
電気制御部32は、フッ素ガス発生装置1000全体の電気関係を制御するものである。
次に、図2を用いて、本実施形態に係るフッ素ガス発生装置1000を説明する。フッ素ガス発生装置1000は全体として一つの筐体100に収められユニット化しており、筐体100内部は各々が隔壁104、105、106によって3区画に仕切られている。そして、第1区画101と第2区画102と第3区画103とがそれぞれ互いに隣接している。このように、電解槽1及びHF吸着塔14、15と、コンプレッサー21とが区画されているので、フッ素ガス発生装置1000を運転させた際に、電解槽1やHF吸着塔14、15から発生する熱が、コンプレッサー21に伝わることを抑止することができる。なお、本実施形態の筐体内は、各区画が、他の区画のそれぞれと隣接するように配置されているが、他のいずれか一つの区画と隣接するように配置されていてもよい。また、第1位区画内が隔壁によって、複数に区画されていてもよい。
第1区画101の天井には、図示しない吸引口が設けられている。この吸引口から、断続的または連続的に吸引が行われことにより、第1区画101内部の気体が外部に漏出することが抑止されている。
次に、本実施形態に係るフッ素ガス発生装置1000の動作について説明する。通常、電解が正常に行われている状態では、陽極5からフッ素ガスが発生し、陰極6から水素ガスが発生する。電気分解を効率よく行うために電解槽1は温水ジャケット13で暖められる。温水ジャケット13の温度は、電解浴の温度を監視している温度計11と、温水ジャケット13に供給される温水を加熱する温水加熱装置12とによって調整される。発生したフッ素ガスはフッ素ガス発生口22からラインに供給される。一連の電気分解により電解浴2が減少すると図示しない液面検知手段が作動し、これと連動してHF供給ライン24からHF導入口25を通って電解浴2にHFが供給される。
フッ素ガス発生口22から供給されるフッ素ガスは、もともと電解槽1内に存在するHFと混入している状態にある。そのため、発生したフッ素ガスをHF吸着塔15に通過させて混入したHFを除去し、高純度のフッ素ガスを生成する。HF吸着塔15は2基以上が並列に接続されており、HF吸着塔の上流側及び下流側に配置された弁によってHF吸着塔15の両方もしくはどちらか一方を選択して使用することができる。HFを除去した高純度のフッ素ガスは、HF吸着塔15の上流側でラインを分岐させて配置しているバッファタンク20により必要な時に必要なだけ安定してフッ素ガスを供給する。バッファタンク20の圧力は、コンプレッサー21により調整される。
水素ガス発生口23から供給される水素ガスは、もともと電解槽1内に存在するHFと混入した状態にある。そのため発生した水素ガスをHF吸着塔14に通過させて腐食性のあるHFを除去する。HF吸着塔14も2本(2基)並列に接続されており、HF吸着塔14の上流側及び下流側に配置された弁によってHF吸着塔14の両方もしくはどちらか一方を選択して使用することができる。
なお、フッ素ガス発生装置1000からガスの漏出があった場合は、図示しない第1区画に設けられたガス検出器がガス漏れを検知する。その検知信号により装置が緊急停止するように構成されている。そして、第1区画の天井に設けられている図示しない吸引口から漏れ出たガスを吸引して処理を行う。この吸引口からは、フッ化水素ガス、フッ素ガス、水素ガス、四フッ化炭素ガスなどが排出される。ここで、四フッ化炭素ガスが生じる原因について説明する。電気分解を行った際、陽極に用いられた炭素材の気孔や粒界に、電気分解反応により生じたフッ化水素が侵入して、炭素電極に歪みや局部的な崩壊が起こる。これによって、炭素電極を構成する炭素粒子が脱落して、電解槽1中に脱落した炭素粒子は、生成したFと反応して四フッ化炭素ガスとなる。
(実施例1)
上記実施形態と同構成のフッ素ガス発生装置を作製して、このフッ素ガス発生装置を運転させた。ここで、電解槽における陽極は、フッ素電解用電極(FE−5)(東洋炭素株式会社製)を用いた。そして、コンプレッサーのフランジシール部材の温度、コンプレッサーからのガス漏れ、フッ素ガス発生装置の一ヶ月の連続運転の可否、及び、第2区画内における加圧器外部の四フッ化炭素ガスの濃度を調べた。なお、フッ素ガス発生装置の運転中に筐体内の排気は行わなかった。
(実施例2)
次に、上記実施形態と同構成のフッ素ガス発生装置を作製して、このフッ素ガス発生装置を運転させ、運転中に、第1区画の天井に設けられた吸引口から、筐体内の排気を行った。なお、筐体内の排気を排気風速2.5〜3.3m/minの連続運転にて行ったことを除いて、実施例1と同様の条件でフッ素ガス発生装置の運転を行い、同様に測定した。
(比較例1)
次に、筐体内を隔壁によって区画していない、図4に示した従来のフッ素ガス発生装置を作製して、このフッ素ガス発生装置を運転させた。そして、コンプレッサーのフランジシール部材の温度、コンプレッサーからのガス漏れ、及び、フッ素ガス発生装置の一ヶ月の連続運転の可否を調べた。また、筐体内における加圧器外部の四フッ化炭素ガスの濃度を測定した。なお、フッ素ガス発生装置の運転中に筐体内の排気は行わなかった。
(比較例2)
次に、図4に示したフッ素ガス発生装置を作製して、このフッ素ガス発生装置を運転させ、筐体の天井に設けた図示しない吸引口から筐体内の排気を排気風速2.5〜3.3m/minの連続運転にて行ったことを除いて、実施例1と同様の条件でフッ素ガス発生装置の運転を行い、同様に測定した。なお、本実施形態におけるフッ素ガス発生装置1000における符号1、14、15、20、21、31、32がふられている各部と、図3に示したフッ素ガス発生装置2000において符号201、214、215、220、221、231、232がふられている各部は、順に同様のものであるので、説明を省略することがある。結果を下記表1に示す。
Figure 0005188851
上記表1から、実施例1、2では、フッ素ガス発生装置の運転開始から一ヶ月後の点検で、ガス漏れは無く、コンプレッサーのフランジシール部材の劣化も生じていなかった。また、発生ガス中のCF濃度も特に変化が無かった。これに対して、比較例1では、一ヶ月後の点検の際に、ガス漏れは無かったが、コンプレッサーのフランジシール部材に劣化が生じていた。そして、発生ガス中のCF濃度が高くなっていた。また、比較例2では、フッ素ガス発生装置の運転開始から三日目に、コンプレッサーの温度が上昇し、コンプレッサーのフランジシール部材が劣化して、ガス漏れが生じ、使用不能となった。上記の結果から、実施例1、2では、筐体内において、コンプレッサーと、電解槽及びHF吸着塔とが、隔壁により区画されているので、電解槽及びHF吸着塔からコンプレッサーへの伝熱が抑止され、コンプレッサーのフランジシール部材の劣化が抑止されたことがわかる。これに対して、比較例1、2では、コンプレッサーと、電解槽及びHF吸着塔とが、区画されずに1の区画内に収納されたので、電解槽及びHF吸着塔からコンプレッサーへ伝熱し、コンプレッサーの温度が上昇していることがわかった。また、コンプレッサーの温度上昇により、コンプレッサー内部の部品であるフランジシール部材の劣化や、フッ素ガス発生装置から供給されるフッ素ガスの純度の低下が引き起こされていることがわかった。
なお、本発明は、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で設計変更できるものであり、上記実施形態や実施例に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係るフッ素ガス発生装置の主要部の概略図である。 本発明の実施形態に係るフッ素ガス発生装置の主要部の配置構成を説明するための模式概略図である。 (a)は、本実施形態で用いたコンプレッサー21の断面模式図、(b)は、図3(a)の主要部の一部を拡大した模式図である。 従来のフッ素ガス発生装置の主要部の配置構成を説明するための模式概略図である。
符号の説明
1 電解槽
2 電解浴
3 陽極室
4 陰極室
5 陽極
6 陰極
12 温水加熱装置
13 温水ジャケット
14 HF吸着塔(第2吸着手段)
14a,14b 各々のHF吸着塔
15 HF吸着塔(第1吸着手段)
15a,15b 各々のHF吸着塔
20 バッファタンク(貯留手段)
21 コンプレッサー(加圧手段)
22 フッ素ガス発生口
23 水素ガス発生口
24 HF供給ライン
25 HF導入口
31 インテグレーテッドガスシステム
32 電気制御部
51 入口
52 出口
53 バルブ
54 O−リング
55 送風機
56 ガスケット
100 筐体
101 第1区画
102 第2区画
104、105、106 隔壁
1000 フッ素ガス発生装置

Claims (2)

  1. フッ化水素を含む混合溶融塩からなる電解浴が形成された電解槽と、
    前記電解浴を電気分解させて発生したフッ素ガスを含有したフッ素含有ガスが前記電解槽から排出され、前記フッ素含有ガス中に含まれたフッ化水素を吸着する吸着手段と、
    前記フッ化水素が吸着されたフッ素含有ガスのフッ素ガスを加圧する加圧器と、
    前記電解槽と、前記吸着手段と、前記加圧器とが収容された筐体とを備えたフッ素ガス発生装置であって、
    前記加圧器が、前記加圧器の内部を通過するガスの純度を維持するために、前記加圧器の前記内部と前記加圧器の外部とを遮断するための合成樹脂製のシール部材を有しているものであり、
    前記筐体内において、前記加圧器と、発熱源である前記電解槽及び前記吸着手段とが、熱伝導を抑止可能な隔壁により区画されていることを特徴とするフッ素ガス発生装置。
  2. 前記合成樹脂が、フッ素を40〜75%含んでいるフッ素樹脂であり、前記加圧器が30℃以下の温度下で使用されることを特徴とする請求項1記載のフッ素ガス発生装置。
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