JP5188586B2 - 印刷システム、制御方法及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、両面印刷が可能な印刷装置に関するものである。
近年、印刷装置は、カラー化、デジタル化、高速化が進められ、このようなある程度高機能な印刷装置が普及されつつある。そして、このような印刷装置の用途も、オフィス等の事務機分野が主となる市場にとどまらず、高度の製本等が要求される印刷業界の分野にまで広がりつつある。例えば、この1例として、POD市場が近年検討されつつある。当該市場では、顧客からの印刷依頼を請負った作業者が印刷装置を操作し、顧客が所望の印刷物を、該装置により作成させる。そして、最終成果物である商品としての印刷物を、顧客に納品することで、顧客から報酬を得るような環境にある(特許文献1参照)。
特開2004−310746号公報
上記のようなPOD市場では、印刷装置により印刷された記録材に対して製本や綴じ等の各種後処理が顧客から要求されるケースが想定される。加えて、出力対象となるデータの印刷形態に関しても、片面印刷のみならず両面印刷が顧客から要求されるケースも想定される。
故に、このようなケースに対応する為には、印刷装置にて提供する両面印刷に関わる機能を、オフィス環境で要求されるレベルに留まらず、POD市場にて要求されるニーズにも対処可能にする事が望ましいと考える。例えば、単に、両面印刷機能を具備するのみならず、POD環境にて要求されるような高度な後処理を念頭に入れた機能を具備する印刷装置を提供すべきと考える。換言すると、商品として使いものにならないような両面印刷結果を印刷出力される事を抑制し、精度の高い両面印刷結果を生成可能にした印刷装置を提供可能にする事が望ましい。この1例として、後処理等が施される事を想定した、高精度な両面画像位置合わせ機能等を提供可能にすることが望ましいと考える。
上記検討事項を更に掘り下げて考察してみると、一般に、オフィス環境では、印刷装置により印刷された記録媒体を商品として製本するといったケースは低い。例えば、オフィス環境では、両面印刷時の記録媒体の表裏に印刷された画像の位置が、仮に、ずれていたとしても、当該印刷物は、商品として取り扱うものではない。故に、あまりユーザに意識されずに、特に問題視もされない。
一方、POD環境では、印刷物をマニュアルやガイドブック等として製本化し、顧客に商品として納品するケースが想定される。且つ、このような製本化される印刷物は、1枚の印刷媒体の表裏に両面印刷が施されるケースが想定される。もし、該ケースにて、印刷媒体の表面に印刷された画像の該印刷媒体における印刷位置と該媒体の裏面に印刷された裏面の画像の該印刷媒体における印刷位置とがずれた印刷結果であるとすると、該印刷物は、商品として採用できなくなる可能性が予想される。且つ、このような表面の画像と裏面の画像の印刷位置のずれの度合い(ずれ量)が、多ければ多い程、その分、当該可能性が高くなる事が予想される。このように、オフィス環境では懸念されないような両面印刷における表裏の画像の印刷結果の位置ずれが、POD環境では、対処が必要となるケースが想定される。
更に、上記検討を掘り下げてみると、上記のような両面印刷時の記録媒体の表裏の画像の位置ずれが生じる要因としては、例えば、印刷装置における記録材の位置合わせ精度に起因する事等が考えられる。例えば、印刷装置自身の記録材の画像の位置合わせ精度に関わる製品の仕様が、2mmと仮定すると、この場合、表裏の画像の位置が、最大4mmずれる可能性が想定される。もし、このような製品仕様で、表裏の画像の位置が4mmずれた印刷結果を印刷装置にて出力した場合、オフィス環境では問題視されないレベルである。
しかし、このようなオフィス環境では問題視されないレベルの位置ずれであっても、POD環境では、商品としての印刷物としては、不採用となる可能性が想定される。又、このように、POD環境にて、このレベルの位置ずれが商品としての印刷物を検品する時に作業者により検出されると、再印刷する可能性が高いと考える。又、このような画像の位置ずれ現象は、例えば、印刷装置内部に記録材(単に、シートとも呼ぶ)を搬送しているあいだに、気温や湿度等の環境変化要因に伴い、該記録材が収縮してしまうことが原因で、発生しうることも考えられる。このように、上記のような現象の発生要因は、印刷装置自体の内的要因のみならず、該印刷装置を取り巻く外的要因も考えられる。
このような状況に対して、実際のPOD環境の現場に目を向けてみると、現在でも、製本用として両面画像印刷を行うにあたっては、上記のような状況が起きるのを抑える為にも、作業者に対して高度な技術及び多数の作業が要求されることが予想される。例えば、印刷装置へ入稿された画像データに対して画像位置の微調整を、作業者が自身の経験則のもと、ずれ量を予想しながら、手作業で1から行う。且つ、プレ印刷などをして画像の位置合わせを行う。
そして、各種の作業を経て、表裏での画像の位置合わせ作業が完了した時点で、漸く、当該画像位置合わせが完了した画像データを保存し、当該保存した画像データを用いて本番用の印刷を行う。このような、高度且つ煩雑な作業がPOD環境における現場の作業者に要求される状況が発生しうると考える。
又、上述のように、印刷装置における記録材の位置合わせ精度は、当該印刷装置が設置されている温度や湿度等の環境条件や、定着時の用紙の収縮、更には紙搬送経路におけるずれ等、複数の要因によって変化すると考えられる。換言すると、画像の位置ずれ量は、日々動的に異なる事が予想される。故に、上記のような方法で、表裏での画像位置合わせが完了した画像データを、一度印刷した後でも再利用可能に、保存しておく事が出来たと仮定してみても、次回の印刷時に当該画像データをそのまま用いることはできない事が予想される。換言すると、同一の画像データを再利用可能に保持していても、結局、画像位置合わせ作業は、該データを利用する毎に、毎回、やり直すことが必要となる事が予想される。このような観点からみても、画像位置合わせを行う際の操作者の作業負荷の低減が、今後更に一層、強く求められてくると考えられる。
本発明は、上述の問題を解決できる、印刷システム、ジョブ処理方法ならび記憶媒体を提供することを目的とする。
又、本発明は、上述の想定した課題にも対処でき、両面印刷する場合における、作業者の負担軽減等、両面印刷に関わるユーザからの様々なニーズに柔軟に対処しつつ、POD環境にも対応可能な、便利な印刷環境を構築できるようにすることを目的とする。
更に、上述の想定した課題にも対処でき、両面印刷が可能な印刷装置において、印刷時の画像の位置ずれを直すための画像位置合わせを行う場合でも、印刷装置の生産性及び操作者の作業負荷低減を考慮した、便利な印刷環境の構築を図ることを目的とする。
上記の課題に対処すべく本発明は、シートの第1の面及び第2の面に画像を印刷する両面印刷を行う印刷手段と、前記第1の面に対する画像の印刷位置と前記第2の面に対する画像の印刷位置との間のずれ量の閾値を設定する設定手段と、前記印刷手段が前記第1の面に対して画像を印刷した後に、当該第1の面に印刷された画像の印刷位置のずれ量を測定する第1の測定手段と、前記印刷手段が前記第2の面に対して画像を印刷した後に、当該第2の面に印刷された画像の印刷位置のずれ量を測定する第2の測定手段と、前記第1の測定手段により測定されたずれ量及び前記第2の測定手段により測定されたずれ量に基づいて、前記第1の面に印刷された画像の印刷位置と前記第2の面に印刷された画像の印刷位置との間のずれ量を検出する検出手段と、前記検出手段により検出されたずれ量が前記設定手段により設定された閾値より小さい場合に、前記第1の面及び前記第2の面に画像が印刷されたシートを第1の排出部に排出させ、前記検出手段により検出されたずれ量が前記設定手段により設定された閾値より大きい場合に、前記第1の面及び前記第2の面に画像が印刷されたシートを第2の排出部に排出させる制御手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、背景技術で想定した課題にも対処でき、例えば、両面印刷する場合における、作業者の負担軽減等、両面印刷に関わるユーザからの様々なニーズに柔軟に対処しつつ、POD環境にも対応可能な、便利な印刷環境が構築可能となる。又、例えば、両面印刷が可能な印刷装置において、印刷時の画像の位置ずれを直すための画像位置合わせを行う場合でも、印刷装置の生産性及び操作者の作業負荷低減を考慮した、便利な印刷環境が構築可能となる。
本形態で制御対象となる印刷装置(MFP105、106)を含む印刷システム全体の構成例を示す図である。 本形態で制御対象となる印刷装置の構成例を示す図である。 本形態で制御対象となる印刷装置のハードウェア構成例を示す図である。 本形態で制御対象となるUI部の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるUI部の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるUI部の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるUI部の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるUI部の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるUI部の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるUI部の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるUI部の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となる印刷ジョブの処理方法の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となる印刷ジョブのデータ処理方法の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となる印刷ジョブのデータ処理方法の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるUI部の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるUI部の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となる印刷ジョブのデータ処理方法の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるUI部の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるUI部の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるUI部の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるUI部の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となる印刷ジョブのデータ処理方法の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となる印刷装置の更なる構成例を示す図である。 本形態で制御対象となる印刷装置の更なるハードウェア構成例を示す図である。 本形態で制御対象となる印刷装置のシート搬送路上に配設されるセンサを用いた制御例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるUI部の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるUI部の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるUI部の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となる印刷ジョブのデータ処理方法の1例を説明する為の図である。 本実施形態の制御例を説明する為の図である。 本実施形態の制御例を説明する為の図である。 本実施形態の制御例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるUI部の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるUI部の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるUI部の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるUI部の1例を説明する為の図である。 本形態で制御対象となるUI部の1例を説明する為の図である。
はじめに本発明の各実施形態の概要について説明する。以下に説明する各実施形態のうち第1及び第2の実施形態は、印刷時の画像の位置ずれを直すための画像位置合わせを行うにあたり、操作者の作業負荷の低減を図る構成を具備する。
具体的構成として、例えば、本形態の制御部が、印刷装置により両面印刷対象のジョブの印刷を開始させた後に、所定数の印刷が完了した時点で、自動的に該ジョブの印刷動作を停止させる。且つ、該ジョブの印刷動作停止中に、該ジョブの画像印刷位置をユーザからの指示に基いて修正可能にするための設定画面(両面画像位置合わせ詳細設定画面)を、ユーザインタフェースユニットに表示させる。
その上で、該画面を介して入力されたユーザからの指示に応じた画像位置調整制御のもとで、該印刷動作停止状態中のジョブの印刷動作を再開可能に制御する構成を具備する。
尚、第1の実施形態では、印刷装置が具備するスキャナユニットを介して受付けたジョブのプリントデータを処理する際の制御例を主に説明する。第2の実施形態では、印刷装置とデータ通信可能な外部装置の1例に相当するクライアント(ホストコンピュータ)から受付けたジョブのプリントデータを処理する際の制御例を主に説明する。
また、第1および第2の実施形態では、両面印刷対象のジョブのデータの印刷位置ずれの修正に関する制御を、操作者からの指示に基いて実行可能にする構成である。
これに対して、第3の実施形態では、両面印刷対象のジョブのデータの印刷位置ずれを検知する検知手段を備える。これにより、印刷位置ずれを検知した場合に、操作者からの指示に依らずに、自動的に、ジョブのデータの印刷位置ずれの修正に関する制御を実行可能にする構成である。
尚、付言しておくと、本形態にて提供する印刷装置或いは印刷システムの構成として、該第1、第2、第3の実施形態を含む以下に説明する本実施形態の各構成要件の全て、或いは、2つ等、複数の構成を具備し、それらを選択的に実行可能にする構成でも良い。或いは、以下に説明する各形態の何れか1つの形態のみを実装する構成でも良い。換言すると、上述の従来技術で想定したような課題を解決可能な構成であるならば、本形態の如何なる構成を採用しても良いし、矛盾の生じない範囲内で組み合わせても良い。
[第1の実施形態]
<印刷システム全体の構成>
図1は、本発明の第1の実施形態及び後述の実施形態を含む本形態にて提供する、印刷装置(MFP105、106)及びコンピュータ(103、104)、シート処理装置(108、109)等を具備する印刷システム全体の構成(一例)を示す図である。
プリプレスサーバ103は、スキャナ102/MFP105/MFP106等のスキャン機能を有するデバイス(スキャンデバイス)によりエンドユーザから受け取った紙原稿をスキャンして、スキャン画像ファイルとして取り込む。且つ、該取り込んだデータの斜行補正や黒点除去等の画像補正を実行する。
又、エンドユーザから受信した複数個の文書/画像ファイルやスキャンデバイスによりスキャンした複数個のスキャン画像ファイルのデータの各種編集処理を実行する。例えば、複数のデータのマージ、ページの挿入/削除、ページ番号やアノテーションの追加、インデックス紙や表紙や合紙の挿入を行う。
又、Nin1印刷や多連印刷の指定等の各種ページレイアウト編集や面付け処理も実行する。このような各種処理を、サーバ103のオペレータからの操作に応答し、該サーバ103の制御部により実行可能に制御する。
なお、印刷システムの構成としては、図示したように1つのプリプレスサーバ103とクライアントPC104で構成するようにしてもよいし、プリプレスサーバ103なしで複数のクライアントPCのみで構成するようにしてもよい。
図1に示す印刷システムにおいて、紙原稿をコピーして製本化する場合には、MFP105/MFP106等のスキャンデバイスにより紙原稿をスキャンして、得られたスキャン画像ファイルをMFP105/MFP106の印刷機能により印刷する。
一方、図1に示す印刷システムにおいて、画像データを印刷して製本化する場合には、まず、プリプレスサーバ103やクライアントPC104にエンドユーザから受信した文書/画像ファイルを取り込む。また、エンドユーザから受信した文書/画像ファイルやスキャンデバイスによりスキャンしたスキャン画像ファイルが複数個存在する場合は、これらのファイルをマージする。
そして、エンドユーザから受信した文書/画像ファイルやスキャンデバイスによりスキャンしたスキャン画像ファイルをさらに編集する必要がある場合は、以下のような動作を実行可能にする。例えば作業者が複数ページのレイアウトを確認しながら、編集対象ファイルに対して他のファイルからのページを挿入したり、編集対象ファイルのページを削除したりする。
また、例えば作業者からの要求に応じて以下のような処理も実行可能にする。例えば、ページ番号やアノテーション(機密情報を表わすウォーターマークやロゴ等の文字や画像)を追加したり、Nin1印刷や多連印刷(1つの印刷面に複数ページをレイアウトする印刷)を指定可能にする。又、インデックス紙、表紙、合紙を挿入したり、ステイプルやパンチやZ折り等の後処理を指定したりといったような各種ページレイアウト編集や面付け処理も実行可能にする。
そして、これらの処理がなされた文書/画像ファイルやスキャン画像ファイルをプリプレスサーバ103やクライアントPC104からMFP105、106に送信することにより、MFP105、106の印刷機能を用いて印刷する。
なお、本構成では、プリプレスサーバ103や不図示の別サーバに構築したデータベースと連携して、同一ドキュメントを複数部印刷しながら、宛先や関連データを差し替えて印刷するバリアブル印刷システムを構築することも可能である。これによりダイレクトメールの宛名印刷や顧客別のパンフレットといったようなワントゥーワンマーケティングを実現することができる。
また、印刷業界では、製版・印刷工程に入る前に、広告主にプレゼンテーションすることを目的としたカラーカンプ(Color Comprehensive Layout)と呼ばれる出力がある。故に、これに対処すべく、パーソナルコンピュータを使って出版物を作成するDTPや、印刷工程で画像の修正や合成などに使用するCEPSで処理したディジタルカラー画像を本印刷装置で印刷可能にする。これにより、上述のカラーカンプに利用可能に構成する。なお、DTPとはDeskTop Publishingの略であり、CEPSとはColor Electronic Prepress Systemの略である。
又、POD環境を想定し、MFP105又はMFP106により、カンプに相当するレイアウト確認と簡易的な色味確認やプルーフに相当する詳細な色味確認を含めて、プルーフ印刷を実行可能に構成している。
このように本構成では、必要に応じてこのような最終成果物のレイアウトや色味を確認するために、MFP105又はMFP106にプルーフ出力することも可能である。
プリプレスサーバ103、クライアントPC104、スキャナ102、MFP105、MFP106は、ネットワークに接続され、データ通信機能を具備する。これにより、各機器間で、処理対象となるジョブの画像データや制御コマンドを送受し、受付けたジョブを処理可能に構成されている。
紙折り機107は、本印刷装置(105や106)より印刷されたマニュアルやガイドブック用の印刷済みシートを、紙折り機107の操作ユニットを介して入力された操作者からの指示に基いて、指定された紙折り方法で、折り畳む処理を実行する。
くるみ製本機108は、マニュアルやガイドブック等の表紙となる用紙を、紙折り機107で折られた出力原稿に包んで糊付け作業を行う。
断裁機109は、くるみ製本機108によって表紙の付けられた出力原稿を裁断する。裁断する際には、本印刷装置(105や106)により印刷済みのシートにおける断裁位置の目安となるトンボと呼ばれるマークの位置で裁断可能にする。尚、断裁の種類としては、くるみ製本された印刷物の4つの端部のうちの糊付けされた部分以外の3つの端部を断裁する3方断裁を実行可能に構成されている。
なお、本実施形態では、印刷装置の一例として複数の機能を具備したMFP105、106を例示している。しかし、本発明は特にこれに限るものではない。例えば、コンピュータからのプリントデータを印刷する機能のみを具備する印刷装置等、単一機能型の印刷装置も適用可能に構成している。尚、このような装置を、SFP(Single Function Peripheral)と呼ぶ。
<MFP105、106の機能構成>
次に、図2を用いてMFP(Multi Function Peripheral:マルチファンクション周辺機器)の構成について説明する。
MFP105、106は、自装置内部に複数の処理対象となるジョブのデータを記憶可能なハードディスク等のメモリを具備する。且つ、自装置が具備するスキャナ部201から受付けたジョブデータを該メモリを介してプリンタ部203で印刷するコピー機能を具備する。且つ、コンピュータ等の外部装置から通信ユニットを介して受付けたジョブデータを該メモリを介してプリンタ部203で印刷する印刷機能等を具備する。このような複数の機能を具備した印刷装置(画像形成装置とも呼ぶ)である。
一般に、MFPにはフルカラー機器とモノクロ機器とがあり、色処理や内部データなどを除いて、基本的な部分において、フルカラー機器がモノクロ機器の構成を包含することが多い。故に、ここではフルカラー機器に絞って説明し、必要に応じて随時モノクロ機器の説明を加えることとする。換言すると、カラープリント可能な印刷装置でもモノクロプリント可能な印刷装置でも、本形態で述べる各種制御を実行可能であるならば如何なる構成でも良い。
図2は、本形態の印刷装置(MPF105、106)のブロック図の一例である。本形態の印刷装置は、原稿画像を読み取り、読み取られた画像データを画像処理するスキャナ部201を具備する。又、ファクシミリ、ネットワーク接続機器、外部専用装置と画像データなどを送受する外部I/F部202を具備する。又、スキャナ部201及び外部I/F部202の何れかから受付けた複数の印刷対象となるジョブの画像データを記憶可能なハードディスク208を具備する。又、ハードィスク208に記憶された印刷対象のジョブのデータの印刷処理を印刷媒体に対して実行するプリンタ部203を具備する。又、本印刷装置は、本印刷システムが具備するユーザインタフェースユニットの一例としての表示部を有する操作部204も具備する。
本印刷システムが具備する制御ユニットの一例に相当するCPU205は、本印刷装置が具備する各種ユニットの処理や動作等を統括的に制御する。ROM207には、後述する図14、図22、図29に示すフローチャートの各種処理等を実行する為のプログラムを含む本形態にて要する各種の制御プログラムが記憶されている。
又、ROM207には、図6〜図11、図15〜図16、図26〜図28の操作画面を含む本形態の表示ユニットに各種のユーザインタフェース画面を表示させる為の表示制御プログラムも記憶されている。CPU205は、ROM207のプログラムを読出実行することで、本形態にて説明する各種の動作を本印刷装置により実行させる。外部I/F202を介して外部装置(103や104等)から受信したPDL(ページ記述言語)コードデータを解釈し、ラスターイメージデータ(ビットマップ画像データ)に展開する動作を実行する為のプログラム等もROM207に記憶されている。これらは、ソフトウェアによって処理される。
メモリコントローラ部206は、接続される記憶装置であるROM207、RAM208、及びHDD209へのアクセスを制御する。接続されている各マスタデバイスからのメモリアクセスが競合した場合には、優先順位によって順番に選択したスレーブメモリへアクセスするよう調停動作を行う。
ROM207は読み出し専用のメモリで、ブートシーケンスやフォント情報等のプログラムや上記のプログラム等各種プログラムが予め記憶されている。
RAM208は読み出し及び書き込み可能なメモリで、スキャナ部201や外部I/F202よりメモリコントローラ206を介して送られてきた画像データや、各種プログラムや設定情報を記憶する。
HDD(ハードディスク)209は、圧縮伸張部210によって圧縮された画像データを記憶する大容量の記憶装置である。当該HDD209に、処理対象となるジョブのプリントデータ等複数のデータを保持可能に構成されている。CPU205は、スキャナ部201や外部I/F部202等の各種入力ユニットを介して入力された処理対象となるジョブのデータを、該HDD209を介して、プリンタ部203でプリント可能に制御する。又、外部I/F202を介して外部装置へ送信できるようにも制御する。このようにHDD209に格納した処理対象のジョブのデータの各種の出力処理を実行可能にCPU205により制御する。
圧縮伸張部210は、JBIGやJPEG等といった各種圧縮方式によってRAM208、HDD209に記憶されている画像データ等を圧縮・伸張動作を行う。
<MFPのハードウェア構成>
次に、MFP105、106のハードウェア構成について、図3を用いて説明する。本実施形態においては1DタイプのカラーMFPの構成について説明する。尚、4DタイプのカラーMFP、白黒MFPについても、本形態の印刷装置の一例であるが、ここでは説明を割愛する。
自動原稿搬送装置(ADF)301は、原稿トレイの積載面にセットされた原稿束を順番に分離して、スキャナ302によって原稿走査するために原稿台ガラス上へ搬送する装置である。
スキャナ302は、原稿台ガラス上に搬送された原稿の画像を読み取り、CCDによって画像データに変換する。回転多面鏡(ポリゴンミラー等)303は、前記画像データに応じて変調された、例えばレーザ光などの光線を入射させ、反射ミラーを介して反射走査光として感光ドラム304に照射する。
感光ドラム304上に前記レーザ光によって形成された潜像はトナーによって現像され、転写ドラム305上に貼り付けられたシート材に対してトナー像を転写する。この一連の画像形成プロセスをイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナーに対して順次実行することによりフルカラー画像が形成される。4回の画像形成プロセスの後に、フルカラー画像形成された転写ドラム305上のシート材は、分離爪306によって分離され、定着前搬送器307によって定着器308へ搬送される。
定着器308は、ローラやベルトの組み合わせによって構成され、ハロゲンヒータなどの熱源を内蔵し、トナー像が転写されたシート材上のトナーを、熱と圧力によって溶解、定着させる。
排紙フラッパ309は、揺動軸を中心に揺動可能に構成され、シート材の搬送方向を規定する。排紙フラッパ309が図中時計回りの方向に揺動しているときには、シート材は真直ぐに搬送され、排紙ローラ310によって機外へ排出される。一方、シート材の両面に画像を形成する際には、排紙フラッパ309が図中反時計回りの方向に揺動し、シート材は下方向に進路を変更され両面搬送部へと送り込まれる。
両面搬送部は、反転フラッパ311、反転ローラ312、反転ガイド313および両面トレイ314を具備する。反転フラッパ311は、揺動軸を中心に揺動可能に構成され、シート材の搬送方向を規定する。CPU205は、両面印刷ジョブを処理する場合、プリンタ部203でシートの第1面にプリント済みのシートを、反転フラッパ311を図中反時計回りの方向に揺動させ、反転ローラ312を介して、反転ガイド313へと送り込むよう制御する。
そして、シート材後端が反転ローラ312に狭持された状態で反転ローラ312を一旦停止させ、引き続き反転フラッパ311が図中時計回りの方向に揺動させる。且つ、反転ローラ312を逆方向に回転させる。これにより、該シートスイッチバックして搬送させ、シートの後端と先端が入れ替わった状態で、該シートを両面トレイ314へと導くよう制御する。
両面トレイ314ではシート材を一旦積載し、その後、再給紙ローラ315によってシート材は再びレジストローラ316へと送り込まれる。このときシート材は、1面目の転写工程とは反対の面が感光ドラムと対向する側になって送られてきている。
そして、先述したプロセスと同様にして該シートの第2面に対して2面目の画像を形成させる。そして、シート材の両面に画像が形成され、定着工程を経て排紙ローラ310を介して印刷装置本体内部から機外へと該シートを排出させる。CPU205は、以上のような一連の両面印刷シーケンスを実行することで、両面印刷対象のジョブのデータのシートの第1面と第2面の各面に対する両面印刷を本印刷装置により実行可能にする。
給紙搬送部は、印刷処理に要するシートを収納する給紙ユニットとしての給紙カセット317、318、ペーパーデッキ319、手差しトレイ320等がある。又、これら給紙ユニットに収納されたシートを給送するユニットとして、給紙ローラ321、レジストローラ316等がある。
給紙カセット317、318、ペーパーデッキ319には、各種のシートサイズで且つ各種のマテリアルのシートを、これらの各給紙ユニット毎に、区別して、セット可能に構成されている。手差しトレイ320も、OHPシート等の特殊なシートを含む各種の印刷媒体をセット可能に構成されている。
給紙カセット317、318、ペーパーデッキ319、手差しトレイ320には、それぞれに給紙ローラ321が設けられ1枚単位でシートを連続的に給送可能に構成される。例えば、ピックアップローラによって積載されたシート材が順次繰り出され、給紙ローラ321に対向して設けられる分離ローラによって重送が防止されてシート材は1枚ずつ搬送ガイドへと送り出される。
ここで、分離ローラには搬送方向とは逆方向に回転させる駆動力が図示しないトルクリミッタを介して入力されている。給紙ローラとの間に形成されるニップ部にシート材が1枚だけ進入しているときには、シート材に従動して搬送方向に回転する。一方、重送が発生している場合には搬送方向とは逆方向に回転することにより重送したシート材が戻され、最上部の1枚だけが送り出されるようになっている。
送り出されたシート材は搬送ガイドの間を案内され、複数の搬送ローラによってレジストローラ316まで搬送される。このときレジストローラ316は停止しており、シート材の先端がレジストローラ316対で形成されるニップ部に突き当たり、シート材がループを形成し斜行が補正される。その後、画像形成部において感光ドラム304上に形成されるトナー像のタイミングに合わせて、レジストローラ316は回転を開始してシート材を搬送する。
レジストローラ316により送られたシート材は、吸着ローラ322によって転写ドラム305表面に静電気的に吸着される。
定着器308から排出されたシート材は、オンラインフィニッシャ部に入る(フィニッシャが接続されている場合)。オンラインフィニッシャ部には、サンプルトレイ323及びスタックトレイ324があり、ジョブの種類や排出されるシート材の枚数に応じて切り替えて排出される。
尚、本形態の印刷装置は、シフトシート機能を具備する。当該機能は、フィニッシャ内の処理トレイ325にスタックされる複数枚のシートを、1束分のシート毎に、ずらして、トレイ324に束排紙する機能である。これにより、トレイ325上にて、一束毎に区分けされた状態で、複数のシート束を、スタック可能にする。
又、本形態の印刷装置は電子ソート機能も具備する。当該機能は、処理対象となる複数ページからなるプリントデータを全ページHDD209に記憶させ、且つ、ユーザにより設定された印刷部数分、繰り返し、当該ジョブのデータをページ順に読み出してプリンタ部203でプリントさせる機能である。
これにより、複数ビンを用いたメカソート機能を具備せずとも、トレイ324上に、ページ順序が揃った複数部数の印刷結果を出力可能にする。
又、本形態は、グループソート機能も具備する。当該機能は、複数ページからなるジョブで複数部数の印刷設定がなされたジョブの全ページをHDD209に記憶させ、且つ、該指定された印刷部数分連続して同一ページをHDD209から読み出してプリンタ部203でプリントさせる機能である。これを全ページ分繰り返して実行する機能である。
これにより、ページ毎に区分けされた状態で、複数部数の印刷結果をトレイ324に出力可能にする。CPU205は、このような各種機能をユーザインタフェースユニットからのユーザからの印刷設定に従い処理対象のジョブにて実行可能に制御する。
さらに、CPU205は、出力すべきジョブに対してステープルモードがユーザにより設定されている場合には、該ジョブのシートを以下のようにフィニッシャにより処理させる。例えば、プリンタ部205からの該ジョブのプリント済みのシートをフィニッシャ内部の処理トレイ325に1束分のシート束をスタックする迄、該トレイ325に順次スタックさせる。
1束分のシート束に属する全てのシートをトレイ325にスタックしたら、該処理トレイ325上の該ジョブのシート束をステープラ326にてステイプルさせる。その上で、ステイプル処理済みの該ジョブのシート束をトレイ325からスタックトレイ324へ、束排出させる。このように本印刷システムではステイプル機能も提供可能に構成している。
その他、本印刷システムではパンチ機能も具備している。例えば、印刷対象となるジョブのシート処理に関する設定としてユーザインタフェースユニットを介してパンチ処理設定がなされた場合に、CPU205は、次のように動作する。
すなわち、該ジョブの記録紙に対するパンチ処理を、2穴或いは3穴等の穴あけ処理が実行可能なパンチャ327により、実行させる。その上で、該ジョブのシートを、スタックトレイ324及びサンプルトレイ323等の積載ユニットに排紙するよう制御する。
又、本印刷システムは、フィニッシャが具備するサドルステッチャ328による中綴じ製本機能も具備する。サドルステッチャ328は、シート材の中央部分を2ヶ所バインドした後に、シート材の中央部分をローラに噛ませることによりシート材を半折りし、パンフレットのようなブックレットを作成する処理(中綴じ製本処理)を行う。
サドルステッチャ328で製本されたシート材は、ブックレットトレイ329に排出される。CPU205は、当該サドルステッチャ328による中綴じ製本処理等のシート処理動作の実行可否も、上述の如く、印刷対象となるジョブに対するユーザによりシート処理設定に基いて、決定する。
又、本印刷システムは、フィニッシャが具備するインサータ330によるインサート機能も具備する。例えば、当該機能が設定されたジョブを処理する場合、CPU205は、インサートトレイ331にセットされた印刷済の表紙用等の特別なシートを、プリンタ部へ通さずに、スタックトレイ324及びサンプルトレイ323等の積載ユニットに搬送可能にする。
これにより、プリンタ部203で印刷されたシートに対するインサータ330からのシートのインサート(中差し)処理を実行可能にする。尚、インサータ330のインサートトレイ331にはユーザによりフェイスアップの状態でセットされるものとし、ピックアップローラにより最上部のシート材から順に給送する。
従って、インサータ330からのシート材はそのままスタックトレイ324またはサンプルトレイ323へ搬送することによりフェイスダウン状態で排出される。サドルステッチャ328へ送るときには、一度パンチャ側へ送り込んだ後スイッチバックさせて送り込むことによりフェースの向きを合わせる。
CPU205は、当該インサータ330によるインサート処理等のシート処理動作の実行可否も、上述の如く、印刷対象となるジョブに対するユーザによりシート処理設定に基いて、決定する。
<MFP105、106の操作部の構成>
図4を用いて、本印刷システムの印刷装置(MFP105、106)が具備するユーザインタフェースユニットの一例に相当する操作部204について説明する。操作部204は、ハードキーによるユーザ操作を受付け可能なキー入力部402、ソフトキー(表示キー)によるユーザ操作を受付可能な表示ユニットの一例としてのタッチパネル部401を、有する。
図5に示すように、キー入力部402は、操作部電源スイッチ501を具備する。該スイッチ501のユーザ操作に応答し、CPU205は、スタンバイモードとスリープモードを選択的に切換るよう制御する。ここで、スタンバイモードとは、通常動作状態をいい、スリープモードとは、ネットワーク印刷やファクシミリなどに備えて割り込み待ち状態でプログラムを停止して、消費電力を抑えている状態をいう。
CPU205は、該スイッチ501のユーザ操作を、システム全体の電源供給を行う主電源スイッチ(不図示)がON状態にて、受付可能に制御する。
スタートキー503は、処理対象となるジョブのコピー動作や送信動作等、ユーザにより指示された種類のジョブ処理を印刷装置に開始させる指示をユーザから受付可能にする為のキーである。ストップキー502は、受付けたジョブの処理を印刷装置に中断させる指示をユーザから受付可能にする為のキーである。
テンキー506は、各種設定の置数の設定をユーザにより実行可能にする為のキーである。クリアキー507は、キー506を介してユーザにより設定された置数等の各種パラメータを解除するためのキーである。リセットキー504は、ユーザにより処理対象のジョブに対して設定された各種設定を全て無効にし、且つ、設定値をデフォルト状態に戻す指示をユーザから受付る為のキーである。ユーザモードキー505は、ユーザごとのシステム設定画面に移行するためのキーである。
次に、図6は、本印刷システムが提供するユーザインタフェースユニットの一例に相当するタッチパネル部(以下、表示部とも呼ぶ)401を説明する図である。該タッチパネル部401はLCD(Liquid Crystal Display:液晶表示部)とその上に貼られた透明電極からなるタッチパネルディスプレイを有す。
当該ユニット401は、操作者からの各種設定を受付ける機能と操作者に情報を提示する機能を兼ね備える。例えば、LCD上の有効表示状態の表示キーに該当する個所がユーザにより押下されたのを検知すると、CPU205は、ROM207に予め記憶された表示制御プログラムに従い、該表示部401に該キー操作に応じた操作画面を表示可能に制御する。尚、図6は、本印刷装置の状態がスタンバイモード時(印刷装置により処理すべきジョブが無い状態)に表示部401に表示させる初期画面の一例である。
図6に示す表示部401上のコピータブ601がユーザにより押下された場合、CPU205は、本印刷装置が具備するコピー機能の操作画面を表示部401に表示させる。送信タブ602がユーザにより押下された場合、CPU205は、本印刷装置が具備するファックスやE−mail送信などデータ送信(Send)機能の操作画面を表示部401に表示させる。ボックスタブ603がユーザにより押下された場合、CPU205は、本印刷装置が具備するボックス機能の操作画面を表示部401に表示させる。
尚、ボックス機能とは、HDD209に仮想的に予め設けているユーザ毎に区別して利用可能な複数個のデータ記憶ボックス(以下、ボックスと呼ぶ)を用いた機能である。当該機能にて、CPU205は、例えば、複数のボックスのうちのユーザが所望のボックスを該ユーザによりユーザインタフェースユニットを介して選択可能にし、所望の操作をユーザから受付可能に制御する。
例えば、CPU205は、操作部204を介して入力されたユーザからの指示に応答し、該ユーザにより選択されたボックスに対して、本印刷装置のスキャナ201から受付けたジョブの文書データを記憶可能にHDD209を制御する。
又、外部I/F部202を介し受付けた外部装置(例えばホストコンピュータ103や104等)からのジョブの文章データ等も同様である。すなわち、該外部装置のユーザインタフェース部を介して指定された該外部装置のユーザ指示に従い、該ユーザが指定したボックスに、記憶可能にHDD209を制御する。
又、CPU205は、ボックスに記憶されたジョブのデータを、操作部204からのユーザ指示に従い、該ユーザが所望の出力形態で、例えば、プリンタ部203により印刷させたり、該ユーザの所望の外部装置に送信可能に外部I/F部202を制御する。このよう各種のボックス操作をユーザにより実行可能にすべく、CPU205は、該ボックスタブ603のユーザ押下に応答し、表示部401にボックス機能の操作画面を表示可能に制御する。
又、CPU205は、図6の表示部401の拡張タブ604がユーザにより押下された場合、スキャナ設定など拡張機能を設定するため画面を表示部401に表示させる。システムモニタキー617がユーザ押下された場合、MFPの状態や状況をユーザに通知する為の表示画面を表示部401に表示させる。
色選択設定キー605は、カラーコピー、白黒コピー、あるいは自動選択かを予めユーザにより選択可能にするための表示キーである。倍率設定キー608は、等倍、拡大、縮小などの倍率設定をユーザにより実行可能にする設定画面を表示部401に表示させる為のキーである。ソータキー609がユーザにより押下された場合、CPU205は、上述の本システムのフィニッシャにより実行可能なステイプルやパンチ等の各種シート処理の何れかを実行させる為の指示を該ユーザにより入力可能にする画面を表示部401に表示させる。
両面キー614がユーザにより押下された場合、CPU205は、印刷対象となるジョブのプリント処理にて片面印刷か両面印刷のどちらを実行させるかを該ユーザにより設定可能にする画面を表示部401に表示させる。
又、用紙選択キー615のユーザ押下に応答し、CPU205は、印刷対象のジョブの印刷処理に要する給紙部やシートサイズやシートタイプ(メディアタイプ)を該ユーザにより設定可能にする画面を表示部401に表示させる。
キー612のユーザ押下に応答し、CPU205は、文字モードや写真モードなど原稿画像に適した画像処理モードを該ユーザにより選択可能にする為の画面を表示部401に表示させる。又、濃度設定キー611をユーザ操作することで、印刷対象となるジョブの出力画像の濃淡を調整可能にする。
以上のように、CPU205は、ユーザからの指示に応じた表示を表示部401に実行させ、且つ、該表示を介して受付けた該ユーザからの指示に応じた各種の処理条件に従った処理を、処理対象となるジョブにて、実行可能に本システムを制御する。
又、図6を参照し、CPU205は、表示部401のステータス表示欄606に、スタンバイ状態、ウォームアップ中、プリント中、ジャム、エラー等、本印刷装置にて現在発生中のイベントの動作状態をユーザに確認させる為の表示を実行させる。
又、CPU205は、処理対象となるジョブの印刷倍率をユーザに確認させる為の情報を、表示欄607に、表示させる。又、処理対象となるジョブのシートサイズや給紙モードをユーザに確認させる為の情報を、表示欄616に、表示させる。又、処理対象となるジョブの印刷部数をユーザに確認させる為の情報や、プリント動作中にて何枚目を印刷中かをユーザに確認させる為の情報を、表示欄610に、表示させる。このように、CPU205は、ユーザに通知すべき各種情報を表示部401に表示させる。
更に、CPU205は、割り込みキー613がユーザにより押下された場合、本印刷装置により印刷中のジョブの印刷を停止させ、該ユーザのジョブの印刷を実行可能にする。応用モードキー618が押下された場合、ページ連写、表紙・合紙設定、縮小レイアウト、画像移動など様々な画像処理やレイアウトなどの設定を行う画面を表示部401に表示させる。
尚、図1〜図6を用いた説明した本印刷装置(MFP105、106)の構成は、第1実施形態〜第3実施形態を含む本形態の全ての実施形態に共通する基本構成である。
<コピー機能のジョブを本印刷装置により両面印刷させる場合の表示制御例>
次に、本実施形態の主な特徴点の1つである、本印刷装置(MFP105、106)により、処理対象のジョブとして、コピー機能のジョブのプリントデータを両面印刷させる際の操作フローに関わる説明を、図6〜図11を用いて説明する。尚、本例では、本印刷装置が具備するスキャナ部201を介して受付けた処理対象のジョブのプリントデータをHDD209を介してプリンタ部203により両面印刷させる場合のCPU205による制御例を説明する。
図6に示す表示部401の初期画面上の両面設定キー614が操作者により押下された場合、CPU205は、両面設定キー614の表示を選択状態としたうえで(図7参照)、表示部401に、図8に示す画面を、表示させる。CPU205は、表示部401に表示させた図8の表示を介して、処理対象となるジョブの両面印刷に関する設定をユーザから受付可能に表示部401を制御する。
図8の画面中央部に具備した印刷形態を指示する為の4個の指示キーのうちの「片面→両面」キーがユーザにより押下された場合、CPU205は、処理対象となる複数ページからなる一連の原稿のジョブの片面読取処理をスキャナ部201に実行させる。且つ、読取った該ジョブのプリントデータをHDD209に順次記憶させる。且つ、HDD209の該ジョブのプリントデータをシートの表裏にプリントする為の両面印刷をプリンタ部203に実行させる。
一方、図8の画面の「両面→両面」キーがユーザにより押下された場合、CPU205は、処理対象となる複数ページからなる一連の原稿のジョブの両面読取処理をスキャナ部201に実行させる。且つ、読取った該ジョブのプリントデータをHDD209に順次記憶させる。且つ、HDD209の該ジョブのプリントデータをシートの表裏にプリントする為の両面印刷をプリンタ部203に実行させる。
一方、図8の画面の「両面→片面」キーがユーザにより押下された場合、CPU205は、処理対象となる複数ページからなる一連の原稿のジョブの両面読取処理をスキャナ部201に実行させる。且つ、読取った該ジョブのプリントデータをHDD209に順次記憶させる。且つ、HDD209の該ジョブのプリントデータをシートの一方の面のみにプリントする為の片面印刷をプリンタ部203に実行させる。
このように、CPU205は、両面印刷に関わるユーザ設定に応じた動作を本印刷装置に実行させるよう、スキャナ部201やHDD209やプリンタ部203等の各ユニットを制御する。
このような構成のもと、図8の画面にて「片面→両面」キー、又は、「両面→両面」キーがユーザにより押下されたとする。この場合、即ち、処理対象となるジョブに対して両面印刷設定がなされた場合、CPU205は、図8の画面上の詳細設定キーを該ユーザにより押下可能に有効表示状態にするよう表示部401を制御する。
このように、CPU205は、処理対象のジョブに対して両面印刷設定がなされた場合に、両面印刷に関する詳細設定を、ユーザインタフェースユニットを介して、ユーザから受付可能にする。例えば、図8の画面の詳細設定キー801が操作者により押下された事に応答し、CPU205は、図9に示す詳細設定画面を表示部401に表示させる。
CPU205が、表示部401に表示させる図9の画面は、両面印刷の種類をユーザにより設定可能にする「左右開き」キー及び「上下開き」キーの他に、本形態の特徴点の1つに関わる「表裏の画像を調整する」キー901を具備する。該キー901がユーザにより押下された場合、CPU205は、両面印刷対象のジョブにて、シートの表裏の画像の位置が調整された状態の両面印刷結果を出力可能に、本印刷装置を制御する。
例えば、両面印刷対象のジョブにて、シートの表裏に印刷される表面用画像及び裏面用画像の2つの画像のうちの何れか一方の面の画像のシートにおける印刷位置が、他方の面に印刷される画像の該シートにおける印刷位置と所定値以上ずれないように制御する。その為に、例えば、該一方の面に印刷すべき画像の印字領域を所定値分の所定方向にシフトさせた状態で、該シートの一方の面に該画像をプリントさせる。当該CPU205による一連の制御は後述する。
図6の画面上のソータキー609が操作者により押下された場合、CPU205は、図10の画面を表示部401に表示させる。
図10の画面は、フィニッシャにより実行させるべきフィニッシィングの種類をユーザにより設定可能にする為の「ソート(1部ごと)」キー、「グループ(ページごと)」キー、「ステイプルソート」キーを具備する。該例の如く、CPU205は、本システムが有するシート処理装置により実行可能な複数種類のシート処理の中から処理対象のジョブにて実行させる処理をユーザが設定可能にする表示を表示部401に実行させる。
なお、本システムが有するシート処理装置により実行可能な複数種類のシート処理とは、ソート、ステイプル、パンチ、シフト、製本等をいう。
CPU205は、以上の図6〜図10の表示等を介してユーザにより処理対象となるジョブに対する一連の印刷設定が完了したら、該ユーザにより設定された印刷条件をユーザにより確認可能にする表示を表示部401に実行させる。この例を図11に示す。尚、CPU205は、テンキー506を介してユーザにより処理対象のジョブの印刷部数も設定可能にする。
図11の例は、処理対象のジョブの印刷条件として、以下の設定がユーザによりユーザインタフェースユニットを介して設定された例である。
・印刷部数:「5」部
・印刷倍率:「100%」
・片面印刷か両面印刷かの設定:「両面印刷」
・シート処理装置により実行すべきシート処理:「ステイプル」
・利用するシートのサイズ及び種類:「A4サイズで且つ普通紙」
このように、処理対象となるジョブに対する一連の印刷条件をユーザにより受付けたうえで、スタートキー503がユーザにより押下されたことを受け、CPU205は、当該ジョブを、該ユーザの印刷条件に従った処理を本印刷装置により実行させる。
<両面コピーにおけるコピー例>
次に、マニュアルやガイドブック等の製本用に両面コピーした場合のコピー例について説明する。
図12は、本形態の印刷装置(MFP105、106)により、例えば、製品のマニュアル(ガイドブック)を印刷物として作成する場合の例を説明する図である。当該印刷物は両面印刷で出力させた場合の例である。
ここでは、「MFPユーザマニュアル」という文書名のドキュメントデータを、両面印刷させる場合の例を説明する。当該ジョブは、1頁目、2頁目、3頁目、4頁目、、、、、というように、複数頁からなる一連のプリントデータで構成されており、最終頁が2n頁である。即ち、トータルのページ数が2n頁分のドキュメントデータである。
尚、本形態の印刷装置は、自装置が具備するスキャナ部201から印刷対象のジョブのデータを受付可能にし、且つ、外部装置から送信された印刷対象のジョブのデータも、外部I/F部202を介して、受付可能に構成されている。
当該構成のもと、CPU205は、これら処理対象となるジョブのデータを、複数のジョブのデータを記憶可能なHDD209に、順次、記憶させる。且つ、CPU205は、該HDD209に記憶された複数のジョブのデータのうちの、印刷対象となるジョブのデータを、プリンタ部203により印刷可能に制御する。
なお、このとき、CPU205は本システムのユーザインタフェースユニットを介して設定されたユーザからの印刷処理条件に従って制御する。
又、スキャナ部201から処理対象となるジョブを受付ける場合には、本印刷装置の操作部204から該ジョブの印刷処理条件をユーザから受付ける。他方、外部装置から処理対象となるジョブを受付ける場合には、該外部装置が具備するユーザインタフェースユニットを介して該ジョブの印刷処理条件をユーザから受付ける。
このように、本形態は、処理対象となるジョブの印刷データの送信源となる装置のユーザインタフェースユニットを介して該ジョブの処理条件をユーザにより設定可能に構成する。
以上のような構成なので、図12の「MFPユーザマニュアル」という文書名のドキュメントデータをスキャナ部201から投入する場合には、CPU205は、該ジョブの印刷処理条件を、本印刷装置の操作部204を介して、ユーザから受付ける。他方、当該ジョブのデータを外部装置から投入する場合には、このジョブの印刷処理条件の設定を、該外部装置のユーザインタフェースユニットを介してユーザにより実行可能にする。且つ、当該ジョブのプリントデータと共に当該ジョブの印刷条件データを、外部I/F部202を介して受付ける。
図12では、POD環境を想定し、印刷物として製品のマニュアルを印刷する例を説明する。又、該ジョブは、3種類の画像データを含んだ印刷データの例である。3種類の画像データとは、各ページ毎に、コンテンツ(本文部分の画像データ)、該コンテンツの枠部分に相当する枠画像データ1201、該コンテンツのインデックス部分に相当するインデックス画像データ1202である。
又、当該ジョブは両面印刷対象のドキュメントデータである。故に、シートの第1面(表面)に印刷すべきページに該当する奇数頁目のデータに関しては、インデックス画像1202が、シートの第1面を正立状態から見て、シートの右端部に印刷されるように、インデックス画像データ1202が、レイアウトされている。
図12の例では、該ジョブの(1頁目、3頁目、・・・、m頁目、・・・、2n−1頁目)のデータが、これに該当する。又、シートの第2面(裏面)に印刷すべきページに該当する偶数頁目のデータに関しては、インデックス画像1202が、シートの第2面を正立状態から見て、シートの左端部に印刷されるように、インデックス画像データ1202が、レイアウトされている。
図12の例では、該ジョブの(2頁目、4頁目、・・・、2n頁目)のデータが、これに該当する。
又、該ジョブはマニュアルとして出力される印刷物である。故に、第1章、第2章というように、複数章で構成される印刷データの各章毎に、インデックス部分が、区別できるように、インデックス画像が、レイアウトされている。図12の例も、章が1つ変る毎に、インデックス画像の印字領域も、ずれるようにレイアウトされている。
より具体例を挙げて説明する。印刷対象の所定の章に属するページのインデックス画像の印字位置が、シートを正立状態からみて、その章の直前の章に属するページのインデックス画像の印字位置よりも、1インデックス分、下方部にずれるよう、レイアウトされている。
例えば、第2章に属するページのインデックス画像の印刷位置は、第1章に属するページのインデックス画像の印刷位置よりも、1インデックス分、シートの下方方向に、ずれて、レイアウトされる。但し、同じ章に属するページのインデックス画像は、その章に属するページのインデックス画像の印刷位置と、すべて同じ位置になるよう、レイアウトされている。
例えば、第2章に属するページのインデックス画像の印刷位置は、第2章に属する他のページインデックス画像の印刷位置と、同じ位置になるよう、レイアウトされている。本形態では、このようなデータ形式のジョブのデータをシートの表裏に両面印刷する場合に、同じ章に属するページのインデックス画像のシートにおける印刷位置が、両面印刷されたシートの表裏にて、極力、ずれないように、印刷させる機能を具備する。その一例が「表裏の画像の位置を調整する」機能である。
図12に示したジョブの印刷結果として、製本化された印刷物の一例を、概略図で、図13のA、図13のBに示す。図13の例は、本印刷システムにて、両面印刷対象のジョブにて実行可能な「表裏の画像の位置を調整する」機能を利用せずに、該ジョブの印刷を実行した場合の例に相当する。
図13のAは、印刷物を、立体的な投影図で示したものである。図12のジョブを両面印刷して製本化すると、各ページの端部に印刷されたインデックス画像は、各ページが製本物として1束にまとめられる事で、印刷物の背表紙部分の反対側の部分(小口と呼ばれる部分)に、図13のAのような、印刷結果で、反映される。
図13のAは、第1章、第2章、第3章、というように、他のブロックと区別されるべき個所が、3箇所あり、それぞれに、インデックス画像が、付与された結果を示している。
図13のBは、図13のA中の点線の丸で囲んだ部分のインデックスを形成する任意の用紙の断面図を示したものである。換言すると、シートの表裏にインデックス画像が両面印刷済みの1枚のシートの断面図を示している。
尚且つ、この図13のBの例は、表面のインデックス画像と裏面のインデックス画像とで、本来、同じ部分に該当する印刷領域に印刷されるように、処理対象となるデータ自体はレイアウトされていた例である。そして、実際にシートの表裏に両面印刷した結果、位置ずれが発生している例を示している。
本形態の「表裏の画像の位置を調整する」機能を利用せずに、両面印刷した場合、印刷装置の位置合わせに関する精度に起因して、図13のBに示すように、表裏の画像にて位置ずれが発生する可能性がある。換言すると、シートの表面側に印刷される表面用のインデックス画像1202の画像印刷位置と、該シートの裏面側に印刷される裏面用のインデックス1202の画像印刷位置とが正確に合わない現象が起こりうる。
このような、印刷装置の印刷プロセスに関わる画像位置合わせ機構の精度に起因した現象が起こりうる。このような表裏の画像の印刷結果における位置ずれ現象は、例えばオフィス環境等、商品としての印刷物を作成する環境ではない環境では、ユーザからみれば意識されない点である。しかし、例えば、POD環境等を想定した製品を実用化するならば、上記現象に対する対策を取り入れた方が、更により便利な印刷環境を提供できるようになると考える。
又、このような表裏の画像の位置ずれが、印刷結果として、目立つ状況を検討してみる。例えば、図12の例のように、印刷対象のジョブのデータが、インデックス画像を有する、マニュアルやガイドブックとして印刷されるプリントデータ等、POD環境にて印刷される可能性が高い印刷データであると考える。
換言すると、図12の例のように、シートの端部に画像を両面印刷する必要があるジョブにて、表裏の画像の位置ずれが発生すると、図13のように、印刷結果にて、その位置ずれが目立つ可能性があると考える。尚且つ、仮に、両面印刷された1束分のシートが、1枚のシートのみで構成されるならば、印刷結果として表裏の位置ずれが発生していても、あまり目立つ可能性は少ないと考える。
しかし、図12の如く、両面印刷された1束分のシート束が複数枚のシートで構成される場合、1枚のシート毎に表裏の画像にて位置ずれが発生すると、図13の如く、1束にまとめた際に、他のページと比較できる分、画像の位置ずれが、目立つ可能性がある。換言すると、位置合わせ精度によっては、インデックス1202が頁毎にガタガタ状に印刷されるケースが想定され、作業者の目視において非常に目立つ結果となるケースが発生しうる。
又、印刷装置の画像位置合わせの精度に関し、例えば、位置合わせ精度として、2mmの誤差があるとする。この場合、本来印字すべき画像の位置から最大2mmずれる可能性がある。当該状況で、両面印刷した場合に、表面で2mmずれ、且つ、表面の画像の位置ずれ方向と逆方向に裏面画像が2mmずれると、シートの表面側に印刷される画像位置ずれ量と裏面側の位置ずれ量の合計で4mmずれる可能性がある。
このように、ずれ量がある程度大きくなると、POD環境等、印刷物を商品として取り扱う環境では、商品にならない可能性があると考える。
又、上記のように印刷結果に画像の位置ずれが発生する要因は、印刷装置が設置されている場所の温度や湿度等の環境条件に関わる外的要因があると考える。又、印刷装置内部の定着ユニットによる定着時に発生する熱による用紙の収縮、紙搬送経路における紙ずれ等、内的要因もあると考える。
換言すると、印刷装置にて画像の位置ずれが発生する要因は、外的要因及び内的要因も含め、複数の要因がある。且つ、そのような複数の要因に関連して、印刷装置にて発生しうる画像の位置ずれ量は、ジョブを印刷する毎、或いは、1日毎等、日々、動的に、変化する可能性がある。
そこで、本形態では、このような状況にも対処できるように、「表裏の画像の位置を調整する」機能を設けている。且つ、CPU205が、該機能を本印刷装置にて実行可能に制御する。当該構成により、従来技術で想定したような問題発生も未然に抑制でき、且つ、画像位置合わせの為の操作者による煩雑な作業等を、操作者が逐次やり直すといった、作業負荷を、極力、減らす事が可能となる仕組みを提供している。
尚且つ、両面印刷に関わる操作者の作業効率を向上可能にする効果を奏するのみならず、当該効果を図りつつも、印刷システムにて処理すべき処理対象となるジョブの生産性をも考慮できる。そして、高生産性を維持する事が可能となるという効果も得られるように構成している。この一例について以下に説明する。
<操作部204からのユーザ指示に応じた両面印刷ジョブの画像印刷位置合わせ機能>
本例は、本実施形態の印刷装置自身が具備する操作部204(ユーザインタフェースユニットの一例)を介して入力されるユーザ指示に応じ、CPU205が両面印刷対象のジョブの為に画像印刷位置合わせ動作を該印刷装置に実行させる際の制御例を示す。
この具体例を、図14に示すフローチャートの処理を用いて説明する。尚、ここでは、本印刷装置(MFP105や106等)自身が具備するスキャナ部201から受付けた両面印刷対象の複数ページからなるジョブの印刷データを対象とする。また、本印刷装置が有する操作部204からの指示に応じて、プリンタ部203により両面印刷させる場合の制御シーケンスでもって、説明する。CPU205は、ROM207に予め記憶されている当該フローチャートの処理に関するプログラムを読み出し実行することで、当該処理を本印刷装置にて実行可能に制御する。
まず、操作部204のスタートキー503のユーザ押下に応答し、CPU205は、ステップS1401にて、印刷対象となるジョブが、両面印刷処理を要するジョブであるかか否かを判断する。この際、CPU205は、例えば、両面キー614により両面印刷設定がなされたジョブであるか等、操作部204からの設定情報を判断材料とする。
処理対象となるジョブが両面印刷処理を要するジョブではないジョブの場合、ステップS1414に進み、CPU205は、両面印刷処理以外の処理を本印刷装置により実行させる。例えば、スキャナ部201から入力されるジョブのデータを、HDD209を介して、操作部204を介して設定された印刷処理条件で、プリンタ部203により、片面印刷を実行させる。
一方、処理対象となるジョブが両面印刷処理を要するジョブの場合には、ステップS1402に進む。
ステップS1402にて、CPU205は、両面印刷対象となる当該ジョブが、本印刷装置による両面画像印刷位置合わせ動作を要するジョブであるか否かを判断する。この際、CPU205は、例えば、表示部401に表示させた図9の画面上の「表裏の画像を調整する」ボタン901の押下されたか、即ち、操作部204を介して、ユーザにより表裏の画像を調整する指示が入力されたか否かを判断材料とする。
該両面印刷対象のジョブが、本印刷装置による両面画像印刷位置合わせ動作が不要な印刷ジョブである場合(図9のキー901が選択されていない場合)、ステップS1413に進む。ステップS1413では、例えば、CPU205は、画像の位置合わせ動作を本印刷装置により実行する事を禁止した状態で、処理対象のジョブの両面印刷動作を、プリンタ部203により、実行させる。
一例として、ステップS1409〜S1411等の処理を実行することなく、スキャナ部201から入力されるジョブのデータを、操作部204を介して設定された印刷処理条件で、プリンタ部203により、通常の両面印刷動作を実行させる。
一方、該両面印刷対象のジョブが、本印刷装置による両面画像印刷位置合わせ動作を要する印刷ジョブである場合(図9のキー901が選択された場合)、ステップS1403に進む。
ステップS1403では、CPU205は、スキャナ部201のADF301にセットされた、表裏の画像の印刷位置合わせ動作を要する該両面印刷対象のジョブの原稿の読取動作を、スキャナ部201により、実行させる。例えば、この際、CPU205は、ADF301にセットされた複数ページからなる該ジョブの一連の原稿束を、先頭頁から順番に、スキャナ部201の読取位置に給送させ、スキャナ部201によりスキャンさせる。
且つ、読み取った該ジョブの原稿の画像データを、順次、先頭頁から順番に、HDD209に記憶させる。CPU205は、該HDD209への該ジョブのデータの記憶動作を、該ジョブの原稿束の最終ページがHDD209へ記憶されるまで、実行させる。
ステップS1404では、CPU205は、ステップS1403にてHDD209に記憶させた該ジョブの2頁目の原稿データを、HDD209から読出させる。且つ、HDD209から読み出した該ジョブの2頁目の原稿データを、該ジョブの印刷にて要する1枚目の記録紙の第2面(裏面)となる面に、プリンタ部203により、印刷させる。
続いて、ステップS1405では、CPU205は、ステップS1403にてHDD209に記憶させた該ジョブの1頁目の原稿データを、HDD209から読出させる。且つ、HDD209から読み出した該ジョブの1頁目の原稿データを、該ジョブの印刷にて要する1枚目の記録紙の第1面(表面)となる面に、プリンタ部203により、印刷させる。
尚、この表裏の画像の印刷位置合わせ動作を要するジョブにて要する1枚目の記録紙は、ステップS1405の段階では、既に給紙部から給送済のシートであり、且つ、印刷部にて、該シートの第2目に2頁目の画像が印刷済のシートである。
ここで、本形態にて、両面印刷を行う際のプリンタ部203に対するCPU205による制御の一例を、図3を用いて説明する。CPU205は、シートの第1面への印刷に先立ち該シートの第2面に印刷が実行された該シートを、定着部308を通過させた後に、部材309を介して、両面搬送パス314側に導くよう、プリンタ部203を制御する。
更に、CPU205は、第1面に画像が印刷できる状態で、再度、印刷部に、当該シートを導くよう、紙搬送制御を行う。且つ、シートの第1面に印刷がなされたうえで、該シートを機外へ排出させるが、該シートを機外へ排紙する直前で、該シートの表裏を反転させる。
以上のような一連の制御を実行することで、シートの表裏への両面印刷が実行済の該シートを、第2面が上向きで且つ第1面が下向きの状態で、排紙部にて、スタックさせる。CPU205は、このような両面印刷シーケンスを本印刷装置にて実行させる。これにより、複数ページからなるジョブの両面印刷対象の複数枚のシートを、先頭頁順で、順番に、排紙部にて、スタック可能に構成している。
以上のようなシーケンスを採用するが故に、本形態では、第1面の印刷に先立って、第2面の印刷を実行させるよう制御している。換言すると、印刷順序が揃った印刷物を排紙部にスタックされるが為に第2面の印刷に先立ち第1面の印刷を実行する構成の印刷装置では、上記構成以外の構成を採用しなくても良い。
例えば、ステップS1405の処理をS1404の処理に先立って実行すれば良い。このように、後述する画像位置合わせ動作を実行可能な印刷装置であるならば、如何なる両面印刷シーケンスの印刷装置でも本形態を適用可能である。
又、本形態では、上記の如く、生産性を極力向上させる仕組みを多数盛り込んでいる。その一例が、ステップS1404の処理の開始タイミングである。具体例を挙げると、ステップS1403の処理の実行時点で、表裏の画像の印刷位置合わせ動作を要する該両面印刷対象のジョブの他に、印刷中ジョブや印刷待ち状態のジョブがHDD209に存在しない場合、CPU205により、次のような制御を、実行する。
例えば、当該ケースの場合、CPU205は、表裏の画像の印刷位置合わせ動作を要するジョブの1頁目と2頁目のデータがHDD209に記憶された時点で、ステップS1404及びS1405の一連の両面印刷動作を、プリンタ部203により実行させる。
且つ、CPU205は、この一連の両面印刷動作の実行に並行し(同時に)、該ジョブの3頁目から最終頁目の各ページの印刷データをHDD209に記憶する為の一連の記憶動作を、本印刷装置により実行させる。その為に、スキャナ部201やHDD209等、関係する各ユニットを制御する。このような制御を、上記の如く、表裏の画像の位置合わせ動作を要するジョブの他に印刷すべきジョブが存在しない場合に、CPU205により実行する。
即ち、CPU205は、表裏の画像の印刷位置合わせ動作を要する両面印刷対象のジョブの1頁目と2頁目のデータがHDD209に記憶された時点で、該表裏の画像の印刷位置合わせ動作として、所定の両面印刷動作をプリンタ部203に実行させる。この所定の両面印刷動作として、本形態では、1枚のシートの各面に印刷すべき表裏の画像の印刷位置合わせ動作を要する両面印刷対象のジョブ自身の1頁目と2頁目の印刷データを1枚のシートの表裏にプリントさせる。
且つ、CPU209は、当該印刷動作の実行中に、該ジョブの3頁目以降のデータのHDD209への記憶動作を実行させる。このように、表裏の画像の印刷位置合わせ動作を要する該両面印刷対象のジョブの全ページのデータがHDD209に記憶されるのを待たずに、ステップS1404以降の処理を開始可能にする。
これにより、表裏の画像の位置合わせ動作を要する両面印刷ジョブの全ての処理を完結させるのに必要なトータルの時間を短縮させ、生産性を向上可能にする。但し、本形態ではこのように生産性向上を果たすが為に上記動作を採用している。故に、装置の都合やユーザニーズ如何により、上記構成を必ずしも採用しなくても良い。
次に、ステップS1405以降の処理について説明する。ステップS1405の処理を実行することで、該表裏の画像の印刷位置合わせ動作を要するジョブの1頁目、2頁目の印刷を完了させる。尚、この際、CPU205は、シート第1面に該ジョブの1頁目の画像が印刷され且つ該シート第2面に該ジョブの2頁目の画像が印刷された当該1枚のシートを、例えば、トレイ324へ排出させるようプリンタ部205を制御する。このような動作をプリンタ部203により実行させたうえで、ステップS1406の処理として、CPU205は、該ジョブの印刷動作を停止させる。
なお、この例では、該ジョブの1枚目を排紙後に印刷動作を停止する構成としている。しかし、特にこれに限定されるものではない。例えば、表裏の画像の印刷位置合わせ動作を要するジョブにて、任意の指定枚数分の印刷動作を実行させる。その上で、該印刷動作を停止させる。このような制御をCPU205により実行可能にする。
又、例えば、表裏の画像の印刷位置合わせ動作を要するジョブの該印刷動作中にて、操作部204のストップキー502をユーザにより押下可能にする。且つ、該ストップキー502の押下により、ストップ指示がユーザにより入力された事に応答し、表裏の画像の印刷位置合わせ動作を要する当該ジョブの印刷動作を停止させる。
このように、本形態にて提供するユーザインタフェースユニットを介して入力されるユーザ指示に応じて、画像印刷位置位置合わせ動作の一例としての、該ジョブの両面印刷動作を停止させる。このような制御をCPU205により実行可能にする。このように、操作者の所望のタイミングで且つ、所望の枚数分の印刷を実行させたうえで、該印刷動作を停止可能に構成しても良い。
ステップS1406にて、表裏の画像の印刷位置合わせ動作を要するジョブの為の印刷動作を停止させる。これを受け、CPU205は、ステップS1407の処理を行う。例えば、CPU205は、該ジョブの両面印刷対象となるデータの表裏の画像の位置合わせに関わる設定をユーザ自身により実行可能にする為の所定の表示を、ユーザインタフェースユニットの一例としての本印刷装置の表示部204に、実行させる。この所定の表示の一例として、本形態では、図15に示す両面画像印刷位置合わせ詳細設定画面を、表示部401に、表示させる。
CPU205が、ステップS1407にて表示部401に表示させる図15の画面の表示構成要素として、図15のような表示構成要素を具備する。その一例が、「印字結果の表面と裏面の位置を確認して下さい」等の、表裏の画像の印刷位置合わせ動作を要する両面印刷ジョブの為のガイダンス情報の表示である。本例では、ステップS1404、1045の処理により、1頁目と2頁目の両面印刷が施され且つトレイ324にスタックされたシート、即ち、該ジョブ自身の印刷結果を、ユーザにより確認してもらう例である。
故に、CPU205は、その旨をユーザに通知させる。このようなガイダンス情報をユーザに通知することで、該シートの第1面(表面)における該ジョブの1頁目の画像の印刷結果と、該シートの第2面(裏面)における該ジョブの2頁目の画像の印刷結果とを、該ユーザ自身の目視により確認してもらう。
その上で、CPU205は、該ジョブの表裏の画像の位置合わせ動作に関する各種実行指示を、表示部401に実行させた所定の表示を介して、ユーザから、受付可能にする。この各種指示をユーザから受付可能にする為の所定の表示の一例として、CPU205は、図15のような、各種指示キーを具備した操作画面を、表示部401に、表示させる。以下に、図15の画面上の各種指示キーに関わる説明を行う。
例えば、キー1501(本例は、このキーを表面選択キーと呼ぶ)がユーザにより押下されたとする。この場合、CPU205は、表裏の画像の位置合わせを要するジョブのデータに属する、シートの第1面に印刷すべき頁に相当する印刷データの、シートの第1面に対する印刷位置を調整した、両面印刷処理を、プリンタ部203により、実行させる。
本例では、シートの第1面(表面)に印刷すべき頁に相当する画像のシートの第1面における印刷位置を、第2面(裏面)に印刷すべき頁に相当する画像のシートの第2面における印刷位置に揃える。その為の動作として、CPU205は、シートの第1面に印刷すべき画像の印刷位置をシフトさせる為の画像処理を、本印刷装置により、実行させる。
換言すると、シートの第2面に印刷すべき画像の印刷位置はシフトさせずに該第2面に対する印刷を実行させる。例えば、第2面に対する印刷を実行する際には、S1404の処理にて実行した印刷処理と同じ印刷条件(例えば、同じ印字位置)で、シートの第2面に対する印刷を実行させる。
以上のような動作を本印刷装置に実行させる指示をユーザにより入力可能にする為の表示キーとして、当該キー1501をCPU205は表示部に401に表示させる。ここで、キー1501の活用方法について図30を用いて説明する。
例えば、図12に示す、表裏の画像の位置合わせ動作を要する2N頁分の印刷データからなる両面印刷対象のジョブの為に、CPU205が、図14のステップS1404、S1405を実行する。換言すると、該ジョブの1頁目のデータをシートの第1面に印刷させ、且つ、該ジョブの2頁目のデータを該シートの第2面に印刷させるようプリンタ部203を制御する。このステップS1404、S1405の処理により、プリンタ部203により出力させた、印刷結果の一例を、図30に示す。
図30のAは1枚の記録紙の表面における印刷結果を示す。図30のBは該記録紙の裏面の印刷結果を示す。即ち、図30の例は、図12のジョブの1頁目の画像のシートの第1面における印刷位置が該ジョブの2頁目の画像の該シートの第2面における印刷位置よりも下方向にずれた状態となる両面印刷処理を、プリンタ部203が、実行した、印刷結果である。
換言すると、図12のジョブの2頁目の画像のシートの第2面における印刷位置が該ジョブの1頁目の画像の該シートの第1面における印刷位置よりも上方向にずれた状態となる両面印刷処理を、プリンタ部203が、実行した、印刷結果である。
図30の例は、図12のような、製品のマニュアルとして利用されるデータをプリントしたものであり、シートを正立状態からみてシート右端部にインデックス画像がレイアウトされるように生成されたドキュメントデータである。このように、シート端部に画像が配置されるような印刷データを両面印刷した際に、画像の位置ずれが生じると、図30のように、その画像の位置ずれが目立つ印刷結果となりうる。
そこで、本形態では、図14のステップS1406、S1407の段階にて、印刷装置の操作者により、実際にこの印刷結果を確認してもらう。例えば、図30のような印刷結果となった出力紙をトレイ324から操作者により取り出してもらう。且つ、表裏の画像の印刷位置関係を、該操作者により目視で確認してもらう。
そして、図30の印刷結果を確認した操作者が、シートの第1面の画像(表面の画像)が、シートの第2面の画像(裏面の画像)よりも、下方向にずれた結果であると判断したとする。且つ、この結果をみて、シートの第1面の画像(表面の画像)の印刷位置がシートの第2面の画像(裏面の画像)の印刷位置に揃うように両面印刷して欲しいと、該操作者が判断したとする。
このような状況の時に、ステップS1407のタイミングにて、図15の画面のキー1501をユーザにより押下してもらう。そして、キー1501がユーザにより押下されると、CPU205は、第1面に印刷すべき頁の第1面に対する印刷時には、第2面に印刷すべき頁の第2面における印刷位置に揃うように、プリンタ部203に印刷処理を実行させる。
これにより、図32のような、表裏の画像の位置ずれが生じていない両面印刷結果を得られるようになる。以上のような効果を得る為の操作指示キーとして本印刷装置の操作者によりキー1501を活用してもらう。
一方、キー1502(本例は、このキーを裏面選択キーと呼ぶ)がユーザにより押下されたとする。この場合、CPU205は、両面印刷対象のジョブのデータに属するシートの第2面に印刷すべき頁に相当する印刷データの印刷位置を調整した両面印刷処理を、プリンタ部203に実行させる。
本例では、シートの第2面(裏面)に印刷すべき頁に相当する画像のシートの第2面における印刷位置を、第1面(表面)に印刷すべき頁に相当する画像のシートの第1面における印刷位置に揃える。その為の動作として、CPU205は、シートの第2面に印刷すべき頁の画像の印刷位置をシフトさせる為の画像処理を、本印刷装置により、実行させる。
尚、当該ケースの場合、シートの第1面に印刷すべき頁の画像の第1面における印刷位置はシフトさせずに、第1面に対する印刷を実行させる。例えば、シートの第1面に対する印刷を実行する際には、ステップS1405の処理にて実行した印刷処理と同じ印刷条件(例えば、同じ印字位置)で、シートの第1面に対する印刷をプリンタ部203により実行させる。
CPU205は、以上の一連の動作を本印刷装置に実行させる指示をユーザにより入力可能にする為の表示として、該キー1502の表示を、表示部401により、実行させる。ここで、キー1502の活用方法について図31を用いて説明する。
例えば、図12に示す、表裏の画像の位置合わせ動作を要する2N頁分の印刷データからなる両面印刷対象のジョブの為に、CPU205が、図14のステップS1404、S1405を実行する。換言すると、CPU205は、該ジョブの1頁目のデータをシートの第1面に印刷させ、且つ、該ジョブの2頁目のデータを該シートの第2面に印刷させるようプリンタ部203を制御する。このステップS1404、S1405の処理により、プリンタ部203により出力させた、印刷結果の一例を、図31に示す。
図31のAは1枚の記録紙の表面における印刷結果を示す。図31のBは該記録紙の裏面の印刷結果を示す。即ち、図31の例は、図12のジョブの2頁目の画像のシートの第2面における印刷位置が該ジョブの1頁目の画像の該シートの第1面における印刷位置よりも下方向にずれた状態となる両面印刷処理を、プリンタ部203が、実行した、印刷結果である。
換言すると、図12のジョブの1頁目の画像のシートの第1面における印刷位置が該ジョブの2頁目の画像の該シートの第2面における印刷位置よりも上方向にずれた状態となる両面印刷処理を、プリンタ部203が、実行した、印刷結果である。
図31の例も、図12のような、製品のマニュアルとして利用されるデータをプリントしたものであり、シートを正立状態からみてシート右端部にインデックス画像がレイアウトされるように生成されたドキュメントデータである。このように、シート端部に画像が配置されるような印刷データを両面印刷した際に、画像の位置ずれが生じると、図31のように、その画像の位置ずれが目立つ印刷結果となりうる。
そこで、本形態では、図14のステップS1406、S1407の段階にて、印刷装置の操作者により、実際にこの印刷結果を確認してもらう。例えば、図31のような印刷結果となった出力紙をトレイ324から操作者により取り出してもらう。且つ、表裏の画像の印刷位置関係を、該操作者により目視で確認してもらう。
そして、図31の印刷結果を確認した操作者が、シートの第2面の画像(裏面の画像)が、シートの第1面の画像(表面の画像)よりも、下方向にずれた結果であると判断したとする。且つ、この結果をみて、シートの第2面の画像(裏面の画像)の印刷位置がシートの第1面の画像(表面の画像)の印刷位置に揃うように両面印刷して欲しいと、該操作者が判断したとする。当該状況に対応すべく、本例では、ステップS1407のタイミングにて、図15の画面のキー1502をユーザにより押下可能にする。
そして、キー1502がユーザにより押下されたとする。この場合、CPU205は、シートの第2面に印刷すべき頁の第2面に対する画像の印刷時に、シートの第1面に印刷すべき頁の第1面における画像の印刷位置に揃うように、該ジョブの印刷処理をプリンタ部203に実行させる。
これにより、図32のような、表裏の画像の位置ずれが生じていない両面印刷結果を得られるようになる。以上のような効果を得る為の操作指示キーとして本印刷装置の操作者によりキー1502も活用してもらう。
尚、本例では、キー1501による指示とキー1502による指示は、排他関係になるようCPU205により制御する。例えば、キー1501、1502のうちの、何れか一方のキーがユーザにより押下された場合には、他方のキーの表示をグレーアウト表示や網掛け表示になるよう表示部401を制御する。即ち、他方のキーのユーザによる選択を禁止する。
このように、キー1501と1502の両方のキーがユーザにより両方同時に選択出来ないように、CPU205は、表示部401に対する表示制御を行う。換言すると、CPU205は、キー1501によるユーザ指示が入力された場合には、キー1502からユーザ指示は無効にする。キー1502によるユーザ指示が入力された場合には、キー1501からユーザ指示は無効にする。
又、CPU205は、図15の画面を介してユーザから受付可能にする指示として、キー1501、1502からの指示の他に、キー1503(本例ではシフト方向キーと呼ぶ)からの指示も、ユーザから受付可能にする。例えば、キー1501及びキー1502のどちらのキーをユーザが選択したかによって、第1面(表面)の画像及び第2面(裏面)の画像のうちの、どちらの面の画像をシフトさせるのかを、CPU205は、特定する。
その上で、その印字位置をシフトすべき面に印刷すべき画像を、シートの印刷面上の、どの方向に、シフトした状態で、印刷させるかを、ユーザインタエースユニットを介してユーザにより決定可能にする。この一例として、CPU205は、画像シフトが可能な方向毎に対応した複数の選択候補の中からユーザが所望の候補をユーザ自身により選択可能にする為の表示として、シフト方向キー1503の表示を、表示部401により、実行させる。
本例では、図15の画面のキー1503に示すが如く、シフト可能な方向として、上下左右の4つの選択候補をユーザに提示し、その中からユーザが所望の方向を指定可能に、表示部401を、CPU205により、制御する。尚、これら4つの方向キーも、排他関係となるよう制御しても良い。
例えば、これら何れかの1つの方向キーが選択されたら、これ以外の方向キーからのユーザ指示は受付不可となるようCPU205により制御する。或いは、上下左右の4方向のみならず、斜め方向にも画像シフト可能にすべく、これら4つの方向キーを排他関係にせず、少なくとも2つの方向キーをユーザにより操作可能に制御しても良い。
例えば、シートの印刷面における右上方向に画像をシフトした印刷を実行させたい場合、ユーザにより、上方向キーと、右方向キーを選択可能にする。左下方向に画像シフトさせたい場合、ユーザにより、左方向キーと下方向キーを選択可能にする。このように、上下キーと左右キーを組み合わせての斜め方向への移動指示もユーザから受付可能に制御しても良い。このように操作性をより充実させるような構成でも良い。
又、CPU205は、図15の画面を介してユーザから受付可能にする指示として、キー1501〜1503からの指示の他に、キー1504(本例ではシフト量キーと呼ぶ)からの指示も、ユーザから受付可能にする。例えば、キー1501とキー1502のどちらのキーをユーザが選択したかにより、第1面(表面)及び第2面(裏面)のうちのどちらの面の画像をシフトさせるかを、CPU205は、特定する。且つ、その特定した面の画像を、印刷面上の、どの方向にシフトさせるかを、シフト方向キー1503からのユーザ指示に基き、CPU205は、特定する。
その上で、そのシフトすべき画像を、シートの印刷面にてどの位、シフトさせるか、そのシフト量を、ユーザインタエースユニットを介してユーザにより決定可能にする。換言すると、シートの第1面及び第2面のうちの、キー1501〜1502の何れかを介してユーザ指示された印刷面に印刷すべき画像を、キー1503を介してユーザ指示された方向に、どれ位シフトさせるか、そのシフト量をユーザにより設定可能にする。
この一例として、CPU205は、シフト量をユーザにより入力可能にする表示として、シフト量設定欄1404の表示を、表示部401に、実行させる。又、本例は、このシフト量として、1mm単位での入力をテンキー506によりユーザから受付可能にCPU205により操作部204を制御する。
尚、シフト量設定欄1404には、上下方向シフト量設定欄と、左右方向シフト量設定欄の2項目がある。上下方向シフト量設定欄は、キー1503にて上方向が指定された場合にその上方向へのシフト量をユーザにより指定可能にする一方で、キー1503にて下方向が指定された場合にその下方向へのシフト量を指定可能にする為の設定欄である。
左右シフト量設定欄は、キー1503にて左方向が指定された場合にその左方向へのシフト量をユーザにより指定可能にする一方で、キー1503にて右方向が指定された場合にその右方向へのシフト量を指定可能にする為の設定欄である。
ここで、キー1501〜キー1504を介して入力されるユーザ指示に基いた動作として、どのような動作を、CPU205により、本印刷装置により実行させるか、その制御例を、説明する。
まず、第1の制御例として、図30の印刷結果を用いて説明する。例えば、CPU205は、図12のジョブの1頁目をシートの第1面に印刷させ2頁目を該シートの第2面に印刷させる両面印刷を、図14のS1404、S1405を経て、プリンタ部203により、実行させる。この結果、図30のような両面印刷結果が得られたとする。尚、図30の例では、シートの第1面における表面の画像の印刷位置が、該シートの第2面における裏面の画像の印刷位置よりも、4mm、下方向にずれた両面印刷結果であるとする。
又、CPU205は、該両面印刷をプリンタ部203により実行させた直後に、ステップS1407にて、図15の画面を、表示部401により、表示させる。ここで、図30に示すが如く、シートの第1面に印刷された画像が該シートの第2面に印刷された画像よりも下方向にずれた両面印刷結果をユーザが確認した上で、該ユーザにより、図15の画面を介して、以下の指示が入力されたとする。
例えば、キー1501、1502のうちのキー1501を介して「表面の画像の位置を裏面の画像の位置に揃える」指示が入力された。且つ、キー1503を介して、シフト方向として、「上」が指示された。且つ、シフト量設定欄1404の上下方向設定欄にてシフト量として「4mm」が入力されたとする。このような一連の指示が図15の画面を介してユーザにより入力されたとする。
この場合、CPU205は、当該ジョブの両面印刷にて、シートの第1面に印刷すべき頁(2N−1)に該当する頁をシートの第1面に印刷させる際には、規定値よりも上方向に4mmずれた位置に画像を配置させる印刷処理を、プリンタ部203に実行させる。
尚、規定値とは、例えば、現時点にてセットされている、シートに対する画像の印刷位置を調整する為のプリンタ内部のエンジン系パラメータに関わる基準値を意味する。換言すると、例えば、ステップS1405の処理にてプリンタ部203によりシートの第1面に印刷を実行させた際の、印刷処理条件パラメータを意味する。
CPU205は、このような画像の印刷位置の調整処理を施した印刷処理を、該ジョブのデータの第1面への印刷実行時にてプリンタ部203により実行させる。本例では、図12の複数頁からなるジョブの奇数頁に相当する全ての頁(1頁目、3頁目、・・・、m頁目、・・・2n−1頁目)が、この制御対象となる。
且つ、CPU205は、図12のジョブの両面印刷にて、シートの第2面に印刷すべき頁(2N)に該当する頁をシートの第2面に印刷させる際は、当該調整処理を施さずに、規定どおりの印刷処理を、プリンタ部203により、実行させる。
換言すると、規定値よりも上方向に4mm画像がシフトされるように印刷処理等を実行せずに、第2面への印刷を実行させる。即ち、CPUステップS1404の処理を実行した際と同じ印刷処理条件でもって、該ジョブの第2面への印刷を実行させる。
即ち、CPU205は、ジョブの(2N−1)頁に該当する頁をシートの第1面に印刷する際は、(2N)頁に該当する頁をシートの第2面に印刷する際よりも、常に、上方向に4mm画像がシフトされるように、該ジョブの印刷処理を印刷装置に実行させる。
以上のような制御を実行することで、図30のような印刷結果から、図32のように、表裏の画像の位置ずれが発生していない、POD環境にて商品としての印刷物として採用可能な印刷結果を得られる。
次に、第2の制御例として、図31の印刷結果を用いて説明する。例えば、CPU205は、図12のジョブの1頁目をシートの第1面に印刷させ2頁目を該シートの第2面に印刷させる両面印刷を、図14のS1404、S1405を経て、プリンタ部203により、実行させる。
この結果、図31のような両面印刷結果が得られたとする。尚、図31の例では、シートの第2面における裏面の画像の印刷位置が、該シートの第1面における表面の画像の印刷位置よりも、2mm、下方向にずれた両面印刷結果であるとする。
又、CPU205は、該両面印刷をプリンタ部203により実行させた直後に、ステップS1407にて、図15の画面を、表示部401により、表示させる。ここで、図31に示すが如く、シートの第2面に印刷された画像が該シートの第1面に印刷された画像よりも下方向にずれた両面印刷結果をユーザが確認した上で、該ユーザにより、図15の画面を介して、以下の指示が入力されたとする。
例えば、キー1501、1502のうちのキー1502を介して「裏面の画像の位置を表面の画像の位置に揃える」指示が入力された。且つ、キー1503を介して、シフト方向として、「上」が指示された。且つ、シフト量設定欄1404の上下方向設定欄にてシフト量として「2mm」が入力されたとする。このような一連の指示が図15の画面を介してユーザにより入力されたとする。
この場合、CPU205は、当該ジョブの両面印刷にて、シートの第2面に印刷すべき頁(2N)に該当する頁をシートの第2面に印刷させる際には、規定値よりも上方向に2mmずれた位置に画像を配置させる印刷処理を、プリンタ部203に実行させる。
換言すると、CPU205は、ステップS1404の処理にてシートの第2面に印刷を実行させた際の第2面に対する画像の印刷位置よりも上方向に2mm画像がシフトされた状態となる、印刷処理を、プリンタ部203により、実行させる。
CPU205は、このような画像の印刷位置の調整処理を施した印刷処理を、該ジョブのデータの第2面への印刷実行時にてプリンタ部203により実行させる。本例では、図12の複数頁からなるジョブの偶数頁に相当する全ての頁(2頁目、4頁目、・・・2n頁目)が、この制御対象となる。
且つ、CPU205は、図12のジョブの両面印刷にて、シートの第1面に印刷すべき頁(2N−1)に該当する頁をシートの第1面に印刷させる際は、当該調整処理を施さずに、規定どおりの印刷処理を、プリンタ部203により、実行させる。
換言すると、規定値よりも上方向に2mm画像がシフトされるように印刷処理等を実行せずに、第1面への印刷を実行させる。即ち、CPUステップS1405の処理を実行した際と同じ印刷処理条件でもって、該ジョブの第1面への印刷を実行させる。
即ち、ジョブの(2N)頁に該当する頁をシートの第2面に印刷する際は、該ジョブの(2N−1)頁に該当する頁をシートの第1面に印刷する際よりも、常に、上方向に2mm印刷位置がずれた位置に、(2N)頁の画像が印刷されるように、制御する。
このように、該ジョブの為に、第1面と第2面のうちの第2面に対する印刷にて画像シフトを要する両面印刷を、本印刷装置により、実行させる。CPU205は、以上のような制御を実行する。これにより、図31のような印刷結果から、表裏の画像の位置ずれを抑えた、POD環境にて商品としての印刷物として採用可能な、図32のような印刷結果を、得られる。
尚、図30を用いた制御例1を実行する場合でも、図31を用いた制御例2を実行する場合でも、表裏の画像の位置合わせを要する両面印刷対象となるジョブの印刷データを本システムが具備するメモリユニットに記憶させる。
この一例として、例えば、CPU205は、表裏の画像の位置合わせを要する両面印刷対象のジョブの全頁分の印刷データを、本印刷装置が具備するHDD209に、記憶させる。且つ、CPU205は、該HDD209に記憶済の該ジョブの印刷データを用いて、上記の制御例1や制御例2の動作を本印刷装置により実行させる。
本例では、CPU205は、図14のステップS1403の処理によりHDD209に全頁分のデータが記憶済の図12のジョブの印刷データを用いて、画像の印刷位置調整を反映した両面印刷処理を、プリンタ部203により、実行させる。
以上の如く、CPU205は、表裏の画像の印刷位置調整を要する両面印刷対象となるジョブ自身の1頁目と2頁目の両面印刷を、ステップS1404〜1405にて、実際に実行させる。そして、その印刷結果をユーザが確認した上で、該ジョブの両面印刷における印刷位置の調整に関わる各種指示を、図15の画面を介して、ユーザから受付可能にする。
且つ、CPU205は、図15の画面を介して受付けた該ユーザからの指示に応じた画像印刷位置調整を施した両面印刷処理を、該ジョブの両面印刷動作にて実行するよう、プリンタ部205を、制御する。
このように本例では、両面印刷対象となるジョブの実際のデータを両面印刷させた上で、該ジョブの表裏の画像の位置調整を実行可能にする。これにより、従来技術で想定したような課題を単に解消可能にするのみならず、より精度の高い両面印刷結果が得られるようになる効果等を奏する。
本例では、CPU205は、両面印刷対象のジョブの1頁目と2頁目のデータの両面印刷を実行させた上で、表示部401の図15の表示を介して、該ジョブの表裏の画像の位置合わせに関わる指示をユーザから受付可能にする。故に、もし、該ジョブの表裏の画像の位置合わせを実行するならば、その調整指示に基いて、該ジョブの両面印刷を最初からやり直し可能にする事がより便利と考える。
そこで、本例では、ユーザから受付けた画像の印刷位置調整に関わる指示を反映した状態で、該ジョブの両面印刷を、1頁目から、あらためて、実行可能にする為の指示を、ユーザインタフェースユニットを介して、ユーザから受付可能に制御している。この一例として、CPU205は、キー1501〜1504を介して入力された各種指示を反映した状態で該ジョブの両面印刷を1頁目からやり直す為の指示をユーザから受付可能にする表示を、表示部401に実行させる。それが、キー1505である(本例では、やり直し設定キーと呼ぶ)。
例えば、図30を用いて説明した制御例1の動作や、図31を用いて説明した制御例2の動作は、図15の画面の当該キー1505がユーザにより押下された場合に、CPU205により、本印刷装置により実行させる。且つ、CPU205は、当該動作を、表裏の画像の印刷位置合わせを要する図12の両面印刷対象のジョブの両面印刷にて実行させる。
ここで、本例では、図12のジョブの1頁目と2頁目に関しては、ステップS1404〜S1405にて、既に両面印刷済みである。しかし、この両面印刷処理は、特別な意味を持つ、特定の両面印刷処理に該当する。即ち、表裏の画像の位置関係をユーザが実際に目視により事前確認可能にする為にも実行する両面印刷処理である。
本例では、この特定の両面印刷処理として、CPU205は、表裏の画像の位置合わせ処理を要する両面印刷対象となるジョブ自身の1頁目と2頁目の2ページ分の両面印刷処理をプリンタ部203により実行させる。尚且つ、CPU205は、該特定の両面印刷処理を、図15の画面を介して調整指示をユーザから受付る前に、事前に、プリンタ部203により実行させる。
故に、本例では、図15にてキー1505が押下された場合、CPU205は、ステップS1404〜1405にて印刷済の図12のジョブの1頁目及び2頁目も含む、図12のジョブの全頁について両面印刷を、プリンタ部203により、実行させる。
且つ、CPU205は、当該全頁についての両面印刷をプリンタ部203に実行させる際には、まず、図15のキー1501〜1504を介して受付けたユーザ指示に基いた印刷位置の調整処理を実行させる。そのうえで、当該ジョブに属する全頁の両面印刷をプリンタ部203に実行させる。
即ち、CPU205は、図30の制御例1を用いて換言すると、図12のジョブを、以下のような一連の処理でもって、処理するように、プリンタ部203を制御する。
図12のジョブの1頁目の画像を1枚目のシートの第1面に印刷する際に、当該画像が、ステップS1405にて第1面への印刷を行った時よりも、シートの上方向に4mmシフトされた状態になるように、1頁目の画像を1枚目のシートの第1面に印刷させる。
且つ、ジョブの2頁目の画像を該1枚目のシートの第2面に印刷する際には、当該画像は、シフトさせず、ステップS1404にて第2面への印刷を行った時と同じ印刷位置で印刷されるように、該1枚目のシートの第2面に該2頁目の画像を印刷させる。
且つ、ジョブの3頁目の画像を2枚目のシートの第1面に印刷する際に、当該画像が、ステップS1405にて第1面への印刷を行った時よりも、シートの上方向に4mmシフトされた状態になるように、3頁目の画像を2枚目のシートの第1面に印刷させる。
且つ、ジョブの4頁目の画像を該2枚目のシートの第2面に印刷する際には、当該画像は、シフトさせず、ステップS1404にて第2面への印刷を行った時と同じ印刷位置で印刷されるように、該2枚目のシートの第2面に該4頁目の画像を印刷させる。
且つ、ジョブの5頁目の画像を3枚目のシートの第1面に印刷する際に、当該画像が、ステップS1405にて第1面への印刷を行った時よりも、シートの上方向に4mmシフトされた状態になるように、5頁目の画像を3枚目のシートの第1面に印刷させる。
且つ、ジョブの6頁目の画像を該3枚目のシートの第2面に印刷する際には、当該画像は、シフトさせず、ステップS1404にて第2面への印刷を行った時と同じ印刷位置で印刷されるように、該3枚目のシートの第2面に該6頁目の画像を印刷させる。
このように、図30のような印刷結果となった図12のジョブを正式に両面処理する際に、奇数頁の印刷では画像シフト処理を実行する一方で、偶数頁の印刷では画像シフト処理を禁止する。即ち、CPU205は、シートの第1面と第2面のうちの第1面のみについての画像シフト処理を、該ジョブの最終頁のデータの印刷が完了するまで、繰り返すよう制御する。
このような一連の動作を、キー1505からのユーザ指示により、本印刷装置により、図30を用いて説明した制御例1の動作として、CPU205により、実行させる。即ち、CPU205は、両面印刷対象のジョブの2N−1頁(奇数頁)目のデータをシートの第1面に印刷する際は、画像のシフト処理を施した印刷処理を、本印刷装置により、実行させる。
本例では、ステップS1405にてシートの第1面に印刷した画像の該画像の該シートにおける印刷位置よりも4mm上方向にシフトされた位置に画像を配置する印刷処理を、該ジョブのシートの第1面への印刷時にて、プリンタ部203により、実行させる。
且つ、CPU205は、該両面印刷対象のジョブの2N頁目(偶数頁)のデータをシートの第2面に印刷する際には、画像のシフト処理を禁止した、印刷処理を、本印刷装置により、実行させる。本例では、ステップS1404にてシートの第2面に印刷した画像の該画像の該シートにおける印刷位置と同じ位置に画像を配置する印刷処理を、該ジョブのシートの第2面への印刷時にて、プリンタ部203により、実行させる。
又、CPU205は、図31の制御例2を用いて換言すると、図12のジョブを、以下のような一連の処理でもって、処理するように、プリンタ部203を制御する。
図12のジョブの2頁目の画像を1枚目のシートの第2面に印刷する際に、当該画像が、ステップS1404にて第2面への印刷を行った時よりも、シートの上方向に2mmシフトされた状態になるように、2頁目の画像を1枚目のシートの第2面に印刷させる。
且つ、ジョブの1頁目の画像を該1枚目のシートの第1面に印刷する際には、当該画像は、シフトさせず、ステップS1405にて第1面への印刷を行った時と同じ印刷位置で印刷されるように、該1枚目のシートの第1面に該1頁目の画像を印刷させる。
且つ、ジョブの4頁目の画像を2枚目のシートの第2面に印刷する際に、当該画像が、ステップS1404にて第2面への印刷を行った時よりも、シートの上方向に2mmシフトされた状態になるように、4頁目の画像を2枚目のシートの第2面に印刷させる。
且つ、ジョブの3頁目の画像を該2枚目のシートの第1面に印刷する際には、当該画像は、シフトさせず、ステップS1405にて第1面への印刷を行った時と同じ印刷位置で印刷されるように、該2枚目のシートの第1面に該3頁目の画像を印刷させる。
且つ、ジョブの6頁目の画像を3枚目のシートの第2面に印刷する際に、当該画像が、ステップS1404にて第2面への印刷を行った時よりも、シートの上方向に2mmシフトされた状態になるように、6頁目の画像を3枚目のシートの第2面に印刷させる。
且つ、ジョブの5頁目の画像を該3枚目のシートの第1面に印刷する際には、当該画像は、シフトさせず、ステップS1405にて第1面への印刷を行った時と同じ印刷位置で印刷されるように、該3枚目のシートの第1面に該5頁目の画像を印刷させる。
このように、図31のような印刷結果となった図12のジョブを正式に両面処理する際に、奇数頁の印刷では画像シフト処理を禁止する一方で、偶数頁の印刷では画像シフト処理を実行する。即ち、CPU205は、シートの第1面と第2面のうちの第2面のみについての画像シフト処理を、該ジョブの最終頁のデータの印刷が完了するまで、繰り返すよう制御する。
このような一連の動作を、キー1505からのユーザ指示により、本印刷装置により、図31を用いて説明した制御例2の動作として、CPU205により、実行させる。即ち、CPU205は、両面印刷対象のジョブの2N頁(偶数頁)目のデータをシートの第2面に印刷する際は、画像のシフト処理を施した印刷処理を、本印刷装置により、実行させる。
本例では、ステップS1404にてシートの第2面に印刷した画像の該画像の該シートにおける印刷位置よりも2mm上方向にシフトされた位置に画像を配置する印刷処理を、該ジョブのシートの第2面への印刷時にて、プリンタ部203により、実行させる。
且つ、CPU205は、該両面印刷対象のジョブの2N−1頁(奇数頁)目のデータをシートの第1面に印刷する際には、画像のシフト処理を禁止した、印刷処理を、本印刷装置により、実行させる。本例では、ステップS1405にてシートの第1面に印刷した画像の該画像の該シートにおける印刷位置と同じ位置に画像を配置する印刷処理を、該ジョブのシートの第1面への印刷時にて、プリンタ部203により、実行させる。
尚、付言しておくと、上記のような、印刷装置における両面印刷時の表裏の画像の位置ずれ現象は、プリンタエンジンに影響を与える外的要因或いは内的要因に関わる環境変化によるものではある。しかし、このような表裏の画像の位置ずれ現象は、毎秒又は毎分等の非常に短い期間にて、周期的に、変化するようなものではない。例えば、1日間隔等、プリンタ部203を利用した時点からある程度の時間間隔があった場合に変化しうる現象と言える。仮にそうでないにしても、ある程度のページ数で構成される1つのジョブを処理する程度の期間では変化しない現象である。
そこで、本形態は生産性を向上させる仕組みの1例として、1つのジョブを処理する場合にて利用すべき画像のシフト量は、共通のパラメータを利用可能に構成している。換言すると、1つのジョブの1頁分の画像を印刷する度に、いちいち画像のシフト量を変化させずに、共通のシフト量でもって、表裏の画像の位置合わせ処理を要するジョブの両面印刷処理を本印刷装置により実行可能に制御している。
又、生産性を向上させる更なる仕組みの1つとして、以下のような制御もCPU205により実行している。
例えば、図14のステップS1404〜S1405の処理により、表裏の画像の位置合わせ処理を指示された両面印刷ジョブ自身の1頁目と2頁目の両面印刷した結果を、ステップS1407にて、ユーザが確認したとする。そして、確認の結果、表裏の画像の位置ずれ現象が発生していなかったとする。
換言すると、このままの状態で両面印刷を実行させても、最終成果物としての印刷物として、問題無しとユーザが判断したとする。このような場合、ステップS1404〜S1405にて、1頁目と2頁目の両面印刷が実行された1枚のシート自身も、最終成果物としての印刷物として、採用した方が、生産性の観点のみならず、コスト面から見ても、得策であると言える。そこで、本例では、このようなユースケースやユーザニーズにも対応可能に構成している。
この一例として、CPU205は、上記の如く、表裏の画像の印刷位置結果をユーザにより確認可能にする為の該特定の両面印刷処理を本印刷装置により実行させる。その上で、該表裏の画像の位置合わせ処理が不要とユーザにより判断された場合に、CPU205は、該特定の両面印刷処理にて印刷した頁の直後の頁から、表裏の画像の位置合わせ処理を禁止した、両面印刷処理を、本印刷装置により、実行可能にする。
且つ、CPU205は、この動作を本印刷装置に実行させる為の指示をユーザから受付可能にする為の表示を、該特定の両面印刷処理をプリンタ部203により実行させた上で、表示部401により、実行可能にする。この表示の一例として、CPU205は、図15のキー1506(本例では、印刷続行キーと呼ぶ)を図15の画面にて表示部401により表示させる。
且つ、CPU205は、当該表示を介して上記指示がユーザにより入力された場合に、該特定の両面印刷処理にて印刷した頁の直後の頁から、表裏の画像の位置合わせ処理を禁止した、両面印刷処理を、プリンタ部203により、実行させる。以下にこの具体例を挙げる。
例えば、図12のジョブの1頁目と2頁目の両面印刷を1枚の記録紙の第1面と第2面に対して、ステップS1404〜S1405にて、実行させたとする。その結果、図30や図31のような表裏の画像の位置ずれは発生しておらず、図32のような、適正な位置に各面の画像が配置された適正な両面印刷結果が得られたとする。この場合、当該印刷結果自身も最終成果物の印刷物として採用可能とユーザがS1407にて判断したとする。
その上で、キー1506がユーザにより押下されたとする。この場合、CPU205は、キー1506からのユーザ指示に基き、このまま、画像のシフト処理無しに両面印刷を続行すべきと判断し、図12のジョブの両面印刷処理を、プリンタ部203により実行させる。
本例では、特定の両面印刷処理として図12のジョブ自身の1頁目と2頁目の両面印刷を1枚の記録紙の第1面と第2面に実行させている。故に、CPU205は、特定の両面印刷にて要したシートを該ジョブの1枚のシートとして採用する。
且つ、CPU205は、2枚目のシートとしての利用すべきシートの第1面に対して、画像のシフト処理無しで、図12のジョブの3頁目を印刷させる。
且つ、該シートの第2面に対して、画像のシフト処理無しで、図12のジョブの4頁目を印刷させる。且つ、3枚目のシートとしての利用すべきシートの第1面に対して、画像のシフト処理無しで、図12のジョブの5頁目を印刷させる。
且つ、該シートの第2面に対して、画像のシフト処理無しで、図12のジョブの6頁目を印刷させる。
このように、図12のジョブの3頁目以降から最終頁(2n−1)頁目まで、該ジョブの両面印刷を、実行させるよう、プリンタ部203を制御する。即ち、CPU205は、両面印刷対象のジョブの、ステップS1404にて処理した頁に後続する、2N頁(偶数頁)目のデータをシートの第2面に印刷する際、画像のシフト処理を禁止した印刷処理を、本印刷装置により、実行させる。
本例では、ステップS1404にてシートの第2面に印刷した画像の該画像の該シートにおける印刷位置と同じ位置に画像を配置する印刷処理を、該ジョブのシートの第2面への印刷時にて、プリンタ部203により、実行させる。
且つ、CPU205は、両面印刷対象のジョブの、ステップS1405にて処理した頁に後続する、2N−1頁(奇数頁)目のデータをシートの第1面に印刷する際、画像のシフト処理を禁止した印刷処理を、本印刷装置により、実行させる。
本例では、ステップS1405にてシートの第1面に印刷した画像の該画像の該シートにおける印刷位置と同じ位置に画像を配置する印刷処理を、該ジョブのシートの第1面への印刷時にて、プリンタ部203により、実行させる。このような一連の動作を、キー1506を介してユーザ指示が入力された場合に、本印刷装置により実行するようCPU205により制御する。
尚、当該ケースにおいても、HDD209に記憶済の、表裏の画像の位置合わせが要求された両面印刷対象のジョブの印刷データを用いる。本例では、CPU205は、図14のステップS1403の処理によりHDD209に全頁分のデータが記憶済の図12のジョブの3頁目〜最終頁の印刷データを用いて、画像シフト処理を禁止した両面印刷処理を、プリンタ部203により、実行させる。このように各種生産性を考慮した仕組みを取り入れている。
尚、ステップS1404〜S1405の処理を実行した結果、何らかの理由によりユーザが当該ジョブの両面印刷処理の中止を望む場合も考慮した仕組みも取り入れている。その例として、CPU205は、図15の画面にてキャンセルキー1507を表示部401に表示させる。
CPU205は、キー1507を介してジョブキャンセルがユーザから指示された場合には、当該ジョブをキャンセルして本印刷装置の状態をスタンバイ状態に復帰させる。尚、この際、CPU205は、ステップS1403にてHDD209に取り込んだ当該ジョブの全頁のデータをHDD209から消去させる。このように装置の資源やセキュリティを考慮した仕組みも採用することでより利便性を向上させる。
尚、ここで、全ての実施形態にて共通して述べるべき事項を、付言しておく。上記のような画像のシフトの方法については、如何なる方法を採用しても良い。例えば、後述するように、処理対象となるジョブのデータを記憶するメモリユニットに対する画像データの読出し制御や画像メモリへの画像のレイアウト制御等を採用しても良い。或いは、印刷部にて実際に印刷を行うタイミングや、給紙部からのシートを給送するタイミングを、制御する方法でも良い。
このように、本形態にて画像のシフトを行う方法として、如何なる方法を採用しても良い。換言すると、本形態は、シートの第1面及び第2面のうちの画像シフトすべき面の画像が、シフトすべき方向に、シフトすべき量分、シフトされた状態の印刷結果を、プリンタ部203を介して得ることができればよい。このためには、如何なる構成、方法であってもよく、それらの構成ならびに方法は本発明に包含される。
又、シートの第1面に対する印刷とシートの第2面に対する印刷との、これら印刷順序に関しても、同様である。即ち、シートの第1面及び第2面のうちの画像シフトすべき面の画像が、シフトすべき方向に、シフトすべき量分だけ、シフトされた状態の印刷結果を、プリンタ部203を介して得ることができればよい。このためには、如何なる順番で、第1面と第2面への両面印刷を実行する構成であってもよく、かかる順番は本発明に包含される。
即ち、図30や図31のような表裏の画像の位置ずれが発生している印刷結果が、図32のように、表裏の画像の位置ずれを抑えた印刷結果になるならば、如何なる構成であっても本発明に包含される。
図14のフローチャートの説明に戻る。CPU205は、ステップS1408にて、表裏の画像の位置合わせをユーザから要求された両面印刷対象のジョブをキャンセルするか否かを判断する。本例では、この判断を、ステップS1407にて表示部401に表示させた図15の両面画像印刷位置合わせ詳細設定画面上のキャンセルキー1507がユーザにより押下されたか否かに基いて行う。
ステップS1408において、ジョブをキャンセルしないと判断した場合には、ステップS1409に進む。CPU205は、ステップS1409にて、当該両面印刷対象のジョブは、画像印刷位置を変更すべきジョブか否かを判断する。本例では、この判断を、ステップS1407にて表示部401に表示させた図15の両面画像印刷位置合わせ詳細設定画面上のやり直し設定キー1505がユーザにより押下されたか否かに基いて行う。
当該両面印刷対象のジョブは、画像印刷位置を変更すべきジョブと判断した場合には、ステップS1409からステップS1411に進む。ステップS1411に進む場合、CPU205は、表裏の画像の位置合わせを要する両面印刷対象のジョブにて、画像のシフト処理を含んだ両面印刷処理を、プリンタ部203により、実行させる。このステップS1411側へ進んだ場合の両面印刷シーケンスの具体例を挙げる。
例えば、CPU205は、表裏の画像の位置合わせを要する両面印刷対象のジョブにて要するシートの第1面(本例では表面)及び第2面(本例では裏面)のうちの、特定の面に印刷すべき画像をシフト(移動とも呼ぶ)処理対象の画像となるよう制御する。この特定の面として、本例では、表示部401に表示させた図15の画面のキー1501及びキー1502のうちのユーザにより押下されたキーに対応する面を採用する。
例えば、キー1501がユーザ選択された場合、CPU205は、シートの第2面(本例では裏面)に印刷すべき頁の画像はシフト対象の画像とせず、且つ、シートの第1面(本例では表面)に印刷すべき頁の画像を、シフト対象の画像と判断する。
一方、キー1502がユーザ選択された場合、CPU205は、シートの第1面(本例では表面)に印刷すべき頁の画像はシフト対象の画像とせず、且つ、シートの第2面(本例では裏面)に印刷すべき頁の画像を、シフト対象の画像と判断する。
且つ、CPU205は、この表裏の画像の位置合わせを要する両面印刷対象のジョブの、上記特定の面に印刷すべき頁の画像を、特定の方向にシフトさせるよう制御する。この特定の方向として、本例では、表示部401に表示させた図15の画面のシフト方向設定欄1503を介して実行されたユーザ設定に基いた方向を採用する。
例えば、設定欄1503で「上」がユーザ選択された場合、CPU205は、キー1501及びキー1502のうち、ユーザにより選択されたキーに対応する面に印刷すべき頁の画像を印刷させる。このとき、該面の上方向にシフトさせた位置に相当する印字位置に画像を印刷するよう制御する。
又、例えば、設定欄1503で「下」がユーザ選択された場合、CPU205は、キー1501及びキー1502のうち、ユーザにより選択されたキーに対応する面に印刷すべき頁の画像を該面の下方向にシフトさせた位置に印刷するよう制御する。
又、例えば、設定欄1503で「左」がユーザ選択された場合、CPU205は、キー1501及びキー1502のうちのユーザ選択されたキーに対応する面に印刷すべき頁の画像を該面の左方向にシフトさせた位置に印刷させるよう制御する。又、例えば、設定欄1503で「右」がユーザ選択された場合、CPU205は、キー1501及びキー1502のうちのユーザ選択されたキーに対応する面に印刷すべき頁の画像を該面の右方向にシフトさせた位置に相当する印字位置に印刷するよう制御する。
本例では、少なくとも、これら4つの選択候補となるシフト方向の中からユーザの所望のシフト方向を選択可能に構成している。尚且つ、本例では、シフト方向として、斜め方向も選択可能に構成している。例えば、設定欄1503にて「上」と「左」の2項目がユーザ選択されたとする。
この場合、CPU205は、キー1501及びキー1502のうちのユーザ選択されたキーに対応する面に印刷すべき頁の画像を、該面の左上方向にシフトさせた位置に相当する印字位置に、印刷させるよう、制御する。
又、例えば、設定欄1503にて「上」と「右」の2項目がユーザ選択されたとする。この場合、CPU205は、キー1501及びキー1502のうちのユーザ選択されたキーに対応する面に印刷すべき頁の画像を、該面の右上方向にシフトさせた位置に相当する印字位置に、印刷させるよう、制御する。
又、例えば、設定欄1503にて「下」と「左」の2項目がユーザ選択されたとする。この場合、CPU205は、キー1501及びキー1502のうちのユーザ選択されたキーに対応する面に印刷すべき頁の画像を、該面の左下方向にシフトさせた位置に相当する印字位置に、印刷させるよう、制御する。又、例えば、設定欄1503にて「下」と「右」の2項目がユーザ選択されたとする。
この場合、CPU205は、キー1501及びキー1502のうちのユーザ選択されたキーに対応する面に印刷すべき頁の画像を、該面の右下方向にシフトさせた位置に相当する印字位置に、印刷させるよう、制御する。
尚、本例では、更なるユーザ利便性の向上を考慮しているが故の仕様であるが故、このように複数候補のシフト方向を用意している。しかし、少なくとも表裏の画像の位置合わせが可能な機能を具備するならば、この構成は、必須要件としなくても良い。
且つ、CPU205は、この表裏の画像の位置合わせを要する両面印刷対象のジョブの、上記特定の面に印刷すべき頁の画像を、上記特定の方向で、且つ、特定のシフト量分、シフトさせるように、制御する。この特定のシフト量として、本例では、表示部401に表示させた図15の画面のシフト量設定欄1504を介して実行されたユーザ設定に基いたシフト量を採用する。
例えば、ユーザにより、設定欄1503を介して「上」が選択されたうえで、設定欄1504の上下方向シフト量欄を介して「2mm」が設定されたとする。この場合、CPU205は、キー1501及びキー1502のうちの該ユーザにより選択されたキーに対応する面に印刷すべき頁の画像を、該面の上方向に「2mm」シフトさせた位置に相当する印字位置に、印刷させるよう、制御する。
又、例えば、ユーザにより設定欄1503で「下」が選択されたうえで、設定欄1504の上下方向シフト量欄を介して「3mm」が設定されたとする。この場合、CPU205は、キー1501及びキー1502のうちのユーザ選択されたキーに対応する面に印刷すべき頁の画像を、該面の下方向に「3mm」シフトさせた位置に相当する印字位置に、印刷させるよう、制御する。
又、例えば、ユーザにより設定欄1503で「左」が選択されたうえで、設定欄1504の左右方向シフト量欄を介して「4mm」が設定されたとする。この場合、CPU205は、キー1501及びキー1502のうちのユーザ選択されたキーに対応する面に印刷すべき頁の画像を、該面の左方向に「4mm」シフトさせた位置に相当する印字位置に、印刷させるよう、制御する。
又、例えば、ユーザにより設定欄1503で「右」が選択されたうえで、設定欄1504の左右方向シフト量欄を介して「5mm」が設定されたとする。この場合、CPU205は、キー1501及びキー1502のうちのユーザ選択されたキーに対応する面に印刷すべき頁の画像を、該面の右方向に「5mm」シフトさせた位置に相当する印字位置に、印刷させるよう、制御する。
尚、本例にて、例えば、設定欄1503を介して「上」又は「下」がユーザ選択されたとする。この場合、CPU205は、設定欄1504の上下方向シフト量設定欄を介してユーザからシフト量を受付可能にするが、設定欄1504の左右方向シフト量設定欄からのユーザ指示は無効にする。
例えば、この場合、左右方向のシフト量は無しとして、「0mm」にする。一方、本例にて、例えば、設定欄1503を介して「左」又は「右」がユーザ選択されたとする。この場合、CPU205は、設定欄1504の左右方向シフト量設定欄を介してユーザからシフト量を受付可能にするが、設定欄1504の上下方向シフト量設定欄からのユーザ指示は無効にする。
例えば、この場合、上下方向のシフト量は無しとして、「0mm」にする。又、ユーザから受付可能なシフト量の設定値は、制限値範囲内の値となるよう、CPU205は制御する。本例では、上下方向でも左右方向でも、「0mm以上〜10mm以下」となるように、ユーザからのシフト量を制限する。尚、CPU205は、当該シフト量の数値入力を、テンキー506を介してユーザから受付可能にし、且つ、その設定値を、設定欄1504に反映させるよう表示部401を制御する。
以上のように、CPU205は、表裏の画像の位置合わせを要する両面印刷対象のジョブの為に、表示部401に実行させる表示を介して、該ジョブのユーザから各種表裏の画像の位置合わせに関する各種指示を受付可能に制御する。
尚、図15の例では、図15の画面のキー1502のユーザ選択により、シートの第1面(本例では表面)と第2面(裏面)のうちの第2面(本例では裏面)に印刷すべき画像をシフトさせる設定が、ユーザにより、なされた例である。且つ、図15の画面の設定欄1503のユーザ設定により、その面に印刷すべき画像を上方向にシフトさせる設定が、該ユーザにより、なされた例である。且つ、図15の画面の設定欄1504で、その面のその方向にシフトさせる画像のシフト量として、「2mm」が、ユーザにより、設定された例である。
このように、CPU205は、図15の例示のような、表裏の画像の位置合わせに関わるユーザ指示を受付可能にする為の表示を、上述した特定の両面印刷処理をプリンタ部203により実行させたうえで、表示部401により、実行させる。
且つ、該表示を介してユーザにより設定された該指示に応じた画像の位置合わせ処理を、処理対象となる両面印刷対象のジョブの両面印刷にて、実行するよう、本印刷装置を制御する。例えば、本例では、このような処理を本印刷装置により実行させるべく、CPU205は、HDD209やRAM208やプリンタ部203等、表裏の画像の位置合わせ処理を行ううえで利用すべき本印刷装置が具備する各種関係するユニットを制御する。
尚、本例にて、画像のシフト処理(画像の位置合わせ処理)を行う場合に、どの点を基点にして画像シフトを行うのか、その1例を具体例でもって説明する。例えば、画像の印刷位置を上方向に2mmシフトさせる場合、CPU205は、基準となる印刷位置から上方向に2mmシフトさせた位置に画像を印字させるよう制御する。
この基準となる印刷位置とは、例えば、表面の画像をシフトさせるならば、直前に実行したステップS1405における表面印刷時の画像印刷にて用いた座標軸を基準にする。又、裏面の画像をシフトさせるならば、直前に実行したステップS1404における裏面印刷時の画像印刷にて用いた座標軸を基準にする。
例えば、CPU205により、最初に実行したS1404の処理にて、A4サイズの1ページ分の画像を、以下のような配置位置になるように、当該画像が第2面に印刷されたとする。換言すると、当該データを、画像シフト処理を行う前に、印刷した際の、該データのシート上の印刷位置を示す。
該1ページ分の画像データの左上隅のデータの印字位置が、横軸方向における印刷位置と縦方向における印刷位置で表現して、(XA1=X0、YA1=Y0)であるとする。なお、横軸方向とは、X軸方向であり、シートはN双方向に並行する方向をいう。また、縦方向とは、Y軸方向であり、シート搬送方向に直交する方向をいう。
且つ、該1ページ分の画像データの右上隅のデータの印字位置が、横軸方向における印刷位置と縦方向における印刷位置とで表現して、(XA2=X0+210.0mm、YA2=Y0)であるとする。且つ、該1ページ分の画像データの左下隅のデータの印字位置が、横軸方向における印刷位置と縦方向における印刷位置とで表現でして、(XA3=X0、YA3=Y0+297.0mm)であるとする。
且つ、1ページ分の画像データの右下隅のデータの印字位置が、横軸方向における印刷位置と縦方向における印刷位置とで表現でして、(XA4=X0+210.0mm、YA4=Y0+297.0mm)であるとする。
このようなA4サイズの1ページ分のデータを上方向に2mmシフトさせてプリンタ部203で印刷させるという事は、シートの第2面にて以下のような印刷位置となるように当該データの印刷位置をCPU205により制御する。
上記A4サイズの1ページ分のデータの左上隅のデータの印刷位置を、横軸方向における印刷位置と縦方向における印刷位置とで表現して、(XB1=XA1、YB1=YA1の位置よりも2.0mm真上に相当する位置)とする。且つ、該データの右上隅のデータの印字位置を、横軸方向における印刷位置と縦方向における印刷位置とで表現して、(XB2=XA2、YB2=YA2の位置よりも2.0mm真上に相当する位置)とする。
且つ、該データの左下隅のデータの印字位置を、横軸方向における印刷位置と縦方向における印刷位置とで表現して、(XB3=XA3、YB3=YA3の位置よりも2.0mm真上に相当する位置)とする。且つ、該データの右下隅のデータの印字位置を、横軸方向における印刷位置と縦方向における印刷位置とで表現して、(XB4=XA4、YB4=YA4の位置よりも2.0mm真上に相当する位置)とする。
このような印刷位置関係でもって、上記1ページ分のデータが第2面に印刷されるようにCPU205により制御する。尚、実際には、後述するようなRAM等の画像メモリ上での画像のレイアウト処理を実行することで、上記画像シフトされた画像データを生成する。
例えば、HDD209からRAM208等の画像メモリに上記A4サイズの1ページ分の画像データを展開する際に、上記のような印刷位置関係になるようにデータの書込みアドレス或いは読出しアドレスを制御する。これにより、上記画像シフト処理済みの画像データを生成させる。そして、その画像シフト処理済みの画像データに基いた画像をシートに像形成することで、図32のような印刷結果を得るように構成している。
このように、画像シフト処理として、画像メモリ上で画像のレイアウト処理を行う。そして、その作成した画像データに基いた1ページ分の画像を、シートの印刷面上に印刷するような構成である。尚、この例は、両面印刷されたシートの第1面及び第2面のうちの特定の面の画像が、特定の方向に、且つ、特定のシフト量分だけ、シフトされた、両面印刷結果画像を、生成させる為のデータ生成方法の1例である。
即ち、本発明の趣旨を逸脱しない方法ならば、如何なるデータ生成方法で、シートの表裏のうちの特定の面の画像が特定の方向に特定のシフト量分シフトされた両面印刷結果を生成しても構わない。具体例を挙げて換言すると、図30や図31のような印刷結果となってしまった両面印刷対象のジョブのデータから。図32のような両面印刷結果を得る事を可能にする、データ生成方法であるなれば、如何なる構成でも良い。
又、本例では、ユーザ利便性を極力向上させる仕組みを多数取り入れている。その一例が、ステップS1411側の処理に以降する際の操作フローである。
例えば、ステップS1409のYESの場合、図15の表示を用いた制御例で例示した如く、表裏の画像の位置合わせを要する両面印刷対象のジョブの為の、表裏の画像の位置合わせに関するユーザ指示を受付可能にCPU205により制御する。
そして、該表裏の画像の位置合わせの設定がユーザにより実行された事を受け、CPU205は、そのユーザからの指示内容を、例えばRAM208やHDD209等の適当なメモリに、登録する。尚、CPU205は、この表裏の画像の位置合わせに関するユーザ設定情報を、HDD209に記憶済の処理対象となる両面印刷対象のジョブの印刷データに関連付けて、登録させる。
CPU205は、このような作業をステップS1411にて実行する。且つ、CPU205は、当該ステップS1411の処理を、図15の表示のキー1505がユーザにより押下された事に応答して、実行する。且つ、CPU205は、ステップS1411の処理を実行する場合、該ステップS1411の処理を経て、ステップS1404の処理へ再び処理を戻すよう制御する。
このように、本例では、ステップS1411からステップS1404に処理を戻す事で、ステップS1404、S1405の処理を再び実行する。換言すると、本例では、表裏の画像の位置合わせを要する両面印刷対象のジョブの1頁目と2頁目のデータの両面印刷処理を、ステップS1411の処理を経て、再度、ステップS1404〜S1405にて、実行する。
この場合、CPU205は、当該両面印刷にて、ステップS1411でセットされたユーザからの表裏の画像の位置合わせに関する指示に応じた位置合わせ処理を、実行するよう、本印刷装置を制御する。換言すると、CPU205は、表示部401により実行させた図15の表示を介して受付た表裏の画像の位置合わせに関するユーザ要求に基いた画像のシフト処理を、該ジョブの1頁目と2頁目の両面印刷にて実行させる。例えば、図15の表示を介して設定されたユーザ要求は、以下である。
まず、該ジョブのデータを印刷するシートの表裏の第1面及び第2面のうちのシフトさせるべく特定面として、図15の表示のキー1502を介して、「第2面(裏面)」が、ユーザにより指示された(以下、指示1と称す)。
且つ、該画像のシフトを実行すべき特定面に該当する該第2面に印刷対象となる画像の特定のシフト方向として、図15の表示のキー1503を介して、「上」が、ユーザにより指示された(以下、指示2と称す)。且つ、該特定面に該当する第2面で且つ該特定シフト方向に該当する「上」に対して画像をシフトさせる特定のシフト画像量として、図15の表示のキー1504を介して、「2mm」が、ユーザにより指示された(以下、指示3と称す)。
そして、このような各指示1〜3がユーザにより設定されたうえで、図15の表示のキー1505を介して、ユーザにより、当該ジョブの印刷再開が指示された。以上の指示をユーザから受付けたうえで、CPU205は、当該表裏の画像の位置合わせを動作を要する該処理対象の両面印刷ジョブを、以下のように処理するよう、本装置を制御する。
例えば、本印刷装置の給紙部から該ジョブにて要する1枚のシートを給送させる。且つ、先のステップ1403の段階でHDD209に全頁分の印刷データを記憶済みの該ジョブの1頁目の印刷データと2頁目の印刷データを、それぞれ、給紙部から給送する該1枚のシートの第1面と第2面の、各面に、印刷するよう制御する。
この1枚のシートの各面に印刷をプリンタ部203により実行させるにあたり、CPU205は、該シートの第1面に対して該ジョブの1頁目の印刷データを印刷する場合には、該1頁目の印刷データの画像シフト処理の実行は禁止する。且つ、該第1頁目の画像のシフト処理は実行させずに、プリンタ部203により、該1頁目の画像の印刷を該シートの第1面に実行させる。但し、該シートの第2面に対して該ジョブの2頁目の印刷データを印刷する場合には、該2頁目の印刷データの画像シフト処理の実行は許可する。
即ち、CPU205は、該第2頁目の画像のシフト処理を実行させたうえで、該画像シフト処理済の該2頁目の画像を、プリンタ部203により、該シートの第2面に対して、印刷させる。なぜなら、CPU205は、シートの第1面及び第2面のうちの画像シフト処理がユーザから要求された特定の印刷面は、シートの第1面ではなく第2面であり、図15の表示を介して上記指示1をユーザから受付からである。
尚且つ、CPU205は、画像シフトさせる当該ジョブの2頁目の画像のシフト方向として上方向に当画像をシフトすべきと判断する。この理由は、上記指示2のユーザ要求に基く。且つ、CPU205は、該画像のシフト量は「2mm」と判断するこの理由は、上記指示3のユーザ要求に基く。
換言すると、CPU205は、先のステップS1404で実施した該2頁目の画像のシート第2面に対する画像印字領域よりも全体的に上方向に2mmシフトした画像印字領域内に、該2頁目の画像が収まるように、印刷処理を実行させる。この画像のシフト処理の具体的方法は、上記の如く、メモリ読出しタイミングを制御する方法でも良いし、印刷タイミングを制御する方法でも良い。
以上のような図15の表示を介してユーザ要求された指示1〜3に基づいた画像のシフト処理を含んだ該ジョブの1頁目と2頁目の1枚のシートの表裏に対する両面印刷が完了したら、CPU205は、再度、ステップS1406へ以降する。且つ、S1407の処理にて、再度、図15の表示を、上記UI部に実行させる。且つ、CPU205は、表裏の画像の位置合わせに係わるユーザ要求を、再度、図15の表示を介して、ユーザから受付可能に制御する。
そして、再度、表裏の画像の位置合わせに関するユーザ要求を図15の表示を介して、受付けた場合は、CPU205は、再度、S1404に処理を戻す。且つ、CPU205は、この表裏の画像の位置合わせに関するユーザの再要求に応じた画像のシフト処理を、該ジョブの1頁目及び2頁目の両面印刷処理にて、再び、実行するよう、プリンタ部203を制御する。
換言すると、この一連の制御は、表裏の画像の位置合わせ処理済みの両面印刷結果を、ユーザが納得いくまで、何回でも、繰り返しに、実行可能にする仕組みである。但し、S1404→S1405→S1407→S1409でYES→ステップS1411を経て、画像シフト処理に関するユーザ要求を、該UI部を介して、ユーザから1回受け付けたとする。
当該動作に応答し、CPU205は、ステップS1407における図15の表示を介して受付けたユーザ要求に応じた画像のシフト処理を含んだ両面印刷処理を、該ジョブの1頁目から最終頁まで、全頁、自動的に、実行させる構成でも、良い。このように1つのジョブの処理にて、画像のシフト処理に関する画像の位置合わせ動作を、1回だけ、実行させる構成でも良い。これにより生産性を向上させるように構成しても良い。
以上のように、画像の位置合わせ処理を図15の表示を介して受付けたユーザ要求に基いて、該ジョブの1頁目と2頁目の両面印刷を実行させたとする。そして、ユーザによりこの両面印刷結果を目視で確認してもらい特に画像の位置合わせ処理を実行する必要なしと判断されたとする。
換言すると、上記の一連の制御により、表裏の画像の位置合わせ処理を含んだ両面印刷処理により、表裏の画像の位置ずれ現象が解消されたとする(以下、ケース1と称す)。或いは、今日、本印刷装置の電源を投入して、はじめて、図14のフローチャートの処理を経て、該ジョブの1頁目及び2頁目の両面印刷したとする。
且つ、その本日1回目の両面結果自体が、そもそも、ユーザの所望とする両面印刷結果であるとする。換言すると、例えば、表裏の画像の位置ずれ現象が、上記のような画像の位置合わせ処理を実行しなくても、起きていない状況であるとする(ケース2と称す)。
これら何れかのパターンの場合には、当該両面印刷対象のジョブに対する処理として、CPU205はUI部に表示させた図15の表示のキー1506を介して、「そのまま印刷続行する」指示を、ユーザから受付可能にする。但し、ケース1の状況下にてキー1506を介してユーザ指示された場合と、ケース2の状況下にてキー1506を介してユーザ指示された場合とでは、両面印刷シーケンスを異ならせるよう制御する。
なぜなら、ケース1の状況は、図15の表示を介してユーザ要求された画像のシフト処理に関するユーザ指示に基いた画像シフト処理を含んだ両面印刷処理を、プリンタ部203により、実行させた、ケースに該当する。即ち、このシーケンスを実行した結果、画像の位置ずれ問題が解消したものである。
換言すると、このシーケンスを実行しなければ、表裏の画像の位置ずれ問題が残さされたままの状態である。他方、ケース2の状況は、図15の表示を介して画像のシフト処理に関するユーザ要求がなされていない状況である。換言すると、画像のシフト処理を含んでいない両面印刷処理を、プリンタ部203により、実行させた、ケースに該当する。そして、上記の表裏の画像の位置合わせの為の制御シーケンスを実行しなくても、画像の位置ずれ問題が発生していない状況である。
故に、CPU205は、ケース1の状況下にてキー1506を介してユーザ指示されたうえで、ステップS1411の処理へ以降する場合には、当該処理対象の両面印刷ジョブを、次のように、制御する。
例えば、このステップS1411の処理に移行する直前に実行した画像のシフト処理と同一の画像シフト処理を含んだ両面印刷処理を、該ジョブの3頁目〜最終頁の印刷データに対して実行するようプリンタ部203を制御する。
換言すると、該ジョブの1頁目と2頁目の2頁分の印刷データを1枚の記録紙の表裏に印刷した際の画像印刷領域に係わる印刷処理条件パラメータと同一の印刷条件でもって、該ジョブの3頁目〜最終頁目のデータの両面印刷処理を実行させる。尚且つ、この画像のシフト処理は、記録紙1枚単位で、(即ち、1枚のシートの表裏に印刷されるペアとなる2ページ分の印刷データ単位で)、1回ずつ、繰り返し、プリンタ部203により、実行させる。
この具体例を説明する。例えば、この状況は、図15の表示を介して上記指示1〜3の指示をユーザから受付済の状況に該当する。且つ、図15の表示を介して受付たユーザ要求が上記指示1〜3に示す要求である場合に該当する。このユーザ要求の場合、CPU205は、S1411の処理を経た直後のS1405にて、該ジョブの1頁目の画像の1枚目のシートの第1面に対する印刷時に、「画像シフトなし」の印刷条件で、該1頁目の画像の印刷を、プリンタ部203により、実行させる。
且つ、CPU205は、S1411の処理を経た直後のS1404にて、該ジョブの2頁目の画像の1枚目のシートの第2面に対する印刷時に、「上方向に2mm画像シフトする」印刷条件で、該2頁目の画像の印刷を、プリンタ部203により、実行させる。その上で、キー1506を介してユーザ要求を受付けた状況に該当する。
以上のような状況にて、キー1506が押下された事に応答し、以下のように動作させる。該ジョブの3頁目の画像の2枚目のシートの第1面に対する印刷時に、「画像シフトなし」の印刷条件で、該3頁目の画像の印刷を、プリンタ部203により、実行させる。
且つ、CPU205は、該ジョブの4頁目の画像の該2枚目のシートの第2面に対する印刷時に、「上方向に2mm画像シフトする」印刷条件で、該4頁目の画像の印刷を、プリンタ部203により、実行させる。このように、該ジョブでは、1頁目と2頁目のうちの1頁目の画像のシフトは実行させずに、2頁目の画像のシフトを実行させるケースに該当する。
換言すると、シートの第1面と第2面のうちの第2面に印刷対象となる頁に該当する偶数頁目(2n頁目)のデータが、画像シフト処理済みの画像を印刷すべき頁に該当する。且つ、該シートの第1面と第2面のうちの第1面に印刷対象となる頁に該当する奇数頁目(2n−1頁目)のデータが、画像シフト処理無しで、画像を印刷すべき頁に該当する。
このルールに従って、CPU205は、このジョブの3頁目移行の両面処理を実行する。即ち、該ジョブの1、3、5、・・・、2n−1頁を、それぞれ、1枚目のシートの第1面、2枚目のシートの第1面、3枚目のシートの第1面、・・・、最終頁のシートの第1面に印刷する際は、画像シフト処理を禁止した状態で印刷するよう制御する。
且つ、該ジョブの2、4、6、・・・、2n頁を、それぞれ、1枚目のシートの第2面、2枚目のシートの第2面、3枚目のシートの第2面、・・・、最終頁を印刷する最後のシートの第2面に印刷する際は、画像シフト処理を実行した上で、画像を印刷させる。尚且つ、この画像シフト処理は、全て、2頁目のシフト処理と同一条件である、「上方向に画像を2mmシフトさせる」印刷条件でもって、当該偶数頁目の印刷データに該当する頁の画像をプリンタ部203で、印刷させる。このように、ケース1の状況下では、CPU205は、以上のような表裏の画像の位置合わせ処理を反映させた両面印刷処理を、ステップS1410にて、実行させる。
一方、上記ケース2の状況下では、表裏の画像の位置合わせ動作がキー901を介してユーザにより要求されたジョブではある。しかし、ステップS1404、S1405による該ジョブの1頁目と2頁目の両面印刷をプリンタ部203により実行させ、ステップS1406の段階におけるユーザの目視による該両面印刷結果より、表裏の画像の位置ずれ無しの判断が下された状況に該当する。
即ち、該ジョブの1頁目と2頁目のうちの1頁目の画像のシフトも実行させず、且つ、2頁目の画像のシフトも実行させない、ケースに該当する。
換言すると、シートの第1面と第2面のうちの第2面に印刷対象となる頁に該当する偶数頁目(2n頁目)のデータは、画像シフト処理無しで、画像を印刷すべき頁に該当する。且つ、該シートの第1面と第2面のうちの第1面に印刷対象となる頁に該当する奇数頁目(2n−1頁目)のデータも、画像シフト処理無しで、画像を印刷すべき頁に該当する。このルールに従って、CPU205は、このジョブの3頁目移行の両面処理を実行する。即ち、該ジョブの1、3、5、・・・、2n−1頁を、それぞれ、1枚目のシートの第1面、2枚目のシートの第1面、3枚目のシートの第1面、・・・、最終頁のシートの第1面に印刷する際は、画像シフト処理を禁止した状態で印刷するよう制御する。
且つ、該ジョブの2、4、6、・・・、2n頁を、それぞれ、1枚目のシートの第2面、2枚目のシートの第2面、3枚目のシートの第2面、・・・、最終頁のシートの第2面に印刷する際も、画像シフト処理を禁止した状態で印刷するよう制御する。このように、ケース2の状況下では、CPU205は、以上のような表裏の画像の位置合わせ処理を反映させない両面印刷処理を、ステップS1410にて、実行させる。
以上の一連の制御フローで説明したように、図14のステップS1411の処理に移行する場合には、CPU205は、ステップS1404の処理に再び戻る。且つ、CPU205は、図9の表示のキー901を介して指示された表裏の画像の画像の位置合わせ処理を要する当該ジョブの2頁目の印刷動作から、処理をやり直すよう制御する。
このように、CPU205は、ステップS1404→S1405→S1406→S1407→S1409でYES→S1411という一連の処理を、ステップS1409にて画像印刷位置を変更しないと判断されるまで繰り返し、実行可能に制御する。
即ち、ユーザが両面印刷結果を目視確認して、表面と裏面の画像印刷位置が一致するまで(ユーザが納得するまで)、繰り返し実行可能に制御する。但し、上記の如く、再ループ処理を実行する(即ち、1つのジョブにてステップS1404を再実行する)場合、CPU205は、ステップS1404の処理直前に受付けた、表裏の画像の位置合わせについてのユーザ要求に応答した制御を本装置に実行させる。
一方、ステップS1409において画像印刷位置を変更しないと判断した場合には、ステップS1410の処理へ移行する。本例では、CPU205は、このステップS1409の判断を、S1407にてUI部に実行させた図15の表示(両面画像印刷位置合わせ詳細設定画面)の印刷続行キー1506がユーザにより押下されたか否かに基いて、実行する。もしキー1506を介してユーザ指示がなされれば、上記ケース1やケース2で説明した一連の両面印刷シーケンスを本印刷装置により実行させる。
尚、本例では、利便性を更に向上させる仕組みを具備する。この一例として、該ステップS1410の処理へ移行し、該両面印刷シーケンスを実行する前に、CPU205は、図16に示すが如くの表示を、該UI部により、実行させる。図16は、ステップS1410の処理を実行する場合に、CPU205が、UI部により表示させる両面画像印刷位置合わせ詳細設定登録画面である。
図16の画面の「この設定を登録し、印刷続行する」キー1601は、図15の表示を介してユーザから受付けた設定に基いて処理対象のジョブの両面印刷動作を続行させ、且つ、該設定をメモリに登録させる指示をユーザから受付る為の表示キーである。
本例では、キー1601が押下された場合、CPU205は、図15のキー1501〜1504を介してユーザから受付けた両面印刷における画像位置合わせに係わる処理条件に基いた画像シフト処理を実行させる。具体的には、上述制御例の如く、該キー1501〜1504を介して受付けた設定に基いた画像シフト処理を含んだ一連の両面印刷動作を、ステップS1406により現在印刷動作が停止状態中の上記ジョブ(本例では図12のジョブ)の印刷にて、実行させる。
しかも、キー1601が押下された場合、CPU205は、上記動作をプリンタ部203に実行させるのみならず、上記キー1501〜1504を介してユーザから受付けた表裏の画像の位置合わせに関する処理条件を、HD209に登録させる。
換言すると、図16のキー1601は、図14のステップS1410の処理に移行する直前の処理フローを介して獲得した画像の位置合わせ結果を反映した両面印刷条件パラメータを記憶部に登録させる指示をユーザから受付ける為の表示キーでもある。例えば、キー1601がユーザにより押下された場合、CPU205は、図14の処理におけるステップS1410の処理に移行する直前の処理フローを介して獲得した画像の位置合わせ結果を反映した両面印刷条件パラメータを例えばHDD209に登録させる。
そして、このデータを、CPU205は、上記表裏の画像の位置合わせに係わる処理条件パラメータに従った両面印刷処理を、当該ジョブの両面印刷実行時に、利用するよう制御する。尚且つ、このジョブの処理を完了させた後でも、当該パラメータを繰り返し、このジョブに後続する他の両面印刷対象のジョブの処理でも、再利用可能に、制御する。
換言すると、例えば、1時間、或いは、半日等、ある程度の期間にわたって処理する複数の両面印刷のジョブの場合、当該処理条件パラメータを共通に利用するよう制御する。これは、従来技術で想定したように、表裏の画像の位置ずれ現象は、プリンタ内部に直接影響のある湿度や室温等外的要因に起因するからである。加えて、このような要因に起因した位置ずれ現象は、1日おき等ある程度の期間が経過した場合に、変化/発生しうる現象であるからである。
換言すると、本形態が着目する表裏の画像の位置ずれ現象は、ある集中した期間中にて連続して複数のジョブを処理するような状況下では、変化する可能性が低い現象である。故に、該特性を加味して、本例では、上記の如く表裏の画像の位置ずれを修正する為に図15の表示を介してユーザから受付けた印刷条件パラメータを、複数の両面印刷ジョブにて再利用可能に保持する。具体的には、当該印刷条件パラメータを、不揮発性メモリにより保持するようCPU205が制御する。このように構成することで、極力、画像の位置合わせに関するユーザ設定を省略化させる。即ち、利便性及び生産性を極力向上可能に構成する。
図16の画面の「この設定は登録せず、印刷続行する」キー1602は、図15の表示を介してユーザから受付けた設定に基いて現処理対象のジョブの両面印刷動作を続行させるための表示キーである。かつ、該設定をメモリに登録させない為の指示を入力するための表示キーである。本例では、このキー1602が押下された場合、CPU205は、図15のキー1501〜1504を介してユーザから受付けた両面印刷における画像位置合わせに係わる処理条件に基いた画像シフト処理を実行させる。
具体的には、上述制御例の如く、該キー1501〜1504を介して受付けた設定に基いた画像シフト処理を含んだ一連の両面印刷動作を、ステップS1406により現在印刷動作が停止状態中の上記ジョブ(本例では図12のジョブ)の印刷にて、実行させる。しかし、キー1602が押下された場合、CPU205は、この図15の表示を介して受付けたユーザ設定でもって処理する両面印刷ジョブは、該ジョブのみとする。
且つ、後続する他の両面印刷ジョブでは、別途、図15の表示を介して、あらためて、画像の位置合わせに関する処理条件をユーザから、受付けるよう、制御する。
換言すると、CPU205は、図16のキー1602が押下された場合、直前に表示させた図15のキー1501〜1504を介してユーザから受付けた両面印刷における表裏の画像の位置合わせに関する処理条件を、HD209に、登録する事は禁止する。
図16の画面のキャンセルキー1603は、当該手続をキャンセルする指示をユーザから受付けるための表示キーである。このキー1603が押下された場合、このジョブの処理を中止させる。この動作の1例として、例えば、CPU205は、先のステップS1403にてHDD209に記憶させた当該ジョブ(この例では図12のジョブ)の印刷データを、全頁、HDD209から、消去させる。
以上の如く、CPU205は、UI部により実行させる図16の表示のキー1601がユーザ押下された場合、図15の表示を介してユーザから既に受付済の両面印刷における表裏の画像の位置調整に係わる設定値をメモリに登録可能に制御する。
又、この構成を前提とした構成として次の構成も具備する。例えば、表裏の画像の位置ずれ現象が発生しないような期間において、連続して複数の両面印刷ジョブを処理する場合には、CPU205は、このメモリに登録した設定値を、図15の表示を表示させる際に、初期値として表示させる。且つ、この初期値として図15の表示に反映させた当該設定値に基いて、該複数の両面印刷ジョブを処理させる。
これにより、表裏の画像の位置合わせを要する複数の両面印刷ジョブが集中的に存在する場合においても、各ジョブを、表裏の画像の位置合わせを行いつつ、連続的に、処理可能となる。又、該構成により、ユーザは位置調整した値を記憶しておく必要もなく、操作を簡略化することができるという効果も奏する。
ここで、上述した本印刷システムが具備する構成の確認を行う。本構成では、上記の如く、CPU205は、表裏の画像の位置合わせ動作が図9の表示のキー901を介してユーザから要求された両面印刷対象のジョブのデータを、図14のステップS1404及びS1405にて、プリンタ部203に両面印刷させる。
且つ、この両面印刷結果に該当する印刷物を該ユーザにより実際に目視で確認してもらう。その上で、該両面印刷結果に基いた画像の位置合わせに関する処理条件を該ユーザ自身から受付可能にする表示として、CPU205は、図15の表示を、UI部により、実行させる。
且つ、CPU205は、UI部に実行させた図15の表示を介して、該ジョブの両面印刷結果に基いた画像の位置合わせに関する処理条件をユーザから受付ける。且つ、図15の表示を介してユーザから該処理条件を受付けた場合、CPU205は、該図15の表示を介してユーザから受付けた該処理条件に基いた画像のシフト処理を、本印刷装置により、実行させる。
換言すると、CPU205は、該ユーザから受付けた処理条件に基いた画像のシフト処理を含んだ両面印刷シーケンスでもって、該表裏の画像の位置合わせがユーザから要求された該両面印刷対象のジョブのデータの両面印刷を、プリンタ部203に実行させる。
以上の如く、本例では、現在処理対象の両面印刷ジョブを処理するうえで利用可能にする情報として、図15の表示を介してユーザから受付けた両面印刷における表裏の画像の位置合わせに関わる処理条件を、活用する(以下、第1の活用方法と呼ぶ)。なお、両面印刷における表裏の画像の位置あわせに関わる処理条件を、以下、「位置合わせ情報」とも呼ぶ。
本例では、この第1の活用方法以外にも、該位置合わせ情報の活用方法が存在する。その1例として、この図15の表示を介してユーザから設定された該位置合わせ情報をメモリ部に登録させる指示を該ユーザから受付可能にする表示として、CPU205は、図16の表示を、UI部により、実行させる。
本例では、図16の表示のキー1601がユーザにより押下された場合に、CPU205は、図15の表示を介してユーザから設定された該両面印刷における位置合わせ情報を、HD209に、登録させる。且つ、CPU205は、このHDD209に登録させた位置合わせ情報を、現在処理対象であるジョブ(本例では図12に示す合計2n頁で構成されるプリントジョブ)に後続する、他の両面印刷ジョブを処理する場合においても、利用可能に、制御する。この1例として、CPU205は、該HDD209に登録された該位置合わせ情報に基いた画像のシフト処理を含んだ一連の両面印刷動作を、該ジョブに後続する他の両面印刷対象ジョブの両面印刷にて、プリンタ部203により、実行可能にする。
以上の如く、本例では、現在処理対象の両面印刷ジョブとは異なる他の両面印刷対象のジョブを処理するうえで利用可能にする情報として、図15の表示を介してユーザから設定された上記両面印刷における位置合わせ情報を活用する。なお、以下、これを第2の活用方法と呼ぶ。
このように本例では、図15の表示を介してユーザから受付けた両面印刷における表裏の画像の位置合わせ情報の活用方法として、上記第1、第2の少なくとも2つの活用方法が存在する。本例では、図16の表示を介してキー1601が押下された場合、上記第1の活用方法と第2の活用方法の両方を実行可能に本装置を制御する。一方、図16のキー1602が押下された場合、第2の活用方法は実行せず、第1の活用方法を本装置により実行可能に制御する。
尚、本例ではユーザの利便性を考慮した上での仕様として、CPU205は、UI部に実行させた図15の表示のキー1506がユーザにより押下された事に応答し、図16の表示を該UI部により実行させる。且つ、図16の表示のキー1601及びキー1602を介して上記2つの指示を選択的にユーザから受付ける。そして受付けた指示に応じた動作を本印刷装置により実行させるよう、CPU205により制御する。
この1例として、キー1601が押下された場合、図15の表示を介してユーザから受付けた情報に基いて、画像シフト処理を含んだ一連の両面印刷動作を、現在処理対象のジョブ(ステップS1406により印刷動作を停止させたジョブ)について実行させる。
且つ、該情報をHDD209に登録させ、該HDD209に登録させた該情報に基いた画像シフト処理を含んだ一連の両面印刷動作を、上記ジョブ以外の他の両面印刷ジョブにて、実行可能にする。
一方、キー1602が押下された場合、図15の表示を介してユーザから受付けた情報に基いた画像シフト処理を含んだ一連の両面印刷動作を、現在処理対象のジョブに相当するS1406により印刷動作を停止させたジョブにて、実行させる。但し、該情報は後続の両面印刷にて利用させない。換言すると、該情報をHDD209に登録させる事は禁止する。このように、ユーザ利便性を考慮した仕組みを本システムにて採用している。しかし、構成を簡略化すべく、例えば以下のような構成でも良い。
例えば、図15の表示のキー1506がユーザにより押下された場合でも、CPU205は、図16の表示をUI部に実行させる事を禁止する。換言すると、図16の表示を介してキー1601からの指示やキー1602からの指示をユーザから受付ける事を禁止する。
尚且つ、キー1506が押下された事に応答し、以下のように動作させる。例えば、図15の表示を介してユーザから受付けた情報に基いた画像シフト処理を含んだ一連の両面印刷動作を、現在処理対象のジョブに相当するS1406により印刷動作を停止させたジョブにて、実行させる。
このように、キー1506が押下されたら、図16の表示はUI部に実行させることなく、ステップS1410の処理に移行させるよう、制御する構成でも良い。このように、従来技術で想定したような課題を解決可能な構成であるならば、その趣旨を逸脱しない範囲内で、如何なる変形応用も可能とする。
図14の説明に戻る。CPU205は、UI部に実行させた図16の表示を介してキー1601及びキー1602の何れかがユーザにより押下された事に応答し、ステップS1410の処理へ移行する。尚、キー1603が押下された場合には、上記の如く、当該ジョブの処理をキャンセルし、処理を終了する。
ステップS1410では、図15の表示のキー1501〜1504を介してユーザから受付けた両面画像印刷位置合わせの設定に従って、現在処理対象のジョブの印刷動作を、プリンタ部203に実行させる。この現在処理対象のジョブとは、S1409の処理の直前のステップS1404、1405の処理により1頁目と2頁目の2ページ分の両面印刷を実行させた上で、S1406にて、印刷動作を停止させた、図12のジョブである。
尚、この画像の位置合わせがユーザによりキー901を介して要求された当該ジョブは、当該S1410の処理に到達する前に、少なくとも以下の何れかの一連の処理フローを経由している。
この1例が、(スタート)→S1401で(YES)→S1402で(YES)→S1403→S1404→S1405→S1406→S1407→S1408で(NO)→S1409で(NO)→S1410の処理フローである。この処理フローは、上記ジョブの1頁目及び2頁目の1枚の記録紙に対する両面印刷を実際に行った結果、1枚の記録紙の表裏に印刷された画像同士での位置ずれ現象が発生していなかった場合に、実行可能にする処理フローに該当する。
換言すると、印刷装置の現在の状態が、上述の位置合わせ動作を本印刷装置により実行させなくてもユーザが所望の両面印刷結果をプリンタ部203により出力可能な状態である場合に、実行可能にする処理フローである。
上述の処理フロー以外の1例が、(スタート)→S1401で(YES)→S1402で(YES)→S1403→S1404→S1405→S1406→S1407→S1408で(NO)→S1409で(YES)の場合の処理フローである。このフローは、S1409で(YES)の後にS1411を実行する。
且つ、このS1411の処理の後に、S1404、S1405、S1406、S1407を、再び、実行する処理フローである。この一連の処理を経た後に、S1408で(NO)→S1409で(NO)を経て、S1410へ移行する、処理フローである。
この処理フローは、上記ジョブの1頁目及び2頁目の1枚の記録紙に対する両面印刷を実際に行った結果、1枚の記録紙の表裏に印刷された画像同士での位置ずれ現象が発生していた場合に、実行可能にする処理フローに該当する。換言すると、印刷装置の現在の状態が、ユーザの所望の両面印刷結果をプリンタ部203により出力させるうえで、上述の位置合わせ動作を本印刷装置により実行させる必要がある状態に、実行可能にする処理フローである。
これら二つの処理フローを対比しても分るように、どちらの処理フローを実行する場合でも、ステップS1404、S1405による両面印刷結果に関し、表裏の画像の位置合わせ結果に問題がない旨を、UI部を介してユーザから受付けるよう構成されている。
この一例として、本例では、図16の表示のキー1601及びキー1602の何れかのキー入力がユーザによりなされた事を条件に、CPU205が、ステップS1409でNO判定を下して、ステップS1410へ移行する。
即ち、上述のどちらの処理フローを経由しても、少なくとも、ステップS1410の処理に移行する前には、上記ジョブの1頁目と2頁目の両面印刷を実行済みである。且つ、この1頁目と2頁目の両面印刷結果は、ユーザが所望の両面印刷結果である。換言すると、表裏の画像の位置ずれ問題が発生していない印刷結果である。
故に、ステップS1410の印刷処理にて印刷対象となる頁は、上記ジョブの3頁目の印刷データから最終頁目の印刷データである。即ち、図12のジョブの例だと、1頁目と2頁目の2ページ分のデータを差し引いた、ページ数分(図12のジョブの合計ページ数(2n)−1頁目と2頁目の2頁分=2n−1)分の両面印刷を実行させる。
但し、前者の処理フローを経てステップS1410を実行する場合には、上述の画像シフト動作を実行することなく、両面印刷させる。しかし、後者の処理フローを経てステップS1410を実行する場合には、直前のステップS1411のタイミングで獲得した図15の表示を介してユーザから受付けた位置合わせ情報に基いた画像シフト処理を動作を含んだ両面印刷動作を実行させる。尚、このシフト動作を含んだ一連の両面印刷動作の具体例は、先の図15の表示を用いた制御例で、詳細に説明したので、ここでは、割愛する。
以上のように、本例では、ステップS1410では、3頁目以降の残りの頁の印刷動作を最終頁の画像データまで続行するよう、CPU205により、HDD209やプリンタ部203を制御する。
ステップS1412にて、CPU205は、ステップS1410にて処理したジョブ以外に印刷すべき印刷待ち状態のジョブがHDD209に存在するか否かを判断する。印刷待ち残りのジョブがHDD209に存在する場合には、CPU205は、ステップS1412からステップS1401へ処理を戻す。そして、もし、両面印刷ジョブであるならば、上記と同様な処理フローを図14の処理にて実行する。一方、ステップS1412の判断にて、残りのジョブが存在しないと判断した場合には、CPU205は、図14の処理を終了する。
<画像データのメモリ上での座標位置>
次に、上記の表裏の画像の位置合わせ要求がユーザからなされた両面印刷ジョブにて、如何様に画像シフト処理を実行するのか、その具体例の1例を図17を用いて説明する。この画像シフト処理の実行させる1つの方法として、画像メモリを用いた画像レイアウト制御をCPU205により実行する。
図17は、少なくとも2ページ分の画像データを記憶可能な図2のRAM208上の座標位置(アドレス)を示す図である。本例では、上述の実施形態でも後述する実施形態でも、CPU205が、処理対象となるジョブの印刷データを、全頁、HDD209に、記憶させる。
且つ、表裏の画像の位置合わせ動作として画像シフト処理を実行する場合、CPU205は、該RAM208を利用する。例えば、CPU205は、まず、図14のステップS1403にてHDD209に記憶させたジョブのデータのうちの1頁目と2頁目の画像データを、HDD209から読出す。そのうえで、該RAM208の画像印刷位置合わせ用に割り当てられたアドレス領域にライトさせるよう制御する。
図17において、X座標は、RAM208上の座標位置(アドレス)の横方向(左右)のアドレスを示し、Y座標は、RAM208上の座標位置(アドレス)の縦方向(上下)のアドレスを示す。尚、横方向とは、先の説明の如く、印刷媒体に相当する記録紙のプリンタ内部におけるシート搬送方向に対して水平方向に相当する方向である。他方、縦方向とは、該シート搬送方向に対して直交する方向(垂直方向)に相当する方向である。
X座標において、X1、X2はそれぞれ1頁目、2頁目の横方向の初期の開始アドレスを示しており、Y座標において、Y1、Y2はそれぞれ1頁目、2頁目の縦方向の初期の開始アドレスを示している。図17ではY1、Y2は同一アドレスになっているが、別アドレスに設定しても構わない。この初期の開始アドレスとは、表裏の画像の位置合わせ処理(画像シフト処理)を実行する前にプリンタ部203により実行させた1頁目と2頁目の両面印刷動作時における開始アドレスに該当する。
図14の例で説明する。図15の表示をUI部に実行させる前に、ステップS1404、1405にて、CPU205が、プリンタ部203に実行させた1頁目と2頁目の両面印刷時にこれらの画像データをRAM208に記憶させた際の記憶アドレスに相当する。
本例では、画像シフト処理を実行させる直前にプリンタ部203により実行させた印刷動作にてRAM208に画像データを記憶させた際の記憶アドレスを基準に、処理対象となる印刷データの画像シフト処理を実行させる。
例えば、図14のステップS1411の処理タイミングにて、CPU205が、UI部に実行させた図15の表示を介してユーザから受付けた画像の位置合わせに関する処理条件が、図15に示すが如くの設定条件であるとする。即ち、シートの第1面(表面)と第2面(裏面)のうちの第2面(裏面)画像を上方向に2mmシフトさせる設定を、図15の表示を介して、CPU205が、ユーザから、受付けたとする。
この設定に従った画像シフト処理に相当する画像レイアウト制御をRAM208を用いてCPU205により実行する。例えば、CPU205は、シートの第2面(裏面)に印刷対象となる2頁目の画像が、図17の点線で示すY2’から始まるメモリアドレス上で、2mmより換算されるアドレス分手前にシフトした位置に移動する。
換言すると、上記位置合わせ設定がユーザによりなされた場合、2頁目の画像のRAMへの書き込み開始アドレスを、(X2、Y2’)とする。このアドレスを基点に、該2頁目のデータの1頁分の書込み処理をRAM208で展開する。そして、この2頁目の画像データの1頁分の画像のレイアウトが完了したら、この1頁分のメモリ展開が完了した該画像データに基いた画像を、シートの第2面に像形成させる。
以上のメモリ制御並びに画像レイアウトを、画像シフト処理として実行する。これにより、画像シフト処理前にシートの第2面に印刷した2頁目の該第2面における該画像の印刷位置よりも全体的に2mm上方向にシフトされた印字位置に該シフト処理後の2頁目の画像が印刷される。
この具体例を図31と図32を用いて挙げるならば、CPU205は以下のように本装置を制御する。図14のステップS1404、1405により、図31に示す両面印刷結果をプリンタ部203により、印刷させる。この処理は画像シフト処理を実行する前の処理である。
図31の両面印刷結果は、シートの第2面の画像が第1面の画像よりも2mm下方向にずれた両面印刷結果である。このような両面印刷結果を、ステップS1406のタイミングで、実際にユーザにより目視で確認してもらう。且つ、CPU205は、この際に、図15の表示をUI部に実行させる。そのうえで、該ユーザがより表裏の画像の位置合わせに関する設定として、CPU205は、図15に示す処理条件を、図15の表示を介して、ユーザから受付ける。且つ、CPU205は、この図15の表示を介して受付けたユーザ設定に従った画像シフト処理を本装置により実行させる。
本例では、上記の如く、RAM208における画像データの記憶アドレスの制御、及び、RAM208を用いた画像レイアウト制御を実行する。尚、この例では、CPU205は、シートの第2面に印刷対象となる偶数頁に相当する頁の画像は、上記2頁目の画像のように、RAM208上でシフト対象の画像として処理する。
しかし、シートの第1面に印刷対象となる奇数頁に相当する頁の画像は、RAM208上でシフト対象の画像として処理せずに、RAM208に画像展開する。即ち、1頁目の画像はシフトさせずに、ステップS1405の処理の時と同じアドレス位置を基点に、RAM208上でデータ展開させる。そのうえで、該RAM208に展開済みの2頁目の画像をシートの第2面に印刷させる。1頁目の画像もRAM208への展開が完了したら、該RAM208に展開済みの1頁目の画像をシートの第1面に印刷させる。
これにより、図31に示すような表裏の画像の位置ずれ現象が発生していた印刷物の位置ずれを解消した印刷物として、図32に示すように表裏の画像の位置ずれ現象が解消された両面印刷結果を作成することが出来る。換言すると、図31の印刷結果では、2頁目の第2面(裏面)における印刷位置が、1頁目の第1面(表面)における印刷位置と比較して、下方向に2mmずれた印刷位置に、2頁目の画像が印刷された印刷物だった。これが、図32のように表裏の画像の位置合わせを行った両面印刷結果の印刷物を生成可能になる。
即ち、CPU205は、第1面の1頁目の画像の印字位置は、図31と同様の印字位置とし、第2面の2頁目の画像の印刷位置は、図31に比べ全体的に2mm上方向にシフトされた位置となるように、シートの表裏に画像を配置させる。
それ以降、再びステップS1411においてシフト位置が変更されるまで、HDD209より読み出される3頁目以降の裏面の画像データ(4頁目、6頁目、・・・、2n頁目の画像データ)は、Y2’の座標より始まるアドレスへライトするよう制御される。
換言すると、CPU205は、該ジョブに含まれるデータのうちの偶数頁目に該当する画像データの全てを、画像シフト処理の対象の画像データとして、RAM208上で、上記2頁目の画像レイアウトと同様の画像レイアウト処理を、実行させる。但し、CPU205は、該ジョブに含まれるデータのうちの奇数頁目に該当する画像データは、全て、画像シフト処理の非対象の画像データとして、RAM208上で、上記1頁目の画像レイアウトと同様の画像レイアウト処理を、実行させる。
上述の制御例は、両面印刷ジョブの印刷に要するシートの第1面と第2面のうちの該第1面に印刷する画像は、シフトさせずに印刷させ、且つ該第2面に印刷する画像はシフトさせて印刷させる場合の両面印刷動作の制御例である。CPU205は、シートの表裏の画像の位置調整の実行要求をユーザからUI部を介し受付けた場合であって、シートの第2面に印刷する画像のシフトの実行要求をユーザから該UI部を介し受付けた場合に、この一連の両面印刷動作を本印刷装置に実行させる。
この1例として、CPU205は、図9の表示のキー901を介してユーザからなされた上記位置調整の実行要求を受け付ける。更に、図15の表示のキー1502を介してユーザよりなされた第2面に印刷する画像についてのシフトの実行要求を受付ける。このユーザ要求に応じて、CPU205は、上記一連の両面印刷動作を本印刷装置により実行させるよう制御する。この、両面印刷ジョブにてシートの第2面に印刷対象となる画像のシフト処理を含んだ一連の両面印刷動作を、第1タイプの両面印刷動作と定義する。本形態にて、CPU205は、この画像シフト処理を要する第1タイプの両面印刷動作を本印刷装置により実行可能にするのみならず、これとは別タイプの画像シフト処理を含んだ両面印刷動作をも該印刷装置により実行可能に制御する。
その1例として、CPU205は、両面印刷ジョブの印刷に要するシートの第1面と第2面のうちの該第2面に印刷する画像についてはシフトさせずに印刷させ、且つ該第1面に印刷する画像についてはシフトさせて印刷させる両面印刷動作を実行可能にする。この、両面印刷ジョブにてシートの第1面に印刷対象となる画像のシフト処理を含んだ一連の両面印刷動作を、第2タイプの両面印刷動作と定義する。
CPU205は、上記位置調整の実行要求をユーザからUI部を介し受付けた場合で且つ、シートの第1面に印刷対象となる画像のシフトの実行要求をユーザから該UI部を介し受付けた場合に、この一連の両面印刷動作を本印刷装置に実行させる。本例では、CPU205は、UI部に実行させた図9の表示のキー901を介して上記位置調整の実行要求をユーザから受け付け、且つ、該UI部に実行させた図15の表示のキー1501を介して第1面に印刷対象となる画像のシフトの実行要求を受付ける。このユーザ要求に応じて、CPU205は、該第2タイプの一連の両面印刷動作を本印刷装置により実行させるよう制御する。
この画像シフト処理を含んだ第2タイプの両面印刷動作では、例えば、CPU205は、以下のようなRAM208を用いた画像レイアウト制御を、画像シフト処理として実行する。
例えば、UI部に実行させた図9の表示のキー901を介して、上記実行要求をユーザから受付けたうえで、図15の表示のキー1501を介して、表面側(第1面側)の画像印刷位置をシフトさせる指示をユーザから受付けたとする。この場合、CPU205は、図17のRAM208のアドレス座標の(X1、Y1)で示される1頁目の開始アドレスをシフトさせるようにアドレス制御を実行する。
具体的には、図15の表示のキー1503を介して該ユーザから指定された方向に、該ユーザから設定されたシフト量分、(X1、Y1)を基点としてシフトさせた座標位置に該当するアドレスを、1頁目の画像データの書込開始アドレスとする。このようなメモリ制御をRAM208に対してCPU205により実行する。ここでは、RAM208へ格納される画像データは説明上、1頁目と2頁目の画像データのみとした。
しかし、RAM208の位置合わせの為の領域をそれ以上確保できる場合には、それ以上の頁数の画像データを記憶して、表面に相当する画像データ、もしくは裏面に相当する画像データを連動させて一緒にシフトするように制御することも可能である。
又、実際にプリンタ部203により印刷を実行させる際には、シートの各面に対して1頁単位で印刷を行う。故に、2頁分の画像をRAM208に同時に書き込む構成は必須要件ではない。換言すると、1頁分の画像データを記憶可能なメモリを用いても、本形態の画像シフト処理は実行可能である。このようにメモリの構成や画像シフト処理の方法は特に限定されるものではない。換言すると、図30又は図31のような両面印刷結果となった両面印刷ジョブのデータを図32のような両面印刷結果となるように出力処理可能な構成ならば、如何なる構成であっても本形態に包含される。
以上のように、第1実施形態では、印刷装置により両面印刷を実行させるにあたり、処理対象となる両面印刷ジョブの為に、印刷装置自身が具備するUI部に表示させる図9の画面を介して、事前に、ユーザにより、キー901を、押下可能に構成する。
且つ、該キー901を介して表裏の画像の位置調整要求をユーザから受付けた場合、CPU205は、該ジョブの表裏の画像の位置合せ動作として、該ジョブ自身のデータの両面印刷を該印刷装置に開始させる。
且つ、CPU205は、該両面印刷動作の開始後、所望のページ数の印刷が完了した時点で、該印刷動作を自動的に停止させる。且つ、この印刷動作により出力させた印刷物の両面印刷結果を該ユーザにより目視で確認させる。
且つ、この際に、CPU205は、図15のような両面画像印刷位置合わせ詳細設定画面を、印刷装置自身が具備するUI部により、表示させる。そして、上記印刷動作により出力された両面印刷結果にて位置ずれが発生していた場合には、この位置ずれを修正する為の設定を、この設定画面を介して、該ユーザ自身から受付可能にする。
且つ、CPU205は、このユーザから受付けた設定に従った画像シフト処理を含んだ両面印刷動作を、該ジョブの為に、印刷装置により、実行させる。
上記の如く構成することで、従来技術で想定したような課題が発生しても対処できる。又例えば、印刷装置で出力した印刷物の両面印刷結果に画像の位置ずれが発生している事を、操作者が、ある程度の時間経過後に、気が付く等の時間的なロスを無くす事も可能となる。
且つ、このような現象が発生したが故に、その印刷物のオリジナルマスタデータに相当するデータを大量の受注データ群の中から探しだし、PC等を駆使してあらためて1から再構成し直すといった、オペレータの一連の作業工程も、省略可能となる。例えば、印刷装置のUI部を介し両面印刷ジョブの印刷要求をした場合に、該操作者は、該ジョブにて印刷媒体の表面(第1面)又は裏面(第2面)に印刷対象の画像の印刷位置の変更(特に微調整)を、そのUI部を介し容易に実行させることが可能となる。
即ち、換言すると、図12に示すようなコンテンツを商品として印刷し顧客に納品するケースが想定されうるPOD環境にも適した、操作性や生産性や使い勝手を考慮した、柔軟且つ便利な、印刷環境が、構築可能となる。
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態では、印刷装置自身が具備するスキャナ部201から処理対象となるジョブのデータを受付けてプリンタ部203で印刷させる場合の制御例を主に説明した。換言すると、本印刷システムにて提供するUI部の1例である印刷装置自身が具備する操作部204を介して、処理対象となるジョブの印刷実行要求、並びに、両面印刷における画像の印刷位置合わせ要求を、操作者から受付けた場合の制御例を主に説明した。
しかし、本発明は特にこれに限定されるものではない。例えば、図1のPC103や104等の、本印刷装置に対するデータ通信が可能な外部装置から、印刷処理対象となるジョブのデータを、本印刷装置が受付可能にした構成でも良い。1例として、本印刷装置による印刷を実行させる為のコンピュータプログラムをダウンロード済のPC104のプリンタドライバを介して、両面印刷ジョブにて表裏の画像の位置合せの実行要求を、該PC104の操作者から受付可能にした構成を説明する。
尚、本形態の印刷システムは、クライアントPC104及びプリプレスサーバ103のどちらのコンピュータを用いても、以下に例示する制御を実行可能に構成されている。即ち、PC103も104も同等の機能、構成を具備している。以下では、代表して、PC104を用いて説明する。換言すると、以下の説明にてクライアントPC104に該当する記載は、全て、プレスサーバ103に、置換可能な説明である。
<プリンタドライバの設定画面>
プリプレスサーバ103またはクライアントPC104の印刷アプリケーションからMFP105、106等の印刷機能を有するデバイス(プリントデバイス)にプルーフ出力し、最終成果物を出力したりするために、プリンタドライバが使用される。
PC104が具備する制御部(CPU)は、本印刷システムにて提供するUI部の更なる1例であるPC104の表示部に、本印刷装置(図1のMFP105及び106等)の印刷設定画面を、表示させる。この1例として、図18のような、本システムが具備する本印刷装置の為のプリンタドライバの設定画面を表示させる。
PC104の制御部は、PC104のマウス/キーボード等の操作指示部に該当するUI部を介して入力されるPC104のユーザによる本印刷装置のプリンタドライバ起動指示に応答して、該画面を、PC104の表示部により、表示させる。例えば、該印刷装置を用いて処理対象となるデータの印刷を実行するにあたり、PCにインストール済の一般的なアプリケーションソフトの印刷メニューがPCの操作者により選択されたことに応じて、該プリンタドライバの設定画面をPCの表示部に表示させる。
PC104の制御部は、PC104の表示部に実行させた図18の表示の「プリンタ名」プルダウンリストボックスを介して、選択候補の印刷装置がPC104の操作者のキー操作により、特定された事に応答し、以下のような表示制御を実行する。例えば、図18の表示の「状態」欄に該印刷装置の状態を表示させる。
且つ、図18の表示の「種類」欄に該印刷装置の種類(例えば該印刷装置の機種名)を表示させる。且つ、図18の表示の「場所」欄に該印刷装置の設置場所情報を表示させる。
且つ、図18の表示の「コメント」欄に該印刷装置の管理者からのコメント情報を表示させる。且つ、PC104の制御部は、図18の表示の「ファイルへ出力」チェックボックスがPC104の操作者のキー操作によりチェックされた場合は、現在該PC104の操作者により選択対象のデータを該印刷装置で印刷せずにファイル出力させる。この場合、PC104のメモリを含む、記憶先となるデータ格納場所を該PC104の操作者により特定させる。
PC104の制御部は、図18の表示の設定項目「印刷範囲」に属する「すべて」、「現在のページ」、「選択したページ」、「ページ指定」のラジオボタンを介して、これら4つの選択肢の中から所望の印刷範囲の設定をPC104の操作者から受け付ける。尚、「ページ指定」を操作者が選択した場合は、同項目右側近傍のエディットボックスを介し、複数頁で構成される印刷対象データの中から印刷対象とするページの頁番号を、PC104の操作者のキー操作により、受付可能にする。
PC104の制御部は、図18の表示の設定項目「印刷対象」のプルダウンリストボックスを介して、印刷対象となる文書の属性をPC104の操作者から受付可能にする。図18の表示の設定項目「印刷指定」プルダウンリストボックスを介して、複数頁で構成される印刷対象データの中から全ページを印刷するか、奇数あるいは偶数頁だけを印刷するのかを特定する為の設定を、PC104の操作者から、受付可能にする。
PC104の制御部は、図18の表示の設定項目「印刷部数」を介して、印刷対象のデータの印刷部数を、PC104の操作者から、受付ける。この複数部数の印刷を印刷装置に実行させる場合にて、ページ単位ではなく部単位で印刷する場合は、図18の表示の設定項目「部単位で印刷」を介して該指示を受付ける。
PC104の制御部は、図18の表示の設定項目「拡大/縮小」を介して、Nup印刷(ユーザにより指定された頁数分の複数頁のデータを1枚のシートの同一面上にレイアウト印刷させる機能)の設定を、ユーザから受付ける。又、図18の表示の設定項目「用紙サイズの指定」を介して、印刷ジョブにて要する出力用紙のサイズの設定を、ユーザから受付ける。
PC104の制御部は、図18の表示の「プロパティ」キー1801がPC104のユーザにより操作された場合、更に詳細な印刷処理条件の設定をユーザにより実行可能にする為の設定画面を、PC104の表示部に、表示させる。
PC104の作業者により本印刷装置に対する一連の印刷処理条件の設定が全て完了し、図18の表示の「OK」キー1802が押下されたとする。当該キー操作に応答し、PC104の制御部は、該処理対象のジョブの印刷データ及び該一連の印刷条件条件データを、PC104から本印刷装置に送信する。
換言すると、PC104の制御部は、該印刷データの印刷処理を、該印刷処理条件に従って、本印刷装置により、実行させる。図18の表示の「キャンセル」キー1803が押下された場合は、該ジョブの処理を終了し、当該プリントドライバの画面を閉じる。
図19は、プリンタドライバの詳細な印刷処理条件設定の1つに属する、ページ設定処理に関連したプロパティ設定画面構成の一例を示す図である。
PC104の制御部は、PC104の表示部に実行させた図18の表示のプロパティボタンキー1801がPC104の操作者により押下された場合に、PC104の表示部に、図19の画面を表示させる。この画面は以下のその他の設定を行う為の複数の詳細設定画面のうちのデフォルト画面として、表示させる。
PC104の制御部は、図19の表示を介して、印刷対象となるジョブの印刷にて実行すべき各種印刷処理条件を、PC104の操作者からのキー操作により、受付可能にする。例えば、図19の表示を介して、原稿サイズ/用紙サイズ/ページレイアウト(Nup印刷機能)/スタンプ/印刷倍率/印刷部数/印刷向き等、各種処理条件の設定を、処理対象となるジョブのデータの印刷の為にユーザから受付可能にする。
図20は、プリンタドライバの詳細な印刷処理条件設定の1つに属する、印刷対処となるジョブのデータの印刷体裁(例えば仕上げ処理等)に係わる印刷処理条件をユーザにより設定可能にする表示の1例としての、プロパティ設定画面である。PC104の制御部は、図19の表示の「仕上げ」タブキー1902がPC104の作業者によるキー操作より選択された事に応答し、図20の画面を、PC104の表示部に、表示させる。
PC104の制御部は、この図20の表示を介して、PC104の操作者から、印刷対象となるジョブの印刷における印刷体裁に係わる各種印刷処理条件を、受付ける。例えば、本印刷装置により片面印刷設定を実行させるか両面印刷を実行させるか、その印刷方法を特定する為の印刷処理条件を、図20の表示の設定項目「印刷方法」2001を介して、ユーザから受付ける。
又、例えば、両面印刷を実行させる場合に、とじ方向をユーザにより特定させる為の印刷条件も受付可能にする。又、印刷させたシートに対してステイプル処理や製本処理やパンチ処理等の各種シート処理を実行させる為の指示を、図20の表示を介して、ユーザから受付可能にする。
又、PC104の制御部がPC104の表示部を実行させることにより表示される図20の表示は、設定項目「表裏の画像の画像を調整する」2002を具備する。当該制御部は、PC104から本印刷装置へ送信する両面印刷ジョブのデータの該印刷装置における両面印刷動作にて、シートの表裏に印刷される画像の位置合わせ処理を該印刷装置に実行させる指示を、該設定項目2002を介してユーザから受け付ける。
換言すると、該設定項目2002を介してPC104の操作者からのユーザ要求を受付けた場合、PC104の制御部は、画像シフト処理を含んだ一連の両面印刷動作を、PC104から送信される両面印刷ジョブのデータに対して、該印刷装置に実行させる。尚、本形態では、ユーザの誤操作を防止する仕組みを採用している。例えば、処理対象のジョブの為に両面印刷を実行させる設定が、図20の表示の設定項目2001を介して、PC104のユーザにより実行された場合に、該設定項目2002を介して上記指定を該ユーザから受付ける事を許可する。
一方、処理対象のジョブの為に片面印刷を実行させる設定が、図20の表示の設定項目2001を介して、PC104のユーザにより実行された場合に、該設定項目2002を介して上記指定を該ユーザから受付ける事を禁止する。この場合、PC104の制御部は、該項目2002を網掛け表示/グレーアウト表示させる。このような禁則制御をPC104の制御部により実行する。このような機能をPC104等の外部装置側に設けることで、外部装置からの両面印刷ジョブであっても、表裏の画像の位置合わせ要求を該外部装置のユーザから受付可能にする。
PC104の制御部は、PC104の表示部に実行させた図20の表示の設定項目2001を介してPC104の作業者により「両面印刷」が選択されたうえで、設定項目2002を有効表示状態にするようPC104の表示部を制御する。
該構成のもとで、PC104の作業者により、図20の表示の設定項目2001を介して「両面印刷」が要求され、且つ、設定項目2002を介して「表裏の画像を調整する」要求がされ、そのうえで、印刷開始指示がキー1802により要求されたとする。尚、この設定がなされた場合の表示例を図21に示す。この場合、PC104の制御部は、該PC104から本印刷装置に送信させる印刷ジョブは、「両面印刷ジョブであり且つ表裏の画像の位置調整を要するジョブ」であると判断する。
一方、PC104の作業者により、図20の表示の設定項目2001を介して「両面印刷」が要求されたが、設定項目2002を介して「表裏の画像を調整する」要求は行われずに、印刷開始指示がキー1802により要求されたとする。この場合、PC104の制御部は、該PC104から本印刷装置に送信させる印刷ジョブは、「両面印刷ジョブであり且つ表裏の画像の位置調整は不要なジョブ」であると判断する。
一方、PC104の作業者により、図20の表示の設定項目2001を介して「片面印刷」が要求されたうえで、印刷開始指示がキー1802により要求されたとする。この場合、PC104の制御部は、該PC104から本印刷装置に送信させる印刷ジョブは、「片面印刷ジョブ」であると判断する。尚、この場合、このジョブは片面印刷ジョブである故、当然、表裏の画像の位置調整は不要なジョブである。
以上の如く構成することで、本印刷システムにて、PC104等の外部装置から印刷装置に対して、複数種類の印刷方法の中から該外部装置のユーザの所望の印刷方法でもって、印刷対象のジョブのデータを、送信可能にする。
これにより、例えば、PC104等の外部装置から「両面印刷ジョブであり且つ表裏の画像の位置調整を要するジョブ」を印刷装置が受付けたとする。この場合、本印刷装置のCPU205は、該ジョブの印刷データを、該外部装置からの印刷方式に関するユーザ要求に応じて、上述の画像シフト処理を要する一連の両面印刷動作でもって、処理するように、該印刷装置を制御する。
一方、例えば、PC104等の外部装置から「両面印刷ジョブであり且つ表裏の画像の位置調整は不要なジョブ」を印刷装置が受付けたとする。この場合、本印刷装置のCPU205は、該ジョブの印刷データを、該外部装置からの印刷方式に関するユーザ要求に応じて、表裏の画像の印刷結果に依らずに、上述の画像シフト処理を禁止した一連の両面印刷動作でもって、該印刷装置を制御する。
一方、例えば、PC104等の外部装置から「片面印刷ジョブ(表裏の画像の位置調整は不要なジョブ)」を印刷装置が受付けたとする。この場合、本印刷装置のCPU205は、該ジョブの印刷データを、該外部装置からの印刷方式に関するユーザ要求に応じて、上述の画像シフト処理は禁止した一連の片面印刷動作でもって、処理するように、該印刷装置を制御する。
尚、PC104における一連の印刷条件が全て完了し、印刷開始要求が「OK」キー1802を介してPC104のユーザにより要求されると、PC104は、印刷データを本印刷装置に対して、印刷条件データ共に送信する。
このPC104等の外部装置からの処理対象となるジョブのデータ(複数頁で構成される印刷データ自体、及び、印刷条件データ)は、本印刷装置の外部I/F202を介して受信する。印刷装置のCPU205は、当該外部装置から受信した処理対象のジョブのデータを、HDD209やRAM208に記憶させる。尚、この際、該ジョブのデータに含まれる複数頁からなる印刷データの全頁を、全て、HDD209に、記憶させる。そして、該印刷装置のCPU205は、このHDD209に記憶した該印刷データを用いて、該処理条件に応じた、印刷処理を、プリンタ部203により、実行させる。
<外部装置からの両面印刷ジョブの印刷装置における印刷時の画像印刷位置合わせ機能>
印刷装置(MFP105、106)のCPU205は、外部装置(サーバ103やPC104等)からの印刷ジョブのデータを、複数種類の印刷方法の中から該外部装置にて指定された印刷方法でもってプリンタ部203がプリントできるように制御する。
以下では、外部装置のUI部を介して該外部装置のユーザにより両面印刷が指定され且つ表裏の画像の位置調整の実行要求がなされたジョブのデータを印刷装置が受信した場合における、該印刷装置のCPU205による制御の1例を、主に説明する。
尚、本形態の印刷システムは、印刷装置の1例として、MFP105、106等、複数台の複合画像形成装置を有す。これらは本形態で述べる主要部分に関する機能並びに構成に関し全て同等である。換言すると、以下の印刷装置に関わる説明は、MFP105の構成要件の説明でもあるし、MFP106の構成要件の説明でもある。この点は、上記第1実施形態を含む全ての実施形態において共通して言える事である。
又、本形態の印刷システムは、外部装置の1例として、サーバ103、PC104等の情報処理装置を有する。以下では、先の説明を踏まえて、PC104を代表して説明する。換言すると、サーバ103を用いても同一の事が実行可能である。
図22は、本実施形態にかかる印刷装置(MFP105、106等)のCPU205により実行する印刷時の画像印刷位置合わせ機能の処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS2201にて、印刷装置の外部I/F部202によりPC104から送信された印刷対象となるジョブのデータ(印刷対象となる画像データ及びプリンタドライバで設定された各種印刷処理条件データ)を受信する。これを受け、CPU205は、該ジョブのデータを記憶部(HDD209やRAM208)に記憶させる。この際、CPU205は、該PC104からの印刷対象となるジョブの印刷データを、先頭頁から順次、最終頁まで、全頁、HDD209に、記憶させる。
ステップS2202にて、CPU205は、ステップS2201にて受信した画像データのヘッダ部分を解析する。その解析結果に基いて該ジョブが両面印刷の設定がなされたジョブであるか判断する。
例えば、PC104の操作者が、図20のプリンタドライバ詳細設定画面の設定項目2001を介して「片面印刷」の設定を行った場合(両面印刷を行う設定としていなかった場合)、その旨が、画像データのヘッダ部分に印刷処理条件データとして記載される。
換言すると、当該処理対象のジョブは、「片面印刷ジョブ(表裏の画像の位置調整は不要なジョブ)」である。この場合、CPU205は、ステップS2202の処理からステップS2214の処理へ移行する。そして、ステップS2214にて、CPU205は、当該ジョブの印刷データを、HDD209から読出し、該ジョブの印刷条件データに従って、プリンタ部203により、片面印刷を実行させる。当該例示の如く、S2214に移行した場合、CPU205は、両面印刷以外の印刷方法でもって該ジョブのデータの印刷をプリンタ部203により実行させる。
一方、例えば、PC104の操作者が、図20の表示の設定項目2001を介して、図21に例示するが如く、「両面印刷」の設定を行った場合、その旨が、画像データのヘッダ部分に、印刷処理条件データとして、記載されている。この場合、CPU205は、当該ジョブは両面印刷対象のジョブであるが故に、ステップS2202の処理からステップS2203の処理へ移行する。
更に、CPU205は、このステップS2202にて両面印刷ジョブであると判断した当該ジョブの受信画像データのヘッダ部分を更に解析する。その解析結果に基いて、該ジョブが両面画像印刷位置合わせを行う旨の設定がユーザからなされたジョブであるか否かを判断する。このような判断を、CPU205は、ステップS2203にて実行する。
例えば、PC104の操作者により、図20の表示の設定画面の設定項目2001を介して「両面印刷」の設定はなされが、設定項目2202を介して「表裏の画像を調整する」指示は、行われていなかったとする。この場合、その旨が、当該受信ジョブの画像データのヘッダ部分に、印刷処理条件データとして、記載されている。換言すると、当該処理対象のジョブは、「両面印刷ジョブであり且つ表裏の画像の位置調整は不要なジョブ」である。
この場合、CPU205は、ステップS2203の処理からステップS2213の処理へ移行する。そして、ステップS2213にて、CPU205は、当該ジョブの印刷データを、HDD209から読出し、該ジョブの印刷条件データに従って、プリンタ部203により、両面印刷を実行させる。
但し、この場合、CPU205は、上述の如く、画像シフト処理(表裏の画像の位置合わせ動作)の実行を禁止した両面印刷動作を、当該ジョブの印刷処理として、プリンタ部203により、実行させる。当該例示の如く、ステップS2213に移行した場合、CPU205は、画像シフト処理不要とした両面印刷方法でもって、該ジョブのデータの印刷をプリンタ部203により実行させる。
一方、例えば、PC104の操作者により、図20の表示の設定画面の設定項目2001を介して「両面印刷」の設定が行われ、且つ、設定項目2202を介して「表裏の画像を調整する」指示が行われたとする。この場合、その旨が、当該受信ジョブの画像データのヘッダ部分に、印刷処理条件データとして、記載されている。
換言すると、当該処理対象のジョブは、「両面印刷ジョブであり且つ表裏の画像の位置調整を要するジョブ」である。この場合、CPU205は、当該両面印刷ジョブは両面画像印刷位置合わせを行う必要が有るジョブであるが故に、ステップS2203の処理からステップS2204の処理へ移行する。
ステップS2204の処理とステップS2205の処理により、CPU205は、該ジョブにて要する両面印刷画像の印刷位置調整動作に相当する所定動作を、プリンタ部203に、実行させる。具体的には、CPU205は、両面印刷画像の印刷位置調整に係わるユーザ要求がなされた上記両面印刷ジョブの為の印刷位置調整動作に該当する動作として、特別(特定)の両面印刷動作を、プリンタ部203により、実行させる。
この1例として、上記表裏の画像の位置調整を要する両面印刷ジョブの実際に印刷結果に採用される所定頁数分の印刷データの両面印刷をプリンタ部203により実行させる。この例では、当該ジョブの1頁目と2頁目の印刷データを、1枚のシートの表裏の各面に印刷させる。
即ち、本実施形態におけるステップS2204及びS2205の両処理に係わる主要構成要件は、上記第1の実施形態にて説明した図14のステップS1404及びS1405の処理に係わる主要構成要件と同等である。尚、後述する第3の実施形態の図29のステップS2905及びS2907の処理に係わる主要構成要件も、位置調整が要求されたジョブに含まれる印刷データ自体を該調整動作に利用するという点で、これらの実施形態の主要構成要件と同等である。
尚、ここで全ての実施形態に共通して該当する構成について更に説明する。本形態では、両面画像の印刷位置調整動作にて要する特定の両面印刷動作の1例として、上記の如く、両面画像の印刷位置調整に関するユーザ要求がなされた両面印刷ジョブの印刷データ自体を実際に利用する両面印刷を、プリンタ部203に、実行させている。この点は、図12、図30〜図32でも述べたとおりである。当該構成による効果の一例は、POD環境等、非常にシビアな印刷精度が要求されうる印刷環境に対応可能となる点である。
換言すると、実際に最終成果物の印刷データを利用した方が、従来で想定したような問題発生を抑える可能性がより高くなるからである。又、第1、第2実施形態のように、作業者自身が両面印刷結果を目視する構成にて、顧客から実際に要求されている印刷データでもって確認した方がより精度の高い検品が可能となる。このようなユースケースを想定しているが故の機能である。
しかし、この、両面画像の印刷位置調整動作にて要する特定の両面印刷動作の別形態として、例えば、次のような構成を採用しても良い。例えば、シートの第1面と第2面の両面に印刷対象となる少なくとも2頁分のサンプル画像データを含んだ両面画像の印刷位置調整動作専用の複数頁で構成される一連のサンプル画像データを、CPU205が、HDD209等に、事前に保存させておく。
好ましくは、「製品マニュアル用サンプル画像データ」や「カタログ用サンプル画像データ」等、POD環境にて顧客から希望商品として要求されうる印刷物の目的別(種類別)に個別に、サンプルデータを、HDD209に事前に記憶させておく。このようなサンプルデータを使った両面印刷動作を、両面画像の印刷位置調整動作にて要する特別(特定)の両面印刷として、CPU205がプリンタ部203に実行させる。
換言すると、CPU205は、該サンプルデータの両面印刷を、図14のステップS1404とS1405にて、プリンタ部203に実行させることが可能である。なお、図22のステップS2204及びS2205、或いは、後述する図29のステップS2905及びS2907も同様である。
図22の説明に戻る。CPU205は、ステップS2204にて、図20の表示の設定項目2002にて「表裏の画像を調整する」要求がPC104のユーザ(作業者)によりなされた上記ジョブの印刷データの2頁目をHDD209から読み出す。且つ、CPU205は、この2頁目の印刷データに基づいた画像を、図19の表示を介して該PC104のユーザにより指定された用紙設定に基いて選択した給送部から給送させた、該ジョブの印刷にて要するシートの第2面(裏面)に、印刷させる。このシートは表裏を反転させ、再度、画像形成部へ、搬送させる。
次に、CPU205は、ステップS2205にて、当該ジョブの印刷データの1頁目をHDD209から読み出す。且つ、CPU205は、該1頁目の印刷データに基づいた画像を、第2面に2頁目の画像が印刷済の上記シートの第1面に、印刷させる。
CPU205は、以上のS2204、S2205の処理を経て、該ジョブの1枚のシートの表裏に対する1頁目と2頁目の両面印刷が完了したうえで、当該シートをトレイ324に排出させる。
ステップS2205にて、上記ジョブにて要する1枚目のシートがトレイ324に排出された事に応じ、CPU205は、該ジョブの印刷動作を停止させる。換言すると、該ジョブの1頁目の画像がシートの第1面に印刷され且つ2頁目の画像がシートの第2面に印刷された両面印刷結果を出力させた時点で、印刷動作を停止させる。尚、ここでは、一枚目を排紙後に印刷動作を停止する構成としている。
しかし、本形態は、これに限定されるものではない。1例として、CPU205は、該ジョブのユーザからの指示に基いた任意の指定枚数分の両面印刷済みのシートをトレイ324に排紙させた事に応じ、印刷動作を停止可能に印刷装置を制御する構成でも良い。
又、例えば、印刷動作中にストップキー502を介してユーザから停止要求を受付可能にし、且つ、該要求がなされた時点で、印刷動作を停止可能に、印刷装置を、CPU205により、制御する構成でも良い。このように、操作者所望の枚数、タイミングで、印刷動作を停止可能に構成しても良い。
CPU205は、ステップS2206にて印刷動作を停止させると共に、ステップS2207にて、印刷装置の操作部204の表示部に図15の表示を実行させる。尚、この図15の表示を介してユーザから受付可能にするユーザ要求、並びに、その要求に基いた印刷装置に対する制御動作は、先の第1の実施形態における構成要件と同様である。故に、ここでは説明を省略する。
但し、上述した如く、本形態の印刷システムで提供するUI部の1例として、操作部204が該当するのみならず、印刷ジョブの送信元の外部装置(サーバ103やPC104等の情報処理装置等)のUI部も、これに該当する。例えば、ここで例示する制御対象となる印刷ジョブは、PC104から受信した印刷ジョブである。
故に、PC104の表示部に図15の表示を実行させるように、PC104の制御部が主体となり、制御する構成でも良い。この場合、CPU205は、上記特定の両面印刷動作が完了した旨を外部装置に通知する為の通知情報を、外部I/F部202を介して、PC104に、送信する。
PC104の制御部は、この印刷装置からの情報を受信したら、該受信情報に基いて、PC104の表示部に、図15の表示を実行させる。このような制御動作を行う場合、PC104の表示部に実行させた図15の表示を介して受付けたPC104のユーザ要求(キー1501〜1507を介して受付ける各要求)を印刷装置に通知する為の制御コマンドを、PC104から印刷装置に送信する。
そして、該コマンドを受信したCPU205は、該PC104から受信した図15の表示を介して受付けたPC104のユーザ要求に従った処理を、図22のフローチャートにて、実行する。同様に、後述する図22のステップS2210のタイミングにて実行可能にする図16の表示もPC104の表示部により実行させる。
且つ、図16の表示を介してPC104の操作者から図16の表示を介してユーザ要求(キー1601〜1603)を受付ける。このように、両面画像位置合わせに係わるユーザ要求がなされた印刷ジョブの送信元に該当する外部装置の表示部を用いて、該図22のフローチャートの処理を、実行可能に構成しても良い。
尚、ここで例示する制御動作では、トレイ324に排紙させた該ジョブの両面印刷結果を、ステップS2207のタイミングで作業者により目視で確認させる。故に、この作業者はトレイ324から印刷物を取り除く作業を要する。換言すると、当該ジョブの作業者は印刷装置の目の前に存在する可能性が高い。そこで、この状況を想定し、以下では、PC104からのジョブではあるものの、図15の表示及び図16の表示を、印刷装置の操作部204の表示部により実行可能にする制御例でもって、説明する。
ステップS2208にて、CPU205は、図15の表示のキー1507を介してユーザからジョブをキャンセルする要求を受付けたか否か判断する。ジョブキャンセル要求を受付けた場合、CPU205は、ステップS2208からS2212へ移行する。尚、本例におけるジョブのキャンセル処理でも、上記第1実施形態と同様である。例えば、CPU205は、ステップS2208にてYES判定を下した場合、このPC104から受信したジョブの印刷データを全頁HDD209から消去させる。
CPU205は、該ジョブのキャンセル要求がなされていない場合、ステップS2208からS2209へ処理を移行する。このステップS2209にて、CPU205は、図15の表示のキー1505を介して、ユーザから該ジョブのやり直し要求を受付けたか否かを判断する。
換言すると、該ジョブのシートに対する画像の印刷位置の変更要求を受けうけた否かを判断する。該要求がなされた場合、CPU205は、ステップS2209からS2211側の処理へ移行する。そして、再度、ステップS2204の処理に戻る。尚、この構成要件に係わる主要動作は、HDD209から読出して再印刷の実行対象となる印刷データが該PC104からの1頁目と2頁目の印刷データである事以外は、第1実施形態の構成要件と同等である。換言すると、第1の実施形態ではスキャナ部201からのデータを処理する一方で本形態では外部装置からのデータを処理する構成以外の構成は、先の第1実施形態と同様である。
ステップS2209からステップS2211に処理を進めた場合は、CPU205は該ジョブの画像シフト処理を実行させる。当該画像シフト処理に係わる構成要件に関しても、上述の如く、画像シフト対象のデータがPC104からの印刷データである点以外は、先の第1実施形態と全て同様なので、説明は省略する。
ステップS2211における処理が終了すると、ステップS2204に戻り、最初の2頁目の印刷動作からやり直すよう制御される。以降ステップS2211からステップS2209まで戻るフローを、ステップS2209において画像印刷位置を変更しないと判断されるまで繰り返す。つまり、ユーザが両面印刷結果を目視確認して、表面と裏面の画像印刷位置が一致するまで繰り返されることとなる。当該動作に係わる構成要件も、上述の如く、処理対象のデータがPC104からの印刷データである点以外は、先の第1実施形態と全て同様なので、説明は省略する。
一方、ステップS2209において画像印刷位置を変更しないと判断した場合、CPU205は、ステップS2210の処理へ移行する。例えば、図15の表示を介して、印刷続行キー1506がユーザにより押下された場合、CPU205は、ステップS2209からS2210へ処理を移行する。
ここで、CPU205は、図16の表示を操作部204の表示部に実行させる。図16の表示のキー1601〜1603からの指示に基づいた動作を含む、これらに関連する各種制御動作も、処理対象のデータがPC104からの印刷データである点以外は、先の第1実施形態と全て同様なので、説明は省略する。
ステップS2210では、ステップS2209における両面画像印刷位置合わせ設定に従って、3頁目以降の残りの頁の印刷動作を最終頁の画像データまで続行する。当該動作に係わる構成要件も、上述の如く、処理対象のデータがPC104からの印刷データである点以外は、先の第1実施形態と全て同様なので、説明は省略する。
ステップS2212では、残りのジョブが存在するか否かを判断し、残りのジョブが存在すると判断された場合には、ステップS2202に戻る。一方、残りのジョブが存在しない場合には、処理を終了する。当該動作に係わる構成要件も、上述の如く、処理対象のデータがPC104からの印刷データである点以外は、先の第1実施形態と全て同様なので、説明は省略する。
以上のように、本形態によれば、本印刷装置にて印刷対象となる印刷データを本印刷装置に対して送信可能な外部装置(サーバ103やPC104等)を用いて、上記第1実施形態と同等の制御を実行可能に構成する。
これにより、第1実施形態で例示した効果を本印刷システムで奏する事が可能になる効果に加えて、外部装置からの印刷ジョブを処理する場合でも上記効果を奏する事が可能となるという更なる効果を奏する。このように、第1実施形態の利便性よりも更なる利便性の向上が図れる。
[第3の実施形態]
上記第1及び第2の実施形態の制御例では、両面印刷ジョブにて表裏の画像の位置調整動作としてCPU205が実行させた上記特定の両面印刷動作による両面印刷結果を、操作者により目視で確認させる構成を説明した。
換言すると、CPU205は、図9のキー901及び図20の設定項目2002の少なくとも何れかを介して、上記操作者からの印刷位置の具体的修正指示を受け付けることができるよう制御する。ただし、本形態はこれに限定されない。
例えば、POD環境にて印刷精度と共に要求されうる高生産性/高操作性/自動化の観点を念頭に入れた構成要件を具備しても良い。その一例を以下に説明する。以下の例では、操作者による確認行為を省いて、本印刷装置が具備する特定のセンサユニットを用いて、該印刷装置自身により位置ずれを検知し、補正するよう、CFPU205により本印刷装置を制御する構成を説明する。
<MFPの機能構成>
図23は、本発明の第3の実施形態にかかるMFP(Multi Function Peripheral:マルチファンクション周辺機器)の構成を示す図である。なお、上記第1、第2の実施形態にかかるMFPの構成(図2)と同一の箇所に関しては、同一番号を付してある。換言すると、以下の説明で述べる点以外に係わる構成要件は、全て、第1実施形態及び第2実施形態の印刷装置と同様である。
第1、第2の実施形態で説明した印刷装置(MFP105、106)との主な相違点に該当する構成は、該印刷装置がセンサ部211、位置補正部212を具備する点である。センサ部211は、図24に示すメカ機構としてのセンサ332を有し、該センサ332からの実際にプリンタ部203内部で搬送されるシートに係わる検知情報を獲得する。このシート搬送路上に設置されたセンサ332からの情報に基いて、センサ部211は、印刷結果の画像印刷位置ずれを検知し、検知した位置ずれ量をCPU205へ通知する。
この1例として、例えば、該センサ部211は、先の実施形態で述べた特定の両面印刷動作にてプリンタ部203に両面印刷されたシートの第1面の画像の該第1面における画像の印刷位置を、検知する。且つ、該センサ部211は、当該特定の両面印刷動作にてプリンタ部203に両面印刷された該シートの第2面の画像の該第2面における画像印刷位置を、検知する。
尚、これらの結果は、CPU205の判断にて利用可能にすべく、デジタルデータとして情報化されたものである。且つ、該センサ部211は、この第1面における画像印刷位置情報とこの第2面における画像印刷位置情報とを比較参照する。且つ、該センサ部211は、この比較結果情報に基き、該シートの第1面と第2面のうちのどちらの面の画像が他方の面の画像よりもどの方向にどれだけずれているかを、確認する。
そして、この確認結果を示すデジタル情報を、CPU205に対して通知する。尚、どれだけのずれが発生しているのか、その位置ずれの度合い(位置ずれ量)を数値化した情報を、以下では、位置ずれ量と呼ぶ。
位置補正部212は、両面印刷時に表面と裏面の画像印刷位置を自動で調整する為のユニットとして、CPU205により制御される。この1例として、例えば、該位置補正部212は、上記センサ部211が検知した位置ずれ量と、本印刷システムが提供するUI部を介してユーザから予め受付済のユーザ設定に基いた位置ずれ許容値と比較する。
尚、CPU205は、このオペレータから受け付ける位置ずれ許容値なるデジタルデータも、上記位置ずれ量と比較参照可能に数値化した状態で、HDD209により予め記憶させる。換言すると、CPU205は、少なくとも、この位置ずれ許容値データを、表裏の画像の位置合わせを要する両面印刷ジョブを本印刷装置が受付ける前に、HDD209に、事前登録させる。
又、例えば、センサ部211からの該特定の両面印刷動作によりプリンタ部203に出力させた実際の両面印刷結果における上記位置ずれ量に該当する値が、HDD209に事前登録済みの上記位置ずれ許容値に該当する値を、超えているとする。
この場合、CPU205は、図15の表示や図16の表示をUI部に実行させることは禁止する。換言すると、CPU205は、図15の表示のキー1501〜1507を介して作業者から明示的な修正指示を受付けること無しに、画像シフト処理を含んだ一連の両面印刷動作を、自動的にプリンタ部203に実行させる。
但し、CPU205は、該構成における画像シフト処理では、該センサ部211からの情報(どちらの面の画像が、どちらの方向に、どれだけずれているかを、CPU205により、確認可能にする情報)に基いた画像のシフト処理を、実行させる。尚、該画像シフト処理の具体的な方法は、RAM208上に記憶されている表面又は裏面の画像データの開始アドレス位置を調整する。
換言すると、この画像シフト処理に係わるデータ処理方法自体の構成要件は、第1実施形態の説明における構成要件と全て同様なので、ここでは、省略する。
又一方、例えば、センサ部211からの該特定の両面印刷動作によりプリンタ部203に出力させた実際の両面印刷結果における上記位置ずれ量に該当する値が、HDD209に事前登録済みの上記位置ずれ許容値に該当する値を、超えていないとする。この場合、CPU205は、上述の画像シフト処理の実行を禁止する。
換言すると、画像シフト処理を不要とした一連の両面印刷動作を、処理対象のジョブの為の印刷動作として、プリンタ部203により、実行させる。尚、この場合も、当然、CPU205は、図15の表示や図16の表示をUI部に実行させる事を禁止する。換言すると、CPU205は、図15の表示のキー1501〜1507を介して作業者から明示的な修正指示を受付けること無しに、自動的に画像シフト処理を実行する事を禁止する。
<MFPのハードウェア構成>
次に本実施形態にかかるMFPのハードウェア構成について、図24を用いて説明する。なお、上記第1、第2の実施形態に係るMFPの構成(図3)と同一の箇所に関しては、同一番号を付してある。
図23のセンサ部211が具備する図24のセンサ332は、定着器308から排紙フラッパ309までの搬送経路上に設置されており、画像定着されたシート材上の所定画像の、搬送経路横に設置された基準マークからの位置ずれ量を検知する。
<センサの配置>
図25のAに紙搬送経路上におけるセンサ332の配置の一例を示す。図25のAに示すようにセンサ332は、定着器308内の排紙ローラ2501より搬送されてきた、画像定着されたシート材の上方に配置されている。センサ332は2次元センサであり、シート材搬送方向に対して垂直となるよう配置されている。
図25のBはシート材搬送経路上方から見た、シート材と基準マークの配置図である。図25のBにおいて、基準マーク2502は紙搬送経路の横に配置されており、位置検出タイミングにおいて、ちょうどシート材の基準画像(例えば本実施形態ではマニュアルのインデックス1202)が到来する位置に合わせて設置されている。
基準マーク2502の位置は、シート材のその他の例えばマニュアルの枠1201等の基準となる画像や、シート材の用紙端が到来する位置に配置しても構わない。また、シート材上に印刷する画像に位置合わせに適した画像が見当たらない場合には、位置合わせ用のテストチャートを最初に印刷して、テストチャートの基準画像の位置に配置しても構わない。
換言すると、上述の如く、特定の両面印刷動作として、HDD209に登録済みのサンプル画像データを用いた両面印刷処理を、プリンタ部203により、実行可能に、本印刷装置をCPU205により制御する構成でも良い。
<両面画像印刷位置合わせの許容範囲を設定に係わるUI制御の説明>
次に、上述の位置ずれ許容値を設定する為の、両面画像印刷位置合わせの許容範囲の設定に係わる、UI制御の説明を、図5および図26乃至図28を用いて説明する。以下の主体となる制御動作もCPU205が実行する。
CPU205は、本システムのUI部の1例に該当する図5に示す操作部204のユーザモードキー505が操作者により押下された場合、図26に示す表示を、該操作部204の表示部により、実行させる。1例として、例えば、図26のようなユーザモード画面を該表示部に表示させる。
図26の表示は、本印刷装置(MFP105や106等)の共通仕様に関する各種設定をユーザにより実行可能する表示をUI部に実行させる指示をユーザから受付ける為の共通仕様設定キー2601を具備する。例えば、CPU205は、該キー2601がユーザにより押下された場合、操作部204の表示部に、図27に示す表示を、実行させる。
又、CPU205は、「閉じる」キー2602が押下された場合、当該ユーザモードの設定を終了する。この場合、CPU205は、図26の表示を終了させ、操作部204の表示を基本画面に復帰させる。
図26の表示を介して共通仕様設定キー2601がユーザにより押下された場合、CPU205は、図27の表示を該操作部204の表示部に実行させる。図27は、この一例の共通仕様設定画面を示す。CPU205が該UI部に実行させる図27の表示には、両面画像印刷位置合わせ設定キー2701が具備される。
該キー2701は、両面画像印刷位置合わせの許容範囲をユーザにより設定可能にする表示を該UI部に実行させる指示をユーザから受付ける為の表示キーである。尚、CPU205は、図27の表示の「閉じる」キー2702がユーザ押下された場合、図27の共通仕様設定画面の表示は閉じて、図26のユーザモード画面に戻るよう該表示部を制御する。
ここで、例えば、CPU205が操作部204の表示部に実行させた図27の表示の両面画像印刷位置合わせ設定キー2701がユーザにより押下されたとする。この場合、当該キー操作に応答し、CPU205は、両面画像印刷位置合わせの許容範囲をユーザにより設定可能にする表示を、該UI部により、実行させる。
この表示の1例として、CPU205は、図28の表示を、操作部204の表示部により、実行させる。図28は、両面位置ずれ許容範囲設定画面の一例を示す図である。図28の表示の設定項目2801は、許容範囲設定表示部である。CPU205は、この設定項目2801を介して、両面印刷ジョブのシートの表裏に印刷対象となる画像の位置ずれの最大許容量をユーザから受付可能にする。
換言すると、両面印刷ジョブのシートの第1面に印刷された画像の画像印刷位置と該シートの第2面に印刷された画像の画像印刷位置との相対的な印刷位置のずれ量を、いかなる範囲迄許容するか、その許容範囲をユーザから受付ける。
例えば、センサ部211から獲得した上記特定の両面印刷動作にてプリンタ部203で実際に両面印刷させたシートの表裏の画像の印刷位置のずれ量が、項目2001を介してユーザから受付けた設定値を超える値に該当するずれ量であるとする。この場合、CPU205は、上記画像シフト処理の実行を許可する。即ち、この場合、CPU205は、自動的に、画像シフト処理を含んだ一連の両面印刷動作を、処理対象の両面印刷ジョブの印刷データの印刷動作として、プリンタ部203により、実行させる事を許可する。
一方、センサ部211から獲得した上記特定の両面印刷動作にてプリンタ部203で実際に両面印刷させたシートの表裏の画像の印刷位置のずれ量が、項目2001を介してユーザから受付けた設定値以下の値に該当するずれ量であるとする。この場合、CPU205は、上記画像シフト処理の実行を禁止する。即ち、この場合、CPU205は、自動的に、画像シフト処理を含んだ一連の両面印刷動作を、処理対象の両面印刷ジョブの印刷データの印刷動作として、プリンタ部203により、実行させる事を禁止する。
換言すると、画像シフト処理の実行を禁止した一連の両面印刷動作を、処理対象の両面印刷ジョブの印刷データの印刷動作として、プリンタ部203により、実行させる。即ち、仮に実際の両面印刷結果にて表裏の画像の印刷位置のずれが発生していても、そのずれの度合い(ずれ量)が、項目2001を介して入力された値に対応するずれ量以下であるなれば、そのまま両面印刷動作を実行することを許可する。この場合、上記画像の印刷位置合わせ動作は実行されない。
これは従来技術で想定したが如く、POD環境等、印刷精度に非常にシビアな環境にて、2mm以上のずれ量は、商品としての印刷物としては不採用ではある。しかし、当該環境でも、2mm以下の位置ずれ等、印刷体裁として目立たない微小な位置ずれが、仮に、両面印刷物にて発生しても、当該印刷物は、充分、商品として採用可能である等のユーザニーズに柔軟に対応可能にした仕組みである。
換言すると、必要以上に両面印刷動作を繰り返し実行させないようにする仕組みである。即ち、資源の必要以上な無駄使い防止や、無意味な生産性低下の防止を図る為の仕組みである。このように本形態では様々なユースケース、ユーザニーズに極力柔軟に対応可能に構成している。
尚、本例では、位置ずれを許容する範囲を「0mm〜10mm」としている。即ち、CPU205は、10mmを超える値を設定項目2801を介してユーザから受付けることを禁止する。又、この設定項目2801を介して受付けた値が上述の位置ずれ許容値に対応する。CPU205は、このユーザから受付けた設定値を上記の如くHDD209に事前に登録させる。
又、本例において項目2801は、画像印刷位置ずれ量が問題ない範囲であるか否かを検品した際に、スタックトレイ324とサンプルトレイ323に仕分ける為の判断基準となる許容値をテンキー506を使用して設定した場合に、該設定値を表示する。又、2802は設定キーであり、許容範囲設定表示部2801に表示されている許容値をHDD209に設定登録させる表示キーである。2803はキャンセルキーであり、設定をキャンセルして図27の共通仕様設定画面に戻る為のものである。
図28の表示を介して受付けたユーザ設定は、位置ずれの許容範囲として1mmを設定した際の表示内容を示す。当該設定の場合には、CPU205は、表面の画像印刷位置と裏面の画像印刷位置のずれが1mm以内であれば、許容範囲であると判断する。この場合、CPU205は、プリンタ部203で両面印刷させたシートを、最終成果物として採用すべく、トレイ324に排出させる。
一方、画像の印刷位置ずれが1mmを越える場合には、CPU205は、許容範囲外であると判断する。この場合、CPU205は、プリンタ部203で両面印刷させたシートを、最終成果物として不採用とすべく、上記トレイ324とは別の積載ユニットに該当するトレイ323に排出させる。このように、CPU205は、自動的に表裏の画像の位置ずれ補正を実行する両面印刷シーケンスにて、採用すべき印刷物と、不採用にすべき印刷物とを、区別可能に、一連の両面印刷動作を、本印刷装置に実行させる。
図28において設定キー2802を押下すると、許容範囲が設定されて共通仕様設定画面へ遷移し、「閉じる」キー2702、「閉じる」キー2602を続けて押下することで、ユーザモード画面からスタンバイ画面に復帰し、許容範囲の設定は完了する。以上のような、表裏の画像の自動補正機能付き両面印刷動作を本印刷装置により実行可能にするうえでの一連のUI制御を、CPU205により、実行する。
<表裏の画像の自動補正機能でもって両面印刷ジョブを処理する場合の説明>
本形態の印刷装置(MFP105や106等)により両面印刷ジョブの両面印刷にて、作業者による介入操作無しに、自動的に、画像印刷位置合わせ動作を該装置により実行させる場合の、CPU205の制御動作の1例を以下に説明する。
図29は、上記動作にてCPU205が実行する処理の流れを示すフローチャートである。このプログラムデータも他のフローチャート(図14や図22)の処理と同様にHDD209又はROM207に記憶されている。CPU205はこれらの処理のプログラムを適宜該メモリ部から読出し参照する。
尚、以下の例では、ステップS2903、S2906、S5908、S2909、S2911の各処理以外は、全て、第1実施形態と同様の構成である。故に、以下にて説明しない構成要件については、全て上記第1実施形態の構成と同様であるので、ここでは割愛する。
スタートキー503が押下されると、ステップS2901では両面コピーを行うか否かを判断する。両面コピーを行う設定となっていない場合には、ステップS2914に進み、両面コピー以外のコピーを実行する。一方、両面コピーを行う設定となっている場合には、ステップS2902に進む。
ステップS2902では両面画像印刷位置合わせを行う設定となっているか否かを判断する。両面画像印刷位置合わせを行う設定となっていない場合には、ステップS2913に進み、通常の両面コピーを実行する。一方、両面画像印刷位置合わせを行う設定となっている場合には、ステップS2903に進む。
ステップS2903では、図28の位置ずれ量許容範囲設定画面を介して設定された、両面コピー時における表面と裏面の画像印刷位置ずれ量の許容範囲を読み込む。これはセンサ332を使用して両面印刷の結果、画像印刷位置が問題ない範囲であるか否かを検品してスタックトレイ324とサンプルトレイ323に仕分ける為の判断基準として読み込む値である。
ステップS2904では、ADF301にセットされた原稿を順番にスキャン動作を行い、読み取った画像データをRAM208へ記憶する。
ステップS2905では、一枚目の裏面に相当する2頁目を印刷する。ステップS2906において、2頁目の定着後の出力画像をセンサ332によって、所定検出タイミングにおける基準マーク2502からのインデックス1202の先端までの距離をCPU205を介して測定して裏面の位置ずれ量としてRAM208へ記憶する。
ステップS2907において一枚目の表面に相当する1頁目を印刷する。続いてステップS2908において、1頁目の定着後の出力画像をセンサ332によって、所定検出タイミングにおける基準マーク2402からインデックス1202の先端までの距離を測定する。測定した値は、表面の位置ずれ量としてRAM208へ記憶される。
ステップS2909において、CPU205はステップS2806で測定した1枚目の裏面の画像印刷位置ずれ量と、ステップS2903で測定した1枚目の表面の画像印刷位置ずれ量より、表面と裏面との画像印刷位置ずれ量を計算する。更に、計算した画像印刷位置ずれ量と、ステップS2901において予め設定しておいた許容範囲値との比較を行う。
画像印刷位置ずれ量が許容範囲内であれば、ステップS2910に移行して、残りの頁の印刷を続行する。この時の印刷結果はスタックトレイ324へ排紙される。
一方、画像印刷位置ずれ量が許容範囲を超えている場合には、ステップS2911に移行し、この時の印刷結果はサンプルトレイ323へ排紙される。そしてRAM208上へ記憶されている、表面又は裏面の一方の画像データについて、CPU205によって算出した表面と裏面との位置ずれ量相当の座標分シフトさせる。
表面又は裏面の一方の画像データについてシフトさせた後に、ステップS2905へ戻り、最初の頁よりコピーをやり直すよう制御される。以降ステップS2911からステップS2905まで戻るフローを、ステップS2909で表面と裏面の画像印刷位置ずれ量が許容範囲内に収束するまで繰り返す。
ステップS2909で画像印刷位置ずれ量が許容範囲を越えて、画像印刷位置が一致するようにシフト設定された場合には、ステップS2910では、ステップS2909におけるシフト制御に従って、3頁目以降の残りの頁の印刷動作を続行する。
ステップS2912において、残りのジョブが存在し、引き続きコピー処理を行う場合には、ステップS2902に戻り、図5に示すスタンバイ時の操作部204の初期画面から操作を行う。一方、残りのジョブが存在しない場合には、処理を終了する。
以上の説明から明らかなように、CPU205は、印刷装置により両面印刷させる場合に、予め両面画像印刷位置合わせ設定キーを介して上記ユーザ要求を受付可能にする。且つ、印刷動作の開始後、所望のページ数が印刷させたうえで、実際の印刷させた当該シートにおける表裏の画像印刷位置ずれ量を、センサ部を用いて、検出させる。且つ、許容範囲を超えていた場合には、自動的に両面画像印刷位置合わせを本印刷装置により実行させる。
一方、許容範囲内ならば、両面画像印刷位置合わせは禁止して、両面印刷を続行させる。これにより、先の実施形態のようなオペレータによる介入操作無しに、上述の効果が奏する事が出来る。このように、操作者は、両面画像印刷位置合わせを行う必要がなくなり、操作者の作業負荷を大幅に低減させることが可能となる。即ち、上記第1、第2の実施形態にて例示した効果が、更に向上するという効果を奏する。
尚、第3実施例では、スキャナ部201からの印刷データを、操作部204からの印刷開始要求に従い、両面印刷させる場合の制御例を説明した。しかし、本形態は、これに限定されない。例えば、上記第2の実施形態で説明したように外部装置からの印刷データを処理する場合でも、同様に、適用可能である。特に、例えば、クライアントPC104上のプリンタドライバを介しての印刷動作にも同様に適用可能であることは言うまでもない。
以上、本形態によれば、両面プリント可能な印刷装置を用いてジョブを処理するにあたっては、シートの第2面のプリント位置が第1面のプリント位置に対して所定方向にずれるよう、該印刷装置の制御部及び/又はホストコンピュータが主体となって制御する。
加えて、上記印刷装置を用いてジョブを処理するにあたり、シートの第2面にプリントすべきデータを、シートの第1面のプリント位置に対して所定方向に、且つ、所定のずれ量でもってプリントさせる第1モードを備える。また、シートの第2面にプリントすべきデータを、前記所定方向並びに前記所定のずれ量のいずれにも依らずに、シートの第2面にプリントさせる第2モードを備える。更に、該第1モードと第2モードとを、選択的に実行できるように、該印刷装置の制御部及び/又はホストコンピュータが制御する。
加えて、本形態は、上記第1モード及び第2モードを、両面印刷対象となるジョブ毎に、選択可能にするよう、該印刷装置の制御部及び/又はホストコンピュータにより、制御する。
加えて、本形態は、第1モード及び第2モードのうちのいずれかの動作モードを、上記印刷装置の操作部や該印刷装置のプリンタドライバがインストールされたコンピュータの印刷設定画面を介して、ユーザが決定できるよう構成されている。
加えて、本形態は、第1モード及び第2モードのうちの実行すべき動作モードを、前記印刷装置の初期設定として、上記のようなユーザインタフェースを介して、ユーザにより予め決定可能に構成している。
加えて、本形態は、第1モード及び第2モードのうちの実行すべき動作モードを、上記のように印刷装置が具備する画像位置検知センサ等を用いて、印刷装置の制御部等が、自動的に決定可能に構成している。
加えて、本形態は、両面印刷対象となるジョブの所定ページ分)の両面印刷処理が実行された後、前記第1モードを、ユーザインタフェースを介して手動的に、或いは、センサからの情報を基に自動的に選択できるよう構成されている。
加えて、本形態は、前記所定方向を、上記のようなユーザインタフェースを介して設定されたユーザからの指示に基づいた方向とすることができるように構成している。
加えて、本形態は、前記所定のずれ量を、上記のようなユーザインタフェースを介して設定されたユーザからの指示に基づいたずれ量とすることができるように構成されている。
又、更に本形態の上記第1〜第3実施形態の構成を応用し、以下のようなPOD環境にて効果を発揮できるような構成を更に具備しても良い。以下の構成は、POD環境にて想定される状況を加味した仕様とも呼べる。というのも、例えば、POD環境は、大量の印刷ジョブを如何に効率よく処理し、システム全体の生産性を向上させるかが重要な環境であると想定される。
このような状況を加味した仕様として、上述した本印刷装置が具備するボックス機能を活用する。CPU205は、当該ボックス機能にて処理対象となる両面印刷ジョブにて、上記表裏の画像の印刷位置調整機能を利用可能に、本印刷装置を制御する。
例えば、CPU205が操作部204の表示部により実行させた図6の表示のボックス機能を選択する為のボックスタブ603がユーザにより押下されたとする。すると、当該キー操作に応答し、CPU205は、該操作部204の表示部に、不図示のボックス選択画面を表示させる。
本構成の印刷装置は、上述の如く、HDD209に複数のデータ記憶ボックスを具備する。且つ、該複数個のボックスの中から所望のボックスを、UI部を介して、ユーザ自身により選択可能にCPU205により制御している。この1例として、CPU205は、上記不図示のボックス画面を介してユーザから所望のボックスの選択を受付ける。
且つ、CPU205は、UI部を介して所望のボックスがユーザにより選択された事に応じ、そのボックス内に既に記憶されている複数の印刷対象となるジョブのデータの中から所望のジョブをユーザにより選択可能にする表示を、該UI部により、実行させる。
この1例として、例えば、上記不図示のボックス選択画面を介して上記複数のボックスの中から何れかのボックスがユーザにより選択されたとする。当該ユーザ操作に応答し、CPU205は、このユーザにより選択されたボックスに記憶された複数のドキュメントデータの中から所望のドキュメントデータをユーザにより選択可能にする文書選択画面を、該操作部204の表示部により、表示させる。この表示例を、図33に示す。
図33に示すが如く、ユーザにより選択された1つのボックスには、互いに複数頁からなる独立した複数のジョブのデータを保存可能に構成されている。図33の例では、5個の文書データが記憶されており、各ジョブは、それぞれ、50頁の文書データで構成されている例である。
尚、実際には、これらのデータは、上記の如く、HDD209に記憶されている。又、上記の如く、各ボックスは、それぞれ、スキャナ部201を介して受付けたジョブのデータを記憶できるのみならず、外部I/F部202を介して受付けた外部装置からのジョブのデータも記憶できる。
CPU205は、操作部204の表示部に実行させた図33の表示の文書選択欄を介して、ユーザにより所望のジョブを、選択可能に制御する。例えば、図33の表示を介して「ジョブ1」がユーザにより選択されたとする。この場合、CPU205は、当該ジョブ1のデータに対する処理として、如何なる処理を本印刷装置に実行させるかを、該ユーザ自身により該UI部を介して決定可能に制御する。その例を図34に示す。
例えば、文書選択欄を介してユーザにより選択されたジョブのデータに対する処理として印刷を本装置に実行させたいとする。この場合、CPU205は、CPU205が操作部204の表示部に実行させた図34の表示の「プリント」キーを介して印刷実行要求をユーザから受付ける。
一方、例えば、文書選択欄を介してユーザにより選択されたジョブのデータに対する処理として外部装置に対する送信を本装置に実行させたいとする。この場合、CPU205は、CPU205が操作部204の表示部に実行させた図34の表示の「送信」キーを介して送信実行要求をユーザから受付ける。
このような構成で、例えば、図34の表示の「プリント」キーがユーザにより選択されたとする。この場合、CPU205は、上記文書選択欄を介してユーザにより選択されたジョブのデータに対する印刷条件を、UI部を介して、ユーザから受付可能に制御する。この例を、図35に示す。当該図35の表示を介して、CPU205は、ユーザにより選択された印刷対象となるボックス機能のジョブのデータに対する各種印刷条件(フィニッシィングの設定、出力用紙サイズの設定、応用モード等の設定)を、ユーザから受付ける。
本形態では、このようなボックス機能のジョブのデータに対しても、上記表裏の画像の印刷位置調整機能を利用可能にする。この1例として、例えば、CPU205が上記表示部に実行させた図35の表示の「両面プリント」キーを介し、両面印刷の実行要求を受付けたとする。すると、CPU205は、操作部204の表示部に図8の表示を実行させる。
且つ、図8の表示を介してキー1801がユーザにより押下されたとする。すると、CPU205は、上記ボックスから選択されたジョブの両面印刷にて表裏の画像の位置合わせに関する要求を、該UI部を介して、ユーザから受付ける。即ち、図9のような表示を操作部204の表示部に実行させるわけだが、ここでは、上述した全ての実施形態を応用した仕組みを提供する。
この1例を図36に示す。CPU205は、図35の表示の「両面プリント」キー操作により両面印刷の実行要求を、操作部204の表示部を介して、ユーザから受付けた場合に、図36の画面を、操作部204の表示部に表示させる。
上述の実施形態では、印刷媒体(本形態では、シート、又は、記録材、又は、用紙と、呼んでいる)の第1面(表面)の第2面(裏面)のうちの画像シフトさせるべき面を選択的に決定可能に構成している。
且つ、そのシフト対象となる画像を如何なる方向にシフトさせるかを、複数の選択肢(例えば、上下左右4方向)の中から選択的に決定可能に構成している。
且つ、そのシフト対象となる画像のシフト量も選択的に決定可能に構成している。該構成のもと、これら画像シフトに係わる3種類の決定事項(画像シフトすべき印刷面、画像シフトすべき方向、そのシフト量の、3項目)に関し、第1、第2実施形態では、図15の表示を介して、ユーザ自身が決定可能に構成した。換言すると、この構成は、両面印刷における表裏の画像の位置合わせの為の、ユーザ手動調整モードと定義出来る。
一方、第3実施形態では、これら3項目の決定を、センサ部221を用いて、CPU205自身が自動的に決定可能に構成した。換言すると、この構成は、両面印刷における表裏の画像の位置合わせの為の、自動調整モードと、定義できる。
又、上述の第1〜第3の実施形態では、いずれも、表裏の画像の位置合わせを行うべく、特定の両面印刷をプリンタ部203により実行させた。その1例が、実際に表裏の画像の位置調整を実行すべき印刷対象の印刷データを利用する両面印刷動作である。更に、別の方法として、HDD209に予め記憶されている表裏の画像の位置合わせ調整用サンプルデータを利用する両面印刷動作である。このように特定の両面印刷動作を選択的に実行可能に構成されている。
そこで、本形態では、これらの制御シーケンスをユーザにより選択可能に構成する。その1例として、CPU205が操作部204の表示部に実行させた図36の表示を介して、以下に列挙する複数のユーザ要求の中からユーザが所望のユーザ要求を受付可能にする。
例えば、図36の表示の「表裏の画像の位置を調整する」キーがユーザにより押下されたとする。当該キーによるユーザ要求を受付けた事に応答し、CPU205は、該キーの右側近傍に表示対象となる「手動」キーと「自動」キーの両キーの表示を有効表示状態にさせる。
且つ、画面下方に表示対象となる「印刷対象のデータを使う」キーと、「サンプルデータを使う」キーの両キーの表示も有効表示状態にさせる。このようなキー操作に応じた表示制御を操作部204の表示部に対してCPU205が実行する。
そして、ユーザにより、図36の表示の「表裏の画像の位置を調整する」キーが選択され、且つ、図36の「手動」キーが押下されたとする。この2つのユーザ要求を受付けた場合には、CPU205は、図34の表示を介してボックスから選択された両面印刷対象となる合計50頁の文書データで構成されるジョブ1の印刷データを、上述の第1の実施形態の制御シーケンスで処理する。
又、このユーザ要求に加えて、更に、「印刷対象のデータを使う」キーによるユーザ要求をユーザから受付けたとする。この場合、CPU205は、当該第1実施形態と同様の制御シーケンスにおける特定の両面印刷動作として、該ジョブ1の1頁目と2頁目の印刷データを用いた両面印刷を、プリンタ部203により、実行させるよう本装置を制御する。
一方、「サンプルデータを使う」キーが押下されたとする。この場合、CPU205は、上記第1の実施形態と同様の制御シーケンスによる両面印刷動作を行う。すなわち、HDD209に予め登録されている2頁分の表裏の画像の位置調整用サンプルデータを用いてプリンタ部203に両面印刷を実行させるよう本装置を制御する。
尚、当該ケースにおけるCPU205が実行する制御は、処理対象となるデータが、ボックスに格納された印刷データである点を除き、第1実施形態にて全て構成要件と同じである。故に、ここでの説明は省略する。
但し、厳密には、第1実施形態と同様の制御シーケンスを実行するにあたり、当該ボックスのデータは、既に、HDD209に記憶済みのデータである。故に、CPU205は、図14のS1403の処理は省略したプログラムを実行する。
この1例として、CPU205は、図14のステップS1404〜S1412に相当するプログラムコードを含んだ一連のプログラムデータをメモリから読み出して、上記ジョブ1を処理する。例えば、ユーザが図36の表示を介して上記設定が完了した後、CPU205は、操作部204の表示部に図35の表示を再実行させる。
且つ、図35の表示の「プリント開始」キーによりプリント実行要求をユーザから受付けたとする。当該操作に応答し、CPU205は、このプログラムを読出し実行し、図35の表示を介して受付けたユーザ要求に従った制御シーケンスに該当するプログラムに従い、ジョブ1の処理を印刷装置により開始させる。
又、第3実施形態と同様の動作を、上記ジョブ1に対して実行させたい場合は以下のように動作させる。例えば、図36の表示の「表裏の画像の位置を調整する」キーが選択され、且つ、図36の「自動」キーが押下されたとする。この2つのユーザ要求を受付けた場合には、CPU205は、図34の表示を介してボックスから選択された両面印刷対象となる合計50頁の文書データで構成されるジョブ1の印刷データを、上述の第3の実施形態の制御シーケンスで処理する。
又、このユーザ要求に加えて、更に、「印刷対象のデータを使う」キーによるユーザ要求をユーザから受付けたとする。この場合、CPU205は、当該第3実施形態と同様の制御シーケンスにおける特定の両面印刷動作として、該ジョブ1の1頁目と2頁目の印刷データを用いた両面印刷を、プリンタ部203により、実行させるよう本装置を制御する。
一方、「サンプルデータを使う」キーが押下されたとする。この場合、CPU205は、当該第3の実施形態と同様の制御シーケンスによる両面印刷動作を行う。すなわち、HDD209に予め登録されている2頁分の表裏の画像の位置調整用サンプルデータを用いて、プリンタ部203に両面印刷を実行させるよう本装置を制御する。
尚、当該ケースにおけるCPU205が実行する制御は、処理対象となるデータが、ボックスに格納された印刷データである点を除き、第3実施形態にて全て構成要件と同じである。故に、ここでの説明は省略する。
但し、厳密には、第3実施形態と同様の制御シーケンスを実行するにあたり、当該ボックスのデータは、既に、HDD209に記憶済みのデータである。故に、CPU205は、図29のステップS2904の処理は省略したプログラムを実行する。
この1例として、CPU205は、図29のステップS2903及びS2905〜S2912に相当するプログラムコードを含んだ一連のプログラムデータをメモリから読み出して、上記ジョブ1を処理する。例えば、ユーザが図36の表示を介して上記設定が完了した後、CPU205は、操作部204の表示部に図35の表示を再実行させる。
且つ、図35の表示の「プリント開始」キーによりプリント実行要求をユーザから受付けたとする。当該操作に応答し、CPU205は、このプログラムを読出し実行し、図35の表示を介して受付けたユーザ要求に従った制御シーケンスに該当するプログラムに従い、ジョブ1の処理を印刷装置により開始させる。
以上のような構成を具備することで、上述の第1実施形態〜第3実施形態で述べた複数の制御シーケンスの中からユーザが所望の制御シーケンスを選択可能にする事が出来る。尚且つ、ボックス機能のデータに対して当該構成を適用できる。即ち、上述した各種効果を更に向上させる事が出来る。
尚、もし、HDD209にサンプルデータが未登録の場合は、CPU205は、図36の表示の「サンプルデータを使う」キーの表示は無効表示状態にする。即ち、CPU205は、当該キー操作によるユーザ要求の受付けは禁止する。
同様に、もし、印刷装置が、図24のメカ的構成のセンサ332及び図23のセンサ部211の少なくとも何れかのユニットを具備していないタイプの印刷装置であるとする。この場合、CPU205は、図36の表示の「自動」キーの表示は無効表示状態にする。即ち、CPU205は、当該キー操作によるユーザ要求の受付けは禁止する。
以上のような構成を更に具備する事で上記構成におけるユーザ誤操作や機器の誤動作を未然に防止できる。即ち、更に上述の効果を向上させる事が可能となる。
又、これらの構成を、POD環境向けに、更に発展させる構成を採用しても良い。例えば、POD環境では、大量の印刷ジョブを如何に効率よく処理するかが重要といえる。このような状況を想定した仕組みを採用する。
その1例として、例えば、本形態では、ボックス機能において複数ジョブ連続印刷機能を具備している。この機能は、互いに独立した複数のジョブのデータが記憶されているHDD209の中からユーザが所望のジョブのデータを本形態のUI部を介して複数個選択可能にする機能である。
且つ、そのユーザにより該UI部を介して選択された複数のジョブのデータを、1回のプリント実行開始要求をユーザが入力するだけで、連続的に、まとめて、プリンタ部203により印刷可能にする機能である。このような動作を本印刷装置により実行可能にCPU205により制御する。そこで、本例では、当該連続印刷機能にて、上述の制御シーケンスを実行可能にする。以下、その1例を説明する。
例えば、CPU205は、操作部204の表示部に実行させた図33の表示の文書選択欄を介してユーザにより複数のジョブの文書データを選択可能にする。例えば、図33の表示を介してジョブ1とジョブ3とジョブ4の合計3つのジョブがユーザにより選択されたとする。この場合、CPU205は、ジョブが選択された事及びそのユーザにより選択されたジョブの選択順序がユーザにより識別可能な表示形態でもって、当該画面を制御する。この表示制御例を図37に示す。図37の表示に示すが如く、ジョブ1が選択された後にジョブ3が選択されその後ジョブ4が選択され合計3つのジョブが選択されたとする。尚、各ジョブ共に、合計50頁からなるジョブとする。
この3つのジョブが図37の表示を介してユーザにより選択された上で、図37の表示の「プリント」キーが押下された場合に、CPU205は、図35の表示を、操作部204の表示部に実行させる。そして、図35の表示の「両面プリント」キーが押下された場合、CPU205は、先と同様、図8の表示を経て、図36の表示を、該操作部204の表示部により、実行させる。
且つ、CPU205が該表示部に実行させた図36の表示を介して上述の各ユーザ要求を受付け可能にする。そして、ユーザが図36の表示を介して上述の各種設定が完了した後、CPU205は、操作部204の表示部に図35の表示を再実行させる。
且つ、図35の表示の「プリント開始」キーによりプリント実行要求をユーザから受付けたとする。当該操作に応答し、CPU205は、上記と同様に、図35の表示を介して受付けたユーザ要求に従った制御シーケンスに該当するプログラムに従い、ジョブ1、ジョブ3、ジョブ4の為の処理を印刷装置により実行させる。具体例をあげるならば、CPU205は、これらのジョブを以下のような手順で処理する。
(手順1)図35の表示の「プリント開始」キーによりプリント実行要求をUI部から受付けた。これを受け、CPU205は、HDD209からジョブ1の1頁目と2頁目の印刷データを読出す。且つ、特定の両面印刷動作として、該ジョブ1の両面印刷にて要する1枚のシートの表裏に、該ジョブ1の1頁目と2頁目の両面印刷を、プリンタ部203により、実行させる。
(手順2)該特定の両面印刷動作によりプリンタ部203により印刷させた該シートの両面印刷結果を第1実施形態の制御シーケンスに従いユーザが目視する。或いは、第3実施形態の制御シーケンスに従い、センサ221が該シートの両面印刷結果を検知する。その結果として、シートの第2面に印刷対象となる画像を下方向に2mmシフトする必要があるとする。この場合、上記複数のジョブを、以下のように、処理する。
(手順3)ジョブ1の1頁目〜50頁のうちの、シートの第1面に印刷対象となる奇数頁に該当する頁の画像を第1面に印刷する際に、画像シフト無しに、第1面への印刷を実行させる。ジョブ1の1頁目〜50頁のうちの、シートの第2面に印刷される偶数頁の画像を印刷する際には、上方向に2mm画像シフトさせて、第2面への印刷を実行させる。換言すると、CPU205は、「ジョブ1の印刷に要するシートの第1面と第2面のうちの第2面に印刷する画像を2mmシフトさせる印刷位置調整処理を含んだ一連の両面印刷動作」を、ジョブ1の1頁目から最終頁まで実行するよう本印刷装置を制御する。
(手順4)ジョブ1の上記一連の印刷動作が完了したら、図37の表示に示すが如く、ジョブ1の後に選択した2番目のジョブ、即ち、ジョブ3の印刷へ移行するよう制御する。但し、この際に、図35の表示の「プリント開始」キーによるプリント実行要求をユーザから受付けない。換言すると、CPU205は、ジョブ1の上記一連の両面印刷動作の完了後にユーザから印刷開始要求を受付けることなく、自動的にジョブ3の処理をプリンタ部203に開始させる。具体的には、CPU205は、HDD209からジョブ3の印刷データを読み出す。更にこのジョブ3の印刷データを両面印刷で処理する。但し、この際、ジョブ1と同様に処理をする。換言すると、CPU205は、「ジョブ3の印刷に要するシートの第2面に印刷する画像を2mmシフトさせる印刷位置調整処理を含んだ一連の両面印刷動作」を、ジョブ3の1頁目から最終頁(50頁目)まで実行するよう本印刷装置を制御する。
(手順5)ジョブ3の上記一連の印刷動作が完了したら、図37の表示に示すが如く、ジョブ2の後に選択した3番目のジョブ、即ち、ジョブ4の印刷工程へ移行するよう制御する。但し、この際も、図35の表示の「プリント開始」キーによりプリント実行要求をユーザから受付けない。換言すると、CPU205は、ジョブ3の上記一連の両面印刷動作の完了後にユーザから印刷開始要求を受付けることなく、自動的に、ジョブ4の処理をプリンタ部203により、開始させる。
具体的には、CPU205は、HD209からジョブ4の印刷データを読み出す。このジョブ4の印刷データを両面印刷で処理する。但し、この際、ジョブ1、ジョブ3と同様に処理する。換言すると、CPU205は、「ジョブ4の印刷に要するシートの第2面に印刷する画像を2mmシフトさせる印刷位置調整処理を含んだ一連の両面印刷動作」を、ジョブ4の1頁目から最終頁(50頁目)まで実行するよう本印刷装置を制御する。
CPU205は、以上のような(手順1)→(手順2)→(手順3)→(手順4)→(手順5)の動作を本印刷装置に実行させる。換言すると、上記ジョブ1、ジョブ3、ジョブ4の合計3つの複数ジョブを、表裏の画像の印刷位置調整処理を実行させつつ、自動的且つ連続的に、一度にまとめて、印刷可能にする。
尚、仮に(手順2)にて、「上記ジョブ1の1頁目と2頁目の両面印刷結果に基いた判断結果として、画像シフトは不要である」事を、第1実施形態の制御シーケンスに従い、ユーザが目視で確認した。或いは、「上記ジョブ1の1頁目と2頁目の両面印刷結果に基いた判断結果として、画像シフトは不要である」事を、第3実施形態の制御シーケンスに従い、センサ部211からの情報で、CPU205が、自動判断したとする。このように、画像シフトを実行する必要がないならば、以下のように処理する。
(手順3’)ジョブ1の1頁目〜50頁のうちの、シートの第1面に印刷対象となる奇数頁に該当する頁の画像を第1面に印刷する際に、画像シフト無しに、第1面への印刷を実行させる。ジョブ1の1頁目〜50頁のうちの、シートの第2面に印刷対象となる偶数頁に該当する頁の画像を第2面に印刷する際にも、画像シフト無しに、第1面への印刷を実行させる。換言すると、CPU205は、「ジョブ1の印刷に要するシートの第1面と第2面のどちらの面に印刷対象となる画像も全て印刷位置調整処理を不要とした(画像シフト無しの)一連の両面印刷動作」を、本印刷装置により、実行させる。但し、ジョブ1の1頁目と2頁目はすでに問題なく両面印刷完了済みである。故に、この手順では、CPU205は、ジョブ1の3頁目〜最終頁まで、当該一連の両面印刷動作を、プリンタ部203により、実行させる。
(手順4’)ジョブ1の上記一連の印刷動作が完了したら、図37の表示に示すが如く、ジョブ1の後に選択した2番目のジョブ、即ち、ジョブ3の印刷へ移行するよう制御する。但し、この際に、図35の表示の「プリント開始」キーによるプリント実行要求をユーザから受付けない。
換言すると、CPU205は、ジョブ1の上記一連の両面印刷動作の完了後にユーザから印刷開始要求を受付けることなく、自動的に、ジョブ3の処理をプリンタ部203に開始させる。具体的には、CPU205は、HD209からジョブ3の印刷データを読み出す。そしてこのジョブ3の印刷データを両面印刷で処理する。但し、この際、ジョブ1と同様に処理をする。
換言すると、CPU205は、「シートの第1面と第2面のどちらの面に印刷する画像も印刷位置調整処理を行わない(画像シフト無しの)一連の両面印刷動作」を、ジョブ3の1頁目から最終頁(50頁目)まで実行するよう本印刷装置を制御する。
(手順5’)ジョブ3の上記一連の印刷動作が完了したら、図37の表示に示すが如く、ジョブ2の後に選択した3番目のジョブ、即ち、ジョブ4の印刷工程へ移行するよう制御する。但し、この際も、図35の表示の「プリント開始」キーによるプリント実行要求をユーザから受付けない。
換言すると、CPU205は、ジョブ3の上記一連の両面印刷動作の完了後にユーザから印刷開始要求を受付けることなく、自動的に、ジョブ4の処理をプリンタ部203に開始させる。具体的には、CPU205は、HD209からジョブ4の印刷データを読み出す。そしてこのジョブ4の印刷データを両面印刷で処理する。但し、この際、ジョブ1、ジョブ3と同様に処理をする。
換言すると、CPU205は、「シートの第1面と第2面のどちらの面に印刷する画像も印刷位置調整処理を行わない(画像シフト無しの)一連の両面印刷動作」を、ジョブ4の1頁目から最終頁(50頁目)まで実行するよう本印刷装置を制御する。
CPU205は、以上のような(手順1)→(手順2)→(手順3’)→(手順4’)→(手順5’)の動作を本印刷装置に実行させる。換言すると、上記ジョブ1、ジョブ3、ジョブ4の合計3つの複数ジョブを、表裏の画像の印刷位置調整処理を実行させることなく、自動的且つ連続的に、一度にまとめて、印刷可能にする。
以上のような機能も本印刷システムにて提供可能にする。尚、特定の両面印刷として、ジョブ1の1頁目と2頁目のデータを利用せずに、HDD209に登録済みのサンプルデータを利用する場合でも、同等のことを実行可能にする。但し、この場合、調整用に該データを利用しないので、位置調整する場合でも位置調整しない場合でも、上記(手順2)の後に、ジョブ1の1頁目と2頁目のデータの両面印刷から処理を開始させる。
尚、図33〜図37を用いて説明したボックス機能に関わる制御例で述べた構成要件以外は、全て、先の実施形態で述べた構成要件と同様の為、ここでは説明を省略する。
このように、ユーザによりUI部を介して選択された複数のジョブのデータを、1回のプリント実行開始要求をユーザが入力するだけで、連続的に、まとめて、プリンタ部203により印刷可能にする連続印刷機能を具備する。且つ、当該機能の実行時に、上述の制御シーケンスを実行可能にする。これにより、1度の操作でまとめて、表裏の画像の位置調整を要する両面印刷ジョブを大量に連続自動処理できる分、上記第1〜第3の実施形態における生産性よりも更に生産性を向上させる事が可能となる。このような大量ジョブを処理する環境と想定されるPOD環境にも有効活用できる、便利な印刷環境が構築可能となる。即ち、上述した全ての実施形態にて例示した効果を更に向上させる事が出来る。
このように、色々な仕組みを取り入れていることで、従来技術で想定しているような問題を未然に解消でき、両面印刷する場合における、作業者の負担軽減等、ユーザからの様々なニーズに柔軟に対応した便利な環境が構築できるようになる。又、例えば、記録材(単にシートとも呼ぶ)への両面印刷が可能な印刷装置において、印刷時の画像の位置ずれを直すための画像位置合わせを行うにあたり、操作者の作業負荷の低減を図ることが出来る等の各種効果が得られるようになる。
[他の実施形態]
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給するよう構成することによっても達成されることはいうまでもない。この場合、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することにより、上記機能が実現されることとなる。
なお、この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピ(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現される場合に限られない。例えば、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。つまり、プログラムコードがメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって実現される場合も含まれる。
101 ネットワーク
102 スキャナ
103 プリプレスサーバ
104 クライアントPC
105 MFP
106 MFP
107 紙折り機
108 くるみ製本機
109 断裁機
201 スキャナ部
202 外部I/F
203 プリンタ部
204 操作部
205 CPU
206 メモリコントローラ部
207 ROM
208 RAM
209 HDD
210 圧縮伸張部
211 センサ部
212 位置補正部
401 タッチパネル部
402 キー入力部

Claims (13)

  1. シートの第1の面及び第2の面に画像を印刷する両面印刷を行う印刷手段と、
    前記第1の面に対する画像の印刷位置と前記第2の面に対する画像の印刷位置との間のずれ量の閾値を設定する設定手段と、
    前記印刷手段が前記第1の面に対して画像を印刷した後に、当該第1の面に印刷された画像の印刷位置のずれ量を測定する第1の測定手段と、
    前記印刷手段が前記第2の面に対して画像を印刷した後に、当該第2の面に印刷された画像の印刷位置のずれ量を測定する第2の測定手段と、
    前記第1の測定手段により測定されたずれ量及び前記第2の測定手段により測定されたずれ量に基づいて、前記第1の面に印刷された画像の印刷位置と前記第2の面に印刷された画像の印刷位置との間のずれ量を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出されたずれ量が前記設定手段により設定された閾値より小さい場合に、前記第1の面及び前記第2の面に画像が印刷されたシートを第1の排出部に排出させ、前記検出手段により検出されたずれ量が前記設定手段により設定された閾値より大きい場合に、前記第1の面及び前記第2の面に画像が印刷されたシートを第2の排出部に排出させる制御手段と
    を有することを特徴とする印刷システム。
  2. 前記制御手段は、前記検出手段により検出されたずれ量が前記設定手段により設定された閾値より大きい場合に、前記第1の面に対する画像の印刷位置と前記第2の面に対する画像の印刷位置とのずれを補正することを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
  3. 前記制御手段は、前記検出手段により検出されたずれ量が前記設定手段により設定された閾値より大きい場合に、前記ずれの補正を行ったうえで、印刷をやり直すことを特徴とする請求項2に記載の印刷システム。
  4. 前記制御手段は、両面印刷でない場合には、前記ずれの補正を行わないことを特徴とする請求項2又は3に記載の印刷システム。
  5. 前記制御手段は、前記ずれの補正を行う設定がなされていない場合には、前記ずれの補正を行わないことを特徴とする請求項2乃至4の何れか1項に記載の印刷システム。
  6. 前記制御手段は、前記検出手段により検出されたずれ量に基づいて、前記第1の面に対する画像の印刷位置と前記第2の面に対する画像の印刷位置とのずれを補正することを特徴とする請求項2乃至5の何れか1項に記載の印刷システム。
  7. 前記制御手段は、前記第1の面と前記第2の面のうち何れか一方に対する画像の印刷位置をシフトさせることにより、前記第1の面に対する画像の印刷位置と前記第2の面に対する画像の印刷位置のずれを補正することを特徴とする請求項2乃至6の何れか1項に記載の印刷システム。
  8. 前記設定手段は、ユーザの指示に従って、前記第1の面に対する画像の印刷位置と前記第2の面に対する画像の印刷位置との間のずれ量の閾値を設定することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の印刷システム。
  9. 前記設定手段は、前記ユーザから受付可能な閾値に上限又は下限を設けることを特徴とする請求項8に記載の印刷システム。
  10. 前記第1の排出部は、スタックトレイであり、
    前記第2の排出部は、サンプルトレイであることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の印刷システム。
  11. 前記第1の面は、裏面であり、
    前記第2の面は、表面であることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の印刷システム。
  12. シートの第1の面及び第2の面に画像を印刷する両面印刷を行う印刷手段を有する印刷システムの制御方法であって、
    前記第1の面に対する画像の印刷位置と前記第2の面に対する画像の印刷位置との間のずれ量の閾値を設定する設定工程と、
    前記印刷手段が前記第1の面に対して画像を印刷した後に、当該第1の面に印刷された画像の印刷位置のずれ量を測定する第1の測定工程と、
    前記印刷手段が前記第2の面に対して画像を印刷した後に、当該第2の面に印刷された画像の印刷位置のずれ量を測定する第2の測定工程と、
    前記第1の測定工程において測定されたずれ量及び前記第2の測定工程において測定されたずれ量に基づいて、前記第1の面に印刷された画像の印刷位置と前記第2の面に印刷された画像の印刷位置との間のずれ量を検出する検出工程と、
    前記検出工程において検出されたずれ量が前記設定工程において設定された閾値より小さい場合に、前記第1の面及び前記第2の面に画像が印刷されたシートを第1の排出部に排出させ、前記検出工程において検出されたずれ量が前記設定工程において設定された閾値より大きい場合に、前記第1の面及び前記第2の面に画像が印刷されたシートを第2の排出部に排出させる制御工程と
    を有することを特徴とする制御方法。
  13. 請求項12に記載の制御方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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