JP5188527B2 - スイッチギヤのシャッタ開閉制御装置 - Google Patents
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Description
このため、従来においては、特許文献3に示されるように、筐体の扉の裏側にバリヤを設け、このバリヤの開閉を管理する電気錠を設けると共に高圧部分の充電状態を検知する変成器を設け、充電中は、変成器を介して電気錠に電流を流して施錠状態とし、バリヤを開閉できないようにし、また、停電中は、電気錠を開錠させてバリヤを開閉できるようにすることで、高圧受電設備の保守、点検作業中の作業者の感電事故を防止する構成が考えられている。
また、母線充電中にバリヤの開閉ができない従来技術においては、母線停電中での母線側作業は可能であるが、母線充電中において遮断器を押し込んで、遮断器の外部接触子をスイッチギヤ本体の断路部の固定接触子に接続する従来行われていた作業ができなくなる不都合もある。
さらに、母線充停電判定回路により停電状態が判定された場合、又は、遮断器が移動するレールの両脇に設けられた両解除スイッチが開成された場合にのみ、電気錠を開錠してシャッタの開方向への動きが許容されるので、作業員が意図的にシャッタを押し上げることを防ぐことが可能になる。
筐体2内の前面側最上段には、隔壁5によって遮断器室6が画成されており、その背後にケーブル室7が画成されている。隔壁5にはここに形成された開口を介して断路部8が設けられている。この断路部8は、前部が遮断器室6に臨むように設けられ、また、後部がケーブル室7に臨むように設けられており、電源側断路部8aと負荷側断路部8bとから構成されている。これら断路部8(電源側断路部8a、負荷側断路部8b)は、図2に示されているように、水平方向(図1の紙面に対して垂直方向)に三相分配設されている。
ケーブル室7の遮断器室6の下方には、図示しない配変用トランスの2次側に位置する配変2次母線16が支持碍子15によって支持されて水平方向に配置され、この配変2次母線16が母線14を介して電源側断路部8aに接続されている。また、負荷側断路部8bの各相の端子には、銅帯11を介して配電線10の端子に接続されている。
遮断器12は、それ自体公知のもので、電源側断路部8aおよび負荷側断路部8bに挿抜される外部接触子13を有した引き出し型の3相遮断器である。即ち、遮断器12は、略水平方向に突出した各相の外部接触子13を有しており、この外部接触子13を断路部8の前部から挿入して断路部内部の固定接触子に接続できるようにしている。
したがって、配変2次母線16から流れる電流は、配電線10に流れる前に、遮断器12を介して流れるようになっており、スイッチギヤ本体3内には、正常運転時において、配変2次母線16から、母線14、電源側断路部8a、遮断器12、負荷側断路部8b、銅帯11を経て配電線10につながる電路が形成され、配電線10から各需要家へ電力供給が行われるようになっている。そして、遮断器12によりこの電路に流れる負荷電流を遮断できるようにしている。
尚、図1においては、説明の便宜上、他の仕切り版や機器(試験用端子や避雷器など)等を省略している。
したがって、遮断器12の側面に設けられた係止ピン30は、遮断器12が前後することによって、回動アーム22の下側外縁によって形成されるカム面に当接し、このカム面に沿って摺動しながら回動アーム22の傾斜角を変更するようにしている。
なお、本説明は配電線箱で行っているが、他のスイッチギヤでも同様な回路(母線連絡箱等では、両母線にリレー40を設け、制御回路に並列に接続する)とすることで採用可能である。
即ち、計器用変成器39により母線14の充電が検知されてリレー40が閉成すると共に遮断器12の移動軌跡の両脇に設けられた解除スイッチ37のいずれかが閉成状態となれば、電源系統からコントローラ41に電源が供給され、コントローラ41を介して電気錠35に電源が供給されて施錠状態が形成される(電気錠35の駆動ユニットによりロッド35aが突出する)。また、リレー40が開成されるか、遮断器12の移動軌跡の両脇に設けられた解除スイッチ37の両方が開成されると、電源系統からコントローラ41への電源の供給が絶たれ、コントローラ41を介して電気錠35への電源供給が遮断されて、開錠状態が形成される(電気錠35の駆動ユニットによりロッド35aが退入する)。
この際、作業員が意図的にシャッタを押し上げるために、解除スイッチ37の一方を押圧して開成状態にしたとしても、解除スイッチ37は、他の解除スイッチ37と共に電源に対して並列接続されているため、一方の解除スイッチ37が開成されても、電気錠35に電源は供給され続けて施錠状態が維持される(電気錠35の駆動ユニットによりロッド35aが突出した状態を維持する)ので、シャッタ20を押し上げることが阻止される。
また、2つの解除スイッチ37は、遮断器12の移動軌跡の両脇に配されているので、互いに十分に離して配置されており、一人の作業員が2つの解除スイッチ37を同時に押圧して開成状態とすることは不可能であり、意図的にシャッタ20を押し上げることを確実に防ぐことが可能となる。
他の構成は、前記構成と同様であるので、同一箇所に同一符号を付して説明を省略する。このような構成においても前記構成例と同様の作用効果を有する。
さらに、上述の構成においては、レール脇に解除スイッチを設け、遮断器12に設けられた押圧板31でこの解除スイッチを押圧する構成を示したが、遮断器12の移動軌跡上に解除スイッチを設け、遮断器自体で解除スイッチを押圧する構成を採用してもよい。
3 スイッチギヤ本体
8 断路部
12 遮断器
14、16 母線
20 シャッタ
21 開閉リンク機構
35 電気錠
37 解除スイッチ
50 母線充停電判定回路
51 電気錠制御回路
Claims (2)
- スイッチギヤ本体と、前記スイッチギヤ本体に対して引出自在に設けられた引出型の遮断器と、スイッチギヤ本体内の断路部の前方を開閉するシャッタと、前記シャッタの開閉を行う開閉リンク機構とを備えたスイッチギヤに用いられ、前記シャッタの開閉動作を規制可能とするスイッチギヤのシャッタ開閉制御装置において、
前記シャッタが前記断路部の前方を閉塞している状態において前記シャッタの開方向の動きを規制可能とする電気錠と、母線の充停電状態を判定する母線充停電判定回路と、前記遮断器の移動軌跡上又はその近傍に配置され、前記遮断器が前記断路部へ所定範囲内に近接した場合に開成し、前記遮断器が前記断路部から所定範囲を超えて離反した場合に閉成する解除スイッチとを有し、
前記電気錠は、前記開閉リンク機構の動きを規制するものであり、また、前記解除スイッチは、前記遮断器が移動するレールの外側両脇に配置され、前記遮断器に設けられた押圧部材により押圧されている間に開成し、前記押圧部材から離れて押圧状態が解除された場合に閉成するものであり、
前記母線充停電判定回路により充電状態が判定され、且つ、少なくともいずれか一方の前記解除スイッチが閉成されている場合に前記電気錠を施錠して前記シャッタの開方向への動きを規制し、
前記母線充停電判定回路により停電状態が判定された場合、又は、両解除スイッチが開成された場合に前記電気錠を開錠して前記シャッタの開方向への動きを許容することを特徴とするスイッチギヤのシャッタ開閉制御装置。 - 前記開閉リンク機構は、前記遮断器の側部に設けられた押上部材によって押し上げられるアーム部材を有し、このアーム部材の押し上げに追従して前記シャッタが押し上げられて開位置へ移動することを特徴とする請求項1に記載のスイッチギヤのシャッタ開閉制御装置。
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