JP5188464B2 - 光ファイバ取付部の気密封止構造 - Google Patents

光ファイバ取付部の気密封止構造 Download PDF

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本発明は、機器および部品などの内外に挿通された光ファイバを気密に封止する光ファイバ取付部の気密封止構造に関するものである。
光通信システムに使用される機器および部品において、高い長期信頼性が求められるため、内部に設置される光通信用部品を気密に封止する場合がある。これら機器等は外殻が金属製のケースで覆われる場合が多く、光ファイバを使用する機器または部品においては、その光ファイバをこの金属製ケースにどのような気密構造によって挿通させて取り付けるかが重要な問題になる。
例えば、図15に従来の光ファイバの取付部の例を示す。図15において、樹脂被覆光ファイバ21は、半田24が充填できるように横穴22aを施した金属スリーブ22に挿通されている。樹脂被覆光ファイバ21は、金属スリーブ22内部に位置する樹脂被覆光ファイバ21の少なくとも一部の被覆部21bを除去した部分にメタライズ層21aを有するとともに、金属スリーブ22の横穴22aから半田コテ等で溶融させた半田24を流し込むことによって、金属スリーブ22とメタライズ層21aとの間が半田24で気密封止されている。また、樹脂被覆光ファイバ21は、金属スリーブ22内部に位置する被覆部21bの少なくとも一部が耐熱性熱収縮チューブ23で被覆されているとともに、被覆部21aと耐熱性熱収縮チューブ23とが金属スリーブ22に接着剤25によって接着されて封止されている(例えば、特許文献1参照)。
そして、機器のケースに設けた貫通孔に、この金属スリーブ22を挿通し、金属スリーブ22の外側面とケースとの間をロウ付け等することによって、気密封止された樹脂被覆光ファイバ21が機器に取り付けられる。
特開2006−039273号公報
金属スリーブ22の横穴22aに溶融した半田24を流し込むには、半田コテの先端を横穴22aに挿入するか、近傍に当てて、金属スリーブ22を加熱した後、半田24を半田コテと接触させて溶融させ、横穴22aに流し込む作業が行なわれる。
しかしながら、半田コテを金属スリーブ22に接触させる時間や、半田コテを当てる位置によって、金属スリーブ22が加熱される温度にばらつきが生じる。これによって、溶融した半田24を横穴22aに流し込む際に、半田24の量にばらつきが生じる。例えば、金属スリーブ22の加熱が不十分な場合には横穴22aに溶融半田24が十分に流れ込まずに、金属スリーブ22とメタライズ層21aとの間を半田24で充填できない場合がある。この場合、気密に封止できなくなる。また、加熱を過度に行なった場合、金属スリーブ22内の樹脂被覆光ファイバ21の樹脂被覆部21bが熱によって溶融して半田24内部に気体の逃げ道となる気道が形成されてしまい、気密性が確保できないという問題が生じる場合がある。
また、何度も加熱したり長時間加熱したりした場合、樹脂被覆光ファイバ21に形成されているNiメッキ21aが半田24に拡散して、樹脂被覆光ファイバ21と半田24とが接合せずに気密性が悪くなるという問題もあった。
このように従来の気密封止構造は、製造が容易でなく、気密性の確保に問題があった。
上記問題点に鑑みて本発明の光ファイバ取付部の気密封止構造は、第1領域と、この第1領域に連続するとともに前記第1領域より内径が大きい第2領域とを有する貫通孔が設けられた金属スリーブと、コアの周囲にクラッドを有し、前記クラッドの周面にわたってメタライズ層が部分的に形成されているとともに、このメタライズ層の非形成部が樹脂で被覆されている光ファイバと、を備え、前記貫通孔の前記第1領域および前記第2領域にまたがる位置において前記金属スリーブと前記メタライズ層とがロウ付けされていることを特徴とする。また、前記光ファイバが挿通されたスリーブをさらに有し、該スリーブは、一端が前記第2領域に挿入されているとともに前記光ファイバおよび前記第2領域の開口部との間に配置された接着剤によって固定されている。
本発明の光ファイバ取付部の気密封止構造において、前記貫通孔の第2領域から前記第1領域にかけて次第に内径が細くなるテーパ部を有しているのが好ましい。
また、前記貫通孔の第2領域の開口部と前記光ファイバとの間が接着剤で固定されているのが好ましい。
なお、前記スリーブは、軸方向に、前記スリーブの全長未満のスリットを少なくとも1本有する、もしくは、周方向に、スリットを少なくとも1本有するのが好ましい。
さらに、前記スリーブは、軸方向にスリットを有する割スリーブであることが好ましい。
前記割スリーブは、軸方向に、前記割スリーブの全長未満のスリットを少なくとも1本有する、もしくは、周方向に、スリットを少なくとも1本有するのが好ましい。
本発明の光ファイバ取付部の気密封止構造によれば、貫通孔の第1領域および第2領域にまたがる位置において金属スリーブとメタライズ層とをロウ付けすることによって光ファイバが気密に封止される。また、第2領域の一端側開口部に規定量の半田をセットし、これを溶融させることによって金属スリーブとメタライズ層との間に一定量の半田を供給して接合することが可能になるため、安定した気密性を確保することが容易な光ファイバ取付部の気密封止構造となる。
また、貫通孔の第2領域から第1領域にかけて次第に内径が細くなるテーパ部を有している場合、溶融した半田が第2領域から第1領域に流入しやすくでき、気密性を確保しやすい光ファイバ取付部の気密封止構造となる。
さらに、貫通孔の第2領域の開口部と光ファイバとの間が接着剤で固定されている場合、製品取り扱い時に光ファイバの曲げや引っ張り、捻転が生じた場合でも、接着剤によって光ファイバと半田接合部分に局所的な応力がかかり難くなるので、光ファイバが折れたりすることを防止することができる。
さらに、光ファイバが挿通されたスリーブをさらに有し、このスリーブは、一端が第2領域に挿入されているとともに光ファイバおよび第2領域の開口部との間に接着剤を配置した場合、光ファイバの取り扱い時に生ずる曲げや引っ張り、捻転が生じた場合でも、光ファイバが折れたりすることを防止することができる。
上記において、スリーブは、軸方向に、スリーブの全長未満のスリットを少なくとも1本有するか、または周方向に、スリットを少なくとも1本有するか、またはその両方を有する精密スリーブもしくは割スリーブであると、接着剤中に気泡が入った場合でも、スリットから脱気が容易になる。これにより、仕様環境下での温度変化において気泡の膨張収縮による、光ファイバへ負荷される曲げ応力も小さくなるために損失変動を抑制することができる。
(a)は光ファイバ取付部の気密封止構造のロウ付け前の状態を示す断面図である。(b)はロウ付け後の本発明の光ファイバ取付部の気密封止構造の実施の形態の一例を示す断面図である。 本発明の光ファイバ取付部の気密封止構造の実施の形態の他の例を示す断面図である。 本発明の光ファイバ取付部の気密封止構造の実施の形態の他の例を示す断面図である。 本発明の光ファイバ取付部の気密封止構造の実施の形態の他の例を示す断面図である。 本発明の光ファイバ取付部の気密封止構造の実施の形態の他の例を示す断面図である。 本発明の光ファイバ取付部の気密封止構造の実施の形態の他の例を示す断面図である。 本発明の光ファイバ取付部の気密封止構造の実施の形態の他の例を示す側面図である。 (a),(b)は、本発明の光ファイバ取付部の気密封止構造において用いられるスリーブの実施の形態の各例を示す側面図である。 (a),(b)は、本発明の光ファイバ取付部の気密封止構造において用いられるスリーブの実施の形態の各例を示す側面図である。 本発明の光ファイバ取付部の気密封止構造において用いられるスリーブの実施の形態の他の例を示す側面図である。 本発明の光ファイバ取付部の気密封止構造において用いられるスリーブの実施の形態の他の例を示す側面図である。 (a),(b),(c)は、本発明の光ファイバ取付部の気密封止構造において用いられるスリーブの実施の形態の各例を示す側面図である。 (a),(b)は、本発明の光ファイバ取付部の気密封止構造において用いられるスリーブの実施の形態の各例を示す側面図である。 本発明の光ファイバ取付部の気密封止構造において用いられるスリーブの実施の形態の他の例を示す側面図である。 従来の光ファイバ取付部の気密封止構造の例を示す断面図である。
以下、本発明の光ファイバ取付部の気密封止構造について、図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の光ファイバ取付部の気密封止構造の実施の形態の一例を示す断面図であり、(a)はロウ材が溶融前の状態を説明する断面図であり、(b)はロウ材が溶融硬化した後の本発明の光ファイバ取付部の気密封止構造を示す断面図である。
図1において、1は光ファイバのクラッドが部分的に露出された露出部1aを有し、その両側は樹脂で被覆されている光ファイバ、2は露出部1aのクラッド外周面にわたって周回させて形成されたメタライズ層、3は金属スリーブを示す。金属スリーブ3は、第1領域4aとこれに連続する第2領域4bとから成る貫通孔4を一端から他端にかけて有し、第1領域4aより内径の大きい第2領域4bが金属スリーブ3の一端側(図1においては上側)に開口するように配置されている。また、5は貫通孔4の第1領域4aおよび第2領域4bにまたがる位置において金属スリーブ3とメタライズ層2とを接合するロウ材を示す。
光ファイバ1は、ロウ材によって封止する個所の被覆が除去され、光ファイバ1のクラッドが露出された露出部1aが設けられている。そして、このクラッド表面に、ロウ材5の濡れ性を良くするためNi層およびAu層等から成るメタライズ層2が形成されている。露出部1aの両側には光ファイバの周囲にナイロン、ポリエステルエラストマー等の樹脂が被覆された樹脂被覆部1bがあり、これによって光ファイバ1を保護している。
ここで光ファイバ1の露出部1aは、化学処理により被覆を溶かして除去するのがよく、光ファイバ1のクラッド表面の物理的損傷を少なくすることができる。
金属スリーブ3は、第1領域4aより内径の大きい第2領域4b(以下、大内径部4bともいう)と光ファイバ1の樹脂被覆部1bの直径より僅かに大きい内径を有する第1領域4a(以下、小内径部4aともいう)とからなる貫通孔4を軸方向に有した筒体であり、ロウ材5との接合面を広くすることができる。貫通孔4の内周面を含めた金属スリーブ3の内外表面には、ロウ材5による接合が容易となるようにNiメッキおよびAuメッキが順次施されている。また、大内径部4bの内径は、光ファイバ1の露出部1aの直径とロウ材5のプリフォームの厚さとを合わせたものより僅かに大きくなるように形成する。
金属スリーブ3の材質は上記メッキを施した真鍮、ステンレス鋼、Ni鋼、コバール等の金属の他に、熱膨張係数の小さなアルミナ、ジルコニア等のセラミック系材料、ガラス系材料等の無機材料の表面に金属メッキを施したものでもよい。
これらの組立は、先ず、光ファイバ1を金属スリーブ3の貫通孔4に通す。光ファイバ1は、メタライズ層2が形成された露出部1aが小内径部4aおよび大内径部4bをまたがる位置に配置されるようにする。なお、メタライズ層2が形成された露出部1aの上端は、大内径部4b内に配置されるが、溶融したロウ材5が長時間樹脂被覆部1bと接触すると樹脂被覆1bが溶融して変形する可能性があるため、溶融半田ロウ材5から十分離れるように配置することが望ましい。例えば、図1において、露出部1aの上端は大内径部4bの外側になるように配置している。
次に、ロウ材5のプリフォームを光ファイバ1に通し、図1(a)に示すように露出部1aと大内径部4bの内壁との間に設置する。
ロウ材5はペースト状でも使用可能で、光ファイバ1と大内径部4bの内壁との間に充填するように注入してもよいが、規定量のロウ材5に管理しやすいことから、長さと直径で容易にその量を管理できる線状のものを光ファイバ1の直径より僅かに太い内径を有するコイル状に巻いたものか、円筒状に成形したプリフォーム状が望ましい。図1(a)においては線状のロウ材5をコイル状に巻いたプリフォームを使用した場合を示す。
ロウ材5には半田等の低温溶融ロウ材5が用いられる。半田は、錫−鉛系の共晶系半田でも使用可能であるが、鉛環境汚染の問題からSn−Ag合金、Sn−Bi合金、Sn−Cu合金を主成分とした無鉛半田を用いるのが望ましい。
ロウ材5を大内径部4bの内側に設置した後、大内径部4bが上側になるように金属スリーブ3をほぼ垂直に支持し、ロウ材5を溶融させてメタライズ層2と貫通孔4の内側とを接合する。
接合に際しては、光ファイバ1への熱的ダメージを考慮し、ロウ材5のある場所を局所加熱する方法が望ましい。そのため、交流電流によって被加熱物の表面付近に高密度のうず電流を発生させ、そのジュール熱で被加熱物を加熱する高周波誘導加熱装置を使用するのが望ましい。高周波誘導加熱は被加熱物の単位面積に供給される単位時間当りのエネルギーが大きいため、非常に短時間で被加熱物を加熱することが可能であると同時に、電流を切ることにより短時間で加熱を停止させることが可能である。そのため、ロウ材5の溶融時に樹脂被覆1b等への熱的ダメージを最小限にとどめることができる。このような高周波誘導加熱装置のコイルが大内径部4bのロウ材5を取り囲む位置に配置され、小内径部4aや光ファイバ1の樹脂被覆部1bは極力加熱されないようにセットし、高周波誘導加熱装置のスイッチを入れる。
完全にロウ材5が溶融した時点で高周波誘導加熱装置の電流を遮断し、エネルギー供給を停止する。溶融したロウ材5は、一部が小内径部4aに流れるが、小内径部4aには高周波誘導加熱装置からのエネルギーは供給されていないため、小内径部4aに流れ込みながらも冷却が始まる。そして、小内径部4aに流れ込んだロウ材5は光ファイバ1の樹脂被覆部1bに接触する位置付近で固化する。最初に固化した部分が溶融ロウ材5に対して栓の役割を果たし、それ以上、下部へのロウ材5の流れ込みを抑制する。これによって、小内径部4aにロウ材5が充填され、金属スリーブ3と光ファイバ1の露出部1aに形成されたメタライズ層2とがロウ材によって接合され、これらの間の気密性が確保される。
図1(b)は、このようにして接合された本発明の光ファイバ取付部の気密封止構造を模式的に示す。
ここで、図2に示すように、大内径部4bと小内径部4aとの間に、大内径部4bから小内径部4aにかけて次第に内径が細くなるテーパ部4cを設けることにより、溶融ロウ材5が小内径部4bへと流れ込み易くなるため、安定した気密封止性を確保することができる。なお、図2は図1に対して貫通孔4にテーパ部4cが設けられた金属スリーブ3が用いられている本発明の光ファイバ取付部の気密封止構造を示す断面図で、その他は図1と同じである。したがって、その他の部分についての説明は省略する。
ところで、図1、図2に示される本発明の実施形態例のようにロウ材5によって固定した光ファイバ取付部の気密封止構造では、光ファイバ1に曲げや引っ張り、捻転が生じた場合、メタライズ層2とロウ材5との接合部位に応力集中が生じ、光ファイバが折れたり切断したりする可能性がある。そのため、図3に示すように、ロウ材5の表面の大内径部4b内に樹脂接着剤6を注入し、光ファイバ1の樹脂被覆部1bまで接着剤6によって覆って硬化させるのが望ましい。これにより、光ファイバ1の曲げ、引っ張り、捻転で生ずる応力は樹脂被覆1bと接着剤6の接合部位で吸収されるために破断を防止することが可能である。なお、樹脂接着剤6は金属スリーブ3から光ファイバ1の樹脂被覆部1bにかけて先細りに固化させるのが好ましい。
さらに、接着剤6を樹脂被覆部1b外周面に塗布することが困難な場合は、図4に示すように、大内径部4bに接着剤6を充填した後、円筒状のスリーブ7を大内径部4bに挿入するとよい。これにより、スリーブ7の円筒体内に毛細管現象によって接着剤6が上昇して接着剤6を樹脂被覆1bに接触させることが可能である。また、スリーブ7が光ファイバ1の曲げを抑制するため、工程での光ファイバ1の折れ等を防止することができる。スリーブ7は金属の他、セラミックスやガラス等でも機能を十分果たす。
また、上述の接着工程において、接着剤6内に気泡が内在する場合がある。それを除去するために真空脱泡を施すが、図11に示すように、スリーブ7にスリット10が設けられた割スリーブ11を用いることにより、内在気泡はスリット10から脱気されやすくなる。これにより、接着剤6内の気泡は低減されることから、仕様環境下での温度変化において気泡が膨張収縮を繰り返すことによって、光ファイバ1に曲げ応力が負荷されることが少なくなるために損失変動を抑制することができる。スリット幅は0.3mmからファイバ被覆1bの外径未満の範囲が望ましい。
その他、スリーブ7に設けられるスリット12の例として、図8(a),(b)の各例に示したように、精密スリーブ7の軸方向に精密スリーブ7の全長未満のスリット12を少なくとも1本設けるようにしてもよい。図8(a),(b)においては、スリーブ7の全長の1/3程度の長さのスリットが、スリーブ7の一端または両端に4本設けられた例を示す。スリットの本数を複数本設けることにより、脱気をより容易にできる。
また、図9(a),(b)の各例に示すように、スリーブ7の周方向に1周未満の長さのスリット13を少なくとも1本設けるようにしてもよい。図9(a),(b)においては、スリーブ7の周方向の2/3程度の長さのスリット13が2本設けられている例を示す。スリット13は、スリーブ7の長さ方向に対して上下同じ位置に設けてもよいし、周方向で180度異なる位置に設けてもよい。
さらに、図10で示すようにスリット12,13を組み合わせた精密スリーブ7の他、図12〜図14の各例で示した軸方向のスリット12,周方向のスリット13を有するもしくはスリット12,13組み合わせた割スリーブであってもよく、接着剤6に内在する気泡を脱気しやすくすることができる。
なお、図4に示す光ファイバ取付部の気密封止構造において、小内径部4a内の光ファイバ1は、金属スリーブ3に保護されており、曲げに対しては抑制が働くものの、引っ張りや捻転に対しては、露出部1aとロウ材5との接合部に応力集中が生じてしまう。そのため、図5,図6に示すように、金属スリーブ3から光ファイバ1が突出する部分に接着剤8を塗布して光ファイバ1を固定することにより応力集中を緩和させて破断を防止するのが望ましい。
接着剤6,8は、光ファイバ1の樹脂被覆1bへの熱ダメージを考慮し、可視光硬化接着剤やUV光硬化接着剤か、樹脂被覆1bが変質しない温度以下で硬化できる熱硬化接着剤等が使用可能である。また、弾力性を有し可撓性を有するものが望ましい。
さらに、図6に示すように、金属スリーブ3外周部に段差9を設けることにより、金属スリーブ3を機器の気密ケースにロウ付け接合する際の位置決め等が容易となり、作業を容易にできる形状となる。また、機器の気密ケースの内外に気圧差等が生じる場合があるが、この場合は大内径部4b側を気圧の大きい側に取り付けるとよい。金属スリーブ4の段差9も、気圧の大きい側の外径が太くなる段差9の方向とするとよい。
次に本発明の光ファイバ取付部の一実施例による気密封止構造における気密性試験の結果を以下に示す。
図5に示した実施形態と、図15に示した従来の光ファイバ取付部を各10本作製し、ヘリウムリーク試験による気密性試験を行なった。従来構造品は前述の通り、半田コテを用いて金属スリーブ22の横穴22aから溶融した半田24を流し込んで封止した。外観上明らかに半田24量が不足している試験品については、追加で半田24を供給して所望の半田24量とした。表1の半田供給回数の欄に、この加熱回数を示す。
本発明の光ファイバ取付部の気密構造を有する試験品は、高周波誘導加熱装置で半田溶融させて作製した。高周波誘導加熱装置の電流値、加熱時間を規定量の半田5が溶融する所望値に設定しており、本発明による試験品は全て1回の加熱で所望の位置に半田5によって接合が可能であることが確認できた。また、半田5の供給量にばらつきが無く、複数回加熱作業を行なう必要が無いため、半田コテによる作業に対して、作業の安定化と作業時間の短縮が可能であった。
そして、従来構造による試験品(従来構造品)と本発明による試験品(本発明構造品)のヘリウムリーク試験を行なった。その結果を表1に示す。
従来構造品はヘリウムリーク試験の測定結果を上限として、変動が見られるが、本発明構造品ではいずれもヘリウムリーク試験の測定限界を示し、気密性が向上していることが確認できた。従来構造品の場合、半田24充填のばらつきにより、微小な気道が発生していると考えられるが、本発明構造品は気道が全て遮断され、従来構造品に対して高い気密性能が確保できていると考えられる。
なお、本発明は上述の実施の形態および実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内であれば種々の変更は可能である。
また、上記実施の形態の説明において上下左右という用語は、単に図面上の位置関係を説明するために用いたものであり、実際の使用時における位置関係を意味するものではない。
1:光ファイバ
1a:露出部
1b:樹脂被覆部
2:メタライズ層
3:金属スリーブ
4:貫通孔
4a:小内径部
4b:大内径部
4c:テーパ部
5:ロウ材
6:接着剤
7:スリーブ
8:接着剤
9:段差
10:スリット
11:割スリーブ
12:スリット
13:スリット

Claims (6)

  1. 第1領域と、該第1領域に連続するとともに前記第1領域より内径が大きい第2領域とを有する貫通孔が設けられた金属スリーブと、
    コアの周囲にクラッドを有し、前記クラッドの周面にわたってメタライズ層が部分的に形成されるとともに、該メタライズ層の非形成部が樹脂で被覆されている光ファイバと、
    該光ファイバが挿通されたスリーブと、
    を備え、
    前記貫通孔の前記第1領域および前記第2領域にまたがる位置において前記金属スリーブと前記メタライズ層とがロウ付けされており、前記スリーブは、一端が前記第2領域に挿入されているとともに前記光ファイバおよび前記第2領域の開口部との間に配置された接着剤によって固定されていることを特徴とする光ファイバ取付部の気密封止構造。
  2. 前記貫通孔の第2領域から前記第1領域にかけて次第に内径が細くなるテーパ部を有していることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ取付部の気密封止構造。
  3. 前記貫通孔の第2領域の開口部と前記光ファイバとの間が接着剤で固定されていることを特徴とする請求項1または2記載の光ファイバ取付部の気密封止構造。
  4. 前記スリーブは、軸方向に、前記スリーブの全長未満のスリットを少なくとも1本有していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光ファイバ取付部の気密封止構造。
  5. 前記スリーブは、軸方向にスリットを有する割スリーブであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光ファイバ取付部の気密封止構造。
  6. 前記スリーブは、周方向に、スリットを少なくとも1本有していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光ファイバ取付部の気密封止構造。
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