JP2019158907A - 光ファイバ封止構造体及び光ファイバ封止構造体の製造方法 - Google Patents

光ファイバ封止構造体及び光ファイバ封止構造体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ハンダ封止領域で光ファイバの引き留め力を十分確保すること。
【解決手段】光ファイバ封止構造体10は、スリーブ11と、スリーブに挿通された光ファイバ3と、スリーブの内壁と光ファイバとの間を封止するハンダ13とを備える。光ファイバの被覆の除去された被覆除去部3Cが、スリーブ11の内部に位置している。被覆除去部3Cに塗布した結合剤の上で硬化性樹脂を硬化させることによって被覆除去部3Cから突出しつつ被覆除去部3Cに固定されたアンカー部15が、被覆除去部3Cの一部に設けられている。ハンダ13は、アンカー部15及びアンカー部15の設けられていない被覆除去部3Cの周囲を封止する。
【選択図】図2

Description

本発明は、光ファイバ封止構造体及び光ファイバ封止構造体の製造方法に関する。
光変調器や受信モジュールなどの光デバイスでは、筐体内の気密性を確保する必要がある。このため、光デバイスの筐体に、光ファイバを引き込むための管状のスリーブが設けられ、スリーブの内壁とスリーブに挿通させた光ファイバとの隙間をハンダ等で封止して、光ファイバ封止構造体を構成することが行われている(例えば特許文献1参照)。
特開2014−215446号公報
特許文献1には、従来の光ファイバ封止構造体の一例として、被覆を除去した光ファイバ(ベアファイバ)の表面にメッキを施して、表面にメッキを施されたメタライズファイバと金属スリーブとの間をハンダによって気密封止した構造が示されている。しかし、メタライズファイバの製造には高いメッキ加工技術が要求されるため、高コストな構造になってしまう。
また、特許文献1には、従来の光ファイバ封止構造体の他の例として、被覆を除去した光ファイバ(ベアファイバ)と金属スリーブとの間を低融点ガラスによって気密封止した構造が示されている。しかし、この構造では、被覆を除去した光ファイバが金属スリーブから露出するため、光ファイバが損傷しやすくなる。また、低融点ガラスも高価であるため、高コストな構造になってしまう。
また、特許文献1には、上記の従来構造の問題を解決するための光ファイバ封止構造体として、被覆を除去した光ファイバ(ベアファイバ)の表面を、導電性粉体と樹脂バインダーとの混合硬化物で覆い、その混合硬化物と金属スリーブとの間をハンダによって気密封止した構造が示されている。しかし、この構造では、樹脂混合物がハンダ封止領域を貫通するため、樹脂を通じて水分が侵入するおそれがあり、気密性の確保が難しい。
また、特許文献1記載のいずれの光ファイバ封止構造体においても、金属スリーブの内部に光ファイバ挿通穴を有するフェルールが設けられており、構造が複雑になったり、部品点数が増えたりして、高コストな構造になってしまう。
加えて、特許文献1記載のいずれの光ファイバ封止構造体においても、ハンダや低融点ガラスなどで封止する封止領域とは別に、樹脂形成領域(引留部)が設けられている。樹脂形成領域では、光ファイバと金属スリーブとの間を樹脂によって固定して、光ファイバの長手方向に沿って引っ張り力が作用しても光ファイバが金属スリーブから抜けないように、光ファイバを引き留める引留部としての機能を果たしている。しかし、封止領域とは別に樹脂形成領域を設けた構造であるため、金属スリーブの全長が長くなってしまう。
一方、金属スリーブを短縮化するために、単に樹脂形成領域を省略しただけでは、光ファイバの長手方向に沿って引っ張り力が作用したときに、光ファイバが金属スリーブから抜けるおそれがある。特に、ハンダ封止領域では、被覆を除去した光ファイバ(ベアファイバ:ガラス)とハンダとの結合力が弱いため、ハンダ封止領域で光ファイバの引き留め力を十分確保することが困難であった。
本発明は、ハンダ封止領域で光ファイバの引き留め力を十分確保することを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、スリーブと、前記スリーブに挿通された光ファイバと、前記スリーブの内壁と前記光ファイバとの間を封止するハンダとを備え、前記光ファイバの被覆の除去された被覆除去部が、前記スリーブの内部に位置しており、前記被覆除去部に塗布した結合剤の上で硬化性樹脂を硬化させることによって前記被覆除去部から突出しつつ前記被覆除去部に固定されたアンカー部が、前記被覆除去部の一部に設けられており、前記ハンダは、前記アンカー部及び前記アンカー部の設けられていない前記被覆除去部の周囲を封止することを特徴とする光ファイバ封止構造体である。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、ハンダ封止領域で光ファイバの引き留め力を十分確保することができる。
図1Aは、第1実施形態の光アセンブリ1の説明図である。図1Bは、第1実施形態の光ファイバ封止構造体(封止構造体10)の上面図である。図1Cは、第1実施形態の光ファイバ封止構造体(封止構造体10)の側面図である。 図2は、第1実施形態の封止構造体10の断面図である。 図3A〜図3Cは、第1実施形態のアンカー部15の形成工程の説明図である。 図4は、金属スリーブ11にハンダ13を充填する様子の断面説明図である。 図5は、第2実施形態の光ファイバ封止構造体の断面図である。 図6A〜図6Cは、第2実施形態の中間アンカー部15Cの形成工程の説明図である。
後述する明細書及び図面の記載から、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
スリーブと、前記スリーブに挿通された光ファイバと、前記スリーブの内壁と前記光ファイバとの間を封止するハンダとを備え、前記光ファイバの被覆の除去された被覆除去部が、前記スリーブの内部に位置しており、前記被覆除去部に塗布した結合剤の上で硬化性樹脂を硬化させることによって前記被覆除去部から突出しつつ前記被覆除去部に固定されたアンカー部が、前記被覆除去部の一部に設けられており、前記ハンダは、前記アンカー部及び前記アンカー部の設けられていない前記被覆除去部の周囲を封止することを特徴とする光ファイバ封止構造体が明らかとなる。このような封止構造体によれば、ハンダ封止領域で光ファイバの引き留め力を十分確保することができる。
前記アンカー部は、前記光ファイバの長手方向の一方側に向いた面と、他方側に向いた面とを有することが望ましい。これにより、光ファイバがどちらの方向に引っ張られても、光ファイバを引き留めることができる。
前記アンカー部は、前記被覆除去部の両端に形成されていることが望ましい。これにより、被覆除去部の一端側には他端側を向いた面を有するアンカー部が形成され、他端側には一端側を向いた面を有するアンカー部が形成されるため、光ファイバがどちらの方向に引っ張られても、光ファイバを引き留めることができる。
前記アンカー部は、前記被覆除去部の中間部に形成されていることが望ましい。これにより、光ファイバがどちらの方向に引っ張られても、単体のアンカー部によって光ファイバを引き留めることができる。
前記結合剤は、シランカップリング剤であることが望ましい。これにより、クラッドと硬化性樹脂との結合力を高めることができる。
光ファイバの被覆を除去して被覆除去部を形成すること、前記被覆除去部に結合剤を塗布すること、前記被覆除去部の前記結合剤の上に塗布した硬化性樹脂を硬化させることによって、前記被覆除去部から突出しつつ前記被覆除去部に固定されたアンカー部を前記被覆除去部の一部に形成すること、前記アンカー部の形成された前記被覆除去部がスリーブの内部に位置するように、前記スリーブに前記光ファイバを挿通させること、前記スリーブの内部にハンダを充填して、前記スリーブの内壁と前記光ファイバとの間を封止すること、を行う光ファイバ封止構造体の製造方法が明らかとなる。このような製造方法によれば、ハンダ封止領域で光ファイバの引き留め力を十分確保することができる光ファイバ封止構造体を製造できる。
前記光ファイバを保持する治具によって前記スリーブの開口を塞ぎつつ、前記スリーブに設けられた充填口から前記ハンダを充填することが望ましい。これにより、ハンダの流出を防ぎ、スリーブの内部に隙間無くハンダを充填することができる。
===第1実施形態===
図1Aは、第1実施形態の光アセンブリ1の説明図である。図1Bは、第1実施形態の光ファイバ封止構造体(封止構造体10)の上面図である。図1Cは、第1実施形態の光ファイバ封止構造体(封止構造体10)の側面図である。
光ファイバの一端には、封止構造体10及びフェルール21が設けられており、他端には光コネクタ22(ここではLCコネクタ)が設けられている。封止構造体10は、フェルール21と光コネクタ22との間に配置されている。以下の説明では、封止構造体10から見て図中右側のことを「フェルール側」と呼び、逆側(図中左側)のことを「コネクタ側」と呼ぶことがある。
フェルール21は、光ファイバ3を保持する部材である。ここでは、フェルール21は、ファイバ穴を有するガラスフェルールであり、端面が斜め研磨されている。但し、フェルール21は、この形状・材質に限られるものではない。なお、フェルール21に保持された光ファイバ3の端面と、光デバイスの筐体100(図2の点線参照)の内部の光素子(例えば発光素子、受光素子等)との間において、光信号が入出力することになる。
フェルール21は、光デバイスの筐体100の内部に収容され、光デバイスの光素子と光ファイバ3とを接続することになる。光変調器や受信モジュールなどの光デバイスの筐体100の内部は、気密性を確保する必要がある。このため、光デバイスの筐体100に管状(円筒状)のスリーブ(図2の点線参照)が設けられ、スリーブの内壁と封止構造体10との間を封止することによって、光ファイバ3を筐体100内に引き込みつつ、光デバイスの気密性を確保することになる。
光ファイバ3は、コアとクラッドとを有している。クラッドは、一層であってもよいし、多層であってもよい。つまり、光ファイバ3は、シングルクラッドファイバでも良いし、マルチクラッドファイバであっても良い。クラッドの外側は被覆で覆われている。但し、後述するように、封止構造体10の内部には、光ファイバ3の被覆を除去した部位(被覆除去部3C:図2参照)が存在する。クラッドの外径は例えば125μmであり、被覆の外径は例えば0.25mm、0.5mm又は0.9mm等となる。光ファイバ3は1本でも良いし、2本以上でも良い。また、光ファイバ3は偏波保持光ファイバ(例えばPANDA形光ファイバ)でも良いし、シングルモード光ファイバでも良いし、他の種類の光ファイバでも良い。
本実施形態では、封止構造体10とフェルール21との間の光ファイバ3(フェルール側の光ファイバ)は被覆された状態であり、封止構造体10とフェルール21との間ではクラッドは露出していない。このため、光ファイバ3の損傷を抑制できる。
また、本実施形態では、封止構造体10と光コネクタ22との間の光ファイバ3(コネクタ側の光ファイバ)も被覆された状態であり、封止構造体10とフェルール21との間ではクラッドは露出していない。このため、光ファイバ3の損傷を抑制できる。
更に、本実施形態では、封止構造体10からコネクタ側の光ファイバ3はルースチューブ等の保護チューブ5に覆われている。保護チューブ5は、ポリエステルエラストマー等の柔軟で丈夫な管状の部材である。但し、封止構造体10からコネクタ側の光ファイバ3が保護チューブ5で覆われていなくても良い。封止構造体10のコネクタ側の端面と、保護チューブ5との段差部には保護用接着剤10Aが塗布されている。これにより、保護チューブ5(及び光ファイバ3)の損傷を抑制している。
コネクタ側の光ファイバ3には、予めブーツ25が挿通されている。ブーツ25は、光デバイスの筐体100のスリーブに封止構造体10を取り付けた後、封止構造体10からコネクタ側に延び出る光ファイバ3(保護チューブ5)の外周を覆い、光ファイバ3を保護するための部材である。
図2は、第1実施形態の光ファイバ封止構造体(封止構造体10)の断面図である。封止構造体10は、金属スリーブ11と、光ファイバ3と、金属スリーブ11の内壁と光ファイバ3との間を封止するハンダ13とを備えている。
金属スリーブ11は、光ファイバ3を挿通させる管状(円筒状)の部材である。管状の金属スリーブ11の両端は開口しており、この開口から光ファイバ3が挿通されている。管状の金属スリーブ11は、光ファイバ3の外周を覆うように配置されている。金属スリーブ11の内壁と光ファイバ3の外周との間は離間しており、その間にはハンダ13が充填されている。管状の金属スリーブ11の側面には、ハンダ13を充填するための充填口11Aが形成されている。
金属スリーブ11の材質は、光ファイバ3に用いられるガラスに近い熱膨張率を有する材料が望ましく、例えば、ステンレス、Fe−Co−Ni合金、Fe−Ni合金などが好ましい。但し、金属スリーブ11の材質は、これらに限られるものではない。また、金属スリーブ11の内壁にメッキ(例えば金メッキ)が施されていても良い。これにより、ハンダ13と金属スリーブ11の内壁との密着性を向上させることができる。
金属スリーブ11の内部において、光ファイバ3は、一部の被覆を除去した被覆除去部3Cを有する。被覆除去部3Cは、クラッドの露出した光ファイバ3(ベアファイバ、裸光ファイバ)である。本実施形態では、被覆除去部3Cの光ファイバ3(ベアファイバ、裸光ファイバ)にはメッキ処理等は施されていない。このため、メッキ処理の必要なメタライズファイバと比べて、本実施形態の光ファイバ3は安価に構成できる。
被覆除去部3Cは、長手方向全域にわたって、金属スリーブ11に覆われている。言い換えると、被覆除去部3Cの長さは、金属スリーブ11の長さよりも短い。このため、金属スリーブ11の内部には、被覆除去部3Cの前後の被覆(第1被覆部3A及び第2被覆部3B)の一部も配置されている。
金属スリーブ11の内部において、光ファイバ3は、第1被覆部3Aと、第2被覆部3Bとを有する。第1被覆部3Aは、クラッドが被覆された部位であり、被覆除去部3Cよりもフェルール側の部位である。第2被覆部3Bは、クラッドが被覆された部位であり、被覆除去部3Cよりもコネクタ側の部位である。言い換えると、光ファイバ3から一部の被覆を除去して被覆除去部3Cを形成したとき、被覆の残ったフェルール側の光ファイバ3が第1被覆部3Aとなり、被覆の残ったコネクタ側の光ファイバ3が第2被覆部3Bとなり、第1被覆部3Aの一部と第2被覆部3Bの一部が被覆除去部3Cとともに金属スリーブ11の内部に配置されている。
本実施形態では、第2被覆部3Bは、保護チューブ5(ここではルースチューブ)に覆われている。本実施形態では、第2被覆部3Bの端部の位置と保護チューブ5の端部の位置が一致しているが、第2被覆部3Bの端部が保護チューブ5から突出しても良い。また、第2被覆部3Bが保護チューブ5に覆われていなくても良い。第2被覆部3Bと保護チューブ5との隙間には接着剤が塗布されている。これにより、第2被覆部3Bに保護チューブ5を固定できるとともに、第2被覆部3Bと保護チューブ5との隙間が目止めされる。
ハンダ13は、金属スリーブ11の内壁と光ファイバ3との間を封止する封止部材である。金属スリーブ11の内部にハンダ13を充填して封止することによって、光デバイスの筐体100(図2の点線参照)に光ファイバ3を引き込みつつ、光デバイスの筐体100内の気密性を確保することができる。また、後述するように、金属スリーブ11の内部にハンダ13を充填して封止することによって、被覆除去部3Cを固定して光ファイバ3を封止構造体10に引き留めることができる。つまり、本実施形態のハンダ13は、気密性確保のための封止機能と、光ファイバ3の引き留め機能(後述)とを有している。本実施形態では、ハンダ封止領域で光ファイバ3の引き留めを行うため(後述)、ハンダ封止領域と光ファイバ引き留め領域とを別々に設けた場合と比べると、封止構造体10(金属スリーブ11)の短縮化を図ることができる。
ハンダ13によって、金属スリーブ11の内壁と被覆除去部3Cとの間が封止されている。これにより、クラッドの露出した光ファイバ3(ベアファイバ、裸ファイバ)がハンダ13によって覆われるため、光ファイバ3の損傷を抑制できる。また、金属スリーブ11の内壁と被覆除去部3Cとの間だけでなく、金属スリーブ11の内壁と第1被覆部3Aとの間、及び、金属スリーブ11の内壁と第2被覆部3Bとの間もハンダ13によって封止されている。これにより、被覆の剥き際(クラッドと被覆との段差部)がハンダ13によって覆われるため、光ファイバ3の損傷を抑制できる。
ハンダ13は、冷却過程で膨張することが望ましい。これにより、封止構造体10の封止性能を向上させることができる。また、これにより、光ファイバ3の引き留め力を向上させることができる。但し、冷却過程で膨張しなくても良く、一般的な無鉛ハンダでも良い。また、ハンダ13は、例えばBi−Sn系の合金でも良い。なお、封止構造体10の金属スリーブ11の外面と光デバイスの筐体100とを気密封止する際に加熱工程を有する場合があり、このような後工程で封止構造体10のハンダ13が再溶融することを避けるために、ハンダ13の溶融温度が後工程における加熱温度よりも高いことが好ましい。例えば、ハンダ13の融点は、120℃以上であることが望ましく、ここでは130〜170℃である。また、光ファイバ3の被覆(第1被覆部3A及び第2被覆部3B)の劣化を抑制するため、ハンダ13の融点は300℃以下が望ましく、250℃以下が好ましい。
本実施形態では、被覆除去部3Cの一部にアンカー部15を形成されている。アンカー部15は、光ファイバ3を引き留めるための部位であり、被覆除去部3Cから突出しつつ被覆除去部3Cに固定された部位(被覆除去部3Cに固着した部位)である。本実施形態では、光ファイバ3の長手方向に沿って引っ張り力が作用したときに、被覆除去部3Cから突出したアンカー部15がハンダ13によって所定位置に引き留められて、光ファイバ3が金属スリーブ11から抜けたりズレたりすることを抑制している(光ファイバ3が封止構造体10に引き留められる)。後述するように、アンカー部15は、被覆除去部3Cに塗布した結合剤151の上に硬化性樹脂152(接着剤)を硬化させることによって形成されている。
なお、仮に被覆除去部3Cの全領域にアンカー部15を形成した場合には、金属スリーブ11の内部のハンダ封止領域を貫通するように、樹脂で構成された部位(第1被覆部3A、アンカー部15及び第2被覆部3B)が配置されるため、樹脂を通じて水分が進入するおそれがあり、気密性の確保が不十分になってしまう。これに対し、本実施形態では、アンカー部15は被覆除去部3Cの一部に設けられるだけであり、アンカー部15の設けられていない被覆除去部3Cの周囲がハンダ13で封止されているため、この部位で水分の進入を遮断できるため、気密性を確保することができる。
本実施形態のアンカー部15は、被覆除去部3Cの両端に形成されている。言い換えると、本実施形態のアンカー部15は、第1アンカー部15A(フェルール側アンカー部)と、第2アンカー部15B(コネクタ側アンカー部)とを有する。第1アンカー部15Aは、コネクタ側に向いたテーパ面を有し、このテーパ面がハンダ13と接触している。これにより、コネクタ側の光ファイバ3がコネクタ側に引っ張られても、第1アンカー部15Aのテーパ面がハンダ13によって引き留められて、光ファイバ3が引き留められることになる。同様に、第2アンカー部15Bは、フェルール側に向いたテーパ面を有し、このテーパ面がハンダ13と接触している。これにより、フェルール側の光ファイバ3がフェルール側に引っ張られても、第2アンカー部15Bのテーパ面がハンダ13によって引き留められて、光ファイバ3が引き留められることになる。このように、アンカー部15が、長手方向の一方側に向いた面と、他方側に向いた面とを有していれば、光ファイバ3がどちらの方向に引っ張られても、光ファイバ3を引き留めることができる。
なお、アンカー部15は、本実施形態のテーパ面のような傾斜面を持つものに限られるものではない。例えば、アンカー部15は、長手方向に対して垂直な平面を有しても良い。また、後述するように、アンカー部15が湾曲面や球面を有しても良い。
図3A〜図3Cは、第1実施形態のアンカー部15の形成工程の説明図である。ここでは、第1アンカー部15Aの形成工程について説明するが、第2アンカー部15Bの形成工程も同様である。
まず、図3Aに示すように、光ファイバ3の被覆が一部除去されることによって、被覆除去部3Cが形成される。なお、被覆を除去する長さは、金属スリーブ11の長さよりも短い。光ファイバ3から一部の被覆を除去して被覆除去部3Cを形成したとき、被覆の残った光ファイバ3が第1被覆部3A(及び第2被覆部3B)となる。本実施形態では、被覆除去部3C(ベアファイバ、裸光ファイバ)にはメッキ処理等は施さない。このため、メッキ処理の必要なメタライズファイバと比べて、被覆除去部3Cの形成は安価で容易である。
次に、図3Bに示すように、被覆除去部3Cの端部に結合剤151が塗布される。結合剤151は、被覆除去部3C(ガラス)と硬化性樹脂152(後述)とを結合させる物質である。結合剤151を塗布することによって、後述する硬化性樹脂152を被覆除去部3Cに固着させることができる。本実施形態では、結合剤151として、シランカップリング剤が用いられている。結合剤151を塗布する長さは、第1アンカー部15Aを形成する長さ程度(若干長い程度)である。
次に、図3Cに示すように、結合剤151の上に硬化性樹脂152を塗布し、硬化性樹脂152を硬化させる。ここでは、硬化性樹脂152として、エポキシ樹脂が用いられている。但し、硬化性樹脂152は、エポキシ樹脂に限られるものではなく、他の熱硬化性樹脂でも良いし、紫外線硬化性樹脂でも良い。硬化性樹脂152が硬化することによって、アンカー部15が形成される。本実施形態では、結合剤151の上に塗布された硬化性樹脂152を硬化させることによってアンカー部15を形成するため、硬化性樹脂152が被覆除去部3C(ガラス)に安定的に固着し、アンカー部15が被覆除去部3Cに強固に固定される。
本実施形態では、被覆除去部3Cの端部に硬化性樹脂152を塗布するため、被覆の剥き際(クラッドと被覆との段差部)で濡れ広がった硬化性樹脂152の表面張力の働きによってアンカー部15のテーパ面が形成される。このテーパ面は、コネクタ側に向いた面となる。後述するハンダ封止後、このテーパ面がハンダ13と接触することによって、コネクタ側の光ファイバ3がコネクタ側に引っ張られても、第1アンカー部15Aのテーパ面がハンダ13によって引き留められて、光ファイバ3が引き留められることになる。
なお、仮に結合剤151を塗布せずに被覆除去部3Cの上に塗布した硬化性樹脂152を硬化させてアンカー部15を形成した場合には、光ファイバ3に引っ張り力が作用したときに、アンカー部15と被覆除去部3Cとの結合が不十分なため、アンカー部15と被覆除去部3Cとの間で剥離が生じ、光ファイバ3の引き留め力を十分確保することが難しい。また、仮に光ファイバ3の被覆の上に塗布した硬化性樹脂152を硬化させてアンカー部15を形成した場合には、アンカー部15と光ファイバ3の被覆との結合性は高いものの、光ファイバ3の被覆とクラッドとの結合が弱いため、光ファイバ3に引っ張り力が作用したときに、光ファイバ3の被覆とクラッドとの間で剥離が生じてしまい、光ファイバ3の引き留め力を十分確保することが難しい。これらに対し、本実施形態では、アンカー部15による光ファイバ3の引き留め力を十分確保することが可能である。
図4は、金属スリーブ11にハンダ13を充填する様子の断面説明図である。被覆除去部3Cにアンカー部15を形成した光ファイバ3を金属スリーブ11に挿通させた状態で、金属スリーブ11と光ファイバ3とを治具50に固定する。治具50は、第1治具51及び第2治具52を有している。第1治具51は、金属スリーブ11から延び出る第1被覆部3Aを保持しつつ、金属スリーブ11のフェルール側の開口を塞ぐ部材である。第2治具52は、金属スリーブ11から延び出る保護チューブ5を保持することによって第2被覆部3Bを保持しつつ、金属スリーブ11のコネクタ側の開口を塞ぐ部材である。管状(円筒状)の金属スリーブ11の両端の開口は、第1治具51及び第2治具52によって塞がれることになる。金属スリーブ11には充填口11Aが形成されており、この充填口11Aから金属スリーブ11の内部にハンダ13が充填される。本実施形態のように、光ファイバ3を保持する治具50で金属スリーブ11の両端の開口を塞ぐことによって、ハンダ13の流出を防ぎ、金属スリーブ11の内部に隙間無くハンダ13を充填することができる。
===第2実施形態===
図5は、第2実施形態の封止構造体10の断面図である。
第2実施形態においても、封止構造体10は、金属スリーブ11と、光ファイバ3と、金属スリーブ11の内壁と光ファイバ3との間を封止するハンダ13とを備えている。また、第2実施形態においても、被覆除去部3Cはスリーブの内部に位置しており、被覆除去部3Cの一部にアンカー部15が設けられている。このため、第2実施形態においても、アンカー部15とアンカー部15の設けられていない被覆除去部3Cとの周囲を、ハンダ13が封止している。
第2実施形態のアンカー部15は、前述の第1アンカー部15A及び第2アンカー部15Bとともに、中間アンカー部15Cを有する。中間アンカー部15Cは、被覆除去部3Cの中間部に設けられたアンカー部であり、被覆除去部3Cの中間部から突出しつつ被覆除去部3Cに固定された部位である。中間アンカー部15Cは、被覆除去部3Cの中間部から突出しているため、単体で、長手方向の一方側に向いた面と、他方側に向いた面とを有している。このため、中間アンカー部15Cは、光ファイバ3がどちらの方向に引っ張られても、光ファイバ3を引き留めることができる。
図6A〜図6Cは、第2実施形態の中間アンカー部15Cの形成工程の説明図である。
まず、図6Aに示すように、光ファイバ3の被覆が一部除去されることによって、被覆除去部3Cが形成される。この点は、第1実施形態と同様である。
次に、図6Bに示すように、被覆除去部3Cの中間部に結合剤151が塗布される。結合剤151を塗布する長さは、中間アンカー部15Cを形成する長さ程度(若干長い程度)である。次に、図6Cに示すように、結合剤151の上に硬化性樹脂152を塗布し、硬化性樹脂152を硬化させる。第2実施形態においても、結合剤151の上に塗布された硬化性樹脂152を硬化させることによってアンカー部15を形成するため、硬化性樹脂152が被覆除去部3C(ガラス)に安定的に固着し、アンカー部15が被覆除去部3Cに強固に固定される。
第2実施形態では、中間アンカー部15Cを形成するとき、被覆除去部3Cの中間部に硬化性樹脂152を塗布するため、硬化性樹脂152の表面張力の働きによって、中間アンカー部15Cが液滴状(球状)に形成される。この結果、中間アンカー部15Cは、コネクタ側に向いた湾曲面と、フェルール側を向いた湾曲面とを有することになる。このため、ハンダ封止後、中間アンカー部15Cの表面がハンダ13と接触することによって、光ファイバ3がどちらの方向に引っ張られても、中間アンカー部15Cによって光ファイバ3を引き留めることができる。
なお、本実施形態では、第1アンカー部15A及び第2アンカー部15Bとともに、中間アンカー部15Cが設けられていた。但し、第1アンカー部15A及び第2アンカー部15Bを省略し、被覆除去部3Cに中間アンカー部15Cだけを形成しても良い。
===その他===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。
1 光アセンブリ、3 光ファイバ、
3A 第1被覆部、3B 第2被覆部、3C 被覆除去部、
5 保護チューブ、10 封止構造体、10A 保護用接着剤、
11 金属スリーブ、11A 充填口、13 ハンダ、
15 アンカー部、15A 第1アンカー部、
15B 第2アンカー部、15C 中間アンカー部、
151 結合剤、152 硬化性樹脂、
21 フェルール、22 光コネクタ、25 ブーツ、
50 治具、51 第1治具、52 第2治具、
100 筐体、

Claims (7)

  1. スリーブと、
    前記スリーブに挿通された光ファイバと、
    前記スリーブの内壁と前記光ファイバとの間を封止するハンダと
    を備え、
    前記光ファイバの被覆の除去された被覆除去部が、前記スリーブの内部に位置しており、
    前記被覆除去部に塗布した結合剤の上で硬化性樹脂を硬化させることによって前記被覆除去部から突出しつつ前記被覆除去部に固定されたアンカー部が、前記被覆除去部の一部に設けられており、
    前記ハンダは、前記アンカー部及び前記アンカー部の設けられていない前記被覆除去部の周囲を封止する
    ことを特徴とする光ファイバ封止構造体。
  2. 請求項1に記載の光ファイバ封止構造体であって、
    前記アンカー部は、前記光ファイバの長手方向の一方側に向いた面と、他方側に向いた面とを有することを特徴とする光ファイバ封止構造体。
  3. 請求項2に記載の光ファイバ封止構造体であって、
    前記アンカー部は、前記被覆除去部の両端に形成されていることを特徴とする光ファイバ封止構造体。
  4. 請求項3又は4に記載の光ファイバ封止構造体であって、
    前記アンカー部は、前記被覆除去部の中間部に形成されていることを特徴とする光ファイバ封止構造体。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の光ファイバ封止構造体であって、
    前記結合剤は、シランカップリング剤であることを特徴とする光ファイバ封止構造体。
  6. 光ファイバの被覆を除去して被覆除去部を形成すること、
    前記被覆除去部に結合剤を塗布すること、
    前記被覆除去部の前記結合剤の上に塗布した硬化性樹脂を硬化させることによって、前記被覆除去部から突出しつつ前記被覆除去部に固定されたアンカー部を前記被覆除去部の一部に形成すること、
    前記アンカー部の形成された前記被覆除去部がスリーブの内部に位置するように、前記スリーブに前記光ファイバを挿通させること、
    前記スリーブの内部にハンダを充填して、前記スリーブの内壁と前記光ファイバとの間を封止すること
    を行う光ファイバ封止構造体の製造方法。
  7. 請求項6に記載の光ファイバ封止構造体であって、
    前記光ファイバを保持する治具によって前記スリーブの開口を塞ぎつつ、前記スリーブに設けられた充填口から前記ハンダを充填することを特徴とする光ファイバ封止構造体の製造方法。
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