JP5187495B2 - 反射防止膜、反射防止膜の製造方法、反射防止膜用鋳型、反射防止膜用鋳型を用いて得られた反射防止膜及びレプリカ膜を用いて得られた反射防止 - Google Patents
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前記反射防止膜が、透明樹脂と該透明樹脂中に分散された微粒子とからなり、
前記微粒子の最近接粒子同士の中心間の平均距離が50〜800nmの範囲にあり、
前記反射防止膜中の前記微粒子の配列構造がアモルファス構造であり、且つ、
前記反射防止膜の表面に凸部の平均高さが40〜500nmの範囲にある凹凸形状が形成されていること、
を特徴とするものである。このような第一の反射防止膜において、前記微粒子は、平均粒子径が50〜500nmであり且つ粒子径の分散度が5%以上の粒子からなる微粒子、又は、平均粒子径が50〜500nmであり且つ粒子径の分散度が5%以下の粒子(A)と、前記粒子(A)の平均粒子径(d)のα倍(αは、0.9以下の数値あるいは1.1以上2.6以下の数値を示す。)の大きさ(α×d)の平均粒子径を有し且つ粒子径の分散度が5%以下の粒子(B)との混合物からなり且つ前記混合物中の粒子(B)の粒子数が、粒子(A)の粒子数100個に対して5個〜(100/α 3 )個の範囲にある微粒子である。
前記微粒子の平均粒子径が50〜500nmであり、前記微粒子の粒子径の分散度が5%以上であり、且つ、前記反射防止膜が上記本発明の第一の反射防止膜であることを特徴とする方法である。
前記微粒子が、平均粒子径が50〜500nmであり且つ粒子径の分散度が5%以下の粒子(A)と、前記粒子(A)の平均粒子径(d)のα倍(αは、0.9以下の数値あるいは1.1以上2.6以下の数値を示す。)の大きさ(α×d)の平均粒子径を有し且つ粒子径の分散度が5%以下の粒子(B)との混合物からなり、
前記混合物中の粒子(B)の粒子数が、粒子(A)の粒子数100個に対して5個〜(100/α 3 )個の範囲にあり、且つ、
前記反射防止膜が上記本発明の第一の反射防止膜であることを特徴とする方法である。
前記樹脂膜が、樹脂と該樹脂中に分散された微粒子とからなり、
前記微粒子の最近接粒子同士の中心間の平均距離が50〜800nmの範囲にあり、
前記樹脂膜中の前記微粒子の配列構造が、アモルファス構造であり、
前記樹脂膜の表面に凸部の平均高さが40〜500nmの範囲にある凹凸形状が形成されており、且つ、
前記微粒子が、平均粒子径が50〜500nmであり且つ粒子径の分散度が5%以上の粒子からなる微粒子、又は、平均粒子径が50〜500nmであり且つ粒子径の分散度が5%以下の粒子(A)と、前記粒子(A)の平均粒子径(d)のα倍(αは、0.9以下の数値あるいは1.1以上2.6以下の数値を示す。)の大きさ(α×d)の平均粒子径を有し且つ粒子径の分散度が5%以下の粒子(B)との混合物からなり且つ前記混合物中の粒子(B)の粒子数が、粒子(A)の粒子数100個に対して5個〜(100/α 3 )個の範囲にある微粒子、であること、
を特徴とするものである。
前記反射防止膜が、透明樹脂と該透明樹脂中に分散された微粒子とからなり、
前記微粒子の最近接粒子同士の中心間の平均距離が50〜800nmの範囲にあり、
前記反射防止膜中の前記微粒子の配列構造がアモルファス構造であり、且つ、
前記反射防止膜の表面に凸部の平均高さが40〜500nmの範囲にある凹凸形状が形成されていること、
を特徴とするものである。
[分散度]=([粒子径の標準偏差]/[平均粒子径])×100 (1)
を計算して求めることができる値(単位:%)をいい、いわゆる分散性Cv値を意味する。なお、微粒子の粒子径の測定は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて行う。そして、前記微粒子の平均粒子径及び粒子径の標準偏差は、200個以上の微粒子の粒子径の測定値に基づいて算出する。また、ここにいう粒子径とは、粒子が球形でない場合には外接円の最大直径をいう。
前記微粒子の平均粒子径が50〜500nmであり、前記微粒子の粒子径の分散度が5%以上であり、且つ、前記反射防止膜が上記本発明の第一の反射防止膜であることを特徴とする方法である。
前記微粒子が、平均粒子径が50〜500nmであり且つ粒子径の分散度が5%以下の粒子(A)と、前記粒子(A)の平均粒子径(d)のα倍(αは、0.9以下の数値あるいは1.1以上2.6以下の数値を示す。)の大きさ(α×d)の平均粒子径を有し且つ粒子径の分散度が5%以下の粒子(B)との混合物からなり、
前記混合物中の粒子(B)の粒子数が、粒子(A)の粒子数を100個とした場合に、5〜100/α3個の範囲にあり、且つ、
前記反射防止膜が上記本発明の第一の反射防止膜であることを特徴とする方法である。
前記樹脂膜が、樹脂と該樹脂中に分散された微粒子とからなり、
前記微粒子の最近接粒子同士の中心間の平均距離が50〜800nmの範囲にあり、
前記樹脂膜中の前記微粒子の配列構造がアモルファス構造であり、且つ、
前記樹脂膜の表面に凸部の平均高さが40〜500nmの範囲にある凹凸形状が形成されていること、
を特徴とするものである。
先ず、Stober法により合成したシリカ粒子(平均粒子径:320nm、粒子径の分散度(Cv値):8.6%)の水分散液から、真空エバポレーターにより水を蒸発させて、シリカ粒子のみからなる10gの固形物を得た。次に、ガラス容器中に入れられた10gのエタノール中に、前記固形物10gを加え、目視にて固形物が確認できなくなるまで超音波を印加して、乳白色の懸濁液を得た。次いで、ガラス容器中の前記懸濁液に対して、15gのアクリルモノマー(東亞合成製の商品名「M−350」)加え、よく攪拌し、その後、ガラス容器ごと45℃に保持された乾燥機に入れて、前記懸濁液からエタノールを約5g蒸発させた後、光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製の商品名「DAROCUR1173」)を0.2g加えることにより、シリカ粒子がアクリルモノマー中に分散された分散液(I)を得た。
先ず、単分散シリカ粒子(A)(日本触媒製の商品名「KE−P30」:平均粒子径300nm、Cv値3.8%)と、Stober法により合成した単分散シリカ粒子(B)(平均粒子径200nm、Cv値3.6%)とを、粒子数の比(粒子(A):粒子(B))が3:1となるようにして混合して、前記粒子(A)と前記粒子(B)の混合物を得た。次に、得られた混合物に対して、1.5倍の重量のアクリルモノマー(東亞合成製の商品名「M−350」)を加え、超音波を印加し、十分に分散させた後、光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製の商品名「DAROCUR1173」)を0.2g加えることにより、シリカ粒子がアクリルモノマー中に分散された分散液(II)を得た。そして、分散液(I)の代わりに分散液(II)を用いた以外は、実施例1と同様にして反射防止膜を得た。なお、得られた反射防止膜の膜厚は、20μmであった。
先ず、単分散シリカ粒子(A)(日本触媒製の商品名「KE−P30」:平均粒子径300nm、Cv値3.8%)と、単分散シリカ粒子(B)(日本触媒製の商品名「KE−P50」:平均粒子径510nm,Cv値3.2%)とを、粒子数の比(粒子(A):粒子(B))が18.5:1となるよう混合して、前記粒子(A)と前記粒子(B)の混合物を得た。次に、得られた混合物に対して、1.5倍の重量のアクリルモノマー(東亞合成製の商品名「M−350」)を加え、超音波を印加し、十分に分散させた後、光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製の商品名「DAROCUR1173」)を0.2g加えることにより、シリカ粒子がアクリルモノマー中に分散された分散液(III)を得た。そして、分散液(I)の代わりに分散液(III)を用いた以外は、実施例1と同様にして反射防止膜を得た。なお、得られた反射防止膜の膜厚は、22μmであった。
先ず、単分散シリカ粒子(日本触媒製の商品名「KE−P30」:平均粒子径300nm、Cv値3.8%)に、1.5倍の重量のアクリルモノマー(東亞合成製の商品名「M−350」)を加え、超音波を印加し、十分に分散させた後、光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製の商品名「DAROCUR1173」)を0.2g加えることにより、シリカ粒子がアクリルモノマー中に分散された分散液(IV)を得た。そして、分散液(I)の代わりに分散液(IV)を用いた以外は、実施例1と同様にして、比較のための反射防止膜を得た。なお、得られた反射防止膜の膜厚は、18μmであった。
<反射防止膜の凸部の高さの測定>
実施例1〜3及び比較例1で得られた反射防止膜の表面形状を、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて測定し、凸部の高さの平均値を求めた。なお、このような測定は、各反射防止膜の表面上の任意の5μm角の領域50点に対して行った。このような測定の結果、各反射防止膜の凸部の高さの平均値は、それぞれ200nm(実施例1)、180nm(実施例2)、220nm(実施例3)、200nm(比較例1)であった。
実施例1〜3及び比較例1で得られた反射防止膜を、走査型電子顕微鏡(SEM)により測定した。得られたSEM写真を、それぞれ図1〜4に示す。なお、図1は、実施例1で得られた反射防止膜のSEM写真であり、図2は、実施例2で得られた反射防止膜のSEM写真であり、図3は、実施例3で得られた反射防止膜のSEM写真であり、図4は、比較例1で得られた反射防止膜のSEM写真である。
実施例1〜3及び比較例1で得られた反射防止膜を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察し、15000倍の倍率で得たSEM写真数枚から200点の最近接粒子同士の中心間距離を測定し、その値を平均して、各反射防止膜中のシリカ粒子の最近接粒子同士の中心間の距離を求めた。このような測定の結果、各反射防止膜中のシリカ粒子の最近接粒子同士の中心間の平均距離は、それぞれ420nm(実施例1)、410nm(実施例2)、430nm(実施例3)、420nm(比較例1)であった。
実施例1〜3及び比較例1で得られた反射防止膜に関して、プラズマ処理前後の透明樹脂膜(プラズマ処理前の膜)及び反射防止膜(プラズマ処理後)を測定試料として用いて反射スペクトルを測定した。また、比較のために、各実施例及び比較例で用いたガラス基板についても反射スペクトルを測定した。なお、このような反射スペクトルの測定には、測定装置として相馬光学製のマルチチャンネル式分光器S−2650を用いた。また、このような反射スペクトルの測定は、前記測定装置に内蔵されたハロゲンランプを光源として用い、同軸型の光ファイバを用いて測定試料の表面に対して垂直に光を照射し、正反射光を検出することにより行った。そして、真空蒸着法にてガラス基板に成膜したアルミニウム膜(膜厚200nm)からの反射光を参照光とし、測定試料からの反射光の強度を参照光の強度で除することにより反射率を測定した。なお、反射スペクトルの測定に際しては、各測定試料の裏面からの反射を抑制するため、各測定試料の裏面(ガラス基板裏面)を黒色マジックペンにて黒く塗りつぶした。得られた結果を図5〜8に示す。なお、図5は、実施例1で用いたガラス板並びに同実施例で得られた透明樹脂膜及び反射防止膜の反射スペクトルのグラフであり、図6は、実施例2で用いたガラス板並びに同実施例で得られた透明樹脂膜及び反射防止膜の反射スペクトルのグラフであり、図7は、実施例3で用いたガラス板並びに同実施例で得られた透明樹脂膜及び反射防止膜の反射スペクトルのグラフであり、図8は、比較例1で用いたガラス板並びに同比較例で得られた透明樹脂膜及び反射防止膜の反射スペクトルのグラフである。なお、可視光には、通常、400〜450nmの波長領域の光も含まれるが、上記測定系では、400〜450nmの波長領域の反射スペクトルの測定値の信頼性が十分でないことから、400〜450nmの波長領域については、以下において議論しないこととする。
実施例1〜3及び比較例1で得られた各透明樹脂膜(プラズマ処理前の膜)及び各反射防止膜(プラズマ処理後)に関して、白熱電球(東芝ライテック社製の「クールビーム100形」)の光を照射した際の発色現象の有無を確認した。目視にて確認したところ、実施例1〜3で得られた各透明樹脂膜(プラズマ処理前の膜)及び各反射防止膜(プラズマ処理後)に関しては、発色現象(構造色)は確認されなかった。一方、比較例1で得られた透明樹脂膜(プラズマ処理前の膜)及び反射防止膜(プラズマ処理後)においては、目視にて発色現象(構造色)が確認された。このような発色は、比較例1で得られた透明樹脂膜及び反射防止膜中のシリカ粒子の配列構造がコロイド結晶構造になっていることに起因するものと推察される。なお、図9に、比較例1で得られた透明樹脂膜(プラズマ処理前の膜)及び反射防止膜(プラズマ処理後)を、デジタルカメラを用いて、そのカメラに付属のストロボを点灯させて撮影した外観写真を示す。また、図10に、反射防止膜(実施例2及び比較例1)並びに比較のためのガラス基板の外観写真を示す。図11に、蛍光灯を映しこんだ際の反射防止膜(実施例2及び比較例1)並びに比較のためのガラス基板の外観写真を示す。図9に示すように、比較例1で得られた透明樹脂膜及び反射防止膜においては、基板の中心付近から六方向に伸びた発色パターンが観察された。また、図9に示す結果から、比較例1で得られた透明樹脂膜及び反射防止膜(コロイド結晶膜)においては、反射防止効果を発現するものの、ある入射角の光に対してある特定の波長の光を反射してしまい、それによって発色が生じることが分かる。更に、図10に示す結果から、実施例2で得られた反射防止膜は発色を示さないことが確認され、他方、比較例1で得られた反射防止膜においては発色を示すことが確認された。図11に示す結果から、実施例2で得られた反射防止膜は高い反射防止性能を有しながら発色現象を示さないことが分かった。
反射防止膜用の鋳型として実施例3で得られた反射防止膜を用い、前記鋳型の表面(前記反射防止膜の凹凸形状の形成された表面)にポリジメチルシロキサン(PDMS:Dow Corning社製の商品名「Sylgard 184」)を、硬化後の厚みが約1.5mmとなるようにして塗布した後、これをロータリーポンプで排気された真空容器中に入れて脱泡し、更に、大気中、室温(25℃)で4時間、60℃で2時間放置してPDMSを硬化させることにより、硬化膜を得た。次いで、得られた硬化膜を、前記鋳型から注意深く剥離することによって、前記鋳型の表面に形成されている凹凸構造が反転した表面構造を有するPDMS膜(反射防止膜)を得た。
反射防止膜用の鋳型として比較例1で得られた反射防止膜を用いた以外は、実施例4と同様にして、比較のためのPDMS膜(反射防止膜)を得た。
<反射防止性能の測定(II)>
実施例4で得られたPDMS膜の表面が反射防止効果を有していることを確認するため、比較例2で得られたPDMS膜と比較して、膜への室内照明の移り込みが低減されていること及び特定の波長の光の反射による発色の有無を目視にて確認した。このような測定の結果、実施例4で得られたPDMS膜においては、膜への室内照明の移り込みが十分に低減されており、更には、比較例2で得られたPDMSレプリカ膜と比較して発色が十分に低減されていた。一方、比較例2で得られたPDMS膜は、膜への室内照明の移り込みは低減されているものの特定の波長の光の反射による発色を示していた。このような結果から、実施例4で得られたPDMS膜は、十分に高い反射防止効果を有していることが分かった。なお、実施例4で得られたPDMS膜の反射スペクトルは、裏面からの反射の影響を除去できないため、測定できなかった。
実施例4及び比較例2で得られたPDMS膜(反射防止膜)を、走査型電子顕微鏡(SEM)により測定した。得られた結果として、実施例4で得られたPDMS膜のSEM写真を図12に示し、比較例2で得られたPDMS膜のSEM写真を図13に示す。
先ず、ガラス基板(アサヒテクノグラス社製のアルカリガラス)に紫外線硬化樹脂(幕張プロキュアメント合資会社製のウレタンアクリレートとアクリルモノマーと光反応開始剤の混合物)をスピンコーターを用いて、300rpmで120秒、1000rpmで120秒という条件で薄く塗布し、未硬化樹脂膜を形成させた。次に、実施例4で得られたPDMS膜をスタンパとして用いて前記未硬化樹脂膜に押し当て、その状態で紫外線を照射し、紫外線硬化樹脂を硬化させて硬化樹脂膜を形成し、PDMS膜を除去することで、ガラス基板上に前記PDMSレプリカ膜の表面凹凸形状が転写された反射防止膜(厚み:12μm)得た。
スタンパとして比較例1で得られたPDMS膜を用いた以外は、実施例5と同様にして、比較のための反射防止膜を得た。
<反射防止性能の測定(III)>
上述の反射防止性能の測定(I)において採用した方法と同様の方法を採用して、実施例5で得られた反射防止膜(本発明の第二の反射防止膜)の反射スペクトルを測定した。このような測定の結果、可視光領域の全域において反射率が1.0%以下であるこが分かり、反射防止膜として十分に高い性能を有することが確認された。
実施例5及び比較例3で得られた反射防止膜を、走査型電子顕微鏡(SEM)により測定した。実施例5で得られた反射防止膜のSEM写真を図14に示し、比較例3で得られた反射防止膜のSEM写真を図15に示す。
Claims (10)
- 透明基材上に積層される反射防止膜であって、
前記反射防止膜が、透明樹脂と該透明樹脂中に分散された微粒子とからなり、
前記微粒子の最近接粒子同士の中心間の平均距離が50〜800nmの範囲にあり、
前記反射防止膜中の前記微粒子の配列構造がアモルファス構造であり、
前記反射防止膜の表面に凸部の平均高さが40〜500nmの範囲にある凹凸形状が形成されており、且つ、
前記微粒子が、平均粒子径が50〜500nmであり且つ粒子径の分散度が5%以上の粒子からなること、
を特徴とする反射防止膜。 - 前記反射防止膜の膜厚が1粒子層〜50μmであることを特徴とする請求項1に記載の反射防止膜。
- 透明基材上に積層される反射防止膜であって、
前記反射防止膜が、透明樹脂と該透明樹脂中に分散された微粒子とからなり、
前記微粒子の最近接粒子同士の中心間の平均距離が50〜800nmの範囲にあり、
前記反射防止膜中の前記微粒子の配列構造がアモルファス構造であり、
前記反射防止膜の表面に凸部の平均高さが40〜500nmの範囲にある凹凸形状が形成されており、且つ、
前記微粒子が、平均粒子径が50〜500nmであり且つ粒子径の分散度が5%以下の粒子(A)と、前記粒子(A)の平均粒子径(d)のα倍(αは、0.9以下の数値あるいは1.1以上2.6以下の数値を示す。)の大きさ(α×d)の平均粒子径を有し且つ粒子径の分散度が5%以下の粒子(B)との混合物からなり、
前記混合物中の粒子(B)の粒子数が、粒子(A)の粒子数100個に対して5個〜(100/α 3 )個の範囲にあることを特徴とする反射防止膜。 - 前記反射防止膜の膜厚が1粒子層〜50μmであることを特徴とする請求項3に記載の反射防止膜。
- 透明基材の表面上に、微粒子を透明樹脂モノマー中に分散させた分散液を供給して硬化させた後、透明樹脂をエッチングすることにより反射防止膜を製造する反射防止膜の製造方法であって、
前記微粒子の平均粒子径が50〜500nmであり、前記微粒子の粒子径の分散度が5%以上であり、且つ、前記反射防止膜が請求項1又は2に記載された反射防止膜であることを特徴とする反射防止膜の製造方法。 - 透明基材の表面上に、透明樹脂モノマー中に微粒子を分散させた分散液を供給して硬化させた後、透明樹脂をエッチングすることにより反射防止膜を製造する反射防止膜の製造方法であって、
前記微粒子が、平均粒子径が50〜500nmであり且つ粒子径の分散度が5%以下の粒子(A)と、前記粒子(A)の平均粒子径(d)のα倍(αは、0.9以下の数値あるいは1.1以上2.6以下の数値を示す。)の大きさ(α×d)の平均粒子径を有し且つ粒子径の分散度が5%以下の粒子(B)との混合物からなり、
前記混合物中の粒子(B)の粒子数が、粒子(A)の粒子数100個に対して5個〜(100/α 3 )個の範囲にあり、且つ、
前記反射防止膜が請求項3又は4に記載された反射防止膜であることを特徴とする反射防止膜の製造方法。 - 基材と、基材上に積層された樹脂膜とからなる反射防止膜用鋳型であって、
前記樹脂膜が、樹脂と該樹脂中に分散された微粒子とからなり、
前記微粒子の最近接粒子同士の中心間の平均距離が50〜800nmの範囲にあり、
前記樹脂膜中の前記微粒子の配列構造がアモルファス構造であり、
前記樹脂膜の表面に凸部の平均高さが40〜500nmの範囲にある凹凸形状が形成されており、且つ、
前記微粒子が、平均粒子径が50〜500nmであり且つ粒子径の分散度が5%以上の粒子からなる微粒子、又は、平均粒子径が50〜500nmであり且つ粒子径の分散度が5%以下の粒子(A)と、前記粒子(A)の平均粒子径(d)のα倍(αは、0.9以下の数値あるいは1.1以上2.6以下の数値を示す。)の大きさ(α×d)の平均粒子径を有し且つ粒子径の分散度が5%以下の粒子(B)との混合物からなり且つ前記混合物中の粒子(B)の粒子数が、粒子(A)の粒子数100個に対して5個〜(100/α 3 )個の範囲にある微粒子、であること、
を特徴とする反射防止膜用鋳型。 - 前記樹脂膜が、請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の反射防止膜であることを特徴とする請求項7に記載の反射防止膜用鋳型。
- 請求項7又は8に記載の反射防止膜用鋳型の凹凸形状の表面上に透明樹脂膜形成用材料及び/又は透明無機膜形成用材料を供給して硬化させた後、離型して得られたものであることを特徴とする反射防止膜。
- 請求項7又は8に記載の反射防止膜用鋳型の凹凸形状の表面上に樹脂膜形成用材料及び/又は無機膜形成用材料を供給して硬化させた後に離型して得られたレプリカ膜を、スタンパとして用いて成型されたものであることを特徴とする反射防止膜。
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