JP5186822B2 - 光学素子、光源装置、光走査装置および画像形成装置 - Google Patents

光学素子、光源装置、光走査装置および画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、光量モニタ機能を備えた光学素子、その光学素子を備えた光源装置、その光源装置を備えた光走査装置、およびその光走査装置を備えた画像形成装置に関する。
近年、画像形成装置の印字速度および書込密度の向上が望まれている。そのため、画像形成装置を構成する光走査装置において、高速かつ高密度な光走査を達成する手段の1つとして、光偏向器の偏向速度を上げる、すなわちポリゴンミラーの回転速度を上げる方法がある。しかしながら、高速回転に伴う騒音や発熱等の問題があり、回転速度向上にも限界がある。一方で、高速かつ高密度な光走査を達成するための別の手段として、1度に複数の光ビームを走査して、同時に複数ラインを走査させる方法がある。
複数の光ビームを走査することを可能とするマルチビーム光源装置として、複数の光ビームを発生する1つのマルチビーム光源(1つのパッケージ内に複数の発光点を持つレーザアレイ光源)を用いて、従来の1つの光源を用いた光走査装置に置きかえることで実現することができる。一方、従来のシングルビーム光源(1つのパッケージ内に1つの発光点を持つレーザ光源)を複数個用いて、マルチビーム光源装置を達成する方法が多数提案されている。
光源としては一般に半導体レーザが用いられており、従来は端面発光レーザがその主流であった。しかし近年では面発光レーザ(VCSELと呼ばれる)が登場してきた。面発光レーザでは、端面発光レーザに比べてアレイ化が容易であることから、端面発光レーザでは4ビームから8ビーム程度が限界であったアレイ化に対して、面発光レーザでは16ビームから32ビーム、またそれ以上のアレイ化が可能となっている。そのため、画像形成装置の印字速度の向上や、書込密度の向上を達成するための光源として期待されている。
端面発光レーザでは、後方への出射光をモニターしながらAPC(AutoPower Control)制御をかけて駆動しているのが一般的であるのに対し、面発光レーザではその構造上、後方出射光を生じないため、なんらかの手段による光量制御が必要となる。
光量制御がかけられない光源装置を用いて画像形成装置で出力した画像においては、光源装置の光出力変動に起因する濃度変動が発生してしまい、良好な画像が得られないという問題を生じる。そのため、面発光レーザを用いた場合の光量制御手段として、面発光レーザから放出される光ビームのうち、ある所定の割合を持つ一部の光ビームを分岐させて光検出器に導き、その光検出器の出力に応じて光量制御するレーザ光量制御装置において、面発光レーザの光出力が所定の出力となるようにその駆動電流を制御して、面発光レーザを駆動するという手段が考えられる。
そこで、一部の光ビームを分岐させて光検出器に導くための方法として、特許文献1の「光源装置、光走査装置および画像形成装置」が本出願人により提案されている。これは、面発光レーザを用いた光源装置において、本来必要となる主たる方向への光ビームのロスを少なくしたものであり、また、光偏向器や光学素子の透過率や反射率の偏光依存性を生じなくしたものであり、さらには、小型化を可能にしたものである。その構造は、図2に示されるように、面発光レーザ101から放射された発散性の光ビームが、通常は光軸方向(実線方向)に放射されていて、光量制御を行うときには、光路変更手段107によってその光路が折り返しミラー108側に切り替えられ(破線方向)、光検出器103でその光量が検出される。
特開2006−261494号公報
しかしながら、上述した特許文献1の「光源装置、光走査装置および画像形成装置」は、光偏向手段、折り返しミラーを用いているため、光検出器、光偏向手段、折り返しミラーの3体の配置を精度良く行わないと、光検出ができないという問題があった。
そこで、本発明は、光量モニタ機能を有する新規な光学素子を提案することにより、小型化、低コスト化、省エネルギーを可能にした光源装置、光走査装置および画像形成装置を提案することを目的とした。
上記課題を解決するために、請求項1の発明の光学素子は、レーザ光束が入射される入射面と、レーザ光束が射出される射出面と、前記入射面に設けられてレーザ光束を分岐する光線分岐手段と、光学素子本体に一体的に取り付けられて前記光線分岐手段により分岐されたレーザ光束の一つを検出する光検出手段とを備え、前記入射面または前記射出面に直交する面であって前記光検出手段の取り付けられた面に対向する面に反射部材が設けられ、前記光線分岐手段により分岐されて前記光検出手段および前記反射部材に到達する各レーザ光束は前記入射面および前記射出面に対して全反射条件を満たすとともに、光源に対するカバーガラスを兼ねていることを特徴とする。
請求項の発明の光学素子は、請求項1に記載の光学素子において、前記光線分岐手段により分岐されたレーザ光束のうち前記光検出手段に向わない光束は少なくとも1本以上であり、前記光検出手段に向わない光束は前記射出面より射出することを特徴とする。
請求項の発明の光学素子は、請求項1または2に記載の光学素子において、前記光線分岐手段は回折素子であることを特徴とする。
請求項の発明の光学素子は、請求項1ないしのいずれかに記載の光学素子において、前記光学素子本体は略直方体であることを特徴とする。
請求項の発明の光源装置は、面発光レーザからなる光源を備え、該光源からのレーザ光束を、請求項1ないしのいずれかに記載の光学素子を通して射出することを特徴とする。
請求項6の発明の光源装置は、光源を備え、該光源からのレーザ光束を、請求項1ないし4のいずれかに記載の光学素子を通して射出し、前記光源からの直接光が前記光線分岐手段により分岐され、前記光検出手段により検出されることを特徴とする。
請求項7の発明の光走査装置は、前記面発光レーザからp本のレーザ光束を放射し副走査方向にq(2≦q≦n)分割して射出面より射出させる請求項に記載の光源装置と、複数の偏向反射面を回転軸の周りに有し前記光源装置から入射されたp・q本のレーザ光束を偏向する多面鏡式光偏向器と、該多面鏡式光偏向器により偏向されたn組のレーザ光束を対応する光走査位置へ導光して光スポットを形成するn組の走査結像光学系と、
前記n組のレーザ光束に対し、組ごとの光走査光路を選択する光路選択手段とを備え、前記多面鏡式光偏向器が前記光路選択手段の少なくとも一部をなすことを特徴とする。
請求項の発明の画像形成装置は、複数の光電導性感光体に光走査により個別的に静電潜像を形成し、これら静電潜像をそれぞれ可視化してトナー画像とし、得られた各トナー画像を同一のシート状記録媒体上に転写して合成的に画像形成を行うタンデム式の画像形成装置において、前記複数の光電導性感光体に光走査を行う光走査装置として、請求項に記載の光走査装置を用いることを特徴とする。
以上述べたように請求項1の発明の光学素子によれば、取り付け調整なしに光量モニタが、可能になり、更に射出光束を分割することができる。また、部材を低減でき低コストが実現できる。
また、光量モニタに必要な光量を低減でき、射出光量を多くできる。
請求項の発明の光学素子によれば、請求項1の発明の効果に加えて、複数の光束が利用可能になる。
請求項の発明の光学素子によれば、請求項1、2の発明の効果に加えて、素子全体を小型にすることができる。
請求項5の発明の光源装置によれば、請求項1〜4の発明の効果に加えて、面発光レーザの光量モニタが可能になる。
請求項の発明の光走査装置によれば、光量のモニタ値を使って像面光量を常に一定にすることができ、更に、ポリゴン回転数を低減でき、省エネルギーが図れる。
請求項の発明の画像形成装置によれば、光量のモニタ値を使って像面光量を常に一定にできることにより高画質化が図れ、更に、ポリゴン回転数を低減でき、省エネルギーが図れる。
以下、本発明を実施するための第1の実施形態を説明する。図1は本発明の第1の実施形態の光源装置である。101は光源である。これには発光点が1つの半導体レーザの他、アレイ、面発光の半導体レーザ、その他、ガスレーザ、固体レーザでも良い。特に面発光の半導体レーザ、ガスレーザ、固体レーザは光量モニタ手段を持っておらず、本発明によって光量モニタが可能になる。112が本発明の光学素子である。光源101と光学素子112の間にはカップリングレンズ等の光学素子があっても良い。
光学素子112は樹脂、ガラス等でできた直方体の透明部材103に回折格子104、PD等の光検知部材105を取り付けたものである。また、PD等の光検知部材105を取り付けた面に対向する面106に反射部材を取り付けても良い。回折格子104は、入射光束を各次数の方向に分岐させることができる。また、各次数への光量は格子の形状によって任意に選ぶことができる。
回折格子には、回折格子の振幅(透過率)を変調させる振幅変調型や、回折面の位相を変調させる位相変調型があるが、光量のロスの無い位相変調型が望ましい。また位相変調型にも、表面形状によって位相を制御する表面レリーフ型や、媒質の屈折率分布によって位相を制御する屈折率型などがある。ここでは、樹脂製の母材にインプリントすることにより大量生産が可能な、表面レリーフ型を用いており、紙面内の上下方向に格子が刻まれている。ここで各数値については、光源101の波長が780nm、回折格子104の周期が778nm、透明部材103の屈折率が1.52724である。
図2は本光学素子103を側面から見た拡大図を示す。入射光束107は回折格子104に垂直入射すると、0次光束108、+1次光束109、−1次光束110に分かれる。各分岐光束の射出角は、回折条件式、n2・sinθm−n1sinθin=mxλ/dにより求められる。ここで、n1は入射側の屈折率、n2は射出側の屈折率、θinは回折格子への入射角、θmはm次光の射出角、λは光源波長、dは回折格子の周期である。
0次光束108はそのまま透過し、±1次光束109は41.0°で回折格子104を射出し、射出側面に到達する。ここで、全反射条件は、sinθ≧n1/n2と表される。ここで、n1は入射側の屈折率、n2は射出側の屈折率、θは入射角である。+1次光束109の射出側面への入射角θ1=41.0°は全反射条件を満たしており、入射側面と射出側面とで全反射を繰り返し、端面にある光検知部材105へ到達し、検知される。−1次光束110も全反射条件を満たしており、入射側面と射出側面とで全反射を繰り返し、面106へ到達する。面106が反射処理されていれば、そこから逆方向に全反射繰り返し光検知部材105へ到達し、検知される。よって、光束を通しつつ、光量検知が可能になる。
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。図3は本発明の光学素子を側面から見た拡大図を示す。この実施形態が、第1の実施形態と異なる点は回折格子104の周期が1.5μmであることと、入射光束107’の入射角θ2が30°である点である。0次光束108’は射出角θ5=19.1°で射出し、−1次光束110’は射出角θ4=1.1°で射出する。これにより、光束分岐を行うことができる。また、回折格子の形状を適切に選ぶことによって、−1次光を抑制し、光束分岐を行わないことも可能である。
一方、+1次光束109の射出側面への入射角θ3=38.3°は全反射条件を満たしており、入射側面と射出側面とで全反射を繰り返し、端面にある光検知部材105へ到達し、検知される。更には、入射光束角度、格子間隔を変えることによって、3つ以上の光束分岐を行うことも可能である。以上、光束分割と光量検知が一つの素子で行えることになる。
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。図4は本発明の第3の実施形態の光学素子を示す。ベース部材111に面発光レーザ素子201が取り付けられ、光学素子112により密閉され、ゴミ等が面発光レーザ素子201に付着しないようになっている。光学素子112は第1の実施形態と同じ仕様で、光束を射出させると共に、光検知手段105で光量を検出することができる。この実施形態では、光学素子112がカバーガラスの機能をもはたしている。
次に、本発明の第4の実施形態を説明する。図5において、1は光源であり面発光レーザとカップリングレンズからなる。面発光レーザは多数の発光点を有しており、複数本の光束を放射する。カップリングレンズは複数本の光束を略平行光とする。光学素子112は第2の実施形態と同じ仕様の光学素子であり、各々光束を2つに分岐する。その一方は直接以後の光学系に向かい、他方は反射部材2より、反射され、一方と他方の光束群は副走査方向に離れた平行な光束群となる。
これら光束群はシリンドリカルレンズ5a、5bに入射し、これらシリンドリカルレンズ5a、5bの作用により副走査方向へ集光され、多面鏡式光偏向器7の偏向反射面近傍に「主走査方向に長い線像」として結像する。図5に示されたように、光学素子112より分割された光束群のうち、反射部材2で反射していない光束群がシリンドリカルレンズ5aに入射し、反射部材2により反射された光束群がシリンドリカルレンズ5bに入射する。
図5において、6は多面鏡式光偏向器7の防音ハウジングの窓に設けられた「防音ガラス」を示す。光源側からの4本の光ビームは防音ガラス6を介して多面鏡式光偏向器7に入射し、偏向された光ビームは防音ガラス6を介して走査結像光学系側へ射出する。多面鏡式光偏向器7は、図示のように上ポリゴンミラー7a、下ポリゴンミラー7bを回転軸方向に上下2段に積設して一体とし、図示されない駆動モータにより回転軸の周りに回転させられるようになっている。
上ポリゴンミラー7a、下ポリゴンミラー7bは、この例において共に「4面の偏向反射面」を持つ同一形状のものであるが、上ポリゴンミラー7aの偏向反射面に対し、下ポリゴンミラー7bの偏向反射面が、回転方向へ所定角:θ(=45度)ずれている。上・下ポリゴンミラーは一体的に形成してもよい。
図5において、8a、8bは「第1走査レンズ」、10a、10bは「第2走査レンズ」、9a、9bは「光路折り曲げミラー」を示している。また、11a、11bは「光導電性感光体」を示している。第1走査レンズ8a、第2走査レンズ10aと、光路折り曲げミラー9aとは、多面鏡式光偏向器7の上ポリゴンミラー7aにより偏向される2本の光ビーム(半導体レーザ1、1’から射出し、ハーフミラープリズム4の半透鏡4aを透過した2本の光ビーム)を、対応する光走査位置である光導電性感光体11a上に導光して、副走査方向に分離した2つの光スポットを形成する1組の走査結像光学系を構成する。
第1走査レンズ8b、第2走査レンズ10bと、光路折り曲げミラー9bとは、多面鏡式光偏向器7の下ポリゴンミラー7bにより偏向される2の光束群を、対応する光走査位置である光導電性感光体11b上に導光して、副走査方向に分離した2つの光スポットを形成する1組の走査結像光学系を構成する。このようにして、多面鏡式光偏向器7の上ポリゴンミラー7aにより偏向される光束群により、光導電性感光体11aがマルチビーム走査され、多面鏡式光偏向器7の下ポリゴンミラー7bにより偏向される光束群により、光導電性感光体11bがマルチビーム走査される。
多面鏡式光偏向器7の上ポリゴンミラー7aと下ポリゴンミラー7bの偏向反射面は互いに回転方向に45度ずれているので、上ポリゴンミラー7aによる偏向光ビームが光導電性感光体11aの光走査を行うとき、下ポリゴンミラー7bによる偏向光ビームは、光導電性感光体11bには導光されず、下ポリゴンミラー7bによる偏向光ビームが光導電性感光体11bの光走査を行うとき、上ポリゴンミラー7aによる偏向光ビームは、光導電性感光体11aには導光されない。
即ち、光導電性感光体11a、11bの光走査は「時間的にずれて交互」に行われることになる。図6は、この状況を説明する図である。図6は説明図であるので、煩雑を避け、多面鏡式光偏向器へ入射する光ビーム(実際には4本である)を「入射光」、偏向される光ビームを「偏向光a、偏向光b」として示している。
図6(a)は、入射光が多面鏡式光偏向器7に入射し、上ポリゴンミラー7aで反射されて偏向された「偏向光a」が光走査位置へ導光されるときの状況を示している。このとき、下ポリゴンミラー7bによる偏向光bは光走査位置へは向かわない。第6図(b)は、下ポリゴンミラー7bで反射されて偏向された「偏向光b」が光走査位置へ導光されるときの状況を示している。このとき、上ポリゴンミラー7aによる偏向光aは光走査位置へは向かわない。
上記の如く、図5の実施形態において、光導電性感光体11a、11bの(マルチビーム方式の)光走査は交互に行われるので、例えば、光導電性感光体11aの光走査が行われるときは光源の光強度を「黒画像の画像信号」で変調し、光導電性感光体11bの光走査が行われるときは光源の光強度を「マゼンタ画像の画像信号」で変調すれば、光導電性感光体11aには黒画像の静電潜像を、光導電性感光体11bにはマゼンタ画像の静電潜像を書込むことができる。
次に、図7、図8を参照して光走査装置および画像形成装置に関する実施形態を説明する。図7は、光走査装置の光学系部分を、副走査方向、即ち、多面鏡式光偏向器7の回転軸方向から見た状態を示している。図示を簡単にするため、多面鏡式光偏向器7から光走査位置に至る光路上の光路屈曲用のミラーの図示を省略し、光路が直線となるように描いた。
図7において、1YM、1CKはそれぞれ光源を示す。これら光源1YM、1CKはそれぞれが平行光束群を放射する。光源1YMは「イエロー画像に対応する画像信号」と「マゼンタ画像に対応する画像信号」で交互に強度変調される。光源1CKは「シアン画像に対応する画像信号」と「黒画像に対応する画像信号」で交互に強度変調される。光源1YMから放射された平行光束群は、光学素子103YMによって2つの光束群に分割され、分割された光束群の一方はイエロー画像を書込むのに使用され、他方はマゼンタ画像を書込むのに使用される。
光学素子103YMは第2の実施形態と同じ仕様の光学素子である。副走査方向に分割された2つの光束群は、アパーチュア12YMを通過してビーム整形されたのち、副走査方向に重なり合うように配列されたシリンドリカルレンズ5Y、5Mにより、それぞれ副走査方向へ集光され、多面鏡式光偏向器7に入射する。多面鏡式光偏向器7は、図5、図6に即して説明したものと同様のものであり、4面の偏向反射面を持つポリゴンミラーを回転軸方向へ2段に積設し、ポリゴンミラー相互の偏向反射面を回転方向へずらして一体化したものである。シリンドリカルレンズ5Y、5Mによる主走査方向に長い線像は、ポリゴンの偏向反射面位置近傍に結像する。
多面鏡式光偏向器7により偏向される光束群は、それぞれ第1走査レンズ8Y、8M、第2走査レンズ10Y、10Mを透過し、これらレンズの作用により光走査位置11Y、11Mに光スポットを形成し、これら光走査位置を光走査する。同様に、光源1CKから放射された平行光束群は、光学素子103CKによって2つの光束群に分割される。光学素子103CKは103YMと同様のものである。分割された光束群の一方はシアン画像を書込むのに使用され、他方は黒画像を書込むのに使用される。
副走査方向に分割された2つの光束群は、アパーチュア12CKを通過してビーム整形されたのち、副走査方向に重なり合うように配列されたシリンドリカルレンズ5C、5Kによりそれぞれ、副走査方向へ集光され、多面鏡式光偏向器7に入射して偏向され、それぞれ第1走査レンズ8C、8K、第2走査レンズ10C、10Kを透過し、これらレンズの作用により光走査位置11C、11Kに光スポットを形成し、これら光走査位置を光走査する。
図8において、20で示す部分が光走査装置で、図7に即して説明した部分である。図8に示すように、多面鏡式光偏向器7の上段のポリゴンミラーにより偏向される光束群のうち一方は、光路折り曲げミラーmM1、mM2、mM3により屈曲された光路により光走査位置の実体をなす光導電性感光体11Mに導光され、他方の光束群は、光路折り曲げミラーmC1、mC2、mC3により屈曲された光路により光走査位置の実体をなす光導電性感光体11Cに導光される。
また、多面鏡式光偏向器7の下段のポリゴンミラーにより偏向される光束群のうち一方は、光路折り曲げミラーmYにより屈曲された光路により光走査位置の実体をなす光導電性感光体11Yに導光され、他方の光束群は、光路折り曲げミラーmKにより屈曲された光路により光走査位置の実体をなす光導電性感光体11Kに導光される。光導電性感光体11Y〜11Kは何れも時計回りに等速回転され、帯電手段をなす帯電ローラTY、TM、TC、TKにより均一帯電され、それぞれ対応する光ビームの光走査を受けてイエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色画像を書込まれ対応する静電潜像(ネガ潜像)が形成される。
これら静電潜像はそれぞれ現像装置GY、GM、GC、GKにより反転現像され、光導電性感光体11Y、11M、11C、11K上にそれぞれイエロートナー画像、マゼンタトナー画像、シアントナー画像、黒トナー画像が形成される。これら各色トナー画像は、図示されない「転写シート」上に転写される。即ち、転写シートは搬送ベルト17により搬送され、転写器15Yにより光導電性感光体11Y上からイエロートナー画像を転写され、転写器15M、15C、15Kによりそれぞれ、光導電性感光体11M、11C、11Kから、マゼンタトナー画像、シアントナー画像、黒トナー画像を順次転写される。
このようにして転写シート上においてイエロートナー画像〜黒トナー画像が重ね合わせられてカラー画像を合成的に構成する。このカラー画像は定着装置19により転写シート上に定着されてカラー画像が得られる。即ち、図7、図8の実施形態は、複数の光導電性感光体に光走査により個別的に静電潜像を形成し、これら静電潜像を可視化してトナー画像とし、得られるトナー画像を同一のシート状記録媒体上に転写して合成的に画像形成を行うタンデム式の画像形成装置において、光導電性感光体の数が4個であり、光走査装置として、2個の光源1YM、1CKを用いて、各光源からの光束群がそれぞれ2個の光導電性感光体を光走査するように構成され、4個の光導電性感光体11M、11Y,11C、11Kに形成される静電潜像をマゼンタ、イエロー、シアン、黒のトナーで個別に可視化し、カラー画像を形成する。
本発明の光学素子は、上述した光源装置、光走査装置および画像形成装置以外にも、光量モニタが必要なあらゆる光源装置、光学機器に利用可能である。
本発明の第1の実施形態の光源装置を示す斜視図である。 図1の光学素子における分岐例を示す拡大図である。 本発明の第2の実施形態の光学素子における分岐例を示す拡大図である。 本発明の第3の実施形態の光学素子を示す図である。 本発明の第4の実施形態を示す斜視図である。 図5における多面鏡式光偏向器の機能を説明するための図である。 本発明の光走査装置および画像形成装置の実施形態を説明する図である。 本発明の光走査装置および画像形成装置の実施形態を説明する図である。
符号の説明
1 光源 半導体レーザ
1’半導体レーザ
2 反射部材
4 ハーフミラープリズム
4a 半透鏡
5a、5b シリンドリカルレンズ
6 防音ガラス
7 多面鏡式光偏向器
7a 上ポリゴンミラー
7b 下ポリゴンミラー
8a、8b 第1走査レンズ
9a、9b 光路折り曲げミラー
10a、10b 第2走査レンズ
11a、11b 光導電性感光体
17 搬送ベルト
19 定着装置
101 光源
103 透明部材
104 回折格子
105 光検知部材
106 面
107 入射光束
107’入射光束
108 0次光束
108’0次光束
109 +1次光束
110 −1次光束
110’−1次光束
111 ベース部材
112 光学素子
201 面発光レーザ素子
1YM、1CK 光源
1CK 光源
12CK アパーチュア
5Y、5M、5C、5K シリンドリカルレンズ
8Y、8M、8C、8K 第1走査レンズ
10Y、10M、10C、10K 第2走査レンズ
11Y、11M、11C、11K 光走査位置
11Y、11M、11C、11K 光導電性感光体
12YM アパーチュア
15Y、15M、15C、15K 転写器
103CK 光学素子
103YM 光学素子
a 偏向光
b 偏向光
GY、GM、GC、GK 現像装置
mC1、mC2、mC3 光路折り曲げミラー
mM1、mM2、mM3 光路折り曲げミラー
mK、mY 光路折り曲げミラー
TY、TM、TC、TK 帯電ローラ

Claims (8)

  1. レーザ光束が入射される入射面と、
    レーザ光束が射出される射出面と、
    前記入射面に設けられてレーザ光束を分岐する光線分岐手段と、
    光学素子本体に一体的に取り付けられて前記光線分岐手段により分岐されたレーザ光束の一つを検出する光検出手段と、
    を備え、
    前記入射面または前記射出面に直交する面であって前記光検出手段の取り付けられた面に対向する面に反射部材が設けられ、
    前記光線分岐手段により分岐されて前記光検出手段および前記反射部材に到達する各レーザ光束は前記入射面および前記射出面に対して全反射条件を満たすとともに、
    光源に対するカバーガラスを兼ねていることを特徴とする光学素子。
  2. 請求項1に記載の光学素子において、
    前記光線分岐手段により分岐されたレーザ光束のうち前記光検出手段に向わない光束は少なくとも1本以上であり、前記光検出手段に向わない光束は前記射出面より射出することを特徴とする光学素子。
  3. 請求項1または2に記載の光学素子において、
    前記光線分岐手段は回折素子であることを特徴とする光学素子。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の光学素子において、
    前記光学素子本体は略直方体であることを特徴とする光学素子。
  5. 面発光レーザからなる光源を備え、該光源からのレーザ光束を、請求項1ないし4のいずれかに記載の光学素子を通して射出することを特徴とする光源装置。
  6. 光源を備え、該光源からのレーザ光束を、請求項1ないし4のいずれかに記載の光学素子を通して射出し、
    前記光源からの直接光が前記光線分岐手段により分岐され、前記光検出手段により検出されることを特徴とする光源装置。
  7. 前記面発光レーザからp本のレーザ光束を放射し副走査方向にq(2≦q≦n)分割して射出面より射出させる請求項に記載の光源装置と、
    複数の偏向反射面を回転軸の周りに有し前記光源装置から入射されたp・q本のレーザ光束を偏向する多面鏡式光偏向器と、
    該多面鏡式光偏向器により偏向されたn組のレーザ光束を対応する光走査位置へ導光して光スポットを形成するn組の走査結像光学系と、
    前記n組のレーザ光束に対し、組ごとの光走査光路を選択する光路選択手段と、
    を備え、
    前記多面鏡式光偏向器が前記光路選択手段の少なくとも一部をなすことを特徴とする光走査装置。
  8. 複数の光電導性感光体に光走査により個別的に静電潜像を形成し、これら静電潜像をそれぞれ可視化してトナー画像とし、得られた各トナー画像を同一のシート状記録媒体上に転写して合成的に画像形成を行うタンデム式の画像形成装置において、
    前記複数の光電導性感光体に光走査を行う光走査装置として、請求項7に記載の光走査装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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