JP5186279B2 - 車両シートに備える発泡成形品およびその製造方法 - Google Patents

車両シートに備える発泡成形品およびその製造方法 Download PDF

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本発明は、表皮部一体発泡成形品にし、特に車両シートに備えるヘッドレストやアームレストなどの立体形状の表皮部一体発泡成形品に関するものである。
車両シートに備えるヘッドレストやアームレストなどは、立体形状の表皮部内に注入した発泡樹脂を発泡させて表皮部と一体に成形する方法が行われている。表皮部は、表皮材とその裏側に軟質スラブ材や、フィルムなどを接着、ラミネートして2層、あるいは3層に成形されている。
表皮材の裏側に、ポリウレタンフォームからなるウレタン軟質スラブ材とフィルム材をラミネートした3層構造の表皮部の場合、フィルム材を使用しているため、表皮部を立体形状に縫製して発泡樹脂を注入発泡させたときに、縫い目等から発泡前の液体や発泡体が表皮部外へ漏れる場合が多く外観を損ねてしまう。そのため縫製ミシン目裏に、液漏れ防止の不織布や他の漏れ防止材で処理する必要が生じるが、製造された製品は縫い目線上へのウレタン含浸により硬さにばらつきを生じてしまう。そのため風合いの悪い、触感の劣る場所や、硬軟のばらつきの多い製品となってしまうことが多い。
また上記製品をヘッドレストとして使用するときは、ヘッドレストに衝撃が及んだときに表皮部がフィルム材を含むため、衝撃エネルギーの分散が遅れ人体に悪影響を及ぼす恐れがある。さらにフィルム材を使用すると全体に硬さが生じるためヘッドレストには不向きである。
さらには表皮部ラミネート工程に、軟質スラブ材、フィルム材そして表皮材の3層以上で構成されるため、加工コストの上昇に繋がってしまう。
一方、表皮部ラミネート工程において、表皮材の裏にポリウレタンフォームの軟質スラブ材をラミネートする2層工程を採用すると次のような不具合が生じていた。
たとえば通気性が比較的高いポリウレタンフォームの軟質スラブ材を表皮部に使用すると、この表皮部を立体形状に縫製して発泡樹脂を注入発泡させたときに、発泡樹脂が軟質スラブ材に含浸する含浸層が厚くなり、製品の触感が劣ることになる。
一般に、軟質スラブ材がラミネートされた表皮部材の縫製品内へポリウレタンフォームの樹脂原料を注入すると、先に注入されて表皮部周辺に形成されたポリウレタンフォームは後から発泡されたポリウレタンフォームに押されることで、表皮部の軟質スラブ材に含浸するためこの含浸部分での発泡体が潰れてソリッド状のウレタンにかわってしまう。これは発泡反応が早くなる配合であっても、遅くなる配合であっても、通気度の高い軟質スラブ材でラミネートするとソリッド状部分(以下適宜「含浸層」ともいう)の割合が増え、そのため製品中へのポリウレタンフォームの樹脂原料の投入量が増加し、表面を押さえると風合いや触感の劣る製品となってしまう。
この場合ポリウレタンフォームの樹脂原料を軟質のものに配合を変えて発泡しても、含浸層が影響するため全体の軟らかさには限界があり、触感を損ねることになってしまう。また樹脂原料の注入用具を補助的に使用すると、吐出部先端付近の表皮材裏面にラミネートされた軟質スラブ材の表面にハードスポットが発生し易くなる。また樹脂原料の一部初期液体の状態で、軟質スラブ材内に進入して発泡が始まると、その部分がしこりとなって表皮部の表面に発生し、外観も損ねかつ表面から押さえて異物を感じるようになってしまう。さらには通気性のある表皮材を使用するため、内部圧力がかかりにくく成形品の製造において複雑な形状を出し難く、低密度の表皮部使用の製品作りには限界がある。
上記した3層又は2層の表皮部により生じる各不具合を解消するために、以下の技術が提案、開示されている(例えば、特許文献1ないし3)。
特開平8−207060号公報 特開平9−267679号公報 特許第3865892号公報
上記特許文献1に記載された車両用シートにおける一体発泡品の構造は、通気性表皮材の裏面に通気性気泡体層、多数の通気孔を備えた含浸防止膜、通気性気泡体層と積層したもので、通気性維持を確保したものの、フィルム材使用や含浸層形成による触感の低下は防止することができない。
また上記特許文献2に記載された表皮一体成形ヘッドレストは、袋状にされた表皮内に延在片を設け、注入ノズルから該延在片に向けて発泡樹脂原料を送出するものであり、これにより発泡材の勢いは減殺されて拡散して表皮内に充填されるため、ハードスポットの発生を抑えることも可能であるが、表皮内部での含浸層の形成は抑えることができない。
さらに上記特許文献3に記載されたヘッドレストは、表皮に縫糸による縫い目ラインを形成したものであり、針孔からの発泡原料の漏出を抑えつつ、発泡ガスを針孔から抜き出してボイド発生を防止することができる。しかしながら発泡原料の表部への含浸そのものを低下させることはできず、縫い目ラインに沿っての硬化部形成を招くことになり、外観上も触感上も好ましいものではない。
本発明は、表皮部への発泡原料の含浸を抑え、触感の優れた車両シートに備える発泡成形品の提供を目的とする。
上記課題を解決するために本発明が提案するのは、発泡原料を立体形状に縫製された表皮部の内部に注入し、該表皮部と一体に発泡させて成形する車両シートに備える発泡成形品であって、前記表皮部は、表皮材と、該表皮材の内側に貼着された低通気性の軟質スラブ材とで積層形成されてなることを特徴とする車両シートに備える発泡成形品である。
表皮材の内側に低通気性の軟質スラブ材を貼着し、表皮部として積層したものである。これにより注入された発泡原料が発泡しても、低通気性の軟質スラブ材であるから従来の通気性軟質スラブ材のように発泡原料の含浸する量は低減され、成形品の触感が低下を抑えると共に、含浸量の低下は発泡原料の低減をもたらすのでコスト低下にも繋がることになる。車両シートに備える発泡成形品としては、例えばヘッドレストやアームレスト等が該当する。
大気中にウレタンを吐出、発泡させるとNCO基とOH基を持った水とにより反応ガス(主に炭酸ガス)が発生する。整った泡(均一な泡にする為のものでシリコン等が一般的には添加されている)により、膨張が始まり、より安定した上昇が行われる。そして時間の経過と共に反応は終点を迎え、瞬時に表面からガスが飛散される(ライズタイムといわれるもの)。ウレタンの反応にはガス化反応.重合反応.架橋反応の主たる3つの反応で培われ、最初にガス化反応と重合反応により成形され後に架橋反応(ポリオ−ル等のOH基とNCO基が関連)が進みウレタン強度は出来上がる。例えば囲われた袋状の中で反応が終結を迎えると、目の荒い袋状の中では格子の表面から外へ膨らむ反応の為に、発泡体の発泡ガスは奪われ、外部に抜けていき、樹脂状のウレタン(含侵層)に変わり、注入ロス率が高くなり製品重量も上昇する。其の為、触感も劣る製品となる。
低通気ラミネート材ウレタンで処理された同じ体積の袋へ、ウレタンを注入した時、低通気性の格子(フィルムではなく目の細かい格子状の為ウレタンは通過させにくくガスのみ通過)では体積の充満度が早く少ない注入量のウレタンで囲われた袋状の内容積を満たすことが出来る。以上のように低通気ラミの効果が見られる。
表皮材の内側へ発泡スラブを貼着する方法は、どのようなものでもよく、例えば接着剤や両面テープ等を使用してもよく、例えば接着ラミネート法等を用いることもできるが、表皮材と発泡スラブとの間のシワを防ぐためにフレームラミネート法により積層形成することが好ましい。
また前記表皮部の軟質スラブ材のうち、発泡原料の注入口に対向する部分が低通気性の軟質スラブ材からなるようにしてもよい。すなわち表皮材と発泡スラブとの貼着積層からなる表皮部のうち、発泡原料の注入口に対向する部分が低通気性の軟質スラブ材を使用し、他の部分は従来からの通気性を有する軟質スラブ材を使用した場合でも、低通気性の軟質スラブ材のみの場合に較べて、含浸量の低下やハードスポットの低減に効果をもたらすことができる。
前記低通気性の軟質スラブ材は、通気量が20cc/cm/sec以下のものであることが好ましい。通気量が20cc/cm/sec以下のもののときに、含浸量の低下による触感の向上が実感できるようになる。また含浸量の低下により、注入する発泡原料は5〜15%程度減少する。そして水平注入における場合のハードスポットの発生回避、低通気性ゆえ内部圧力を十分にかけることができ複雑な形状の成形品が可能になるなど品質向上も図ることができる。また低通気性であることから従来の通気性のものに較べて、密度が高く、引き裂き強度などの機械強度も、約7%程度向上する。
さらに低通気性の軟質スラブ材は、通気量が2cc/cm/sec以下のものであることがより好ましい。上記効果に加え、含浸量はより低下するので発泡成形品の触感がより向上する。また水平注入のほかに垂直注入の場合でもハードスポットの発生を回避
でき、引き裂き強度などの機械強度も、約12%程度向上する。
前記軟質スラブ材としては、軟質ポリウレタンフォームを所定の厚さにしたものを使用でき、これを表皮材にラミネートして積層した表皮部を形成できる。市販の汎用品を使用できるのでコスト的にも有効である。
さらに本発明が提案するのは、上記記載の車両シートに備える発泡成形品の製造方法であって、前記立体形状に縫製された表皮部を成形用の型内に載置し、前記発泡原料を前記立体形状の内部に注入し、前記表皮部と一体に発泡させてなることを特徴とする車両シートに備える発泡成形品の製造方法である。
軟質スラブ材への発泡原料の含浸をより抑えることができ、成形品の感触の向上、発泡原料の注入量の低下を図ることができる。
本発明によれば、縫製された表皮部の内部に発泡原料を注入しても、表皮材の裏側に低通気性の軟質スラブ材が積層してあるので、発泡原料の表皮部への含浸を抑えることができ、成形品の触感の低下させることがない。さらには発泡原料の注入によるハードスポットの発生も抑えることができる。
また発泡原料の含浸量及び含侵層の低下は、注入する発泡原料の低下につながり製品コストの低減にも寄与することになる。
以下添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。本発明にかかる車両シートに備える発泡成形品としてヘッドレストを説明するが、これに限定するものでなく、アームレストその他車両シートに備える発泡成形品であればよい。
図1は本発明を適用してなる実施形態を示すものであり、(a)はヘッドレスト11aの概略縦断面図であり、(b)はシースルータイプのヘッドレスト11bの概略縦断面図である。このシースルータイプのヘッドレスト11bは、中心部に前後を貫通した貫通孔12を有するものであり、その他の部分はヘッドレスト11a、11bとも相違部分はない。
図1(a)(b)に示すように、ヘッドレスト11a、11b(以下適宜「ヘッドレスト11」とする)の表皮部13は外面に位置する表皮材15と、表皮材15の裏側となる表皮材15の内側にラミネートされる低通気性の軟質スラブ材16の2層で形成されている。ヘッドレスト11は、2本のステー17(17a、17b)が左右下部に挿着されている。図1(a)(b)における矢印は、このヘッドレスト11の内部を発泡形成する発泡体20の発泡原料の注入方向を示すものである。図1では矢印を上に向けているが、実際の原料注入は図4に示すように、水平方向の水平注入(図4(a)(c))あるいは垂直方向の垂直注入(図4(b)(d))となるように成形型を配置して行うようにしている。なお図4(e)は発泡原料の注入後の表皮部の概略断面図である。
次に図1(a)(b)に示すヘッドレスト11(a)(b)に適用した実施例を説明する。
(実施例1)
実施例1は、図1(b)に示すシースルータイプのヘッドレスト11bに、低通気性の軟質スラブ材16として以下に示す軟質スラブフォーム(市販品)を使用した。
軟質スラブフォーム(市販品):製品記号BLG
密度: 40kg/m
硬さ: 368N/314cm
伸び率: 140%
引っ張り強度: 181kPa
圧縮残留歪率: 3.7%
通気度: 3.47cc/cm/sec(フラジール式測定)
発泡タイプの型:シースルータイプ
上記軟質スラブフォーム(製品記号BLG)をウレタン仕上げ厚4.0mmにして、表皮材としてのニット表皮の裏にラミネート処理をして表皮部を形成した。そしてこの表皮部を裁断、縫製(内部目止め処理なし)してシースルータイプのヘッドレストの形状に形成し、その後、型にセットして発泡原料を内部に注入した(図1(b))。
型とは材質が金属と樹脂、木材、それらを混成して作られた型(モールド)をいう
効果(克服された問題点)
1.水平注入(図4(c)の矢印方向)では表面への滲み出し、液漏れがなくなり、その結果液漏れ防止の為の不織布や液漏れ防止材は不要となった。
2.フィルム仕様の表皮部でないため、低通気性の軟質スラブ材使用でも、発泡体であるウレタンフォームのクッション性が保持できる。
3.発泡体の硬さの調整は、従来品のような配合変更を不要とし、注入量の増減で可能となった。
4.表皮部が2層のため、フィルム材仕様の3層に較べてラミネート処理工程が少なくなり、コストが廉価となる。
5.軟質スラブフォームへの含浸層が、従来品の通気性軟質スラブフォームに較べて薄くなるのでヘッドレストの触感が向上する。
6.フィルム仕様でないため、軟硬自由な硬さのヘッドレストが提供できる。
7.低通気性の軟質スラブフォーム仕様のため、発泡原料の注入位置(表皮部と発泡原料の注入口との距離)に関わらず、ハードスポットの発生がない。
図3(C)の仕様で実施したところ、上記効果の点で有効であることが確認された。表−14の従来品はシ−ルを貼って液漏れ等の対策をしていた。
8.含浸量を抑えることができる低通気性の軟質スラブフォーム仕様のため、注入量の増減により内部圧力を任意に調整できるので、複雑な形状の製品でも仕上がりの良いものができる。
(実施例2)
実施例1は、図1(a)に示す標準タイプのヘッドレスト11aに、低通気性の軟質スラブ材16として以下に示す軟質スラブフォーム(市販品)を使用した。
軟質スラブフォーム(市販品):製品記号BLG改
密度: 49.1kg/m
硬さ: 271N/314cm
伸び率: 184%
引っ張り強度: 210kPa
圧縮残留歪率: 5.7%
通気度: 2.2cc/cm/sec(フラジール式測定)
発泡タイプの型:標準タイプ
上記軟質スラブフォーム(製品記号BLG改)をウレタン仕上げ厚4.0mmにして、表皮材としてのPVC表皮の裏にラミネート処理をして表皮部を形成した。そしてこの表皮部を裁断、縫製(内部目止め処理なし)して標準タイプのヘッドレストの形状に形成し、その後金型にセットして発泡原料を内部に注入した(図1(a))。以下に示す表1は従来品(現行)のヘッドレストとの比較表である。
Figure 0005186279

上記表1の「PVC」は、「塩化ビニル樹脂の略称」であり、「BLG改」は実施例2における低通性の軟質スラブフォーム、「BZS」「BZG」は従来品(現行)の通気性の軟質スラブフォーム(スラブ材)である。
効果(克服された問題点)
1.水平注入(図4(a)の矢印方向)のほか垂直注入でも表面への滲み出し、液漏れがなくなり、その結果液漏れ防止の為の不織布や液漏れ防止材は不要となった。
2.フィルム仕様の表皮部でないため、低通気性の軟質スラブ材使用でも、発泡体であるウレタンフォームのクッション性が保持できる。
3.発泡体の硬さの調整は、従来品のような配合変更を不要とし、注入量の増減で可能となった。
4.表皮部が2層のため、フィルム材仕様の3層に較べてラミネート処理工程が少なくなり、コストが廉価となる。
5.軟質スラブフォームへの含浸層が、従来品の通気性軟質スラブフォームに較べて薄くなるのでヘッドレストの触感が向上する。
6.実施例1の軟質スラブ材よりも密度が大きく、通気度が低いことから含浸量はより低下し、利益性の高いものが可能である。注入する発泡体のウレタンフォーム原料は13%低減された。表1を参照すると、従来品(番号27現行)に対して実施例品(番号17)は、原料の注入量が29g減少できた。
7.含浸量を抑えることができる低通気性の軟質スラブフォーム仕様のため、標準タイプのヘッドレストでも仕上がりの良い高品質のものができる。
(実施例3)
実施例3は、図1(a)に示す標準タイプのヘッドレスト11aに、低通気性の軟質スラブ材16として以下に示す軟質スラブフォーム(市販品)を使用した。
軟質スラブフォーム(市販品):製品記号BLG50
密度: 50kg/m
硬さ: 437N/314cm
反発弾性 30%
伸び率: 140%
引っ張り強度: 266kPa
圧縮残留歪率: 1.7%
通気度: 測定値0(ダウ式測定)
通気度: 1.99cc/cm/sec(フラジール式測定)
発泡タイプの型:標準タイプ
上記軟質スラブフォーム(製品記号BLG)をウレタン仕上げ厚4.0mmにして、表皮材としてのPVC(塩化ビニル)、及びニット表皮の裏にラミネート処理をして表皮部を形成した。そしてこの表皮部を裁断、縫製(内部目止め処理なし)してシースルータイプのヘッドレストの形状に形成し、その後型にセットして発泡原料を内部に注入した(図4(a))。以下に示す表2は量産型へ実施した例と結果であって、PVCとニット系を表皮材として使用したもので、これらに軟質スラブ材としての軟質スラブフォームをラミネートした。
Figure 0005186279


効果(克服された問題点)
1.従来品(現行)にくらべて注入原料の低減が図れた。19〜29gの原料低減効果があり、特に29gも大き減じられるものもある。効果としては総て大小を問わず減量される。
2.従来品に較べ、含浸層が薄いため製品の触感が良い。
3.表皮部の縫製上で縫い目の張り出し感が向上、シャープなラインが出来上がった。
4.発泡体原料の水平注入および垂直注入におけるハードスポット発生が解消された。
次に表皮材の裏側にラミネートされる軟質スラブ材の変更テスト、すなわち従来品(現行)と本発明に使用する低通気性軟質スラブ材(ラミネート)との比較を以下の表3に示す。
Figure 0005186279


なお、上記51、52の現行45センタ−では図3(C)の中で注入後表皮面の評価対象面へ黒いシールを(70×70mm×1t)貼り付け、量産においてはハ−ドスポット防止対策としていた。
表3の結果を参照すると、従来品(現行)にくらべて注入原料の低減が図れたことがわかる。19〜29gの原料低減効果があり、特に29gも大きく減じられるものもある。効果としては総て大小を問わず減量される。
量産品、ウレタン注入後、表皮面の評価を図3(C)のA部面として、また記入は表3の45センター型のことを示し、従来品ラミではハ−ドスポットが発生する為、量産では表皮.→ラミネ−ト材.→の上にウレタン漏れ防止のシ−ル処理していた。
新規ラミ材BLG50仕様ではシール材削減してハードスポットが解消され、シ−ル材不要となり工程削減の利益が生まれた。
(実施例4)
次に、シースルータイプのヘッドレストの表皮部材のラミネートに使用する軟質スラブ材として、図2に示すように、従来品である現行の通気性軟質スラブ材と、本発明に使用する低通気性軟質スラブ材を共に使用した場合を実施例4として説明する。図2中の矢印14に示す範囲における表皮部材13には表皮材15の裏側に低通気性の軟質スラブ材16が使用されている。矢印14示す範囲外のその他の部分においては従来品(現行)に使用される通気性の高い軟質スラブ19が表皮材15の裏側にラミネートされている。
矢印14の示す範囲に低通気性軟質スラブ材16を使用してあるのは、発泡体20の原料の注入口の周辺だからである。特に注入口に対向する部分は発泡原料に含浸されやすいからである。
以下の表4はスラブ材の併用使用の結果を示すものである。
Figure 0005186279


上記表4に示すように、低通気性の軟質スラブ材を表皮部の一部に使用する場合でも、発泡原料の減量効果は生じるということがわかる。
(比較試験)
次に、通気性のある従来品(現行)のヘッドレストと、本発明に使用する低通気性の軟質スラブウレタンを使用したヘッドレストとの製品比較を以下の表5〜表15に示す。
(硬さの比較テスト)
Figure 0005186279


(ウレタン機械強度の比較)
Figure 0005186279

上記表5、表6の結果より、以下の効果が得られた。
1.低通気性のスラブ材を使用すると含浸層が薄く軟らかい状態であり、また注入量も減らすことができる。その反面コア密度は高い。PVC表皮の場合少しコアが軟らかく、ニット表皮ではコアが少し硬くなるが、いずれも表面からのたわみ量は現行と大きな差がない。
2.本発明に係る成形品では低通気性のスラブ材を使用するので、コアのセルが細かく整い機械物性が向上する。
3.本発明に係る成形品では、表面を押さえたときの感触抵抗が少なく、従来品にある押さえ続けた時の急激な抵抗が少ない。
4.本発明に係る成形品のラミネート材として使用する無通気性スラブ材であるBLG改を拡大鏡で見ると、セルが厚く破泡性の部分が少なく、セル面に薄い膜張り状のものが多くウレタンのボイドはない。
5.引き抜き試験では高い強度で、持続が長くなる特徴を有する。
(スラブ変更テスト)
次に軟質スラブ材をラミネート材として使用するときの、ラミネート材としての厚みを所定数値にして、従来品(現行)と比較した。以下の表7、表8は上記比較のテスト結果であり、表9はラミネート材として使用した軟質スラブ材とその通気量及び密度の数値一覧である。
表7:低通気性のラミネート材として軟質スラブ材t3.0mmを使用
Figure 0005186279

表8:低通気性ラミネート材として軟質スラブ材t4.2mmを使用
Figure 0005186279



表8の「液漏れ」は、現行と同じ量だと多すぎて液漏れとなることを示す。
ラミネート材として使用する軟質スラブ材一覧
Figure 0005186279





表7の現行BZG4.2mm厚をt3.0mm厚の低通気性軟質スラブに変えた場合の特徴:
1.投入ウレタン量(発泡体原料)が低減される。型容量によるが9〜24gの低減となる。
2.ウレタン量の低減になっても成形品の形状は十分保持される。
3.成形品の触感が軟らかくなる(たわみ値大きくなる)。
4.ラミネート材が薄くなるため、ラミネート加工費用の低減を図ることができる(約15円/m
なお現行BZG4.2mm厚をt3.0mm厚の低通気性軟質スラブに変えた場合の問題点として、ラミネート材が薄くなるため、センター型では発泡型へ表皮セットするのに時間を要するという問題点が発生する。
表8の現行BZG4.2mm厚をt4.2mm厚の低通気性軟質スラブに変えた場合の特徴:
1.投入ウレタン量(発泡体原料)が低減される。型容量によるが9〜24gの低減となる。
2.ウレタン量の低減になっても成形品の形状は十分保持される。
3.成形品の触感が軟らかくなる(たわみ値大きくなる)。
次に、現行ラミネート材と低通気性のラミネート材の機械強度の比較結果を以下の表10に示す(比較結果の数値の単位は実施例1〜3と同様であるので省略する)。
表10はダンベル試験片によるものの結果である。
Figure 0005186279



表10に示すように、低通気性のラミネート材使用の場合は以下のとおりである。
1.コア密度が上昇する。
2.発泡体原料の注入量が低減されても、含浸層が薄くなりコア密度が上がる傾向にある。
3.引き裂き、引っ張りの強度は従来品に較べて向上する傾向にある。
4.伸びは従来品と同様の結果である。
次に低通気の軟質スラブ材を新規にラミネート材として使用したときの、原料注入量を現行品と比較した一覧を下記の表11に示す。
Figure 0005186279




次に、通気性の高い軟質スラブ材をラミネート材として使用したときと、通気性の低い軟質スラブ材をラミネート材として使用したときと、比較結果を説明する。
通気性の高いラミネート材で作られた袋状の表皮部内へ高速反応性、その他反応性の原料(発泡ウレタン樹脂)を注入した場合。注入後、ポリオール側/イソシアネート側ミキシングにより原液のクリーム化が始まる。そしてガス化反応、重合反応によりフォーム上昇が起こり袋状内部に充填が進むとラミフォームの壁まで到達した泡状のウレタンは、ラミネート材の通気性に助けられ外部へガス(主に炭酸ガス)が抜けようとする反応がある。そして内部へのウレタンの充填が過剰になると壁面の発泡体はセルが崩れて樹脂化される。通気度の高いラミネート材を表皮材の裏に使用すると、この反応が顕著に起こり、通気度のある壁に向けて樹脂化が促進され、いわゆる含浸層が厚くなり、硬く触感の劣る傾向の製品となる。
通気性の低いラミネート材で作られた袋状の表皮部内へ高速反応性、その他反応性の原料(発泡ウレタン樹脂)を注入した場合。注入後、ポリオール側/イソシアネート側ミキシングにより原液のクリーム化が始まる。そしてガス化反応、重合反応によりフォーム上昇が起こり袋状内部に充填が進むとラミフォームの壁まで到達した泡状のウレタンは、通気度の低いラミネート材が表皮材の裏に使用されているので、外部へガス(主に炭酸ガスを抜けさせようとする反応が阻止される。そのため成形品内部へのウレタンの充填量が少なくて済み、壁面への発泡圧力が高くなった状態でゲル化が終わり、形状がシャープで美しい製品ができる。そのため、いわゆる含浸層が少なく触感の良好な傾向の製品ができる。更には内部圧力の上昇によりウレタンのセル状態が緻密でウレタンの機械性能の良いものができる。
次に、通気度の試験結果を表12に示し、使用したラミネート材(軟質スラブ材)の通気量の一覧を表13に示す。試験方法として、JIS Bダウ方式(ウレタンを対象とした試験方法)(単位dm/秒)を採用した。
試料サイズ 25t×50×50mm
普通スラブ 4.1dm/秒
低通気スラブ 0.0dm/秒
JIS L1096 Aフラジール方式(繊維を対象とした試験方法)(単位ccm/秒)(試料サイズ 150×150mm)
Figure 0005186279



Figure 0005186279


さらにラミネート材として使用する軟質スラブ材の通気度と、この軟質スラブ材により表皮材の裏にラミネートした表皮部の性状試験を行いその結果を表14に示す。
試験方法は試験手順の概要を描いた図3に示す。図3(a)に示すように、各試料(75mm×75mm×試料片の厚み約5〜6mm)を200×300×100mm(深さ)サイズの樹脂箱の底に置きラミネート材が上となるように(直接ウレタン原液が注入される)周囲をテープで止めて300mmの高さから注入マシンヘッドより直接ウレタン原液を垂直落下させ表皮面への液漏れを見た(通常キュア後、取り出しは3分30秒)。
なお使用した軟質スラブ材(スラブ原反)の使用部位は、図3(b)に示す上部、中部、下部からそれぞれスライスしたものを用いた。
試験に供した配合は反応の遅い(ライズタイム50秒キュアタイム3分30秒)縫いぐるみ配合で試験した。
表皮一体配合(ライズタイム12〜13秒キュアタイム38〜40秒)
理由 反応の遅い配合ほどラミ上にウレタンを滴下した時、通気度が高いものほどウレタン漏れの状態か顕著に反映される為、試験配合に供した。表14は図3(a)の結果である。
Figure 0005186279




上記表14のテスト結果より、アキレス低通気性のものは垂直注入、水平注入とも良い結果が得られた。すなわち通気度を2cc/cm/sec下回る軟質スラブ材をラミネート材として使用すると、発泡原料のリークが生じることがなく良好な結果となった。また2cc/cm/sec以上の場合でも通気度が20cc/cm/sec以下の範囲であれば、リークを抑える効果がある。
さらにラミネート材として使用する軟質スラブ材の通気度との関係を示す実験成績を表15に示す。表15は図3(a)の結果である。
Figure 0005186279


以上のような結果よりBLG50に特に顕著な効果が見られた。特に通気度を2cc/cm/sec下回る軟質スラブ材をラミネート材として使用すると、完全にウレタンの漏れはない。なお表14及び表15の結果を考察すると、2cc/cm/sec以上の場合でも通気度が20cc/cm/sec以下の範囲であれば、リークを抑える効果がある。
本発明を適用してなる実施形態を示すものであり、(a)はヘッドレスト11aの概略縦断面図であり、(b)はシースルータイプのヘッドレスト11bの概略縦断面図。 シースルータイプのヘッドレストの表皮部材のラミネートに使用する軟質スラブ材として、従来品である現行の通気性軟質スラブ材と、本発明に使用する低通気性軟質スラブ材を共に使用した場合の実施例を示す概略断面図。 試験手順の概要を描いた説明図。 (a)〜(d)は発泡原料の注入方向を示す説明図、(e)は発泡原料の注入後の表皮部の概略断面図。
符号の説明
11(11a、11b、11c) ヘッドレスト
12 孔
13 表皮部
15 表皮材
16 低通気性の軟質スラブ材(ラミネート材)
19 通気性の軟質スラブ材

Claims (4)

  1. 発泡原料を立体形状に縫製された表皮部の内部に注入し、該表部と一体に発泡させて成形する車両シートに備える発泡成形品であって、
    前記表皮部は、表皮材と、該表皮材の内側に貼着された軟質スラブ材とで積層形成されてなり、前記軟質スラブ材のうち注入口から注入される前記発泡原料が注入初期の液体の状態で接する部分が低通気性の軟質スラブ材からなり
    前記低通気性の軟質スラブ材は、通気量が20cc/cm2/sec以下である、
    ことを特徴とする車両シートに備える発泡成形品。
  2. 前記低通気性の軟質スラブ材は、通気量が2cc/cm2/sec未満であることを特徴とする請求項1に記載の車両シートに備える発泡成形品。
  3. 前記軟質スラブ材は、軟質ポリウレタンフォームであることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一項に記載の車両シートに備える発泡成形品。
  4. 請求項1ないしのいずれか一項に記載の車両シートに備える発泡成形品の製造方法であって、
    前記立体形状に縫製された表皮部を成形用の型内に載置し、前記発泡原料を前記立体形状の内部に注入し、前記表皮部と一体に発泡させてなることを特徴とする車両シートに備える発泡成形品の製造方法。

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