JP5186232B2 - 内視鏡装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内視鏡装置に関する。
内視鏡は、その挿入部が人体等の生体内に挿入されて、臓器の診断や治療、標本の採取等に使用される。内視鏡の挿入部先端には、画像を取得するための撮像素子や、観察部位を照明するための照明光の出射口が設けられており、内視鏡内部には、撮像データ送信用のケーブルや、照明光伝達用ケーブルや、送気送水チューブや、鉗子挿入用チューブ等が内蔵されている。
従来の内視鏡装置では、プロセサー内にあるキセノンランプ等の光源からの光を内視鏡先端へ導く照明光伝達用ケーブルとして、非常に細いファイバー素線を数百から数千本束ねて可撓性を持たせたライトガイドが用いられている。また、内視鏡による照明の方法として、照明光による影や配光特性を考慮し、内視鏡スコープ先端の2箇所から光を出射して被検体を照明する方法が知られており、その場合は、2本のライトガイドが内視鏡に内蔵される。一般的な光源ランプは、発光面積が1mm程度ある。光源ランプからの光を効率よくライトガイドに結合させるために、ライトガイドの端面および断面は、光源ランプと同程度の直径を有する。
ところで、昨今、経鼻内視鏡が開発され実用化されているが、現在実用化されている経鼻内視鏡の挿入部の直径(外径)は5.9mmであり、その内部に1mmのライトガイドが2本挿入されるので、挿入部の部品密度は極めて高くなっている。
また、内視鏡の湾曲部は、例えば、最小曲げ半径R7.5mmを要求される。したがって、上記1mm程度のライトガイドは、その屈曲に耐えなければならない。しかし、繰り返しの使用において、光ファイバー素線間の摩擦や、湾曲の内側と外側でのテンションの差などによって、一部の光ファイバー素線が破損するのは避けられず、長期の使用の間には有効本数が減少し、照明部における光出力が徐々に低下してしまう。
一方、内視鏡の照明光源として、キセノンランプ等に比べ消費電力が小さいレーザーダイオード(LD)を用い、光の伝達に光ファイバーを用いることが提案されている。例えば、特許文献1には、LDからのレーザー光を光ファイバーでその先端に設けた蛍光部材へ伝え、蛍光部材で白色光に変換した光で観察部位を照明する内視鏡装置が記載されている。この光ファイバーは、単線ファイバーとすることができるとされている。
また、特許文献2には、内視鏡挿入部先端の蛍光部材が外れたり、光ファイバーが折れたりといった不調により、照明光が暗くなったときに、光源の発光を停止または減光状態として、内視鏡先端部の故障をユーザーに通知するとともに、暗い照明による輝度の低い画像表示を回避することが記載されている。
特開2005−205195号公報 特開2007−175433号公報
特許文献1に記載されるような、単線ファイバー(シングルコアファイバー)には、外径が155μmのものもある。これは、従来のライトガイドに比べて1/6以下と極めて細い。そのような光ファイバーを用いることで、内視鏡挿入部の更なる細径化を図ることができる。また、本発明者らの検討結果によれば、光ファイバーは、細いほど屈曲性は高くなり、断線に強くなる。シングルコアファイバーであれば、光ファイバー間の摩擦等に起因する、繰り返し使用に伴う破損を減少させることもできる。
しかし、シングルコアファイバーであっても、内視鏡の屈曲に伴う、内視鏡内部での摺動による劣化や、座屈または破断の虞は皆無とは言えず、また、万一の強い衝撃や外的な要因(ゴミの混入等)により破損する可能性もある。また、シングルコアファイバーが他の内蔵物に比べて大幅に細径となるため、従来のバンドルの光ファイバーからなるライトガイドと同様の方法で、そのまま内視鏡内に装填したのでは、挿入部の湾曲時等に、他の内蔵物の間に挟み込まれたり、他の内蔵物間でよれたりして、ファイバーに過剰な負荷が掛かり、破損や劣化を生じさせる可能性がある。
また、2本のシングルコアファイバーを独立して内蔵させることで、そのうちの1本が断線したとしても、十分な品質の画像は取得できないものの、内視鏡の使用の安全は確保できる。しかしながら、2本とも断線してしまった場合には、視野が得られなくなり、内視鏡を体外へ引き出すときにも周囲画像の確認が困難になるなど、十分な安全性を保つのが難しくなる可能性もある。
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解消し、従来のバンドルの光ファイバーからなるライトガイドを用いた従来の内視鏡装置に対し、内視鏡挿入部の更なる細径化および最小曲げ半径の小径化を実現可能とし、かつ、光ファイバーの破損、およびそれによる経時的な光出力の低下の問題を低減することのできる内視鏡装置を提供することにある。
特に、本発明は、複数本の光ファイバーを独立して配置させる場合に、その配置系統を異ならせることにより、複数本の光ファイバーが同時に断線することを防ぎ、使用上の高い安全性を確保できる内視鏡装置を提供する。
また、本発明の更なる目的は、上記に加え、万一、光ファイバーの一部が破損した場合にも、照明を停止させることなく、使用上の高い安全性を確保できる内視鏡装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、内視鏡本体と、処理装置とを備える内視鏡装置であって、前記内視鏡本体または前記処理装置に設けられた1または複数の半導体光源と、前記内視鏡本体に挿通された複数の内蔵物に、保持されて、前記半導体光源からの光を導波する、複数列の光ファイバーと、前記内視鏡本体の、観察対象物の内部に挿入される挿入部の先端内部に配置され、前記光ファイバーによって導波された前記半導体光源からの光の一部または全部を、蛍光体により所定波長の光に変換する1または複数の波長変換部とを備え、前記複数列の光ファイバーは、前記内視鏡本体内に挿通された第1内蔵物に保持されて、前記半導体光源からの光を導波する単一コアの第1光ファイバー、および、
前記内視鏡本体内に挿通された第2内蔵物に保持されて、前記半導体光源からの光を導波する単一コアの第2光ファイバーを含み、前記第1光ファイバーおよび前記第2光ファイバーのうちのいずれか一方は、前記第1内蔵物および前記第2内蔵物のいずれか一方の内部に挿入され、前記第1光ファイバーおよび前記第2光ファイバーのうちの他方は、前記第1内蔵物および前記第2内蔵物の他方の外面に螺旋状に巻き付けて保持されることを特徴とする内視鏡装置を提供する。
また、前記光ファイバーを保持する前記第1内蔵物および前記第2内蔵物は、撮像データ伝送用ケーブル、送気送水チューブ、または鉗子挿入用チューブであるのが好ましい
また、前記第1光ファイバーおよび前記第2光ファイバーは、少なくとも前記挿入部のアングル部において、それぞれ前記第1内蔵物および前記第2内蔵物に保持されるのが好ましい。
また、前記内視鏡本体は、前記内視鏡の前記アングル部よりも先端側かつ前記波長変換部の手前に、前記第1光ファイバーおよび前記第2光ファイバーによって導波された光を合流させる光合流回路を備えるのが好ましい。
さらに、前記光合流回路の先端側に、前記光合流回路によって合流された光を複数に分岐させる光分岐回路を備え、前記波長変換部は、前記光分岐回路によって分岐された光のそれぞれに対応して複数設けられるのが好ましい。
また、前記第1内蔵物および前記第2内蔵物の残りの一方がコーティングされているのが好ましい。
本発明によれば、複数の光ファイバーを、2以上の系統に分けて、独立して配置する構成としたことにより、複数の光ファイバーが同じように負荷を受けて損傷するのを防ぎ、複数の光ファイバーが同時に断線する可能性を低下させることができる。
また、内視鏡本体の他の内蔵物の内部に敷設し、または、他の内蔵部の外面に保持する構成としたことにより、細径であるシングルコアの光ファイバーを、衝撃や強い屈曲から保護することができ、破損や断線を生じ難くすることができる。
また、本発明の一態様によれば、半導体光源の発光を、内視鏡挿入部の少なくともアングル部(湾曲部)において、独立した複数の光ファイバーで導光する構成としたこと、さらには、内視鏡挿入部のアングル部よりも先端側で、複数の光ファイバーを結合して、光源からの光を合流させて照明部へ出射させる構成としたことにより、万一、光ファイバーの一本が途中断線した場合に於いても、照明光が停止することはなく、内視鏡の安全な使用を確保できる。
さらに、上記構成に加え、複数の光ファイバーを結合した後分岐して、光源からの光を合流させてから再度分岐させる構成としたことにより、万一、光ファイバーの一本が途中断線した場合に於いても、通常どおりの複数箇所からの発光を確保することができる。それにより、内視鏡の安全な使用を確保できることに加え、十分な品質の映像を得ることができる。
本発明に係る内視鏡装置を、添付の図面に示す好適実施例に基づいて、以下に詳細に説明する。
図1は、本発明の内視鏡装置の第1実施形態を示す模式図である。図1に示す内視鏡装置10は、内視鏡本体12(以下、単に内視鏡12という。)と処理装置14とを有している。図1では、内視鏡12を模式的な断面図で示し、その内部の画像光学系の配置および光路を示している。また、図2は、図1の内視鏡12の内部管路を示す模式的断面図である。なお、構成を分り易く示すために、図1および図2における内視鏡12の寸法比率は、実際とは異ならせている。例えば、挿入部16は、実際には、他の部分に比べて大幅に細く、かつ、観察部位に到達するのに十分な長さを有している。
内視鏡12は、先端に小型テレビカメラ(CCD)を搭載し、取得した画像情報を電気信号として処理装置14へ伝送する、いわゆる電子内視鏡である。
図1に示すように、処理装置14は、2つの半導体レーザー光源(半導体発光素子)LD1,LD2と、プロセッサ46とを有する。プロセッサ46は、内視鏡12から伝送された電気信号(撮像信号)をデジタルの画像信号(映像信号)に変換し、画像処理して、テレビモニタ等の画像出力装置に供給する。なお、半導体レーザー光源LD1,LD2は、内視鏡12のコネクタ部22等に設けてもよい。
内視鏡12は、体内に挿入される挿入部16と、挿入部16の先端のアングル操作や、挿入部16の先端からの吸引、送気・送水等の操作を行うための操作部18と、内視鏡12を処理装置14に接続するコネクタ部22と、操作部18とコネクタ部22とをつなぐユニバーサルコード部20とからなる。
挿入部16は、可撓性を持つ軟性部24と、アングル部26と、先端部28とから構成される。先端部28には、観察部位へ光を照射する照射口30と、観察部位の画像情報を取得する撮像素子(CCD)32および対物レンズ(図示しない。)が設けられている。
アングル部26は、軟性部24と先端部28との間に設けられ、操作部18からのワイヤ操作やアクチュエータの作動操作などにより湾曲可能な構成とされている。アングル部26は、例えば、上方へは0度〜210度、下方へは0度〜90度、左右へはそれぞれ0度〜100度というように、その内視鏡12が使用される部位等に応じて定められた任意の角度に湾曲でき、アングル部26を湾曲させることで、先端部28の照射口30および撮像素子32を目的とする観察部位に向けることができる。アングル部26の最小曲げ半径は、例えばR7.5mmとされている。
内視鏡12の内部には、画像光学系部材として、2本の光ファイバー34および36と、1本のスコープケーブル44が挿通されている。
光ファイバー34および36は、内視鏡12の手元側(基端側)のコネクタ部22が処理装置14に接続されることにより、その基端が、半導体レーザー光源LD1およびLD2にそれぞれ接続され、半導体レーザー光源LD1,LD2からのレーザー光を内視鏡12の先端へ向けて導波する。光ファイバー34および36は、コネクタ部22からユニバーサルコード部20を経て、挿入部16のアングル部26を過ぎるまでの間は、それぞれ独立に、並行して配置されており、アングル部26を過ぎたところで光合流回路38によって合流して、1本の光ファイバー40とされている。
スコープケーブル44は、先端が撮像素子32に接続されており、内視鏡12のコネクタ部22が処理装置14に接続されることにより、その基端が、プロセッサ46に接続される。撮像素子32によって取得された画像情報は、スコープケーブル44を介してプロセッサ46に送られる。スコープケーブル44は、シールドケーブル(47)に覆われて内視鏡12内に挿通されている。
また、図2に示すように、内視鏡12の内部には、コネクタ部22から挿入部16まで延びる送気チャンネル48Aおよび送水チャンネル48Bと、送気チャンネル48Aおよび送水チャンネル48Bが挿入部16において合流して1本となった送気送水チャンネル48と、操作部18から挿入部16へ延びる、組織採取用処置具等を挿入する鉗子チャンネル49と、コネクタ部22から挿入部16へ延びて鉗子チャンネル49と合流する吸引チャンネル50とが挿通されている。
光ファイバー34および36(図1参照)は、単一コアを持つ同様の構成の光ファイバーである。図3に光ファイバー34の一例の断面構成を示す。光ファイバー34は、中心部から順に、コア51、クラッド52、ハードクラッド54、ポリイミドの補強材56、およびテフロン被覆58を有している。例えば、コア51を直径200μmとし、クラッド52の厚さを35μm、ハードクラッド54を約5μm、ポリイミドの補強材56を5〜10μm、テフロン被覆58を約100μmとすると、光ファイバー34の直径は、およそ0.3〜0.5mmとなる。これは、従来のライトガイドの直径の半分以下に相当する。
光ファイバー34および36として単一コアの光ファイバーを用いることで、従来のバンドルの光ファイバーを用いたライトガイドのように、光ファイバー間での摩擦を生じることがなく、実質的に強度を増すことができる。また、繰り返し使用に伴う光ファイバーの破損による経時的な光出力の低下という問題を防ぐことができる。さらに、内視鏡挿入部の細径化を大幅に促進することや、曲げ半径を小さくすることも可能となる。
光合流回路38は、アングル部26よりも先端側の先端部28に設けられており、光ファイバー34および36によって送られてきた半導体レーザー光源LD1およびLD2からの光を合流させる。光合流回路38としては、例えば、図1に示すようなY分岐回路を使用することができる。このY分岐回路は、部品点数が少なく構成が簡潔である点で好ましいが、光合流回路38には、これ以外にも、2本の光導波路を近接させる方向性結合器を用いても良いし、プリズムを使うバルク型や、ファイバー型の光回路を用いても良い。単一コアの光ファイバー34,36を用いることにより、簡単な構成の光合流回路38によって両ファイバー34,36を合流させることができる。
内視鏡装置10では、光ファイバー34および36として単一コアの光ファイバーを用いているため、光合流回路38によって光ファイバー34,36を先端部28の短いスペースで結合することができる。
すなわち、従来光導波路として用いられているライトガイドは、多数の光ファイバーを束ねたバンドル状のものであるため、2本のライトガイドを結合して1本にするのは容易ではなく、構成が複雑になり、また、損失が大きいなどの問題から、効率よく合波することが難しい。そのため、内視鏡12の先端部28という限られた長さの中で合波することは極めて困難である。この困難性は、伝達光量の多い、太いライトガイドほど高い。
これに対し、本発明では、図1の内視鏡装置10のように、光ファイバー34および36として、単一コアの光ファイバーを用いているため、Y分岐回路等の比較的簡単な構成で、効率よく、複数の光ファイバーを結合することができる。そのような構成としたことにより、内視鏡12のアングル部26よりも先端側の先端部28において、2本の光ファイバー34,36を結合し、光を合流させることを可能にしている。
光ファイバー34および36によって導波された光は、光合流回路38で合波された後、蛍光体変換部42に導入される。
挿入部16の先端部28の照射口30近傍には、蛍光体変換部42が設けられている。蛍光体変換部42は、蛍光体を備えている。光合流回路38で合波された光は、光ファイバー40によって蛍光体変換部42へ送られて、蛍光体変換部42の蛍光体を励起する。蛍光体変換部42は、励起光の一部をそれとは異なる波長の蛍光光に変換して出射するとともに、残りの励起光を透過させる。蛍光体変換部42から出射された蛍光光と励起光が合わさって、例えば白色の照明光が得られる。この照明光は、照射口30から発光して、観察部位を照射する。
例えば、半導体レーザー光源LD1,LD2に波長445nmの青色の発光光源を用い、蛍光体変換部42にYAG系の蛍光体、あるいはα−サイアロンと赤色領域で発光するCaSiSiN3 を用いて、半導体レーザー光源LD1,LD2からの光を励起光として蛍光体変換部42を励起すると、蛍光体変換部42からは、蛍光体変換部42によって変換された赤から緑にわたる蛍光光と、蛍光体変換部42を透過した青色の励起光とが出射される。この2つの光が合わさることで、照射口30からは、白色の発光を得ることができる。
図4は、光ファイバー34および36の実装の様子を示す部分断面斜視図である。
光ファイバー34は、図4に示すように、鉗子チャンネル49に螺旋状に巻き付けた状態で、内視鏡12内に装填される。鉗子チャンネル49の外面に螺旋状に巻き付けることにより、光ファイバー34は、アングル部26の湾曲時等に座屈し難くなり、また、他の内蔵物の間に挟み込まれたり、他の内蔵物間でよれたりすることが極めて少なくなり、断線を生じ難くすることができる。光ファイバー34は、鉗子チャンネル49の外面に所々で適宜固定してもよい。
さらに、光ファイバー34を鉗子チャンネル49に巻き付けた後、その上から樹脂成形して、光ファイバー34および36をコーティングするのが好ましい。樹脂コーティングを施すことで、光ファイバー34が保護されて、断線の可能性を減らすことができる。
光ファイバー34の巻き付けのピッチは、挿入部16のアングル部26が最大に湾曲した時にも、光ファイバー34の曲げ半径が許容範囲内となるように設定すればよい。また、光ファイバー34は、鉗子チャンネル49ではなく、送気送水チャンネル48やシールドケーブル47に巻き付けるようにしてもよい。
一方、光ファイバー36は、図4に示すように、撮像データ伝送用ケーブルであるスコープケーブル44のシールドケーブル47(CCD駆動制御ケーブル)の内部に挿通されて、内視鏡12内に装填される。すなわち、光ファイバー36は、内視鏡12のコネクタ部22の端部から挿入部16の先端部28まで、スコープケーブル44と共にシールドケーブル47に覆われている。光ファイバー36は、シングルコア(単一コア)の極細径の光ファイバーであり、その外径が例えば0.3〜0.5mmなので、スコープケーブル44と共に既存のシールドケーブル47内に収めることができる。
シールドケーブル47によって保護されることにより、光ファイバー36は、他の内蔵物の間に挟み込まれたり、他の内蔵物間でよれたりすることが極めて少なくなり、断線を生じ難くすることができる。また、光ファイバー36を既設のシールドケーブル47の内部に収容するので、挿入部16を更に細径化することができる。また、光ファイバー36をシールドケーブル47の内部に収容するので、挿入部16内の内蔵物の本数が減り、各内蔵物の動きが妨げられにくくになり、アングル部26の湾曲動作の負荷が小さくなるという効果もある。
このように、内視鏡装置10では、複数本のシングルコアファイバーを2組(2本)用意して、各々のファイバーに励起光を結合させ、別系統で、すなわち異なる伝播経路で、先端部へ導光する。一方の光ファイバー34は、鉗子チャンネル49に螺旋状に敷設し、他方の光ファイバー36は、スコープケーブル44のシールドケーブル47内にストレートに敷設して、敷設方法に差を持たせることで、種々の曲げ形態における屈曲耐性を異ならせ、耐性に幅を持たせることができる。それにより、光ファイバー34および36における断線トラブルの同時発生の確率を極めて低くして、全体として、屈曲耐性を向上させることができる。
例えば、鉗子チャンネル49内を抜き差しされる各種処置具により、鉗子チャンネル49の壁に傷が付き、その外面に巻き付けられた光ファイバー34までもが傷付いて断線してしまった場合にも、シールドケーブル47内に敷設された光ファイバー36によって、レーザー光を供給できる。
上述の例では、2本の光ファイバーを用いているが、内視鏡装置10は、3本以上の
光ファイバーを備えても良い。その場合は、光ファイバーを2以上の異なる方法で配置すればよい。例えば、3本の光ファイバーのうち1本を、シールドケーブル47の内部に配置し、残りの2本を、鉗子チャンネル49に二重化して巻き付けてもよい。この場合は、鉗子チャンネル49内を抜き差しされる各種処置具により、鉗子チャンネル49の壁に傷が付き、その外面に巻き付けられた光ファイバー34,36までも傷つける可能性を考慮して、光ファイバー34および36は、間隔を空けて巻き付けるのが好ましい。また、例えば、2本の光ファイバーを、それぞれ、送気送水チューブ48と鉗子チャンネル49の外面に巻き付けて保持してもよい。
図1の内視鏡装置10では、好ましい形態として、内視鏡12のうち、小さい曲がり半径で、かつ頻繁に湾曲する箇所であるアングル部26を通過するまでの間、2本の光ファイバー34,36を独立に並行して配置し、アングル部26を通過した後に両光ファイバー34,36を合流させている。光ファイバーに最も負荷が掛かりやすいアングル部26に、2本の光ファイバー34,36を配置し、しかもその敷設方法を異ならせているので、万一、光ファイバー34および36の一方が破損や途中断線した場合にも、他方まで破損する可能性は極めて低い。したがって、一方の光ファイバーが断線しても、光量は半減するものの、照明光がゼロになる(停止する)ことはなく、真っ暗にはならないので、内視鏡を引き出すときにも周囲画像の確認ができ、内視鏡12の操作上の安全性を確保することができる。
なお、本発明は、複数の光源を複数の光ファイバーにそれぞれ接続し、それらを合流させることなく、そのまま挿入部16の先端まで複数列で導光する形態にも適用できる。その場合でも、上記構成とすることにより、複数の光ファイバーが同時に断線するのを防止することができる。
また、光源として半導体レーザーを用いた場合に、素子劣化のモードとして、急速劣化と呼ばれるモードがあり、突発的に著しく光出力が低下することが知られている。しかし、内視鏡装置10は、2つの半導体レーザー光源LD1およびLD2に接続されているので、万一、一方のレーザー光源が急速劣化した場合でも、光量は半減するものの、照明光はゼロにはならず、内視鏡12の操作上の安全性を確保することができる。
さらに、内視鏡装置10では、複数の半導体レーザー光源LDを用いているので、各々の半導体レーザー光源LDの駆動電流と光量をモニタすることで、劣化率の大きい素子は駆動電流を下げて劣化を抑え、劣化率の小さな素子の駆動電流を上げて、光量を確保することが出来る。
図1の内視鏡装置10において、半導体レーザー光源LD1およびLD2は、互いに異なる波長の光源としてもよい。例えば、光ファイバー34および36の一方で波長445nmの光を導光し、他の一方で、蛍光体の励起効率の良い、波長405nmの光を導光して、光の変換効率を向上させるのも好ましい。それにより、蛍光体変換部42の発熱量を抑えることができ、安定した発光を得ることができる。そのほかにも、励起光の波長および蛍光体変換部42の物性を選択することにより、内視鏡12による観察の目的に応じた色の照明光を得るようにしても良い。
この場合には、光ファイバー34および36の一方が破損した場合や、半導体レーザー光源LD1およびLD2の一方が急速劣化した場合などには、照明光の光量や波長(色調)は変わるが、照明光はゼロにはならないので、内視鏡12の操作上の安全性を確保することができる。
また、上記の例では、蛍光体変換部42によって、光源からの入力光(励起光)の一部を波長変換しているが、蛍光体を選択することにより、入力光の全部を波長変換して、観察に適した所望の色の出力光を得るようにしてもよい。すなわち、上記の例では、上述したように、蛍光体を青色光で励起し、青色光の一部を黄緑色と赤色の光へ変換し、残りの青色光(透過光)を併せて白色化しているが、さらに演色性を高めるためには、紫色光から紫外線(400nm以下、例えば380nmや365nm)で、RGB3色の蛍光体を励起するのが望ましい。また、RGBにオレンジを加えるなど、蛍光体を更に増やすと、より一層演色性の高い望ましい出力光を得ることができる。
上記の例では、2つの半導体レーザー光源LD1,LD2と、2本の光ファイバー34,36を用い、光源と光ファイバーとを一対一でつないで、光源から先端部28までを2本の光ファイバー34,36で導光しているが、少なくともアングル部26において、2本以上の光ファイバーを配置できれば、上記以外の構成としてもよい。例えば、3つ以上の光源からの光を3本以上の光ファイバーで光合流回路38まで導波してもよい。また、光源の数と光ファイバーの本数は、同じでも異なっていてもよい。例えば、2つの光源からの光を分岐させて3本以上の光ファイバーで導波し、光合流回路38で合流させてもよいし、4つの光源からの光を内視鏡12の手前で2つずつ合流させて2本の光ファイバーで導波し、光合流回路38で1つに合流させてもよい。さらに、比較的湾曲することの少ないコネクタ部22から操作部18までの間は、1本の光ファイバーで導光するようにしてもよい。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図5は、本発明の内視鏡装置の第2実施形態を示す模式図である。図5には、内視鏡12の挿入部16の一部の内部構成と、コネクタ部22の部分を模式的に示してある。第2実施形態では、上述した第1実施形態に加え、光ファイバー34および36に接続する半導体レーザー光源LD1およびLD2の設置箇所を異ならせている。
半導体レーザー光源LD1は、内視鏡12内の鉗子チャンネル49の入り口付近に設けられ、半導体レーザー光源LD1に接続された光ファイバー34が、鉗子チャンネル49の外周に巻き付けられて保持される。また、半導体レーザー光源LD2は、コネクタ部22に設けられ、半導体レーザー光源LD2に接続された光ファイバー36が、スコープケーブル44と共にシールドケーブル47の内部に収容される。
このように、2つの半導体レーザー光源LD1,LD2を、振動、熱、力(負荷)、液体との接触など、作業環境の異なる、離れたところに設置し、2系統の光ファイバー34,36に独立して入光することで、万一の故障要因があったときにも、2つの半導体レーザー光源LD1およびLD2が同時に故障することを防ぎ、内視鏡先端での照明を確保することができる。また、半導体レーザー光源を内視鏡12内に設けることによって、コネクタ部22からの光ファイバーの引き出し本数を減らすことができ、コネクタ部22の構成を簡素化、小型化できるという利点もある。
図5の例では、2つの半導体レーザー光源LD1,LD2を共に内視鏡12内に設置しているが、いずれか一方を内視鏡12内に、もう一方を処理装置14に設けてもよい。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図6は、本発明の内視鏡装置の第3実施形態を示す模式図である。図6に示す内視鏡装置60は、内視鏡62の先端の2箇所から照明光を発光する。
現在の一般的な内視鏡では、視野内での照度ムラや影による見落としなどを防ぐために、内視鏡先端の照明光が2灯になっているものが多い。内視鏡装置60は、そのような2灯式の内視鏡光源装置を提供する。
内視鏡装置60は、内視鏡62の先端部28の構成以外は、上述した図1の内視鏡装置10と同様の構成を有している。図6において、図1の内視鏡装置10と同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
内視鏡62の先端部28には、光合流分岐回路64が設けられている。光合流分岐回路64は、光ファイバー34および36を合流させた後、再び2つの光ファイバー40Aおよび40Bに分岐させる。光合流分岐回路64としては、上述の例の光合流回路38と同様の、Y分岐回路を2つ組み合わせたものや、プリズムを使うバルク型や、方向性結合器などの光導波路型、あるいはファイバー融着型の光回路を用いることができる。光合流分岐回路64は、合流回路と分岐回路とが一体的に形成されたものを用いるのが、部品数が少なく組立が簡単である点で好ましいが、合流回路と分岐回路とを別体で用意し、それらを接続して先端部28に配置するようにしてもよい。
先端部28の端面には、2つの照射口30A,30Bが設けられており、それら照射口30A,30Bの近傍には、それぞれ、蛍光体変換部42A,42Bが配置されている。
2つの半導体レーザー光源LD1,LD2からのレーザー光は、2本の光ファイバー34,36で導波され、光合流分岐回路64で1つに合流した後、再び2つに分岐する。分岐したレーザー光は、同様の波長成分(分光特性)を有し、それぞれが蛍光体変換部42A,42Bを励起して、2箇所の照射口30A,30Bから照明光を出射させる。
2本の光ファイバー34,36は、上述の第1実施形態と同様の方法で、内視鏡62内に装填される。すなわち、光ファイバー34は、鉗子チャンネル49の外面に螺旋状に巻き付けられて保持されており、光ファイバー36は、スコープケーブル44のシールドケーブル47の内部に挿通されているので、断線が生じ難い。
また、内視鏡装置60では、仮に、2本の光ファイバー34,36の一方が、途中断線した場合にも、あるいは、2つの半導体レーザー光源LD1,LD2の一方が、故障などの理由で発光停止した場合にも、他の一方のレーザー光源または光ファイバーにより、光源からのレーザー光は、光合流分岐回路64まで導波され、光合流分岐回路64で分岐されて、2つの蛍光体変換部42Aおよび42Bの両方に入射するので、内視鏡先端部にある2個の蛍光体を発光させて、2箇所の照射口30A,30Bから照明光を照射することができる。したがって、撮像の視野内は暗くはなるものの、影などの特に見にくい領域の発生を防ぐことができるとともに、内視鏡62の挿入部16を体内から取り出す際にも、映像を確認しながら安全かつ容易に取り出すことが出来る。
なお、図3の内視鏡装置60においても、少なくとも、アングル部26において、2本以上の光ファイバーで励起光を導波すればよく、光ファイバーを3本以上用いてもよいし、半導体レーザー光源を3つ以上用いてもよい。
内視鏡装置60においても、半導体レーザー光源LD1およびLD2を互いに異なる波長の光源としてもよい。各光源LD1,LD2からの光は、光合流分岐回路64によって、合流した後、同じ波長成分を持つ2つの流れに分岐することができ、蛍光体変換部42Aおよび42Bに、同じ波長成分の光を照射して、2箇所の照射口30A,30Bから同様の照明光を得ることができる。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
図7は、本発明の内視鏡装置の第4実施形態を示す模式図である。図7に示す内視鏡装置70は、内視鏡72と、処理装置74とを有している。内視鏡72は、図6の内視鏡装置60における内視鏡62と同様のものであり、先端から2灯で照明光を発光する。処理装置74は、半導体レーザー光源を3つ備えている点が、図6の内視鏡装置60における処理装置14と異なっている。
半導体レーザー光源LDを3つ以上備える場合は、各光源に対し光ファイバーを1本ずつ接続して、内視鏡12の先端部まで導光してもよいが、光ファイバーの本数が増えるほど、光合流分岐回路64が大きくなり、また、内視鏡72内の光ファイバーの占有断面積も大きくなる。そのため、半導体レーザー光源LDを3つ以上備える場合は、図7に示す内視鏡装置70のように、半導体レーザー光源LDに接続する光ファイバーを、内視鏡72に挿入される手前の部分で合流した後、2本に分岐して、内視鏡72に挿通するのが好ましい。
この内視鏡装置70においても、光ファイバー34,36は、上記第1実施形態のように、内視鏡12に挿通された他の内蔵物の内部または外面に保持されて装填されるので、断線し難い。
また、万一、2本の光ファイバー34,36の一方が途中断線した場合にも、照明光の光量は減るものの、内視鏡先端部にある2つの蛍光体変換部42A,42Bを発光させて、2箇所の照射口30A,30Bから照明光を照射することができる。また、3つの半導体レーザー光源LD1,LD2,LD3のうちの一つが発光停止した場合でも、通常の半分以上の光量を確保でき、さらに、2つの光源が発光停止した場合でも真っ暗になることはない。
なお、図6および図7の例において、内視鏡62、72の先端部28における照明装置の構成は、光合流分岐回路64の分岐側を3つ以上に分岐するとともに、その数に対応する数の蛍光体変換部および照射口を設け、内視鏡先端の照明光を3灯以上としてもよい。
上記の各例では、2つ以上の半導体レーザー光源LDを用いることとしたが、内視鏡使用中のレーザー光源LDの寿命を保証できる場合や、万一停止しても直ぐに別の光源に交換できる場合には、1つの半導体レーザー光源LDを用いる構成としてもよい。この場合は、半導体レーザー光源LDからの光を内視鏡の手前で2つに分岐し、内視鏡の少なくともアングル部26に、2本の光ファイバー34,36を配置するようにすればよい。半導体レーザー光源LDの数を減らすことにより、コストを抑えることができる。
このように半導体レーザー光源LDを1つとする例を、本発明の第5実施形態および第6実施形態として説明する。なお、何れの形態においても、光ファイバーの内視鏡への装填形態は、上述した形態と同様である。
図8は、本発明の内視鏡装置の第5実施形態を示す模式図である。図8に示す内視鏡装置80は、図6に示した第3実施形態の内視鏡62と同じく先端の照明光が2灯である内視鏡62と、1つの半導体レーザー光源LD1およびプロセッサ46を備える処理装置82とを有している。
本実施形態では、半導体レーザー光源LD1として、ブロードエリアレーザーと呼ばれる横モード・マルチのレーザー光源を使用する。半導体レーザー光源LD1の発光幅は、例えば50〜100μmである。この半導体レーザー光源LD1からのレーザー光を絞ると細長く絞られ、光ファイバー34,36の端部をレーザー光の長手方向に接近して並べて、1つの半導体レーザー光源LD1からの光を2本の光ファイバー34,36に同時に入れることができる。
光ファイバー34,36に入った半導体レーザー光源LD1からのレーザー光は、光ファイバー34,36のそれぞれによって導波され、上述した図6の例と同様に、光合流分岐回路64で1つに合流した後、再び2つの分岐する。分岐したレーザー光は、同様の波長成分(分光特性)を有し、それぞれが蛍光体変換部42A,42Bを励起して、2箇所の照射口30A,30Bから照明光を出射させる。
なお、内視鏡62の先端部28における照明装置の構成は、2灯のもの以外にも、図1の内視鏡装置10における内視鏡12のような1灯のものとしてもよいし、光合流分岐回路64の分岐側を3つ以上に分岐するとともに、その数に対応する数の蛍光体変換部および照射口を設け、内視鏡先端の照明光を3灯以上としてもよい。また、半導体レーザー光源LD1からのレーザ光を、同時に3本以上の光ファイバーに入れて、内視鏡62内を3本以上の光ファイバーで導波してもよい。
図9は、本発明の内視鏡装置の第6実施形態を示す模式図である。図9に示す内視鏡装置90は、先端の照明光が2灯である内視鏡92と、1つの半導体レーザー光源LD1およびプロセッサ46を備える処理装置82とを有している。
内視鏡92は、コネクタ部22に、光分岐回路96を有している。光分岐回路96は、内視鏡92の外部へ延びて半導体レーザー光源LD1に接続される1本の光ファイバー98と、2本の光ファイバー34,36とを接続して、光ファイバー98によって送られてきた半導体レーザー光源LD1からの光を2つに分岐させる。この光分岐回路96は、アングル部26よりも基端側(コネクタ側)に配置することが重要であり、好ましくは、湾曲することが少なく、基端に近い、コネクタ部22に配置するのがよい。また、光分岐回路96は、処理装置94に設け、内視鏡92から延びる2本の光ファイバー34,36のそれぞれを、処理装置94内の光分岐回路96に接続するようにしてもよい。
内視鏡92の上記部分以外の構成は、図8の内視鏡62と同様であり、内視鏡62の先端部28における照明装置の構成は、2灯のもの以外にも、1灯または3灯以上としてもよいのも図8の内視鏡62と同様である。また、光分岐回路96において、半導体レーザー光源LD1からの光を3つ以上に分岐させて、内視鏡62内を3本以上の光ファイバーで導波してもよい。
以上、本発明の内視鏡光源装置について詳細に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのは、もちろんである。
本発明の第1実施形態を示す模式的断面図である。 図1の内視鏡の内部管路を示す模式的断面図である。 光ファイバーの一例を示す模式的断面図である。 内視鏡内の光ファイバの装填例を示す図である。 本発明の第2実施形態を示す模式図である。 本発明の第3実施形態を示す模式的断面図である。 本発明の第4実施形態を示す模式的断面図である。 本発明の第5実施形態を示す模式的断面図である。 本発明の第6実施形態を示す模式的断面図である。
符号の説明
10、60、70、80、90 内視鏡装置
12、62、72、92 内視鏡(本体)
14、74、82、94 処理装置
16 挿入部
16A 外皮
18 操作部
20 ユニバーサルコード部
22 コネクタ部
24 軟性部
26 アングル部(湾曲部)
28 先端部
30、30A、30B 照射口
32 撮像素子(CCD)
34、36、40、40A、40B、98 光ファイバー
38 光合流回路
42、42A、42B 蛍光体変換部
44 スコープケーブル
46、76 プロセッサ
47 シールドケーブル
48 送気送水チャンネル
49 鉗子チャンネル
50 吸引チャンネル
51 コア
52 クラッド
54 ハードクラッド
56 補強材
58 テフロン被覆
64 光合流分岐回路
96 光分岐回路

Claims (6)

  1. 内視鏡本体と、処理装置とを備える内視鏡装置であって、
    前記内視鏡本体または前記処理装置に設けられた1または複数の半導体光源と、
    前記内視鏡本体に挿通された複数の内蔵物に、保持されて、前記半導体光源からの光を導波する、複数列の光ファイバーと、
    前記内視鏡本体の、観察対象物の内部に挿入される挿入部の先端内部に配置され、前記光ファイバーによって導波された前記半導体光源からの光の一部または全部を、蛍光体により所定波長の光に変換する1または複数の波長変換部とを備え
    前記複数列の光ファイバーは、
    前記内視鏡本体内に挿通された第1内蔵物に保持されて、前記半導体光源からの光を導波する単一コアの第1光ファイバー、および、
    前記内視鏡本体内に挿通された第2内蔵物に保持されて、前記半導体光源からの光を導波する単一コアの第2光ファイバーを含み、
    前記第1光ファイバーおよび前記第2光ファイバーのうちのいずれか一方は、前記第1内蔵物および前記第2内蔵物のいずれか一方の内部に挿入され、
    前記第1光ファイバーおよび前記第2光ファイバーのうちの他方は、前記第1内蔵物および前記第2内蔵物の他方の外面に螺旋状に巻き付けて保持されることを特徴とする内視鏡装置
  2. 前記第1内蔵物および前記第2内蔵物は、撮像データ伝送用ケーブル、送気送水チューブ、または鉗子挿入用チューブである請求項に記載の内視鏡装置。
  3. 前記第1光ファイバーおよび前記第2光ファイバーは、少なくとも前記挿入部のアングル部において、それぞれ前記第1内蔵物および前記第2内蔵物に保持される請求項1または2に記載の内視鏡装置。
  4. 前記内視鏡本体は、前記内視鏡の前記アングル部よりも先端側かつ前記波長変換部の手前に、前記第1光ファイバーおよび前記第2光ファイバーによって導波された光を合流させる光合流回路を備える請求項に記載の内視鏡装置。
  5. 前記光合流回路の先端側に、前記光合流回路によって合流された光を複数に分岐させる光分岐回路を備え、
    前記波長変換部は、前記光分岐回路によって分岐された光のそれぞれに対応して複数設けられる請求項に記載の内視鏡装置。
  6. 前記第1内蔵物および前記第2内蔵物の残りの一方がコーティングされている請求項1〜5のいずれかに記載の内視鏡装置。
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