JP5184769B2 - 活性水素を含有するモノマーを用いた重合体の製造方法 - Google Patents

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本発明は、活性水素を含有するモノマーを用いた重合体の製造方法に関し、詳しくは、直接アニオン重合できない活性水素を含有するモノマーを、直接重合可能なモノマーに変換し、アニオン重合を行う重合体の製造方法に関する。
アニオン重合系において、水酸基、アミノ基、カルボキシル基等の活性水素を含有するモノマーは、開始剤や成長末端アニオンを失活させる重合阻害物質となるため、これらのモノマーを直接重合できないことは公知の事実である。したがって、これらの活性水素を有するモノマーをアニオン重合する際には、活性水素をアセタールやトリアルキルシリル等で保護していた。しかしながら、モノマーの保護化は、複雑な反応と後処理を有することや、活性水素に対して固有の保護基を選択しなければならない煩わしさがあること、さらには、モノマーの種類によっては形状が変化し再結晶が困難になることや、沸点が高くなることにより蒸留精製が困難になるといった種々の問題がある。
他方、ジブチルマグネシウム等の有機金属化合物が、水、アルコールなどの活性水素化合物を除去する化合物として使用できることが開示されているが(特許文献1参照。)、これは、モノマーや溶媒中の不純物の除去に関するものであり、モノマーや溶媒の簡易精製方法に関するものである。
特開2002−145920号公報
本発明の課題は、水酸基、アミノ基、カルボキシル基等の活性水素を含有するモノマーであっても、簡単な処理を施すだけで、直接アニオン重合することができる重合体の製造方法、及びかかる製造方法により製造された重合体を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、活性水素を含有するモノマーに、有機金属化合物を反応させるだけで、煩雑な精製等の後処理を行なわなくとも、所望のアニオン重合体を容易に製造することができることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(1)活性水素を含有するモノマーに有機金属化合物を反応させた後、該有機金属化合物を反応させたモノマーをアニオン重合することを特徴とする重合体の製造方法や、(2)有機金属化合物が、式(1) : (R)M で表される化合物(式中、Rは、C1〜C20アルキル基又はC6〜C20アリール基を表し、nが2以上の場合、Rは同一又は相異なっていてもよく、Mは、長周期型周期律表第2族、第12族又は第13族に属する原子を表し、nはMの原子価を表す。)であることを特徴とする(1)に記載の重合体の製造方法や、(3)有機金属化合物が、有機マグネシウム化合物、有機亜鉛化合物又は有機アルミニウム化合物であることを特徴とする(2)に記載の重合体の製造方法や、(4)活性水素を含有するモノマーが、重合に与る二重結合及び活性水素を含有する基が炭化水素で結合されているモノマーであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の重合体の製造方法に関する。
また、本発明は、(5)活性水素1モルに対して、有機金属化合物が等モル以上存在する系内で、活性水素を含有するモノマー及び有機金属化合物を反応させることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の重合体の製造方法や、(6)活性水素1モルに対して、有機金属化合物が1/nモル以上等モル未満(nは有機金属化合物の原子価を表す。)存在する系内で、活性水素を含有するモノマー及び有機金属化合物を反応させることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の重合体の製造方法や、(7)有機金属化合物を反応させたモノマーをアニオン重合して得たポリマーに、酸処理を施して、活性水素を再生成させることを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれかに記載の重合体の製造方法に関する。
さらに、本発明は、(8)前記(1)〜(7)のいずれかに記載の重合体の製造方法により得られたことを特徴とする重合体に関する。
本発明の製造方法によれば、水酸基やアミノ基、カルボキシル基等の活性水素を含有するモノマーも容易にアニオン重合を行なうことができる。得られたポリマーは、酸処理により簡単に官能基を再生成させることが可能になるため、分子量や分子量分布が制御された重合体や、酸により分解するポリマー材料として有用である。
本発明の重合体の製造方法としては、活性水素を含有するモノマーに有機金属化合物を反応させた後、該有機金属化合物を反応させたモノマーをアニオン重合する方法であれば特に制限されるものではなく、本発明において、活性水素を含有するモノマーに有機金属化合物を反応させる方法としては、例えば、有機金属化合物含有溶媒中に活性水素を含有するモノマーを添加して反応させる方法や、活性水素を含有するモノマー含有溶媒中に有機金属化合物を添加して反応させる方法が挙げられ、アニオン重合開始剤は、かかる反応後に添加することが好ましい。活性水素を含有するモノマーと有機金属化合物との反応温度は、特に制限されず、例えば、−50℃〜150℃以下の範囲で行うことができる。
本発明においては、活性水素を含有するモノマーに有機金属化合物を反応させることにより、従来困難であった活性水素を含有するモノマーのアニオン重合を直接的に極めて容易に行うことができる。
また、本発明においては、上記のように有機金属化合物を反応させたモノマーをアニオン重合して製造した重合体に、酸処理を施して、活性水素を再生成させることができる。酸処理に使用する酸としては、塩酸、臭酸、硫酸、硝酸、ホウ酸、メタンスルホン酸等の無機酸や、酢酸等の有機酸を挙げることができる。酸処理の処理温度は、特に制限されず、例えば、−10℃〜150℃の範囲で行うことができる。
本発明において用いられる活性水素を含有するモノマーとしては、水酸基、アミノ基、カルボキシル基等の活性水素を含有する基を有し、かつ、アニオン重合性不飽和結合を有するモノマーであれば特に制限されるものではなく、重合に与る二重結合と活性水素を含有する基がアルキレン等の炭化水素で結合されているモノマーであることが好ましく、スチレン誘導体、(メタ)アクリル酸エステル誘導体を好ましく例示することができ、これらは1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
具体的に、スチレン誘導体としては、p−(2−ヒドロキシエチル)スチレン、p−(2−ヒドロキシエチル)−α−メチルスチレン、p−[2−(N−メチルアミノ)エチル]スチレン、p−[2−(N−メチルアミノ)エチル]α−メチルスチレン、p−カルボキシメトキシスチレン、p−カルボキシメトキシ−α−メチルスチレン、p−(1−カルボキシエチル)スチレン、p−(1−カルボキシエチル)−α−メチルスチレン、p−(2−カルボキシエチル)スチレン、p−(2−カルボキシエチル)−α−メチルスチレン等を挙げることができる。
また、(メタ)アクリル酸エステル誘導体としては、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシ−1−アダマンチルメタクリレート、3−カルボキシプロピルメタクリレート等のほか、以下に示す脂環式又は芳香族置換基を有する誘導体を挙げることができる。
Figure 0005184769
本発明においては、前記活性水素を含有するモノマーと共重合する目的でその他のモノマーを使用することができ、ランダム共重合体やブロック共重合体を製造することができる。このとき、活性水素を含有するモノマーは、例えば、1モル%以上、5モル%以上で、100モル%未満使用することができる。
その他のモノマーとしては、アニオン重合性不飽和結合を有するものであれば特に制限されるものではなく、スチレン及びその誘導体(スチレン系モノマー)、ブタジエン及びその誘導体(ブタジエン系モノマー)、(メタ)アクリル酸エステル及びその誘導体((メタ)アクリル酸エステル系モノマー)を好ましく例示することができ、これらは1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
具体的に、スチレン系モノマーとしては、スチレン、α−アルキルスチレン、核置換スチレン等を例示することができる。核置換基としては、重合開始能力があるアニオン種及び重合開始能力がないアニオン種に対して不活性な基であれば特に制限されず、具体的には、アルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、t−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニルメチル基、テトラヒドロピラニル基等を例示することができる。さらに、スチレン誘導体の具体例としては、α−メチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン、p−イソプロピルスチレン、2,4,6−トリイソプロピルスチレン、p−t−ブトキシスチレン、p−t−ブトキシ−α−メチルスチレン、m−t−ブトキシスチレン等を挙げることができる。
ブタジエン誘導体としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチルブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン等を挙げることができる。
(メタ)アクリル酸エステル誘導体としては、エステルアルコール残基の炭素数が1〜20のものが反応性の観点より好ましく、具体的には、メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステル、n−ブチルエステル等を挙げることができる。
本発明において用いられる有機金属化合物としては、活性水素を含有するモノマーと反応して、かかる活性水素を含有するモノマーを直接アニオン重合可能なモノマーに変換できる化合物であれば特に制限されるものではなく、式(1)で表される化合物(以下、化合物(1)という。)を好ましく例示することができる。
式(1): (R)
前記式(1)において、Rは、C1〜C20アルキル基又はC6〜C20アリール基を表す。C1〜C20アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基、アミル基、ヘキシル基、ベンジル基等が挙げられる。また、C6〜C20アリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
nはMの原子価を表し、nが2以上のとき、Rは同一又は相異なっていてもよい。Mは、マグネシウム、カルシウム等の長周期型周期律表第2族に属する原子;亜鉛、カドミウム等の同第12族に属する原子;又はアルミニウム等の同第13族に属する原子;を表す。
化合物(1)の具体例としては、ジ−n−ブチルマグネシウム、ジ−t−ブチルマグネシウム、ジ−s−ブチルマグネシウム、n−ブチル−s−ブチルマグネシウム、n−ブチル−エチルマグネシウム、ジ−n−アミルマグネシウム、ジベンジルマグネシウム、ジフェニルマグネシウム等の有機マグネシウム化合物;ジエチル亜鉛、ジブチル亜鉛等の有機亜鉛化合物;トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリn−ヘキシルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物;等が挙げられ、ジアルキルマグネシウム、ジアルキル亜鉛、トリアルキルアルミニウムが好ましく、ジアルキル亜鉛、トリアルキルアルミニウムが特に好ましい。これらは1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の有機金属化合物(n価)の使用量は、例えば、活性水素1モルに対して、1/n〜20モルの範囲で使用することができる。本発明の製造方法により、リニアのポリマーを(直接)製造する場合、有機金属化合物の使用量は、活性水素1モルに対して、等モル以上使用することが好ましく、1.5モル以上使用することがより好ましく、2〜10モルの範囲で使用することがさらに好ましい。
他方、有機金属化合物(n価)の使用量を、活性水素1モルに対して、等モル未満、好ましくは0.8モル以下、より好ましくは0.6モル以下(ただし、1/nモル以上)の範囲とすることにより、有機金属化合物をコアモノマーとするスターポリマーや、有機金属化合物を架橋モノマーとしたハイブランチドポリマーを容易に合成することができる。より詳細には、有機金属化合物が2価の場合、活性水素1モルに対して、1/2〜0.8モルであることが好ましく、1/2〜0.6モルであることがより好ましい。また、有機金属化合物が3価の場合、活性水素1モルに対して、1/3〜0.8モルであることが好ましく、1/3〜0.6モルであることがより好ましい。
得られた重合体は、酸処理を行なうことにより容易に分解してリニアポリマーに戻すことができる。従って、この重合体に加えて光や熱で酸発生する化合物を含有する樹脂組成物は、レジストとして好適に使用することができる。
本発明において用いられるアニオン重合開始剤としては、求核剤であって、アニオン重合性モノマーの重合を開始させる働きを有するものであれば特に制限されるものではなく、例えば、アルカリ金属、有機アルカリ金属化合物等を使用することができる。
アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム等が挙げられる。有機アルカリ金属化合物としては、上記アルカリ金属のアルキル化物、アリル化物、アリール化物等が挙げられる。具体的には、エチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、エチルナトリウム、リチウムビフェニル、リチウムナフタレン、リチウムトリフェニル、ナトリウムナフタレン、カリウムナフタレン、α−メチルスチレンナトリウムジアニオン、1,1−ジフェニルヘキシルリチウム、1,1−ジフェニル−3−メチルペンチルリチウム、1,4−ジリチオ−2−ブテン、1,6−ジリチオヘキサン、ポリスチリルリチウム、クミルカリウム、クミルセシウム等を使用できる。これらのアニオン重合開始剤は1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
アニオン重合開始剤の使用量は、用いるアニオン重合性モノマーに対して、通常0.001〜0.2当量、好ましくは0.005〜0.1当量である。この範囲のアニオン重合開始剤を用いることによって、目的とする重合体を収率よく製造することができる。
本発明においては、必要に応じて、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アルコール類やチオール類のアルカリ金属塩、カルボン酸類、アミン類等の添加剤を重合開始時、または重合中に添加することができる。
本発明に用いられるアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩としては、具体的には、ナトリウム、カリウム、バリウム、マグネシウムの硫酸塩、硝酸塩、ホウ酸塩等の鉱酸塩やハロゲン化物を例示することができ、より具体的には、リチウムやバリウムの塩化物、臭化物、ヨウ化物や、ホウ酸リチウム、硝酸マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム等を挙げることができ、これらの中でも、リチウムのハロゲン化物、例えば塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム又はフッ化リチウムが好ましく、特に塩化リチウムが好ましい。これらは1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
アルカリ金属アルコキシドとしては、特にリチウムアルコキシドが好ましく、具体的には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、2-ブタノール、オクタノール、ベン
ジルアルコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノール等のC1〜C24のアルコールのリチウム塩を挙げることができ、これらは1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
チオールのアルカリ金属塩におけるチオール類としては、脂肪族、芳香族の種類に関係なく使用可能であるが、芳香族チオール類が好ましく、更に好ましくは含窒素芳香族チオール類である。具体的には、エタンチオールやプロパンチオールおよびシクロヘキシルシオール等のC1〜C18のアルキルチオールやシクロアルキルチオール、メルカプトエタノールやp−メルカプロフェノール等の水酸基を含有するチオール、メルカプト酢酸メチルやメルカプトプロピオン酸エチル等のカルボン酸エステルを含有するチオール、ベンゼンチオールやトルエンチオールおよびナフタレンチオール等の芳香族チオール、メルカプトチアゾリンメルカプトベンズチアゾリンおよびメルカプトピリミジン等の含窒素芳香族チオール等を挙げることができる。また、チオールのアルカリ金属塩におけるアルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられ、リチウムが特に好ましい。
これら添加剤の使用量は、重合に影響しない範囲で任意に使用でき、例えば、重合開始剤に対して、1/10〜100倍モルで使用することができ、1/2〜20倍モルで使用することが好ましい。
本発明に用いられる重合溶媒としては、重合反応に関与せず、かつ重合体と相溶性のある極性溶媒であれば特に制限されず、具体的にはジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、トリオキサン等のエーテル系化合物、テトラメチルエチレンジアミン、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等の第3級アミンを例示することができ、特にTHFが好ましい。また、これらの溶媒は、1種単独で、又は2種以上の混合溶媒として用いることができる。
さらに、極性の低い脂肪族、芳香族又は脂環式炭化水素化合物であっても、重合体と比較的相溶性があれば、極性溶媒と組み合わせることにより使用することができ、具体的には、へキサンとTHFの組み合わせを例示できる。
本発明における重合温度は、移動反応や停止反応等の副反応が起こらず、単量体が消費され重合が完結する温度範囲であれば特に制限されないが、−70℃以上、重合溶媒沸点以下の温度範囲で行なわれることが好ましい。また、単量体の重合溶媒に対する濃度は、特に制限されないが、通常、1〜40重量%の範囲であり、2〜15重量%の範囲であることが好ましい。
また、本発明においては、得られる重合体の分子量を更に正確に規定するため、一定の単量体を重合した後、その分子量をGPC等で把握し、更に所望する重合体の分子量に必要とされる単量体を加え分子量を調整する多段重合を用いることにより、より精密に分子量を規定することが可能となる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
塩化リチウム0.58g(13.8mmol)を加えたTHF160g中に、窒素雰囲気下、−50℃でジエチル亜鉛溶液4.57g(6.2mmol)を加え、続いて、t−ブチルメタクリレート6.40g(45.0mmol)と3−ヒドロキシアダマンチルメタクリレート1.18g(5.0mmol)を加え、30分攪拌した。その後、n−BuLi溶液1.41g(3.4mmol)を加え、80分間攪拌し、35%塩酸2.61(25.8mmol)を加えキリングし、更に室温で10分間攪拌した。このキリング溶液をガスクロマトグラフィーで測定してみるとモノマー残存していなかった。また、GPC測定を行なうと分子量(Mw)9820、分散度(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))=1.08のポリマーが生成していた。
塩化リチウム0.47g(11.2mmol)を加えたTHF160g中に、窒素雰囲気下、−50℃でn−BuLi溶液1.73g(4.2mmol)を加え、続いて、クロトン酸t−ブチル0.56(3.9mmol)を加え、40分間攪拌した。その後、ジエチル亜鉛溶液3.08g(4.2mmol)を加え、1分間攪拌した。この溶液に、THF11g中に3−ヒドロキシアダマンチルメタクリレート1.18g(5.0mmol)とt−ブチルメタクリレート6.11g(43.0mmol)を加え、更にジエチル亜鉛溶液4.53g(6.1mmol)を4回に分けて加えたものを6分かけて滴下し、滴下終了後60分間攪拌し、酢酸1.3gを加えキリングした。このキリング溶液をガスクロマトグラフィーで測定してみるとモノマー残存していなかった。また、GPC測定を行なうとトップピークで分子量14450と4750の二ピークが認められた。キリング溶液に35%塩酸2.8gを加え、室温で10分間攪拌した溶液をGPC測定を行なうと、分子量(Mw)5040、分散度=1.2のポリマーが生成し、トップピークで分子量14450のピークは消失していた。

Claims (4)

  1. 重合に与る二重結合及び活性水素を含有する基が炭化水素で結合された活性水素を含有するモノマーに、式(I)
    (R ) M (I)
    (式中、各R は、同一又は相異なっていてもよく、C1〜C20アルキル基又はC6〜C20アリール基を表し、Mは、マグネシウム、亜鉛又はアルミニウムを表し、nはMの原子価を表す。)で表される有機金属化合物を反応させた後、該有機金属化合物を反応させたモノマーを、アルカリ金属及び/又は有機アルカリ金属化合物をアニオン重合開始剤としてアニオン重合することを特徴とする重合体の製造方法。
  2. 活性水素1モルに対して、有機金属化合物が等モル以上存在する系内で、活性水素を含有するモノマー及び有機金属化合物を反応させることを特徴とする請求項1に記載の重合体の製造方法。
  3. 活性水素1モルに対して、有機金属化合物が1/nモル以上等モル未満(nは有機金属化合物の原子価を表す。)存在する系内で、活性水素を含有するモノマー及び有機金属化合物を反応させることを特徴とする請求項1に記載の重合体の製造方法。
  4. 有機金属化合物を反応させたモノマーをアニオン重合して得たポリマーに、酸処理を施して、活性水素を再生成させることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の重合体の製造方法。
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