JP5184460B2 - パターン形成方法 - Google Patents

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本発明は、側壁スペーサー法を用いたパターン形成方法に関するものである。
近年、LSIの高集積化と高速度化に伴い、パターンルールの微細化が求められている中、現在汎用技術として用いられている光露光では、光源の波長に由来する本質的な解像度の限界に近づきつつある。レジストパターン形成の際に使用する露光光として、1980年代には水銀灯のg線(436nm)もしくはi線(365nm)を光源とする光露光が広く用いられた。更なる微細化のための手段として、露光波長を短波長化する方法が有効とされ、1990年代の64Mビット(加工寸法が0.25μm以下)DRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリー)以降の量産プロセスには、露光光源としてi線(365nm)に代わって短波長のKrFエキシマレーザー(248nm)が利用された。
しかし、更に微細な加工技術(加工寸法が0.2μm以下)を必要とする集積度256M及び1G以上のDRAMの製造には、より短波長の光源が必要とされ、10年ほど前からArFエキシマレーザー(193nm)を用いたフォトリソグラフィーが本格的に検討されてきた。当初ArFリソグラフィーは180nmノードのデバイス作製から適用されるはずであったが、KrFエキシマリソグラフィーは130nmノードデバイス量産まで延命され、ArFリソグラフィーの本格適用は90nmノードからである。更に、NAを0.9にまで高めたレンズと組み合わせて65nmノードデバイスの検討が行われている。次の45nmノードデバイスには露光波長の短波長化が推し進められ、波長157nmのFリソグラフィーが候補に挙がった。しかしながら、投影レンズに高価なCaF単結晶を大量に用いることによるスキャナーのコストアップ、ソフトペリクルの耐久性が極めて低いためのハードペリクル導入に伴う光学系の変更、レジスト膜のエッチング耐性低下等の種々の問題により、Fリソグラフィーの先送りと、ArF液浸リソグラフィーの早期導入が提唱された(非特許文献1)。
ArF液浸リソグラフィーにおいて、投影レンズとウエハーの間に水を含浸させることが提案されている。193nmにおける水の屈折率は1.44であり、NA(開口数)1.0以上のレンズを使ってもパターン形成が可能で、理論上はNAを1.44近くにまで上げることができる。当初、水温変化に伴う屈折率変化による解像性の劣化やフォーカスのシフトが指摘された。水温を1/100℃以内にコントロールすることと、露光によるレジスト膜からの発熱による影響もほぼ心配ないことが確認され、屈折率変化の問題が解決された。水中のマイクロバブルがパターン転写されることも危惧されたが、水の脱気を十分に行うことと、露光によるレジスト膜からのバブル発生の心配がないことが確認された。
1980年代の液浸リソグラフィーの初期段階では、ステージを全て水に浸ける方式が提案されていたが、高速スキャナーの動作に対応するために投影レンズとウエハーの間のみに水を挿入し、水の給排水ノズルを備えたパーシャルフィル方式が採用された。水を用いた液浸によって原理的にはNAが1以上のレンズ設計が可能になったが、従来の屈折率系による光学系では巨大なレンズになってしまい、レンズが自身の自重によって変形してしまう問題が生じた。よりコンパクトなレンズ設計のために反射屈折(Catadioptric)光学系が提案され、NA1.0以上のレンズ設計が加速された。NA1.2以上のレンズと強い超解像技術の組み合わせで45nmノードの可能性が示され(非特許文献2)、更にはNA1.35のレンズの開発も行われている。
32nmノードのリソグラフィー技術としては、波長13.5nmの真空紫外光(EUV)リソグラフィーが候補に挙げられている。EUVリソグラフィーの問題点としてはレーザーの高出力化、レジスト膜の高感度化、高解像度化、低ラインエッジラフネス(LWR)化、無欠陥MoSi積層マスク、反射ミラーの低収差化などが挙げられ、克服すべき問題が山積している。
NA1.35レンズを使った水液浸リソグラフィーの最高NAで到達できる解像度は40〜38nmであり、32nmには到達できない。そこで更にNAを高めるための高屈折率材料の開発が行われている。レンズのNAの限界を決めるのは投影レンズ、液体、レジスト膜の中で最小の屈折率である。水液浸の場合、投影レンズ(合成石英で屈折率1.5)、レジスト膜(従来のメタクリレート系で屈折率1.7)に比べて水の屈折率が最も低く、水の屈折率によって投影レンズのNAが決まっていた。最近、屈折率1.65の高透明な液体が開発されてきている。この場合、合成石英による投影レンズの屈折率が最も低く、屈折率の高い投影レンズ材料を開発する必要がある。LUAG(LuAl12)は屈折率が2以上であり、最も期待される材料ではあるが、複屈折率と吸収が大きい問題を持っている。また、屈折率1.8以上の投影レンズ材料が開発されたとしても屈折率1.65の液体ではNAは1.55止まりであり、32nmを解像できない。
32nmを解像するには屈折率1.8以上の液体が必要である。今のところ吸収と屈折率がトレードオフの関係にあり、このような材料は未だ見つかっていない。アルカン系化合物の場合、屈折率を上げるためには直鎖状よりは有橋環式化合物の方が好ましいが、環式化合物は粘度が高いために露光装置ステージの高速スキャンに追随できない問題も孕んでいる。また、屈折率1.8の液体が開発された場合、屈折率の最小がフォトレジスト膜になるために、フォトレジスト膜も1.8以上に高屈折率化する必要がある。
ここで最近注目を浴びているのは1回目の露光と現像でパターンを形成し、2回目の露光で1回目のパターンの丁度間にパターンを形成するダブルパターニングプロセスである(非特許文献3)。ダブルパターニングの方法としては多くのプロセスが提案されている。例えば、1回目の露光と現像でラインとスペースが1:3の間隔のフォトレジストパターンを形成し、ドライエッチングで下層のハードマスクを加工し、その上にハードマスクをもう1層敷いて1回目の露光のスペース部分にフォトレジスト膜の露光と現像でラインパターンを形成してハードマスクをドライエッチングで加工して初めのパターンのピッチの半分のラインアンドスペースパターンを形成する方法である。また、1回目の露光と現像でスペースとラインが1:3の間隔のフォトレジストパターンを形成し、下層のハードマスクをドライエッチングで加工し、その上にフォトレジスト膜を塗布してハードマスクが残っている部分に2回目のスペースパターンを露光しハードマスクをドライエッチングで加工する。いずれも2回のドライエッチングでハードマスクを加工する。
前者の方法では、ハードマスクを2回敷く必要があり、後者の方法ではハードマスクが1層で済むが、ラインパターンに比べて解像が困難なトレンチパターンを形成する必要がある。後者の方法では、トレンチパターンの形成にネガ型レジスト材料を使う方法がある。これだとポジパターンでラインを形成するのと同じ高コントラストの光を用いることができるが、ポジ型レジスト材料に比べてネガ型レジスト材料の方が溶解コントラストが低いために、ポジ型レジスト材料でラインを形成する場合に比較してネガ型レジスト材料で同じ寸法のトレンチパターンを形成した場合を比較するとネガ型レジスト材料を使った方が解像性が低い。後者の方法で、ポジ型レジスト材料を用いて広いトレンチパターンを形成してから、基板を加熱してトレンチパターンをシュリンクさせるサーマルフロー法や、現像後のトレンチパターンの上に水溶性膜をコートしてから加熱してレジスト膜表面を架橋させることによってトレンチをシュリンクさせるRELACS法を適用させることも考えられるが、プロキシミティーバイアスが劣化するという欠点やプロセスが更に煩雑化し、スループットが低下する欠点が生じる。
前者、後者の方法においても、基板加工のエッチングは2回必要なため、スループットの低下と2回のエッチングによるパターンの変形や位置ずれが生じる問題がある。
エッチングを1回で済ませるために、1回目の露光でネガ型レジスト材料を用い、2回目の露光でポジ型レジスト材料を用いる方法がある。1回目の露光でポジ型レジスト材料を用い、2回目の露光でポジ型レジスト材料が溶解しない炭素4以上の高級アルコールに溶解させたネガ型レジスト材料を用いる方法もある。これらの場合、解像性が低いネガ型レジスト材料を使うことに基づく解像性の劣化が生じる。
ダブルパターニングにおいて最もクリティカルな問題となるのは、1回目のパターンと2回目のパターンの合わせ精度である。位置ずれの大きさがラインの寸法のバラツキとなるために、例えば32nmのラインを10%の精度で形成しようとすると3.2nm以内の合わせ精度が必要となる。現状のスキャナーの合わせ精度が8nm程度であるので、大幅な精度の向上が必要である。
スキャナーの合わせ精度の問題や、1つのパターンを2つに分割することが困難であるため、1回の露光でピッチを半分にする方法が検討されている。
ラインパターン両側の側壁に膜を付けてこれによってピッチを半分にする方法(側壁スペーサー法)が提案されている(非特許文献4)。この側壁スペーサー法としては、レジスト下層のハードマスクとその側壁に付けた膜と膜の間のスペースに埋めこんだ膜とをエッチングパターンとして用いるスペーサースペース法と、レジスト下層のハードマスク側壁に付けた膜をエッチングパターンとして用いるスペーサーライン法が提案されている(非特許文献5)。どちらの方法に於いてもレジスト下のハードマスクの側壁に付けた膜をエッチングマスクとして用いている。レジストラインがターゲット寸法からずれるとスペーサースペース法ではエッチングマスクとして用いるラインCDがまちまちになるし、スペーサーライン法ではライン位置のばらつきにつながる。どちらの方法に於いても側壁スペーサーの膜厚制御と現像後のレジストパターンの寸法制御の両方の高精度化が必要である。側壁スペーサー法はいずれの方法を用いても1回の露光でピッチを半分に出来るが、ラインの端点はドーナツ状になり、最も端のラインが不必要だったりすることがあるため、これを消去するための露光が必要であり、少なくとも2回の露光が必要である。しかしながら、この場合の2回目の露光に於いてピッチを半分にするための非常に高精度なアライメントは必要ない。
ここで、非特許文献5に記載されている側壁スペーサー法のスペーサースペース法を図2に示し、工程を以下に示す。
基板21上に被加工層22、ハードマスク23を形成し、その上にレジスト膜を形成した後フォトレジストパターン24を得る(図2−1)。ハードマスク23にドライエッチングでフォトレジストパターン23’を転写し(図2−2)、得られたハードマスクパターン23’上に珪素酸化膜25をCVD法で形成する(図2−3)。ドライエッチングでハードマスクパターン23’上部とスペース部分27の珪素酸化膜を取りスペーサー26を形成し(図2−4)、スペース部分27にスペーサースペース28を埋め込み、ハードマスクパターン23’上部とスペーサー26上部のスペーサースペースを取り(図2−5)、スペーサー26を除去して(図2−6)、被加工層パターン22’を得る(図2−7)。このように、ハードマスクパターン23’の側壁に付いたスペーサー26がパターン反転されて被加工層22に転写され、被加工層パターン22’を得る。
側壁スペーサー法のスペーサーラインプロセスを図3に示し、工程を以下に示す。
基板31上に被加工層32、ハードマスク33を形成し、その上にフォトレジスト膜を形成した後フォトレジストパターン34を得る(図3−1)。ハードマスク33にドライエッチングでレジストパターン34を転写し、ハードマスクパターン33’を得る(図3−2)。ハードマスクパターン33’上に珪素酸化膜35をCVD法で形成する(図3−3)。ドライエッチングでハードマスクパターン33’上部とスペース部分37の珪素酸化膜を取りスペーサー36を形成する(図3−4)。ハードマスクパターン33’を除去してスペーサーライン38を残し(図3−5)、これをマスクにして被加工層32を加工し、被加工層パターン32’を得る(図3−6)。
ハードマスクとしては、SiO、SiN、SiON、p−Si、TiN、カーボン膜などが用いられ、CVD法またはスピンコート法で形成される。ハードマスクとフォトレジスト膜との間には有機反射防止膜を敷いてもよいし、反射防止膜機能を有するSOG膜とカーボン膜からなるトライレイヤーを形成していても良い。側壁スペーサー法では、スペーサーとしては、ハードマスクとその下の基板を加工するために、ハードマスクとは異なる材質が用いられる。
このような側壁スペーサー法は、ハードマスクの側壁に付けた膜をもとにエッチングパターンとするために、ハードマスク上とスペーサーに付いた膜の除去を行わなければならない。スペーサースペース法では、スペース埋めこみ後に側壁パターンの除去が必要であり、スペースライン法ではハードマスクの側壁にスペースパターンを形成後、ハードマスクだけを除去しなければならない。エッチング加工と膜の除去工程数が多く、スループットが低く、高価なプロセスである。
一方、珪素化合物のレジストパターン上の塗布によってレジストの外側に珪素酸化膜を形成する方法も検討されている(非特許文献6)。この場合、ポリシラザンを含む溶液をレジストパターン上に塗布する。ポリシラザンはレジスト表面の酸と反応し、ポリシロキサンが形成される。
Proc. SPIE Vol. 4690 xxix Proc. SPIE Vol. 5040 p724 Jpn. J. App. Phys. Vol.33(1994)p 6874−6877、Part 1, No.12B, December 1994) J. Vac. Sci. Technol. B 17(6)、 Nov/Dec 1999 第4回液浸シンポジウム(2007年) 講演番号;PR−01、題名;Implementation of immersion lithography to NAND/CMOS lithography to NAND/CMOS device manufacturing 第5回液浸シンポジウム(2008年) 講演番号;P−DM−02 講演;Reactive silicon overcoats for self−sligned double patterning
上述したように、フォトレジストパターンの側壁にスペーサーとして珪素酸化膜系の膜を形成し、このスペーサーをもとに下地を加工する側壁スペーサー法において、フォトレジストパターンに直接酸化膜をALD法やCVD法で形成したときにフォトレジストパターンの変形が生じ、フォトレジストパターン寸法が縮小したり、LWRが増大したりする問題が発生した。また、ポリシラザンを含む溶液をレジストパターン上に塗布し、酸と加水分解によってレジストパターン側壁に酸化膜を形成しようとする場合、レジストパターンの側壁の酸の量が少ないことによって酸化膜の厚みが薄くなり、酸化膜の厚みのばらつきが生じた。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、フォトレジストパターンの側壁にスペーサーを形成して基板上にパターンを形成するパターン形成方法において、フォトレジストパターンの側壁にスペーサーを形成する際のフォトレジストパターンの変形やLWRの増大を防ぐことができ、CVDやALD等の真空装置を用いることなく、簡便にレジストの側壁にスペーサーを形成できるパターン形成方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明では、少なくとも、基板上にフォトレジスト膜を成膜し、該フォトレジスト膜を高エネルギー線で露光し、現像液を用いて現像し、フォトレジストパターンを形成した後、該フォトレジストパターンの側壁にスペーサーを形成して基板上にパターンを形成するパターン形成方法において、少なくとも、前記フォトレジスト膜を成膜する工程は、塩基発生剤を含有するフォトレジスト膜材料を用いることにより前記フォトレジスト膜を形成し、前記フォトレジストパターンの側壁にスペーサーを形成する工程は、前記フォトレジストパターン上にシロキサン結合を有する珪素化合物を含む溶液を塗布した後、ベークによって前記フォトレジストパターン内に前記塩基発生剤よりアミン化合物を発生させ、該アミン化合物を触媒として前記フォトレジストパターンの外側に前記珪素化合物の架橋部を形成し、その後、未架橋の珪素化合物を除去することにより前記スペーサーを形成することを特徴とするパターン形成方法を提供する。
このように、側壁スペーサー法を用いたパターン形成方法において、フォトレジスト膜を成膜する工程が、塩基発生剤を含有するフォトレジスト膜材料を用いることによりフォトレジスト膜を形成するものであり、フォトレジストパターンの側壁にスペーサーを形成する工程が、前記フォトレジストパターン上にシロキサン結合を有する珪素化合物を含む溶液を塗布した後、ベークによって前記フォトレジストパターン内に前記塩基発生剤よりアミン化合物を発生させ、該アミン化合物を触媒として前記フォトレジストパターンの外側に前記珪素化合物の架橋部を形成し、その後、未架橋の珪素化合物を除去することにより前記スペーサーを形成するものであることで、フォトレジストパターンの変形や、LWRの増大を防ぐことができる。また、CVD法やALD法を用いることなく、従って、高温の熱処理は不要であり、簡便なスピンコート法によって、レジストパターンの側壁に均一にスペーサーを形成することができる。
また、前記塩基発生剤として、カーバメート構造を有するものを用いることが好ましい。
このように、塩基発生剤として、カーバメート構造を有するものを用いれば、80℃以下の低温でベークすることにより分解され、フォトレジストパターン内に容易に充分なアミン化合物を発生させることができる。
また、前記シロキサン結合を有する珪素化合物を含む溶液として、水及び/又は炭素数1〜8のアルコールを溶媒とするものを用いることが好ましい。
このように、シロキサン結合を有する珪素化合物を含む溶液の溶媒が、水及び/又は炭素数1〜8のアルコールであるものを用いれば、種々のシロキサン結合を有する珪素化合物の溶媒として適切であり、スペーサーを形成する時にフォトレジストパターンを劣化させ難いので好ましい。
また、前記シロキサン結合を有する珪素化合物として、下記一般式(1)に示されるモノマーの加水分解縮合物を用いることが好ましい。
41 m142 m243 m3Si(OR)(4−m1−m2−m3) (1)
(Rは炭素数1〜3のアルキル基であり、R41、R42、R43はそれぞれ独立して水素原子、又は炭素数1〜30の1価の有機基であり、m1、m2、m3はそれぞれ独立して0又は1である。)
このように、シロキサン結合を有する珪素化合物として、上記一般式(1)で示されるモノマーの加水分解縮合物を用いれば、塩基発生剤より発生するアミン化合物の作用により容易に架橋するので、容易にフォトレジストパターンの外側にだけ選択的に珪素化合物の架橋部を形成することができる。
また、前記塩基発生剤として、下記一般式(2)〜(7)で示される少なくとも1種以上の塩基発生剤を用いることが好ましい。
Figure 0005184460
(式中、R、R、R、R、R、R、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R20、R21、R22、R26、R27、R28はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、又は炭素数7〜14のアルケニル基で、これらが炭素数1〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、ニトロ基、ハロゲン原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、カルボニル基、エステル基、ラクトン環、カーボネート基、マレイミド、アミド基、スルホ基、スルホニル基、スルフィニル基、酸素原子を含んでいても良く、R〜R、R〜R、R12〜R14、R15〜R17、R20〜R22、R26〜R28の全てが水素原子あるいは全てがアルキル基になることはなく、R〜RおよびR〜RおよびR12〜R14およびR15〜R17およびR20〜R22およびR26〜R28の内、2つ以上が結合して環を形成しても良い。R、R、R、R11、R18、R19、R23、R25、R31、R32、R35、R37はそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基であり、2重結合、エーテル基、アミノ基、カルボニル基、ヒドロキシ基、エステル基を有していても良く、RとR、RとR11、RとR10、R11とR10、R18とR19、R23とR24、R24とR25、R23とR25、R31とR32、R35とR36、R35とR37、R36とR37とが結合して環を形成してもよい。R10、R24、R36はそれぞれ独立して、単結合、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、アルキン基、炭素数6〜20のアリーレン基、炭素数2〜12のアルケニレン基、又は炭素数2〜12のアルキニレン基で、2重結合、エーテル基、チオエーテル基、アミノ基、カルボニル基、ヒドロキシ基、エステル基を有していても良い。R29、R30、R33、R34、R38、R39はそれぞれ独立して、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルキル基で、R29とR30、R33とR34、R38とR39とが結合して環を形成してもよく、環の中にベンゼン環、ナフタレン環、2重結合、エーテル結合を有していても良い。m、n、rはそれぞれ独立して、1又は2である。)
このように、塩基発生剤として、上記一般式(2)〜(7)で示される少なくとも1種以上の塩基発生剤を用いれば、低温のベークで均一かつ充分にフォトレジストパターン内にアミン化合物を発生させることができる。
また、前記フォトレジストパターンの側壁に形成されるスペーサーは、前記フォトレジストパターンの外側に形成した珪素化合物の架橋部のうち、前記フォトレジストパターン上部の架橋部を除去することで形成し、該フォトレジストパターンの側壁のスペーサーをマスクにして下層の被加工基板を加工することが好ましい。
このような、フォトレジストパターンの外側に形成した珪素化合物の架橋部のうち、フォトレジストパターン上部の架橋部を除去することで、フォトレジストパターンの側壁にスペーサーを形成する方法は、従来のようにCVD法やALD法を用いることなく簡便なスピンコート法で形成可能であり、真空チャンバーの使用を経由することがない分だけスループットを稼ぐことができる。
また、前記被加工基板上に前記フォトレジスト膜を形成する前に、CVD法あるいはスピンコート法により炭素含有率が75重量%以上のカーボン膜を形成し、該カーボン膜は、前記フォトレジストパターンの側壁のスペーサーをマスクとしてドライエッチングにより加工され、加工された該カーボン膜をマスクにして前記被加工基板を加工することが好ましい。
このように、炭素密度の高い下層膜を用いることによって、被加工基板エッチングにおける寸法制御性を向上させることができる。
また、前記カーボン膜と前記フォトレジスト膜との間に炭化水素材料からなる反射防止膜を形成することが好ましい。
このように、カーボン膜とフォトレジスト膜との間に反射防止膜を形成することにより、レジストの形状の劣化を防ぐことができる。
以上説明したように、本発明によれば、フォトレジストパターンの側壁にスペーサーを形成して基板上にパターンを形成するパターン形成方法において、CVDやALD等の真空装置を用いて高温の処理をすることなく、簡便にレジストの側壁にスペーサーを形成でき、フォトレジストパターンの側壁にスペーサーを形成する際のフォトレジストパターンの変形やLWRの増大を防ぐことができるので、精度高くパターンを形成することができる。
本発明のパターン形成方法の一例を示す概略説明図である。 従来の側壁スペーサー法を用いたスペーサースペースプロセスの一例を示す概略説明図である。 従来の側壁スペーサー法を用いたスペーサーラインプロセスの一例を示す概略説明図である。
以下、本発明についてより具体的に説明する。
上述のように、フォトレジストパターンの側壁にスペーサーとして珪素酸化膜系の膜を形成し、このスペーサーをもとに下地を加工する側壁スペーサー法において、CVD法やALD法等の真空プロセスではなく、より簡便なスピンコート法によってレジストパターンに直接酸化膜を形成する方法として、レジストパターン上にポリシラザンを含む溶液を塗布する方法では、レジストパターン内の酸を触媒とするシラザンの加水分解により珪素酸化膜が形成される。しかし、この場合、レジスト内に発生している酸の量が少ないため、シラザンの加水分解が十分に進行せず、珪素酸化膜の膜厚が薄すぎたり、酸の拡散が不均一に起こるためにLWRが増大する問題が生じた。
そこで、本発明者らは、基板上にフォトレジスト膜を成膜し、該フォトレジスト膜を高エネルギー線で露光し、現像液を用いて現像し、フォトレジストパターンを形成した後、該フォトレジストパターンの側壁にスペーサーを形成して基板上にパターンを形成するパターン形成方法において、フォトレジストパターンの変形やLWRの増大を防ぐことがきるパターン形成方法の開発に着手した。
一般的にシラノールの縮合反応は、酸性よりも塩基性の方が高反応性である。シルセスキオキサン等のシリコーン化合物は少なからずシラノールを含有しており、レジストパターンに塗布した場合、レジスト表面が塩基性であればレジストパターン表面でのシラノールの縮合反応が加速される。レジストパターン表面は光照射によって発生した酸が存在しているが、アルカリ現像液によって中和されているので、酸の量は微量である。レジスト内部からアミンが発生したと仮定すると、たちまちレジストパターンの表面を塩基性に変えることが出来る。
本発明者らは、上記の点に着目し、鋭意検討を重ねた結果、塩基発生剤を含有するフォトレジスト膜材料を用いてフォトレジスト膜を形成すれば、現像後のフォトレジストパターンが形成されている基板を低温でベークすることによって塩基発生剤からアミン化合物を発生させることができること、このとき、フォトレジスト膜表面の酸の量よりも、塩基発生剤から発生するアミンの量が圧倒的に多いために、フォトレジストパターン表面からのアミンの拡散とアミン触媒によるシラノールの縮合反応でレジストパターンを覆うように珪素化合物の架橋部が充分に形成されること、基板となる下地基板からはアミンが発生しないために、フォトレジストパターンだけに選択的に珪素化合物の架橋部が均一に形成されることを見出し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は、少なくとも、基板上にフォトレジスト膜を成膜し、該フォトレジスト膜を高エネルギー線で露光し、現像液を用いて現像し、フォトレジストパターンを形成した後、該フォトレジストパターンの側壁にスペーサーを形成して基板上にパターンを形成するパターン形成方法において、少なくとも、前記フォトレジスト膜を成膜する工程は、塩基発生剤を含有するフォトレジスト膜材料を用いることにより前記フォトレジスト膜を形成し、前記フォトレジストパターンの側壁にスペーサーを形成する工程は、前記フォトレジストパターン上にシロキサン結合を有する珪素化合物を含む溶液を塗布した後、ベークによって前記フォトレジストパターン内に前記塩基発生剤よりアミン化合物を発生させ、該アミン化合物を触媒として前記フォトレジストパターンの外側に前記珪素化合物の架橋部を形成し、その後、未架橋の珪素化合物を除去することにより前記スペーサーを形成することを特徴とする。
この方法によって、CVD法やALD法等を用いることなく、簡便なスピンコート法でフォトレジストパターンに均一なスペーサーを形成することが可能となり、フォトレジストパターンの側壁にスペーサーを形成する際のフォトレジストパターンの変形やLWRの増大を防ぐことができるので、精度高くパターンを形成することができる。
本発明において用いられる塩基発生剤としては、カーバメート構造を有するものが好ましく、中でも、下記一般式(2)〜(7)に示す塩基発生剤を好ましく用いることが出来る。
Figure 0005184460
(式中、R、R、R、R、R、R、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R20、R21、R22、R26、R27、R28はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、又は炭素数7〜14のアルケニル基で、これらが炭素数1〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、ニトロ基、ハロゲン原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、カルボニル基、エステル基、ラクトン環、カーボネート基、マレイミド、アミド基、スルホ基、スルホニル基、スルフィニル基、酸素原子を含んでいても良く、R〜R、R〜R、R12〜R14、R15〜R17、R20〜R22、R26〜R28の全てが水素原子あるいは全てがアルキル基になることはなく、R〜RおよびR〜RおよびR12〜R14およびR15〜R17およびR20〜R22およびR26〜R28の内、2つ以上が結合して環を形成しても良い。R、R、R、R11、R18、R19、R23、R25、R31、R32、R35、R37はそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基であり、2重結合、エーテル基、アミノ基、カルボニル基、ヒドロキシ基、エステル基を有していても良く、RとR、RとR11、RとR10、R11とR10、R18とR19、R23とR24、R24とR25、R23とR25、R31とR32、R35とR36、R35とR37、R36とR37とが結合して環を形成してもよい。R10、R24、R36はそれぞれ独立して、単結合、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、アルキン基、炭素数6〜20のアリーレン基、炭素数2〜12のアルケニレン基、又は炭素数2〜12のアルキニレン基で、2重結合、エーテル基、チオエーテル基、アミノ基、カルボニル基、ヒドロキシ基、エステル基を有していても良い。R29、R30、R33、R34、R38、R39はそれぞれ独立して、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルキル基で、R29とR30、R33とR34、R38とR39とが結合して環を形成してもよく、環の中にベンゼン環、ナフタレン環、2重結合、エーテル結合を有していても良い。m、n、rはそれぞれ独立して、1又は2である。)
上記一般式(2)〜(7)で示される塩基発生剤は、ベークにより分解し、アミン化合物を生成する。例えば、上記一般式(2)で示されるカーバメート型塩基発生剤は下記一般式(8)で示される分解機構でアミン化合物を生成する。分解によってオレフィンと炭酸ガスと2級あるいは1級のアミン化合物が生成される。
Figure 0005184460
(式中、R、R、R、R,Rは、上記と同様である。)
上記一般式(2)、(4)、(6)で示される塩基発生剤の分解によって生成されるアミン化合物としては、第一級、第二級の脂肪族アミン類、混成アミン類、芳香族アミン類及び複素環アミン類等が挙げられる。例えば、上記一般式(2)、(4)、(6)でR、R、R18、R19、R31、R32が水素原子の場合、生成するアミンはアンモニアであり、R、R18、R31が水素原子、R、R19、R32がメチル基の場合、メチルアミン、R、R、R18、R19、R31、R32がブチル基の場合はジブチルアミンが生成する。
具体的には、上記一般式(2)、(4)、(6)で示される塩基発生剤の分解によって生成される第一級の脂肪族アミン類として、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ペンチルアミン、tert−アミルアミン、シクロペンチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、シクロヘキシルメチルアミン、シクロヘキシルエチルアミン、ヘプチルアミン、シクロヘプチル、オクチルアミン、シクロオクチルアミン、1,1,3,3−テトラメチルブチルアミン、ノニルアミン、シクロノニルアミン、デシルアミン、シクロデシルアミン、ドデシルアミン、シクロドデシルアミン、ウンデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、アダマンチルアミン、アダマンチルメチルアミン、アダマンチルエチルアミン、アミノトリシクロデカン、アミノテトラシクロデカン、アミノジヒドロナフタレン、アミノデカヒドロナフタレン、ミルタニルアミン、ボロニルアミン、イソボロニルアミン、ゲラニルアミン、セチルアミン、テトラエチレンペンタミン、ビニルアミン、アリルアミン、フルフリルアミン、メチル−3−アミノプロピオネート、エチル−2−アミノプロピオネート、エチル−3−アミノプロピオネート、エチル−4−アミノプロピオネート、メチル−6−アミノヘキサノエート、エチル−6−アミノヘキサノエート、メチル−アミノアセテート、エチル−アミノアセテート、3−ブトキシプロピルアミン、3−プロポキシプロピルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3−メトキシプロピルアミン、2−ブトキシエチルアミン、2−プロポキシエチルアミン、2−エトキシエチルアミン、2−メトキシエチルアミン等が例示され、第二級の脂肪族アミン類として、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジペンチルアミン、ジシクロペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、ジドデシルアミン、ジセチルアミン、N,N−ジメチルメチレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N,N’−トリメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルテトラエチレンペンタミン等が例示される。
また、混成アミン類としては、ベンジルアミン、メチルベンジルアミン、エチルベンジルアミン、メトキシベンジルアミン、エトキシベンジルアミン、フェネチルアミン、ナフチルメチルアミン等が例示される。芳香族アミン類及び複素環アミン類の具体例としては、アニリン誘導体(例えばアニリン、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、N−プロピルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、エチルアニリン、プロピルアニリン、ブチルアニリン、t−ブチルアニリン、トリメチルアニリン、2−ニトロアニリン、3−ニトロアニリン、4−ニトロアニリン、2,4−ジニトロアニリン、2,6−ジニトロアニリン、3,5−ジニトロアニリン、N,N−ジメチルトルイジン等)、ベンジルアニリン、ジフェニル(p−トリル)アミン、メチルジフェニルアミン、トリフェニルアミン、フェニレンジアミン、ナフチルアミン、ジアミノナフタレン、2,2−ジフェニルエチルアミン、5−インダニルアミン、9−フルオレン−9−アミン、9−フルオレン−2−アミン等が例示される。
上記一般式(3)、(5)、(7)で示される塩基発生剤の分解によって生成されるアミン化合物としては、ジアミン類、トリアミン類等の、複数のアミノ基を有するアミン類が挙げられる。
上記一般式(3)、(5)、(7)で示される塩基発生剤の分解によって生成されるアミン類としては、具体的には、ヒドラジン、メチルヒドラジン、エチルヒドラジン、プロピルヒドラジン、ブチルヒドラジン、ジメチルヒドラジン、メチレンジアミン、エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,2−ジアミノ−2−メチルプロパン、N−メチルエチレンジアミン、N−エチルエチレンジアミン、N−イソプロピルエチレンジアミン、N−ヘキシルエチレンジアミン、N−シクロヘキシルエチレンジアミン、N−オクチルエチレンジアミン、N−デシルエチレンジアミン、N−ドデシルエチレンジアミン、N,N‘−ジメチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、N,N’−ジイソプロピルエチレンジアミン、N−イソプロピルジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、N,N’−ビス(2−アミノエチル)−1,3−プロパンジアミン、トリス(2−アミノエチル)アミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、N,N’−ビス(ヒドロキエチル)エチレンジアミン、N−(ヒドロキシエチル)ジエチレントリアミン、N−(ヒドロキシエチル)トリエチレンテトラミン、ピペラジン、ホモピペラジン、3−アミノピロリジン、4−アミノピペリジン、1−(2−アミノエチル)ピペラジン、4−(2−アミノエチル)モルホリン、ポリエチレンイミン、1,4−ジアミノブタン、1,3−ジアミノペンタン、1,5−ジアミノペンタン、2−メチル−1,5−ジアミノプロパン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジアミン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,12−ジアミノドデカン、N−メチル−1,3−プロパンジアミン、N−エチル−1,3−プロパンジアミン、N−イソプロピル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N’−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N’−ジエチル−1,3−プロパンジアミン、N,N’−ジイソプロピル−1,3−プロパンジアミン、N,N,N’−トリメチル−1,3−プロパンジアミン、2−ブチル−2−エチル−1,5−ペンタンジアミン、N,N’−ジメチル−1,6−ヘキサンジアミン、3,3’−ジアミノ−N−メチルジプロピルアミン、N−(3−アミノプロピル)−1,3−プロパンジアミン、スペルミジン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、N,N’,N”−トリメチルビス(ヘキサメチレン)トリアミン、4−アミノメチル−1,8−オクタンジアミン、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)−1,3−プロパンジアミン、スペルミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−シクロヘキサンビス(メチルアミン)、1,4−シクロヘキサンビス(メチルアミン)、1,2−ビス(アミノエトキシ)エタン、4,9−ジオキサ−1,12−ドデカンジアミン、4,7,10−トリオキサ−1,13−トリデカンジアミン、1,3−ジアミノヒドロキシプロパン、4,4’−メチレンジピペリジン、4−(アミノメチル)ピペリジン、3−(4−アミノブチル)ピペリジン、1−アミノインダン、2−アミノインダン、N−(2−アミノエチル)−1,3−プロパンジアミン、2−(アミノエチル)−2−メチル−1,3−プロパンジアミン、ジエチレントリアミン、更には下記に例示されるジアミン化合物等が挙げられる。
Figure 0005184460
Figure 0005184460
上記一般式(2)で示される塩基発生剤は、具体的には下記に例示される。ここでR、Rは前述の通りである。
Figure 0005184460
Figure 0005184460
Figure 0005184460
上記一般式(3)で示される塩基発生剤は、具体的には下記に例示される。R〜R11は前述の通りである。
Figure 0005184460
Figure 0005184460
Figure 0005184460
Figure 0005184460
上記一般式(4)で示される塩基発生剤は、具体的には下記に例示される。ここでR18、R19は前述の通りである。
Figure 0005184460
Figure 0005184460
上記一般式(5)で示される塩基発生剤は、具体的には下記に例示される。R23〜R25は前述の通りである。
Figure 0005184460
Figure 0005184460
上記一般式(6)で示される塩基発生剤は、具体的には下記に例示される。ここでR31、R32は前述の通りである。
Figure 0005184460
上記一般式(7)で示される塩基発生剤は、具体的には下記に例示される。ここでR35〜R37は前述の通りである。
Figure 0005184460
Figure 0005184460
Figure 0005184460
上記塩基発生剤の添加量としてはベース樹脂100重量部に対して0.01〜20重量部、好ましくは0.05〜15重量部の範囲で添加することができる。
フォトレジストのベース樹脂としては、例えば特開2008−122932号(0050)−(0106)段落記載の樹脂を用いることができる。酸発生剤としては、(0107)−(0125)段落記載の材料を用いることができ、溶媒としては、(0130)−(0131)段落記載の材料を用いることができ、アミンクエンチャーとしては、(0132)−(0151)段落記載の材料を用いることができ、界面活性剤としては、(0152)−(0153)段落記載の材料を用いることができ、その他添加剤としては(0154)−(0182)段落記載の材料を用いることができる。
本発明のパターン形成方法に用いるフォトレジストは、水を用いる液浸リソグラフィーに適用することができる。フォトレジストの撥水性を高めるための添加剤をレジスト組成物に添加することができ、この様な添加剤としては、例えば特開2007−297590号、特開2008−122932号、特開2008−88343号、特開2009−98638号に記載されている材料を用いることができる。
レジストの上に保護膜を適用させることもできる。保護膜としては、アルカリ現像液に可溶で撥水性を向上させる高分子化合物を、フォトレジストを溶解させない炭素数4〜8のアルコールや炭素数8〜12のエーテルに溶解させた組成物であり、例えば特開2006−91798号、特開2008−111089号、特開2008−81716号記載の材料を用いることができる。
ここで、本発明について図面を参照にしながらさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1は、本発明のパターン形成方法の一例を示す概略図である。
基板1上に被加工層2とカーボン膜3を形成した被加工基板上に、塩基発生剤を含むフォトレジスト膜材料を用いてフォトレジスト膜を形成した後、高エネルギー線で露光し、更に現像液を用いて現像して、フォトレジストパターン4を形成する(図1−1)。フォトレジストパターン4上に塩基性物質の作用により架橋可能なシロキサン結合を有する珪素化合物を含む溶液を塗布して、珪素化合物膜5を形成する(図1−2)。ベークによってフォトレジストパターン4からアミン化合物を発生させ、アミン化合物を珪素化合物膜5内に拡散させ触媒として作用させることによって、珪素化合物内のシロキサンポリマーをフォトレジストパターン4近傍で架橋させて架橋部6を形成する(図1−3)。熱処理温度は70〜200℃、好ましくは80〜180℃、熱処理時間は1〜500秒、好ましくは1〜300秒とすることができる。未架橋の珪素化合物を剥離し、レジストパターンの周りに珪素化合物の架橋部6のみを残存させる(図1−4)。未架橋のシロキサンポリマーの剥離は、シロキサンポリマーの溶媒やアルカリ現像液、あるいはフォトレジスト組成物に用いられる溶媒を用いることができる。未架橋の珪素化合物の除去後に再度ベークすることによってシロキサンポリマーの架橋密度を高めてスペーサーの剛直性を上げてエッチング耐性を上げることもできる。フォトレジストパターンの外側に形成した珪素化合物の架橋部6のうち、レジストパターンの上部の架橋部をドライエッチングでエッチバックし、レジストパターンの側壁にスペーサー7を形成する(図1−5)。スペーサーをマスクにしてカーボン膜3をエッチングすると同時にレジストパターンの除去を行い(図1−6)、エッチング加工後のカーボン膜3’をマスクにして被加工基板をエッチング加工し、被加工層パターン2’を得る(図1−7)。
珪素酸化膜はCVD法やALD法でもレジストパターンの周りに珪素酸化膜を形成することもできるが、本発明の方法ではスピンコーターシステムで形成可能であり、真空チャンバーを経由することがない分だけスループットを稼ぐことができるし、400℃〜600℃以上といった高温が必要になることもない。従って、フォトレジストパターンを高温で劣化させることもない。
本発明において、シロキサン結合を有する珪素化合物は、塩基性物質の作用により架橋するものであれば特に限定はされないが、例えば、下記一般式(1)に示されるモノマーの加水分解縮合物を用いることができる。
41 m142 m243 m3Si(OR)(4−m1−m2−m3) (1)
(Rは炭素数1〜3のアルキル基であり、R41、R42、R43はそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜30の1価の有機基であり、m1、m2、m3はそれぞれ独立して、0又は1である。)
本発明に用いられるシロキサン結合を有する珪素化合物は、上記一般式(1)で示されるモノマーから選ばれる1種又は2種以上の混合物を加水分解したものを用いることができる。
ここで、有機基は炭素を含む基の意味であり、更に水素を含み、また窒素、酸素、硫黄、ケイ素等を含んでもよい。R41,R42,R43の有機基としては、直鎖状、分岐状、環状のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基等の非置換の1価炭化水素基、及びこれらの基の水素原子の1個又はそれ以上がエポキシ基、エステル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基等で置換された基や、−O−,−CO−,−OCO−,−COO−,−OCOO−が介在された基等の後述する一般式(9)で示される基、ケイ素−ケイ素結合を含む有機基等を挙げることができる。
上記一般式(1)で示されるモノマーのR41、R42、R43として好ましいものは、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、2−エチルブチル基、3−エチルブチル基、2,2−ジエチルプロピル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、エチニル基等のアルキニル基、更に光吸収性基としてフェニル基、トリル基等のアリ−ル基、ベンジル基、フェニチル基等のアラルキル基が挙げられる。
例えば、m1=0、m2=0、m3=0であるテトラアルコキシシランとして、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシランをモノマーとして例示できる。好ましくは、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランである。
例えば、m1=1、m2=0、m3=0であるトリアルコキシシランとして、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリ−n−プロポキシシラン、トリ−iso−プロポキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリ−iso−プロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ−n−プロポキシシラン、エチルトリ−iso−プロポキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ−n−プロポキシシラン、ビニルトリ−iso−プロポキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、i−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ブチルトリ−nプロポキシシラン、n−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、sec−ブチルトリメトキシシラン、sec−ブチル−トリエトキシシラン、sec−ブチル−トリ−n−プロポキシシラン、sec−ブチル−トリ−iso−プロポキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、t−ブチルトリ−nプロポキシシラン、t−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、シクロプロピルトリメトキシシラン、シクロプロピルトリエトキシシラン、シクロプロピル−トリ−n−プロポキシシラン、シクロプロピル−トリ−iso−プロポキシシラン、シクロブチルトリメトキシシラン、シクロブチルトリエトキシシラン、シクロブチル−トリ−n−プロポキシシラン、シクロブチル−トリ−iso−プロポキシシラン、シクロペンチルトリメトキシシラン、シクロペンチルトリエトキシシラン、シクロペンチル−トリ−n−プロポキシシラン、シクロペンチル−トリ−iso−プロポキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、シクロヘキシル−トリ−n−プロポキシシラン、シクロヘキシル−トリ−iso−プロポキシシラン、シクロヘキセニルトリメトキシシラン、シクロヘキセニルトリエトキシシラン、シクロヘキセニル−トリ−n−プロポキシシラン、シクロヘキセニル−トリ−iso−プロポキシシラン、シクロヘキセニルエチルトリメトキシシラン、シクロヘキセニルエチルトリエトキシシラン、シクロヘキセニルエチル−トリ−n−プロポキシシラン、シクロヘキセニルエチルトリ−iso−プロポキシシラン、シクロオクタニルトリメトキシシラン、シクロオクタニルトリエトキシシラン、シクロオクタニル−トリ−n−プロポキシシラン、シクロオクタニル−トリ−iso−プロポキシシラン、シクロペンタジエニルプロピルトリメトキシシラン、シクロペンタジエニルプロピルトリエトキシシラン、シクロペンタジエニルプロピル−トリ−n−プロポキシシラン、シクロペンタジエニルプロピル−トリ−iso−プロポキシシラン、ビシクロヘプテニルトリメトキシシラン、ビシクロヘプテニルトリエトキシシラン、ビシクロヘプテニル−トリ−n−プロポキシシラン、ビシクロヘプテニル−トリ−iso−プロポキシシラン、ビシクロヘプチルトリメトキシシラン、ビシクロヘプチルトリエトキシシラン、ビシクロヘプチル−トリ−n−プロポキシシラン、ビシクロヘプチル−トリ−iso−プロポキシシラン、アダマンチルトリメトキシシラン、アダマンチルトリエトキシシラン、アダマンチル−トリ−n−プロポキシシラン、アダマンチル−トリ−iso−プロポキシシラン等を例示できる。また、光吸収性モノマーとして、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリ−n−プロポキシシラン、フェニルトリ−iso−プロポキシシラン、ベンジルトリメトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン、ベンジルトリ−n−プロポキシシラン、ベンジルトリ−iso−プロポキシシラン、トリルトリメトキシシラン、トリルトリエトキシシラン、トリルトリ−n−プロポキシシラン、トリルトリ−iso−プロポキシシラン、フェネチルトリメトキシシラン、フェネチルトリエトキシシラン、フェネチルトリ−n−プロポキシシラン、フェネチルトリ−iso−プロポキシシラン、ナフチルトリメトキシシラン、ナフチルトリエトキシシラン、ナフチルトリ−n−プロポキシシラン、ナフチルトリ−iso−プロポキシシラン等を例示できる。
好ましくは、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、iso−プロピルトリメトキシシラン、iso−プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、iso−ブチルトリメトキシシラン、iso−ブチルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、シクロペンチルトリメトキシシラン、シクロペンチルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、シクロヘキセニルトリメトキシシラン、シクロヘキセニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ベンジルトリメトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン、フェネチルトリメトキシシラン、フェネチルトリエトキシシランである。
例えば、m1=1、m2=1、m3=0であるジアルコキシシランとして、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルエチルジメトキシシラン、メチルエチルジエトキシシラン、ジメチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジメチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジエチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジエトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−iso−プロピルジメトキシシラン、ジ−iso−プロピルジエトキシシラン、ジiso−プロピル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、ジ−n−ブチルジエトキシシラン、ジ−n−ブチルジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−sec−ブチルジメトキシシラン、ジ−sec−ブチルジエトキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−t−ブチルジメトキシシラン、ジ−t−ブチルジエトキシシラン、ジ−t−ブチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−t−ブチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−シクロプロピルジメトキシシラン、ジ−シクロプロピルジエトキシシラン、ジ−シクロプロピル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−シクロプロピル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−シクロブチルジメトキシシラン、ジ−シクロブチルジエトキシシラン、ジ−シクロブチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−シクロブチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−シクロペンチルジメトキシシラン、ジ−シクロペンチルジエトキシシラン、ジ−シクロペンチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−シクロペンチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−シクロヘキシルジメトキシシラン、ジ−シクロヘキシルジエトキシシラン、ジ−シクロヘキシル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−シクロヘキシル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−シクロヘキセニルジメトキシシラン、ジ−シクロヘキセニルジエトキシシラン、ジ−シクロヘキセニル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−シクロヘキセニル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−シクロヘキセニルエチルジメトキシシラン、ジ−シクロヘキセニルエチルジエトキシシラン、ジ−シクロヘキセニルエチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−シクロヘキセニルエチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−シクロオクタニルジメトキシシラン、ジ−シクロオクタニルジエトキシシラン、ジ−シクロオクタニル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−シクロオクタニル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−シクロペンタジエニルプロピルジメトキシシラン、ジ−シクロペンタジエニルプロピルジエトキシシラン、ジ−シクロペンタジエニルプロピル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−シクロペンタジエニルプロピル−ジ−iso−プロポキシシラン、ビス−ビシクロヘプテニルジメトキシシラン、ビス−ビシクロヘプテニルジエトキシシラン、ビス−ビシクロヘプテニル−ジ−n−プロポキシシラン、ビス−ビシクロヘプテニル−ジ−iso−プロポキシシラン、ビス−ビシクロヘプチルジメトキシシラン、ビス−ビシクロヘプチルジエトキシシラン、ビス−ビシクロヘプチル−ジ−n−プロポキシシラン、ビス−ビシクロヘプチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ビス−アダマンチルジメトキシシラン、ビス−アダマンチルジエトキシシラン、ビス−アダマンチル−ジ−n−プロポキシシラン、ビス−アダマンチル−ジ−iso−プロポキシシラン等を例示できる。また、光吸収性モノマーとして、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニル−ジ−エトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン、ジフェニル−ジ−nプロポキシシラン、ジフェニル−ジ−iso−プロポキシシラン等を例示できる。
好ましくは、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、メチルエチルジメトキシシラン、メチルエチルジエトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−メトキシシラン、ジ−n−ブチルジ−メトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン等を例示できる。
例えば、m1=1、m2=1、m3=1であるモノアルコキシシランとして、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルエチルメトキシシラン、ジメチルエチルエトキシシラン等を例示できる。また、光吸収性モノマーとして、ジメチルフェニルメトキシシラン、ジメチルフェニルエトキシシラン、ジメチルベンジルメトキシシラン、ジメチルベンジルエトキシシラン、ジメチルフェネチルメトキシシラン、ジメチルフェネチルエトキシシラン等を例示できる。
好ましくは、トリメチルメトキシシラン、ジメチルエチルメトキシシラン、ジメチルフェニルメトキシシラン、ジメチルベンジルメトキシシラン、ジメチルフェネチルメトキシシラン等を例示できる。
上記R41,R42,R43で表される有機基の別の例として、炭素−酸素単結合又は炭素−酸素二重結合を1以上有する有機基を挙げることができる。具体的には、エポキシ基、エステル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基からなる群から選択される1以上の基を有する有機基である。上記一般式(1)中の炭素−酸素単結合、炭素−酸素二重結合の1以上を有する有機基は、例として下記一般式(9)で示されるものを挙げることができる。
(P−Q−(Sv1−Q−)−(T)v2−Q−(Sv3−Q− (9)
(式中、Pは水素原子、ヒドロキシル基、下記式で示されるエポキシ環を有する基、
Figure 0005184460
炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルカルボニルオキシ基、又は炭素数1〜6のアルキルカルボニル基であり、QとQとQとQは各々独立して−C(2q−p)−(式中、Pは上記と同様であり、pは0〜3の整数であり、qは0〜10の整数である。)、uは0〜3の整数であり、SとSは各々独立して−O−、−CO−、−OCO−、−COO−又は−OCOO−を表す。v1、v2、v3は、各々独立して0又は1を表す。これらとともに、Tは脂環又は芳香環からなる2価の基であり、Tの例を以下に示す。TにおいてQとQと結合する位置は、特に限定されないが、立体的な要因による反応性や反応に用いる市販試薬の入手性等を考慮して適宜選択できる。)
Figure 0005184460
上記一般式(1)中の炭素−酸素単結合又は炭素−酸素二重結合を1以上有する有機基の好ましい例として、以下のものが挙げられる。なお、下記式中において、(Si)はSiとの結合箇所を示すために記載した。
Figure 0005184460
Figure 0005184460
Figure 0005184460
また、R41,R42,R43の有機基の例として、ケイ素−ケイ素結合を含む有機基を用いることもできる。具体的には下記のものを挙げることができる。
Figure 0005184460
これらのモノマーから1種又は2種類以上を選択して、反応前又は反応中に混ぜてケイ素含有化合物を形成する反応原料とすることができる。
また、シロキサン結合を有する珪素化合物を含む溶液に含有される溶媒としては、水、及び/又は炭素数1〜8のアルコールが好ましく用いられ、中でも、フォトレジストパターンを溶解しないものがより好ましく用いられる。
フォトレジストパターンを溶解させない溶媒とは、水、炭素数3〜8のアルコール及びこれらの混合溶媒である。炭素数3〜8のアルコールは具体的には、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、1−ブチルアルコール、2−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、tert−アミルアルコール、ネオペンチルアルコール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−3−ペンタノール、シクロペンタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、2,3−ジメチル−2−ブタノール、3,3−ジメチル−1−ブタノール、3,3−ジメチル−2−ブタノール、2−ジエチル−1−ブタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−3−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−3−ペンタノール、4−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、4−メチル−3−ペンタノール、シクロヘキサノール等を挙げることが出来る。
また、炭素数1及び2のアルコールは、水と混合することにより、フォトレジストの溶解性を調整可能な溶媒として用いることが出来る。
本発明のパターン形成方法に用いられる、シロキサン結合を有する珪素化合物を含む溶液には、珪素化合物を安定化させるため、安定剤として炭素数が1〜30の1価又は2価以上の有機酸を添加することが出来る。このとき添加する酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シクロプロパンカルボン酸、ブタン酸、シクロブタンカルボン酸、ペンタン酸、シクロペンタンカルボン酸、シクロペンタン酢酸、ヘキサン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロヘキサン酢酸、ノルボルネンカルボン酸、ノルボルネン酢酸、ノルボルナンカルボン酸、ノルボルナン酢酸、トリシクロデカンカルボン酸、テトラシクロデカンカルボン酸、テトラシクロドデカンカルボン酸、アダマンタンカルボン酸、アダマンタン酢酸、3−メチルブタン酸、ビニル酢酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレン酸、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、サリチル酸、トリフルオロ酢酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、シュウ酸、マロン酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、プロピルマロン酸、ブチルマロン酸、ジメチルマロン酸、ジエチルマロン酸、乳酸、プロピン酸、コハク酸、メチルコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、クエン酸、アクリル酸、メタクリル酸、ナフタレンカルボン酸、スチレンカルボン酸、アセチレンカルボン酸、ビニル酢酸、シアノ酢酸、メトキシ酢酸、ニトロ酢酸、アセト酢酸、クロロブタン酸、アリルカルボン酸、フェニル酢酸等を例示することができる。この中でもシュウ酸、マレイン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、クエン酸等が好ましい。また、安定性を保つため、2種類以上の酸を混合して使用してもよい。
添加量は組成物に含まれる珪素化合物の総量100質量部に対して0.001〜25質量部、好ましくは0.01〜15質量部、より好ましくは0.1〜5質量部である。あるいは、上記有機酸を組成物のpHに換算して、好ましくは0≦pH≦7、より好ましくは、0.3≦pH≦6.5、更に好ましくは0.5≦pH≦6となるように配合することがよい。
酸の添加は、ベークによるシロキサンポリマーの架橋時にフォトレジストパターンからのアミンの拡散を制御する役割を果たす。酸が添加されていれば、アミンの拡散距離にばらつきが生じることもなく、架橋後のパターンのラインエッジラフネスが劣化することもない。
更に、安定剤として環状エーテルを置換基として有する1価又は2価以上のアルコール、特に以下の構造で示されるエーテル化合物を添加するとシロキサン結合を有する有機珪素化合物を含む膜形成用組成物の安定性を向上させることができる。このようなものとして、下記に示す化合物を挙げることができる。
Figure 0005184460
Figure 0005184460
ここで、R90aは、水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状もしくは環状の1価炭化水素基、R91O−(CH2CH2O)n1−(CH2n2−(ここで、0≦n1≦5、0≦n2≦3、R91は水素原子又はメチル基)、又はR92O−〔CH(CH3)CH2O〕n3−(CH2n4−(ここで、0≦n3≦5、0≦n4≦3、R92は水素原子又はメチル基)であり、R90bは、水酸基、1個もしくは2個以上の水酸基を有する炭素数1〜10の直鎖状、分岐状もしくは環状の1価炭化水素基、HO−(CH2CH2O)n5−(CH2n6−(ここで、1≦n5≦5、1≦n6≦3)、又はHO−〔CH(CH3)CH2O〕n7−(CH2n8−(ここで、1≦n7≦5、1≦n8≦3)である。
なお、上記安定剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。安定剤の添加量は、ベースポリマー100質量部に対して、好ましくは0.001〜50質量部、より好ましくは0.01〜40質量部である。また、これらの安定剤は1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。これらのうち、好ましい構造はクラウンエーテル誘導体と橋頭位が酸素原子であるビシクロ環を置換基として有する化合物である。
このような安定剤を添加すると、酸の電荷がより安定化し、組成物中の有機珪素化合物の安定化に寄与する。
本発明では、基板上にフォトレジスト膜を直接形成することもできるが、図1に示すように、基板1上にフォトレジスト膜を形成する前に、被加工層2を形成してもよく、その上にカーボン膜3を形成してもよい。
本発明において、基板としては、シリコン基板が一般的に用いられる。基板上に形成される被加工層としては、SiO、SiN、SiON、SiOC、p−Si、α−Si、TiN、WSi、BPSG、SOG、Cr、CrO、CrON、MoSi、低誘電膜及びそのエッチングストッパー膜が挙げられ、フォトレジスト膜とは異なるものが用いられる。
カーボン膜は被加工層上に形成することが好ましい。このカーボン膜はCVD法で形成しても良く、スピンコート法で形成しても良い。カーボン膜の炭素含有率は75重量%以上であり、好ましくは80重量%以上であり、更に好ましくは85重量%以上である。炭素の割合が80%以上の下層膜を適用する3層レジストプロセスによるパターン形成方法が特許3504247号に示されている。炭素密度の高い下層膜を用いることによって、エッチング中の下層膜パターンの変形や寸法変化が小さく被加工層をエッチング加工できる。本発明のパターン形成方法に於いても、炭素密度の高い下層膜によって、被加工層エッチングにおける寸法制御性の向上が期待できる。スピンコート法によるカーボン膜としては、例えば特許3981825号、特開2005−128509号、特開2006−293298号、特開2007−199653号に開示されている。
カーボン膜とフォトレジスト膜との間に有機反射防止膜を敷いても良い。カーボン膜は波長193nmでのk値が0.3以上のものが多く、カーボン膜からフォトレジスト膜への基板反射が1%を超えてしまう。基板反射率が1%以上の基板では定在波の発生によりレジスト形状が劣化し、寸法均一性が劣化する。基板反射率を1%以下に抑えるためには、カーボン膜とレジストの間に、k値が0.05〜0.2に調整された有機反射防止膜を形成することが効果的である。カーボン膜と、有機反射防止膜の2層の反射防止膜による反射防止効果は優れており、1.0以上のNAを用いて入射角度が大きく反射率が高い液浸リソグラフィーに於いても1%以下の基板反射率に抑えることが出来る。
フォトレジスト膜の厚さとしては、10〜1,000nm、特に20〜500nmであることが好ましい。このフォトレジスト膜は、露光前に加熱(プリベーク)を行うが、この条件としては60〜180℃、特に70〜150℃で10〜300秒間、特に15〜200秒間行うことが好ましい。
露光は波長140〜250nmの高エネルギー線、その中でもArFエキシマレーザーによる193nmの露光が最も好ましく用いられる。露光は大気中や窒素気流中のドライ雰囲気でもよいし、水中の液浸露光であってもよい。ArF液浸リソグラフィーにおいては液浸溶媒として純水、又はアルカンなどの屈折率が1以上で露光波長に高透明の液体が用いられる。液浸リソグラフィーでは、プリベーク後のレジスト膜と投影レンズの間に、純水やその他の液体を挿入する。これによってNAが1.0以上のレンズ設計が可能となり、より微細なパターン形成が可能になる。液浸リソグラフィーはArFリソグラフィーを45nmノードまで延命させるための重要な技術である。液浸露光の場合は、レジスト膜上に残った水滴残りを除去するための露光後の純水リンス(ポストソーク)を行ってもよいし、レジスト膜からの溶出物を防ぎ、膜表面の滑水性を上げるために、プリベーク後のレジスト膜上に保護膜を形成させてもよい。液浸リソグラフィーに用いられるレジスト保護膜としては、例えば、水に不溶でアルカリ現像液に溶解する1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール残基を有する高分子化合物をベースとし、炭素数4以上のアルコール系溶剤、炭素数8〜12のエーテル系溶剤、及びこれらの混合溶媒に溶解させた材料が好ましい。フォトレジスト膜形成後に、純水リンス(ポストソーク)を行うことによって膜表面からの酸発生剤などの抽出、あるいはパーティクルの洗い流しを行ってもよいし、露光後に膜上に残った水を取り除くためのリンス(ポストソーク)を行ってもよい。
露光における露光量は1〜200mJ/cm程度、好ましくは10〜100mJ/cm程度となるように露光することが好ましい。次に、ホットプレート上で60〜150℃、1〜5分間、好ましくは80〜120℃、1〜3分間ポストエクスポジュアーベーク(PEB)する。
更に、0.1〜5質量%、好ましくは2〜3質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)等のアルカリ水溶液の現像液を用い、0.1〜3分間、好ましくは0.5〜2分間、浸漬(dip)法、パドル(puddle)法、スプレー(spray)法等の常法により現像することにより基板上に目的のパターンが形成される。
以下、合成例、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例等に制限されるものではない。なお、重量平均分子量(Mw)はGPCによるポリスチレン換算重量平均分子量を示す。
[合成例]
フォトレジスト膜材料に添加されるベースポリマーとして、各々のモノマーを組み合わせてテトラヒドロフラン溶媒下で共重合反応を行い、メタノールに晶出し、更にヘキサンで洗浄を繰り返した後に単離、乾燥して、以下に示す組成のベースポリマー(ポリマー1〜3)を得た。得られた各ベースポリマーの組成はH−NMR、分子量及び分散度はゲルパーミエーションクロマトグラフにより確認した。
ポリマー1
分子量(Mw)=8,100
分散度(Mw/Mn)=1.77
Figure 0005184460
ポリマー2
分子量(Mw)=8,900
分散度(Mw/Mn)=1.72
Figure 0005184460
ポリマー3
分子量(Mw)=7,400
分散度(Mw/Mn)=1.79
Figure 0005184460
[シロキサンポリマー溶液の調製]
メタノール60g、イオン交換水200g、35%塩酸1gを1,000mlガラスフラスコに仕込み、テトラエトキシシラン50g、メチルトリメトキシシラン100g及びフェニルトリメトキシシラン10gの混合物を室温で加えた。そのまま、8時間室温で加水分解縮合させた後、メタノール及び副生エタノールを減圧で留去した。そこに、酢酸エチル800ml及び4−メチル−2−ペンタノール300mlを加え、水層を分液し、反応で使用した塩酸を除去した。残った有機層に1%マレイン酸水溶液100mlを加えて撹拌、静置、分液した。これを2回繰り返した後、イオン交換水100mlを加えて撹拌、静置、分液した。これを3回繰返した。残った有機層に4−メチル−2−ペンタノールを200ml加えて、減圧で濃縮してシロキサンポリマーの4−メチル−2−ペンタノール溶液300g(ポリマー濃度21%)を得た。得られた溶液をイオンクロマトグラフでクロルイオンを分析したところ、検出されなかった。このもののポリスチレン換算分子量を測定したところMw=2,000であった。
上記のように形成したフォトレジストパターンに、シロキサンポリマーの側壁(架橋部)を付けるため、下記の材料を混合し、均一化した後、0.1μmのフッ素樹脂製フィルターでろ過することによってシロキサンポリマー溶液を調整した。
上記濃度21%のポリマー溶液 10質量部
4−メチル−2−ペンタノール 90質量部
マレイン酸 0.05重量部
[実施例1〜12、比較例1〜2]
(フォトレジスト材料の調製)
上記で合成したベースポリマー(ポリマー1〜3)を用いて、下記表1に示す組成で溶解させた溶液を0.2μmサイズのフィルターで濾過してレジスト溶液を調製した。
Figure 0005184460
表1中の各レジスト膜材料に添加される酸発生剤、塩基発生剤、塩基性化合物、及び有機溶剤の組成は次の通りである。
酸発生剤:PAG1(下記一般式参照)
Figure 0005184460
塩基性化合物:Quencher1(下記一般式参照)
Figure 0005184460
塩基発生剤:BG1〜10(下記一般式参照)
Figure 0005184460
レジスト表面撥水剤:撥水剤ポリマー1(下記一般式参照)
Figure 0005184460
有機溶剤:PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
CyH(シクロヘキサノン)
カーボン系下層膜としては、信越化学工業 株式会社製ODL−50を用い、被加工層として膜厚100nmのSiO膜が形成されたSiウエハー上にスピンコートで塗布し、300℃で60秒間ベークして膜厚200nmのカーボン膜を作成した。下層膜の元素分析の結果、炭素含有率が80.5重量%であった。元素分析は、酸素気流中閃光燃焼フロンタルクロマトグラフ(TCD)法によって求めた。その上に日産化学工業 株式会社製有機反射防止膜ARC−29Aを塗布し、200℃で60秒間ベークして膜厚80nmの反射防止膜を作成し、基板とした。
表1中に示されるレジスト膜材料を基板上にスピンコーティングし、ホットプレートを用いて100℃で60秒間ベークし、レジスト膜の厚みを100nmにした。
これをArFエキシマレーザースキャナー(株式会社 ニコン製、NSR−S307E,NA0.85、σ0.93/0.69、20度ダイポール照明、6%ハーフトーン位相シフトマスク)を用いて露光し、露光後、直ちに100℃で60秒間ベークし、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液で30秒間現像を行って、寸法が約50nmでピッチが140nmのポジ型のパターンを得た。
上記フォトレジストパターン上に上記シロキサンポリマー溶液を塗布し、表2のベーク温度で60秒間ベークし、シロキサンポリマーの架橋を行った。ベーク後、4−メチル−2−ペンタノールで未架橋部分のシロキサンポリマーを剥離した。剥離後150℃で60秒間ベークし、シロキサンポリマーの架橋をさらに強化した。現像後、珪素酸化膜形成後のラインパターンの寸法とラフネス(LWR)を株式会社 日立ハイテクノロジーズ社製測長SEM(S−9380)を用いて測定した。結果を表2に示す。
Figure 0005184460
実施例1〜12では、現像後50nmであったラインがシロキサンポリマーの架橋によってレジストの側壁に珪素酸化膜が形成されることによってライン幅が太くなり、同時にLWRが小さくなり、図1−4に示される断面のパターンが形成された。比較例1の塩基発生剤が添加されていないレジストを用いた場合や、比較例2のシロキサンポリマー塗布後のベークを行わなかった場合は、レジストパターンの周りに珪素酸化膜層が形成されず、ライン寸法は太くならずにLWRの改善も見られなかった。
そして、その後さらに、フォトレジストパターンの外側に形成した珪素化合物の架橋部のうち、レジストパターンの上部の架橋部をドライエッチングでエッチバックして、レジストパターンの側壁にスペーサーを形成し、スペーサーをマスクにしてカーボン膜をエッチングすると同時にレジストパターンの除去を行い、エッチング加工後のカーボン膜をマスクにして、被加工基板をエッチング加工して、被加工層パターンを形成した。
その結果、最終的に得られたパターンも良好なものであった。
以上のように、フォトレジスト膜を成膜する工程が、塩基発生剤を含有するフォトレジスト膜材料を用いることによりフォトレジスト膜を形成するものであり、フォトレジストパターンの側壁にスペーサーを形成する工程が、フォトレジストパターン上にシロキサン結合を有する珪素化合物を含む溶液を塗布した後、ベークによって前記フォトレジストパターン内に塩基発生剤よりアミン化合物を発生させ、アミン化合物を触媒として前記フォトレジストパターンの外側に珪素化合物の架橋部を形成し、その後、未架橋の珪素化合物を除去することによりスペーサーを形成するものである、本発明のパターン形成方法を用いれば、パターンの変形やLWRを防ぐことができることが確認された。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に含有される。
1…基板、 2…被加工層、 2’…加工後の被加工層、 3…カーボン膜、 3’…加工後のカーボン膜 4…フォトレジストパターン、 5…珪素化合物膜、 6…アミン拡散による珪素化合物架橋部、 7…スペーサー
21…基板、 22…被加工層、 22’…加工後の被加工層 23…ハードマスク、 23’…ハードマスクパターン、 24…フォトレジストパターン、 25…珪素酸化膜、 26…スペーサー、 27…スペース部分 28…スペーサースペース
31…基板、 32…被加工層、 32’…加工後の被加工層 33…ハードマスク、 33’…ハードマスクパターン、 34…フォトレジストパターン、 35…珪素酸化膜、 36…スペーサー、 37…スペース部分、 38…スペーサーライン。

Claims (8)

  1. 少なくとも、基板上にフォトレジスト膜を成膜し、該フォトレジスト膜を高エネルギー線で露光し、現像液を用いて現像し、フォトレジストパターンを形成した後、該フォトレジストパターンの側壁にスペーサーを形成して基板上にパターンを形成するパターン形成方法において、少なくとも、前記フォトレジスト膜を成膜する工程は、塩基発生剤を含有するフォトレジスト膜材料を用いることにより前記フォトレジスト膜を形成し、前記フォトレジストパターンの側壁にスペーサーを形成する工程は、前記フォトレジストパターン上にシロキサン結合を有する珪素化合物を含む溶液を塗布した後、ベークによって前記フォトレジストパターン内に前記塩基発生剤よりアミン化合物を発生させ、該アミン化合物を触媒として前記フォトレジストパターンの外側に前記珪素化合物の架橋部を形成し、その後、未架橋の珪素化合物を除去することにより前記スペーサーを形成することを特徴とするパターン形成方法。
  2. 前記塩基発生剤として、カーバメート構造を有するものを用いることを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
  3. 前記シロキサン結合を有する珪素化合物を含む溶液として、水及び/又は炭素数1〜8のアルコールを溶媒とするものを用いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のパターン形成方法。
  4. 前記シロキサン結合を有する珪素化合物として、下記一般式(1)に示されるモノマーの加水分解縮合物を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
    41 m142 m243 m3Si(OR)(4−m1−m2−m3) (1)
    (Rは炭素数1〜3のアルキル基であり、R41、R42、R43はそれぞれ独立して水素原子、又は炭素数1〜30の1価の有機基であり、m1、m2、m3はそれぞれ独立して0又は1である。)
  5. 前記塩基発生剤として、下記一般式(2)〜(7)で示される少なくとも1種以上の塩基発生剤を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のパターン形成方法。
    Figure 0005184460
    (式中、R、R、R、R、R、R、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R20、R21、R22、R26、R27、R28はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、又は炭素数7〜14のアルケニル基で、これらが炭素数1〜6の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、ニトロ基、ハロゲン原子、シアノ基、トリフルオロメチル基、カルボニル基、エステル基、ラクトン環、カーボネート基、マレイミド、アミド基、スルホ基、スルホニル基、スルフィニル基、酸素原子を含んでいても良く、R〜R、R〜R、R12〜R14、R15〜R17、R20〜R22、R26〜R28の全てが水素原子あるいは全てがアルキル基になることはなく、R〜RおよびR〜RおよびR12〜R14およびR15〜R17およびR20〜R22およびR26〜R28の内、2つ以上が結合して環を形成しても良い。R、R、R、R11、R18、R19、R23、R25、R31、R32、R35、R37はそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基であり、2重結合、エーテル基、アミノ基、カルボニル基、ヒドロキシ基、エステル基を有していても良く、RとR、RとR11、RとR10、R11とR10、R18とR19、R23とR24、R24とR25、R23とR25、R31とR32、R35とR36、R35とR37、R36とR37とが結合して環を形成してもよい。R10、R24、R36はそれぞれ独立して、単結合、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、アルキン基、炭素数6〜20のアリーレン基、炭素数2〜12のアルケニレン基、又は炭素数2〜12のアルキニレン基で、2重結合、エーテル基、チオエーテル基、アミノ基、カルボニル基、ヒドロキシ基、エステル基を有していても良い。R29、R30、R33、R34、R38、R39はそれぞれ独立して、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルキル基で、R29とR30、R33とR34、R38とR39とが結合して環を形成してもよく、環の中にベンゼン環、ナフタレン環、2重結合、エーテル結合を有していても良い。m、n、rはそれぞれ独立して、1又は2である。)
  6. 前記フォトレジストパターンの側壁に形成されるスペーサーは、前記フォトレジストパターンの外側に形成した珪素化合物の架橋部のうち、前記フォトレジストパターン上部の架橋部を除去することで形成し、該フォトレジストパターンの側壁のスペーサーをマスクにして下層の被加工基板を加工することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のパターン形成方法。
  7. 前記被加工基板上に前記フォトレジスト膜を形成する前に、CVD法あるいはスピンコート法により炭素含有率が75重量%以上のカーボン膜を形成し、該カーボン膜は、前記フォトレジストパターンの側壁のスペーサーをマスクとしてドライエッチングにより加工され、加工された該カーボン膜をマスクにして前記被加工基板を加工することを特徴とする請求項6に記載のパターン形成方法。
  8. 前記カーボン膜と前記フォトレジスト膜との間に炭化水素材料からなる反射防止膜を形成することを特徴とする請求項7に記載のパターン形成方法。
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