JP5183655B2 - 高分子固定化金ナノクラスター触媒及びこの触媒を用いたイミン化合物の製法 - Google Patents

高分子固定化金ナノクラスター触媒及びこの触媒を用いたイミン化合物の製法 Download PDF

Info

Publication number
JP5183655B2
JP5183655B2 JP2010052536A JP2010052536A JP5183655B2 JP 5183655 B2 JP5183655 B2 JP 5183655B2 JP 2010052536 A JP2010052536 A JP 2010052536A JP 2010052536 A JP2010052536 A JP 2010052536A JP 5183655 B2 JP5183655 B2 JP 5183655B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
gold
group
integer
catalyst
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010052536A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011184377A (ja
Inventor
修 小林
浩之 宮村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Science and Technology Agency
National Institute of Japan Science and Technology Agency
Original Assignee
Japan Science and Technology Agency
National Institute of Japan Science and Technology Agency
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Science and Technology Agency, National Institute of Japan Science and Technology Agency filed Critical Japan Science and Technology Agency
Priority to JP2010052536A priority Critical patent/JP5183655B2/ja
Publication of JP2011184377A publication Critical patent/JP2011184377A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5183655B2 publication Critical patent/JP5183655B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Other In-Based Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

この発明は、高分子担持金クラスター触媒及びこの触媒の存在下で100℃以下の低温でアミン化合物を酸化してイミン化合物を製造する方法に関する。
有機合成化学において、イミンは種々の求核試薬に対して高い反応性を示すことから、様々な有用物質合成の鍵中間体として位置づけられ、イミンを対応するアミンの酸化によって得る反応はよく知られている。例えば、金のナノ粒子をグラファイトに担持させた触媒を用いて、加熱条件下でアミン化合物を酸化してイミン化合物を合成することができる(非特許文献1)。
また、本発明者らは、金のナノサイズクラスターをスチレン系高分子に担持させて成る酸化反応用高分子担持金クラスター触媒を用いて、加熱条件下でアミン化合物を酸化してイミン化合物を合成することができることを見出している(特許文献1)。
特開2008-222584
Chem.Asian-J. 2009, 4, 1551-1561.
しかし、従来のアミン化合物を酸化してイミン化合物を合成する方法(非特許文献1、特許文献1など)は、100℃以上に加熱することが必要であり、より低温(特に、100℃以下の低温)でアミン化合物からイミン化合物への酸化反応を行なうための触媒が求められていた。また、用いる触媒の量(5 mol%以上)が多いことも改善の余地を残していた。
本発明者らは、開発した酸化反応用高分子担持金クラスター触媒(特許文献1など)において、金のナノサイズクラスターを担持させるスチレン系高分子に、ピペリジル基を有するスチレン単位を加えた新規な高分子担持金クラスター触媒を開発し、この触媒を用いてアミン化合物からイミン化合物へ酸化反応を行なったところ、従来よりも低温でこの反応が進行することを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、液相で、下式
Figure 0005183655
(式中、x、y、z及びwは該高分子中の構成モノマーのモル比を表し(x+y+z+w)に対して、x、y及びzは、それぞれ5%以上、wは1〜20%であり、mは0〜5の整数、nは1〜6の整数、及びoは1〜4の整数を表し、R及びRは、それぞれ独立して、炭化水素基を表し、窒素原子と共に更に窒素原子を含んでもよい5〜7員環を形成してもよい。)で表されるスチレン系高分子に金のナノサイズクラスターを担持させ、該スチレン系高分子のエポキシ基と水酸基とを架橋させて成る高分子担持金クラスター触媒の存在下で、下式
Figure 0005183655
(式中、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、アリール基又はアラルキル基、Rはアルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を表し、Rはアミノ基を構成する窒素原子及びアラルキル基を構成する炭素原子と共に脂肪族の5員環又は6員環を形成してもよい。xは1〜3の整数、yは0〜5の整数を表す。)で表されるアミン化合物を酸素又は空気雰囲気下で60〜100℃で加熱することから成る、下式
Figure 0005183655
(式中、R、R、x及びyは上記と同様である。)で表されるイミン化合物を製造する方法である。
本発明により、酸化剤として気体酸素又は空気(一気圧以下)を使用して、100℃以下の低温で特定のアミン化合物を酸化することにより対応するイミン化合物を合成できる。本反応では回収再使用可能な固定化金ナノクラスター触媒を使用するため、コスト低減を達成できるのみならず環境に優しい合成プロセスを構築できる。生成するイミン化合物は、様々な医薬品原料などの合成に用いることのできる中間体として有用である。
本発明で用いる触媒は、金のナノサイズクラスターが、スチレン系高分子との相互作用によりポリマーに微小クラスターとして担持された形態を有する。
金をスチレン系高分子に担持させる方法としては、特に限定されないが、例えば上記したごとき構造を有する高分子と金前駆体とを、a)適当な極性の良溶媒に溶解し還元剤と混合した後適当な極性の貧溶媒で凝集させる、b)適当な非極性又は低極性の良溶媒に溶解し還元剤と混合した後適当な非もしくは低極性の貧溶媒で凝集させる、ことにより行われる。
金クラスターはスチレン系高分子の芳香環との相互作用により担持されている。
尚、極性の良溶媒としてはテトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などがあり、非極性又は低極性の良溶媒としてはトルエン、ジクロロメタン、クロロホルムなどが使用できる。極性の貧溶媒としてはメタノール、エタノール、ブタノール、アミルアルコールなどがあり、非極性の貧溶媒としてはヘキサン、ヘプタン、オクタンなどが使用できる。金クラスターを架橋性ポリマーに担持する際の、ポリマーの濃度は用いる溶媒やポリマーの分子量によっても異なるが、約5.0〜200 mg/mL、好ましくは10〜100 mg/mlである。1価又は3価の金化合物は、ポリマー1gに対して、0.05〜1 mmol、好ましくは0.25〜0.8 mmol使用する。還元剤は、還元に必要な量の1〜10当量使用するが、例えば1価の金化合物を水素化ホウ素ナトリウムで還元する場合の水素化ホウ素ナトリウムは、金化合物の0.5〜5倍モルが好適である。還元に必要な温度及び時間は金化合物や還元剤の種類によるが、通常は0℃〜50℃の間、好ましくは室温で、1〜24時間で行われる。相分離する際の貧溶媒は、良溶媒に対して1〜10(v/v)倍量、好ましくは2〜5倍量使用し、0.5〜5時間程度で滴下する。
金前駆体としては、1価又は3価の金化合物を用いる。このような金化合物として、ハロゲン化金、ハロゲン化金のトリフェニルホスフィン錯体が挙げられる。ハロゲン化金のトリフェニルホスフィン錯体として、AuCl(PPh)が挙げられる。
このような金化合物を還元剤を用いて還元することにより、ナノサイズの金クラスターがスチレン形高分子に担持される。このような還元剤として、水素化ホウ素化合物、水素化アルミニウム化合物又は水素化ケイ素化合物、好ましくは水素化ホウ素ナトリウム又はボランを用いることができる。
本発明のスチレン系高分子はスチレンモノマーをベースとした高分子であり、下式で表されれる。
Figure 0005183655
式中、x、y、z及びwは、高分子中の構成モノマーのモル比を表し、(x+y+z+w)に対して、wは1〜20%、好ましくは2〜10%、x、y及びzは、それぞれ5%以上、好ましくは10%以上、y+zは30%以上であり、xは残部である。
mは0〜5の整数、nは1〜6の整数、及びoは1〜4の整数を表す。
及びRは、それぞれ独立して、炭化水素基、好ましくはアルキル基、より好ましくは炭素数が1〜8のアルキル基を表す。但し、R及びRは、これら(即ち、R及びR)が結合する窒素原子と共に更に窒素原子、例えば1又は2個の窒素原子を含んでもよい5〜7員環、好ましくは5又は6員環を形成してもよい。
このようなスチレン系高分子と上記の金前駆体を、上記のような適当な溶媒に還元剤と共に溶解し、その後、高分子に対する貧溶媒を加えることにより、金クラスター含有高分子を相分離させることができる。
この場合、金前駆体がまず還元を受ける。金前駆体に配位子が結合していた場合は、その際に配位子が脱離する。還元された金はクラスターとして高分子の疎水性部分に取り込まれ、高分子の芳香環から電子供与を受け微小な状態でも安定化される。
これに担持されている金クラスター1個の平均径は50nm以下、好ましくは3〜20nm、より好ましくは5〜15nm、であり、数多くの金クラスターがミセルの疎水性部分(スチレン系高分子の芳香環)に均一に分散して存在していると考えられる。このように金属が微小なクラスター(微小金属塊)となっているため、高い触媒活性を示すことができる。
このように金クラスターを担持したスチレン系高分子は、架橋性官能基(エポキシ基と−OH基、特に、水酸基)により架橋することができる。
アミンのイミンへの酸化反応においては5-30 nm程度の比較的大きいクラスターが好ましいため架橋反応は遷移金属を担持したスチレン系高分子を溶解させない高沸点の溶媒中で行うことが望ましい。そのような溶媒としては、メシチレン、デカンなどが挙げられる。その結果、加熱架橋前は1-10 nmのクラスターが凝集し5-30 nmになることがのぞましい。
これらの方法以外にも、使用する直鎖型有機高分子化合物を架橋するための従来公知の方法である、例えば架橋剤を用いる方法、過酸化物やアゾ化合物等のラジカル重合触媒を用いる方法、酸又は塩基を添加して加熱する方法、例えばカルボジイミド類のような脱水縮合剤と適当な架橋剤を組み合わせて反応させる方法等に準じても行うことができる。いずれにしても比較的大きいクラスターサイズへの凝集が起こることが望ましい。
架橋性官能基を加熱により架橋させる際の温度は、通常50〜200℃、好ましくは120〜180℃、より好ましくは140〜180℃である。
加熱架橋反応させる際の反応時間は、通常0.1〜100時間、好ましくは1〜50時間、より好ましくは2〜10時間である。
架橋性官能基を加熱により架橋させる際の温度は、通常50〜200℃、好ましくは70〜180℃、より好ましくは100〜160℃である。溶媒としては、メシチレンやデカンを用いることが好ましい。
加熱架橋反応させる際の反応時間は、通常0.1〜100時間、好ましくは1〜50時間、より好ましくは2〜10時間である。
このようにして得られた架橋型金含有ポリマーミセルは多くの空孔を有しており、適当な溶剤で膨潤して表面積を拡大する。
本ナノサイズ金クラスターを、塊や膜としたり、担体に固定することもできる。ガラス、シリカゲル、樹脂などの担体表面の架橋性官能基(例えば、水酸基やアミノ基など)と金含有ポリマーの架橋性官能基とを架橋反応させると、本発明の高分子担持金クラスターは担体表面に強固に固定される。また、適当な樹脂やガラスの反応容器の表面に、ミセルの架橋性官能基を使用して、本発明の高分子担持金クラスター組成物を固定化すれば、より再使用が簡便な触媒担持反応容器として使用できる。
本発明においては、この高分子担持金クラスター触媒を、アミン化合物の酸化反応に用いる。
アミン化合物は下式で表される。
Figure 0005183655
式中、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。アルキル基の炭素数は好ましくは1〜10である。アリール基としてはフェニル基が好ましい。アラルキル基としてはベンジル基が好ましい。置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子などが挙げられる。
はアルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を表す。アルキル基及びアルコキシ基の炭素数は好ましくは1〜4である。ハロゲン原子としては塩素原子が好ましい。
はアミノ基を構成する窒素原子及びアラルキル基を構成する炭素原子と共に脂肪族の5員環又は6員環を形成してもよい。
xは1〜3の整数を表す。
yは0〜5の整数、好ましくは0又は1を表す。yが2以上の場合、Rはそれぞれ同じであっても異なってもよい。
本発明の製法は、酸素雰囲気下又は空気雰囲気下で行われる。そのため、一気圧以下の酸素ガス又は空気を用いることができる。
この反応は、60〜140℃、好ましくは80〜120℃で行われる。
この反応は、好ましくは以下のような条件下で行なわれる。
反応溶媒として、高分子を膨潤させ基質を溶解するものであれば、単一溶媒でも混合溶媒でも使用できる。例えば、水と有機溶媒の混合溶媒が有効な場合もある。
基質の濃度は、通常0.01〜1 mmol/ml、好ましくは0.05〜0.5 mmol/mlである。
触媒の濃度は、通常0.0001〜0.1 mmol/ml、好ましくは0.0005〜0.005 mmol/mlである。
反応時間は、1〜96時間である。
その結果、下式の反応により対応するイミン化合物が得られる。
Figure 0005183655
(式中、R、R、x及びyは上記と同様である。)
以下、実施例にて本発明を例証するが本発明を限定することを意図するものではない。
1H NMRと13C NMRは JEOL JNM-ECX-400, JNM-ECX-500又は、JNM-ECX-600を使用し CDCl3 を溶媒とし、テトラメチルシラン (δ=0、1H NMR)又はCDCl3(δ=77.0、13C NMR)を内部標準物質として測定した。高分解能質量分析 (HR-ESIMS) はBRUKER DALTONICS BioTOF II mass spectrometer 及び JEOL JMS-T100TD AccuTOF TLCにて測定した。ガスクロマトグラフィー分析は Shimadzu GC-2010 apparatusにて測定した。ICP分析はShimadzu ICPS-7510にて測定した。カラムクロマトグラフィーには Silica gel 60 (Merck) を調整用薄層クロマトグラフィーにはWakogel B-5F(和光純薬株式会社)を使用した。溶媒は定法に従い蒸留したものを使用した。
GC測定条件:装置:島津製作所GC2010(カラム:DB-1, 膜厚:0.25μm, 長さ:60 m, 内径:0.25 mm), 注入モード:スプリット, 気化室温度300℃, FID: 300℃, キャリアガス:He, 圧力:157.5 kPa, 全流量:41.3 mL/min, カラム流量:0.93 mL/min, 線速度:21.1 cm/sec, パージ流量:3.0 mL/min, スプリット比:40.1, カラムプログラム:starting from 100.0℃, 0 min hold, 10℃/min to 300℃, 5 min hold, アニソール(内標)RT:20.073 min, ジベンジルアミンRT: 17.183 min, ベンジルベンジリデンアミンRT: 17.464 min
製造例1
150 mLのTHFにソジウムハイドライド(60% in mineral oil, 5.2g)を加え、0℃にてその反応液にテトラエチレングリコール(25.4 g, 131 mmol)を加えた。室温で1時間撹拌した後 1-クロロメチル-4-ビニルベンゼン(13.3 g, 87.1 mmol)を加え、さらに12時間撹拌を続けた。0℃に冷却しジエチルエーテルを加え、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、反応を停止した。水相をエーテルで抽出した後、併せた有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、2-(2-(2-(2-(4-vinylbenzyloxy)ethoxy)ethoxy)ethoxy)ethanolを得た(20.6 g, 66.2 mmol, 76%)。
1H NMR (CDCl3) δ 2.55-2.59 (m, 1H), 3.59-3.73 (m, 16H), 4.55 (s, 2H), 5.25 (d, 1H, J = 6.4 Hz), 5.53 (d, 1H, J = 18 Hz), 6.71 (dd, 1H, J = 11.0, 17.9 Hz), 7.22-7.27 (m, 3H), 7.31-7.39 (m, 2H); 13C NMR δ 61.8, 69.5, 70.5, 70.69, 70.74, 72.6, 73.0, 113.8, 126.3, 128.0, 136.0, 137.1, 138.0.
製造例2
アルゴン雰囲気下で、炭酸カリウム(16.14 g, 和光純薬株式会社)、クロロメチルスチレン(9.26 g, 東京化成工業株式会社)、ピロリジン(5.13 g, 和光純薬株式会社)を室温でアセトニトリル(50 mL, 和光純薬株式会社)に溶解させた。溶液を24時間加熱還流させた。反応溶液を室温に冷やし、飽和塩化アンモニウム水溶液及び水で洗浄した後、ジエチルエーテルで抽出を行った。抽出物を水で洗浄し、エバポレータで濃縮した後、カラムクロマトグラフィで精製し、モノマー3 1-(4-vinylbenzyl)piperidine (10.7 g, 87% yield)を得た。1H NMR (CDCl3) δ 7.35 (d, 2H, J = 8.4 Hz), 7.27 (d, 2H, J = 8.4 Hz), 6.90 (dd, 1H, J = 18.0, 10.2 Hz), 5.72 (d, 1H, J = 18.0 Hz), 5.21 (d, 1H, J = 10.2 Hz), 3.45 (s, 2H), 2.37 (br, 4H), 1.55-1.59 (m, 4H), 1.24-1.27 (m, 2H)
製造例3
スチレン(0.98 g、東京化成工業株式会社)、4−ビニルベンジルグリシジルエーテル(1.97 g、国際公開WO2005/085307に記載の方法に従って合成した。)、製造例1で得た2-(2-(2-(2-(4-vinylbenzyloxy)ethoxy)ethoxy)ethoxy)ethanol(3.08 g)、製造例2で得た1-(4-vinylbenzyl)piperidine(0.67 g)、及び2,2'−アゾ(イソブチロニトリル)(104 mg、和光純薬)をクロロホルム(5.7 ml)に溶解させ、脱気操作後アルゴン中で室温、48時間攪拌した。反応液を室温まで冷却した後、THF200 mlを加えた反応液をエーテル1l中に0℃にてゆっくりと滴下し、得られた沈殿物を濾過分取した後、メタノールにて十分に洗浄した。その後、室温にて減圧乾燥させ透明ガム状固体として下式の架橋性スチレン系高分子(4.33g、x:y:z:w=3:3:3:0.5)を得た。コポリマーのモノマー成分の比はH−NMRにより決定した。
実施例1
本実施例では、下式のように、本願発明の触媒(N-PI Au (Mes))を合成した。
Figure 0005183655
NaBH4(30.5 mg, 和光純薬株式会社)をジグライム(25 mL, 和光純薬株式会社)に溶解させ、製造例3で得たポリマー(400 mg)を加えた後、室温でジグライム(2 mL)に溶解させたAuClPPh3(149.2 mg, Strem社)をゆっくりと滴下し、室温で一晩撹拌した。反応溶液にジエチルエーテルを注いでマイクロカプセル化を行い、生じた沈殿物をデカンテーションにより洗浄し、メシチレン(50 mL,東京化成工業株式会社)150℃のオイルバスで5時間加熱した。沈殿物を吸引濾過によって集め、水と塩化メチレンで洗浄した後、乳鉢で粉砕し、得られた粉末を150℃のオイルバスで5時間加熱することで、アミン含有高分子担持金クラスター触媒(以下「N-PI Au (Mes)」という。)を得た。
N-PI Au (Mes)5-15 mgを硫酸(東京化成工業株式会社)及び硝酸(東京化成工業株式会社)の混合液中で、200℃で3時間加熱し、室温に戻してから王水を加えた。この溶液のICP分析を行ったところ、触媒中の金含量は0.68 mmol/g polymerであった。
以下の実施例では、実施例1で合成した触媒(N-PI Au (Mes))を用いて、各式に示す酸素酸化反応を行った。
実施例2
Figure 0005183655
ジベンジルアミン(51 mg,東京化成工業株式会社)、N-PI Au (Mes)(20.7 mg)と1 mLのトルエン(東京化成工業株式会社)を混合し、酸素雰囲気下、80℃で42時間攪拌した。触媒を吸引ろ過にて除去し、酢酸エチル20mLで触媒を洗浄しろ液と混合した。この混合溶液にアニソールを内標として加えGC(条件、RTは上述の通り)にて定量分析をおこないベンジルベンジリデンアミン42.2 mg(収率83%)を確認した。
実施例3
Figure 0005183655
ベンジルアミン(57.9 mg,東京化成工業株式会社)、N-PI Au (Mes)(19.1 mg)と1 mLのp-キシレン(東京化成工業株式会社)を混合し、酸素雰囲気下、140℃で30時間攪拌した。触媒を吸引ろ過にて除去し、酢酸エチル20mLで触媒を洗浄しろ液と混合した。この混合溶液にアニソールを内標として加えGC(条件、RTは上述の通り)にて定量分析をおこないベンジルベンジリデンアミン47.5 mg(収率90%)を確認した。
実施例4
Figure 0005183655
テトラヒドロイソキノリン(34.8 mg,東京化成工業株式会社)、N-PI Au (Mes)(11.6 mg)と1 mLのトルエン(東京化成工業株式会社)を混合し、酸素雰囲気下、100℃で12時間攪拌した。触媒を吸引ろ過にて除去し、酢酸エチル20mLで触媒を洗浄しろ液と混合した。溶媒を減圧留去しジヒドロイソキノリン(30.3mg, 収率87%)を得た。1H NMR (CDCl3) δ8.24 (d, 1H, J = 2.0 Hz), 7.14-7.37 (m, 4H), 3.78 (td, 2H, J = 7.6, 1.2 Hz), 2.75 (t, 2H, J = 7.6 Hz)
実施例5
Figure 0005183655
テトラヒドロキノリン(37.0 mg,東京化成工業株式会社)、N-PI Au (Mes)(11.0 mg)と1 mLのp-キシレンを混合し、酸素雰囲気下、140℃で30時間攪拌した。触媒を吸引ろ過にて除去し、酢酸エチル20mLで触媒を洗浄しろ液と混合した。溶媒を減圧留去しキノリン(27.7mg, 収率76%)を得た。1H NMR (CDCl3) δ8.93 (dd, 1H, J = 1.2, 2.8 Hz), 8.10-8.17 (m, 2H), 7.70-7.83 (m, 4H), 7.52-7.57 (m, 1H), 7.37-7.41 (m, 1H)

Claims (4)

  1. 液相で、下式
    Figure 0005183655
    (式中、x、y、z及びwは該高分子中の構成モノマーのモル比を表し(x+y+z+w)に対して、x、y及びzは、それぞれ5%以上、wは1〜20%であり、mは0〜5の整数、nは1〜6の整数、及びoは1〜4の整数を表し、R及びRは、それぞれ独立して、炭化水素基を表し、これらが結合する窒素原子と共に更に窒素原子を含んでもよい5〜7員環を形成してもよい。)で表されるスチレン系高分子に金のナノサイズクラスターを担持させ、該スチレン系高分子のエポキシ基と水酸基とを架橋させて成る高分子担持金クラスター触媒の存在下で、下式
    Figure 0005183655
    (式中、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、アリール基又はアラルキル基、Rはアルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を表し、Rはアミノ基を構成する窒素原子及びアラルキル基を構成する炭素原子と共に脂肪族の5員環又は6員環を形成してもよい。xは1〜3の整数、yは0〜5の整数を表す。)で表されるアミン化合物を酸素又は空気雰囲気下で60〜100℃で加熱することから成る、下式
    Figure 0005183655
    (式中、R、R、x及びyは上記と同様である。)で表されるイミン化合物を製造する方法。
  2. 前記触媒が、1価又は3価の金化合物を、架橋性官能基を有する重量平均分子量1万から15万のスチレン系高分子の溶液中で還元剤により還元し、続いて該スチレン系高分子に対する貧溶媒を加えて相分離させることによりナノサイズ金クラスターをスチレン系高分子に担持し、さらに、該ナノサイズ金クラスターを担持したスチレン系高分子を架橋させてなる請求項1に記載の方法。
  3. 前記スチレン系高分子を加熱により架橋させることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 下式
    Figure 0005183655
    (式中、x、y、z及びwは該高分子中の構成モノマーのモル比を表し(x+y+z+w)に対して、x、y及びzは、それぞれ5%以上、wは1〜20%であり、mは0〜5の整数、nは1〜6の整数、及びoは1〜4の整数を表し、R及びRは、それぞれ独立して、炭化水素基を表し、これらが結合する窒素原子と共に更に窒素原子を含んでもよい5〜7員環を形成してもよい。)で表されるスチレン系高分子に金のナノサイズクラスターを担持させ、該スチレン系高分子のエポキシ基と水酸基とを架橋させて成る、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法のための高分子担持金クラスター触媒。
JP2010052536A 2010-03-10 2010-03-10 高分子固定化金ナノクラスター触媒及びこの触媒を用いたイミン化合物の製法 Expired - Fee Related JP5183655B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010052536A JP5183655B2 (ja) 2010-03-10 2010-03-10 高分子固定化金ナノクラスター触媒及びこの触媒を用いたイミン化合物の製法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010052536A JP5183655B2 (ja) 2010-03-10 2010-03-10 高分子固定化金ナノクラスター触媒及びこの触媒を用いたイミン化合物の製法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011184377A JP2011184377A (ja) 2011-09-22
JP5183655B2 true JP5183655B2 (ja) 2013-04-17

Family

ID=44791085

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010052536A Expired - Fee Related JP5183655B2 (ja) 2010-03-10 2010-03-10 高分子固定化金ナノクラスター触媒及びこの触媒を用いたイミン化合物の製法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5183655B2 (ja)

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1238703A (ja) * 1967-10-02 1971-07-07
JP2868877B2 (ja) * 1990-09-28 1999-03-10 株式会社トクヤマ ランダム共重合体及びその製造方法
JP3854442B2 (ja) * 2000-03-08 2006-12-06 三洋化成工業株式会社 高選択的酸化反応用触媒
JP4302547B2 (ja) * 2004-02-18 2009-07-29 株式会社ブリヂストン 変性天然ゴムラテックス、変性天然ゴム及びそれらの製造方法
EP1739104B1 (en) * 2004-03-08 2014-07-09 Japan Science and Technology Agency Polymer-supported metal cluster compositions
US7732638B2 (en) * 2004-03-10 2010-06-08 Japan Science And Technology Agency Method of amidocarbonylation reaction
JP2008222584A (ja) * 2007-03-09 2008-09-25 Japan Science & Technology Agency イミン化合物の製法
JP5283854B2 (ja) * 2007-03-27 2013-09-04 公立大学法人首都大学東京 貴金属微粒子担持固体高分子材料、その調製方法および触媒

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011184377A (ja) 2011-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4792559B2 (ja) 酸化反応用高分子担持金クラスター触媒
Evans et al. A ferrocene functionalized rotaxane host system capable of the electrochemical recognition of chloride
Liu et al. Controllable preparation of phosphonium-based polymeric ionic liquids as highly selective nanocatalysts for the chemical conversion of CO 2 with epoxides
JP5322422B2 (ja) 高分子担持二元金属クラスター触媒
JP4689691B2 (ja) 酸化反応用高分子担持金クラスター触媒、それを用いたカルボニル化合物の製法
JP2008222584A (ja) イミン化合物の製法
CN113061077B (zh) α,α-二氘代醇类化合物、氘代药物及其制备方法
JP4649645B2 (ja) 光学活性アルコール化合物の製法
JP5183655B2 (ja) 高分子固定化金ナノクラスター触媒及びこの触媒を用いたイミン化合物の製法
JP5692704B2 (ja) アミド化合物の製造方法とその触媒
WO2011111672A1 (ja) カルボン酸エステルの製造方法、触媒及びその製造方法
CN113861228B (zh) 一种烷基硼烷衍生物及其合成方法
JP5580613B2 (ja) 高分子担持金クラスター触媒を用いた非対称エステルの製法
JP2009096722A (ja) 多孔性金属錯体及びその製造方法
JP6420673B2 (ja) シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビス[4−(6−アクリロイルオキシヘキシル)フェニル]の製造方法
CN105175297A (zh) 4-甲酰苯甲酸金刚烷酯缩邻氨基苯硫酚席夫碱镍配合物合成及应用
CN109485647B (zh) 一种抗焦虑药物帕戈隆或帕秦克隆的制备方法
WO2011062109A1 (ja) パラジウム触媒及びそれを用いたビスアリール化合物の製造方法
JP4696275B2 (ja) インドール化合物の製法及び触媒
JP5536541B2 (ja) ルテニウム−ジアミン錯体および光学活性化合物の製造方法
JP5534132B2 (ja) カルボニル化合物の製造方法、触媒及びその製造方法
JP5544415B2 (ja) 高分子担持ホウ素触媒及びこの触媒を用いたマイケル付加反応生成物の製法
CN105294489A (zh) 4-甲酰苯甲酸金刚烷酯缩邻溴苯胺席夫碱镍配合物合成及应用
JP5590299B2 (ja) アルデヒドの製造方法、触媒及びその製造方法
JP4864328B2 (ja) α−ケトエステル化合物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120813

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120926

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5183655

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160125

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees