<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態である回路図編集装置10のハードウェアの構成を示すブロック図である。回路図編集装置10は、パーソナルコンピュータ(Personal Computer;略称:PC)1、入力装置5および表示装置6を備えて構成される。PC1は、中央処理装置(Central Processing Unit;略称:CPU)2、主記憶装置3および外部記憶装置4を備える。CPU2は、後述する主記憶装置3に記憶されている制御プログラムを読込んで実行することによって、主記憶装置3、外部記憶装置4、入力装置5および表示装置6を制御する。主記憶装置3は、図示は省略するが、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を備える。ROMおよびRAMは、半導体メモリによって実現される。外部記憶装置4は、たとえばハードディスクなどの磁気ディスク装置によって実現される。外部記憶装置4は、電子回路などの回路を設計するときに回路素子の端子の組合せを特定して編集を行うプログラムである回路図編集プログラム、および回路図編集プログラムによって処理された処理結果を記憶する。入力装置5は、マウスおよびキーボードによって実現される。ユーザがマウスまたはキーボードを操作すると、ユーザの操作に対応する指令がCPU2に与えられる。表示装置6は、たとえば液晶ディスプレイによって実現される。表示装置6は、CPU2から与えられる情報を可視表示する。
図2は、本発明の第1の実施の形態である回路図編集装置10の機能的な構成を示すブロック図である。回路図編集装置10は、端子組合せ情報作成部11、端子組合せガイド部品作成部12、表示管理部13、部品データ格納部14、端子組合せポイント指定部15、端子組合せ確定部16、端子間編集処理部17および端子組合せ情報格納部18を備えて構成される。端子組合せガイド部品作成部12はガイド手段に相当し、端子組合せ情報格納部18は記憶手段に相当し、端子組合せ確定部16は端子組合せ確定手段に相当し、端子間編集処理部17は編集手段に相当する。
回路図編集装置10は、表示装置6の表示画面上で回路図内に配置される回路部品の端子間の編集作業を行う。回路図編集装置10は、電子回路などの回路を設計するときに用いられ、回路部品の端子の組合せを特定して編集を行うときに、端子の組合せの候補を示す端子組合せガイドを作成し、表示装置6の表示画面に表示することで、ユーザに対して提示する。ここで「編集」とは、指定した2点の端子間を結線すること、および2点の端子間を結線する線を選択して、線の色の変更または線の削除などの操作を行うことを含む。回路図編集装置10の編集対象は、電子回路図に限定されるものではなく、回路図編集装置10は、ファンクションブロック図、電気回路図、論理回路図、ならびに空気圧機器および油圧機器の回路図などを編集の対象とする。
ここで、端子組合せガイドについて説明する。端子組合せガイドは、端子組合せポイントおよび補助線を含んで構成される。端子組合せガイドを構成する端子組合せポイントおよび補助線などの部品を、「端子組合せガイド部品」という。端子組合せガイドを構成する複数の端子組合せポイントのうち、1つの端子組合せポイントをユーザが指定すると、起点端子と終点端子とが特定される。
端子組合せ情報作成部11は、表示管理部13を介して、部品データ格納部14から、既に配置されている回路部品に属する端子の配置位置を座標として取得し、端子組合せポイントの座標および補助線の情報を含む端子組合せ情報を作成する。端子組合せ情報作成部11は、作成した端子組合せ情報を、端子組合せガイド部品作成部12に与えるとともに、端子組合せ情報格納部18に格納する。
端子組合せガイド部品作成部12は、端子組合せ情報作成部11から与えられる端子組合せ情報を用いて、表示する端子組合せガイド部品を作成し、作成した端子組合せガイド部品を表示管理部13に与える。これによって、端子組合せガイド部品が表示装置6の表示画面に表示される。
表示管理部13は、表示装置6の表示画面に表示する回路部品の管理および表示処理を行う。また表示管理部13は、端子組合せガイド部品作成部12から与えられる端子組合せガイド部品の管理および表示処理を行う。表示管理部13は、端子組合せガイド部品作成部12から端子組合せガイド部品が与えられると、与えられた端子組合せガイド部品を表示装置6の表示画面に表示する。
部品データ格納部14は、表示装置6の表示画面に表示する回路部品のデータ、たとえば回路部品に属する端子の配置位置を表す座標を格納する。部品データ格納部14は、主記憶装置3によって構成される。
端子組合せポイント指定部15は、ユーザによって入力装置5が操作されて入力された端子組合せポイントの座標を取得する。端子組合せポイント指定部15は、取得した端子組合せポイントの座標を端子組合せ確定部16に与える。
端子組合せ確定部16は、端子組合せ情報格納部18から端子組合せ情報を取得し、端子組合せポイント指定部15から与えられる端子組合せポイントの座標と、端子組合せ情報格納部18から取得した端子組合せ情報とを用いて、編集する端子の組合せを確定する。端子組合せ確定部16は、確定した前記端子の組合せを端子間編集処理部17に与える。
端子間編集処理部17は、端子組合せ確定部16から与えられた、編集する端子の組合せの状態に応じて編集処理を行う。端子間編集処理部17は、前記端子の組合せが未結線であるか否かを判断し、前記端子の組合せが未結線である場合には、端子組合せ確定部16から与えられた前記端子の組合せに対して、端子間を結線する結線部品を作成し、表示管理部13に与える。これによって、結線部品が表示装置6の表示画面に表示され、端子組合せ確定部16から与えられた組合せに対応する端子間の結線が行われる。すなわち端子間編集処理部17は、結線部品を表示管理部13に与えることによって、端子組合せ確定部16から与えられた組合せに対応する端子間の結線を行う。
また端子間編集処理部17は、前記端子の組合せが結線済みである場合には、端子組合せ確定部16から与えられた前記端子の組合せに対して、端子間を結線する線を選択状態にするとともに、選択状態を表す表示部品を作成し、表示管理部13に与える。これによって、表示部品が表示装置6の表示画面に表示される。結線部品および表示部品は、前述の端子組合せガイド部品に含まれる。
端子組合せ情報格納部18は、端子組合せ情報作成部11から与えられる端子組合せ情報を格納する。端子組合せ情報格納部18は、主記憶装置3によって構成される。本実施の形態では、部品データ格納部14および端子組合せ情報格納部18は、主記憶装置3によって構成されるが、これに限らず、本発明の他の実施の形態では、外部記憶装置4によって構成されてもよい。
PC1を端子組合せ情報作成部11、端子組合せガイド部品作成部12、表示管理部13、部品データ格納部14、端子組合せポイント指定部15、端子組合せ確定部16、端子間編集処理部17および端子組合せ情報格納部18として機能させるためのプログラムである回路図編集プログラムは、外部記憶装置4に記憶されており、CPU2によって主記憶装置3上に展開され、実行される。CPU2が前記回路図編集プログラムを実行することによって、PC1は、回路図編集装置10を構成する端子組合せ情報作成部11、端子組合せガイド部品作成部12、表示管理部13、部品データ格納部14、端子組合せポイント指定部15、端子組合せ確定部16、端子間編集処理部17および端子組合せ情報格納部18として機能する。
図3は、回路図編集装置10によって作成される端子組合せガイドの一例を示す図である。図3では、回路図の一種であるファンクションブロック図を編集する場合の端子組合せガイドを示す。ここで、「ファンクションブロック」とは、所定の入力が与えられた場合に、その入力に応じた所定の処理を実行し、得られた結果を出力する機能ブロックを意味し、たとえば、アンド(AND)ゲート、オア(OR)ゲート、ナンド(NAND)ゲート,ノア(NOR)ゲート、フリップフロップ(FF)、インバータなどの、所定の機能を備える基本的な論理素子単位のブロックをいう。
たとえば、2つのファンクションブロック(以下「FB」という場合がある)、すなわち第1FB37および第2FB38について回路図を編集する場合、回路図編集装置10は、表示装置6の表示画面、より詳細には表示画面内の回路図編集画面30に、第1および第2FB37,38を表示するとともに、それに重ね合わせて、端子組合せガイド33,33a〜33d,36を表示する。
図3に示す例では、各FB37,38は、2つの入力端子と1つの出力端子とを有する。第2FB38については、出力端子は、記載を省略する。図3に示す端子組合せガイド33,33a〜33d,36は、第1FB37の出力端子を起点としたときの端子組合せガイドであり、4つの端子組合せポイント、すなわち第1〜第4端子組合せポイント33a,33b,33c,33dと、1本のポイント補助線33と、起点の出力端子に重畳される1本の起点補助線36とを含む。
端子組合せポイント33a〜33dは、ポイント補助線33上に、その延在方向に並んで配置される。端子組合せポイント33a〜33dは、起点の出力端子36に対する終点候補である第1FB37の2つの入力端子31,32および第2FB38の2つの入力端子34,35に対応しており、各入力端子31,32,34,35を表す線をポイント補助線33に向かって延長した延長線とポイント補助線33との交点の位置に配置される。
図3に示す例では、端子組合せポイント33a〜33dは、第1FB37の第1入力端子31に対応する第1端子組合せポイント33a、第1FB37の第2入力端子32に対応する第2端子組合せポイント33b、第2FB38の第1入力端子34に対応する第3端子組合せポイント33c、第2FB38の第2入力端子35に対応する第4端子組合せポイント33dの順に、ポイント補助線33上に配置される。起点補助線36は、起点の出力端子を有する第1FB37とポイント補助線33とを結ぶ線であり、起点の出力端子を表す線をポイント補助線33まで延長した形で、起点の出力端子に重畳して配置される。
ユーザは、たとえば第3端子組合せポイント33cを指定することで、起点端子として、起点補助線36が重畳される第1FB37の出力端子を指定するとともに、終点端子として、第2FB38の第1入力端子34を指定することができる。本実施の形態とは異なるが、起点を入力端子とし、終点候補を出力端子として端子組合せガイドを提示した場合でも、特定の端子組合せポイントを指定することで、本実施の形態と同様に、起点端子および終点端子を指定することができる。
このように端子組合せガイドは、入力端子および出力端子のいずれを起点としてもよいが、ファンクションブロックの場合には、図3に示すように、ファンクションブロックの出力端子毎に作成することが好ましい。換言すれば、端子組合せガイドは、出力端子を起点端子とし、入力端子を終点端子の候補として描画されることが好ましい。ファンクションブロックは、1つのブロックに対して、入力端子数よりも出力端子数の方が少ない場合が多いので、出力端子を起点端子とし、入力端子を終点端子の候補として端子組合せガイドを描画することによって、起点補助線およびポイント補助線の本数を少なくすることができ、視認性を向上することができる。
ファンクションブロックに限らず、回路部品が複数の入力端子と1つの出力端子とを有する場合には、出力端子を起点端子とし、入力端子を終点端子の候補として、端子組合せガイドを表示することが好ましい。このように端子数が相対的に少ない出力端子を起点端子とし、端子数が相対的に多い入力端子を終点端子の候補として端子組合せガイドを描画することによって、起点補助線およびポイント補助線の本数を少なくすることができるので、端子組合せガイドの視認性を向上することができる。
図4は、回路部品の一例を示す図である。図5は、図4に示す回路部品に対する端子組合せガイドの一例を示す図である。図4には、回路部品の一例として、2入力ANDゲートである第1ANDゲート41と、インバートNORゲート42と、端子が描画されていない第2ANDゲート43とを示している。回路図編集装置10は、第1ANDゲート41のように、入出力の各端子41a,41b,41cが線で表される回路部品に対しては、前述の図3に示す第1FB37の場合と同様に、端子組合せガイドとして、図5に示すように、起点補助線45、ポイント補助線44および端子組合せポイント44a〜44fを表示画面内の回路図編集画面40に表示する。
インバートNORゲート42のように、入出力の各端子42a,42b,42cが丸(○)で表される場合は、回路図編集装置10は、図5に示すように、起点となる端子、たとえば出力端子42cから仮想的に線を描画して起点補助線47とし、この起点補助線47と、起点補助線47と交差するポイント補助線46と、ポイント補助線46上に並ぶ端子組合せポイント46a〜47fとを、端子組合せガイドとして表示する。
また第2ANDゲート43のように、入出力の各端子が描画されていない場合は、回路図編集装置10は、各端子があるものと想定し、その想定した端子のうち、起点とする端子の位置から仮想的に線を描画して起点補助線49として提示するとともに、残りの端子の位置に対応するポイント補助線48の位置に、端子組合せポイント48e,48fを提示する。このように起点補助線49と、起点補助線49と交差するポイント補助線48と、ポイント補助線48上に並ぶ端子組合せポイント48a〜48fとが、端子組合せガイドとして表示される。
第1ANDゲート41、インバートNORゲート42および第2ANDゲート43に対してそれぞれ提示される端子組合せポイント44a〜44f,46a〜46f,48a〜48fは、終点候補である第1ANDゲート41の2つの入力端子41a,41b、インバートNORゲート42の2つの入力端子42a,42b、および第2ANDゲート43の想定される2つの入力端子に対応する位置に提示される。
図6は、回路部品の他の例を示す図である。図7は、図6に示す回路部品に対する端子組合せガイドの一例を示す図である。図6には、NPN型のバイポーラトランジスタ51と、4つの抵抗素子52〜55、すなわち第1抵抗素子52、第2抵抗素子53、第3抵抗素子54および第4抵抗素子55とを示している。第1および第3抵抗素子52,54と、第2および第4抵抗素子53,55とは、バイポーラトランジスタ51を挟んで反対側に配置される。
図6に示すように、起点となる端子を有するバイポーラトランジスタ51を挟んで両側に、終点候補となる抵抗素子52〜55が配置される場合、回路図編集装置10は、図7に示すように、起点となるエミッタ端子51cを表す線に重畳させて起点補助線56を提示するとともに、ポイント補助線57,59,61として、起点補助線56と交差する第1ポイント補助線57と、第1ポイント補助線57に平行な2本のポイント補助線59,61、すなわち第2および第3ポイント補助線59,61とを提示する。第2および第3ポイント補助線59,61は、バイポーラトランジスタ51を挟んで、第1ポイント補助線57とは反対側、より詳細には、バイポーラトランジスタ51のコレクタ端子51bを表す線の延在方向に配置される。
また回路図編集装置10は、第2および第3ポイント補助線59,61のうち、第1抵抗素子52寄りに配置される第2ポイント補助線59と第1抵抗素子52とを結ぶ第1終点補助線58を提示するとともに、第3抵抗素子54寄りに配置される第3ポイント補助線61と第3抵抗素子54とを結ぶ第2終点補助線60とを提示する。このように各ポイント補助線56,59,61には、起点補助線56および終点補助線58,61のいずれか1本の補助線が交差して提示される。
また各ポイント補助線56,59,61上には、終点補助線58,60が配置された第1および第3抵抗素子52,54以外の終点候補である、第2および第4抵抗素子53,55の端子、ならびにバイポーラトランジスタ51のベース端子51aおよびコレクタ端子51bに対応する位置に、4つの端子組合せポイントが提示される。
このように、起点となる端子を有するバイポーラトランジスタ51を挟んで両側に、終点候補となる抵抗素子52〜55が配置される場合、回路図編集装置10は、端子組合せガイドとして、起点補助線56と、起点補助線56に交差する第1ポイント補助線57と、第1ポイント補助線57上に並ぶ端子組合せポイントとに加えて、第1および第2終点補助線58,60と、終点補助線58,60に交差する第2および第3ポイント補助線59,61と、第2および第3ポイント補助線59,61上に並ぶ端子組合せポイントとを表示画面内の回路図編集画面50に表示する。
次に、端子組合せガイドを用いて回路部品の端子間の編集を行うときの回路図編集装置10の動作について説明する。図8は、回路部品の端子間の編集処理に関する回路図編集装置10の処理手順を示すフローチャートである。図8に示すフローチャートにおける各ステップの処理は、端子組合せ情報作成部11、端子組合せガイド部品作成部12、表示管理部13、端子組合せポイント指定部15、端子組合せ確定部16および端子間編集処理部17によって処理される。図8に示すフローチャートの処理は、ユーザによって、表示装置6の表示画面内の回路図編集画面に回路部品が配置された後、端子組合せガイドモードが選択されると開始され、ステップa1に移行する。回路図編集装置10では、編集対象として指定された端子間が、未結線であれば結線を行い、結線済みであれば結線の線を選択することができる。
ステップa1では、表示管理部13は、端子組合せガイドモードをオン(ON)に設定し、ステップa2に移行する。ステップa2では、端子組合せ情報作成部11、端子組合せガイド部品作成部12および表示管理部13は、端子組合せガイドの配置・表示処理を行い、表示装置6の表示画面内の回路図編集画面に端子組合せガイドを表示する。端子組合せガイドの配置・表示処理の詳細については後述する。表示装置6の表示画面内の回路図編集画面に端子組合せガイドを表示すると、ステップa3に移行する。
ステップa3では、端子組合せ確定部16は、イベントを待機するイベント待ち状態に入り、ステップa4に移行する。ここで、イベントとは、入力装置5からの入力に相当する。入力装置5から入力された情報は、端子組合せポイント指定部15を介して端子組合せ確定部16に与えられる。
ステップa4では、端子組合せ確定部16は、端子組合せポイント指定部15から与えられる情報に基づいて、端子組合せポイント指定イベントが発生したか否かを判断し、端子組合せポイント指定イベントが発生したと判断した場合はステップa5に移行し、端子組合せポイント指定イベントが発生していないと判断した場合はステップa6に移行する。
ステップa5では、端子組合せ確定部16は、指定された端子組合せポイントの座標から、起点端子および終点端子の組合せを確定する端子組合せ確定処理を行う。端子組合せ確定処理の詳細については後述する。端子組合せ確定処理を終了すると、ステップa7に移行する。
ステップa6では、端子組合せ確定部16は、端子組合せポイント指定部15から与えられる情報に基づいて、端子組合せガイドモード終了イベントが発生したか否かを判断し、端子組合せガイドモード終了イベントが発生したと判断した場合は全ての処理手順を終了し、端子組合せガイドモード終了イベントが発生していないと判断した場合はステップa3のイベント待ち状態に戻る。
ステップa7では、端子間編集処理部17は、ステップa5において確定された端子の組合せに基づいて、端子間の結線状態、具体的には端子間が未結線であるか否かを判断し、未結線であると判断した場合は、ステップa8に移行し、端子間が未結線ではない、すなわち結線済みであると判断した場合は、ステップa9に移行する。
ステップa8では、端子間編集処理部17は、表示管理部13を介して部品データ格納部14から、表示装置6の表示画面内の回路図編集画面に表示する回路部品の配置位置の座標(以下「配置位置座標」という場合がある)を取得し、指定された端子組合せポイントを経由する、確定された端子間の結線部品を作成する。作成する結線部品は、指定された端子組合せポイントを経由せずに、確定された端子間を直接結線する結線部品であってもよい。
図9は、回路部品を迂回する結線部品の一例を示す図である。図8のステップa8において、たとえば図9に示す第1の回路部品71の端子と第2の回路部品73の端子との間を結線するための結線部品を作成するときに、第1の回路部品71と第2の回路部品73との間に他の回路部品72が存在する場合には、指定された端子組合せポイントで示される経路が、他の回路部品72を横切ることがある。この場合、端子間編集処理部17は、指定された端子組合せポイントを経由せずに、その端子組合せポイントで特定される端子間を直接結線するように、図9に示すように、他の回路部品72を迂回する結線部品74を作成する。図8に戻って、ステップa8で結線部品を作成した後は、ステップa10に移行する。
ステップa9では、端子間編集処理部17は、確定された端子間にある線を選択して選択状態にするとともに、選択状態であることを表す表示部品を作成し、ステップa10に移行する。
ステップa10では、表示管理部13は、ステップa8で作成された結線部品またはステップa9で作成された表示部品を表示装置6の表示画面内の回路図編集画面に表示する表示処理を行う。これによって結線部品または表示部品が表示装置6の表示画面内の回路図編集画面に表示される。ステップa10の表示処理を終了した後は、ステップa3のイベント待ち状態に戻り、前述の処理を繰返す。このように、ステップa3からステップa10までの処理を、ユーザによって端子組合せガイドモードがオフ(OFF)に設定されるまで繰返し行う。
図10は、端子組合せガイドの配置・表示処理に関する回路図編集装置10の処理手順を示すフローチャートである。図11は、回路図編集装置10による終点端子座標調整処理を説明するための図である。本実施の形態では、回路図編集画面の座標系を、図11に示すようなx軸とy軸とが互いに直交する直交座標系(以下「xy座標系」という場合がある)に変換して、このxy座標系で座標計算を行う。座標系を変換することによって、たとえば図5および図7に示すように、端子組合せガイドを提示することができる。
図10に示すフローチャートにおける各ステップの処理は、端子組合せ情報作成部11、端子組合せガイド部品作成部12および表示管理部13によって処理される。図10に示すフローチャートの処理は、図8のステップa1において、端子組合せガイドモードがオンに設定されて、ステップa2に移行すると開始され、ステップb1に移行する。
ステップb1では、表示管理部13は、終点端子の候補について、終点端子座標調整処理を行う。終点端子座標調整処理とは、全ての終点端子のy座標が重複しないように、終点端子のy座標をずらす処理のことである。終点端子座標調整処理を行うのは、終点端子の候補となる端子のy座標が重複すると、端子組合せポイントが重なり、指定できない端子組合せポイントが生じるので、それを回避するためである。
たとえば、図11に示すように、回路図編集画面80に配置される第1〜第3FB81〜83の3つのFBのうち、終点端子の候補である第2FB82の入力端子82aと第3FB83の入力端子83bとが同じy座標位置にある場合、x座標の大きい方の終点端子、すなわち第3FB83の入力端子83bをy軸方向に移動させる。図11に示す例では、y軸の負方向である図11の紙面に向かって上側に移動させている。この処理を、全ての終点端子の候補に対して、y座標が重複しなくなるまで繰返す。終点端子座標調整処理を終了すると、ステップb2に移行する。
図10に戻って、ステップb2では、端子組合せ情報作成部11は、端子組合せ情報作成・格納処理を行う。ステップb2における端子組合せ情報作成・格納処理において、端子組合せ情報作成部11は、まず、端子組合せポイントと各回路部品の入力端子および出力端子とを関連付けた情報(以下「端子組合せ情報」という)を作成する端子組合せ情報作成処理を行う。端子組合せ情報作成部11は、端子組合せ情報作成処理の後、作成した端子組合せ情報を端子組合せガイド部品作成部12に与えるとともに、端子組合せ情報格納部18に格納する端子組合せ情報格納処理を行う。端子組合せ情報作成処理と端子組合せ情報格納処理とを合わせて、端子組合せ情報作成・格納処理という。端子組合せ情報作成・格納処理を終了すると、ステップb3に移行する。端子組合せ情報作成・格納処理の詳細については後述する。
ステップb3では、端子組合せガイド部品作成部12は、端子組合せガイド部品作成処理を行う。端子組合せガイド部品作成処理では、端子組合せガイド部品作成部12は、ステップb2で作成されて端子組合せ情報作成部11から与えられた端子組合せ情報に基づいて、表示する端子組合せポイントおよび補助線などの端子組合せガイドの各部品を作成する。端子組合せガイド部品作成処理が終了すると、ステップb4に移行する。
ステップb4では、表示管理部13は、ステップb3で作成された端子組合せガイドの各部品をそれぞれ表示装置6の表示画面内の回路図編集画面に表示する表示処理を行う。ステップb1で端子のy座標をずらした場合には、ずらした量に応じて、ずらした後の端子に対応するように端子組合せガイド部品を表示する。表示処理を終了すると、全ての処理手順を終了し、図8に示すステップa3に移行する。
次に、図10に示すステップb2における端子組合せ情報作成処理の詳細について説明する。ここで、端子組合せ情報とは、前述のように、端子組合せポイントと各回路部品の入力端子および出力端子とを関連付けるための情報であり、起点端子関連情報と、終点端子関連情報との2つの情報を含む。
図12は、回路部品の配置状態の一例を示す図である。図13は、図12に示す配置状態の回路部品の起点端子関連情報テーブルを示す図であり、図14は、図12に示す配置状態の回路部品の終点端子関連情報テーブルを示す図である。図13および図14では、端子組合せポイントの座標を(Px,Py)、起点端子の座標をSrc(Sx,Sy)、終点端子の座標をDst(Dx,Dy)と表記している。
図13に示す起点端子関連情報テーブルは、端子組合せポイントのx座標Pxと、起点端子の座標Src(Sx,Sy)とを関連付けた起点端子関連情報をテーブル表記したものである。図14に示す終点端子関連情報テーブルは、端子組合せポイントのy座標Pyと、終点端子の座標Dst(Dx,Dy)とを関連付けた終点端子関連情報をテーブル表記したものである。したがって、図13に示す起点端子関連情報テーブルと、図14に示す終点端子関連情報テーブルとが、端子組合せ情報に相当する。
図13に示す起点端子関連情報テーブルのx座標Pxと、図14に示す終点端子関連情報テーブルのy座標Pyとを組合せた座標が端子組合せポイントである。つまり、図13および図14に示す例では、(Px,Py)={(19,6),(19,8),(19,10),(19,12),(19,14),(19,16),(21,6),(21,8),(21,10),(21,12),(21,14),(21,16),(38,6),(38,8),(38,10),(38,12),(38,14),(38,16)}の計18個の座標が端子組合せポイントに相当する。端子組合せ情報作成処理は、図13および図14に示すような端子組合せ情報を作成するための処理である。
図15は、端子組合せ情報作成・格納処理に関する回路図編集装置10の処理手順を示すフローチャートである。図15に示すフローチャートにおける各ステップの処理は、端子組合せ情報作成部11によって処理される。図15に示すフローチャートの処理は、図10に示すステップb1における終点端子座標調整処理が終了して、ステップb2に移行すると開始され、ステップc1に移行する。
ステップc1では、端子組合せ情報作成部11は、表示管理部13を介して、部品データ格納部14から、表示する回路部品に属する端子の情報、具体的には端子の配置位置の座標を取得し、起点端子および終点端子に対して、それぞれ一覧を作成する。一覧を作成すると、ステップc2に移行する。
ステップc2では、端子組合せ情報作成部11は、ステップc1で作成した起点端子の座標一覧から、各起点端子の座標Src(Sx,Sy)を取得し、各起点端子に対応する端子組合せポイントのx座標Pxを決定する。本実施の形態では、以下の式(1)および式(2)を用いて、前記端子組合せポイントのx座標Pxを決定する。
Px=Sx+2×n …(1)
n=Rank(Sy) …(2)
ここで、式(2)に示すRank関数は、小さい座標から順に順位を付ける関数であり、座標が最小のものを1とする。ここでは、同じx座標を持つ起点端子のy座標に対して、Rank関数を用いる。
たとえば図12に示す例において、起点端子の候補である第1FB81の出力端子81cの座標(17,7)、第2FB82の出力端子82cの座標(17,15)、第3FB83の出力端子83cの座標(36,11)を、それぞれ座標A,B,Cとした場合を考える。この場合、座標Aと座標Bとは同じx座標であり、座標Aのy座標は、座標Bのy座標よりも小さいことから、座標Aの順位nは1(n=1)となり、座標Bの順位nは2(n=2)となる。座標Cは、同じx座標を持つ起点端子の座標が存在しないので、座標Cの順位nは1(n=1)となる。
したがって、端子組合せポイントのx座標Pxは、第1FB81の起点端子となる出力端子81cの座標A(17,7)に対しては、Px=17+2×1=19となる。同様に、第2FB82の起点端子となる出力端子82cの座標B(17,15)に対しては、Px=17+2×2=21となり、第3FB83の起点端子となる出力端子83cの座標C(36,11)に対しては、Px=36+2×1=38となる。ステップc2において、端子組合せポイントのx座標Pxを決定すると、ステップc3に移行する。
ステップc3では、端子組合せ情報作成部11は、ステップc2において決定した端子組合せポイントのx座標Pxと、その端子組合せポイントに対応する起点端子の座標Src(Sx,Sy)とを関連付けた起点端子関連情報を作成する。この起点端子関連情報をテーブル形式で表した例が、図13に示す起点端子関連情報テーブルである。このような起点端子関連情報、たとえば図13に示す起点端子関連情報テーブルを用いれば、端子組合せポイントのx座標Pxから、対応する起点端子の座標Src(Sx,Sy)を探索することが可能である。起点端子関連情報を作成すると、ステップc4に移行する。
ステップc4では、端子組合せ情報作成部11は、ステップc1で作成した終点端子の座標一覧から、各終点端子のy座標Dyを取得する。各終点端子のy座標Dyを取得すると、ステップc5に移行する。
ステップc5では、端子組合せ情報作成部11は、ステップc4において取得した各終点端子のy座標Dyを、端子組合せポイントのy座標Pyに指定する。図12に示す例では、たとえば終点端子の一候補である第1FB81の第1入力端子81aの座標(8,6)に対応する端子組合せポイントのy座標Pyを6(Py=6)に指定する。また、終点端子の他の候補である第1FB81の第2入力端子81bの座標(8,8)に対しては、端子組合せポイントのy座標Pyを8(Py=8)に指定し、第3FB83の第1入力端子83aの座標(27,10)に対しては、端子組合せポイントのy座標Pyを10(Py=10)に指定する。同様にして、終点端子の他の候補についても端子組合せポイントのy座標Pyを指定する。端子組合せポイントのy座標Pyの指定が終了すると、ステップc6に移行する。
ステップc6では、端子組合せ情報作成部11は、ステップc5で指定した端子組合せポイントのy座標Pyと、その端子組合せポイントに対応する終点端子の座標Dst(Dx,Dy)とを関連付けた終点端子関連情報を作成する。この終点端子関連情報をテーブル形式で表した例が、図14に示す終点端子関連情報テーブルである。このような終点端子関連情報、たとえば図14に示す終点端子関連情報テーブルを用いれば、端子組合せポイントのy座標Pyから、対応する終点端子の座標Dst(Dx,Dy)を探索することが可能である。終点端子関連情報を作成すると、ステップc7に移行する。
ステップc7では、端子組合せ情報作成部11は、ステップc3で作成した起点端子関連情報と、ステップc6で作成した終点端子関連情報とを、端子組合せ情報格納部18に格納するとともに、端子組合せガイド部品作成部12に与える。ステップc7の処理を終了した後は、全ての処理手順を終了し、図10に示すステップb3に移行する。
本実施の形態では、起点端子関連情報としては、図13に示す起点端子関連情報テーブルを用いているが、これに限定されず、たとえば、図15に示すフローチャートにおいて、ステップc1で作成した起点端子の一覧と、ステップc2で用いた式(1)および式(2)とを起点端子関連情報として用いてもよい。このような起点端子関連情報を用いても、ステップc3において作成した起点端子関連情報テーブルと同様の情報を取得することができる。また、終点端子関連情報としては、図14に示す終点端子関連情報テーブルに限定されず、たとえば、ステップc1において作成した終点端子の一覧を、終点端子関連情報として用いてもよい。このような終点端子関連情報を用いても、ステップc6において作成した終点端子関連情報テーブルと同様の情報を取得することができる。
図16は、図8に示す端子組合せ確定処理に関する回路図編集装置10の処理手順を示すフローチャートである。図16に示すフローチャートにおける各ステップの処理は、端子組合せ確定部16によって処理される。図16に示すフローチャートの処理は、図8のステップa4において、端子組合せポイント指定イベントが発生したと判断されて、ステップa5に移行すると開始され、ステップd1に移行する。
ステップd1では、端子組合せ確定部16は、端子組合せポイント指定部15から、ユーザによって指定された端子組合せポイントの座標(Px,Py)を取得する。端子組合せポイントの座標(Px,Py)を取得すると、ステップd2に移行する。ステップd2では、端子組合せ確定部16は、端子組合せ情報格納部18から、端子組合せ情報を取得する。本実施の形態では、端子組合せ情報として、起点端子関連情報および終点端子関連情報を取得する。端子組合せ情報を取得すると、ステップd3に移行する。
ステップd3では、端子組合せ確定部16は、ステップd2で取得した端子組合せ情報を用いて、ステップd1で取得した、指定された端子組合せポイントの座標(Px,Py)から、起点端子の座標Src(Sx,Sy)および終点端子の座標Dst(Dx,Dy)を探索する。具体的に述べると、端子組合せ確定部16は、起点端子関連情報に基づいて、指定された端子組合せポイントのx座標Pxに対応する起点端子の座標Src(Sx,Sy)を探索し、終点端子関連情報に基づいて、指定された端子組合せポイントのy座標Pyに対応する終点端子の座標Dst(Dx,Dy)を探索する。起点端子および終点端子の座標Src(Sx,Sy),Dst(Dx,Dy)を探索すると、ステップd4に移行する。
ステップd4では、端子組合せ確定部16は、ステップd3で探索した起点端子および終点端子の座標Src(Sx,Sy),Dst(Dx,Dy)を、確定された端子の組合せとして、ステップd1で取得した端子組合せポイントの座標(Px,Py)とともに、端子間編集処理部17に与える。ステップd4の処理を終了した後は、全ての処理手順を終了し、図8に示すステップa7に移行する。
次に、ユーザによる回路図編集装置10の操作について説明する。図17は、回路図編集装置10における回路図編集画面90の一例を示す図である。図18は、ファンクションブロックを配置した回路図編集シート93の一例を示す図である。図19は、端子組合せガイドの一例を示す図である。ユーザは、表示装置6の表示画面に表示される回路図編集画面90において、回路部品の入力および結線などの編集をすることが可能である。図17には、回路図の一種であるファンクションブロック図を作成するための回路図編集画面90の一例を示している。
回路図編集画面90は、ファンクションブロック(略称:FB)挿入手段91、モード切替手段92および回路図編集シート93を備える。FB挿入手段91は、FBを挿入するときにユーザによって操作される。モード切替手段92は、端子組合せガイドを表示する端子組合せガイドモードと、端子組合せガイドを表示しない標準モードとの切替えを行うときにユーザによって操作される。回路図編集シート93は、回路図を編集するときに用いられる。
まず、ユーザが、FB挿入手段91を用いて、複数のFBを入力する。たとえば、図18に示すように、3つのFB101,102,103の入力を行ったとする。ユーザは、たとえばマウスのポインタをFB挿入手段91に合わせてクリックして、FB挿入手段91を選択することで、FBの挿入を指示可能なFB挿入モードにすることができる。FB挿入モードでは、ユーザは、回路図編集シート93内のFBを挿入したい位置を、たとえばマウスでクリックして選択することで、その位置へのFBの挿入を指示することができる。FBの挿入が指示されると、表示管理部13は、回路図編集シート93の指示された位置に、FBを表示する。
ユーザは、FB挿入モードにおいてFB挿入手段91を選択することで、標準モードに戻すことができる。標準モードでは、ユーザは、回路図編集シート91に表示されたFBを、たとえばマウスで選択した状態で所望の位置まで移動、すなわちドラッグし、その位置で離す、すなわちドロップすることで、FBを所望の位置まで移動させることができる。このようにしてユーザは、回路図編集シート93の所望の位置に、所望の数のFBを挿入することができる。
次に、FB端子間の結線を行うときに、ユーザが、モード切替手段92を用いて、回路図編集装置10を端子組合せガイドモードに移行させる。ユーザは、たとえばマウスのポインタをモード切替手段92に合わせてクリックして、モード切替手段92を選択することで、端子組合せガイドモードに移行させることができる。端子組合せガイドモードに移行すると、図19に示すように、回路図編集シート93にFB101〜103とともに端子組合せガイド104〜106,110〜116,120〜126,130〜136が表示される。このとき、回路図編集装置10は、図8に示すステップa1〜ステップa3の各処理を実行している。
図19に示す例では、FB101〜103の出力端子101c,102c,103c毎に端子組合せガイド104〜106,110〜116,120〜126,130〜136が作成されて表示されている。たとえば第1FB101の出力端子101cに対応する端子組合せガイドは、端子組合せポイント111〜116とポイント補助線110と起点補助線104とによって構成されている。また、第2FB102の出力端子102cに対応する端子組合せガイドは、第1FB101と同様に、端子組合せポイント121〜126とポイント補助線120と起点補助線105とによって構成されている。また、第3FB103の出力端子103cに対応する端子組合せガイドは、第1FB101と同様に、端子組合せポイント131〜136とポイント補助線130と起点補助線106とによって構成されている。
図20は、端子組合せポイントの確定によって表示される結線の一例を示す図である。図21は、図20に示す結線の標準モードにおける状態を示す図である。表示された端子組合せガイド104〜106,110〜116,120〜126,130〜136から、ユーザが、マウスまたはキーボードなどの入力装置5によって、任意の端子組合せポイントを確定すると、確定した端子組合せポイントに対応した端子間に、結線がない場合は、結線が表示され、結線がある場合は、その結線が選択された状態となる。たとえば、第1FB101に対応する端子組合せポイント111〜116のうち、第3FB103の第1入力端子103aに対応する端子組合せポイント113がユーザによって確定されると、その端子組合せポイント113に対応する端子間、すなわち第1FB101の出力端子101cと第3FB103の第1入力端子103aとの間の結線状態が判断される。
図19に示す例では、第1FB101の出力端子101cと第3FB103の第1入力端子103aとの間には結線がないので、図20に示すように結線部品107が作成されて表示され、第1FB101と第3FB103との端子間結線が完了する。このとき、回路図編集装置10は、図8に示すステップa4〜ステップa10の各処理を実行している。図20に示すように第1FB101の出力端子101cと第3FB103の第1入力端子103aとの間に結線部品107が表示されている状態で、これらの端子に対応する端子組合せポイント113をユーザが確定すると、結線部品107が選択された状態になり、選択状態を表す表示部品が作成されて表示される。
このように選択状態になると、線の色の変更および削除などの結線部品7に対する編集が可能となる。すなわち端子間編集処理部17は、ユーザによって確定された端子組合せポイントに対応し、端子組合せ確定部16によって確定された組合せの起点端子と終点端子との間が結線済みである場合、その起点端子と終点端子との間を結線する線を選択状態とし、その線に対する色の変更および削除などの編集を行う。
端子組合せポイントの確定方法としては、マウスを用いて確定する方法と、キーボードを用いて確定する方法とがある。マウスを用いて確定する方法の場合、確定したい端子組合せポイント上へマウスポインタを持っていき、クリックすることで端子組合せポイントを確定する。キーボードを用いて確定する方法の場合、カーソルキーなどで確定したい端子組合せポイントへ、予備指定状態を表すフォーカスポインタを持っていき、エンター(Enter)キーなどの決定キーを押下することで端子組合せポイントを確定する。端子組合せポイントの確定後は、その端子組合せポイントを経由する結線部品が編集可能状態となるので、デリート(Delete)キーを押下することで、結線部品である線を削除することができる。
本実施の形態とは異なるが、端子組合せポイントの確定処理と編集処理とを1つの入力キーに割当てるようにしてもよい。たとえば、デリートキーを押下することによって、端子組合せポイントの確定と該当する線の削除とを可能にしてもよい。これによって、端子組合せポイントの確定処理と削除処理とに要するキー操作の回数を2回から1回に低減することができるので、ユーザの操作の負担を軽減することができる。
引き続き端子間の編集を行う場合、ユーザは、さらに端子組合せポイントを確定していく。この場合、回路図編集装置10は、図8のステップa3〜ステップa10の各処理を繰返し実行する。
所望の編集が終了した場合は、ユーザは、再度、モード切替手段92を用いて、端子組合せガイドモードを終了させ、標準モードに切替える。端子組合せガイドモードが終了すると、端子組合せガイドは表示されなくなり、図21に示すように、FB101〜103およびFB101〜103の端子間を接続する結線部品107のみが表示される。
以上のように本実施の形態の回路図編集装置10によれば、表示装置6の表示画面上の回路図内に、端子組合せガイド部品作成部12によって端子組合せガイドが表示される。端子組合せガイドは、回路部品の起点端子から仮想的に延ばした線である起点補助線と交差するポイント補助線と、このポイント補助線と起点端子に対応する終点端子の候補となる1つ以上の端子から仮想的に延ばした線との交点を示す端子組合せポイントとを含む。この端子組合せポイントから起点端子および終点端子を特定するための端子組合せ情報が端子組合せ情報格納部18に記憶される。
ユーザによって端子組合せポイントのうちの1つが指定されると、端子組合せ確定部16によって、端子組合せ情報格納部18に記憶される端子組合せ情報に基づいて、指定された端子組合せポイントに対応する起点端子と終点端子との組合せが確定され、この組合せの起点端子と終点端子との間の編集作業が端子間編集処理部17によって行われる。これによってユーザは、1つの端子組合せポイントを指定するだけで、起点端子と終点端子との組合せを確定することができる。特に従来技術において端子間結線を行う場合には、結線元の端子と結線先の端子との2点を指定するという操作が必要であったが、本実施の形態では、結線元の端子と結線先の端子との2点を指定する必要がない。すなわち本実施の形態では、端子間結線を行う場合でも、起点端子および終点端子の2点を指定する必要がない。
したがって、端子を特定するときのユーザの手間を軽減して、回路図を容易に編集可能な回路図編集装置10を実現することができる。たとえば、結線時の手数を減らすことができる。また、分岐またはフィードバックのための結線についても、容易に行うことができる。
また本実施の形態では、端子組合せ情報格納部18には、端子組合せ情報として、起点端子関連情報と終点端子関連情報とが格納されている。これによって、端子組合せポイントが指定されたときに、指定された端子組合せポイントに対応する起点端子および終点端子を容易に、また迅速に探索することができる。
また本実施の形態では、端子組合せ確定部16によって確定された組合せの起点端子と終点端子との間が未結線である場合、端子間編集処理部17によって、その起点端子と終点端子との間の結線が行われる。すなわち本実施の形態では、端子組合せガイドを用いているので、端子間を結線する場合でも、1点の端子組合せポイントを指定するだけで、結線元端子と結線先端子との組合せを確定することができ、2点を指定する必要がない。したがって、端子間を結線するときのユーザの手間を軽減することができる。
また本実施の形態では、端子組合せ確定部16によって確定された組合せの起点端子と終点端子との間が結線済みである場合、端子間編集処理部17は、その起点端子と終点端子との間を結線する線に対する編集、たとえば線の色の変更または線の削除を行う。すなわち本実施の形態では、1点の端子組合せポイントを指定するだけで、結線済みの線を選択することができるので、編集を容易に行うことができる。
また本実施の形態では、端子組合せポイントは、回路図内に格子状に配置される。キーボードで指定できる方向は、基本的に4方向であるので、たとえばキーボードを用いて線を選択する場合、従来技術では、方向キーと移動先の線の割当てとを、ユーザの期待に合わせることが困難である。これに対し、本実施の形態では、端子組合せポイントが格子状に配置されるので、方向キーと移動先の線の割当てとをユーザの期待に合わせることができる。これによってユーザは、所望の線を容易に選択することができる。
このように本実施の形態では、キーボードを用いて端子組合せポイントを指定することによって、結線するべき端子間および結線済みの線を選択することができるので、編集を容易に行うことができる。
図22は、回路部品の入力端子を起点端子とする端子組合せガイドの一例を示す図である。前述の図18に示すように、回路部品として3つのFB101〜103が回路図編集シート93に配置される場合、端子組合せガイドは、図22に示すように、回路部品であるFB101〜103の入力端子101a,101b,102a,102b,103a,103b毎に作成されてもよい。
この場合、たとえば第1FB101に対しては、第1および第2入力端子101a,101bに対応する端子組合せガイドとして、それぞれ端子組合せポイント153a〜153c,152a〜152c、ポイント補助線153,152および起点補助線140,141が作成される。同様に、第2および第3FB102に対しても、第1および第2入力端子102a,102b,103a,103bに対応する端子組合せガイドとして、それぞれ端子組合せポイント151a〜151c,150a〜150c,155a〜155c,154a〜154c、ポイント補助線151,150,155,154および起点補助線142,143,144,145が作成される。
以上のように本実施の形態では、図19および図22に示すように、端子組合せガイドである端子組合せポイントおよび補助線は、回路図編集シート93に配置される全ての回路部品101〜103の起点端子の候補となる全ての端子と、終点端子の候補となる全ての端子とに対応して作成され、表示される。これに限定されず、表示する端子組合せガイドを減らして、特定の端子に対する端子組合せガイドのみ、表示するようにしてもよい。これによって、表示される端子組合せガイドの数、具体的には起点補助線、ポイント補助線および端子組合せポイントの数を制限することができるので、ユーザに対して、必要な補助線および必要な端子組合せポイントのみを提示することができる。したがって、ユーザが端子組合せポイントを選択するときの負担を軽減することができる。
このように特定の端子に対する端子組合せガイドのみを表示させる場合、前述の図8に示すステップa1の端子組合せガイドモードを「ON」に設定する工程と、ステップa2の端子組合せガイドの配置・表示処理工程との間に、補助線を作成する起点端子、および、補助線上に端子組合せポイントを作成する終点端子を限定するための処理を追加すればよい。
この処理は、表示管理部13によって処理される。すなわち表示管理部13は、回路図内に存在する全端子から、端子組合せガイドを表示する対象となる起点端子、および起点端子に対応する終点端子の候補となる端子を指定するための表示端子指定手段として機能する。この場合、表示管理部13は、表示装置6の表示画面内の回路図編集画面上に、端子組合せガイドを表示する対象となる起点端子を選択するための選択画面、および起点端子に対応する終点端子の候補となる端子を選択するための選択画面を表示させてユーザに提示する。そして、ユーザによって入力装置5が操作されることで選択された起点端子および終点端子を、端子組合せガイドを表示する対象となる起点端子、および起点端子に対応する終点端子の候補となる端子として、端子組合せガイド部品作成部12に与える。これによって、端子組合せガイドを表示する対象となる起点端子、および起点端子に対応する終点端子の候補となる端子が指定される。端子組合せガイド部品作成部12は、表示管理部13から与えられた起点端子および終点端子について、端子組合せガイドを作成する。
表示管理部13は、端子組合せガイドを表示する対象となる起点端子、および起点端子に対応する終点端子の候補となる端子のいずれか一方のみを指定できるように構成されてもよい。
また端子組合せガイドは、回路図内の複数の回路部品で構成される、あるネットワークのみを対象として表示されてもよく、回路図の一部分を拡大して表示している場合に、表示画面上に表示されている回路部品のみを対象として表示されてもよく、ユーザによって指定された回路部品のみを対象として表示されてもよい。このように端子組合せガイドは、特定の回路部品のみを対象として表示されてもよい。たとえば端子組合せガイドは、1つの回路部品に対してのみ提示されるものであってもよい。図23は、1つの回路部品に対してのみ提示される端子組合せガイドの一例を示す図である。たとえば前述の図18に示すように、回路部品であるFB101〜103が、第1FB101、第2FB102、第3FB103の順に回路図編集シート93に配置された場合に、図23に示すように、最後に配置された回路部品、すなわち第3FB103に対応する端子組合せガイドのみを提示するようにしてもよい。
このように特定の回路部品、たとえば1つの回路部品に対応する端子組合せガイドのみを提示することによって、端子組合せガイドの視認性を向上することができる。また必要な補助線および必要な端子組合せポイントのみをユーザに対して提示することができ、それらの端子組合せガイドが提示される回路部品に対する編集のみを編集対象とすることができるので、ユーザが端子組合せポイントを選択するときの負担を軽減することができる。
このように特定の回路部品に対してのみ端子組合せガイドを提示させる構成は、前述の図8に示すステップa1の端子組合せガイドモードを「ON」に設定する工程と、ステップa2の端子組合せガイドの配置・表示処理工程との間に、端子組合せガイドを提示する回路部品を指定する処理を追加することによって、実現することができる。
この処理は、表示管理部13によって処理される。すなわち表示管理部13は、回路図内に配置される全回路部品から、端子組合せガイドを表示する対象となる回路部品を指定するための回路部品指定手段として機能する。この場合、表示管理部13は、表示装置6の表示画面内の回路図編集画面上に、端子組合せガイドを表示する対象となる回路部品を選択するための選択画面を表示させてユーザに提示する。そして、ユーザによって入力装置5が操作されることで選択された回路部品を、端子組合せガイドを表示する対象となる回路部品として、端子組合せガイド部品作成部12に与える。これによって、端子組合せガイドを表示する対象となる回路部品が指定される。端子組合せガイド部品作成部12は、表示管理部13から与えられた回路部品について、端子組合せガイドを作成する。
また端子組合せガイドのうち、端子組合せポイントは、必ずしも全てを表示しなくてもよい。図24は、端子組合せポイントの一部のみが表示される端子組合せガイドの一例を示す図である。図25は、図24に示す端子組合せガイドを作成するときの起点端子関連情報テーブルの一例を示す図であり、図26は、図24に示す端子組合せガイドを作成するときの終点端子関連情報テーブルの一例を示す図である。
たとえば、前述の図18に示すように回路図編集シート93に第1〜第3FB101〜103が入力された場合、図24に示すように、フィードバック用の端子組合せポイントを非表示にしてもよい。具体的に述べると、各FB101〜103の出力端子101c〜103cを起点端子として端子組合せガイドを表示させる場合、第1FB101の出力端子101cに対しては、前述の図19に示すフィードバック用の端子組合せポイント111,112を非表示にし、他のFB102,103に属する終点端子の候補に対する端子組合せポイント113〜116のみを表示させてもよい。他のFB102,103についても同様に、図19に示すフィードバック用の端子組合せポイント125,126,133,134は非表示にしてもよい。
このようにフィードバック用の端子組合せポイントを非表示にする場合、まず、前述の図15に示すステップc1において、表示する回路部品に属する端子の情報として配置位置を取得するとともに、各端子について、属している回路部品の情報を取得しておく。そして、ステップc3およびステップc6において、端子組合せ情報として、図25および図26に示すように、端子組合せポイントのx座標Pxと、起点端子の座標Src(Sx,Sy)と、その起点端子が属する回路部品とを関連付けた起点端子関連情報、および端子組合せポイントのy座標Pyと、終点端子の座標Dst(Dx,Dy)と、その終点端子が属する回路部品とを関連付けた終点端子関連情報を作成する。これらの端子組合せ情報に基づいて、図10に示すステップb3において、起点端子と、その起点端子が属する回路部品の終点端子とに対応するフィードバック用の端子組合せポイントについては作成せず、他の端子組合せポイントを端子組合せポイントとして作成するようにすればよい。
図27は、端子組合せポイントの一部のみが表示される端子組合せガイドの他の例を示す図である。図28は、図27に示す端子組合せガイドを作成するときの起点端子関連情報テーブルの一例を示す図であり、図29は、図27に示す端子組合せガイドを作成するときの終点端子関連情報テーブルの一例を示す図である。
ファンクションブロック図において、一つの入力端子に複数結線すること、すなわち合流は許されない。したがって、合流を防ぐために、結線した時点で、その入力端子に対する、他の端子組合せポイントを非表示とし、選択不可能としてもよい。たとえば図27に示すように、第3FB103の第1入力端子103aに対して、第1FB101の出力端子101cが結線された場合、前述の図19に示す第3FB103の第1入力端子103aに対する他の端子組合せポイント123,133を非表示とし、選択不可能としてもよい。
このように結線済みの終点端子に対する他の端子組合せポイントを非表示にする場合、まず、前述の図15に示すステップc1において、表示する回路部品に属する端子の情報として配置位置を取得するとともに、各終点端子について、結線済みであるか否かの情報を取得しておく。そして、ステップc3およびステップc6において、図28および図29に示すように、各終点端子が結線済みか否かの情報を含む端子組合せ情報を作成する。
具体的には、ステップc3では、図28に示すように、前述の図13に示す起点端子関連情報テーブルと同様に、端子組合せポイントのx座標Pxと、起点端子の座標Src(Sx,Sy)とを関連付けた起点端子関連情報を作成する。ステップc6では、図29に示すように、端子組合せポイントのy座標Pyと、終点端子の座標Dst(Dx,Dy)と、その終点端子の結線状態とを関連付けた終点端子関連情報を作成する。終点端子の結線状態は、たとえば結線済みの場合を「TRUE」で表し、未結線の場合を「FALSE」で表す。
このようにして作成した端子組合せ情報に基づいて、図10に示すステップb3において、結線済みの終点端子に対する端子組合せポイントについては、その線を規定する端子組合せポイントのみ作成し、他の端子組合せポイントについては作成しないようにすればよい。
また本実施の形態では、前述の図10に示すステップb1における、終点端子のy座標をずらす終点端子座標調整処理として、前述の図11に示すように、終点端子をy軸方向にずらす処理を行なっているが、終点端子座標調整処理は、これに限定されない。図30は、回路図編集装置10による終点端子座標調整処理の他の例を説明するための図である。図31は、回路図編集装置10による終点端子座標調整処理のさらに他の例を説明するための図である。図30および図31では、理解を容易にするために、図11のxy座標系の図示を省略している。終点端子座標調整処理としては、図30に示すように、回路部品自体を移動させてもよい。たとえば、終点端子が同じy座標位置にある場合、x座標の大きい方の回路部品、すなわち第3FB83をy軸方向に移動させてもよい。図30に示す例では、y軸の負方向である図30の紙面に向かって上側に移動させている。また図31に示すように、回路部品の大きさを変更することも可能である。たとえば、終点端子が同じy座標位置にある場合、x座標の大きい方の回路部品、すなわち第3FB83をy軸方向に拡大してもよい。図31に示す例では、y軸の正方向である図31の紙面に向かって下側に拡大している。
また本実施の形態では、端子組合せ情報は、前述の図13および図14に示すように、端子組合せポイントのx座標Pxと起点端子の座標Src(Sx,Sy)とを関連付けた起点端子関連情報と、端子組合せポイントのy座標Pyと終点端子の座標Dst(Dx,Dy)とを関連付けた終点端子関連情報とに分けて作成されて、端子組合せ情報格納部18に記憶される。端子組合せ情報は、これに限定されるものではない。
図32は、端子組合せ情報の他の例を示す図である。端子組合せ情報としては、図32に示すように、端子組合せポイントごとに、起点端子関連情報と終点端子関連情報とを記憶してもよい。すなわち、端子組合せ情報は、端子組合せポイントと起点端子と終点端子との対応関係を示す端子関連情報であってもよい。たとえば、図32に示すように、端子組合せポイントの座標(Px,Py)と、起点端子の座標Src(Sx,Sy)と、終点端子の座標Dst(Dx,Dy)とを関連付けた端子組合せ情報をテーブル表記した端子組合せ情報テーブルを端子組合せ情報として、端子組合せ情報格納部18に記憶させてもよい。このような端子組合せ情報を用いることによって、指定された端子組合せポイントに対応する起点端子および終点端子を探索するための処理を単純化することができる。図32に示す端子組合せ情報テーブルは、たとえば図15に示すステップc1で作成された起点端子関連情報と、ステップc6で作成された終点端子関連情報とを合成することで作成することができる。また端子組合せ情報は、端子組合せガイド部品に持たせてもよい。
また本実施の形態では、端子組合せポイントを表示する場合、端子組合せポイントは、前述の図3などに示すように、直線状のポイント補助線33上に図形「×」で示される。端子組合せポイントは、これに限定されず、どのような形状であってもよい。またポイント補助線33および起点補助線36などの補助線は、直線状でなくてもよい。
図33は、端子組合せガイドの他の例を示す図である。図33では、回路図編集シート160に2つのFB、すなわち第1および第2FB161,162が配置され、第1FB161の出力端子161cを起点端子として、端子組合せガイドが表示される場合を示す。端子組合せガイドは、たとえば図33に示すように、直線状のポイント補助線163の一部分を突出させて、端子組合せポイント164〜168として用いるものであってもよい。
図33において、端子組合せポイントは、図形「>」で示されている。また図33に示す例では、起点端子である第1FB161の出力端子161cに対する起点補助線169とポイント補助線163とが交わる位置で、ポイント補助線163を起点端子161c側に突出させて「<」とすることによって、起点端子161cの位置をその起点端子161c側に突出する図形「<」で示している。つまり、起点端子161cに対する終点候補である第1FB161の第1および第2端子161a,161b、ならびに第2FB162の第1および第2端子162a,162bは、ポイント補助線163を起点端子161cとは反対側に突出させた図形「>」で示されている。
<第2の実施の形態>
図34は、本発明の第2の実施の形態である回路図編集装置10Aの機能的な構成を示すブロック図である。本発明の第2の実施の形態の回路図編集装置10Aは、前述の第1の実施の形態の回路図編集装置10と構成が類似しているので、異なる部分についてのみ説明し、対応する部分については同一の参照符を付して、共通する説明を省略する。また、本発明の第2の実施の形態の回路図編集装置10Aのハードウェアの構成は、前述の第1の実施の形態の回路図編集装置10のハードウェアの構成と同一であるので、図示および共通する説明を省略する。本実施の形態の回路図編集装置10Aは、端子組合せ情報として、起点端子関連情報のみを記憶することで、端子組合せガイドを作成および提示する点が、前述の第1の実施の形態の回路図編集装置10と異なる。
機能的構成としては、本実施の形態の回路図編集装置10Aは、端子組合せ確定部16と表示管理部13とが接続されている点が、第1の実施の形態の回路図編集装置10と異なる。本実施の形態において端子組合せ確定部16は、第1の実施の形態の回路図編集装置10における端子組合せ確定部16の機能に加えて、端子組合せ表示管理部13を介して、部品データ格納部14から、既に配置されている回路部品に属する端子の配置位置を表す情報を座標として取得し、この端子の配置位置の座標と、指定された端子組合せポイントの座標とから、終点端子を求める機能をさらに備える。
本実施の形態の回路図編集装置10Aの内部処理は、前述の図8、図10および図16に示すフローチャートの各処理と同様である。本実施の形態と前述の第1の実施の形態との処理の相違点は、図10に示すフローチャートのステップb2における端子組合せ情報作成・格納処理の詳細処理、および図8に示すフローチャートのステップa5の端子組合せ確定処理の詳細処理である。
図35は、本発明の第2の実施の形態における端子組合せ情報作成・格納処理に関する回路図編集装置10Aの処理手順を示すフローチャートである。図35に示すフローチャートにおける各ステップの処理は、端子組合せ情報作成部11によって処理される。図35に示すフローチャートの処理は、図10のステップb1における終点端子座標調整処理が終了して、ステップb2に移行すると開始され、ステップe1に移行する。図35のステップe1〜ステップe5の各処理は、図15のステップc1〜c5の各処理と同一であるので、ステップe1〜ステップe5の各処理の説明を省略する。
ステップe5において、端子組合せポイントのy座標の指定が終了すると、ステップe6に移行する。ステップe6では、端子組合せ情報作成部11は、ステップe3で作成された起点端子関連情報を端子組合せ情報格納部18に格納するとともに、この起点端子関連情報と、ステップe5で指定した端子組合せポイントのy座標とを端子組合せガイド部品作成部12に与える。ステップe6の処理を終了した後は、全ての処理手順を終了し、図10に示すステップb3に移行する。
図36は、本発明の第2の実施の形態における端子組合せ確定処理に関する回路図編集装置10Aの処理手順を示すフローチャートである。図36に示すフローチャートにおける各ステップの処理は、端子組合せ確定部16によって処理される。図36に示すフローチャートの処理は、図8のステップa4において、端子組合せポイント指定イベントが発生したと判断され、ステップa5に移行すると開始され、ステップf1に移行する。図36のステップf1、ステップf2およびステップf4の各処理は、図16のステップd1、ステップd2およびステップd4の各処理と同一であるので、ステップf1、ステップf2およびステップf4の各処理の説明を省略する。
図16のステップd1およびステップd2と同様に、ステップf1において、ユーザによって指定された端子組合せポイントの座標(Px,Py)を取得し、ステップf2において、端子組合せ情報格納部18から端子組合せ情報を取得すると、ステップf3に移行する。本実施の形態において、ステップf2では、端子組合せ情報として、起点端子関連情報が取得される。
ステップf3では、端子組合せ確定部16は、ステップf2で取得した端子組合せ情報を用いて、ステップf1で取得した、指定された端子組合せポイントの座標(Px,Py)から、起点端子の座標Src(Sx,Sy)を探索する。具体的には、端子組合せ確定部16は、ステップf2で取得した端子組合せ情報である起点端子関連情報に基づいて、指定された端子組合せポイントのx座標Pxに対応する起点端子の座標Src(Sx,Sy)を探索する。
この起点端子の座標Src(Sx,Sy)の探索とともに、端子組合せ確定部16は、表示管理部13を介して部品データ格納部14から、表示する回路部品に属する端子の配置位置の座標を取得し、ステップf1で取得した、指定された端子組合せポイントの座標(Px,Py)から、終点端子の座標Dst(Dx,Dy)を探索する。具体的には、端子組合せ確定部16は、部品データ格納部14から取得した各端子の配置位置の座標の中から、指定された端子組合せポイントのy座標Pyをy座標とする座標を探索し、この座標を終点端子の座標Dst(Dx,Dy)として求める。
このようにして起点端子および終点端子の座標Src(Sx,Sy),Dst(Dx,Dy)を探索すると、ステップf4に移行する。そして、ステップf4の処理を終了した後は、全ての処理手順を終了し、図8のステップa7に移行する。
以上のように本実施の形態の回路図編集装置10Aによれば、端子組合せ情報格納部18には、端子組合せ情報として、起点端子関連情報が格納されており、端子組合せ確定部16は、端子組合せ情報格納部18から取得した起点端子関連情報に基づいて起点端子の座標を探索するととともに、部品データ格納部14から取得した各端子の配置位置の座標と端子組合せポイントの座標とに基づいて終点端子の座標を探索して、端子の組合せを確定する。このように端子組合せ確定部16は、回路部品の回路図内における配置位置を示す配置情報に基づいて、指定された端子組合せポイントに対応する終点端子を導出する。これによって、端子組合せ情報としては、起点端子関連情報のみを端子組合せ情報格納部18に記憶しておけばよいので、少ない記憶容量で、第1の実施の形態の回路図編集装置10と同様の効果を得ることができる。
<第3の実施の形態>
図37および図38は、本発明の第3の実施の形態における回路部品の端子間の編集処理に関する回路図編集装置の処理手順を示すフローチャートである。本発明の第3の実施の形態である回路図編集装置のハードウェア構成は、前述の図1に示す第1の実施の形態の回路図編集装置10のハードウェアの構成と同一であるので、図示および共通する説明を省略する。また本発明の第3の実施の形態の回路図編集装置の機能的構成は、前述の図2に示す第1の実施の形態の回路図編集装置10の機能的構成と同一であるので、図示および共通する説明を省略する。
本実施の形態の回路図編集装置は、端子組合せポイントの指定前に、指定後の状態をユーザに対して提示可能である点が、第1の実施の形態の回路図編集装置10と異なる。具体的には、本実施の形態の回路図編集装置は、端子組合せポイントにフォーカスが当てられているか否かを検出し、フォーカスが当てられた端子組合せポイントに対応する端子間が、未結線であれば結線のイメージを提示し、結線済みであれば結線を強調表示する。
図37および図38に示すフローチャートにおける各ステップの処理は、端子組合せ情報作成部11、端子組合せガイド部品作成部12、表示管理部13、端子組合せポイント指定部15、端子組合せ確定部16および端子間編集処理部17によって処理される。図37に示すフローチャートの処理は、ユーザによって、表示装置6の表示画面内の回路図編集画面に回路部品が配置された後、端子組合せガイドモードが選択されると開始され、ステップg1に移行する。ステップg1〜ステップg3の各処理は、図8のステップa1〜ステップa3の各処理と同一であるので、ステップg1〜ステップg3の各処理の説明を省略する。ステップg3においてイベント待ち状態に入ると、ステップg4に移行する。
ステップg4では、端子組合せ確定部16は、端子組合せポイント指定部15から与えられる情報に基づいて、端子組合せポイントにフォーカスが当てられる端子組合せポイントフォーカスイベントが発生したか否かを判断する。端子組合せポイントフォーカスイベントが発生したと判断した場合はステップg5に移行し、端子組合せポイントフォーカスイベントが発生していないと判断した場合はステップg6に移行する。
ステップg5では、端子組合せ確定部16は、フォーカスの当たっている端子組合せポイントの座標から、起点端子および終点端子の組合せを確定する。起点端子および終点端子の組合せの確定処理は、前述の第1の実施の形態と同様に、図16に示すフローチャートの処理手順に従った処理が行われる。起点端子および終点端子の組合せの確定処理は、前述の第2の実施の形態と同様に、図36に示すフローチャートの処理手順に従って行われてもよい。起点端子および終点端子の組合せの確定処理を終了すると、ステップg7に移行する。
ステップg6では、端子組合せ確定部16は、端子組合せポイント指定部15から与えられる情報に基づいて、端子組合せガイドモード終了イベントが発生したか否かを判断し、端子組合せガイドモード終了イベントが発生したと判断した場合は全ての処理手順を終了し、端子組合せガイドモード終了イベントが発生していないと判断した場合はステップg3のイベント待ち状態に戻る。
ステップg7では、端子間編集処理部17は、ステップg5において確定された端子の組合せに基づいて、端子間の結線状態、具体的には端子間が未結線であるか否かを判断し、未結線であると判断した場合は、ステップg8に移行し、端子間が未結線ではない、すなわち結線済みであると判断した場合は、ステップg9に移行する。
ステップg8では、端子間編集処理部17は、表示管理部13を介して部品データ格納部14から、表示装置6の表示画面内の回路図編集画面に表示する回路部品の配置位置座標を取得し、確定された端子間を結線する結線イメージ部品を作成する。結線イメージ部品を作成すると、ステップg10に移行する。ステップg9では、端子間編集処理部17は、確定された端子間にある線を強調する結線強調部品を作成する。結線強調部品を作成すると、ステップg10に移行する。
ステップg10では、表示管理部13は、ステップg8またはステップg9において作成した部品、すなわちステップg8で作成された結線イメージ部品またはステップg9で作成された結線強調部品を表示装置6の表示画面に表示する表示処理を行う。結線強調部品は、確定された端子間にある線に重畳して、または線に代えて表示される。ステップg10の表示処理を終了した後は、図38に示すフローチャートのステップg11に移行する。
ステップg11では、回路図編集装置は、再びイベントの待ち状態に入り、ステップg12に移行する。ステップg12では、端子組合せ確定部16は、端子組合せポイント指定部15から与えられる情報に基づいて、端子組合せポイントが指定される端子組合せポイント指定イベントが発生したか否かを判断する。端子組合せポイント指定イベントが発生したと判断した場合はステップg13に移行し、端子組合せポイント指定イベントが発生していないと判断した場合はステップg16に移行する。
ステップg13では、端子間編集処理部17は、指定された端子組合せポイントに対応する端子間に表示されている部品が、結線イメージ部品であるか否かを判断し、結線イメージ部品であると判断した場合は、ステップg14に移行し、結線イメージ部品ではない、すなわち結線強調部品であると判断した場合は、ステップg15に移行する。
ステップg14では、端子間編集処理部17は、表示管理部13を介して部品データ格納部14から、表示する回路部品の配置位置座標を取得し、指定された端子組合せポイントに対応する端子間の結線部品を作成する。結線部品を作成すると、ステップg19に移行する。
ステップg15では、端子間編集処理部17は、指定された端子組合せポイントに対応する端子間に表示されている結線部品である線を選択するとともに、選択されている状態を表す表示部品を作成する。端子間の線を選択し、表示部品を作成すると、ステップg19に移行する。
ステップg16では、端子組合せ確定部16は、端子組合せポイント指定部15から与えられる情報に基づいて、端子組合せガイドモード終了イベントが発生したか否かを判断し、端子組合せガイドモード終了イベントが発生したと判断した場合は全ての処理手順を終了し、端子組合せガイドモード終了イベントが発生していないと判断した場合はステップg17に移行する。
ステップg17では、端子組合せ確定部16は、端子組合せポイント指定部15から与えられる情報に基づいて、端子組合せポイントに当てられていたフォーカスが解除される端子組合せポイントフォーカス解除イベントが発生したか否かを判断する。端子組合せポイントフォーカス解除イベントが発生したと判断した場合は、ステップg18に移行し、端子組合せポイントフォーカス解除イベントが発生していないと判断した場合は、ステップg11のイベントの待ち状態に戻り、前述の処理を繰返す。
ステップg18では、表示管理部13は、フォーカスが当てられていた端子組合せポイントに対応する端子間に表示している部品、すなわち図37のステップg8で作成した結線イメージ部品、または図37のステップg9で作成した結線強調部品を表示画面内の回路図編集シートから削除する。結線イメージ部品または結線強調部品を削除すると、ステップg19に移行する。
ステップg19では、表示管理部13は、ステップg14またはステップg15において作成した部品、すなわち結線部品または表示部品を表示装置6の表示画面内の回路図編集シートに表示する表示処理を行う。ステップg19の表示処理を終了した後は、図37のステップg3のイベントの待ち状態に戻り、前述の処理を繰返す。以上のように本実施の形態では、図37のステップg3〜ステップg10および図38のステップg11〜ステップg19の処理を、端子組合せガイドモードがオフに設定されるまで繰返し行う。
次に、ユーザによる回路図編集装置の操作について説明する。まず、ユーザが、前述の図17に示す回路図編集画面90において、前述の図18に示すように回路図編集シート93にFB101〜103を入力し、モード切替手段92を操作して回路図編集装置を端子組合せガイドモードへ移行させたとすると、第1の実施の形態と同様に、前述の図19に示すように端子組合せガイド104〜106,110〜116,120〜126,130〜136が表示される。このとき、本実施の形態の回路図編集装置は、図37のステップg1〜ステップg3の各処理を実行している。
次に、ユーザが、マウスおよびキーボードなどの入力装置5によって、任意の端子組合せポイント111〜116,121〜126,131〜136にフォーカスを当てると、フォーカスの当たっている端子組合せポイントに対応した端子間に結線がない場合は、結線のイメージが表示される。また、フォーカスの当たっている端子組合せポイントに対応した端子間に結線がある場合は、その結線が強調表示される。ここで、「フォーカスを当てる」とは、たとえば、マウスポインタを端子組合せポイント付近に固定した状態にすること、またはキーボードによって端子組合せポイントを選択した状態にすることをいう。このとき、本実施の形態の回路図編集装置は、図37のステップg4〜ステップg10および図38のステップg11の各処理を実行している。
次に、任意の端子組合せポイントにフォーカスを当てた状態で、ユーザが、その端子組合せポイントを確定すると、フォーカスの当たっている端子組合せポイントに対応する端子間に結線がない場合は、前述の図20に示すように結線部品107が表示される。また、フォーカスの当たっている端子組合せポイントに対応する端子間に結線がある場合は、その結線が選択された状態となる。また、ユーザが、任意の端子組合せポイントに対するフォーカスを解除すると、フォーカスを当てる前と同じ表示に戻る。このとき、本実施の形態の回路図編集装置は、図38のステップg12〜ステップg19の各処理を実行している。
ここで、マウスによって端子組合せポイントにフォーカスを当てる場合のユーザの操作について説明する。図39は、マウスによってフォーカスを当てる場合の結線イメージの表示状態の一例を示す図である。マウスによって端子組合せポイントにフォーカスを当てる場合、ユーザは、マウスポインタ171を、任意の端子組合せポイント付近へ移動させる。たとえば、マウスポインタ117を、第1FB101付近の位置から、第1FB101の出力端子101cと第3FB103の第1入力端子103aとに対応する端子組合せポイント113付近の位置まで移動させると、その端子組合せポイント113にフォーカスが当たる。
図39に示す例では、フォーカスが当たった端子組合せポイント113に対応する端子間、すなわち第1FB101の出力端子101cと第3FB103の第1入力端子103aとの間は結線されていないので、フォーカスを当てることによって、それらの端子101c,103a間に結線イメージ170が表示される。図39に示す例では、斜線のハッチングが施された太線の結線イメージ170が表示される。このとき、本実施の形態の回路図編集装置は、図37のステップg4〜ステップg8およびステップg10の各処理を実行している。
図39に示すように、端子組合せポイント113にフォーカスが当たっている状態で、ユーザが、その端子組合せポイント113を確定すると、その端子組合せポイント113に対応する端子間101c,103aが結線され、前述の図20に示すように、それらの端子間101c,103aに結線部品107が表示される。このとき、本実施の形態の回路図編集装置は、図38のステップg12、ステップg13、ステップg14、ステップg19の各処理を実行している。端子組合せポイントを確定するときの操作方法は、前述の第1の実施の形態と同様である。
図40は、マウスによって端子組合せポイントにフォーカスを当てる場合のフォーカスを解除した状態の一例を示す図である。図39に示すように、端子組合せポイント113にフォーカスが当たっている状態で、ユーザが、マウスポインタ171を、その端子組合せポイント113の位置から、たとえば第1FB101付近の位置へ移動させると、その端子組合せポイント113に対するフォーカスが解除され、図40に示すように、結線イメージ170が表示されなくなり、フォーカスを当てる前と同じように表示される。このとき、本実施の形態の回路図編集装置は、図38のステップg12、ステップg16〜ステップg18、ステップg19の各処理を実行している。
図41は、マウスによってフォーカスを当てる場合の結線の強調表示状態の一例を示す図である。前述の図20に示すように、結線部品107が表示された端子101c,103a間に対応する端子組合せポイント113の位置にマウスポインタ117を配置してフォーカスを当てると、図41に示すように、その結線部品107が強調表示される。具体的には、フォーカスが当てられた端子組合せポイントに対応する結線部品107に重畳して、結線強調部品172を表示することで、その結線部品107が強調表示される。このとき、本実施の形態の回路図編集装置は、図37のステップg4〜ステップg7、ステップg9およびステップg10の各処理を実行している。
図41に示すように結線部品107が結線強調部品172で強調表示されている状態で、ユーザが、その結線部品107に対応する端子組合せポイント113を確定すると、その結線部品107が選択された状態となり、結線強調部品172に代えて、選択状態を表す表示部品が結線部品107に重畳して表示される。このとき、本実施の形態の回路図編集装置は、図38のステップg12、ステップg13、ステップg15およびステップg19の各処理を実行している。
図42は、マウスによる端子組合せポイントに対するフォーカスを解除した状態の一例を示す図である。図41に示すように結線部品107が結線強調部品172で強調表示されている状態で、ユーザが、マウスポインタ171を、その結線部品107に対応する端子組合せポイント113の位置から、たとえば第1FB101付近の位置へ移動させると、その端子組合せポイント113に対するフォーカスが解除され、図42に示すように、結線部品107は強調表示されなくなり、フォーカスを当てる前と同じように表示される。このとき、本実施の形態の回路図編集装置は、図38のステップg12、ステップg16〜ステップg18、ステップg19の各処理を実行している。
次に、キーボードによって端子組合せポイントにフォーカスを当てる場合のユーザの操作について説明する。図43は、キーボードによってフォーカスを当てる場合の結線イメージの表示状態の一例を示す図である。キーボードによって端子組合せポイントにフォーカスを当てる場合、ユーザは、たとえばキーボードのカーソルキーなどを用いて、フォーカスポインタ173を、任意の端子組合せポイントの位置へ移動させる。図43に示す例では、フォーカスポインタ173は、端子組合せポイントを囲むように表示される矩形状の枠によって実現される。
たとえば図43に示すように、第1FB101の出力端子101cと第3FB103の第1入力端子103aとに対応する端子組合せポイント113の位置にフォーカスポインタ173を移動させると、その端子組合せポイント113にフォーカスが当たる。図43に示す例では、フォーカスポインタ173の位置の端子組合せポイント113に対応する端子間101c,103aは結線されていないので、フォーカスポインタ173でフォーカスを当てることによって、それらの端子間101c,103aに結線イメージ170が表示される。このとき、本実施の形態の回路図編集装置は、図37のステップg4〜ステップg8、ステップg10および図38のステップg11の各処理を実行している。
図43に示すように結線イメージ170が表示されている状態で、ユーザが、その結線イメージ170に対応する端子組合せポイント113を確定すると、その組合せポイント113に対応する端子101c,103a間が結線され、前述の図20に示すように、それらの端子101c,103a間に結線部品107が表示される。このとき、本実施の形態の回路図編集装置は、図38のステップg12、ステップg13、ステップg14およびステップg19の各処理を実行している。端子組合せポイントを確定する方法は、前述の第1の実施の形態と同様である。
図44は、キーボードによって端子組合せポイントにフォーカスを当てる場合の結線イメージの表示状態の他の例を示す図である。図43に示すように結線イメージ170が表示されている状態から、ユーザがフォーカスポインタ173を移動させて、他の端子組合せポイント114にフォーカスを移動させると、図44に示すように、元々結線イメージ170が表示されていた端子101c,103a間には結線イメージ170は表示されなくなる。それに代わって、図44に示すように、移動後のフォーカスポインタ173の位置の端子組合せポイント114に対応する端子101c,103b間に、新たな結線イメージ174が表示される。
このとき、本実施の形態の回路図編集装置は、図38のステップg12、ステップg16〜ステップg18およびステップg19の各処理を実行して、表示していた結線イメージ170を削除する。そして引き続き、図37のステップg3〜ステップg8およびステップg10の各処理を実行して、新たな結線イメージ174を表示させる。これは、キーボードによるフォーカスポインタ173の移動操作によって、結線イメージ170が表示されていた端子101c,103a間に対応する端子組合せポイント113に対する「端子組合せポイントフォーカス解除イベント」と、フォーカスポインタ173が移動される他の端子組合せポイント114に対する「端子組合せポイントフォーカスイベント」との2つのイベントが連続で発生するためである。
図45は、キーボードによってフォーカスを当てる場合の結線の強調表示状態の一例を示す図である。前述の図20に示すように、結線部品107が表示された端子101c,103a間に対応する端子組合せポイント113の位置にフォーカスポインタ173を配置してフォーカスを当てると、図45に示すように、その結線部品107に重畳して、結線強調部品172が表示され、その結線部品107が強調表示される。このとき、本実施の形態の回路図編集装置は、図37のステップg4〜ステップg7、ステップg9、ステップg10および図38のステップg11の各処理を実行している。
図45に示すように結線部品107が結線強調部品172で強調表示されている状態で、ユーザが、その結線部品107に対応する端子組合せポイント113を確定すると、その結線部品107が選択された状態となり、結線強調部品172に代えて、選択状態を表す表示部品が結線部品107に重畳して表示される。このとき、本実施の形態の回路図編集装置は、図38のステップg12、ステップg13、ステップg15およびステップg19の各処理を実行している。
図46は、キーボードによって端子組合せポイントにフォーカスを当てる場合の結線イメージの表示状態の他の例を示す図である。図45に示すように結線が結線強調部品172で強調表示されている状態から、ユーザがフォーカスポインタ173を移動させることによって、他の端子組合せポイント114へフォーカスを移動させると、図46に示すように、結線強調部品172が削除され、結線部品107は強調表示されなくなる。それに代わって、移動後のフォーカスポインタ173の位置の端子組合せポイント114に対応する端子101c,103b間に、結線イメージ174が表示される。このとき、本実施の形態の回路図編集装置は、図38のステップg12、ステップg16〜ステップg18およびステップg19の各処理を実行して、結線強調部品172を削除する。そして引き続き、図37のステップg3〜ステップg8およびステップg10の各処理を実行して、結線イメージ174を表示させる。
図46に示すように、1つの起点端子101cに対して、結線部品107と、その結線部品107とは異なる結線イメージ174とが表示されている場合に、結線イメージ174に対応する端子組合せポイント114をユーザが確定すると、先に表示されていた結線部品107が削除され、結線イメージ174に対応する端子101c,103b間に新たに結線部品が表示される。このとき、先に表示されていた結線部品107を削除せずに、確定された端子組合せポイント114に対応する端子101c,103b間の結線イメージ174を削除して、後から他の端子組合せポイントを指定した場合に、その操作を無効にするようにしてもよい。あるいは、1つの起点端子から2つの終点端子への結線があり得る場合には、先に指定された端子組合せポイントと後から指定された端子組合せポイントとのどちらも有効として、先に表示されていた結線部品107と結線イメージ174に対応する端子101c,103b間の結線部品との両方を表示させてもよい。このように、起点端子に対して、結線されている終点端子とは異なる端子組合せポイントが指定された場合、本実施の形態のように後から指定された端子組合せポイントを有効にしてもよく、または、後から指定された端子組合せポイントを無効にしてもよく、あるいは、両方を有効にしてもよい。
以上のようにして所望の編集が終了した場合は、ユーザは、再度、モード切替手段92を用いて、端子組合せガイドモードを終了させ、標準モードに切替える。端子組合せガイドモードが終了すると、端子組合せガイドは表示されなくなり、前述の図21に示すように、FB101〜103およびFB101〜103の端子間を接続する結線部品107のみが表示される。
以上のように本実施の形態によれば、端子組合せポイントのうちの1つが、ユーザによって指定される前の予備指定状態、具体的にはフォーカスが当てられている状態になると、フォーカスが当てられている端子組合せポイントに対応する起点端子と終点端子との組合せが端子組合せ確定部16によって確定される。この確定された組合せの起点端子と終点端子との間が未結線である場合、その起点端子と終点端子との間を結線したときの線のイメージを表す結線イメージが端子間編集処理部17によって回路図内に表示される。このようにユーザによって端子組合せポイントが指定される前に、その端子組合せポイントに対応する線の結線イメージを表示することによって、その端子組合せポイントを選択した場合の処理結果をユーザが事前に把握することができるので、選択のミスを減らすことができる。
また本実施の形態では、フォーカスが当てられている端子組合せポイントに対応する起点端子と終点端子との間が結線済みである場合、その起点端子と終点端子との間の結線部品が強調表示される。これによって、選択のミスを減らすことができるので、たとえば、必要な線を誤って削除してしまうことを防ぐことができる。
本実施の形態では、結線された端子間に対応する端子組合せポイントにフォーカスが当てられた場合、フォーカスが当てられた端子組合せポイントに対応する起点端子と終点端子との間に表示されている結線部品は、その結線部品に重畳して結線強調部品を表示することで強調表示される。強調表示の方法は、これに限定されるものではなく、たとえば結線部品を、色を変えて表示するようにしてもよい。
また本実施の形態では、端子組合せポイントは、回路図内に格子状に配置されるので、図39〜図42に示すようにマウスによって指定されてもよく、図43〜図46に示すようにキーボードによって指定されてもよい。このように本実施の状態では、キーボードを用いて端子組合せポイントを指定することができるので、所望の端子組合せポイントを容易に予備指定状態、すなわちフォーカスが当てられている状態にすることができる。したがって、結線イメージを表示させたい端子間および編集したい結線済みの線を容易に選択することができるので、編集を容易に行うことができる。
<第4の実施の形態>
図47は、本発明の第4の実施の形態である回路図編集装置10Bの機能的な構成を示すブロック図である。本発明の第4の実施の形態の回路図編集装置10Bは、前述の第1の実施の形態の回路図編集装置10と構成が類似しているので、異なる部分についてのみ説明し、対応する部分については同一の参照符を付して、共通する説明を省略する。また、本発明の第4の実施の形態である回路図編集装置のハードウェアの構成は、前述の第1の実施の形態の回路図編集装置10のハードウェアの構成と同一であるので、図示および共通する説明を省略する。本実施の形態の回路図編集装置10Bは、起点端子のデータ型および終点端子のデータ型を判定し、データ型が一致する場合と一致しない場合とで、端子組合せポイントの表示方法を変える点が、前述の第1の実施の形態の回路図編集装置10と異なる。ここで、「データ型」とは、データの種別およびサイズなどを示す情報であり、たとえば整数型およびビット型がある。
本実施の形態の回路図編集装置10Bは、前述の第1の実施の形態の回路図編集装置10の構成に加えて、データ型判定部19をさらに備えている。データ型判定部19は、データ型判定手段に相当する。本実施の形態では、端子組合せガイド部品作成部12およびデータ型判定部19が、ガイド手段に相当する。また本実施の形態では、端子組合せ情報作成部11は、表示管理部13を介して、部品データ格納部14から、既に配置されている回路部品に属する端子の配置位置座標とともに、データ型を取得し、データ型を含む端子組合せ情報を作成する。
データ型判定部19は、端子組合せガイド部品作成部12と接続されている。端子組合せガイド部品作成部12は、端子組合せ情報作成部11から与えられる端子組合せ情報をデータ型判定部19に与える。データ型判定部19は、端子組合せガイド部品作成部12から与えられる端子組合せ情報に基づいて、端子間のデータ型が一致するか否かの判定を行い、判定結果を端子組合せガイド部品作成部12に与える。端子組合せガイド部品作成部12は、データ型判定部19から与えられる判定結果に基づいて、端子組合せ情報作成部11から与えられる端子組合せ情報を用いて、表示するガイド部品を作成し、作成した端子組合せガイド部品を表示管理部13に与える。
PC1を端子組合せ情報作成部11、端子組合せガイド部品作成部12、表示管理部13、部品データ格納部14、端子組合せポイント指定部15、端子組合せ確定部16、端子間編集処理部17、端子組合せ情報格納部18およびデータ型判定部19として機能させるためのプログラムである回路図編集プログラムは、外部記憶装置4に記憶されており、CPU2によって主記憶装置3上に展開され、実行される。CPU2が前記回路図編集プログラムを実行することによって、PC1は、回路図編集装置10Bを構成する端子組合せ情報作成部11、端子組合せガイド部品作成部12、表示管理部13、部品データ格納部14、端子組合せポイント指定部15、端子組合せ確定部16、端子間編集処理部17、端子組合せ情報格納部18およびデータ型判定部19として機能する。
図48は、回路部品の端子間の編集処理に関する回路図編集装置10Bの処理手順を示すフローチャートである。図48に示すフローチャートにおける各ステップの処理は、端子組合せ情報作成部11、端子組合せガイド部品作成部12、表示管理部13、端子組合せポイント指定部15、端子組合せ確定部16、端子間編集処理部17およびデータ型判定部19によって処理される。図48に示すフローチャートの処理は、ユーザによって、表示装置6の表示画面内の回路図編集画面に回路部品が配置された後、端子組合せガイドモードが選択されると開始され、ステップh1に移行する。ステップh1、ステップh3およびステップh4の各処理は、前述の図8のステップa1、ステップa3およびステップa4の各処理と同一であり、ステップh6〜ステップh11の各処理は、前述の図8のステップa6、ステップa5およびステップa7〜ステップa10の各処理と同一であるので、ステップh1、ステップh3、ステップh4およびステップh6〜ステップh11の各処理の説明を省略する。
ステップh5では、データ型判定部19は、端子組合せガイド部品作成部12から与えられる端子組合せ情報に基づいて、指定された端子組合せポイントに対応する起点端子のデータ型と終点端子のデータ型とが一致しているか否かを判定し、起点端子のデータ型と終点端子のデータ型とが一致していると判定した場合は、ステップh7に移行し、起点端子のデータ型と終点端子のデータ型とが一致していないと判定した場合は、ステップh3のイベント待ち状態に戻る。
このように本実施の形態では、ステップh5において起点端子のデータ型と終点端子のデータ型とが一致しているか否かを判定し、一致しない場合は、ステップh7には移行せずにステップh3のイベント待ち状態に戻るように構成しているが、このような構成に必ずしも限定されない。本発明の他の実施の形態では、ステップh5を設けずに、ステップh4において端子組合せポイント指定イベントが発生したと判断した場合は、起点端子のデータ型と終点端子のデータ型とが一致するか否かに関わらず、ステップh4からステップh7に直接移行するように構成してもよい。
図49は、端子組合せガイドの配置・表示処理に関する回路図編集装置10Bの処理手順を示すフローチャートである。図49に示すフローチャートにおける各ステップの処理は、端子組合せ情報作成部11、端子組合せガイド部品作成部12および表示管理部13によって処理される。図49に示すフローチャートの処理は、図48のステップh1において、端子組合せガイドモードがオンに設定されて、ステップh2に移行すると開始され、ステップi1に移行する。ステップi1およびステップi4の各処理は、前述の図10のステップb1およびステップb4の各処理と同一であるので、ステップi1およびステップi4の各処理の説明を省略する。
ステップi1において終点端子座標調整処理が終了すると、ステップi2に移行する。ステップi2では、端子組合せ情報作成部11は、データ型付き端子組合せ情報作成・格納処理を行う。データ型付き端子組合せ情報作成・格納処理において、端子組合せ情報作成部11は、端子組合せ情報作成処理として、端子組合せポイントと、各回路部品の入力端子および出力端子と、各端子のデータ型とを関連付けた情報(以下「データ型付き端子組合せ情報」という)を作成する。端子組合せ情報作成部11は、データ型付き端子組合せ情報の作成後、端子組合せ情報格納処理として、作成したデータ型付き端子組合せ情報を端子組合せガイド部品作成部12に与えるとともに、端子組合せ情報格納部18に格納する。データ型付き端子組合せ情報作成・格納処理を終了すると、ステップi3に移行する。データ型付き端子組合せ情報作成・格納処理の詳細については後述する。
ステップi3では、端子組合せガイド部品作成部12は、データ型付き端子組合せガイド部品作成処理を行う。データ型付き端子組合せガイド部品作成処理では、端子組合せガイド部品作成部12は、ステップi2で作成されて端子組合せ情報作成部11から与えられたデータ型付き端子組合せ情報をデータ型判定部19に与えて各端子のデータ型を判定させ、その判定結果とデータ型付き端子組合せ情報とに基づいて、表示する端子組合せポイントおよび補助線などのデータ型付き端子組合せガイドの各部品を作成する。データ型付き端子組合せガイド部品作成処理の詳細については後述する。データ型付き端子組合せガイド部品作成処理が終了すると、ステップi4に移行する。ステップi4において、表示管理部13は、ステップi3で作成されたデータ型付き端子組合せガイドの各部品の表示処理を行う。
図50は、データ型付き端子組合せ情報作成・格納処理に関する回路図編集装置10Bの処理手順を示すフローチャートである。図51は、本発明の第4の実施の形態における回路部品の配置状態の一例を示す図である。図52は、図50に示す配置状態の回路部品の起点端子関連情報テーブルを示す図であり、図53は、図50に示す配置状態の回路部品の終点端子関連情報テーブルを示す図である。図52および図53において、「type」はデータ型を示す。たとえば、「INT」は、データ型が整数型であることを示し、「BIT」は、データ型がビット型であることを示す。
図50に示すフローチャートにおける各ステップの処理は、端子組合せ情報作成部11によって処理される。図50に示すフローチャートの処理は、図49のステップi1における終点端子座標調整処理が終了して、ステップi2に移行すると開始され、ステップj1に移行する。ステップj2、ステップj4、ステップj5およびステップj7の各処理は、前述の図15のステップc2、ステップc4、ステップc5およびステップc7の各処理と同一であるので、ステップj2、ステップj4、ステップj5およびステップj7の各処理の説明を省略する。
ステップj1では、端子組合せ情報作成部11は、表示管理部13を介して、部品データ格納部14から、表示する回路部品に属する端子の情報として、端子の配置位置の座標とともにデータ型を取得し、起点端子および終点端子に対して、それぞれ、データ型を関連付けた座標の一覧を作成する。一覧を作成すると、ステップj2に移行する。ステップj2において端子組合せポイントのx座標を決定すると、ステップj3に移行する。
ステップj3では、端子組合せ情報作成部11は、ステップj2で決定した端子組合せポイントのx座標Pxと、その端子組合せポイントに対応する起点端子の座標Src(Sx,Sy)およびデータ型とを関連付けた起点端子関連情報(以下「データ型付き起点端子関連情報」という場合がある)を作成する。このデータ型付き起点端子関連情報をテーブル形式で表した例が、図52に示す起点端子関連情報テーブルである。データ型付き起点端子関連情報、たとえば図52に示す起点端子関連情報テーブルを用いれば、端子組合せポイントのx座標Pxから、対応する起点端子の座標Src(Sx,Sy)およびデータ型を探索することが可能である。データ型付き起点端子関連情報を作成すると、ステップj4に移行する。
ステップj4において各終点端子のy座標を取得し、その後のステップj5において端子組合せポイントのy座標に指定すると、ステップj6に移行する。ステップj6では、端子組合せ情報作成部11は、ステップj5で指定した端子組合せポイントのy座標Pyと、その端子組合せポイントに対応する終点端子の座標Dst(Dx,Dy)およびデータ型とを関連付けた終点端子関連情報(以下「データ型付き終点端子関連情報」という場合がある)を作成する。このデータ型付き終点端子関連情報をテーブル形式で表した例が、図53に示す終点端子関連情報テーブルである。このような終点端子関連情報、たとえば図53に示す終点端子関連情報テーブルを用いれば、端子組合せポイントのy座標Pyから、対応する終点端子の座標Dst(Dx,Dy)およびデータ型を探索することが可能である。終点端子関連情報を作成すると、ステップj7に移行する。
ステップj7において、ステップj3で作成したデータ型付き起点端子関連情報と、ステップj6で作成したデータ型付き終点端子関連情報とを端子組合せ情報(以下「データ型付き端子組合せ情報」という場合がある)として端子組合せ情報格納部18に格納するとともに、端子組合せガイド部品作成部12に与えると、全ての処理手順を終了し、図49に示すステップi3に移行する。
図54は、データ型付き端子組合せガイド部品作成処理に関する回路図編集装置10Bの処理手順を示すフローチャートである。図54に示すフローチャートにおける各ステップの処理は、端子組合せガイド部品作成部12およびデータ型判定部19によって処理される。図54に示すフローチャートの処理は、図49のステップi2のデータ型付き端子組合せ情報作成・格納処理が終了して、ステップi3に移行すると開始され、ステップk1に移行する。
ステップk1では、端子組合せガイド部品作成部12は、端子組合せ情報作成部11からデータ型付き端子組合せ情報を取得し、取得したデータ型付き端子組合せ情報をデータ型判定部19に与え、ステップk2に移行する。
ステップk2では、データ型判定部19は、端子組合せガイド部品作成部12から与えられるデータ型付き端子組合せ情報に基づいて、データ型判定処理を行う。データ型判定処理では、起点端子のデータ型と終点端子のデータ型とが一致するか否かの判定を行い、判定結果を端子組合せガイド部品作成部12に与える。ステップk2においてデータ型判定処理を終了すると、ステップk3に移行する。
ステップk3では、端子組合せガイド部品作成部12は、データ型判定部19から与えられるデータ型判定処理の判定結果と、ステップk1で取得したデータ型付き端子組合せ情報とに基づいて、端子組合せガイド部品作成処理を行う。端子組合せガイド部品作成処理では、端子組合せガイド部品作成部12は、表示する端子組合せポイントおよび補助線などの各部品を作成する。端子組合せガイド部品作成処理が終了すると、全ての処理手順を終了し、図49に示すステップi4に移行する。
図55は、データ型付き端子組合せ情報に基づいて作成される端子組合せガイドの一例を示す図である。図55に示す例では、回路部品として、第1FB181、第2FB182、第3FB183の3つのファンクションブロックが配置されている。図55では、第1FB181の第1入力端子181a、第2入力端子181bおよび出力端子181c、ならびに第3FB183の第1入力端子183aのデータ型が整数型(INT)であり、第2FB182の第1入力端子182a、第2入力端子182bおよび出力端子182c、ならびに第3FB183の第2入力端子183bおよび出力端子183cのデータ型がビット型(BIT)である場合を示す。
本実施の形態では、図55に示すように、起点端子および終点端子の両端子のデータ型が一致している端子組合せポイント191,192,193,204,205,206,214,215,216)と、起点端子および終点端子の両端子のデータ型が一致していない端子組合せポイント194,195,196,201,202,203,211,212,213とは、異なる図形で表示される。図55に示す例では、データ型が一致している端子組合せポイント191,192,193,204,205,206,214,215,216は図形「×」で表され、データ型が一致していない端子組合せポイント194,195,196,201,202,203,211,212,213は「黒塗りの□」で表されている。前述の図54に示すステップk3において、端子組合せガイド部品作成部12は、データ型が一致する端子組合せポイントと、データ型が一致しない端子組合せポイントとについて、端子組合せポイントを表す部品として、異なる図形で表される部品を作成する。
このように本実施の形態では、回路部品の各端子のデータ型を判定し、データ型が一致する端子組合せポイントと、データ型が一致しない端子組合せポイントとで表示を変えている。すなわち本実施の形態では、データ型が一致する起点端子および終点端子に対応する端子組合せポイントと、データ型が一致しない起点端子および終点端子に対応する端子組合せポイントとを異なる表示態様で表示する。これによって、端子間のデータ型判定の手間を軽減することができる。
本実施の形態において、回路図編集画面に配置される回路部品の各端子のデータ型は、たとえば、各端子のデータ型が定められた回路部品のテンプレートを複数種類準備しておき、それらの中から所望のテンプレートをユーザに選択させて、回路図編集シートに配置させることによって、部品データ格納部14に入力することができる。また、たとえばユーザがマウスポインタを端子に合わせてクリックすることで、その端子が取り得るデータ型が順次表示画面上に表示されるようにしておき、そのデータ型の中から所望のデータ型をユーザに選択させることによって、部品データ格納部14に各端子のデータ型を入力するように構成してもよい。
以上のように本実施の形態では、データ型が一致する端子組合せポイントと、データ型が一致しない端子組合せポイントとを異なる図形で表示するが、これに限定されず、たとえばデータ型が一致していない端子組合せポイントを、ユーザが指定できないようにしてもよい。また、データ型が一致していない端子組合せポイントを非表示にしてもよい。これらによっても、端子間のデータ型判定の手間を軽減することができる。
また本実施の形態では、データ型が一致するか否かを判定材料としているが、本発明の他の実施の形態では、起点端子と終点端子との間が結線可能か否かを判定材料としてもよい。
本発明の実施の他の形態は、コンピュータを、端子組合せガイド部品作成部12、端子組合せ確定部16、端子間編集処理部17および端子組合せ情報格納部18として、より詳細には、端子組合せ情報作成部11、端子組合せガイド部品作成部12、表示管理部13、部品データ格納部14、端子組合せポイント指定部15、端子組合せ確定部16、端子間編集処理部17および端子組合せ情報格納部18として機能させるための回路図編集プログラムである。
このような回路図編集プログラムをコンピュータによって読取らせてそのコンピュータで実行させることによって、コンピュータを、前述の端子組合せガイド部品作成部12、端子組合せ確定部16、端子間編集処理部17および端子組合せ情報格納部18として、より詳細には、端子組合せ情報作成部11、端子組合せガイド部品作成部12、表示管理部13、部品データ格納部14、端子組合せポイント指定部15、端子組合せ確定部16、端子間編集処理部17および端子組合せ情報格納部18として機能させることができる。これによって、前述の第1〜第3の実施の形態の回路図編集装置と同様の効果を達成することができる。
また本発明の実施のさらに他の形態は、コンピュータを、端子組合せガイド部品作成部12、端子組合せ確定部16、端子間編集処理部17、端子組合せ情報格納部18およびデータ判定部19として、より詳細には、端子組合せ情報作成部11、端子組合せガイド部品作成部12、表示管理部13、部品データ格納部14、端子組合せポイント指定部15、端子組合せ確定部16、端子間編集処理部17、端子組合せ情報格納部18およびデータ判定部19として機能させるための回路図編集プログラムである。
このような回路図編集プログラムをコンピュータによって読取らせてそのコンピュータで実行させることによって、コンピュータを、前述の端子組合せガイド部品作成部12、端子組合せ確定部16、端子間編集処理部17および端子組合せ情報格納部18として、より詳細には、端子組合せ情報作成部11、端子組合せガイド部品作成部12、表示管理部13、部品データ格納部14、端子組合せポイント指定部15、端子組合せ確定部16、端子間編集処理部17、端子組合せ情報格納部18およびデータ判定部19として機能させることができる。これによって、前述の第4の実施の形態の回路図編集装置10Bと同様の効果を達成することができる。