JP5183400B2 - アルミニウム及びアルミニウム合金用アルカリ性洗浄水の生成方法とその生成装置 - Google Patents

アルミニウム及びアルミニウム合金用アルカリ性洗浄水の生成方法とその生成装置 Download PDF

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Description

本発明は、アルミニウム及びアルミニウム合金の洗浄に使用して好適なアルカリ性洗浄水の生成方法とその生成装置に関するものである。
近年、アルカリ性電解水による機械、電気、光学部品等における脱脂を目的とした洗浄が、従来の有機溶剤に代わる新しい洗浄方法として見直されている。しかし、アルカリ性電解水によるアルミニウム及びアルミニウム合金の洗浄に於いては、腐食が発生する欠点があった。
そこで、特許文献1に記載の「アルカリ性洗浄用電解水」が本出願人によって開発された。この特許文献1に記載の電解水は、水道水又は純水から成る原水にメタ珪酸ナトリウム又はオルト珪酸ナトリウムを添加した被電解液を、陽陰両極間に隔膜が存在する有隔膜電解槽に供給して電気分解することによって、陰極側で生成されるアルカリ性洗浄用電解水である。
特開2006−150272号公報
しかしながら、オルト珪酸ナトリウムやメタ珪酸ナトリウムを使用する場合は、腐食防止効果を発揮するためにはこれ等を1質量%以上添加する必要がある(図3参照)。しかし、1質量%以上の添加剤を添加することは蒸発残留物が被洗浄物に付着するので、これを除去する為には別にリンス工程が必要に成る為、作業の繁雑化を招く問題があった。
そこで本発明の技術的課題は、洗浄後の腐食が少なく、また、洗浄効果を十分に発揮できると共に、洗浄後のリンス工程を不要にしたアルミニウム及びアルミニウム合金用アルカリ性洗浄水の生成方法とその生成装置を提供することである。
(1) 上記の技術的課題を解決するために、本発明の請求項1に係るアルミニウム及びアルミニウム合金用アルカリ性洗浄水の生成方法は、原水に対してアルカリ性電解質と、アルカリ性電解質である水ガラスの双方を添加して被電解液と成し、この被電解液を電解槽に供給して電気分解を行うことにより、電解槽の陰極室側にて生成されアルカリ性洗浄水の生成方法であって、 前記アルカリ電解質/水ガラスの質量混合比が0.3以上となるように原水に混合し、且つ、前記被電解液中に占める前記水ガラスの質量の比率が0.02〜0.2質量%であると共に、前記アルカリ性電解質が、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、或いは、水酸化ナトリウムのいずれかであることを特徴としている。
(2) また、本発明の請求項2に係るアルミニウム及びアルミニウム合金用アルカリ性洗浄水の生成方法は、原水に対してアルカリ性電解質を添加した被電解液を電解槽の陽極室と陰極室の双方に向けて供給する一方、当該陰極室に供給される被電解液には、更にアルカリ性電解質である水ガラスを添加して電気分解を行うことにより、電解槽の陰極室側にて生成するアルカリ性洗浄水の生成方法であって、 前記アルカリ電解質/水ガラスの質量混合比が0.3以上となるように原水に混合し、且つ、前記被電解液中に占める前記水ガラスの質量の比率が0.02〜0.2質量%であると共に、前記アルカリ性電解質が、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、或いは、水酸化ナトリウムのいずれかであることを特徴としている。
) また、本発明の請求項に係るアルミニウム及びアルミニウム合金用アルカリ性洗浄水の生成装置は、アルミニウム又はアルミニウム合金を洗浄するための洗浄水を生成する生成装置であって、原水を電解槽に給水する給水路の途中に、原水の流量を調節する水量調節弁と、原水の流量を検知する流量検知センサを設け、この流量検知センサと上記電解槽の間を結ぶ上記給水路の途中には、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、或いは、水酸化ナトリウムのいずれかであるアルカリ性電解質及びアルカリ性電解質である水ガラスを収容した電解質容器体と、これ等の電解質を上記給水路に送り込むための電解質供給ポンプとを設けた電解質供給管を接続すると共に、上記水量調節弁と電解質供給ポンプの動作を制御する制御部に、上記流量検知センサによる原水の水量検知データに基づいて、上記水量調節弁と電解質供給ポンプを制御して、前記アルカリ電解質/水ガラスの質量混合比が0.3以上となるように原水に混合し、且つ、前記被電解液中に占める前記水ガラスの質量の比率が、0.02〜0.2質量%となるように調整する供給量調整手段が具備されていることを特徴としている。
) 更に、本発明の請求項に係るアルミニウム及びアルミニウム合金用アルカリ性洗浄水の生成装置は、アルミニウム及びアルミニウム合金を洗浄するための洗浄水を生成する生成装置であって、原水を電解槽に給水する給水路の途中に、原水の流量を調節する水量調節弁と、原水の流量を検知する流量検知センサを設け、この流量検知センサと上記電解槽の間を結ぶ上記給水路の途中には、アルカリ性電解質を収容した電解質容器体と、この電解質を上記給水管に送り込むための第1のポンプとを設けた電解質供給管を接続し、上記給水路を通して送られて来る炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、或いは、水酸化ナトリウムのいずれかであるアルカリ性電解質を添加して成る被電解液を、上記電解槽の陰極室と陽極室の夫々に送り込む分岐管のうち、陰極室に通じる一方の分岐管の途中に、アルカリ性電解質である水ガラスを収容した水ガラス容器体と、この容器体内の水ガラスを上記一方の分岐管に送り込むための第2のポンプとを設けた水ガラス供給管を接続すると共に、上記水量調節弁と第1及び第2の各ポンプの動作を制御する制御部に、上記流量検知センサによる原水の流量検知データに基づいて、上記水量調節弁と第1及び第2のポンプを制御して、前記アルカリ電解質/水ガラスの質量混合比が0.3以上となるように原水に混合し、且つ、前記被電解液中に占める前記水ガラスの質量の比率が、0.02〜0.2質量%となるように調整する供給量調整手段が具備されていることを特徴としている。
上記(1)〜(4)で述べた請求項1乃至4に係る各生成方法並びに生成装置によれば、原水に、アルカリ性の電解質と水ガラス(具体的には珪酸ソーダ/珪酸ナトリウムであって、SiO2とNa2Oの混合物)の双方を、その質量混合比が0.3以上となるように添加、混合して電気分解を行なうので、電解槽の陰極室からはpHが高く洗浄力の強い洗浄水が生成される。また、この様にして生成されるアルカリ性洗浄水は、アルミニウム又はアルミニウム合金の洗浄に対しては、水ガラスに含まれている二酸化珪素がアルミニウム又はアルミニウム合金の表面を覆うことが出来るので、腐食を少なくすることができる。
また、上記(1)〜(4)で述べた請求項1乃至4に係る生成方法並びに生成装置によれば、原水に、電解質と水ガラスの質量混合比が0.3以上になる様に添加したので、pHを11以上に維持することができる。(図5参照)
更に、上記(1)〜(4)で述べた請求項1乃至4に係る生成方法並びに生成装置によれば、電解質としての水ガラスは、被電解液中に於いて0.02〜0.2質量%で十分腐食防止効果を得ることができ、また、混合比が低いので蒸発残留物が洗浄物に付着することがほとんどない。(図6参照)
また、上記(1)〜(4)で述べた請求項1乃至4に係る生成方法並びに生成装置によれば、電解質として使用するアルカリ性の電解質として、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムの中から少なくとも1種を使用するため、電解槽の陰極室側で生成されたアルカリ性電解水はpHが高く、洗浄時にアルミニウム部品の加工時に使用した油脂などを良く落とすことができる。
上記()で述べた請求項に係る生成装置によれば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムのいずれかであるアルカリ性電解質と水ガラスを混合した(好ましくは1対1)被電解液を、容器に入れて電解槽の上流側のポンプに接続し、他方からは原水を取り込み、流量検知センサで流量を検出して、制御部がポンプから供給される被電解液の送量を見ながら水量調節弁を調整する。調整の範囲は、原水に対してアルカリ性電解質と水ガラスの合計質量%が設定値になる様に調整して、電解槽の陰極室に対して生成に適した質量%の被電解液を供給することができるものであって、原水の流量が変動しても水量調節弁が水量を一定に調整するため、被電解液中のアルカリ性電解質の濃度を一定に維持することができる。
更に、上記()で述べた請求項に係る生成装置によれば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムのいずれかであるアルカリ性電解質を添加した被電解液を電解槽に供給する場合に、陽極室には原水にアルカリ性電解質のみを混合した被電解液を供給し、陰極室にはこの被電解液に更に水ガラスを追加混合して供給するため、陰極室に対して生成に適した質量%の被電解液を供給することができるだけではなく、不要な陽極水には水ガラスを混入させずに、水ガラスの効果をアルミニウム及びアルミニウム合金の洗浄のみに供与して、有効に使用することを可能にする。
以上述べた次第で、本発明に係るアルミニウム及びアルミニウム合金用アルカリ性洗浄水の生成方法とその生成装置によれば、pHが高くて洗浄力が強く、また、アルミニウムに対して優れた腐食防止効果を発揮でき、加工時等に付着した油脂等に対する洗浄効果も高く、更に、蒸発残留物がないのでリンス工程を不要にすると共に、水ガラスを有効に使用できる優れた経済性を備えたアルミニウム及びアルミニウム合金用のアルカリ性洗浄水を提供することができる。
以下に、上述した本発明に係るアルミニウム及びアルミニウム合金用アルカリ性洗浄水の生成方法とその生成装置の実施例を図面と共に説明すると、図1は前記請求項1と請求項に記載のアルカリ性洗浄水の生成方法とその装置が実施されているアルカリ性洗浄水生成装置の構成図を示し、図2は前記請求項2と請求項に記載のアルカリ性洗浄水の生成方法とその装置が実施されているアルカリ性洗浄水生成装置の構成図を示したものであって、これ等の図面において、符号1にて全体的に示したのは、内部を隔膜2によって陽極室1Aと陰極室1Bに仕切った有隔膜電解槽であって、3と4はこれ等陽極室1Aと陰極室1B内に挿入された各電極で、陽極室1A内では酸性電解水が生成され、陰極室1B内ではアルカリ性電解水が生成される仕組みに成っている。
11は水道水や純水等の原水を電解槽1に送り込む給水路としての給水管、12と13はこの給水管11の途中に設けた水量調節弁と流量検知センサ、15は例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、或いは、水酸化ナトリウムのいずれかから成るアルカリ性電解質を収容した電解室容器体(電解質タンク)であって、図1に示した装置の電解質容器体15には、上記のアルカリ性電解質に加えて、前述したアルカリ性電解質の水ガラスを添加した電解質が収容されているが、後述する図2に示した装置の電解質容器体15には、上述したアルカリ性電解質のみが収容されていて、ここにはアルカリ性電解質としての水ガラスは添加されていない。
16は上記電解質容器体15に収容されているアルカリ性電解質と水ガラスを、電解質供給管17を通して上記給水管11に送り込んで原水に添加する電解質供給ポンプ、5A,5Bはアルカリ性電解質と水ガラスが添加された原水(被電解水)を上記電解槽1の陽極室1Aと陰極室1Bに送り込む給水分岐管を示す。
更に図1と図2において、6Aと6Bは上記陽極室1Aと陰極室1Bで電気分解によって生成された陽極水と、本発明に係るアルカリ性洗浄水(陰極水)を取り出す集水管、7は上記各電極3,4に対して電力を供給する電源基板、8は両電極3,4に供給される電流量を可変可能にした電流可変回路、10は制御部としての制御基板を示す。
また、図2に示したアルカリ性洗浄水生成装置において、18は前述したアルカリ性電解質の水ガラスが収容されている第2の電解質容器体(電解質タンク)、19はこの電解質容器体18に収容されているアルカリ性電解質の水ガラスを、水ガラス供給管20を通して前記陰極室1Bに接続した一方の給水分岐管5Bに送り込む電解質供給用の第2のポンプであって、図2に示した実施例において、前記アルカリ性電解質のみを送る電解質供給ポンプ16が、請求項7に記載の第1ポンプを構成している。
上述した図1及び図2に示した各実施例において、制御基板10を構成するメモリ(図示省略)には、各流量検知センサ13による原水の水量検知データに基づいて、各水量調節弁12と電解質供給ポンプ16(図2の実施例では第1と第2のポンプ16と19)を制御して、上記原水に対して供給される上記アルカリ性電解質及び水ガラスの合計質量%が、予め設定されている設定値を維持するように調整するソフトウエアーが格納されている。
前述した特許文献1に記載の発明では、メタ珪酸ナトリウム又はオルト珪酸ナトリウムを電解質として電解し、陰極側に生成されたアルカリ性電解水を用いてアルミニウムを洗浄すると腐食が発生しない方法が開発された。しかし、この特許文献1の発明では、オルト珪酸ナトリウムやメタ珪酸ナトリウムを使用して、腐食防止効果を発揮するためには1質量%以上添加する必要があり、被洗浄物に蒸発残留物が付着する欠点があった。1質量%を目安とする理由は、各種物品を洗浄した場合に、蒸発残留物が1質量%以下であれば、洗浄後にこれらを除去しなくても各種用途に使用可能なことが分かっているからである。
そこで、本発明は蒸発残留物を被洗浄物に付着させない程度の電解質濃度である1質量%以下を維持することによって、蒸発残留物の除去に必要なリンス工程を不要とするものである。即ち、本発明で陰極室1B側のpHを上げる為に原水に添加するアルカリ性電解質は、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムの中から少なくとも1種である。本発明で言うアルカリ性電解質は上記の物質を指し、水ガラスとは区別し、やはりアルカリ性物質である水ガラスの双方を原水に添加し、被電解液となして電気分解を行ない、陰極室1B側に生成されたアルカリ性水でアルミニウム又はアルミニウム合金を洗浄するものである。
上記の水ガラスは、二酸化珪素と酸化ナトリウムのモル比が2以上の珪酸ナトリウム(表1:珪酸塩の規格表参照)であり、性質が同様の二酸化珪素と酸化カリウムのモル比が2以上の珪酸カリウムも本願に含むものとする。水ガラスが好適な理由は、前述の様にメタ珪酸ナトリウム又はオルト珪酸ナトリウムに比べて二酸化珪素の成分が多いので、その分防食効果が発揮できる点である。
〔表1〕
Figure 0005183400
上記のアルカリ性電解質に更に水ガラスを電解質として添加した被電解液を、電気分解して生成されたアルカリ性電解水を洗浄水として、アルミニウム又はアルミニウム合金を洗浄した場合、添加量が少量であっても、洗浄による腐食が極めて低いものであり、且つ洗浄力が良くて残留物が残らないことが分かった。
前記図1に示したアルカリ性洗浄水生成装置において、電解質容器体15に収容されている電解質と水ガラスを0.3対1以上の割合(1対1が好適であり、通常混合液を原水で2倍に希釈している)で混合した電解質は、予めビニール製の容器等に入れておいて供給するものである。
本発明に係るアルカリ性洗浄水の生成方法は、前記図1に示すように、アルカリ性電解質と水ガラスを混合した電解質を電解質容器体15に入れて、これを電解槽1の上流側の電解質供給ポンプ16に接続し、他方からは給水管11を通して原水を取り込み、流量検知センサ13で流量を検出し、被電解液が電解質供給ポンプ16から供給される送量を見ながら水量調節弁12を調整する。調整の範囲は原水に対して電解質と水ガラスの合計質量%が設定値になる様に希釈するものである。すなわち、水ガラスの質量%は0.02〜0.2質量%であり、電解質と水ガラスの質量混合比が、0.3以上であるから、合計で0.026〜1質量%になる。(1質量%は前述の様に上限である)生成に於ける他の構成は従来と同様である。
これに対して、前記図2に示すように、陽陰両極室1A,1Bに被電解液を供給して電解する生成装置の場合は、被電解液を電解槽1に供給する場合に、陽極室1Aには従来の電解質のみを添加した被電解液を供給し、陰極室1Bに対してのみ水ガラスを追加混合して供給するものである。この結果、不要な陽極水には水ガラスを混入させずに、水ガラスの効果をアルミニウムの洗浄のみに供与して有効に使える利点がある。
図3は、従来例であるメタ珪酸ナトリウムの濃度を変えて電気分解を行ない、陰極室1B側に生成された各種電解水を40℃に加熱して、表2に記載した純アルミニウムと各種アルミニウム合金を30分間浸漬した後の腐食による変色率を示したグラフである。この図から分かるようにメタ珪酸ナトリウムを電気分解して腐食を発生させないためには、被電解液を1%以上添加する必要があり、被洗浄物の表面に蒸発残留物が付着してしまい、リンス工程が必要になってしまう欠点があることを示したものである。(参考として、従来の一般的な電解水の電解質濃度は0.5質量%以下である)
〔表2〕
Figure 0005183400
図4は、各種の珪酸塩を使って電気分解したアルカリ性電解水を、40℃に加温して30分洗浄した後の変色率を示したグラフであり、いわゆる水ガラス(0.1%珪酸ナトリウム1号〜3号、及び0.1% 珪酸カリ1号)を用いることにより腐食が少ないことが分かる。洗浄後の試料を分析したところ変色率が15%以下であれば外観上問題ないことが分かった。尚、図3、図4の棒グラフに於いて、棒状のデータがない材質は、変色がほぼゼロに近いものである。
図5は、炭酸カリウムに対して水ガラスの混合比を変えて電解生成した陰極水のpHであり、前述の様に混合比が0.3以上であればpH11以上のアルカリ水が生成されることが分かる。
図6は、水ガラス3号を0.02質量%に希釈した例であり、図4と同様に温度は40℃に加温したものであるが洗浄時間が5分と短いが目標値の15%以下であり、水ガラスの添加質量%の下限値と判断した。(上限値は、上述の1%である)
前述した表1は、珪酸塩の規格表であり、二酸化珪素と酸化ナトリウムの項目は質量%であるが分子量がそれぞれ60,62で近似であり、これら(表)の比は、ほぼモル比と同様と言え、珪酸ナトリウム1号、2号、3号は、モル比が2,2.5,3となり、通常「水ガラス1号、2号、3号」と呼ばれているものであり、この中でも水ガラス1号が一番原水に溶解し易く安定していることが分かった。また、オルト珪酸ナトリウムとメタ珪酸ナトリウムのモル比は0.5と1である。
前述した表2は、実験に用いた純アルミニウムと代表的なアルミニウム合金の一覧表である。
本発明の実施例に係るアルカリ性洗浄水生成装置の構成図。 本発明の他の実施例に係るアルカリ性洗浄水生成装置の構成図。 メタ珪酸ナトリウム濃度とアルミニウムの変色率の関係を示したグラフ。 各種珪酸塩の電解水による洗浄後の変色率を示したグラフ。 炭酸カリウムに対して珪酸ナトリウム混合電解質とpHの関係を示したグラフ。 0.02%珪酸ナトリウム3号電解水による洗浄後の変色率を示したグラフ。
1 電解槽
1A 陽極室
1B 陰極室
2 隔膜
3,4 電極
5A,5B 給水分岐管
7 電源基板
8 電流可変回路
10 制御基板
11 給水管
12 水量調節弁
13 流量検知センサ
15 電解質容器体
16 電解質供給ポンプ(第1のポンプ)
17 電解質供給管
18 電解質容器体
19 電解質供給ポンプ(第2のポンプ)
20 水ガラス供給管

Claims (4)

  1. 原水に対してアルカリ性電解質と、アルカリ性電解質である水ガラスの双方を添加して被電解液と成し、この被電解液を電解槽に供給して電気分解を行うことにより、電解槽の陰極室側にて生成されアルカリ性洗浄水の生成方法であって、
    前記アルカリ電解質/水ガラスの質量混合比が0.3以上となるように原水に混合し、且つ、前記被電解液中に占める前記水ガラスの質量の比率が0.02〜0.2質量%であると共に、前記アルカリ性電解質が、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、或いは、水酸化ナトリウムのいずれかであることを特徴とするアルミニウム及びアルミニウム合金用アルカリ性洗浄水の生成方法。
  2. 原水に対してアルカリ性電解質を添加した被電解液を電解槽の陽極室と陰極室の双方に向けて供給する一方、当該陰極室に供給される被電解液には、更にアルカリ性電解質である水ガラスを添加して電気分解を行うことにより、電解槽の陰極室側にて生成されアルカリ性洗浄水の生成方法であって、
    前記アルカリ電解質/水ガラスの質量混合比が0.3以上となるように原水に混合し、且つ、前記被電解液中に占める前記水ガラスの質量の比率が0.02〜0.2質量%であると共に、前記アルカリ性電解質が、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、或いは、水酸化ナトリウムのいずれかであることを特徴とするアルミニウム及びアルミニウム合金用アルカリ性洗浄水の生成方法。
  3. アルミニウム又はアルミニウム合金を洗浄するための洗浄水を生成する生成装置であって、
    原水を電解槽に給水する給水路の途中に、原水の流量を調節する水量調節弁と、原水の流量を検知する流量検知センサを設け、この流量検知センサと上記電解槽の間を結ぶ上記給水路の途中には、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、或いは、水酸化ナトリウムのいずれかであるアルカリ性電解質及びアルカリ性電解質である水ガラスを収容した電解質容器体と、これ等の電解質を上記給水路に送り込むための電解質供給ポンプとを設けた電解質供給管を接続すると共に、
    上記水量調節弁と電解質供給ポンプの動作を制御する制御部に、上記流量検知センサによる原水の水量検知データに基づいて、上記水量調節弁と電解質供給ポンプを制御して、前記アルカリ電解質/水ガラスの質量混合比が0.3以上となるように原水に混合し、且つ、前記被電解液中に占める前記水ガラスの質量の比率が、0.02〜0.2質量%となるように調整する供給量調整手段が具備されていることを特徴とするアルミニウム及びアルミニウム合金用アルカリ性洗浄水の生成装置。
  4. アルミニウム及びアルミニウム合金を洗浄するための洗浄水を生成する生成装置であって、
    原水を電解槽に給水する給水路の途中に、原水の流量を調節する水量調節弁と、原水の流量を検知する流量検知センサを設け、この流量検知センサと上記電解槽の間を結ぶ上記給水路の途中には、アルカリ性電解質を収容した電解質容器体と、この電解質を上記給水管に送り込むための第1のポンプとを設けた電解質供給管を接続し、
    上記給水路を通して送られて来る原水に、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、或いは、水酸化ナトリウムのいずれかであるアルカリ性電解質を添加して成る被電解液を、上記電解槽の陰極室と陽極室の夫々に送り込む分岐管のうち、陰極室に通じる一方の分岐管の途中に、アルカリ性電解質である水ガラスを収容した水ガラス容器体と、この容器体内の水ガラスを上記一方の分岐管に送り込むための第2のポンプとを設けた水ガラス供給管を接続すると共に、
    上記水量調節弁と第1及び第2の各ポンプの動作を制御する制御部に、上記流量検知センサによる原水の流量検知データに基づいて、上記水量調節弁と第1及び第2のポンプを制御して、前記アルカリ電解質/水ガラスの質量混合比が0.3以上となるように原水に混合し、且つ、前記被電解液中に占める前記水ガラスの質量の比率が、0.02〜0.2質量%となるように調整する供給量調整手段が具備されていることを特徴とするアルミニウム及びアルミニウム合金用アルカリ性洗浄水の生成装置。
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