JP5183059B2 - 多列転がり軸受装置 - Google Patents

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Description

この発明は、複数の転がり軸受を並べて構成され、工作機械の主軸支持等に用いられる多列転がり軸受装置に関し、例えば定位置予圧方式、背面組み合わせ仕様に適用される多列転がり軸受装置に関する。
工作機械主軸では、加工能率を上げるため、ますます高速化の傾向にある。主軸の高速化に伴い、主軸軸受ではトルクと発熱量が増加する。そこで、これに対処するために、主軸軸受の潤滑には、ジェット潤滑やエアオイル潤滑が多く用いられている。
ジェット潤滑は、多量の油を軸受内に噴射し、軸受の潤滑と軸受の冷却を同時に行うものであるが、この潤滑法は、軸受を高速運転すると潤滑油の攪拌抵抗が大きくなることから(速度の二乗にほぼ比例)、軸受の動力損失が大きくなり、大容量の駆動モータが必要になる欠点がある。
また、エアオイル潤滑は、搬送エアに潤滑油を混合して油をノズルより軸受内に噴射するものであり、軸受内の油の攪拌抵抗を減じる対策として、内輪外径面に少量の油を付着させ、軌道部まで遠心力と表面張力を利用して給油するようにしたものが提案されている(例えば特許文献1)。
特開2001−012481号公報
従来のエアオイル潤滑を行う潤滑装置は、軸受冷却効果が殆どなく、超高速回転の用途では軸受の発熱の問題がある。このような冷却上の問題を解消し、超高速で回転する際に効果的な潤滑装置として、本出願人は、特願2004−303778号を提案した。この提案例のものを、例えば主軸フロント側(固定側)に、定位置予圧背面組み合わせで使用すると図11のようになる。
この多列転がり軸受装置は、外輪間座を軸受潤滑用間座58とし、この軸受潤滑用間座58のノズル59から、軸受内輪53の幅面の円周溝57に潤滑油を吐出し、その潤滑油を遠心力と表面張力とで、内輪53の外径面の斜面部53bに沿って内輪53の軌道面53aへ導くものである。また、この斜面部53bに隙間を介して被さる鍔状部61を設け、隙間から軌道面53aへ流れる潤滑油を案内するように構成している。
ノズル59から吐出された潤滑油のうち、前記微小隙間へ流入する流入分を除く残りの潤滑油は、運転により発熱している内輪の熱を持ち去り、潤滑油排出経路62を経て外部に排出される。潤滑油排出経路62の主要部は、軸受潤滑用間座58の内径面において、軸方向の鍔部61の突出側の半部で前記ノズル59の形成部を除いて大径とされた段差面58aと、軸方向の鍔部61突出側と反対側の半部で全周にわたってさらに大径とされた段差面58bに嵌合する断面コ字状の環状蓋部材60の内壁面と、内輪53の端面に接する内輪間座67の外径面とで囲まれる排油空間64、およびこの排油空間64を外部に連通させる排油路63等により構成される。排油路63は、軸受潤滑用間座58における前記ノズル59の形成部から円周方向に離れた位置に、軸受潤滑用間座58から前記環状蓋部材60に跨がって径方向に貫通して形成される。
しかし、図11の構成では、同図のように2つの転がり軸受52、52を定位置予圧背面組み合わせで使用する場合、各転がり軸受52に対応する一対の軸受潤滑用間座58,58が軸方向に並んで配置されることになる。この場合、一対の潤滑油排出経路62,62の間に、背面合わせに隣接する2つの環状蓋部材60,60が介在する構造となるため、各軸受潤滑用間座58の軸方向寸法が大きくなるばかりか、部品点数も多くなるという問題がある。
また、主軸用軸受では、高速性と剛性を両立させるため、数μmの範囲でアキシアル内部隙間を調整するが、上記構成の潤滑装置を組み込んだ転がり軸受を図1のように定位置予圧背面組み合わせで使用する場合、以下のようにアキシアル内部隙間の調整が難しいという問題がある。
すなわち、図11の構成の場合、左右の転がり軸受52,52の平面差に合わせて、内輪間座67または軸受潤滑用間座58,58の幅面を加工することでアキシル内部隙間を調整することになる。しかし、軸受潤滑用間座58はその一側面から軸方向に鍔部61が突出した形状であるため、幅面の加工が行い難い。そこで、内輪間座67の幅面を加工してアキシアル内部隙間を調整するが、その内部隙間を狙いよりも小さくし過ぎた場合は、内輪間座67を新たに製作するか、軸受潤滑用間座58の幅面を加工するしかない。
この発明の目的は、排油経路が確保できて軸受の冷却が可能となり、高速回転への適用が可能な構成でありながら、部品点数の削減および軸方向寸法の縮小が可能で、かつアキシアル内部隙間の調整が容易な多列転がり軸受装置を提供することである。
参考提案例の多列転がり軸受装置は、複数の転がり軸受を並べて構成されて主軸の前端側部分または後端側部分となる軸方向の一部を支持する多列転がり軸受装置において、隣合う転がり軸受の外輪間に中央外輪間座とこの中央外輪間座を挟む一対の軸受潤滑用間座とを介在させ、前記各軸受潤滑用間座は、対向する転がり軸受の内輪へ潤滑油を吐出するノズルおよびこのノズルよりも外径側に位置して内輪の外周に被さる鍔部を有し、前記中央外輪間座は両面に排油用凹部を有しこの排油用凹部と前記軸受潤滑用間座の側面との間で排油空間を形成するものとし、これら各排油空間は、前記隣合う各転がり軸受における前記ノズルから吐出された潤滑油が排出される空間にそれぞれ連通させたことを特徴とする。上記排油空間は外部に開放されて潤滑油を一次的に溜めるものであっても、また潤滑油を溜めたままとするものであっても良い。
この構成によると、軸受潤滑用間座のノズルから吐出される潤滑油で、転がり軸受の内部への潤滑油供給が可能となる。また、中央外輪間座と各軸受潤滑用間座との間に排油空間を形成したため、ノズルから吐出された潤滑剤の排油経路が確保されて、潤滑油による冷却が行え、高速回転、超高速回転への適用が可能となる。この排油空間を得るにつき、両側の軸受潤滑用間座の間に、両面に排油用凹部を有する一つの中央間座を設けた構成としたため、上記提案例のように個々の軸受潤滑用間座に別々の環状蓋部材を付加する必要がない。そのため、軸受潤滑用間座の並ぶ軸方向寸法を縮小することができる。
また、各軸受潤滑用間座に別の環状蓋部材を付加する必要がないことから、構造が簡素化されて、部品点数を削減でき、工数削減およびコスト低減が可能となる。
また、隣合う転がり軸受の外輪間に、中央外輪間座と、この中央外輪間座を挟む一対の軸受潤滑用間座を介在させるので、中央外輪間座の幅面寸法を調整するだけで、アキシアル内部隙間を容易に調整することができる。
参考提案例にかかる多列転がり軸受装置は、複数の転がり軸受を並べた多列転がり軸受装置において、隣合う転がり軸受の外輪間に中央外輪間座とこの中央外輪間座を挟む一対の軸受潤滑用間座とを介在させ、前記隣合う転がり軸受の内輪間に内輪間座を介在させ、前記各軸受潤滑用間座は、対向する転がり軸受の内輪へ潤滑油を吐出するノズルおよびこのノズルよりも外径側に位置して内輪の外周に被さる鍔部を有し、これら軸受潤滑用間座の鍔部突出側と反対側の側面と、前記中央外輪間座の内径面と、前記内輪間座の外径面との間で排油空間を形成し、この排油空間を、前記隣合う各転がり軸受における前記ノズルから吐出された潤滑油が排出される空間に連通させたことを特徴とする。
この構成の場合も、軸受潤滑用間座のノズルから吐出される潤滑油で、転がり軸受の内部への潤滑油供給が可能となり、また中央外輪間座と両側の軸受潤滑用間座との間に排油空間を形成したため、潤滑剤の排油経路が確保されて、潤滑油による冷却が行え、高速回転、超高速回転への適用が可能となる。この排油空間は、両側の軸受潤滑用間座と一つの中央外輪間座の内径面との間に形成したため、個々の軸受潤滑用間座に別々の環状蓋部材を付加する必要がなく、軸受潤滑用間座の並ぶ軸方向寸法を縮小することができる。
また、各軸受潤滑用間座毎に別の環状蓋部材を付加する必要がないことから、構成が簡単で、部品点数を削減でき、工数削減およびコスト低減が可能となる。
また、隣合う転がり軸受の外輪間に、中央外輪間座と、この中央外輪間座を挟む一対の軸受潤滑用間座を介在させるので、中央外輪間座の幅面寸法を調整するだけで、アキシアル内部隙間を容易に調整することができる。
この構成の場合、軸受潤滑用間座の軸方向寸法を縮小することができることから、主軸および工作機械自体のコンパクト化が可能となる。
この発明にかかる多列転がり軸受装置は、複数の転がり軸受を並べた多列転がり軸受において、隣合う転がり軸受の外輪間に介在される外輪間座と、前記外輪間座の軸方向一端および他端の内周側に形成された環状段部に、それぞれ嵌入されて設けられる一対の軸受潤滑用間座とを備え、前記各軸受潤滑用間座は、対向する転がり軸受の内輪へ潤滑油を吐出するノズル、およびこのノズルよりも外径側に位置して内輪の外周に被さる鍔部を有し、前記外輪間座は両面に排油用凹部を有し、この排油用凹部と前記軸受潤滑用間座の側面との間で排油空間を形成するものとし、これら各排油空間は、前記隣合う各転がり軸受における前記ノズルから吐出された潤滑油が排出される空間にそれぞれ連通させたことを特徴とする。
この構成によると、隣合う転がり軸受の外輪間に、外輪間座を介在させている。この外輪間座の軸方向一端および他端の内周側に、環状段部を形成し、一対の軸受潤滑用間座を、これら環状段部にそれぞれ嵌入している。このため、軸受潤滑用間座と外輪間座とを別体にしたうえで、外輪間座の軸方向一端および他端の端面(幅面)を加工(研磨等)して、その幅面寸法を容易に調整することが可能となる。その後、外輪間座の環状段部に、軸受潤滑用間座を嵌入する。つまり、軸受潤滑用間座は、その一側面から軸方向に鍔部が突出する形成になるが、この軸受潤滑用間座を外輪間座から取り外した状態で、この外輪間座の幅面を加工することができる。よって、鍔部に干渉されることなく、外輪間座の幅面の加工を容易に行うことができる。したがって、外輪間座の幅面寸法を調整するだけで、アキシアル内部隙間を容易に調整することができる。また、軸受潤滑用間座と外輪間座とを別体にしたうえで、軸受潤滑用間座の背面側(環状段部に臨む側)を加工調整することができる。したがって、内輪の外径部と鍔部との間の隙間を適正に管理することができる。この隙間を適正に管理することで、必要以上に潤滑油が軸受内部に流入することがなくなる。よって、潤滑油の攪拌抵抗を増大させることを防止し、軸受の動力損失を未然に防止することができる。それ故、大容量の駆動モータ等が不要となり、製造コストの低減を図ることが可能となる。前記隙間が小さ過ぎることに起因して、軸受組込み時の取り付け状態や、発熱、遠心力等による内輪の膨張により、内輪の外径部と鍔部とが干渉することを、防止することもできる。
さらに、軸受潤滑用間座のノズルから吐出される軸受油で、転がり軸受の内部への潤滑油供給が可能となり、また外輪間座の両面の排油用凹部と軸受潤滑用間座の側面との間で、排油空間を形成したため、潤滑剤の排油経路が確保されて、潤滑油による冷却が行え、高速回転、超高速回転への適用が可能となる。この排油空間は、外輪間座の両面の排油用凹部と軸受潤滑用間座の側面との間に形成したため、個々の軸受潤滑用間座に別々の環状蓋部材を付加する必要がなく、軸受潤滑用間座の並ぶ軸方向寸法を縮小することができる。また、各軸受潤滑用間座毎に別の環状蓋部材を付加する必要がないことから、構成が簡単で、部品点数を削減でき、工数削減およびコスト低減が可能となる。
この発明において、前記内輪の外径部に、この内輪の端面側から該内輪の軌道面側に向かう程大径となる内輪傾斜部が設けられ、前記外輪間座の環状段部に、この内輪傾斜部と鍔部との間の隙間を調整し得る調整間座を介して軸受潤滑用間座を設けても良い。
この構成によると、外輪間座等およびセットされる複数の転がり軸受の仕上がり寸法を確認してから、軸受潤滑用間座と外輪間座との間にある調整間座を加工調整することができる。これによって、内輪傾斜部と鍔部との間の隙間を適切にかつ容易に管理することができる。
これらの発明において、前記多列転がり軸受装置は、工作機械の主軸を支持する多列転がり軸受装置であって、前記軸受潤滑用間座を介在させる隣合う転がり軸受は、定位置予圧でかつ背面組み合わせで使用されるものとしても良い。
参考提案例にかかる多列転がり軸受装置は、隣合う転がり軸受の外輪間に中央外輪間座とこの中央外輪間座を挟む一対の軸受潤滑用間座とを介在させ、前記隣合う転がり軸受の内輪間に内輪間座を介在させ、前記各軸受潤滑用間座は、対向する転がり軸受の内輪へ潤滑油を吐出するノズルおよびこのノズルよりも外径側に位置して内輪の外周に被さる鍔部を有し、これら軸受潤滑用間座の鍔部突出側と反対側の側面と、前記中央外輪間座の内径面と、前記内輪間座の外径面との間で排油空間を形成し、この排油空間を、前記隣合う各転がり軸受における前記ノズルから吐出された潤滑油が排出される空間に連通させたため、排油経路が確保できて軸受の冷却が可能となり、高速回転への適用が可能な構成でありながら、部品点数の削減および軸方向寸法の縮小が可能で、かつアキシアル内部隙間の調整が容易となる。
この発明にかかる多列転がり軸受装置は、外輪間に外輪間座を介在させ、この外輪間座の環状段部に軸受潤滑用間座を嵌入している。したがって、外輪間座の端面(幅面)を加工(研磨等)して、その幅面寸法を容易に調整可能となる。軸受潤滑用間座は鍔部が突出する構成になるが、この軸受潤滑用間座を外輪間座から取り外した状態で、この外輪間座の幅面を加工することができる。よって、鍔部に干渉されることなく、外輪間座の幅面の加工を容易に行うことができる。外輪間座の幅面寸法を調整するだけで、アキシアル内部隙間を容易に調整することができる。
また、軸受潤滑用間座と外輪間座とを別体にしたうえで、軸受潤滑用間座の背面側(環状段部に臨む側)、または外輪間座の環状段部を加工調整することができる。したがって内輪の外径部と鍔部との間の隙間を適正に管理することができ、必要以上に潤滑油が軸受内部に流入することがなくなる。よって、潤滑油の攪拌抵抗を増大させることを防止し、軸受の動力損失を未然に防止することができる。それ故、大容量の駆動モータ等が不要となり、製造コストの低減を図ることが可能となる。前記隙間が小さ過ぎることに起因して、軸受組込み時の取り付け状態や、発熱、遠心力等による内輪の膨張により、内輪の外径部と鍔部とが干渉することを、防止することもできる。
また外輪間座の両面の排油用凹部と軸受潤滑用間座の側面との間で、排油空間を形成したため、潤滑剤の排油経路が確保されて、潤滑油による冷却が行え、高速回転、超高速回転への適用が可能となる。また、個々の軸受潤滑用間座に別々の環状蓋部材を付加する必要がなく、軸受潤滑用間座の並ぶ軸方向寸法を縮小することができる。
参考提案例を図1と共に説明する。図1(A)はこの参考提案例の多列転がり軸受装置の断面図を示す。この多列転がり軸受装置1は、複数(ここでは2つ)の転がり軸受2を並べたものである。各転がり軸受2はアンギュラ玉軸受からなり、背面組み合わせとされ、かつ定位置予圧で使用される。各転がり軸受2は、内輪3と外輪4の軌道面3a,4a間にボールからなる複数の転動体5を介在させたものであり、各転動体5は保持器6で保持される。隣合う転がり軸受2,2の外輪4,4間には、中央外輪間座13と、この中央外輪間座13を挟む一対の軸受潤滑用間座8,8が介在させられる。また、隣合う転がり軸受2,2の内輪3,3間には内輪間座17が介在させられる。軸受潤滑用間座8は、冷却油を吐出して、その一部を対向する転がり軸受2内に供給するものである。
保持器6は外輪案内タイプであり、その素材はフェノール樹脂,PEEK,PPS、ポリアミド樹脂、C/Cコンポジット,アルミ合金,Ti合金(高速時の強度向上)などが望ましい。内輪3の素材は、高速時の大きな嵌め合いフープ応力を考慮して、例えば浸炭鋼とされている。転動体5は、遠心力低減の観点からセラミック製が望ましい。
各転がり軸受2における内輪3の反負荷側(軸受背面側)の幅面には軸方向に凹陥する円周溝7が形成されている。また、内輪3の前記円周溝7が形成される側の軌道面3aに続く外径面は、軌道面3a側が大径となる斜面部3bとされている。すなわち、内輪3のステップ面を設ける部分の外径面が上記斜面部3bとされる。
軸受潤滑用間座8は対向する外輪4の幅面に接することで、転がり軸受2に軸方向に隣接して設けられるリング状の外輪間座である。この軸受潤滑用間座8は、内輪3の幅面の前記円周溝7の設けられた箇所に対向して開口するノズル9、およびこのノズル9に連通する給油路10を有し、かつ鍔部11が設けられている。給油路10に供給されノズル9から吐出される冷却油は、内輪3の円周溝7に吹き付けられ、その一部が遠心力と表面張力とで、円周溝7の内径面から斜面部3bに沿って内輪3の軌道面3aに潤滑油として流れる。
鍔部11は、軸受潤滑用間座8の一側面から、対向する軸受2に向けてそれぞれ軸方向に延び、前記内輪3の斜面部3bに隙間δ(図1(B))を介して被さって、この隙間δから前記軌道面3aへ流れる潤滑油を案内する。鍔部11は、保持器6の内径側まで延びるものとされている。前記ノズル9が対向する内輪3の幅面と前記斜面部3bとが交差する角部は、断面円弧状の曲面部3baとされている。曲面部3baとしたのは、この角部から潤滑油が遠心力で内輪3から離れることを防止するためである。
各軸受潤滑用間座8の中央外輪間座13に接触する側の側面には、内周側に開口した排油用凹部8aがそれぞれ形成されている。また、中央外輪間座13は両面に環状の排油用凹部13aを有し、これらの排油用凹部13aと対向する各軸受潤滑用間座8の側面の排油用凹部8aとの間で排油空間14がそれぞれ形成される。これらの排油空間14は、両側の転がり軸受2,2における前記ノズル9から吐出された潤滑油が排出される空間18にそれぞれ連通させてある。中央外輪間座13の両面の各軸受潤滑用間座8に接触する部分には、前記排油用凹部13aから外周側に向けて径方向に延びる溝状排油路15がそれぞれ形成されている。さらに、各軸受潤滑用間座8の外輪4の幅面に接する側面の一部にも、径方向に延びる溝状排油路16がそれぞれ形成されている。なお、軸受潤滑用間座8は、打傷の発生防止や取扱性向上の見地から、焼入処理することが望ましい。
前記ノズル9から吐出された潤滑油のうち、前記微小隙間δへ流入する流入分を除く残りの潤滑油は、運転により発熱している内輪の熱を持ち去り、潤滑油排出経路12から外部に排出される。この潤滑油排出経路12は、前記軸受潤滑用間座8の側面に形成された排油用凹部8aと、中央外輪間座13の側面に形成された排油用凹部13aとからなる排油空間14や、前記溝状排油路15,16等で構成される。なお、溝状排油路15,16は、円周方向に複数分配して設けても良い。使用する冷却油としては、動力損失の低減および冷却効率の向上の観点から、ISOの粘度がVG10,VG2以下が望ましい。また、動力損失の更なる低減および冷却効率の向上には、冷却油として粘度が小さく熱伝導率が大きい水溶性作動油の使用と、前記軸受潤滑用間座8の材料として線膨張係数が低いステンレスを使用することが望ましい。
上記構成の多列転がり軸受装置1の潤滑作用を説明する。各軸受潤滑用間座8の給油路10に圧送された冷却油は、ノズル9から吐出されて対向する内輪3の幅面の円周溝7の形成箇所に吹き付けられる。円周溝7に吹き付けられた冷却油の一部は、その表面張力と内輪2の回転に伴い冷却油に作用する遠心力とにより、内輪3における円周溝7の外径側の内壁面から斜面部3bに沿って内輪3の軌道面3aに潤滑油として流入する。このように、ノズル9から吐出された冷却油が円周溝7に集油され、その一部が内輪3の斜面部3bから軌道面3aに流れるので、軌道面3aの全周に均等に潤滑油を供給できる。円周溝7の内壁面から斜面部3bへの潤滑油の移動は、潤滑油の表面張力、潤滑油に作用する遠心力、および斜面部3bの傾斜角度を適正にバランスさせることにより円滑に行わせることができ、遠心力で潤滑油が飛散するのを回避できる。ここでは、内輪3の幅面と斜面部3bとの交差部が曲面部3baとされているので、斜面部3bへの潤滑油の移動がより円滑に行われる。
内輪3の斜面部3bには、隙間δを介して軸受潤滑用間座8の鍔部11が被さっており、この隙間δから軌道面3aに流れる潤滑油が鍔部11によって案内される。隙間δ内を流れる潤滑油は、回転速度や傾斜角度等の各種の条件により、斜面部3bに付着した流れとならずに、遠心力の作用で鍔部11の内径面側へ押し付けられた状態で流れることがある。この状態で流れる潤滑油は、鍔部10の先端を出た箇所で、遠心力で外径側へ降り飛ばされることになる。しかし、鍔部11は保持器6の内径側まで延びているため、鍔部11の先端から外径側へ降り飛ばされた潤滑油は、保持器6の内径面で受けられ、転動体5へ供給されることになる。このため、内輪3の斜面部3bと軸受潤滑用間座8の鍔部11との間の隙間δに供給された潤滑油が、無駄なく潤滑に供されることになる。
なお、前記隙間δを、斜面部3bに沿って流れる潤滑油の油膜よりも狭い微小隙間とした場合は、この隙間δで流量調整できることから、前記給油路10への冷却油の流量を外部から調整することなく、前記微小隙間δを流れる潤滑油の流量を簡単に調整することができる。
前記微小隙間δへ流入する流入分を除く残りの潤滑油は、中央外輪間座13の側面の排油用凹部13aと軸受潤滑用間座8の側面の排油用凹部8aとで囲まれた排油空間14、中央外輪間座13の側面の溝状排油路15、軸受潤滑用間座8の側面の溝状排油路15等からなる潤滑油排出経路12を経て排油ポンプ(図示せず)により外部に排出される。このような経路で排出される冷却油としての潤滑油により、多列転がり軸受装置1は効果的に冷却される。
この多列転がり軸受装置1では、隣合う転がり軸受2,2の外輪4,4間に、中央外輪間座13と、この中央外輪間座13を挟む一対の軸受潤滑用間座8,8を介在させ、中央外輪間座13の両面の排油用凹部13aとこれら排油用凹部13aに対向する両軸受潤滑用間座8,8の側面(排油用凹部8aの形成面)との間でそれぞれ排油空間14を形成している。これら排油空間14を、隣合う各転がり軸受2,2におけるノズル9から吐出された潤滑剤油が排出される空間18にそれぞれ連通させて潤滑油排出経路12を構成している。このため、上記した提案例の場合のように潤滑油排出経路を確保するために各軸受潤滑用間座に別の環状蓋部材を付加する必要がなく、それだけ軸受潤滑用間座8の軸方向寸法を縮小することができる。
また、各軸受潤滑用間座8毎に別の環状蓋部材を付加する必要がないことから、部品点数を削減でき、工数削減およびコスト低減が可能となる。
また、隣合う転がり軸受2,2の外輪4,4間に、中央外輪間座13と、この中央外輪間座13を挟む一対の軸受潤滑用間座8,8を介在させるので、中央外輪間座13の幅面寸法を調整するだけで、アキシアル内部隙間を容易に調整することができる。
図2は、図1に示した多列転がり軸受装置1を備えたスピンドル装置の一例を示す。このスピンドル装置24は工作機械に応用されるものであり、主軸25の先端側の端部(図の左側側の端部)に、工具またはワークのチャックが取付けられる。主軸25は、軸方向に離れた複数(ここでは2つ)の多列転がり軸受装置1により支持されている。これらの多列転がり軸受装置1において、中央外輪間座13および一対の軸受潤滑用間座8,8を介在させて隣合う転がり軸受2,2は、背面組み合わせ、かつ後述のように定位置予圧で使用される。
各多列転がり軸受装置1における両転がり軸受2の内輪3は主軸25の外径面に嵌合し、外輪4はハウジング26の内径面に嵌合している。ハウジング26内における両多列転がり軸受装置1,1で挟まれる軸方向の中間位置には、主軸25を駆動するモータ30が配置されている。そのモータロータ31は主軸25に固定され、モータステータ32がハウジング26に固定されている。
各多列転がり軸受装置1における主軸軸端側に位置する転がり軸受2の内外輪3,4は、内輪押さえ27および外輪押さえ28により、主軸25およびハウジング26の軸方向を向く各段部25a,26aとの間で挟み付け状態で固定されている。主軸25の一端部には、内輪押さえ27に押し当てて多列転がり軸受装置1を固定する軸受固定ナット33が螺着されている。これら主軸25およびハウジング26の段部25a,26aと、各内輪押さえ27および外輪押さえ28の軸受当接面の位置を所定の位置に設定し、軸受固定ナット33を締めつけることで、2個並んだ転がり軸受2が定位置予圧される。
ハウジング26は、内周ハウジング26A、および外周ハウジング26Bからなる二重構造とされている。内周ハウジング26Aには各軸受潤滑用間座8の給油路10に連通する潤滑油供給路34と、排油回収路35と、ハウジング冷却用の給油路36とが設けられている。各潤滑油供給路34および排油回収路35は、軸方向に延びて外輪押さえ28を貫通している。排油回収路35には、各軸受潤滑用間座8の潤滑油排出経路12(図1)が連通させてある。
前記排油回収路35に流出した排油は、排油ポンプにより油回収タンクに回収されて、冷却油供給装置(いずれも図示せず)に戻され、この冷却油供給装置から前記給油路10に冷却油が再び給油される。また、前記冷却油供給装置から前記給油路36にも冷却油が供給され、ハウジング26の冷却が行われる。ハウジング26を冷却した冷却油は油回収タンクに回収されて、再び冷却油供給装置に戻される。
このように、上記多列転がり軸受装置1を工作機械のスピンドル装置24の主軸25の支持に用いて、中央外輪間座13および軸受潤滑用間座8を介在させる隣合う転がり軸受2,2を、定位置予圧でかつ背面合わせで使用する場合には、軸受潤滑用間座8の軸方向寸法を縮小することができることから、スピンドル装置24および工作機械自体のコンパクト化が可能となる。
図3は、多列転がり軸受装置の参考提案例を示す断面図である。この多列転がり軸受装置1Aは、図1に示す第1の実施形態において、両面に排油凹部13a,13aを有する中央外輪間座13に代えて、一対の軸受潤滑用間座8,8の側面外周部で挟まれる単純な矩形断面形状のリング状の中央外輪間座13Aを用いたものである。これにより、一対の軸受潤滑用間座8,8の鍔部11突出側と反対側の側面と、中央外輪間座13Aの内径面と、隣合う転がり軸受2,2の内輪3,3間に介在する内輪間座17の外径面との間で排油空間14Aを形成し、この排油空間14Aを、隣合う各転がり軸受2,2におけるノズル9から吐出された潤滑油が排出される各空間18,18に連通させている。その他の構成は第1の実施形態の場合と同様である。
この参考提案例の場合も、上記した提案例の場合のように潤滑油排出経路を確保するために各軸受潤滑用間座に別の環状蓋部材を付加する必要がなく、それだけ軸受潤滑用間座8の軸方向寸法を縮小することができる。
また、各軸受潤滑用間座8毎に別の環状蓋部材を付加する必要がないことから、部品点数を削減でき、工数削減およびコスト低減が可能となる。
また、隣合う転がり軸受2,2の外輪4,4間に、中央外輪間座13Aと、この中央外輪間座13Aを挟む一対の軸受潤滑用間座8,8を介在させるので、中央外輪間座13Aの幅面寸法を調整するだけで、アキシアル内部隙間を容易に調整することができる。
図4は、図3に示した参考提案例の多列転がり軸受装置1Aを備えたスピンドル装置の一例を示す。このスピンドル装置24Aは工作機械に応用されるものであり、主軸25の端部に工具またはワークのチャックが取付けられる。主軸25は、軸方向に離れた複数(ここでは2つ)の多列転がり軸受装置1Aにより支持されている。これらの多列転がり軸受装置1Aにおいて、中央外輪間座13Aおよび一対の軸受潤滑用間座8,8を介在させて隣合う転がり軸受2,2は、定位置予圧でかつ背面組み合わせで使用される。その他の構成は、図2のスピンドル装置24の場合と同様である。
このスピンドル装置24Aの場合も、軸受潤滑用間座8の軸方向寸法を縮小することができることから、スピンドル装置24Aおよび工作機械自体のコンパクト化が可能となる。
図5は、この発明の実施形態にかかる多列転がり軸受装置を示す断面図である。図6は、同多列転がり軸受装置の要部の断面図である。図1(B)も参照しつつ説明する。以下の説明において、各形態で先行する形態で説明している事項に対応している部分には同一の参照符を付し、重複する説明を略する場合がある。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、先行している形態と同様とする。
この多列転がり軸受装置1Bは、複数(ここでは2つ)の転がり軸受2を並べたものである。各転がり軸受2はアンギュラ玉軸受からなり、背面組み合わせとされ、かつ定位置予圧で使用される。隣合う転がり軸受2,2の外輪4,4間には、外輪間座37が介在され、隣合う転がり軸受2,2の内輪3,3間には、内輪間座17が介在されている。
外輪間座37の軸方向一端および他端の内周側に、環状段部38が形成されている。これら環状段部38,38のうち一方の環状段部38の軸方向一端からの凹み量h1と、他方の環状段部38の軸方向他端からの凹み量h2とは、略同一量となるように形成されている。一方および他方の環状段部38,38の直径寸法d1,d2も略同一寸法となるように形成されている。各環状段部38の直径は、隣接する転がり軸受2,2の外輪内径より大径となるように形成されている。環状段部38,38の前記両凹み量h1,h2を略同一量にしない場合もある。環状段部38,38の前記両直径寸法d1,d2を略同一にしない場合もある。
外輪間座37のこれら環状段部38,38に、一対の軸受潤滑用間座8A,8Aがそれぞれ嵌入されて、複数のボルト39によって固着されている。各軸受潤滑用間座8Aには、たとえば円周方向一定間隔おき(一定間隔おきでなくても良い)に複数のボルト孔8Aaが軸方向に沿って形成され、これらボルト孔8Aaに対応して連通する複数の雌ねじが外輪間座37に形成されている。各ボルト孔8Aaにボルト39が設けられて、対応する雌ねじに螺着されてなる。なお、螺着されたボルト頭部は、環状段部38内に収容され、隣接する軸受2には干渉しない。外輪間座37のうち、環状段部38の隅部38Rの丸みの半径は、例えば、後述する嵌合部40の面取り寸法より小さくして、環状段部38と軸受潤滑用間座8Aとの合わせ面が密接に当接するようになっている。ただし、このような構成に限定されるものではなく、環状段部38の隅部に、該環状段部38と軸受潤滑用間座8Aとが干渉しない逃がし加工等を施してもよい。外輪間座37の各環状段部38に嵌入される軸受潤滑用間座8Aは、軸方向一方と軸方向他方とで一方および他方に対称な同一構造であるので、軸方向一方のものについてのみ説明し、軸方向他方のものについては、同一符号を付してその説明を省略する場合がある。
軸方向一方の軸受潤滑用間座8Aは、前記ボルト孔8Aaが形成され、環状段部38に嵌入される嵌合部40、内輪3の端面の円周溝7の設けられた箇所に対向して開口するノズル9、およびこのノズル9に連通する第1給油路10aを有し、かつ鍔部11が設けられている。第1給油路10aは、軸方向に直交する半径方向に沿って延び、嵌合部40の半径方向外方に開口するように形成されている。外輪間座37は、前記第1給油路10aに連通し、冷却油を供給する第2給油路10bを有する。この第2給油路10bに供給されノズル9から吐出される冷却油は、内輪3の円周溝7に吹き付けられ、その一部が遠心力と表面張力とで、円周溝7の内径面から斜面部3bに沿って内輪3の軌道面3aに潤滑油として流れる。
鍔部11は、軸受潤滑用間座8Aの一側面から、対向する軸受2に向けてそれぞれ軸方向に延び、前記内輪3の斜面部3bに隙間δ(図1(B)参照)を介して被さって、この隙間δから前記軌道面3aへ流れる潤滑油を案内する。鍔部11は、ノズル9よりも外径側に位置して保持器6の内径側まで延びるものとされている。各軸受潤滑用間座8Aにおいて、外輪間座37の環状段部38に臨む側の側面には、内周側に開口した排油用凹部8Abがそれぞれ形成されている。外輪間座37は、環状段部38の内径側で且つこの外輪間座37の幅方向中間付近の壁部37a両面に環状の排油用凹部37bを有する。これらの環状の排油用凹部37b,37bと、対向する各軸受潤滑用間座8Aの側面の排油用凹部8Abとの間で排油空間41がそれぞれ形成される。
これらの排油空間41,41は、両側の転がり軸受2,2における前記ノズル9から吐出された潤滑油が排出される空間18にそれぞれ連通させてある。外輪間座37の環状段部38をなす段面部38aの円周方向一箇所から、該段面部38aと同一平面(つまり面一状)の部分端面37cが切欠き形成されている。ただしこの部分端面37cは、段面部38aと同一平面でない場合もある。この部分端面37cは、段面部38aの円周方向一箇所から半径方向外方に延び、溝状排油路42を形成する。この溝状排油路42は、嵌合部40の半径方向外方空間43であって、前記円周方向一箇所と同位相における半径方向外方空間43に連通する。さらに溝状排油路42は、この嵌合部40の半径方向外方空間43および、該嵌合部40のうち、外輪4の端面の内径側部分等に臨む環状空間40aに連通する。なお、軸受潤滑用間座8Aは、打傷の発生防止や取扱性向上の見地から、焼入れ処理することが望ましい。
前記ノズル9から吐出された潤滑油のうち、前記微小隙間δへ流入する流入分を除く残りの潤滑油は、運転により発熱している内輪3の熱を持ち去り、潤滑油排出経路から外部に排出される。この潤滑油排出経路は、嵌合部40の環状空間40a、嵌合部40の半径方向外方空間43、軸受潤滑用間座8Aの側面の排油用凹部8Ab、および外輪間座37の環状の排油用凹部37b等で構成される。これらのうち嵌合部40の半径方向外方空間43、および軸受潤滑用間座8Aの側面の排油用凹部8Abは、円周方向に複数分配して設けてもよい。
上記構成の多列転がり軸受装置1Bの潤滑作用を説明する。
外輪間座の第2給油路10bに圧送され、一方および他方の軸受潤滑用間座8A,8Aの第1給油路10aに供給された冷却油は、ノズル9から吐出されて対向する内輪3の端面の円周溝7の形成箇所に吹き付けられる。この吹き付けられた冷却油の一部は、その表面張力と内輪2の回転に伴い冷却油に作用する遠心力とにより、内輪3における円周溝7の外径側の内壁面から斜面部3bに沿って内輪3の軌道面3aに潤滑油として流入する。このように、ノズル9から吐出された冷却油が円周溝7に集油され、その一部が内輪3の斜面部3bから軌道面3aに流れるので、軌道面3aの全周に均等に潤滑油を供給できる。円周溝7の内壁面から斜面部3bへの潤滑油の移動は、潤滑油の表面張力、潤滑油に作用する遠心力、および斜面部3bの傾斜角度を適正にバランスさせることにより円滑に行わせることができ、遠心力で潤滑油が飛散するのを回避できる。ここでは、内輪3の幅面と斜面部3bとの交差部が曲面部3baとされているので、斜面部3bへの潤滑油の移動がより円滑に行われる。
内輪3の斜面部3bと鍔部11との間の隙間δから、軌道面3aに流れる潤滑油が鍔部11によって案内される。隙間δ内を流れる潤滑油は、回転速度や傾斜角度等の各種の条件により、斜面部3bに付着した流れとならずに、遠心力の作用で鍔部11の内径面側に押し付けられた状態で流れることがある。この状態で流れる潤滑油は、鍔部11の先端を出た箇所で、遠心力で外径側へ降り飛ばされる。しかし、鍔部11は保持器6の内径側まで延びているため、鍔部11の先端から外径側へ降り飛ばされた潤滑油は、保持器6の内径面で受けられ、転動体5へ供給されることになる。このため、内輪3の斜面部3bと軸受潤滑用間座8Aの鍔部11との間の隙間δに供給された潤滑油が、無駄なく潤滑に供されることになる。前記微小隙間δへ流入する流入分を除く残りの潤滑油は、前記潤滑油排出経路を経て図示外の排油ポンプ等により外部に排出される。このような経路で排出される冷却油としての潤滑油により、多列転がり軸受装置1Bは効果的に冷却される。
以上説明した多列転がり軸受装置1Bの構成によると、隣合う転がり軸受2,2の外輪4,4間に、外輪間座37を介在させている。この外輪間座37の軸方向一端および他端の内周側に、環状段部38を形成し、一対の軸受潤滑用間座8A、8Aを、これら環状段部38,38にそれぞれ嵌入している。したがって、外輪間座37の幅面を研磨等して、その幅面寸法37hを容易に調整することが可能となる。ただし、外輪間座37の幅面の加工方法は、研磨に限定されるものではなく、たとえば旋削、超仕上げ等の加工方法を必要に応じて用いてもよい。
その後、外輪間座37の環状段部38に、軸受潤滑用間座8Aの嵌合部40を嵌入する。つまり、軸受潤滑用間座8Aは、その一側面から軸方向に鍔部11が突出する構成になるが、この軸受潤滑用間座8Aを外輪間座37から取り外した状態で、この外輪間座37の幅面を加工することができる。よって、鍔部11に干渉されることなく、外輪間座37の幅面の加工を容易に行うことができる。外輪間座37の幅面寸法37h等を調整するだけで、軸受2,2のアキシアル内部隙間を容易に調整することができる。
また、軸受潤滑用間座8Aと外輪間座37とを別体にしたうえで、軸受潤滑用間座8Aの背面側(環状段部38に臨む側)、または外輪間座37の環状段部38を加工調整することができる。したがって、内輪3の外径部に形成される内輪傾斜部3bであって、この内輪3の端面側から該内輪3の軌道面側に向かう程大径となる内輪傾斜部3bと、鍔部11との間の隙間δを適正に管理することができる。本実施形態に係る多列転がり軸受装置1Bでは、アキシアル内部隙間の調整と、内輪傾斜部3bと鍔部11との間の隙間δの調整とを、独立して行うことができるので、アキシアル内部隙間および前記隙間を略同時に調整するものに比べて、工数の低減を図ることができる。
内輪傾斜部3bと鍔部11との間の隙間δを適正に管理することで、必要以上に潤滑油が軸受内部に流入することがなくなる。この軸受内部へ流入しない残余の潤滑油を、前記潤滑油排出経路(環状空間40a、半径方向外方空間43、排油用凹部8Ab、および環状の排油用凹部37b等)を経て外部に排出することで、多列転がり軸受装置1Bを効果的に冷却することができる。前期隙間δを適正に管理することで、必要以上に潤滑油が軸受内部に流入しなくなるので、潤滑油の攪拌抵抗を増大させることを防止し、軸受2,2の動力損失を未然に防止することができる。それ故、大容量の駆動モータ等が不要となり、製造コストの低減を図ることが可能となる。前記隙間δが小さ過ぎることに起因して、軸受組込み時の取り付け状態や、発熱、遠心力等による内輪3の膨張により、内輪3の斜面部3bと鍔部11とが干渉することを、防止することもできる。
例えば、アキシアル内部隙間および前記隙間δを略同時に調整する従来技術では、アキシアル内部隙間および前記隙間のいずれか一方の調整が不十分で、間座を新たに製作し直す等の工数が必要になるが、そのような工数を低減することができる。したがって、多列転がり軸受装置1Bの製造コストの低減を図ることができる。前記軸受潤滑用間座8Aの背面側または外輪間座37の環状段部38を加工調整した場合、その加工量に基づいて、外輪間座37の第2油路10bを形成することで、第1油路10aと第2油路10bとの芯ずれを防止することが可能となる。前記環状段部38等を加工調整した後、第1および第2油路10a,10bを形成してもよい。この場合にも、第1および第2油路10a,10bの芯ずれを確実に防止することができる。したがって、冷却油をこの第1および第2油路10a,10bに円滑に供給することができる。
また外輪間座37の内周側に形成された環状段部38に、軸受潤滑用間座8Aが嵌入されて設けられるので、次のような効果を奏する。図1に示す第1の実施形態に係る多列転がり軸受装置1のように、中央外輪間座13をその軸方向一方および他方の一対の軸受潤滑用間座8,8で挟む構成に比べて、間座全体の軸方向寸法を格段に縮小することができる。
外輪間座37の部分端面37cは、環状段部38をなす段面部38aの円周方向一箇所から、該段面部38aと同一平面、つまり面一状に切欠き形成されている。したがって、例えば段面部38aを加工基準面として、部分端面37cを迅速に加工することができるので、加工工数の低減を図ることができる。外輪間座37のうち、嵌合部40の半径方向外方空間43と溝状排油路42とを、例えばフライス加工によって同時に加工することができるので、段取り替えする工数を低減することができる。前記半径方向外方空間43を形成することで、外輪間座37の重量を軽減するとともに、排油をこの半径方向外方空間43等からよりスムースに排出することができる。
外輪間座37は、その軸方向中間付近の壁部37a両面に環状の排油用凹部37bを有する。この環状の排油用凹部37bを形成するため、外輪間座37の軸方向中間付近の壁部37aを薄肉構造にすることができる。外輪間座37は、前記半径方向外方空間43を形成すること、この軸方向中間付近の壁部37aを薄肉構造にすることによって、外輪間座37の軽量化を図りその取扱いを容易にすることができる。
また外輪間座37の両面の排油用凹部37bと、軸受潤滑用間座8Aの側面との間で、潤滑剤の排油空間41が確保されて、潤滑油による冷却が行え、高速回転、超高速回転への適用が可能となる。この排油空間41は、外輪間座37の両面の排油用凹部37bと軸受潤滑用間座8Aの側面との間に形成したため、個々の軸受潤滑用間座8Aに別々の環状蓋部材を付加する必要がなく、軸受潤滑用間座8Aの並ぶ軸方向寸法を縮小することができる。
図7は、図5および図6に示した実施形態の多列転がり軸受装置1Bを備えたスピンドル装置24Bの一例を示す。このスピンドル装置24Bは、工作機械に応用されるものであり、主軸25の先端側の端部(図の左側側の端部)に、工具またはワークのチャックが取付けられる。主軸25は、軸方向に離れた複数(ここでは2つ)の多列転がり軸受装置1Bにより支持されている。これらの多列転がり軸受装置1Bにおいて、外輪間座37を介在させて隣合う転がり軸受2,2は、背面組み合わせ、かつ定位置予圧で使用される。
各列の内輪3は主軸25の外径面に嵌合し、外輪4はハウジング26の内径面に嵌合している。ハウジング26内における両多列転がり軸受装置2,2で挟まれる軸方向の中間位置には、主軸25を駆動するモータ30が配置されている。そのモータロータ31は主軸25に固定され、モータステータ32がハウジング26に固定されている。
各多列転がり軸受装置1Bにおける主軸軸端側に位置する転がり軸受2の内外輪3,4は、内輪押さえ27および外輪押さえ28により、主軸25およびハウジング26の軸方向を向く各段部25a,26aとの間で挟み付け状態で固定されている。主軸25の一端部には、内輪押さえ27に押し当てて多列転がり軸受装置1Bを固定する軸受固定ナット33が螺着されている。これら主軸25およびハウジング26の段部25a,26aと、各内輪押さえ27および外輪押さえ28の軸受当接面の位置を所定の位置に設定し、軸受固定ナット33を締めつけることで、2個並んだ転がり軸受2が定位置予圧される。
上記多列転がり軸受装置1Bを工作機械のスピンドル装置24の主軸25の支持に用いて、外輪間座37を介在させる隣合う転がり軸受2,2を、定位置予圧でかつ背面合わせで使用する場合には、軸受潤滑用間座8Aを外輪間座37の環状段部38に嵌入しているので、間座全体の軸方向寸法を縮小することができることから、スピンドル装置24および工作機械自体のコンパクト化が可能となる。
図8は、この発明のさらに他の実施形態にかかる多列転がり軸受装置を示す断面図である。図9は、同多列転がり軸受装置の要部の断面図である。この多列転がり軸受装置1Cは、図5および図6に示す実施形態において、外輪間座37の環状段部38に、内輪傾斜部3bと鍔部11との間の微小隙間δを調整し得る調整間座44を介して、軸受潤滑用間座8Aを設けたものである。つまり調整間座44が付加された構成になっている。調整間座44には、軸方向に沿った貫通孔44aが形成され、ボルト39がこの貫通孔44aに挿入される。なお、螺着されたボルト頭部は、環状段部38内に収容され、隣接する軸受2には干渉しない。
本実施形態に係る多列転がり軸受装置1Cでは、軸受潤滑用間座8Aの背面8Acと、外輪間座37の環状段部38との間に設けられる調整間座44の一表面部および他表面部の少なくともいずれか一方を研磨等により加工調整する。これによって、内輪傾斜部3bと鍔部11との間の微小隙間δを適正にかつ容易に管理することができる。特に、外輪間座37、各軸受潤滑用間座8A、およびセットされる2列の転がり軸受2,2の仕上がり寸法を確認してから、この調整間座44を加工調整することができる。このように、微小隙間δを適正にかつ容易に管理することができる。複数の調整幅を有する調整間座44を、予め準備しておくことで、前記微小隙間δの調整を迅速に行うことができ、組立工数の低減を図ることができる。複数の調整幅を有する調整間座44を準備しておくことで、前記微小隙間δの調整を行うことができるので、外輪間座37、軸受潤滑用間座8Aの汎用性、兼用性を高めることが可能となる。したがって多列転がり軸受装置2Cの製造コストの低減を図ることができる。その他、図5および図6に示す多列転がり軸受装置1Bと同様の構成となっており、同様の作用、効果を奏する。
図10は、図8および図9に示した多列転がり軸受装置1Cを備えたスピンドル装置24Cの一例を示す。このスピンドル装置24Cは工作機械に応用されるものであり、主軸25の端部に工具またはワークのチャックが取付けられる。主軸25は、軸方向に離れた複数(ここでは2つ)の多列転がり軸受装置1Cにより支持されている。これらの多列転がり軸受装置1Cにおいて、外輪間座37を介在させて隣合う転がり軸受2,2は、定位置予圧でかつ背面組み合わせで使用される。その他の構成は、図7のスピンドル装置24Bの場合と同様である。このスピンドル装置24Cの場合も、軸受潤滑用間座8Aを外輪間座37の環状段部38に嵌入しているので、間座全体の軸方向寸法を縮小することができることから、スピンドル装置24Cおよび工作機械自体のコンパクト化が可能となる。
(A)は参考提案例にかかる多列転がり軸受装置を示す断面図、(B)は(A)におけるA部の拡大図である。 同多列転がり軸受装置を備えたスピンドル装置を示す断面図である。 この発明の参考提案例にかかる多列転がり軸受装置を示す断面図である。 同多列転がり軸受装置を備えたスピンドル装置を示す断面図である。 この発明の実施形態にかかる多列転がり軸受装置を示す断面図である。 同多列転がり軸受装置の要部の断面図である。 同多列転がり軸受装置を備えたスピンドル装置を示す断面図である。 この発明のさらに他の実施形態にかかる、調整間座を備えた多列転がり軸受装置を示す断面図である。 同多列転がり軸受装置の要部の断面図である。 同多列転がり軸受装置を備えたスピンドル装置を示す断面図である。 提案例の断面図である。
符号の説明
1,1A,1B,1C…多列転がり軸受装置
2…転がり軸受
3…内輪
3a…軌道面
4…外輪
8,8A…軸受潤滑用間座
9…ノズル
11…鍔部
13,13A…中央外輪間座
13a…排油用凹部
14,14A…排油空間
17…内輪間座
24,24A,24B,24C…スピンドル装置
37…外輪間座
37b…排油用凹部
38…環状段部
41…排油空間
44…調整間座
δ…隙間

Claims (3)

  1. 複数の転がり軸受を並べた多列転がり軸受において、
    隣合う転がり軸受の外輪間に介在される外輪間座と、
    前記外輪間座の軸方向一端および他端の内周側に形成された環状段部に、それぞれ嵌入されて設けられる一対の軸受潤滑用間座とを備え、
    前記各軸受潤滑用間座は、対向する転がり軸受の内輪へ潤滑油を吐出するノズル、およびこのノズルよりも外径側に位置して内輪の外周に被さる鍔部を有し、
    前記外輪間座は両面に排油用凹部を有し、この排油用凹部と前記軸受潤滑用間座の側面との間で排油空間を形成するものとし、これら各排油空間は、前記隣合う各転がり軸受における前記ノズルから吐出された潤滑油が排出される空間にそれぞれ連通させたことを特徴とする多列転がり軸受装置。
  2. 請求項において、
    前記内輪の外径部に、この内輪の端面側から該内輪の軌道面側に向かう程大径となる内輪傾斜部が設けられ、
    前記外輪間座の環状段部に、この内輪傾斜部と鍔部との間の隙間を調整し得る調整間座を介して軸受潤滑用間座を設けた多列転がり軸受装置。
  3. 請求項1または請求項2において、工作機械の主軸を支持する多列転がり軸受装置であって、前記軸受潤滑用間座を介在させる隣合う軸受は、定位置予圧でかつ背面組み合わせで使用される多列転がり軸受装置。
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