JP5182748B2 - 印刷機用版装着装置および印刷機 - Google Patents

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Description

この発明は、印刷機用版装着装置および印刷機に関する。
印刷機として、軸に固定される版シリンダの外周に版が装着されるようになったものが知られている。
上記のような印刷機では、印刷機の軸に固定された状態の版シリンダに、シート状の版を巻き付けて装着することがある。その場合、印刷機内での版の装着作業が面倒で、版シリンダに版を正確に取り付けることが困難である。
これを避けるため、印刷機の軸から取り外した状態の版シリンダにシート状の版を巻き付けて装着した後に、版シリンダを印刷機の軸に固定することもある。この場合、版シリンダはかなりの重量を有するので、印刷機の軸に対する版シリンダの取り外し、取り付け作業が困難である。
この発明の目的は、上記の問題を解決し、印刷機に対して版を簡単にかつ正確に取り付けることを可能にする印刷機用版装着装置および印刷機を提供することにある。
この発明による版装着装置は、印刷機の軸に固定状に設けられて、少なくとも一部が磁性材料よりなる円筒状の版が外周に圧入状態で装着されて磁気力により吸着される装置であって、
印刷機の軸に固定状に設けられる版シリンダ部の外周に版装着円筒部が形成され、版シリンダ部の内部に空気室が形成されており、版装着円筒部の先端側の外径が、先端に行くにつれて小さくなっており、この外径が小さくなった部分を含む版装着円筒部の軸方向および周方向の複数箇所に、空気室と連通する空気流出穴が形成され、版シリンダ部の空気室に圧縮空気を供給する空気供給手段と、永久磁石の位置を磁気吸着部材を磁化状態にする磁化位置と非磁化状態にする非磁化位置に切り替える永久磁石切替手段とが設けられており、版シリンダ部内の版装着円筒部の内側に、周方向に分割された複数の磁性材料製磁気吸着部材が設けられ、これらの磁気吸着部材相互間に、永久磁石が位置の切り替えができるように配置されていることを特徴とするものである。
版を装着するときには、永久磁石が非磁化位置に切り替えられて、磁気吸着部材が非磁化状態になっており、版シリンダ部の空気室に圧縮空気が供給される。上記同様、空気流出穴から流出する空気の圧力により版が膨張し、非磁化状態の磁気吸着部材によって版が吸引されることがないため、版を版シリンダ部の所定位置に簡単にかつ正確にはめることができる。版が所定位置にはめられたならば、圧縮空気の供給が停止され、永久磁石が磁化位置に切り替えられて、磁気軸受吸着部材が磁化状態になる。圧縮空気の供給が停止することにより、版が収縮し、版シリンダ部の外周面に密着して、圧入状態に固定され、しかも、磁化状態になっている磁気吸着部材の磁気吸引力により、強固に固定される。
版シリンダ部に版が装着されている状態で、永久磁石を非磁化位置に切り替えて、磁気吸着部材を非磁化状態にし、版シリンダ部の空気室に圧縮空気を供給すると、上記同様、磁気吸引力がなくなって、空気圧により版が膨張するので、版を版シリンダ部から簡単に取り外すことができる。
この発明の版装着装置において、たとえば、永久磁石切替手段が、弾性力と版シリンダの空気室に供給される空気の圧力とにより永久磁石の位置を切り替えるものである。
このようにすれば、永久磁石切替手段の駆動手段を他に必要としない。
この発明の版装着装置において、たとえば、版シリンダ部内の版装着円筒部の内側に、周方向に分割された複数の磁性材料製磁気吸着部材が設けられ、これらの磁気吸着部材相互間に、永久磁石が位置の切り替えができるように配置されている。
このようにすれば、永久磁石の位置の切替により、磁気吸着部材を磁化状態と非磁化状態に確実に切り替えることができる。
上記の版装着装置において、たとえば、版シリンダ部内に、版装着円筒部の軸方向にのびる複数の永久磁石支持軸が回転可能に支持され、永久磁石が、軸心を通る面で分割された2つの部分に磁極が形成された円柱状のものであって、各永久磁石支持軸に同心状に固定されており、永久磁石切替手段が、永久磁石支持軸を回転させることによって永久磁石の位置を切り替えるものである。
このようにすれば、永久磁石支持軸を回転させるだけで、永久磁石の位置を簡単にかつ確実に切り替えることができる。
上記の版装着装置において、たとえば、永久磁石切替手段が、弾性力と版シリンダの空気室に供給される空気の圧力とにより永久磁石支持軸を互いに逆方向に回転させて永久磁石の位置を切り替えるものである。
このようにすれば、永久磁石切替手段の駆動手段を他に必要としない。
この発明の版装着装置において、たとえば、永久磁石切替手段が、永久磁石支持軸の軸方向に移動しうるように版シリンダ部の空気室内に配置されたピストンと、空気室に供給される空気圧と反対方向にピストンを付勢する弾性部材とを備えており、永久磁石支持軸とピストンが、ピストンの移動を永久磁石支持軸の回転に変換するためのねじ部を介して連結されている。
このようにすれば、版シリンダ部の空気室に供給される空気圧と弾性力を利用して、永久磁石の位置を簡単にかつ確実に切り替えることができる。
この発明による印刷機は、軸に固定状に設けられた版シリンダ部の外周に、円筒状の版が圧入状態で装着されるものである。
この発明による印刷機は、軸に固定状に設けられた版シリンダ部の外周に、少なくとも一部が磁性材料よりなる円筒状の版が圧入状態で装着されて磁気力により吸着されるものである。
この発明による印刷機は、上記の印刷機用版装着装置を備えていることを特徴とするものである。
この発明の印刷機用版装着装置および印刷機によれば、上記のように、印刷機に固定状に設けられた版シリンダ部に円筒状の版を簡単にかつ正確に取り付けることができ、また、版シリンダ部から円筒状の版を簡単に取り外すことができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。
図1は印刷機の軸(1)に取り付けられて版(2)が装着された版装着装置(3)の縦断面図、図2は版(2)が装着されていない版装着装置(3)をその一部を取り除いて示した斜視図、図3は図1のIII‐III線の断面図(横断面図)、図4は図2の状態に対応する図3相当の横断面図、図5および図6は版装着装置(3)の一部を詳細に示した図面である。以下の説明において、図1の上下を上下とし、図1の左側を前、右側を後とし、後から前を見たときの左右すなわち図3および図4の左右を左右とする。
図1において、(4)は上下左右に広がった印刷機の厚板状の機枠、(5)は機枠(4)の後側に設けられた軸受ハウジングである。軸(1)の前側部分は軸受ハウジング(5)に回転支持され、後側部分は図示しない軸受ハウジングに回転支持されている。軸(1)は公知の駆動手段により所定方向に所定速度で回転させられる。軸(1)の前端寄りの部分は、機枠(4)に形成された円形穴(6)の内側を通って、機枠(4)より前方に突出しており、穴(6)の内周には軸(1)との間を密閉するオイルシール(7)が設けられている。機枠(4)より前側の軸(1)の前端部に、先細テーパ部(1a)が形成されている。機枠の前面の穴(6)より外側の部分に、前方に突出した短円筒部(8)が穴(6)と同心状に形成されている。
版装着装置(3)は、軸テーパ部(1a)に着脱ができるように固定される。
版装着装置(3)は、軸テーパ部(1a)に固定される版シリンダ部(9)を備え、版シリンダ部(9)は、軸テーパ部(1a)に固定される装着部本体(10)を備えている。本体(10)は、アルミニウム合金などの非磁性材料よりなる。
本体(10)は、軸(1)と同心の比較的厚肉の円筒部(11)を備えている。円筒部(11)の前端部に、外向きフランジ部(12)が形成されている。フランジ部(12)の1円周上に、複数(この例では8つ)の円形穴(13)が周方向に等間隔をおいて形成されている。円筒部(11)の前端部に、前方内向きにのびる連結部(14)を介して、円筒部(11)より前方にのびる円柱部(15)が形成されている。円柱部(15)の外径は、円筒部(11)の内径より少し小さい。円柱部(15)の中心に、これを前後に貫通する円形穴(16)が形成されている。穴(16)の後側部分は、後側が広がったテーパ部(16a)となっている。連結部(14)に、これを前後に貫通する連通穴(17)が形成されている。円筒部(11)の後端部に、内向きフランジ部(18)および外向きフランジ部(19)が形成されている。内向きフランジ部(18)の内周に、後側が広がったテーパ穴(20)が形成されている。このテーパ穴(20)と、円柱部(15)の穴(16)のテーパ部(16a)とは、軸テーパ部(1a)に対応する1つのテーパ面を形成している。内向きフランジ部(19)のテーパ穴(20)の内周に、フランジ部(19)の前後全幅にわたる断面半円状の連通みぞ(21)が形成されている。外向きフランジ部(19)の外周に、後方に向かって機枠(4)の短円筒部(8)の外側に張り出した円筒状の張り出し部(22)が形成されている。張り出し部(22)の後端部に、径方向外側に張り出した位置決め手段を構成する環状の突条(23)が形成されている。円柱部(15)の前端部に、アルミニウム合金などの非磁性材料よりなる穴あき円板状の閉鎖部材(24)の内周部が固定されている。図示は省略したが、閉鎖部材(24)には、版シリンダ部(9)の内外を連通する穴が形成されている。閉鎖部材(24)の外径は、張り出し部(22)のそれと等しい。張り出し部(22)の内周に、短円筒部(8)との間を密閉するオイルシール(25)が設けられている。
本体(10)は、テーパ穴(20)およびテーパ部(16a)の内周面が軸テーパ部(1a)の外周面に密着するように軸テーパ部(1a)にはめられ、図示しない適宜な手段により固定されている。
本体(10)の円筒部(11)の外周の前後複数箇所(この例では4箇所)に、それぞれ、複数(この例では8つ)の磁性材料製磁気吸着部材(26)が周方向に等間隔をおいて固定されている。図2〜図4に詳細に示すように、吸着部材(26)は、略扇形の横断面形状を有し、その中央部の大部分に開口(27)が形成されている。吸着部材(26)の内側部分が、円筒部(11)の外周に沿わされ、ボルト(28)により円筒部(11)に固定されている。吸着部材(26)は、前後方向および周方向に等間隔をおいて配置されている。吸着部材(26)の周方向の相互間隔は比較的小さく、周方向に隣接する吸着部材(26)の対向側面に、横断面半円状の永久磁石用みぞ(29)が前後全幅にわたって形成されている。前後方向の各位置において、複数の吸着部材(26)の外周面が1つの円筒面を形成しており、この円筒面の外径は本体(10)の張り出し部(22)のそれと等しい。
周方向に隣接する吸着部材(26)のみぞ(29)相互間に、短円柱状の永久磁石(30)が回転自在に支持されている。永久磁石(30)は、軸心を通る1つの面で分割された2つの部分に、一方がN極で他方がS極となるように、2つの磁極が形成されたものである。周方向の同一位置に配置された4つの永久磁石(30)が、前後方向にのびる1つの永久磁石支持軸(31)にスペーサ(32)(33)を介して同心状に固定されている。支持軸(31)は、永久磁石切替手段を構成する。この例では、図5に示すように、各支持軸(31)について、前後4つの永久磁石(30)が、交互に磁極の方向が逆になるように配置されている。図1および図5に詳細に示すように、支持軸(31)は、軸部(31a)の前端部に軸部(31a)より大径のおねじ部(31b)が、軸部(31b)の後端部に軸部(31a)より小径のおねじ部(31c)が形成されたものである。軸部(31b)に4つのスペーサ(32)(33)と4つの永久磁石(30)が交互に通され、大径おねじ部(31b)の後端面と小径おねじ部(31c)にねじはめられたナット(34)によって軸方向に固定されている。各永久磁石(30)は、図示しないキーなどの適宜な手段によって軸部(31a)に固定され、支持軸(31)と一体に回転するようになっている。なお、図5では、スペーサ(32)(33)は省略している。最も前側のスペーサ(32)の前側の小径部(32a)が、本体(10)前部の外向きフランジ部(22)の穴(23)に通され、玉軸受などの転がり軸受(35)により回転支持されている。また、支持軸(31)は、図示しない適宜な手段により、前後方向には移動しないように支持されている。
本体(10)の張り出し部(22)および外向きフランジ部(12)ならびに閉鎖部材(24)の外周面に、版装着円筒部を構成する磁性材料よりなる円筒状の版装着筒体(36)がはめられ、図示しない適宜な手段により固定されている。筒体(36)の上部外周面の前端部に、位置決め手段を構成する半円状の位置決め用突起(36a)が形成されている。筒体(36)は、非磁性材料製であってもよい。この例では、本体(10)、閉鎖部材(24)および筒体(36)によって版シリンダ部(9)が構成されている。
本体(10)の円柱部(15)と筒体(36)との間の環状空間に、永久磁石切替手段を構成する穴あき円板状のピストン(37)が前後摺動自在に挿入されている。ピストン(37)の内周と円柱部(15)の外周との間、およびピストン(37)の外周と筒体(36)の内周との間に、それぞれ、Oリング(38)(39)が介在させられている。ピストン(37)は、図5に実線で示す前端位置と、図5の鎖線および図1に示す後端位置との間を移動しうるように支持されている。ピストン(37)に形成されためねじ部(40)に、支持軸(31)の大径おねじ部(31b)がねじはめられている。ピストン(37)が前後に移動すると、めねじ部(40)と大径おねじ部(31b)のねじの作用により、支持軸(31)すなわち永久磁石(30)が回転する。この例では、ピストン(37)の移動により、全ての支持軸(31)および永久磁石(30)が同じ方向に同じ角度回転する。そして、ピストン(37)が前端位置から後端位置まで移動する間に、支持軸(31)および永久磁石(30)が90度回転する。ピストン(37)が前端位置にあるときの支持軸(31)および永久磁石(30)の位置を非磁化位置、ピストン(37)が後端位置にあるときの支持軸(31)および永久磁石(30)の位置を磁化位置という。閉鎖部材(24)とピストン(37)の間に、永久磁石切替手段を構成してピストン(37)を前側に付勢するための複数(この例では4つ)の圧縮コイルばね(41)が周方向に等間隔をおいて取り付けられている。ピストン(37)により、それより後側の版シリンダ部(9)の内部に密閉状の空気室(42)が形成されている。
図4は、非磁化位置にある永久磁石(30)を示している。このとき、各永久磁石(30)の磁極が本体(10)の半径方向に並び、磁極の方向が周方向に隣接する2つの磁気吸着部材(26)の境界面の方向(本体(10)の軸心を通る面の方向)と平行になっている。このため、各磁気吸着部材(26)は、磁化されず、非磁化状態となっている。この例では、周方向に隣接する永久磁石(30)で、磁極の方向が逆になっている。
図3は、磁化位置にある永久磁石(30)を示している。このとき、各永久磁石(30)の磁極が本体(10)の周方向に並び、磁極の方向が周方向に隣接する2つの磁気吸着部材(26)の境界面の方向と直交し、1つの磁気吸着部材(26)に本体(10)の周方向両側から対向する永久磁石(30)の磁極の極性が同一になっている。このため、各磁気吸着部材(26)は、磁化されて、磁化状態となっている。
本体(10)の円筒部(11)の前後4つの永久磁石(30)の間の部分において、それぞれ、複数の連通穴(43)が貫通状に形成されている。また、筒体(36)の前後複数箇所において、それぞれ複数の空気流出穴(44)が形成されている。この例では、最前列の流出穴(44)は、前端位置にあるピストン(30)がこの穴(44)から前方に離れ、後端位置にあるピストン(30)によって塞がれる位置に形成され、その次の穴(44)は最前列の穴(44)と本体(10)の前部外向きフランジ部(12)との間に形成され、残りの穴(44)は前側の3つの永久磁石(30)の間に形成されている。
印刷機の機枠(4)には、圧縮空気源(45)に接続されて、版シリンダ部(9)の空気室(42)に連通する空気通路(46)が形成されている。圧縮空気源(45)および空気通路(46)は、空気供給手段を構成する。
図6に詳細に示すように、前側2列の流出穴(44)の中間より少し後寄りの位置より後側の筒体(36)の部分Aの外径は均一で、部分Aの前端と最前列の流出穴(44)より少し後寄りの位置との間の部分Bの外径は前にいくにつれて徐々に小さくなり、部分Bの前端と閉鎖部材(24)の後面に対応する位置との間の部分Cの外径は均一で、部分Cより前側の部分Dの外径は前にいくにつれて小さくなっている。この例では、筒体(36)の外径は約220mmで、部分Aと部分Bの外径の差は約0.1mmとなっている。
版(2)は、少なくとも一部が磁性材料製で円筒状をなし、その外周面が版面となっている。版(2)の一端部に、筒体(36)の位置決め用突起(36a)に対応する半円状の位置決め用凹部(2a)が形成されている。この例では、版(2)全体が磁性材料製で、厚さは約0.25mmである。版(2)の内径は、筒体(36)の部分Aの外径よりわずかに大きく、部分Cの外径と等しいかこれよりわずかに小さい。版(2)の長さは、筒体(36)の部分Aの長さとほぼ等しい。版(2)は、円筒状の部品の外周面に版面を形成することによって構成されてもよいし、シート状の部品の片面に版面を形成した後に版面が外側になるように円筒状に形成されたものであってもよい。また、ステンレス鋼などの非磁性材料よりなる円筒状の支持部の外周に磁性材料よりなる円筒状の版部が固着されて、版部の外周が版面となっているものでもよい。
版シリンダ部(9)に版(2)を装着するときには、版シリンダ部(9)の空気室(42)に圧縮空気を供給する。空気室(42)に圧縮空気が供給されると、ピストン(37)が空気圧によって前端位置まで移動し、永久磁石(30)が非磁化位置に切り替えられ、磁気吸着部材(26)が非磁化状態になる。また、空気室(42)内に供給された空気は、流出穴(44)から外向きに流出する。このような状態で、版(2)を版シリンダ部(9)の外周にはめ、版(2)の凹部(2a)を位置決め用突起(36a)にはめ合わせるとともに、版(2)の後端を突起(23)に突き当てて、版(2)を位置決めする。版シリンダ部(9)の前端の外径は版(2)の内径より小さく、版シリンダ部(9)の最前列の流出穴(44)の部分の外径は版(2)の内径と等しいかこれよりわずかに小さいので、この部分までは、版(2)を簡単にはめることができる。版(2)が最前列の流出穴(44)の部分まではめられると、流出穴(44)から流出する空気の圧力により版(2)が径方向に膨張して、版(2)の内径が、本来の版(2)の内径より大きい筒体(36)の部分Aの外径より大きくなるので、版(2)を部分Aまではめることができる。さらに版(2)をはめていくと、他の流出穴(44)から流出する空気の圧力によっても版(2)が膨張するため、版(2)を簡単に版シリンダ部(9)の外周にはめて、位置決めすることができる。上記のように版(2)が位置決めされたならば、空気室(42)への圧縮空気の供給を停止する。空気室(42)に圧縮空気が供給されなくなると、版(2)が収縮し、筒体(36)の部分Aの外周面に密着して、圧入状態に固定される。一方、空気室(42)に圧縮空気が供給されなくなると、ピストン(37)がばね(41)の弾性力によって後端位置まで移動し、永久磁石(30)が磁化位置に位置に切り替えられ、磁気吸着部材(26)が磁化状態になるため、版(2)は、磁気吸着部材(26)の磁気吸引力により、版シリンダ部(9)の外周面に強固に固定される。
版シリンダ部(9)に装着されている版(2)を取り外すときには、版シリンダ部(9)の空気室(42)に圧縮空気を供給する。これにより、上記同様、磁気吸着部材(26)が非磁化状態になって、磁気吸引力がなくなり、空気圧によって版(2)が膨張するので、版(2)を版シリンダ部から簡単に取り外すことができる。
上記の版装着装置(3)の各部および版(2)を構成する磁性材料として、たとえばJIS SS鋼を使用することができるが、他の材料を使用することも可能である。
上記実施形態では、空気室(42)に供給される空気圧により支持軸(31)を回転させて、永久磁石(30)の位置を切り替えるようになっているが、空気圧とは別の手段によって支持軸(31)を回転させるようにしてもよい。
永久磁石および磁気吸着部材の構成、配置は、永久磁石の位置の切替によって磁気吸着部材を磁化状態と非磁化状態に切り替えられるものであればよく、上記実施形態のものに限られない。永久磁石は、たとえば、直線方向に移動して位置を切り替えるものであってもよく、直線方向の移動と回転を組み合わせることによって位置を切り替えるものであってもよい。
版シリンダ部(9)は、印刷機の軸(1)に固定したままでもよく、軸(1)と一体に構成されてもよい。版シリンダ部の構成は、上記実施形態のものに限らず、適宜変更可能である。
上記実施形態では、版が版シリンダ部に圧入されることと、磁気吸引されることによって、版が版シリンダ部に強固に固定されるようになっているが、版が版シリンダ部に圧入されることのみによって固定されるようにしてもよい。その場合、印刷機の軸に固定されるまたは固定状に設けられた円筒状の版シリンダ部に、密閉状の空気室と空気流出穴が設けられればよい。この場合、版全体が非磁性材料で作られていてもよい。
図1は、この発明の実施形態を示す印刷機用版装着装置の縦断面図である。 図2は、版装着装置をその一部を取り除いて示した斜視図である。 図3は、図1のIII‐III線の断面図である。 図4は、図2の状態に対応する図3相当の横断面図である。 図5は、永久磁石支持軸と永久磁石を示す斜視図である。 図6は、図1の一部を拡大して示す縦断面図である。
符号の説明
(1) 印刷機の軸
(1a) 軸テーパ部
(2) 版
(3) 版装着装置
(9) 版シリンダ部
(26) 磁気吸着部材
(30) 永久磁石
(31) 永久磁石支持軸(永久磁石切替手段)
(31b) おねじ部
(36) 版装着筒体(版装着円筒部)
(37) ピストン(永久磁石切替手段)
(40) めねじ部
(42) 空気室
(44) 空気流出穴
(45) 圧縮空気源(空気供給手段)
(46) 空気通路(空気供給手段)

Claims (5)

  1. 印刷機の軸に固定状に設けられて、少なくとも一部が磁性材料よりなる円筒状の版が外周に圧入状態で装着されて磁気力により吸着される装置であって、
    印刷機の軸に固定状に設けられる版シリンダ部の外周に版装着円筒部が形成され、版シリンダ部の内部に空気室が形成されており、版装着円筒部の先端側の外径が、先端に行くにつれて小さくなっており、この外径が小さくなった部分を含む版装着円筒部の軸方向および周方向の複数箇所に、空気室と連通する空気流出穴が形成され、版シリンダ部の空気室に圧縮空気を供給する空気供給手段と、永久磁石の位置を磁気吸着部材を磁化状態にする磁化位置と非磁化状態にする非磁化位置に切り替える永久磁石切替手段とが設けられており、版シリンダ部内の版装着円筒部の内側に、周方向に分割された複数の磁性材料製磁気吸着部材が設けられ、これらの磁気吸着部材相互間に、永久磁石が位置の切り替えができるように配置されていることを特徴とする印刷機用版装着装置。
  2. 版シリンダ部内に、版装着円筒部の軸方向にのびる複数の永久磁石支持軸が回転可能に支持され、永久磁石が、軸心を通る面で分割された2つの部分に磁極が形成された円柱状のものであって、各永久磁石支持軸に同心状に固定されており、永久磁石切替手段が、永久磁石支持軸を回転させることによって永久磁石の位置を切り替えるものであることを特徴とする請求項の印刷機用版装着装置。
  3. 永久磁石切替手段が、弾性力と版シリンダの空気室に供給される空気の圧力とにより永久磁石支持軸を互いに逆方向に回転させて永久磁石の位置を切り替えるものであることを特徴とする請求項の印刷機用版装着装置。
  4. 永久磁石切替手段が、永久磁石支持軸の軸方向に移動しうるように版シリンダ部の空気室内に配置されたピストンと、空気室に供給される空気圧と反対方向にピストンを付勢する弾性部材とを備えており、永久磁石支持軸とピストンが、ピストンの移動を永久磁石支持軸の回転に変換するためのねじ部を介して連結されていることを特徴とする請求項の印刷機用版装着装置。
  5. 請求項1〜請求項のいずれか1項の印刷機用版装着装置を備えていることを特徴とする印刷機。
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