JP5181635B2 - 転写体ユニット及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、転写体ユニット及び画像形成装置に関する。
カラー画像を形成する電子写真方式の画像形成装置として、例えば特許文献1,2に開示されたものがある。特許文献1に開示された画像形成装置は、感光体から現像像が転写される中間転写ベルトを、全ての感光体と接触させる全接触モードと、黒感光体を残して他の感光体から離間させる一部離間モードと、全ての感光体から離間させる全離間モードとを取りうるようになっている。また、特許文献2に開示された画像形成装置は、中間転写ベルトと複数の感光体のそれぞれとを接触又は離間させるというものである。
特開2003−186313号公報 特開2005−115074号公報
本発明は、中間転写ベルトなどの無端帯状の転写体と各色に対応した感光体などの各像保持体とが接触した状態と、それらが離間した状態とを切り替える際に必要な力を低減することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明に係る転写体ユニットは、無端の帯状の転写体と、前記転写体の外周側に配置された複数の像保持体とそれぞれ対向するよう、前記転写体の内周側の位置に配列された複数の転写部材と、複数の前記転写部材をそれぞれ支持する複数の支持部材と、前記転写体の内周側において前記複数の転写部材の配列方向に沿って設けられ、前記支持部材と接触又は離間する第1の部材及び第2の部材と、複数の前記支持部材のうち一部の支持部材を付勢することによって、当該一部の支持部材によって支持されている転写部材を、対向する前記像保持体の方向に押すとともに、当該一部の支持部材に接触した前記第1の部材を第1の方向に押す第1付勢手段と、複数の前記支持部材のうち前記一部以外の支持部材を付勢することによって、前記一部以外の支持部材によって支持されている転写部材を、対向する前記像保持体の方向に押すとともに、当該一部以外の支持部材に接触した前記第2の部材を、前記第1の方向とは反対の方向成分を持つ第2の方向に押す第2付勢手段と、外力を受けて回転し、その回転中心から外縁までの距離が一定ではない回転部材であって、その外縁に前記第1の部材及び前記第2の部材が接触すると、前記第1の部材との第1の接触位置においては当該第1の部材から前記第1の方向へと押されるとともに、前記第2の部材との第2の接触位置においては当該第2の部材から前記第2の方向へと押される回転体とを備え、前記回転体が回転させられて、前記第1の接触位置と前記第2の接触位置との間の距離がその回転前よりも短くなった場合には、前記第1の部材が前記第1の方向に移動して前記支持部材から離間することにより、前記第1付勢手段により付勢される支持部材が支持している前記転写部材が、前記転写体の内周面に押し付けられるとともに、前記第2の部材が前記第2の方向に移動して前記支持部材から離間することにより、前記第2付勢手段により付勢される支持部材が支持している前記転写部材が、前記転写体の内周面に押し付けられ、前記回転体が回転させられて、前記第1の接触位置と前記第2の接触位置との間の距離がその回転前よりも長くなった場合には、前記第1の部材が前記第1の方向とは反対の方向に移動して前記支持部材と接触することにより、前記第1付勢手段により付勢される支持部材が支持している前記転写部材が、前記転写体の内周面から離れるとともに、前記第2の部材が前記第2の方向とは反対の方向に移動して前記支持部材と接触することにより、前記第2付勢手段により付勢される支持部材が支持している前記転写部材が、前記転写体の内周面から離れることを特徴とする。
好ましくは、前記第2の部材を移動させずに前記第1の部材を前記第1の方向に移動させる第1の状態と、前記第2の部材を移動させずに前記第1の部材を前記第1の方向とは反対の方向に移動させる第2の状態とを切り替える手段であって、前記第1の状態にあっては、前記第1の方向に移動させることにより、前記第1付勢手段により付勢される支持部材が支持している前記転写部材を、前記転写体の内周面に押し付ける一方、前記第2の状態にあっては、前記第1の部材を前記第1の方向とは反対の方向に移動させることにより、前記第1付勢手段により付勢される支持部材が支持している前記転写部材を、前記転写体の内周面から離れさせる接離手段と、前記転写体の内周面に接触するロール部材と、バネと、回転軸と、前記回転軸から或る方向に延びて前記ロール部材を支持する第1腕部と、前記回転軸から前記或る方向とは異なる方向に延びて前記バネの弾性によって付勢される第2腕部とを有し、当該ロール部材を前記バネの弾性を利用して前記転写体の外周面に向かって押し、当該転写体に張力を付与する張力付与手段とを備え、前記第1の状態において前記第2腕部が前記バネにより付勢される力をFs(BW)とし、前記第1の状態における前記バネの長さをL2とし、前記第2の状態において前記第2腕部が前記バネにより付勢される力をFs(FC)とし、前記第2の状態における前記バネの長さをL1としたときに、η=(Fs(FC)−Fs(BW))/(L2−L1)によって求まるηを、前記バネのバネ定数とするとよい。
また、本発明に係る画像形成装置は、複数の前記像保持体と、前記像保持体から現像像が転写される上述の転写体ユニットと、前記転写体ユニットから記録媒体に前記現像像を転写する2次転写手段と、前記記録媒体に転写された現像像を当該記録媒体に定着させる定着手段とを備えることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、転写体と各像保持体とが接触した状態とそれらが離間した状態とを切り替える際に必要な力を低減することができる。
請求項2に係る発明によれば、転写体と各像保持体とが接触した状態とそれらが離間した状態とを切り替える際に転写部材の張力を一定に保つことができる。
請求項3に係る発明によれば、転写体と各像保持体とが接触した状態とそれらが離間した状態とを切り替える際に必要な力を低減することができる。
(A)画像形成装置の全体構成および動作
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の構成を簡略的に示した図であり、図2は、この画像形成装置1の構成のうち、特に作像を行う構成部分を拡大した図である。まずは、主に図1を参照して、画像形成装置1の全体的な構成とその動作の概要について説明する。
図1に示すように、画像形成装置1の上部には、原稿2を一枚ずつ分離して搬送する自動原稿搬送装置3と、その自動原稿搬送装置3によって搬送される原稿2の画像を読み取る原稿読取装置4とが設けられている。原稿読取装置4は、プラテンガラス5上に置かれた原稿2に対し光源6により光を照射し、原稿2からの反射光像を、フルレートミラー7及びハーフレートミラー8,9及び結像レンズ10からなる縮小光学系を介して、CCD(Charge Coupled Device)等の画像読取素子11上に受光させ、この画像読取素子11によって原稿2の反射光像を所定のドット密度(例えば、16ドット/ミリメートル)で読み取る。原稿読取装置4によって読み取られた反射光像は、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)(各8ビット)の3色の原稿反射率データとして、画像処理装置12に供給される。画像処理装置12は、これらの原稿反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消し、及び、色/移動編集等の所定の画像処理を施す。また、画像処理装置12は、図示しないパーソナルコンピュータ等から送られてくる画像データに対しても、上記の画像処理を行う。画像処理装置12は、このような画像処理を経た画像データを、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)という4色の各8ビットの階調データに変換し、これらの各色に対応した作像ユニット13Y、13M、13C、13Kに供給する。なお、本実施形態の説明及び図面において、「Y」,「M」,「C」,「K」の各文字を含む符号を付した構成は、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の現像剤を用いて作像を行うための構成であることを意味している。
作像ユニット13Y、13M、13C、13Kは、画像処理装置12から供給される階調データに応じた静電潜像を形成し、それを現像剤で現像して得たトナー像を、中間転写体としての中間転写ベルト81上に互いに重ね合わせて転写する。記録媒体としての記録用紙28は、画像形成装置1の内部に配置された給紙トレイ40〜43のうちにいずれかから、給紙ローラ44及び用紙分離搬送用のローラ対45、46により搬送ロール49及び用紙搬送路47を介して、レジストロール48まで一旦搬送され、そこで停止させられる。そして、この記録用紙28は、所定のタイミングで回転するレジストロール48によって、中間転写ベルト81による転写位置へ送出される。二次転写ロール27は、中間転写ベルト81上に転写されたトナー像を記録用紙28に転写する二次転写手段であり、バックアップロール23によって張架された中間転写ベルト81の表面に接触するように配置されている。中間転写ベルト81上に重ねて転写された各色のトナー像は、バックアップロール23に圧接する二次転写ロール27の圧接力及び静電気力の作用により、記録用紙28に転写される。
トナー像が転写された記録用紙28は、定着器29へと搬送され、定着器29によって熱及び圧力で定着処理を受けた後、定着器29の出口ロール30及び用紙排出経路31を介して第1の排出ロール32により第1の排出トレイ33上に排出される。なお、この記録用紙28は、第2の排出ロール34によって第2の排出トレイ35上に排出される場合もあるし、第3の排出ロール36によって第3の排出トレイ37上に排出される場合もある。また、この画像形成装置1において、記録用紙28の両面に複写する場合には、片面にトナー像が定着された記録用紙28を、第1の排出ロール32によって第1の排出トレイ33の方向にいったん送り出し、第1の排出ロール32が記録用紙28の後端を挟持している間に、図示しない切替ゲートによって搬送方向を切り替えて、その記録用紙28を両面用搬送ユニット50へと搬送する。両面用搬送ユニット50は、搬送径路51に沿って設けられた搬送用のローラ対52〜54により、記録用紙28の表裏が反転された状態で、再度レジストロール48へと搬送し、今度は、その記録用紙28の裏面にトナー像が転写・定着された後、第1の排出トレイ33〜第3の排出トレイ37のいずれかに排出する。手差しトレイ56は、折畳まれた状態の形状を図示している。この手差しトレイ56に置かれた記録用紙28は、給紙ローラ57及び用紙分離搬送用のローラ対58、59により搬送ロール60を介して、レジストロール48へと搬送される。
なお、トナー像の転写工程が終了した後の感光体ドラム15の表面は、クリーニング装置18が備えるクリーニングブレードによって残留トナーや紙粉等が除去されて、次の画像形成プロセスに備えるようになっている。また、トナー像の転写工程が終了した後の中間転写ベルト81の表面は、図2に示すクリーニング装置63のクリーニングブレード64によって残留トナーや紙粉等が除去されて、次の画像形成プロセスに備えるようになっている。
(B)作像に関する構成
次に、図2を参照して、特に作像を行う構成について詳述する。
画像形成装置1は、トナーとキャリアを含む現像剤を用いた二成分現像方式を採用している。現像剤収容器としてのトナーカートリッジ55Y、55M、55C、55Kは、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色のトナーを収容する収容空間を有しており、必要に応じて、これらのトナーを対応する作像ユニット13Y、13M、13C、13Kの現像器17に供給する。トナーカートリッジ55Y、55M、55C、55Kの収容空間はほぼ円柱状であり、その長手方向は、図1,2の紙面に垂直な方向である。よって、トナーカートリッジ55Y、55M、55C、55Kは、収容空間の長手方向と直交する方向に並べて配置されていることになる。
各作像ユニット13Y、13M、13C、13Kは、中間転写ベルト20の外周側において、隣の作像ユニットと一定の間隔を隔てるように一列に並べられている。また、各作像ユニット13Y、13M、13C、13Kは、最初の転写順であるイエローの作像ユニット13Yが鉛直方向の最も上方に位置し、最後の転写順である黒の作像ユニット13Kが鉛直方向の最も下方に位置するように、水平方向に対して所定の角度だけ斜めに傾斜した状態で配置されている。つまり、列の一端側に配置された作像ユニット13Kが低く他端側に配置された作像ユニット13Yが高くなるように、水平方向に対して傾いた状態で配置されている。このように作像ユニット13Y、13M、13C、13Kを水平方向に対して傾斜した状態で配置することにより、これらの作像ユニットを水平方向に並べて配置した場合と比較して、これらの4つの作像ユニット全体の水平方向の長さを短くすることができる。図2に示しているように、中間転写ベルト20の側方(図面に向かって右方)には、例えば廃トナー回収ボックス70、制御回路74及び低圧電源75などの部品が配置されているが、これらの部品は画像形成装置1の幅を大きくする要因となる。ただし、上記のように作像ユニット13Y、13M、13C、13Kを傾斜した状態で配置することにより、その水平方向の長さができるだけ短くなるようにしているから、これらの廃トナー回収ボックス70、制御回路74及び低圧電源75が図示の位置に設けられていても、画像形成装置1の幅がそれほど大きくならずにすむ。さらに、各作像ユニット13Y、13M、13C、13Kが水平方向に対して傾斜した状態で配置されているから、上方にある各作像ユニット13Y、13Mの下方には空きスペースが生じることになるが、この空きスペースに低圧電源77を配置することで、装置内のスペースを有効に活用することができる。
これらの作像ユニット13Y、13M、13C、13Kは、いずれも共通の構成を備えている。ここでは、作像ユニット13Yを例に挙げて説明し、作像ユニット13M、13C、13Kに関しては、対応する色が作像ユニット13Yと異なるだけであるから説明を省略する。
図2に示すように、作像ユニット13Yは、駆動モータなどの駆動手段によって回転駆動される像保持体としての感光体ドラム15と、この感光体ドラム15の表面を一様に帯電する帯電部材としての帯電ロール16と、感光体ドラム15の表面を露光してイエローに対応した静電潜像を形成するLEDプリントヘッドからなる画像露光装置14と、感光体ドラム15上に形成された静電潜像をイエローのトナーで現像する現像手段としての現像器17と、感光体ドラム15の表面を清掃するクリーニング装置18とを備えている。感光体ドラム15は、例えば直径30mmのドラム形状であり、その表面に保護層としてのオーバーコート層を有している。帯電ロール16は、例えば、芯金の表面に合成樹脂やゴムからなり電気抵抗を調整した導電層を被覆してなるロールである。この帯電ロール16の表面に付着したトナー等の異物を除去するためのロール状のクリーニング部材として、クリーニングロール16aが、帯電ロール16の表面に接触する位置に配置されている。画像露光装置14は、LED発光素子を所定の間隔(例えば600ドット/インチに対応する間隔)で直線状に配置されたLED発光素子アレイと、そのLED発光素子アレイの各LED発光素子から出射された光を感光体ドラム15上にスポット状に結像するレンズアレイとを備えている。画像露光装置14は、画像処理装置12から供給されるイエローの階調データに応じた光をLED発光素子アレイから出射させて、感光体ドラム15の表面を露光し、イエローに対応する静電潜像を形成する。感光体ドラム15上に形成された静電潜像は、現像器17によって、イエローのトナー像として現像される。
現像器17の現像器ハウジング170の内部には、トナーカートリッジ55Yから供給されるイエローのトナー及びキャリアからなる現像剤が収容される。現像器ハウジング170の感光体ドラム15側の開口部には、現像剤保持体としての現像ロール171が設けられている。この現像ロール171は、内部に固定した状態で配置されたマグネットロールと、そのマグネットロールの外周に回転可能に設置された現像スリーブとから構成されている。また、現像ロール171の斜め右下方には、現像剤173を攪拌しつつ、現像ロール171に現像剤を供給する現像剤供給部材としての供給オーガ174が設けられている。この供給オーガ174が回転することによって現像ロール171へと供給された現像剤は、現像ロール171の表面にマグネットロールの磁気吸引力によって吸着されるとともに、図示せぬ層厚規制部材によって層厚が規制された後、感光体ドラム15と対向する現像領域へと搬送される。さらに、この供給オーガ174のさらに右下方には、現像剤攪拌部材としての攪拌オーガ176が設けられている。現像器ハウジング170の、供給オーガ174上方の位置には、トナーカートリッジ55Yから供給されるイエローのトナーを供給するための供給口が設けられている。
上記のようにして現像された各色のトナー像は、一次転写ロール21の作用によって、各作像ユニット13Y、13M、13C、13Kの感光体ドラム15から、各トナーカートリッジ55Y、55M、55C、55Kの下方にある中間転写ベルト81上に重ね合わされるようにして転写される。この中間転写ベルト81は、可撓性を有するPET等の合成樹脂フィルムを帯状に形成し、この帯状に形成された合成樹脂フィルムの両端を溶着等の手段によって接続することにより、無端ベルト状に形成したものである。このとき、作像ユニット13Y、13M、13C、13Kによって順次転写される各色のトナー像は、イエロー、マゼンタ、シアン、黒という順序で転写される。
(C)中間転写ベルト20近傍の構成
図3は、中間転写ベルト20近傍の構成を説明する図である。図3に示すように、中間転写ベルト20の内周側において、第1アイドラーロール25と第2アイドラーロール26との間には、転写部材としての一次転写ロール21Y、21M、21C、21Kが、感光体ドラム15Y、15M、15C、15Kのそれぞれと対向する位置に配列されている。また、中間転写ベルト20の内周側には、接離手段としての偏心カム203と、外力を受けて回転する回転体としての矩形カム204と、第1の部材としての第1スライダ201と、第2の部材としての第2スライダ202とが備えられている。これら第1スライダ201及び第2スライダ202は、それぞれガイド205a,205bによって移動方向が規制されており、その移動方向は、一次転写ロール21Y、21M、21C、21Kの配列方向(以下、転写ロール配列方向という)とほぼ同じである。また、偏心カム203及び矩形カム204はいずれも、それぞれ軸心2031,2041を中心にして回転可能であるが、偏心カム203が、図示せぬコントローラからの指示に従ってモータ等の駆動手段により回転させられるのに対し、矩形カム204が作業者の手によって回転させられる点で異なる。
第1スライダ201は、転写ロール配列方向に延びる基部2010と、その基部2010から垂直方向に延びる複数の枝部2011,2012,2013,2014とを備えている。これらの枝部のうち、枝部2012は、軸心2031を中心として回転する偏心カム203の左外周部に接している。このため、偏心カム203の回転状態に応じて、第1スライダ201の転写ロール配列方向における位置が変化する。また、第1スライダ201の一端側(図中左端)に設けられた枝部2014は、軸心2041を中心に回転する矩形カム204の左側に接している。このため、矩形カム204の回転状態に応じて、第1スライダ201の転写ロール配列方向における位置が変化するようになっている。この第1スライダ201の位置変化に応じて、各枝部2011,2012,2013,2014は、一次転写ロール21Y,21M,21Cや第2アイドラーロール26を支持する支持部材(後述)と接触又は離間する。
第2スライダ202は、転写ロール配列方向に延びる基部2020と、その基部2020から垂直方向に延びる複数の枝部2021,2023,2024とを備えている。第2スライダ202の他端側(図中右端)に設けられた枝部2023は、矩形カム204の右側に接している。このため、矩形カム204の状態に応じて、第2スライダ202の転写ロール配列方向における位置が変化するようになっている。この第2スライダ202の位置変化に応じて、各枝部2021,2024は、一次転写ロール21Kや第1アイドラーロール25を支持する支持部材(後述)と接触又は離間する。
画像形成装置1においては、黒色のトナーのみを使用して白黒画像を形成する場合(第1の状態)と、全色のトナーを使用してカラー画像を形成する場合(第2の状態)とがある。前者の白黒画像形成時には、中間転写ベルト20は、黒色以外のカラーの感光体ドラム15Y、15M、15Cと接触する必要はなく、黒色の感光体ドラム15Kとだけ接触していればよい。そこで、白黒画像形成時とカラー画像形成時とで、中間転写ベルト20と、黒色以外のカラーの感光体ドラム15Y、15M、15Cとが接触又は離間する状態を切り替えている。上述した偏心カム203、矩形カム204、第1スライダ201及び第2スライダ202は、この切り替えを実現するための構成である。
ここで、図4(a)は、カラー画像形成時において、中間転写ベルト20と、感光体ドラム15Y、15M、15Cとを接触させている様子を示す図であり、図4(b)は、白黒画像形成時において、中間転写ベルト20と、感光体ドラム15Y、15M、15Cとを離間させている様子を示す図である。
カラー画像形成時には、図4(a)に示すように、偏心カム203の軸心2031が左側に偏心した状態で静止しているので、枝部2012と偏心カム203の軸心2031とは白黒画像形成時の場合よりも互いに近い位置にあり、第1スライダ201は最も右側に配置されることになる。
このとき、一次転写ロール21Y、21M、21C、21K、第1アイドラーロール25及び第2アイドラーロール26は次のような作用を営む。以下では、一次転写ロール21Mを例に挙げて上記作用を説明する。
一次転写ロール21Mは、軸212Mを中心に回動する支持部材210Mによって、回転(自転)可能に支持されている。支持部材210Mは、軸212Mの位置から所定の角度をなして二方向に延びる第1腕部211M及び第2腕部213Mを備えている。第1腕部211Mの先端部分には、一次転写ロール21Mの回転軸が回転可能に取り付けられている。第2腕部213Mの先端部分には、弾性体としてのバネ214Mの一端が連結されている。このバネ214Mの他端は、中間転写ベルト20の内周側の所定の位置に固定されている。
カラー画像形成時においては、前述したとおり第1スライダ201は最も右側に配置されており、枝部2011Mは、第2腕部213Mよりも右側に離間した位置にある。このとき、バネ214Mは、自身の自然長よりも長い状態にあり、弾性力により図中右方向に縮もうとするので、第2腕部213Mが右側に付勢される。この付勢力を受けて、支持部材210Mは、軸212Mを中心として右に回ろうとする。そのため、第1腕部211Mに支持された一次転写ロール21Mは下向き(対向する感光体15Mがある方向)の力Fを受けて中間転写ベルト20の内周面に押し付けられ、中間転写ベルト20にかかるテンションとつりあったところで、中間転写ベルト20及び一次転写ロール21Mの位置が定まる。これにより、中間転写ベルト20が一次転写ロール21Mと感光体ドラム15Mとの間に挟まれた状態となり、その中間転写ベルト20の外周面には、感光体ドラム15Mからマゼンタのカラー画像が転写されることになる。このマゼンタに係る構成以外の一次転写ロール21Y,21C及び感光体ドラム15Y,15Cと中間転写ベルト20との位置関係についても、上記と同様である。これにより、その中間転写ベルト20の外周面には、感光体ドラム15Y,15Cからイエロー、シアンのカラー画像が転写されることになる。
上記は、第1スライダ201の位置に応じて、一次転写ロール21Y,21M,21C及び中間転写ベルト20とが接触する仕組みを説明したものであったが、一次転写ロール21Kと中間転写ベルト20とが接触する仕組みも上記とほぼ同様であり、異なるのは、第2スライダ202が受ける付勢力などが第1スライダ201の場合と反対方向であるなどの点である。即ち、白黒画像形成時においては、図4(b)に示すように、矩形カム204の長手方向を縦(鉛直方向)にした状態であるから、第2スライダ202は最も左側に配置されていることになり、枝部2021は、支持部材210Kの第2腕部213Kよりも左側に離間した位置にある(各構成の符号については図6参照)。このとき、バネ214Kは、自身の自然長よりも長い状態にあり、弾性力により図中左方向に縮もうとするので、第2腕部213Kが左側に付勢される。この付勢力を受けて、支持部材210Kは、軸212Kを中心として左に回ろうとする。そのため、第1腕部211Kに支持された一次転写ロール21Kは下向き(対向する感光体15Kがある方向)の力を受けて中間転写ベルト20の内周面に押し付けられ、中間転写ベルト20にかかるテンションとつりあったところで、中間転写ベルト20及び一次転写ロール21Kの位置が定まる。同様の原理で、中間転写ベルト20及び第1アイドラーロール25の位置も定まる。これにより、中間転写ベルト20が一次転写ロール21Kと感光体ドラム15Kとの間に挟まれた状態となり、その中間転写ベルト20の外周面には、感光体ドラム15Kから黒色の画像が転写されることになる。
一方、白黒画像形成時においては、図4(b)に示すように、偏心カム203の軸心2031が右側に偏心した状態で静止しているので、枝部2012と偏心カム203の軸心2031とは、上述したカラー画像形成時の場合よりも遠い位置にあり、第1スライダ201は最も左側に配置されることになる。このため、枝部2011Mは、第2腕部213Mの右側に当たって、これを図中左方向へ押す。これにより、支持部材210Mは、軸212Mを中心として左に回って、第1腕部211Mの先端部分に支持された一次転写ロール21Mは図中上向きに移動して、中間転写ベルト20から離間する。このとき、一次転写ロール21Y,21Cも同様に、図中上向きに移動して、中間転写ベルト20から離間する。また、第2アイドラーロール26も同様に、図中上向きに移動して、中間転写ベルト20から離間する。このため、中間転写ベルト20は、図3(b)に示す位置(図3(a)の破線の位置)まで移動して、感光体ドラム15Y、15M、15Cから離間する。一方、一次転写ロール21Kと中間転写ベルト20とが接触した状態であることは、カラー画像形成時の場合と同じであるから、中間転写ベルト20の外周面には感光体ドラム15Kのみが接触した状態になり、その感光体ドラム15Kから白黒画像が転写される。
次に、上述したカラー画像形成時と白黒画像形成時において、中間転写ベルト20のテンションを一定に保つための張力調節手段について説明する。
図3の左方に示したように、バックアップロール23と第1アイドラーロール25との間には、テンションロール24が設けられている。図5(a)は、上述したカラー画像形成時のときのテンションロール24にかかる力を示した図である。テンションロール24は、軸242を中心に回動する支持部材240によって、回転(自転)可能に支持されている。支持部材240は、軸242の位置から所定の角度をなして二方向に延びる第1腕部241及び第2腕部243を備えている。第1腕部241の先端部分には、テンションロール24の回転軸が回転可能に取り付けられている。第2腕部243の先端部分には、弾性体としてのバネ244の一端が連結されている。このバネ244の他端は、中間転写ベルト20の内周側の所定の位置に固定されている。これらの構成は、中間転写ベルト20の内周面に接触するテンションロール24を、バネ244の弾性を利用して、中間転写ベルト20の外周面に向かって押すことでその中間転写ベルト20に張力を付与する張力付与手段として機能する。
図5(a)において、バネ244は、自身の自然長よりも短い状態にあるので、弾性力により図中左方向に伸びようとし、第2腕部243が力Fs(FC)で左側に付勢される。なお、この符号中のFCとは、フルカラー(Full Color)の意である。一方、テンションロール24と接している位置の中間転写ベルト20に対しては、中間転写ベルト20そのもののテンションにより、2方向の力T(FC)がかかっている。この2方向の力Tの合力をFt(FC)とすると、テンションロール24は、この力Ft(FC)を受けている。この力Fs(FC)と、力Ft(FC)とが、支持部材240を介してつりあうことによって、バネ244の長さはL1に定まる。
軸242を中心としたモーメントの釣り合いを考えると、次式(1)の関係が成り立つ。
Ft(FC)×Lt(FC)=Fs(FC)×Ls(FC) (1)
なお、Ls(FC)は、第2腕部243において、バネ244との連結位置と軸242(軸心)との間の距離である。また、Lt(FC)は、テンションロール24の軸心を起点としたときの力Ft(FC)のベクトル上から、軸242(軸心)に対して垂線を下ろしたときのその垂線の長さである。
一方、テンションロール24が中間転写ベルト20から受ける力は、テンションロール24と接している位置にかかる2方向のテンションT(FC)の合力であるから、これらの力のスカラー量から次式(2)の関係が成り立つ。
Ft(FC)=2×T(FC)×sin(θ/2) (2)
また、図5(b)は、上述した白黒画像形成時のテンションロール24にかかる力を示した図である。この白黒画像形成時において、第2腕部243がバネ244から受ける力はFs(BW)であり、第2腕部243において、バネ244との連結位置と軸242(軸心)との間の距離はLs(BW)である。また、中間転写ベルト20そのもののテンションにより、テンションロール24が中間転写ベルト20から受ける力はFt(BW)であり、テンションロール24の軸心を起点としたときの力Ft(BW)のベクトル上から、軸242(軸心)に対して垂線を下ろしたときのその垂線の長さはLt(BW)である。この力Fs(BW)と、力Ft(BW)とが、支持部材240を介してつりあうことによって、バネ244の長さはL2に定まる。なお、この符号中のBWとは、ブラック/ホワイト(Black/White)の意である。
ここで、カラー画像形成時と白黒画像形成時とでベルト張力Tを一定にしたい場合に、Lt(FC)、Lt(BW)、Ls(FC)、Ls(BW)、θ(FC)、θ(BW)は既知であるから、式(1)、(2)により、Fs(FC)とFs(BW)をそれぞれ求めることができる。
これにより、ベルト張力Tが一定となるバネ244として、バネ定数ηが次式(3)に従うものを選択すればよい。
η=(Fs(FC)−Fs(BW))/(L2−L1) (3)
ところで、画像形成装置1においては、白黒画像形成時と、カラー画像形成時のほか、メンテナンスを行う場合も考慮して、装置構成を設計する必要がある。例えば、中間転写ベルト20近傍のメンテナンスを行うときには、中間転写ベルト20を全ての感光体ドラムから離間させる必要がある。
ここで、図6は、メンテナンス時の、中間転写ベルト20近傍の構成を説明する図である。メンテナンスを行う作業者は、そのメンテナンス作業に先立って、矩形カム204を図3に示した状態から図6に示した状態へと回転させる。即ち、矩形カム204の長手方向は縦(鉛直方向)から横(水平方向)になる。
このような矩形カム204の姿勢の変化により、第1スライダの枝部2014と矩形カム204の軸心2041とは、図3に示した状態よりも互いに遠い位置となり、第1スライダ201は最も左側に配置される。したがって、図4(b)に示した白黒画像形成時と同様に、枝部2011Mは、第2腕部213Mの右側に当たって、これを図中左方向へ押し、これにより、一次転写ロール21Mは図中上向きに移動して、中間転写ベルト20から離間する。同様に、一次転写ロール21Y,21M及び第2アイドラーロール26も、図中上向きに移動して、中間転写ベルト20から離間する。
また、上記の矩形カム204の姿勢の変化により、第2スライダの枝部2023と矩形カム204の軸心2041とは、図3に示した状態よりも互いに遠い位置となり、第2スライダ202は最も右側に配置される。上述したように、一次転写ロール21K及び第1アイドラーロール25は、上記で例示した一次転写ロール21Mと付勢方向を除いてほぼ同様な作用を営む。例えば支持部材210Mが右に回ろうとすることで、一次転写ロール21Mを下向きに押していたのに対し、軸212Kを中心に回動する支持部材210Kは、左に回ろうとすることで、一次転写ロール21Mを下向きに押す。したがって、第2スライダ202の枝部2021は、第2腕部213Kの左側に当たって、これを図中右方向へ押し、一次転写ロール21Mと同様の作用により、一次転写ロール21Kも、図中上向きに移動して中間転写ベルト20から離間する。同様に、第1アイドラーロール25も、図中上向きに移動して中間転写ベルト20から離間する。このようにして、第1スライダ201及び第2スライダ202は、図示の位置に移動させられるが、このとき、第1スライダ201は右方向に、第2スライダ202は左方向に、それぞれバネによって付勢された状態である。
図7は、この矩形カム204の操作の手順を段階的に示した図である。
まず、図7(a)は、図3に示した矩形カム204の状態を拡大した図であり、矩形カム204の長手方向と、鉛直方向とが一致している。この状態にあっては、第1スライダ201及び第2スライダ202は、各バネから離間しているため、第1スライダ201及び第2スライダ202から矩形カム204に対して付勢力は働かない。
次に、図7(b)は、矩形カム204を、軸心2041を中心として、図中反時計回りに少しだけ回転させた状態を示す図である。このとき、第1スライダ201及び第2スライダ202の各枝部2011,2013,2021,2024が各支持部材の第2腕部と当たり、それらの第2腕部に連結された各バネが伸び始めるので、上述にしたようにして、第1スライダ201は右方向に、第2スライダ202は左方向に、それぞれ付勢される。したがって、矩形カム204の左側においては、第1スライダ201の枝部2014との接点P1に対し右方向に向かう力がかかり、矩形カム204の右側においては、第2スライダ202の枝部2023との接点P2に対し左方向に向かう力がかかる。接点P1は軸心2041よりも上にあり、接点P2は軸心2041よりも下にあるため、これらの力は矩形カム204を時計回りに回そうとする。したがって、この段階では、第1スライダ201及び第2スライダ202から、メンテナンスを行う作業者により矩形カム204を操作する方向(反時計回り)に抗する方向の力がその矩形カム204にかかることになる。
次に、図7(c)は、矩形カム204を、図7(b)の状態より、さらに図中反時計回りに回転させた状態を示す図である。このとき、第1スライダ201から受ける右方向の力と、第2スライダ202から受ける左方向の力とが、接点P1、軸心2041及び接点P2を結ぶ直線上に重なる。従って、接点P1にかかる右方向の力と、接点P2にかかる左方向の力とが相殺される。したがって、この段階では、第1スライダ201及び第2スライダ202からかかる力が、メンテナンスを行う作業者による矩形カム204を操作する方向(反時計回り)の力に抗することはない。
次に、図7(d)は、矩形カム204を、図7(c)の状態より、さらに図中反時計回りに回転させた状態を示す図である。この状態では、接点P1は軸心2041よりも下にあり、接点P2は軸心2041よりも上にあるため、これらの力は矩形カム204を反時計回りに回そうとする。したがって、この段階では、第1スライダ201及び第2スライダ202から、メンテナンスを行う作業者により矩形カム204を操作する方向(反時計回り)と同じ或いは近い方向の力がその矩形カム204にかかる。よって、このとき第1スライダ201及び第2スライダ202から矩形カム204が受ける力によって、メンテナンスを行う作業者は矩形カム204を自身が所望する反時計回りに回しやすくなる。
そして、図7(e)は、矩形カム204を、長手方向が略水平になるまで、図中反時計回りに回転させた状態を示す図である。このとき、第1スライダ201の枝部2014は、矩形カム204の左側面全面を右方向に押しており、第2スライダ202の枝部2023は、矩形カム204の右側面全面を左方向に押している。そのため、第1スライダ201から受ける右方向の力と、第2スライダ202から受ける左方向の力とが、矩形カム204の左側面全面の中心点である点P1、軸心2041及び矩形カム204の右側面全面の中心点である点P2を結ぶ直線上に重なり、点P1にかかる右方向の力と、点P2にかかる左方向の力とが相殺される。したがって、矩形カム204は、この状態で固定され、外力からの影響を受けにくくなり、誤操作の可能性を減少させることができる。
(D)変形例
上述の実施形態を以下のように変形してもよい。また、以下のように変形した態様と上述の実施形態とを適宜組み合わせてもよい。
(D−1)上述の実施形態においては、一次転写ロール21Mは、支持部材210Mがバネ214Mによって付勢されることによって、中間転写ベルト20を下方向に押したが、支持部材は、バネ以外の弾性体や、その他の付勢手段によって付勢されてもよい。
(D−2)上述の実施形態においては、偏心カム203は、図示せぬコントローラからの指示に従ってモータ等の駆動手段により回転させられていたが、偏心カム203は、作業者の手によって回転させられてもよい。また、上述の実施形態においては、矩形カム204は、作業者の手によって回転させられていたが、モータ等の駆動手段により回転させられてもよい。この場合においても、矩形カム204の姿勢を変化させるために要する力を低減することができるので、駆動手段に対する負担が軽減される。
また、偏心カム203は、白黒画像形成時の状態における一次転写ロール21Y,21M,21Cの位置と、カラー画像形成時の状態における一次転写ロール21Y,21M,21Cの位置とを切り替える手段として機能していたが、この手段を実現するためには、必ずしもこのようなカム部材を用いる必要はない。要するに、第2スライダ202を移動させずに第1スライダ201を図中左方向に移動させる第1の状態(白黒画像形成時の状態)と、第2スライダ202を移動させずに第1スライダ201を図中右方向に移動させる第2の状態(カラー画像形成時の状態)切り替える手段であって、第1の状態にあっては、第1スライダ201を図中左方向に移動させることにより一次転写ロール21Y,21M,21Cを中間転写ベルト20の内周面に押し付ける一方、第2の状態にあっては、第1スライダ201を図中右方向に移動させることにより一次転写ロール21Y,21M,21Cを中間転写ベルト20の内周面から離れさせるものであればよい。
(D−3)上述の実施形態においては、矩形カム204は矩形であったが、これに限らず、矩形以外の多角形のカムを用いてもよい。要するに、外力を受けて回転し、その回転中心から外縁までの距離が一定ではない回転部材であればよい。
(D−4)上述の実施形態においては、第1スライダ201及び第2スライダ202は基部と枝部を有していたが、枝部は必ずしも必要ではない。要するに、これらのスライダの運動が一次転写ロールへ伝達されればよい。例えば、第1スライダ201に、複数の孔部を設け、この孔部に、各一次転写ロールを支持する支持部材の第2腕部の先端部を挿入する。そして、第1スライダ201が左右に運動すると第2腕部も左右に運動し、支持部材がこれに伴って回転するため、一次転写ロール21を中間転写ベルト20に接触又は離間させることができる。
(D−5)上述の実施形態においては、第1スライダ201に接触するバネがその第1スライダ201を付勢する方向と、第2スライダ202に接触するバネがその第2スライダ202を付勢する方向とは、完全な逆方向であったが、必ずしもそうである必要はない。要するに、第1スライダ201に接触するバネがその第1スライダ201を付勢する方向を第1の方向とし、第2スライダ202に接触するバネがその第2スライダ202を付勢する方向を第2の方向としたときに、第2の方向は、第1の方向とは反対の方向成分を持っていればよい。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の構成を簡略的に示した図である。 この画像形成装置の構成のうち、特に作像を行う構成部分を拡大した図である。 中間転写ベルト近傍の構成を説明する図である。 カラー画像形成時において、中間転写ベルトと、黒色以外の感光体ドラムとを接触させている様子を示す図である。 白黒画像形成時において、中間転写ベルトと、黒色以外の感光体ドラムとを離間させている様子を示す図である。 カラー画像形成時のときのテンションロールにかかる力を示した図である。 白黒画像形成時のときのテンションロールにかかる力を示した図である。 メンテナンス時の、中間転写ベルト近傍の構成を説明する図である。 矩形カムの操作の手順を段階的に示した図である。
符号の説明
1…画像形成装置、10…結像レンズ、11…画像読取素子、12…画像処理装置、13K,13C,13M,13Y…作像ユニット、14…画像露光装置、15,15K,15C,15M,15Y…感光体ドラム(像担持体)、16…帯電ロール、16a…クリーニングロール、17…現像器、170…現像器ハウジング、171…現像ロール、173…現像剤、174…供給オーガ、176…攪拌オーガ、18…クリーニング装置、2…原稿、20…中間転写ベルト、201…第1スライダ、2010…基部、2011,2011M…枝部、2012…枝部、2013…枝部、2014…枝部、202…第2スライダ、2020…基部、2021…枝部、2023…枝部、2024…枝部、203…偏心カム、2031…軸心、204…矩形カム、2041…軸心、21…一次転写ロール、210K…支持部材、210M…支持部材、211M…第1腕部、212K…軸、212M…軸、213K…第2腕部、213M…第2腕部、214M…バネ、21K…一次転写ロール、21M…一次転写ロール、21Y…一次転写ロール、23…バックアップロール、24…テンションロール、240…支持部材、241…第1腕部、242…軸、243…第2腕部、244…バネ、25…第1アイドラーロール、26…第2アイドラーロール、27…二次転写ロール、28…記録用紙、29…定着器、3…自動原稿搬送装置、31…用紙排出経路、32…第1排出ロール、33…第1排出トレイ、34…第2排出ロール、36…第3排出ロール、37…第3排出トレイ、4…原稿読取装置、40…給紙トレイ、45…ローラ対、47…用紙搬送路、48…レジストロール、50…両面用搬送ユニット、51…搬送径路、52…ローラ対、55Y…トナーカートリッジ、56…トレイ、58…ローラ対、6…光源、60…搬送ロール、63…クリーニング装置、64…クリーニングブレード、70…廃トナー回収ボックス、75…低圧電源、77…低圧電源、81…中間転写ベルト、P1…接点、P2…接点

Claims (3)

  1. 無端の帯状の転写体と、
    前記転写体の外周側に配置された複数の像保持体とそれぞれ対向するよう、前記転写体の内周側の位置に配列された複数の転写部材と、
    複数の前記転写部材をそれぞれ支持する複数の支持部材と、
    前記転写体の内周側において前記複数の転写部材の配列方向に沿って設けられ、前記支持部材と接触又は離間する第1の部材及び第2の部材と、
    複数の前記支持部材のうち一部の支持部材を付勢することによって、当該一部の支持部材によって支持されている転写部材を、対向する前記像保持体の方向に押すとともに、当該一部の支持部材に接触した前記第1の部材を第1の方向に押す第1付勢手段と、
    複数の前記支持部材のうち前記一部以外の支持部材を付勢することによって、前記一部以外の支持部材によって支持されている転写部材を、対向する前記像保持体の方向に押すとともに、当該一部以外の支持部材に接触した前記第2の部材を、前記第1の方向とは反対の方向成分を持つ第2の方向に押す第2付勢手段と、
    外力を受けて回転し、その回転中心から外縁までの距離が一定ではない回転部材であって、その外縁に前記第1の部材及び前記第2の部材が接触すると、前記第1の部材との第1の接触位置においては当該第1の部材から前記第1の方向へと押されるとともに、前記第2の部材との第2の接触位置においては当該第2の部材から前記第2の方向へと押される回転体とを備え、
    前記回転体が回転させられて、前記第1の接触位置と前記第2の接触位置との間の距離がその回転前よりも短くなった場合には、前記第1の部材が前記第1の方向に移動して前記支持部材から離間することにより、前記第1付勢手段により付勢される支持部材が支持している前記転写部材が、前記転写体の内周面に押し付けられるとともに、前記第2の部材が前記第2の方向に移動して前記支持部材から離間することにより、前記第2付勢手段により付勢される支持部材が支持している前記転写部材が、前記転写体の内周面に押し付けられ、
    前記回転体が回転させられて、前記第1の接触位置と前記第2の接触位置との間の距離がその回転前よりも長くなった場合には、前記第1の部材が前記第1の方向とは反対の方向に移動して前記支持部材と接触することにより、前記第1付勢手段により付勢される支持部材が支持している前記転写部材が、前記転写体の内周面から離れるとともに、前記第2の部材が前記第2の方向とは反対の方向に移動して前記支持部材と接触することにより、前記第2付勢手段により付勢される支持部材が支持している前記転写部材が、前記転写体の内周面から離れる
    ことを特徴とする転写体ユニット。
  2. 前記第2の部材を移動させずに前記第1の部材を前記第1の方向に移動させる第1の状態と、前記第2の部材を移動させずに前記第1の部材を前記第1の方向とは反対の方向に移動させる第2の状態とを切り替える手段であって、前記第1の状態にあっては、前記第1の方向に移動させることにより、前記第1付勢手段により付勢される支持部材が支持している前記転写部材を、前記転写体の内周面に押し付ける一方、前記第2の状態にあっては、前記第1の部材を前記第1の方向とは反対の方向に移動させることにより、前記第1付勢手段により付勢される支持部材が支持している前記転写部材を、前記転写体の内周面から離れさせる接離手段と、
    前記転写体の内周面に接触するロール部材と、バネと、回転軸と、前記回転軸から或る方向に延びて前記ロール部材を支持する第1腕部と、前記回転軸から前記或る方向とは異なる方向に延びて前記バネの弾性によって付勢される第2腕部とを有し、当該ロール部材を前記バネの弾性を利用して前記転写体の外周面に向かって押し、当該転写体に張力を付与する張力付与手段とを備え、
    前記第1の状態において前記第2腕部が前記バネにより付勢される力をFs(BW)とし、前記第1の状態における前記バネの長さをL2とし、前記第2の状態において前記第2腕部が前記バネにより付勢される力をFs(FC)とし、前記第2の状態における前記バネの長さをL1としたときに、
    η=(Fs(FC)−Fs(BW))/(L2−L1)
    によって求まるηを、前記バネのバネ定数とした
    ことを特徴とする請求項1に記載の転写体ユニット。
  3. 複数の前記像保持体と、
    前記像保持体から現像像が転写される請求項1又は2に記載の転写体ユニットと、
    前記転写体ユニットから記録媒体に前記現像像を転写する2次転写手段と、
    前記記録媒体に転写された現像像を当該記録媒体に定着させる定着手段と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
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