JP5179631B2 - 電力用半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電力用半導体装置に関し、特に、電力用半導体素子を有する電力用半導体装置に関するものである。
所望の周波数のパルス電流を発生させることができる電力用半導体装置が、モータの自在な速度制御などの用途に、広く用いられている。この電力用半導体装置はIGBT(Insulated Gate Bipolar transistor)およびパワーMOSFET(Metal Oxide Silicon Field Effect Transistor)などの電力用半導体素子を有している。これらの電力用半導体素子は、電流をオン/オフすることができる半導体スイッチング素子である。
これらの半導体スイッチング素子が故障により短絡状態となると、パルス電流の代わりに連続電流が発生するので、電力用半導体装置から電流の供給を受けている機器が過度の電流により破壊してしまうことがある。この場合、正常時のパルス電流と故障時の連続電流とは電流値自体は同じであるため、電流値を閾値とするヒューズによる保護は困難であり、他の種類の保護素子が必要となる。
たとえば特開平10−261353号公報(特許文献1)によれば、保護素子は、絶縁基板上に低融点可溶合金片と抵抗とが設けられた構成を有している。この抵抗が通電されることにより生じる熱で低融点可溶合金片(低融点金属部)が溶断される。これにより被保護機器が電源から遮断される。
特開平10−261353号公報
しかしながら上記公報の技術においては、低融点金属部が溶断される際にアークが発生して電流が遮断されなくなることがあるという問題があった。
それゆえ本発明の目的は、低融点金属部が溶断される際のアークの発生を防止することにより、電力用半導体素子の故障時に電流がより確実に遮断される電力用半導体装置を提供することである。
本発明の電力用半導体装置は、電力用半導体素子と、第1電気配線と、第2電気配線と、低融点金属部と、ヒータと、少なくとも1つの高抵抗部とを備えている。第1電気配線は、電力用半導体素子に電気的に接続された第1端部を有し、第1金属からなる。第2電気配線は、第1端部と間隔を空けて対向する第2端部を有し、第1金属と同一の金属および第1金属と異なる金属のいずれかである第2金属からなる。低融点金属部は、第1金属および第2金属の各々の融点よりも低い融点を有する金属からなり、第1端部および第2端部を互いに電気的に接続している。ヒータは、低融点金属部の少なくとも一部を低融点金属部の融点以上に加熱することができるものである。少なくとも1つの高抵抗部は、第1端部と第2端部との間に設けられ、第1金属および第2金属の各々の抵抗率よりも高い抵抗率を有する材料からなる。少なくとも1つの高抵抗部は、第1端部および第2端部が対向する方向に沿って第1端部および第2端部を繋いでいる。少なくとも1つの高抵抗部は、絶縁体からなる。少なくとも1つの高抵抗部は、第1端部および前記第2端部が対向する方向に対して傾斜した面を有する。
本発明の電力用半導体装置によれば、第1端部と第2端部との間に高い抵抗率を有する高抵抗部が設けられているので、第1端部と第2端部との間におけるアークの発生が抑制されることにより、電流がより確実に遮断される。
本発明の実施の形態1における電力用半導体装置の構成を概略的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態1における電力用半導体装置が有する接続素子の構成を概略的に示す正面図である。 図2の線III−IIIに沿う概略断面図である。 図2の線IV−IVに沿う概略断面図である。 図3および図4の各々の線V−Vに沿う概略断面図である。 図4および図5の各々の線VI−VIに沿う概略断面図である。 本発明の実施の形態1における電力用半導体装置の製造方法における高抵抗部の取り付け工程を概略的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態1における電力用半導体装置の低融点金属部が溶解した際の様子を示す断面図である。 本発明の実施の形態1の比較例における電力用半導体装置の低融点金属部が溶解した際の様子を示す断面図である。 本発明の実施の形態2における電力用半導体装置が有する接続素子の構成を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態2における電力用半導体装置の製造方法における高抵抗部の取り付け方法の第1工程を示す概略正面図である。 本発明の実施の形態2における電力用半導体装置の製造方法における高抵抗部の取り付け方法の第2工程を示す概略正面図である。 本発明の実施の形態3における電力用半導体装置が有する高抵抗部、電線、および被覆の構成を概略的に示す正面図である。 本発明の実施の形態3における電力用半導体装置が有する高抵抗部の構成を概略的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態4における電力用半導体装置が有する接続素子の構成を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態4における電力用半導体装置が有する接続素子の構成を概略的に示す底面図である。 図15および図16の各々の線XVII−XVIIに沿う概略断面図である。 本発明の実施の形態4における電力用半導体装置の低融点金属部が溶解した際の様子を示す断面図である。 本発明の実施の形態4の比較例における電力用半導体装置の低融点金属部が溶解した際の様子を示す断面図である。 本発明の実施の形態5における電力用半導体装置が有する接続素子の構成を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態6における電力用半導体装置が有する接続素子の構成を概略的に示す底面図である。 図21の線XXII−XXIIに沿う概略断面図である。 本発明の実施の形態7における電力用半導体装置が有する接続素子の構成を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態7における電力用半導体装置が有する接続素子の構成を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態7における電力用半導体装置が有する高抵抗部に第1および第2ブスバーの各々が取り付けられている様子を概略的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態7における電力用半導体装置が有する高抵抗部の構成を概略的に示す正面図である。 本発明の実施の形態7における電力用半導体装置が有する高抵抗部の形成方法の一工程を概略的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態8における電力用半導体装置が有する接続素子の構成を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態8における電力用半導体装置が有する高抵抗部、電線、および被覆の構成を概略的に示す正面図である。 図29の分解図である。 本発明の実施の形態9における電力用半導体装置が有する高抵抗部、電線、および被覆の構成を概略的に示す正面図である。 本発明の実施の形態10における電力用半導体装置が有する接続素子の構成を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態10における電力用半導体装置が有する接続素子の構成を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態10における電力用半導体装置が有する接続素子の構成を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態10における電力用半導体装置の製造方法における高抵抗部の取り付け工程を概略的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態10における電力用半導体装置の低融点金属部が溶解した際の様子を、断面形状とともに説明する説明図である。 本発明の実施の形態11における電力用半導体装置が有する接続素子の構成を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態11における電力用半導体装置が有する高抵抗部、電線、および被覆の構成を概略的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態11の変形例における電力用半導体装置が有する接続素子の構成を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態11の変形例における電力用半導体装置が有する導体部、高抵抗部、電線、および被覆の構成を概略的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態12における電力用半導体装置が有する接続素子の構成を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態12における電力用半導体装置の低融点金属部が溶解した際の様子を断面形状とともに説明する説明図である。
以下、本発明の実施の形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における電力用半導体装置の構成を概略的に示す斜視図である。図2は、本発明の実施の形態1における電力用半導体装置が有する接続素子の構成を概略的に示す正面図である。図3および図4のそれぞれは、図2の線III−IIIおよび線IV−IVに沿う概略断面図である。図5は、図3および図4の各々の線V−Vに沿う概略断面図である。図6は、図4および図5の各々の線VI−VIに沿う概略断面図である。
図1および図2を参照して、本実施の形態の電力用半導体装置SDは、電力用半導体素子SEと、ブスバーWb0と、接続素子CEと、電源PSと、電源制御スイッチSWとを有している。
電力用半導体素子SEは、たとえばIGBTを有するトランスファーモールド型パワーモジュールである。また電力用半導体素子SEは、ブスバーWb0と、第1ブスバーWb1と、故障信号端子MTとを有している。ブスバーWb0および第1ブスバーWb1は、たとえば電力用半導体素子SEの一対の主端子であるN端子およびP端子としての機能を有している。故障信号端子MTは、電力用半導体素子SEの故障時に故障信号を出力する端子である。
電源制御スイッチSWは、通常オフ状態であり、故障信号端子MTからの故障信号を受けるとオン状態となる機能を有している。電源PSは、電源制御スイッチSWとともに接続素子CEに接続されている。この構成により、電力用半導体素子SEの故障時に、電源PSが発生する電圧を接続素子CEに印加することができる。
主に図3〜図6を参照して、接続素子CEは、第2ブスバーWb2(第2電気配線)と、低融点金属部LMと、ヒータHTと、第1高抵抗部Rb1と、第2高抵抗部Rb2と、筐体CSと、第1支柱CL1と、第2支柱CL2とを有している。また接続素子CEは、第1ブスバーWb1(第1電気配線)を電力用半導体素子SE(図1)と共有している。よって第1ブスバーWb1全体は電力用半導体素子SEと電気的に接続されている。
第1ブスバーWb1は導電性の高い金属(第1金属)からなる。第2ブスバーWb2は、第1ブスバーWb1の第1端部Eb1(図3〜図5の各々における右端部)と間隔を空けて対向する第2端部Eb2(図3〜図5の各々における左端部)を有している。また第2ブスバーWb2は、上記の第1金属と同一または相違する導電性の高い金属(第2金属)からなる。
低融点金属部LMは、第1端部Eb1および第2端部Eb2を互いに電気的に接続している。また低融点金属部LMは、第1金属および第2金属の各々の融点よりも低い融点を有する金属材料からなる。具体的にはこの材料は錫(Sn)を含む材料であり、好ましくは、はんだ材料である。
ヒータHTは、低融点金属部LM内に埋め込まれており、電源制御スイッチSWがオン状態の時に電源PSが発生する電圧がヒータHTの両端の間に印加されることができるように配線されている。この構成により、ヒータHTは、低融点金属部LMの少なくとも一部を低融点金属部LMの融点以上に加熱することができる。
第1高抵抗部Rb1および第2高抵抗部Rb2のそれぞれは、第1端部Eb1および第2端部Eb2の先端を覆っている。すなわち第1高抵抗部Rb1および第2高抵抗部Rb2の各々は、第1端部Eb1と第2端部Eb2との間に設けられている。また第1高抵抗部Rb1および第2高抵抗部Rb2の各々は絶縁体からなる。よって第1高抵抗部Rb1および第2高抵抗部Rb2の各々は、第1金属および第2金属の各々の抵抗率よりも高い抵抗率を有する材料からなる。
第1支柱CL1および第2支柱CL2のそれぞれは、第1ブスバーWb1および第2ブスバーWb2を支持している。筐体CSは、第1端部Eb1、第2端部Eb2、第1高抵抗部Rb1、第2高抵抗部Rb2、低融点金属部LM、ヒータHT、第1支柱CL1、および第2支柱CL2を保護するように設けられている。
図7は、本発明の実施の形態1における電力用半導体装置の製造方法における高抵抗部の取り付け工程を概略的に示す斜視図である。図7を参照して、側面に凹部が形成された第2高抵抗部Rb2が準備される。第2高抵抗部Rb2は、たとえば絶縁体の溶解物が金型に流し込まれ、次にこの溶解物が硬化されることにより形成される。次に、この凹部に第2端部Eb2の先端が差し込まれ、エポキシ系接着剤などにより固定される。なお第1端部Eb1(図7において図示せず)の先端に第1高抵抗部Rb1が取り付けられる工程も同様である。
次に本実施の形態の電力用半導体装置SDの使用方法について説明する。
図1を参照して、電流の供給を受ける装置である負荷(図示せず)がブスバーWb0および第2ブスバーWb2の間に取り付けられることで、電力用半導体素子SEからのパルス電流の供給が行われる。故障により電力用半導体素子SEから連続的な異常電流が出力されると、電力用半導体装置SDは遮断動作を開始する。すなわち故障信号端子MTから故障信号が出力される。この故障信号により電源制御スイッチSWがオン状態となる。
図5を参照して、電源PSが発生する電圧がヒータHTに印加されることで、ヒータHTが発熱する。低融点金属部LMが融点以上の温度に加熱されることで、第1端部Eb1および第2端部Eb2の周りの低融点金属部LMが溶け落ちる。これにより第1ブスバーWb1と第2ブスバーWb2とが電気的に分離される。これにより第2ブスバーWb2から電流の供給を受けていた装置(図示せず)は異常電流から保護される。
次に本実施の形態の作用効果について説明する。図8は、本発明の実施の形態1における電力用半導体装置の低融点金属部が溶解した際の様子を示す断面図である。なお図8の断面位置は図3の断面位置と同じである。
図3および図8を参照して、低融点金属部LM(図3)が溶け落ちることで図8に示すように第1ブスバーWb1と第2ブスバーWb2とが電気的に分離される。この時に第1ブスバーWb1と第2ブスバーWb2との間にアークが発生するためには、図中破線矢印で示すように、アークは絶縁体からなる第1高抵抗部Rb1および第2高抵抗部Rb2を迂回するように延びる必要がある。すなわちアーク長の長いアークが発生する必要がある。しかしながらアーク長が長くなると、アーク長に沿った電界強度が小さくなる。この結果、アークが発生しにくくなる。よって本実施の形態においては、遮断動作時のアークの発生が抑制されるので、電流の遮断がより確実に行なわれる。
次に本実施の形態の比較例について説明する。図9は、本発明の実施の形態1の比較例における電力用半導体装置の低融点金属部が溶解した際の様子を示す断面図である。
主に図9を参照して、本比較例においては、第1高抵抗部Rb1および第2高抵抗部Rb2(図8)が設けられていない。よって低融点金属部LMが溶け落ちた時に、第1ブスバーWb1と第2ブスバーWb2とが対向距離Lbで対向する領域において、アークの発生を妨げるものがない。このためアーク長Lbを有するアークAbが発生しやすい。アークAbが発生すると第1ブスバーWb1と第2ブスバーWb2とがアークにより電気的に接続される。よって第2ブスバーWb2から電流が出力され続けるので、電流の供給を受ける装置(図示せず)を保護することができない。
なお、本実施の形態においては、第1端部Eb1および第2端部Eb2のそれぞれの先端上に第1高抵抗部Rb1および第2高抵抗部Rb2が設けられたが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1高抵抗部Rb1および第2高抵抗部Rb2のいずれか一方が設けられた構成によっても、上記の効果を、ある程度得ることができる。
(実施の形態2)
図10は、本発明の実施の形態2における電力用半導体装置が有する接続素子の構成を概略的に示す断面図である。図10を参照して、本実施の形態の接続素子は、実施の形態1における第1ブスバーWb1、第2ブスバーWb2、第1高抵抗部Rb1、および第2高抵抗部Rb2のそれぞれの代わりに、第1電線Wc1、第2電線Wc2、第1高抵抗部Rc1、および第2高抵抗部Rc2を有している。なお第1電線Wc1および第2電線Wc2の各々は、端部を除き、被覆CVにより被覆されている。
第1電線Wc1は導電性の高い金属(第1金属)からなる。第2電線Wc2は、第1電線Wc1の端部と間隔を空けて対向する端部を有している。また第2電線Wc2は、上記の第1金属と同一または相違する導電性の高い金属(第2金属)からなる。低融点金属部LMは、第1金属および第2金属の各々の融点よりも低い融点を有する金属からなり、上記の2つの端部間を互いに電気的に接続している。
第1高抵抗部Rc1および第2高抵抗部Rc2のそれぞれは、第1電線Wc1および第2電線Wc2の端部の先端を覆っている。よって第1高抵抗部Rc1および第2高抵抗部Rc2の各々は、上記2つの端部間に設けられている。また第1高抵抗部Rc1および第2高抵抗部Rc2の各々は絶縁体からなる。よって第1高抵抗部Rc1および第2高抵抗部Rc2の各々は、第1金属および第2金属の各々の抵抗率よりも高い抵抗率を有する材料からなる。
図11および図12は、本発明の実施の形態2における電力用半導体装置の製造方法における高抵抗部の取り付け方法を工程順に示す概略正面図である。
図11を参照して、メネジFS形状の凹部が形成された第2高抵抗部Rc2と、オネジMS形状の外面が形成された端部Ec2を有する第2電線Wc2とが準備される。次に、図中矢印で示すように、メネジFSとオネジMSとが組み合わされる。
図12を参照して、第2電線Wc2の端部Ec2の先端上に、端部Ec2の一部を覆う第2高抵抗部Rc2が取り付けられる。なお、同様の工程により第1電線Wc1の端部の先端上に、この端部の一部を覆う第1高抵抗部Rc1が形成される。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
本実施の形態によれば、バスバーの代わりに電線が用いられた構成において、実施の形態1と同様の効果が得られる。なお、本実施の形態においては、第1電線Wc1および第2電線Wc2のそれぞれの先端上に第1高抵抗部Rc1および第2高抵抗部Rc2が設けられたが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1高抵抗部Rc1および第2高抵抗部Rc2のいずれか一方が設けられた構成によっても、上記の効果を、ある程度得ることができる。
(実施の形態3)
図13は、本発明の実施の形態3における電力用半導体装置が有する高抵抗部、電線、および被覆の構成を概略的に示す正面図である。図14は、本発明の実施の形態3における電力用半導体装置が有する高抵抗部の構成を概略的に示す斜視図である。
主に図13および図14を参照して、本実施の形態においては、実施の形態2における第2高抵抗部Rc2の代わりに第2高抵抗部Rc2tが設けられている。第2高抵抗部Rc2tは、円錐台の底面にメネジが設けられたような形状を有している。また図示しないが、第2高抵抗部Rc2tと同様の形状を有する第1高抵抗部(図示せず)が、実施の形態2における第1高抵抗部Rc1の代わりに設けられている。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態2の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
本実施の形態の第1高抵抗部(図示せず)および第2高抵抗部Rc2tのそれぞれの側面は、実施の形態2における第1高抵抗部Rc1および第2高抵抗部Rc2の側面(図12)と異なり、第1電線Wc1および第2電線Wc2の各々の端部が対向する方向に対して傾斜した面SLを有している。よって第1高抵抗部および第2高抵抗部Rc2tの各々の側面に沿って形成されるアーク長の長さが長くなるため、実施の形態2に比して、より効果的にアークの発生を抑制することができる。
なお、本実施の形態においては、第1高抵抗部(図示せず)および第2高抵抗部Rc2tの各々が円錐台の形状を有していたが、本発明はこれに限定されるものではない。第1高抵抗部および第2高抵抗部Rc2tの少なくともいずれかの側面が、第1電線Wc1および第2電線Wc2の各々の端部が対向する方向に対して傾斜する面を有すれば、上記の効果を得ることができる。
(実施の形態4)
図15および図16のそれぞれは、本発明の実施の形態4における電力用半導体装置が有する接続素子の構成を概略的に示す平面図および底面図である。図17は、図15および図16の各々の線XVII−XVIIに沿う概略断面図である。
主に図15〜図17を参照して、本実施の形態の接続素子は、絶縁基板SBと、第1配線パターンWp1(第1電気配線)と、第2配線パターンWp2(第2電気配線)と、低融点金属部LMと、ヒータHTと、第1高抵抗部Rp1と、第2高抵抗部Rp2とを有している。
第1配線パターンWp1は、接続素子および電力用半導体素子SE(図1)に共有されている。よって第1配線パターンWp1全体は電力用半導体素子SE(図1)と電気的に接続されている。また第1配線パターンWp1は導電性の高い金属(第1金属)からなる。第2配線パターンWp2は、第1端部Ep1と間隔を空けて対向する第2端部Ep2を有している。また第2配線パターンWp2は、上記の第1金属と同一または相違する導電性の高い金属(第2金属)からなる。低融点金属部LMは、第1金属および第2金属の各々の融点よりも低い融点を有する金属からなり、第1端部Ep1および第2端部Ep2を互いに電気的に接続している。
第1高抵抗部Rp1および第2高抵抗部Rp2のそれぞれは、第1端部Ep1および第2端部Ep2の先端を覆っている。よって第1高抵抗部Rp1および第2高抵抗部Rp2の各々は、第1端部Ep1と第2端部Ep2との間に設けられている。また第1高抵抗部Rp1および第2高抵抗部Rp2の各々は絶縁体からなる。よって第1高抵抗部Rp1および第2高抵抗部Rp2の各々は、第1金属および第2金属の各々の抵抗率よりも高い抵抗率を有する材料からなる。
絶縁基板SBは、第1端部Ep1および第2端部Ep2の各々を固定している。また絶縁基板SBは、低融点金属部LMの下方に位置し、かつ穴部HLを有している。穴部HLは低融点金属部LMの少なくとも一部に面していることが好ましい。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
次に本実施の形態の電力用半導体装置の使用方法について説明する。
図17を参照して、実施の形態1と同様に、電力用半導体素子SEが故障することで電力用半導体素子SEから連続的な異常電流が出力されると、故障信号端子MTから故障信号が出力される。この故障信号により電源制御スイッチSWがオン状態となる。電源PSが発生する電圧がヒータHTに印加されることで、ヒータHTが発熱する。低融点金属部LMが融点以上の温度に加熱されることで、第1端部Ep1および第2端部Ep2の周りの低融点金属部LMが、穴部HLを通って溶け落ちる。これにより第1配線パターンWp1と第2配線パターンWp2とが電気的に分離される。その結果、電流の供給を受ける装置(図示せず)が異常電流から保護される。
次に本実施の形態の作用効果について説明する。図18は、本発明の実施の形態4における電力用半導体装置の低融点金属部が溶解した際の様子を示す断面図である。なお図18の断面位置は図17の断面位置と同じである。
図17および図18を参照して、低融点金属部LM(図17)が穴部HLを通って溶け落ちることで、図18に示すように第1配線パターンWp1と第2配線パターンWp2とが電気的に分離される。この時に第1配線パターンWp1と第2配線パターンWp2との間にアークが発生するためには、図中破線矢印で示すように、アークは絶縁体からなる第1高抵抗部Rp1および第2高抵抗部Rp2を迂回するように延びる必要がある。すなわちアーク長の長いアークが発生する必要がある。しかしながらアーク長が長くなると、アーク長に沿った電界強度が小さくなる。この結果、アークが発生しにくくなる。よって本実施の形態においては遮断動作時のアークの発生が抑制されるので、電流の遮断がより確実に行なわれる。
次に本実施の形態の比較例について説明する。図19は、本発明の実施の形態4の比較例における電力用半導体装置の低融点金属部が溶解した際の様子を示す断面図である。
主に図19を参照して、本比較例においては第1高抵抗部Rp1および第2高抵抗部Rp2(図18)が設けられていない。よって低融点金属部LM(図19において図示せず)が溶け落ちた時に、第1配線パターンWp1と第2配線パターンWp2とが対向する領域において、アークの発生を妨げるものがない。この結果、図中実線矢印で示すようにアークが発生しやすい。このアークにより第1配線パターンWp1と第2配線パターンWp2とが電気的に接続されると、第2配線パターンWp2から電流が出力され続けるので、第2配線パターンWp2から電流の供給を受ける装置(図示せず)に異常電流が供給され続ける。すなわち電流の供給を受ける装置を保護することができない。
なお、本実施の形態においては、第1配線パターンWp1および第2配線パターンWp2のそれぞれの端部の先端上に第1高抵抗部Rp1および第2高抵抗部Rp2が設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1配線パターンWp1および第2配線パターンWp2のそれぞれの先端と、第1高抵抗部Rp1および第2高抵抗部Rp2との間に隙間があってもよい。
また、第1端部Ep1および第2端部Ep2のそれぞれの先端上に第1高抵抗部Rp1および第2高抵抗部Rp2が設けられたが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1高抵抗部Rp1および第2高抵抗部Rp2のいずれか一方が設けられた構成によっても、上記の効果を、ある程度得ることができる。
(実施の形態5)
図20は、本発明の実施の形態5における電力用半導体装置が有する接続素子の構成を概略的に示す平面図である。図20を参照して、本実施の形態においては、実施の形態4における第1高抵抗部Rp1および第2高抵抗部Rp2のそれぞれの代わりに、第1高抵抗部Rp1tおよび第2高抵抗部Rp2tが設けられている。第1高抵抗部Rp1tおよび第2高抵抗部Rp2tの各々は、台形形状のパターンを有している。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態4の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
本実施の形態の第1高抵抗部Rp1tおよび第2高抵抗部Rp2tのそれぞれは、実施の形態4における第1高抵抗部Rp1および第2高抵抗部Rp2(図15)と異なり、第1端部Ep1および第2端部Ep2が対向する方向に対して傾斜した側面を有している。よって第1高抵抗部Rp1tおよび第2高抵抗部Rp2tの各々の側面に沿って形成されるアーク長の長さが長くなるため、実施の形態4に比して、より効果的にアークの発生を抑制することができる。
なお、本実施の形態においては、第1高抵抗部Rp1tおよび第2高抵抗部Rp2tの各々が台形形状のパターンを有していたが、本発明はこれに限定されるものではない。第1高抵抗部Rp1tおよび第2高抵抗部Rp2tの少なくともいずれかの側面が、第1配線パターンWp1および第2配線パターンWp2の各々の端部が対向する方向に対して傾斜する面を有すれば、上記の効果を得ることができる。
(実施の形態6)
図21は、本発明の実施の形態6における電力用半導体装置が有する接続素子の構成を概略的に示す底面図である。図22は、図21の線XXII−XXIIに沿う概略断面図である。
主に図21および図22を参照して、本実施の形態の接続素子は、ほぼ実施の形態4の接続素子が上下逆に設けられた構成を有している。よって絶縁基板SBは低融点金属部LMの上方に位置している。ただし実施の形態4と異なり本実施の形態においては、絶縁基板SBは穴部HL(図15〜図17)を有していない。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態4の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
本実施の形態によれば、図22に示すように絶縁基板SBが低融点金属部LMの上方に位置しているので、絶縁基板SBに穴部HL(図17)が設けられていなくても、絶縁基板SBが低融点金属部LMの落下を妨げることがない。よって絶縁基板SBに穴部HLを形成することなく、実施の形態4と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態7)
図23および図24の各々は、本発明の実施の形態7における電力用半導体装置が有する接続素子の構成を概略的に示す断面図である。なお図23および図24のそれぞれの断面位置は、図3および図4の断面位置に対応している。
主に図23および図24を参照して、本実施の形態における電力用半導体装置は、実施の形態1における第1高抵抗部Rb1および第2高抵抗部Rb2(図3および図4)の代わりに、高抵抗部Rbを有している。高抵抗部Rbは、絶縁体からなり、第1端部Eb1と第2端部Eb2との間に設けられ、第1端部Eb1および第2端部Eb2が対向する方向に沿って第1端部Eb1および第2端部Eb2を繋いでいる。
次に高抵抗部Rb近傍の構成についてさらに説明する。図25は、本発明の実施の形態7における電力用半導体装置が有する高抵抗部に第1および第2ブスバーの各々が取り付けられている様子を概略的に示す斜視図である。図26は、本発明の実施の形態7における電力用半導体装置が有する高抵抗部の構成を概略的に示す正面図である。
図25および図26を参照して、高抵抗部Rbは互いに対向する一対の凹部Hbを有している。この一対の凹部Hbのそれぞれに第1ブスバーWb1の先端および第2ブスバーWb2の先端が差し込まれている。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
次に高抵抗部Rbの形成方法について説明する。図27は、本発明の実施の形態7における電力用半導体装置が有する高抵抗部の形成方法の一工程を概略的に示す斜視図である。
図27を参照して、絶縁体の溶解物が金型に流し込まれ、次にこの溶解物が硬化されることにより、部品Rbhが形成される。部品Rbhは一の主面(図27における上面)を有している。この一の主面の縁部に一対の凹部Dbが形成されている。凹部Dbの深さは、第1ブスバーWb1および第2ブスバーWb2の各々の厚みの約半分であり、凹部Hbの深さよりも浅い。
図26および図27を参照して、部品Rbhが一対準備され、その各々の凹部Dbが一体となって凹部Hbが形成されるように、一対の部品Rbhの各々の主面同士が図26の二点鎖線の位置で組み合わされる。これにより高抵抗部Rbが形成される。
本実施の形態によれば、第1端部Eb1と第2端部Eb2とが対向する領域において、第1端部Eb1と第2端部Eb2とを結ぶ経路の全体が絶縁体により充填されている。よって実施の形態1に比して、この経路を通ってアークが生じることが、より確実に抑制される。
また高抵抗部Rbは一対の部品Rbh(図27)が組み合わされることで形成される。部品Rbhの凹部は、部品Rbhの主面上に位置している浅い凹部であるので、金型を用いた部品Rbhの形成が容易に行なえる。すなわち、割型またはスライド金型を用いたり、あるいは金型成形後に凹部を加工形成したりする必要がない。
(実施の形態8)
図28は、本発明の実施の形態8における電力用半導体装置が有する接続素子の構成を概略的に示す断面図である。図29は、本発明の実施の形態8における電力用半導体装置が有する高抵抗部、電線、および被覆の構成を概略的に示す正面図である。図30は、図29の分解図である。なお図28の断面位置は、図10の断面位置に対応している。
主に図28〜図30を参照して、本実施の形態における電力用半導体装置は、実施の形態2における第1高抵抗部Rc1および第2高抵抗部Rc2(図10)の代わりに、高抵抗部Rcを有している。高抵抗部Rcは、絶縁体からなり、第1端部Ec1と第2端部Ec2との間に設けられ、第1端部Ec1および第2端部Ec2が対向する方向に沿って第1端部Ec1および第2端部Ec2を繋いでいる。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態2の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
本実施の形態によれば、第1端部Ec1と第2端部Ec2とが対向する領域において第1端部Ec1と第2端部Ec2とを結ぶ経路の全体が絶縁体により充填されている。よって実施の形態2に比して、この経路を通ってアークが生じることが、より確実に抑制される。
(実施の形態9)
図31は、本発明の実施の形態9における電力用半導体装置が有する高抵抗部、電線、および被覆の構成を概略的に示す正面図である。
主に図31を参照して、本実施の形態においては、実施の形態8における高抵抗部Rc(図30)の代わりに、高抵抗部Rcwが設けられている。高抵抗部Rcwは、絶縁体からなり、第1端部Ec1および第2端部Ec2(図30)の間に設けられ、第1端部Ec1および第2端部Ec2が対向する方向に沿って第1端部Ec1および第2端部Ec2を繋いでいる。また高抵抗部Rcwは、第1電線Wc1および第2電線Wc2の各々の端部が対向する方向に交差する方向に起伏する面を有している。より具体的には、この起伏する面として、波状の凹凸を有する面を有している。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態8の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
本実施の形態によれば、高抵抗部Rcwの側面上の起伏により、高抵抗部Rcwの側面に沿うアークのアーク長が大きくなる。これにより、実施の形態8に比して、より効果的にアークの発生を抑制することができる。
(実施の形態10)
図32〜図34の各々は、本発明の実施の形態10における電力用半導体装置が有する接続素子の構成を概略的に示す断面図である。なお図32〜図34のそれぞれの断面位置は、図3〜図5の断面位置に対応している。
主に図32〜図34を参照して、本実施の形態の接続素子は、実施の形態1における第1高抵抗部Rb1および第2高抵抗部Rb2のそれぞれの代わりに、第1高抵抗部Rb1rおよび第2高抵抗部Rb2rを有している。
第1高抵抗部Rb1rおよび第2高抵抗部Rb2rのそれぞれは、第1端部Eb1および第2端部Eb2の先端を覆っている。よって第1高抵抗部Rb1rおよび第2高抵抗部Rb2rの各々は、第1端部Eb1と第2端部Eb2との間に設けられている。
また第1高抵抗部Rb1rおよび第2高抵抗部Rb2rの各々は、導体および半導体のいずれかの材料からなる。この材料は、第1金属(第1ブスバーWb1の材料)および第2金属(第2ブスバーWb2の材料)の各々の抵抗率よりも高い抵抗率を有する。
図35は、本発明の実施の形態10における電力用半導体装置の製造方法における高抵抗部の取り付け工程を概略的に示す斜視図である。図35を参照して、第2高抵抗部Rb2rが第2ブスバーWb2の端部の先端上に、ろう付けにより接合される。第1高抵抗部Rb1rも第1ブスバーWb1の端部の先端上に、同様に接合される。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
次に本実施の形態の作用効果について説明する。図36は、本発明の実施の形態10における電力用半導体装置の低融点金属部が溶解した際の様子を、断面形状とともに説明する説明図である。なお図36の断面位置は、図32の断面位置と同じである。
図32および図36を参照して、低融点金属部LM(図32)が溶け落ちることで、図36に示すように、第1ブスバーWb1と第2ブスバーWb2とが電気的に分離される。この際に第1ブスバーWb1上の第1高抵抗部Rb1rと、第2ブスバーWb2上の第2高抵抗部Rb2rとの間においてアークが発生することがある。このアークによる短絡電流は、図36に模式的に示す回路を流れるので、第1高抵抗部Rb1rおよび第2高抵抗部Rb2rの各々はアーク電流に対する抵抗Rとして作用する。このため、第1ブスバーWb1と第2ブスバーWb2との間の電圧Vの一部が抵抗Rにより分圧される。この結果、アーク電圧は電圧Vよりも小さい電圧VRとなる。すなわち本実施の形態によれば、図9に示す比較例の場合に比してアーク電圧が抑制される。これによりアークが容易に遮断される。
さらに、短絡電流が交流で、かつ負荷がインダクタンス性あるいはキャパシタンス性の場合、抵抗Rが設けられることにより、電流と電圧との位相差が小さくなる。これにより、第1高抵抗部Rb1rと第2高抵抗部Rb2rとの間でアークが再点弧する可能性を小さくすることができる。
(実施の形態11)
図37は、本発明の実施の形態11における電力用半導体装置が有する接続素子の構成を概略的に示す断面図である。図38は、本発明の実施の形態11における電力用半導体装置が有する高抵抗部、電線、および被覆の構成を概略的に示す斜視図である。
図37および図38を参照して、本実施の形態の接続素子は、実施の形態2における第1高抵抗部Rc1および第2高抵抗部Rc2のそれぞれの代わりに、第1高抵抗部Rc1rおよび第2高抵抗部Rc2rを有している。
第1高抵抗部Rc1rは、第1電線Wc1の端部の先端を覆っている。また第2高抵抗部Rc2rは、第2電線Wc2の端部の先端を覆っている。よって第1高抵抗部Rc1rおよび第2高抵抗部Rc2rの各々は、第1電線Wc1と第2電線Wc2との各々の端部の間に設けられている。
また第1高抵抗部Rc1rおよび第2高抵抗部Rc2rの各々は、導体および半導体のいずれかの材料からなる。この材料は、第1金属(第1電線Wc1の材料)および第2金属(第2電線Wc2)の各々の抵抗率よりも高い抵抗率を有する。
第2高抵抗部Rc2rを第2電線Wc2の端部の先端上に取り付ける方法としては、たとえば、ろう付け法を用いることができる。第1高抵抗部Rc1rの第1電線Wc1への取り付けも同様である。
本実施の形態によれば、バスバーの代わりに電線が用いられた構成において、実施の形態10と同様の効果が得られる。
次に本実施の形態の変形例について説明する。図39は、本発明の実施の形態11の変形例における電力用半導体装置が有する接続素子の構成を概略的に示す断面図である。図40は、本発明の実施の形態11の変形例における電力用半導体装置が有する導体部、高抵抗部、電線、および被覆の構成を概略的に示す斜視図である。図39および図40を参照して、本変形例においては、第1高抵抗部Rc1rの先端上および第2高抵抗部Rc2rの先端上のそれぞれに、導体部C1および導体部C2が設けられている。本変形例においても、本実施の形態と同様の効果が得られる。
(実施の形態12)
図41は、本発明の実施の形態12における電力用半導体装置が有する接続素子の構成を概略的に示す断面図である。なお、図41の断面位置は、図10の断面位置に対応している。
図41を参照して、本実施の形態の接続素子は、実施の形態2における第1高抵抗部Rc1(図10)の代わりに高抵抗部Rc1sを有し、また実施の形態2における第2高抵抗部Rc2(図10)を有していない。高抵抗部Rc1sは、第1電線Wc1の端部の先端を覆っている。よって高抵抗部Rc1sは、第1電線Wc1および第2電線Wc2の各々の端部間に設けられている。また高抵抗部Rc1sは、導体および半導体のいずれかの材料からなる。この材料は、第1金属(第1電線Wc1の材料)および第2金属(第2電線Wc2の材料)の各々の抵抗率よりも高い抵抗率を有する。
次に本実施の形態の作用効果について説明する。図42は、本発明の実施の形態12における電力用半導体装置の低融点金属部が溶解した際の様子を断面形状とともに説明する説明図である。なお図42の断面位置は図41の断面位置と同じである。
図41および図42を参照して、低融点金属部LM(図41)が溶け落ちることで図42に示すように第1電線Wc1と第2電線Wc2とが電気的に分離される。この際に第1電線Wc1上の高抵抗部Rc1sと、第2電線Wc2との間においてアークが発生することがある。このアークによる短絡電流は、図42に模式的に示す回路を流れるので、高抵抗部Rc1sはアーク電流に対する抵抗2Rとして作用する。このため、第1電線Wc1と第2電線Wc2との間の電圧Vの一部が抵抗2Rにより分圧される。この結果、アーク電圧は電圧Vよりも小さい電圧VRとなる。すなわち高抵抗部Rc1sが設けられない場合に比してアーク電圧が抑制される。これにより、実施の形態10と同様の効果が得られる。
また、第2電線Wc2上には、高抵抗部Rc1sのような高抵抗部が設けられていない。すなわち本実施の形態の構成は、第2電線Wc2上にも高抵抗部が設けられた構成に比して構成部品が少ないので、より容易に作製することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、電力用半導体素子を有する電力用半導体装置に特に有利に適用され得る。
Eb1 第1端部、Eb2 第2端部、HT ヒータ、LM 低融点金属部、MT 故障信号端子、PS 電源、Rb1 第1高抵抗部、Rb2 第2高抵抗部、SW 電源制御スイッチ、Wb1 第1ブスバー(第1電気配線)、Wb2 第2ブスバー(第2電気配線)。

Claims (4)

  1. 電力用半導体素子と、
    前記電力用半導体素子に電気的に接続された第1端部を有し、第1金属からなる第1電気配線と、
    前記第1端部と間隔を空けて対向する第2端部を有し、前記第1金属と同一の金属および前記第1金属と異なる金属のいずれかである第2金属からなる第2電気配線と、
    前記第1金属および前記第2金属の各々の融点よりも低い融点を有する金属からなり、前記第1端部および前記第2端部を互いに電気的に接続する低融点金属部と、
    前記低融点金属部の少なくとも一部を前記低融点金属部の融点以上に加熱することができるヒータと、
    前記第1端部と前記第2端部との間に設けられ、前記第1金属および前記第2金属の各々の抵抗率よりも高い抵抗率を有する材料からなる少なくとも1つの高抵抗部とを備え、
    前記少なくとも1つの高抵抗部は、前記第1端部および前記第2端部が対向する方向に沿って前記第1端部および前記第2端部を繋いでおり
    前記少なくとも1つの高抵抗部は、絶縁体からなり、
    前記少なくとも1つの高抵抗部は、前記第1端部および前記第2端部が対向する方向に対して傾斜した面を有する、電力用半導体装置。
  2. 前記少なくとも1つの高抵抗部は、前記第1端部および前記第2端部が対向する方向に交差する方向に起伏する面を有する、請求項1に記載の電力用半導体装置。
  3. 前記第1端部および前記第2端部の各々を固定し、前記低融点金属部の少なくとも一部に面する領域に穴部を有する基板をさらに備えた、請求項1または2に記載の電力用半導体装置。
  4. 前記低融点金属部の上方に位置し、前記第1端部および前記第2端部の各々を固定する基板をさらに備えた、請求項1または2に記載の電力用半導体装置。
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