JP5178360B2 - 窒化物半導体発光素子 - Google Patents

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本発明は、窒化物半導体発光素子に関し、より詳しくは、光取り出し効率が向上した窒化物半導体発光素子に関する。
窒化物半導体発光素子は、たとえば照明光源、白色発光ダイオードの励起用光源などとして注目されている。窒化物半導体発光素子は、一般的に、発光層をn型窒化物半導体層とp型窒化物半導体層とで挟んだ構造を有しており、発光層で電子と正孔とが再結合し、発光が生じる。
図9は、特許文献1に記載される従来の窒化物半導体発光素子の概略断面図である。図9に示される窒化物半導体発光素子は、基板901上に、窒化物半導体層からなる積層体が形成されている。該積層体は、基板901側から、第1のn型窒化物半導体層902、活性層903、p型窒化物半導体層904、および第2のn型窒化物半導体層905をこの順で含む。第2のn型窒化物半導体層905には、p型窒化物半導体層904へ正孔を注入するためのp側電極906が形成され、第1のn型窒化物半導体層902には、n側電極907が形成されている。
ここで、p側電極906には、たとえばAlなどの金属が用いられるが、p側電極材に金属を使用すると、不透明であるために、電極が光を吸収してしまい、光取り出し効率が低下するという問題があった。
特開2006−135311号公報
本発明は、上記課題を解決しようとするものであり、その目的は、光取り出し効率が向上した窒化物半導体発光素子を提供することである。
本発明は、第1のn型窒化物半導体層、発光層、p型窒化物半導体層、第2のn型窒化物半導体層をこの順で含む窒化物半導体発光素子であって、該第2のn型窒化物半導体層上に、透明導電膜からなる電極を有する窒化物半導体発光素子を提供する。
ここで、透明導電膜からなる電極は、上記第2のn型窒化物半導体層の一部の表面上に形成されることが好ましい。
透明導電膜からなる電極は、単一または複数のライン形状を有するか、または網目形状を有することが好ましい。また、透明導電膜からなる電極は、スパッタ法により形成されることが好ましい。
また、本発明の窒化物半導体発光素子においては、上記第2のn型窒化物半導体層における、透明導電膜からなる電極が形成される側の表面の少なくとも一部が、凹凸形状を有することが好ましい。
本発明の窒化物半導体発光素子は、電流阻止部を備えることが好ましい。該電流阻止部は、第2のn型窒化物半導体層表面に、少なくともp型窒化物半導体層の第2のn型窒化物半導体層側表面に達する深さを有する凹部を形成してなることが好ましい。あるいは、該電流阻止部は、第2のn型窒化物半導体層表面に形成された、少なくとも第1のn型窒化物半導体層の発光層側表面に達する深さを有する凹部に、該凹部底面および側面を覆うように絶縁層を形成してなることが好ましい。
本発明の窒化物半導体発光素子は、透明導電膜からなる電極に接続された、ワイヤボンディング用のパッド電極をさらに有することが好ましい。該パッド電極は、上記電流阻止部上に形成されることが好ましい。
本発明によれば、従来と比較して光取り出し効率が向上された窒化物半導体発光素子が提供される。
図1は、本発明の窒化物半導体発光素子の好ましい一例を示す概略図であり、図1(a)は上面図、図1(b)は断面図である。図1に示される窒化物半導体発光素子は、基板101上に、第1のn型窒化物半導体層102、発光層103、p型窒化物半導体層104、第2のn型窒化物半導体層105をこの順で有する。また、第2のn型窒化物半導体層105上の一部に透明導電膜からなる電極106を有する。さらに、第2のn型窒化物半導体層105には、第1のn型窒化物半導体層102に達する深さを有する凹部が形成されており、該凹部の底面および側面を覆うように絶縁層109が形成されている。そして、この窒化物半導体発光素子は、該凹部上に、透明導電膜からなる電極106に接続されたパッド電極107を有し、第1のn型窒化物半導体層102上にパッド電極108を有する。
本発明においては、第2のn型窒化物半導体層105上に形成する電極を金属の厚膜電極ではなく、透明導電膜からなる電極とする。電極に不透明な金属を用いると、光を吸収してしまうが、透明導電膜とすることにより、電極による光の吸収を抑制することができ、これにより光取り出し効率を向上させることができる。
ここで、透明導電膜からなる電極の厚さは、10〜1000nmとすることが好ましく、50〜500nmとすることがより好ましい。10nm未満では、電流拡散が不十分になる傾向があり、1000nmを超えると、透明導電膜の透過率が悪くなる傾向がある。電極材料としては、たとえばITO(インジウム−スズ酸化物)、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化ガリウム、IZO(酸化インジウム、酸化亜鉛)、AZO(酸化亜鉛、酸化アルミニウム)、GZO(酸化亜鉛、酸化ガリウム)などを挙げることができる。
本発明においては、透明導電膜からなる電極106は、第2のn型窒化物半導体層105の一部の表面上に形成されることが好ましい。透明導電膜を用いた場合であっても、完全に透明ではなく、たとえば5〜10%程度の光を吸収するため、電極形成領域をより小さくすることが好ましいからである。これにより、電極による光吸収をより抑制することができる。また、透明導電膜からなる電極106は、図1(a)に示されるように、複数のラインからなる形状を有することが好ましい。かかる構成によっても、電極形成領域を小さくすることができる。透明導電膜からなる電極106の形状は、図1(a)に示される形状に限られるものではなく、たとえば、単一のラインからなる形状や、網目形状であってもよい。電極の形状を複数のラインからなる形状や網目形状とする場合、ライン間の距離および網目の隙間距離は特に限定されないが、第2のn型窒化物半導体層105内で電流が十分拡散できるような距離とすることが好ましい。後述するように、第2のn型窒化物半導体層105は、電流拡散層としての機能を有するが、金属ほど高い電流拡散能力を有するものではないため、電流拡散距離には限界がある。したがって、上記ライン間の距離および網目の隙間距離が大きい場合には、電流拡散が十分に達成できない可能性がある。たとえば、図1(a)に示されるライン形状の場合、ライン間の距離は、5〜100μm程度とすることができる。ライン状や網目状の電極とすることにより、電極を有しない隙間からは、電極を介さず、直接光を取り出すことが可能となる。
透明導電膜からなる電極106は、スパッタ法により形成されることが好ましい。スパッタ法を用いて形成することにより、より電極の透明度を高めることができる。また、第2のn型窒化物半導体層と透明導電膜のコンタクト抵抗を下げられるため、電圧を低減することができる。
本発明の窒化物半導体発光素子は、p型窒化物半導体層104上に、第2のn型窒化物半導体層105を有する。第2のn型窒化物半導体層105は、電流拡散層として機能するものである。p型窒化物半導体層上に直接電極を設けた場合には、p型窒化物半導体層中では電流拡散は生じないため、発光させる領域全面に電極を形成する必要がある。この場合、電極として透明電極を用いた場合であっても、全面に電極が形成されているため、光の取り出し効率は低下する傾向にある。n型窒化物半導体層を設けることにより、n型窒化物半導体層中では電流拡散が生じるため、全面に電極を設ける必要がなくなる。これにより、電極を形成していない領域からは、直接光を取り出すことが可能となる。
第2のn型窒化物半導体層105としては、特に限定されず、たとえばn型GaN層、n型InGaN層、n型AlGaN層、またはこれらを複数組み合わせた積層構造などを用いることができる。また、第2のn型窒化物半導体層105の厚みは、たとえば10〜3000nmとすることができ、好ましくは10〜1000nmである。
第2のn型窒化物半導体層105における、透明導電膜からなる電極106が形成される側の表面の少なくとも一部は、凹凸形状を有することが好ましい。窒化物半導体層は、屈折率が高いため、光の屈折により空気やパッケージに用いられる樹脂との界面で反射し、発光層で生じた光が素子内部に戻ってくることがある。素子内部に光が戻ると、発光層で光が再度吸収されて、光のロスが生じる。第2のn型窒化物半導体層105表面に凹凸を形成することにより、屈折により光が素子内部に戻ることを抑制することができ、これにより、光取り出し効率を向上させることができる。
本発明においては、図1に示される窒化物半導体発光素子のように、電流阻止部を有することが好ましい。電流阻止部を設けることにより、発光効率を向上させることができる。電流阻止部は、たとえば、第2のn型窒化物半導体層105の一部を除去して、第2のn型窒化物半導体層105表面に、少なくともp型窒化物半導体層104の、第2のn型窒化物半導体層105側表面に達する深さを有する凹部を設けることにより形成することができる。上述のように、第2のn型窒化物半導体層105は電流拡散層として働くため、第2のn型窒化物半導体層105を除去した領域においては電流が拡散せず、発光が生じない。また、第2のn型窒化物半導体層105およびp型窒化物半導体層104の一部を除去してp型層が露出した凹部を設け、該凹部に透明導電膜等のn型電極を形成することによっても、p型窒化物半導体層104と透明導電膜のコンタクト抵抗が非常に高いため、電流阻止部として機能させることができる。この場合、スパッタで透明導電膜を形成すると、透明導電膜が第2のn型窒化物半導体層に接している部分はコンタクト抵抗が低く、p型窒化物半導体層と接している部分は、スパッタのプラズマによって高抵抗化するため、より良好な電流阻止部として働く。
あるいは、電流阻止部は、図1に示されるように、第2のn型窒化物半導体層105表面に、少なくとも第1のn型窒化物半導体層102の発光層103側表面に達する深さを有する凹部を設け、該凹部底面および側面を覆うように絶縁層109を形成することにより形成されてもよい。かかる構成の電流阻止部によれば、光を吸収しうる発光層まで除去されているため、光取り出し効率をさらに向上させることができる。絶縁層109としては、たとえば酸化シリコン、酸化アルミニウム、酸化チタン、窒化シリコン、窒化アルミニウムなどを挙げることができる。また、絶縁層109の厚みは、たとえば10〜1000nmとすることができる。
本発明の窒化物半導体発光素子においては、図1に示されるように、ワイヤボンド性能を保つために、ワイヤボンディング用のパッド電極107および108が形成されていることが好ましい。また、一方のパッド電極107は、透明導電膜からなる電極106に接続されており、パッド電極107と透明導電膜からなる電極106とが接していることが好ましい。これにより、パッド電極107から透明導電膜からなる電極106に効率よく電流が投入される。パッド電極としては、従来公知の材料を使用でき、たとえば、TiとAlとの積層体または合金、HfとAlとの積層体または合金などを用いることができる。
また、パッド電極107は、上記電流阻止部上に形成されることが好ましい。パッド電極は通常不透明であるため、その直下で発光が生じると、光はパッド電極によって吸収されて、光のロスが生じ、光取り出し効率を低下させる要因となる。パッド電極を電流阻止部上に設けることにより、パッド電極による光の吸収がなく、光取り出し効率を向上させることができる。
なお、基板101、第1のn型窒化物半導体層102、発光層103、p型窒化物半導体層104としては、従来公知の適宜の材料を使用することができる。
以上のように、本発明の窒化物半導体発光素子は、窒化物半導体層からなる積層体の最上層を第2のn型窒化物半導体層とし、該第2のn型窒化物半導体層上に透明導電膜からなる電極を形成する点に特徴を有する。該積層体の最上層を第2のn型窒化物半導体層とすることにより、該第2のn型窒化物半導体層表面の一部に電極を形成する場合でも、第2のn型窒化物半導体層内で電流が広がるため、全面で発光させることが可能となり、発光効率を向上させることができる。
また、本発明によれば、第2のn型窒化物半導体層表面の一部にのみ、透明導電膜からなる電極を形成することが可能となるため、該電極による光吸収を低減することができ、これにより、発光効率の低下を抑制することができる。これに対し、窒化物半導体層からなる積層体の最上層がp型窒化物半導体層である従来の発光素子においては、p型窒化物半導体層内では電流が広がらないため、電極をp型窒化物半導体層表面全体に形成しなければならず、電極による光吸収によって発光効率が大幅に低下していた。
p型窒化物半導体層表面の一部にパッド電極を形成する構造は、従来公知であるが、かかる構造の場合、p型窒化物半導体層内で電流が広がらない上に、不透明なパッド電極により光が吸収されるため、光取り出し効率は低くなる。これに対し、本発明の窒化物半導体発光素子によれば、透明導電膜からなる電極を、たとえばライン状、網目状に形成できるため、透明導電膜が形成されていない領域からは、発光層からの光を直接取り出せることができるとともに、電極による光吸収も抑制されており、光取り出し効率に優れる。
また、上記のように、本発明の窒化物半導体発光素子において、第2のn型窒化物半導体層における電極形成側表面には、凹凸形状が好ましく付与される。第2のn型窒化物半導体層表面にこのような凹凸形状を付与することにより、半導体層内部での光の多重反射を抑制または防止できるため、光取り出し効率をさらに向上させることが可能となる。本発明において第2のn型窒化物半導体層の厚みは、たとえば10〜3000nmとすることができ、好ましくは10〜1000nmである。第2のn型窒化物半導体層表面に凹凸を付与する場合、第2のn型窒化物半導体層の厚みは、300nm以上であることが望ましい。300nm以上の膜厚で第2のn型窒化物半導体層を形成した場合であっても、第2のn型窒化物半導体層は抵抗が低いため、電圧上昇は生じにくい。一方、窒化物半導体層からなる積層体の最上層がp型窒化物半導体層である従来の発光素子においては、該p型窒化物半導体層は、高抵抗であり、その膜厚が大きいと電圧上昇をもたらすため、通常は、200nm程度以下の膜厚とされる。p型窒化物半導体層の厚みを200nm程度以下まで薄くした場合、p型窒化物半導体層表面に凹凸形状を付与することは困難である。
ここで、特開2006−13500号公報には、p型窒化物半導体層表面に凹凸形状を付与した発光素子が開示されている。しかし、このような構造では、該凹部の底面が発光層に達してしまう領域が発生し、リーク不良が生じる場合がある。また、当該発光素子においては、窒化物半導体層からなる積層体の最上層がp型窒化物半導体層であるため、上記のように、p型窒化物半導体層表面全体に電極を形成しなければならないが、凹凸形状を有するp型窒化物半導体層に電極を形成すると、p型窒化物半導体層が平坦な表面を有する場合と比較して、形成された電極の面積がより大きくなるため、該電極による光の吸収量がより増加してしまう。
また、光取り出し効率を向上させる素子構造として、サファイア基板表面に凹凸形状を設け、その上に窒化物半導体層を形成する構造が従来知られている。この構造は、サファイア基板と窒化物半導体層との界面で光の乱反射を生じさせ、サファイア基板側に多くの光を取り出して、該サファイア基板側面から光を取り出す構造である。しかし、かかる構造の発光素子においては、サファイア基板をダイボンドするためのペースト材料が光を吸収しやすい材料である場合、サファイア基板側に出射した光が基板裏面の該ペースト材料により吸収されて、発光効率が低下するという問題を有する。一方、本発明の窒化物半導体発光素子においては、素子表面側(基板とは反対側)の光取り出し効率が非常に高いため、基板表面に凹凸を設けて、基板側面から光を取り出す必要はない。そして、素子表面側を光取り出し面とし、第2のn型窒化物半導体層表面に凹凸形状を付与した本発明の窒化物半導体発光素子によれば、基板と窒化物半導体層との界面で反射し、跳ね返ってきた光は、第2のn型窒化物半導体層表面に形成された凹凸表面を介して良好に外部に取り出されるため、きわめて高い光取り出し効率を得ることができる。さらに、素子表面側を光取り出し面とする本発明の窒化物半導体発光素子においては、基板をダイボンドするためのペースト材料に特に制限はなく、したがって、熱導電性のよい材料の中から適宜選択することが可能である。
上記のように、本発明において、透明導電膜からなる電極は、好ましくはスパッタにより形成される。第2のn型窒化物半導体層上に、スパッタにより透明導電膜を形成することにより、より低抵抗の電極を形成することができる。これは、i)n型窒化物半導体層はプラズマにより悪影響を受けない、ii)スパッタによる電極形成法によれば、電極材料原子が高エネルギーで半導体層に到着するために、より密着性が高く、よりコンタクト抵抗が下がる、iii)スパッタのほうが、蒸着よりも緻密で結晶性が高い膜を形成できるため、透明導電膜のシート抵抗を低くできる、等の理由によるものである。
これに対し、窒化物半導体層からなる積層体の最上層がp型窒化物半導体層である従来の発光素子においては、当該p型窒化物半導体層上に透明導電膜を形成しようとする場合、形成方法によっては高抵抗になってしまう。たとえば、透明導電膜をスパッタにより形成しようとすると、p型窒化物半導体層表面がスパッタ装置内でプラズマに曝されるなどの影響により、表面が高抵抗化して、電圧が上昇するという問題が発生してしまう。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
以下の手順で、図1に示される窒化物半導体発光素子を作製した。まず、サファイア基板である基板101上に、AlrGa1-rN(0≦r≦1)からなるバッファ層(50nm厚)、n型GaN層である第1のn型窒化物半導体層102(5μm厚)、GaNからなるバリア層およびInqGa1-qN(0<q<1)からなるウェル層を含む発光層103(100nm厚)、p型AlGaN層(30nm厚)およびp型GaN層(200nm厚)からなるp型窒化物半導体層104、およびn型GaN層である第2のn型窒化物半導体層105(0.2μm厚)をこの順に成長させた。
次に、図2に示されるような形状のレジストマスク201を形成した後、該レジストマスクを用いてドライエッチングにより第1のn型窒化物半導体層102が露出する程度の深さを有する凹部を形成した(メサエッチング)。凹部形成後における製造途中の窒化物半導体発光素子の概略断面図を図3に示す。次に、表面全体にSiO2層を1μm厚で形成した後、図4に示されるような形状のレジストマスク301を形成し、エッチングにより、レジストマスク301が形成されていない部分のSiO2層を除去した。これにより、絶縁層109を形成した。絶縁層形成後における製造途中の窒化物半導体発光素子の概略断面図を図5に示す。その後、レジストマスク301を除去した。
次に、スパッタ法により、表面全体にITO層を200nm厚で形成した後、図6に示されるような形状のレジストマスク601を形成し、エッチングにより、レジストマスク601が形成されていない部分のITOを除去した。これにより、透明導電膜からなる電極106を形成した。透明導電膜からなる電極形成後における製造途中の窒化物半導体発光素子の概略断面図を図7に示す。その後、レジストマスク601を除去した。最後に、パッド電極形成用のレジストマスクを形成した後、Ti/Al/Ti/Alを蒸着し、リフトオフを行なうことにより、パッド電極107および108を形成し、図1に示される窒化物半導体発光素子を得た。
得られた発光素子の発光効率を測定したところ、電極としてITO膜の代わりに0.5μm厚のAlを用い、電流阻止部を有しない発光素子と比較して、約20%光取り出し効率が向上した。
<実施例2>
以下の手順で、図8に示される窒化物半導体発光素子を作製した。まず、実施例1と同様にして、サファイア基板である基板801上に、AlrGa1-rN(0≦r≦1)からなるバッファ層(50nm厚)、n型GaN層である第1のn型窒化物半導体層802(5μm厚)、GaNからなるバリア層およびInqGa1-qN(0<q<1)からなるウェル層を含む発光層803(100nm厚)、p型AlGaN層(30nm厚)およびp型GaN層(200nm厚)からなるp型窒化物半導体層804、およびn型GaN層である第2のn型窒化物半導体層805(0.2μm厚)をこの順に成長させた。
次に、図2に示されるような形状のレジストマスク201を形成した後、該レジストマスクを用いてドライエッチングにより、p型窒化物半導体層804の途中までエッチングを行ない、p型窒化物半導体層804が露出する程度の深さを有する凹部を形成した(図8参照)。露出したp型窒化物半導体層804表面は、ドライエッチング時のプラズマの影響で表面が高抵抗化している。したがって、その上に透明導電膜から電極やパッド電極が形成されても、露出したp型窒化物半導体層804からは電流は注入されないため、実施例1の場合のように、該凹部内にSiO2層を形成する必要がない。したがって、凹部形成後は、SiO2層を形成する工程を省略したことを除いては、上記実施例1と同様の工程を行ない、図8に示される窒化物半導体発光素子を作製した。
得られた発光素子の発光効率を測定したところ、電極としてITO膜の代わりに0.5μm厚のAlを用い、電流阻止部を有しない発光素子と比較して、約20%光取り出し効率が向上した。また、本実施例の窒化物半導体発光素子においては、電流阻止部が、第2のn型窒化物半導体層805表面に形成されたp型窒化物半導体層804に達する深さを有する凹部からなり、絶縁層を有しないため、生産性が向上されている。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の窒化物半導体発光素子の好ましい一例を示す概略図である。 凹部形成用レジストマスクを示す上面図である。 凹部形成後における製造途中の窒化物半導体発光素子の概略断面図である。 SiO2エッチング用レジストマスクを示す上面図である。 絶縁層形成後における製造途中の窒化物半導体発光素子の概略断面図である。 透明導電膜からなる電極形成用レジストマスクを示す上面図である。 透明導電膜からなる電極形成後における製造途中の窒化物半導体発光素子の概略断面図である。 本発明の窒化物半導体発光素子の別の好ましい一例を示す概略断面図である。 従来の窒化物半導体発光素子の概略断面図である。
符号の説明
101,801 基板、102,802 第1のn型窒化物半導体層、103,803 発光層、104,804 p型窒化物半導体層、105,805 第2のn型窒化物半導体層、106,806 透明導電膜からなる電極、107,108,807 パッド電極、109 絶縁層。

Claims (1)

  1. 第1のn型窒化物半導体層、発光層、p型窒化物半導体層、第2のn型窒化物半導体層をこの順で含む窒化物半導体発光素子であって、
    前記第2のn型窒化物半導体層の一部の表面上に形成される透明導電膜からなる電極と、
    前記第2のn型窒化物半導体層表面に、少なくともp型窒化物半導体層の前記第2のn型窒化物半導体層側表面に達する深さを有する凹部を形成してなる電流阻止部と、
    前記透明導電膜からなる電極に接続された、ワイヤボンディング用のパッド電極と、
    を備え、
    前記透明導電膜からなる電極は、スパッタ法により形成され、単一または複数のライン形状を有するか、または網目形状を有し、
    前記第2のn型窒化物半導体層における、前記透明導電膜からなる電極が形成される側の表面の少なくとも一部は、凹凸形状を有し、
    前記透明導電膜からなる電極は、その一部が前記電流阻止部を構成する凹部の底面に接するように形成されており、
    前記パッド電極は、前記電流阻止部を構成する凹部の底面上に形成され、前記透明導電膜からなる電極の前記一部と接している窒化物半導体発光素子。
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