JP5177027B2 - 電極パッドの製造方法、電極パッドを備えた回路配線体及びその製造方法、並びに、この電極パッドによるはんだ継手構造及びその方法 - Google Patents
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Description
フォトリソグラフィー法を用いた配線形成方法としては、上述した方法以外に様々な方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
すなわち、図15に示すように、電極パッド111を形成する硬化した導電性ペーストを構成する金属フィラー113は、表面に形成された樹脂112による被膜112aで覆われた状態となっている。このため、はんだ付けを行ったとしても被膜112aによってはんだ不濡れ115が生じてしまいはんだ付けができない。また、図16に示すように、この被膜112aを除去して導電性ペースト中の金属フィラー113の一部を露出させた場合には、配線に使用可能な導電性ペーストでは金属フィラーの粒径が小さく、はんだ付け時に溶融はんだ中に金属フィラー113が溶解、拡散し、空隙116が発生してやはりはんだ付けできない。
本発明は、樹脂及び該樹脂中に含まれる金属フィラーを有する電極パッドに用いられるはんだ継手構造であって、前記金属フィラーは、複数の第一のフィラーによって層状に構成された第一のフィラー群と、該第一のフィラー群上に積層され、粒径平均値が前記第一のフィラーよりも大きい複数の第二のフィラーによって層状に構成された第二のフィラー群とを備え、前記第二のフィラーの少なくとも一部が前記樹脂の表面から露出している前記電極パッドの前記樹脂の表面から露出する前記第二のフィラーとはんだとが金属結合されてなることを特徴とする。
また、基材2b上において基材側配線2aには、基材側電極パッド2dが接続されており、基材側電極パッド2dは、絶縁材2cに対応した設けられた開口部2eから絶縁材2c上に設けられた配線部3と接続されている。また、配線部3及び電極パッド10は、それぞれ、樹脂及び樹脂中に含まれる金属フィラーを有する導電性ペーストを硬化して形成されたものである。
まず、準備工程として、基板2を用意するとともに、第一の導電層11及び第二の導電層12をそれぞれ形成する導電性ペーストである第一のペースト24及び第二のペースト26を用意する。まず、基板2は、基材側配線2aが形成された基材2bの表面に絶縁材2cを積層して形成する。ここで、後の配線部形成工程で、配線部3と基材側電極パッド2dとを接続するために、基材側電極パッド2dの部分を除くようにして絶縁材2cを積層する。なお、上記のとおり、基材2bの最表面が絶縁性を有する場合には、絶縁材2cを積層する必要はない。また、第一のペースト24及び第二のペースト26は、それぞれペースト状の第一の樹脂23または第二の樹脂25に、所定量の第一のフィラー21または第二のフィラー22を添加して混合することで製造される。
そして、以上のより電極パッド10が製造されるとともに、電極パッド10を備えた回路配線体1が製造されることとなる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。ここで、第2の実施形態では、第1の実施形態と製造方法が異なるのみで、電極パッド10及び電極パッド10を備えた回路配線体1の基本構造は同様であるので、図1から図5及び図7を同様に参照して説明する。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図8から図13は、本発明の第3の実施形態を示したものである。この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
この実施形態では、第1の実施形態同様に準備工程を実施する。次に、配線部形成工程及び第一の導電層形成工程を実施する。ここで、本実施形態においても、配線部3を、第一の導電層11を形成する第一のペースト24によって形成することで、配線部形成工程と第一の導電層形成工程とを同時に実施することができる。
すなわち、まず、図11に示すように、第二の印刷工程として、第二の導電層12となる範囲で、乾燥状態または半硬化状態の第一のペースト24上に第二のペースト26を印刷する。具体的な印刷方法としては第1の実施形態同様である。ここで、下層となる第一の導電層11を形成する第一のペースト24は、予め乾燥状態または半硬化状態とされているため、第二のペースト26を重ねて印刷しても、第一の導電層11を形成する第一のペースト24の形状が崩れることがなく、両者が混ざることも無い。
そして、以上のより電極パッド31が製造されるとともに、電極パッド31を備えた回路配線体30が製造されることとなる。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。ここで、第4の実施形態では、第3の実施形態と製造方法が異なるのみで、電極パッド31及び電極パッド31を備えた回路配線体30の基本構造は同様であるので、図8から図11及び図13を同様に参照して説明する。
2 基板
3 配線部
4 はんだ
10、31 電極パッド
11 第一の導電層
11a 表面
12 第二の導電層
12a 表面
21 第一のフィラー
22 第二のフィラー
23 第一の樹脂
24 第一のペースト
25 第二の樹脂
26 第二のペースト
32 混合層
Claims (19)
- 樹脂及び該樹脂中に含まれる金属フィラーを有する電極パッドに用いられるはんだ継手構造であって、
前記金属フィラーは、複数の第一のフィラーによって層状に構成された第一のフィラー群と、
該第一のフィラー群上に積層され、粒径平均値が前記第一のフィラーよりも大きい複数の第二のフィラーによって層状に構成された第二のフィラー群とを備え、
前記第二のフィラーの少なくとも一部が前記樹脂の表面から露出している前記電極パッドの前記樹脂の表面から露出する前記第二のフィラーとはんだとが金属結合されてなることを特徴とするはんだ継手構造。 - 前記電極パッドは、第一の樹脂及び該第一の樹脂中に含まれる前記第一のフィラーを有する第一の導電層と、
該第一の導電層上に積層され、第二の樹脂及び該第二の樹脂中に含まれる前記第二のフィラーを有する第二の導電層とを備えることを特徴とする請求項1に記載のはんだ継手構造。 - 前記電極パッドは、前記第一の導電層と前記第二の導電層との境界には、前記第一の樹脂と前記第二の樹脂とが混合された混合層が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のはんだ継手構造。
- 前記電極パッドは、前記第一の導電層と前記第二の導電層との境界には、前記第一のフィラーが前記第一の樹脂から前記第二の樹脂側に露出して前記第二のフィラーと接触する接触部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のはんだ継手構造。
- 前記電極パッドは、前記金属フィラーの体積比率が、前記樹脂の体積比率よりも高いことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のはんだ継手構造。
- 前記電極パッドは、前記第一のフィラーの粒度ピークが、5nm以上5μm以下の範囲内に設定されているとともに、前記第二のフィラーの粒度ピークが、0.5μm以上20μm以下の範囲内に設定されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のはんだ継手構造。
- 前記電極パッドと、
該電極パッドと接続され、樹脂及び樹脂に含まれた金属フィラーとを有する配線部とを備える回路配線体に用いられることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のはんだ継手構造。 - 前記配線部は、前記金属フィラーが前記第一のフィラーで構成されていることを特徴とする請求項7に記載のはんだ継手構造。
- 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のはんだ継手構造を有することを特徴とする回路配線体。
- 樹脂及び該樹脂中に含まれる金属フィラーを有する電極パッドの製造方法であって、
導電性ペーストとして、前記金属フィラーである複数の第一のフィラーが第一の樹脂に含まれてなる第一のペースト、及び、前記金属フィラーであり、平均粒径が前記第一のフィラーよりも大きい複数の第二のフィラーが第二の樹脂に含まれてなる第二のペーストを用意する準備工程と、
基板上に前記第一のペーストによって前記第一の導電層を形成する第一の導電層形成工程と、
前記第一層上に前記第二のペーストによって、表面に前記第二のフィラーが露出するように第二の導電層を形成する第二の導電層形成工程とを備えることを特徴とする電極パッドの製造方法。 - 請求項10に記載の電極パッドの製造方法において、
前記第一の導電層形成工程は、前記基板上に前記第一のペーストを印刷する第一の印刷工程と、印刷された前記第一のペーストを乾燥または予備硬化させる第一の硬化工程とを有し、
前記第二の導電層形成工程は、前記第一のペースト上に前記第二のペーストを印刷する第二の印刷工程と、印刷された前記第二のペースト及び第一のペーストを一括硬化させる第二の硬化工程とを有することを特徴とする電極パッドの製造方法。 - 請求項10に記載の電極パッドの製造方法において、
前記第一の導電層形成工程は、前記基板上に前記第一のペーストを印刷する第一の印刷工程と、印刷された前記第一のペーストを硬化させる第一の硬化工程と、硬化した前記第一のペーストの前記第二のペーストが印刷される表面の前記第一の樹脂を除去して前記第一のフィラーを露出させる第一の樹脂除去工程とを有し、
前記第二の導電層形成工程は、前記第一の導電層上に前記第二のペーストを印刷する第二の印刷工程と、印刷された前記第二のペーストを硬化させる第二の硬化工程とを有することを特徴とする電極パッドの製造方法。 - 請求項11に記載の電極パッドの製造方法において、
前記準備工程では、前記第一の樹脂及び前記第二の樹脂の体積に対して、前記第一のフィラー及び前記第二のフィラーの体積比率が高くなるように、前記第一のフィラー及び前記第二のフィラーを用意することを特徴とする電極パッドの製造方法。 - 請求項12に記載の電極パッドの製造方法において、
前記準備工程では、前記第二の樹脂の体積に対して前記第二のフィラーの体積比率が高くなるように、前記第二のフィラーを用意することを特徴とする電極パッドの製造方法。 - 請求項11または請求項12に記載の電極パッドの製造方法において、
前記第二の導電層形成工程は、硬化した前記第二のペーストの表面の前記第二の樹脂を除去して前記第二のフィラーを露出させる第二の樹脂除去工程を有することを特徴とする電極パッドの製造方法。 - 請求項12または請求項15に記載の電極パッドの製造方法において、
前記樹脂の除去は、プラズマ処理、機械的研削処理、または、化学的研磨処理のいずれかで行われることを特徴とする電極パッドの製造方法。 - 請求項10から請求項16のいずれか1項に記載の電極パッドの製造方法で前記基板上に電極パッドを形成するとともに、該電極パッドに接続するように前記基板上に、樹脂及び樹脂に含まれた金属フィラーを有する導電性ペーストにより配線部を形成する配線部形成工程とを行うことを特徴とする回路配線体の製造方法。
- 請求項17に記載の回路配線体の製造方法において、
前記配線部形成工程では、導電性ペーストとして前記第一のペーストを用いて前記第一の導電層形成工程と同時に行うことを特徴とする回路配線体の製造方法。 - 請求項10から請求項16のいずれか1項に記載の電極パッドの製造方法で前記基板上に電極パッドを形成した後に、前記第二の導電層の表面に露出する前記第二のフィラーにはんだ付けを行うことを特徴とするはんだ継手方法。
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