JP5175147B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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本発明は、尿とりパッド、軽失禁ライナ、大人用あるいは乳幼児用使い捨ておむつ等の吸収性物品に関する。
前記吸収性物品には、通常、尿等の体液を吸収する吸収体が組み込まれており、該吸収体の形成材料として、吸水性樹脂粉末と共にパルプ繊維が広く用いられている。近年、パルプ繊維の使用量が極力低減された吸収体の検討も進められている。
例えば特許文献1及び2には、パルプ繊維を含まないシート状吸水層と吸水性樹脂粉末及びパルプ繊維を含む繊維集合層とを表面シート側から順に有している吸収マットを備えた使い捨て吸収性物品が記載されている。
しかし、特許文献1及び2に記載の吸収性物品においては、吸収マットの薄型化などを目的として、シート状吸水層における吸水性樹脂粉末の含有量を増やした場合、一度に多量の尿が排泄されると、これを素早く吸収できないおそれがある。つまり、特許文献1及び2に記載の吸収性物品においては、シート状吸水層によって液戻り(吸収体に一旦は吸収された液が表面シート上に再び戻る現象)を低減することはできても、排泄液の全量を吸収する前に一部が漏れ出してしまうおそれがある。また、特許文献1及び2に記載の吸収性物品においては、シート状吸水層が表面シートの直下に位置しているため、シート状吸水層における吸水性樹脂粉末の含有量を増やすと、着用者にゴワゴワしたザラツキを感じさせるおそれがあり、柔らかさや履き心地の点でも改良の余地があった。
また特許文献3には、綿状パルプが層状に成形されてなる吸収層を備え、該吸収層の表面及び裏面に、長手方向に沿う溝が形成されている使い捨ておむつが記載されている。特許文献3に記載の使い捨ておむつによれば、排泄液の吸収性物品長手方向への拡散性及び股下部のフィット性が改善されるとされている。
しかし、特許文献3の〔0022〕には、吸収能力の低下防止の観点から、綿状パルプが層状に成形されてなる吸収層の厚みの下限値が5mmである旨記載されており、斯かる構成の吸収体を採用しても、薄型化と吸収性能とを両立させることは困難である。
特開2004−275225号公報 特開2005−253851号公報 特開2005−34652号公報
従って本発明の目的は、薄型化が可能で、着用時の違和感が少なく、体液の吸収性能及びフィット性に優れた吸収性物品を提供することにある。
本発明は、表面シートと裏面シートとの間に吸収構造体が介在され、該吸収構造体が上層吸収部と下層吸収部とを該表面シート側から順に備えている縦長の吸収性物品であって、前記上層吸収部がフラッフパルプを含んで構成されており、該上層吸収部の肌当接面に前記吸収性物品の長手方向に延びる溝部が形成されており、前記下層吸収部が、相対向する2枚のシート材及び両シート材間に介在された吸水性樹脂を含んで構成され、且つ両シート材が該吸水性樹脂を介在させずに互いに接合されてなる接合部を複数有しており、複数の前記接合部が、前記長手方向に延び且つ該長手方向と直交する前記吸収性物品の幅方向に所定間隔を置いて並列に配されており、且つ前記下層吸収部の該長手方向に沿った両側縁部それぞれに該接合部が配されており、着用時に着用者の股下に位置する股下部において平面視して前記溝部と前記接合部とが重なっている吸収性物品を提供することにより、前記目的を達成したものである。
本発明の吸収性物品は、薄型化が可能で、着用時の違和感が少なく、体液の吸収性能及びフィット性に優れている。
以下、本発明の吸収性物品を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照して説明する。図1には、本発明の第1実施形態としての尿とりパッドが示されている。図2は、図1におけるX−X線断面の模式図、図3は、図1におけるY−Y線断面の模式図である。第1実施形態の尿とりパッド1は、実質的に縦長に形成されており、液透過性の表面シート2及び液不透過性又は撥水性で且つ透湿性の裏面シート3を具備し、両シート2,3間に吸収構造体4が介在されている。吸収構造体4は、実質的に縦長に形成されており、その長手方向を尿とりパッド1の長手方向(パッド長手方向、図1では上下方向))と一致させて、該パッド1の略中央部に配されている。
尿とりパッド1は、長手方向の中央部に股下部Aを有し、且つ該股下部Aから長手方向前後にそれぞれ延びる腹側部B及び背側部Cを有している。股下部Aはパッド1の着用時に着用者の股下に位置する部位、腹側部Bは着用者の腹側に位置する部位、背側部Cは着用者の背側に位置する部位である。尚、腹側部B、背側部Cは厳密に着用者の腹、背と接する部位である必要はなく、股下部Aに対して腹側部Bは着用者の腹側方向、背側部Cは背側方向にそれぞれ位置する部位を意味する。尿とりパッド1は、股下部Aの両側縁が円弧状に湾曲しており、平面視して長手方向中央部が内方に括れた砂時計状(鉄アレイ)の形状をしている。この股下部Aの両側縁の括れ部の存在により、主として着用者の脚周りに対するフィット性が向上する。
吸収構造体4は、上層吸収部42と下層吸収部44とを表面シート2側から順に備えている。より具体的には、吸収構造体4は、上層吸収部42及び下層吸収部44に加えて、表面シート2と上層吸収部42との間に配されている上台紙41、及び上層吸収部42と下層吸収部44との間に配されている下台紙43を備えており、表面シート2側から上台紙41、上層吸収部42、下台紙43及び下層吸収部44の順で積層されている。上台紙41及び下台紙43は、何れも平面視して長方形形状をしており、両者の大きさは略同じである。吸収構造体4の各構成部材(層)41〜44間は、パッド1の着用中に吸収体構造4のヨレや壊れを防止する観点から、吸収性を阻害しない程度に互いに接着されていることが好ましいが、すべての層間が接合されている必要はない。
上層吸収部42は、フラッフパルプ(開繊したパルプ)を含んで構成されている。上層吸収部42は、図1及び図4に示すように、股下部Aの両側縁が台形状に括れており、平面視して長手方向中央部が内方に括れた砂時計状(鉄アレイ)の形状をしている。また図1及び図4に示すように、上層吸収部42(吸収構造体4)は平面視したときの四隅が何れも切り欠かれており、これにより上層吸収部42(吸収構造体4)の長手方向両端においてはその幅方向中央部が両側部よりも外方に向かって突出している。一般に尿とりパッドをはじめとする吸収性物品の四隅は折れ易いため、このように四隅が切り欠かれた平面形状を有する吸収構造体を採用することにより、斯かる四隅の折れが効果的に防止される。
上層吸収部42の肌当接面42aには、パッド長手方向に延びる溝部5が複数(第1実施形態では2本)形成されている。複数の溝部5,5は、股下部Aの幅方向の中央近傍に形成されており、パッド1の幅方向(パッド幅方向、図1では左右方向)に所定間隔を置いて並列に配されている。各溝部5は、股下部Aのパッド長手方向の略全長に亘って形成されている。
尚、本明細書において、「長手方向」は、吸収性物品又は吸収性物品を構成する各種部材の長辺に沿う方向であり、「幅方向」は、該長手方向と直交する方向である。また、「肌当接面」は、吸収性物品又は吸収性物品を構成する各種部材における、吸収性物品着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、「非肌当接面」は、吸収性物品又は吸収性物品を構成する各種部材における、吸収性物品着用時に下着側(着用者の肌側とは反対側)に向けられる面である。
図2に示すように、溝部5において表面シート2、上台紙41、上層吸収部42、下台紙43及び下層吸収部44が圧密化されている。即ち、第1実施形態における溝部5は、表面シート2を下層吸収部44まで凹状に押し込んで形成された凹部であり、表面シート2から下層吸収部44までの各部材は溝部5において接合され一体化されている。溝部5は、図1に示すように、平面視して矩形形状の多数の凹部51が、パッド長手方向に連続的に形成されて、全体としてパッド1の内方に向かって凸に湾曲した円弧状となされている。溝部5は、公知のエンボス加工によって形成することができる。
溝部5のパッド長手方向に沿った長さL(図1参照)は、上層吸収部44のパッド長手方向に沿った長さに対して、(長さL/上層吸収部のパッド長手方向に沿った長さ)=1/10〜6/10の範囲にあることが好ましく、1/5〜1/2の範囲にあることが更に好ましい。また、溝部5の長さLは、好ましくは40〜360mm、更に好ましくは80〜260mmである。また、溝部5のパッド幅方向に沿った長さ(幅)W(図1参照)は、好ましくは2〜20mm、更に好ましくは3〜15mmである。また、隣接する複数の溝部5,5間の最短離間距離(間隔)T(図1参照)は、好ましくは20〜100mm、更に好ましくは30〜80mmである。
下層吸収部44は、相対向する2枚のシート材(第1シート材45、第2シート材46)、及び両シート材45,46間に介在された吸水性樹脂粉末47を含んで構成されている。下層吸収部44は、フラッフパルプを含んでいない(フラッフパルプの含有量が下層吸収部44の全重量に対して10重量%以下)、いわゆるパルプレス構造の吸収体である。下層吸収部44は、図5に示すように平面視して長方形形状をしている。第1シート材45は下層吸収部44の肌当接面を形成しており、第2シート材46は下層吸収部44の非肌当接面を形成している。吸水性樹脂粉末47は、尿等の体液を吸液・膨潤する顆粒状(粉末表面に多数凸凹がある)のポリマー微粒子であることが好ましく、第1シート材45と第2シート材46との間に多数存在している。尚、本発明に係る吸収性樹脂は、第1実施形態のように粉末であることが好ましいが、これに限定されず、繊維状等の形態であっても良い。
下層吸収部44は、第1シート材45と第2シート材46とが吸水性樹脂粉末47を介在させずに接着剤やヒートシール等の接合手段によって互いに接合されてなる接合部48を複数(第1実施形態では5列)有している。複数の接合部48は、図5に示すように、パッド長手方向(図5では上下方向)に延び且つパッド幅方向(図5では左右方向)に所定間隔を置いて並列に配されており、且つ下層吸収部44のパッド長手方向に沿った両側縁部44s,44sそれぞれに接合部48が配されている。複数の接合部48は、何れも平面視してパッド長手方向に延びる直線状をしており、下層吸収部44のパッド長手方向の全長に亘っている。
また下層吸収部44は、パッド長手方向に延びる吸水性樹脂粉末47の存在域49を複数(第1実施形態では4列)有しており、接合部48と存在域49とがパッド幅方向に交互に配されている。複数の存在域49は、何れも平面視してパッド長手方向に延びる直線状をしており、下層吸収部44の全長に亘っている。存在域49における2枚のシート材45,46の少なくとも一方の内面には接着剤が塗布されており、これにより、存在域49において吸水性樹脂粉末47が両シート材45,46間にしっかりと固着され、吸液前の吸水性樹脂粉末47の移動が効果的に防止される。一方、上述したように接合部48は、第1シート材45と第2シート材46とが吸水性樹脂粉末47を介在させずに互いに接合されて形成されており、実質的に吸水性樹脂粉末47が存在していない非存在域となっている。
このように第1実施形態における下層吸収部44には、パッド長手方向の全長に亘って延びる直線状の接合部48(吸水性樹脂粉末47の非存在域)と存在域49とが、パッド幅方向に交互に配されており、且つ下層吸収部44の長手方向に沿った両側縁部44s,44sに該接合部48が位置している。接合部48は5列、存在域49は4列存在している。このような構成を有する下層吸収部44が体液を吸収して湿潤状態になると、存在域49はその内部に存在している吸水性樹脂粉末47の吸液・膨潤によって膨張するが、接合部48は膨張せずに第1シート材45と第2シート材46とが接合されたままの状態で維持される。この膨張差によって、下層吸収部44の湿潤状態においては、接合部48はパッド長手方向に伸びる溝となり、排泄された体液の導液路として作用する。
このように、パッド長手方向に延びる、吸水性樹脂粉末47の非存在域(接合部48)と存在域49とが、パッド幅方向に交互に配されていることにより、下層吸収部44の液拡散性が向上し、排泄された体液は、導液路として作用する接合部48を主に伝わってパッド長手方向に素早く移動するようになるため、体液を下層吸収部44の面方向に拡散させつつ、吸収することができる。これにより、吸水性樹脂粉末47が下層吸収部44の内部に多量に含まれていても、吸水性樹脂粉末47の吸収阻害やゲルブロッキングの発生が効果的に防止される。一般に、尿等の体液は、吸水性樹脂粉末47の存在する存在域49よりも、吸水性樹脂粉末47の存在しない接合部48の方が移動速度が速く、液拡散性の向上は、接合部48によるところが大きい。また、下層吸収部44の両側縁部44s,44sが、下層吸収部44の外面を構成する第1シート材45と第2シート材46との接合部48となっていることにより、吸水性樹脂粉末47の下層吸収部44の両側縁からの脱落が効果的に防止される。また、隣接する存在域49,49の間が接合部48となっていることは、液拡散性の向上のみならず、吸液前の吸水性樹脂粉末47の移動の防止にも有効である。
各接合部48の幅(パッド幅方向の長さ)は、上述した効果をより確実に奏させるようにする観点から、好ましくは0.5〜15mm、更に好ましくは1〜10mm、特に好ましくは3〜10mmである。接合部48の幅が当該範囲であると、液拡散性の向上効果と良好な液吸収性能の両立等が充分に得られ易くなる。また同様の観点から、各存在域49の幅は、好ましくは10〜50mm、更に好ましくは15〜35mm、特に好ましくは15〜25mmである。
また、下層吸収部44における、該下層吸収部44の両側縁部44s,44sに位置する接合部48以外の接合部48の数(両側縁部44s,44sよりも内方に位置する接合部48の数)は、下層吸収部44の大きさにもよるが、好ましくは2〜13列、更に好ましくは3〜9列である。
また、各存在域49における吸水性樹脂粉末47の坪量は、吸収性能と液透過性及び着用感とのバランスの観点から、好ましくは150〜400g/m2、更に好ましくは180〜360g/m2、特に好ましくは210〜360g/m2ある。
下層吸収部44は、例えば次のようにして製造することができる。第2シート材46(下層吸収部44の非肌当接面を形成するシート)の前駆体である帯状の第2シート材料を連続的に繰り出し、該第2シート材料の一面の全面に接着剤を塗布する。次いで、第2シート材料の接着剤塗布面上に、吸水性樹脂粉末47を、該第2シート材料の流れ方向に沿ってストライプ状に連続散布する。別途、第1シート材45の前駆体である帯状の第1シート材料を連続的に繰り出し、該第1シート材料の一面の全面に接着剤を塗布する。そして、第2シート材料と第1シート材料とを、該第2シート材料の吸水性樹脂粉末散布面と該第1シート材料の接着剤塗布面とが対向するように重ね合わせて積層シートを得、更にこの積層シートを、一対のニップロール間及び一対のエンボスロール間を順次通過させて加圧処理または、加熱加圧処理を行った後、所定のサイズに切断することにより、目的とする下層吸収部44が得られる。
下層吸収部44の製造において、前記接着剤の塗布は、コーター、スロットスプレー、スパイラルスプレー等の公知の接着剤塗布手段を用いて行なうことができる。第1シート材45、第2シート材46それぞれの接着剤塗布面は、接着剤に起因する液吸収性や通気性の低下を防止する観点から、接着剤が塗布されていない部分を有している、即ち、接着剤がベタ塗りされていないことが好ましい。つまり、第1シート材45、第2シート材46それぞれに接着剤を塗布することにより形成される接着層は、平面視で、線状(直線状、スパイラル状等)又は点状の接着剤の集合体から構成されることが好ましい。
前記接着剤としては、ホットメルト接着剤が好ましく用いられる。ホットメルト接着剤としては、スチレン系、オレフィン系等が挙げられる。スチレン系ホットメルト接着剤としては、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、SBSの水素添加物であるスチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)、及びこれらの2種以上をブレンドしたブレンド系ホットメルト接着剤を使用することができる。これらの中でも、特にSISとSBSとのブレンド系ホットメルト接着剤、又はSISとSEBSのブレンド系ホットメルト接着剤は、タック力と凝集力のバランスを取りやすく、例えば存在域49においては吸水性樹脂粉末47の両シート材45,46への固定が容易なため、本発明で好ましく用いられる。
第1実施形態においては、図2及び図4に示すように、股下部Aにおいて平面視して溝部5と接合部48とが重なっている。ここで、「溝部と接合部とが重なっている」とは、股下部Aにおいて平面視して溝部5の全部が接合部48と重なっている場合のみならず、溝部5の一部が接合部48と重なっている場合を含む。溝部5の一部が接合部48と重なっている場合、その重なり部は連続していても良く、途中で途切れて不連続となっていても良い。
このように、股下部Aにおいて平面視して溝部5の少なくとも一部が、実質的に吸水性樹脂粉末47が存在していない接合部48と重なっていることにより、図6に示すようにパッド1の着用時において、股下部Aに位置する吸収構造体4が溝部5に沿って立体的に変形(図6では、パッド幅方向に沿った断面視においてW字状に変形)するようになるため、該股下部Aが着用者の股下部形状に沿い易くなり、その結果良好なフィット性及び防漏性が得られる。仮に、股下部Aに位置する溝部5の略全部が、接合部48とではなく、存在域49と重なっている場合には、このような吸収構造体4の立体的な変形が接合部48と重なっている場合に比して起こりにくくなり、また存在域49中の吸水性樹脂粉末47が潰れて固まりやすくなるため、吸収性能の低下や着用時の違和感を招くおそれがある。
このような溝部5と接合部48とが重なっていることによる効果をより一層確実に奏させるようにする観点から、股下部Aに位置する各溝部5における、接合部48との重なり部の割合は多いほど好ましい。より具体的には、股下部Aに位置する各溝部5の平面視における全面積の50%以上が接合部48と重なっていることが好ましく、該全面積の80〜100%が接合部48と重なっている、即ち股下部Aに位置する各溝部5の略全体が接合部48と重なっていることが更に好ましい。また、溝部5と接合部48との重なり部のパッド長手方向に沿った長さ(重なり部が不連続の場合はそれらの合計の長さ)は、好ましくは40〜360mm、更に好ましくは40〜260mmである。
ところで、第1実施形態においては上述したように、複数の接合部48の全部において、第1シート材45と第2シート材46とが一定以上の接合力で接合されており、これにより下層吸収部44が少量の体液を吸収して湿潤状態になってもその接合状態が維持されるようになされているが、このような構成に代えて、下層吸収部44の両側縁部44s,44sを除く接合部48の少なくとも一部が、下層吸収部44が多量の体液を吸収するなどして湿潤状態となったときに剥がれるようになされている、シート剥離領域となっていても良い。シート剥離領域は、パッド使用前は接合部48と変わらないが、存在域49に存する吸水性樹脂粉末47が尿等の体液を多量に吸液することによって膨潤し、この吸水性樹脂粉末47の膨潤力により、接合していた第1シート材45と第2シート46とが剥がれるようになされている領域である。以下、このシート剥離領域を有している形態を、接合部剥離形態ともいう。
このように、接合部48の少なくとも一部をシート剥離領域とすることにより、吸水性樹脂粉末47の膨潤阻害が一層効果的に防止され、より多量の体液を吸収することができるようになり、吸収性能の向上を図ることが可能となる。
下層吸収部44のどの部分を前記シート剥離領域とするかはパッド1の用途等に応じて適宜設定することができるが、シート剥離領域は、下層吸収部44の両側縁部44s,44sには位置していないことが好ましい。即ち、前記接合部剥離形態においては、下層吸収部44の両側縁部44s,44s以外の部位に配されている接合部48の少なくとも一部において、互いに接合されているシート材45,46が吸水性樹脂粉末47の吸液・膨潤によって剥がれるようになされていることが好ましい。下層吸収部44の両側縁部44s,44sがシート剥離領域とならないようすることで、存在域49に存する吸水性樹脂粉末47が尿等の体液を吸液したときに、両側縁部44s,44sから吸水性樹脂粉末47が脱落し、外部に漏れ出す危険性を有効に回避可能となる。
更に、前記シート剥離領域は、溝部5と重なる下層吸収部44の接合部48にも位置していないことが好ましい。即ち、溝部5に位置する下層吸収部44の接合部48が吸水性樹脂粉末47の吸液・膨潤によって剥はがされないことによって、湿潤後も溝部5の溝構造が維持されるようになり、これにより液の拡散性やフィット性を維持することができるためである。シート剥離領域を形成する場合の好ましい実施形態としては、例えば、下層吸収部44の両側縁部44s,44s及び溝部5と重なっている部分以外の接合部48がシート剥離領域となっている形態が挙げられる。
第1実施形態のように溝部5が複数(2本)存在する場合、前記シート剥離領域は、股下部Aにおける複数(2本)の溝部5,5間に存していることが好ましい。図2中、カッコ書きの符号48Pは、シート剥離領域を形成する場合の該シート剥離領域の好ましい位置を示している。シート剥離領域が股下部Aにおける複数の溝部5,5間に存していると、吸水性樹脂粉末47が尿等の体液を吸収したときに、シート剥離領域が溝部5より先に剥れることで膨潤力が減少し、溝部5と重なる接合部48のシート剥離が防止され溝部5を維持することができると共に、吸水性樹脂粉末47の膨潤阻害を抑えることができる点で特に有効である。即ち、溝部5,5間に位置する接合部48は、シート剥離領域であることが好ましい。
上述したように接合部48の一部又は該両側縁部44s,44sを除くそのほとんどを前記シート剥離領域とすることは、第1シート材45と第2シート材46との間の湿潤時接合強度をコントロールすることによりなされる。シート剥離領域における第1シート材45と第2シート材46との間の湿潤時接合強度は、湿潤時に両シート45,46が破れない程度の接合強度であり、接合強度不足による吸水性樹脂粉末の脱落防止効果や液拡散効果等の低下を抑えると共に、シート剥離領域を設けることによる効果(吸水性樹脂粉末の膨潤阻害の防止効果)を確実に奏させるようにする観点から、好ましくは40〜150cN/25mm、更に好ましくは55〜125cN/25mm、特に好ましくは60〜100cN/25mmである。
一方、前記シート剥離領域ではない接合部48における第1シート材45と第2シート材46との間の湿潤時接合強度は、吸水性樹脂粉末47の吸液・膨潤によって剥れない程度、あるいは両シート45,46が破れる程度の接合強度である。
前記シート剥離領域ではない接合部48における第1シート材45と第2シート材46との間の湿潤時接合強度をNE、前記シート剥離領域における第1シート材45と第2シート材46との間の湿潤時接合強度をEとした場合、両接合強度の差(NE−E)は、好ましくは40cN/25mm以上、更に好ましくは50cN/25mm以上、特に好ましくは60cN/25mm以上である。NEがEよりも40cN/25mm以上大きいと、吸水性樹脂粉末47の吸液・膨潤によって、シート剥離領域における第1シート材45と第2シート材46との間が、シート剥離領域ではない接合部48における両シート45,46間よりも先に剥がれるため、存在域49の圧力が低下し、シート剥離領域ではない接合部48における第1シート材45と第2シート材46との接合状態を維持することができる。第1シート材45と第2シート材46との間の湿潤時接合強度は次のようにして測定される。
(第1シート材45と第2シート材46との間の湿潤時接合強度の測定方法)
測定対象である下層吸収部44の接合部48を横切るように、該下層吸収部44を幅25mm×長さ30mm(接合部48が必ず含まれる長さ)にカットし、引張試験機のチャックに取り付け易いように最も端に位置する存在域49における第1シート材45と第2シート材46との間を開いてサンプルとする。このサンプルを、接合部48を横切る方向(CD方向)が引張方向となるように、引張試験機のチャック間に取り付ける。次いで、刷毛を用いてサンプル全体に生理食塩水を塗布し、十分湿潤させる。生理食塩水を塗布してから1分後に300mm/minの引張速度でサンプルを引っ張り、接合部48にて接合されていた第1シート材45と第2シート材46とを剥がし、このときの応力を測定する。測定は6回行い、これらの平均値を、第1シート材45と第2シート材46との間の湿潤時接合強度とする。
接合部48における第1シート材45と第2シート材46との間の湿潤時接合強度の大きさは、その接合手段に大きく左右される。接合手段として接着剤を用いる場合、該接着剤の種類や塗布量等を調整することで、両シート材45,46間の湿潤時接合強度を調整することができる。第1シート材45と第2シート材46との間の湿潤時接合強度を高める方法としては、接着強度の強い接着剤を用いる方法、接着剤の塗布量を増やす方法、接着剤を介して接合されている第1シート材45と第2シート材46との該接着剤の塗布部に、エンボスロール等を用いて加圧処理又は加熱加圧処理を施す方法等が挙げられる。これらの接合強度向上方法は、1つを単独で用いても良く、あるいは複数を併用しても良い。前記シート剥離領域ではない接合部48における、第1シート材45と第2シート材46との接合は、これらの接合強度向上方法を利用して行うことが好ましい。
例えば、前記シート剥離領域ではない接合部48においては、接着剤の塗布量をシート剥離領域の1.5〜3倍とすることが好ましい。このように接着剤の塗布量を部分的に変化させることは、接着剤塗工機によるシート幅方向の塗布量を調整する方法や、接着剤の連続塗布装置と間欠パターン塗布装置とを組み合わせて用いる方法等によって行なうことができる。また、例えばスパイラルスプレーやスロットスプレー等の公知の接着剤塗布装置を用いることで、接着剤を部分的に多く塗布することが可能である。また、接合部48の形成に際して接着剤及びエンボスロールを併用する場合、シート剥離領域ではない接合部48における接着剤の塗布量を、シート剥離領域と同じ塗布量とし、且つシート剥離領域ではない該接合部48に対して、エンボスロールを用いて、第1シート材45又は第2シート材46のどちらか低い方の融点より5〜10℃低い温度で加熱加圧処理することが、シートの接合強度向上と破れ防止の点から好ましい。エンボスロールの加熱温度が両シート45,46の融点以上であるとシート材が溶融し、シート材に穴開きや破れが発生しやすいためである。
次に、吸収構造体4の各構成部材について説明すると、上台紙41及び下台紙43としては、それぞれ、ティッシュペーパー、吸水紙、クレープ紙、各種親水性不織布(例えばエアスルー不織布、スパンボンド不織布、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド(SMS)不織布、スパンレース不織布)等を用いることができる。上台紙41と下台紙43とは、全く同じものであっても良く、組成や大きさ等が異なっていても良い。また、上台紙41及び/又は下台紙43に、銀系、銅系、若しくは亜鉛系の物質又はそれらの塩類の他、カテキン等の天然物の抽出物等を含む抗菌剤を含有させても良いし、活性炭、ゼオライト、シリカゲル等の消臭剤を含有させても良い。上台紙41及び下台紙43の坪量は、それぞれ、好ましくは10〜40g/m2、更に好ましくは15〜30g/m2である。
上層吸収部42に用いられるフラッフパルプとしては、例えば針葉樹クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹クラフトパルプ(LBKP)、綿等の天然セルロース、レーヨンやキュプラ等の再生セルロース等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。上層吸収部42に用いられるフラッフパルプとしては、セルロース繊維の分子内及び/又は分子間を架橋させた架橋パルプを用いることもできる。上層吸収部42におけるフラッフパルプの坪量は、好ましくは80〜240g/m2、更に好ましくは80〜180g/m2である。
上層吸収部42は、フラッフパルプ以外の他の成分を含んで構成されていても良く、例えば、フラッフパルプ及び吸水性樹脂粉末を含んで構成されていても良い。上層吸収部42に用いられる吸水性樹脂粉末としては、下層吸収部44に用いられるものと同じものを用いることができる。上層吸収部42における吸水性樹脂粉末の坪量は、好ましくは30〜200g/m2、更に好ましくは40〜160g/m2である。
下層吸収部44を構成する第1シート材45、第2シート材46としては、それぞれ、親水性不織布又は紙が好ましく用いられる。親水性不織布としては、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、SMS不織布等が挙げられる。紙としては、クレープ紙、吸水紙等が挙げられる。第1シート材45と第2シート材46とは、全く同じものであっても良く、組成や大きさ等が異なっていても良いが、下層吸収部44の非肌当接面を形成する第2シート材46としては、吸水性樹脂粉末47に起因するゴワツキを低減するために、第1シート材料45よりも剛性の高いものが好ましい。第1シート材45及び第2シート材46の坪量は、各シート材の湿潤強度や吸収構造体4の柔軟性の観点から、それぞれ、好ましくは15〜80g/m2、更に好ましくは18〜70g/m2、特に好ましくは18〜60g/m2である。
吸収構造体4に用いられる吸水性樹脂粉末(吸水性樹脂粉末47)としては、この種の吸収性物品において通常用いられているものと同様のものを特に制限無く用いることができる、例えば、ポリアクリル酸ソーダ、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、ポリアクリル酸ソーダ架橋体、(デンプン−アクリル酸)グラフト重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物、ポリアクリル酸カリウム、ポリアクリル酸セシウム等の合成樹脂系;でんぷん、セルロース及びその誘導体等の天然あるいは生物由来の物質を用いることができる。また、吸水性樹脂粉末の形状は特に制限されず、顆粒状(粉末表面に多数の凸凹がある)、球状(粒子状)、繊維状、不定形状等、及びこれらの凝集体でも良いが、顆粒状の凝集体や不定形状の凝集体が特に好ましい。
吸収構造体4に用いられる吸水性樹脂粉末47は、ボルテックス法(VORTEX法)による吸水速度が、好ましくは45秒以下、より好ましくは8〜40秒、更に好ましくは8〜35秒、特に好ましくは12〜30秒である。ボルテックス法は吸水性樹脂粉末47が強制的に液体にさらされるときの液の固定能力を示す方法として知られている。特に下層吸収部44はパルプレス構造の薄型吸収体であるため、吸収速度が速いことが望ましいところ、吸水性樹脂粉末47のボルテックス法による吸水速度が斯かる範囲にあることにより、下層吸収部44、延いては吸収構造体4の吸収速度の向上を図ることができ、一度に大量の尿が排泄されてもこれを素早く吸収することができる。このため、吸収構造体4(下層吸収部44)に液が素早く吸収され易くなるため尿漏れが生じ難くなり、また尿が広がることによって肌が広範囲に濡らされることが抑制容易になるので、衛生的である。また、吸水性樹脂粉末47の吸収速度が極端に速くない(即ち、ボルテックス法による吸水速度が8秒以上である)ので、長時間使用され繰り返して尿が排泄されるような場合には、排泄尿部付近で飽和吸収量に達しにくくなるため、尿を広い範囲で吸収可能となるため漏れや液戻りを有効に抑制可能となる。尚、本発明においてはボルテックス法による吸水速度の評価を、時間を測定することで評価しているため、測定時間が短いほど吸水速度が速いとみなされる。ボルテックス法による吸水速度は次のようにして測定される。
(ボルテックス法による吸水速度の測定方法)
100mLのガラスビーカーに、生理食塩水(0.9重量%塩化ナトリウム水)50mLとマグネチックスターラーチップ(中央部直径8mm、両端部直径7mm、長さ30mmで、表面がフッ素樹脂コーティングされているもの)を入れ、ビーカーをマグネチックスターラー(アズワン製HPS−100)に載せる。マグネチックスターラーの回転数を600±60rpmに調整し、生理食塩水を攪拌させる。測定試料である吸水性樹脂粉末2.0gを、攪拌中の食塩水の渦の中心部で液中に投入し、JIS K 7224(1996)に準拠して該吸水性樹脂粉末の吸水速度(秒)を測定する。具体的には、吸水性樹脂粉末のビーカーへの投入が完了した時点でストップウォッチをスタートさせ、スターラーチップが試験液に覆われた時点(渦が消え、液表面が平らになった時点)でストップウォッチを止め、その時間(秒)をボルテックス法による吸水速度として記録する。測定はn=5測定し、上下各1点の値を削除し、残る3点の平均値を測定値とした。尚、これらの測定は23±2℃、湿度50±5%で行い、測定の前に吸水性樹脂粉末を同環境で24時間以上保存した上で測定する。
上層吸収部42が吸水性樹脂粉末47を含んでいる場合、該上層吸収部42に用いられる吸水性樹脂粉末47のボルテックス法による吸水速度Aは、下層吸収部44に用いられる吸水性樹脂粉末47のボルテックス法による吸水速度Bよりも遅く、且つ両吸水速度の差(A−B)が10秒以上、特に15秒以上であることが好ましい。このように下層吸収部44の方が上層吸収部42よりも含有されている吸水性樹脂粉末47の吸水速度が速いことにより、排泄された尿は上層吸収部42よりも下層吸収部44でより多く吸収・固定することができるため、上層吸収部42の吸収負荷が低減し、繰り返しの吸収性能を維持することができるようになる。
また、上層吸収部42が吸水性樹脂粉末47を含んでいる場合、上層吸収部42の吸水性樹脂粉末47含有重量に対する下層吸収部44の吸水性樹脂粉末47含有重量の比(下層吸収部における吸水性樹脂粉末47の重量/上層吸収部における吸水性樹脂粉末47の重量)が1.1以上、特に1.6以上、とりわけ2以上であることが好ましい。このように下層吸収部44の方が上層吸収部42よりも吸水性樹脂粉末47の含有量を多くすることにより、仮に排泄された尿が上層吸収部42に一度溜まった後でも、該尿を下層吸収部44に引き込んで吸収することができるため、液戻りが少なく肌当接面をより清潔に保つことができるようになる。
第1実施形態の尿とりパッド1について更に説明すると、図1に示すように、表面シート2及び裏面シート3は、吸収構造体4の長手方向前後両端部それぞれから外方に延出しており、その前後端延出部において接着剤やヒートシール等の接合手段によって互いに接合されており、これによりエンドシール部6,6が形成されている。エンドシール部6は、吸水性樹脂粉末47のパッド長手方向端部からの漏れ出し防止やパッド1の外観向上に有効である。また図2及び図3に示すように、裏面シート3は、表面シート2及び吸収構造体4の左右両側縁から外方に延出する側縁延出部を有しており、該側縁延出部は、上台紙41の肌当接面上に巻き上げられ且つ立体ギャザー形成用のシート材80の非肌当接面に接着剤やヒートシール等の接合手段によって接合されている。斯かる構成によって、吸水性樹脂粉末47のパッド幅方向端部からの漏れ出しが効果的に防止される。
裏面シート3の非肌当接面には、図1に示すように、尿とりパッド1を使い捨ておむつ等に固定するためのズレ止め部材7が設けられている。図示の形態においては、吸収構造体4の長手方向両端それぞれの近傍における裏面シート3の非肌当接面上に、帯状のズレ止め部材7が設けられている。ズレ止め部材7としては、従来から使用されている粘着タイプやメカニカルフックタイプのズレ止め部材を用いることができる。ズレ止め部材7は、未使用時に図示しない剥離シートで被覆され保護されていても良い。また、尿とりパッド1には、該パッド1の前後が容易に識別できるように、パッド1の前後方向を示す印刷等の目印が付されていても良く、この目印は例えば、ズレ止め部材7を被覆している前記剥離シートの外面に付すことができる。
尿とりパッド1は、吸収構造体4の幅方向側縁部の上方に立ち上がることができる立体ギャザーを備えている。即ち、パッド1の長手方向左右両側部それぞれには、図1〜図3に示すように、弾性部材8を有する立体ギャザー形成用のシート材80がパッド長手方向に沿って配されて、立体ギャザーが形成されている。図2に示すように股下部Aにおいては、立体ギャザー形成用のシート材80の一側縁側が、他の部材と接合されていない自由端縁となっており、該一側縁に、弾性部材8が1本又は複数本(第1実施形態では2本)、伸長状態で固定されていると共に、シート材80の他側縁側が、表面シート2の肌当接面上及び巻き上げられている裏面シート3の前記側縁延出部に接合されており、その接合部81が、立体ギャザーの立ち上がり基端部83となっている。即ち、表面シート2とシート材80とは接合されて一体化している。一方、図3に示すように腹側部Bのパッド長手方向端部近傍においては、シート材80全体が、表面シート2の肌当接面上及び巻き上げられている裏面シート3の前記側縁延出部に接合されており、立体ギャザーの起立が阻止されている。図示していないが、シート材80は背側部Cにおいても腹側部Bと同様に接合されている。シート材80の斯かる接合形態により、パッド1の自然状態における長手方向の全体形状は、肌当接面側に凹状に湾曲したもの(船型形状)となる。
図2に示すように、立体ギャザー形成用のシート材80は、股下部Aにおいて、パッド1の肌当接面上で折り返されており(折り返し部を有しており)、パッド幅方向の断面視においてZ字状をしている。即ち、股下部Aにおけるシート材80は、該シート材80における、パッド1の肌当接面と接合してない非接合部位(前記他側縁側以外の部位)を、パッド長手方向と略平行な第1折曲線L1においてパッド1の外方に折り返して形成された第1折り返し部81と、該第1折り返し部81を該パッド1の長手方向と略平行な第2折曲線L2において該パッド1の内方へ折り返して形成された第2折り返し部82とを含んで構成されている。このように、股下部Aにおける立体ギャザー形成用のシート材80が折り返し部81,82を有していることにより、このような折り返し部が存在しない場合に比して立体ギャザーの高さをより高く保つことができ防漏性がより一層向上する。尚、図2に示す立体ギャザー形成用のシート材80は、パッド1の肌当接面上で折り返されており、表面シート2の立ち上がり位置まで2枚重ねることで防漏性をより一層高めた構造になっているが、弾性部材8を覆う程度に折り返しされた長さであっても良い。
次に、第1実施形態の尿とりパッド1の構成部材の詳細について説明すると、表面シート2としては、この種の尿とりパッドにおいて従来用いられている各種のものを用いることができ、尿などの液体を透過させることができるものであれば制限はなく、例えば、合成繊維又は天然繊維からなる織布や不織布、多孔性シート等が挙げられる。表面シート2の一例として、親水性不織布が挙げられる。該親水性不織布としては、親水化処理されたサーマルボンド不織布、スパンボンド不織布、SMS不織布等を用いることができる。表面シート2の坪量は、好ましくは10〜40g/m2、更に好ましくは16〜30g/m2である。
裏面シート3としては、この種の尿とりパッドにおいて従来用いられている各種のものを用いることができ、液不透過性又は撥水性で且つ透湿性のものが好ましく用いられる。裏面シート3としては、例えば、ポリエチレン等の樹脂製の非透湿フィルムあるいは透湿性フィルム;該透湿性フィルムと不織布とを積層した複合シート等を用いることができる。該複合シートにおいては、該不織布がパッドの非肌当接面を形成する。また、裏面シート3の幅を吸収構造体4の幅と同程度(吸収構造体4の幅より0〜30mm大きい程度)にして該吸収構造体4の非肌当接面側に配置し、更に、該裏面シート3の非肌当接面側に、裏面シート3の幅より大きい不織布を、尿とりパッドの外形を構成するシートとして設けても良い。裏面シート3の坪量は、好ましくは16〜60g/m2、更に好ましくは18〜45g/m2である。
立体ギャザー形成用のシート材80としては、液不透過性又は撥水性で且つ透湿性のものが好ましく用いられる。シート材80としては、例えば、液不透過性又は撥水性の不織布、あるいは該多孔性樹脂フィルムと該不織布との積層体等が挙げられる。該不織布としては、例えば、サーマルボンド不織布、スパンボンド不織布、SMS不織布、スパンボンド−メルトブローン−メルトブローン−スパンボンド(SMMS)不織布等が挙げられる。シート材80の坪量は、好ましくは8〜30g/m2、更に好ましくは10〜25g/m2である。弾性部材8としては、この種の尿とりパッドにおいて従来用いられている各種のものを用いることができる。
第1実施形態の尿とりパッド1は、その中央領域の0.25kPaの圧力下における厚みが、好ましくは5mm以下、更に好ましくは1.5〜4mmである。該中央領域は、図1に示す如き平面状に拡げられたパッド1を長手方向に略3等分したときのその中央部であり、股下部Aと略一致する。尿とりパッド1の中央領域における厚みが5mm以下であることにより、着用時のごわごわした感じが低減され、違和感がなくなる。尿とりパッド1の中央領域における厚み5mm以下は、上述した吸収構造体4の採用により達成することができる。
第1実施形態の尿とりパッド1は、通常の尿とりパッドと同様に、使い捨ておむつ又は他の補助吸収性物品と重ねて使用される。第1実施形態の尿とりパッド1は、主として吸収構造体4の作用により、漏れ防止効果に優れ、排尿後も肌当接面のサラッと感に優れている。即ち、吸収構造体4は、排泄された尿等の体液を上層吸収部42で速やかに吸収し且つ下層吸収部44で固定することができるため、全体として体液の吸収性能に優れている。特に、上層吸収部42は、吸水性樹脂粉末47に比して体液の吸収速度が速く且つ保水性に優れるフラッフパルプを主体としているため、体液の一時的なストック領域として機能する。一方、下層吸収部44は、吸水性樹脂粉末47を主体とするパルプレス吸収体であるため吸液力に優れ、上層吸収部42に保持されている体液を吸収・固定することができるため、体液の吸収構造体4の下方への移動を促進すると共に、いわゆる液戻り(吸収体に吸収された液が再び該吸収体の肌当接面上にしみ出す現象)を効果的に抑制することができる。更に、下層吸収部44においては、パッド長手方向に延びる接合部48と吸水性樹脂粉末47の存在域49とが、パッド幅方向に交互に配されているため、上層吸収部42を通って下層吸収部44の肌当接面上に到達した体液は、接合部48を通って下層吸収部44の面方向に拡散されつつ、存在域49内の吸水性樹脂粉末47に吸収される。下層吸収部44は、このような吸収システムを有しているため、吸水性樹脂粉末47が多量に含まれていても吸収阻害やゲルブロッキングを起こし難く、体液の吸収性能に優れている。
また、第1実施形態の尿とりパッド1は、吸収体として、いわゆるパルプレス構造の下層吸収部44を備えた吸収構造体4を具備しているため、従来品に比して厚みが薄く、着用時の違和感が少なく、携帯や保管にも便利である。また、股下部Aにおいて平面視して溝部5と下層吸収部44の接合部48とが重なっていることにより、図6に示すように着用者の股下部において着用者の体型にあった形状に変形し易く、フィット性に優れている。
以下、本発明の他の実施形態について説明する。後述する他の実施形態については、上述した第1実施形態の尿とりパッド1と異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分は、第1実施形態の尿とりパッド1についての説明が適宜適用される。
図7は、本発明の第2実施形態を示す図である。第2実施形態の尿とりパッド1は、溝部5において表面シート2から裏面シート3までの各構成部材が圧密化されている点以外は、第1実施形態と同様に構成されている。即ち、第2実施形態における溝部5は、表面シート2を裏面シート3まで凹状に押し込んで形成されており、表面シート2から裏面シート3までの各部材は溝部5において接合され一体化されている。第2実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果が奏される。第2実施形態は、裏面シート3が、樹脂製フィルム(透湿性フィルム)と不織布とを積層した複合シートからなり且つ該樹脂製フィルムがパッドの吸収体当接面を形成している場合に、圧密化処理における裏面シート3の耐ピンホール性(穴開き防止)が向上すると共に、不織布が外側に来るため肌触りが良く、透湿性によってムレを低減することができるため特に有効である。
図8は、本発明の第3実施形態を示す図である。第3実施形態の尿とりパッド1は、溝部5の数及び形状の点で第1実施形態と異なっている。第3実施形態における上層吸収部42の肌当接面には、パッド長手方向に延びる1本の直線状の溝部5が形成されている。直線状の溝部5は、股下部Aの幅方向の略中央に、該股下部Aのパッド長手方向の略全長に亘って形成されている。
尚、本発明においては溝部5の数は特に制限されないが、1〜3本程度が好ましい。溝部の数を3本とする場合は、例えば、股下部Aの幅方向の略中央にパッド長手方向に延びる直線状の溝部を1本形成し、該直線状の溝部の長さ方向と直交する方向の左右それぞれに、該直線状の溝部と所定間隔を置いて、パッド長手方向に延びる溝部を1本ずつ形成することができる。この場合、直線状の溝部の左右に位置する溝部は、該直線状の溝部を介して左右対称位置にある。また、直線状の溝部の左右に位置する溝部は、それぞれ第1実施形態における溝部5のような円弧状でも良く、あるいは直線状でも良い。
溝部5の数が1本である第3実施形態においても、複数の接合部48の一部を前記シート剥離領域とすることができる。この場合、1本の溝部5と重なっている接合部48(股下部Aの幅方向の略中央に位置する接合部)に隣接する接合部(図8中、符号48Pで示す接合部)の一部あるいは全部を、シート剥離領域とすることが好ましい。接合部48Pの一部をシート剥離領域とする場合、該接合部48Pにおける1本の溝部5に沿う部位をシート剥離領域とすることが好ましい。第3実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果が奏される。
図9及び図10は、本発明の第4実施形態を示す図である。第4実施形態の尿とりパッド1は、溝部5が上層吸収部42を厚み方向に貫通する穴からなる点で、溝部5が表面シート2を下方に凹状に押し込んで形成された凹部からなる第1実施形態と異なる。また、第4実施形態の溝部5は、図10に示すようにパッド長手方向に延びる直線状となっている点でも、溝部が円弧状の第1実施形態と異なる。第4実施形態においては、溝部5がエンボス加工の如き押圧処理を用いずに形成された穴からなるため、第1実施形態のように該溝部5において吸収構造体4を構成する各部材41〜44は圧密化されていない。
このような穴からなる溝部を有する上層吸収部は、例えばパターン積繊法によって得られる。パターン積繊法では、フラッフパルプ等の上層吸収部の形成材料をプレート上に積繊させる際に、該プレートの所定部位に凸部を設けるなどして、該所定部位に形成材料が積繊することを阻止し、これにより該所定部位に穴を形成する。また、穴の無い上層吸収部前駆体を作製し、該上層吸収部前駆体の所定部位をくり抜いて、穴からなる溝部を形成しても良い。第4実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果が奏される。
尚、穴からなる溝部5のパッド幅方向に沿った断面視における形状は、図9に示す如き矩形形状に限定されず、例えば図11に示すように、上層吸収部42の肌当接面42aから非肌当接面42bに向かって幅(溝部5のパッド幅方向に沿った長さ)が漸次減少した台形形状であっても良い。
図12は、本発明の第5実施形態を示す図である。第5実施形態の尿とりパッド1は、股下部Aの両側縁がパッド長手方向と略平行な直線状である点で、該両側縁が円弧状に湾曲して括れ部を形成している第1実施形態と異なる。また、第5実施形態の尿とりパッド1における長手方向両側それぞれには、レッグギャザー形成用の左右一対の1本又は複数本(第5実施形態においては1本)の弾性部材9が配されて、レッグギャザーが形成されている。レッグギャザー形成用の弾性部材9は、股下部Aにおける吸収構造体4の長手方向両側縁それぞれよりも外方において、伸長状態で略直線状に配設されている。第5実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果が奏される。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば溝部5(凹部からなる溝部及び穴からなる溝部の両方を含む)は、前記実施形態のように円弧状や直線状に制限されず、円形状、楕円形状、あるいは図13に示す形状(パッド幅方向の外方に向って凸に湾曲する部分5a,5b,5cが、パッド長手方向に3つ連なった形状)のような閉じた形状であっても良い。また、前述した一の実施形態のみが有する部分は、すべて適宜相互に利用できる。
また、本発明の吸収性物品は、前述した尿とりパッド以外にも適用することができ、例えば、展開型あるいはパンツ型の使い捨ておむつ、生理用ナプキン、パンティライナ、失禁ライナ等にも適用できる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は斯かる実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
図1〜図3に示す尿とりバッド1を作製し、これを実施例1のサンプルとした。実施例1の尿とりパッド1は、幅150mm×長さ370mmの砂時計状である。表面シート2として親水性のエアスルー不織布(坪量20g/m2)を使用し、裏面シート3として不織布と透湿性フィルムとを貼り合わせた複合シート(坪量36g/m2)を使用し、立体ギャザー形成用のシート材80として撥水性SMS不織布(坪量15g/m2)を使用し、弾性部材8として糸ゴム(左右各2本)を使用した。吸収構造体4は下記のようにして作製した。
(吸収構造体の作製)
上台紙41として銀置換カンクリナイト様鉱物を含む抗菌性の紙(坪量16g/m2、幅95mm×長さ310mm)を使用し、下台紙43として紙(坪量16g/m2、幅95mm×長さ310mm)を使用した。上層吸収部42として、フラッフパルプ(坪量100g/m2)とボルテックス法による吸水速度が16秒の吸水性樹脂粉末(坪量50g/m2)とを混合した混合積繊体を使用した。下層吸収部44は下記のようにして作製した。作製した下層吸収部44は図5に示すように、5列の吸水性樹脂粉末の非存在域(接合部48)と4列の吸水性樹脂粉末の存在域49とを有し、且つ該接合部48と該存在域49とが幅方向に交互に配されたパルプレス構造の吸収体であった。このパルプレス構造の吸収体において、各存在域49は、幅15mm×長さ310mm、吸水性樹脂粉末の坪量300g/m2とし、また各接合部48の幅は、該吸収体の両側縁部44s,44sに位置する2列はそれぞれ7.5mm、これら以外の3列はそれぞれ5mmとした。尚、このパルプレス構造の吸収体は、尿とりパッドに組み込まれる前(溝部5を形成するためのエンボス加工が施される前)においては、該吸収体の両側縁部44s,44sを除く接合部48の全てが前記シート剥離領域(互いに接合されている2枚のシート材が吸水性樹脂粉末の吸液・膨潤によって剥がれるようになされている領域)となっていた。
(下層吸収部の作製)
第1シート材45としての親水性エアスルー不織布(坪量20g/m2)に、スロットスプレーでホットメルト接着剤(坪量3g/m2)を散布し、該接着剤の散布面上に、ボルテックス法による吸水速度が16秒の吸水性樹脂粉末43をシート長手方向に延びるストライプ状に散布した。吸水性樹脂粉末43が散布された箇所は、最終的に吸水性樹脂粉末43の存在域44となる。別途、第2シート材46としての親水性スパンレース不織布(坪量35g/m2)に、スパイラルスプレーでホットメルト接着剤(坪量7g/m2)を散布し、これを、吸水性樹脂粉末43が散布された第1シート材45の散布面に載せ、ニップロールでニップして一体化した。さらに、吸水性樹脂粉末43の接合部48における前記シート非剥離領域に対し、熱プレスによる加熱加圧処理を行って第1シート材45と第2シート材46との間を十分に接着し、吸水性樹脂粉末43の吸液・膨潤によって該シート非剥離領域における両シート41,42が剥がれないようにした。そして、この吸収性シートを上下裏返しにした。こうして、図5に示す如き吸収性シート4を作製した。
実施例1の尿とりパッド1における溝部5の形状は、図1及び図2に示す通りであり、該溝部5は、図1に示す所定部位における表面シート2から吸収構造体4までを、加熱温度120℃で該表面シート2側からエンボス加工することにより形成した。溝部5の長さL(図1参照)は150mm、幅W(図1参照)は3mm、隣接する溝部5,5の間隔T(図1参照)は37mmであった。このエンボス加工により、溝部5と重なる下層吸収部44の接合部48は、最終的に前記シート剥離領域ではなくなった。即ち、実施例1の尿とりパッド1における下層吸収部44は、その両側縁部44s,44s及び溝部5と重なっている部分以外の接合部48がシート剥離領域となっている。
〔実施例2及び3〕
実施例1において、上層吸収部42を構成するフラッフパルプ及び吸水性樹脂粉末それぞれの坪量を変更した以外は実施例1と同様にして尿とりパッド作製し、これらを実施例2及び3のサンプルとした。実施例2ではフラッフパルプの坪量100g/m、吸水性樹脂粉末の坪量100g/mとし、実施例3ではフラッフパルプの坪量125g/m、吸水性樹脂粉末の坪量100g/mとした。
〔実施例4〕
実施例1において、上層吸収部42を構成する吸水性樹脂粉末としてボルテックス法による吸水速度が35秒の吸水性樹脂粉末を用いた以外は実施例1と同様にして尿とりパッド作製し、これを実施例4のサンプルとした。
〔実施例5〕
実施例1において、下層吸収部44を次のものに変更した以外は実施例1と同様にして尿とりパッドを作成し、これを実施例5とした。実施例5における下層吸収部44は、7列の吸水性樹脂粉末の非存在域(接合部48)と6列の吸水性樹脂粉末の存在域49とを有し、且つ該接合部48と該存在域49とが幅方向に交互に配されたパルプレス構造の吸収体であった。このパルプレス構造の吸収体において、各存在域49は、幅15mm×長さ310mm、吸水性樹脂粉末の坪量300g/m2とし、また各接合部48の幅は、該吸収体の両側縁部44s,44sに位置する2列はそれぞれ7.5mm、これら以外の5列はそれぞれ5mmとした。尚、このパルプレス構造の吸収体は、尿とりパッドに組み込まれる前(溝部5を形成するためのエンボス加工が施される前)においては、該吸収体の両側縁部44s,44sを除く接合部48の全てが前記シート剥離領域となっていた。また実施例5における下層吸収部44は、その幅方向両端寄りに位置する2列の存在域49,49がその裏面シート3との対向面側に折り重ねられた状態で、尿とりパッドに組み込まれている。
〔参考例1〕
実施例1において、隣接する溝部5,5の間隔T(図1参照)を20mmとし、隣接する2つの溝部5,5が下層吸収部44における吸水性樹脂粉末の存在域49と重なるように配した以外は実施例1と同様にして尿とりパッドを作成し、これを参考例1とした。
〔比較例1〕
実施例1において、上層吸収部42を構成する混合積繊体と下層吸収部44を構成するパルプレス構造の吸収体とを上下逆にし(即ち吸収構造体4の構成を表面シート2側から順に上台紙41、実施例1の下層吸収部44と同じ構成のパルプレス構造の吸収体、実施例1の上層吸収部42と同じ構成の混合積繊体、下台紙43とし)、且つ該パルプレス構造の吸収体を裏返して第2シート材46側を肌当接面側とし、且つ溝部5を形成しなかった以外は実施例1と同様にして尿とりパッド作製し、これを比較例1のサンプルとした。
〔比較例2〕
実施例1において、吸収構造体4の構成を表面シート2側から順に上台紙41、上層吸収部42、下台紙43とし(下層吸収部44を使用せず)、且つ該上層吸収部42としてフラッフパルプ(坪量368g/m)とボルテックス法による吸水速度が49秒の吸水性樹脂粉末(坪量115g/m)とを混合した混合積繊体を使用し、且つ溝部5を形成しなかった以外は実施例1と同様にして尿とりパッド作製し、これを比較例2のサンプルとした。
〔評価〕
作製した各尿とりパッドについて、(1)製品厚み、(2)飽和吸収量、(3)モデル吸収量、(4)吸収速度、(5)液戻り量をそれぞれ下記方法により評価した。これらの結果を下記表1に示す。
<製品厚みの評価>
尿とりパッドを図1に示すように平面状に広げ、該パッドの中央領域に正方形(50mm×50mm)の板状重りを載せ、0.25kPaの圧力下における該パッドの厚みをデジタル厚み測定機(レーザ変位センサ付き:(株)キーエンス社製)によって測定し、その測定値を製品厚みとした。
<飽和吸収量の評価>
尿とりパッドが縮まないように立体ギャザーを構成する弾性部材8を切断し、次いで該尿とりパッドを生理食塩水(0.9重量%塩化ナトリウム水溶液)に30分間浸した後、該尿とりパッドを棒に吊るして30分間放置して余剰の生理食塩水を落とし、次いで該尿とりパッドの重量を測定した。この測定値から、予め測定しておいた生理食塩水に浸される前の尿とりパッドの重量を差し引いて、尿とりパッドが吸収した生理食塩水の量を算出し、これを飽和吸収量(g)とした。飽和吸収量が多いほど体液の吸収性能に優れ、漏れを起こし難い。
<モデル吸収量の評価>
静的な大人用のマネキンに尿とりパッドを固定した後、マネキンを仰臥位の状態にして、50gの生理食塩水を流速5g/秒で尿とりパッドに注入した。生理食塩水の注入は、10分間隔で行い且つ漏れが発生する回数まで繰り返した。漏れが発生してから10分後に尿とりパッドの重量を測定し、この測定値から、予め測定しておいた生理食塩水注入前の尿とりパッドの重量を差し引いて、尿とりパッドが吸収した生理食塩水の量を算出し、これをモデル吸収量(g)とした。モデル吸収量が多いほど体液の吸収性能に優れ、漏れを起こし難い。
<吸収速度の評価>
尿とりパッドの肌当接面を上に向け、立体ギャザーを構成する弾性部材8を切断し、しわを伸ばしながらフラットな状態にして台に固定した。この状態で、吸収構造体4の中央部に位置する表面シート2上に、内径45mmの穴開きフランジ(100mm角、重さ1.2kgf)付きの吸収速度測定器を置いた。この吸収速度測定器の円筒上部から100gの生理食塩水を素早く注入し、注入開始から生理食塩水の全量が吸収されるまでの吸収時間(秒)をストップウォッチを用いて測定した。ここでは吸収速度の評価を、吸収時間を測定することで評価しているため、この吸収時間が短いほど吸収速度が速いとみなされ、高評価となる。
<液戻りの評価>
尿とりパッドを肌当接面を上に向け、立体ギャザーを構成する弾性部材8を切断し、しわを伸ばしながらフラットな状態にして台に固定した。この状態で、吸収構造体4の中央部に位置する表面シート2上に、50gの生理食塩水を流速5g/秒で注入した。注入完了後から5分経過後、予め重量を測定しておいた吸水紙(東洋濾紙社製の濾紙No.2、直径110mm、20枚)を、尿とりパッドにおける生理食塩水の注入部上に載せ、さらにその上からΦ100mm(圧力44kPa)の重りを載せた。重りを載せてから2分経過後、吸水紙が吸収した生理食塩水の重量を測定し、これを1回目の液戻り量(g)とした。続いて新しい吸水紙に交換して、再度上記手順を繰り返し、2回目の液戻り量(g)を測定した。1回目及び2回目何れの液戻り量もその値が小さいほど液戻りが少なく、高評価となる。
Figure 0005175147
表1に示すように、実施例の尿とりパッドは、何れもその製品厚みが4mm以下であり、薄型である。
実施例1は、比較例1と比較して、吸収速度が倍以上と速く、更にはモデル吸収量も多く、吸収性能に優れていることが分かる。また比較例2は、吸収構造体として、パルプレス構造の吸収体を使用せず、パルプと吸水性樹脂粉末との混合積繊体のみを使用した尿とりパッドであるが、実施例1と比較して、飽和吸収量がほぼ同量であるにもかかわらす、モデル吸収量が少なく、吸収速度が遅く、液戻りも多く吸収性能が劣っていることが分かる。つまり、実施例1は、比較例1及び2と比較して体液の吸収性能に優れていることが分かる。
また実施例1は、肌触りや風合、形状安定性についても優れていることが確認された。即ち、肌触りや風合いに関し、比較例1は、上層吸収部がパルプレス構造の吸収体のため吸水性樹脂粉末のザラツキを感じるような低レベルであったのに対し、実施例1は、上層吸収部にフラッフパルプを含むためやわらかく肌触りも良いことが確認された。また、実施例1の尿とりパッドを歩行可能なモデルに装着し、液吸収後の該パッドの形状安定性を確認したところ、実施例1の尿とりパッドは、吸収構造体がヨレ難く、形状が安定していることが確認された。このような実施例1の形状安定性は、特に、使用前において吸水性樹脂粉末の移動による偏りがなかったこと、及び排尿部に位置する溝部が非剥離状態であるため壊れにくかったこと、などによるものと推察される。
実施例2は、実施例1において上層吸収部における吸水性樹脂粉末の坪量を増加した例、実施例3は、実施例1においてパルプ及び吸水性樹脂粉末両方の坪量を増加した例であり、何れも実施例1と同様に吸収性能に優れていることが分かる。
実施例4は、上層吸収部に用いられる吸水性樹脂粉末のボルテックス法による吸水速度が、下層吸収部に用いられる吸水性樹脂粉末のボルテックス法による吸水速度よりも遅く、且つ両吸水速度の差が10秒以上である例であり、上層吸収部と下層吸収部とで該吸水速度が等しい実施例1と比較して、上層吸収部の吸収負荷が軽減されており繰り返しの吸収性能が維持されているため、2回目の液戻り量が少ないことが分かる。
実施例5は、下層吸収部における吸水性樹脂粉末の存在域及び接合部を各々2列増やし、さらに該下層吸収部の両側部を裏面シートとの対向面側に折り重ねた例であり、仰向け寝状態でのモデル吸収量は、実施例1に比べてそれほど増加していないが、吸収速度が更に速くなっていることや、液戻り量が低減していることから、漏れ難さや排尿後の快適性に優れていることが分かる。
参考例1は、溝部が下層吸収部における吸水性樹脂粉末の存在域と重なっており、該存在域が圧密化されている例である。参考例1は斯かる構成により、実施例1と比較して、飽和吸収量及び吸収速度が低下し、さらに2回目の液戻り量が増加していることが分かる。つまり、参考例1は、実施例1と比較して全体的に吸収性能が低下していることが分かる。
図1は、本発明の第1実施形態である尿とりパッドの展開状態における肌当接面側(表面シート側)を模式的に示した平面図である。 図2は、図1のX−X線断面を模式的に示した断面図である。 図3は、図1のY−Y線断面を模式的に示した断面図である。 図4は、図1に示す尿とりパッドにおける吸収構造体の主要部(上層吸収部及び下層吸収部)を模式的に示した平面図である。 図5は、図1に示す尿とりパッドにおける下層吸収部の平面図である。 図6は、図1に示す尿とりパッドの着用時の状態を模式的に示した断面図である。 図7は、本発明の第2実施形態の尿とりパッドの図2相当図である。 図8は、本発明の第3実施形態の尿とりパッドの図2相当図である。 図9は、本発明の第4実施形態の尿とりパッドの図2相当図である。 図10は、図9に示す尿とりパッドにおける上層吸収部の平面図である。 図11は、図10に示す上層吸収部の変形例を模式的に示した図であり、該変形例における図10のX−X線断面相当図である。 図12は、本発明の第5実施形態の尿とりパッドの図1相当図である。 図13は、本発明に斯かる溝部の他の例を示す平面図である。
符号の説明
1 尿とりパッド(吸収性物品)
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収構造体
5 溝部
6 エンドシール部
7 ズレ止め部材
8,9 弾性部材
41 上台紙
42 上層吸収部
43 下台紙
44 下層吸収部
44s 下層吸収部の長手方向に沿った側縁
45 第1シート材
46 第2シート材
47 吸水性樹脂粉末
48 接合部
49 吸水性樹脂粉末の存在域
80 立体ギャザー形成用のシート材
A 股下部
B 腹側部
C 背側部

Claims (8)

  1. 表面シートと裏面シートとの間に吸収構造体が介在され、該吸収構造体が上層吸収部と下層吸収部とを該表面シート側から順に備えている縦長の吸収性物品であって、
    前記上層吸収部がフラッフパルプを含んで構成されており、該上層吸収部の肌当接面に前記吸収性物品の長手方向に延びる溝部が形成されており、
    前記下層吸収部が、相対向する2枚のシート材及び両シート材間に介在された吸水性樹脂を含んで構成され、且つ両シート材が該吸水性樹脂を介在させずに互いに接合されてなる接合部を複数有しており、
    複数の前記接合部が、前記長手方向に延び且つ該長手方向と直交する前記吸収性物品の幅方向に所定間隔を置いて並列に配されており、且つ前記下層吸収部の該長手方向に沿った両側縁部それぞれに前記接合部が配されており、
    着用時に着用者の股下に位置する股下部において平面視して前記溝部と前記接合部とが重なっており、
    前記溝部において前記表面シート、前記上層吸収部及び前記下層吸収部が圧密化されている吸収性物品。
  2. 前記溝部が複数形成されており、複数の該溝部が前記幅方向に所定間隔を置いて並列に配されている請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記下層吸収部が、前記長手方向に延びる前記吸水性樹脂の存在域を複数有しており、前記接合部と該存在域とが前記幅方向に交互に配されており、
    前記存在域における前記2枚のシート材の少なくとも一方の内面に接着剤が塗布されている請求項1又は2記載の吸収性物品。
  4. 前記下層吸収部の前記両側縁部以外の部位に配されている前記接合部の少なくとも一部において、互いに接合されている前記2枚のシート材が前記吸水性樹脂の吸液・膨潤によって剥がれるようになされている請求項1〜の何れか一項に記載の吸収性物品。
  5. 前記吸収構造体に用いられる吸水性樹脂のボルテックス法による吸水速度が45秒以下である請求項1〜の何れか一項に記載の吸収性物品。
  6. 前記上層吸収部が吸水性樹脂を含んでおり、該上層吸収部に用いられる吸水性樹脂のボルテックス法による吸水速度が、前記下層吸収部に用いられる吸水性樹脂のボルテックス法による吸水速度よりも遅く、且つ両吸水速度の差が10秒以上である請求項1〜の何れか一項に記載の吸収性物品。
  7. 前記上層吸収部が吸水性樹脂を含んでおり、該上層吸収部の吸水性樹脂含有重量に対する前記下層吸収部の吸水性樹脂含有重量の比が1.1以上である請求項1〜の何れか一項に記載の吸収性物品。
  8. 着用時において、前記吸収構造体が前記溝部に沿って立体的に変形する請求項1〜7の何れか一項に記載の吸収性物品。
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