JP5174170B2 - 磁気記録媒体の製造方法及び磁気記録媒体の製造装置 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法及び磁気記録媒体の製造装置 Download PDF

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    • G11B5/84Processes or apparatus specially adapted for manufacturing record carriers
    • G11B5/855Coating only part of a support with a magnetic layer

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気記録媒体の製造方法及び磁気記録媒体の製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、垂直磁気記録媒体として、隣接するセルの磁気の干渉を避けるために、磁性膜に凹凸パターンや溝を形成し、凹部や溝を非磁性材料で充填したBPM(Bit Patterned Media)、DTM(Discrete Track Media)等が用いられている。このような磁気記録媒体の製造方法は、特許文献1に示されている。非磁性材料を充填する際、凹凸パターンの上にそのまま成膜すると、磁性膜の凸部にも凹部にも非磁性材料が成膜されるため、成膜後の非磁性材料表面も凹凸になる。そして、磁性膜の凸部に成膜された非磁性材料を除くべくエッチングを行った場合も、凹部もエッチングされてしまうため、凹凸が残る。
【0003】
このように、記録媒体の表面に凹凸パターンが残ってしまうと、ヘッドの浮上量が安定せず、記録媒体の記録、再生特性が悪化することがあるため、表面を平坦化する必要がある。
【0004】
特許文献1では、CMP(Chemical Mechanical Polishing)に代わり、ドライエッチングとイオンビームエッチングにより平坦化を試みる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】
特開2005−235357号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、一定の効果は得られるものの、凹凸にパターン化された磁性膜を部分的に削ってしまうおそれがあり、これが記録磁性層の厚みにばらつきを生じる原因となって、記録媒体の記録、再生特性を十分に改善することができなかった。
[0007]
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、より確実に記録磁性層を削ることなく、平坦化可能な磁気記録媒体の製造方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
【0008】
本発明の磁気記録媒体の製造方法は、上述した目的を達成するため、記録磁性層を凹凸パターンで形成する工程と、前記記録磁性層の凹凸パターンに非磁性材料からなるストップ層を成膜する工程と、前記ストップ層が成膜された記録磁性層に非磁性材料からなる埋め込み層を成膜する工程と、前記ストップ層よりも前記埋め込み層のエッチングレートが高い第1エッチングを実行し、前記埋め込み層を前記ストップ層高さよりも深くエッチングする第1エッチング工程と、前記埋め込み層よりも前記ストップ層のエッチングレートが高い第2エッチングを実行する第2エッチング工程と、を含むことを特徴とする。
発明の効果
[0009]
本発明の磁気記録媒体の製造方法によれば、埋め込み層を成膜する工程の前に、ストップ層として非磁性材料を成膜することにより、より確実に記録磁性層を削ることなく平坦化することができる。したがって、記録媒体の記録、再生特性を十分に改善することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
[0010]
[図1]本発明の実施形態に係る磁気記録媒体の製造方法で用いる製造装置の概略構成図。
[図2]本発明の実施形態に係る磁気記録媒体の製造装置によって処理を行う積層体の模式図。
[図3]本発明の実施形態に係る磁気記録媒体の製造方法を順を追って示す模式図。
[図4]本発明の実施形態に係る磁気記録媒体の製造方法を順を追って示す模式図。
[図5]本発明の実施形態に係る磁気記録媒体の製造方法を順を追って示す模式図。
【図6】本発明の実施形態に係る磁気記録媒体の製造方法を順を追って示す模式図。
【図7】本発明の実施形態に係る磁気記録媒体の製造方法を順を追って示す模式図。
【図8】本発明の実施形態に係る磁気記録媒体の製造方法を順を追って示す模式図。
【図9】本発明の実施形態に係る磁気記録媒体の製造方法を説明するフローチャートである。
【図10】イオンビームエッチング(IBE)における各材料のエッチングレートを示す説明図。
【図11】イオンビームエッチング装置を備えた第1のエッチングチャンバの概略図。
【図12】イオンビームエッチングを行った場合のエッチングされる物質の推移を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の磁気記録媒体の製造方法及び磁気記録媒体の実施形態について説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施形態に係る磁気記録媒体の製造方法で用いる製造装置の概略構成図である。
【0013】
本発明の実施形態に係る磁気記録媒体の製造方法で用いる製造装置は、図1に示すように、複数の真空排気可能なチャンバ111〜121が無端の方形状に接続配置されたインライン式の製造装置である。そして、各チャンバ111〜121内には、隣接する真空室に基板を搬送するための搬送路が形成され、基板は製造装置内を周回するうちに順次各真空室内での処理が行われる。また、基板は方向転換チャンバ151〜154において搬送方向が転換され、チャンバ間を直線状に搬送されてきた基板の搬送方向を90度転換し、次のチャンバに引き渡す。また、基板はロードロックチャンバ145により製造装置内に導入され、処理が終了すると、アンロードロックチャンバ146により製造装置から搬出される。なお、121のチャンバのように、同じ処理を実行可能なチャンバを複数個連続して配置し、同じ処理を複数回に分けて実施させてもよい。これにより、時間がかかる処理もタクトタイムを伸ばすことなく実施できる。図1では、121のみ複数個配置しているが、他のチャンバを複数個配置してもよい。
【0014】
図2は、本発明の実施形態に係る磁気記録媒体の製造装置によって処理を行う積層体の模式図である。
【0015】
積層体200は、図2に示すように、DTMに加工途中のものであり、基板201と、軟磁性層202と、下地層203と、記録磁性層204と、マスク205と、レジスト層206とを備えており、図1に示す製造装置に導入される。基板201としては、例えば直径2.5インチ(65mm)のガラス基板やアルミニウム基板を用いることができる。軟磁性層202は、記録磁性層204のヨークとしての役割を果たす層であり、Fe合金やCo合金などの軟磁性材料から構成される。下地層203は、記録磁性層204の容易軸を垂直配向(積層体200の積層方向)させるための層であり、RuとTaの積層体等から構成される。この記録磁性層204は、基板201に対して垂直方向に磁化される層であり、Co合金などから構成される。
【0016】
また、マスク205は、記録磁性層204に溝を形成するためのものであり、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)などを用いることができる。レジスト層206は、記録磁性層204に溝パターンを転写させる為の層である。本実施形態では、ナノインプリント法により溝パターンをレジスト層に転写し、この状態で図1に示す製造装置に導入する。なお、ナノインプリント法によらず、露光、現像により溝パターンを転写してもよい。
【0017】
図1に示す製造装置では、第1チャンバ111で反応性イオンエッチングによりレジスト層206の溝を除去し、次に第2チャンバ112で溝に露出したマスク205を反応性イオンエッチングにより除去する。その後、第3チャンバ113で溝に露出した記録磁性層204をイオンビームエッチングにより除去し、記録磁性層204を各トラックが径方向で離間した凹凸パターンとして形成する。例えば、このときのピッチ(溝幅+トラック幅)は70〜100nm、溝幅は20〜50nm、記録磁性層204の厚さは4〜20nmである。このようにして、記録磁性層204を凹凸パターンで形成する工程を実施する。その後、第4チャンバ114、第5チャンバ115にて、記録磁性層204の表面に残ったレジスト層206及びマスク205を反応性イオンエッチングにより除去し、図3に示すように記録磁性層204が露出した状態とする。なお、積層体200を、図2に示す状態から図3に示す状態とする方法については、従来の公知の方法を用いることができる。
【0018】
次に、図3乃至図9を用いて、ストップ層として非磁性材料を成膜する工程、記録磁性層の凹部に非磁性材料からなる埋め込み層を成膜して充填する工程、余剰の埋め込み層をエッチングにより除去するエッチング工程について説明する。図3乃至図8は、本発明の実施形態に係る磁気記録媒体の製造方法を順を追って示す模式図、図9はそのフローチャートである。
【0019】
図4に示すように、積層体200の記録磁性層204を露出させた後、ストップ層形成用チャンバ116で、凹凸パターンとなっている記録磁性層204の表面にストップ層207を連続的に形成する(図9:ステップS101)。なお、ストップ層形成用チャンバ116が、凹凸パターンを形成した記録磁性層204の上に非磁性導電層を成膜する第1の成膜チャンバとして機能する。ストップ層207は、後述する埋め込み層208との関係で、埋め込み層208よりも、イオンビーム法などによるエッチングレートが低い材料を用いる。
【0020】
図10は、イオンビームエッチング(IBE)における各材料のエッチングレートを示す説明図である。図10に示すように、カーボン(C)は、反磁性材料である銅(Cu)や記録磁性層204に用いられるCoと比べてエッチングレートが半分以下である。そこで、IBEにより埋め込み層208を除去する際には、カーボンを主成分として含有する材料をストップ層207として好適に用いることができる。さらに、これらの中でカーボンを最も好適に用いることができる。また、図示していないが、エッチングレートの低い材料としては、他にMgOなども挙げることができる。
【0021】
また、後述するように、導電性のカーボンを用いると、埋め込み層208を形成する際に、凹部である溝31bへの引き込み用のバイアス電圧を印加しやすくなるので好ましい。すなわち、記録磁性層204の上にカーボンを主成分とするストップ層207を形成することにより、導電層を形成する。
【0022】
さらに、カーボンのような非金属材料を用いると、酸素を用いた反応性イオンエッチングによりこれを除去することができ、CF4等を用いた場合のような記録磁性層204の腐食を防止することができるので、この点でもカーボンを用いることが好ましい。
【0023】
さらに、カーボンのような非磁性材料を用いて非磁性導電層を形成すると、埋め込み層208と共に溝31a内に残っても、記録磁性層204への記録や読み取りに影響しないので、この点でもカーボンを用いることが好ましい。このような非磁性材料としては、カーボンのほか、Ta,Tiやこれらを含むことで全体として強磁性としての性質を失った合金などを挙げることができる。
【0024】
DLC(電気抵抗率1010〜1013Ωcm)に比べはるかに電気抵抗率の小さい導電性のカーボン(およそ電気抵抗率1Ωcm以下)は、例えば、スパッタリング法やCVD法により容易に形成することができる。スパッタリング法により形成する場合は、例えば、C(炭素)の高純度(99.99%)ターゲットを用い、低圧力(0.8Pa程度)又は高圧力条件下でDC−スパッタを行うことにより成膜することができる。なお、RF−スパッタであってもよい。また、CVD法により形成する場合は、C24ガスを導入した容量結合型のCVDにて、基板にバイアス電圧をほとんど印加しないか、印加しないで成膜を行う。なお、導電性を有しない、例えばDLCなどのカーボンも用いることはできる。
【0025】
なお、ストップ層207は、必ずしも凹部である溝31の底面や壁面にまで形成される必要はないが、底面や壁面にも途切れないように形成すると、バイアス電圧が印加しやすいので好ましい。
【0026】
次に、埋め込み層形成用チャンバ117において、図5に示すように、記録磁性層204の凹部である溝31aの表面にストップ層207が形成された溝31bが充填されるように埋め込み層208を成膜する(図9:ステップS102)。なお、埋め込み層形成用チャンバ117が、非磁性導電層上に非磁性材料からなる埋め込み層208を成膜・充填する第2の成膜チャンバとして機能する。埋め込み層208は、記録磁性層204への記録や読み出しに影響を与えない非磁性材料であって、上述したようにストップ層207との関係で埋め込み層208の余剰形成分を除去する際のエッチングレートがストップ層207よりも高いものを用いる。例えば、埋め込み層208として、Cr,Tiやこれらの合金(例えば、CrTi)などを用いることができる。非磁性材料は、強磁性材料を含んでいる場合であっても、他の反磁性材料や非磁性材料を含むなどして全体として強磁性材料としての性質を失っているものであればよい。
【0027】
埋め込み層208の成膜方法は特に限定されないが、本実施形態では、積層体200にバイアス電圧を印加し、RF−スパッタを行う。すなわち、導電層であるストップ層207にバイアス電圧を印加して、スパッタリングにより非磁性材料からなる埋め込み層208を成膜する。このようにバイアス電圧を印加することで、スパッタされた粒子を溝31b内に引き込み、ボイドの発生を防止する。このとき、ストップ層207が導電性材料であると、バイアス電圧を埋め込み層208の形成表面に直接印加することができる。バイアス電圧として、例えば、直流電圧、交流電圧、直流のパルス電圧を印加することができる。また、圧力条件は特に限定されないが、例えば3〜10Paの比較的高圧力の条件下であると、埋め込み性が良好である。また、イオン化率の高いRF−スパッタを行うことで、溝31bに比べて埋め込み材料が積層しやすい凸部32を、イオン化された放電用ガスにより成膜と同時にエッチングすることができ、溝31及び凸部32に積層される膜厚の差を抑制することができる。なお、コリメートスパッタリングや低圧遠隔スパッタリングを用いて、凹部である溝31bに埋め込み材料を積層させてもよいが、本実施形態の方法を用いることで、基板201とターゲットの距離を短くすることができ、装置を小型化できる。
【0028】
次に、第1のエッチングチャンバ118において、図6に示すように、記録磁性層204とストップ層207の界面33の高さまで、埋め込み層208を除去する(図9:ステップS103)。本実施形態では、Arガスなどの不活性ガスをイオン源としたイオンビームエッチングにより埋め込み層208を除去する。
【0029】
図12に、図5の積層体200にイオンビームエッチングを行った場合のエッチングされる物質の推移を、二次イオン質量分析(SIMS)による検出強度として示す。なお、図中、実線は埋め込み層、一点鎖線はストップ層、破線は記録磁性層の検出強度を示す。図12に示すように、エッチングを時刻t0に開始すると、最初は埋め込み層208のみがエッチングされる。エッチングが進み、記録磁性層204上の埋め込み層208が除去される(時刻t1)と、記録磁性層204上のストップ層207のエッチングが始まる。そして、記録磁性層204上のストップ層207が除去されると(時刻t3)、記録磁性層204のエッチングが始まる。この時刻t1〜t3の間、ストップ層207よりもエッチングレートの高い埋め込み層208は、ストップ層207よりも深くエッチングされるため、記録磁性層204のエッチングが始まる前に、界面33の高さに達する。本実施形態では、この時刻t1〜t3の間の時刻t2にエッチングを終了する。これにより、記録磁性層204が削れるのを防止できる。
【0030】
従って、例えば、予め、同一のエッチング条件下でエッチングを行ってエッチング開始時刻t0から時刻t2に至るまでのエッチング時間を予め求めておき、この所定のエッチング時間が経過したときにエッチングを終了する。あるいは、SIMSを用いてリアルタイムに終点を検出するようにしてもよい。
【0031】
なお、後のエッチング工程を考慮し、界面33の高さより若干高いところまで削れた時点でエッチングを終了するようにしてもよい。また、イオンビームエッチングに限らず、ストップ層207との選択比を大きく取ることができる条件で、反応性イオンエッチングを行ってもよい。
【0032】
図11は、本実施形態におけるイオンビームエッチング装置を備えた第1のエッチングチャンバの概略図である。
【0033】
第1のエッチングチャンバ118は、イオンビーム発生装置410と、中和装置420と、処理室430とを備えている。この第1のエッチングチャンバ118は、埋め込み層208の一部をイオンビームエッチングにより除去するためのチャンバである。イオンビーム発生装置410は、プラズマ発生室412と、高周波コイル411と、グリッドG1〜G3と、マグネット413とを備えている。高周波コイル411は、プラズマ発生室412内に誘電体窓414を介して高周波電磁界を発生させるための装置である。また、グリッドG1〜G3は、イオンビームが通過可能な複数の空隙を有している。
【0034】
プラズマ発生室412は、イオン源を導入可能となっており、高周波磁界に誘導されて高周波電界が発生し、これによりイオン源のプラズマPが発生する。マグネット413は、プラズマ発生室412の周囲に配されており、プラズマ発生室412の側壁に沿うカスプ磁場を発生させて、側壁周囲の電子密度の低下を抑える。プラズマP中のイオンは、負電位に維持されたグリッドG2により引き出され、正電位に維持されたグリッドG1との電位差により加速され、処理室430に導入される。処理室430では、基板が基板ホルダ431によってイオンの進入方向に向けて配されており、Ar+などのイオンが基板に衝突する際のイオン衝撃によりドライエッチングが行われる。なお、中和装置420は、電子を放出することで、Ar+により基板がチャージアップするのを防止するための装置である。円筒状のホローカソード421内に放電用ガスを導入することでプラズマを生成し、これを取り囲むシールド422で正イオンをトラップすると共に、その開口から電子を放出する。また、符号433は紙面に垂直な方向に延び、当該方向に基板ホルダ431を搬送する搬送マグネット、符号432は基板ホルダ431の下部に設けられ、搬送マグネット433に磁気結合するスライダである。
【0035】
なお、具体的なエッチング条件としては、例えば、チャンバ圧力を1.0×10-1Pa以下、G1電圧を+500V以上、G2電圧を−500V〜−2000V、誘導結合プラズマ(ICP)放電でのRF Powerを200W程度とする。
【0036】
このように、ストップ層207を設けることで、イオンビームエッチング時における記録磁性層204のエッチングを防ぐことができ、かつ、平坦化における余剰分の埋め込み層208を確実に除去することができる。
【0037】
なお、上述した説明では、直進させるイオンビームについて述べたが、斜め入射させるイオンビームを用いてもよい。
【0038】
次に、第2のエッチングチャンバ119において、図7に示すように、記録磁性層204上に積層されたストップ層207を除去し、積層体200の表面を平坦化する(図9:ステップS104)。この第2のエッチングチャンバ119は、反応性イオンエッチングにより積層体200を平坦化するためのチャンバである。ストップ層207は、記録磁性層204及び埋め込み層208の反応性イオンエッチングによるエッチングレートに比べ、レートが高い材料を用いることが好ましい。ストップ層207にカーボンを用いた場合は、反応性ガスにO2やAr+O2を用いた反応性イオンエッチングを行うことで、ストップ層207のみを選択的に除去することができる。すなわち、記録磁性層204及び埋め込み層208のエッチングを防ぎつつストップ層207を除去することができる。具体的なエッチング条件は、例えば、Bias電圧(DC、Pulse−DC、又は、RF)を印加し、チャンバ圧力を1.0Pa程度とし、ICP放電での高周波電力を200W程度とし、バイアス電圧を−10〜−300V程度とすることができる。このように、ストップ層207としてカーボンを用いると、酸素を用いたエッチングにより、ストップ層207を除去することができる。例えば、ストップ層207に金属を用いた場合には、反応性ガスとしてCF4を用いなければならないことがあり、記録磁性層204の表面にFが付着し、いわゆる腐食した状態となるが、カーボンを用いればこれを避けることができる。
【0039】
なお、溝31aには埋め込み層208の下部に積層したストップ層207が残るが、上述したように、カーボンなどの非磁性材料を用いれば、記録磁性層204の記録や読み取りへの影響を防止することができる。
【0040】
次に、図8に示すように、平坦化された表面にDLC層209を成膜する。本実施形態では、この成膜は加熱チャンバ120あるいは冷却チャンバにおいてDLCの形成に必要な温度に調整した後、保護膜形成チャンバ121にて行う。成膜条件は、例えば、平行平板CVDにて、高周波電力を2000W、パルス−DCバイアスを−250V、基板温度を150〜200度、チャンバ圧力を3.0Pa程度とし、ガスはC24、流量250sccmとすることができる。ICP−CVDなどでも良い。
【0041】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
【0042】
例えば、マスク205がカーボンであれば、ストップ層207を形成する代わりに、マスク205を残しておく方法でもよい。しかし、この場合、レジスト層206を除去するためのエッチングと、余剰の埋め込み層208を除去するためのエッチングの、2度のエッチングによりマスク205(=207)の厚さがばらばらになってしまうおそれがあるので、上記実施形態のようにマスク205を取り去り、ストップ層207を形成しなおす方が好ましい。この場合、溝31aの底面や壁面にもストップ層207を形成することができ、ストップ層207に導電性材料を用いれば、上述したようにバイアス電圧をかけやすくなるので好ましい。
【0043】
また、DTMの場合について説明したが、これに限定されない。例えば、記録磁性層が点在するBPMの凹凸パターンに埋め込み層を形成する場合にも本発明を適用できる。
【符号の説明】
【0044】
31 溝
32 凸部
33 界面
111〜115 第1チャンバ〜第5チャンバ
116 ストップ層形成用チャンバ
117 埋め込み層形成用チャンバ
118 第1のエッチングチャンバ
119 第2のエッチングチャンバ
120 加熱チャンバ
121 保護膜形成チャンバ
151〜154 方向転換チャンバ
145 ロードロックチャンバ
146 アンロードロックチャンバ
200 積層体
201 基板
202 軟磁性層
203 下地層
204 記録磁性層
205 マスク
206 レジスト層
207 ストップ層
208 埋め込み層
209 DLC層
410 イオンビーム発生装置
411 高周波コイル
412 プラズマ発生室
413 マグネット
414 誘電体窓
420 中和装置
421 ホローカソード
422 シールド
430 処理室
431 基板ホルダ
432 スライダ
433 搬送マグネット
G1〜G3 グリッド
P プラズマ

Claims (4)

  1. 記録磁性層を凹凸パターンで形成する工程と、
    前記記録磁性層の凹凸パターンに非磁性材料からなるストップ層を成膜する工程と、
    前記ストップ層が成膜された記録磁性層に非磁性材料からなる埋め込み層を成膜する工程と、
    前記ストップ層よりも前記埋め込み層のエッチングレートが高い第1エッチングを実行し、前記埋め込み層を前記ストップ層高さよりも深くエッチングする第1エッチング工程と
    前記埋め込み層よりも前記ストップ層のエッチングレートが高い第2エッチングを実行する第2エッチング工程と、
    を含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  2. 前記第1エッチング工程は、イオンビームエッチングにより、
    前記第2エッチング工程は、反応性イオンエッチングによることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  3. 前記ストップ層は、カーボンを主成分として含有する導電性膜であることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  4. 凹凸パターンを形成した記録磁性層上に非磁性材料からなる導電層を成膜する第1の成膜チャンバと、
    前記導電層上に非磁性材料からなる埋め込み層を成膜する第2の成膜チャンバと、
    前記導電層よりも前記埋め込み層のエッチングレートが高い第1エッチングを実行し、前記埋め込み層を前記導電層高さよりも深くエッチングする第1のエッチングチャンバと、
    前記埋め込み層よりも前記導電層のエッチングレートが高い第2エッチングを実行し、前記導電層をエッチングする第2のエッチングチャンバと、
    を有することを特徴とする磁気記録媒体の製造装置。
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