JP5173075B1 - 睡眠用枕 - Google Patents

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Abstract

【課題】型崩れし難く、クッション性、通気性が良好で安眠、熟睡できるようにする。
【解決手段】弾性を有する合成樹脂材から成るシート状の基板材2を折り畳むことにより睡眠用枕が形成されている。基板材2は通気性、軽量化、弾力性を持たせるために、それぞれ通気孔を有する多数の四角枠形状の枠部材を辺方向に連結するようにして一体成型されている。基板材2の表面には、弾性を有する多数本の突条片が直角方向に高密度で植立されている。突条片は弾発性を備え、突条片の先端部による刺激を緩和し、クッション性を増すために、先端部は側方に稍々曲げられている。基板材2の折り曲げた部分は適度な曲率を有して曲げられ、基板材2の裏面同士は柱状部の存在により互いに突っ張り合い密着することはなく、適度な間隔をおいて重なっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、快適に安眠、熟睡ができる睡眠用枕に関するものである。
市販されている睡眠用枕の種類は様々であるが、多くの人は使用している睡眠用枕に対して満足しておらず、寝付きが悪い、熟睡できない、起床時に首や肩が痛いなどの不満を持っている。
従来から、睡眠用枕は快眠できることが求められており、硬さも含めた例えばクッション性を持たせ、通気性を有する蕎麦殻や合成樹脂製のビーズ等の粒状の固形材料を袋内に大量に充填したものが多く使用されている。
また、保形性を重視することから、ウレタン等の成型材料をカバーにより覆っているものもあり、この場合はクッション性はあるものの通気性は悪い。或いは、通気性のために陶器製の枕を使用することもある。
実用新案登録第3033798号
しかし、何れの従来例の睡眠用枕においても一長一短があり、クッション性、通気性、保形性の全てを兼ね備えたものは少ない。蕎麦殻やビーズ等を使用しても、大量の固形材料が充填されており、必ずしも通気性が良いとは云えず、睡眠中に型崩れし易いという問題もある。また、成型材料を用いた枕は通気性が悪く、陶器製の睡眠用枕は通気性が良くても、重く硬過ぎて感触が良くない。
例えば、特許文献1の枕は、クッション性もあり型崩れもし難いが、通気性が十分とは云えず、しかも板状の合成樹脂材が直接頭部に接し、肌触りの感触性が良くない。
本発明の目的は、上述の問題点を解消し、多数個の通気孔を有する合成樹脂製の基板材を通気性の良い形状保形部材により保持することにより、型崩れし難く、クッション性、通気性が良好であり、しかも表面に多数の柔軟な突条片を配置しているので頭部への肌触りの感触が良好な睡眠用枕を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る睡眠用枕は、多数の通気孔を設けると共に表面に多数本の柔軟性かつ弾発性を有する突条片を形成した合成樹脂材から成る四角形のシート状の基板材を、折り畳んで複数層になるように積層し、表面を外側とし前記積層状態を固定部材により固定したことを特徴とする。
本発明に係る睡眠用枕は、型崩れし難く、クッション性、通気性が良好で安眠、熟睡できる。
実施例1の睡眠用枕のカバーの一部を切欠した状態の斜視図である。 基板材裏面の部分拡大斜視図である。 基板材表面の部分拡大斜視図である。 睡眠用枕の基板材の平面図である。 基板材を丸めて睡眠用枕に成形する過程の説明図である。 4層になるように基板材を積層した状態の睡眠用枕の側面図である。 変形例の3層になるように基板材を積層した状態の睡眠用枕の側面図である。 変形例の一方を3層、他方を2層になるように基板材を積層した状態の睡眠用枕の側面図である。 実施例2の睡眠用枕の基板材の平面図である。 実施例2の両側を3層になるように基板材を積層した状態の睡眠用枕の側面図である。 変形例の一方を3層、他方を2層になるように基板材を積層した状態の睡眠用枕の側面図である。 実施例3の両側を4層になるように基板材を積層した状態の睡眠用枕の側面図である。 変形例の一方を4層、他方を3層になるように基板材を積層した状態の睡眠用枕の側面図である。 実施例4の2層になるように基板材を積層した状態の睡眠用枕の側面図である。
本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は実施例1における睡眠用枕1のカバーの一部を切欠した状態の斜視図を示しており、弾性を有する合成樹脂材から成るシート状の基板材2が折り畳まれて形成され、基板材2の周囲には例えば通気性を有する布製のカバー3が被着されている。この睡眠用枕1は寸法的には、例えば長さ50cm、幅23cm、最大厚み8cmとされている。
図2は基板材2の裏面の部分拡大斜視図、図3は基板材2の表面の部分拡大斜視図をそれぞれ示している。基板材2は通気性、軽量化、弾力性を持たせるために、例えばそれぞれ通気孔2aを有する多数の四角枠形状の枠部材2bを辺方向に連結するようにして一体成型され、枠部材2b内には補強のためのクロス梁2cが隅角部同士を結ぶように形成されている。また、枠部材2bの裏側の枠部材2bの交点には、多数本の柱状体から成る柱状部2dが突出されている。
枠部材2b、クロス梁2cの表面には、弾性を有する多数本の突条片2eが直角方向に高密度で植立されている。突条片2eは弾発性を備え、突条片2eの先端部2fによる刺激を緩和し、クッション性を増すために、先端部2fは側方に稍々曲げられている。
突条片2eは例えば幅約1〜2mm、厚み約0.5mm、長さ約12mm程度の条片状に形成されており、基部においては稍々太く、先端部2fにゆくに従って稍々細くなっている。また、先端部2fの曲げ方向は一定方向ではなく、ランダム方向又は隣り合う突条片2e同士において反対方向を向いている。更に、先端部2fの数本の突条片2eの先端部2fが同じ方向を向いてすぼまり状としたり、先端部2fが外側に放射状に向いて花びら状とすることもできる。
このような突条片2eを枠部材2b、クロス梁2cに高密度で植立することにより、例えば人工芝のような性状となり、基板材2に適度なクッション性と柔軟性を持たせることができる。
図4は基板材2の平面図であり、この睡眠用枕1の製作に当たっては、四角形のシート状の基板材2の両側の対向する辺2g、2hを表面を外側にして辺2gと辺2hと直交する辺2i、2j上の中間点を結ぶ平行線2kの近傍に、辺2g及び辺2hが至るように内側に折り畳む。この折り畳みは基板材2が弾性を有しているので、基板材2は急激な2つ折りとはならず、曲率を持って屈曲され、折り畳んだ状態の斜視図は図5に示すような形状となる。この形状での対向する辺2g’と辺2h’とが重なり合うように、更に内側に2つ折りにする。
図6はこのように更に2つ折りにした状態の側面図であり、基板材2は計4層に積層され、所要の複数個所において両側から合成樹脂の結束バンド4を枠部材2bに通して縛り付けて固定する。
また、上述の折り畳み過程において、次のようにすることにより変形例の睡眠用枕が得られる。最初に図4において辺2gのみを辺2hから辺2i、2j上1/3程度となる点を結ぶ平行線2lの近傍に至るように内側に折り畳む。更に、辺2g’と辺2hとが重なり合うように内側に2つ折りに折り畳む。図7はこのように2つ折りに折り畳まれた状態の側面図であり、基板材2は計3層となる。図6と同様に結束バンド4を枠部材2bに通して所要の複数個所に縛り付けて固定する。
また更に別の変形例においては、最初に図4において辺2gのみを、辺2gと辺2hの中間点を結ぶ平行線2kの近傍に至るように内側に折り畳み、更に辺2g’と辺2hとが重なり合うように内側に2つ折りに折り畳む。図8はこのように折り畳んだ状態の側面図であり、左側は計3層となり、右側は計2層となる。図6と同様に結束バンド4を枠部材2bに通して所要の複数個所に縛り付けて固定する。左右の層数が異なることで、厚みの差が生じ首から頭への形状に適合する。
このように基板材2を折り畳んで睡眠用枕1を形成することにより、基板材2の折り曲げた部分は適度な曲率を有して曲げられ、基板材2の裏面同士は相互に柱状部2dが、通気孔2a内に入り込んだり、或いは枠部材2b、クロス梁2cに当接するので、完全に密着することはなく、適度な間隙をおいて重なることになる。また、最初に折り畳んだ円弧状の2つの部分が上下に重なるので、最後に折り畳んだ平行線2k近傍の中央部分よりも厚みが大きくなり、全体として片側が厚く、他側が薄くなる。
この場合に、各所の結束バンド4の締め付け具合によって、睡眠用枕1の厚さ、形状を調整することができ、例えば睡眠用枕1の中心部の凹ませるべき個所については、厚みが小さくなるように締め付け、端部の両側においては単にばらけないように固定すればよい。なお、睡眠用枕1の厚みを更に大きくする場合には、上下の基板材2の重ね合せ部に板体状の別部材を挿入すればよい。
また、柱状部2dは、基板材2同士の間隔を確保するため設けることが好ましいものであるが、基板材2を例えば3層以上に積層する場合には自然と間隔が生ずるため設けなくてもよい。
図10は実施例2の睡眠用枕1の側面図であり、四角形のシート状の基板材2の積層の仕方が実施例1の睡眠用枕1と異なる。
図9に示すように、四角形のシート状の基板材2の両側の対向する辺2g、2hを、それぞれ辺2i、2j上の辺2g、2hから1/6程度となる点を結ぶ平行線2m、2nを折り目として内側に折り畳む。更に折り畳まれた辺2g、2hの近傍を折り目として対向する辺2g’、2h’を内側に折り畳む。折り畳んだ状態の側面図は図10に示すように左右共に計3層に積層された形状となる。所要の複数個所において両側から合成樹脂の結束バンド4を枠部材2bを通して縛り付けて固定する。
図11は実施例2の変形例の側面図であり、辺2g側のみを上述のように2回連続して内側に折り畳み、辺2h側は1回のみ内側に折り畳まれている。この場合は左側が計3層となり、右側が計2層に積層される。左右の層数が異なることで、厚みの差が生じ首から頭への形状に適合する。
図12は実施例3の睡眠用枕の側面図であり、シート状の基板材2の積層の仕方が実施例1、2の睡眠用枕と異なる。
最初に対向する2つの辺2g、2hを図5に示すように内側に折り畳んだ後に、更に対向する辺2g’、2h’を平行線2kの近傍の中央部分に至るように内側に折り畳むことにより左右共に計4層に積層される。
また図13の変形例に示すように、辺2g側のみを上述のように計4層に積層し、辺2h側は実施例2の2回連続して内側に折り畳んだ計3層に積層させるようにしてもよい。
図14は実施例4の睡眠用枕の側面図であり、睡眠用枕のシート状の基板材2の積層を図4の平行線2kの近傍の中央部分を折り目として、表面を外側として2つ折りに折り畳んだ場合であり、折り曲げた部分の近傍以外の2層部分を結束バンド4により固定することで、首から頭への形状に適合する形状になる。
このように本実施例の睡眠用枕1は、従来の枕のような充填材を用いる必要がないため、熱を蓄熱することもなく、型崩れもし難く保形性も良好である。また、基板材2自体の弾力性、突条片2eによるクッション性、肌触りの感触性が良く、突条片2e間における通気性、基板材2の表裏間の通気性にも優れているため、安眠、熟睡することができる。更には、基板材2は可撓性を有しているので、基板材2による弾力性も有している。
1 睡眠用枕
2 基板材
2a 通気孔
2d 柱状部
2e 突条片
3 カバー
4 結束バンド

Claims (8)

  1. 多数の通気孔を設けると共に表面に多数本の柔軟性かつ弾発性を有する突条片を形成した合成樹脂材から成る四角形のシート状の基板材を、折り畳んで複数層になるように積層し、表面を外側とし前記積層状態を固定部材により固定したことを特徴とする睡眠用枕。
  2. 前記基板材は、2つの対向する辺の少なくとも1つの辺を内側に折り畳み、更に2つ折りになるように内側に折り畳んで一方の側が2層で他方の側が3層、両側が3層、又は両側が4層、の何れか1つになるように積層したことを特徴とする請求項1に記載の睡眠用枕。
  3. 前記基板材は、2つの対向する辺を内側に折り畳み、折り畳んだ前記辺の少なくとも1つの辺の近傍部分を折り目として更に内側に折り畳んで、一方の側が2層で他方の側が3層、又は両側が3層になるように積層したことを特徴とする請求項1に記載の睡眠用枕。
  4. 前記基板材は、2つの対向する辺を内側に折り畳み、少なくとも1つの折り畳んだ折り目が折り畳んだ前記辺に重なるように更に内側に折り畳んで、一方の側が3層で他方の側が4層、又は両側が4層に積層したことを特徴とする請求項1に記載の睡眠用枕。
  5. 前記基板材の裏面に多数本の柱状体を突出し、前記裏面同士を重ねる場合に前記柱状体により間隙を形成することを特徴とする請求項1〜4の何れか1つの請求項に記載の睡眠用枕。
  6. 前記基板材の周囲を通気性を有するカバーにより覆ったことを特徴とする請求項1〜5の何れか1つの請求項に記載の睡眠用枕。
  7. 前記固定部材は結束バンドとしたことを特徴とする請求項1〜6の何れか1つの請求項に記載の睡眠用枕。
  8. 前記基板材の複数個所を前記結束バンドにより締め付け固定し所定形状に保持したことを特徴とする請求項7に記載の睡眠用枕。
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