JP5172573B2 - 残像補正方法および装置 - Google Patents

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Description

本発明は、繰り返して放射線画像の撮影に用いられる放射線画像検出器から読み出された放射線画像信号に残像補正を施す残像補正方法および装置に関するものである。
従来、医療分野などにおいて、被写体を透過した放射線の照射により被写体に関する放射線画像を記録する放射線画像検出器が各種提案、実用化されている。
上記放射線画像検出器としては、たとえば、放射線の照射により電荷を発生するアモルファスセレンを利用した放射線画像検出器があり、そのような放射線画像検出器として、いわゆる光読取方式のものやTFT(thin film transistor、薄膜トランジスタ)、CCD(charge coupled device)、CMOS(complementary metal oxide semiconductor)センサなどを用いる電気読取方式のものが提案されている。
光読取方式の放射線画像検出器としては、たとえば、放射線画像を担持した放射線を透過する第1の電極層、第1の電極層を透過した放射線の照射を受けることにより電荷を発生する記録用光導電層、記録用光導電層において発生した電荷のうち一方の極性の電荷に対しては絶縁体として作用し、且つ他方の極性の電荷に対しては導電体として作用する電荷輸送層、読取光の照射を受けることにより電荷を発生する読取用光導電層、および読取光を透過する透明線状電極と読取光を遮光する遮光線状電極とからなる第2の電極層をこの順に積層してなるものが提案されている。
また、電気読取方式のうちTFTを用いた放射線画像検出器としては、たとえば、バイアス電圧が印加される上部電極と、放射線の照射を受けて電荷を発生する半導体層と、半導体層において発生した電荷を収集する画素電極と画素電極によって収集された電荷を蓄積する蓄積容量と蓄積容量に蓄積された電荷を読み出すためのTFTスイッチとを有する画素が2次元状に多数配列されたアクティブマトリクス基板とが積層されたものが提案されている。
そして、上記のような放射線画像検出器は、放射線画像の記録とその放射線画像を表す画像信号の読出しとを繰り返して行うことができ、繰り返し放射線画像の撮影に用いることができるものであるが、放射線の照射によって放射線画像検出器内において発生した電荷の全てを読み出すことができず、読み出しの後にも放射線画像検出器内に電荷が残存し、この残存電荷が次の放射線画像の撮影の際に残像となる問題がある。
そこで、特許文献1から特許文献3においては、放射線画像の本撮影の前に、放射線画像検出器から補正用画像信号を読み出す、いわゆる前読みを行い、本撮影によって取得された放射線画像信号から前読みによって取得した補正用画像信号を減算することによって残像補正を行う方法が提案されている。
特開2000−214297号公報 特開2002−369077号公報 特開2006−334085号公報
しかしながら、特許文献1から特許文献3に記載の残像補正方法においては、正確な残像補正を行うには、放射線画像検出器への補正用画像信号に応じた電荷の蓄積時間と本撮影における電荷の蓄積時間とを合わせる必要があるが、特に乳房の放射線画像撮影装置の場合、本撮影における電荷蓄積時間、すなわち放射線照射時間はAEC(自動露出制御)によって決定されるので、補正用画像信号を取得する際には電荷蓄積時間を把握することができず、補正用画像信号に応じた電荷の蓄積時間と本撮影における電荷蓄積時間とを合わせることができない。
また、本撮影の放射線の照射の直前に前読みを行うことで残像補正の精度を向上させることができるが、本撮影の放射線照射時間に合わせて前読みの時間を長くすると、乳房の圧迫時間が長くなり患者への負担が大きくなる問題がある。
さらに、前回の本撮影における放射線の照射からの経過時間によって残像は変化するので、残像補正にずれが生じやすくなるという問題もある。
本発明は、上記の事情に鑑み、繰り返して放射線画像の撮影に用いられる放射線画像検出器から読み出された放射線画像信号に残像補正を施す残像補正方法および装置であって、本撮影の電荷蓄積時間の変化や前回の本撮影における放射線照射からの経過時間の違いなどに関わらず、前読みを短時間で行うことができ、かつ精度の高い残像補正を行うことができる残像補正方法および装置を提供することを目的とする。
本発明の残像補正方法は、被写体を透過した放射線の照射を受けて電荷を発生し、被写体の放射線画像を表す放射線画像信号を出力し、繰り返して放射線画像の撮影に用いられる放射線画像検出器において、その放射線画像検出器から読み出された放射線画像信号に残像補正を施す残像補正方法であって、第1の撮影後、放射線の照射を行わない状態で放射線画像検出器に一定時間蓄積された電荷を前読み画像信号として読み出し、その読み出した前読み画像信号と、(i)前読み画像信号の読出し後の第2の撮影により放射線画像検出器において発生した電荷の蓄積時間および(ii)上記第1の撮影からの経過時間のうちの少なくとも1つを含む放射線撮影条件に応じた補正係数とに基づいて、上記第2の撮影によって読み出された放射線画像信号に対して残像補正を施すことを特徴とする。
本発明の残像補正装置は、被写体を透過した放射線の照射を受けて電荷を発生し、被写体の放射線画像を表す放射線画像信号を出力し、繰り返して放射線画像の撮影に用いられる放射線画像検出器において、その放射線画像検出器から読み出された放射線画像信号に残像補正を施す残像補正装置であって、第1の撮影後、放射線の照射を行わない状態で放射線画像検出器に一定時間蓄積された電荷を前読み画像信号として読み出して取得する前読み画像信号取得部と、前読み画像信号取得部によって取得された前読み画像信号と、(i)前読み画像信号の読出し後の第2の撮影により放射線画像検出器において発生した電荷の蓄積時間および(ii)上記第1の撮影からの経過時間のうちの少なくとも1つを含む放射線撮影条件に応じた補正係数とに基づいて、上記第2の撮影によって読み出された放射線画像信号に対して残像補正を施す残像補正部とを備えたことを特徴とする。
また、上記本発明の残像補正装置においては、放射線撮影条件に上記第2の撮影時の放射線画像検出器の温度に関する情報を含めることができる。
また、前読み画像信号を取得する工程で要する時間および/または上記第2の撮影の撮影後、上記第2の撮影による放射線画像信号を取得する工程で要する時間を、撮影毎に一定に設定することができる。
また、上記第1の撮影後であって前読み画像信号の電荷の蓄積前の第1の時点、前読み画像信号が読み出された後であって上記第2の撮影前の第2の時点、および上記第2の撮影による放射線画像信号の読出し後の第3の時点のうちの少なくとも1つの時点で放射線画像検出器に光を照射する光照射部をさらに設けることができる。
また、光照射部を、上記第2の時点において放射線画像検出器に照射する光の光量を上記第1の時点および/または上記第3の時点において放射線画像検出器に照射する光の光量よりも小さくするものとすることができる。
本発明の残像補正方法および装置によれば、第1の撮影後、放射線の照射を行わない状態で放射線画像検出器に一定時間蓄積された電荷を前読み画像信号として読み出し、その読み出した前読み画像信号と、前読み画像信号の読出し後の第2の撮影により放射線画像検出器において発生した電荷の蓄積時間および上記第1の撮影からの経過時間のうちの少なくとも1つを含む放射線撮影条件に応じた補正係数とに基づいて、上記第2の撮影によって読み出された放射線画像信号に対して残像補正を施すようにしたので、上記第2の撮影の電荷蓄積時間の変化や第1の撮影からの経過時間の違いなどに関わらず、前読みを短時間で行うことができ、かつ精度の高い残像補正を行うことができる。
また、上記本発明の残像補正装置において、放射線撮影条件に上記第2の撮影時の放射線画像検出器の温度に関する情報を含めるようにした場合には、さらに温度変化による残像の変化にも対応して残像補正を行うことができ、より精度の高い残像補正を行うことができる。
また、前読み画像信号を取得する工程で要する時間および/または上記第2の撮影の撮影後、上記第2の撮影による放射線画像信号を取得する工程で要する時間を、撮影毎に一定に設定するようにした場合には、撮影毎に同じ補正係数を用いて残像補正を行うことができるので、種々の補正係数を取得する手間を軽減することができるとともに、補正係数を予め記憶する記憶部の容量を小さくすることができ、コストの削減を図ることができる。
また、上記第1の撮影後であって前読み画像信号の電荷の蓄積前の第1の時点、前読み画像信号が読み出された後であって上記第2の撮影前の第2の時点、および上記第2の撮影による放射線画像信号の読出し後の第3の時点のうちの少なくとも1つの時点で放射線画像検出器に光を照射するようにした場合には、この光の照射によってさらに残像を消去することができるので、より精度の高い残像補正を行うことができる。
また、上記第2の時点において放射線画像検出器に照射する光の光量を上記第1の時点および/または上記第3の時点において放射線画像検出器に照射する光の光量よりも小さくするようにした場合には、前読み画像信号取得後の光の光量を小さくすることになるので、前読み画像信号取得時の残像の量と第2の撮影による放射線画像信号に含まれる残像の量との誤差をより小さくすることができるので、より精度の高い残像補正を行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の残像補正装置の一実施形態を用いた乳房画像撮影表示システムについて説明する。まず、本乳房画像撮影表示システム全体の概略構成について説明する。図1は、本乳房画像撮影表示システムの概略構成を示す図である。
本乳房画像撮影表示システムは、乳房の放射線画像を撮影する乳房画像撮影装置10と、乳房画像撮影装置10により撮影された乳房の放射線画像を表わす放射線画像信号に基づいて乳房の放射線画像を表示する乳房画像表示装置15とを備えている。
乳房画像撮影装置10は、内部に放射線源1を収納する放射線照射部2と、被写体である乳房Mが設置される撮影台3と、放射線照射部2と撮影台3とが対向するように端部に取り付けられ、軸Cで回転可能に基台5に取り付けられたアーム4とを備えている。そして、アーム4には、撮影台3上に設置された乳房Mを圧迫する圧迫板6が取り付けられている。
撮影台3内には、放射線源1から射出され、乳房Mを透過した放射線を2次元的に検出する放射線画像検出器20と、放射線画像検出器20に対して消去光などを照射する光照射部30と、乳房Mを透過した放射線の放射線量を検出する放射線量検出部70と、放射線画像検出器20の近傍の環境温度を検出する温度検出部80とが設置されている。
図2に、乳房画像撮影装置10の模式図と、乳房画像撮影装置10に接続される乳房画像表示装置15内部の概略構成図とを示す。
乳房画像表示装置15は、図2に示すように、放射線画像検出器20から出力された乳房Mの放射線画像を表す放射線画像信号を取得するとともに、乳房Mの放射線画像の本撮影の前に放射線画像検出器20により検出された前読み画像信号を取得する画像信号取得部40と、画像信号取得部40により取得された放射線画像信号に対し、前読み画像信号と予め設定された補正係数とに基づいて残像補正を施す画像処理部50と、画像処理部50において残像補正の施された放射線画像信号に基づいて乳房Mの放射線画像を表示する表示部60と、放射線量検出部70により検出された放射線量の情報や温度検出部80により検出された温度情報に基づいて所定の制御信号を出力するとともに、放射線源1、放射線画像検出器20、光照射部30などの動作を制御する制御部90とを備えている。
放射線源1は、上述したように乳房Mに向かって放射線を射出するものであるが、いわゆるAEC(自動露出制御)されるものである。具体的には、放射線源1は、制御部90から出力された照射開始信号に基づいて放射線の射出を開始する。そして、その射出開始時点から乳房Mを透過した放射線が放射線量検出部70によって検出され、放射線量検出部70によって検出された放射線量が所定の閾値以上になった時点においてその旨を知らせる信号が放射線量検出部70から制御部90に出力される。そして、制御部90は上記信号に基づいて放射線源1に照射停止信号を出力し、放射線源1は、その照射停止信号に基づいて放射線の射出を停止する。
放射線画像検出器20は、乳房Mを透過した放射線の照射を受けて電荷を発生し、被写体の放射線画像を表す放射線画像信号を出力するものであれば如何なるものでもよいが、本実施形態においては、いわゆる光読取方式の放射線画像検出器を用いる。図3に放射線画像検出器20の概略構成を示す斜視図を、図4に図3に示す放射線画像検出器20の2−2線断面図を示す。
放射線画像検出器20は、具体的には、図3および図4に示すように、放射線画像を担持した放射線を透過する第1の電極層21、第1の電極層21を透過した放射線の照射を受けることにより電荷を発生する記録用光導電層22、記録用光導電層22において発生した電荷のうち一方の極性の電荷に対しては絶縁体として作用し、且つ他方の極性の電荷に対しては導電体として作用する電荷輸送層23、読取光の照射を受けることにより電荷を発生する読取用光導電層24、および第2の電極層25をこの順に積層してなるものである。記録用光導電層22と電荷輸送層23との界面近傍には、記録用光導電層22内で発生した電荷を蓄積する蓄電部26が形成される。
第1の電極層21としては、放射線を透過するものであればよく、たとえば、ネサ皮膜(SnO2)、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、アモルファス状光透過性酸化膜であるIDIXO(Idemitsu Indium X-metal Oxide ;出光興産(株))などを50〜200nm厚にして用いることができ、また、100nm厚のAlやAuなども用いることもできる。
記録用光導電層22は、放射線の照射を受けることにより電荷を発生するものであればよく、放射線に対して比較的量子効率が高く、また暗抵抗が高いなどの点で優れているa−Seを主成分とするものを使用する。また、a−Seを主成分とする光導電物質を用いる場合、Na、K、Liなどのアルカリ金属を含むa−Seを主成分とするものと用い、アルカリ金属の含有量を0.01〜5000ppmとすることが好ましい。また、厚さは100μm以上2000μm以下が適切である。また、特にマンモグラフィ用途である場合には、150μm以上250μm以下であることが好ましく、一般撮影用途である場合には、500μm以上1200μm以下であることが好ましい。
電荷輸送層23としては、たとえば、放射線画像の記録の際に第1の電極層21に帯電する電荷の移動度と、その逆極性となる電荷の移動度の差が大きい程良く(例えば10以上、望ましくは10以上)、たとえば、ポリN−ビニルカルバゾール(PVK)、N,N'−ジフェニル−N,N'−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1'−ビフェニル〕−4,4'−ジアミン(TPD)やディスコティック液晶等の有機系化合物、或いはTPDのポリマー(ポリカーボネート、ポリスチレン、PVK)分散物,Clを10〜200ppmドープしたa−Se、AsSe等の半導体物質が適当である。厚さは0.2〜2μm程度が適切である。
読取用光導電層24としては、読取光および消去光の照射を受けることにより導電性を呈するものであればよく、たとえば、a−Se、Se−Te、Se−As−Te、無金属フタロシアニン、金属フタロシアニン、MgPc(Magnesium phtalocyanine),VoPc(phaseII of Vanadyl phthalocyanine)、CuPc(Cupper phtalocyanine)などのうち少なくとも1つを主成分とする光導電性物質が好適である。厚さは5〜20μm程度が適切である。
第2の電極層25は、読取光を透過する複数の透明線状電極25aと読取光を遮光する複数の遮光線状電極25bとを有するものである。そして、透明線状電極25aと遮光線状電極25bとは、図3および図4に示すように、所定の間隔を空けて交互に平行に配列されている。
透明線状電極25aは読取光を透過するとともに、導電性を有する材料から形成されている。上記のような材料であれば如何なるものでもよいが、たとえば、第1の電極層21と同様に、ITO、IZOやIDIXOを用いることができる。また、Al、Crなどの金属を用いて読取光を透過する程度の厚さ(たとえば、10nm程度)で形成するようにしてもよい。
遮光線状電極25bは読取光を遮光するとともに、導電性を有する材料から形成されている。上記のような材料であれば如何なるものでもよいが、たとえば、100−300nm厚のCr、Mo、Wがある。または、予めレジスト材料からなる遮光層をストライプ状にパターニングし、その上に上記透明線状電極と同じ材料をストライプ状にパターニングし、遮光された電極として機能させてもよい。
光照射部30は、放射線画像検出器20に対して2次元的に光を照射するものであり、具体的には、蛍光管を複数配列したものを利用してもよいし、LEDなどの発光素子を2次元的に多数配置したものを利用してもよい。
画像信号取得部40は、放射線画像信号および前読み画像信号を取得するものであるが、これらの信号を記憶するメモリを備えている。
画像処理部50は、本撮影における電荷蓄積時間(後で詳述する)と前回の本撮影からの経過時間とに対応する補正係数がテーブルとして予め設定されており、制御部90から出力された上記電荷蓄積時間と上記経過時間とに基づいて補正係数を求め、その補正係数と前読み画像信号とに基づいて、本撮影の放射線画像信号に残像補正を施すものである。予め設定される補正係数の取得方法については、後で詳述する。
放射線量検出部70としては、入射された放射線の線量が所定の閾値以上になった時に信号を出力するものであれば如何なる構成を採用してもよい。
温度検出部80は、放射線画像検出器20の近傍の温度を検出することによって、放射線画像検出器20自体の温度を間接的に検出するものである。
また、図1および図2においては図示省略しているが、撮影台3内には、第2の電極層25の線状電極の延伸方向に直交する方向に伸びる線状の読取光を射出する線状読取光源が設けられている。
次に、本乳房画像撮影表示システムの作用について、図5に示すタイミングチャートと図6に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、本乳房画像撮影表示システムにおいては、システム全体の制御シーケンスと残像補正および乳房画像表示とが平行して行われるので、図6のフローチャートでは、これらの平行して行われるシーケンスをそれぞれ示している。
まず、被検者が乳房画像撮影装置10の横に立つと、撮影台3が被検者の身長に応じた高さに移動するとともに、アーム4が被検者の乳房の大きさや形状に応じて回転する。そして、撮影台3の上に被検者の乳房が設置された後、乳房が撮影に適した厚さとなるように圧迫板6が移動し、乳房の圧迫が行われる。
そして、乳房の圧迫が完了した後、制御部90からの制御信号に基づいて光照射部30から前光が射出され、放射線画像検出器20の第2の電極層25側から照射される(S10)。この前光の照射によって放射線画像検出器20において電荷が発生し、その電荷と放射線画像検出器20内に残存する電荷とが結合することによって放射線画像検出器20に存在する残像の一部が消去される。
そして、次に、放射線源1から放射線が射出されていない状態において、放射線画像検出器20の第1の電極層21に負の高圧電圧(以下、前高圧という)が予め設定された一定時間だけ印加される(S12)。そして、この前高圧の印加によって記録用光導電層22内に残存した電荷の一部(負の電荷)が蓄電部26に蓄積される。
そして、次に、第1の電極1が接地されるとともに、第2の電極層25の線状電極の延伸方向に直交する方向に伸びる線状の読取光を射出する線状読取光源(図示省略)が、上記線状電極の延伸方向に走査されて前読みが行われる(S14)。より具体的には、読取光は透明線状電極25aを透過して読取用光導電層24に照射される。読取光の照射により読取用光導電層24において発生した正の電荷が蓄電部26における残存電荷の一部と結合するとともに、負の電荷が透明線状電極25aおよび遮光線状電極25bによって読み出され、遮光線状電極25bに接続されたチャージアンプ(図示省略)によって前読み画像信号として検出される。そして、その前読み画像信号は画像信号取得部40に入力され、一時的に記憶される(S30)。
そして、次に、本撮影の前に、光照射部30から本前光が射出され、放射線画像検出器20の第2の電極層25側から照射される(S16)。この本前光の照射によって放射線画像検出器20において電荷が発生し、その電荷と放射線画像検出器20内に残存する電荷とが結合することによって放射線画像検出器20に存在する残像の一部が消去される。なお、光照射部30は、このとき放射線画像検出器20に照射される本前光の光量が上述した前光と後述する消去光の光量よりも少ない光量となるように制御部90により制御される。
そして、本前光の照射が終了した後、放射線画像検出器20の第1の電極層21に負の高圧電圧(以下、本高圧という)が印加されるとともに、制御部90から放射線源1に照射開始信号が出力されて放射線源1による放射線の照射が開始される(S18)。なお、このとき放射線画像検出器20に印加される本高圧は、上述した前高圧と同じ大きさである。
そして、放射線源1から射出された放射線は乳房Mを透過し、放射線画像検出器20によって2次元的に検出されるとともに、放射線量検出部70によってその線量が検出される。
上記のような放射線の照射によって放射線画像検出器20の記録用光導電層22において電荷対が発生し、そのうち正の電荷は第1の電極層21に帯電した負の電荷と結合して消滅し、負の電荷は潜像電荷として記録用光導電層22と電荷輸送層23との界面に形成される蓄電部26に蓄積されて乳房Mの放射線画像が記録される。
一方、放射線量検出部70において、検出された放射線量が所定の閾値以上になったか否かが判定され(S20)、所定の閾値以上になった時点においてその旨を知らせる信号が放射線量検出部70から制御部90に出力される。そして、制御部90は上記信号に基づいて放射線源1に照射停止信号を出力し、放射線源1は、その照射停止信号に基づいて放射線の射出を停止する。また、制御部90は、放射線の射出の停止と同時に、放射線画像検出器20の第1の電極層21への本高圧の印加も停止する。
そして、次に、第1の電極1が接地されるとともに、第2の電極層25の線状電極の延伸方向に直交する方向に伸びる線状の読取光を射出する線状読取光源(図示省略)が、上記線状電極の延伸方向に走査されて本読みが行われる(S22)。より具体的には、読取光は透明線状電極25aを透過して読取用光導電層24に照射される。読取光の照射により読取用光導電層24において発生した正の電荷が蓄電部26における潜像電荷と結合するとともに、負の電荷が透明線状電極25aおよび遮光線状電極25bによって読み出され、遮光線状電極25bに接続されたチャージアンプ(図示省略)によって被写体の放射線画像を表す放射線画像信号として検出される。そして、その放射線画像信号は画像信号取得部40に入力され、一時的に記憶される(S32)。
そして、次に、制御部90からの制御信号に基づいて光照射部30から消去光が射出され、放射線画像検出器20の第2の電極層25側から照射される(S24)。この消去光の照射によって放射線画像検出器20において電荷が発生し、その電荷と放射線画像検出器20内に読み残された電荷とが結合することによって放射線画像検出器20に残存した残像の一部が消去される。
一方、画像信号取得部40に記憶された前読み画像信号と本撮影の放射線画像信号とが画像処理部50に出力される。一方、S18〜S20において第1の電極層21に本高圧が印加された時間(放射線が放射線画像検出器20に照射されていた時間)が電荷蓄積時間として制御部90において取得されており、この電荷蓄積時間が画像処理部50に入力される。また、制御部90においては、前回の放射線画像の本撮影における放射線照射開始時点、すなわち照射開始信号を出力した時点から今回の放射線画像の本撮影のS22における本読みを開始する時点までの経過時間が計測されており、その経過時間も画像処理部50に出力される。また、S22における本読みの時点において温度検出部80により検出された温度情報も制御部90により取得されており、この温度情報も画像処理部50に入力される。
そして、画像処理部50は、入力された電荷蓄積時間、経過時間および温度情報に基づいて補正係数を取得し、その補正係数と前読み画像信号とを乗算し、その乗算した結果を放射線画像信号から減算することによって放射線画像信号の残像補正を行い、残像補正済み放射線画像信号を表示部60に出力する(S26)。なお、補正係数については後で詳述する。
そして、表示部60は、入力された残像補正済み放射線画像信号に基づいて乳房の放射線画像を表示する。
上述したS10〜S28までの工程が、1回の放射線画像の撮影で行われる工程である。なお、図5に示すように、S10の前光照射開始からS18の本高圧印加の直前までを前読み工程とし、S18の本高圧の印加終了直後からS22の本読み終了までを本読み工程とした場合、この前読み工程に要する時間と本読み工程に要する時間とが、撮影毎に一定であることが望ましい。また、前光および本前光の照射を行わない場合には、S12の前高圧の印加開始からS18の本高圧印加の直前までを前読み工程とし、この前読み行程に要する時間と上記本読み工程に要する時間とが、撮影毎に一定であることが望ましい。
ここで、上述したように、画像処理部50には電荷蓄積時間と経過時間とに対応する補正係数が、下表1に示すようなテーブルとして予め設定されている。そして、下表1に示すテーブルが所定の温度毎に予め設定されている。画像処理部50は、入力された温度情報に基づいて、温度毎に設定されたテーブルのうちの一つを選択し、その選択したテーブルを参照して入力された電荷蓄積時間と経過時間とに対応する補正係数を取得する。
なお、温度検出部80により検出された温度と同じ温度に対応するテーブルがない場合には、より近い温度に対応するテーブルを選択するようにしてもよいし、検出温度を挟む2つの温度に対応するテーブルを選択し、それらの2つのテーブルを補間して新たにテーブルを作成するようにしてもよい。
また、画像処理部50に入力された電荷蓄積時間と同じ電荷蓄積時間がテーブルに存在しない場合には、より近い電荷蓄積時間に対応する補正係数を取得するようにしてもよいし、入力された電荷蓄積時間を挟む2つの電荷蓄積時間に対応する補正係数を取得し、それらの2つの補正係数を補間して新たに補正係数を演算して取得するようにしてもよい。
また、同様に、画像処理部50に入力された経過時間と同じ経過時間がテーブルに存在しない場合には、より近い経過時間に対応する補正係数を取得するようにしてもよいし、入力された経過時間を挟む2つの経過時間に対応する補正係数を取得し、それらの2つの補正係数を補間して新たに補正係数を演算して取得するようにしてもよい。
ここで、上述した補正係数は本乳房画像撮影表示システムを用いて取得され、画像処理部50に予め設定されるが、その取得方法について以下に説明する。
まず、前回の放射線画像の撮影から十分な時間が経過して放射線画像検出器20内に残像が残っていない状態において、放射線を照射することなく、放射線画像検出器20の第1の電極層21に高圧を所定の印加時間だけ印加した後、読取光を照射することによって放射線画像検出器20から暗画像信号を読み出す。なお、このときの高圧の印加時間は、想定される本撮影の電荷蓄積時間の1つに設定されている。
次に、放射線画像検出器20の放射線源1側の面の一部にAl板などの放射線吸収部材を設置し、放射線画像検出器20の第1の電極層21に高圧を印加させた状態において、放射線源1から所定の線量の放射線を照射する。そして、この照射により上記所定の線量に応じた放射線画像と、Al板を透過することによって上記所定の線量より減衰された線量に応じた放射線画像とを放射線画像検出器20に記録する。ここでは、放射線源1から1Rの線量の放射線を射出させ、放射線画像検出器20の一部の面に1Rの線量に応じた放射線画像を記録し、上記一部の面以外の面にAl板によって減衰された7mRの線量に応じた放射線画像を記録するものとする。なお、このときの高圧の印加時間および放射線の照射時間も、暗画像信号を取得する際に設定された印加時間と同様に、想定される本撮影の電荷蓄積時間の1つに設定されている。また、この1Rの放射線の照射による放射線画像の一部が、後で撮影される放射線画像の残像となる。
そして、第1の電極層21を接地するとともに読取光を照射することによって、上記のようにして放射線画像検出器20に記録された放射線画像を読み出す。
そして、その読出し後、所定の時間が経過した後、上述したS10〜S16までの前読み工程が行われ、その前読み工程によって取得された画像信号から上記で取得した暗画像信号を減算することによって残像補正用前読み画像信号を取得する。なお、このときの前読み工程における前高圧の印加時間は、実際の放射線画像の撮影のときに行われる前読み行程における前高圧の印加時間と同じ時間に設定されている。
そして、次に、所定の高圧を第1の電極層21に印加した状態で、上述したAl板を透過後の放射線の線量と同等の大きさの線量の放射線を放射線源1から射出させ、放射線画像検出器20の全面に照射する。すなわち、ここでは7mRの線量の放射線を放射線源1から射出させ、放射線画像検出器20の全面に照射する。なお、このときの高圧の印加時間および放射線の照射時間も、上述した想定される本撮影の電荷蓄積時間の1つに設定されている。
そして、第1の電極層21を接地するとともに読取光を照射することによって、上記のようにして放射線画像検出器20に記録された7mRの放射線画像を読み出す。なお、の7mRの放射線画像には、上述した1Rの放射線の照射によって放射線画像検出器20に記録された放射線画像の残像も含まれていることになる。
そして、読み出された7mRの放射線画像を表す放射線画像信号から、上記で取得した暗画像信号を減算することによって残像補正用画像信号を取得する。
そして、上記で取得した残像補正用前読み画像信号におけるAl板設置範囲に対応する信号とAl板設置範囲以外の範囲に対応する信号との差を求めるとともに、残像補正用画像信号におけるAl板設置範囲に対応する信号とAl板設置範囲以外の範囲に対応する信号との差を求め、残像補正用前読み画像信号における信号差に対する残像補正用画像信号における信号差の比率が求められる。
図7に残像補正用前読み画像信号と残像補正用画像信号とを模式的に示した図を示す。図7に示すように、たとえば、残像補正用前読み画像信号におけるAl板設置範囲(7mRの範囲)に対応する信号とAl板設置範囲以外の範囲(1Rの範囲)に対応する信号との差が50で、残像補正用画像信号におけるAl板設置範囲(7mRの範囲)に対応する信号とAl板設置範囲以外の範囲(1Rの範囲)に対応する信号との差が75である場合には、補正係数は75/50=1.5となる。
このようにして上述した想定される本撮影の電荷蓄積時間の1つに対応する補正係数が取得される。
そして、暗画像信号を取得する際の高圧の印加時間、残像補正用前読み画像信号を取得する際の高圧の印加時間および残像補正用画像信号を取得する際の高圧の印加時間を、想定される本撮影の電荷蓄積時間のそれぞれに設定し、上記と同様の工程を行うことによって電荷蓄積時間毎の補正係数を取得することができる。
また、暗画像信号を取得する際の高圧の印加時間、残像補正用前読み画像信号を取得する際の高圧の印加時間および残像補正用画像信号を取得する際の高圧の印加時間を想定される本撮影の電荷蓄積時間の1つに設定し、上述した1Rの放射線の照射の開始時点から
7mRの放射線画像を表す放射線画像信号の読出開始時点までの経過時間を、想定される前回の撮影の放射線照射開始時点からの経過時間のそれぞれに設定することによって、経過時間毎の補正係数を取得することができる。
上記のようにして上表1に示すようなテーブルを作成することができる。
また、温度毎のテーブルについても、温度検出部80によって検出される温度を強制的に変化させて補正係数を取得することによって温度毎の補正係数のテーブルを取得することができる。
なお、本実施形態の乳房画像撮影表示システムは、実質的には、図8に示すように電荷蓄積時間と前回の撮影からの経過時間と応じて変化する残像レベルに対応させた補正係数を算出していることになる。
ここで、上記のようにして取得した補正係数を用いた残像補正の残像補正性の評価方法および評価結果について以下に説明する。
まず、前回の放射線画像の撮影から十分な時間が経過して放射線画像検出器20内に残像が残っていない状態において、放射線を照射することなく、放射線画像検出器20の第1の電極層21に高圧を所定の印加時間だけ印加した後、読取光を照射することによって放射線画像検出器20から暗画像信号を読み出す。なお、このときの高圧の印加時間は、想定される本撮影の電荷蓄積時間の1つに設定されている。
次に、放射線画像検出器20の放射線源1側の面の一部にAl板と鉛板などの放射線吸収部材を複数種類設置し、放射線画像検出器20の第1の電極層21に高圧を印加させた状態において、放射線源1から所定の線量の放射線を照射する。そして、この照射により上記所定の線量に応じた放射線画像と、Al板および鉛板などを透過することによって上記所定の線量より減衰された線量に応じた放射線画像とを放射線画像検出器20に記録する。ここでは、Al板や鉛板などによって3種類の放射線透過率の放射線吸収部材を配置し、放射線源1から2Rの線量の放射線を射出させ、放射線画像検出器20の一部の面に2Rの線量に応じた放射線画像を記録し、上記一部の面以外の面に7mRの線量に応じた放射線画像、500mRの線量に応じた放射線画像および1Rの線量に応じた放射線画像を記録するものとする。なお、このときの高圧の印加時間および放射線の照射時間も、暗画像信号を取得する際に設定された印加時間と同様に、想定される本撮影の電荷蓄積時間の1つに設定されている。また、この2Rの放射線の照射による放射線画像の一部が、後で撮影される放射線画像の残像となる。
そして、第1の電極層21を接地するとともに読取光を照射することによって、上記のようにして放射線画像検出器20に記録された放射線画像を読み出す。
そして、その読出し後、所定の時間が経過した後、上述したS10〜S16までの前読み工程が行われ、その前読み工程によって取得された画像信号から上記で取得した暗画像信号を減算することによって残像補正評価用前読み画像信号を取得する。なお、このときの前読み工程における前高圧の印加時間は、実際の放射線画像の撮影のときに行われる前読み行程における前高圧の印加時間と同じ時間に設定されている。
そして、次に、所定の高圧を第1の電極層21に印加した状態で、7mRの線量の放射線を放射線源1から射出させ、放射線画像検出器20の全面に照射する。なお、このときの高圧の印加時間および放射線の照射時間も、上述した想定される本撮影の電荷蓄積時間の1つに設定されている。
そして、第1の電極層21を接地するとともに読取光を照射することによって、上記のようにして放射線画像検出器20に記録された7mRの放射線画像を読み出す。なお、の7mRの放射線画像には、上述した2Rの放射線の照射によって放射線画像検出器20に記録された放射線画像の残像も含まれていることになる。
そして、読み出された7mRの放射線画像を表す放射線画像信号から、上記で取得した暗画像信号を減算することによって残像補正評価用画像信号を取得する。
そして、上記で取得した残像補正評価用前読み画像信号と上述した想定される本撮影の電荷蓄積時間に対応する補正係数とを乗算し、その乗算値を残像補正評価用画像信号から減算して残像補正済画像信号を取得する。
そして、その残像補正済画像信号における濃度差の最大値を、γ(線量に対する濃度変化の傾き)を5倍とした条件で測定した結果を評価結果として取得する。
このようにして上述した想定される本撮影の電荷蓄積時間の1つに対応する評価結果が得られる。
図9に残像補正評価用画像信号と残像補正評価用前読み画像信号と残像補正済画像信号を模式的に示した図を示す。なお、kは補正係数である。また、残像補正評価用画像信号と残像補正評価用前読み画像信号とには、それぞれ2Rの放射線画像が記録された範囲、7mRの放射線画像が記録された範囲、500mRの放射線画像が記録された範囲および1Rの放射線画像が記録された範囲を示している。
図9に示すように、補正係数が適切に設定されている場合には、残像補正済画像信号における濃度差は殆どない状態になり、上記評価結果も十分に小さい値となる。
そして、暗画像信号を取得する際の高圧の印加時間、残像補正用前読み画像信号を取得する際の高圧の印加時間および残像補正評価用画像信号を取得する際の高圧の印加時間を、想定される本撮影の電荷蓄積時間のそれぞれに設定し、上記と同様の工程を行うことによって電荷蓄積時間毎の評価結果を取得することができる。
また、暗画像信号を取得する際の高圧の印加時間、残像補正用前読み画像信号を取得する際の高圧の印加時間および残像補正評価用画像信号を取得する際の高圧の印加時間を想定される本撮影の電荷蓄積時間の1つに設定し、上述した2Rの放射線の照射の開始時点から7mRの放射線画像を表す放射線画像信号の読出開始時点までの経過時間を、想定される前回の撮影の放射線照射開始時点からの経過時間のそれぞれに設定することによって、経過時間毎の評価結果を取得することができる。
下表2は、想定される本撮影における電荷蓄積時間と前回の撮影からの経過時間とに対応する評価結果をまとめたものである。なお、評価結果が0.06未満である場合には残像がほとんど視認できないレベルであることを意味し、0.06以上0.09未満である場合には残像は視認できるが画像診断可能なレベルであることを意味し、0.09以上である場合には残像が画像診断において問題となるレベルであることを意味する。
上表2に示すように、全ての評価結果が0.06未満であり、本実施形態の残像補正によって残像がほとんど視認できないレベルになっていることがわかる。
なお、上記評価方法においては、残像補正評価用画像信号を取得するために7mRの放射線画像を記録するようにしたが、14mRの放射線画像を記録して上記と同様にして評価をした結果を下表3に示す。
上表3に示すように、14mRの放射線画像を記録した場合においても全ての評価結果が0.05未満であり、本実施形態の残像補正によって残像がほとんど視認できないレベルになっていることがわかる。また、7mRの放射線画像を記録した場合と比較すると放射線量が大きい分だけさらに残像が目立たなくなり、評価結果がよくなっていることがわかる。
また、上記実施形態の説明においては、残像を消去するために前光、本前光および消去光を放射線画像検出器20に照射するようにしたが、必ずしもこれらの全てを照射する必要はなく、少なくともいずれか1つを照射するようにしてもよい。
また、前光、本前光および消去光の全てを照射しないようにしてもよい。前光、本前光および消去光を照射しないで、それ以外は上記と同様にして取得した補正係数を下表4に、また、その補正係数を使用して残像補正性を評価した結果を下表5に示す。なお、残像補正性の評価方法は、前読み工程において前光を照射しないこと以外は上記と同様であり、残像補正評価用画像信号を取得するために7mRの放射線画像を記録している。
上表5に示すように、前光、本前光および消去光の全てを照射しないようにしたので、これらを照射した上表2の評価結果と比較すると残像補正性は若干悪くなっているのがわかる。しかしながら、最大でも0.07であり、画像診断には特に問題ないレベルにすることができることがわかる。
また、上記実施形態の乳房画像撮影表示システムにおいては、放射線画像検出器20として光読取方式の放射線画像検出器を用いるようにしたが、これに限らず、電気読取方式の放射線画像検出器を用いてもよい。たとえば、バイアス電圧が印加される上部電極と、放射線の照射を受けて電荷を発生する半導体層と、半導体層において発生した電荷を収集する画素電極と画素電極によって収集された電荷を蓄積する蓄積容量と蓄積容量に蓄積された電荷を読み出すためのTFTスイッチとを有する画素が2次元状に多数配列されたアクティブマトリクス基板とが積層された、TFTを用いた放射線画像検出器を利用するようにしてもよい。
なお、上記のようなTFTを用いた放射線画像検出器を用いる場合には、上部電極にはバイアス電圧が常時印加され、待機時には所定のクロックで常時電荷がアクティブマトリクス基板によって読み出されているがこの場合の残像補正用前読み画像信号は、本撮影直前に、所定のタイミングで読み出された画像信号となる。また、電荷蓄積時間は前読みから本撮影後の本読みまでの時間となる。
また、上記実施形態においては、放射線を直接電荷に変換する、いわゆる直接変換型の放射線画像検出器を利用するようにしたが、放射線を蛍光体により一旦光に変換し、その光を電荷に変換する、いわゆる間接変換型の放射線画像検出器を利用するようにしてもよい。
また、上記説明においては、本発明の残像補正装置の一実施形態を乳房画像撮影表示システムに用いたものについて説明したが、必ずしも乳房の放射線画像を撮影するものに限らず、胸部の放射線画像や手や足の放射線画像を撮影する一般的な放射線画像撮影表示システムにも用いることができる。
本発明の残像補正装置の一実施形態を用いた乳房画像撮影表示システムの概略構成図 乳房画像表示装置の概略構成を示すブロック図 図1に示す乳房画像撮影表示システムにおける放射線画像検出器の概略構成を示す斜視図 図3に示す放射線画像検出器の2−2線断面図 乳房画像撮影表示システムの作用を説明するためのタイミングチャート 乳房画像撮影表示システムの作用を説明するためのフローチャート 残像補正用前読み画像信号と残像補正用画像信号とを模式的に示した図 残像レベルと電荷蓄積時間および経過時間との関係を示す図 残像補正評価用画像信号と残像補正評価用前読み画像信号と残像補正済画像信号を模式的に示した図
符号の説明
1 放射線源
2 放射線照射部
3 撮影台
4 アーム
5 基台
6 圧迫板
10 乳房画像撮影装置
15 乳房画像表示装置
20 放射線画像検出器
30 光照射部
40 画像信号取得部
50 画像処理部
60 表示部
70 放射線量検出部
80 温度検出部
90 制御部

Claims (11)

  1. 被写体を透過した放射線の照射を受けて電荷を発生し、前記被写体の放射線画像を表す放射線画像信号を出力し、繰り返して放射線画像の撮影に用いられる放射線画像検出器から読み出された前記放射線画像信号に残像補正を施す残像補正方法であって、
    第1の撮影後、前記放射線の照射を行わない状態で前記放射線画像検出器に一定時間蓄積された電荷を前読み画像信号として読み出し、
    該前読み画像信号の読出し後の第2の撮影の際における前記放射線画像検出器の電荷蓄積時間を取得し、
    該取得した電荷蓄積時間に基づいて、予め想定された前記放射線画像検出器の複数の電荷蓄積時間に対応する複数の補正係数のうちの前記第2の撮影の電荷蓄積時間に対応する補正係数を取得し、
    該取得した補正係数と前記前読み画像信号とに基づいて、前記第2の撮影によって読み出された放射線画像信号に対して残像補正を施すことを特徴とする残像補正方法。
  2. 前記補正係数が、前記第1の撮影から前記第2の撮影までの予め想定された複数の経過時間に対応してそれぞれ設定されており、
    実際の前記第1の撮影から前記第2の撮影までの経過時間と、前記第2の撮影の電荷蓄積時間とに対応する補正係数を取得し、
    該取得した補正係数と前記前読み画像信号とに基づいて、前記第2の撮影によって読み出された放射線画像信号に対して残像補正を施すことを特徴とする請求項1記載の残像補正方法。
  3. 被写体を透過した放射線の照射を受けて電荷を発生し、前記被写体の放射線画像を表す放射線画像信号を出力し、繰り返して放射線画像の撮影に用いられる放射線画像検出器から読み出された前記放射線画像信号に残像補正を施す残像補正装置であって、
    第1の撮影後、前記放射線の照射を行わない状態で前記放射線画像検出器に一定時間蓄積された電荷を前読み画像信号として読み出して取得する前読み画像信号取得部と、
    前記前読み画像信号の読出し後の第2の撮影の際における前記放射線画像検出器の電荷蓄積時間を取得し、該取得した電荷蓄積時間に基づいて、予め想定された前記放射線画像検出器の複数の電荷蓄積時間に対応する複数の補正係数のうちの前記第2の撮影の電荷蓄積時間に対応する補正係数を取得し、該取得した補正係数と前記前読み画像信号とに基づいて、前記第2の撮影によって読み出された放射線画像信号に対して残像補正を施す残像補正部とを備えたことを特徴とする残像補正装置。
  4. 前記補正係数が、前記第1の撮影から前記第2の撮影までの予め想定された複数の経過時間に対応してそれぞれ設定されており、
    前記残像補正部が、実際の前記第1の撮影から前記第2の撮影までの経過時間と、前記第2の撮影の電荷蓄積時間とに対応する補正係数を取得し、該取得した補正係数と前記前読み画像信号とに基づいて、前記第2の撮影によって読み出された放射線画像信号に対して残像補正を施すものであることを特徴とする請求項記載の残像補正装置。
  5. 前記補正係数が、前記放射線画像検出器の予め想定された複数の温度情報に対応してそれぞれ設定されており、
    前記残像補正部が、前記第2の撮影時の前記放射線画像検出器の温度情報と、前記第2の撮影の電荷蓄積時間とに対応する補正係数を取得し、該取得した補正係数と前記前読み画像信号とに基づいて、前記第2の撮影によって読み出された放射線画像信号に対して残像補正を施すものであることを特徴とする請求項記載の残像補正装置。
  6. 前記前読み画像信号を取得する工程で要する時間および/または前記第2の撮影の撮影後、該第2の撮影による放射線画像信号を取得する工程で要する時間が、撮影毎に一定に設定されていることを特徴とする請求項3から5いずれか1項記載の残像補正装置。
  7. 前記第1の撮影後であって前記前読み画像信号の電荷の蓄積前の第1の時点、前記前読み画像信号が読み出された後であって前記第2の撮影前の第2の時点、および前記第2の撮影による放射線画像信号の読出し後の第3の時点のうちの少なくとも1つの時点で前記放射線画像検出器に光を照射する光照射部を備えたことを特徴とする請求項からいずれか1項記載の残像補正装置。
  8. 前記光照射部が、前記第2の時点において前記放射線画像検出器に照射する光の光量を前記第1の時点および/または前記第3の時点において前記放射線画像検出器に照射する光の光量よりも小さくするものであることを特徴とする請求項記載の残像補正装置。
  9. 前記残像補正部が、前記予め想定された複数の電荷蓄積時間と前記複数の補正係数とを対応付けたテーブルを備えたものであることを特徴とする請求項3記載の残像補正装置。
  10. 前記残像補正部が、前記予め想定された複数の電荷蓄積時間および前記複数の経過時間と、前記複数の補正係数とを対応付けたテーブルを備えたものであることを特徴とする請求項4記載の残像補正装置。
  11. 前記残像補正部が、前記放射線画像検出器の予め想定された複数の温度情報のそれぞれに対応する前記テーブルを備え、
    前記残像補正部が、実際の前記第1の撮影から前記第2の撮影までの経過時間と、前記第2の撮影の電荷蓄積時間と、前記第2の撮影時の前記放射線画像検出器の温度情報とに対応する補正係数を取得し、該取得した補正係数と前記前読み画像信号とに基づいて、前記第2の撮影によって読み出された放射線画像信号に対して残像補正を施すものであることを特徴とする請求項10記載の残像補正装置。
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