JP5889897B2 - 放射線画像撮影システム及び放射線画像撮影方法 - Google Patents

放射線画像撮影システム及び放射線画像撮影方法 Download PDF

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Description

本発明は、被写体を透過した放射線源からの放射線を放射線画像情報に変換する放射線検出装置を具備した放射線画像撮影システム及び放射線検出装置を用いた放射線画像撮影方法に関する。
近時、医療分野においては、人体を透過した放射線の強度を検出することで人体内部の撮像を行うFPD(Flat Panel Detector)等の可搬性の放射線撮像装置が用いられている。このFPD(以下、電子カセッテという)は患者をベッド等に乗せたまま撮像することができ、電子カセッテの位置を変更することにより撮像箇所も調整することができるため、動けない患者に対しても柔軟に対処することができる。
電子カセッテとしては、例えば放射線を可視光に一旦変換するシンチレータと、可視光を電気信号に変換する固体検出素子とを用いた間接変換型の電子カセッテがある。特に、CsI(ヨウ化セシウム)を用いたシンチレータを有する電子カセッテは、応答速度が速く、高い検出能力を有し、性能を向上させることができる。
しかし、CsIを用いたシンチレータを有する電子カセッテにおいては、CsIを用いたシンチレータ特有の現象で、残像の一種である高輝度燃焼(ブライトバーン)があり、特に、強い放射線の照射を受けたときに発生する。線量を多くして撮影した後に再度撮影を行う場合においては、線量の多い撮影の際に、トラップが不均一に多数形成され、その後の撮影において、トラップに基づく情報も一気に放射線画像情報として加算されて出力されるため、ブライトバーンによる不均一な場所での不均一な感度上昇が発生し、コントラストの低下等を招き、画質を劣化させるという問題がある。これは、読影での診断精度の低下につながる。
そこで、従来では、上述のブライトバーン現象の発生を抑制するために、特開2003−107163号公報、特表2010−523997号公報及び特表2009−514636号公報に示す方法が提案されている。
特開2003−107163号公報では、シンチレータを加熱することで、ディープトラップに保持された電荷を放出させる。
特表2010−523997号公報では、放射線撮影後に、X線照射面と反対側から紫外線を照射することで、シンチレータを発光させ、この発光に伴って形成された画像情報を補正(較正)に用いている。
特表2009−514636号公報では、本撮影の前に予め放射線を照射して全体的にディープトラップを形成しておくことで、局部的な感度上昇の発生を抑制している。
上述したブライトバーン現象は、一般に残像現象と呼ばれている。この残像現象は、例えばセレンを用いた直接変換型の電子カセッテにおいても発生し、「ゴースト」と称されている。このゴーストは、上述したブライトバーンと同様に、前の撮影でセレンに残留した電荷が、その後の撮影において、残留中の電荷の情報も一気に放射線画像情報として加算されて出力され、ゴーストによる不均一な場所での不均一な感度上昇が発生し、コントラストの低下等を招き、画質を劣化させる。
そこで、従来では、非晶質セレンをベースとした電荷発生器層と物理的且つ電気的に接触した状態でその上に上部電極を直接的に設けることでゴースト発生を減少させている(特開2006−263452号公報参照)。また、従来の他の例では、非晶質セレンをベースとした電荷発生器層に、非絶縁性有機層を介して上部電極を設けて、非絶縁性有機層を横断しての電荷の輸送を可能とさせることで、ゴーストを減少させている(特開2007−199065号公報、特開2007−296337号公報参照)。なお、電荷バリア層を形成しないことから、強い放射線の照射を受けた場合に、信号格納コンデンサと結合されている薄膜トランジスタのブレークダウン損傷が懸念されるが、該ブレークダウン損傷を防止するために、積極的にリーク電流を流す構成を採用している。
しかしながら、特開2003−107163号公報記載の方法は、シンチレータを加熱する必要から、撮影を終えてから、加熱を開始して、ディープトラップに保持された電荷を放出させるまでに一定の時間が必要であり、短い時間に連続撮影する方式の撮影等には適用させることができないという問題がある。
特表2010−523997号公報記載の方法は、X線照射面と反対側から紫外線を照射することで、補正用画像を前もって得る方法であるが、紫外線照射によるシンチレータでの発光の量が少ないため、必ずしも精度ある補正ができるとは限らない。また、筐体や内部構造の構成材料として紫外線を透過し易い材料を選択しなければならず、電子カセッテの設計の自由度が低下し、コストの低廉化に限界があるという問題がある。
特表2009−514636号公報記載の方法は、ブライトバーンは数日にわたって続く現象であるため、ブライトバーンを意図的に作った後の制御ができるかは疑問である。
特開2006−263452号公報、特開2007−199065号公報及び特開2007−296337号公報記載の方法は、上部電極として、下側に存在する電荷発生器層よりも低い仕事関数を有する材料であって、しかも、セレンと接触した場合に化学的に安定な材料を選択しなければならず、電子カセッテの設計の自由度が低下し、コストの低廉化に限界があるという問題がある。しかも、強い放射線の照射を受けた場合に積極的に流すリーク電流がゲートドライバや出力回路系に影響を及ぼさないようにタイミングや回路構成を再構築する必要があり、回路構成の複雑化、高コストにつながるおそれがある。
本発明は上述した課題を考慮してなされたものであり、一連の放射線撮影において、残像現象(ブライトバーンやゴースト)の発生部位を避けて撮像することが可能となり、S/N比やコントラストの低下を抑制することができ、しかも、放射線検出装置の設計の自由度を低下させることなく、コストの低廉化を図ることができる放射線画像撮影システム及び放射線画像撮影方法を提供することを目的とする。
[1] 第1の本発明に係る放射線画像撮影システムは、放射線源と、筐体と、該筐体内に収容され、少なくとも被写体を透過した前記放射線源からの放射線を放射線画像情報に変換する放射線検出器とを具備した放射線検出装置と、一連の放射線撮影を行う場合に、放射線撮影の撮影順序を設定する撮影順序設定部と、設定された撮影順序を表示する撮影順序表示部とを有することを特徴とする。ここで、一連の放射線撮影とは、正面撮影から側面撮影、あるいは側面撮影から正面撮影等を指し、基本的に1撮影オーダーで指定された撮影順に従った2回以上の放射線撮影をいう。従って、2人にまたがる放射線撮影は含まれない。
[2] 第1の本発明において、前記撮影順序設定部は、放射線撮影に先立って、予め前記放射線検出装置に対する撮影部位の投影面積を推定する投影面積推定部を有し、放射線撮影における前記投影面積が大から小に向かう順番で放射線撮影の順序を設定してもよい。
[3] 第1の本発明において、前記撮影順序設定部は、放射線撮影における管電圧、管電流、時間の少なくともいずれか1つが小から大に向かう順番で放射線撮影の順序を設定してもよい。
[4] 第1の本発明において、前記撮影順序設定部は、放射線撮影における管電圧が小から大に向かう順番で放射線撮影の順序を設定してもよい。
[5] 第1の本発明において、前記撮影順序表示部は、少なくとも前記放射線源と前記放射線検出装置を制御する制御部に接続されていてもよい。
[6] 第1の本発明において、前記撮影順序表示部は、前記放射線検出装置の前記筐体に設置されていてもよい。
[7] 第1の本発明において、前記撮影順序表示部は、オペレータが携帯する携帯情報端末に設置されていてもよい。
[8] 第1の本発明において、前記放射線検出装置は、前記放射線を可視光に一旦変換するCsI(ヨウ化セシウム)を用いたシンチレータと、前記可視光を電気信号に変換する固体検出素子とを有してもよい。
[9] 第2の本発明に係る放射線画像撮影方法は、放射線源と、筐体と、該筐体内に収容され、少なくとも被写体を透過した前記放射線源からの放射線を放射線画像情報に変換する放射線検出器とを具備した放射線検出装置とを使用し、一連の放射線撮影を行う場合に、放射線撮影の撮影順序を設定する撮影順序設定ステップと、設定された撮影順序を表示する撮影順序表示ステップとを有することを特徴とする。
[10] 第2の本発明において、前記撮影順序設定ステップは、放射線撮影に先立って、予め前記放射線検出装置に対する撮影部位の投影面積を推定する投影面積推定ステップを有し、放射線撮影における前記投影面積が大から小に向かう順番で放射線撮影の順序を設定してもよい。
[11] 第2の本発明において、前記撮影順序設定ステップは、放射線撮影における管電圧、管電流、時間の少なくともいずれか1つが小から大に向かう順番で放射線撮影の順序を設定してもよい。
[12] 第2の本発明において、前記放射線検出装置は、前記放射線を可視光に一旦変換するCsI(ヨウ化セシウム)を用いたシンチレータと、前記可視光を電気信号に変換する固体検出素子とを有してもよい。
本発明に係る放射線画像撮影システムによれば、一連の放射線撮影を行う前に、残像現象(ブライトバーンやゴースト)の発生部位を避けて撮像することができる撮影順序を設定し、設定された撮影順序を表示することができる。オペレータは、表示された撮影順序に従って放射線撮影を行うことで、残像現象の発生部位を避けて撮像することが可能となる。その結果、S/N比やコントラストの低下を抑制することができ、しかも、放射線検出装置の設計の自由度を低下させることなく、コストの低廉化を図ることができる。
本実施の形態に係る放射線画像撮影システムを示す構成図である。 放射線検出装置の構成を示す縦断面図である。 放射線検出装置の回路構成を示す回路図である。 放射線検出装置の構成を示すブロック図である。 撮影順序に関し、コンソール、携帯情報端末、放射線検出装置及び表示装置の信号のやりとりを示すブロック図である。 図6Aは撮影部位を胸部側面とした場合の放射線撮影と、放射線検出装置の照射面に対する放射線の照射領域を示す説明図であり、図6Bは撮影部位を胸部正面とした場合の放射線撮影と、放射線検出装置の照射面に対する放射線の照射領域を示す説明図である。 図7A及び図7Bはメッセージの例を示す説明図であり、図7C及び図7Dは模式図の例を示す説明図である。 放射線画像撮影システムの処理動作の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る放射線画像撮影システムの実施の形態例を図1〜図8を参照しながら説明する。
本実施の形態に係る放射線画像撮影システム10は、図1に示すように、撮影条件に従った線量からなる放射線12を被写体(患者等)14に照射するための放射線源16と、被写体14を透過した放射線12を検出する放射線検出装置18と、放射線検出装置18によって検出された放射線12に基づく放射線画像を表示する表示装置20と、放射線源16、放射線検出装置18及び表示装置20を制御するコンソール22(制御部)と、放射線源16の撮影スイッチ等を有し、且つ、撮影作業を含む状態確認のためにオペレータが携帯する携帯情報端末24とを有する。コンソール22と、放射線源16と、放射線検出装置18と、携帯情報端末24と、表示装置20との間は、例えば無線通信による信号の送受信が行われる。なお、コンソール22には、病院内の放射線科において取り扱われる放射線画像やその他の情報を統括的に管理する放射線科情報システム(RIS26)が接続され、また、RIS26には、病院内の医事情報を統括的に管理する医事情報システム(HIS28)が接続される。なお、図1、図6A及び図6Bにおいて、被写体14を透過する放射線12を実線で示し、被写体14を透過しない放射線12を点線で示している。
放射線検出装置18は、図2に示すように、放射線源16からの放射線12を透過させる材料からなる筐体32と、該筐体32内に収容され、少なくとも被写体14を透過した放射線源16からの放射線12を放射線画像情報に変換する変換部35を有する放射線検出器36とを具備する。
筐体32は、該筐体32における放射線12の正面(照射面32a)を構成する略平面状の正面板38と、側面を構成する枠部材40と、背面を構成する略平面状の背面板42と、枠部材40の内側に取り付けられ、筐体32内の収容空間を、正面板38側の第1室44と、背面板42側の第2室46とに区画する略平面状の仕切り部材48とを有する。仕切り部材48の背面側には各種電子部品50が実装された1以上の回路基板52が取り付けられている。
筐体32のうち、正面板38、枠部材40及び仕切り部材48とで囲まれた第1室44内には、放射線検出器36が配置されている。この放射線検出器36は、支持板54を介して仕切り部材48に固定されている。
放射線検出器36は、正面側に設置された光電変換基板56と、背面側に設置されたシンチレータ58とからなる表面読取方式としてのISS(Irradiation Side Sampling)方式の変換部35を有する。シンチレータ58は、被写体14を透過した放射線12を一旦可視光に変換するGOS(GdS:Tb)又はCsI:Tl等を母体とする蛍光体からなる。光電変換基板56は、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor:図3参照。以後、TFT60と記す)のアレイと、アモルファスシリコン(a−Si)等の物質からなる固体検出素子62(図3参照:以下、固体検出素子を画素62ともいう)を用いて前記可視光を電気信号に変換する光電変換層64(図3参照)とを積層することにより構成される。すなわち、変換部35は、放射線−可視光変換部であるシンチレータ58と、可視光−電気信号変換部である光電変換基板56とを有する。
上述したISS方式の変換部35では、放射線12は、光電変換基板56を透過してシンチレータ58に至るので、光電変換基板56における放射線12の吸収は、極力回避しなければならない。
そこで、光電変換基板56は、放射線12の照射方向に沿って、例えば、図示しない絶縁性基板、TFT60及び光電変換層64を順に積層することにより形成される。シンチレータ58側に形成される光電変換層64は、該シンチレータ58から放出された電磁波(例えば、可視光)を吸収し、吸収した可視光に応じた電荷を発生する。具体的に、光電変換層64は、例えば、可視光を吸収して電荷を発生するa−Siや有機光電変換材料(OPC)等の光電変換膜を含み構成されることが好ましい。光電変換層64で発生した電荷を読み出すTFT60は、a−Si、非晶質酸化物、有機半導体材料、カーボンナノチューブ等からなる活性層を含み構成されることが好ましい。被写体14側に配置される絶縁性基板は、可撓性を有する合成樹脂、アラミド又はバイオナノファイバからなることが好ましい。これらの材料を用いることにより、低温プロセスで可撓性を有する光電変換基板56を形成することができると共に、光電変換基板56における放射線12の吸収を抑制することができる。
一方、シンチレータ58は、筐体32の背面側に配置された図示しない蒸着基板上に放射線12の入射方向に沿ってCsIの柱状結晶を形成することにより構成される。この場合、タリウムが添加されたヨウ化セシウム(CsI:Tl)の柱状結晶を形成すると共に、上述した光電変換層64のOPCとしてキナクリドンを用いれば、シンチレータ58での発光ピーク波長と、光電変換膜での光吸収ピーク波長との差を5nm以内にすることができ、この結果、光電変換層64で発生する電荷量を最大化することができる。なお、蒸着基板としては、耐熱性が高く、且つ、低コストの薄厚のアルミニウム(Al)基板を用いればよい。
なお、シンチレータ58の材料としては、CsI又はCsI:Tlに限定されることはなく、CsI:Na(ナトリウム賦活ヨウ化セシウム)、GOS(ガドリニウム・オキサイド・サルファ、GdS:Tb)等の材料を用いてもよいことは勿論である。また、本実施の形態では、放射線12の照射方向に沿って、シンチレータ58及び光電変換基板56が順に配置された裏面読取方式(PSS方式、PSS:Penetration Side Sampling)の変換部35を用いてもよい。さらに、本実施の形態では、変換部35として、放射線12をアモルファスセレン(a−Se)等の物質からなる複数の画素により電気信号に直接変換する直接変換型の変換部を用いてもよい。
そして、放射線検出器36は、被写体14を透過した放射線12を放射線画像情報に変換し、変換した放射線画像情報を電気信号としてコンソール22等に出力する。なお、放射線検出装置18内には、上述した回路基板52、放射線検出器36の他に、図3に示すように、バッテリ70、カセッテ制御部72及び送受信機74等を有する。バッテリ70は、放射線検出装置18の電源であって、放射線検出装置18内の放射線検出器36、カセッテ制御部72及び送受信機74に電力を供給する。カセッテ制御部72は、バッテリ70から供給される電力により放射線検出器36を駆動制御する。送受信機74は、放射線検出器36によって検出した放射線12の情報(放射線画像情報)を含む信号をコンソール22等との間で送受信する。
ここで、放射線検出装置18の回路構成について図3及び図4を参照しながら説明する。
図3に示すように、放射線検出装置18は、可視光を電気信号に変換するa−Si等の物質からなる各画素62が形成された光電変換層64を、行列状のTFT60のアレイの上に配置した構造を有する。この場合、各画素62では、可視光を電気信号に変換することにより発生した電荷が蓄積され、各行毎にTFT60を順次オンにすることにより前記電荷を画像信号として読み出すことができる。
各画素62に接続されるTFT60には、行方向と平行に延びるゲート線94と、列方向と平行に延びる信号線96とが接続される。各ゲート線94は、ライン走査駆動部98に接続され、各信号線96は、マルチプレクサ100に接続される。ゲート線94には、行方向に配列されたTFT60をオンオフ制御する制御信号Von、Voffがライン走査駆動部98から供給される。この場合、ライン走査駆動部98は、ゲート線94を切り替える複数のスイッチSW1と、スイッチSW1の1つを選択する選択信号を出力する第1アドレスデコーダ102とを備える。第1アドレスデコーダ102には、カセッテ制御部72からアドレス信号が供給される。
また、信号線96には、列方向に配列されたTFT60を介して各画素62に保持されている電荷が流出する。この電荷は、増幅器104によって増幅される。増幅器104には、サンプルホールド回路106を介してマルチプレクサ100が接続される。マルチプレクサ100は、信号線96を切り替える複数のスイッチSW2と、スイッチSW2の1つを選択する選択信号を出力する第2アドレスデコーダ108とを備える。第2アドレスデコーダ108には、カセッテ制御部72からアドレス信号が供給される。マルチプレクサ100には、A/D変換器110が接続され、A/D変換器110によってデジタル信号に変換された放射線画像情報がカセッテ制御部72に供給される。
従って、図3において、ライン走査駆動部98、マルチプレクサ100、増幅器104、サンプルホールド回路106及びA/D変換器110が電子部品50(図2参照)に含まれ、一方で、ゲート線94のうちライン走査駆動部98から光電変換層64に至る部分と、信号線96のうち光電変換層64から増幅器104に至る部分とが光電変換基板56(図2参照)に含まれる。
なお、スイッチング素子として機能するTFT60は、CMOS(Complementary Metal−Oxside Semiconductor)イメージセンサ等、他の撮像素子と組み合わせて実現してもよい。さらにまた、TFTで言うところのゲート信号に相当するシフトパルスにより電荷をシフトしながら転送するCCD(Charge−Coupled Device)イメージセンサに置き換えることも可能である。
放射線検出装置18のカセッテ制御部72は、図4に示すように、アドレス信号発生部112と、画像メモリ114と、カセッテIDメモリ116とを備える。
アドレス信号発生部112は、図3に示すライン走査駆動部98の第1アドレスデコーダ102及びマルチプレクサ100の第2アドレスデコーダ108に対してアドレス信号を供給する。画像メモリ114は、放射線検出器36によって検出された放射線画像情報を記憶する。カセッテIDメモリ116は、放射線検出装置18を特定するためのカセッテID情報を記憶する。
送受信機74は、カセッテIDメモリ116に記憶されたカセッテID情報及び画像メモリ114に記憶された放射線画像情報を無線通信により、コンソール22等に送信する。
さらに、放射線検出装置18の筐体32には、後述する放射線撮影の順序を示すメッセージや模式図が表示されるカセッテ表示部120(図1、図6A及び図6B参照)を有する。
そして、コンソール22は、図5に示すように、一連の放射線撮影を行う場合に、放射線撮影の撮影順序を設定する撮影順序設定部200と、撮影順序を示すメッセージを取得して放射線検出装置18等に出力するメッセージ取得部202と、撮影順序を示す模式図を取得して放射線検出装置18等に出力する模式図取得部204とを有する。ここで、一連の放射線撮影とは、正面撮影から側面撮影、あるいは側面撮影から正面撮影等を指し、基本的に1撮影オーダーで指定された撮影順に従った2回以上の放射線撮影をいう。従って、2人にまたがる放射線撮影は含まれない。
撮影順序設定部200は、一連の放射線撮影に先立って、予め放射線検出装置18に対する撮影部位の投影面積を推定する投影面積推定部206を有し、1回目の放射線撮影における投影面積が2回目の放射線撮影の投影面積以上となる順番で放射線撮影の順序を設定する。
投影面積は以下のようにして推定される。先ず、撮影部位毎の基準投影面積を例えばコンピュータグラフィックを使用して求めておく。例えば予め被写体14の標準的な外形形状(三次元画像情報)を設定しておく。放射線検出装置18の照射面32aをスクリーンとし、放射線源16をカメラ視点として、コンピュータグラフィック上で、照射面32aとカメラ視点間の距離を一定にして、透視変換を行って、各撮影部位毎のスクリーン座標を求め、得られたスクリーン座標から距離が一定の場合の基準投影面積を求め、撮影部位毎の基準投影面積を投影面積マップ情報208としてコンソール22のメモリ(図示せず)に記憶する。
そして、投影面積推定部206は、一連の放射線撮影に先立って、撮影条件の複数の撮影部位の情報に基づいて、各撮影部位に対応する基準投影面積をそれぞれ投影面積マップ情報208から読み出し、さらに、撮影条件に含まれる撮影部位毎のSID(source−image distance)の情報に基づいて、各基準投影面積を補正して、複数の撮影部位の投影面積をそれぞれ推定する。
ここで、放射線撮影の好ましい順序について、例えば撮影部位が胸部側面の放射線撮影(図6A参照)と、撮影部位が胸部正面の放射線撮影(図6B参照)を行う場合を想定して説明する。
先ず、放射線撮影は、撮影部位を放射線検出装置18の照射面32aの中央に位置させて行う。また、放射線検出装置18の照射面32aのうち、被写体14を透過した放射線12が照射された第1領域Zaの形状は、被写体14の外形形状を拡大した相似形となり、放射線12が被写体14を透過しないで照射された第2領域Zbの形状は、第1領域Zaを囲む枠状とされ、外側の輪郭形状は、被写体14の輪郭形状を拡大した相似形となる。胸部側面を放射線撮影する場合のように、被写体14の厚み(放射線検出装置18から放射線源16に向かう方向の厚み)が大きい場合、放射線12が被写体14を透過できる程度に管電圧を高めに設定することから、第2領域Zbにおいて、残像現象が生じている可能性が高い。残像現象としては、例えばCsI(ヨウ化セシウム)を用いたシンチレータを有する間接変換型の放射線検出装置であれば、高輝度燃焼(ブライトバーン)が挙げられ、また、例えばセレン(Se)を用いた直接変換型の放射線検出装置であれば、ゴーストが挙げられる。
従って、図6Aに示すように、胸部側面を放射線撮影した後に、図6Bに示すように、胸部正面を放射線撮影した場合、放射線検出装置18に対する胸部側面の投影面積は、胸部正面の投影面積よりも小さいことから、胸部側面を放射線撮影した際の第2領域Zb(放射線12が被写体14を透過しないで照射された領域:図6A参照)と、胸部正面を放射線撮影した際の第1領域Za(被写体14を透過した放射線12が照射された領域:図6B参照)とが一部重複することになり、胸部正面での放射線撮影は、胸部側面を放射線撮影した際に発生した残像現象の影響を受けることになる。
逆に、胸部正面を放射線撮影した後に、胸部側面を放射線撮影した場合は、胸部正面を放射線撮影した際の第2領域Zbと、胸部側面を放射線撮影した際の第1領域Zaとが重ならないことから、胸部側面での放射線撮影は、胸部正面を放射線撮影した際に発生した残像現象の影響を受けないことになる。
従って、撮影順序設定部200の投影面積推定部206では、上述したように、撮影条件のうちの例えば複数の撮影部位の情報とSID、並びに投影面積マップ情報208に基づいて、放射線検出装置18の照射面32aに対する各撮影部位の投影面積を推定し、撮影順序設定部200は、1回目の放射線撮影における投影面積が2回目の放射線撮影の投影面積以上となる順番で放射線撮影の順序を設定する。そして、図5に示すように、1回目の放射線撮影として設定された撮影部位の情報を順序テーブル210の第1レコード目に格納し、2回目の放射線撮影として設定された撮影部位の情報を順序テーブル210の第2レコード目に格納する。管電圧も考慮した場合、上述の撮影順序の設定は、1回目の放射線撮影における投影面積が2回目の放射線撮影の投影面積以上であって、且つ、1回目の放射線撮影における管電圧が2回目の放射線撮影の管電圧以下となる順番で放射線撮影の順序を設定していることとなる。もちろん、管電圧を考慮せずに、投影面積の大小だけで撮影順序を設定してもよい。
メッセージ取得部202は、各種撮影部位に対応したメッセージMS(撮影部位の名称:「胸部正面」、「胸部側面」等のテキストデータ)が格納されたメッセージテーブル212を使用する。そして、1回目の放射線撮影に先立って、順序テーブル210の第1レコード目に格納された撮影部位に対応するメッセージMSをメッセージテーブル212から読み出して、放射線検出装置18、携帯情報端末24、表示装置20に出力する。また、1回目の放射線撮影が終わった後、順序テーブル210の第2レコード目に格納された撮影部位に対応するメッセージMSをメッセージテーブル212から読み出して、放射線検出装置18、携帯情報端末24、表示装置20に出力する。
放射線検出装置18のカセッテ制御部72は、メッセージ取得部202からのメッセージMSを受け取り、カセッテ表示部120に出力する。カセッテ表示部120は、受け取ったメッセージMSを表示する。同様に、携帯情報端末24の端末制御部214は、メッセージ取得部202からのメッセージMSを受け取り、端末表示部216に出力する。端末表示部216は、受け取ったメッセージMSを表示する。また、表示装置20は、メッセージ取得部202からのメッセージMSを受け取って表示画面に表示する。図7Aに胸部側面の撮影を示すメッセージMSの例を示し、図7Bに胸部正面の撮影を示すメッセージMSの例を示す。
一方、模式図取得部204は、各種撮影部位に対応した模式図データMD(「胸部正面」、「胸部側面」等の簡略された画像データ)が格納された模式図テーブル218を使用する。そして、1回目の放射線撮影に先立って、順序テーブル210の第1レコード目に格納された撮影部位に対応する模式図データMDを模式図テーブル218から読み出して、放射線検出装置18、携帯情報端末24、表示装置20に出力する。また、1回目の放射線撮影が終わった後、順序テーブル210の第2レコード目に格納された撮影部位に対応する模式図データMDを模式図テーブル218から読み出して、放射線検出装置18、携帯情報端末24、表示装置20に出力する。
放射線検出装置18のカセッテ制御部72は、模式図取得部204からの模式図データMDを受け取り、カセッテ表示部120に出力する。カセッテ表示部120は、受け取った模式図データMDを表示する。同様に、携帯情報端末24の端末制御部214は、模式図取得部204からの模式図データMDを受け取り、端末表示部216に出力する。端末表示部216は、受け取った模式図データMDを表示する。また、表示装置20は、模式図取得部204からの模式図データMDを受け取って表示画面に表示する。
模式図としては、例えば図7C及び図7Dに示すように、放射線源を象徴する図220(円形)と、放射線検出装置18を象徴する図222と被写体14を象徴する図224とこれらの図220、222及び224の位置関係が図示された画像が挙げられる。撮影部位が胸部側面であれば、図7Cに示すように、放射線検出装置18を象徴する図222の1つの辺(照射面32aを示す辺)に被写体(例えば胸部)を象徴する図224の側面が接触した画像を例示でき、撮影部位が胸部正面であれば、図7Dに示すように、放射線検出装置18を象徴する図222の1つの辺に胸部を象徴する図224の正面が接触した画像を例示できる。もちろん、放射線12を象徴する図226を含めてもよい。通常は、メッセージMSの表示だけで十分あるが、模式図を表示させることで、どの撮影部位を放射線撮影するかが一目で判別することができ、撮影順序の間違いを防止することができる。特に、外国人のオペレータがメッセージ(例えば日本語)を把握できない場合等に有効である。
本実施の形態に係る放射線画像撮影システム10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作について図8を参照しながら説明する。
先ず、図8のステップS1において、オペレータはコンソール22を用いて被写体14の情報、撮影条件等を設定する。撮影条件としては、例えば複数の撮影部位の情報、撮影部位毎の管電圧等である。設定された被写体14の情報、撮影条件等は、オペレータが所持する携帯情報端末24に送信され、その端末表示部216(図5参照)に表示される。この場合、オペレータは、端末表示部216に表示された被写体14の情報、撮影条件等を確認して、所望の撮影準備を行うことができる。
ステップS2において、投影面積推定部206は、撮影条件のうちの複数の撮影部位の情報とSID、並びに投影面積マップ情報208に基づいて、放射線検出装置18の照射面32aに対する各撮影部位の投影面積を推定する。この推定方法については上述したので、ここではその重複説明を省略する。
ステップS3において、撮影順序設定部200は、推定された撮影部位毎の投影面積に基づいて、撮影順序を設定する。例えば放射線撮影を2回行うのであれば、1回目の放射線撮影における投影面積が2回目の放射線撮影の投影面積以上となる順番で放射線撮影の順序を設定する。そして、1回目の放射線撮影として設定された撮影部位の情報を順序テーブル210の第1レコード目に格納し、2回目の放射線撮影として設定された撮影部位の情報を順序テーブル210の第2レコード目に格納する。例えばステップS1において、胸部正面と胸部側面とを放射線撮影することが設定された場合、このステップS3において、順序テーブル210の第1レコード目には胸部正面の情報が格納され、第2レコード目には胸部側面の情報が格納される。
ステップS4において、放射線撮影の回数を計数するカウンタiの値を初期値「1」にする。
ステップS5において、メッセージ取得部202及び模式図取得部204は、カウンタiの値が示す回数(以下、i回目と記す)の放射線撮影に係る撮影部位を撮影することを示すメッセージMS及び模式図データMDを取得して、放射線検出装置18、携帯情報端末24、表示装置20に出力する。具体的には、メッセージ取得部202は、順序テーブル210のカウンタiの値が示すレコード目(以下、iレコード目と記す)に格納された撮影部位に対応するメッセージMS(当該撮影部位を撮影することを示すメッセージ)をメッセージテーブル212から読み出して、放射線検出装置18、携帯情報端末24、表示装置20に出力する。また、模式図取得部204は、順序テーブル210のiレコード目に格納された撮影部位に対応する模式図データMD(当該撮影部位を撮影することを示す模式図データ)を模式図テーブル218から読み出して、放射線検出装置18、携帯情報端末24、表示装置20に出力する。
ステップS6において、放射線検出装置18のカセッテ表示部120、携帯情報端末24の端末表示部216及び表示装置20は、供給されたメッセージMS及び模式図データMDを表示する。メッセージMSのみ、あるいは模式図データMDのみを表示してもよい。
ステップS7において、オペレータは、放射線検出装置18のカセッテ表示部120、携帯情報端末24の端末表示部216あるいは表示装置20に表示されたメッセージMS及び模式図を確認して、メッセージMS及び模式図が示す撮影部位を放射線撮影することができるように、被写体14を放射線検出装置18に対して位置決めする。
ステップS8において、オペレータによる撮影スイッチの操作に基づいて、コンソール22は、放射線源16、放射線検出装置18等を制御して、i番目の放射線撮影を実施する。
ステップS9において、カウンタiの値を+1更新する。
ステップS10において、全ての放射線撮影が終了したか否かを判別する。この判別は、カウンタiの値が撮影条件に設定された撮影回数よりも大きいかどうかで行われる。
全ての放射線撮影が終了していなければ、ステップS5に戻り、該ステップS5以降の処理を繰り返す。そして、全ての放射線撮影が終了した段階で、この放射線画像撮影システムでの処理が終了する。
すなわち、例えばステップS1において、胸部正面と胸部側面とを放射線撮影することが設定された場合、1回目の放射線撮影に先立って、ステップS6において、胸部正面を撮影することを示すメッセージMSと模式図がカセッテ表示部120、端末表示部216及び表示装置20の表示画面に表示されることから、オペレータはステップS7において、放射線検出装置18の照射面32aに胸部正面を対向させて被写体14を位置決めし、ステップS8において、1回目の放射線撮影を実施する。その後、2回目の放射線撮影に先立って、ステップS6において、胸部側面を撮影することを示すメッセージMSと模式図がカセッテ表示部120、端末表示部216及び表示装置20の表示画面に表示されることから、オペレータはステップS7において、放射線検出装置18の照射面32aに胸部側面を対向させて被写体14を位置決めし、ステップS8において、2回目の放射線撮影を実施する。これによって、1回目の放射線撮影にて発生した残像現象の影響を受けることなく、2回目の放射線撮影を行うことが可能となる。
このように、本実施の形態に係る放射線画像撮影システム10は、放射線撮影の撮影順序を設定する撮影順序設定部200と、設定された撮影順序を表示する撮影順序表示部(カセッテ表示部120、端末表示部216、表示装置20)とを有するので、一連の放射線撮影を行う前に、残像現象の発生部位を避けて撮像することができる撮影順序を設定し、設定された撮影順序を表示することができる。オペレータは、表示された撮影順序に従って放射線撮影を行うことで、残像現象の発生部位を避けて撮像することが可能となる。その結果、S/N比やコントラストの低下を抑制することができ、しかも、放射線検出装置18の設計の自由度を低下させることなく、コストの低廉化を図ることができる。
また、撮影順序設定部200は、放射線撮影に先立って、投影面積推定部206によって、予め放射線検出装置18に対する撮影部位の投影面積を推定し、1回目の放射線撮影における投影面積が2回目の放射線撮影の投影面積以上となる順番で放射線撮影の順序を設定するため、確実に残像現象の発生部位を避けて撮像することができる撮影順序を設定することができる。また、管電圧を考慮して、1回目の放射線撮影における投影面積が2回目の放射線撮影の投影面積以上であって、且つ、1回目の放射線撮影における管電圧が2回目の放射線撮影の管電圧以下となる順番で放射線撮影の順序を設定することで、より確実に残像現象の発生部位を避けて撮像することができる撮影順序を設定することができる。
上述の例では、主に放射線撮影を2回行う場合について説明したが、その他、放射線撮影を3回以上行う場合にも適用させることができる。この場合、1回目の放射線撮影における投影面積が最も大きく、放射線撮影の回数が増加するに従って、投影面積が小さくなる順番で撮影順序を設定すればよい。
なお、本発明に係る放射線画像撮影システム及び放射線画像撮影方法は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
例えば撮影部位毎に変える撮影条件としては以下の場合がある。
(a) 撮影部位毎に管電圧のみを変える。
(b) 撮影部位毎に管電流のみを変える。
(c) 撮影部位毎に時間のみを変える。
(d) 撮影部位毎に管電圧、管電流、時間のいずれか2つを変える。
(e) 撮影部位毎に管電圧、管電流、時間の全てを変える。
もちろん、同じ撮影部位に対して複数回にわたって撮影条件を変えて放射線撮影を行う場合がある。このような場合でも上述した(a)〜(e)の場合があり得る。
例えば胸部正面と胸部側面の撮影のみに限らず、同じ胸部正面の撮影でも撮影条件を変えて複数枚撮影する場合がある。
撮影条件を変えて放射線撮影を行う場合において、例えば被写体が僅かに動いてしまうと、残像現象が発生した部分に、被写体を透過した放射線が照射される場合もあり得るため(そもそも被写体が動くことも想定して、被写体を透過しない放射線の照射領域が設定されている)、残像現象による影響が少ない順序で放射線撮影を行うことが好ましい。そこで、撮影順序設定部200は、放射線撮影における管電圧、管電流、時間の少なくともいずれか1つが小から大に向かう順番で放射線撮影の順序を設定する。
これにより、投影面積に基づいて撮影順序を設定する場合と同様に、残像現象の影響をほとんど受けることなく、連続して放射線撮影を行うことができる。例えば管電圧が大きいほど、放射線検出器36により多くの放射線12が到達し、残像現象が発生しやすいため、撮影順序設定部200は、放射線撮影における管電圧が小から大に向かう順番で、放射線撮影の順序を設定することが好ましい。

Claims (7)

  1. 放射線源(16)と、
    筐体(32)と、該筐体(32)内に収容され、少なくとも被写体(14)を透過した前記放射線源(16)からの放射線(12)を放射線画像情報に変換する放射線検出器(36)とを具備した放射線検出装置(18)と、
    一連の放射線撮影を行う場合に、放射線撮影の撮影順序を設定する撮影順序設定部(200)と、
    設定された撮影順序を表示する撮影順序表示部(20、120、216)とを有し、
    前記撮影順序設定部(200)は、
    放射線撮影に先立って、予め前記放射線検出装置(18)に対する撮影部位の投影面積を推定する投影面積推定部(206)を有し、
    放射線撮影における前記投影面積が大から小に向かう順番で放射線撮影の順序を設定することを特徴とする放射線画像撮影システム。
  2. 請求項1記載の放射線画像撮影システムにおいて、
    前記撮影順序表示部(20)は、
    少なくとも前記放射線源(16)と前記放射線検出装置(18)を制御する制御部(22)に接続されていることを特徴とする放射線画像撮影システム。
  3. 請求項1記載の放射線画像撮影システムにおいて、
    前記撮影順序表示部(120)は、
    前記放射線検出装置(18)の前記筐体(32)に設置されていることを特徴とする放射線画像撮影システム。
  4. 請求項1記載の放射線画像撮影システムにおいて、
    前記撮影順序表示部(216)は、
    オペレータが携帯する携帯情報端末(24)に設置されていることを特徴とする放射線画像撮影システム。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の放射線画像撮影システムにおいて、
    前記放射線検出装置(18)は、
    前記放射線(12)を可視光に一旦変換するCsI(ヨウ化セシウム)を用いたシンチレータ(58)と、
    前記可視光を電気信号に変換する固体検出素子(62)とを有することを特徴とする放射線画像撮影システム。
  6. 放射線源(16)と、
    筐体(32)と、該筐体(32)内に収容され、少なくとも被写体(14)を透過した前記放射線源(16)からの放射線(12)を放射線画像情報に変換する放射線検出器(36)とを具備した放射線検出装置(18)とを使用し、
    一連の放射線撮影を行う場合に、放射線撮影の撮影順序を設定する撮影順序設定ステップと、
    設定された撮影順序を表示する撮影順序表示ステップとを有し、
    前記撮影順序設定ステップは、
    放射線撮影に先立って、予め前記放射線検出装置(18)に対する撮影部位の投影面積を推定する投影面積推定ステップを有し、
    放射線撮影における前記投影面積が大から小に向かう順番で放射線撮影の順序を設定することを特徴とする放射線画像撮影方法。
  7. 請求項記載の放射線画像撮影方法において、
    前記放射線検出装置(18)は、
    前記放射線(12)を可視光に一旦変換するCsI(ヨウ化セシウム)を用いたシンチレータ(58)と、
    前記可視光を電気信号に変換する固体検出素子(62)とを有することを特徴とする放射線画像撮影方法。
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