JP2014179356A - 放射線画像検出装置、および放射線撮影装置 - Google Patents

放射線画像検出装置、および放射線撮影装置 Download PDF

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Abstract

【課題】CMOSイメージセンサの大面積化に伴う垂直走査回路からの垂直走査信号の伝達遅延、減衰を抑える。
【解決手段】電子カセッテ14のX線検出器40を構成するCMOSイメージセンサ41は、複数の画素61がマトリクス状に配列されてなる撮像領域62、および該撮像領域62の垂直走査方向(Y方向)に沿う二辺のうちの一方の側に配置され、画素61に対して行単位で垂直走査信号を発する垂直走査回路63で構成される複数の長方形状ブロック42を行方向に連ねてなる。CMOSイメージセンサ41は、ブロック42の幅分X方向にステッパを順次移動させながら複数回露光を行うことで作製される。画素ピッチDpaに対する垂直走査回路63の占有割合Dv/Dpaは0.5(50%)以下である。
【選択図】図6

Description

本発明は、放射線検出器に大判のCMOSイメージセンサを用いた放射線画像検出装置、および放射線撮影装置に関する。
最近、放射線撮影、例えばX線撮影の分野において、X線フイルムやイメージングプレート(IP)に代わり、フラットパネルディテクタ(FPD;flat panel detector)を検出器として用いたX線画像検出装置が普及している。FPDには、X線の入射量に応じた信号電荷を蓄積する画素がマトリックス状に配列されている。FPDは、画素毎に信号電荷を蓄積し、蓄積した信号電荷を信号処理回路で電圧信号に変換することで、被検体の画像情報を表すX線画像を検出し、これをデジタルな画像データとして出力する。
FPDを直方体形状の筐体に内蔵した電子カセッテ(可搬型のX線画像検出装置)も実用化されている。電子カセッテは、フイルムカセッテやIPカセッテ、CRカセッテ用の既存の撮影台や専用の撮影台に取り付けて使用される他、据え置き型では撮影困難な部位を撮影するためにベッド上に置いたり被検体自身に持たせたりして使用される。また、自宅療養中の高齢者や、事故、災害等による急病人を撮影するため、撮影台の設備がない病院外に持ち出して使用されることもある。
FPDには、アモルファスシリコンをベースとしたTFT型と単結晶シリコンをベースとしたCMOS型がある。CMOS型は単結晶シリコンベースであるため電子の移動度が高く、このためTFT型と比べて高速駆動が可能でフレームレートを高くすることができるとともに高感度化が容易であり、特に動画撮影に好適である。またCMOS型はトランジスタのオン抵抗が小さいので、オン抵抗が大きくTFTを大型化せざるを得ないTFT型と比べて画素開口率を大きくとることができ、画像の高精細化の点でも有利である。
特許文献1には、8インチシリコンウエハから一枚取りでCMOSイメージセンサを作製し、これを複数枚繋ぎ合わせて(タイリングして)大面積化を図ったX線画像検出装置が記載されている。CMOSイメージセンサは、垂直、水平シフトレジスタ(垂直、水平走査回路)を有効画素領域(撮像領域)内に設けた構成である。
特開平2002−090462号公報
上記のようにCMOS型のFPDは多くの利点を有しているが、CMOSイメージセンサはシリコンウエハに撮像領域とともに垂直走査回路も作り込むため、撮像領域が形成される基板とは別に比較的大出力の垂直走査回路が設けられるTFT型と比べて垂直走査回路のパワーが弱く、ある行の画素から撮像信号を読み出すための行選択線に印加する垂直走査信号の伝達遅延、減衰が起こり易いという問題がある。行選択線の配線長が長ければ長い程、垂直走査信号の伝達遅延、減衰は顕著となる。
特許文献1では、8インチシリコンウエハから一枚取りしたCMOSイメージセンサの垂直走査を一つの垂直走査回路で賄っているので、無視できない垂直走査信号の伝達遅延、減衰が起こる可能性が高いことは明白である。それにも関わらず特許文献1では垂直走査信号の伝達遅延、減衰を防止する施策を講じていない。また、特許文献1のCMOSイメージセンサの作り方でCMOSイメージセンサの大面積化を図るため、単純にシリコンウエハをより大きいサイズにしてそこから取り出すCMOSイメージセンサの面積を大きくすると、さらに垂直走査信号の伝達遅延、ノイズの重畳が起こる可能性が高まり、CMOSイメージセンサの大面積化の妨げともなる。
本発明は上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、CMOSイメージセンサの大面積化に伴う垂直走査回路からの垂直走査信号の伝達遅延、減衰を抑えることにある。
上記目的を達成するために、本発明の放射線画像検出装置は、一枚のシリコンウエハから作製されるCMOSイメージセンサであり、複数の画素がマトリクス状に配列されてなる撮像領域と、該撮像領域の垂直走査方向に沿う二辺のうちの一方の側に配置され、画素に対して行単位で垂直走査信号を発する垂直走査回路とで構成される複数の長方形状ブロックを行方向に連ねてなるCMOSイメージセンサと、前記CMOSイメージセンサの全面と対面するように配置され、放射線源から照射された放射線を可視光に変換して前記撮像領域に入射させるシンチレータとを備えることを特徴とする。なお、長方形状ブロックは、その長辺がCMOSイメージセンサの画素の列(Y方向)に平行となるよう設けられる。
画素ピッチをDpa、垂直走査回路の幅をDvとしたとき、画素ピッチDpaに対する垂直走査回路の占有割合Dv/Dpa≦0.5を満たすことが好ましい。
前記CMOSイメージセンサは、前記ブロックの幅分行方向にステッパを順次移動させながら複数回露光を行うことで作製される。
前記CMOSイメージセンサは、画素から出力された撮像信号を保持し、ノイズ除去を行う相関二重サンプリング回路と、撮像信号を出力する画素列を選択するための列選択トランジスタと、前記列選択トランジスタに水平走査信号を出力する水平走査回路とからなる回路部、および撮像信号を所定の増幅率で増幅し、A/D変換して外部に出力する出力回路を有し、前記回路部および前記出力回路は前記複数の長方形状ブロックに共通して設けられている。あるいは、前記回路部および前記出力回路は前記複数の長方形状ブロック毎に個別に設けられていてもよい。
前記CMOSイメージセンサおよび前記シンチレータが可搬型の筐体に収納された電子カセッテであることが好ましい。
また、本発明の放射線撮影装置は、一枚のシリコンウエハから作製されるCMOSイメージセンサであり、複数の画素がマトリクス状に配列されてなる撮像領域と、該撮像領域の垂直走査方向に沿う二辺のうちの一方の側に配置され、画素に対して行単位で垂直走査信号を発する垂直走査回路とで構成される複数の長方形状ブロックを行方向に連ねてなるCMOSイメージセンサ、並びに前記CMOSイメージセンサの全面と対面するように配置され、放射線源から照射された放射線を可視光に変換して前記撮像領域に入射させるシンチレータを有する放射線画像検出装置と、前記放射線画像検出装置の動作を統括的に制御する撮影制御装置とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、一枚のシリコンウエハから作製されるCMOSイメージセンサを撮像領域と垂直走査回路からなる複数の長方形状ブロックから構成するので、CMOSイメージセンサの大面積化に伴う垂直走査回路からの垂直走査信号の伝達遅延、減衰を抑えることができる。
X線撮影システムの構成を示す概略図である。 電子カセッテの構成を示す斜視図である。 電子カセッテの構成を示す断面図である。 X線検出器の構成を示す分解斜視図である。 CMOSイメージセンサとシリコンウエハを示す図である。 CMOSイメージセンサの部分拡大平面図である。 CMOSイメージセンサの電気的構成を示すブロック図である。 X線撮影システムの電気的構成を示すブロック図である。 CMOSイメージセンサの別の実施形態を示すブロック図である。
図1において、X線撮影システム2は、病院の撮影室に設置される撮影装置10、および撮影室の隣の小部屋等に設置される撮影制御装置11、コンソール12(ともに図8参照)からなり、臥位と立位の両方の撮影が可能である。
撮影装置10は、X線源13、および電子カセッテ14を有する。X線源13は、撮影制御装置11に有線接続され、撮影制御装置11から電力が供給される。X線源13は立位、臥位撮影に兼用され、ドライバ81(高電圧発生器、図8参照)からの高電圧によりX線を発生するX線管15、およびX線管15が発生したX線の照射野を矩形状に規制する照射野限定器(コリメータ)16を有する。
X線管15は、熱電子を放出するフィラメントからなる陰極と、陰極から放出された熱電子が衝突してX線を放射する陽極(ターゲット)とからなる。ターゲットは円板形状をしており、回転により円周軌道上で焦点が移動して、熱電子が衝突する焦点の発熱が分散する回転陽極である。照射野限定器16は、X線を遮蔽する複数枚の鉛板を井桁状に配置し、X線を透過させる照射開口が中央に形成されたものであり、鉛板の位置を移動することで照射開口の大きさを変化させて、照射野を限定する。
X線源13は、鉛直軸および水平軸回りに所定角度回動可能なアーム(図示せず)を介して、鉛直軸方向に伸縮する支柱17の下端に取り付けられている。X線源13は、アームおよび支柱17によって、水平面および鉛直軸方向の所望の位置に移動させることができる。
電子カセッテ14は、X線源13から照射されて被検体を透過したX線を受けてX線画像を出力する。電子カセッテ14は、略矩形状で偏平な形状を有し、平面サイズはフイルムカセッテやIPカセッテ、CRカセッテと略同様の大きさ(国際規格ISO4090:2001に準拠した大きさ)である。
電子カセッテ14は、筐体50(図2および図3参照)のサイズがフイルムカセッテやIPカセッテ、CRカセッテと略同様の大きさであるため、フイルムカセッテやIPカセッテ、CRカセッテ用の既存の撮影台にも取り付け可能である。電子カセッテ14は撮影室一部屋に複数台、例えば立位撮影台18a、臥位撮影台18b用に二台配備される。電子カセッテ14は、立位撮影台18aや臥位撮影台18bにセットするのではなく、被検体が仰臥するベッド上に置いたり被検体自身に持たせたりして単体で使用することも可能である。
電子カセッテ14は、撮像領域62(図4等参照)がX線源13と対向する姿勢で保持されるよう、立位撮影台18a、臥位撮影台18bの各ホルダ19a、19bに着脱自在にセットされる。X線源13は、撮影室の天井に敷設されたレール等からなる移動機構(図示せず)により支柱17毎撮影室内の所定範囲を移動可能であり、立位撮影台18aおよび臥位撮影台18bで共用される。
図2において、電子カセッテ14にはアンテナ30、およびバッテリ31が内蔵されており、撮影制御装置11との無線通信が可能である。バッテリ31は、電子カセッテ14の各部を動作させるための電力を供給する。バッテリ31は、薄型の電子カセッテ14内に収まるよう比較的小型のものが使用される。バッテリ31は、電子カセッテ14の一側面に設けられた蓋32を開けて外部に取り出すことができ、電子カセッテ14から外部に取り出して専用のクレードルにセットして充電することが可能である。アンテナ30は、無線通信のための電波を撮影制御装置11との間で送受信する。
電子カセッテ14には、アンテナ30に加えてソケット33が設けられている。ソケット33は、蓋32と反対側の電子カセッテ14の一側面に配置されている。ソケット33は撮影制御装置11と有線接続するために設けられており、ソケット33には撮影制御装置11に繋がれた複合ケーブル34のコネクタ35が差し込まれる。複合ケーブル34は、バッテリ31の残量不足等で電子カセッテ14と撮影制御装置11との無線通信が不可能になった場合に使用される。ソケット33にコネクタ35を挿して複合ケーブル34を使用した場合、撮影制御装置11との有線通信が可能になるとともに撮影制御装置11から電子カセッテ14に給電することが可能となる。
図3および図4に示すように、電子カセッテ14はX線検出器40を内蔵している。X線検出器40はCMOSイメージセンサ41を有する。CMOSイメージセンサ41は正方形状をしており、同形、同サイズの複数個(本例では十個)の長方形状ブロック42で構成される。ブロック42は、その長辺がCMOSイメージセンサ41の画素61(図6等参照)の列に平行となるよう設けられている。
CMOSイメージセンサ41上には、X線を可視光に変換するシンチレータ(蛍光体)43が設けられている。X線検出器40はシンチレータ43によって変換された可視光をCMOSイメージセンサ41の画素61で光電変換する間接変換型である。シンチレータ43は、CsI(ヨウ化セシウム)やGOS(ガドリウムオキシサルファイド)からなり、CMOSイメージセンサ41の撮像領域62の全面と対面するように配置されている。
筐体50は、CMOSイメージセンサ41およびシンチレータ43からなるX線検出器40を、X線を照射する前側から覆う前カバー51と、反対側の背面から覆う背面カバー52とからなる。各カバー51、52は導電性樹脂からなる。前カバー51には矩形状の開口が形成されており、開口には透過板53が取り付けられている。透過板53は、軽量で剛性が高く、かつX線透過性が高いカーボン材料で形成されている。各カバー51、52、および透過板53は、電子カセッテ14への電磁ノイズの侵入、および電子カセッテ14から外部への電磁ノイズの放射を防止する電磁シールドとして機能する。
X線検出器40の背面側には、ベース板54、および複数の回路基板55が順に配置される。ベース板54は例えばステンレス製であり、前側にCMOSイメージセンサ41が、背面側に回路基板55がそれぞれ取り付けられる。回路基板55には、画素61から読み出された撮像信号をデジタルデータに変換して出力する出力回路72(図7参照)や、出力回路72、および画素61を駆動して撮像信号を読み出させる走査回路の動作を制御する制御回路等を備えた信号処理部86(図8参照)を構成する回路素子が形成されている。回路基板55は、図示しないフレキシブルケーブル等でCMOSイメージセンサ41と接続される。
図5に示すように、CMOSイメージセンサ41は、CMOSプロセスにより一枚のφ300mmの12インチシリコンウエハ(8インチでも可)60から作製される。一つのブロック42の幅はステッパ(露光装置)で一回に露光可能な幅と同一である。CMOSイメージセンサ41は、ブロック42の幅分X方向にステッパを順次移動させながら複数回露光を行うことで作製される。
ブロック42の部分拡大平面図である図6に詳しく示すように、各ブロック42は光の入射量に応じた信号電荷を蓄積する複数の画素61を配列してなる撮像領域62を備えている。複数の画素61は、所定のピッチで二次元(XY平面上)にn行×m列(例えばn、m=100)のマトリクス状に配列されている。
各ブロック42の撮像領域62の脇(垂直走査方向(Y方向)に沿う二辺のうちの一方の側)には、ブロック42毎の撮像信号の読み出し動作を担う垂直走査回路63が形成されている。一つのブロック42は撮像領域62とその脇の垂直走査回路63のペアからなる。また、各ブロック42の下には、垂直走査回路63と直交するX方向に、相関二重サンプリング(CDS)回路70、列選択トランジスタ71、および水平走査回路73(ともに図7参照)を含む回路部64が形成されている。ブロック42毎に設けられる垂直走査回路63とは異なり、回路部64は各ブロック42で共通である。
各ブロック42の垂直走査回路63の隣の画素61bは、垂直走査回路63を形成するために、垂直走査回路63と隣り合わせていない画素61aの幅Dpa(言い換えれば画素61のピッチ)よりも若干幅Dpbが狭く形成されている。このため、画素61aは正方形状であるが画素61bは矩形状となっている。
各幅寸法は、例えば画素61aの幅Dpa=160μmであった場合、画素61bの幅Dpb=140μm、垂直走査回路63の幅Dv=20μmである。画素61のピッチを狭めれば画素数を多くすることができて高解像度化が可能であるが、垂直走査回路63の幅に対して画素61bの幅がさらに狭まる結果となるため、シンチレータ43からの可視光に対する画素61bの感度を十分確保するためには、画素ピッチDpaに対する垂直走査回路63の占有割合Dv/Dpaが0.5(50%)以下であることが好ましい。CMOSイメージセンサ41はTFT型に比して高感度化が容易であり、垂直走査回路63のために画素61aよりも光電変換部の面積(受光面積)が減少する画素61bにおいても感度補正を行うことで十分な感度を確保することが可能である。そして、垂直走査回路63は例示した20μmまで微細化が可能であるため、Dpa≧40μmであればよい。
図7において、画素61は、フォトダイオードD1、増幅用トランジスタM1、画素選択用トランジスタM2、およびリセット用トランジスタM3を有する。フォトダイオードD1は、光電変換によって、入射光量に応じた信号電荷を生成するとともに、これを蓄積する。フォトダイオードD1に蓄積された信号電荷は、増幅用トランジスタM1によって撮像信号として増幅され、画素選択用トランジスタM2によって、所定のタイミングで画素61外に出力される。また、フォトダイオードD1に蓄積された信号電荷は、所定のタイミングでリセット用トランジスタM3を介してドレインに排出される。画素選択用トランジスタM2、およびリセット用トランジスタM3はNチャンネルトランジスタであり、ゲートにHighレベル“1”が印加されるとオン、Lowレベル“0”が印加されるとオフとなる。
各ブロック42の撮像領域62には、垂直走査回路63から水平方向(X方向)に行選択線L1および行リセット線L2が配線されているとともに、CDS回路70から垂直方向(Y方向)に列信号線L3が配線されている。行選択線L1は、画素選択用トランジスタM2のゲートに接続されており、行リセット線L2は、リセット用トランジスタM3のゲートに接続されている。また、列信号線L3は、画素選択用トランジスタM2のソースに接続され、CDS回路70を介して、対応する列の列選択トランジスタ71に接続されている。
CDS回路70は、垂直走査回路63によって選択された行選択線L1に接続された画素61の撮像信号を、図示しないタイミングジェネレータ(TG)から入力されるクロック信号に基づいて保持し、ノイズ除去を行う。水平走査回路73は、TGから入力されるクロック信号に基づいて水平走査信号を発生し、列選択トランジスタ71のオン、オフ制御を行う。
列選択トランジスタ71は、出力回路72に接続された出力バスライン74とCDS回路70との間に設けられており、水平走査信号に応じて、出力バスライン74に撮像信号を転送させる画素を選択する。出力回路72は、CDS回路70から出力バスライン74に順に転送される撮像信号を増幅し、A/D変換して出力する。
垂直走査回路63は、垂直走査用シフトレジスタとリセット用シフトレジスタを備えている。垂直走査用シフトレジスタは、TGから入力されるクロック信号に基づいて、垂直走査信号を発生し、行選択線L1を一行ずつ選択して、撮像信号を列信号線L3に出力させる画素61の行を変更する。リセット用シフトレジスタは、行リセット線L2を一行ずつ選択して、信号電荷をリセット用トランジスタM3経由でドレインに排出する画素61の行を変更する。
各ブロック42の垂直走査回路63は、ある行の画素61に対して同時に垂直走査信号またはリセット信号を出力する。従って、ブロック42に関係なく各ブロック42を跨がる同じ行の画素61から撮像信号が同時に出力され、リセットも同時に行われる。
図8において、撮影制御装置11のX線源制御部80は、ドライバ81を介してX線源13が照射するX線のエネルギースペクトルを決める管電圧、単位時間当たりの照射量を決める管電流、およびX線の照射時間を制御し、指定された撮影条件および動作タイミングにてX線管18を動作させる。管電圧、管電流、照射時間といった撮影条件は、撮影制御装置11の操作パネルを通じて放射線技師により設定される。ドライバ81は、トランスによって入力電圧を昇圧して高圧の管電圧を発生し、高電圧ケーブルを通じてX線源13に駆動電力を供給する。
カセッテ制御部82は、電子カセッテ14の各部の動作を統括的に制御する。カセッテ制御部82は、ドライバ83を介してCMOSイメージセンサ41の動作を制御し、指定された動作タイミングにてこれらを動作させる。カセッテ制御部82は、放射線技師によって照射スイッチ84が操作され、X線源13に照射を開始させるための照射開始信号が発せられたときに、X線源制御部80と協働してX線源13と電子カセッテ11の同期制御を行う。
照射開始信号を受けた場合、X線源制御部80は、ドライバ81によるX線源13への電力供給を開始するとともに、タイマを作動させてX線の照射時間の計測を開始する。そして、撮影条件で設定された照射時間が経過すると、X線の照射を停止させる。同様に、カセッテ制御部82は、照射開始信号を受けてドライバ83を介してCMOSイメージセンサ41に信号電荷の蓄積動作を開始させ、撮影条件で設定された照射時間が経過したら撮像信号の読み出し動作に移行させる。X線の照射時間は、撮影条件に応じて変化するが、静止画撮影の場合には、X線の最大照射時間が約500msec〜約2s程度の範囲に定められている場合が多く、照射時間はこの最大照射時間を上限として設定される。
画像処理部85は、電子カセッテ14の信号処理部86からCMOSイメージセンサ41で得た一画面分の画像のデータを受け取り、オフセット補正やゲイン補正等の各種画像処理を施す。
コンソール12は、撮影制御装置11に対して撮影条件を送信する。撮影制御装置11から送信されるX線画像はコンソール12のディスプレイに表示される他、そのデータがコンソール12内のハードディスクやメモリ、あるいはコンソール12とネットワーク接続された画像蓄積サーバといったデータストレージデバイスに格納される。
コンソール12は、患者の性別、年齢、撮影部位、撮影目的といった情報が含まれる検査オーダの入力を受け付けて、検査オーダをディスプレイに表示する。検査オーダは、HIS(病院情報システム)やRIS(放射線情報システム)といった患者情報や放射線検査に係る検査情報を管理する外部システムから入力されるか、放射線技師により手動入力される。放射線技師は、検査オーダの内容をディスプレイで確認し、その内容に応じた撮影条件をコンソール12の操作画面を通じて入力する。
以下、上記構成による作用について説明する。X線撮影システム2で撮影を行う場合には、まず、立位または臥位のいずれかの撮影台18にセットされた電子カセッテ14の高さを調節して、被検体の撮影部位と位置を合わせる。また、電子カセッテ14の高さおよび撮影部位の大きさに応じて、X線源13の高さや照射野の大きさを調整する。次いで電子カセッテ14の電源を投入する。さらにコンソール12から撮影条件を入力し、撮影制御装置11に撮影条件を設定する。
撮影準備が完了すると、放射線技師によって照射スイッチ84が押されて照射開始信号が送信され、X線の照射が開始される。また、X線の照射が開始されると、カセッテ制御部82の制御の下、CMOSイメージセンサ41は蓄積動作に移行される。X線源制御部80は、撮影条件で設定された照射時間が経過するとX線の照射を停止する。また、CMOSイメージセンサ41も撮影条件で設定された照射時間に相当する所定時間経過後に蓄積動作を終了して、読み出し動作へ移行する。読み出し動作では、垂直走査回路63や水平走査回路73により画素61に蓄積された信号電荷が撮像信号として読み出され、信号処理部86で各種信号処理が施されて画像が生成される。
画像のデータは信号処理部86から画像処理部85に送信されて各種画像処理が施された後、コンソール12のディスプレイに表示されたりデータストレージデバイスに格納される。
以上説明したように、本発明によれば、撮像領域62と垂直走査回路63からなる複数のブロック42でCMOSイメージセンサ41を構成したので、ブロック42で区分けせずに一つの垂直走査回路で撮像領域全体の読み出し動作を賄う場合と比べて、各ブロック42の垂直走査回路63が読み出し動作を受け持つ撮像領域62の幅が狭くなる。このため、行選択線L1の配線長を短くすることができ(本例のように十個のブロック42で構成するのであれば、一つの垂直走査回路で撮像領域全体の読み出し動作を賄う場合と比べて配線長は1/10となる)、行選択線L1の冗長化による垂直走査信号の伝達遅延、減衰を抑えることができる。結果として、CMOSイメージセンサの動作のさらなる高速化に寄与することができ、動画撮影に好適であるというCMOSイメージセンサの利点を存分に活かした使い方をすることができる。また、複数のブロックを連ねるだけで撮像領域の大面積化を容易に達成することができる。垂直走査信号の伝達遅延、減衰を抑えることは撮像領域の大面積化を図る場合に必須であり、大面積化が必要なX線撮影の用途に適用すれば特に有効な効果を奏することができる。
ブロック42の幅分X方向にステッパを順次移動させながら複数回露光を行うことでCMOSイメージセンサ41を作製するので、ステッパを回転させて向きを変えたりする手間を省くことができ、作製が容易である。また、ステッパの一回で露光可能な範囲を大きくすることなく、大面積のCMOSイメージセンサ41を作製することができる。
画素ピッチDpaに対する垂直走査回路63の占有割合Dv/Dpaを0.5(50%)以下としたので、垂直走査回路63を設けることによる画素61bの感度低下を抑えることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない限り種々の構成を採り得ることはもちろんである。
図9に示すCMOSイメージセンサ90のように、垂直走査回路63だけでなく、回路部64および出力回路72もブロック42毎に設けてもよい。こうすることで、画質に影響を与える程の欠陥画素が発生したブロック42や垂直走査回路63等に不具合が生じたブロック42を正常なブロックに交換するといった対処を講じることができ、CMOSイメージセンサの歩留り向上に寄与することができる。
上記実施形態では、12インチシリコンウエハ60から作製した一枚のCMOSイメージセンサ41でX線検出器40を構成しているが、CMOSイメージセンサ41を複数枚繋ぎ合わせて(タイリングして)さらなる大面積化を図ってもよい。この場合は画像処理部85で複数枚のCMOSイメージセンサ41の各々からの画像を合成して最終的に出力する画像とする。
X線撮影システム2は病院の撮影室に据え置かれるタイプに限らず、回診車に搭載されるタイプや、X線源、電子カセッテ、撮影制御装置等を事故、災害等の緊急医療対応が必要な現場や在宅診療を受ける患者の自宅に持ち運んでX線撮影を行うことが可能な可搬型のシステムに適用してもよい。また、可搬型のX線画像検出装置である電子カセッテに限らず、撮影台に据え付けるタイプのX線画像検出装置に適用してもよい。さらに、撮影部位は特に限定されず、胸部、腹部、あるいは乳房を撮影対象とするシステム等、如何なるものでもよく、撮影方法も静止画、動画撮影のいずれでもよい。
上記実施形態では、電子カセッテと撮影制御装置を別体で構成した例で説明したが、撮影制御装置の機能を電子カセッテの制御回路に内蔵する等、電子カセッテと撮影制御装置を一体化してもよい。また、撮影制御装置で画像処理を行うとしているが、コンソールで行ってもよい。さらに、コンソールに撮影制御装置の機能をもたせて一体化してもよい。
本発明は、X線に限らず、γ線等の他の放射線を使用する撮影システムにも適用することができる。
2 X線撮影システム
10 撮影装置
11 撮影制御装置
12 コンソール
13 X線源
14 電子カセッテ
40 X線検出器
41、90 CMOSイメージセンサ
42 ブロック
43 シンチレータ
60 シリコンウエハ
61、61a、61b 画素
62 撮像領域
63 垂直走査回路
64 回路部
73 水平走査回路
82 カセッテ制御部
85 画像処理部

Claims (7)

  1. 一枚のシリコンウエハから作製されるCMOSイメージセンサであり、複数の画素がマトリクス状に配列されてなる撮像領域と、該撮像領域の垂直走査方向に沿う二辺のうちの一方の側に配置され、画素に対して行単位で垂直走査信号を発する垂直走査回路とで構成される複数の長方形状ブロックを行方向に連ねてなるCMOSイメージセンサと、
    前記CMOSイメージセンサの全面と対面するように配置され、放射線源から照射された放射線を可視光に変換して前記撮像領域に入射させるシンチレータとを備えることを特徴とする放射線画像検出装置。
  2. 画素ピッチをDpa、垂直走査回路の幅をDvとしたとき、画素ピッチDpaに対する垂直走査回路の占有割合Dv/Dpa≦0.5を満たすことを特徴とする請求項1に記載の放射線画像検出装置。
  3. 前記CMOSイメージセンサは、前記ブロックの幅分行方向にステッパを順次移動させながら複数回露光を行うことで作製されることを特徴とする請求項1または2に記載の放射線画像検出装置。
  4. 前記CMOSイメージセンサは、画素から出力された撮像信号を保持し、ノイズ除去を行う相関二重サンプリング回路と、
    撮像信号を出力する画素列を選択するための列選択トランジスタと、
    前記列選択トランジスタに水平走査信号を出力する水平走査回路とからなる回路部、
    および撮像信号を所定の増幅率で増幅し、A/D変換して外部に出力する出力回路を有し、
    前記回路部および前記出力回路は前記複数の長方形状ブロックに共通して設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の放射線画像検出装置。
  5. 前記CMOSイメージセンサは、画素から出力された撮像信号を保持し、ノイズ除去を行う相関二重サンプリング回路と、
    撮像信号を出力する画素列を選択するための列選択トランジスタと、
    前記列選択トランジスタに水平走査信号を出力する水平走査回路とからなる回路部、
    および撮像信号を所定の増幅率で増幅し、A/D変換して外部に出力する出力回路を有し、
    前記回路部および前記出力回路は前記複数の長方形状ブロック毎に個別に設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の放射線画像検出装置。
  6. 前記CMOSイメージセンサおよび前記シンチレータが可搬型の筐体に収納された電子カセッテであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の放射線画像検出装置。
  7. 一枚のシリコンウエハから作製されるCMOSイメージセンサであり、複数の画素がマトリクス状に配列されてなる撮像領域と、該撮像領域の垂直走査方向に沿う二辺のうちの一方の側に配置され、画素に対して行単位で垂直走査信号を発する垂直走査回路とで構成される複数の長方形状ブロックを行方向に連ねてなるCMOSイメージセンサ、並びに前記CMOSイメージセンサの全面と対面するように配置され、放射線源から照射された放射線を可視光に変換して前記撮像領域に入射させるシンチレータを有する放射線画像検出装置と、
    前記放射線画像検出装置の動作を統括的に制御する撮影制御装置とを備えることを特徴とする放射線撮影装置。
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