JP5615664B2 - 放射線撮影装置 - Google Patents

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本発明は、放射線撮影装置に関する。
近年、TFT(Thin Film Transistor)アクティブマトリクス基板上に放射線感応層を配置し、照射されたX線等の放射線直接デジタルデータに変換できるFPD(Flat Panel Detector)等の放射線検出器が実用化されている。この放射線検出器は、従来のX線フィルムやイメージングプレートに比べて、即時に画像を確認でき、連続的に撮影を行う透視撮影(動画撮影)も行うことができるといったメリットがある。なお、放射線検出器には、放射線を変換する方式として、放射線をシンチレータで光に変換した後にフォトダイオード等の半導体層で電荷に変換する間接変換方式や、放射線をアモルファスセレン等の半導体層で電荷に変換する直接変換方式等があり、各方式でも半導体層に使用可能な材料が種々存在する。
ところで、放射線検出器は、放射線が照射された領域が劣化する。この劣化には、放射線が繰り返し照射されることで、半導体層が徐々に劣化して、欠陥画素が生じる非可逆的な劣化と、動画撮影で同じ領域に短時間で繰り返し照射されると、残留電荷が徐々に蓄積されて、画像の品質劣化が生じる可逆的な劣化がある。非可逆的な劣化は、半導体層としてアモルファスセレンと用いた場合に発生しやすい。可逆的な劣化は、直接変換方式では、半導体層内に蓄積されることにより発生し、間接変換方式では、光電変換部(フォトダイオード)に蓄積されることにより発生する。可逆的な劣化は、時間の経過、あるいは、残留電荷を消去させる解消処理を行うことにより解消されるが、動画撮影中に、解消処理を行うことは難しい。
特許文献1には、欠陥画素が生じた放射線検出器で良好な放射線画像を得ること目的として、1回の放射線画像の撮影において、放射線画像の読み取りが行われる毎に放射線検出器を移動させて放射線検出器から複数回放射線画像の読み取りを行い、読み取られた複数の放射線画像を被写体の画像が重なるように重ね合わせて放射線画像の画像データを生成する技術が開示されている。
また、特許文献2には、動画撮影時の画像データの読み出し速度を向上させる目的として、放射線検出器を用いた撮影装置において、動画撮影時に、放射線の照射野範囲に合わせて検出領域の一部分の画素データを読み出す技術が開示されている。
特開2000−134539号公報 特開2007−215760号公報
しかしながら、特許文献1、2の技術では、放射線検出器の検出領域の特定の一部分で劣化が進行してしまう場合がある、という問題点があった。
放射線検出器は、検出領域の特定の一部分を用いた撮影が繰り返された場合、当該一部分のみの劣化が進行する。例えば、検出領域の中央部分を用いた撮影が繰り返された場合、中央部分の劣化が進行し、中央部分で撮影される放射線画像の画質が劣化する。特に、透視撮影は、ショット数が多く、放射線検出器に対して照射される放射線の総量が通常の静止画撮影に比べて大きく増える。
本発明は上記問題点をみてなされたものであり、放射線検出器の検出領域の特定の一部分で劣化が進行することを抑制できる放射線撮影装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の発明に係る放射線撮影装置は、放射線を検出する検出領域に照射された放射線により表わされる放射線画像を示す電気信号を出力する放射線検出器と、前記放射線検出器に対して放射線を照射する放射線源と、前記放射線源からの放射線が前記検出領域に照射される照射領域を変更する照射領域変更手段と、前記検出領域内での前記照射領域の位置を変えて当該検出領域に放射線が分散して照射されるように前記照射領域変更手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段が、連続的に撮影を行う透視撮影を行う場合、当該透視撮影中、所定回撮影を行う毎又は放射線が予め定められた照射量照射される毎に前記照射領域が前記検出領域内で移動するように前記照射領域変更手段を制御し、1回ずつ撮影を行う静止画撮影を行う場合、静止画撮影に同期させて前記照射領域が前記検出領域内で移動するように前記照射領域変更手段を制御し、透視撮影中に静止画撮影を行う場合、透視撮影から静止画撮影及び静止画撮影から透視撮影の少なくとも一方の切り替えタイミングで前記照射領域が前記検出領域内で移動するように前記照射領域変更手段を制御する。
本発明によれば、放射線検出器は、放射線を検出する検出領域に照射された放射線により表わされる放射線画像を示す電気信号を出力し、放射線源は、放射線検出器に対して放射線を照射し、照射領域変更手段は、放射線源からの放射線が検出領域に照射される照射領域を変更する。
そして、本発明では、制御手段は、検出領域内での照射領域の位置を変えて当該検出領域に放射線が分散して照射されるように照射領域変更手段を制御する。
さらに、本発明では、制御手段は、連続的に撮影を行う透視撮影を行う場合、当該透視撮影中、所定回撮影を行う毎又は放射線が予め定められた照射量照射される毎に照射領域が検出領域内で移動するように照射領域変更手段を制御し、1回ずつ撮影を行う静止画撮影を行う場合、静止画撮影に同期させて照射領域が検出領域内で移動するように照射領域変更手段を制御し、透視撮影中に静止画撮影を行う場合、透視撮影から静止画撮影及び静止画撮影から透視撮影の少なくとも一方の切り替えタイミングで照射領域が検出領域内で移動するように照射領域変更手段を制御する。
このように、本発明によれば、放射線検出器の検出領域内での放射線源からの放射線の照射領域の位置を変えて当該検出領域に放射線が分散して照射されるように制御するので、放射線検出器の検出領域の特定の一部分で劣化が進行することを抑制できる。
なお、本発明は、前記照射領域変更手段が、前記検出領域を放射線に対して向き合うように維持したままでの前記放射線検出器の移動及び回転、前記放射線源の移動、前記放射線源からの放射線の照射方向の変更の少なくとも1つを行うことにより、前記検出領域での前記照射領域を変更してもよい。
また、本発明、前記制御手段が、前記透視撮影中、前記照射領域が画素列単位で前記検出領域内で移動するように前記照射領域変更手段を制御してもよい。
また、本発明は、前記検出領域を予め定められた複数の領域に区分した区分領域毎に、照射された放射線量に相関する相関値を相関情報として記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記相関情報に基づいて、前記検出領域内で各区分領域に照射された放射線量のばらつきを抑えつつ予め定められたサイズの放射線画像の撮影が可能な撮影領域を特定する特定手段と、をさらに備え、前記制御手段が、前記特定手段により特定された撮影領域が前記照射領域となるように前記照射領域変更手段を制御してもよい。
一方、第2の発明に係る放射線撮影装置は、放射線を検出する検出領域に照射された放射線により表わされる放射線画像を示す電気信号を出力する放射線検出器と、前記放射線検出器に対して放射線を照射する放射線源と、前記放射線源からの放射線が前記検出領域に照射される照射領域を変更する照射領域変更手段と、前記検出領域を予め定められた複数の領域に区分した区分領域毎に、照射された放射線量に相関する相関値を相関情報として記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記相関情報に基づいて、前記検出領域内で各区分領域に照射された放射線量のばらつきを抑えつつ予め定められたサイズの放射線画像の撮影が可能な撮影領域を特定する特定手段と、前記検出領域内での前記照射領域の位置を変えて当該検出領域に放射線が分散して照射され、かつ前記特定手段により特定された撮影領域が前記照射領域となるように前記照射領域変更手段を制御する制御手段と、を備えている。
また、本発明、前記記憶手段が、放射線画像の撮影が行われる被検体の撮影部位毎に、当該撮影部位の放射線画像の撮影に必要な領域のサイズを示すサイズ情報をさらに記憶し、撮影対象とする撮影部位を示す撮影部位情報を取得する取得手段をさらに備え、前記特定手段が、前記記憶手段に記憶された前記サイズ情報に基づいて、前記取得手段により取得された撮影部位情報により示される撮影部位の撮影に必要な領域のサイズを求め、前記相関情報に基づいて、前記検出領域内で各区分領域に照射された放射線量のばらつきを抑えつつ当該サイズの放射線画像の撮影が可能な撮影領域を特定してもよい。
また、本発明、前記特定手段が、前記相関情報に基づいて、前記検出領域内で撮影部位の撮影に必要な領域のサイズとなる範囲毎に当該範囲内の各区分領域の相関値の合計を求め、合計値の最も小さい範囲を前記撮影領域として特定してもよい。
また、本発明、前記特定手段が、前記相関情報に基づいて、前記検出領域内で撮影部位の撮影に必要な領域のサイズとなる範囲毎に当該範囲内の各区分領域の相関値の最大値を求め、最大値の最も小さい範囲を前記撮影領域として特定してもよい。
また、本発明、前記相関値を、1回ずつ撮影を行う静止画撮影又は連続的に撮影を行う透視撮影の何れか一方の撮影での撮影回数又は放射線の照射時間とし、静止画撮影又は透視撮影の他方の撮影での相関値を一方の撮影での相関値に換算する換算手段をさらに備えてもよい。
また、本発明、前記放射線検出器が、放射線を光に変換するシンチレータで放射線を光に変換し、当該光により表わされる放射線画像を示す電気信号を出力するものとし、前記シンチレータが、蛍光体材料の柱状結晶を含んで構成されてもよい。
また、本発明、前記蛍光体材料を、CsIとすることが好ましい。
また、本発明は、前記記憶手段が、前記区分領域毎に、照射された放射線の強度及び照射時期に関する照射情報をさらに記憶し、前記特定手段が、照射情報に基づき、一時的な感度変化が発生する強度の放射線が照射されてから当該感度変化の回復に必要な回復期間を経過していない区分領域が撮影領域外となるように、又は当該区分領域が撮影部位の関心部位と重ならないように撮影領域の特定を行ってもよい。
また、本発明、放射線検出器の温度を検出する温度検出手段をさらに備え、前記特定手段が、前記温度検出手段により検出される放射線検出器の温度が高いほど回復期間を短く変更してもよい。
本発明によれば、放射線検出器の検出領域の特定の一部分で劣化が進行することを抑制できる、という効果が得られる。
実施の形態に係る放射線情報システムの構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態に係る放射線画像撮影システムが設置された放射線撮影室の様子を示す図である。 第1の実施の形態に係る撮影台の構成を示す斜視図である。 実施の形態に係る電子カセッテの内部構成を示す透過斜視図である。 第1の実施の形態に係る撮影部の内部構成を示す図である。 第1の実施の形態に係る放射線画像撮影システムの詳細な構成を示すブロック図である。 実施の形態に係る可動絞り装置の概略構成を示す斜視図である。 実施の形態に係る放射線検出器の3画素部分の概略構成を示す断面模式図である。 実施の形態に係る放射線検出器の1画素部分の信号出力部の構成を概略的に示した断面図である。 第1の実施の形態に係る放射線検出器の検出領域を9つの区分領域に区分した一例を示す平面図である。 第1の実施の形態に係る相関情報のデータ構造の一例を示す模式図である。 第1の実施の形態に係るサイズ情報のデータ構造の一例を示す模式図である。 第1の実施の形態に係る区分領域組合情報のデータ構造の一例を示す模式図である。 第1の実施の形態に係る撮影領域特定処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 第1の実施の形態に係る相関情報更新処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 第2の実施の形態に係る放射線画像撮影システムが設置された放射線撮影室の様子を示す図である。 第2の実施の形態に係る撮影台の構成を示す側面図である。 第2の実施の形態に係る撮影台のカセッテ載置板部分での構成を示す平面図である。 第2の実施の形態に係る放射線画像撮影システムの詳細な構成を示すブロック図である。 第2の実施の形態に係る移動処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 第2の実施の形態に係る電子カセッテの移動順序の一例を示す図である。 第2の実施の形態に係る電子カセッテの移動順序の一例を示す図である。 他の実施の形態に係る天板を水平移動可能に構成された臥位撮影台を概略的に示した斜視図である。 他の形態に係る透視撮影と静止画撮影での放射線量と動作条件の一例を示す図である。 他の形態に係る相関情報更新処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 他の形態に係る撮影台の収納部の構成を示す斜視図である。 他の形態に係る撮影台の収納部に電子カセッテを収納した状態を示す平面図である。 第2の実施の形態に係る電子カセッテの移動順序の一例を示す図である。 放射線検出器への放射線の表面読取方式と裏面読取方式を説明するための断面側面図である。 シンチレータの照射された放射線量と発光量との関係を示すグラフである。 シンチレータの感度直線の傾きの変化量Δの経時的な変化を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、以下では、放射線検出器を内蔵し、照射された放射線により表わされる放射線画像を撮影する可搬型の放射線撮影装置(以下、「電子カセッテ」という。)に本発明を適用した場合について説明する。
[第1の実施の形態]
まず、本実施の形態に係る放射線情報システム10の構成について説明する。
図1には、本実施の形態に係る放射線情報システム10以下、「RIS10」(RIS:Radiology Information System)とも称する。)の各構成要素を示すブロック図が示されている。
RIS10は、放射線科部門内における、診療予約、診断記録等の情報管理を行うためのシステムであり、病院情報システム(以下、「HIS」(Hospital Information System)と称する。)の一部を構成する。
RIS10は、複数の撮影依頼端末装置12(以下、「端末装置12」とも称する。)と、RISサーバ14と、病院内の放射線撮影室(あるいは手術室)の個々に設置された複数の放射線画像撮影システム18(以下、「撮影システム18」とも称する。)と、を含んで構成されており、これらが有線や無線のLAN(Local Area Network)等から成る病院内ネットワーク16に各々接続されて構成されている。なお、病院内ネットワーク16には、HIS全体を管理するHISサーバ(図示省略。)も接続されている。
端末装置12は、医師や放射線技師が、診断情報や施設予約の入力、閲覧等を行うためのものであり、放射線画像の撮影依頼や撮影予約もこの端末装置12を介して行われる。各端末装置12は、表示装置を有するパーソナル・コンピュータを含んで構成され、RISサーバ14と病院内ネットワーク16を介して相互通信が可能とされている。
一方、RISサーバ14は、各端末装置12からの撮影依頼を受け付け、撮影システム18における放射線画像の撮影スケジュールを管理するものであり、データベース14Aを含んで構成されている。
データベース14Aは、患者の属性情報(氏名、ID、性別、生年月日、年齢、血液型、体重等)、病歴、受診歴、過去に撮影した放射線画像等の患者に関する情報(以下、「患者情報」と称する。)、撮影システム18で用いられる、後述する電子カセッテ32の識別番号、型式、サイズ、感度、使用可能な撮影部位、使用開始年月日、使用回数等の電子カセッテ32に関する情報(以下、「電子カセッテ情報」と称する。)、および電子カセッテ32を用いて放射線画像を撮影する環境、すなわち、電子カセッテ32を使用する環境(一例として、放射線撮影室や手術室等)を示す環境情報を含んで構成されている。
撮影システム18は、RISサーバ14からの指示に応じて医師や放射線技師の操作により放射線画像の撮影を行う。撮影システム18は、放射線源130(図2も参照。)から曝射条件に従った線量とされた放射線X(図4も参照。)を患者に照射する放射線発生装置34と、患者の撮影部位を透過して検出領域に照射された放射線により表わされる放射線画像を示す電気信号を出力する放射線検出器60(図4も参照。)を内蔵する電子カセッテ32と、電子カセッテ32に内蔵されるバッテリを充電するクレードル40と、電子カセッテ32、放射線発生装置34、及びクレードル40を制御するコンソール42と、を備えている。
図2及び図3には、第1の実施の形態に係る撮影システム18の放射線撮影室44における配置状態の一例が示されている。
図2に示すように、放射線撮影室44には、立位での放射線撮影を行う際に電子カセッテ32を保持するための立位撮影台45が設置されており、立位撮影台45の前方空間は立位での放射線撮影を行う際の患者の撮影位置とされている。
また、放射線撮影室44には、放射線源130を垂直方向に移動可能に支持する支持移動機構52が設けられている。また。支持移動機構52は、放射線源130の鉛直方向への移動を指示するための操作パネル52Aが設けられおり、放射線源130を鉛直方向に移動させる駆動源を備えている。
図3に示すように、立位撮影台45は、撮影部46が昇降可能とされており、撮影部46の昇降を行うための操作パネル47が設けられている。撮影部46には、電子カセッテ32を収容可能な収容部46Aが設けられている。また、撮影部46の放射線源130から放射線Xが照射される撮影面48には、撮影領域の中心C及び各サイズの撮影領域の範囲が示されている。
電子カセッテ32は、撮影部46の収容部46Aに収容されることにより、図2に示すように、放射線画像の撮影時に放射線発生装置34と間隔を空けて配置される。このときの放射線発生装置34と電子カセッテ32との間は、患者30が位置するための撮影位置とされている。放射線発生装置34は、放射線画像の撮影が指示されると、予め与えられた撮影条件等に応じた放射線量の放射線Xを射出する。放射線発生装置34から射出された放射線Xは、撮影位置に位置している患者30を透過することで画像情報を担持した後に電子カセッテ32に照射される。
なお、電子カセッテ32は、放射線撮影室や手術室のみで使用されるものではなく、その可搬性から、例えば、検診や病院内での回診等にも使用することができる。
図4には、本実施の形態に係る電子カセッテ32の内部構成が示されている。
同図に示すように、電子カセッテ32は、放射線Xを透過させる材料からなる筐体54を備えており、防水性、密閉性を有する構造とされている。電子カセッテ32は、手術室等で使用されるとき、血液やその他の雑菌が付着するおそれがある。そこで、電子カセッテ32を防水性、密閉性を有する構造として、必要に応じて殺菌洗浄することにより、1つの電子カセッテ32を繰り返し続けて使用することができる。この筐体54の側面には接続端子32Aが設けられている。
筐体54の内部には、放射線Xが照射される筐体54の照射面56側から、患者による放射線Xの散乱線を除去するグリッド58、患者を透過した放射線Xを検出する放射線検出器60、および放射線Xのバック散乱線を吸収する鉛板62が順に配設されている。なお、筐体54の照射面56をグリッド58として構成してもよい。
また、筐体54の内部の一端側には、マイクロコンピュータを含む電子回路及び充電可能な二次電池を収容するケース31が配置されている。放射線検出器60及び電子回路は、ケース31に配置された二次電池から供給される電力によって作動する。ケース31内部に収容された各種回路が放射線Xの照射に伴って損傷することを回避するため、ケース31の照射面56側には鉛板等を配設しておくことが望ましい。なお、本実施の形態に係る電子カセッテ32は、照射面56の形状が長方形とされた直方体とされており、その長手方向一端部にケース31が配置されている。
図5に示すように、撮影部46の内部には、収容部46Aから収納された電子カセッテ32を保持するホルダ46Bが設けられている。ホルダ46Bには、電子カセッテ32が収納された場合の接続端子32Aに対応する位置に接続端子46Cが設けられている。接続端子46Cは、収容部46Aに電子カセッテ32が収納された際に接続端子32Aと接触して通信可能となる。収容部46Aに収納された電子カセッテ32は、接続端子32A及び通信ケーブル43Aを介してコンソール42と接続される。
また、収容部46Aの内部には、ホルダ46Bを鉛直面内で垂直方向に移動させる垂直移動機構47と、ホルダ46B及び垂直移動機構47を水平方向に移動させる水平移動機構49とが設けられている。
垂直移動機構47は、一対のガイドレール47A、ボールねじ47B、一対の支持部材47C、モータ47Dにより構成されている。一対のガイドレール47Aは、所定の間隔を隔てて垂直方向に平行に配置されており、両端部が一対の支持部材47Cに固定されている。ボールねじ47Bは、一対のガイドレール47Aの間に垂直方向に配置されており、両端部が一対の支持部材47Cにより回転可能に軸支され、モータ47Dの回転駆動により回転する。
ホルダ46Bは、一対のガイドレール47Aによって移動可能に支持されると共にボールねじ47Bに螺合されており、モータ47Dの回転駆動によってボールねじ47Bが回転することにより垂直方向に移動する。
水平移動機構49は、ガイドレール49A、ボールねじ49B、モータ49Cにより構成されている。ガイドレール49Aは、収容部46A内の上部に撮影面48と平行な鉛直面内で水平方向に配置されており、両端部が一対の支持部材49Dに固定されている。ボールねじ49Bは、収容部46A内の下部に撮影面48と平行な鉛直面内で水平方向に配置されており、両端部が一対の支持部材49Eにより回転可能に軸支され、モータ49Cの回転駆動により回転する。
上辺側の支持部材47Cは、ガイドレール49Aによって移動可能に支持され、下辺側の支持部材47Cは、ボールねじ49Bに螺合されている。これにより、ホルダ46Bは、モータ49Cの回転駆動によってボールねじ49Bが回転することにより、垂直移動機構47と共に水平方向に移動する。
図6には、第1の実施の形態に係る放射線画像撮影システム18の電気系の要部構成を示すブロック図が示されている。
同図に示すように、放射線発生装置34には、コンソール42と通信を行うための接続端子34Aが設けられている。コンソール42には、放射線発生装置34と通信を行うための接続端子42Aが設けられている。放射線発生装置34の接続端子34Aとコンソール42の接続端子42Aは通信ケーブル35によって接続されている。
電子カセッテ32に内蔵された放射線検出器60は、放射線をシンチレータで光に変換した後にフォトダイオード等の光電変換素子で電荷に変換する間接変換方式、放射線をアモルファスセレン等の半導体層で電荷に変換する直接変換方式の何れでもよい。直接変換方式の放射線検出器60は、TFTアクティブマトリクス基板66上に、放射線Xを吸収し、電荷に変換する光電変換層が積層されて構成されている。光電変換層は例えばセレンを主成分(例えば含有率50%以上)とする非晶質のa−Se(アモルファスセレン)からなり、放射線Xが照射されると、照射された放射線量に応じた電荷量の電荷(電子−正孔の対)を内部で発生することで、照射された放射線Xを電荷へ変換する。間接変換方式の放射線検出器60は、アモルファスセレンのような放射線Xを直接的に電荷に変換する放射線-電荷変換材料の代わりに、蛍光体材料と光電変換素子(フォトダイオード)を用いて間接的に電荷に変換する。蛍光体材料としては、ガドリニウム硫酸化物(GOS)やヨウ化セシウム(CsI)が良く知られている。この場合、蛍光材料によって放射線X−光変換を行い、光電変換素子のフォトダイオードによって光−電荷変換を行う。
また、TFTアクティブマトリクス基板66上には、光電変換層又は光電変換素子で発生された電荷を蓄積する蓄積容量68と、蓄積容量68に蓄積された電荷を読み出すためのTFT70を備えた画素部74(図6では個々の画素部74に対応する光電変換層又は光電変換素子をセンサ部72として模式的に示している。)がマトリクス状に多数個配置されており、電子カセッテ32への放射線Xの照射に伴ってセンサ部72で発生された電荷は、個々の画素部74の蓄積容量68に蓄積される。これにより、電子カセッテ32に照射された放射線Xに担持されていた画像情報は電荷情報へ変換されて放射線検出器60に保持される。
また、TFTアクティブマトリクス基板66には、一定方向(行方向)に延設され、個々の画素部74のTFT70をオンオフさせるための複数本のゲート配線76と、ゲート配線76と直交する方向(列方向)に延設され、オンされたTFT70を介して蓄積容量68から蓄積電荷を読み出すための複数本のデータ配線78が設けられている。個々のゲート配線76はゲート線ドライバ80に接続されており、個々のデータ配線78は信号処理部82に接続されている。個々の画素部74の蓄積容量68に電荷が蓄積されると、個々の画素部74のTFT70は、ゲート線ドライバ80からゲート配線76を介して供給される信号により行単位で順にオンされる。TFT70がオンされた画素部74の蓄積容量68に蓄積されている電荷は、アナログの電気信号としてデータ配線78を伝送されて信号処理部82に入力される。従って、個々の画素部74の蓄積容量68に蓄積されている電荷は行単位で順に読み出される。
図示は省略するが、信号処理部82は、個々のデータ配線78毎に設けられた増幅器及びサンプルホールド回路を備えており、個々のデータ配線78を伝送された電荷信号は増幅器で増幅された後にサンプルホールド回路に保持される。また、サンプルホールド回路の出力側にはマルチプレクサ、A/D(アナログ/デジタル)変換器が順に接続されており、個々のサンプルホールド回路に保持された電荷信号はマルチプレクサに順に(シリアルに)入力され、A/D変換器によってデジタルの画像データへ変換される。
信号処理部82には画像メモリ90が接続されており、信号処理部82のA/D変換器から出力された画像データは画像メモリ90に順に記憶される。画像メモリ90は所定枚分の画像データを記憶可能な記憶容量を有しており、放射線画像の撮影が行われる毎に、撮影によって得られた画像データが画像メモリ90に順次記憶される。
画像メモリ90は電子カセッテ32全体の動作を制御するカセッテ制御部92と接続されている。カセッテ制御部92はマイクロコンピュータによって構成されており、CPU(中央処理装置)92A、ROMおよびRAMを含むメモリ92B、HDDやフラッシュメモリ等からなる不揮発性の記憶部92Cを備えている。
このカセッテ制御部92には有線通信部95が接続されている。有線通信部95は、接続端子32Aに接続され、接続端子32及び通信ケーブル43Aを介してコンソール42との間で各種情報の伝送を制御する。カセッテ制御部92は、コンソール42から有線通信部95を介して受信される後述する曝射条件を記憶し、曝射条件に基づいて電荷の読み出しを開始する。
また、電子カセッテ32には電源部96が設けられており、上述した各種回路や各素子(ゲート線ドライバ80、信号処理部82、画像メモリ90、有線通信部95やカセッテ制御部92として機能するマイクロコンピュータ)は、電源部96から供給された電力によって作動する。電源部96は、電子カセッテ32の可搬性を損なわないように、バッテリ(充電可能な二次電池)を内蔵しており、充電されたバッテリから各種回路・素子へ電力を供給する。なお、図6では、電源部96と各種回路や各素子を接続する配線を省略している。
一方、コンソール42は、サーバ・コンピュータとして構成されており、操作メニューや撮影された放射線画像等を表示するディスプレイ100と、複数のキーを含んで構成され、各種の情報や操作指示が入力される操作パネル102と、を備えている。
また、本実施の形態に係るコンソール42は、装置全体の動作を司るCPU104と、制御プログラムを含む各種プログラム等が予め記憶されたROM106と、各種データを一時的に記憶するRAM108と、各種データを記憶して保持するHDD110と、ディスプレイ100への各種情報の表示を制御するディスプレイドライバ112と、操作パネル102に対する操作状態を検出する操作入力検出部114と、を備えている。
また、コンソール42は、接続端子42Aおよび通信ケーブル35を介して放射線発生装置34との間で後述する曝射条件等の各種情報の送受信を行う通信インタフェース(I/F)部116と、電子カセッテ32との間で曝射条件や画像データ等の各種情報の送受信を行うカセッテ通信部118と、立位撮影台45の垂直移動機構47に備えられたモータ47D及び水平移動機構49に備えられたモータ49Cの回転駆動を制御する撮影台制御部120と、を備えている。
CPU104、ROM106、RAM108、HDD110、ディスプレイドライバ112、操作入力検出部114、通信I/F部116、カセッテ通信部118、及び撮影台制御部120は、システムバスBUSを介して相互に接続されている。従って、CPU104は、ROM106、RAM108、HDD110へのアクセスを行うことができると共に、ディスプレイドライバ112を介したディスプレイ100への各種情報の表示の制御、通信I/F部116を介した放射線発生装置34との各種情報の送受信の制御、カセッテ通信部118を介した電子カセッテ32との各種情報の送受信の制御、及びモータ47D、49Cの回転駆動の制御を行うことにより撮影部46の内部での電子カセッテ32の配置位置の制御を各々行うことができる。また、CPU104は、操作入力検出部114を介して操作パネル102に対するユーザの操作状態を把握することができる。
一方、放射線発生装置34は、放射線Xを射出する放射線源130と、放射線源130による放射線Xの照射領域を制限する可動絞り装置131と、コンソール42との間で曝射条件等の各種情報を送受信する通信I/F部132と、受信した曝射条件に基づいて放射線源130を制御する線源制御部134と、支持移動機構52に備えられた駆動源への電力供給を制御することにより放射線源130の垂直方向への移動を制御する線源駆動制御部136を備えている。
線源制御部134もマイクロコンピュータによって実現されており、受信した曝射条件や姿勢情報を記憶する。このコンソール42から受信する曝射条件には管電圧、管電流、照射期間等の情報が含まれている。線源制御部134は、曝射開始が指示されると、受信した曝射条件に基づいて放射線源130から放射線Xを照射させる。放射線源130から照射された放射線Xは、可動絞り装置131を通過して患者に照射される。
可動絞り装置131は、図7に示すように、スリット板135,136と、スリット板137,138と、が設けられている。スリット板135,136及びスリット板137,138は、不図示のモータまたはソレノイドの駆動力により移動可能とされている。可動絞り装置131は、スリット板135,136が一方向(X方向)にそれぞれ個別に移動することにより放射線源130による放射線Xの照射領域をX方向に変更し、スリット板137,138が一方向に対する交差方向(Y方向)にそれぞれ個別に移動することにより放射線源130による放射線Xの照射領域をY方向に変更する。
操作パネル52Aは、放射線源130の鉛直方向への移動の指示操作と共に、可動絞り装置131のスリット板135,136及びスリット板137,138の移動の指示操作が可能とされている。医師や放射線技師は、操作パネル52Aを操作して、スリット板135,136及びスリット板137,138の配置関係を調整することにより、放射線Xの照射領域を変更することが可能とされている。なお、放射線Xの照射領域は、例えば、放射線源130の近傍に撮像カメラを設け、放射線によって撮影される撮影部位を撮像して、コンソール42のディスプレイ100に表示させることによって、操作者に確認させてもよい。また、放射線源130の近傍に可視光を照射する可視光ランプを設け、被検者の身体の撮影部位を照射させることによって、操作者に確認させてもよい。
次に、蛍光体材料と光電変換素子を用いて放射線を間接的に電荷に変換する間接変換方式とした場合の放射線検出器60の構成について説明する。
図8は、本発明の一実施形態である間接変換方式の放射線検出器60の3つの画素部分の構成を概略的に示す断面模式図である。
この放射線検出器60は、絶縁性の基板200上に、信号出力部202、センサ部72、及びシンチレータ204が順次積層しており、信号出力部202、センサ部72により画素部が構成されている。画素部は、基板200上に複数配列されており、各画素部における信号出力部202とセンサ部72とが重なりを有するように構成されている。
シンチレータ204は、センサ部72上に透明絶縁膜206を介して形成されており、上方(基板200と反対側)から入射してくる放射線を光に変換して発光する蛍光体を成膜したものである。このようなシンチレータ204を設けることで、被写体を透過した放射線を吸収して発光することになる。
シンチレータ204が発する光の波長域は、可視光域(波長360nm〜830nm)であることが好ましく、この放射線検出器60によってモノクロ撮像を可能とするためには、緑色の波長域を含んでいることがより好ましい。
シンチレータ204に用いる蛍光体としては、具体的には、放射線としてX線を用いて撮像する場合、ヨウ化セシウム(CsI)を含むものが好ましく、X線照射時の発光スペクトルが420nm〜600nmにあるCsI(Tl)を用いることが特に好ましい。なお、CsI(Tl)の可視光域における発光ピーク波長は565nmである。
シンチレータ204は、例えば、CsI(Tl)等の柱状結晶で形成しようとする場合、蒸着基板への蒸着によって形成されしてもよい。このように蒸着によってシンチレータ204を形成する場合、蒸着基板は、X線の透過率、コストの面からAlの板がよく使用されるがこれに限定されるものではない。なお、シンチレータ204としてGOSを用いる場合、蒸着基板を用いずにTFTアクティブマトリクス基板66の表面にGOSを塗布することにより、シンチレータ204を形成してもよい。
センサ部72は、上部電極210、下部電極212、及び該上下の電極間に配置された光電変換膜214を有している。
上部電極210は、シンチレータ204により生じた光を光電変換膜214に入射させる必要があるため、少なくともシンチレータ204の発光波長に対して透明な導電性材料で構成することが好ましく、具体的には、可視光に対する透過率が高く、抵抗値が小さい透明導電性酸化物(TCO;Transparent Conducting Oxide)を用いることが好ましい。なお、上部電極210としてAuなどの金属薄膜を用いることもできるが、透過率を90%以上得ようとすると抵抗値が増大し易いため、TCOの方が好ましい。例えば、ITO、IZO、AZO、FTO、SnO、TiO、ZnO等を好ましく用いることができ、プロセス簡易性、低抵抗性、透明性の観点からはITOが最も好ましい。なお、上部電極210は、全画素部で共通の一枚構成としてもよく、画素部毎に分割してもよい。
光電変換膜214は、シンチレータ204から発せられた光を吸収し、吸収した光に応じた電荷を発生する。光電変換膜214は、光が照射されることにより電荷を発生する材料により形成すればよく、例えば、アモルファスシリコンや有機光電変換材料などにより形成することができる。アモルファスシリコンを含む光電変換膜214であれば、幅広い吸収スペクトルを持ち、シンチレータ204による発光を吸収することができる。有機光電変換材料を含む光電変換膜214であれば、可視域にシャープな吸収スペクトルを持ち、シンチレータ204による発光以外の電磁波が光電変換膜214に吸収されることがほとんどなく、X線等の放射線が光電変換膜214で吸収されることによって発生するノイズを効果的に抑制することができる。
光電変換膜214を構成する有機光電変換材料は、シンチレータ204で発光した光を最も効率良く吸収するために、その吸収ピーク波長が、シンチレータ204の発光ピーク波長と近いほど好ましい。有機光電変換材料の吸収ピーク波長とシンチレータ204の発光ピーク波長とが一致することが理想的であるが、双方の差が小さければシンチレータ204から発された光を十分に吸収することが可能である。具体的には、有機光電変換材料の吸収ピーク波長と、シンチレータ204の放射線に対する発光ピーク波長との差が、10nm以内であることが好ましく、5nm以内であることがより好ましい。
このような条件を満たすことが可能な有機光電変換材料としては、例えばキナクリドン系有機化合物及びフタロシアニン系有機化合物が挙げられる。例えばキナクリドンの可視域における吸収ピーク波長は560nmであるため、有機光電変換材料としてキナクリドンを用い、シンチレータ204の材料としてCsI(Tl)を用いれば、上記ピーク波長の差を5nm以内にすることが可能となり、光電変換膜214で発生する電荷量をほぼ最大にすることができる。
次に、本実施の形態に係る放射線検出器60に適用可能な光電変換膜214について具体的に説明する。
本発明に係る放射線検出器60における電磁波吸収/光電変換部位は、1対の下部電極212,上部電極210と、該下部電極212,上部電極210間に挟まれた光電変換膜214を含む有機層により構成することができる。この有機層は、より具体的には、電磁波を吸収する部位、光電変換部位、電子輸送部位、正孔輸送部位、電子ブロッキング部位、正孔ブロッキング部位、結晶化防止部位、電極、及び層間接触改良部位等の積み重ねもしくは混合により形成することができる。
上記有機層は、有機p型化合物または有機n型化合物を含有することが好ましい。
有機p型半導体(化合物)は、主に正孔輸送性有機化合物に代表されるドナー性有機半導体(化合物)であり、電子を供与しやすい性質がある有機化合物をいう。さらに詳しくは2つの有機材料を接触させて用いたときにイオン化ポテンシャルの小さい方の有機化合物をいう。したがって、ドナー性有機化合物としては、電子供与性のある有機化合物であればいずれの有機化合物も使用可能である。
有機n型半導体(化合物)は、主に電子輸送性有機化合物に代表されるアクセプター性有機半導体(化合物)であり、電子を受容しやすい性質がある有機化合物をいう。さらに詳しくは2つの有機化合物を接触させて用いたときに電子親和力の大きい方の有機化合物をいう。したがって、アクセプター性有機化合物は、電子受容性のある有機化合物であればいずれの有機化合物も使用可能である。
この有機p型半導体及び有機n型半導体として適用可能な材料、及び光電変換膜214の構成については、特開2009−32854号公報において詳細に説明されているため説明を省略する。なお、光電変換膜214は、さらにフラーレン若しくはカーボンナノチューブを含有させて形成してもよい。
光電変換膜214の厚みは、シンチレータ204からの光を吸収する点では膜厚は大きいほど好ましいが、ある程度以上厚くなると光電変換膜214の両端から印加されるバイアス電圧により光電変換膜214に発生する電界の強度が低下して電荷が収集できなくなるため、30nm以上300nm以下が好ましく、より好ましくは、50nm以上250nm以下、特に好ましくは80nm以上200nm以下である。
なお、図8に示す放射線検出器60では、光電変換膜214は、全画素部で共通の一枚構成であるが、画素部毎に分割してもよい。
下部電極212は、画素部毎に分割された薄膜とする。下部電極212は、透明又は不透明の導電性材料で構成することができ、アルミニウム、銀等を好適に用いることができる。
下部電極212の厚みは、例えば、30nm以上300nm以下とすることができる。
センサ部72では、上部電極210と下部電極212の間に所定のバイアス電圧を印加することで、光電変換膜214で発生した電荷(正孔、電子)のうちの一方を上部電極210に移動させ、他方を下部電極212に移動させることができる。本実施形態の放射線検出器60では、上部電極210に配線が接続され、この配線を介してバイアス電圧が上部電極210に印加されるものとする。又、バイアス電圧は、光電変換膜214で発生した電子が上部電極210に移動し、正孔が下部電極212に移動するように極性が決められているものとするが、この極性は逆であっても良い。
各画素部を構成するセンサ部72は、少なくとも下部電極212、光電変換膜214、及び上部電極210を含んでいればよいが、暗電流の増加を抑制するため、電子ブロッキング膜216及び正孔ブロッキング膜218の少なくともいずれかを設けることが好ましく、両方を設けることがより好ましい。
電子ブロッキング膜216は、下部電極212と光電変換膜214との間に設けることができ、下部電極212と上部電極210間にバイアス電圧を印加したときに、下部電極212から光電変換膜214に電子が注入されて暗電流が増加してしまうのを抑制することができる。
電子ブロッキング膜216には、電子供与性有機材料を用いることができる。
実際に電子ブロッキング膜216に用いる材料は、隣接する電極の材料および隣接する光電変換膜214の材料等に応じて選択すればよく、隣接する電極の材料の仕事関数(Wf)より1.3eV以上電子親和力(Ea)が大きく、かつ、隣接する光電変換膜214の材料のイオン化ポテンシャル(Ip)と同等のIpもしくはそれより小さいIpを持つものが好ましい。この電子供与性有機材料として適用可能な材料については、特開2009−32854号公報において詳細に説明されているため説明を省略する。
電子ブロッキング膜216の厚みは、暗電流抑制効果を確実に発揮させるとともに、センサ部72の光電変換効率の低下を防ぐため、10nm以上200nm以下が好ましく、さらに好ましくは30nm以上150nm以下、特に好ましくは50nm以上100nm以下である。
正孔ブロッキング膜218は、光電変換膜214と上部電極210との間に設けることができ、下部電極212と上部電極210間にバイアス電圧を印加したときに、上部電極210から光電変換膜214に正孔が注入されて暗電流が増加してしまうのを抑制することができる。
正孔ブロッキング膜218には、電子受容性有機材料を用いることができる。
正孔ブロッキング膜218の厚みは、暗電流抑制効果を確実に発揮させるとともに、センサ部72の光電変換効率の低下を防ぐため、10nm以上200nm以下が好ましく、さらに好ましくは30nm以上150nm以下、特に好ましくは50nm以上100nm以下である。
実際に正孔ブロッキング膜218に用いる材料は、隣接する電極の材料および隣接する光電変換膜214の材料等に応じて選択すればよく、隣接する電極の材料の仕事関数(Wf)より1.3eV以上イオン化ポテンシャル(Ip)が大きく、かつ、隣接する光電変換膜214の材料の電子親和力(Ea)と同等のEaもしくはそれより大きいEaを持つものが好ましい。この電子受容性有機材料として適用可能な材料については、特開2009−32854号公報において詳細に説明されているため説明を省略する。
なお、光電変換膜214で発生した電荷のうち、正孔が上部電極210に移動し、電子が下部電極212に移動するようにバイアス電圧を設定する場合には、電子ブロッキング膜216と正孔ブロッキング膜218の位置を逆にすれば良い。又、電子ブロッキング膜216と正孔ブロッキング膜218は両方設けなくてもよく、いずれかを設けておけば、ある程度の暗電流抑制効果を得ることができる。
各画素部の下部電極212下方の基板200の表面には信号出力部202が形成されている。
図9には、信号出力部202の構成が概略的に示されている。
下部電極212に対応して、下部電極212に移動した電荷を蓄積する蓄積容量68と、蓄積容量68に蓄積された電荷を電気信号に変換して出力するTFT70が形成されている。蓄積容量68及びTFT70の形成された領域は、平面視において下部電極212と重なる部分を有しており、このような構成とすることで、各画素部における信号出力部202とセンサ部72とが厚さ方向で重なりを有することとなる。なお、放射線検出器60(画素部)の平面積を最小にするために、蓄積容量68及びTFT70の形成された領域が下部電極212によって完全に覆われていることが望ましい。
蓄積容量68は、基板200と下部電極212との間に設けられた絶縁膜219を貫通して形成された導電性材料の配線を介して対応する下部電極212と電気的に接続されている。これにより、下部電極212で捕集された電荷を蓄積容量68に移動させることができる。
TFT70は、ゲート電極220、ゲート絶縁膜222、及び活性層(チャネル層)224が積層され、さらに、活性層224上にソース電極226とドレイン電極228が所定の間隔を開けて形成されている。活性層224は、例えば、アモルファスシリコンや非晶質酸化物、有機半導体材料、カーボンナノチューブなどにより形成することができる。なお、活性層224を構成する材料は、これらに限定されるものではない。
活性層224を構成可能な非晶質酸化物としては、In、Ga及びZnのうちの少なくとも1つを含む酸化物(例えばIn−O系)が好ましく、In、Ga及びZnのうちの少なくとも2つを含む酸化物(例えばIn−Zn−O系、In−Ga−O系、Ga−Zn−O系)がより好ましく、In、Ga及びZnを含む酸化物が特に好ましい。In−Ga−Zn−O系非晶質酸化物としては、結晶状態における組成がInGaO(ZnO)(mは6未満の自然数)で表される非晶質酸化物が好ましく、特に、InGaZnOがより好ましい。なお、活性層224を構成可能な非晶質酸化物は、これらに限定されるものではない。
活性層224を構成可能な有機半導体材料としては、フタロシアニン化合物や、ペンタセン、バナジルフタロシアニン等を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。なお、フタロシアニン化合物の構成については、特開2009−212389号公報において詳細に説明されているため説明を省略する。
TFT70の活性層224を非晶質酸化物や有機半導体材料、カーボンナノチューブで形成したものとすれば、X線等の放射線を吸収せず、あるいは吸収したとしても極めて微量に留まるため、信号出力部202におけるノイズの発生を効果的に抑制することができる。
また、活性層224をカーボンナノチューブで形成した場合、TFT70のスイッチング速度を高速化することができ、また、可視光域での光の吸収度合の低いTFT70を形成できる。なお、カーボンナノチューブで活性層224を形成する場合、活性層224に極微量の金属性不純物が混入するだけで、TFT70の性能は著しく低下するため、遠心分離などにより極めて高純度のカーボンナノチューブを分離・抽出して形成する必要がある。
ここで、上述した非晶質酸化物、有機半導体材料、カーボンナノチューブや、有機光電変換材料は、いずれも低温での成膜が可能である。従って、基板200としては、半導体基板、石英基板、及びガラス基板等の耐熱性の高い基板に限定されず、プラスチック等の可撓性基板、アラミド、バイオナノファイバを用いることもできる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の可撓性基板を用いることができる。このようなプラスチック製の可撓性基板を用いれば、軽量化を図ることもでき、例えば持ち運び等に有利となる。
また、基板200には、絶縁性を確保するための絶縁層、水分や酸素の透過を防止するためのガスバリア層、平坦性あるいは電極等との密着性を向上するためのアンダーコート層等を設けてもよい。
アラミドは、200度以上の高温プロセスを適用できるために,透明電極材料を高温硬化させて低抵抗化でき、また、ハンダのリフロー工程を含むドライバICの自動実装にも対応できる。また、アラミドは、ITO(indium tin oxide)やガラス基板と熱膨張係数が近いため、製造後の反りが少なく、割れにくい。また、アラミドは、ガラス基板等と比べて薄く基板を形成できる。なお、超薄型ガラス基板とアラミドを積層して基板200を形成してもよい。
バイオナノファイバは、バクテリア(酢酸菌、Acetobacter Xylinum)が産出するセルロースミクロフィブリル束(バクテリアセルロース)と透明樹脂との複合したものである。セルロースミクロフィブリル束は、幅50nmと可視光波長に対して1/10のサイズで、かつ、高強度、高弾性、低熱膨である。バクテリアセルロースにアクリル樹脂、エポキシ樹脂等の透明樹脂を含浸・硬化させることで、繊維を60−70%も含有しながら、波長500nmで約90%の光透過率を示すバイオナノファイバが得られる。バイオナノファイバは、シリコン結晶に匹敵する低い熱膨張係数(3−7ppm)を有し、鋼鉄並の強度(460MPa)、高弾性(30GPa)で、かつフレキシブルであることから、ガラス基板等と比べて薄く基板200を形成できる。
本実施の形態では、基板200上に、信号出力部202、センサ部72、透明絶縁膜206を順に形成し、当該基板200上に光吸収性の低い接着樹脂等を用いてシンチレータ204を貼り付けることにより放射線検出器60を形成している。以下、透明絶縁膜206まで形成された基板200をTFTアクティブマトリクス基板(以下「TFT基板」ともいう。)66と称する。
次に、本実施の形態の作用について説明する。最初に、本実施の形態に係るRIS10の全体的な動作について簡単に説明する。
放射線画像の撮影する場合、端末装置12(図1参照。)は、医師又は放射線技師からの撮影依頼を受け付ける。当該撮影依頼では、電子カセッテ32を使用する環境、撮影の日時、撮影対象とする撮影部位、管電圧及び照射する放射線の線量が指定される。
端末装置12は、受け付けた撮影依頼の内容をRISサーバ14に通知する。RISサーバ14は、端末装置12から通知された撮影依頼の内容をデータベース14Aに記憶する。
コンソール42は、RISサーバ14にアクセスすることにより、RISサーバ14から撮影依頼の内容を取得し、撮影依頼の内容をディスプレイ100(図6参照。)に表示する。
医師や放射線技師は、ディスプレイ100に表示された撮影依頼の内容に基づいて放射線画像の撮影を開始する。
例えば、図2に示す患者50の胸部の放射線画像の撮影を行う場合、医師や放射線技師は、撮影部46の収容部46Aに電子カセッテ32を収納した後、撮影部46の撮影面48の中心が患者50の胸部と対応するように撮影部46の高さ調整する。また、医師や放射線技師は、操作パネル52Aを操作して、撮影部位前方に放射線発生装置34を配置し、撮影部位および周辺のみに放射線Xが照射されるように可動絞り装置131により放射線Xの照射領域を限定する。さらに、医師や放射線技師は、患者の撮影部位や撮影条件に応じてコンソール42の操作パネル102に対して放射線Xを照射する際の管電圧、管電流、及び照射期間を指定する曝射条件指定操作を行う。指定された曝射条件は放射線発生装置34及び電子カセッテ32へ送信される。
ところで、放射線検出器60は、放射線を検出可能な検出領域61の特定の一部分を用いた撮影が繰り返された場合、当該一部分のみの劣化が進行する。
そこで、本実施の形態では、放射線検出器60の検出領域61を、図10に示すように、3×3の9個の区分領域61Aに区分し、各区分領域61A毎に照射された放射線量に相関する相関値を相関情報としてHDD110に記憶している。なお、各区分領域61Aにおいて括弧付きで示した数字(例えば(1))は各区分領域61Aを識別する識別番号を示している。
図11には、HDD110に記憶された相関情報のデータ構造の一例が示されている。
本実施の形態では、区分領域61Aの識別番号毎に、相関値として当該区分領域61Aを用いた撮影回数を記憶している。
また、本実施の形態では、放射線画像の撮影が行われる患者の撮影部位毎に、当該撮影部位の放射線画像の撮影に必要な領域のサイズを示すサイズ情報をHDD110に記憶している。
図12には、HDD110に記憶されたサイズ情報のデータ構造の一例が示されている。
本実施の形態では、撮影部位毎に、撮影に必要なサイズ情報として区分領域61Aの数が縦方向×横方向の数値として記憶されている。例えば、撮影部位として手の撮影を行う場合は、2×2(縦方向に2つで横方向に2つ)の計4つの区分領域61Aが必要であることを示している。
さらに、本実施の形態では、撮影に必要な領域のサイズ毎に、検出領域61内で当該サイズが得られる区分領域61Aの組み合わせを示す区分領域組合情報をHDD110に記憶している。
図13には、HDD110に記憶された区分領域組合情報のデータ構造の一例が示されている。
本実施の形態では、撮影に必要な領域のサイズ毎に、当該サイズが得られる区分領域61Aの識別番号の組み合わせが記憶されている。例えば、撮影に必要な領域のサイズが2×2の場合、区分領域61Aの識別番号が(1,2,4,5)、(2,3,5,6)、(4,5,7,8)、及び(5,6,8,9)の4つの組み合わせが記憶されている。
コンソール42は、操作パネル102に対して撮影準備の所定の操作指示が行なわれると、放射線検出器60の各区分領域61Aへの放射線量のばらつきを抑えつつ撮影部位の放射線画像が撮影可能な撮影領域を特定する撮影領域特定処理を行う。
図14には本実施の形態に係るCPU104により実行される撮影領域特定処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートが示されている。なお、当該プログラムはHDD110の所定の領域に予め記憶されている。
同図のステップS10では、HDD110に記憶されたサイズ情報から、撮影依頼により撮影が依頼された撮影部位に対応する区分領域61Aのサイズを読み出す。
次のステップS12では、HDD110に記憶された区分領域組合情報に基づき、上記ステップS12で読み出されたサイズが得られる区分領域61Aの組合わせを特定する。
次のステップS14では、HDD110に記憶された相関情報により示される各区分領域61Aの撮影回数を上記ステップS14で特定された区分領域61Aの組合わせ毎に合計する。
次のステップS16では、上記ステップS14で合計された撮影回数を合計値の最も少ない区分領域61Aの組合わせを撮影領域と特定する。
次のステップS18では、上記ステップS16で特定された撮影領域の中心が撮影部46の撮影面48の中心Cに位置するように電子カセッテ32の位置を移動させる。
次のステップS20では、撮影準備完了をディスプレイ100に表示し、処理終了をする。
医師や放射線技師は、ディスプレイ100に撮影準備完了が表示されると、コンソール42の操作パネル102に対して撮影を指示する撮影指示操作を行う。
コンソール42は、操作パネル102に対して撮影指示操作が行なわれると、曝射開始を指示する指示情報を放射線発生装置34及び電子カセッテ32へ送信する。これにより、放射線源130は、コンソール42から受信した曝射条件に応じた管電圧、管電流、及び照射期間で放射線を発生・射出する。
これにより、放射線検出器60の撮影領域と特定された区分領域61Aに対して放射線が照射されて放射線画像の撮影が行われるため、検出領域61の特定の一部分のみの劣化が進行することが抑制される。
電子カセッテ32のカセッテ制御部92は、曝射開始を指示する指示情報を受信してから曝射条件で指定された照射期間の経過後にゲート線ドライバ80を制御してゲート線ドライバ80から1ラインずつ順に各ゲート配線76にオン信号を出力させ、各ゲート配線76に接続された各TFT70を1ラインずつ順にオンさせる。
放射線検出器60は、各ゲート配線76に接続された各TFT70を1ラインずつ順にオンされると、1ラインずつ順に各蓄積容量68に蓄積された電荷が電気信号として各データ配線78に流れ出す。各データ配線78に流れ出した電気信号は信号処理部82でデジタルの画像データに変換されて、画像メモリ90に記憶される。
カセッテ制御部92は、撮影終了後、画像メモリ90に記憶された画像情報をコンソール42へ送信する。
コンソール42は、受信した画像情報に対してシェーディング補正などの各種の補正すると共に、撮影領域と特定された区分領域61Aに対応する部分の画像をトリミングする画像処理を行ない、画像処理後の画像情報をHDD110に記憶する。HDD110に記憶された画像情報は、撮影した放射線画像の確認等のためにディスプレイ100に表示されると共に、不図示のネットワークを介してRIS(Radiology Information System)を構成するサーバ・コンピュータに転送されてデータベースにも格納される。これにより、医師が撮影された放射線画像の読影や診断等を行うことが可能となる。
コンソール42は、画像処理後の画像情報をHDD110に記憶した後、HDD110に記憶された相関情報を更新する相関情報更新処理を行う。
図15には本実施の形態に係るCPU104により実行される相関情報更新処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートが示されている。なお、当該プログラムはHDD110の所定の領域に予め記憶されている。
同図のステップS40では、HDD110に記憶された相関情報により示される各区分領域61Aの撮影回数のうち、上記撮影領域特定処理プログラムによる処理で撮影領域と特定された区分領域61Aの撮影回数に1を加算し、処理終了をする。
これにより、相関情報として記憶された各区分領域61Aの撮影回数が更新される。
以上のように、本実施の形態によれば、放射線検出器60の撮影領域と特定された区分領域61Aが撮影部46の撮影面48の中心Cに位置するように電子カセッテ32の位置を移動させ、当該撮影領域に放射線Xを照射して撮影を行うことにより、放射線検出器60の検出領域61に放射線Xが分散して照射されるようになるため、放射線検出器60の検出領域61の特定の一部分で劣化が進行することを抑制できる。
[第2の実施の形態]
次に、透視撮影を行う際に本発明を適用した場合を説明する。
第2の実施の形態に係る放射線情報システム10の構成は、上記第1の実施の形態(図1参照)と同一であるので、ここでの説明は省略する。
図16〜図18には、第2の実施の形態に係る撮影システム18の放射線撮影室44における配置状態の一例が示されている。
図16に示すように、放射線撮影室44には、臥位での放射線撮影を行う際に患者が横臥するための臥位撮影台150が設置されており、臥位撮影台150の上方空間は臥位での放射線撮影を行う際の患者の撮影位置とされている。
また、支持移動機構52は、放射線源130を水平面内で移動可能でかつ鉛直方向に移動可能に支持する。支持移動機構52は、放射線源130の水平面内及び鉛直方向への移動を指示するための操作パネル52Aが設けられおり、放射線源130を水平面内及び鉛直方向に移動させる駆動源を備えている。
図17に示すように、本実施の形態に係る臥位撮影台150は、天板152とカセッテ載置板154とが2階建構造となっており、カセッテ載置板154上に電子カセッテ32を載置するためのトレイ156が設けられいる。
図18に示すように、トレイ156には、電子カセッテ32が収納された場合の接続端子32Aに対応する位置に接続端子156Aが設けられている。接続端子32Aは、収容部46Aに電子カセッテ32が収納された際に接続端子156Aと接触して通信可能となる。トレイ156に収納された電子カセッテ32は、接続端子156A及び通信ケーブル43Aを介してコンソール42と接続される。
また、臥位撮影台150には、トレイ156を臥位撮影台150の幅方向(図A方向)に移動させる幅方向移動機構158と、トレイ156及び幅方向移動機構158を水平面内で長さ方向(B方向)に移動させる長さ方向移動機構159とが設けられている。
幅方向移動機構158は、一対のガイドレール158A、ボールねじ158B、支持台158C、モータ158Dにより構成されている。
支持台158Cは、平板状でかつカセッテ載置板154の幅と略同一の長さとされ、カセッテ載置板154の幅方向に配置されている。一対のガイドレール158Aは、所定の間隔を隔てて幅方向に平行に配置されており、支持台158Cに固定されている。ボールねじ158Bは、一対のガイドレール158Aの間に幅方向に配置されており、両端部が支持台158Cにより回転可能に軸支され、モータ158Dの回転駆動により回転する。
トレイ156は、一対のガイドレール158Aによって移動可能に支持されると共にボールねじ158Bに螺合されており、モータ158Dの回転駆動によってボールねじ158Bが回転することにより、ガイドレール158Aに沿って幅方向に移動する。
長さ方向移動機構159は、一対のガイドレール159A、ボールねじ159B、モータ159C、により構成されている。一対のガイドレール159Aは、所定の間隔を隔てて長さ方向に平行に配置されている。ボールねじ159Bは、一対のガイドレール159Aの間に長さ方向に配置されており、モータ159Cの回転駆動により回転する。
支持台158Cは、一対のガイドレール159Aによって移動可能に支持されと共に、ボールねじ159Bに螺合されている。これにより、トレイ156を支持した支持台158Cは、モータ159Cの回転駆動によってボールねじ159Bが回転することにより、ガイドレール159Aに沿って長さ方向に移動する。
図19には、第2の実施の形態に係る放射線画像撮影システム18の電気系の要部構成を示すブロック図が示されている。なお、図19の上記第1の実施の形態(図6参照)と同一部分については、同一の符号を付して、ここでの説明は省略する。
コンソール42に備えられた撮影台制御部120は、臥位撮影台150の幅方向移動機構158に備えられたモータ158D及び長さ方向移動機構159に備えられたモータ159Cの回転駆動を制御する。
また、線源駆動制御部136は、支持移動機構52に備えられた各駆動源への電力供給を制御することにより放射線源130水平面内及び鉛直方向への移動を制御する。また、線源制御部134は、線源駆動制御部136及び可動絞り装置131の動作に基づいて放射線源130から臥位撮影台150に対して放射線Xが照射される照射範囲を特定し、特定した照射範囲をコンソール42へ通知する。
次に、本実施の形態の作用について説明する。
医師又は放射線技師は、透視撮影を行う場合、コンソール42に対して透視撮影を指定すると共に、管電圧、管電流などの曝射条件指定操作を行う。指定された曝射条件は放射線発生装置34及び電子カセッテ32へ送信される。また、医師や放射線技師は、臥位撮影台150のトレイ156に電子カセッテ32を収納する。さらに、医師又は放射線技師は、操作パネル52Aを操作して、撮影部位上方に放射線発生装置34を配置し、撮影部位および周辺のみに放射線Xが照射されるように可動絞り装置131により放射線Xの照射領域を限定する。線源制御部134は、操作パネル52Aが操作されて線源駆動制御部136及び可動絞り装置131が動作すると、線源駆動制御部136及び可動絞り装置131の動作状態に基づいて放射線源130から臥位撮影台150に対して放射線Xが照射される照射範囲を特定し、特定した照射範囲をコンソール42へ通知する。
コンソール42は、モータ158D及びモータ159Cの回転駆動を制御することにより、通知された照射範囲に検出領域61が位置するように電子カセッテ32を配置し、撮影準備完了をディスプレイ100に表示する。
医師や放射線技師は、ディスプレイ100に撮影準備完了が表示されると、コンソール42の操作パネル102に対して撮影開始を指示する撮影開始操作を行う。
コンソール42は、操作パネル102に対して撮影開始操作が行なわれると、曝射開始を指示する指示情報を放射線発生装置34及び電子カセッテ32へ送信する。これにより、放射線源130は、放射線発生装置34がコンソール42から受信した曝射条件に応じた管電圧、管電流での放射線の照射が開始される。
電子カセッテ32のカセッテ制御部92は、曝射開始を指示する指示情報を受信すると、予め定められた周期でゲート線ドライバ80を制御してゲート線ドライバ80から1ラインずつ順に各ゲート配線76にオン信号を出力させ、各ゲート配線76に接続された各TFT70を1ラインずつ順にオンさせて画像を読み出すことを繰り返し行い、連続的に画像の読み出しを行う。放射線検出器60の各データ配線78に流れ出した電気信号は信号処理部82でデジタルの画像データに変換されて、画像メモリ90に記憶され、1画像ずつコンソール42へ送信される。
コンソール42は、受信した画像情報に対してシェーディング補正などの各種の補正すると共に、放射線Xが照射される照射範囲の画像をトリミングする画像処理を行ない、画像処理後の画像情報をディスプレイ100に表示すると共に、動画像データとしてHDD110に記憶する。また、コンソール42は、操作パネル102に対して撮影終了操作が行なわれると、曝射終了を指示する指示情報を放射線発生装置34及び電子カセッテ32へ送信する。これにより、放射線源130は放射線の照射が停止し、電子カセッテ32は画像を読み出しを終了する。
ところで、放射線検出器60は、透視撮影を行う際に特定の一部分のみが放射線Xの照射範囲とされて撮影が繰り返し行われた場合、当該一部分のみの劣化が進行する。
そこで、本実施の形態では、透視撮影中に、放射線Xの照射範囲が検出領域61外とならない範囲で電子カセッテ32の位置を移動させる。
コンソール42は、操作パネル102に対して撮影開始操作が行なわれると、周期的に電子カセッテ32の位置を移動させる移動処理を行う。
図20には本実施の形態に係るCPU104により実行される移動処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートが示されている。なお、当該プログラムはHDD110の所定の領域に予め記憶されている。
同図のステップS50では、透視撮影が終了したか否かを判定し、肯定判定となった場合は処理終了し、否定判定となった場合はステップS52へ移行する。
ステップS52では、前回電子カセッテ32の位置を移動させてから所定の期間(例えば、30秒)が経過したか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップS54へ移行し、否定判定となった場合はステップS50へ移行する。
ステップS54では、モータ158D、158Gの回転駆動を制御して、電子カセッテ32の位置を予め定められた順に移動させ、移動終了後、ステップS50へ移行する。この電子カセッテ32を移動させる順は、放射線検出器60の検出領域61内で放射線Xが照射される照射領域が分散すればいずれでもよく、例えば、放射線Xが照射される照射領域が重ならないように電子カセッテ32を移動せてもよく、また、照射領域の一部を重複させつつが一定量ずつ電子カセッテ32を移動せてもよい。図21には、放射線検出器60の検出領域61内で放射線Xが照射される照射領域61Aの一部を重複させつつ上下に順次移動させる場合が示されている。また、図28には、放射線検出器60の検出領域61内で放射線Xが照射される照射領域61Aを画素列単位で移動させる場合が示されている。また、図22には、放射線検出器60の検出領域61内で放射線Xが照射される照射領域61Aが重ならないようなブロック単位で電子カセッテ32を矩形状に順次移動させる場合が示されている。なお、図21は、移動後の照射領域を判別しやくするため、破線で示した照射領域を一部ずらしている。透視撮影のフレームレートが低い場合は、照射領域61Aを何れの方式で移動させてもよいが、フレームレートが高い場合は、図20、図28の方式が好ましい。
以上のように、本実施の形態によれば、透視撮影中に、放射線Xの照射範囲が検出領域61外とならない範囲で電子カセッテ32の位置を移動させることにより、放射線検出器60の検出領域61に放射線Xが分散して照射されるようになるため、放射線検出器60の検出領域61の特定の一部分で劣化が進行することを抑制できる。
なお、上記第各実施の形態では、電子カセッテを用いて撮影を行う放射線撮影装置に適応した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、放射線検出器60を内蔵した据置型の放射線撮影装置に適用してもよい。
また、上記第各実施の形態では、検出領域61を放射線Xに対して向き合うように維持したまま電子カセッテ32を2次元的に移動させる場合にについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、検出領域61を放射線Xに対して向き合うように維持したまま電子カセッテ32をさらに回転させるようにしてもよい。この回転によっても検出領域61内での放射線Xが照射される照射領域を移動させることができる。
また、上記第各実施の形態では、電子カセッテ32を移動させることにより、放射線検出器60の検出領域61内での放射線Xが照射される照射領域を移動させる場合にについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、放射線源130側を移動、あるいは放射線源130を首振り可能な構成としたり、放射線の照射領域を変更可能な絞り装置を設けて放射線源130からの放射線の照射方向を変更することにより、放射線検出器60の検出領域61内での放射線Xが照射される照射領域を移動させてもよい。例えば、臥位撮影台150において、図23に示すように、天板152を水平移動可能に構成し、放射線源130と天板152を同期させて水平移動させ、当該水平移動に合わせて撮影された画像のトリミングする範囲を移動させることにより、撮影部位の透視撮影を行いつつ放射線検出器60の検出領域61内での放射線Xが照射される照射領域を移動させることができる。
また、上記第1の実施の形態では、照射された放射線量に相関する相関値として撮影回数を用いた場合について説明したがこれに限定されるものではない。例えば、相関値を放射線量そのものとしてもよく、また、放射線の照射時間などとしてもよい。
また、放射線撮影装置が1回ずつ撮影を行う静止画撮影と連続的に撮影を行う透視撮影とを行うものとした場合、静止画撮影を行う場合と透視撮影を行う場合とで放射線発生装置34から発生させる放射線量を変えたり、放射線検出器60の各画素部74の蓄積容量68に蓄積されている電荷の読み出し動作、信号処理部82での電荷信号の増幅率などの動作条件を変える場合がある。
図24には、透視撮影と静止画撮影での放射線量と動作条件の一例が示されている。
静止画撮影では、撮影に必要な時間だけ患者に放射線を照射して撮影が行われるが、透視撮影では、撮影期間中、患者に放射線を連続的に照射して撮影が行われる。このため、透視撮影では、患者の被曝量を極力減らすために、静止画撮影時に比べて単位時間当たりの放射線量を数10分の1から100分の1にする。また、透視撮影では、最大で60/秒から90フレーム/秒が求められている。この読取りを行うには、静止画撮影に比べて透視撮影には数10倍の高感度と数10倍の高速性が求められる。一方、静止画撮影では、診断のための高精細な画像を得るため4桁近いダイナミックレンジが要求されるが、透視撮影では2桁程度のダイナミックレンジでよい。
例えば、フレームレートを30FPSとし、静止画撮影時に対する単位時間当たりの放射線量を0.1倍として、1分間の透視撮影が行われたとする。この場合、1回の透視撮影で照射される放射線量は、1回の静止画撮影の放射線量に対して180倍(0.1倍×30FPS×60SEC=180倍)になる。一方、1分間の透視撮影での撮影回数は、1800回(30FPS×60SEC=1800回)となる。
ここで、例えば、相関値を撮影回数とし、透視撮影の1フレームを1回とカウントした場合、透視撮影での撮影回数は、同じ撮影回数を静止画撮影で行った場合に照射された放射線量に対して1/10とあまりにも少なくなり、一連の透視撮影を1回の撮影回数とカウントした場合、1回の静止画撮影で照射された放射線量に対して180倍とあまりにも多くなる。
そこで、相関値として撮影回数を用いる場合は、静止画撮影又は透視撮影の一方の撮影での撮影回数でカウントを行うものとし、他方の撮影での撮影回数を一方の撮影での撮影回数に換算してカウントするようにしてもよい。例えば、静止画撮影での撮影回数でカウントするものとした場合、透視撮影の条件(静止画撮影時に対する単位時間当たりの放射線量、フレームレート)及び透視撮影の撮影期間(秒)から、静止画撮影時に対する単位時間当たりの放射線量 × フレームレート × 透視撮影の撮影期間(秒)の演算を行うことにより、静止画撮影での撮影回数に換算できる。また、例えば、透視撮影での撮影回数でカウントするものとした場合、静止画撮影時に対する単位時間当たりの放射線量(0.1倍)から、静止画撮影での撮影回数/0.1の演算を行うことにより、透視撮影での撮影回数に換算できる。
図25には、静止画撮影での撮影回数でカウントを行うものとした場合の相関情報更新処理プログラムの一例が示されている。なお、上記第1の実施形態(図15)と同一の部分には同一の符号を付し、説明を省略する。
ステップS30では、透視撮影が行われたか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ32へ移行し、否定判定となった場合はステップS40へ移行する。これにより、静止画撮影が行われた場合はステップS40へ移行する。
ステップS32では、透視撮影での撮影回数を静止画撮影での撮影回数に換算する換算処理を行う。
例えば、フレームレートを30FPSとし、静止画撮影時に対する単位時間当たりの放射線量を0.1倍として、1分間の透視撮影が行われた場合、0.1 × 30FPS × 60秒= 180 となり、静止画撮影で180回の撮影回数と換算する。
ステップS34では、HDD110に記憶された相関情報により示される各区分領域61Aの撮影回数のうち、上記撮影領域特定処理プログラムによる処理で撮影領域と特定された区分領域61Aの撮影回数に、上記ステップS32で換算された撮影回数を加算し、処理終了をする。
なお、透視撮影条件(静止画撮影時に対する単位時間当たりの放射線量、フレームレート、撮影時間(1フレーム目から終了のnフレーム目までの時間)など)と静止画撮影の撮影回数との対応関係を対応情報としてHDD110に予め記憶しておき、上記ステップS32において、HDD110に予め記憶した対応情報に基づいて撮影が行われた透視撮影に対応する静止画撮影での撮影回数を求めることにより換算してもよい。
また、相関値として照射時間を用いる場合も、静止画撮影又は透視撮影の一方の撮影での照射時間を累計するものとし、他方の撮影での照射時間を一方の撮影での照射時間に換算して累計してもよい。例えば、静止画撮影での照射時間で累計するものとした場合、透視撮影の条件(静止画撮影時に対する単位時間当たりの放射線量)及び透視撮影の撮影期間(秒)から、静止画撮影時に対する単位時間当たりの放射線量 × 透視撮影の撮影期間(秒)の演算を行うことにより、静止画撮影での照射時間に換算できる。また、例えば、透視撮影での照射時間で累計するものとした場合、静止画撮影時に対する単位時間当たりの放射線量(0.1倍)から、静止画撮影での照射時間/0.1の演算を行うことにより、透視撮影での照射時間に換算できる。
なお、透視撮影では、各フレームの撮影タイミングに同期させて放射線発生装置34から放射線を発生させ、電子カセッテ32に対してパルス状に放射線を照射させる場合がある。このような場合において、相関値として、照射時間及び放射線量を用いる場合は、透視撮影時の各フレーム間の期間は、照射時間として考慮しないことが好ましい。
また、CsIは、照射される放射線量が多くなるに従い感度が低下する。従って、放射線検出器60を間接変換方式とし、シンチレータ204をCsIの柱状結晶とする場合、検出領域61を予め定められた複数の領域に区分した区分領域61A毎に累積の放射線量を算出し、累積の放射線量が許容値になった場合、撮影領域を変えることで部分的な感度の低下を防止できる。特に、動画撮影では、1フレームの照射量は少ないが撮影枚数が多く、トータルでの放射線量は多くなる。このため、動画撮影においては、撮影領域を変えることが、感度を維持するためにも好ましい。
また、放射線量に相関する相関値は、撮影日時別に記憶してもよく、また、例えば、日別など予め定められた期間毎に累積して記憶するものとしてもよい。また、相関値と共に照射された放射線の強度(エネルギー)に関する情報も記憶するものとしてもよい。
CsIは、高強度(高エネルギー)の放射線が照射されると一時的な感度変化(所謂ディープトラップ)が発生する。具体的には、図30に示すように、1回の撮影で照射された放射線量に対する発光量が直線Aから直線Bにように傾きが変化し、感度が向上する。この感度直線の傾きの変化量△は、図31に示すように、数日程度かけて経時的に減少する。また、感度直線の傾きの変化量△が減少する回復度合は、CsIの温度によっても異なり、CsIの温度が高いほど変化量△が減少が早い。通常の動作温度、保管温度(例えば、25℃)での回復度係数を1とした場合、例えば、10℃以下では回復度係数は0.5となり、40℃以上では回復度係数2となる。
このため、電子カセッテ32は、感度変化が発生する所定強度以上の放射線が放射線検出器60の検出領域61の特定の一部分に照射された後に、感度変化した特定の一部分を含む撮影領域と用いて撮影を行った場合、特定の一部分の感度が変化しているため、撮影された放射線画像で感度ムラによる残像(所謂ゴースト)が発生する。
そこで、各区分領域61A毎に、照射された放射線の強度及び照射時期に関する照射情報をHDD110にさらに記憶するようにし、当該照射情報に基づき、一時的な感度変化が発生する強度の放射線が照射されてから当該感度変化の回復に必要な回復期間を経過していない区分領域が撮影領域外となるように又は当該区分領域が撮影部位の関心部位と重ならないように撮影領域の特定を行ようにしてもよい。例えば、各区分領域61A毎に、日別など予め定められた期間毎に感度変化が発生する所定強度以上の放射線が照射されたか否かを照射情報として記憶するようにし、放射線画像を撮影する際に、一時的な感度変化の回復に必要な所定の回復期間(例えば、2日)を経過していない区分領域61Aを除いて撮影領域を特定したり、あるいは回復期間を経過していない区分領域61Aが撮影部位のうち関心の高い関心部位と重ならないように撮影領域を特定するようにしてもよい。これにより、CsIの一時的な感度変化による残像の発生を抑制でき、撮影性能を維持できる。
関心部位の位置に関する情報は、撮影部位毎に予め記憶しておいてもよく、また、撮影者が操作パネル102から入力するものとしてもよく、ネットワークを介して他のサーバーコンピュータから受信するものとしてもよい。また、感度変化が発生する放射線の強度のしきい値を複数定め、照射された放射線の強度を各しきい値と比較することにより、照射された放射線の強度を複数のレベルにレベル分けし、各レベルに応じた回復期間を定めてもよい。
また、上述のようにCsIの感度変化の回復期間は、温度によっても変化する。
そこで、放射線検出器60の端部などに温度センサを配置し、温度センサで放射線検出器60の温度を随時検出して検出日時と共に記憶しておき、放射線画像を撮影する際に、所定強度以上の放射線が照射された以降の放射線検出器60の温度状態(平均温度や、最高温度、最低温度、累積温度)から回復期間を変更してもよい。例えば、所定強度以上の放射線が照射された以降の放射線検出器60の平均温度が25℃の場合に比べて、平均温度が10℃の場合、回復期間を2倍に変更したり、平均温度が40℃の場合、回復期間を1/2倍に変更してもよい。
また、上記第2の実施の形態では、放射線Xの照射範囲が検出領域61外とならない範囲で電子カセッテ32の予め定められた順に移動させる場合について説明したがこれに限定されるものではない。例えば、第1の実施の形態と同様に、区分領域61A毎に放射線量に相関する相関値を記憶し、相関値が最大の区分領域61Aを放射線Xの照射範囲となることを避ける移動順序を求めて当該移動順序の順に移動させるようにしてもよい。
また、上記第2の実施の形態では、透視撮影中に電子カセッテ32を移動させる場合について説明したがこれに限定されるものではない。例えば、複数回の透視撮影において放射線検出器60の検出領域61に放射線が分散して照射されるように透視撮影の開始時に電子カセッテ32を予め移動させておき、透視撮影中は電子カセッテ32を移動させないようにしてもよい。
また、透視撮影中に静止画撮影を行う場合、透視撮影から静止画撮影及び静止画撮影から透視撮影の少なくとも一方の切り替えタイミングで電子カセッテ32を移動させて照射領域を検出領域内で移動させるようにしてもよい。
また、上記各実施の形態では、撮影台内に電子カセッテ32を移動させる移動機構を設けた場合について説明したがこれに限定されるものではない。例えば、図26に示すように、撮影台の電子カセッテ32を収納する収納部170を電子カセッテ32よりも大きく形成すると共に、収納部170内に複数の仕切部材172A〜172Dを設ける。仕切部材172A〜172Dは、それぞれ例えば、ソレノイドなどを用いて収納部170内に個別に突出、非突出を切替可能に構成し、図27(A)〜(C)に示すように、収納部170内に突出させる仕切部材172A〜172Dの組み合わせを変えることにより収納部170内ので電子カセッテ32が収納される位置を変えるようにしてもよい。なお、図27(A)〜(C)では、収納部170内に突出した仕切部材172A〜172Dを実線で示し、未突出の仕切部材172A〜172Dを破線で示している。
また、上記第1の実施の形態では、複数の撮影部位に対応するためサイズ情報を記憶する場合について説明したがこれに限定されるものではない。例えば、撮影に必要な領域のサイズが予め定っている場合は、撮影部位毎のサイズ情報を記憶する必要はない。
また、上記第2の実施の形態において、サイズ情報をHDD110記憶するようにし、透視撮影行う際にコンソール42に対して撮影部位を指定させ、サイズ情報から、指定された撮影部位に対応する区分領域61Aのサイズから放射線の照射範囲を定めるようにしてもよい。
また、上記第1及び第2の実施の形態においてサイズ情報を記憶する場合、撮影に必要な領域のサイズに合わせて可動絞り装置131を制御するようにしてもよい。
また、上記第1の実施の形態では、撮影部位を撮影可能なサイズが得られる区分領域61Aの組合わせ毎に撮影回数を合計し、合計値の最も小さい区分領域61Aの組合わせを撮影領域と特定する場合について説明したがこれに限定されるものではない。例えば、撮影部位を撮影可能なサイズが得られる区分領域61Aの組合わせ毎に各区分領域61Aの撮影回数の最大値を求め、最大値の最も小さい区分領域61Aの組合わせを撮影領域と特定してもよい。
また、上記第1の実施の形態では、検出領域61を3×3の9個の区分領域61Aに区分した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、より細かく5×4に区分してもよく、また、各画素部74に対応する領域をそれぞれ区分領域としてもよい。
また、上記第1の実施の形態では、撮影に必要な領域のサイズ毎に、当該サイズが得られる区分領域61Aの識別番号の組み合わせを区分領域組合情報として予め記憶した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、撮影に必要な領域のサイズが得られる区分領域61Aの識別番号の組み合わせを演算で求めてもよい。
また、上記第2の実施の形態では、前回電子カセッテ32の位置を移動させてから所定の期間経過する毎に電子カセッテ32の位置を移動させる場合について説明したがこれに限定されるものではない。例えば、透視撮影中は電子カセッテ32の位置を連続的に移動させるようにしてもよい。また、所定回撮影を行う毎や放射線が予め定められた照射量照射される毎に電子カセッテ32の位置を移動させるようにしてもよい。
また、上記第1の実施の形態においても、所定回撮影を行う毎や所定期間(例えば、1日)毎に、撮影部46内での電子カセッテ32の位置を変えるようにしてもよい。
また、各実施の形態に係る電子カセッテ32では、放射線検出器60がTFT基板66側から放射線Xが照射されるように内蔵してもよい。
ここで、放射線検出器60は、図29に示すように、シンチレータ204が形成された側から放射線が照射されて、当該放射線の入射面の裏面側に設けられたTFT基板66により放射線画像を読み取る、いわゆる裏面読取方式(所謂PSS(Penetration Side Sampling)方式)とされた場合、シンチレータ204の同図上面側(TFT基板66の反対側)でより強く発光し、TFT基板66側から放射線が照射されて、当該放射線の入射面の表面側に設けられたTFT基板66により放射線画像を読み取る、いわゆる表面読取方式(所謂ISS(Irradiation Side Sampling)方式)とされた場合、TFT基板66を透過した放射線がシンチレータ204に入射してシンチレータ204のTFT基板66側がより強く発光する。TFT基板66に設けられた各センサ部72には、シンチレータ204で発生した光により電荷が発生する。このため、放射線検出器60は、表面読取方式とされた場合の方が裏面読取方式とされた場合よりもTFT基板66に対するシンチレータ204の発光位置が近いため、撮影によって得られる放射線画像の分解能が高い。
また、放射線検出器60は、光電変換膜214を有機光電変換材料により構成しており、光電変換膜214で放射線がほとんど吸収されない。このため、本実施の形態に係る放射線検出器60は、表面読取方式により放射線がTFT基板66を透過する場合でも光電変換膜214による放射線の吸収量を少ないため、放射線Xに対する感度の低下を抑えることができる。表面読取方式では、放射線がTFT基板66を透過してシンチレータ204に到達するが、このように、TFT基板66の光電変換膜214を有機光電変換材料により構成した場合、光電変換膜214での放射線の吸収が殆どなく放射線の減衰を少なく抑えることができるため、表面読取方式に適している。
また、TFT70の活性層224を構成する非晶質酸化物や光電変換膜214を構成する有機光電変換材料は、いずれも低温での成膜が可能である。このため、基板200を放射線の吸収が少ないプラスチック樹脂、アラミド、バイオナノファイバで形成することができる。このように形成された基板200は放射線の吸収量を少ないため、表面読取方式により放射線がTFT基板66を透過する場合でも、放射線Xに対する感度の低下を抑えることができる。
また、例えば、放射線検出器60をTFT基板66が照射面56側となるように筐体54内の照射面56部分に貼り付けるものとし、基板200を剛性の高いプラスチック樹脂やアラミド、バイオナノファイバで形成した場合、放射線検出器60自体の剛性が高くいため、筐体54の照射面56部分を薄く形成することができる。また、基板200を剛性の高いプラスチック樹脂やアラミド、バイオナノファイバで形成した場合、放射線検出器60自体が可撓性を有するため、照射面56に衝撃が加わった場合でも放射線検出器60が破損しづらい。
その他、上記各実施の形態で説明したRIS10の構成(図1参照。)、放射線撮影室44の構成(図2、図16参照。)、撮影台の構成(図3、図5、図17、図18、図23、図26、図27参照)、電子カセッテ32の構成(図4参照。)、可動絞り装置131の構成(図7参照。)、撮影システム18の構成(図6、図19参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、不要な部分を削除したり、新たな部分を追加したり、接続状態を変更したりすることができることは言うまでもない。
また、上記実施の形態で説明した相関情報、サイズ情報、及び区分領域組合情報の構成(図11〜図13参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、不要な情報を削除したり、新たな情報を追加したり、情報を変更したりすることができることは言うまでもない。
また、上記実施の形態で説明した撮影領域特定処理プログラム、相関情報更新処理プログラム及び移動処理プログラムの処理の流れ(図14、図15、図20、図25参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ換えたりすることができることは言うまでもない。
32 電子カセッテ
34 放射線発生装置
42 コンソール
45 立位撮影台
47 垂直移動機構(照射領域変更手段)
49 水平移動機構(照射領域変更手段)
52 支持移動機構(照射領域変更手段)
60 放射線検出器
61 検出領域
61A 区分領域
92 カセッテ制御部
104 CPU(特定手段、制御手段)
110 HDD(記憶手段)
130 放射線源
131 可動絞り装置(照射領域変更手段)
150 臥位撮影台
158 幅方向移動機構(照射領域変更手段)
159 長さ方向移動機構(照射領域変更手段)
170 収納部

Claims (13)

  1. 放射線を検出する検出領域に照射された放射線により表わされる放射線画像を示す電気信号を出力する放射線検出器と、
    前記放射線検出器に対して放射線を照射する放射線源と、
    前記放射線源からの放射線が前記検出領域に照射される照射領域を変更する照射領域変更手段と、
    前記検出領域内での前記照射領域の位置を変えて当該検出領域に放射線が分散して照射されるように前記照射領域変更手段を制御する制御手段と、
    を備え
    前記制御手段は、連続的に撮影を行う透視撮影を行う場合、当該透視撮影中、所定回撮影を行う毎又は放射線が予め定められた照射量照射される毎に前記照射領域が前記検出領域内で移動するように前記照射領域変更手段を制御し、1回ずつ撮影を行う静止画撮影を行う場合、静止画撮影に同期させて前記照射領域が前記検出領域内で移動するように前記照射領域変更手段を制御し、透視撮影中に静止画撮影を行う場合、透視撮影から静止画撮影及び静止画撮影から透視撮影の少なくとも一方の切り替えタイミングで前記照射領域が前記検出領域内で移動するように前記照射領域変更手段を制御する
    放射線撮影装置。
  2. 前記照射領域変更手段は、前記検出領域を放射線に対して向き合うように維持したままでの前記放射線検出器の移動及び回転、前記放射線源の移動、前記放射線源からの放射線の照射方向の変更の少なくとも1つを行うことにより、前記検出領域での前記照射領域を変更する
    請求項1記載の放射線撮影装置。
  3. 前記制御手段は、前記透視撮影中、前記照射領域が画素列単位で前記検出領域内で移動するように前記照射領域変更手段を制御する
    請求項又は請求項記載の放射線撮影装置。
  4. 前記検出領域を予め定められた複数の領域に区分した区分領域毎に、照射された放射線量に相関する相関値を相関情報として記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された前記相関情報に基づいて、前記検出領域内で各区分領域に照射された放射線量のばらつきを抑えつつ予め定められたサイズの放射線画像の撮影が可能な撮影領域を特定する特定手段と、をさらに備え、
    前記制御手段は、前記特定手段により特定された撮影領域が前記照射領域となるように前記照射領域変更手段を制御する
    請求項1〜請求項の何れか1項記載の放射線撮影装置。
  5. 放射線を検出する検出領域に照射された放射線により表わされる放射線画像を示す電気信号を出力する放射線検出器と、
    前記放射線検出器に対して放射線を照射する放射線源と、
    前記放射線源からの放射線が前記検出領域に照射される照射領域を変更する照射領域変更手段と、
    前記検出領域を予め定められた複数の領域に区分した区分領域毎に、照射された放射線量に相関する相関値を相関情報として記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された前記相関情報に基づいて、前記検出領域内で各区分領域に照射された放射線量のばらつきを抑えつつ予め定められたサイズの放射線画像の撮影が可能な撮影領域を特定する特定手段と、
    前記検出領域内での前記照射領域の位置を変えて当該検出領域に放射線が分散して照射され、かつ前記特定手段により特定された撮影領域が前記照射領域となるように前記照射領域変更手段を制御する制御手段と、
    を備えた放射線撮影装置。
  6. 前記記憶手段は、放射線画像の撮影が行われる被検体の撮影部位毎に、当該撮影部位の放射線画像の撮影に必要な領域のサイズを示すサイズ情報をさらに記憶し、
    撮影対象とする撮影部位を示す撮影部位情報を取得する取得手段をさらに備え、
    前記特定手段は、前記記憶手段に記憶された前記サイズ情報に基づいて、前記取得手段により取得された撮影部位情報により示される撮影部位の撮影に必要な領域のサイズを求め、前記相関情報に基づいて、前記検出領域内で各区分領域に照射された放射線量のばらつきを抑えつつ当該サイズの放射線画像の撮影が可能な撮影領域を特定する
    請求項4又は請求項5記載の放射線撮影装置。
  7. 前記特定手段は、前記相関情報に基づいて、前記検出領域内で撮影部位の撮影に必要な領域のサイズとなる範囲毎に当該範囲内の各区分領域の相関値の合計を求め、合計値の最も小さい範囲を前記撮影領域として特定する
    請求項4〜請求項6の何れか1項記載の放射線撮影装置。
  8. 前記特定手段は、前記相関情報に基づいて、前記検出領域内で撮影部位の撮影に必要な領域のサイズとなる範囲毎に当該範囲内の各区分領域の相関値の最大値を求め、最大値の最も小さい範囲を前記撮影領域として特定する
    請求項4〜請求項6の何れか1項記載の放射線撮影装置。
  9. 前記相関値を、1回ずつ撮影を行う静止画撮影又は連続的に撮影を行う透視撮影の何れか一方の撮影での撮影回数又は放射線の照射時間とし、
    静止画撮影又は透視撮影の他方の撮影での相関値を一方の撮影での相関値に換算する換算手段をさらに備えた
    請求項〜請求項の何れか1項記載の放射線撮影装置。
  10. 前記放射線検出器は、放射線を光に変換するシンチレータで放射線を光に変換し、当該光により表わされる放射線画像を示す電気信号を出力するものとし、
    前記シンチレータは、蛍光体材料の柱状結晶を含んで構成された
    請求項〜請求項の何れか1項記載の放射線撮影装置。
  11. 前記蛍光体材料を、CsIとした
    請求項10記載の放射線撮影装置。
  12. 前記記憶手段は、前記区分領域毎に、照射された放射線の強度及び照射時期に関する照射情報をさらに記憶し、
    前記特定手段は、前記照射情報に基づき、一時的な感度変化が発生する強度の放射線が照射されてから当該感度変化の回復に必要な回復期間を経過していない区分領域が撮影領域外となるように、又は当該区分領域が撮影部位の関心部位と重ならないように撮影領域の特定を行う
    請求項11記載の放射線撮影装置。
  13. 前記放射線検出器の温度を検出する温度検出手段をさらに備え、
    前記特定手段は、前記温度検出手段により検出される放射線検出器の温度が高いほど回復期間を短く変更する
    請求項12記載の放射線撮影装置。
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