JP5171831B2 - N−{2−フルオロ−5−[3−(チオフェン−2−カルボニル)−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−フェニル}−N−メチル−アセトアミドの多形体B - Google Patents
N−{2−フルオロ−5−[3−(チオフェン−2−カルボニル)−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−フェニル}−N−メチル−アセトアミドの多形体B Download PDFInfo
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Description
表1:化合物の経口投与後のマウスにおける健忘になりやすさの指標(MED健忘/ED50鎮静)
出発物質である多形体Aを、PCT/EP2006/063243及び米国特許出願第60/692866号明細書の実施例2に従って作製した。
多形体A(151.8mg)をメタノール(2mL)に懸濁させ、室温で3日間撹拌した。固体を遠心分離(0.22μmフィルター)によって濾去し、室温で15分間真空乾燥した。多形体B(95mg)を得た。
多形体A(151.8mg)をアセトニトリル(2mL)に懸濁させ、室温で3日間撹拌した。固体を遠心分離によって濾去(0.22μmフィルター)し、室温で15分間真空乾燥した。多形体B(90mg)を得た。
多形体A(153.3mg)をエタノール(2mL)に懸濁させ、室温で3日間撹拌した。固体を遠心分離によって濾去(0.22μmフィルター)し、室温で15分間真空乾燥した。多形体B(110mg)を得た。
多形体A(152.4mg)を1−メトキシ−2−プロパノール(2mL)に懸濁させ、室温で3日間撹拌した。固体を遠心分離によって濾去(0.22μmフィルター)し、室温で15分間真空乾燥した。多形体B(90mg)を得た。
多形体A(150.6mg)をメチルエチルケトン(2mL)に懸濁させ、室温で3日間撹拌した。固体を遠心分離によって濾去(0.22μmフィルター)し、室温で15分間真空乾燥した。多形体B(100mg)を得た。
多形体A(150.0mg)を酢酸エチル(2mL)に懸濁させ、室温で3日間撹拌した。固体を遠心分離によって濾去(0.22μmフィルター)し、室温で15分間真空乾燥した。多形体B(105mg)を得た。
多形体A(150.0mg)をトルエン(2mL)に懸濁させ、室温で3日間撹拌した。固体を遠心分離によって濾去(0.22μmフィルター)し、室温で15分間真空乾燥した。多形体B(90mg)を得た。
多形体A(156.0mg)をエタノール/酢酸95:5(2mL)と共に8日間室温で撹拌した。サンプルを濾去し、10分間真空乾燥した。多形体B(100mg)を得た。
多形体A(157.9mg)をアセトン(8mL)に溶解した。溶液を濾過し、室温で蒸発させた。数日後、溶媒を完全に蒸発させた後、多形体Bに相当する黄色の結晶が形成された。
多形体A(157.8mg)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解した。溶液を濾過し、室温で蒸発させた。数日後、溶媒を完全に蒸発させた後、多形体Bに相当する黄色の結晶が形成された。
多形体A(148mg)をH2O(0.2mL)及びエタノール(1.8mL)に懸濁させ、室温で3日間撹拌した。固体を濾去し、10分間真空乾燥した。多形体B(110mg)を得た。
多形体A(146mg)をH2O(1.8mL)及びエタノール(0.2mL)懸濁させ、室温で3日間撹拌した。固体を濾去し、10分間真空乾燥した。多形体B(160mg、ウェット)を得た。
多形体A(154mg)をH2O(0.2mL)及びテトラヒドロフラン(1.8mL)に溶解し、室温で3日間撹拌した。濾去して10分間真空乾燥した後に沈殿が生じた。多形体B(40mg)を得た。
多形体A(151mg)をH2O(1.8mL)及びテトラヒドロフラン(0.2mL)に懸濁させ、室温で3日間撹拌した。固体を濾去し、10分間真空乾燥した。多形体B(165mg、ウェット)を得た。
多形体A(151mg)をジオキサン(1mL)に懸濁させた。懸濁液を室温で6日間撹拌した。次いで固体を濾去し、数分間真空乾燥し、多形体Bと確認した。
多形体A(75.7mg)及び多形体B(75.3mg)の混合物をトルエン(1mL)に懸濁させ、99℃で1日間かき混ぜた。熱溶液からサンプルを取り、直ちに多形体Bと確認した。
多形体A(180.0mg)をジメチルスルホキシド(1.5mL)に溶解した。濾過溶液を2−プロパノール(15mL)に滴加した。溶液の添加完了後数分で沈殿の生成が始まった。10分間撹拌後、固体を濾去し、2−プロパノールで洗浄し、15分間真空乾燥して、75mgの多形体Bを得た。
多形体A(182.8mg)をピリジン(1mL)に溶解した。溶液を濾過し、2−プロパノール(10mL)に滴加した。溶液添加の終わり頃に沈殿の生成が始まった。懸濁液を5分間撹拌し、固体を濾去し、2−プロパノールで洗浄し、15分間真空乾燥して、90mgの多形体Bを得た。
多形体A(180.9mg)を酢酸(1mL)に溶解した。溶液を濾過し、2−プロパノール(10mL)に滴加した。溶液の添加終了後1〜2分で沈殿の生成が始まった。懸濁液を5分間撹拌し、固体を濾去し、2−プロパノールで洗浄し、15分間真空乾燥して、95mgの多形体Bを得た。
多形体A(155mg)を酢酸(1mL)に溶解した。濾過溶液をエタノール(10mL)に滴加した。溶液の添加完了後5分で結晶化が始まった。懸濁液を1時間撹拌し、結晶を濾去し、真空乾燥して75mgの多形体Bを得た。
多形体A(158mg)を酢酸(1mL)に溶解した。濾過溶液を酢酸エチル(10mL)に滴加した。溶液の添加完了後2時間で結晶化が始まった。懸濁液を更に2時間撹拌し、結晶を濾去し、真空乾燥して45mgの多形体Bを得た。
多形体A(177.4mg)をジクロロメタン(1.5mL)に溶解した。溶液を濾過し、2−プロパノール(15mL)に滴加した。溶液の添加終了後約3分で沈殿の生成が始まり、時間と共にゆっくりと増加した。懸濁液を更に30分間撹拌し、固体を濾去し、15分間真空乾燥して80mgの多形体Bを得た。
多形体A(149mg)を水に懸濁させ、室温で5日間撹拌した。得られた結晶を多形体Bと確認した。
化合物(I)の多形体を、以下の手順を用いて特徴付けした。
粉末X線回折:Bruker D8A Advance。Cu Kα放射線;電力管35kV/45mA;検出器バンテック(VANTEC)1;0.017°2θステップサイズ、105±5秒/ステップ、2°〜50°2θ走査範囲(印刷範囲は異なっていてよい)。シリコン単結晶サンプルホルダーを用い、サンプル径は12mm、深さは0.1mmであった。
粉末X線回折:X線回折図形は、2θ=5.7°での極めて強いピークを特徴とする。結晶の高い異方形状を考慮すると、この高強度は結晶の優先配向に起因することが予測される。X線回折図形を図1に示す。
粉末X線回折:X線回折図形において最も強いピークは2θ=7.1°及び21.4°にある。X線回折図形を図2に示す。
この構造は化合物の二量体に基づいて解明することができる。これら二量体を形成する駆動力は、おそらく、一方ではフェニル環とチオフェン環とのπ−π相互作用であり、他方ではフェニル環とN−複素環間のπ−π相互作用である。単位格子の2つの異なる型の分子は縮合N−複素環間の短い距離が僅かに異なる(最短距離はそれぞれ3.348Å及び3.308Å)2つの異なる型の二量体を形成する。二量体は、フィッシュボーン構造を有して層状に配置される。2つの型の二量体のバンドは常にフィッシュボーン構造において交互に生じ、また、1つの層から次の層へと交互に生じる。結晶データを表2に報告する。
表2.多形体Bの結晶データ
Claims (26)
- 2θ=7.1°(±0.1°)及び21.4°(±0.1°)に特定のピークを含む粉末X線回折パターンによって特徴付けられるN−{2−フルオロ−5−[3−(チオフェン−2−カルボニル)−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−フェニル}−N−メチル−アセトアミドの多形体B。
- 2θ=7.1°(±0.1°)、11.8°(±0.1°)、12.3°(±0.1°)、12.6°(±0.1°)、13.7°(±0.1°)、14.7°(±0.1°)、15.5°(±0.1°)、19.0°(±0.1°)、20.8°(±0.1°)、21.4°(±0.1°)、22.0°(±0.1°)、22.3°(±0.1°)、22.6°(±0.1°)、23.4°(±0.1°)、23.9°(±0.1°)、25.6°(±0.1°)、26.3°(±0.1°)、27.1°(±0.1°)、27.8°(±0.1°)、31.8°(±0.1°)、及び36.5°(±0.1°)に特定のピークを含む粉末X線回折パターンによって特徴付けられる、請求項1に記載の多形体。
- 3107cm−1、1605cm−1、1593cm−1、1538cm−1、1336cm−1、及び102cm−1に特徴的な信号を示すFT−ラマンスペクトルによって特徴付けられるN−{2−フルオロ−5−[3−(チオフェン−2−カルボニル)−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−フェニル}−N−メチル−アセトアミドの多形体B。
- 158℃に融解ピークを示す示差走査熱量測定によって特徴付けられるN−{2−フルオロ−5−[3−(チオフェン−2−カルボニル)−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−フェニル}−N−メチル−アセトアミドの多形体B。
- 請求項1から4までのいずれか一項に記載の多形体の調製方法であって:
a)166.2℃〜167.4℃に融解ピークを示す示差走査熱量測定によって特徴付けられるN−{2−フルオロ−5−[3−(チオフェン−2−カルボニル)−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−フェニル}−N−メチル−アセトアミドの多形体Aを室温で、メタノール、エタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、メチルエチルケトン、酢酸エチル、ジオキサン、アセトニトリル、トルエン、水、エタノールと酢酸との混合物、水とエタノールとの混合物、及び水とテトラヒドロフランとの混合物からなる群から選択される溶媒に懸濁させる工程;並びに
b)得られた結晶を回収する工程
を含む方法。 - エタノールと酢酸との混合物が、それぞれ、90:10〜98:2(v/v)の範囲内である、請求項5に記載の方法。
- エタノールと酢酸との混合物が、それぞれ、95:5(v/v)である、請求項6に記載の方法。
- 水とエタノールとの混合物が、それぞれ、5:95〜95:5(v/v)の範囲内である、請求項5に記載の方法。
- 水とエタノールとの混合物が、それぞれ、10:90〜90:10(v/v)の範囲内である、請求項8に記載の方法。
- 水とテトラヒドロフランとの混合物が、それぞれ、85:15〜95:5(v/v)の範囲内である、請求項5に記載の方法。
- 水とテトラヒドロフランとの混合物が、それぞれ、90:10(v/v)である、請求項10に記載の方法。
- 請求項1から4までのいずれか一項に記載の多形体の調製方法であって:
a)166.2℃〜167.4℃に融解ピークを示す示差走査熱量測定によって特徴付けられるN−{2−フルオロ−5−[3−(チオフェン−2−カルボニル)−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−フェニル}−N−メチル−アセトアミドの多形体AとN−{2−フルオロ−5−[3−(チオフェン−2−カルボニル)−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−フェニル}−N−メチル−アセトアミドの多形体Bとの混合物を、80℃〜沸点の温度でトルエンに懸濁させる工程;及び
b)得られた結晶を回収する工程
を含む方法。 - 多形体Aと多形体Bとの混合物が、それぞれ、25:75〜75:25(w/w)の範囲内である、請求項12に記載の方法。
- 多形体Aと多形体Bとの混合物が、50:50(w/w)である、請求項13に記載の方法。
- 温度が95℃〜105℃の範囲内である、請求項12に記載の方法。
- 請求項1から4までのいずれか一項に記載の多形体の調製方法であって:
a)166.2℃〜167.4℃に融解ピークを示す示差走査熱量測定によって特徴付けられるN−{2−フルオロ−5−[3−(チオフェン−2−カルボニル)−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−フェニル}−N−メチル−アセトアミドの多形体Aをアセトン及びテトラヒドロフランからなる群から選択される溶媒に溶解する工程;
b)濾過する工程;並びに
c)溶媒を完全に蒸発させる工程
を含む方法。 - 請求項1から4までのいずれか一項に記載の多形体の調製方法であって:
a)166.2℃〜167.4℃に融解ピークを示す示差走査熱量測定によって特徴付けられるN−{2−フルオロ−5−[3−(チオフェン−2−カルボニル)−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−フェニル}−N−メチル−アセトアミドの多形体Aを水とテトラヒドロフランとの混合物に室温で溶解する工程;及び
b)得られた結晶性沈殿を回収する工程
を含む方法。 - 水とテトラヒドロフランとの混合物が、それぞれ、5:95〜15:85(v/v)の範囲内である、請求項17に記載の方法。
- 水とテトラヒドロフランとの混合物が、それぞれ、10:90(v/v)である、請求項18に記載の方法。
- 請求項1から4までのいずれか一項に記載の多形体の調製方法であって:
a)166.2℃〜167.4℃に融解ピークを示す示差走査熱量測定によって特徴付けられるN−{2−フルオロ−5−[3−(チオフェン−2−カルボニル)−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル]−フェニル}−N−メチル−アセトアミドの多形体Aを、ジメチルスルホキシド、ピリジン、酢酸、及びジクロロメタンからなる群から選択される溶媒に溶解する工程;
b)溶液を濾過する工程;
c)溶液を、エタノール、2−プロパノール及び酢酸エチルからなる群から選択される貧溶媒に添加する工程;並びに
d)得られた結晶を回収する工程
を含む方法。 - ジクロロメタン対2−プロパノールの比が、それぞれ、0.5:10〜2:10(v/v)の範囲内である、請求項20に記載の方法。
- ジクロロメタン対2−プロパノールの比が、それぞれ、1:10(v/v)である、請求項21に記載の方法。
- 薬剤として使用するための、請求項1から4までのいずれか一項に記載の多形体。
- 請求項1から4までのいずれか一項に記載の多形体を、1種又は複数の薬学的に許容される担体、賦形剤、希釈剤、又は補助剤と混合して含む医薬組成物。
- 不安、てんかん、睡眠障害、及び不眠症の治療又は予防に、鎮静催眠、麻酔、及び筋弛緩を誘発するため、睡眠の誘発に必要な時間及び睡眠継続時間を調節するために使用するための、請求項1から4までのいずれか一項に記載の多形体を含む医薬組成物。
- 不安、てんかん、睡眠障害、及び不眠症の治療又は予防に、鎮静催眠、麻酔、及び筋弛緩を誘発するため、睡眠の誘発に必要な時間及び睡眠継続時間を調節するために使用するための薬剤の製造における、請求項1から4までのいずれか一項に記載の多形体の使用。
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