JP5171449B2 - 標準貫入試験消音装置 - Google Patents

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Description

本発明は標準貫入試験時にハンマとノッキングヘッドとの衝突により発生する衝撃音、特に高周波衝撃音を吸音、消音して周辺環境に対する悪影響を解消することができる標準貫入試験消音装置に関する。
標準貫入試験は、土木工事着手に際しての事前の地質調査において、原位置における地盤の硬軟、締まり具合についての相対値を得るためのN値の測定と、乱した試料の採取を目的とした土質試験方法である。試験実施に際しては、先端部にサンプラを備え上端部にノッキングヘッドを備えたロッドを使用し、ボーリング孔底部にサンプラを着地させた状態でノッキングヘッドに対して、63.5±0.5kgの重量を有したハンマを76±1cmの落差から落下させて打撃する。そして、サンプラがボーリング孔底部の土壌中に30cm貫入するのに何回打撃が必要であったかを判断のための指標として地盤の硬さ、強度を判定する。しかし、打撃によって発生する衝撃音(金属音)は耳障りであり、周辺住民や作業員に不快感を与える要因となる。
特開2004−150249公報には、試験装置全体を防音カバーにより覆うことにより、打撃による衝撃音が外部に拡散されることを防止する防音装置が開示されている。
しかし、この防音装置は、ハンマによるノッキングヘッドへの打撃によって一旦発生した衝撃音の外部への拡散を防音カバーにより低減するものであり、衝撃音そのものを低減するものではない。従って、発生した衝撃音が外部に拡散されることを防止する効果には限界があった。特に、金属同志の衝突により発生する高周波の衝撃音は防音カバーにより解消し切れずに外部に拡散され易かった。この高周波衝撃音は特に人間に対して不快感を与える要因となるため、この点の解決が強く求められていた。
特開2004−150249公報
従来の標準貫入試験装置に用いられる防音装置は、ハンマとノッキングヘッドとの衝突により発生し外部へ拡散される衝撃音を低減する防音カバーに過ぎなかったため、衝撃音自体の発生を防止することはできず、根本的な防音対策とはならなかった。特に、金属同志の衝突により発生し、人体に対して強い不快感を与える高周波の衝撃音を効果的に低減、解消することができなかった。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、標準貫入試験時にハンマとノッキングヘッドとの衝突により発生する衝撃音、特に高周波衝撃音の発生、拡散を低減して、周辺環境に対する悪影響を解消することができる標準貫入試験消音装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、請求項1の発明に係る標準貫入試験消音装置は、下部にサンプラを固定し、上部にノッキングヘッドを固定した下部シャフトと、該下部シャフト、或いは前記ノッキングヘッドに下端部を一体化され前記下部シャフトの延長線に沿って上方に延びる上部シャフトと、該上部シャフトに沿って上下方向へスライド自在に支持され下降時に前記ノッキングヘッドを打撃するハンマと、を有した標準貫入試験消音装置であって、前記下部シャフト上部、又は、/及び、前記ノッキングヘッドの少なくとも一部を被覆する消音手段を備え、前記消音手段は、前記ノッキングヘッドの下方に位置する下部シャフト上部に中心部を固定された吸音部材であり、開口部を形成することによって振動面積を減縮させたホルダによって、前記吸音部材を保持したことを特徴とする。
ノッキングヘッドにハンマが落下して衝突する際の打撃により発生する騒音を低減するために、音源自体に密着させた消音手段を利用しているため、衝撃音のエネルギーを熱エネルギーに変換して減衰させて消音させることができる。一旦発生した衝撃音を防音カバーのみによって拡散防止する従来方法に比して高周波騒音(高音の金属音)を効果的に低減して周辺環境に与える悪影響を解消できる。
ノッキングヘッドの下部に伸びる下部シャフトには打撃位置からの衝撃、振動が伝搬するため、この部位における衝撃のエネルギーを消音手段により吸収緩和することが有効である。
吸音部材をノッキングヘッドの下方に配置して反響盤として機能させることにより、発生した打撃音を上向きに集中させることができるが、吸音部材を保持するホルダの面積が大きいと、振動面積が増大して打撃音が増幅される虞がある。そのために、ホルダには開口部を形成したその振動面積を減縮することが好ましい。
請求項2の発明は、下部にサンプラを固定し、上部にノッキングヘッドを固定した下部シャフトと、該下部シャフト、或いは前記ノッキングヘッドに下端部を一体化され前記下部シャフトの延長線に沿って上方に延びる上部シャフトと、該上部シャフトに沿って上下方向へスライド自在に支持され下降時に前記ノッキングヘッドを打撃するハンマと、を有した標準貫入試験消音装置であって、前記下部シャフト上部、又は、/及び、前記ノッキングヘッドの少なくとも一部を被覆する消音手段を備え、前記消音手段は、前記ノッキングヘッドの外周面に巻き付け固定した制振材であることを特徴とする。
請求項3の発明は、前記ノッキングヘッドの外周面に前記消音手段としての制振材を巻き付け固定したことを特徴とする。
ノッキングヘッドの外周面を被覆するように制振材を配置することにより、音源(打撃部位)からの発生音を直接に減衰させることができる。制振材は、発生する音そのものを低減し、共振周波数を低下させることにより騒音の音質をコントロールする上で有効な役割を果たす。
請求項4の発明は、前記制振材は、シート状の鉛、ゴム、或いはアスファルトであることを特徴とする。
鉛板は変形し易く対象物に密着し易いため、筒状のノッキングヘッドの外周面に取付け易い。鉛シート以外にも、金属製、ゴム製、アスファルト製等の制振材、防振材を利用することができる。
請求項5の発明は、前記ハンマが前記ノッキングヘッドを打撃する時における前記ノッキングヘッド及び前記ハンマ全体を、前記消音手段との協働により包囲する防音カバーを備えたことを特徴とする。
防音カバーとの併用により、より効果的な衝撃音の拡散防止を実現できる。
以上のように本発明によれば、下部シャフトの上部(打撃位置近傍)、又は、/及び、ノッキングヘッド外周面の少なくとも一部を被覆する消音手段を備えたので、ノッキングヘッド上にハンマが落下して衝突する際の打撃により発生する騒音を効果的に低減できる。即ち、本発明では、音源(ノッキングヘッド、及び下部シャフト上部)自体に密着させた消音手段を利用しているため、衝撃音のエネルギーを熱エネルギーに変換して減衰させて消音させることができる。特に、高周波騒音の低減に有効である。
また、消音ユニット全体を外部と遮断する防音カバーを併用することにより、周辺環境に与える悪影響を更に効果的に解消できる。
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
図1(a)及び(b)は本発明の一実施形態に係る標準貫入試験消音装置の構成、動作手順を示す説明図である。
標準貫入試験装置1は、下端にサンプラ3を固定し、上部にノッキングヘッド4を固定した下部シャフト2と、下部シャフト2、或いはノッキングヘッド4に下端部を一体化され下部シャフトの延長線に沿って上方に延びる上部シャフト(ガイドシャフト)10と、上部シャフト10に沿って上下方向へスライド自在に支持され下降時にノッキングヘッド4の上面を打撃するハンマ11と、を有している。
サンプラ3は、孔底部に打ち込み易いように先端を尖らせると共に、打ち込み時に土壌を採取できるように採取穴、及び採取物収容空所を有している。
標準貫入試験装置1は図示しない櫓(或いは三脚)により支持され、ボーリング孔20の孔底にサンプラ3先端部が接するように下部シャフト2を孔内に垂直に差込む。下部シャフト2の上端部はノッキングヘッド4を介して上部シャフト10の下端部と一体化されており、図1(a)に示した上昇位置にあるハンマ11を上部シャフト10に沿って落下させることによりノッキングヘッド4と衝突させてサンプラ3を孔底部の土壌内に打ち込む。
ハンマ11は、例えば図示しない櫓の上部に回転自在に軸支したプーリに巻き回された図示しないロープの端部に固定されており、ロープを手動、或いはモータによって引き上げてハンマ11を所定高さまで上昇させてから落下させることにより、ノッキングヘッド4を打撃することができる。
図2は上下のシャフトの端部とノッキングヘッドとの関係を示す分解図であり、ノッキングヘッド4は、円筒状のヘッド本体4aと、ヘッド本体4aの上下端面から夫々突出した小径筒状部4bと、各小径筒状部4bの端面から夫々突出した雄螺子部4cと、を備えている。一方、下部シャフト2の上端面と、上部シャフト10の下端面には夫々ノッキングヘッドの各雄螺子部4cと螺合するネジ穴2a、10aが形成されている。各小径筒状部4bは各シャフト2、10の外形状と整合する外形状を有している。
本発明の特徴の一つは、ノッキングヘッド4の外周の一部、この例ではヘッド本体4aの外周面に鉛等から成るシート状の制振材(消音手段)30を巻き付けて一体化した構成にある。
特に、鉛板は変形し易く対象物に密着し易いため、筒状のノッキングヘッドの外周面に取付け易い。
制振材(防振材)30はハンマ11が衝突するノッキングヘッドの上面を除いた部位に密着させて固定(接着、ボルト固定、ワイヤ等による縛束)することにより、衝撃により発生する振動、衝撃音(特に、高周波衝撃音)を直接的に低減し、外部への伝搬、拡散を抑えることができる。また、制振材30は、共振周波数を低下させることによって騒音の音質をコントロールするために役立てることができる。
なお、ノッキングヘッドに巻き付ける制振材としては鉛シート以外にも、金属製、ゴム製、アスファルト製等の制振材、防振材を利用できる。これらの制振材をシート状(板状)に加工したものをノッキングヘッドの外周面(ハンマとの打撃に影響を与えない箇所)に密着して巻き付け固定すればよく、取付け、取り外し作業は極めて容易である。
更に、図1に示した実施形態では下部シャフト2の上部、即ちノッキングヘッド4の直下位置に円盤状の吸音部材(消音手段)40の中心部が固定されている。吸音部材40は、ノッキングヘッド4よりも十分に大きな外径寸法を有した吸音材料(グラスウール、ウレタンフォーム、その他の発泡材、多孔質材、ゴム)から構成する。
本発明では、ノッキングヘッド4と、吸音部材40を含む消音ユニットU(消音手段)の軸方向位置をずらした分離構造としたことも特徴である。ノッキングヘッド4と消音ユニットUとが一体型である場合(ノッキングヘッド4の外周面に吸音部材の中心部を一体化した場合)には、ノッキングヘッドだけから発音する場合に比べて振動面積が増大し、打撃時にノッキングヘッドと同時に消音ユニットUからも同時に打撃音が発生し、吸音効果が発揮されない。これに対して、ノッキングヘッドと消音ユニットを軸方向に分離配置することにより、ノッキングヘッド4での打撃音と、消音ユニットUから発生する音との間にタイムラグを生成でき、更に消音ユニットUによりノッキングヘッドからの打撃音を吸音する効率を高めることが可能となる。また、後述するようにノッキングヘッドで発生した打撃音は、離間配置された吸音部材により反射されて上向きに拡散されるため、横方向へ拡散する打撃音の成分を減少させることができる。
標準貫入試験装置1と、消音手段を構成する制振材30、吸音部材40等は、標準貫入試験消音装置を構成している。
図3(a)乃至(d)は下部シャフトの上部に固定される消音ユニットの一例の構成を示す正面図、斜視図、ホルダの分解斜視図、ホルダの一部の構成図である。
吸音部材40を含む消音ユニットU(消音手段=反響盤)は、下部シャフト2の上部適所に中心孔を固定した金属製のホルダ41によって吸音部材40を保持した構成を有している。
本例に係るホルダ41は、下部シャフト2の上端部に下端部を螺着されると共に、ノッキングヘッド4の下端部(雄螺子部4c)に上端部を螺着される金属製の軸部材42、及び軸部材42の外径方向に同軸状に配置されて連結片43aによって軸部材と一体化された環状片43bを有した保持部材44と、保持部材44との間で各吸音部材40を挟むように各吸音部材40の外側面に添設されてネジ45により締結固定される押え部材46と、を有する。
吸音部材40は、打撃音を上向きに拡散させる反響盤を構成しており、打撃時のノッキングヘッド4の共振を抑制し、通常の甲高い音質を鈍い低音に変化させることができる。反響盤として機能する吸音部材40によって上向きに拡散した打撃音は、図6に示した如き防音カバー50との協働により横方向へ拡散する成分を減殺される。打撃音が放射状に横方向へ拡散されることを回避するために、打撃音を上方に集中して拡散させる場合にはこのような構成が有効となる。
本発明の保持部材44は、環状片43bと連結片43aとから構成されており、両部材間には開口部43cが形成されており、打撃時に共振する振動面積を低減させている。仮に、保持部材として開口部43cが存在しない板材を用いた場合にはノッキングヘッドの打撃による発音面積が大きくなって音量が増大するが、本発明では保持部材44に開口部43cを形成して発音面積(打撃により共振する振動面積)を狭くしているので、打撃による音量低減効果を高めることができる。更に、保持部材44は吸音部材40との協働により、打撃により生成される音質を鈍い低音にする効果も高めることができる。
また、保持部材44の上下両面に配置された吸音部材40は、吸音材としての機能の他に、打撃音を反響させる反響材としても機能する。
ホルダ41は、ネジ45を用いて組み付けることができるため、専門業者でなくても消音ユニットUの取付け、取り外しが可能となる。
消音ユニットUを下部シャフト2に沿って複数個重ねた、或いは間隔を隔てて複数個配置した多段構造としてもよい。
図4(a)は下部シャフトの上部に固定される吸音ユニットの一例の構成を示す斜視図であり、(b)は縦断面図である。
吸音部材40を含む吸音ユニットUは、下部シャフト2の上部適所に中心孔を固定した金属製円盤状のホルダ48の上面に設けた凹所48a内に円盤状の吸音部材40を嵌合させた構成を有している。このため、ホルダ48が吸音部材40を保形性よく保持することができる。なお、ホルダ48の振動面積を減縮させるために、ホルダ48の適所に開口部48cを形成する。
ホルダ48は、下部のスリーブ48bを下部シャフト2の外周に対してネジ49により固定することにより、専門業者でなくても吸音ユニットUの取付け、取り外しが可能となる。
吸音ユニットUを下部シャフト2に沿って複数個重ねた、或いは間隔を隔てて複数個配置した多段構造としてもよい。
また、図4(c)に示すように、吸音部材40とノッキングヘッド4との間に位置する下部ロッドの露出部分の外周面に吸音部材40の一部を巻き付けて被覆してもよい。
吸音部材40は、ノッキングヘッド4とハンマ11との打撃位置の直近に配置されているため、ノッキングヘッド4から下部シャフト上部を伝搬してくる衝撃を吸収緩和することができる。このため、衝撃により発生する衝撃音を直接的に吸収緩和し、外部へ拡散することを防止できる。特に、吸音部材40の面積、量、肉厚を適切に設定することにより、衝撃音中に含まれる高周波成分を有効に減殺することができる。また、吸音部材40は、反響盤としても機能を発揮し、打撃音の大半を上向きに拡散させて横方向への伝搬を抑制することができる。
なお、吸音部材40は円盤状である必要はなく、下部シャフトを中心とした多角形の板状体、その他の任意の形状であってもよい。
次に、図5は本発明の消音ユニットの変形例を示す縦断面図である。
まず、図5(a)の消音ユニットU(消音手段)は、ホルダ48の外周縁を上向きに立ち上げた立ち上げ部48dに沿って吸音部材40の周縁を筒状に立ち上げることにより筒状吸音部40aを形成している。筒状吸音部40aは衝突時におけるノッキングヘッド4とハンマ11の外径方向に位置しているため、打撃位置から発生して拡散しようとする衝撃音を直近の外径側位置で捕捉して減衰させることができる。
図5(b)はホルダ48の立ち上げ部48dを長尺にしてノッキングヘッド4の下部まで延在させると共に、立ち上げ部48dの内部を吸音部材(筒状吸音部材)40により満たすことにより下部シャフトの上部を吸音部材40により被覆するようにしている。これによれば、下部シャフトの露出部を少なくできるので、ノッキングヘッド4とハンマ11との打撃位置で発生し下部シャフト上部から下方へ伝搬してくる衝撃、振動を直ちに吸収緩和して衝撃音の発生を抑制することができる。
なお、図5(b)中に破線で示すように吸音部材40によってノッキングヘッド4の本体外周を被覆するようにしてもよい。
なお、本実施形態においてもホルダ48の振動面積を減少させるために適所に開口部48cを設けることは勿論である。
次に、図6は本発明の他の実施形態に係る標準貫入試験装置(標準貫入試験消音装置)の構成説明図であり、この実施形態に係る標準貫入試験装置1は、打撃時におけるノッキングヘッド4及びハンマ11全体を、吸音部材40との協働により非接触にて包囲する防音カバー(消音手段)50を備えている。
防音カバー50はアクリル等の防音性を有した板材を筒状に構成したものであり、上下端部を開放させている。防音カバー50を上部シャフト10の上部から延びるワイヤWにより吊り下げて、ハンマ11の上下動作に追従しないように位置固定する。
本例では、ハンマ11は、図示しない櫓の上部に回転自在に軸支したプーリに巻き回された図示しないロープの端部に固定されており、ロープを手動、或いはモータによって引き上げてハンマ11を所定高さまで上昇させてから落下させることにより、ノッキングヘッド4を打撃することができる。ハンマ11に一端を固定されたロープは、防音カバー50の適所に設けた挿通穴を介して外部へ引き出すように構成する。
ハンマ11が図6(a)に示した上昇位置にあるときに防音カバー50の裾部は消音ユニットUの外周を含む空間を包囲した状態にあり、ハンマが図6(b)に示した下降位置に達した時にも防音カバー50の下部開口が消音ユニットUの外周に近接した状態にあって、ノッキングヘッド及びハンマを包囲する。
このため、防音カバー50によって、打撃によって発生した音が外部へ拡散することを阻止することができる。反響盤を兼ねる吸音部材40はハンマ11とノッキングヘッド4との衝突により発生した打撃音を上向きに反射させる一方で、防音カバー50は打撃音が横方向に放射状に拡散されることを防止し、拡散方向を上向きにのみ集中させる。防音カバー50の上部開口を図示しない上蓋により閉止し、この上蓋に吸音層を設けることにより上向きに拡散された打撃音を吸収することができる。防音カバー50の上部を開放させる場合には、吸音部材40により上向きに拡散された打撃音は防音カバーの上部開口から上向きに放出されるため、横方向への伝搬音が減殺されることとなる。
このように、防音カバー50を上部シャフト10、或いは図示しない櫓によって固定的に支持することにより、上部シャフト10の外周、及び打撃位置におけるノッキングヘッド4とハンマ11と消音ユニットUを常時包囲するように構成することが好ましい。
なお、防音カバー50をグラスウール、ウレタンフォーム、その他の発泡材、多孔質材、ゴム等の吸音材により構成したり、アクリル等の筒状板材の内側、或いは外側に吸音材層を添設してもよい。なお、防音カバーの内側、或いは外側に吸音材層を配置する場合には、内部の状況(例えば、シャフトの弛み等)を目視確認できるように吸音材層の一部に開口部を形成するのが好ましい。
このように消音ユニットUと防音カバー50を併用することにより、打撃によって発生した衝撃、振動を消音ユニットによって直ちに熱エネルギーとして回収、消耗させて発生する衝撃音を低減できるばかりでなく、低減し切れずに外部に拡散しようとする衝撃音を防音カバーにより防音することができる。
標準貫入試験装置を例えば海上ボーリングに先立つ事前調査に使用する場合、打撃音が海面に沿って横方向へ拡散すると漁業関係者や周辺住民に不快感を与えることになるが、消音ユニットUと防音カバー50を併用して打撃音の拡散方向を上方向に極限すれば、そのような不具合を大幅に減少させることができる。
次に、図7は本発明の他の実施形態に係る標準貫入試験装置の構成説明図であり、この実施形態に係る標準貫入試験装置1は、打撃時におけるノッキングヘッド4及びハンマ11全体を、吸音部材40との協働により非接触にて包囲する防音カバー50を備えている。
防音カバー50はアクリル等の防音性を有した板材を筒状に構成したものであり、下方を開放すると共に、上方を上蓋51により閉止した構成を有している。上蓋51の中心部にはハンマ11から上方に伸びる筒体12に固定する。
この防音カバー50を、ハンマ11から一体的に上方に伸びる筒体12に取り付けてハンマと一体的に昇降するように構成することにより、図7(a)に示した上昇位置にあったハンマが図7(b)に示した下降位置に達した時に防音カバー50の下部開口が吸音ユニットUの外周に近接し、ノッキングヘッド及びハンマを包囲する。
このため、打撃によって発生した音が外部へ拡散することを阻止することができる。特に、上蓋51により衝撃音が上方に拡散することが防止される。
その他の構成、効果は、図6の実施形態と同様である。
図8は従来の標準貫入試験装置と、図4(a)(b)に示した消音ユニットと図6の防音カバーを併用した本発明の標準貫入試験装置により夫々発生する騒音測定結果を比較する図表である。この騒音測定結果は、音源の直近位置にて、簡易騒音計を用いて10回実施した結果の値を示している。
これによれば本発明の消音装置を備えた標準貫入試験装置による騒音レベル(デシベル)は、従来の試験装置による騒音レベルに比して3%程度の騒音低減効果が見られたが、実際には金属同志の衝突による高周波騒音が大幅に低減されたため不快感は大幅に低減された。
以上のように本発明によれば、ノッキングヘッドにハンマが落下して衝突する際の打撃により発生する騒音を低減するために、音源自体、或いは音源の直近部位に密着、近接させた制振材、或いは吸音部材を利用しているため、衝撃音のエネルギーを熱エネルギーに変換して減衰させて消音させることができる。一旦発生した衝撃音を防音カバーのみによって拡散防止する従来方法に比して高周波騒音(高音の金属音)を効果的に低減して周辺環境に与える悪影響を解消できる。
また、ノッキングヘッドの下部に伸びる下部シャフトには打撃位置からの衝撃、振動が伝搬するが、吸音部材として下部シャフト上部に中心部を固定された吸音板を用いているので、この部位における衝撃のエネルギーを吸音部材により吸収緩和することができる。
また、ノッキングヘッドの外径方向に筒状吸音部を配置することにより打撃部の外径方向へ拡散しようとする衝撃音を減衰させることが可能となる。
また、ノッキングヘッドの外周面を被覆するように制振材を配置することにより、音源からの発生音を直接に減衰させることができる。
また、本発明の消音ユニットを防音カバーと併用することにより、より効果的な衝撃音の拡散防止を実現できる。
(a)及び(b)は本発明の一実施形態に係る標準貫入試験消音装置の構成、動作手順を示す説明図である。 上下のシャフトの端部とノッキングヘッドとの関係を示す分解図である。 (a)乃至(d)は下部シャフトの上部に固定される消音ユニットの一例の構成を示す正面図、斜視図、ホルダの分解斜視図、ホルダの一部の構成図である。 (a)は下部シャフトの上部に固定される吸音ユニットの一例の構成を示す斜視図、(b)は縦断面図、(c)は他の実施形態の説明図である。 (a)及び(b)は夫々本発明の消音ユニットの変形例を示す縦断面図である。 (a)及び(b)は本発明の他の実施形態に係る標準貫入試験消音装置の構成説明図である。 (a)及び(b)は発明の他の実施形態に係る標準貫入試験装置の構成説明図である。 従来の標準貫入試験装置と、図4(a)(b)に示した消音ユニットと図6の防音カバーを併用した本発明の標準貫入試験消音装置により夫々発生する騒音測定結果を比較する図である。
符号の説明
1…標準貫入試験消音装置、2…下部シャフト、2a…ネジ穴、3…サンプラ、4…ノッキングヘッド、4a…ヘッド本体、4b…小径筒状部、4c…雄螺子部、10…上部シャフト、11…ハンマ、12…筒体、20…ボーリング孔、30…制振材、40…吸音部材、40a…筒状吸音部、40b…突出部、 41…ホルダ、42…軸部材、43a…連結片、43b…環状片、43c…開口部、44…保持部材、48…ホルダ、50…防音カバー、51…上蓋

Claims (5)

  1. 下部にサンプラを固定し、上部にノッキングヘッドを固定した下部シャフトと、該下部シャフト、或いは前記ノッキングヘッドに下端部を一体化され前記下部シャフトの延長線に沿って上方に延びる上部シャフトと、該上部シャフトに沿って上下方向へスライド自在に支持され下降時に前記ノッキングヘッドを打撃するハンマと、を有した標準貫入試験消音装置であって、
    前記下部シャフト上部、又は、/及び、前記ノッキングヘッドの少なくとも一部を被覆する消音手段を備え、
    前記消音手段は、前記ノッキングヘッドの下方に位置する下部シャフト上部に中心部を固定された吸音部材であり、
    開口部を形成することによって振動面積を減縮させたホルダによって、前記吸音部材を保持したことを特徴とする標準貫入試験消音装置。
  2. 下部にサンプラを固定し、上部にノッキングヘッドを固定した下部シャフトと、該下部シャフト、或いは前記ノッキングヘッドに下端部を一体化され前記下部シャフトの延長線に沿って上方に延びる上部シャフトと、該上部シャフトに沿って上下方向へスライド自在に支持され下降時に前記ノッキングヘッドを打撃するハンマと、を有した標準貫入試験消音装置であって、
    前記下部シャフト上部、又は、/及び、前記ノッキングヘッドの少なくとも一部を被覆する消音手段を備え、
    前記消音手段は、前記ノッキングヘッドの外周面に巻き付け固定した制振材であることを特徴とする標準貫入試験消音装置。
  3. 前記ノッキングヘッドの外周面に前記消音手段としての制振材を巻き付け固定したことを特徴とする請求項1に記載の標準貫入試験消音装置。
  4. 前記制振材は、シート状の鉛、ゴム、或いはアスファルトであることを特徴とする請求項2又は3に記載の標準貫入試験消音装置。
  5. 前記ハンマが前記ノッキングヘッドを打撃する時における前記ノッキングヘッド及び前記ハンマ全体を、前記消音手段との協働により包囲する防音カバーを備えたことを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の標準貫入試験消音装置。
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