JP5168904B2 - 鉛蓄電池用正極集電体 - Google Patents

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Description

本発明は、皮膜を表面に備える鉛蓄電池用正極集電体に関する。
鉛蓄電池は、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池等に比べてエネルギー密度が低い。その原因の一つには、正極集電体として用いられる鉛又は鉛合金が厚くて重いことがある。そこで、正極集電体に、チタン又はチタン合金(以下、チタン等という。)を使用すること、及びそのチタン等の表面に二酸化錫などの導電性酸化物層を皮膜として形成することが提案されている(たとえば、日本特開昭55−64377号および日本特許第3482605号公報等を参照。)。チタン等を使用することにより、チタン等の比重が鉛のそれより小さいので正極集電体が軽量化されるからである。
しかし、チタン等のみからなる正極集電体が鉛蓄電池に使用された場合、チタン等は電解液である希硫酸に溶解しにくいとはいえ、まったく溶解しないわけではないため問題となる。そのため、電解液である希硫酸に対して不溶性を示す二酸化錫を、チタン等の表面に皮膜として備えさせている。
しかも、チタン等の表面に二酸化錫を備えさせる場合、さらに、(i)電解液中で正極電位となったとき、二酸化錫が高い電気化学安定性を示す、(ii)導電性の低い二酸化錫の皮膜が存在することによる電圧降下を導電性の高いチタン等によって抑制することができる、(iii)チタン等の融点は高いので、二酸化錫皮膜を備えさせる工程における500℃前後の焼成にも耐えうるなどの利点もある。
なお、二酸化錫の皮膜を集電体基材の表面に供えさせる方法として、一般的には、ディップコーティング法やスピンコーティング法が使用される。具体的には、チタン等に錫を含む原料液が塗布された後に加熱されることによって、二酸化錫の皮膜が形成される。また、ガラス基板の表面にスプレー法による二酸化錫皮膜を形成させる技術も提案されている(たとえば、日本特許第3271906号公報、あるいは、J.J.Rowlette, American Chemicai Society, 1052(1886)等を参照。)。
日本特許第3271906号の製造方法においては、第1段階として、ジブチル錫ジアセテート等の有機化合物を有機溶媒に溶解した第1の原料液が加熱したガラス基板の表面にスプレー状に噴霧される。この時、結晶性を低下させる要因となるのを避けるため、第1の原料液には、アンチモンやフッ素等のような錫又は酸素よりも最外殻電子数が一つ多い元素は添加されていない。噴霧された第1の原料液は、加熱されたガラス基板の表面上で熱分解され、特定の結晶面に選択的に配向された下地層が形成される。つぎに、第2段階として、第1の原料液に錫又は酸素よりも最外殻電子数が一つ多い元素が添加された第2の原料液が、下地層の表面にスプレー状に噴霧される。
特開昭55−64377号公報 特許第3482605号公報 特許第3271906号公報 J.J.Rowlette, American Chemical Society, 1052(1986)
ところが、表面に二酸化錫の皮膜を備えるチタン等の集電体基材を使用して鉛蓄電池が製造された場合、その鉛蓄電池の寿命性能が悪いという問題があった。本願発明者がその原因を研究した結果、皮膜として備える二酸化錫の結晶性が寿命性能に影響を及ぼしていることが明らかとなった。従来、皮膜である二酸化錫の結晶性について着目されたことが無かったのである。
上述の背景技術の欄に記載されたディップコーティング法やスピンコーティング法によれば、二酸化錫をチタン等の集電体基材に備えさせるとき、塗布された原料液は集電体基材から離れた表面側から熱分解する。そのため、原料液の表面側でさまざまな方向の結晶面の結晶核が生成し、これらの結晶核をもとに熱分解の進行に伴って結晶がそれぞれ成長する。さまざまな結晶面の結晶が成長すると、異なる結晶面の結晶が隣接する箇所が多くなって、結晶歪みが多くなる。その結果、結晶性が低くなる。
また、結晶性が低い場合、錫原子と酸素原子の間隔が標準的な結晶の状態ではない箇所が多くなり、化学的な安定性は低下する。そして、これを使用した鉛蓄電池の寿命性能が悪くなっていたのである。
以上の課題に鑑み、本願発明はなされた。以下に述べる手段によって、課題が解決される。
本願発明の鉛蓄電池用正極集電体は、チタン又はチタン合金の集電体基材の表面に二酸化錫の皮膜が形成された鉛蓄電池用正極集電体において、前記鉛蓄電池用正極集電体のX線回折パターンにおいて、二酸化錫のピークのうち強度が最大であるものの半値幅が1°以下であることを特徴とする。
このような正極集電体を使用して鉛蓄電池が製造された場合、その鉛蓄電池の寿命性能は優れる。具体的な実験結果については、後述する。
チタンとしては、チタン(JIS1種)又はチタン(JIS2種)などが使用される。チタン合金としては、Ti−5Al−2.5V、Ti−3Al−2.5V、及びTi−6Al−4Vなどが使用される。
本願のX線回折測定においては、試料にX線(CuKα線)が照射されながら入射角度θを所定角度範囲で走査し、この間に回折するX線の強度が計数される。横軸にその回折角度2θを、縦軸に回折強度をプロットすれば、X線回折パターンが得られる。X線回折パターンによって、試料である二酸化錫皮膜の結晶構造と照射するX線の波長に基づき、X線回折強度のピークが現れた回折角度2θに対応する結晶面の種類を特定することができる。なお、本願では、2θを26.6°〜108.4°とする。
ピークとは、X線回折パターンにおける山状の部分をいう。個々のピークは結晶面に対応する。半値幅とは、ピークの強度(ピーク曲線の頂点のX線回折強度)の1/2となるX線回折強度における当該ピーク曲線の回折角度幅を示す。半値幅が小さいピークは急峻な山状となり、その結晶面の結晶性は高いといえる。一方、半値幅が大きいピークは裾広がりのなだらかな山状となり、その結晶面の結晶性は低いといえる。
このような鉛蓄電池用正極集電体を製造するためには、後述する製造方法によれば良い。
本願発明の鉛蓄電池用正極集電体は、チタン又はチタン合金の集電体基材の表面に二酸化錫の皮膜が形成された鉛蓄電池用正極集電体において、前記二酸化錫の結晶が1つ以上4つ以下の結晶面に選択的に配向されていることを特徴とする。
このような正極集電体を使用して鉛蓄電池が製造された場合、その鉛蓄電池の寿命性能が優れる。具体的な実験結果については、後述する。
ここで、本願において、「結晶面に選択的に配向されている」とは、結晶面の組織係数TCが1以上である場合をいうものとする。たとえば、(110)面の組織定数TCが1以上である場合、その結晶は(110)面に配向されていると表現する。なお、組織係数TCの算出方法は、実施の形態1において述べる。
本願発明は、前述のように配向された結晶面が、(110)面、(101)面、(200)面、(211)面、(220)面、(310)面、(112)面、又は(301)面であることを特徴とする。
このような結晶面に配向された二酸化錫の皮膜をチタン等が備える場合、その正極集電体を使用して製造された鉛蓄電池の寿命性能は優れる。
本願発明は、前記のような鉛蓄電池用正極集電体において、皮膜には、アンチモン又はフッ素が含まれることを特徴とする。
皮膜にアンチモン又はフッ素が含まれることによって、皮膜の導電性が著しく向上する。皮膜の導電性が高い場合には鉛蓄電池の内部抵抗が低下するため、鉛蓄電池の寿命性能はさらに優れ、本願発明の効果が顕著に現れる。なお、アンチモンとフッ素とを比べた場合、アンチモンの方がより好ましい。
本願発明の集電体基材の表面に皮膜を備えた鉛蓄電池用正極集電体は、つぎの方法により製造される。すなわち、その製造方法は、錫化合物を溶媒に溶解した原料液を、加熱したチタン又はチタン合金からなる集電体基材の表面に間歇的に噴霧する工程を備える。
これによれば、チタン等の表面に結晶性の高い二酸化錫の皮膜が形成される。よって、この製造方法により製造された正極集電体を使用して鉛蓄電池が製造された場合、その鉛蓄電池の寿命性能が優れる。
この製造方法において、錫化合物として、有機錫化合物であるジブチル錫ジアセテート、トリブトキシ錫等の有機錫化合物、又は四塩化錫等の無機錫化合物が用いられる。溶媒として、エタノール又はブタノール等の有機溶媒が用いられる。錫化合物を溶媒に溶解した原料液にアンチモンを含有させるためには、アンチモンの塩化物などを混合する方法が採られる。
製造方法の使用にあたっては、原料液の錫化合物が集電体基材に噴霧されたときに熱分解されるように、集電体基材は加熱される必要がある。加熱に適する温度は、錫化合物の種類に依存する。例えば、ジブチル錫ジアセテート溶液(溶媒:エタノール)に、塩化アンチモン溶液(溶媒:エタノール)を混合した原料液を使用する場合、その温度は400℃以上である。好ましくは450℃以上であり、500℃以上が最も好ましい。
集電体基材の表面に原料液を噴霧する際には、この温度が低下しないように時間間隔をあけて噴霧を繰り返す。すなわち、間歇的に噴霧する。
1回の噴霧によって形成される二酸化錫の皮膜の厚みは、5nm以下であることが必要とされる。このように薄く形成された皮膜が積層されるという製造方法によって、結晶性の高い二酸化錫の皮膜が得られるからである。また、チタン等の表面に形成される二酸化錫の結晶が1つ以上4つ以下の結晶面に選択的に配向されるからである。
このように薄い皮膜が形成されるためには、1回あたりの噴霧量が0.4cc以下であることが好ましい。製造の他の条件にも依存するが、5nm以下の皮膜を積層させるためには、噴霧量が0.4cc以下であることが適していたからである。
このように薄く形成された皮膜が積層されることによって、高い結晶性を得ること等ができる原因は明確には分かっていない。おそらく、集電体基材の表面に存在する酸化チタンや、皮膜を形成する初期段階で形成されるチタンと錫との酸化物が下地層となり、皮膜を構成する二酸化錫がエピタキシャル成長するためと考えられる。なお、従来のディップコーティング法によると、二酸化錫は特定の結晶面に選択的に配向しない。そして、二酸化錫は高い結晶性を示さない。
製造方法の使用においては、原料液にアンチモン又はフッ素を含有することが好ましい。皮膜にアンチモン又はフッ素が含まれることによって、皮膜の導電性は向上する。皮膜の導電性が高い場合には鉛蓄電池の内部抵抗が低下するため、鉛蓄電池の寿命性能はさらに優れる。なお、アンチモンとフッ素とを比べた場合、アンチモンの方がより好ましい。
本願発明の鉛蓄電池は、上述のような正極集電体を備えることを特徴とする。これによれば、正極集電体の寿命性能が高まるので、エネルギー密度が高く長寿命な鉛蓄電池を安価に提供することができる。
(発明の効果)
以上述べたように、本願発明に係る正極集電体を使用して鉛蓄電池が製造された場合、その鉛蓄電池の寿命性能は優れる。
なお、本出願は、2005年9月29日出願の日本特許出願(特願2005−285131)に基づくものであり、それらの内容はここに参照として取り込まれる。
最後に、本願発明と前記日本特許第3271906号との関連について言及する。日本特許第3271906号公報では、ガラス基板の表面に結晶性の高い二酸化錫皮膜を形成する製造方法が開示されている。しかし、前記文献に記載された製造方法の発明は、鉛蓄電池用正極集電体に関する発明ではない。また、日本特許第3271906号公報に記載された第1段階と第2段階とからなる製造方法の発明が、本願で使用される正極集電体の集電体基材であるチタン等と組み合わせられた場合、第1段階で形成される下地層の導電性が低すぎることになるため、正極集電体として実用的でない正極集電体しか得られない。製造コストも上昇する。
本発明の実施例を示すものであって、正極集電体における二酸化錫皮膜のX線回折パターンを示す図である。 本発明の実施例を示すものであって、寿命試験の結果を示す図である。 本発明の実施例を示すものであって、チタンの集電体基材を正極板に用いた単電池の構造を示す縦断面図である。 本発明の実施例を示すものであって、図3に示す単電池を4個組み合わせた鉛蓄電池の構造を示す縦断面図である。 本発明の実施例を示すものであって、集電体基材の加熱温度を変化させた正極集電体のX線回折パターンを示す図である。 正極集電体のX線回折パターンにおいて、二酸化錫のピークのうち強度が最大であるものの半値幅と寿命性能との関係を示す図である。 正極集電体のX線回折パターンにおいて、二酸化錫の結晶が配向した結晶面の数と寿命性能との関係を示す図である。
符号の説明
1 単電池
2 正極集電体
3 負極集電体
4 電池ケース
5 正極活物質
6 セパレータ
7 負極活物質
8 制御弁
9,10 圧迫部材
11 補助枠材
12 ネジ
(1)実施の形態1
(1.1)正極集電体の製造
実施例1では、原料液として、ジブチル錫ジアセテート溶液(溶媒:エタノール)と塩化アンチモン溶液(溶媒:エタノール)との混合溶液が用いられた。この際、ジブチル錫ジアセテートは、原料液の全体に対して二酸化錫としての質量が2.5%となるように調整されている。また、塩化アンチモンは、この二酸化錫に対してアンチモンとしての質量が2.5%となるように調整されている。
この原料液を、450℃に加熱された平板状の集電体基材の表面に間歇的に噴霧した。噴霧の際には、集電体基材の温度が450℃を保つことができるように、噴霧の間隔をあけた。以上により、集電体基材の表面上で熱分解が生じ、二酸化錫の皮膜が形成された。これを、実施例1の正極集電体とした。
次に、実施例1と比較するため、従来例1の正極集電体が製造された。従来例1は、四塩化錫と三塩化アンチモンと少量の塩酸をプロパノールに溶かして調整された原料液を使用したディップコーティング法による。即ち、実施例1と同様の平板状の集電体基材を原料液に浸漬し、30cm/minの速度で引き上げて、15分間乾燥させた後に、500℃に加熱した電気炉内に30分間放置することにより二酸化錫皮膜を焼成した。これを、従来例1の正極集電体とした。
(1.2) X線回折測定の結果
図1に、実施例1の正極集電体、及び従来例1の正極集電体のX線回折パターンを示す。実施例1のXRDピークは、従来例1のそれに比べて急峻であった。
表1に、実施例1と従来例1において、強度が最大であるピークの半値幅を示す。強度が最大であるピークの結晶面は、実施例1では(200)面であり、従来例1では(110)面であった。
Figure 0005168904
表1のように、従来例1では、強度が最大である(110)面のピークの半値幅は1°よりはるかに大きかった。一方、実施例1では、強度が最大となる(200)面のピークの半値幅が1°よりも十分に小さかった。
以上から、従来例1の二酸化錫の皮膜では、その結晶性が低く、錫原子と酸素原子の間隔が標準的な結晶の状態ではない箇所が多いと考えられる。一方、実施例1の二酸化錫の皮膜では、その結晶性が高く、錫原子と酸素原子の間隔が標準的な結晶の状態である箇所が多いと考えられる。
つぎに、実施例1と従来例1における各結晶面の組織係数TC(Texture Coefficient)を算出した。その結果を表2に示す。
ここで、組織係数TCとは、下記式(1)により求められる結晶面の配向性を評価するための指数である。式(1)において、I(hkl)は試料の(hkl)面におけるX線回折強度であり、I(hkl)はJCPDS(No.41−1445)から得た二酸化錫の各結晶面の標準強度である。Nは回折線の数である。ここではN=31(2θ=26.6°〜108.4°)の回折線を用いて計算を行った。従って、組織係数TCが1以下であるときには当該結晶面には配向しておらず、最大値の31のときには、当該結晶面に完全配向していることになり、組織係数TCが1よりも大きくなるに従って配向性が高くなることを示す。
ただし、下記式(1)の算出法では、標準強度が小さい結晶面において、実際には配向性の高い結晶が形成されていない場合であっても、組織係数TCが1以上の値に算出されてしまうことがある。従って、ここでは、上記JCPDSから得た標準強度の最も大きい(110)面の当該標準強度を100としたときに、10以上の標準強度を有する結晶面である(110)面、(101)面、(200)面、(211)面、(220)面、(310)面、(112)面及び(301)面を選択し、これら8種類のみについて数1により組織係数TCの算出を行い、配向性の指標とするものとした。
Figure 0005168904
Figure 0005168904
表2に示すように、従来例1の二酸化錫皮膜では、いずれの結晶面も組織係数TCが1よりも十分に小さく、いずれの結晶面にも選択的に配向されておらず、結晶性が低かった。一方、実施例1の二酸化錫皮膜では、(200)面と(301)面の組織係数TCが1以上となっているので、これら2種類の結晶面に選択的に配向されていた。
(1.3)寿命試験
図2に、実施例1と従来例1の正極集電体を使用して、寿命試験を行った。寿命試験の方法は、つぎのとおりである。
まず通常の鉛蓄電池の製法に従い、鉛粉、水、及び硫酸を練り合わせることにより活物質ペーストを作製した。その後、活物質ペーストを直径10mm×厚さ8mmの枠に充填して乾燥させることにより活物質ペレットとした。これを濃度20%の希硫酸溶液中に入れて50mAの通電を行うことにより、化成・充電した。
活物質ペレットを平板状にして、実施例1と従来例1〜2の正極集電体の上に乗せ、これらの活物質ペレットと正極集電体を100kPa前後の圧力で圧接させた状態で、濃度40%の希硫酸溶液中に入れ、これを正極板とした。負極板には、鉛板が用いられた。
以上の正極板及び負極板を使用して試験セルが構成された。試験セルには2.3Vの定電圧が印加され、65℃の気相中で定電圧過充電試験が行われた。
試験セルは定期的に試験環境から取り出され、24時間室温中で放置された。その後、150mAで放電を行うことにより正極容量が測定された。測定された正極容量が、初期値の50%を下回った時を、「寿命が尽きた」時点であると判断する。そして、寿命が尽きた時点までの日数を「寿命性能(日)」とする。
以上の方法による寿命試験の結果を図2に示す。なお、図2では、従来例1で形成した二酸化錫皮膜の表面にさらに二酸化鉛層を電着した従来例2の正極集電体についても比較のために試験を行い、その結果を示した。この二酸化鉛層は、水酸化鉛を飽和させた4〜5Nの水酸化ナトリウム溶液中で、温度を40〜50℃とし、電流密度5〜10mA/cmで通電を行うことにより電着が行われた。
図2によれば、従来例1の正極集電体の寿命性能は、100日に満たなかった。これに対し、実施例1の正極集電体の寿命性能は、400日を超えた。そして400日間を超えても、正極容量の低下がわずかであった。なお、従来例2の正極集電体の寿命性能は、200日をわずかに超えた。
ここで、通常の鉛蓄電池における65℃の定電圧過充電試験での寿命性能は、一般品の場合で120日前後であり、長寿命設計品の場合で240日前後である。したがって、実施例1の正極集電体を用いた鉛蓄電池のサイクル寿命性能は、これら一般品や長寿命設計品に比べて、きわめて優れていることとなる。
(1.4)単電池の製造、鉛蓄電池の製造、及び鉛蓄電池の寿命試験
実施例1の正極集電体を使用した単電池1が製造された。従来例1の正極集電体を使用した単電池1が製造された。
単電池1の構造を図3に示す。電池ケース4は、正極活物質5、セパレータ6、及び負極活物質7を密閉収納するための絶縁性の枠体であり、正極集電体2及び負極集電体3によって挟持されている。電池ケース4は、外部に通じる排気口4aを備える。排気口4aの開口部は、制御弁8を備える。電池ケース4の内部には、正極活物質5、セパレータ6、及び負極活物質7が配置される。正極活物質5、セパレータ6、及び負極活物質7には、希硫酸を主成分とする電解液が含浸される。
正極集電体2に正極活物質5を備えさせることによって、正極板が製造された。ここで、正極活物質5は、二酸化鉛(PbO)を主体とした板状の活物質である。負極集電体3は、鉛メッキ(厚さ:20〜30μm)された銅板(厚さ0.1mm)である。負極集電体3に負極活物質7を備えさせることによって、負極板が製造された。ここで、負極活物質7は、海綿状金属鉛を主体とした板状の活物質である。セパレータ6は、ガラス繊維をマット状にしたものである。正極板と負極板とがセパレータを介して積層され、電槽に収納された。電槽が蓋で覆われ、電解液が注入されることにより鉛蓄電池の単電池1が製造された。
つぎに、実施例1の正極集電体を使用して製造された単電池1を4個使用して実施例1の鉛蓄電池を製造した。また、従来例1の正極集電体を使用して製造された単電池1を4個使用して、従来例1の鉛蓄電池を製造した。その構成例を図4に示す。なお、この鉛蓄電池は、無停電電源装置用鉛蓄電池(以下、UPS用鉛蓄電池という。UPSは、Uninterruptible Power Supplyの略である。)である。本願発明の正極集電体を使用して製造された鉛蓄電池はきわめて寿命が優れるので、UPSに特に適する。
単電池1の負極集電体3は、別の単電池1の正極集電体2の上に載置されるようにして、4つの単電池1が直列に積層接続された。4つの単電池1の上と下には、金属板等の導電材料からなる圧迫部材9、10が配置された。単電池1の周囲は、樹脂等の絶縁材料からなる補助枠材11によって囲まれた。圧迫部材9、10をそれぞれ複数本のネジ12で補助枠材11の上下端面に固着することにより、4個の単電池1が強く圧迫され挟持固定された。これらの圧迫部材9、10は、直接正極集電体2や負極集電体3に圧接されうるので、正負極の端子として用いることができる。
ここで、挟持固定された各単電池1においては、セパレータ6が圧縮された状態となる。この反発力によって、ゲージ圧で250kPa前後の圧力で正極活物質5を正極集電体2に押圧し、また、負極活物質7を負極集電体3に押圧する。セパレータ6によって押圧力を得るためには、セパレータ6の材質と厚さを適度に調整すればよい。押圧力は、単電池1の構造、容量、大きさ等に応じて適宜変更し得る。一般的には、ゲージ圧で100〜400kPa程度の圧力が加わることによって、充放電性能が安定化する。
実施例1の鉛蓄電池、及び従来例1の鉛蓄電池(公称容量はいずれも2.3Ah)に関して、0.5A放電時の質量エネルギー密度、及び寿命性能とを比較した。その結果、質量エネルギー密度は、いずれも50Wh/kgであった。寿命性能は、実施例1が15ヶ月、従来例1が7ヶ月であった。実施例1の寿命性能が、従来例1のそれより極めて優れていた。
(1.5)製造コストについて
実施例1の正極集電体の製造に要するコスト、及び従来例2の正極集電体の製造に要するコストを試算した。両者を比較した。その結果、実施例1の正極集電体を製造するコストは、従来例2のそれの5分の1程度となる。従来例2はディップコーティング法により形成した二酸化錫皮膜の表面にさらに二酸化鉛層を電着するため、生産効率が悪い。本願の製造方法は、従来の製造方法に比べて優れていると言える。
(1.6)その他
実施例1では、原料液にジブチル錫ジアセテートを用いた。しかし、原料液にトリブトキシ錫等の有機錫化合物、及び四塩化錫等の無機錫化合物を用いた場合でも、正極集電体のX線回折パターンにおいて、二酸化錫のピークのうち強度が最大であるものの半値幅が1°以下である場合には、その正極集電体を使用した鉛蓄電池の寿命性能は優れていた。
選択的に配向される結晶面が、実施例1のように(200)面と(301)面である場合に限らず、例えば(110)面、(101)面、又は(211)面等とした場合であっても、同様の試験結果が得られた。すなわち、結晶面の種類には依存しないことが確認された。
選択的に配向される結晶面は、少なくとも1つは必要であるが、2〜4つの結晶面の場合にも、これらの結晶面の組み合わせにかかわらず、同様の試験結果を得ることができた。しかしながら、5つ以上の結晶面に配向されている場合は、異なる結晶面の結晶が隣接する箇所が多くなって結晶性が十分に高くならないため、従来例1の場合と同様に、寿命性能は優れなかった。
なお、実施の形態1の鉛蓄電池においては、単電池1を4個組み合わせた例を示した。しかし、1つのみにより鉛蓄電池が構成されても良いし、2個以上の任意個数の単電池1を組み合わせることにより鉛蓄電池が構成されても良い。また、鉛蓄電池では、単電池1を圧迫部材9、10で圧迫するためにネジ12が使用されたが、固着手段は任意である。例えば、かしめ等によることもできる。
(2)実施の形態2
(2.1)正極集電体の製造
原料液を間歇的に噴霧するときの集電体基材の加熱温度を300℃、350℃、380℃、400℃、420℃、450℃又は450℃にして正極集電体を製造した。噴霧時には、加熱温度が低くならないようにした。使用する原料液は、上記実施の形態1と同じ原料液とした。
集電体基材の加熱温度が300℃の場合を比較例1と、350℃の場合を比較例2と、380℃の場合を比較例3と、400℃の場合を実施例2−1と、420℃の場合を実施例2−2と、450℃の場合を実施例2−3と、500℃の場合を実施例2−4とした。
(2.2) X線回折測定の結果
比較例1、2及び3、実施例2−1、2−2、2−3及び2−4の正極集電体のX線回折パターンにおいて、二酸化錫のピークのうち強度が最大であるものの結晶面、およびそのピークの半値幅を表3に示す。
Figure 0005168904
さらに、比較例1、実施例2−1、及び実施例2−4の正極集電体における二酸化錫皮膜のX線回折パターンを、図5に示す。なお、図5の中で、丸印が付されたピークはチタンに帰属する。
比較例1のX線回折パターンにおいて、各結晶面のピーク曲線が非常になだらかだった。(200)面のピークの半値幅は大きかった。結晶性が極めて低いと考えられる。
一方、実施例2−1のX線回折パターンにおいて、各結晶面のピーク曲線は急峻であった。(200)面のピークの半値幅は小さかった。結晶性が高いと考えられる。そして、実施例2−4のX線回折パターンにおいては、各結晶面のピーク曲線がさらに急峻となった。(200)面のピークの半値幅は、より狭くなった。結晶性が極めて高いと考えられる。
表3に示すように、加熱温度が300℃(比較例1)、350℃(比較例2)、又は380℃(比較例3)である場合には、結晶性が低く、半値幅も1°より大きい。加熱温度が400℃の実施例2−1では半値幅は1.00°となった。また、加熱温度が420℃である実施例2−2では、半値幅が0.91°となった。そして、加熱温度が高温の450℃(実施例2−3)や500℃(実施例2−4)である場合には、結晶性が十分に高く、半値幅は1°より十分に小さかった。
(2.2) 寿命試験の結果
比較例1、2及び3、実施例2−1、2−2、2−3及び2−4の正極集電体を使用して製造された鉛蓄電池について、寿命試験がおこなわれた。寿命試験の方法は、実施の形態1と同様である。
寿命試験の結果を図6示す。図6の横軸は、強度が最大となるXRDピークの半値幅である。図6の縦軸は、寿命性能を示す。寿命性能の定義は、実施の形態1に記載されている。
実施例2−1、2−2、2−3及び2−4の正極集電体の寿命性能は、400日を超えた。しかし、比較例1、2、及び3の正極集電体の寿命性能は、200日以下であった。
以上の結果から、正極集電体のX線回折パターンにおいて、二酸化錫のピークのうち強度が最大となるものの半値幅が1°以下となる場合には、優れた寿命性能を示すことが分かった。
(3)実施の形態3
実施の形態3においては、選択的に配向された結晶面の数が、鉛蓄電池の寿命性能にどのような影響を及ぼすかが調査された。
(3.1)正極集電体の製造
製造工程における原料液の1回あたりの噴霧量は、選択的に配向された結晶面の数に影響を与える。また、噴霧されるチタン等に焼鈍処理がされているか否かも、選択的に配向された結晶面の数に影響を与える。そのため、焼鈍処理がされていないチタンと、焼鈍処理がされたチタンを使用して、正極集電体が製造された。そして、使用する原料液の1回あたりの噴霧量が種々変更された。以下に具体的に説明する。
焼鈍処理がされていないチタンを集電体基材として、原料液が間歇的に噴霧された。噴霧される場合において、1回あたりの噴霧量を、0.2cc、0.4cc、0.6cc及び0.8ccとして、集電体基材に二酸化錫皮膜を備えさせた。集電体基材の加熱温度は550℃とした。
さらに、真空雰囲気中で焼鈍処理がされたチタンを集電体基材として、1回あたりの噴霧量を0.2cc、及び0.4ccとして、集電体基材に二酸化錫の皮膜を備えさせた。使用する原料液は、実施例1のそれと同じである。
(3.2) X線回折測定の結果
噴霧量が0.2cc/回の場合には、選択的に配向された結晶面が2つであった。噴霧量が0.4cc/回の場合は、選択的に配向された結晶面が4つであった。噴霧量が0.6cc/回の場合は、選択的に配向された結晶面が5つであった。
このように、1回あたりの噴霧量が増加すればするほど、選択的に配向される結晶面の数が増えた。これは、加熱温度が高く集電体基材近傍の周囲温度が熱分解反応が起こるために十分なほど上昇していたことと、集電体基材表面に噴霧された原料液の液膜の厚みが増したこととによって、ディップコーティング法のときと同様に、集電体基材の表面の結晶を下地層とせずに、液膜内で生成したさまざまな方向の結晶面の結晶核をもとにして成長した結晶が含まれるようになったためであると推察される。
真空雰囲気中で焼鈍処理がされたチタンの集電体基材において、1回あたりの噴霧量を0.2ccとした場合には、選択的に配向された結晶面が1つであり、0.4ccとした場合には、選択的に配向された結晶面が3つであった。
以上をまとめた結果を、表4に示す。
Figure 0005168904
(3.3)寿命試験の結果
実施の形態3で製造された5種類の正極集電体について、寿命試験がおこなわれた。寿命試験の方法は、実施例1のそれと同じである。
その寿命試験の結果を図7に示す。図7において、横軸は選択的に配向された結晶面の数であり、縦軸は寿命性能である。
図7によれば、選択的に配向された結晶面の数が1つ以上4つ以下である場合には、寿命性能が優れていた。しかし、選択的に配向された結晶面の数が5つ以上になると、4種類以下の場合に比べて、寿命性能が極めて劣った。4つの場合と5つの場合とのあいだには、寿命性能に顕著な差が認められる。
選択的に配向された結晶面の数が5つ以上の場合に寿命性能が劣るのは、異なる結晶面の結晶が隣接する箇所が多くなったことにより、化学的な安定性が低下したためと考えられる。
本願発明は、皮膜を表面に備える鉛蓄電池用正極集電体に関する。この正極集電体を備える鉛蓄電池は、きわめて優れた寿命性能を示す。以上から、本願発明は産業上広く利用されるものである。

Claims (6)

  1. チタン又はチタン合金の集電体基材の表面に二酸化錫の皮膜が形成された鉛蓄電池用正極集電体において、
    前記二酸化錫の結晶が1つ以上4つ以下の結晶面に選択的に配向されている。
  2. 請求項1に記載された鉛蓄電池用正極集電体において、
    配向された前記結晶面が、(110)面、(101)面、(200)面、(211)面、(220)面、(310)面、(112)面、又は(301)面である。
  3. 請求項1、2に記載された鉛蓄電池用正極集電体において、
    前記鉛蓄電池用正極集電体のX線回折パターンにおいて、二酸化錫のピークのうち強度が最大であるものの半値幅が1°以下である。
  4. 請求項1、2又は3に記載された鉛蓄電池用正極集電体において、
    前記皮膜には、アンチモン又はフッ素が含まれる。
  5. 請求項1、2又は3に記載された正極集電体を備えた鉛蓄電池。
  6. 請求項4に記載された正極集電体を備えた鉛蓄電池。
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