JP5166380B2 - 波長選択スイッチ - Google Patents

波長選択スイッチ Download PDF

Info

Publication number
JP5166380B2
JP5166380B2 JP2009216920A JP2009216920A JP5166380B2 JP 5166380 B2 JP5166380 B2 JP 5166380B2 JP 2009216920 A JP2009216920 A JP 2009216920A JP 2009216920 A JP2009216920 A JP 2009216920A JP 5166380 B2 JP5166380 B2 JP 5166380B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal light
input
prism
light
optical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009216920A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011065023A (ja
Inventor
雄三 石井
恒一 葉玉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2009216920A priority Critical patent/JP5166380B2/ja
Publication of JP2011065023A publication Critical patent/JP2011065023A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5166380B2 publication Critical patent/JP5166380B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)

Description

本発明は、波長多重光信号の合分波や方路選択等を行う波長選択スイッチに関するものである。
波長多重通信(WDM:Wavelength Division Multiplexing)技術の発展に伴って、多波長の光信号を効率的に扱うことができるネットワークが要求されている。これを実現すべく、トランスペアレントな光ネットワークを構築する上でのキーデバイスとして、波長多重された信号光を入力し、波長チャネル毎に個別に出力ポートを切り替えることができる波長選択スイッチ(WSS:Wavelength Selective Switch)が注目を浴びている。この波長選択スイッチの一例を図10,図11に示す。
図10,図11に示す波長選択スイッチ100は、光ファイバアレイ110と、マイクロレンズアレイ120と、公知の凸レンズからなる第1のレンズ130と、シリンドリカルレンズ140と、公知の凸レンズからなる第2のレンズ150と、回折格子160と、公知の凸レンズからなる第3のレンズ170と、ミラー装置180とを備えており、これらをこの順番で1の方向(以下、「Z軸方向」という)に沿って配列した構成を有する。なお、このような波長選択スイッチ100を、「1次元波長選択スイッチ」という。
ここで、光ファイバアレイ110は、各々の光軸をZ軸方向に沿わせた複数の光ファイバ111〜117を、Z軸と直交するY軸方向に並設した構成を有する。光ファイバ111〜117のマイクロレンズアレイ120側の端部には、光入出力ポート111a〜117aが形成されている。
なお、1次元波長選択スイッチとしては、DROP型と呼ばれるものと、ADD型と呼ばれるものとがある。DROP型波長選択スイッチのうち、例えば、入力ポート数が1、出力ポート数がNである1×N型波長選択スイッチは、波長多重された1つの入力光を波長分離し、波長チャネル毎に任意の出力ポートに接続するものである。一方、ADD型波長選択スイッチのうち、入力ポート数がN、出力ポート数が1であるN×1型波長選択スイッチは、N個の入力ポートから入力された複数の異なる波長光を波長多重して1つの出力ポートに接続するものである。一般に、DROP型波長選択スイッチにおける入力ポートとADD型波長選択スイッチにおける出力ポートは、ともにCOMポートと呼ばれる。同様に、DROP型の出力ポートとADD型の入力ポートは、ともにサービスポートと呼ばれる。
図10,図11に示す1次元波長選択スイッチ100は、DORP型波長選択スイッチであって、光入出力ポート111a〜117aのうち1つの光入出力ポート114aはCOMポートとして機能し、残りの光入出力ポートはサービスポートとして機能する。
マイクロレンズアレイ120は、複数のマイクロレンズ121〜127をY軸方向に並設したものである。このようなマイクロレンズアレイ120は、図10,図11に示すように光ファイバアレイ110のZ軸方向の正の側に、各マイクロレンズ121〜127が対応する光入出力ポート111a〜117aと対向するように配設される。
ミラー装置180は、Y軸およびZ軸と直交するX軸方向に並設された複数のMEMS(MEMS:Micro Electro Mechanical System)ミラー181,182からなる。このMEMSミラー181,182は、X軸およびY軸回りに回動可能に支持されている。
このようなDROP型の1次元波長選択スイッチ100において、光ファイバ114に入力された波長多重された信号光は、光入出力ポート114aから出射され、レンズアレイ120のマイクロレンズ124で平行光とされる。この平行光とされた信号光は、第1レンズ130によって収束され、シリンドリカルレンズ140によってX軸方向のみに収束および拡散させられる。この結果、シリンドリカルレンズ140を通過した信号光は、第1レンズ130の焦点130aにおいてY軸方向に対してX軸方向の方が短い楕円形のビーム形状とされる。続いて、その信号光は、X軸方向のみが拡散され、第2レンズ150の入射面においてY軸方向に対してX軸方向の方が長い楕円形のビーム形状となり、第2のレンズ150により、そのビーム形状の平行光とされる。平行光となった信号光は、回折格子160により波長毎にX軸方向に異なる角度に回折され、多数本の特定波長の光信号に分波される。この分波された各信号光は、第3レンズ170により再び収束され、ミラー装置180の所定のミラーに向かって進行する。
このミラー装置180に向かって進行する信号光のうち、例えばMEMSミラー181に向かって進行する信号光は、そのMEMSミラー181により所定の方向に向かって反射され、第3レンズ170により平行光とされ、回折格子160によりX軸方向に先ほどと同じ角度に回折され、第2レンズ150で収束されたのち、シリンドリカルレンズ140により再び円形のビーム形状に戻される。この円形となった信号光は、第1レンズ130により平行光とされ、マイクロレンズアレイ120のレンズ123で収束されて、光入出力ポート113aに入射される。この入射した信号光は、光ファイバ113を伝播してゆく。
また、MEMSミラー182に向かって進行する信号光は、上述したMEMSミラー181に向かって進行する信号光と同様の経路を辿って、光入出力ポート115aに入射し、光ファイバ115を伝播してゆく。
このように、1次元波長選択スイッチ100において、入出力ポート114aから入射された信号光は、レンズアレイ120等の光学系を経て、ミラー装置180の何れかのミラーの反射面上に結像される。このとき、「フラットトップ特性」と呼ばれる広く平坦な通過帯域を実現するには、信号光の大部分が、ミラーの反射面上に照射される必要がある。これには、信号光のビーム幅をミラー装置180のミラーの配列ピッチよりも小さくすることが有効である。そこで、1次元波長選択スイッチ100では、上述したようにシリンドリカルレンズ140を用いることにより、信号光のビーム形状を楕円形に変換してX軸方向の幅を縮小し、信号光の大部分が反射面に照射されるようにしている。
なお、図10,図11に示す1次元波長選択スイッチ100の場合、信号光の楕円形状の楕円率(=長軸/短軸)は、第1レンズ130とシリンドリカルレンズ140の焦点距離の比によって適宜自由に設定することができる。
ところで、近年では、ネットワークの大規模化により、波長選択スイッチには、高い通過帯域特性とともに入出力ポート数の増大も要求されている。ところが、上述したような1次元波長選択スイッチ100では、入出力ポートの数量を増やすには、MEMSミラーの構造の工夫してX軸回りの回転角を増大するしかなく、大幅に入出力ポートの数量を増やすことが困難であった。そこで、入出力ポートが2次元的に配列された波長選択スイッチ(以下、「2次元波長選択スイッチ」という)が提案されている。この一例を図12に示す。
図12に示す2次元波長選択スイッチ200は、複数の光ファイバが2次元的に配列されることにより入出力ポートが2次元的に配列された光ファイバアレイ210と、回折格子220と、レンズ230と、2軸回りに回動可能なMEMSミラーを複数備えたミラー装置240とを備えている。
ここで、ミラー装置240は、複数のMEMSミラー241〜243を1の方向(以下、「X軸方向」という)に並設した構成を有する。このMEMSミラー241〜243は、X軸およびこのX軸と直交するY軸回りに回動可能に支持されている。
このような2次元波長選択スイッチ200において、光ファイバアレイ210の光ファイバから出射された信号光は、回折格子220で波長分離されたのち、レンズ230によってそれぞれ対応するMEMSミラー241〜243上に集光される。このとき、MEMSミラー241〜243に入射する光信号のビーム形状は円形となっている。
MEMSミラー241〜243上に集光された光信号は、そのMEMSミラー241〜243により所定の方向に反射され、レンズ230および回折格子220を経て、所定の入出力ポートに入射され、対応する光ファイバを伝播してゆく。
ここで、MEMSミラー241〜243は、上述したようにX軸回りとY軸回りの回動が可能な構造を有しているので、X軸回りに回動することによって縦方向(Y軸上)に並ぶ入出力ポートを、Y軸回りに回動することによって横方向(X軸上)に並ぶ入出力ポートを選択することができる。また、X軸およびY軸の両軸回りに回動させることによって、2次元配列された入出力ポートの中から任意の入出力ポートを選択することができる。
このような2次元波長選択スイッチにおいて、入出力ポートの数量を増やすためには、MEMSミラーの回動角度の拡大と、光ファイバの稠密配列化が有効であり、現時点において1×32ポートの波長選択スイッチを実現できることが報告されている(例えば、特許文献2、非特許文献1参照。)。
特開2009−9073号公報 米国特許2006/0291773明細書
Jui-che Tsai, Ming C. Wu, "A High Port-Count Wavelength-Selective Switch Using a Large Scan-Angle, High Fill-Factor, Two-Axis MEMS Scanner Array," IEEE Photonics Technol. Lett., vol. 18, no. 13, Jul., 2006, pp. 1439-1441.
しかしながら、上述したような2次元波長選択スイッチでは、光ファイバを2次元的に配列することにより1次元波長選択スイッチよりも入出力ポートの数量を増やすことはできるが、良好な光学特性、特に、広い通過帯域を実現することが困難であった。
すなわち、通過帯域を広げるには、MEMSミラー上に照射される光信号のビーム幅を、MEMSミラーのピッチに対して十分小さくする必要がある。
ところが、上述したように光信号のビーム形状が円形であるため、光信号のビーム幅を小さくするには、そのビーム形状そのものを小さくしなければならない。これを実現するには、回折格子とミラー装置との間に設けられたレンズの焦点距離を短くする必要がある。しかしながら、レンズの焦点距離は、回折格子の分散能とMEMSミラーのピッチによって決定されるので、任意に短くすることができない。
また、光信号のビーム幅をMEMSミラーのピッチに対して十分小さくする別の方法としては、入出力ポートの配列ピッチを大きくすることが考えられる。ところが、入出力ポートの配列ピッチを大きくすると、MEMSミラーの回動角をより大きくしなければならず、仮に大きくできたとしても、入出力ポートの配列ピッチも大きくなるために、波長選択スイッチ自体のサイズが大きくなってしまう。したがって、サイズの巨大化を抑えようとすると、ビーム径を十分に小さくできず、通過帯域が狭くなり、フラットトップ特性を得ることができなくなってしまう。
そこで、上述した1次元波長選択スイッチのように、シリンドリカルレンズによって光信号のビーム形状を、その光信号の進行方向(Z軸方向)に対して垂直な1の方向(X軸方向)のみに収縮または拡散した楕円形にすることも考えられる。ところが、シリンドリカルレンズを用いた場合には、MEMSミラーをY軸回りに回動させたときに反射光の光軸を光ファイバの光軸(Z軸)と平行にできないので、入出力ポートをX軸方向に配列させることができない。
例えば、上述した図10,図11に示す1次元波長選択スイッチ100の場合、ミラー装置180のミラーをY軸回りに回動させたときの反射光は、シリンドリカルレンズ140と第1レンズ130を通過する際に、光ファイバアレイ110の光ファイバの光軸に対して傾いてしまうので、その光軸が光ファイバの光軸(Z軸)と平行にならない。このため、マイクロレンズアレイ120のレンズを通過し、光ファイバアレイ110の入出力ポートに到達した信号光は、光ファイバの光軸に対して角度ずれと位置ずれの両方が生じるので、結合損失が発生してしまう。このような現象が生じるのは、マイクロレンズアレイ120のレンズの焦点面と第1レンズ130の焦点面とが、図11に示すようにY軸方向には第1のレンズ130が2f光学系を構成する位置に配置されているので共焦点の関係になる一方、図10に示すようにX軸方向にはシリンドリカルレンズ140が第1のレンズ130およびマイクロレンズアレイ120と2f光学系を構成するように配置できず共焦点の関係にならないからである。
そこで、本願発明は、上述したような課題を解決するためになされたものであり、通過帯域を狭くすることなく入出力ポートが2次元的に配列された波長選択スイッチを提供することを目的とする。
上述したような課題を解決するために、本発明に係る波長選択スイッチは、2次元的に配列され、信号光が入出力される複数の入出力ポートと、この入出力ポートから出力された信号光を平行光とする複数のマイクロレンズを備えたマイクロレンズアレイと、マイクロレンズから出力された信号光のビーム径を、当該信号光の光軸に直交する1の方向に拡大または縮小して出力するプリズムと、このプリズムから出力された信号光を、所定の波長毎に分散する分散素子と、この分散素子によって分散された信号光を波長毎に集光する少なくとも1つのレンズと、入射光を所定の方向に反射させる複数の偏向素子を備え、この偏向素子を信号光の各波長に対応した位置に配列した偏向素子アレイとを備えたことを特徴とするものである。
また、本発明に係る他の波長選択スイッチは、2次元的に配列され、信号光が入出力される入出力ポートを備えた複数の光ファイバと、入出力ポートそれぞれに対向配置され、入力された信号光を平行光とする複数のマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイとを備えたファイバコリメータアレイと、マイクロレンズから出力された信号光のビーム径を、当該信号光の光軸に直交する1の方向に拡大または縮小するプリズムと、このプリズムから出力された信号光を、所定の波長毎に分散する分散素子と、この分散素子によって分散された信号光を波長毎に集光する少なくとも1つのレンズと、入射光を所定の方向に反射させる複数の偏向素子を備え、この偏向素子を信号光の各波長に対応した位置に配列した偏向素子アレイとを備えたことを特徴とするものである。
上記波長選択スイッチにおいて、レンズは、1つのレンズから構成されるようにしてもよい。
上記波長選択スイッチにおいて、偏向素子は、レンズの焦点面上に配置されるようにしてもよい。
上記波長選択スイッチにおいて、分散素子は、信号光の分散方向が、光信号のビーム径の長軸方向と一致するように配設されるようにしてもよい。
上記波長選択スイッチにおいて、プリズムは、アナモルフィックプリズムペアから構成されるようにしてもよい。
上記波長選択スイッチにおいて、偏向素子は、直交する2つの回動軸回りに回動可能なミラーからなるようにしてもよい。
ここで、ミラーの配列ピッチPmと、光入出力ポートのうち、ミラーの配列方向と直交する方向に並設された光入出力ポートを選択するのに必要なミラーの回動角の差分Δθxと、プリズムによる拡大比βとの積が、3.6μm以上17.2μm以下の範囲内であるようにしてもよい。
本発明によれば、プリズムを設けることにより、マイクロレンズから入力された信号光のビーム径を、この信号光の光軸に直交する1の方向に拡大または縮小させ、かつ、その信号光の偏向素子による反射光の光軸が光ファイバの光軸と平行にさせることができるので、入出力ポートが2次元的に配列された波長選択スイッチにおいても、信号光のビーム径を偏向素子の配列ピッチに対して十分小さくすることが可能となり、結果として通過帯域が狭くなるのを防ぐことができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る波長選択スイッチの構成を示すブロック図である。 図2は、本発明の実施の形態に係る波長選択スイッチの具体例を示すXZ平面における図である。 図3は、本発明の実施の形態に係る波長選択スイッチの具体例を示すYZ平面における図である。 図4は、ファイバコリメータアレイの光入出力ポートの配置を模式的に示す図である。 図5は、MEMSミラーアレイの構成を模式的に示す図である。 図6は、波長選択スイッチの一動作例を示すXZ平面における図である。 図7は、波長選択スイッチの一動作例を示すYZ平面における図である。 図8は、波長選択スイッチの一動作例を示すXZ平面における図である。 図9は、波長選択スイッチの一動作例を示すYZ平面における図である。 図10は、従来の入出力ポートを1次元的に配列した波長選択スイッチのXZ平面における構成を模式的に示す図である。 図11は、従来の入出力ポートを1次元的に配列した波長選択スイッチのYZ平面における構成を模式的に示す図である。 図12は、従来の入出力ポートを2次元的に配列した波長選択スイッチの構成を模式的に示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
[概要]
まず、図1を参照して、本実施の形態に係る波長選択スイッチの概要について説明する。
<波長選択スイッチの構成>
図1に示すように、本実施の形態に係る波長選択スイッチ(波長選択スイッチ)1は、複数の光ファイバ11a〜11nが2次元的に配列された入出力ポートアレイ11と、この入出力ポートアレイ11の各入出力ポートと1対1に対応して2次元的に配列された複数のレンズ12a〜12nからなるマイクロレンズアレイ12と、このマイクロレンズアレイ12のレンズ12a〜12nからの光を分散、屈折、全反射または複屈折させるプリズム13と、入射光を波長毎に分散させ多数本の特定波長の光信号に分波する機能を有する分散素子14と、凸レンズ等の公知のレンズからなり、分散素子14からの光を集光するレンズ15と、レンズ15からの光を所定の方向に偏向させる複数のビーム偏向素子16a〜16mが所定の方向に配列されたビーム偏向素子アレイ16とを備えている。
ここで、プリズム13は、この信号光の光軸に直交する1の方向に拡大または縮小する光学素子から構成される。このようなプリズム13は、シリンドリカルレンズ等のレンズと異なり、その1の方向以外の方向には入射光に対する屈折力を有さない。したがって、プリズム13は、入射光の光軸が平行なままその信号光のビーム形状を変えることができる。
また、分散素子14は、後述するように、信号光の分散方向がその信号光のビーム形状における長軸方向と一致するように配置されている。
<波長選択スイッチの動作>
このような波長選択スイッチ1において、光ファイバ11a〜11nに入力された波長多重された信号光は、その光ファイバ11a〜11nに対応する光入出力ポートから出射され、マイクロレンズアレイ12のレンズ12a〜12nによって平行光とされる。この平行光とされた信号光は、プリズム13により、そのビーム径が光軸に直交する1の方向に拡大または縮小された楕円形のビーム形状とされる。この楕円形のビーム形状とされた信号光は、分散素子14により分散させられ、波長毎に異なる角度に進行してゆく。
分散素子14により所定の波長毎に分散させられた信号光は、レンズ15により集光され、各波長に対応する位置に配設されたビーム偏向素子アレイ16のビーム偏向素子16a〜16nのうちの何れかに入射する。ビーム偏向素子16a〜16nに入射した信号光は、所定の方向に反射される。この反射光は、レンズ15、分散素子14を通過し、プリズム13に入射する。このプリズム13は、上述したように反射光の光軸に直交する1の方向以外に対して屈折力を有さない。したがって、プリズム13に入射した反射光は、この入射したときの光軸に対して平行な状態で、プリズム13から出射する。このプリズム13からの反射光は、その光軸が光ファイバの光軸に対して角度ずれや位置ずれが生じていないので、結合損失が発生せずに、所定の光ファイバ11a〜11nの入出力ポートのうちの何れかに入射する。
このように、本実施の形態によれば、プリズム13を設けることにより、マイクロレンズアレイ12のレンズ12a〜12nから入力された信号光のビーム径を、この信号光の光軸に直交する1の方向に拡大または縮小させ、かつ、その信号光の偏向素子による反射光の光軸が光ファイバ11a〜11nの光軸と平行にさせることができるので、入出力ポートが2次元的に配列された波長選択スイッチにおいても、小型化を阻害せずに、フラットトップな通過帯域特性を維持したまま結合損失を抑えることができる。
なお、本実施の形態においては、光入出力ポート11とマイクロレンズアレイ12とを備えた場合を例に説明したが、これらの代わりに、1つ以上の波長を含む信号光を入出力する光ファイバと、この光ファイバに対向して形成されたマイクロレンズからなるファイバコリメータが、2次元に配列された光入出力ポートアレイを設けるようにしてもよい。この場合、マイクロレンズアレイが不要となるので、装置の低コスト化が可能となり、マイクロレンズアレイからの反射損失を低減させることができる。
[具体例]
次に、本実施の形態に係る波長選択スイッチの具体例について説明する。
<波長選択スイッチの構成>
図2,図3に示すように、波長選択スイッチ2は、ファイバコリメータアレイ21と、このファイバコリメータアレイ21からの信号光が入射する第1のプリズム22と、この第1のプリズム22を透過した信号光が入射する第2のプリズム23と、この第2のプリズムを透過した信号光を所定の波長毎に異なる角度に回折させる透過型回折格子24と、この透過型回折格子24により回折された信号光を集光するレンズ25と、このレンズ25により入射された信号光を所定の方向に偏向させる複数のMEMSミラー26a〜26nを所定の方向に配列したミラーアレイ26とを備えており、これらをこの順番で1の方向(以下、「Z軸方向」という)に沿って配列した構成を有する。
≪ファイバコリメータアレイの構成≫
ファイバコリメータアレイ21は、図4に示すように、光ファイバがZ軸方向に直交するY軸方向にK本、Y軸およびZ軸方向に直交するX軸方向にL本並んだK行L列の2次元光ファイバアレイと、マイクロレンズをK行L列で配列してそれぞれの光ファイバの光入出力ポートと1対1に対応する光入出力ポートと対向配置させたマイクロレンズアレイとから構成される。このようなファイバコリメータアレイ21において、それぞれの光ファイバから出射される光ビームは、それぞれ対応するマイクロレンズによって平行光に変換され、互いに平行にZ方向に伝搬する。
ここで、マイクロレンズから出射される平行光のビームウェスト半径をωC[mm]、光ファイバアレイの光ファイバの配列ピッチをPF[mm]とすると、光ファイバの配列ピッチPFに対するビームウェスト半径ωCの比kFは、下式(1)により表すことができる。
F=PF/ωC ・・・(1)
上式(1)において、kFは、隣接する入出力ポートへの光の漏れ込み量、すなわちポート間クロストークの度合いを表す無次元量のパラメータであり、kFが大きいほどクロストーク特性に優れることを意味している。便宜上、光ファイバアレイのピッチは、X軸方向とY軸方向で同一の場合について以下に説明するが、X軸方向とY軸方向とで配列ピッチが異なっていてもよいことは言うまでもない。また、以下において、図4に示すK行L列の2次元光ファイバアレイの光入出力ポートのうち、中央に位置する1つの光入出力ポートをCOMポート、このCOMポートの周囲の光入出力ポートをサービスポートとしたDROP型波長選択スイッチについて説明する。なお、ADD型波長選択スイッチの場合であっても、DROP型波長選択スイッチと光線の伝搬方向が反対となるだけで同様に機能するので、その説明について適宜省略する。
≪第1,第2のプリズムの構成≫
第1のプリズム22と第2のプリズム23とは、三角柱の公知のプリズムから構成され、入出射面がXZ平面に対して垂直になるように配設される。第1のプリズム22および第2のプリズム23のプリズム頂角は、図2,図3に示すように、第1のプリズム22の入射面(ファイバコリメータアレイ21側の面)が光信号の光軸(Z軸)に対して斜めになるように配置され、かつ、第2のプリズム23の出射面(透過型回折格子24側の面)が光信号の光軸に対して垂直になるように設定される。このような第1のプリズム22および第2のプリズム23の配置は、一般的にアナモルフィックプリズムペアとして知られ、通過する光信号を入射方向と平行に出力できるとともに、その光信号のビーム形状を光軸に対して垂直な1の方向(X軸方向)に拡大または縮小させることができる。このときのビーム拡大率をβ倍とすれば、第2のプリズム22を通過した後の光信号のビーム径は、下式(2)で表される。
ωDx=β・ωC
ωDy=ωC ・・・(2)
上式(2)において、ωDxはX軸方向のビーム径、ωDyはY軸方向のビーム径を表している。なお、第1のプリズム22へ入射する信号光の光軸と、第2のプリズム23からの出射する信号光の光軸とは、X軸方向にオフセットはされているものの、互いに平行であり、Z軸に沿っている。
≪透過型回折格子の構成≫
透過型回折格子24は、表面にそれぞれ平行な複数の溝が形成された公知の透過型回折格子から構成される。このような透過型回折格子24は、その溝の延在方向がY軸方向と平行になるように配設される。このとき、透過型回折格子24の分散方向はX軸方向となる。透過型回折格子24に入射された波長多重された信号光は、波長チャネル毎に分離されて出射する。以下において、透過型回折格子24の角分散をdθ/dλで表す。
≪レンズの構成≫
レンズ25は、公知の凸レンズから構成され、レンズ25の前側焦点位置に透過型回折格子25が位置するように、信号光の光軸上に配設される。このようなレンズ25は、透過型回折格子24により波長チャネル毎に分離された光信号群を、それぞれが光軸に平行になるように角度変換する。
≪MEMSミラーアレイの構成≫
MEMSミラーアレイ26は、図5に示すように、X軸およびY軸回りに回動可能に支持された平面視略矩形の複数のMEMSミラー26a〜26nを備え、これらをX軸方向に配列した構成を有する。このようなMEMSミラーアレイ26のMEMSミラー26a〜26nは、レンズ25の後側焦点面に配設される。すなわち、透過型回折格子24からMEMSミラー26a〜26nまでは、レンズ25を用いた2f光学系となっている。透過型回折格子24で波長分離された光信号群は、それぞれ対応するMEMSミラー26a〜26n上に結像し、ビームウェストを形成する。なお、以下において、MEMSミラー26a〜26nにおけるX軸回りの回動角をθx、Y軸回りの回動角をθyとして表す。
このようなMEMSミラーアレイ26において、MEMSミラー26a〜26nの配列ピッチPmは、透過型回折格子24の角分散dθ/dλ、レンズ25の焦点距離f、および、波長多重された信号光の波長間隔Δλから下式(3)により求められる。
m=f・tan{(dθ/dλ)・Δλ} ・・・(3)
また、MEMSミラー26a〜26n上に形成されたビームウェストのX軸方向のビーム半径ωMxおよびY軸方向のビーム半径ωMyは、下式(4)により求められる。
ωMx=(f・λ/π・ωDx)=(1/β)・(f・λ/π・ωC
ωMy=(f・λ/π・ωDy)=(f・λ/π・ωC) ・・・(4)
上式(4)において、λは使用する波長である。上式(4)から下式(5)の関係が導かれる。
ωMx=(1/β)ωMy ・・・(5)
上式(5)からわかるように、第1のプリズム22および第2のプリズム23の効果によって、MEMSミラー26a〜26nの面上におけるビーム形状は、楕円率βの楕円形状となる。
ここで、MEMSミラー26a〜26n面上における、光信号のビームサイズとミラーのサイズとの関係を、下式(6)、(7)に定義する2つのパラメータを用いて表す。なお、下式(6)、(7)において、LmはMEMSミラー26a〜26nのY軸方向の長さであり、Pmは上述したようにミラーの配列ピッチである。
Mx=Pm/ωMx ・・・(6)
My=Lm/ωMy ・・・(7)
上式(6)に示すkMxは、配列ピッチPmに対するX軸方向の光信号のビーム半径ωMxの比であり、波長分散方向についてのビーム閉じ込めの程度を表す無次元量である。波長選択スイッチの通過帯域幅に関係し、kMxの値が大きいほど、フラットトップな通過特性が得られることを意味している。
一方、上式(7)に示すkMyは、ミラーの長さLmに対するY軸方向の光信号のビーム半径ωMyの比であり、クロストークに関係する無次元量である。
<波長選択スイッチの動作>
次に、このような波長選択スイッチ2の動作について、図6,図7を参照して説明する。以下においては、図4に示す光入出力ポートのうち、COMポート([K,L]=[0,0])から入力した信号光を、COMポートのY軸方向の正の側に隣接するサービスポート([K,L]=[1,0])から出力する場合を例に説明する。
COMポートから入力された信号光は、第1のプリズム22および第2のプリズム23により、X軸方向のビーム径が拡大または縮小され、楕円形のビーム形状とされる。この楕円形のビーム形状とされた信号光は、透過型回折格子24により、波長毎に分離されてそれぞれ異なる角度で進行してゆく。この所定の波長毎に分散させられた信号光は、レンズ25により集光され、各波長に対応する位置に配設されたMEMSミラーアレイ26のMEMSミラー26a〜26nの何れかに入射する。
何れかのMEMSミラー26a〜26nに入射した信号光は、そのMEMSミラー26a〜26nの傾きによって、出射する入出力ポートに応じた所定の角度に反射される。ここで、MEMSミラー26a〜26nは、初期状態において反射面が信号光の入射光軸に対して垂直になるように配設されているものとする。また、MEMSミラー26a〜26nを所定の角度に傾けることによりMEMSミラー26a〜26nに入射した信号光を出力させる入出力ポートを選択する、いわゆるポート選択動作に必要なMEMSミラー26a〜26nのX軸回りの回動角をΔθx、Y軸回りの回動角をΔθyとする。
MEMSミラー26a〜26nにより反射された信号光は、レンズ25および透過型回折格子24を通過し、第2のプリズム23に到達する。この第2のプリズム23に到達した信号光は、第2のプリズム23,第1のプリズム22により、ビーム径が拡大または縮小された後、マイクロレンズを通って所定の出力ポート(サービスポート)に入射することとなる。このとき、第1のプリズム22および第2のプリズム23は、屈折力を有さないので、第2のプリズム23に到達した信号は、第2のプリズム23に入射したときの光軸に対して平行な状態で、第1のプリズム22から出射する。これにより、第1のプリズム22から出射した信号光は、その光軸が光ファイバの光軸に対して角度ずれや位置ずれが生じていないので、結合損失が発生せずに所定の出力ポートに入射することとなる。
このように動作する波長選択スイッチ2において、信号光のMEMSミラー26a〜26nへの入射角度と反射角度の差分で定義されるビーム偏向角は2×Δθxであるから、MEMSミラー26a〜26nからの反射光が透過型回折格子24面上で通過する光信号の位置(ΔXD,ΔYD)は、下式(8)により表される。
ΔXD=0
ΔYD=f・tan(2Δθx)≒f・2Δθx ・・・(8)
図6,図7に示す光学系ではΔYD=PFである。したがって、COMポートのY軸方向の正の側に隣接するサービスポート([K,L]=[1,0])を選択するのに必要なMEMSミラー26a〜26nの回動角は、下式(9)から求めることができる。
Δθx=PF/2f ・・・(9)
なお、COMポートのX軸方向の正の側に隣接するサービスポート([K,L]=[0,1])を選択する際に、MEMSミラー26a〜26nからの反射光が透過型回折格子24面上で通過する光信号の位置(ΔXD,ΔYD)は、図8,図9からもわかるように、下式(10)から求めることができる。
ΔXD=f・tan(2Δθy)≒f・2Δθy
ΔYD=0 ・・・(10)
この場合、第1のプリズム22および第2のプリズム23により、信号光のビーム径が拡大または縮小するので、ΔXD=β×PFとなるため、MEMSミラー26a〜26nの回動角は下式(11)から求めることができる。
Δθy=β・PF/2f ・・・(11)
この式(11)および上述した式(9)から、下式(12)が導出される。
Δθx=Δθy/β ・・・(12)
この式(12)から、X軸方向に並ぶ入出力ポートを選択する場合は、Y軸方向に並ぶ入出力ポートを選択する場合よりもβ倍大きな回動角が必要になることがわかる。
ここで、X軸回りの回動は、Y軸回りの回動よりも大きな回動角が必要になるものの、上述した光学系では、MEMSミラー26a〜26nのθy方向の回動によって、X軸方向に並ぶ入出力ポートを選択することができる。これは、第1のプリズム22および第2のプリズム23が、レンズとは異なって屈折力をもたないので、MEMSミラー26a〜26nからの反射光が、MEMSミラー26a〜26nの回動角(θx,θy)によらず常に光軸に対して平行になるからである。このような構成を採り、MEMSミラー26a〜26nのX軸およびY軸という2つの軸回りの回動をともに入出力ポートの選択に用いることにより、入出力ポートの数量を増加させることができる。また、θx方向の回動により選択される入出力ポートの数量は、従来と同程度とすることができるので、θx方向の回動角をいたずらに大きくしなくて良いので、波長選択スイッチの小型化を阻害しない。
なお、実現可能な入出力ポートの数量については、例えば、MEMSミラー26a〜26nの回動可能な範囲がX軸回りにθxmax、Y軸回りにθymaxとすると、それぞれの方向の数量は下式(13)、(14)により算出される。
K=θxmax/Δθx ・・・(13)
L=θymax/Δθy ・・・(14)
この式(13)、(14)から、本実施の形態によれば、(K×L)個の入出力ポートを配置でき、サービスポートについては(K×L−1)個設られることを表している。従来では、サービスポートを(K−1)個しか設けることができなかったので、本実施の形態によれば、サービスポートの数量を従来よりもほぼL倍に増加させることができる。
また、本実施の形態によれば、上述した構成を採ることにより、波長選択スイッチの光学特性を良好に保つことができる。この理由について以下に説明する。
上式(1)および上式(3)〜(7)から、下式(15)を導くことができる。
m・β・Δθx=(λ/2π)・kMx・kF ・・・(15)
上式(15)の左辺は、上述した本光学系を構成する光学部品のパラメータ、右辺は本その光学系で実現される波長選択スイッチの光学特性を表すパラメータを示している。したがって、上式(15)を用いることにより、波長選択スイッチに要求する光学特性から、この光学特性を実現するために必要な各光学部品の各種仕様を導き出すことができる。
例えば、上式(15)におけるkMxは、上述した通り通過帯域の程度を表すパラメータであるが、より正確には下式(16)により通過帯域BW(η)が決定される。
BW(η)=1−(21/2/kMx)・erf-1{(4×η)1/2−1} ・・・(16)
上式(16)において、ηは結合効率の評価値、BW(η)は波長チャネル間隔に占める結合効率η以上の帯域の割合、erf-1は逆誤差関数をそれぞれ示している。波長選択スイッチにおいては、一般的に0.5dB帯域(η=0.89)として、少なくとも40GHz以上、望ましくは50GHz以上(100GHz間隔の場合)が必要とされる。すなわち、kMxは4.2以上とすることが望ましい。
一方、kFについては、ポート間クロストークを決定するパラメータであり、正確には下式(17)で求められるクロストーク量XT[dB]から算出される。
XT=−10log[exp{(−1/2)kF 2}] ・・・(17)
上式(17)から、クロストークを−30dB以下にするためには、kF>3.5とするのが望ましい。しかし、kFを大きくすると、光学系全体のサイズも大きくなってしまうので、8以下にするのが望ましい。
以上の光学特性の検討および上式(15)から、下式(18)を満足するとき良好な光学特性を有する波長選択スイッチを実現することができる。
m・β・Δθx=3.6〜17.2[μm] ・・・(18)
例えば、kMx=6、kF=5の場合には、通信波長λ=1.55×10-3mmとすると、下式(19)を満足するとき良好な光学特性を有する波長選択スイッチを実現することができる。
m・β・Δθx=7.4[μm] ・・・(19)
このとき、波長チャネル間隔の60%以上の広い通過帯域と、−40dB以下のポート間クロストーク特性を両立させることができ、優れた波長選択スイッチ特性を実現することができる。
なお、上式(19)に示した条件を満たす光学部品のパラメータとしては、例えば、以下に示すケース1,2を挙げられる。
(ケース1)
m=212[μm]
β=4
Δθx=0.5[deg]
(ケース2)
m=150[μm]
β=6
Δθx=0.47[deg]
上記(ケース1)において、MEMSミラーの回転角範囲がθxmax=5[deg]、θymaxy=4[deg]とすると、上式(13)、(14)により実現可能な入出力ポートの数量は、下式(20)に示す通りとなる。
K=θxmax/Δθx=10(ports)
L=θymax/Δθy=2(ports) ・・・(20)
このように、入出力ポートを10行2列(K=10、L=2)に配列できる、すなわち入出力ポートを20個設けることができるので、1×19ポートで光学特性に優れた波長選択スイッチを実現することができる。
なお、この場合において、θxmax=±5[deg]、θymaxy=±4[deg]とすると、入出力ポートを20行4列(K=20、L=4)に配列できる、すなわち入出力ポートを80個設けることができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、第1のプリズム22および第2のプリズム23から構成されるアナモルフィックプリズムペアにより、マイクロレンズから入力された信号光のビーム径を、当該信号光の光軸に直交するX軸方向に拡大または縮小させ、かつ、その信号光のMEMSミラー素子26a〜26nによる反射光の光軸が光ファイバの光軸と平行にさせることができるので、入出力ポートが2次元的に配列された波長選択スイッチにおいても、信号光のビーム径を偏向素子の配列ピッチに対して十分小さくすることが可能となり、結果として通過帯域が狭くなるのを防ぐことができる。
また、本実施の形態によれば、MEMSミラー素子26a〜26nのミラーに照射される信号光のビーム形状を楕円形とするので、ミラーの回動角をいたずらに大きくすることなく、一列に多くのポートを配置することができ、従来のビーム形状が円形の場合と比較して小型にすることができる。
本発明は、リングネットワークのノードに用いられる光スイッチにおける光ファイバアレイなど、複数のポートを有する光学素子に適用することができる。
1,2…波長選択スイッチ、11…光入出力ポートアレイ、11a〜11n…光ファイバ、12…マイクロレンズアレイ、12a〜12n…マイクロレンズ、13…プリズム、14…分散素子、15…レンズ、16…ビーム偏向素子アレイ、16a〜16m…ビーム偏向素子、21…ファイバコリメータアレイ、22…第1のプリズム、23…第2のプリズム、24…透過型回折格子、25…レンズ、26…MEMSミラーアレイ、26a〜26n…MEMSミラー素子。

Claims (6)

  1. 2次元的に配列され、信号光が入出力される複数の入出力ポートと、
    この入出力ポートから出力された前記信号光を平行光とする複数のマイクロレンズを備えたマイクロレンズアレイと、
    前記マイクロレンズから出力された前記信号光のビーム径を、当該信号光の光軸に直交する1の方向に拡大または縮小して出力するプリズムと、
    このプリズムから出力された前記信号光を、所定の波長毎に分散する分散素子と、
    この分散素子によって分散された前記信号光を波長毎に集光する少なくとも1つのレンズと、
    入射光を所定の方向に反射させる複数の偏向素子を備え、この偏向素子を前記信号光の各波長に対応した位置に配列した偏向素子アレイと
    を備え
    前記偏向素子は、直交する二つの回動軸回りに回動可能なミラーからなり、
    前記ミラーの配列ピッチP m と、前記光入出力ポートのうち、前記ミラーの配列方向と直交する方向に並設された光入出力ポートを選択するのに必要な前記ミラーの回動角の差分Δθ x と、前記プリズムによる拡大比βとの積が、3.6μm以上17.2μm以下の範囲内である
    ことを特徴とする波長選択スイッチ。
  2. 2次元的に配列され、信号光が入出力される入出力ポートを備えた複数の光ファイバと、前記入出力ポートそれぞれに対向配置され、当該入出力ポートから出力された前記信号光を平行光とする複数のマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイとを備えたファイバコリメータアレイと、
    前記マイクロレンズから出力された前記信号光のビーム径を、当該信号光の光軸に直交する1の方向に拡大または縮小するプリズムと、
    このプリズムから出力された前記信号光を、所定の波長毎に分散する分散素子と、
    この分散素子によって分散された前記信号光を波長毎に集光する少なくとも1つのレンズと、
    入射光を所定の方向に反射させる複数の偏向素子を備え、この偏向素子を前記信号光の各波長に対応した位置に配列した偏向素子アレイと
    を備え
    前記偏向素子は、直交する二つの回動軸回りに回動可能なミラーからなり、
    前記ミラーの配列ピッチP m と、前記光入出力ポートのうち、前記ミラーの配列方向と直交する方向に並設された光入出力ポートを選択するのに必要な前記ミラーの回動角の差分Δθ x と、前記プリズムによる拡大比βとの積が、3.6μm以上17.2μm以下の範囲内である
    ことを特徴とする波長選択スイッチ。
  3. 前記レンズは、1つのレンズから構成される
    ことを特徴とする請求項1または2記載の波長選択スイッチ。
  4. 前記偏向素子は、前記レンズの焦点面上に配置される
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の波長選択スイッチ。
  5. 前記分散素子は、前記信号光の分散方向が前記光信号のビーム径の長軸方向と一致するように配設される
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の波長選択スイッチ。
  6. 前記プリズムは、アナモルフィックプリズムペアから構成される
    ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の波長選択スイッチ。
JP2009216920A 2009-09-18 2009-09-18 波長選択スイッチ Expired - Fee Related JP5166380B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009216920A JP5166380B2 (ja) 2009-09-18 2009-09-18 波長選択スイッチ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009216920A JP5166380B2 (ja) 2009-09-18 2009-09-18 波長選択スイッチ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011065023A JP2011065023A (ja) 2011-03-31
JP5166380B2 true JP5166380B2 (ja) 2013-03-21

Family

ID=43951309

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009216920A Expired - Fee Related JP5166380B2 (ja) 2009-09-18 2009-09-18 波長選択スイッチ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5166380B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9274348B2 (en) 2013-06-12 2016-03-01 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Dispersive device having beam expanding optical system and dispersive element and wavelength selective switch having dispersive device
US9596526B2 (en) 2014-06-05 2017-03-14 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Wavelength selective switch

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6225492B2 (ja) * 2012-07-13 2017-11-08 住友電気工業株式会社 光学ユニット、及び、波長選択スイッチ
JP5840176B2 (ja) 2012-09-07 2016-01-06 古河電気工業株式会社 光スイッチ
JP6427869B2 (ja) * 2013-03-15 2018-11-28 住友電気工業株式会社 波長選択スイッチ
WO2014141469A1 (ja) * 2013-03-15 2014-09-18 住友電気工業株式会社 波長選択スイッチ
JP5959466B2 (ja) * 2013-03-29 2016-08-02 古河電気工業株式会社 光操作装置
JP2014228646A (ja) * 2013-05-21 2014-12-08 住友電気工業株式会社 光通信システム及び波長選択スイッチ
JP6295584B2 (ja) * 2013-10-08 2018-03-20 住友電気工業株式会社 光学ユニット、及び、光学デバイス
KR101967624B1 (ko) * 2017-06-29 2019-04-11 주식회사 인엘씨테크놀러지 복수 유닛의 파장 선택 스위치
JP2020003671A (ja) 2018-06-28 2020-01-09 富士通株式会社 光フィルタおよび光伝送装置
CN113671770B (zh) * 2020-05-15 2024-04-09 华为技术有限公司 一种光选择开关、节点装置
WO2024029006A1 (ja) * 2022-08-03 2024-02-08 santec Holdings株式会社 光伝送システム

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002075410A1 (en) * 2001-03-19 2002-09-26 Capella Photonics, Inc. Reconfigurable optical add-drop multiplexers
WO2004015469A1 (en) * 2002-08-08 2004-02-19 The Regents Of The University Of California Wavelength-selective 1xn2 switches with two-dimensional input/output fiber arrays
JP4690891B2 (ja) * 2003-11-26 2011-06-01 エクステラス インコーポレイテッド 単極光学波長セレクタ
JP2007183370A (ja) * 2006-01-05 2007-07-19 Fujitsu Ltd 波長選択デバイス
JP4714175B2 (ja) * 2007-03-29 2011-06-29 富士通株式会社 ミラー装置および光装置
JP2009009073A (ja) * 2007-05-30 2009-01-15 Ntt Electornics Corp 波長選択スイッチ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9274348B2 (en) 2013-06-12 2016-03-01 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Dispersive device having beam expanding optical system and dispersive element and wavelength selective switch having dispersive device
US9596526B2 (en) 2014-06-05 2017-03-14 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Wavelength selective switch

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011065023A (ja) 2011-03-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5166380B2 (ja) 波長選択スイッチ
USRE39525E1 (en) Reconfigurable optical add and drop modules with servo control and dynamic spectral power management capabilities
JP3937403B2 (ja) 再構成可能型光アドドロップ多重化装置
JP6068478B2 (ja) 光信号処理装置
CN103827714B (zh) 使用角度复用光学器件的波长切换系统
US9306699B2 (en) Wavelength-selective switch array
JP5184637B2 (ja) 波長選択スイッチ
US20020131690A1 (en) Reconfigurable all-optical multiplexers with simultaneous add-drop capability
US7321704B2 (en) Wavelength cross connect with per port performance characteristics
US20230003955A1 (en) Wavelength selective switch
AU2002255773A1 (en) Reconfigurable optical add-drop multiplexers
US7529441B2 (en) Wavelength routing optical switch
JP2009258438A (ja) 波長選択スイッチ
US11728919B2 (en) Optical communications apparatus and wavelength selection method
US20080316584A1 (en) Optical device
JP7445008B2 (ja) 光スイッチング装置、方向転換方法、及び再構成可能な光アドドロップマルチプレクサ
JP6238413B2 (ja) 光信号処理装置
JP5192501B2 (ja) 波長選択スイッチ
JP5759430B2 (ja) 波長選択スイッチ
JP5508368B2 (ja) 波長選択スイッチ
JP2012173720A (ja) 波長選択スイッチ
JP6225075B2 (ja) 波長選択スイッチ
JP2008076817A (ja) 平面ミラーアレイ及びwssデバイス

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20111107

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20111107

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120911

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120925

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121126

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121218

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121220

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151228

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5166380

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151228

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees