JP5166352B2 - 多段伸縮ブーム - Google Patents

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本発明は、ホイールクレーン等の旋回自在な上部旋回体に起伏可能に装着され、先端に摺動パッドを備える入れ子式の多段伸縮ブームに関する。
ホイールクレーン等の自走式クレーンの上部旋回体に起伏自在に搭載される伸縮ブーム(以下、単にブームとも言う)は、外ブームと、この外ブームの内側に入れ子式に嵌挿される内ブームとを少なくとも1組備えている。この様なブーム断面には様々な形状が存在するが、その中で2枚の長尺鋼板をU字状にプレス曲げし、上下は突き合わせて箱型をなすプレス曲げブームが現在は主流である。上記プレス曲げブームは座屈荷重を向上させるため、下板は半円形断面形状を代表に、大きな円弧状に概略U字状に形成するのが良い。一方、上板は断面二次モーメントを増大させるために、下板に比べて小さな半径で曲げられ概略コの字状に形成され、角部に曲面を配した構成とすることが一般的である。
箱型ブームは、断面の大きなブームの内部に次第に断面が小さいブームを順次嵌挿し、それらを伸縮自在としている。ブーム伸縮時は、外ブームと内ブームとの間の隙間に設けられた摺動パッドに支持され、スムーズに伸縮することを可能としている。前記伸縮パッドは、各段のブームの後端外側と先端内側の夫々上部、下部に配設される。内ブーム後端外側に取付けられた摺動パッドは、外ブームとの摺動面を形成する一方、外ブーム先端内側に取付けられた摺動パッドは、内ブームとの摺動面を形成する。
入れ子式ブームにおいて、嵌挿された内ブームは伸長時、完全に外ブームから出て来るのではなく、後端に一部重なり代を残して吊荷作業に供される。前記重なり代においては、外ブーム先端内側下部に取付けられた摺動パッドと、内ブーム後端外側上部に取付けられた摺動パッドとで吊荷重が伝達される。一方、外ブーム先端部上コーナ部または両側部の内面に取付けられた摺動パッドと、内ブーム後端外側下部に取付けられた摺動パッドは吊荷重の伝達には関係なく、風を受けた場合等の横荷重の伝達、ブーム伸縮時の調芯作用等副次的な意味合いが大きい。
ブームを工場内で組立てる際、外ブーム先端内側上コーナ部や側面に取付けられた摺動パッドは、上方隙間と側方隙間とを調整してセンタリングするための隙間調整機能が付与されることが多い。即ち、各ブームの製造誤差を吸収して外ブームに対する内ブームの彫芯位置決めのために、隙間調整可能に構成されている。そして、外ブーム先端下部の摺動パッドの外面には、調芯位置決め後に生じた隙間に応じた厚みのシムを挿入することにより調整して内ブームに密着させることにより、初期状態で隙間がなくなることで、吊荷重時の変形を抑制する様にしている。
ブームは吊荷重を受けたときに変形するが、変形を抑制するためにはなるべくブーム断面を大きく取り、断面二次モーメントを上げることが効果的である。そのために、外ブームと内ブーム間の摺動パッドが入る隙間は、なるべく小さくした方が良い。一方で、摺動パッドはブーム伸縮時に、ブームとの摩擦力によりブーム軸線に沿って動かない様に、ブームに固定する必要がある。
この様な摺動パッド固定に関する従来技術につき、以下添付図5を参照しながら説明する。図5は従来技術1に係る伸縮ブーム支持構造を示す側面図である。
先ず、摺動パッドの高さ調整を必要とする外ブーム前端パッドについて言えば、ブームに摺動パッドを固定する従来例としては、ブームの一部に摺動パッドを固定する領域を設ける従来技術1(特許文献1参照)や、外ブームの内面にストッパを設けて固定する従来技術2(特許文献2参照)が提案されている。
しかし、前記従来技術1では、ブーム軸線方向の一部を摺動パッドの固定領域として空けなくてはならず、その結果として図5に示す如く、下パッドと上パッドの間にブーム軸線方向のオフセツトLが生じて強度上不利となる。また、前記従来技術2によれば、ブーム組立の際に、内ブーム後端部の摺動パッドが、当該ストッパを回避して挿入されなければならず、例えば、内ブーム後端部のパッドと外ブーム内面の隙間を大きく取り、通常状態で前記ストッパを回避するための隙間が確保される構成にする必要がある。
一方、ブーム下側の下パッドに関しては、後端パッドを避ける位置にストッパを設ける従来技術3(特許文献3参照)により解決可能であるが、上パッドは内ブーム後端パッドと外ブーム先端パッドがお互い完全にラップしており、避けてストッパを設けることは困難である。
特開平11−130378号公報 特開2005−255337号公報 特開2007−210715号公報
従って、本発明の目的は、内ブームと外ブーム間の隙間を極力小さくし、組立上の問題もなく、強度上の不具合も引き起こさず製作容易な伸縮ブームの摺動パッド固定装置を提供することである。
上記課題を解決するために、第1の発明に係る伸縮ブームの摺動パッド固定装置が採用した手段は、外ブームと、この外ブームの内側に入れ子式に嵌挿される内ブームと、前記外ブームの先端部上コーナ部または両側部の内面に設けられて、前記内ブームの一部を摺動可能に支える摺動パッドとを備える伸縮ブームの摺動パッド固定装置において、前記摺動パッドを保持し、前記外ブームと内ブームとの隙間内にブーム前方より挿入可能に構成されたパッドキャリアと、このパッドキャリアを支持し、前記外ブーム先端の外周面に沿って設けられた襟巻き状フランジに固定可能に構成されたキャリア固定部とが備えられてなることを特徴とするものである。
第2の発明に係る伸縮ブームの摺動パッド固定装置が採用した手段は、第1の発明の伸縮ブームの摺動パッド固定装置において、前記パッドキャリアに前記摺動パッドの摺動部が嵌まり込む開口部が形成され、この開口部に前記摺動パッドが嵌め込まれてなることを特徴とするものである。
第3の発明に係る伸縮ブームの摺動パッド固定装置が採用した手段は、第1の発明の伸縮ブームの摺動パッド固定装置において、前記摺動パッド及びパッドキャリアが、樹脂材にて単一体に形成されてなることを特徴とするものである。
第4の発明に係る伸縮ブームの摺動パッド固定装置が採用した手段は、第1または第2の発明の伸縮ブームの摺動パッド固定装置において、前記パッドキャリアと前記キャリア固定部とが、連結結合手段にて結合されてなることを特徴とするものである。
第5の発明に係る伸縮ブームの摺動パッド固定装置が採用した手段は、第1の発明の伸縮ブームの摺動パッド固定装置において、前記摺動パッド、パッドキャリア及びキャリア固定部が、樹脂材にて単一体に形成されてなることを特徴とするものである。
第1の発明に係る伸縮ブームの摺動パッド固定装置によれば、外ブームと、この外ブームの内側に入れ子式に嵌挿される内ブームと、前記外ブームの先端部上コーナ部または両側部の内面に設けられて、前記内ブームの一部を摺動可能に支える摺動パッドとを備える伸縮ブームの摺動パッド固定装置において、前記摺動パッドを保持し、前記外ブームと内ブームとの隙間内にブーム前方より挿入可能に構成されたパッドキャリアと、このパッドキャリアを支持し、前記外ブーム先端の外周面に沿って設けられた襟巻き状フランジに固定可能に構成されたキャリア固定部とが備えられてなるので、内ブームを外ブームに組み付けた後に、ブーム前方から前記パッドキャリアと摺動パッドとを一体的に装着できるため、ブーム組立性に影響を及ぼさない。
また、ブーム外面にパッドキャリアが露出しないので、パッドキャリア専用の領域をブームに設ける必要がなく、従来技術1における下パッドと上パッドとの間におけるブーム軸線方向のオフセット量Lを必要最小限に小さくすることができる(この必要最小限とはブーム背面に沿わせる巻上ロープのガイドローラ支持支柱を設置する為に必要な幅であり、図1に概念的に示すようなオフセット量L’にすることができる。)それ故、従来技術に比較して明らかに強度上有利な構成とすることができる。更に、ブーム内面にストッパを設ける必要もないため、内ブーム後端の摺動パッドは外ブーム内面に密着した構成を取れ、ブーム全体の吊荷重時変形量を抑制することができる。
また、第2の発明に係る伸縮ブームの摺動パッド固定装置によれば、前記パッドキャリアに前記摺動パッドの摺動部が嵌まり込む開口部が形成され、この開口部に前記摺動パッドが嵌め込まれてなるので、ブーム間の隙間を狭くできる。そのため、ブーム断面を大きく取ることができ、ブーム全体の吊荷重時変形量を抑制可能となる。また、摺動パッドの交換も極めて容易である。
更に、第3の発明に係る伸縮ブームの摺動パッド固定装置によれば、前記摺動パッド及び前記パッドキャリアが、樹脂材にて単一体に形成されてなるので、部品点数を減らせる上、ブーム間の隙間をより狭くすることができる。その結果、ブーム断面をより大きく取ることができ、ブーム全体の吊荷重時変形量をより抑制可能となる。
また更に、第4の発明に係る伸縮ブームの摺動パッド固定装置によれば、前記パッドキャリアと前記キャリア固定部とが連結結合手段にて結合されてなるので、安価な市販品を活用して簡便に構成できる。
一方、第5の発明に係る伸縮ブームの摺動パッド固定装置によれば、前記摺動パッド、パッドキャリア及びキャリア固定部が、樹脂材にて単一体に形成されてなるので、部品点数を更に削減できる上、ブーム間の隙間を限界まで狭くすることができる。その結果、ブーム断面を更に大きく取ることができ、ブーム全体の吊荷重時変形量を更に抑制可能となる。
本発明の実施の形態1に係る摺動パッド固定装置を備えた伸縮ブームを示し、図(a)はその模式的側面図、図(b)は図(a)のA−A線断面図である。 本発明の実施の形態1に係る伸縮ブームの摺動パッド固定装置を示し、図(a)は外ブーム先端部を斜め下方から見た斜視面、図(b)は図(a)の摺動パッド固定装置を拡大して示す部分拡大図である。 本発明の実施の形態2に係る伸縮ブームの摺動パッド固定装置を示す斜視図である。 本発明の実施の形態3に係る伸縮ブームの摺動パッド固定装置を示す斜視図である。 従来技術1に係る伸縮ブーム支持構造を示す側面図である。
以下、本発明の実施の形態1に係る伸縮ブームの摺動パッド固定装置を、外ブーム先端の上パッド固定装置に適用した態様例として、添付図1,2を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施の形態1に係る摺動パッド固定装置を備えた伸縮ブームを示し、図(a)はその模式的側面図、図(b)は図(a)のA−A線断面図、図2は本発明の実施の形態1に係る伸縮ブームの摺動パッド固定装置を示し、図(a)は外ブーム先端部を斜め下方から見た斜視面、図(b)は図(a)の摺動パッド固定装置を拡大して示す部分拡大図である。
本発明の実施の形態1に係る摺動パッド固定装置は、下部走行体と、この下部走行体の上に旋回可能に搭載される上部旋回体を有する図示しないホイールクレーン等の自走式クレーンの前記上部旋回体の前部に起伏自在に支持され、俯仰シリンダの伸縮により起伏されて吊荷を吊持する伸縮ブーム10に、後述する如く取付けられている。この伸縮ブーム10は、外ブーム11と、この外ブーム11の内側に入れ子式に嵌挿される内ブーム12と、前記外ブーム11の先端部内面に設けられて前記内ブーム12を摺動可能に支える後述の摺動パッド2とを備えている。
前記外ブーム11の長手方向と直交する方向に切断した横断断面における背面側の上部側半部に半箱型部11aが形成され、その腹面側の下部側半部に円弧部11bが形成されると共に、前記半箱型部11aの下端部と前記円弧部11bの上端部とは平板部11cで連ねられている。また、前記内ブーム12の長手方向と直交する方向に切断した横断断面における背面側の上部側半部に半箱型部12aが形成され、その腹面側の下部側半部に円弧部12bが形成されると共に、前記半箱型部12aの下端部と前記円弧部12bの上端部とは平板部12cで連ねて構成されている。
そして、本発明の実施の形態1に係る摺動パッド固定装置1は、図2に示す如く、摺動パッド2を保持する鋼板からなるパッドキャリア3と、このパッドキャリア3を支持し、前記外ブーム11先端の外周面に沿って設けられた襟巻き状フランジ11dに固定可能に構成されたキャリア固定部4とが備えられている。前記パッドキャリア3には、この摺動パッド2の厚さの一部を収納する開口部が形成されており、この開口部に前記摺動パッド2を埋め込んで構成されている。
従って、このように構成された前記摺動パッド固定装置1は、前記外ブーム11とこの内側に組み付けられた図示しない内ブーム12との間の隙間内に、ブーム10前方より挿入可能となる。そして、前記パッドキャリア3の上面に直立して溶接接合されたキャリア固定部4にはボルト穴4aが設けられ、これらのボルト穴4aに挿入された図示しないボルトを、襟巻き状フランジ11dの対応する位置に形成されたネジ孔に螺合締結して、前記摺動パッド固定装置1が外ブーム11に固定される。
前記摺動パッド固定装置1の外ブーム11への固定方法は、キャリア固定部4に設けられたボルト穴4aに挿入された図示しないボルトを、襟巻き状フランジ11dの対応する位置に形成されたボルト穴に挿入しナットと螺合締結しても良い。一方、前記摺動パッド2は耐摩耗性と適度な剛性が必要であり、例えばポリアミド樹脂等の樹脂材料を用いるのが好適である。
この様な構成によって、前記摺動パッド固定装置1は、上述した様に外ブーム11の内側に内ブーム12を組み付けた後に、これら外ブーム11と内ブーム12との間の隙間内に、パッドキャリア3をブーム10前端より挿入して装着可能となる。また、摺動パッド2がパッドキャリア3を介して外ブーム11に固定されるため、前記摺動パッド2を固定するストッパをブームに設ける必要がなく、ブーム内面の干渉物をなくすことができる。更に、外ブーム11と内ブーム12との隙間を狭くできるため、内外ブーム11,12断面を大きく取ることができ、ブーム10全体の吊荷重時変形量を更に抑制できる。
また、本発明の実施の形態1に係る摺動パッド固定装置1によれば、摺動パッド2の内ブーム12との当り面2aが周方向に湾曲形状をなす様に、前記パッドキャリア3のパッド保持面が形成されると共に、このパッド保持面に摺動パッド2が取り付けられて、摺動パッド2の当り面2aが、略全面に渡り内ブーム12と接触可能に形成されるのが好ましい。この様な構成によって、前記摺動パッド2が内ブーム12とスムーズに摺動可能となる。ここで、前記摺動パッド2の当り面2aが、「略全面に渡り内ブーム12と接触可能」とは、前記当り面2aが全摺動面の90%以上に渡り内ブーム12と接触可能な状態を言う。
以上、本発明の実施の形態1に係る伸縮ブームの摺動パッド固定装置によれば、摺動パッドを保持し、外ブームと内ブームとの隙間内にブーム10前方より挿入可能に構成されたパッドキャリア3と、このパッドキャリア3を支持し、前記外ブーム11前端の外周面に沿って設けられた襟巻き状フランジ11dに固定可能に構成されたキャリア固定部4とが備えられてなるので、内ブーム12を外ブーム11に組み付けた後に、ブーム10前方から前記パッドキャリア3と摺動パッド2とを一体的に装着でき、ブーム10の組立性に影響を及ぼさない。
次に、本発明の実施の形態2に係る伸縮ブームの摺動パッド固定装置を、添付図3を参照しながら説明する。図3は、本発明の実施の形態2に係る伸縮ブームの摺動パッド固定装置を示す斜視図である。
但し、本発明の実施の形態2が上記実施の形態1と相違するところは、摺動パッド固定装置を構成する摺動パッドの一部とパッドキャリアに相違があり、この相違以外は上記実施の形態1と全く同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、以下その相違する点について説明する。
即ち、上記実施の形態1においては、伸縮ブームの摺動パッド固定装置は、摺動パッド2を保持するパッドキャリア3と、このパッドキャリア3を支持し、前記外ブーム11先端の外周面に沿って設けられた襟巻き状フランジ11dに固定可能に構成されたキャリア固定部4とが備えられる一方、前記パッドキャリア3には、この摺動パッド2の厚さの一部を収納する開口部が形成されており、この開口部に前記摺動パッド2が埋め込まれていた。
これに対し、本発明の実施の形態2においては、摺動パッド2とパッドキャリア3とが樹脂材によって、第1単一体7として形成されている。前記樹脂材には、耐摩耗性と適度な剛性が必要であり、前記第1単一体7は、例えばポリアミド樹脂等を削り出しもしくは成型によって一体的に形成されるのが好ましい。そして、前記第1単一体7の幅方向(ブーム軸線方向)に複数の貫通孔7aが設けられている。
一方、キャリア固定部4における前記貫通孔7a該等位置にも、ボルト孔4bが設けられ、ボルト5を前記ボルト孔4bから貫通孔7aに挿入して、その先端側をナット6と螺合して、或いはまた、前記第1単一体7の貫通孔7aがネジ孔7bに形成され、前記ボルト5が、この第1単一体7に設けられたネジ孔7bと螺合して、前記第1単一体7とキャリア固定部4とが結合可能に形成されている。
この様な構成によって、前記摺動パッド固定装置1は、摺動パッド2とパッドキャリア3とが第1単一体7として形成されたので、外ブーム11とこの外ブーム11の内側に内ブーム12を組み付けた後に、これら外ブーム11と内ブーム12との間の隙間内にブーム10前方より容易に挿入可能となる。また、パッドキャリア3が摺動バッド2と一体化されたので部品点数を削減できる。
また、この様な構成によって、摺動パッドの交換の際は、前記第1単一体7ごと交換すれば良いのでメンテナンスがし易くなる。前記第1単一体7とキャリア固定部4、キャリア固定部4と外ブーム11の襟巻き状フランジ11dとのボルト固定は、前記第1単一体7の位置調整を完了した後行うことによって、第1単一体7の位置ずれによるボルト5への過大な負荷を防止することができる。
次に、本発明の実施の形態3に係る伸縮ブームの摺動パッド固定装置を、添付図4を参照しながら説明する。図4は、本発明の実施の形態3に係る伸縮ブームの摺動パッド固定装置を示す斜視図である。
但し、本発明の実施の形態3が上記実施の形態1と相違するところは、摺動パッド固定装置を構成するキャリア固定部を除く全てに相違があり、この相違以外は上記実施の形態1と全く同構成であるから、上記実施の形態1と同一のものに同一符号を付して、以下その相違する点について説明する。
即ち、上記実施の形態1においては、伸縮ブームの摺動パッド固定装置1は、摺動パッド2を保持するパッドキャリア3と、このパッドキャリア3を支持し、前記外ブーム11先端の襟巻き状フランジ11dに固定可能に構成されたキャリア固定部4とが備えられていたのに対し、本発明の実施の形態3においては、摺動パッド2とパッドキャリア3とが共に一体化され、更にボルト孔4aを有するキャリア固定部4とも一体化されて、樹脂材からなる第2単一体8が形成されている。
前記実施の形態2と同様、前記樹脂材には耐摩耗性と適度な剛性を要し、前記第2単一体8は、例えばポリアミド樹脂等を削り出しもしくは成型によって一体的に形成されるのが好ましい。この様な構成とした結果、部品点数が更に削減されると共に、内外ブーム11,12間の隙間を限界まで狭くすることができる。その結果、内外ブーム11,12の断面を更に大きく取ることができ、ブーム10全体の吊荷重時変形量を最小限に抑制可能となる。
以上説明した通り、本発明に係る伸縮ブームの摺動パッド固定装置によれば、内ブームを外ブームに組み付けた後に、ブーム前方から前記パッドキャリアと摺動パッドとを一体的に装着できるため、ブーム組立性に影響を及ぼさない。また、ブーム外面にパッドキャリアが露出しないので、パッドキャリア専用の領域をブームに設ける必要がなく、強度上不利な構成をとる必要がない。更に、ブーム内面にストッパを設ける必要もないため、内ブーム後端の摺動パッドは外ブーム内面に密着した構成を取れ、ブーム全体の吊荷重時変形量を抑制することができる。
尚、以上の実施の形態1乃至3に係る伸縮ブームの摺動パッド固定装置は、ホイールクレーン用に限るものではなく、例えば、クレーン操作用の運転室と走行操作用の運転室とを備えたトラッククレーン用や、履帯式の走行台車を備えた履帯走行式クレーン用の伸縮ブームに対しても適用することができ、伸縮ブームの形状についても、箱型ブームや楕円ブーム等に限定するものではない。
また、上記実施の形態1乃至3に係る伸縮ブームの摺動パッド固定装置においては、
摺動パッド固定装置が、外ブーム先端上部に装着されている場合を態様例として説明したが、外ブーム先端側部に装着される摺動パッド固定装置に対しても本発明の技術的思想を適用することができる。
即ち、以上の実施の形態1乃至3に係る伸縮ブームの摺動パッド固定装置は何れも具体例に過ぎないから、上記実施の形態1乃至3に係る伸縮ブームの摺動パッド固定装置の構成に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内における設計変更等は自由自在である。
1…摺動パッド固定装置,
2…摺動パッド, 2a…当り面,
3…パッドキャリア,
4…キャリア固定部, 4a,4b…ボルト孔,
5…ボルト, 6…ナット,
7…第1単一体, 7a…貫通孔, 7b…ネジ孔,
8…第2単一体,
10…伸縮ブーム,
11…外ブーム, 11a…半箱型部, 11b…円弧部, 11c…平板部,
11d…襟巻き状フランジ,
12…内ブーム, 12a…半箱型部, 12b…円弧部, 12c…平板部

Claims (5)

  1. 外ブームと、
    この外ブームの内側に入れ子式に嵌挿される内ブームと、
    前記外ブーム及び前記内ブームの背面に沿わせる巻上ロープ用のガイドローラを支持するガイドローラ支持支柱と、
    前記外ブームの先端部下部に設けられて、前記内ブームの一部を摺動可能に支える下パッドと、
    前記外ブームの先端部上コーナ部に設けられて、前記内ブームの一部を摺動可能に支える摺動パッドと
    前記摺動パッドを前記外ブームに固定するための摺動パッド固定装置と、
    を備える多段伸縮ブームであって、
    前記摺動パッド固定装置は、
    前記摺動パッドを保持し、前記外ブームと内ブームとの隙間内にブーム前方より挿入可能に構成されたパッドキャリアと、
    このパッドキャリアを支持し、前記外ブーム先端の外周面に沿って設けられた襟巻き状フランジに固定可能に構成されたキャリア固定部と
    を備え、
    前記摺動パッドと前記下パッドとのブーム軸線方向のオフセット量は、前記ガイドローラ支持支柱を設置するために必要な幅であることを特徴とする多段伸縮ブーム。
  2. 前記パッドキャリアに前記摺動パッドの摺動部が嵌まり込む開口部が形成され、この開口部に前記摺動パッドが嵌め込まれてなることを特徴とする請求項1に記載の多段伸縮ブーム。
  3. 前記摺動パッド及びパッドキャリアが、樹脂材にて単一体に形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の多段伸縮ブーム。
  4. 前記パッドキャリアと前記キャリア固定部とが、連結結合手段にて結合されてなることを特徴とする請求項1または2に記載の多段伸縮ブーム。
  5. 前記摺動パッド、パッドキャリア及びキャリア固定部が、樹脂材にて単一体に形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の多段伸縮ブーム。
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