JP4333772B2 - ジブ用スライドパッド取付構造 - Google Patents

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Description

本発明は、クレーン等の作業機械の作業アタッチメントを構成する伸縮自在なジブに取り付けられるスライドパッドの取付構造に関する。
従来、クレーンや高所作業車等の作業機械の作業アタッチメントを構成する伸縮自在なジブは、複数のジブ体を入れ子状に嵌挿した構成とされ、一のジブ体と当該一のジブ体の外側に配置される他のジブ体との間に介在させるスライドパッドを備えている。この種のスライドパッドは、一のジブ体の基端部が他のジブ体内の何処に位置していても各ジブ体を安定に支持できるよう、一のジブ体の基端側外側面と他のジブ体の先端側内側面の各々に装着される。
一のジブ体の基端部に対するスライドパッドの取付構造としては、特許文献1及び特許文献2に記載の取付構造が知られている。
特許文献1には、一方のブームを他方の角筒状ブームに伸縮可能に嵌入し、一方のブームの基部両側に他方のブームの内側面と摺動するサイドパッドをとりつけた構成をもつ油圧伸縮ブームクレーンの伸縮ブームにおいて、サイドパッドを一方のブームの側面にビスにて螺着するとともに、サイドパッドと一方のブームにわたって剪断ピンを設けるほか、サイドパッドの基面と一方のブームの側面との間に前記ビスおよび前記剪断ピンの位置に相当する位置に側部からU字状の切欠きをもつシムを介挿したことを特徴とするサイドパッド取付構造が記載されている。このサイドパッド取付構造では、シムの厚さ等を調整することにより、前記サイドパッドと前記他方のブームとの間の隙間を調整するようになっている。
また、特許文献2には、複数のブームが嵌挿されてなる伸縮自在なテレスコープ状の伸縮ブームにおいて、前記嵌挿される各ブームの基端側に嵌合孔を設け、該嵌合孔に、各ブームの面より突出させてパッドを嵌合すると共に、前記嵌合孔とパッドの何れか一方に、外側から該パッドに作用する押圧力に抗するためのストッパ部を設けたことを特徴とする伸縮ブームが記載されており、その一例として、ブーム基端部の嵌合孔に嵌め込んだパッドを当該ブームの内側からボルトで固定したものが開示されている。
実公昭61−16306 実開平7−35484
しかしながら、特許文献1に記載されたジブ用スライドパッド取付構造は、サイドパッドを、当該サイドパッドの摺動面側からビスで螺着する構成であるため、当該ビスが緩んだ場合パッドが脱落してしまう虞がある。また、緩んだビスヘッドや、脱落したビスによりブームが傷つく虞もある。一方、特許文献2に記載の取付構造においては、パッドがブームに形成された嵌合孔に嵌め込まれているため、パッドの脱落が生じにくい構成ではあるものの、ブームに比較的大きな嵌合孔を形成する必要があり、ブーム強度を低下させる虞がある。
本発明は、上記実情に鑑みることにより、スライドパッドの脱落及びビスによるジブ体(特許文献1、特許文献2におけるブームを含む)の傷つきを防ぐことが可能であるとともに、ジブ体の強度を低下させることなくスライドパッドをジブ体に取付可能なジブ用スライドパッド取付構造を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段及び効果
本発明は、クレーンのジブに取り付けられるスライドパッドの取付構造に関する。そして、本発明に係るジブ用スライドパッド取付構造は、上記目的を達成するために以下のようないくつかの特徴を有している。すなわち、本発明のジブ用スライドパッド取付構造は、以下の特徴を単独で、若しくは、適宜組み合わせて備えている。
上記目的を達成するための本発明に係るジブ用スライドパッド取付構造における第1の特徴は、複数のジブ体が嵌挿されてなる伸縮自在なジブにおいて、一のジブ体と当該一のジブ体の外側に配置される他のジブ体との間に配置されて当該他のジブ体の内側面と摺動するスライドパッドを、前記一のジブ体の基端側に取り付けたジブ用スライドパッド取付構造であって、前記一のジブ体には、前記他のジブ体の内側面に向かって突出する支持部材が設置されており、前記スライドパッドは、前記支持部材の突出方向と垂直な方向への相対移動が拘束されるように当該支持部材に対して嵌め込まれていることである。
この構成によると、支持部材に対して嵌め込むことでスライドパッドの取り付けが可能であり、スライドパッドの取り付けにビス等が不用となる。従って、ビス等により他のジブ体の内側面を傷つけることが防止される。
また、スライドパッドは、支持部材の突出方向においては、他のジブ体と当該支持部材とに挟みこまれた状態で取り付けられており、他のジブ体により当該突出方向への移動を拘束されている。また、当該突出方向に対して垂直な方向においては、支持部材により移動が拘束されている。これにより、スライドパッドの脱落を確実に防ぐことが可能となる。
更に、ジブ体に支持部材を設置して、当該支持部材を介してスライドパッドをジブ体に対して取り付けることを可能とする構成であるため、ジブ体の強度を低下させるような孔をジブ体に形成することは不要となる。これにより、スライドパッドの取付によりジブ体の強度が低下することを防ぐことができる。
尚、前記ジブには、例えばクレーン等における上部旋回体に対して起伏自在に装着された主ジブや、主ジブの先端に接続される補ジブが含まれる。つまり、主ジブやその構成部材のことを「ブーム」と称する場合があり、かかる場合は、補ジブのことを単に「ジブ」と称することもあるが、前記ジブは、主ジブ及び補ジブを含む概念である。
また、本発明に係るジブ用スライドパッド取付構造における第2の特徴は、前記スライドパッドは、前記他のジブ体の内側面との摺動面を有するパッド頭部と、当該パッド頭部における前記摺動面と逆側の端部から中空状に延びるパッド胴部と、を有し、前記支持部材の先端に当該パッド胴部が外嵌されていることである。
この構成によると、支持部材の先端に、当該支持部材の突出方向と略平行にパッド胴部を嵌め込むことにより、スライドパッドを取り付けることができるため、取り付け作業が容易になる。また、支持部材を単純な形状とすることができるため、支持部材の成形が容易になる。
また、本発明に係るジブ用スライドパッド取付構造における第3の特徴は、前記支持部材は、前記一のジブ体からの突出長さを調整可能に固定されていることである。
この構成によると、支持部材の突出長さを調整することで、当該支持部材に被装されたスライドパッドの摺動面と他のジブ体の内側面との隙間を調整することが可能となる。この場合、前記支持部材は後述する第8の特徴で挙げる位置決め部材としての機能も有する。
また、本発明に係るジブ用スライドパッド取付構造における第4の特徴は、前記支持部材は、軸方向における少なくとも一部に雄ねじが螺刻された軸状部材として構成され、前記一のジブ体に形成されたねじ孔に対して螺着されていることである。
この構成によると、支持部材を回転させることにより、当該支持部材をねじ孔に対して進退させて、当該支持部材の一のジブ体からの突出長さを連続的に調整することが可能である。これにより、当該支持部材に被装されたスライドパッドの摺動面と他のジブ体の内側面との隙間を簡易な機構で連続的に調整することが可能となり、微調整も容易となる。また、簡易な構成であるため隙間調整機構を構成するための部品点数を減らすことができ、製造コストを削減することができる。また、シム等により隙間を調整する場合に比べ、隙間調整作業が容易であり、迅速に行うことが可能となる。
また、本発明に係るジブ用スライドパッド取付構造における第5の特徴は、前記支持部材は、前記一のジブ体の内側から前記突出長さを調整可能であることである。
この構成によると、スライドパッドを支持部材に取り付けた状態で、支持部材が取り付けられたジブ体の内側から当該支持部材の突出長さを調整することができるため、スライドパッドの摺動面と他のジブ体の内側面との隙間の調整が容易になる。
また、本発明に係るジブ用スライドパッド取付構造における第6の特徴は、前記支持部材は、軸方向における少なくとも一部に雄ねじが螺刻された軸状部材として構成され、前記一のジブ体に形成されたねじ孔に対して、前記支持部材の一端を前記一のジブ体の内側に突出させた状態で螺着されており、当該一端に前記支持部材を軸回りに回転させるときに係合可能な係合部を備えていることである。
この構成によると、ジブの内側に支持部材の一端が突出しており、当該一端に係合部を有するため、例えば工具等を当該係合部に係合させて支持部材を回転させることができる。これにより、当該支持部材を回転させてジブに対して移動させる作業が容易になるため、スライドパッドの摺動面と他のジブ体の内側面との隙間の調整を効率よく行うことが可能となる。
また、本発明に係るジブ用スライドパッド取付構造における第7の特徴は、前記支持部材は、前記他のジブ体の内側面に向かって中空状に延びる中空状支持部材であって、前記スライドパッドは、摺動面となる一端を外側に突出させた状態となるように前記中空状支持部材の内側に嵌め込まれていることである。
この構成によると、スライドパッドを支持部材に挿入することで、スライドパッドをジブ体に対して取り付けることができるため、取り付け作業が容易になる。また、スライドパッドを単純な形状とすることができるため、スライドパッドの成形が容易になる。
また、本発明に係るジブ用スライドパッド取付構造における第8の特徴は、前記スライドパッドにおける摺動面と逆側の端面を支持する位置決め部材を備え、当該位置決め部材は、軸方向における少なくとも一部に雄ねじが螺刻された軸状部材として構成され、前記中空状支持部材と同軸上において移動可能となるように、前記一のジブ体に形成されたねじ孔に対して螺着されていることである。
この構成によると、位置決め部材の位置を調整することにより、スライドパッドが支持される位置を調整することができる。これにより、スライドパッドの摺動面と他のジブ体の内側面との隙間調整をすることが可能となる。
また、本発明に係るジブ用スライドパッド取付構造における第9の特徴は、前記ジブを構成する複数のジブ体の壁面には開口部が形成されており、当該開口部は、前記ジブが収縮した状態において、当該開口部を介して前記ジブの外側から前記支持部材までを直線的に連通可能となる位置に形成されていることである。
この構成によると、ジブが収縮した状態において、ジブ体の壁面に形成された開口部を介してスライドパッドの取り付けや位置調整が容易になる。また、スライドパッド等のメンテナンスが容易になる。
また、本発明に係るジブ用スライドパッド取付構造における第10の特徴は、前記一のジブ体は、基端部の端面から収縮方向に向かって延びるブラケットを備えており、当該ブラケットは、前記一のジブ体の幅よりも狭い間隔で対向して延びる一対の支持壁を有し、当該支持壁に前記支持部材が固定されていることである。
この構成によると、一対の支持壁が一のジブ体の幅よりも狭い間隔で配置されており、当該支持壁と他のジブ体の内側面との間隔を広くすることができる。この場合、支持壁から突出する支持部材の長さをより長くすることができるとともに、当該支持部材に嵌合させるスライドパッドの当該突出方向における長さを長くすることができる。したがって、支持部材にスライドパッドを嵌め込む深さをより深くすることができ、支持部材によりスライドパッドを確実に固定することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るジブ用スライドパッド取付構造を備えるホイールクレーン1を示す全体図である。
ホイールクレーン1は、車輪2a、2bを備えた下部走行体2と、当該下部走行体2上にて旋回軸受3を介して縦軸まわりに旋回自在に搭載された上部旋回体4と、当該上部旋回体4に設けられた走行時の運転室とクレーン作業時の操縦室を兼ねるキャブ5と、当該上部旋回体4に設けられキャブ5の前方に向かって延出する主ジブ6と、当該主ジブ6の延出方向先端部に接続される補ジブ7とを主たる構成要素として備える。
主ジブ6は、基本ジブ体6aと、複数の可動ジブ体6bとが入れ子状に嵌合されて伸縮自在に構成される所謂箱型構造のジブである。最下段の基本ジブ体6aの基端部は、ジブフットピン(図示せず)により上部旋回体4に枢支されており、当該ジブフットピンを支点として主ジブ6が起伏できるように構成されている。
補ジブ7は、第1ジブ体71、第2ジブ体72、第3ジブ体73が入れ子状に嵌合されて伸縮自在に構成される所謂箱型構造のジブである。尚、図1においては、第1ジブ体71から、第2ジブ体72が第3ジブ体73を内包した状態で前方へ延出した中間張出状態を示している。
補ジブ7の最下段に位置する第1ジブ体71は、基端部が主ジブ6の先端部下側に位置する支持軸8に軸支される。また、第1ジブ体71の先端部と、主ジブ6の先端部とは、棒状の連結部材であるジブサスペンションロッド9を介して連結されている。このように、補ジブ7は、第1ジブ体71の両端を主ジブ6に対して連結されており、主ジブ6の起伏に伴って起伏するように構成される。
本発明の実施形態に係るジブ用スライドパッド取付構造は、上記のようなホイールクレーン1の作業アタッチメントを構成する主ジブ6及び補ジブ7に適用可能なものである。本実施形態においては、補ジブ7に当該スライドパッド取付構造を適用した場合を例に挙げて説明する。尚、本実施形態に係るスライドパッド取付構造は、補ジブ7における第2ジブ体72と第3ジブ体73との間に配置されるスライドパッド10の取付構造として適用されている。
図2は、図1における補ジブ7を示す部分断面図であり、補ジブ7が完全に収縮した状態(第2ジブ体72及び第3ジブ体73が第1ジブ体71側に引き込まれた状態)を模式的に示す図である。図3〜図6は、それぞれ、図2におけるS1−S1、S2−S2、S3−S3、S4−S4の断面矢視図である。
図2に示すように、補ジブ7は、外側から第1ジブ体71、第2ジブ体72、第3ジブ体73の順で、それぞれ入れ子状に嵌合されて構成されている。図3〜図6に示すように、ジブ体71〜73は長手方向に対する垂直断面形状が略矩形状に形成されている。
第1ジブ体71は、補ジブ7において最も外側に位置する角筒状のジブ体であり、当該第1ジブ体71の周壁の内側面に沿って第2ジブ体72が摺動できるように形成されている。
第2ジブ体72は、第1ジブ体71に内側に隣接配置される角筒状のジブ体である。当該第2ジブ体72は、延出方向(図2、図7において矢印A1で示す)の先端側において、図3に示すように、第1ジブ体71の側壁71c,71cに設置されたスライドパッド81,81,82,82により幅方向(図3〜図6において矢印Bで示す)の移動を所定範囲内で拘束された状態で、ジブ体の延出方向又は当該延出方向と逆方向である収縮方向(図2において矢印A2で示す)に移動可能に構成されている。また、延出方向先端側において、第2ジブ体72の下側部分72aは、第1ジブ体71の先端に設置された幅方向に延びる回転軸83aを有する下部ローラ83により支持されている。
また、第2ジブ体72は、第1ジブ体71の先端から当該第2ジブ体72の全長の約1/4程度基端側に近づいた位置において、図4に示すように、第1ジブ体71の側壁71c,71cに設けられたスライドパッド84,84により幅方向の移動を所定範囲内で拘束されている。そして、第1ジブ体71における当該スライドパッド84が設置される位置よりも基端側には、幅方向に延びる回転軸85aを有する上部ローラ85が設けられており、当該上部ローラ85により第2ジブ体72の上側部分72bが案内されるように構成されている。
また、図2に示すように、第2ジブ体72は、基端部近傍において、基端側に近づくにつれ第1ジブ体71の下側部分71aから離隔するように傾斜した傾斜壁部72tを備えている。当該傾斜壁部72tには、第2ジブ体72の幅方向に延びる回転軸を有するローラ86が設置されている。第2ジブ体72は当該ローラ86を介して基端側を第1ジブ体71の下側部分71aに支持されている。
第3ジブ体73は、第2ジブ体72の内側に隣接配置される角筒状のジブ体であり、角筒状に形成された本体と、当該本体の基端側に設けられたブラケット20とを有して構成される。第3ジブ体73は、延出方向先端側において、図5に示すように、第2ジブ体72の一対の側壁72c,72cに設置されたスライドパッド87,87,88,88により幅方向における移動が所定範囲内で拘束された状態で、延出方向又は収縮方向に摺動可能に構成されている。また、延出方向先端側において、図6に示すように、第3ジブ体73の下側部分73aは、第2ジブ体72の先端に設けられた幅方向に延びる回転軸89aを有する下部ローラ89により支持されている。尚、第2ジブ体72のスライドパッド87、88、下部ローラ89は、補ジブ7が完全に収縮した状態で、当該第1ジブ体71の外側に延出する第2ジブ体72の先端部近傍に設けられている。
次に、本発明のスライドパッド取付構造が適用されている補ジブ7の基端側の構造について詳細に説明する。図7は、図2に示す補ジブ7の基端側における第2ジブ体72と第3ジブ体73との拡大部分断面図である。また、図8は、図7におけるS5−S5の部分断面矢視図であり、第2ジブ体72及び一のスライドパッド10を断面で示した図である。また、図9は、図7におけるS6−S6の部分断面矢視図であり、第2ジブ体72を断面で示している。
図7に示すように、第3ジブ体73は、基端部近傍において基端側に近づくにつれ第2ジブ体72の下側部分72aから離隔するように傾斜した傾斜壁部73tを備えている。当該傾斜壁部73tには、第3ジブ体73の幅方向に延びる回転軸を有するローラ90が設置されている。第3ジブ体73は当該ローラ90を介して基端側を第2ジブ体72の下側部分72aに支持されている。
また、図7、図8に示すように、第3ジブ体73の基端側の上側部分73bには、幅方向に並んで、当該第3ジブ体73の長手方向と平行に延びる略矩形状のスライドパッド91,91が設置されており、第2ジブ体72の上側部分72bと摺設可能となっている。尚、当該スライドパッド91は、長手方向における2箇所で、第3ジブ体73の上側部分73bに対して固定されている。
また、第3ジブ体73の基端側の端面73eには、当該端面73eから収縮方向に向かって延びるブラケット20が一体的に形成されている。当該ブラケット20は、第3ジブ体73の基端側の端面73eから幅方向に所定の間隔を空けて平行に延びる一対の支持壁21,21と、当該一対の支持壁の先端を繋ぐ連結壁22とを備える略U字状に屈曲した鋼板により形成されている。当該ブラケット20は、第3ジブ体73の基端側の端面73eに対して例えば溶接により固定されている。また、一対の支持壁21,21は、第3ジブ体73の幅よりも狭い間隔で互いに対向するように形成されており、例えば、当該第3ジブ体73の幅の約1/2の間隔となるように形成されている。
また、第2ジブ体72の傾斜壁部72tには、開口部72hが形成されている。当該開口部72hは、直径約100mmの開口であり、当該開口部72hを介して第2ジブ体72の外側から直線的にブラケット20に連通可能となる位置に形成されており、具体的には、ブラケット20を傾斜壁部72tに正投影させた位置の少なくとも一部を含むように形成されている。尚、図2に示すように、第1ジブ体71の下側部分71aには、当該第2ジブ体72の開口部72hに近接する位置に開口部71hを有している。これにより、当該開口部71h及び開口部72hを介して補ジブ7の外側からブラケット20及びブラケット20に設置されたスライドパッド10までが直線的に連通されている。
図8、図9に示すように、支持壁21には、幅方向に向かって当該支持壁21を貫通するねじ孔21aが形成されている。当該ねじ孔21aには、ヘッド部23aと軸部23bとを有するパッド支持用ボルト23(支持部材)が螺着されている。当該パッド支持用ボルト23は、第2ジブ体72の内側面72iに対向する支持壁21の表面から、ヘッド部23aを第2ジブ体72の内側面72iに向かって突出させるように螺着されており、ヘッド部23aと支持壁21の表面との間の軸部23bには、当該パッド支持用ボルト23の位置を固定するためのナット24が締め込まれている。このパッド支持用ボルト23のヘッド部23aの突出長さを調整することにより、後述する当該ヘッド部23aを内包するように嵌め込まれて設置されるスライドパッド10の位置(スライドパッド10の摺動面11aと第2ジブ体の内側面72iとの隙間)が適切に調整されることになる。
パッド支持用ボルト23には、ヘッド部23aを覆うように、キャップ状に形成されたスライドパッド10が嵌め込まれている。スライドパッド10は、第2ジブ体72の内側面72iとの摺動面11aを有するパッド頭部11と、当該パッド頭部11における前記摺動面11aと逆側の端部から中空状に延びるパッド胴部12と、を有して構成される。パッド頭部11における摺動面11aの縁部は曲面状になるように形成されている。
パッド胴部12の内径は、パッド支持用ボルト23のヘッド部23aに嵌め込まれたときに、ヘッド部23aとの間に所定の遊びができるように、ヘッド部23aの外径よりも大きく形成されている。例えば、ヘッド部23aの外径が約24mmであるのに対してパッド胴部12の内径は約25mmとなるように形成され、パッド胴部12の内径が、ヘッド部23aの外径に比べ約1mm程度大きくなるように形成されている。
また、一対のスライドパッド10,10がヘッド部23a,23aに嵌め込まれたときに、第3ジブ体73の両側に位置する摺動面11a,11aの間隔が、第3ジブ体73の外側面73i,73iの幅方向の間隔よりも広く、第2ジブ体72の内側面72i,72iの幅方向の間隔(約200mm)よりも約2mm〜3mm狭くなるようにヘッド部23a,23aの位置が調整されている。尚、一対のスライドパッド10,10が第3ジブ体73の幅方向の中心面に対して略対称に位置するように調整することが望ましい。
このように、第3ジブ体73の基端における、幅方向の両端においてスライドパッド10を取り付けることにより、当該スライドパッド10と第2ジブ体72の内側面72iとが当接することで、第3ジブ体73の幅方向における移動が所定の範囲内となるように拘束されるとともに、第3ジブ体73と第2ジブ体72との摺動抵抗を低減することができる。
ここで、図3、図4に示すように、第1ジブ体71に対する第2ジブ体72の摺動移動を案内するためのスライドパッド81,82,84は、第1ジブ体71が補ジブ7において最も外側に位置するジブ体であるため、当該スライドパッド81,82,84の支持部材やボルト等の位置決め部材が外側に突出するように構成することが可能である。また、第2ジブ体72に対する第3ジブ体73の摺動移動を案内するために、第2ジブ体72に設けられたスライドパッド87,88は、第2ジブ体72において常に第1ジブ体71の外側に延出する部分に設けられているため、当該スライドパッド87,88の支持部材やボルト等の位置決め部材が外側に突出するように構成することが可能である。しかしながら、第2ジブ体72における、補ジブ7が収縮したときに第1ジブ体71の内側に入り込む位置には、第1ジブ体71との干渉してしまう虞があるために当該第2ジブ体72の外側に突出するようなスライドパッドの取付構造を採用することは困難である。この点、本実施形態に係るスライドパッドの取付構造においては、第3ジブ体73にスライドパッド10を取り付け、第2ジブ体72の内側面72iに対して摺動できるような構造であるため、第2ジブ体72から取付部材が突出して第1ジブ体71に干渉することはない。したがって、本発明に係るスライドパッド取付構造は、少なくとも3以上のジブ体が嵌挿されてなる伸縮自在なジブにおいて、少なくとも2以上のジブ体が外側に配置されているジブ体の基端側にスライドパッドを取り付ける場合に特に有効である。
以上、説明したように、第1実施形態に係るジブ用スライドパッド取付構造は、3つのジブ体(71,72,73)が嵌挿されてなる伸縮自在な入れ子状の補ジブ7において、第3ジブ体73と当該第3ジブ体73の外側に配置される第2ジブ体72との間に配置されて当該第2ジブ体72の内側面72iと摺動するスライドパッド10を、前記第3ジブ体73の基端側に取り付けたものである。
そして、前記第3ジブ体73には、前記第2ジブ体72の内側面72iに向かって突出するパッド支持用ボルト23が設置されており、前記スライドパッド10は、前記パッド支持用ボルト23の突出方向と垂直な方向への相対移動が拘束されるように当該パッド支持用ボルト23に対して嵌め込まれている。即ち、第3ジブ体73が延出方向又は収縮方向に移動したときに、当該第3ジブ体73に設置されるパッド支持用ボルト23とともにスライドパッド10が移動するように構成される。
この構成によると、パッド支持用ボルト23に対して嵌め込むことでスライドパッド10の取り付けが可能であり、スライドパッド10の取り付けにビス等が不用となる。従って、ビス等により第2ジブ体72の内側面72iを傷つけることが防止される。
また、スライドパッド10は、補ジブ7の幅方向(パッド支持用ボルト23の突出方向)においては、第2ジブ体72と当該パッド支持用ボルト23とに挟みこまれた状態で取り付けられており、第2ジブ体72により当該突出方向への移動を拘束されている。また、当該突出方向に対して垂直な方向においては、パッド胴部12の内壁面がパッド支持用ボルト23に当接することによりスライドパッド10の移動が拘束されている。これにより、スライドパッド10の脱落を確実に防ぐことが可能となる。
更に、第3ジブ体73にパッド支持用ボルト23を設置して当該パッド支持用ボルト23を介してスライドパッド10を第3ジブ体73に対して取り付けることを可能とする構成であるため、第3ジブ体73の強度を低下させるような過度に大きな孔を第3ジブ体73に形成することは不要となる。これにより、スライドパッド10の取り付けにより第3ジブ体73の強度が低下することを防ぐことができる。
また、スライドパッド10は、第2ジブ体72の内側面72iとの摺動面11aを有するパッド頭部11と、当該パッド頭部11における前記摺動面11aと逆側の端部から中空状に延びるパッド胴部12と、を有する一端を開口したキャップ形状のパッドとして形成されている。そして、当該スライドパッド10は、パッド支持用ボルト23の先端に当該パッド胴部12が外嵌されている。
この構成によると、パッド支持用ボルト23の先端に、当該パッド支持用ボルト23の突出方向と略平行にパッド胴部12を嵌め込むことにより、スライドパッド10を取り付けることができるため、取り付け作業が容易になる。また、パッド支持用ボルト23を単純な形状とすることができるため、パッド支持用ボルト23に複雑な加工を施す必要はなく、低コストで取付構造を構成することができる。
また、パッド支持用ボルト23は、ブラケット20から第2ジブ体72の内側面72iに向かっての突出長さを調整可能であるため、パッド支持用ボルト23の突出長さを調整することで、当該パッド支持用ボルト23に被装されたスライドパッド10の摺動面11aと第2ジブ体72の内側面72iとの隙間を調整することが可能となる。
また、パッド支持用ボルト23は、軸部23bに雄ねじが螺刻された軸状部材として構成され、第3ジブ体73が端部に備えるブラケット20に形成されたねじ孔21aに対して螺着されているため、パッド支持用ボルト23を回転させることにより、パッド支持用ボルト23をねじ孔21aに対して進退させて、パッド支持用ボルト23のブラケット20からの突出長さを連続的に調整することが可能である。これにより、当該パッド支持用ボルト23に被装されたスライドパッド10の摺動面11aと第2ジブ体72の内側面72iとの隙間を簡易な機構で連続的に調整することが可能となり、微調整も容易となる。この場合、隙間調整機構を簡易に構成できるため、スライドパッド取付構造を構成するために要する部品点数を減らすことができ、製造コストを削減することができる。また、シム等により隙間を調整する場合に比べ、隙間調整作業が容易であり、迅速に行うことが可能となる。
また、前記補ジブ7を構成する最も外側の第1ジブ体71及び当該第1ジブ体71の内側に隣接して配置される第2ジブ体72の壁面には円形状の開口部71h,72hが形成されており、当該開口部71h,72hは、前記補ジブ7が収縮した状態において、当該開口部71h,72hを介して前記補ジブ7の外側から前記パッド支持用ボルト23までを直線的に連通可能となる位置に形成されている。
この構成によると、補ジブ7が収縮した状態において、第1ジブ体71及び第2ジブ体72の壁面に形成された開口部71h,72hを介して、スライドパッド10のメンテナンスが容易になる。
また、前記第3ジブ体73は、基端部の端面73eから収縮方向に向かって延びるブラケット20を備えており、当該ブラケット20は、前記第3ジブ体73の幅よりも狭い間隔で対向して補ジブ7の伸縮方向と略平行に延びる一対の支持壁21,21を有し、当該支持壁21,21に形成されたねじ孔21aに対して、前記パッド支持用ボルト23が螺合されている。
この構成によると、一対の支持壁21,21が第3ジブ体73の幅よりも狭い間隔で配置されており、当該支持壁21と第2ジブ体72の内側面72iとの間隔を広くすることができる。この場合、支持壁21から突出するパッド支持用ボルト23の長さをより長くすることができるとともに、当該パッド支持用ボルト23に嵌合させるスライドパッド10の当該突出方向における長さをより長くすることができる。したがって、パッド支持用ボルト23にスライドパッド10を嵌め込む深さをより深くすることができ、パッド支持用ボルト23によりスライドパッド10を確実に固定することが可能となる。
また、スライドパッド10とパッド支持用ボルト23のヘッド部23aとは、径方向において所定の隙間を有するように嵌合されているため、パッド胴部12内において、パッド支持用ボルト23の傾き(パッド胴部12の円筒軸に対する軸部23bの傾き)が所定量許容される。これにより、例えば、図10にスライドパッド10近傍部分の拡大図を示すように、補ジブ7が伸縮動作を行う際に第3ジブ体73が傾き、パッド支持用ボルト23の軸C1が第2ジブ体72の内側面72iに対して非直交状態に移行した場合であっても、スライドパッド10の摺動面11aと第2ジブ体72の内側面72iとが平行に保たれる(即ち、スライドパッド10の円筒軸C2は内側面72iに対して直交状態に保たれる)。これにより、スライドパッド10の偏磨耗を防ぐことが可能であり、耐久性を向上させることができる。
また、第2ジブ体72の内側面72iにスライドパッド10が片当りして大きな曲げモーメントがパッド支持用ボルト23に作用してしまうことを防ぐことができる。これにより、強度確保のためにパッド支持用ボルト23の軸部23bを太くする等、支持部材を大型化する必要はなく、スライドパッドの支持部材をより小型化することができる。
また、スライドパッド10の摺動面11a,11aの間隔が、第3ジブ体73の外側面73i,73iの幅方向の間隔よりも広くなるように形成されているため、第3ジブ体73の外側面73iが第2ジブ体72の内側面72iに当接することを防ぐことができる。
(第2実施形態)
図11及び図12は、第2実施形態に係るジブ用スライドパッド取付構造を示す部分断面図であり、第1実施形態の説明で用いた図7におけるS5−S5の断面矢視図である図8、及び、S6−S6の断面矢視図である図9にそれぞれ相当する。第2実施形態に係るジブ用スライドパッド取付構造は、第1実施形態におけるスライドパッド10を支持するパッド支持用ボルト23の構成が異なる点で、第1実施形態のスライドパッド取付構造と異なる。スライドパッド10の形状その他補ジブ7の構成は第1実施形態と同様であり、同一部材には同一符号を付し説明を省略する。
図11、図12に示すように、第2実施形態に係るパッド支持用ボルト25は、ヘッド部25aと軸部25bとを有し、ブラケット20の支持壁21に形成されたねじ孔21aに螺着されている。パッド支持用ボルト25は、軸部25bにおけるヘッド部25aと逆側の端部を、支持壁21から、第3ジブ体73の幅方向中央側に延出するようにねじ孔21aに螺着されている。そして、当該端部の外周面には部分的に、軸に対して対称に面取りされた平面部25c(係合部)が形成されている。そして、ヘッド部25aとは支持壁21を挟んで逆側における軸部25bには、当該パッド支持用ボルト25の位置を固定するためのナット26が締め込まれている。尚、第1実施形態と同様に、当該パッド支持用ボルト25は、第2ジブ体72の内側面72iに対向する支持壁21の表面から、ヘッド部25aを第2ジブ体72の内側面72iに向かって突出させるように螺着されている。
このように、第2実施形態に係るスライドパッド取付構造においては、パッド支持用ボルト25は、ブラケット20の内側から第2ジブ体72の内側面72iに向かう突出長さを調整可能となるように取り付けられている。即ち、第3ジブ体73の幅方向中央側に延出する軸部25bに設置されたナット26を緩め、当該軸部25bの端部に形成された平面部25cにスパナ等の工具を係合させてパッド支持用ボルト25をねじ孔に対して回転させることで、前記ブラケット20の内側からヘッド部25aの突出長さを調整可能である。
この構成によると、スライドパッド10をパッド支持用ボルト25に取り付けた状態で、パッド支持用ボルト25が取り付けられたブラケット20の内側、即ち、支持壁21における第2ジブ体72に対向する側の表面とは逆側の表面側から、ヘッド部25aの突出長さを調整することができる。これにより、スライドパッド10の摺動面11aと第2ジブ体72の内側面72iとの隙間の調整が容易になる。
また、前記パッド支持用ボルト25は、軸部25bの略全域に亘って雄ねじが螺刻された軸状部材として構成され、前記第3ジブ体73が備えるブラケット20に形成されたねじ孔21aに対して、軸部25bの一端を前記ブラケット20の内側、即ち、支持壁21における第2ジブ体72に対向する側の表面とは逆側の表面側に突出させた状態で螺着されており、当該一端に、前記パッド支持用ボルト25を軸回りに回転させるときに係合可能な平面部25cが形成されている。尚、軸部25bは、互いに平行な2つの平面部25cを少なくとも有している。
この構成によると、第3ジブ体73の幅方向中央側に向かってパッド支持用ボルト25の軸部25bの一端が突出しており、当該一端に平面部25cを有するため、当該面取りされた平面部25cにスパナ等の工具を係合させてパッド支持用ボルト25に容易に回転力を付与することができる。これにより、当該パッド支持用ボルト25を回転させて第3ジブ体73に対して移動させる作業が容易になるため、スライドパッド10の摺動面11aと第2ジブ体72の内側面72iとの隙間の調整を効率よく行うことが可能となる。尚、軸部25bの端部を切り欠いて平面部25cを形成する場合に限らず、当該軸部25bの端部に、パッド支持用ボルト25を軸回りに回転させるときに係合可能な係合部材を固定した構成であってもよい。
このように、パッド支持用ボルト25は、スライドパッド10を支持する支持部材としての機能を有するとともに、スライドパッド10の位置を調整する位置決め部材としての機能を有する。これにより、スライドパッド10の位置調整を可能とするスライドパッドの取付構造を部品点数を少なく構成することができる。
また、第3ジブ体73の外側に位置する第1ジブ体71及び第2ジブ体72には、開口部71h及び開口部72hが形成されているため、補ジブ7が収縮した状態において、当該開口部71h及び72hを介して、工具等によりパッド支持用ボルト25を回転させることが可能である。これにより、更に隙間調整の作業性を向上させることができる。尚、開口部71h、72hは、工具の挿入が可能な大きさとして形成される。また、開口部71h、72hを遮断する蓋を設けて、隙間調整やメンテナンスを行うとき以外は、閉めた状態とすることも可能である。これにより、開口部71h、72hを介してジブ体の内側に砂や水等が侵入することを防ぐことができる。
尚、ジブ体が基端部にブラケットを備え、当該ブラケットにスライドパッドを支持するパッド支持用ボルト等の支持部材を取り付ける構成に限定されず、例えば、長手方向に延びるジブ体の本体を形成する左右一対の側壁にねじ孔を形成して、支持部材を取り付ける構成であってもよい。この場合、ジブ体の内側、即ち、左右一対の側壁に挟まれた空間側にパッド支持用ボルトの軸部が延出するように設置することで、当該延出した軸部に回転力を加えることで、ジブ体の内側からパッド支持用ボルトの頭部に嵌め込まれたスライドパッドの位置を容易に調整できる。
(第3実施形態)
図13及び図14は、第3実施形態に係るジブ用スライドパッド取付構造を示す部分断面図であり、第1実施形態の説明で用いた図7におけるS5−S5断面矢視図である図8、及び、S6−S6断面矢視図である図9にそれぞれ相当する。第3実施形態に係るジブ用スライドパッド取付構造は、第1実施形態におけるスライドパッド10、及び当該スライドパッド10を支持するパッド支持用ボルト23の構成が異なる点で、第1実施形態のスライドパッド取付構造と異なる。その他補ジブ7の構成は第1実施形態と同様であり、同一部材には同一符号を付し説明を省略する。
図13、図14に示すように、ブラケット20の支持壁21には、第2ジブ体72の内側面72iに対向する側の表面に円筒状の中空状支持部材27が接合されている。当該中空状支持部材27は、円筒中心軸がねじ孔21aの中心軸と略同軸になるように設置されている。尚、中空状支持部材27は、例えば溶接等によりブラケット20に対して接合される。
また、ねじ孔21aには、ボルト28(位置決め部材)が螺着されている。ボルト28は、第3ジブ体73の幅方向中央側にヘッド部28aが位置するようにねじ孔21aに螺入されており、軸部28bの端部を支持壁21から第2ジブ体72の内側面72iの側へ突出させることが可能となっている。また、軸部28bに設けられたナット29を締め付けることで、ボルト28の支持壁21に対する位置を固定することができる。
スライドパッド13は、中空状支持部材27の内径よりも約1mm程度小さい外径を有する略円柱状に形成されている。そして、スライドパッド13は、円柱軸方向と略直交する端面である摺動面13aを第2ジブ体72の内側面72iに向けた状態で中空状支持部材27の内側に嵌め込まれている。当該摺動面13aの縁部は曲面状になるように形成されている。また、摺動面13aとは逆側の端面13bがねじ孔21aに螺着されたボルト28の軸部28bの端部に当接することで、スライドパッド13の支持壁21側への移動が拘束されている。
このように、第3実施形態に係るスライドパッド取付構造におけるスライドパッド13を支持する支持部材は、第2ジブ体72の内側面72iに向かって中空状に延びる中空状支持部材27であって、前記スライドパッド13は一端を摺動面13aとする円柱状に形成され、摺動面13aを外側に突出させた状態となるように前記中空状支持部材27の内側に嵌め込まれている。
この構成によると、スライドパッド13を中空状支持部材27に挿入することで、スライドパッド13を第3ジブ体73に対して取り付けることができるため、取り付け作業が容易になる。また、スライドパッド13を単純な形状とすることができるため、スライドパッド13の成形が容易になる。また、スライドパッド13は、円柱状に形成されたスライドパッド13の円柱高さが、円筒状に形成された中空状支持部材27の円柱高さと略同程度の高さになるように形成されている。これにより、ボルト28の軸部28bを支持壁21から中空状支持部材27の内側に突出させることで、スライドパッド13の摺動面13aが中空状支持部材27から外側に突出した状態となり、中空状支持部材27が第2ジブ体72の内側面72iに当接することを防ぐことができる。
また、前記スライドパッド13における摺動面13aと逆側の端面13bを支持する位置決め部材としてのボルト28を備えている。当該ボルト28は、軸部28bに雄ねじが螺刻された軸状部材であり、前記中空状支持部材27と同軸上において移動可能となるように第3ジブ体73が備えるブラケット20に形成されたねじ孔21aに対して螺着されている。
この構成によると、ボルト28の第3ジブ体73の幅方向における位置を調整することにより、スライドパッド13の当該幅方向における位置を調整することができる。これにより、スライドパッド13の摺動面13aと第2ジブ体72の内側面72iとの隙間調整をすることが可能となる。また、ボルト28を回転することにより、スライドパッド13の位置を連続的に調整できる構成であるため、スライドパッド13の位置の微調整を行うことも可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更をして実施することができるものである。
(1)補ジブ7に適用する場合に限らず、主ジブ6における複数の可動ジブ体間にスライドパッドを取り付ける構造として、本発明のスライドパッド取付構造を適用することも可能である。また、補ジブ7における第2ジブ体72の基端部に本発明のスライドパッド取付構造を適用することも可能である。
(2)パッド支持用ボルトを支持部材として用いて、スライドパッドの位置をジブ体の幅方向において連続的に変化可能とする場合に限らず、スライドパッドの位置が当該幅方向において段階的に変化するように、支持部材の突出長さを調整可能に構成してもよい。例えば、支持部材の外面において突出方向に凹凸を繰返し並べて凹凸面を形成し、当該凹凸面に対してジブ体側に設けられた例えば弾性材料等で形成された係合部材が係合することで、ジブ体と支持部材とが連結し、支持部材に対して突出方向への付勢力を与えることで係合部材が弾性変形して凹凸を乗り越え、支持部材の位置が変化する構成であってもよい。
(3)スライドパッドのパッド胴部は、円筒状に限らず、パッド支持用ボルトのヘッド部を嵌め込むことが可能な多角筒状であってもよい。
本発明の第1実施形態に係るジブ用スライドパッド取付構造を備えるホイールクレーンを示す全体図である。 図1における補ジブが完全に収縮した状態を示す部分断面図である。 図2におけるS1−S1の断面矢視図である。 図2におけるS2−S2の断面矢視図である。 図2におけるS3−S3の断面矢視図である。 図2におけるS4−S4の断面矢視図である。 図2に示す補ジブの基端側の拡大部分断面図である。 図7におけるS5−S5の部分断面矢視図である。 図7におけるS6−S6の部分断面矢視図である。 スライドパッド近傍部分の拡大図である。 第2実施形態に係るジブ用スライドパッド取付構造を示す部分断面図である。 第2実施形態に係るジブ用スライドパッド取付構造を示す部分断面図である。 第3実施形態に係るジブ用スライドパッド取付構造を示す部分断面図である。 第3実施形態に係るジブ用スライドパッド取付構造を示す部分断面図である。
符号の説明
1 ホイールクレーン
2 下部走行体
4 上部旋回体
6 主ジブ(ジブ)
7 補ジブ(ジブ)
10 スライドパッド
11 パッド頭部
12 パッド胴部
13 スライドパッド
20 ブラケット
21 支持壁
23、25 パッド支持用ボルト(支持部材)
25c 平面部(係合部)
27 中空状支持部材
28 ボルト(位置決め部材)
71 第1ジブ体(ジブ体)
71h 開口部
72 第2ジブ体(ジブ体)
72i 内側面
72h 開口部
73 第3ジブ体(ジブ体)

Claims (2)

  1. 複数のジブ体が嵌挿されてなる伸縮自在なジブにおいて、一のジブ体と当該一のジブ体の外側に配置される他のジブ体との間に配置されて当該他のジブ体の内側面と摺動するスライドパッドを、前記一のジブ体の基端側に取り付けたジブ用スライドパッド取付構造であって、
    前記一のジブ体には、前記他のジブ体の内側面に向かって突出する支持部材が設置されており、
    前記スライドパッドは、前記支持部材の突出方向と垂直な方向への相対移動が拘束されるように当該支持部材に対して嵌め込まれており、
    前記ジブを構成する複数のジブ体の壁面には開口部が形成されており、
    当該開口部は、前記ジブが収縮した状態において、当該開口部を介して前記ジブの外側から前記支持部材までを直線的に連通可能となる位置に形成されていることを特徴とするジブ用スライドパッド取付構造。
  2. 複数のジブ体が嵌挿されてなる伸縮自在なジブにおいて、一のジブ体と当該一のジブ体の外側に配置される他のジブ体との間に配置されて当該他のジブ体の内側面と摺動するスライドパッドを、前記一のジブ体の基端側に取り付けたジブ用スライドパッド取付構造であって、
    前記一のジブ体には、前記他のジブ体の内側面に向かって突出する支持部材が設置されており、
    前記スライドパッドは、前記支持部材の突出方向と垂直な方向への相対移動が拘束されるように当該支持部材に対して嵌め込まれており、
    前記一のジブ体は、基端部の端面から収縮方向に向かって延びるブラケットを備えており、
    当該ブラケットは、前記一のジブ体の幅よりも狭い間隔で対向して延びる一対の支持壁を有し、
    当該支持壁に前記支持部材が固定されていることを特徴とするジブ用スライドパッド取付構造。
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