JP5166042B2 - X線ct装置、及びx線ct画像生成方法 - Google Patents

X線ct装置、及びx線ct画像生成方法 Download PDF

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Description

本発明は、静止した寝台に寝ている被検体の周囲を移動しながら被写体へ放射線を照射するガントリによって断層像を得るX線CT装置及びX線CT画像生成方法に関する。
X線CT装置は、X線を被検体に向けて照射するX線管、及び被検体を通過したX線を検出するX線検出器を搭載したドーナッツ状の機構であるガントリを有している。そして、多くのX線CT装置では、ガントリに直交する方向に移動する被検体の周囲でガントリを回転させX線の投影情報を収集することでX線断層像を生成する。
このX線CT装置において近年、術中に患者の切開している場所などを撮影し、患部の状態を見るためにX線CT装置が使用されることがある。この場合、ガントリを静止させておき被検体側をガントリに向けて移動させることで撮像を行う方法では、術中の被検体が動いてしまうため、様々な医療器具が取り付けられた被検体が移動することになり、手術を行うことが困難になる。特に脳手術では脳に医用器具が取り付けられていることが多く、X線CT撮影を行うために被検体を移動させることは危険である。
そこで従来、被検体を静止させガントリ側を被検体の体軸方向に沿って移動させることで撮影を行う技術(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。
特開平9−220223号公報
しかし、術中にX線断像を撮影しようとした場合、患者の状態は医用器具が装着されている状態であることが考えられる。そのため、従来はガントリ部分が、医用器具が取り付けられている方向に自動で移動することを禁止し、医用器具が取り付けられている部分から離れる方向にのみ自動で移動させていた。しかし、ヘリカルスキャンを行うためには実際にX線が照射されスキャンが開始されるスキャン開始位置までにガントリが一定速度になるための加速距離と、スキャン終了位置から停止位置までの減速距離が必要である。ここでいうスキャン開始位置とは関心領域の先頭を指す。そのため、ガントリが助走を行う距離が必要である。また、画像を生成するには実際の関心領域より余分にX線の照射を行う必要がある。そこで、この余分にX線の照射を行う距離が撮影範囲の前後に必要である。以下では、この余分にX線の照射を行う距離を「のりしろ」と言う。また説明の都合上以下では、スキャン後に被検体から離れていく方向を「正方向」、正方向とは反対の方向を「逆方向」という。前述の助走距離などの確保のため、まず医師や撮影技師などの操作者(以下では単に「操作者」という。)が所望の撮影開始地点で撮影が開始できるように、助走距離やのりしろの距離などを含んだ距離分だけ撮影開始位置から医用器具が取り付けられている正方向にガントリを手動で移動させる。そして、操作者からの開始スイッチなどを押下することにより、ガントリは移動させられた位置から逆方向に向かって助走を開始し、所望のスキャン開始位置からのスキャンを行っていた。
しかし、加速距離、減速距離、及びのりしろの距離はスキャン条件によって変動する距離であるため操作中に操作者が算出するのは困難であり、操作者の目測でガントリを助走開始位置へ手動で移動させるため、スキャン開始位置の精度が悪くなってしまう。実際のスキャン開始位置が所望のスキャン開始位置よりも移動開始位置から見て長い位置になった場合、生成した画像が所望の関心領域よりも小さくなってしまい、必要な部分が撮影されないおそれがある。また、実際のスキャン開始位置が所望のスキャン開始位置よりも移動開始位置から見て短い位置になった場合、X線による余分な被曝を被検体に与えることになり危険である。また、特許文献1に記載の技術は手術中にX線CT装置との間に十分なスペースを確保する技術であり、ガントリを自走させてX線CT撮影を行う場合には、精度良く所望のスキャン開始位置からスキャンを開始させることは困難である。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、所望のスキャン開始位置で精度良く断層像の生成が開始できるように、指定された安全な範囲内でガントリを正方向と逆方向に自動的に移動させるX線CT装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1に記載のX線CT画像生成方法は、被検体に向けてX線を照射するX線源と、前記X線の出力方向に向けて配置されて前記X線を検出するX線検出器とを含む撮影手段と、前記撮影手段を前記被検体の周囲にて回転させる回転駆動手段と、を有する架台装置と、前記架台装置を前記被検体の体軸方向に沿って移動させる移動手段と、を有し、ヘリカルピッチを含む撮影条件を基にヘリカルスキャンを行うX線CT装置であって、前記ヘリカルスキャンにおける前記体軸方向のスキャン範囲又は画像生成範囲を設定する範囲設定手段と、近傍に配置された医療機器の一部が接続された前記被検体に対し前記架台装置が移動可能な範囲を示す安全位置を入力する安全位置入力手段と、設定された前記スキャン範囲又は前記画像生成範囲及び前記撮影条件に基づいて、前記ヘリカルスキャン時における前記移動手段による前記架台装置の助走開始位置及び停止位置を求め、求めた該助走開始位置及び該停止位置が前記安全位置を超えている場合に、前記ヘリカルスキャンを行わないように制御し、超えていない場合は、前記ヘリカルスキャンを行わせる移動制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
請求項7に記載のX線CT画像生成方法は、近傍に配置された医療機器の一部が接続された前記被検体に対し、該被検体の体軸方向に架台装置が操作者により手動で移動させられた所望の安全位置を記憶する段階と、架台装置が操作者により手動で前記体軸方向に移動させられた所望のスキャン開始位置及びスキャン終了位置を記憶する段階と、前記スキャン開始位置から所定距離離れた助走開始位置をヘリカルピッチを含む撮影条件を基に算出する段階と、前記スキャン終了位置から所定距離離れた停止位置をヘリカルピッチを含む撮影条件を基に算出する段階と、前記助走開始位置及び前記停止位置と前記安全位置とを比較し、前記助走開始位置及び/又は前記停止位置が前記安全位置を超えていれば警告を発する段階と、前記助走開始位置及び前記停止位置が前記安全位置を超えていない場合に、前記架台装置の前記体軸方向における位置を把握するセンサからの入力を基に前記助走開始位置まで前記撮影手段が移動する段階と、前記助走開始位置から助走を開始させる段階と、前記撮影装置を前記被検体の周囲にて回転させる段階と、前記撮影装置は前記スキャン開始位置から被検体に向けてX線の照射を開始するとともに、前記回転しながら前記被検体のヘリカルスキャンを行う段階と、該スキャンにより前記撮影手段から得られるX線の検出データを収集する段階と、該データ収集段階により収集された前記X線の検出データに基づいて画像を再構成する段階と、前記スキャン終了位置でX線の照射を停止させ前記架台装置を減速させて前記停止位置で架台装置を停止させる段階と、を有することを特徴とするものである。
請求項1に記載のX線CT装置、及び請求項7に記載のX線CT画像生成方法によると、安全な範囲でガントリを自動的に逆方向に移動させることができる。これにより、患者に接続されている医療機器との接触などを気にすることなく、術中のCT撮影などにおいて適切な助走開始位置にガントリを自動的に配置することができ、所望のスキャン開始位置からの断層像の撮影を精度良く行うことが可能となる。
〔第1の実施形態〕
以下、この発明の第1の実施形態に係るX線CT装置について説明する。図1は本実施形態に係るX線CT装置の機能を表すブロック図である。このX線CT装置は、被検体(患者)Pに関する投影データを収集するための架台装置(ガントリ)001、被検体Pを乗せるための寝台装置003、架台装置001を制御すると共に架台装置001によって収集されたデータに基づく画像再構成処理や画像表示等を行うコンソール002を備える。
架台装置001は、X線管101、X線検出器102、回転フレーム103、高圧発生装置104、架台移動装置105、回転駆動装置106、及びデータ収集部107を収容する筐体を備える。筐体は、被検体Pを挿入するための診断用開口部を有する。X線管101とX線検出器102は、回転駆動装置106により回転駆動されるリング状の回転フレーム103に搭載される。ここでは、回転フレーム103の回転軸をZ軸と定義する。Z軸を中心とした回転座系において、X線管101の焦点からX線検出器102の検出面中心を結ぶZ軸に直交する軸をX軸と定義する。Y軸はZ軸とX軸とにともに直交する。さらに、架台装置001は図2に示すように、その側面に架台移動装置105の入力部分を有しており、該架台移動装置105には移動ボタン302、停止ボタン303、確定ボタン304が配置されている。架台移動装置105はこのような入力部分及び架台装置001を移動させる移動機構で構成されている。図2は手術中の状態での架台装置001及び各距離の概略を説明するための図である。このX線管101及び高圧発生装置104が本発明における「X線源」にあたる。そして、このX線管101、X線検出器102、及び回転フレーム103を合わせたものが本発明における「撮影手段」にあたる。また、架台移動装置105が本発明における「移動手段」にあたり、回転駆動装置106が本発明における「回転駆動手段」にあたる。
さらに、以下の説明で使用する図2に示す各位置及び各距離の概要を以下に説明する。以下では説明の都合上、スキャン後に被検体から離れていく方向を「正方向」といい、正方向とは逆の方向を「逆方向」という。さらに、以下の説明では患者の頭から足に向けての方向を正方向として説明するが、患者の頭から足に向かう方向又は患者の足から頭に向かう方向のいずれの方向でも正方向として設定可能である。基準位置306は、センサ108が架台装置001のレール109に対する相対的な位置を把握するために基準とする位置である。被検体近接側安全位置400は、架台装置001が逆方向へ動くことが許される限界の位置である。スキャン開始位置500は、再構成断面の生成を開始したい位置である。この位置が本発明における「スキャン開始位置」にあたる。助走開始位置600は、指定されたスキャンを行うため架台装置001が正方向に向かって助走を開始する位置である。この助走開始位置600が本発明における「助走開始位置」にあたる。さらに、被検体離隔側安全位置700は、架台装置001が正方向に向かって動くことが許される限界の位置である。この被検体近接側安全位置400及び被検体離隔側安全位置700が本発明における「安全位置」にあたる。さらに、スキャン終了位置800は、再構成断面の生成を終了したい位置である。この位置が本発明における「スキャン終了位置」にあたる。停止位置900は、架台装置001がスキャンを行うための移動を停止する位置である。この停止位置900が本発明における「停止位置」にあたる。さらに、距離aは、基準位置306から被検体近接側安全位置400までの距離としてセンサ108が検出する距離である。距離bは、基準位置306からスキャン開始位置500までの距離としてセンサ108が検出する距離である。距離cは、スキャン開始位置500から逆方向に架台装置001が動くことが許される距離である。距離dは、実際のスキャンを行うために必要な助走距離である。距離eは、実際のスキャンを行うために必要な距離から架台装置001が逆方向に向かって動くことが許される限界までの余剰部分である。この余剰部分がなくなると架台装置001は逆方向に動くことが許されなくなる。また、距離fは、基準位置306からスキャン終了位置800までの距離としてセンサ108が検出する距離である。距離gは、スキャン終了位置800から正方向に架台装置001が動くことが許される距離である。距離hは、実際にスキャン終了位置800から架台装置001を停止させるために必要な減速距離である。以下の説明では、「スキャン範囲」とは投影データの収集を行う範囲を指す。また、「画像生成範囲」とは表示画像を生成する範囲を指す。
架台装置001の下にはZ方向に沿って伸びるレール109が敷設されている。そして、架台装置001はレール109に沿ってZ方向に移動可能に載置されている。そして、架台装置001は、スキャン制御部201の制御の下、Z軸方向に移動を行う。この移動は例えばレール109と平衡してスクリュー(溝が斜めに切ってある)になっている棒が架台装置001を貫通するように取り付けられており、このスクリューが回転することで架台装置001が移動するといった方法で行われる。さらに、架台装置001には回転フレーム103の動いた距離を把握するためのセンサ108が配置されている。例えばセンサ108はエンコーダで構成されており、センサ108が前述のスクリューが1回転したときの架台装置001の移動距離を記憶している。そして、前述のスクリューが回転した回数を検出することで、架台装置001の移動距離を検出することができる。
スキャン制御部201は、回転駆動装置106を介して回転フレーム103の回転を制御し、架台移動装置105を介して架台装置001の移動を制御する。この制御により、回転フレーム103の定速回転中に架台装置001の連続的な移動を同期して行わせることができる。これにより、X線管101(X線源)が被検体Pに対して相対的に螺旋状に移動し、その螺旋軌道上の複数位置で投影データを収集するいわゆるヘリカルスキャンを実現することができる。このスキャン制御部201が本発明における「移動制御手段」にあたる。以下では説明の便宜上、スキャン制御部201が回転フレーム103及び架台装置001を直接制御しているように説明する場合がある。
本実施形態では、一例として、多列検出器の同時収集であるマルチヘリカルスキャンにより得られた投影データを処理する場合について説明するが、本実施形態は静止した状態で連続的に投影データを収集する、いわゆるダイナミックスキャン、ある位置で静止した状態で1回転分の投影データを収集し、その後架台装置001が移動して停止した後、次の位置で1回転分の投影データを収集する動作を繰り返すコンベンショナルスキャンに適用することもできる。
次に、スキャン制御部201による安全位置の確定及びスキャンの制御について、図3、図4、図5、及び図6を参照して詳細に説明する。図3は初期位置状態を説明するための図である。図4は近接側安全位置状態を説明するための図である。図5はスキャン開始位置状態を説明するための図である。図6は助走開始位置状態を説明するための図である。
(初期状態)
図3に示すように、本実施形態では脳の手術中であり、患者の頭部に医療器具301から管などが頭部に伸びている。これら管や医療器具301本体に架台装置001が接触しないように操作しなければならない。架台装置001はレール109の上に載置されている。スキャン制御部201は適切な位置で基準位置確定キー(不図示)が押下されることによりセンサ108でセンシングした位置を基準位置306として記憶部212に記憶している。寝台装置003は固定されており移動はしない。さらに、架台装置001には投光器305が3つ配置されている。この投光器305は、患者をX方向から垂直に光を当てる位置に1つ、Y方向から光を当てる向かい合った位置に2つ配置されている。この、投光器305からの光が当たる位置によって、後述するように操作者は実際に再構成断面の生成を開始したい位置であるスキャン開始位置500を決定できる。そして、スキャン制御部201は、架台装置001のセンサ108から送られてくる位置情報を基に記憶している基準位置306からの距離により、レール109上の基準位置306に対する相対的な架台装置001の各位置を検出する。ここで、架台装置001の位置を把握するために基準位置306を図3に示すように患者から離れた適当な固定位置に設定したが、これはどこの位置を基準として使用しても良く、例えば電源を入れたときの位置を基準位置306として使用してもよい。
(初期状態から近接側安全位置状態へ)
スキャン制御部201はハードディスクなどの記憶部212、及び架台装置001の移動が安全か否かの判断を行い架台装置001の移動及び回転の実行命令を行う判断/実行部211を備えている。操作者は移動ボタン302を押下することにより、架台移動装置105から架台装置001の逆方向に向かう移動の指示を入力する。架台移動装置105は架台装置001を移動させる。操作者は、図4に示すように被検体に繋がっている医療機器などに接触しない架台装置001の逆方向への移動が許容される限界の安全な位置(以下では、「被検体近接側安全位置400」と呼ぶ。)と判断できる位置まで架台装置001が移動したときに、架台移動装置105における停止ボタン303を押下することにより架台装置001へ停止の指示を入力する。架台移動装置105は停止の指示を受けて、架台装置001の移動を停止させる。そして、操作者は所望の被検体近接側安全位置400に架台装置001が位置していると判断した場合、確定ボタン304を押下することで被検体近接側安全位置400が確定され、そのときセンサ108が計測した被検体近接側安全位置400の基準位置306からの距離aをスキャン制御部201に入力する。このとき、センサ108は基準位置306から距離aを加えた位置を被検体近接側安全位置400として算出できる。スキャン制御部201は入力された距離aを記憶部212に記憶する。このようにすることで、被検体近接側安全位置400の入力が行われ、かつ入力された被検体近接側安全位置400をスキャン制御部201が記憶することができる。ここで、本実施形態ではセンサ108のセンシングにより基準位置306からの距離が求められ、求めた距離を基準位置306に加算することで位置が算出される構成である。これは、センサ108のセンシングにより基準位置306からの相対的な位置が求められ、その位置を基に基準位置306からの距離を算出する構成でもよい。
(初期状態から離隔側安全位置状態へ)
操作者は移動ボタン302を押下することにより、架台移動装置105から架台装置001の正方向に向かう移動の指示を入力する。架台移動装置105は架台装置001を移動させる。操作者は、図4に示すように医療機器などに接触しない架台装置001の正方向への移動が許容される限界の安全な位置(以下では、「被検体離隔側安全位置700」と呼ぶ。)と判断できる位置まで架台装置001が移動したときに、架台移動装置105における停止ボタン303を押下することにより架台装置001へ停止の指示を入力する。架台移動装置105は停止の指示を受けて、架台装置001の移動を停止させる。そして、操作者は所望の被検体離隔側安全位置700に架台装置001が位置していると判断した場合、確定ボタン304を押下することで被検体離隔側安全位置700が確定され、そのときセンサ108が計測した被検体離隔側安全位置700の基準位置306からの距離をスキャン制御部201に入力する。スキャン制御部201は入力された距離を記憶部212に記憶する。このようにすることで、被検体離隔側安全位置700の入力が行われ、かつ入力された被検体離隔側安全位置700をスキャン制御部201が記憶することができる。
以上のように、近接側安全位置及び離隔側安全位置の入力を行う架台移動装置105における機能部が本発明における「安全位置入力手段」にあたる。
(被検体近接側安全位置状態からスキャン開始位置状態へ)
次に、操作者は移動ボタン302を押下することで架台装置001の被検体近接側安全位置400から正方向への移動の指示を架台移動装置105から入力する。架台移動装置105は入力を受けて、架台装置001の正方向への移動を開始する。操作者は、図5に示されるように投光器305によって示される位置が所望のスキャン開始位置500まで移動したら停止ボタン303を押下することにより架台装置001の停止の指示を架台移動装置105から入力する。架台移動装置105は停止の指示を受けて架台装置001を停止させる。そして、操作者は所望のスキャン開始位置500に架台装置001が位置していると判断した場合、すなわち所望のスキャン開始位置500に投光器305が示す位置が一致した場合、入力装置209から撮影範囲を入力し、スキャン開始位置500及びスキャン終了位置800を確定する。このスキャン開始位置500を設定する架台移動装置105の機能部、並びに、スキャン開始位置500及びスキャン終了位置800の入力を行う入力装置209の機能部を合わせたものが本発明における「範囲設定手段」にあたる。そして、操作者の確定により、そのときセンサ108がセンシングにより計測した被検体近接側安全位置400からスキャン開始位置500までの距離cがスキャン制御部201へ入力される。また、センサ108がセンシングにより計測した被検体離隔側安全位置700からスキャン終了位置800までの距離gがスキャン制御部201へ入力される。同時に操作者は入力装置209から撮影開始の命令を指示し、撮影開始の命令をスキャン制御部201に入力する。スキャン制御部201は入力された距離c及び距離gを記憶部212に記憶する。さらに、スキャン制御部201は記憶部212に記憶している距離a及び距離cから算出した基準位置306からスキャン開始位置500までの距離bを記憶部212に記憶する。同様に、スキャン制御部201は算出した基準位置306からスキャン終了位置800までの距離fを記憶部212に記憶する。ここで、本発明ではスキャン開始位置500を作成したい再構成面の始まりの位置(関心領域の先頭)として入力しているが、このスキャン開始位置500として後述する再構成に必要な補間を行うために必要なのりしろ部分を含んだ位置を入力する構成にしてもよい。また同様に、スキャン終了位置800として後述する再構成に必要な補間を行うために必要なのりしろ部分を含んだ位置を入力する構成にしてもよい。
スキャン制御部201における判断/実行部211は、スキャン開始位置500及びヘリカルピッチなどの撮影条件を基に、架台装置001の速度をスキャン開始位置500において撮影条件に必要な速度にするための助走距離を算出する。これは、ヘリカルピッチなどにより架台装置001の撮影時における速度を求め、速度0から求めた速度まで架台装置001を加速させるのに必要な距離として求めることができる。さらに、判断/実行部211は、再構成に必要な補間を行うために必要なのりしろ部分(スキャン開始位置の逆方向に該のりしろ部分を加えた実際にX線の照射を開始する位置を「照射開始位置」という。)として再構成面から1回転分の距離を算出する。そして、判断/実行部211は、助走距離及びのりしろ部分を基に図6における架台装置001の助走開始位置600からスキャン開始位置500までの距離d(以下では、上記助走距離及びのりしろ部分の距離をまとめて「助走距離」という。)を算出する。この距離dが本発明における「スキャン開始位置からの所定距離」にあたる。
また、スキャン制御部201における判断/実行部211は、スキャン終了位置800及びヘリカルピッチなどの撮影条件を基に、スキャン終了位置800から架台装置001を停止するための減速距離を算出する。これは、ヘリカルピッチなどにより架台装置001の撮影時における速度を求め、撮影時の速度から停止させるまで架台装置001を減速させるのに必要な距離として求めることができる。そして、判断/実行部211は、減速距離及びのりしろ部分を基に図6における架台装置001のスキャン終了位置800から停止位置900までの距離h(以下では、上記減速距離及びのりしろ部分の距離をまとめて「減速距離」という。)を算出する。この距離hが本発明における「スキャン終了位置からの所定距離」にあたる。
ここで、上述のようにスキャン開始位置500をのりしろ部分を含んだものとした場合には、判断/実行部211はのりしろ部分を含ませないで助走距離の算出を行う必要がある。この場合には、スキャン開始位置500と照射開始位置が一致する。また、同様に、スキャン終了位置800をのりしろ部分を含んだものとした場合には、判断/実行部211はのりしろ部分を含ませないで減速距離の算出を行う必要がある。この場合には、スキャン終了位置800と照射を停止する位置が一致する。
判断/実行部211は、この距離dと記憶している距離cとを比較する。距離dが距離cよりも大きい場合は、スキャン制御部201は、撮影不可の情報を表示制御部207を介して表示部208に表示させるなどして、警告を通知する。そして、スキャン制御部201は、撮影の動作を行わない。また、同様に、判断/実行部211は、距離hと記憶している距離gとを比較する。距離hが距離gよりも大きい場合は、スキャン制御部201は、撮影不可の情報を表示制御部207を介して表示部208に表示させるなどして、警告を通知する。そして、スキャン制御部201は、撮影の動作を行わない。このように、本実施形態におけるスキャン制御部201は、助走などで必要とされるスキャン開始位置500からの距離が被検体近接側安全位置400を超える場合、又は減速などで必要とされるスキャン終了位置800からの距離が被検体離隔側安全位置700を超える場合には撮影を行わないよう制御する。これにより、架台装置001は被検体近接側安全位置400以内でのみ逆方向に移動を行い、被検体離隔側安全位置700以内でのみ正方向に移動を行うことになり、医療器具301への接触などの危険を抑えることが可能となる。本実施形態では、スキャン制御部201が求めた助走開始位置600が被検体近接側安全位置400を超えた場合、及び停止位置900が被検体離隔側安全位置700を超えた場合、操作者に通知を行うよう構成したが、これは通知を行わず単に撮影動作を停止する構成にしてもよい。
(スキャン開始位置から助走開始位置へ)
距離dが距離cよりも小さい場合、及び距離hが距離gよりも小さい場合、操作者からの撮影開始の命令の入力を受けて、判断/実行部211は、架台移動装置105に図6に示す助走開始位置600までの移動の実行命令を送信し、逆方向への架台装置001の移動を開始させる。
スキャン制御部201は、センサ108のセンシングにより計測された架台装置001のスキャン開始位置500からの現在の移動距離が助走開始位置600まで達する、すなわちセンサ108が計測した距離が距離dになると架台装置001を停止させる。次に、スキャン制御部201は、正方向に架台装置001の移動を開始させ架台装置001を加速させ助走を行う。スキャン制御部201は、架台装置001の速度がスキャンを行うための所定の速度に達すると、架台装置001定速で移動させる。そして、スキャン制御部201は、センサ108のセンシングにより助走開始位置600からの移動距離が距離dになる、すなわち架台装置001が照射開始位置に来たとき、高圧発生装置104に電圧発生の命令を入力し、X線管101にX線を照射させるとともに、データ収集部107にデータの収集を行わせる。
スキャン制御部201は、センサ108のセンシングにより計測された基準位置306からの架台装置001の距離が予め設定されているスキャン終了位置800の基準位置306からの距離になると、関心領域のスキャンが終了したと判断する。そして、スキャン制御部201は、関心領域のスキャンが終了するとX線管101によるX線の照射を停止させ、架台装置001の移動を減速させて停止位置900で停止させる。この停止位置900は被検体離隔側安全位置700を超えない位置である。
回転フレーム103は、スキャン制御部201の制御の下、回転駆動装置106により回転する。この回転フレーム103の回転に伴って、X線管101とX線検出器102とが被検体Pの周囲を回転する。スキャン制御部201の制御の下、高圧発生装置104からX線管101に高電圧が印加されたとき、X線管101からX線が発生する。X線管101から発生し、被検体を透過したX線は、X線検出器102で検出され、データ収集部107に投影データとして収集される。さらに、回転フレーム103は筐体同様に中央部に開口部を有する。スキャン時には、その開口部に寝台装置003の天板上に載置された被検体Pが挿入される。
X線管101の陰極−陽極間には高圧発生装置104から管電圧が印加され、またX線管101のフィラメントには高圧発生装置104からフィラメント電流(管電流)が供給される。管電圧の印加及びフィラメント電流の供給によりX線管101の陽極のターゲットからX線が発生する。
X線検出器102は、被検体Pを透過したX線を検出するためのものである。X線検出器102は、マルチスライス型(多列型)、シングルスライス型(一列型)のいずれでも良いが、ここでは後述するX線変調機能より被曝低減効果の大きいマルチスライス型検出器として説明する。X線検出器102は、X線を検出する検出素子がチャンネル方向(Y軸方向に近似)及び被検体のスライス方向(z軸方向)にそれぞれ複数設けられている。例えば、複数のX線検出素子が、チャンネル方向に例えば約600〜1000個、スライス方向に24列〜256列など並設される。本実施形態では、0.5mm×0.5mmの正方の受光面を有する複数のX線検出素子が、チャンネル方向に1000個、スライス方向に64列配列された多列検出器とする。各検出素子は、シンチレータと、フォトダイオードォトチップ(図示せず)とを有している。X線検出器102は、均等サイズの検出素子がスライス方向に配列されたマルチスライス型検出器、サイズの異なる検出素子がスライス方向に複数配列された不均等ピッチのマルチスライス型検出器のどちらでも適用可能である。
データ収集部(DAS(data acquisition system)107は、X線検出器102からチャンネルごとに出力される信号を電圧信号に変換し、増幅し、さらにディジタル信号に変換する。このデータ(純生データともいう)は架台装置001の外部のコンソール002に供給される。コンソール002の前処理部202は、データ収集部107から出力されるデータ(純生データ)に対してオフセット補正、レファレンス補正、感度補正等の補正処理を施す。前処理された純生データは一般的に生データと称する。ここでは、純生データと生データを総称して「投影データ」とする。投影データはコンソール002の投影データ記憶部203に記憶される。
コンソール002は、上記前処理部202及び投影データ記憶部203とともに、スキャン制御部201、再構成処理部204、画像記憶部205、画像処理部206、表示制御部207、表示部208、入力装置209、及びシステム制御部210を有する。
再構成処理部204は、選択或いは集められた投影データセットに基づいて画像の再構成を行う。
再構成処理部204において、このように再構成処理されたデータは画像記憶部205に記憶されると共に画像処理部206に送られて画像表示に適する処理が行われる。画像処理部206は、処理を行った画像データを表示制御部207へ出力する。
表示制御部207は、画像処理部206から入力された画像データを表示部208に表示させる。
システム制御部210は、再構成処理部204、画像記憶部205、及び画像処理部206などの制御といった、X線CT装置の全体的な統括制御を行う。
次に、図7を用いて本実施形態に係るX線CT装置における安全位置の確定及びスキャンの動作について説明する。ここで、図7は本実施形態に係るX線CT装置における安全位置の確定及びスキャンのフローチャートの図である。
ステップS001:操作者は、架台装置001に付属の架台移動装置105を用いて、架台装置001を逆方向にむけて被検体近接側安全位置400(図4参照)まで移動させる。
ステップS002:操作者は、架台装置001が所望の被検体近接側安全位置400に達したと判断すると確定ボタン304を押下し被検体近接側安全位置400の確定を入力する。被検体近接側安全位置400の確定が入力された場合、ステップS003に進む。確定ボタンが所望の被検体近接側安全位置400に達していない場合にはステップS001を繰り返す。
ステップS003:スキャン制御部201は、確定の入力を受けて、基準位置306から被検体近接側安全位置400までの距離aをセンサから取得し、被検体近接側安全位置400を記憶部212に記憶する。
ステップS004:操作者は、架台装置001に付属の架台移動装置105を用いて、架台装置001を逆方向に向けて被検体離隔側安全位置700(図4参照)まで移動させる。
ステップS005:操作者は、架台装置001が所望の被検体離隔側安全位置700に達したと判断すると確定ボタン304を押下し被検体離隔側安全位置700の確定を入力する。被検体離隔側安全位置700の確定が入力された場合、ステップS006に進む。確定ボタンが所望の被検体離隔側安全位置700に達していない場合にはステップS004を繰り返す。
ステップS006:スキャン制御部201は、確定の入力を受けて、基準位置306から被検体離隔側安全位置700までの距離をセンサから取得し、被検体離隔側安全位置700を記憶部212に記憶する。
ステップS007:操作者は、架台装置001に付属の架台移動装置105を用いて、架台装置001を正方向にむけてスキャン開始位置500(図7参照)まで移動させる。
ステップS008:操作者は、投光器305を使用して架台装置001が所望のスキャン開始位置500に達したと判断すると入力装置209から撮影範囲を決定して撮影開始の命令を指示し、スキャン開始位置500及びスキャン終了位置800の確定を入力する。スキャン開始位置500及びスキャン終了位置800の確定が入力された場合、ステップS009に進む。架台装置001が所望の位置に達していない場合にはステップS007を繰り返す。
ステップS009:スキャン制御部201は、スキャン開始位置500及びスキャン終了位置800の確定の入力を受けて、基準位置306からスキャン開始位置500までの距離b、被検体近接側安全位置400からスキャン開始位置500までの距離c、基準位置からスキャン終了位置800までの距離f、及びスキャン終了位置800から被検体離隔側安全位置700までの距離gをセンサから取得し、距離b、距離c、距離f、及び距離gを記憶部212に記憶する。
ステップS010:判断/実行部211は、スキャン開始位置500を基に助走距離(d)を算出する。
ステップS011:判断/実行部211は、被検体近接側安全位置400からスキャン開始位置500までの距離cと助走距離dとを比較する。c>dならばステップS009に進む。c<dならばステップS021に進む。
ステップS012:判断/実行部211は、スキャン終了位置800を基に減速距離(h)を算出する。
ステップS013:判断/実行部211は、スキャン終了位置800から被検体離隔側安全位置700までの距離gと助走距離hとを比較する。g>hならばステップS014に進む。g<hならばステップS021に進む。
ステップS014:判断/実行部211は、架台移動装置105に架台装置001の逆方向への移動の実行命令を送り、架台装置001を助走開始位置600に向けて移動させる。
ステップS015:スキャン制御部201は、センサ108からの入力を基に、架台装置001が助走開始位置600に達したかを判断する。達していない場合にはステップS014を繰り返し、達している場合にはステップS016に進む。
ステップS016:スキャン制御部201は、架台移動装置105を介して架台装置001を助走開始位置600で停止させ、さらに、架台装置001を正方向への移動を開始させ所定の速度になるまで加速させる。
ステップS017:スキャン制御部201は、センサ108からの入力を基に、架台装置001が照射開始位置に達したかを判断する。達した場合にはステップS018に進む。達していない場合にはステップS016を繰り返す。
ステップS018:スキャン制御部201は、高圧発生装置104を介してX線管101からX線を照射させる。
ステップS019:スキャン制御部201は、センサ108からの入力を基に、予め決められているスキャン終了位置800まで架台装置001が達したかを判断する。架台装置001がスキャン終了位置800まで達していればステップS020に進む。架台装置001がスキャン終了位置800まで達していなければステップS018を繰り返す。
ステップS020:スキャン制御部201は、高圧発生装置104を介してX線管101からのX線の照射を終了させ、回転駆動装置106を介して回転フレーム103の回転を停止させる。さらに、スキャン制御部201は、架台移動装置105を介して架台装置001の移動の減速を行わせ、センサ108からの入力を基に、停止位置900で架台装置001を停止させる。
ステップS021:スキャン制御部201は、表示制御部207を介して表示部208に警告を表示させるなど、操作者に対しスキャン不可能の警告を行う。
以上で説明したように、本実施形態に係るX線CT装置は、被検体近接側安全位置及び被検体離隔側安全位置の入力を受けてその安全範囲内で架台装置(ガントリ)の助走及び停止が可能な場合には助走位置まで自動で架台装置を動かし撮影を行う。また、安全範囲内で架台装置の助走又は停止が不可能な場合には、操作者に警告を出して撮影を停止する。このため、本実施形態に係るX線CT装置では、手術中に撮影を行う場合に医療機器などにぶつかることなく、自動で適切な助走開始位置からの撮影を行うことが可能であり、精度良く所望のスキャン開始位置からの断層像の撮影を行うことが可能となる。
また、本実施形態に係るX線CT装置は、被検体近接側安全位置及び被検体離隔側安全位置を数値的な入力によらず、架台装置を実際に移動させることによる実体験位置で確認できるため、設定誤差などが含まれた条件の下で被検体近接側安全位置及び被検体離隔側安全位置の入力がおこなわれ、その被検体近接側安全位置及び被検体離隔側安全位置を撮影装置が移動できる限界として使用する場合の信頼性が高くなる。
〔第2の実施形態〕
以下、この発明の第2の実施形態に係るX線CT装置について説明する。本実施形態に係るX線CT装置も構成は第1の実施形態と同様であり、本実施形態に係るX線CT装置の機能を表すブロック図は図1である。本実施形態におけるX線CT装置は正方向又は逆方向のいずれの方向にもスキャンを実行できる構成である。ここで、正方向とは被検体から離れていく方向であり、逆方向とは正方向と反対の方向である。これは、被検体の正方向に医療機器などが配置されており、架台装置の正方向への移動を制限してスキャンを行う必要がある場合である。そこで、以下では正方向及び逆方向への安全位置の設定及び架台装置の移動について主に説明する。
操作者は移動ボタン302を使用して架台装置001を逆方向に手動で移動させ、逆方向の安全位置で確定ボタン304を使用して確定を入力することで、被検体近接側安全位置400の入力を行う。スキャン制御部201は、センサ108からの架台装置001の位置情報を基に基準位置306から逆方向の被検体近接側安全位置400までの距離を記憶する。
操作者は移動ボタン302を使用して架台装置001を正方向に手動で移動させ、正方向の被検体離隔側安全位置700で確定ボタン304を使用して確定を入力することで、正方向の被検体離隔側安全位置700の入力を行う。スキャン制御部201は、センサ108からの架台装置001の位置情報を基に基準位置306から正方向の被検体離隔側安全位置700までの距離を記憶する。
操作者は移動ボタン302を使用して、正方向の被検体離隔側安全位置700から架台装置001を逆方向に手動で移動させ、入力装置209から撮影範囲を入力し、スキャン開始位置500とスキャン終了位置800を確定する。
判断/実行部211は、助走開始位置600を求め、被検体近接側安全位置400又は被検体離隔側安全位置700(図6参照)を超えているか否かを判断する。さらに、判断/実行部211は、入力されたスキャン計画を基に、スキャンの実行速度で移動する架台装置001を停止させるのに必要な距離を求めて、スキャン後に架台装置001が停止する位置である停止位置900を求める。そして、求めた停止位置900が被検体近接側安全位置400又は被検体離隔側安全位置700を超えるか否かを判断する。助走開始位置600が被検体近接側安全位置400又は被検体離隔側安全位置700を超えておらず、かつ停止位置900が被検体近接側安全位置400又は被検体離隔側安全位置700を超えていない場合に、判断/実行部211は架台装置001の一方向への移動開始の実行命令を送る。また、被検体近接側安全位置400又は被検体離隔側安全位置700を超えている場合には、判断/実行部211は撮影不可能の警告を操作者に通知する。
スキャン制御部201は、助走開始位置600まで架台装置001を移動させる。その後、スキャン制御部201は、助走開始位置600から他方向に向けて架台装置001を加速しながら移動させる。さらにスキャン制御部201は、スキャンの実行速度まで速度を上げた後、スキャン開始位置500からの断層像の生成に必要なX線の照射を行うよう制御する。センサ108からの架台装置001の位置情報を基に、予め決められているスキャン終了の位置に架台装置001が達したと判断すると、スキャン制御部201は、X線の照射を停止させるとともに、架台装置001の減速を行ない被検体近接側安全位置400又は被検体離隔側安全位置700の手前で架台装置001の移動を停止させる。
本実施形態における取得したデータに基づく画像の生成及び表示などは、第1の実施形態におけるX線CT装置と同様である。
以上で説明したように、本実施形態におけるX線CT装置においては、入力された逆方向の被検体近接側安全位置と正方向の被検体離隔側安全位置の間で架台装置が移動して撮影を行うことになる。これにより、助走距離を確保するため自動的に正方向又は逆方向のいずれの方向に架台装置が移動しても医用機器などに接触することがない。また、撮影終了後、架台装置が停止するまでにも医用機器に接触することなく撮影を完了することができる。したがって、手術中など医用機器に接触するなどの危険がある場合に、より安全にX線CT装置での撮影を行うことが可能となる。
本発明に係るX線CT装置のブロック図 手術中の状態での架台装置及び被検体の位置を説明するための図 初期状態を説明するための図 近接側安全位置状態を説明するための図 スキャン開始位置状態を説明するための図 助走開始位置状態を説明するための図 第1の実施形態に係るX線CT装置における安全位置の確定及びスキャンのフローチャートの図
符号の説明
001 架台装置
002 コンソール
003 寝台装置
101 X線管
102 X線検出器
103 回転フレーム
104 高圧発生装置
105 架台移動装置
106 回転駆動装置
107 データ収集部
108 センサ
109 レール
201 スキャン制御部
202 前処理部
203 投影データ記憶部
204 再構成処理部
205 画像記憶部
206 画像処理部
207 表示制御部
208 表示部
209 入力装置
210 システム制御部
211 判断/実行部
212 記憶部

Claims (7)

  1. 被検体に向けてX線を照射するX線源と、前記X線の出力方向に向けて配置されて前記X線を検出するX線検出器とを含む撮影手段と、前記撮影手段を前記被検体の周囲にて回転させる回転駆動手段と、を有する架台装置と、
    前記架台装置を前記被検体の体軸方向に沿って移動させる移動手段と、を有し、
    ヘリカルピッチを含む撮影条件を基にヘリカルスキャンを行うX線CT装置であって、
    前記ヘリカルスキャンにおける前記体軸方向のスキャン範囲又は画像生成範囲を設定する範囲設定手段と、
    近傍に配置された医療機器の一部が接続された前記被検体に対し前記架台装置が移動可能な範囲を示す安全位置を入力する安全位置入力手段と、
    設定された前記スキャン範囲又は前記画像生成範囲及び前記撮影条件に基づいて、前記ヘリカルスキャン時における前記移動手段による前記架台装置の助走開始位置及び停止位置を求め、求めた該助走開始位置及び該停止位置が前記安全位置を超えている場合に、前記ヘリカルスキャンを行わないように制御し、超えていない場合は、前記ヘリカルスキャンを行わせる移動制御手段と、を備えたことを特徴とするX線CT装置。
  2. 前記移動制御手段は、前記架台装置の前記体軸方向における位置を測定するセンサを有し、前記架台装置が移動可能な範囲を示す安全位置の入力、及び前記ヘリカルスキャンのスキャン範囲又は画像生成範囲としてのスキャン開始位置及びスキャン終了位置の入力、並びに撮影条件を受けて、助走開始位置及び停止位置を算出し、前記助走開始位置及び前記停止位置が前記安全位置を越えていなければ、前記センサからの入力を基に、前記助走開始位置まで前記架台装置を移動させ、前記助走開始位置から助走を開始させ、前記スキャン開始位置からスキャンを行わせ、前記スキャン終了位置でX線の照射を停止して前記架台装置を減速させて前記停止位置で停止させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記移動制御手段は、算出された前記助走開始位置が前記安全位置を超えた場合に、操作者に警告を通知することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のX線CT装置。
  4. 前記安全位置入力手段は、前記架台装置を操作者が手動で所望の位置まで移動させて確定させたときの確定指示を受けて、前記センサにより測定された位置を記憶することにより安全位置の入力を行うことを特徴とする請求項2乃至請求項3のいずれか一つに記載のX線CT装置。
  5. 前記スキャン開始位置の入力は、操作者が手動で前記架台装置を所望の位置まで移動させることで行うことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか一つに記載のX線CT装置。
  6. 前記安全位置が、前記スキャン方向及び前記スキャン方向と逆の方向の2箇所に設定されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載のX線CT装置。
  7. 近傍に配置された医療機器の一部が接続された前記被検体に対し、該被検体の体軸方向に架台装置が操作者により手動で移動させられた所望の安全位置を記憶する段階と、
    架台装置が操作者により手動で前記体軸方向に移動させられた所望のスキャン開始位置及びスキャン終了位置を記憶する段階と、
    前記スキャン開始位置から所定距離離れた助走開始位置をヘリカルピッチを含む撮影条件を基に算出する段階と、
    前記スキャン終了位置から所定距離離れた停止位置をヘリカルピッチを含む撮影条件を基に算出する段階と、
    前記助走開始位置及び前記停止位置と前記安全位置とを比較し、前記助走開始位置及び/又は前記停止位置が前記安全位置を超えていれば警告を発する段階と、
    前記助走開始位置及び前記停止位置が前記安全位置を超えていない場合に、
    前記架台装置の前記体軸方向における位置を把握するセンサからの入力を基に前記助走開始位置まで前記撮影手段が移動する段階と、
    前記助走開始位置から助走を開始させる段階と、
    前記撮影装置を前記被検体の周囲にて回転させる段階と、
    前記撮影装置は前記スキャン開始位置から被検体に向けてX線の照射を開始するとともに、前記回転しながら前記被検体のヘリカルスキャンを行う段階と、
    該スキャンにより前記撮影手段から得られるX線の検出データを収集する段階と、
    該データ収集段階により収集された前記X線の検出データに基づいて画像を再構成する段階と、
    前記スキャン終了位置でX線の照射を停止させ前記架台装置を減速させて前記停止位置で架台装置を停止させる段階と、
    を有することを特徴とするX線CT画像生成方法。
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