JP5165978B2 - 油中水型固形乳化化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は油中水型固形乳化化粧料に関し、より詳しくは、液状油溶性の紫外線吸収剤を配合しても安定性が良好で、塗布時にはフィット感を有する新規な油中水型固形乳化化粧料に関する。
近年、安定性の良好な固形状油中水型乳化化粧料が市場に出されてきている。特に、このタイプは固形状でありながら乳化タイプのトリートメント性が付与されるため、肌への効果は高く、また水が配合されているため、清涼感およびみずみずしさが感じられるなど新規な使用感触を有するものである。
かかる固形状油中水型乳化化粧料としては、例えば、固形ワックス類と親油性界面活性剤と、疎水化処理粉末とを配合することにより、安定性がよく、化粧もちも良好で固形状でありながら清涼感を有する油中水型乳化化粧料が知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、この油中水型乳化化粧料は、塗布時にスジむら、ズルつきがありフィット感がなく、仕上げにくいという欠点があった。またシリコーンオイルとワックスをベースにした固形乳化であるため、仕上がりがさっぱりしすぎるという欠点もある。
また、液状油溶性の紫外線吸収剤を高配合(5質量%以上)した固形乳化化粧料を調製しようとすると、製品の高温での安定性低下を引き起こし製品品質上の問題が出てくるという問題点があった。
特許第2665473号公報
そこで、本発明者らはこの課題の解決に向けて、使用性が良好で、かつ液状油溶性の紫外線吸収剤を配合しても安定性の良好な油中水型固形乳化化粧料について鋭意検討を行った結果、本発明を完成させた。
本発明は、(a)12−ヒドロキシステアリン酸および/または硬化ひまし油と、(b)液状油溶性紫外線吸収剤と、(c)非イオン性界面活性剤と、(d)粉末とを含有し、
前記(a)成分を0.1〜10質量%含み、液状エステル油を含んでいても良く、((b)成分+液状エステル油)/(a)成分の質量比が1.4以上である、ことを特徴とする油中水型固形乳化化粧料である。
本発明によれば、塗布時のフィット感に優れ、スジむらなく塗布でき、しっとりとした感触を付与できるなど使用性が良好で、かつ製品安定性が高く、高いSPF値を有する油中水型固形乳化化粧料とすることができる。
以下に、本発明の最良の実施の形態について説明する。
本発明において、(a)成分である12−ヒドロキシステアリン酸および/または硬化ひまし油は、油中水型固形乳化化粧料全量中に、0.1〜10質量%、好ましくは0.3〜7質量%、より好ましくは0.5〜5質量%配合される。固化剤の中でも12−ヒドロキシステアリン酸や硬化ひまし油を用いることで、液状油溶性紫外線吸収剤を高配合しても安定性を維持することができる。また、12−ヒドロキシステアリン酸類と液状油溶性紫外線吸収剤を組み合わせて用いることで、紫外線防止効果を付与できるだけでなく、スジむらやズルつきをなくすことができる。
(a)成分の配合量が0.1質量%未満では、製剤にフィット感を与えることができず、またスジむらの解消もできない。また10質量%を超えると、のびが重くべたつき、製剤の使用性に悪影響をおよぼす。
本発明において、(b)成分である液状油溶性紫外線吸収剤としては、オクチルメトキシシンナメート、オクトクリレン(2−エチルヘキシル 2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート)、サリチル酸オクチル、サリチル酸ホモメンチル、ジメチコジエチルベンザルマロネート、およびトリメトキシケイ皮酸メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルイソペンチルから選ばれる一種又は二種以上であることが好ましい。液状油溶性紫外線吸収剤のうち、特にオクチルメトキシシンナメート、オクトクリレンが好ましい。
(b)液状油溶性紫外線吸収剤の配合量は、油中水型固形乳化化粧料全量中に、0.3〜15質量%、好ましくは1〜10質量%配合される。
液状油溶性紫外線吸収剤の配合量が0.3質量%未満では、紫外線防止効果が十分に発揮されず、また15質量%を超えると、紫外線吸収剤由来のべたつきが製剤に現れてしまう。
本発明の油中水型固形乳化化粧料には、エステル油を含む油分を含ませることができる。
かかる油分のうち、液状エステル油としては、例えばセチルイソオクタノエート、オキシステアリン酸イソステアリル、イソノナン酸イソノニル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸ブチル、イソステアリン酸ヘキシル、イソステアリン酸2−ヘキシルデシル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸−2−エチルヘキシル、イソパルミチン酸オクチル、2−エチルヘキサン酸イソステアリル、2−エチルヘキサン酸セトステアリル、オクタン酸イソセチル、オクタン酸オクチルドデシル、オレイン酸イソデシル、オレイン酸エチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸デシル、カプリン酸セチル、カプリン酸モノグリセリル、コハク酸ジ−2−エチルヘキシル、サリチル酸オクチル、サリチル酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸オクチルドデシル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸エチル、ステアリン酸オクチル、ダイマー酸ジイソプロピル、テトライソステアリン酸ペンタエリスリット、2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリオクタン酸トリメチロールプロパン、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン、パルミチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、パルミチン酸−2−ヘキシルデシル、ヒドロキシステアリン酸イソステアリル、ヒドロキシステアリン酸イソセチル、ヒドロキシステアリン酸−2−エチルヘキシル、ヒドロキシステアリン酸オクチルドデシル、ビバリン酸イソステアリル、ビバリン酸イソデシル、ビバリン酸−2−オクチルドデシル、ヒマシ油脂肪酸メチル、プロピオン酸アラキル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸デシル、ミリスチン酸ブチル、ミンク油脂肪酸エチル、ラウリン酸イソステアリル、ラウリン酸ヘキシル等が挙げられる。
またエステル油以外の油分としては、例えば、液体油脂として、アボガド油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、ミンク油、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン等;炭化水素として、流動パラフィン、スクワラン、パラフィン、セレシン、スクワレン等;高級脂肪酸として、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸等;高級アルコールとして、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコール、モノステアリルグリセロールエーテル、モノパルミチルグリセロールエーテル、コレステロール、フィトステロール、イソステアリルアルコール等;エステル油として、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸デシル、ジオクタン酸エチレングリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、トリオクタン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラオクタン酸ペンタエリスリトール、トリオクタン酸グリセリン、トリイソステアリン酸グリセリン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル等;シリコーンとして、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム等が挙げられる。
また、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油ワックス、オゾケライト、セレシン等の鉱物系ワックス、カルナバロウ、キャンデリラロウ等の天然ワックスなどのワックスを含ませることもできる。
これらの油分は、本発明の油中水型固形乳化化粧料において1種あるいは2種以上を任意に選択して用いることができる。
全油分の配合量としては20〜85質量%が適当である。20質量%未満では安定に乳化できない。85質量%を超えると水の配合量が少なくなり、十分な清涼感が得られない。
また、{(b)液状油溶性紫外線吸収剤と液状エステル油の合計配合量}/{(a)12−ヒドロキシステアリン酸および/または硬化ひまし油の合計配合量}の質量比が1.4以上であり、好ましくは1.6〜4である。上記の質量比が1.4未満では、12−ヒドロキシステアリン酸や硬化ひまし油が油相に溶解しきれず析出したり、ひどい場合は化粧料が固化しない恐れがある。
本発明で用いられる(c)非イオン性界面活性剤は、親油性非イオン系界面活性剤、親水性非イオン系界面活性剤のいずれも用いることができる。
親油性非イオン系界面活性剤としては、例えば、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンセスキオレエート等のソルビタン脂肪酸エステル、モノステアリン酸グリセリン等のグリセリンポリグリセリン脂肪酸類、モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン変性シリコーン、アルキル・ポリオキシアルキレン両変性シリコーン等が挙げられる。
親水性非イオン系界面活性剤としては、例えば、POEソルビタンモノステアレート等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類、POEソルビットモノオレエート等のPOEソルビット脂肪酸エステル、POEグリセリンモノイソステアレート等のPOEグリセリン脂肪酸エステル類、POEステアリルエーテル、POEコレスタノールエーテル等のPOEアルキルエーテル、POEノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル、プルロニック等のプルアロニック型類、POE・ポリオキシプロピレン(以下、POPと略する)セチルエーテル等のPOE・POPアルキルエーテル、テトロニック等のテトラPOE・テトラPOPエチレンジアミン縮合体、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等のPOEヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体、POEミツロウ・ラノリン誘導体、アルカノールアミド、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、POEアルキルアミン、POE脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル、POEノニルフェニルホルムアルデヒド縮合物、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド、トリオレイルリン酸等が挙げられるが、上記の界面活性剤に限定されるものではない。
また、本発明の固形油中水型乳化化粧料において、これらの界面活性剤の一種または二種以上を組み合わせて適宜に配合することができる。
上記した非イオン性界面活性剤のうち特に、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンが、乳化安定性が良好である点から好適に用いられる。
非イオン性界面活性剤の配合量は、0.5〜10質量%が適当であり、特に1〜6質量%が好ましい。0.5質量%未満では安定に乳化できない。10質量%を超えると活性剤特有のべたつきを感じ、化粧料としては適さない。
本発明で用いられる(d)粉末としては、通常化粧料で用いられるものであれば特に限定されず、無機顔料、有機顔料、金属顔料等任意の顔料の粉末を配合することができ、無機顔料としては、例えばタルク、カオリン、炭酸カルシウム、亜鉛華、二酸化チタン、赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、群青、チタンコーティッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、ベンガラ、燒結顔料、グンジョウピンク、水酸化クロム、雲母チタン、酸化クロム、酸化アルミニウムコバルト、紺青、カーボンブラック、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、ベントナイト、マイカ、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸マグネシウム、重質炭酸マグネシウム、カラミン等があげられる。ここで、顔料の粉末は疎水化処理を施されたものが特に好ましい。疎水化処理の方法としては、高粘度シリコーンによって表面を処理したもの、アルキルハイドロジェンポリシロキサンを反応させたシリコーン樹脂で表面をコーティングしたもの、さらにこれをアルケン処理したもの、カチオン活性剤、アニオン活性剤、ノニオン活性剤の一種または二種以上で処理されたもの、ワックスで表面を被覆したもの等が例示できるが、表面が疎水性になっていればよく、特に限定されるものではない。粉末の配合量は全化粧料中の3〜40質量%が適当であり、特に10〜30質量%が好ましい。
また、本発明の油中水型固形乳化化粧料には本発明の効果を損なわない範囲で通常化粧料に用いられる成分を配合することができる。例えば水相成分として多価アルコール、ムコ多糖類(ヒアルロン酸ナトリウム等)、有機酸および有機塩類(アミノ酸、アミノ酸塩、オキシ酸塩)等の保湿剤、エタノール等のアルコール類、ビタミンE、ビタミンEアセテート等の薬剤、収斂剤、酸化防止剤、防腐剤、香料、第2リン酸ナトリウム等のpH調整剤、粘土鉱物、増粘剤等は、本発明の油中水型固形乳化化粧料に配合可能である。
本発明について以下に実施例を挙げてさらに詳述するが、本発明はこれによりなんら限定されるものではない。配合量は特記しない限り質量%で示す。
実施例1、比較例1(固形乳化ファンデーション)
次の表1に示す処方で、後述する方法により固形乳化ファンデーションを調製し、SPF値、製品の外観の良し悪し、およびフィット感を次の方法で測定した。また使用感も評価した。その結果を併せて表1に示す。
(SPF値の測定方法)
SPFの測定は特開2003−327521号公報に記載の方法に従い行った。化粧料を透明テープ上に2mg/cmの塗付量で塗付し評価試料とした。この評価試料を紫外線領域において太陽光とほぼ同一のスペクトルを有する光源と分光光度計との間に挿入し、評価試料の有無によるスペクトルを比較し、SPF値(太陽光シミュレーション値)を算出した。
(外観の評価基準)
○:表面の変化なし。
△:少し色じまが見られる。
×:大きな色じまが見られる。
(フィット感の評価基準)
女性パネル20名に化粧料を使用してもらい、以下の基準で化粧料を評価した。
○:20名中14名以上が肌への止まりが適度で、ずるずるしないと感じる。
△:肌への止まりが適度で、ずるずるしないと感じる人が20名中8〜13名。
×:肌への止まりが適度で、ずるずるしないと感じる人が20名中7名以下。
Figure 0005165978
※1:KF6017(信越化学工業社製)
(製法)
1〜6および12を80℃に加熱後、7を加え分散する。次にあらかじめ80℃に加熱した8〜11の混合物を添加し乳化分散する。その後流動性のある状態で中皿に充填し室温まで冷却して目的の固形乳化ファンデーションを得た。
シリコーン処理粉末7は、特開昭63-113081号公報、特開昭63-113082号公報に記載の方法に従い、タルク3.65部、酸化チタン5部、酸化鉄赤0.25部、酸化鉄黄1部、酸化鉄黒0.1部を混合した後、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロシロキサンを反応させた後テトラデセンを付加反応させて得たものである。
実施例2、比較例2(固形乳化ファンデーション)
次の表2に示す処方で、後述する方法により固形乳化ファンデーションを調製し、製品の外観の良し悪し、フィット感、および使用感を評価した。その結果を併せて表2に示す。
Figure 0005165978
(製法)
1〜7および13を80℃に加熱後、8を加え分散する。次にあらかじめ80℃に加熱した9〜12の混合物を添加し乳化分散する。その後流動性のある状態で中皿に充填し室温まで冷却して目的の固形乳化ファンデーションを得た。
シリコーン処理粉末8は、特開昭63-113081号公報、特開昭63-113082号公報に記載の方法に従い、タルク3.65部、酸化チタン5部、酸化鉄赤0.25部、酸化鉄黄1部、酸化鉄黒0.1部を混合した後、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロシロキサンを反応させた後テトラデセンを付加反応させて得たものである。
実施例3、比較例3(固形乳化ファンデーション)
次の表3に示す処方で、後述する方法により固形乳化ファンデーションを調製し、フィット感、製品の外観の良し悪し、および使用感を評価した。その結果を併せて表3に示す。
Figure 0005165978
(製法)
1〜7および13を80℃に加熱後、8を加え分散する。次にあらかじめ80℃に加熱した9〜12の混合物を添加し乳化分散する。その後流動性のある状態で中皿に充填し室温まで冷却して目的の固形乳化ファンデーションを得た。
シリコーン処理粉末8は、特開昭63-113081号公報、特開昭63-113082号公報に記載の方法に従い、タルク3.65部、酸化チタン5部、酸化鉄赤0.25部、酸化鉄黄1部、酸化鉄黒0.1部を混合した後、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロシロキサンを反応させた後テトラデセンを付加反応させて得たものである。
実施例4、比較例4(固形乳化ファンデーション)
次の表4に示す処方で、後述する方法により固形乳化ファンデーションを調製し、使用感、製品の外観の良し悪し、およびフィット感を評価した。その結果を併せて表4に示す。
Figure 0005165978
(製法)
1〜6および12を80℃に加熱後、7を加え分散する。次にあらかじめ80℃に加熱した8〜11の混合物を添加し乳化分散する。その後流動性のある状態で中皿に充填し室温まで冷却して目的の固形乳化ファンデーションを得た。
シリコーン処理粉末7は、特開昭63-113081号公報、特開昭63-113082号公報に記載の方法に従い、タルク3.65部、酸化チタン5部、酸化鉄赤0.25部、酸化鉄黄1部、酸化鉄黒0.1部を混合した後、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロシロキサンを反応させた後テトラデセンを付加反応させて得たものである。
実施例5、比較例5(固形乳化ファンデーション)
次の表5に示す処方で、後述する方法により固形乳化ファンデーションを調製し、固化の状態、使用感、およびフィット感を評価した。その結果を併せて表5に示す。
Figure 0005165978
(製法)
1〜6および12を80℃に加熱後、7を加え分散する。次にあらかじめ80℃に加熱した8〜11の混合物を添加し乳化分散する。その後流動性のある状態で中皿に充填し室温まで冷却して目的の固形乳化ファンデーションを得た。
シリコーン処理粉末7は、特開昭63-113081号公報、特開昭63-113082号公報に記載の方法に従い、タルク3.65部、酸化チタン5部、酸化鉄赤0.25部、酸化鉄黄1部、酸化鉄黒0.1部を混合した後、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロシロキサンを反応させた後テトラデセンを付加反応させて得たものである。
実施例6(乳化口紅)
次の表6に示す処方で、後述する方法により乳化口紅を調製した。得られた口紅は、紫外線防止効果が高く、フィット感があり、製品安定性も優れていた。
Figure 0005165978
(製法)
10〜12を5の一部に加えローラーで混練する(顔料部)。また13を5の一部に溶解させる(染料部)。1〜9および18〜19を80℃で加熱溶解させた中に先の顔料部と染料部を加え、80℃で均一に分散する。次にあらかじめ80℃に加熱した14〜17の混合物を添加し乳化分散する。その後流動性のある状態で容器に充填し室温まで冷却して目的の乳化口紅を得た。
実施例7(乳化頬紅)
次の表7に示す処方で、後述する方法により乳化頬紅を調製した。得られた頬紅は、紫外線防止効果が高く、フィット感があり、製品安定性も優れていた。
Figure 0005165978
(製法)
1〜5および10を80℃に加熱後、6を加え分散する。次にあらかじめ80℃に加熱した7〜9の混合物を添加し乳化分散する。その後流動性のある状態で容器に充填し室温まで冷却して目的の乳化頬紅を得た。
シリコーン処理粉末6は、特開昭63-113081号公報、特開昭63-113082号公報に記載の方法に従い、タルク6部、カオリン2部、酸化鉄赤0.3部、酸化チタン1.7部を混合した後、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロシロキサンを反応させた後テトラデセンを付加反応させて得たものである。
実施例8(固形乳化ファンデーション)
次の表8に示す処方で、後述する方法により固形乳化ファンデーションを調製した。得られた固形乳化ファンデーションは、紫外線防止効果が高く、フィット感があり、製品安定性も優れていた。
Figure 0005165978
(製法)
1〜5および11を80℃に加熱後、6を加え分散する。次にあらかじめ80℃に加熱した7〜10の混合物を添加し乳化分散する。その後流動性のある状態で中皿に充填し室温まで冷却して目的の固形乳化ファンデーションを得た。
シリコーン処理粉末6は、特開昭63-113081号公報、特開昭63-113082号公報に記載の方法に従い、タルク3.65部、酸化チタン5部、酸化鉄赤0.25部、酸化鉄黄1部、酸化鉄黒0.1部を混合した後、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロシロキサンを反応させた後テトラデセンを付加反応させて得たものである。
実施例9(固形乳化ファンデーション)
次の表9に示す処方で、後述する方法により固形乳化ファンデーションを調製した。得られた固形乳化ファンデーションは、しっとりとした感触でフィット感があり、製品安定性も優れていた。
Figure 0005165978
(製法)
1〜7および13を80℃に加熱後、8を加え分散する。次にあらかじめ80℃に加熱した9〜12の混合物を添加し乳化分散する。その後流動性のある状態で中皿に充填し室温まで冷却して目的の固形乳化ファンデーションを得た。
シリコーン処理粉末8は、特開昭63-113081号公報、特開昭63-113082号公報に記載の方法に従い、タルク3.65部、酸化チタン5部、酸化鉄赤0.25部、酸化鉄黄1部、酸化鉄黒0.1部を混合した後、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロシロキサンを反応させた後テトラデセンを付加反応させて得たものである。
実施例10(固形乳化ファンデーション)
次の表10に示す処方で、後述する方法により固形乳化ファンデーションを調製した。得られた固形乳化ファンデーションは、しっとりとした感触でフィット感があり、製品安定性も優れていた。
Figure 0005165978
(製法)
1〜10および16を80℃に加熱後、11を加え分散する。次にあらかじめ80℃に加熱した12〜15の混合物を添加し乳化分散する。その後流動性のある状態で中皿に充填し室温まで冷却して目的の固形乳化ファンデーションを得た。
シリコーン処理粉末11は、特開昭63-113081号公報、特開昭63-113082号公報に記載の方法に従い、タルク3.65部、酸化チタン5部、酸化鉄赤0.25部、酸化鉄黄1部、酸化鉄黒0.1部を混合した後、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロシロキサンを反応させた後テトラデセンを付加反応させて得たものである。
実施例11(固形乳化ファンデーション)
次の表11に示す処方で、後述する方法により固形乳化ファンデーションを調製した。得られた固形乳化ファンデーションは、しっとりとした感触でフィット感があり、製品安定性も優れていた。
Figure 0005165978
(製法)
1〜8および14を80℃に加熱後、9を加え分散する。次にあらかじめ80℃に加熱した10〜13の混合物を添加し乳化分散する。その後流動性のある状態で中皿に充填し室温まで冷却して目的の固形乳化ファンデーションを得た。
シリコーン処理粉末9は、特開昭63-113081号公報、特開昭63-113082号公報に記載の方法に従い、タルク3.65部、酸化チタン5部、酸化鉄赤0.25部、酸化鉄黄1部、酸化鉄黒0.1部を混合した後、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロシロキサンを反応させた後テトラデセンを付加反応させて得たものである。
実施例4、比較例6(固形乳化ファンデーション)
次の表12に示す処方で、常法により固形乳化ファンデーションを調製し、状態、および使用感を評価した。その結果を併せて表12に示す。
Figure 0005165978
※2:レオパールKL(千葉製粉社製)

Claims (2)

  1. (a)12−ヒドロキシステアリン酸および/または硬化ひまし油と、
    (b)液状油溶性紫外線吸収剤と、
    (c)非イオン性界面活性剤と、
    (d)粉末とを含有し、
    前記(a)成分を0.1〜10質量%含み、前記(b)成分を3〜15質量%含み、前記(c)成分を0.5〜10質量%含み、
    前記(b)成分を含む全油分の配合量が20〜85質量%であり、
    前記(c)成分がポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンであり、
    液状エステル油を含んでいても良く、((b)成分+液状エステル油)/(a)成分の質量比が1.4以上である、
    ことを特徴とする油中水型固形乳化化粧料。
  2. (b)液状油溶性紫外線吸収剤が、オクチルメトキシシンナメート、オクトクリレン、サリチル酸オクチル、サリチル酸ホモメンチル、ジメチコジエチルベンザルマロネート、およびトリメトキシケイ皮酸メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルイソペンチルから選ばれる一種又は二種以上であることを特徴とする請求項1に記載の油中水型固形乳化化粧料。
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