JP2020094046A - エアゾール化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】均一に噴霧することが可能であり、化粧膜の色むらがなく、べたつきや油感のないみずみずしい使用感とを兼ね備えたエアゾール化粧料を提供すること。【解決手段】次の成分(A)〜(E);(A)N−アシルグルタミン酸またはその塩により表面被覆処理された金属酸化物粉体 0.1〜10質量%、(B)HLB値が3〜7の非イオン性界面活性剤 0.01〜5質量%、(C)IOB値が1.5〜3.5の多価アルコール、(D)エタノール、(E)水、を含有する油中水型乳化組成物である原液と、噴射剤として液化ガスとを含有するエアゾール化粧料であって、前記原液中における成分(C)〜成分(E)の合計含有質量が20〜70質量%であるエアゾール化粧料。【選択図】なし

Description

本発明は、特定化合物によって表面被覆処理された金属酸化物粉体を含有する油中水型乳化組成物である原液と、噴射剤として液化ガスとを含有するエアゾール化粧料に関し、更に詳細には、長期間静置されても粉体の凝集が生じにくく、粉体の再分散性に優れるとともに、化粧膜の色むらが生じにくく、べたつきのないみずみずしい使用感にも優れたエアゾール化粧料に関する。
エアゾール化粧料は、肌や髪の広範囲に塗布しやすく、特にスプレーである場合は、手指を化粧料で濡らすことなく、また手の届きにくい部分にも均一に塗布することが可能であるため、非常に使用性のよいものである。そのため、日焼け止め化粧料やメイク化粧料としても応用されているが、噴射剤である液化ガスや圧縮ガスと共存する、加圧された特殊環境であるため、化粧料中に金属酸化物等の粉体を含有する場合には、エアゾール容器内で凝集やケーキングを起こし易く、その結果、目詰まりが起こり噴射性が悪くなったり、不均一に噴霧されるという問題があり、これらを解決する検討がなされてきた(例えば特許文献1、2参照)。
一方で近年、消費者の肌審美性の意識の高まりから、メイク化粧料に留まらずスキンケア化粧料においても軽微な肌色補正効果のニーズが高まっており、本来の保湿効果と、みずみずしい使用感や伸び広がりの良さを備えつつ、肌色を補正するための着色も可能な化粧料の開発が望まれている。メイクや肌色補正を目的として、酸化チタンや酸化鉄をはじめとする顔料粉体を配合する場合、これら粉体の分散状態が悪いと、化粧膜の不均一性にもつながるため、粉体の分散性向上の目的で、各種表面被覆処理等の検討がなされている。(例えば特許文献3参照)
特開2010−120871号公報 特開2015−147752号公報 特開2007−308490号公報
本発明の課題は、肌への着色による肌色補正効果を有するスキンケア化粧料を、簡便性の良いエアゾールの形態で提供することであり、すなわち、均一に噴霧することが可能であり、化粧膜の色むらのなさと、べたつきや油感のないみずみずしい使用感とを兼ね備えたエアゾール化粧料を提供することである。
かかる実情において本発明者は、鋭意検討した結果、N−アシルグルタミン酸またはその塩によって表面被覆処理された金属酸化物粉体と、特定の界面活性剤とを組み合わせ、さらに特定の水性成分を含有する油中水型乳化組成物と、液化ガスとを組み合わせてエアゾールとすることにより、長期間静置されても粉体の凝集が生じにくく、粉体の再分散性に優れるとともに、化粧膜の色むらが生じにくく、べたつきのない使用感にも優れたエアゾール化粧料を完成した。
すなわち本発明は、次の成分(A)〜(E);
(A)N−アシルグルタミン酸またはその塩により表面被覆処理された金属酸化物粉体 0.1〜20質量%
(B)HLB値が3〜7の非イオン性界面活性剤 0.01〜5.0質量%
(C)IOB値が1.5〜3.5の多価アルコール
(D)エタノール
(E)水
を含有する油中水型乳化組成物である原液と、噴射剤として液化ガスとを含有するエアゾール化粧料であって、前記原液中における成分(C)〜(E)の合計含有質量が20〜70質量%であるエアゾール化粧料であり、
さらに、前記原液中における成分(C)の成分(D)に対する含有質量比(C)/(D)が0.5〜1.5であり、成分(D)の成分(E)に対する含有質量比(D)/(E)が0.2〜0.5であるエアゾール化粧料を提供するものである。
本発明のエアゾール化粧料は、長期間静置されても粉体の凝集が生じにくく、粉体の(再)分散性に優れたものであり、肌に均一に噴霧することが可能であるため、化粧膜の色むらがなく、更には、べたつきのない使用感にも優れたものある。そのため、着色による肌色補正効果を有するスキンケア化粧料や日焼け止め化粧料として、有用なものであり、携帯性や使用方法の簡便性にも優れるという利点がある。
以下、本発明の構成について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本発明のエアゾール化粧料は、前記成分(A)〜成分(E)を含有する油中水型乳化組成物である原液と、噴射剤である液化ガスとを、耐圧バルブを有する容器に充填したものである。エアゾールとしては、使用目的に応じてスプレー(霧状)、フォーム(泡状)等の形態に調整が可能であり、噴霧してそのまま、あるいは手で伸ばして使用する。本発明においては、肌や髪に均一に噴霧できるという観点から、スプレーの形態が好ましい。そのため、エアゾール中の油中水型乳化物と液化ガスとの充填割合は、油中水型乳化組成物10〜50質量%(以下単に「%」と略す)、液化ガス50〜90%が好ましく、さらに油中水型乳化組成物20〜40%、液化ガス60〜80%が好ましい。この範囲であれば、長期間静置されても安定性に優れ、均一に噴霧することが可能である。
(原液:油中水型乳化組成物)
本発明に用いられる成分(A)は、N−アシルグルタミン酸またはその塩により表面被覆処理された金属酸化物粉体である。
成分(A)の表面被覆処理剤におけるN−アシルグルタミン酸とは、グルタミン酸のアミノ基の水素をアシル基で置換したものを指し、その塩とは、Al、Mg及びNa塩を指すものである。本発明において、アシル基としては、炭素数8〜30の脂肪酸残基が好ましく、例えば2−エチルヘキサン酸残基、カプリン酸残基、ラウリン酸残基、ミリスチン酸残基、パルミチン酸残基、ステアリン酸残基、ベヘン酸残基、イソパルミチン酸残基、イソステアリン酸残基、オレイン酸残基、リノール酸残基、リノレイン酸残基等が挙げられる。該表面被覆処理剤の具体例としては、例えば、N−ラウロイルグルタミン酸、N−ヘキサノイルグルタミン酸、N−オレイルイルグルタミン酸、N−ミリストノイルグルタミン酸、N−パルミトイルグルタミン酸、N−ステアロイルグルタミン酸及びそれらのNa塩等が挙げられる。特に、N−ステアロイルグルタミン酸2Na塩が好ましい。
成分(A)の表面被覆処理に用いられる金属酸化物粉体は、化粧料一般に使用される金属酸化物粉体であれば球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、具体的には、酸化チタン、チタン・酸化チタン焼結物、酸化亜鉛、ベンガラ、黄色酸化鉄、黒色酸化鉄、群青、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素等が挙げられ、さらにこれらを含有する複合粉体を用いても良く、例えば、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄被覆酸化亜鉛、酸化鉄被覆酸化チタン、酸化鉄被覆雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素の複合粉体等が挙げられ、その一種又は二種以上を用いることができる。また必要に応じて、成分(A)以外の表面被覆処理剤として、シリコーン系化合物、フッ素系化合物、金属石鹸、コラーゲン、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス、ロウ、界面活性剤等を用いて、公知の方法により表面処理を施したものを用いても良い。これらの中でも、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、硫酸バリウム、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆球状粉体が、仕上がりのカバー力や紫外線防御の点において好ましい。
本発明に用いられる成分(A)において、これらの粉体に上記の表面被覆処理剤であるN−アシルグルタミン酸またはその塩を表面被覆する方法としては、特に限定されないが、例えば、表面被覆処理剤と粉体とを直接混合し(加熱して)被覆する乾式被覆方法、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ヘキサン等の溶媒に表面被覆処理剤を溶解又は分散し、この溶液又は分散液に粉体を添加し、混合後、前記溶媒を乾燥等により除去、加熱、粉砕する湿式被覆方法、メカノケミカル方法等が挙げられる。
このようにして得られる成分(A)は、粉体表面が表面被覆処理剤であるN−アシルグルタミン酸またはその塩により被覆されたものであり、その被覆量は、特に制限されないが、粉体と表面処理剤との質量比が、99.99:0.01〜70:30が好ましく、99.9:0.1〜90:10が特に好ましい。この範囲であれば、粉体が良好な分散性を有すると共に、肌への密着性に優れた表面被覆処理粉体が得られる。
本発明の油中水型乳化組成物における成分(A)の含有量は0.1〜15質量%であり、1〜10%がより好ましい。含有量が0.1%より少ないと、十分な肌色補正効果が得られず、15%を超える場合は、手や小道具で伸ばす際に伸びが重くなり感触上、劣るものとなる。
本発明に用いられる成分(B)HLB値が3〜7の非イオン性界面活性剤は、HLB値が3〜7であり、化粧料一般に用いられる非イオン性界面活性剤であれば何れのものも使用できる。非イオン界面活性剤のHLB値が3未満であると、十分な粉体分散効果が得られず、非イオン界面活性剤のHLB値が7を超えると、粉体分散が不十分なだけでなく、手で伸ばす際に伸びが重くなり感触上、劣るものとなる。
ここで、本発明におけるHLB(Hydphile−Lipophile Balance)とは、親水性−親油性のバランスを示す指標であり、下記(式1)で計算され得るものである。
HLB=(Σ無機性値/Σ有機性)×10 (式1)
また、Σ無機性値/Σ有機性は、IOB(Inorganic−Organicbalance)と呼ばれ、各種原子及び官能基毎に設定された「無機性値」、「有機性値」に基づいて、界面活性剤等の有機化合物を構成する原子及び官能基の「無機性値」、「有機性値」を積算することにより算出することができる(甲田善生著、「有機概念図−基礎と応用−」、11〜17頁、三共出版、1984年発行参照)。
成分(B)は、具体的には、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシアルキレンアルキル共変性オルガノポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン等が挙げられる。これらの界面活性剤は必要に応じて一種または二種以上を用いることができる。なかでも粉体の分散安定性の観点から、ポリヒドロキシステアリン酸、ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、セスキイソステアリン酸ソルビタンが好ましい。
本発明の油中水型乳化組成物における成分(B)の含有量は0.01〜5.0質量%であり、0.1〜3.0%がより好ましい。含有量が0.01%より少ないと、塗布時の色むらや長期間保管時のケーキングを生じてしまい、5.0%を超える場合はべたつきなどを生じてしまう。
本発明に用いられる成分(C)IOB値が1.5〜3.5の多価アルコールは、IOB値1.5〜3.5であり、化粧料一般に用いられる多価アルコールであれば何れのものも用いることができる。なかでも1,3−ブチレングリコール(IOB値2.5)、ジプロピレングリコール(1.8)、プロピレングリコール(3.3)が好ましい。また、IOB値については、前述のとおりである。
本発明の油中水型乳化組成物における成分(C)の含有量は、特に限定されないが、0.5〜15%が好ましい。成分(C)の含有量がこの範囲であると、粉体の再分散性がより好ましくなる。
本発明に用いられる成分(D)エタノールは、化粧料一般に用いられるエタノールであれば、いずれでもよい。本発明の油中水型乳化組成物における成分(D)の含有量は、特に限定されないが、5〜30%が好ましい。成分(D)の含有量がこの範囲であると、粉体の再分散性がより好ましくなるとともに、伸び広がり性やみずみずしさの点でより好ましくなる。
本発明に用いられる成分(E)水は、化粧料一般に用いられるものであれば、いずれでもよく、脱イオン水、蒸留水、精製水、温泉水や、ローズ水、ラベンダー水等の植物由来の水蒸気蒸留水等が挙げられる。本発明の油中水型乳化組成物における成分(E)の含有量は、特に限定されないが、10〜50%成分が好ましい。成分(E)の含有量がこの範囲であると、粉体の再分散性に優れ、さらにべたつきのなさがより好ましくなる。
また本発明の油性組成物において、成分(C)〜成分(E)の合計含有量は、20〜70%であり、30〜60%がより好ましい。含有量が20%より少ないと、粉体のケーキングを生じやすく、70%を超える場合は、伸び広がりの面で好ましくない。
本発明の油中水型乳化組成物において、成分(C)の成分(D)に対する含有質量比(C)/(D)が0.5〜1.5であると、長期間静置されても粉体のケーキングが生じにくく、粉体の再分散性に優れ、べたつきのない使用感にも優れた化粧料用組成物が得られるため好ましい。更に、0.65〜1.5であることが好ましい。
本発明の油中水型乳化組成物において、成分(D)の成分(E)に対する含有質量比(D)/(E)が0.2〜0.5であると、長期間静置されても粉体のケーキングが生じにくく、粉体の再分散性に優れ、べたつきのない使用感にも優れた化粧料用組成物が得られるため好ましい。更に、0.25〜0.5であることが好ましい。
また本発明の油中水型乳化組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、通常の化粧料に配合される成分として、油性成分、成分(B)以外の界面活性剤、成分(A)以外の粉体、水溶性高分子、保湿剤、酸化防止剤、褪色防止剤、防腐剤、薬効成分、安定化剤、色素、香料等を、各種の効果の付与のために適宜、配合することができる。
油性成分は、本発明の油中水型乳化組成物において、外相を形成する溶媒となるものであり、化粧料一般に使用されるものであれば特に限定されず、動物油、植物油、合成油等の起源の固形油、半固形油、液状油、揮発性油の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類、油性ゲル化剤類、油溶性樹脂等が挙げられる。
具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、エチレンプロピレンコポリマー、モンタンワックス、フィッシャトロプスワックス、軽質流動イソパラフィン、イソドデカン等の炭化水素類、モクロウ、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ等のロウ類、ホホバ油、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、イソノナン酸トリデシル、イソノナン酸イソトリデシル、安息香酸アルキル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチルヘキシル、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、オクタン酸デキストリン、ラウリン酸デキストリン、パルミチン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、ベヘニン酸デキストリン、ヤシ油脂肪酸デキストリン、(パルミチン酸/オクタン酸)デキストリン、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤類、水添ロジン酸ペンタエリスリチル、特定のアクリル酸アルキルメチルポリシロキサンエステル等の油溶性樹脂、等が挙げられる。これらの油性成分は必要に応じて一種または二種以上を用いることができ、なかでも安定性の観点から、安息香酸アルキル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチルヘキシルが好ましい。
保湿剤としては、例えばタンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等、酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、アスコルビン酸等、美容成分としては、例えばビタミン類、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、1,2−ペンタンジオール等が挙げられる。
本発明の油中水型乳化組成物の製造方法は、特に限定されるものではなく常法により調製されるが、例えば、ミキサーを用いて、粉体を混合溶解された油性成分に分散させた後、水系成分を添加し、最終的に均一に混合する等の方法が挙げられる。
(噴射剤)
本発明に用いられる液化ガスとしては、炭素数2〜5の炭化水素及びジメチルエーテルから選ばれる1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。炭素数2〜5の炭化水素としては、例えば、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン等が挙げられる。それらの中でも、使用性、安定性の観点から、液化石油ガスやジメチルエーテルが好ましい。
本発明のエアゾール化粧料の充填方法としては、特に限定されないが、常法により調製した前記化粧料用組成物を耐圧容器に充填し、容器にエアゾールバルブを固着した後、該バルブを通じて噴射剤を注入する。更に、前記エアゾールバルブに目的に応じた噴射部材を取り付けることによりエアゾール化粧料となる。
なお、本発明のエアゾール化粧料は、美容液、乳液、日焼け止め料、下地、ファンデーション、整髪料、制汗剤、化粧油、フレグランス、芳香剤、消臭剤等として用いることができる。
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
実施例1〜7及び比較例1〜5:
表1に示す組成及び下記製造方法にてエアゾール化粧料を調製した。得られたエアゾール化粧料に対して下記の方法により評価し、結果を併せて表1に示した。
(製造方法)
A:成分(1)〜(4)を均一に混合溶解する。
B:成分(5)〜(12)を均一に混合し粉体分散する。
C:BにAを加え、均一に混合分散する。
D:Cに成分(13)〜(16)を加え、均一に混合分散する。
E:Dを噴霧用のエアゾール容器に充填後、噴射剤を充填し、エアゾール化粧料を得た。
(評価方法1:粉体分散性)
実施例1〜7及び比較例1〜5の原液を、透明ガラス耐圧エアゾール容器に充填し、室温にて30回振盪し均一に分散させた。静置後、粉体の沈降によって上層に透明層ができるまでの時間を測定し、粉体分散性を評価した。
[判定基準]
(透明層が生じるまでの時間経過):(判定)
30秒以上 : ○
10秒以上 30秒未満 : △
10秒以内に沈降 : ×
(評価方法2:再分散性)
実施例1〜7及び比較例1〜5の原液を、透明ガラス耐圧エアゾール容器に充填し、40℃にて1か月保管後、室温にて30回振盪し均一に分散させ、粉体の分散状態を観察し、粉体分散性を評価した。
[判定基準]
(評価):(判定)
均一に分散する : ○
凝集物がある : △
ケーキングしている : ×
(評価方法3:色むらのなさ)
化粧品評価専門パネル10名に実施例1〜7及び比較例1〜5のエアゾール化粧料を使用してもらい、化粧膜の「色むらのなさ」について各自が下記の評価基準に従って3段階評価した。サンプルごとに評点を付した後、平均点を算出し下記判定基準に従って判定した。
[評価基準]
(評点):(結果)
3点 : 良好
2点 : 普通
1点 : 不良
[判定基準]
(判定):(評点の平均点)
○ :2.5点以上
△ :1.5点以上2.5点未満
× :1.5点未満
(評価方法4:べたつきのなさ)
化粧品評価専門パネル10名に実施例1〜7及び比較例1〜5のエアゾール化粧料を使用してもらい、「べたつきのなさ」について各自が下記の評価基準に従って3段階評価した。サンプルごとに評点を付した後、平均点を算出し下記判定基準に従って判定した。
[評価基準]
(評点):(結果)
3点 : 良好
2点 : 普通
1点 : 不良
[判定基準]
(判定):(評点の平均点)
○ :2.5点以上
△ :1.5点以上2.5点未満
× :1.5点未満
表1の結果から明らかなように、実施例1〜8のエアゾール化粧料は、いずれも粉体分散性に優れるため均一に噴霧することができ、長期間静置されてもケーキングや凝集を生じにくく均一な再分散が可能であり、塗布された化粧膜の色むらのなさや、べたつきのない使用感にも優れたものであった。比較例1、2はそれぞれジメチコン被覆酸化チタン、トリエトキシカプリリルシラン被覆酸化チタンを使用しているため、粉体の分散性に劣り、また経時経過後の凝集が生じてしまうものとなった。さらに比較例3では、PEG−9ジメチコンを分散・乳化剤として用いており、粉体の分散性、経時での凝集発生という点で実施例品と比較して劣るものとなった。さらに比較例4では、成分(C)の代わりにグリセリンを配合しているが、粉体分散性と塗布した際にべたつきを感じる点で劣るものとなった。また、比較例5では、エタノールを配合していないが、粉体分散性が悪く、伸び広がりやべたつきの感触面でも劣るものとなった。
<実施例8:エアゾール型日焼け止め化粧料>
(成分) (%)
1.ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン 3
2.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 10
3.ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシメチルジメチコン 1.5
4.エチルヘキサン酸セチル 15
5.トリエチルヘキサノイン 15
6.ステアロイルグルタミン酸2Na被覆(3%)酸化チタン 2
7.ポリヒドロキシステアリン酸 0.5
8.トリエチルヘキサノイン 3
9.エタノール 10
10.1,3−ブチレングリコール 10
11.精製水 30
(製造方法)
A:成分(1)〜(5)を均一に混合溶解する。
B:成分(6)〜(8)を均一に粉体分散する。
C:AにBを加え、均一に混合分散する。
D:Cに成分(9)〜(11)を加え、均一に混合分散する。
E:Dを噴霧用のエアゾール型スプレー容器に充填後、噴射剤として液化石油ガスを、原液:ガス比が30:70となるよう充填し、エアゾール化粧料を得た。
実施例8のエアゾール型日焼け止め化粧料は、長期間静置されても粉体のケーキングが生じにくく、粉体の再分散性に優れたものであり、さらにべたつきのない使用感にも優れたものであった。
<実施例9:エアゾール型下地化粧料>
(成分) (%)
1.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 1
2.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 5
3.ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシメチルジメチコン 1.5
4.ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシメチルジメチコン 1
5.コハク酸ジエチルヘキシル 20
6.シクロメチコン 10
7.ステアロイルグルタミン酸2Na被覆(3%)酸化チタン 2
8.ベンガラ 1.5
9.黄酸化鉄 1.5
10.黒酸化鉄 0.5
11.ポリヒドロキシステアリン酸 1
12.トリエチルヘキサノイン 5
13.アルコール 10
14.1,3−ブチレングリコール 10
15.精製水 30
(製造方法)
A:成分(1)〜(6)を均一に混合溶解する
B:成分(7)〜(12)を均一に粉体分散する
C:成分(13)〜(15)を均一に混合する。
D:BにCを加え、均一に混合分散する。
E:Dを噴霧用のエアゾール型スプレー容器に充填後、噴射剤として液化石油ガスを、原液:ガス比が40:60となるよう充填し、エアゾール化粧料を得た。
実施例9のエアゾール型下地化粧料は、粉体分散性に優れ、色ムラを生じにくく、長期安定性にも優れ、さらにべたつきのない使用感にも優れたものであった。
<実施例10:エアゾール型ファンデーション>
(成分) (%)
1.疎水化処理微粒子酸化チタン(平均粒子径35nm) 10.0
2.ステアロイルグルタミン酸2Na被覆シリカ被覆微粒子酸化亜鉛
(平均粒子径25nm) 3.0
3.疎水化処理酸化鉄・シリカ被覆酸化チタン
(平均粒子径0.27μm、酸化鉄1.0%、シリカ3.5%被覆) 5.0
4.疎水化処理ベンガラ(短径:平均粒子径0.07μm) 0.1
4.疎水化処理黄酸化鉄(短径:平均粒子径0.09μm) 0.2
4.疎水化処理黒酸化鉄(平均粒子径0.3μm) 0.05
5.疎水化処理タルク(平均粒子径5μm) 2.0
6.トリフルオロプロピルジメチルトリシロキシケイ酸(固形分50%) 3.0
7.ポリアクリレート−44 3.0
8.ジメチコン(25℃の粘度2mm/sec) 12.0
9.ジメチコン(25℃の粘度6mm/sec) 5.0
10.トリシロキサン 5.0
11.イソノナン酸イソトリデシル 3.0
12.リンゴ酸ジイソステアリル 1.0
13.トリメチルシロキシケイ酸 2.0
14.ジステアルジモニウムヘクトライト 1.0
15.セスキイソステアリン酸ソルビタン 0.5
16.ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン 3.0
17.PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン 3.0
18.パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 5.0
19.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 2.5
20.ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン 0.5
21.ステアリルジメチコン 1.0
22.パルミチン酸デキストリン 0.1
23.ポリメチルシルセスキオキサン(平均粒子径2μm) 1.0
24.球状セルロース(平均粒子径5μm) 1.0
25.多孔質シリカ(平均粒子径5μm) 1.0
26.窒化ホウ素(平均粒子径4μm) 2.0
27.ポリエチレン(平均粒子径10μm) 1.0
28.エタノール 5.0
29.1.3−ブチレングリコール 2.5
30.グリセリン 1.0
31.ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.1
32.精製水 残量
(製造方法)
A.成分(1)〜(10)を均一に混合する。
B.成分(18)〜(22)を80℃で溶解混合し、室温冷却後A及び(11)〜(17)、(23)〜(27)を加え分散する。
C.成分(28)〜(32)を均一に混合する。
D.BにCを加え乳化混合し、原液を得た。
E.Dで得られた原液6gをアルミ製耐圧容器に充填した後バルブを固着し、バルブを通じてLPG0.15 6gを耐圧容器に充填し、エアゾール型ファンデーションを得た。
実施例10のエアゾール型ファンデーションは、粉体分散性に優れ、色ムラを生じにくく、長期安定性にも優れ、さらにべたつきのない使用感にも優れたものであった。

Claims (6)

  1. 次の成分(A)〜(E);
    (A)N−アシルグルタミン酸またはその塩により表面被覆処理された金属酸化物粉体 0.1〜20質量%
    (B)HLB値が3〜7の非イオン性界面活性剤 0.01〜5質量%
    (C)IOB値が1.5〜3.5の多価アルコール
    (D)エタノール
    (E)水
    を含有する油中水型乳化組成物である原液と、噴射剤として液化ガスとを含有するエアゾール化粧料であって、前記原液中における成分(C)〜成分(E)の合計含有質量が20〜70質量%であるエアゾール化粧料。
  2. 前記原液中における成分(C)の成分(D)に対する含有質量比(C)/(D)が0.5〜1.5であり、成分(D)の成分(E)に対する含有質量比(D)/(E)が0.2〜0.5であるエアゾール化粧料。
  3. 成分(A)がステアロイルグルタミン酸2Naにより表面処理された金属酸化物粉体である、請求項1に記載のエアゾール化粧料。
  4. 成分(B)がポリヒドロキシステアリン酸、ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、セスキイソステアリン酸ソルビタンから選ばれる請求項1または2に記載のエアゾール化粧料。
  5. 成分(C)がジプロピレングリコール、ブチレングルコール、プロピレングルコールから選ばれる請求項1〜4のいずれか1項に記載のエアゾール化粧料。
  6. 前記噴射剤が液化石油ガス又はジメチルエーテルから選ばれる請求項1〜5のいずれか1項に記載のエアゾール化粧料。
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