JP5165880B2 - 涼感性獣毛繊維布帛及びそれを用いてなるフォーマル衣料 - Google Patents

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Description

本発明は、涼感性を有する獣毛繊維布帛及びそれを用いてなるフォーマル衣料に関するものである。
近年、地球温暖化の影響による夏季気温の上昇に伴い、様々な涼感性布帛が提案されている。例えば、特許文献1には、表面にポリウレタン系接着剤を介してポリメチルメタクリレート粒子を固着させてなる、綿繊維使いの涼感性布帛が開示されている。また、特許文献2には、表面にバインダーを介してアクリルビーズを付着させてなる、綿繊維使いの涼感付与繊維製品が開示されている。
特開平9−170176号公報(実施例) 特開2004−346450号公報(実施例)
上記の技術においては、何れも綿繊維表面に付着させた粒子が涼感性に関与しており、機能を維持するには粒子(ビーズ)の脱落を抑えることが不可欠となっている。そのため、接着剤(バインダー)として剛性のある樹脂を相当量使用しなければならず、ソフトな風合いの発現、深みのある色彩の発現などの点で不利な傾向にある。しかしながら、綿製品は、主たる用途がカジュアル衣料であるため、上記問題点が顕著に発現さえしなければ衣料としての適格さを維持できる。
一方、フォーマル衣料は、カジュアル衣料と異なり風合いや色彩などの点で厳格さを求められる。例えば、スーツではソフトな風合い、軽量感などの機能性が、礼服では濃く深みのある色彩などが強く要求される。また、フォーマル衣料には、夏物と冬物とがあり、両者は構成布帛の厚みなどの点で異なるものの、長袖であるという仕立ての基本的構造と、羊毛を主たる構成繊維として用いるという点で共通している。
このように、フォーマル衣料の基本設計は、冬物衣料を基礎としているため、夏物フォーマル衣料にあっては、上記に加え涼感性が強く要求され、涼感性を発現しないものはもはや夏物フォーマル衣料としての適格さを欠くとまでいわれている。
そこで、ソフトな風合いと軽量感とを有すると共に濃く深みのある色彩を発現し、さらに涼感性をも発現する夏物フォーマル衣料を作製するための試みがこれまでに幾多とある。しかし、何れも上記特許文献と同様、特定の機能を有する粒子を繊維に付着させるという技術であり、仮に涼感性を具現できても風合いや色彩などの点で満足できるフォーマル衣料は得られていないのが実情である。
本発明は、上記のような従来技術を解消するものであり、ソフトな風合いと軽量感とに優れると共に濃く深みのある色彩を発現しうる涼感性獣毛繊維布帛と、その布帛を用いてなるフォーマル衣料を提供することを技術的な課題とするものである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究の結果、バインダーを介して粒子を繊維表面に付着させるという従来の技術思想ではなく、濃色に染色された布帛自身が近赤外線を多く反射するように仕上げるという技術思想を採用することにより、ソフトな風合いと軽量感、並びに濃く深みのある色彩を維持しつつ優れた涼感性を発現しうる布帛が得られることを見出して、本発明に到達した。
すなわち、第一の発明は、反応染料によって染色されかつシリコン系樹脂及びフッ素系樹脂が付与された布帛であって、L*値が20以下であり、波長800〜1200nmにおける近赤外線平均反射率が60%以上であり、目付けが80〜300g/m であることを特徴とする涼感性獣毛繊維布帛を要旨とするものである。
そして、第二の発明は、上記涼感性獣毛繊維布帛を用いてなるフォーマル衣料を要旨とするものである。
本発明の涼感性獣毛繊維布帛は、色彩が黒色や紺色などを基調とし、ソフトな風合いと軽量感とに優れると共に濃く深みのある色彩を発現しうるため、フォーマル衣料に好適であり、涼感性に優れることから、特に夏物フォーマル衣料に好適である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の涼感性獣毛繊維布帛は、反応染料によって染色されており、特定のL*値及び近赤外線平均反射率を有するものである。
本発明における獣毛繊維とは、羊、らくだ、山羊、うさぎなどの動物から採取られる天然ケラチン質繊維を指す。また、獣毛繊維布帛とは、主たる構成繊維として獣毛繊維が用いられた織物又は編物などを指し、布帛中における獣毛繊維の含有量としては、30質量%以上が好ましく、50〜100質量%がより好ましい。獣毛繊維の含有量が30質量%未満になると、布帛の嵩高性が低減するためソフトな風合いや軽量感などが損なわれる傾向にある。
布帛中に含まれる獣毛繊維以外の繊維としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸、アクリル、ナイロン、ポリウレタンなどの合成繊維、絹、綿、麻、竹などの天然繊維、ビスコースレーヨン、溶剤紡糸セルロース繊維、銅アンモニアレーヨンなどの再生繊維、アセテートの半合成繊維などがあげられる。
本発明の涼感性獣毛繊維布帛は、優れた涼感性を発現するものである。獣毛繊維分子が近赤外線領域の光を吸収すると、光エネルギーにより獣毛繊維分子の熱運動が活発化して熱が発生することが従来から知られているが、本発明においては、中でも波長800〜1200nmの近赤外線によりその熱運動が顕著になることを突き止めた。そして、熱運動が顕著になる原因を検討したところ、染料が当該領域の近赤外線を積極的に吸収することに起因することがわかった。そこで、種々の染料につき、当該領域における近赤外線の吸収度合いを比較検討したところ、驚くべきことに、従来から獣毛繊維布帛の染色に用いられているクロム染料と比較して、反応染料及び酸性染料はその吸収度合いが低く、特に反応染料が著しく低いことを見出した。この事実から、反応染料を用いれば涼感性が得られるであろうとの考えに至ったのである。
したがって、本発明の涼感性獣毛繊維布帛は、反応染料によって染色されている必要がある。反応染料の分子構造としては、特に限定されるものでないが、好ましくは分子中に金属原子を含まないものがよい。本発明に用いうる反応染料としては、例えば、ハンツマン・アドバンスド・マテリアルズ(株)製のLanasol Black R、Lanasol Black CE、Lanasol Blue 3R、Lanasol Red B、Lanasol Red 5B、Lanasol Red 2G、Lanasol Red GN、Lanasol Orange RG、Lanasol Scarlet 3G、Lanasol Blue 3G、Lanasol Red 6G、Lanasol Yellow 4G gran、又はダイスタージャパン(株)製のRealan Black EHF gran、Realan Black G gran、Realan Blue EHF、Realan Blue RC gran、Realan Royal EHF、Realan Navy EHF、Realan Red EHF、Realan Red RC gran、Realan DeepRed EHF、Realan Amber EHF、Realan Yellow EHF、Realan Yellow 3G、Realan Golden Yellow RC 150% granなどがあげられる。この他、分子中にビニルスルホン基、スルファトエチル又はスルホン基などを有する反応染料も使用でき、例えば、ダイスタージャパン(株)製のRemazol Black B(ReactiveBlack5)、Remazol Black RL(ReactiveBlack31)などがあげられる。
また、本発明の涼感性獣毛繊維布帛は、L*値が20以下である必要があり、5〜20が好ましい。L*値を20以下とすることにより、布帛の色彩として、フォーマル衣料に適した、黒色や紺色などを基調とする、濃く深みのある色彩を実現できる。L*値を20以下とすることは、色相として、黒色系、紺色系などの暗い色相を有する染料を選択すると共に、染色に使用する染浴に含ませる染料の質量を布帛に対し2.5質量%(2.5%omf)以上とすることにより達成できる。本発明においては、黒色系がL*値を下げる効果が最も高い。本発明において、L*値とは、JISZ8729に準拠したL*a*b*表色系において色の明るさを表すもので、数値が大きくなる程明るくなる。
L*値の測定方法としては、刺激値直読法を採用する。刺激値直読法とは、三刺激値を直接測定する方法であり、光電色彩計や刺激値直読型色彩計などを使用して、人間の目に対応する分光感度とほぼ同一の感度を有する3つのセンサーで試料の所謂三刺激値と称されるX、Y、Zを測定し、換算する方法である。具体的なL*値の測定方法としては、ミノルタカメラ(株)製、「CHROMA METER CR−200(商品名)」を使用して三刺激値を測定し、換算することでL*値を求める。
さらに、本発明の涼感性獣毛繊維布帛は、波長800〜1200nmにおける近赤外線平均反射率が60%以上であることが必要であり、65〜95%が好ましい。これは、前述したように、涼感性の発現には当該領域の近赤外線をできるたけ吸収させない、すなわち近赤外線をできる多く反射させる必要があるためであり、具体的に当該近赤外線平均反射率が60%未満になると涼感性を実感できなくなる。
しかしながら、布帛において近赤外線平均反射率を規定することは、涼感性発現のための必要条件であって、十分条件ではない。つまり、涼感性とは、人間が感じる感性的認識であるため、上記領域における近赤外線平均反射率が60%以上であっても、涼感性を実感したりしなかったりする場合がある。本発明者の研究によれば、布帛中の獣毛繊維含有量が減る程又は布帛の目付けが重くなる程涼感性が低減する傾向にある。この理由は定かではないが、本発明者は、布帛の嵩高性と関係があるものと推定している。したがって、布帛中の獣毛繊維含有量としては、30質量%以上が好ましく、50〜100質量%がより好ましい。また、布帛の目付けとしては、80〜300g/mが好ましい。
また、上記した近赤外線平均反射率を所定の範囲とすることは、反応染料の使用量を調製することにより可能である。すなわち、反応染料を使用することにより、当該領域の近赤外線吸収を特異的に抑えることが可能となるが、反応染料といえども、当該領域の近赤外線吸収を完全に抑えることは困難な傾向にあり、使用量を調製することが望まれる。要するに、染料の使用量を少なくすれば近赤外線吸収の絶対量が減る、すなわち近赤外線の反射率が向上することとなり、一方、染料の使用量を増やせば近赤外線吸収の絶対量が増える、すなわち近赤外線の反射率が低減することとなる。本発明者の研究によれば、染浴に含ませる反応染料の質量を布帛に対し15.0質量%(15.0%omf)以下とすることにより、近赤外線平均反射率を所定の範囲とすることができる。
近赤外線平均反射率の測定方法としては、分光測色法を採用する。具体的には、(株)島津製作所製、自記分光光度計「UV−3101PC(商品名)」を使用して測定する。また、かかる涼感性につき、その前提となる近赤外線の反射による効果を評価するには、布帛の表面温度を測定すればよい。すなわち、波長800〜1200nmの近赤外線を反射すればするほど、繊維の発熱を抑えることができ、ひいてはそれだけ布帛の温度上昇を抑え、涼感性発現に資することができるからである。図1は、本発明における表面温度測定装置の正面概略図である。この表面温度測定装置は、基本的構造として写真用レフランプ6、断熱箱2及びサーモグラフィー装置5からなるものである。写真用レフランプ6は、総ワット数500Wで、断熱箱2をはさんでサーモグラフィー装置5の反対側に設置される。断熱箱2は、右部及び左部に開口部を有し、右部開口部4から上記レフランプ6の光を取り込むことができる。断熱箱2の材料としては、特に限定されるものでないが、入手しやすい点で発泡スチロールが好ましく採用できる。また、サーモグラフィー装置5とは、試料1の表面温度分布を画像化する装置であり、断熱箱2の左側に設置される。サーモグラフィー装置5は、フラットタイプのものを使用し、測定波長として8〜13μmを、放射率として1を採用する。
表面温度の測定は、20℃×65%RHに調製された恒温恒湿室内で行う。測定にあたっては、まず、断熱箱2の左部開口部3をふさぐようにして試料1を貼付する。次に、試料1表面とレフランプ6との距離が70cmとなるようにレフランプ6の位置を調製し、このレフランプ6から光を照射しながら、断熱箱2の左部開口部3をふさいでいる試料1の表面温度をサーモグラフィー装置5により画像化する。そして、そのままの状態で測定を続け、熱的平衡に達した時点での温度を布帛の表面温度とする。
ここで、従来の獣毛繊維布帛と本発明の涼感性獣毛繊維布帛とを比較する。前述のように、獣毛繊維布帛を染色するには従来から一般にクロム染料が用いられているが、従来の獣毛繊維布帛であっても、クロム染料の色相や使用量を最適化することにより、布帛の色彩として、フォーマル衣料に適した、黒色や紺色などを基調とする、濃く深みのある色彩を実現できる。しかし、クロム染料は、波長800〜1200nmにおける近赤外線を多く吸収するため、これにいかなる手段を加えても涼感性を実現させることができない。これに対し、本発明の涼感性獣毛繊維布帛においては、反応染料を布帛質量に対し2.5〜15.0質量%用いることより、フォーマル衣料に適した、黒色や紺色などを基調とする、濃く深みのある色彩を実現させると共に波長800〜1200nmにおける近赤外線平均反射率を60%以上とすることができる。しかしながら、これらの要件だけでは、涼感性を実現させることは不可能であるため、本発明では、例えば、布帛中の獣毛繊維含有量を30質量%以上とする又は布帛の目付けを80〜300g/mとすることなどにより、涼感性も実現させることができる。
本発明の涼感性獣毛繊維布帛は、この他、染色堅牢度にも優れている。これは、反応染料が獣毛繊維分子中のアミノ基、水酸基、チオール基といった官能基と共有結合することで繊維に固着するからである。
本発明の涼感性獣毛繊維布帛の用途としては、特に限定されるものでないが、当該布帛の色彩が黒色や紺色などを基調とし濃く深みのあるものであることから、フォーマル衣料に好適であり、涼感性に優れることから、特に夏物フォーマル衣料に好適である。ここで、本発明にいうフォーマル衣料とは、改まった装いのものをいい、具体的には、スーツ、礼服、喪服、ドレス、ジャケット、パンツ、スカート、ワンピース、学生服などがあげられる。フォーマル衣料は、カジュアル衣料と異なり長い期間を通じて消費されるものである。この点、本発明は、クロム染料や酸性染料を用いた従来の獣毛繊維布帛より染色堅牢度に優れていることを考慮してもフォーマル衣料に適しているといえる。
次に、本発明の涼感性獣毛繊維布帛を得るための方法について説明する。
本発明の涼感性獣毛繊維布帛を得るための基本的手段としては、染色された獣毛紡績糸を製織編する、所謂先染めによる方法、あるいは獣毛紡績糸を用いて製織編した後に染色する、所謂後染めによる方法を採用すればよい。
先染めによる方法では、まず、染色された獣毛紡績糸を準備する。すなわち、紡績工程の任意の段階に染色工程を組み込めば、そのような紡績糸を得ることができる。具体的には、公知の梳毛紡績法を採用し、洗毛工程後、梳毛工程後又は精紡工程後にかかる染色工程を組み込めばよい。染色するための装置としては、オーバーマイヤー染色機、トップ染色機、チーズ染色機、カセ染め機などが使用できる。このようにして得た獣毛紡績糸を用いて製織編することにより、本発明の涼感性獣毛繊維布帛を得ることができる。また、本発明の布帛に対し、必要に応じて防縮加工や還元加工などを行ってもよく、かかる防縮加工工程や還元加工工程などを紡績から製織編後の整理仕上げに至る全工程の任意の段階に組み込むことができる。特に、防縮加工及び還元加工は、繊維分子中の染着座席を増加させる作用があるので、濃色性の観点からは好ましいものである。なお、ここでいう防縮加工や還元加工とは、純然たる加工は勿論それらの技術と類似する各種加工も含む。防縮加工方法及び還元加工方法としては、特に限定されず、公知の手段を採用すればよい。例えば、防縮加工方法として塩素ハーコセット法などが採用できる。
一方、後染めによる方法では、まず、公知の梳毛紡績法などにより獣毛紡績糸を得る。そして、この紡績糸を用いて製織編し、しかる後に染色することにより本発明の涼感性獣毛繊維布帛を得ることができる。染色するための装置としては、ウインス染色機、パドル染色機、液流染色機、ジッガー染色機、ロータリー染色機などが使用できる。この後染めによる方法でも先染めによる方法と同様に全工程中の任意の段階において各種加工工程を組み込むことができる。
染色方法としては、上記方法の何れにおいても、まず、反応染料を含む染浴にて90〜105℃で30〜90分間染色し、その後、染色堅牢度を向上させるためにアンモニア又はヘキサメチレンテトラミンなどのアルカリ性組成物を含む浴で中和する。そして、布帛に付着したアルカリ性組成物を中和除去した後、水洗、乾燥する。
また、上記染浴には、助剤、添加剤などを含有させてもよい。例えば、添加剤として、赤外線遮蔽剤を用いると獣毛繊維に吸収される近赤外線の量が減り、布帛の涼感性が高まる傾向にある。赤外線遮蔽剤としては、ポリエステル系、ポリアミド系、アクリル系などの有機ポリマーなどを真球体又は薄片状に微粉砕化した粒子が使用できる。赤外線遮蔽剤の粒子径としては100μm以下が好ましく、使用量としては布帛質量に対し、0.01〜20質量%程度が好ましい。
本発明の涼感性獣毛繊維布帛は、以上のようにして得ることができるが、より濃く深みのある色彩を発現させるため、布帛にシリコン系樹脂又はフッ素系樹脂などを付与してもよい。本発明に使用しうるシリコン系樹脂としては、ジメチルポリシロキサン、アミノ変成ポリシロキサン、エポキシ変成ポリシロキサンなどがあげられ、市販のものとして、ファンダーオイルWW(山宗実業(株)製)、ラスターCT−125(コタニ化学工業(株)製)などがある。
また、フッ素樹脂としては、市販のものとして、ニチテックスF−400(日成化成(株)製)、NKガードFG−270(日華化学(株)製)、アサヒガードAG−310(明成化学(株)製)などがある。フッ素樹脂は、布帛に撥水性を付与する作用もある。
上記樹脂の付着量としては、布帛質量に対し固形分換算で0.3〜20質量%が好ましい。シリコン系樹脂とフッ素系樹脂とは併用してもよい。また、付与方法としては、特に限定されるものでないが、実用的にはパディング法が好ましい。樹脂を付与した後は、乾燥し、熱処理する。乾燥温度としては、80〜180℃が好ましく、熱処理条件としては、110〜250℃で0.5〜5分間行うのが好ましい。
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。なお、実施例、比較例における布帛の評価は、下記の方法に準じた。
1.測色値
前述の方法に基づき測定した。この際、L*値だけでなく、a*値、b*値についても併せて測定した。
2.布帛の表面温度
図1に示すような表面温度測定装置を用いて、20℃×65%RHに調製された恒温恒湿室内において前述の方法に準じて測定を行った。試料の大きさは10cm四方とした。また、断熱箱として発泡スチロール製のものを使用し、レフランプとして松下電器産業(株)製、写真用レフランプ「PRF−500WB(商品名)」(ワット数:500W)を1基備えた照明スタンドを使用した。また、サーモグラフィー装置として、NEC三栄(株)製、赤外線熱画像装置「サーモトレーサTH7102(商品名)」を使用した。
3.涼感性
比較例1の布帛と相対比較することにより涼感性を評価した。すなわち、10人のパネラーに各試料からなる長袖・長ズボンのスーツを着用させ、比較例1の布帛によるものとの相対比較により涼感性を評価した。測定環境として、時・気象要素(以下、時・気象要素に関する用語は、気象庁が発表している2006年8月現在の予報用語に準拠する)が夏(6月から8月までの期間)、試験時間が昼ごろ(正午の前後それぞれ1時間を合わせた2時間くらい)、風の強さが静穏(風速0.3m/秒未満)、天気が晴れ(雲量2〜8の状態)、気温が夏日(日最高気温が25℃以上の日)を採用し、屋外で測定を行った。まず、各パネラーに比較例1によるものを着用させ、その後、順次、実施例1〜6によるものを着用させた。測定時間は、それぞれ10分間とし、静かに椅子に腰掛けた直後に感じた涼感性の大きさを各パネラーに下記3段階で官能評価させた後、10人のパネラーの合計点を算出し下記3段階で涼感性を評価した。
(涼感性の大きさ)
涼感性を感じた:2点、涼感性をやや感じた:1点、涼感性を感じない:0点
(涼感性の評価基準)
○:15点以上、△:10〜14点、×:9点以下
参考例1)
梳毛紡績法における洗毛工程を経て得られた羊毛バラ毛に対し、オーバーマイヤー染色機を使用して下記処方1に示す組成の染浴にて、浴比を1:15に設定して100℃で60分間染色した。そして、水洗後、pH8.5に調製したアンモニア水溶液を用いて、浴比1:15にて80℃で20分中和処理し、順次水洗、アンモニア除去、水洗、乾燥した。その後、引き続き紡績を行い、60番手(メートル番手)の羊毛紡績糸を得た。この紡績糸を用いて平組織に製織し、通常の方法で整理仕上げし、経糸密度72本/2.54cm、緯糸70本/2.54cmの感性獣毛繊維布帛を得た。得られた布帛の目付けは、100g/mであった。
〈処方1〉
反応染料(ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ(株)製、「Lanasol Black CE(商品名)」) 5.0質量%
反応染料(ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ(株)製、「Lanasol Blue 3G(商品名)」) 1.0質量%
助剤(pH調製剤)硫酸アンモニウム 4.0質量%
助剤(pH調製剤)無水硫酸ナトリウム 2.0質量%
助剤(pH調製剤)酢酸(濃度80%) 2.0質量%
助剤(均染剤)(ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ(株)製、「Albegal B(商品名)」) 1.0質量%
参考例2)
梳毛紡績法における梳毛工程を経て得られた羊毛トップに対し、トップ染色機を使用して下記処方2に示す組成の染浴にて、浴比を1:15に設定して100℃で60分間染色した。そして、水洗後、pH8.5に調製したアンモニア水溶液を用いて、浴比1:15にて80℃で20分中和処理し、順次水洗、アンモニア除去、水洗、乾燥した。その後、引き続き紡績を行い、60番手(メートル番手)の羊毛紡績糸を得た。この紡績糸を用いて参考例1と同様に製織、整理仕上げし、感性獣毛繊維布帛を得た。
得られた布帛は、経糸密度72本/2.54cm、緯糸70本/2.54cm、目付け100g/mであった。
〈処方2〉
反応染料(ダイスタージャパン(株)製、「Realan Black EHF(商品名)」) 5.0質量%
反応染料(ダイスタージャパン(株)製、「Realan Royal EHF(商品名)」) 0.5質量%
助剤(pH調製剤)無水硫酸ナトリウム 1.5質量%
助剤(pH調製剤)酢酸(濃度80%) 2.0質量%
助剤(均染剤)(ダイスタージャパン(株)製、「Realan B(商品名)」) 2.0質量%
参考例3)
太さ60番手の羊毛紡績糸に対し、チーズ染色機を使用して下記処方3に示す組成の染浴にて、浴比を1:15に設定して100℃で60分間染色した。そして、水洗後、pH8.5に調製したアンモニア水溶液を用いて、浴比1:15にて80℃で20分中和処理し、順次水洗、アンモニア除去、水洗、乾燥した。その後、この紡績糸を用いて参考例1と同様に製織、整理仕上げし、感性獣毛繊維布帛を得た。
得られた布帛は、経糸密度72本/2.54cm、緯糸70本/2.54cm、目付け100g/mであった。
〈処方3〉
反応染料(ダイスタージャパン(株)製、「Realan Black G gran(商品名)」) 6.0質量%
助剤(pH調製剤)無水硫酸ナトリウム 1.5質量%
助剤(pH調製剤)酢酸(濃度80%) 2.0質量%
助剤(均染剤)(ダイスタージャパン(株)製、「Realan B(商品名)」) 2.0質量%
参考例4)
太さ60番手の羊毛紡績糸からなる平織物を整理仕上げした後、液流染色機を使用して上記処方1に示す組成の染浴にて、浴比を1:15に設定して100℃で60分間染色した。そして、水洗後、pH8.5に調製したアンモニア水溶液を用いて、浴比1:15にて80℃で20分中和処理し、順次水洗、アンモニア除去、水洗、乾燥、整理仕上げして、感性獣毛繊維布帛を得た。
得られた布帛は、経糸密度72本/2.54cm、緯糸70本/2.54cm、目付け100g/mであった。
実施
参考例4において、最終工程たる整理仕上げの前に濃色化工程を付加する以外は、参考例4と同様にして、本発明の涼感性獣毛繊維布帛を得た。すなわち、濃色化工程して、まず、下記処方4に示す組成の濃色化剤溶液をピックアップ80質量%付与し、100℃で120秒間乾燥後、170℃で60秒間熱処理した。
得られた布帛は、経糸密度72本/2.54cm、緯糸70本/2.54cm、目付け100g/mであった。
〈処方4〉
シリコン樹脂(大原パラヂウム化学(株)製、「パラレヂンBYS(商品名)」) 10g/L
フッ素樹脂(大原パラヂウム化学(株)製、「パラガードEC95(商品名)」) 50g/L
浸透剤(共栄社化学(株)製、「MAC−IN(商品名)」) 2g/L
参考
参考例4において、染色前に防縮加工工程を付加する以外は、参考例4と同様にして、感性獣毛繊維布帛を得た。すなわち、防縮加工工程として、まず、ジクロロイソシアヌル酸を2.0質量%含有する酸化剤溶液にて、浴比を1:15に設定して20℃で10分間酸化処理した後、酢酸(濃度80%)を布帛に対して2.0質量%添加し、さらに20℃で30分間酸化処理した。さらに、硫酸(濃度98%)を布帛に対して1.6質量%添加し、30℃に昇温してさらに10分間酸化処理し、その後水洗した。そして、亜硫酸ナトリウムを3.0質量%含有する中和剤溶液にて、浴比を1:15に設定して20℃で10分間中和処理した後、35℃に昇温してさらに20分間中和処理し、水洗した。
得られた布帛は、経糸密度72本/2.54cm、緯糸70本/2.54cm、目付け100g/mであった。
(比較例1)
梳毛紡績法における洗毛工程を経て得られた羊毛バラ毛に対し、オーバーマイヤー染色機を使用して下記処方5に示す組成の染浴にて、浴比を1:15に設定して100℃で30分間染色した。そして、染浴を70℃に冷却してバラ毛質量に対しギ酸(濃度85%)を3.0質量%添加した後、再び100℃に昇温してさらに30分間染色した。さらに、染浴を90℃に冷却してバラ毛質量に対し重クロム酸カリウムを1.0質量%添加した後、再び100℃に昇温して30分間染色し、水洗した。そして、引き続き紡績を行い、60番手(メートル番手)の羊毛紡績糸を得た。この紡績糸を用いて平組織に製織し、通常の方法で整理仕上げし、経糸密度72本/2.54cm、緯糸70本/2.54cmの毛繊維布帛を得た。得られた布帛の目付けは、100g/mであった。
〈処方5〉
クロム染料(田岡化学工業(株)製、「Sunchromine Black A c/c(商品名)」) 6.0質量%
助剤(pH調製剤)ギ酸(濃度85%) 1.5質量%
助剤(均染剤)(ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ(株)製、「Albegal SET(商品名)」) 0.8質量%
以上の実施例及び比較例で得られた布帛の性能測定結果を表1に示す。
表1から明らかなように、涼感性獣毛繊維布帛(参考例1〜5、実施例)は、濃く深みのある黒色を発現するものであり、涼感性に優れたスーツにすることができた。また、いずれの布帛も羊毛繊維からなるため、ソフトな風合いと軽量感とに優れていた。
これに対し比較例1の布帛は、濃く深みのある黒色を発現するものであったが、反応染料を用いていないため、涼感性を発現しなかった。
表面温度測定装置の一例を示す正面概略図である。
符号の説明
1 試料
2 断熱箱
3 左部開口部
4 右部開口部
5 サーモグラフィー装置
6 写真用レフランプ

Claims (2)

  1. 反応染料によって染色されかつシリコン系樹脂及びフッ素系樹脂が付与された布帛であって、L*値が20以下であり、波長800〜1200nmにおける近赤外線平均反射率が60%以上であり、目付けが80〜300g/m であることを特徴とする涼感性獣毛繊維布帛。
  2. 請求項1記載の涼感性獣毛繊維布帛を用いてなるフォーマル衣料。
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