JP5160909B2 - 壁面ブロック及びそれを用いた擁壁構造 - Google Patents
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Description
<1> コンクリート製のブロックは重量が大きいため、運搬効率や施工効率が悪く、施工コストが高くなってしまう。
<2> コンクリート製のブロックを薄肉化して重量を軽量化すると、背面に充填した盛土の土圧に耐える強度を得ることができない。
<3> ブロックをコンクリートよりも軽量な材料によって形成すると、背面に充填した盛土の土圧に耐える強度を得ることができない。
<4> 控部材の接続は、連結部材を用いて連結するため部材が増え、施工コストが高くなってしまう。
<5> 控部材の接続は、構造上の弱点にならないよう強度を確保するため、材料コストが高くなってしまう。
本願の第2発明は、壁面ブロックを擁壁の前面に配置し、該壁面ブロックの背面に接続した控材を擁壁背面の盛土内に埋設した擁壁構造であって、第1発明に記載の壁面ブロックと、前記壁面ブロックの挿通路に挿通して係合した控材と、からなり、前記控材の延出部を擁壁背面の盛土内に埋設し、前記壁面ブロックの背面に作用する土圧を、前記控材を介して発生する前記壁面ブロックの中心部の抵抗力で以て支持するように構成したことを特徴とする、擁壁構造を提供するものである。
本願の第3発明は、第1発明において、壁面ブロックの挿通路に伝達材を挿通し、該伝達材の両端に控材を接続したことを特徴とする、擁壁構造を提供する。
<1> 壁面ブロックに挿通した控材は、背面盛土の進行に伴い、ブロックの埋設深さに比例した緊張力が発生し、壁面ブロック内に抵抗モーメントを与えることができる。
<2> 壁面ブロックに土圧が作用した場合、壁面ブロック内の抵抗モーメントによる抵抗力が働くため、軽量化・薄肉化された壁面ブロックであっても、土圧に抵抗できる擁壁を構築することができる。
<3> 壁面ブロックに挿通した控材が、壁面ブロックに対する補強部材として作用するため、壁面ブロックを軽量化・薄肉化しても強度を維持することができる。
<4> 必要な部材が少なく、または軽量で済むため、運搬効率や施工効率が向上し、施工コストを低減することができる。
本発明の擁壁構造は、壁面ブロック1と、壁面ブロック1の挿通路12に挿通する控材2と、からなる。(図1)
以下、各構成部材について詳述する。
壁面ブロック1は盛土3の形状を保持すると共に擁壁面を保持するものである。
壁面ブロック1は、矩形や正方形、角形、円形等を呈するパネル状の部材である。(図2)
壁面ブロック1は、コンクリートや鉄、高分子材料、木質などの材料からなり、工場製品もしくは現場で製造する材料である。
壁面ブロック1の背面には、幅方向に対称となるように、挿通口11a、11bを設ける。
挿通口11aと11bは、壁面ブロック1内部に設けた挿通路12の端部となる。
挿通路12は、幅方向に対称に、同一の高さで連続するように形成する。
また、壁面ブロック1の背面からの距離が最も離れる場所を形成することにより、控材2による抵抗力が発生する。(図3)
挿通路12は、例えば図2及び図3aのような断面が円弧状であったり、図3bのような三角形状、図3cのような略ひし形状のように、壁面ブロック1の中心部で壁面ブロック1の背面から最も離れるように屈曲して形成すると、壁面ブロック1の中心部に抵抗力が発生する。
また、図3dのような略楕円形状とすることにより、挿通路12の直線状に一様に抵抗力を発生させるなど、抵抗力を発揮させる箇所や状態を変えることができる。つまり、壁面ブロックに作用する力の大きさや分布状況に応じて挿通路12を設置して、効果的に壁面ブロックに抵抗力を発揮させることもできる。
控材2は、壁面ブロック1に係合し、壁面ブロック1を保持するための部材である。
控材2は、ベルト状、線状の部材であり、鉄や高分子材料などからなる。
控材2は、壁面ブロック1の挿通路12に、接着剤等で付着させることなく、挿通して係合し、挿通口11a、11bから両端を延出して盛土3内に埋設する。
埋設した控材2は盛土3の転圧により緊張力が発生し、係合した壁面ブロック1に抵抗力が発生する。
そのため、控材2は、埋設した際に緊張力による拘束により壁面ブロック1を保持できるように全長を設定する。
次に、壁面ブロック1及び控材2を使用した、擁壁の施工方法について説明する。
図4aにおいて、擁壁面を形成する下位の壁面ブロック1aの背面に、その上端付近の高さに撒き出した土砂を転圧して盛土上面3aが形成されている。
下位の壁面ブロック1aの上部に、上位の壁面ブロック1bを組み付ける。
組み付け方法は、工場製品の場合はクランプやくさびなど組み付け治具や支保工による。現場打ちの場合は、型枠やセパレータなどにより組み立てる。
壁面ブロック1はコンクリートや鉄、高分子材料、木質などの材料からなる。
壁面ブロック1bを配置した後、盛土3の上面3aの高さが、壁面ブロック1bの挿通口11と同じ高さとなるように、土砂を撒き出して転圧する。(図4b)
次に、壁面ブロック1bの挿通路12に控材2を挿通する。もしくは、製造段階であらかじめ挿通させた控材2を現地に搬入する。
控材2は、壁面ブロック1bの背面の挿通口11の一方から壁面ブロック内の挿通路12に内挿し、他方から端部を延出させる。
その後、所定の長さを有する控材2は、挿通口11a、及び11b両方から、ほぼ同じ長さを延出し、盛土の上面3a上に、たるみなく配置する。(図4c)
控材2はベルト状又は線状の部材であるため、容易に挿通することができ、盛土の上面3a上への配置も容易である。また、控材2を挿通するのみであるため、特殊な工具や別途部材が不要であり、施工効率が高い。
控材2は載荷される土砂の重量により緊張力が発生して盛土3内で固定され、壁面ブロック1には緊張力によって、抵抗モーメントによる抵抗力が発生し、土圧に抵抗する。
控材2は壁面ブロック1に付着しておらず、緊張力Tは、通路の形状により、壁面ブロック1の最も背面から離れる距離に応じて抵抗モーメントとなり、盛土方向に作用する抵抗力Fとなる。(図5)
抵抗力Fは、控材2に作用する緊張力Tに比例して大きくなる。
よって、土圧に対抗するために壁面ブロック1の重量を大きくする必要がなく、軽量な壁面ブロック1であっても、強固な擁壁を構築することができる。
上記実施例においては、控材2を挿通路12に挿通したが、伝達材4を挿通し、伝達材4の両端を控材2に接続してもよい。(図6)
伝達材4は控材2と同様に、ベルト状、線状の部材であり、鉄や高分子材料などからなり、接続部41を形成し、控材2と接続する。伝達材4と控材2との接続は、ボルト等の連結材による接続やラップ接続等、公知の接続方法が適用できる。このときの控材2は挿通の必要がないため、棒状や板状のものも適用できる。
伝達材4は、控材2と接続して使用するため、控材2よりも短くなる。このため、壁面ブロック1に挿通する作業が容易となる。また、壁面ブロック1の製造段階であらかじめ伝達材4を挿通して現地に搬入させる際の取り扱いも容易となる。
また、壁面ブロック内部には一本の挿通路12と、一対の挿通孔11を形成したが、複数本の挿通路12と、一対の挿通孔11を複数個設けてもよい。この際、上記の幅方向、高さ方向及び中心点に対して対称のうちのいずれかを組み合わせて構成することもできる。(図7)
11・・・挿通口
12・・・挿通路
2・・・・控材
3・・・・盛土
3a・・・盛土上面
4・・・・伝達材
41・・・接続部
50・・・ブロック
51・・・連結部材
52・・・控部材
53・・・盛土
Claims (3)
- 擁壁の前面に配置し、擁壁背面の盛土内に埋設する控材と係合するパネル状の壁面ブロックであって、
平らな背面に、ブロック中心部を中心にして幅方向又は高さ方向の対称位置に、少なくとも一対の挿通口を有し、
内部に、前記一対の挿通口間に連続した挿通路を有し、
前記挿通路は、前記ブロックの中心部で背面からの距離が最も離れるように屈曲していることを特徴とする、
壁面ブロック。 - 壁面ブロックを擁壁の前面に配置し、該壁面ブロックの背面に接続した控材を擁壁背面の盛土内に埋設した擁壁構造であって、
請求項1に記載の壁面ブロックと、
前記壁面ブロックの挿通路に挿通して係合した控材と、からなり、
前記控材の延出部を擁壁背面の盛土内に埋設し、
前記壁面ブロックの背面に作用する土圧を、前記控材を介して発生する前記壁面ブロックの中心部の抵抗力で以て支持するように構成したことを特徴とする、
擁壁構造。 - 請求項1において、壁面ブロックの挿通路に伝達材を挿通し、該伝達材の両端に控材を接続したことを特徴とする、擁壁構造。
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