JP3868400B2 - Pc合成桁橋におけるプレキャストコンクリート桁とコンクリート床版との接合部構造 - Google Patents

Pc合成桁橋におけるプレキャストコンクリート桁とコンクリート床版との接合部構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は橋軸直角方向に並列するプレキャストコンクリート桁と、プレキャストコンクリート桁間、及びプレキャストコンクリート桁上に構築されるコンクリート床版からなるPC合成桁橋において、プレキャストコンクリート桁とコンクリート床版との一体性を確保した接合部構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
橋軸直角方向に並列し、橋軸方向にプレストレスが導入されるプレキャストコンクリート桁1と、隣接するプレキャストコンクリート桁1,1間、及びプレキャストコンクリート桁1上に構築されるコンクリート床版2からなるPC合成桁橋では、例えば図6に示すように2種類のずれ止め筋7、7をプレキャストコンクリート桁1の上端面から突出させておくことによりプレキャストコンクリート桁1とコンクリート床版2間の一体性が確保される。
【0003】
この他、プレキャストコンクリート桁の上端部に、必要数の内の一部のスタッドジベルを溶接したプレートを定着させた状態でプレキャストコンクリート桁を製作し、現場でコンクリート床版の鉄筋を配筋した後に不足分のスタッドジベルをプレートに溶接することにより一体性を確保することも行われる(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9-71907号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図6に示す方法ではずれ止め筋7は橋軸方向に連続しないことから、橋軸方向と橋軸直角方向の水平力の伝達機能を確保する上で、ずれ止め筋7を橋軸方向に密に配置する必要があり、そのためにコンクリート床版2中の鉄筋がずれ止め筋7と衝突し易くなるため、鉄筋の配筋作業性とコンクリートの充填性が悪く、施工能率が低下する問題がある。
【0006】
特許文献1の方法によれば、コンクリート床版中の鉄筋配筋時にはスタッドジベルが密集していないため、配筋作業を阻害せずに済む利点があるが、最終的にはスタッドジベルの不足数を現場で溶接する必要があることから、コンクリートの打設時にはスタッドジベルがフランジプレートに密に配置されているため、コンクリートの充填性が悪くなり、コンクリート耐力の低下を招く可能性がある。
【0007】
この場合、コンクリートの充填性を確保するにはフランジプレートの幅や板厚を大きくし、スタッドジベルの密集状態を緩和すればよいが、使用鋼材量が多くなるため、コストの上昇を招く。
【0008】
この発明は上記背景より、多数本のスタッドジベルを使用する場合と同等程度以上の水平力の伝達能力を確保しながら、コンクリート床版の配筋作業性とコンクリートの充填性の高い接合部構造を提案するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明では長さ方向に間隔をおいて上下幅方向に並列する開口が形成された接合プレートを橋軸方向に向け、厚さ方向が橋軸直角方向となるように、プレキャストコンクリート桁の上端とコンクリート床版に跨って配置することにより、両者間の接合部において多数本のスタッドジベルを埋設する場合と同等程度以上の水平力の伝達能力を確保しながら、コンクリート床版の配筋作業性とコンクリートの充填性を高める。
【0010】
接合プレートは下側の開口を含む部分がプレキャストコンクリート桁のコンクリート中に埋設され、上側の開口を含む部分がプレキャストコンクリート桁の上端面から突出し、コンクリート床版中に埋設される。プレキャストコンクリート桁は接合プレートの下側の開口に鉄筋が挿通して配筋された状態で製作され、現場への搬入後、接合プレートの、プレキャストコンクリート桁の上端面から突出した上側の開口にコンクリート床版の鉄筋が挿通して配筋される。
【0011】
プレキャストコンクリート桁の鉄筋とコンクリート床版の鉄筋は共に、接合プレートの開口を挿通すればよく、配筋位置が規制されているため、ずれ止め筋を用いる場合より配筋作業が規則的になり、単純化される。現場作業となるコンクリート床版の鉄筋配筋時及びコンクリート打設時にはプレキャストコンクリート桁の上端部に接合プレートしかなく、ずれ止め筋やスタッドジベルが不在であるため、配筋時の障害がなく、現場での配筋作業性とコンクリートの充填性が向上する。
【0012】
接合プレートはプレキャストコンクリート桁とコンクリート床版の各コンクリート中に埋設され、開口内にコンクリートが入り込むことで、コンクリート床版のコンクリートと接合プレート間に作用する橋軸方向の水平せん断力に対しては接合プレートの両面におけるコンクリートの付着力と、開口内に存在するコンクリートの支圧力に加え、開口内に存在するコンクリートが接合プレートの両面と同一面上の2断面のせん断抵抗力で抵抗する。橋軸直角方向の水平せん断力に対しては接合プレートの開口以外の部分が支圧力によって抵抗する。
【0013】
スタッドジベルの場合は、スタッドジベルの表面積分のコンクリートの付着力と、スタッドジベルのせん断力作用方向への投影面積分のコンクリートの支圧力、あるいはスタッドジベルの曲げせん断強度によって抵抗するのに対し、本発明では接合プレートの両面におけるコンクリートの付着力に、接合プレートの開口の面積に対応した断面積を持つコンクリートのせん断耐力がせん断抵抗力に加算されるため、多数のスタッドジベルを埋設する場合と同等以上のせん断抵抗力を発揮することになる。
【0014】
接合プレートはプレキャストコンクリート桁中にも埋設されることで、プレキャストコンクリート桁のコンクリートと接合プレート間に作用する橋軸方向の水平せん断力に対しても接合プレートの両面におけるコンクリートの付着力と、開口内に存在するコンクリートの支圧力に加え、開口内に存在するコンクリートが接合プレートの両面と同一面上の2断面のせん断抵抗力で抵抗する。橋軸直角方向の水平せん断力に対しては接合プレートの開口以外の部分が支圧力によって抵抗する。
【0015】
プレキャストコンクリート桁とコンクリート床版との間で1枚の接合プレートがスタッドジベルの場合より大きいせん断抵抗力を発揮できることで、一定のせん断抵抗力を確保する上で、接合プレート自身の寸法を拡大する必要がないため、鋼材使用量が増加することがなく、コストの節減が図られる。
【0016】
またプレキャストコンクリート桁から突出する接合プレートの上側の開口にはコンクリート床版中の鉄筋が挿通するため、コンクリートに作用する橋軸方向の水平せん断力に対して鉄筋が接合プレートを拘束する効果が期待できる結果、接合部の橋軸方向の水平せん断耐力が向上し、靱性が確保される。
【0017】
請求項1では開口の形状が問われず、開口として鉄筋の挿通箇所に単に孔を明ける場合も含むが、請求項2では上側の開口と下側の開口の内、少なくともいずれか一方の開口を接合プレートの上下幅方向の端面から前記鉄筋の配筋位置まで連続させ、その端面側の幅を鉄筋の径以上の大きさにし、深さを鉄筋の径以上の大きさにすることにより、プレキャストコンクリート桁とコンクリート床版との接合部において、開口として鉄筋が挿通し得る孔を明けた場合と同等程度以上の橋軸方向の水平せん断耐力を維持しながら、鉄筋の配筋作業性を一層高める。
【0018】
接合プレートの開口の深さが鉄筋の径以上の大きさを持つことで、開口は接合プレートの端面と鉄筋の表面が一致するように鉄筋が配筋される場合の深さ以上の深さで形成され、鉄筋はその全断面が開口の深さの範囲内に納まる位置に配筋される。
【0019】
コンクリートの支圧力は開口や孔の縦断面への投影面積によって決まり、コンクリートのせん断抵抗力は接合プレートの立面で見た開口の面積によって決まるが、請求項2では接合プレートの開口が接合プレートのコンクリート側の端面から鉄筋の配筋位置まで連続して形成され、開口の深さが鉄筋の径以上の大きさであることで、鉄筋の挿通箇所に単に孔を明けた場合より開口の投影面積と開口の面積が拡大するため、コンクリートの支圧力とせん断抵抗力が孔の場合より増大し、それだけ接合部における橋軸方向の水平せん断耐力が増大する。
【0020】
開口の深さが鉄筋の径と等しく、接合プレートのコンクリート側の端面と鉄筋の表面が一致する場合には、開口の縦断面への投影面積が孔を明けた場合とほとんど等しくなるが、端面から鉄筋の配筋位置まで連続して形成されることで、開口の面積は孔を明けた場合より幾らか大きくなるため、コンクリートの支圧力とせん断抵抗力は単に孔が明けられた場合より大きくなる。
【0021】
接合プレートの開口に鉄筋が挿通することで、鉄筋のせん断耐力が水平せん断力に抵抗する抵抗力として付加されるため、鉄筋のせん断耐力のみによっても水平せん断力に対する抵抗力を確保することができることから、接合プレートの開口の鉄筋配筋位置の幅は鉄筋が丁度挿通し得る程度、すなわち鉄筋の径と同等程度の大きさであってもよく、必ずしもコンクリートのせん断耐力が発揮される程度の大きさを持つ必要はない。
【0022】
また接合プレートの開口の端面側の幅が鉄筋の径以上の大きさであることで、プレキャストコンクリート桁の製作時には先行して配筋されている鉄筋に対して接合プレートを落とし込むのみによって設置することができ、現場でのコンクリート床版構築時には設置済みのプレキャストコンクリート桁の接合プレートに対して鉄筋を単純に落とし込むことによって配筋することができる。
【0023】
このように請求項2ではプレキャストコンクリート桁の製作時とコンクリート床版構築時のいずれにおいても孔を通しながら鉄筋を配筋するような煩雑な作業がなくなり、鉄筋を接合プレートから独立し、単独で配筋することができるため、開口が孔である場合より鉄筋の配筋作業性が向上し、作業効率が上昇する。
【0024】
請求項3に記載のように接合プレートの開口の、端面側の幅を鉄筋の径より僅かに大きくして鉄筋が差し込める程度の大きさにすると共に、鉄筋の配筋位置の幅を端面側の幅より大きくすれば、端面側の幅が鉄筋配筋位置の幅より小さいことで、開口内に存在するコンクリートの拘束効果が増すため、開口内の鉄筋配筋位置に鉄筋を配置した状態で、コンクリートを介して鉄筋を拘束する効果が生じ、鉄筋の開口からの抜け出しに対する安定性が向上する。
【0025】
また開口内に存在するコンクリートの拘束効果が高まることで、開口内のコンクリートに包囲された鉄筋の拘束効果も高まるため、開口内に存在するコンクリートのせん断抵抗力と鉄筋のせん断耐力が増し、接合部における橋軸方向の水平せん断耐力が増大する。
【0026】
請求項4では複数枚の接合プレートをプレキャストコンクリート桁の幅方向に並列させることで、各接合プレートの開口内に位置するコンクリートが発生するせん断抵抗力によって偶力を形成させ、プレキャストコンクリート桁とコンクリート床版との接合部に作用する橋軸直角方向の曲げモーメントに対する抵抗力を確保する。
【0027】
接合プレートの開口内に位置するコンクリートは接合プレート毎に、その両表面と同一面上の2断面においてせん断抵抗力を発揮するが、プレキャストコンクリート桁とコンクリート床版との接合部に作用する橋軸直角方向の曲げモーメントに対しては各接合プレートの開口内のコンクリートが互いに逆向きに抵抗力を発揮することで偶力のモーメントを形成し、曲げモーメントに抵抗する。接合プレート毎にコンクリートが発生するせん断抵抗力の大きさは接合プレートの両面と同一面上に位置する2断面におけるせん断耐力の和となる。偶力のモーメントの大きさは並列する接合プレート間の距離によって決まり、接合プレートが距離を隔てる程、大きくなる。
【0028】
接合プレートの開口には鉄筋が挿通することで、コンクリートのせん断耐力の鉄筋径分が目減りするものの、鉄筋のせん断耐力が接合プレートの開口におけるコンクリートのせん断抵抗力に加算されるため、曲げモーメントに抵抗する偶力のモーメントは鉄筋が挿通しない場合より増大する。
【0029】
鉄筋のせん断耐力が曲げモーメントに抵抗する偶力に付加されることで、鉄筋のせん断耐力のみによっても曲げモーメントに対する抵抗力を確保することができるため、接合プレートの開口の鉄筋配筋位置の幅は鉄筋が丁度挿通し得る程度の大きさであってもよく、必ずしもコンクリートのせん断耐力が発揮される程度の大きさを持つ必要はない。その場合はプレキャストコンクリート桁とコンクリート床版との接合部に作用する橋軸直角方向の曲げモーメントに対し、各接合プレートの貫通孔を貫通する部分の鉄筋のせん断耐力による偶力のモーメントによって抵抗することになる。
【0030】
請求項3の場合には開口の端面側の幅が鉄筋配筋位置の幅より小さいことで、コンクリートのせん断耐力を超えた後にも鉄筋が開口の内周に係合した状態を維持することが可能であり、鉄筋が係合状態を維持できれば、抵抗力を発揮し続けることができるため、プレキャストコンクリート桁とコンクリート床版間の接合部における曲げモーメントに対する靱性が向上する。また接合プレートの開口の幅が鉄筋の径より大きければ、コンクリートのせん断耐力の鉄筋径分の目減りが実質的になくなり、コンクリートのせん断耐力と鉄筋のせん断耐力の和がそのまません断抵抗力として曲げモーメントに抵抗することになる。
【0031】
請求項4ではまた、複数枚の接合プレートが並列することで、1枚の場合より橋軸方向と橋軸直角方向の水平せん断耐力が増大する。
【0032】
【発明の実施の形態】
この発明は図1、図2に示すように橋軸直角方向に並列するプレキャストコンクリート桁1と、隣接するプレキャストコンクリート桁1,1間、及びプレキャストコンクリート桁1上に構築されるコンクリート床版2からなり、プレキャストコンクリート桁1に橋軸方向にプレストレスが導入されるPC合成桁橋において、プレキャストコンクリート桁1とコンクリート床版2に跨る接合プレート3を用いて両者の一体性を確保した接合部構造である。
【0033】
プレキャストコンクリート桁1は図示するようなT形断面の他、I形断面その他の断面で製作される。図示しないが、プレキャストコンクリート桁1の、コンクリート床版2中に埋設される上端部分の幅方向両側に鉄筋等を突出させておくこともある。図1、図2中、6はコンクリート床版2の構築後、プレキャストコンクリート桁1にプレストレスを導入するためのPCケーブルの挿通箇所を示すが、プレキャストコンクリート桁1にはその製作時に予めプレテンションでプレストレスを与えておくこともある。
【0034】
接合プレート3は図3に示すように長さ方向に間隔をおいて上下幅方向に並列する開口3a,3aを有し、橋軸方向を向き、プレキャストコンクリート桁1とコンクリート床版2に跨って配置される。図面では開口3a,3aを図3に一点鎖線で示す中心線に関して対称に上下2例に形成しているが、開口3aが図3−(a)に示す孔の場合には必ずしも2列である必要はなく、開口3aを中心線の片側に付き、2列に形成することもある。
【0035】
接合プレート3はプレキャストコンクリート桁1の上端面に垂直な面をなして配置され、図3に示す中心線の下側の開口3aを含む部分がプレキャストコンクリート桁1中に埋設され、中心線の上側の開口3aを含む部分が現場で構築されるコンクリート床版2中に埋設される。
【0036】
図3−(a)は開口3aをプレキャストコンクリート桁1とコンクリート床版2中に配筋される各鉄筋4、5が挿通可能な孔として形成した場合、(b)、(c)は接合プレート3の幅方向の端面31から鉄筋4、5の配筋位置まで連続し、その端面31側の幅が鉄筋4、5の径以上の大きさで、深さが鉄筋4、5の径以上の大きさの溝として形成した場合である。いずれも両側の開口3a,3aの形状を同一にしているが、両側の開口3a,3aの形状は必ずしも同一である必要はなく、各開口3aの形状も問われない。図3−(b)は請求項2に記載の発明の実施例、(c)は請求項3に記載の発明の実施例に該当する。
【0037】
図3−(a)の場合の開口3aは鉄筋4、5が挿通し得る形状と大きさを持てばよいが、(b)、(c) の場合の開口3aは端面31側の幅が鉄筋4、5の径以上の大きさで、深さも鉄筋4、5の径以上の大きさを有する。(b)、(c) の場合、開口3aが端面31から鉄筋4、5の配筋位置まで連続し、少なくとも端面31と鉄筋4、5の表面が一致する深さより深く形成されれば、(a)の孔の場合と同等程度以上の橋軸方向の水平せん断耐力が確保されるため、溝の形は問われない。
【0038】
図3−(b)は溝状の開口3aを鉄筋4、5の差し込み口となる端面31側の幅と、鉄筋4、5が納まる鉄筋4、5の配筋位置の幅を等しくし、U字形に形成した場合、(c)は端面31側の幅を鉄筋4、5が差し込める程度の大きさで、鉄筋4、5の配筋位置の幅を端面31側の幅より大きくし、フラスコ形に形成した場合である。この他、端面31側の幅と、鉄筋4、5の配筋位置の幅を等しくしながら、その幅を鉄筋4、5が差し込める程度の大きさにする場合もある。
【0039】
図4−(a)〜(c)は図3−(a)〜(c)に示す接合プレート3をプレキャストコンクリート桁1の上端部に埋設した様子を示す。図4の(a)、(b)、(c)は図3の(a) 、(b)、(c)に対応する。
【0040】
図5−(a)〜(c)、及び図1−(b)は複数枚の接合プレート3をプレキャストコンクリート桁1の幅方向に並列させることにより、プレキャストコンクリート桁1とコンクリート床版2との接合部に作用する橋軸直角方向の曲げモーメントに対する抵抗力を確保した場合で、請求項4に記載の発明の実施例に相当する。この場合、接合プレート3は2枚には限られず、3枚以上の場合もある。
【0041】
プレキャストコンクリート桁1は接合プレート3を配置し、鉄筋4及び主筋とせん断補強筋を配筋した状態で型枠内にコンクリートを充填することにより製作され、コンクリート床版2は現場でのプレキャストコンクリート桁1の架設後、プレキャストコンクリート桁1の幅方向両側に型枠を設置し、接合プレート3の開口3aを挿通する鉄筋5を配筋すると共に、主筋及び配力筋を配筋し、コンクリートを打設することにより構築される。
【0042】
プレキャストコンクリート桁1の鉄筋4は上記主筋とせん断補強筋以外の鉄筋である場合と、主筋とせん断補強筋のいずれかである場合がある。コンクリート床版2の鉄筋5は上記主筋と配力筋以外の鉄筋である場合と、主筋と配力筋のいずれかである場合がある。
【0043】
【発明の効果】
長さ方向に間隔をおいて上下幅方向に並列する開口が形成された接合プレートを橋軸方向に向け、プレキャストコンクリート桁とコンクリート床版に跨って配置するため、プレキャストコンクリート桁の鉄筋とコンクリート床版の鉄筋を接合プレートの開口を挿通させて配筋することができ、配筋作業を規則的に、単純に行うことができる。
【0044】
またコンクリート床版の鉄筋配筋時とコンクリート打設時にはプレキャストコンクリート桁の上端部にずれ止め筋やスタッドジベルが存在しないため、現場での配筋作業性とコンクリートの充填性がよい。
【0045】
橋軸方向のせん断力に対しては接合プレートの両面におけるコンクリートの付着力に、接合プレートの開口の面積に対応した断面積を持つコンクリートのせん断耐力がせん断抵抗力に加算されるため、多数のスタッドジベルを埋設する場合と同等以上のせん断抵抗力を発揮することができる。
【0046】
接合プレートはプレキャストコンクリート桁中にも埋設されるため、プレキャストコンクリート桁のコンクリートと接合プレート間に作用する橋軸方向の水平せん断力に対しても接合プレートの両面におけるコンクリートの付着力と、開口内に存在するコンクリートの支圧力に加え、開口内に存在するコンクリートが接合プレートの両面と同一面上の2断面のせん断抵抗力で抵抗できる。
【0047】
請求項2では上側の開口と下側の開口の内、少なくともいずれか一方の開口を接合プレートの幅方向の端面から前記鉄筋の配筋位置まで連続させ、その端面側の幅を鉄筋の径以上の大きさで、深さを鉄筋の径以上の大きさで形成することで、鉄筋の挿通箇所に単に孔を明けた場合より開口の投影面積と開口の面積が拡大するため、コンクリートの支圧力とせん断抵抗力が孔の場合より増大し、それだけ接合部における橋軸方向の水平せん断耐力が増大する。
【0048】
請求項3では接合プレートの幅方向の端面側の幅を鉄筋が差し込める程度の大きさにすると共に、鉄筋の配筋位置の幅を端面側の幅より大きくし、端面側の幅を鉄筋配筋位置の幅より小さくすることで、開口内に存在するコンクリートの拘束効果が増すため、開口内の鉄筋配筋位置に鉄筋を配置した状態ではコンクリートを介して鉄筋を拘束する効果が生じ、鉄筋の開口からの抜け出しに対する安定性が向上する。
【0049】
また開口内に存在するコンクリートの拘束効果により開口内のコンクリートに包囲された鉄筋の拘束効果も高まるため、開口内に存在するコンクリートのせん断抵抗力と鉄筋のせん断耐力が増し、接合部の橋軸方向の水平せん断耐力が増大する。
【0050】
請求項4では接合プレートをフランジプレートの幅方向に並列させることで、各接合プレートの開口内に位置するコンクリートが発生するせん断抵抗力によって偶力を形成させるため、プレキャストコンクリート桁とコンクリート床版との接合部に作用する橋軸直角方向の曲げモーメントに対する抵抗力を確保することができる。
【0051】
また複数枚の接合プレートが並列することで、1枚の場合より橋軸方向と橋軸直角方向の水平せん断耐力が増大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)はプレキャストコンクリート桁とコンクリート床版を1枚の接合プレートを用いて接合した場合を示した断面図、 (b)は2枚の接合プレートを用いて接合した場合を示した断面図である。
【図2】プレキャストコンクリート桁とコンクリート床版の関係を示した断面図である。
【図3】 (a)〜(c)は接合プレートの製作例を示した立面図である。
【図4】 (a)〜(c)はプレキャストコンクリート桁に図3に示す1枚の接合プレートを埋設した様子を示した斜視図である。
【図5】 (a)〜(c)はプレキャストコンクリート桁に図3に示す2枚の接合プレートを埋設した様子を示した斜視図である。
【図6】 (a)はプレキャストコンクリート桁とコンクリート床版の従来の接合例を示した断面図、(b)はプレキャストコンクリート桁とコンクリート床版の関係を示した断面図である。
【符号の説明】
1……プレキャストコンクリート桁、2……コンクリート床版、3……接合プレート、3a……開口、31……端面、4……鉄筋、5……鉄筋、6……PCケーブルの挿通箇所、7……ずれ止め筋。

Claims (4)

  1. 橋軸直角方向に並列するプレキャストコンクリート桁と、隣接するプレキャストコンクリート桁間、及びプレキャストコンクリート桁上に構築されるコンクリート床版からなり、前記プレキャストコンクリート桁に橋軸方向にプレストレスが導入されるPC合成桁橋において、長さ方向に間隔をおいて上下幅方向に並列する開口が形成された接合プレートが橋軸方向を向き、厚さ方向が橋軸直角方向となるように、前記プレキャストコンクリート桁の上端とコンクリート床版に跨って配置され、前記接合プレートの下側の開口にプレキャストコンクリート桁中に配筋される鉄筋が挿通し、上側の開口にコンクリート床版中に配筋される鉄筋が挿通しているPC合成桁橋におけるプレキャストコンクリート桁とコンクリート床版との接合部構造。
  2. 接合プレートの上側の開口と下側の開口の内、少なくともいずれか一方は接合プレートの上下幅方向の端面から前記鉄筋の配筋位置まで連続し、その端面側の幅は鉄筋の径以上の大きさで、深さは鉄筋の径以上の大きさである請求項1記載のPC合成桁橋におけるプレキャストコンクリート桁とコンクリート床版との接合部構造。
  3. 接合プレートの上下幅方向の端面から鉄筋の配筋位置まで連続する開口の、前記端面側の幅は鉄筋が差し込める程度の大きさで、鉄筋の配筋位置の幅は前記端面側の幅より大きい請求項2記載のPC合成桁橋におけるプレキャストコンクリート桁とコンクリート床版との接合部構造。
  4. 複数枚の接合プレートがプレキャストコンクリート桁の幅方向に並列している請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のPC合成桁橋におけるプレキャストコンクリート桁とコンクリート床版との接合部構造。
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