JP5160167B2 - 帯電防止剤及びそれを含有してなる帯電防止性樹脂組成物 - Google Patents

帯電防止剤及びそれを含有してなる帯電防止性樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、帯電防止剤及びそれを含有してなる帯電防止性樹脂組成物に関する。
従来、オニウム塩類は、例えば樹脂等の帯電防止剤として用いられている(例えば、特許文献1から3参照)。本発明者がオニウム塩類を1種類のみ樹脂に用いたところ、樹脂の表面抵抗値は1012Ω以上であり、電子材料等の用途によっては、樹脂の表面抵抗値をさらに低下できる帯電防止剤が望まれている。
特開平2−185541号公報 特開2006−45424号公報 WO2005/066259号公報
本発明は、従来に比べて表面抵抗値をより低下することができる、優れた帯電防止能を持つオニウム塩類を含有する帯電防止剤及びそれを含有してなる帯電防止性樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明者が、上記課題を解決するために鋭意検討したところ、驚くべきことに式(1):
+ (1)
[式中、Q +は、下記式(3)、(4)又は(5)で表されるオニウムカチオンを示し、Aは含フッ素アニオンを示す。]で表されるオニウム塩(以下、オニウム塩(1)という。)の少なくとも1種、及び式(2):
+ (2)
[式中、Q +は、下記式(3)、(4)又は(5)で表されるオニウムカチオンを示す。ただし、Q +は、同時にQ +と同一の下記式(3)、(4)又は(5)で表されるオニウムカチオンになることはない。Bはアニオンを示す。]で表されるオニウム塩(以下、オニウム塩(2)という。)の少なくとも1種を併用して樹脂に配合したところ、これらの併用によって、併用しない場合に比べて樹脂の表面抵抗値がより低下することを見出し、本発明を完成するに至った。
なお、「Q +は、同時にQ +と同一の下記式(3)、(4)又は(5)で表されるオニウムカチオンになることはない。」とは、(a)Q +が当該式(3)で表されるオニウムカチオンであるときには、Q +は当該式(4)又は(5)で表されるオニウムカチオンを示し、(b)Q +が当該式(4)で表されるオニウムカチオンであるときには、Q +は当該式(3)又は(5)で表されるオニウムカチオンを示し、及び(c)Q +が当該式(5)で表されるオニウムカチオンであるときには、Q +は当該式(3)又は(4)で表されるオニウムカチオンを示すことを意味する。
式(3):
Figure 0005160167
[式(3)中、RからRは、同一又は異なっていてもよく、炭素数1から20の炭化水素基を表す。]で表されるオニウムカチオン。
式(4):
Figure 0005160167
[式(4)中、RからRは、同一又は異なっていてもよく、炭素数1から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。RとR及び/又はRとRはそれぞれ末端で結合し、環を形成していてもよい。]で表されるオニウムカチオン。
式(5):
Figure 0005160167
[式(5)中、Rは、炭素数3から15の炭化水素基を表し、R10は、炭素数1から20の炭化水素基を表す。]で表されるオニウムカチオン。
即ち、本発明は、オニウム塩(1)の少なくとも1種及びオニウム塩(2)の少なくとも1種を有効成分として含有することを特徴とする帯電防止剤並びに該帯電防止剤を樹脂に含有させてなることを特徴とする帯電防止性樹脂組成物に関する。
本発明によれば、オニウム塩(1)の少なくとも1種及びオニウム塩(2)の少なくとも1種との併用によって、単独で用いた場合に比べて優れた帯電防止能を有する帯電防止剤を提供できる。また該帯電防止剤を樹脂に配合すれば、表面抵抗値をより低下させた帯電防止性樹脂組成物を提供できうる。
本発明の帯電防止剤は、オニウム塩(1)の少なくとも1種及びオニウム塩(2)の少なくとも1種を有効成分として含有してなる。Q +及びQ +は、下記式(3)、(4)又は(5)で表されるいずれか1つのオニウムカチオン、Aは含フッ素アニオン及びBはアニオンからなるものが用いられる。
式(3):
Figure 0005160167
[式(3)中、RからRは、同一又は異なっていてもよく、炭素数1から20の炭化水素基を表す。]で表されるオニウムカチオン。
式(4):
Figure 0005160167
[式(4)中、RからRは、同一又は異なっていてもよく、炭素数1から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。RとR及び/又はRとRはそれぞれ末端で結合し、環を形成していてもよい。]で表されるオニウムカチオン。
式(5):
Figure 0005160167
[式(5)中、Rは、炭素数3から15の炭化水素基を表し、R10は、炭素数1から20の炭化水素基を表す。]で表されるオニウムカチオン。
式(3)で表されるオニウムカチオンとしては、テトラアルキルホスホニウムカチオン及び前記アルキル基の一部がアルケニル基に置換されたもの等が挙げられる。具体例としては、テトラメチルホスホニウムカチオン、テトラエチルホスホニウムカチオン、テトラプロピルホスホニウムカチオン、テトラブチルホスホニウムカチオン、テトラペンチルホスホニウムカチオン、テトラヘキシルホスホニウムカチオン、テトラヘプチルホスホニウムカチオン、テトラオクチルホスホニウムカチオン、テトラノニルホスホニウムカチオン、テトラデシルホスホニウムカチオン、テトラドデシルホスホニウムカチオン、トリブチルメチルホスホニウムカチオン、トリヘキシルテトラデシルホスホニウムカチオン、トリフェニルメチルホスホニウムカチオン、トリフェニルエチルホスホニウムカチオン、トリフェニルブチルホスホニウムカチオン、トリフェニルヘプチルホスホニウムカチオン、トリフェニルドデシルホスホニウムカチオン、トリフェニルヘキサデシルホスホニウムカチオン、トリフェニルベンジルホスホニウムカチオン、テトラフェニルホスホニウムカチオン等が挙げられる。
式(4)で表されるオニウムカチオンとしては、テトラアルキルアンモニウムカチオン、前記アルキル基の一部がアルケニル基に置換されたもの、ピペリジニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、モルホリニウムカチオン、ビピロリジニウムカチオン、ビピペリジニウムカチオン等が挙げられる。具体例としては、テトラメチルアンモニウムカチオン、テトラエチルアンモニウムカチオン、テトラプロピルアンモニウムカチオン、テトラブチルアンモニウムカチオン、テトラペンチルアンモニウムカチオン、テトラヘキシルアンモニウムカチオン、テトラヘプチルアンモニウムカチオン、テトラオクチルアンモニウムカチオン、テトラノニルアンモニウムカチオン、テトラデシルアンモニウムカチオン、テトラドデシルアンモニウムカチオン、テトラアリルアンモニウムカチオン、トリオクチルメチルアンモニウムカチオン、ジデシルジメチルアンモニウムカチオン、ジオレイルジメチルアンモニウムカチオン、トリメチルヘキサデシルアンモニウムカチオン、1,1−ジメチルピペリジニウムカチオン、1−エチル−1−メチルピペリジニウムカチオン、1−メチル−1−プロピルピペリジニウムカチオン、1−ブチル−1−メチルピペリジニウムカチオン、1,1−ジメチルピロリジニウムカチオン、1−エチル−1−メチルピロリジニウムカチオン、1−メチル−1−プロピルピロリジニウムカチオン、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムカチオン、1,1’−スピロビピロリジニウムカチオン等が挙げられる。
式(5)で表されるオニウムカチオンとしては、ピリジニウムカチオン等が挙げられる。具体例としては、1−メチルピリジニウムカチオン、1−エチルピリジニウムカチオン、1−プロピルピリジニウムカチオン、1−ブチルピリジニウムカチオン、1−ヘキシルピリジニウムカチオン、1−オクチルピリジニウムカチオン、1−デシルピリジニウムカチオン、1−ドデシルピリジニウムカチオン、1−ヘキサデシルピリジニウムカチオン、1−メチル−2−メチルピリジニウムカチオン、1−エチル−2−メチルピリジニウムカチオン、1−プロピル−2−メチルピリジニウムカチオン、1−ブチル−2−メチルピリジニウムカチオン、1−ヘキシル−2−メチルピリジニウムカチオン、1−オクチル−2−メチルピリジニウムカチオン、1−デシル−2−メチルピリジニウムカチオン、1−ドデシル−2−メチルピリジニウムカチオン、1−ヘキサデシル−2−メチルピリジニウムカチオン、1−メチル−3−メチルピリジニウムカチオン、1−エチル−3−メチルピリジニウムカチオン、1−プロピル−3−メチルピリジニウムカチオン、1−ブチル−3−メチルピリジニウムカチオン、1−ヘキシル−3−メチルピリジニウムカチオン、1−オクチル−3−メチルピリジニウムカチオン、1−デシル−3−メチルピリジニウムカチオン、1−ドデシル−3−メチルピリジニウムカチオン、1−ヘキサデシル−3−メチルピリジニウムカチオン、1−メチル−4−メチルピリジニウムカチオン、1−エチル−4−メチルピリジニウムカチオン、1−プロピル−4−メチルピリジニウムカチオン、1−ブチル−4−メチルピリジニウムカチオン、1−ヘキシル−4−メチルピリジニウムカチオン、1−オクチル−4−メチルピリジニウムカチオン、1−デシル−4−メチルピリジニウムカチオン、1−ドデシル−4−メチルピリジニウムカチオン、1−ヘキサデシル−4−メチルピリジニウムカチオン、1−メチル−3,5−ジメチルピリジニウムカチオン、1−エチル−3,5−ジメチルピリジニウムカチオン、1−プロピル−3,5−ジメチルピリジニウムカチオン、1−ブチル−3,5−ジメチルピリジニウムカチオン、1−ヘキシル−3,5−ジメチルピリジニウムカチオン、1−オクチル−3,5−ジメチルピリジニウムカチオン、1−デシル−3,5−ジメチルピリジニウムカチオン、1−ドデシル−3,5−ジメチルピリジニウムカチオン、1−ヘキサデシル−3,5−ジメチルピリジニウムカチオン、1−メチル−3,5−ジエチルピリジニウムカチオン等が挙げられる。
式(1)中、Aで示される含フッ素アニオンとしては、フッ素原子を含有するアニオンであれば特に限定されないが、好ましくはビス(パーフルオロアルカンスルホニル)イミドイオン、パーフルオロアルカンスルホン酸イオン、パーフルオロアルカンカルボン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン及びヘキサフルオロリン酸イオンである。ビス(パーフルオロアルカンスルホニル)イミドイオンとしては、式(6):
(R SO)(R SO)N (6)
(式中、R 及びR は同じであっても異なっていてもよく、炭素数1から4のパーフルオロアルキル基を示す。)で表されるアニオンであり、ここでR 及びR で示される炭素数1から4のパーフルオロアルキル基としては、例えばトリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基等が挙げられる。具体的には、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオン、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドイオン、ヘプタフルオロプロパンスルホニル)イミドイオン、ノナフルオロブタンスルホニル)イミドイオン、[(トリフルオロメタンスルホニル)(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドイオン等が挙げられる。
パーフルオロアルカンスルホン酸イオンとしては、炭素数1から8のパーフルオロアルカンスルホン酸イオンが挙げられ、具体的には、例えばトリフルオロメタンスルホン酸イオン、ペンタフルオロエタンスルホン酸イオン、ヘプタフルオロプロパンスルホン酸イオン、ノナフルオロブタンスルホン酸イオン、ヘプタデカフルオロオクタンスルホン酸イオン等が挙げられる。
パーフルオロアルカンカルボン酸イオンとしては、炭素数1から8のパーフルオロアルカンカルボン酸イオンが挙げられる。具体的には、例えばトリフルオロ酢酸イオン、ペンタフルオロプロピオン酸イオン、ヘプタフルオロブタン酸イオン、ペンタデカフルオロオクタン酸イオン等が挙げられる。
式(2)中、Bで示されるアニオンとしては、前記ビス(パーフルオロアルカンスルホニル)イミドイオン、前記パーフルオロアルカンスルホン酸イオン、前記パーフルオロアルカンカルボン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン及びヘキサフルオロリン酸イオンの他、無機酸イオン、アルカンスルホン酸イオン、アルキルベンゼンスルホン酸イオン、アルカンカルボン酸イオン、アルキルベンゼンカルボン酸イオン、含シアノイオン又はハロゲンイオンであり、好ましくはビス(パーフルオロアルカンスルホニル)イミドイオン、パーフルオロアルカンスルホン酸イオン、パーフルオロアルカンカルボン酸イオン、アルカンスルホン酸イオン、アルキルベンゼンスルホン酸イオン、無機酸イオンである。
無機酸イオンとしては、例えば過塩素酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、ホウ酸イオンが挙げられ、好ましくは過塩素酸イオン及び硝酸イオンである。
アルカンスルホン酸イオンとしては、例えばメタンスルホン酸イオン、エタンスルホン酸イオン、ブタンスルホン酸イオン、オクタンスルホン酸イオン等が挙げられる。アルキルベンゼンスルホン酸イオンとしては、例えばパラトルエンスルホン酸イオン、デシルベンゼンスルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオン、テトラデシルベンゼンスルホン酸イオン、又はこれらの分枝型が挙げられ、好ましくはドデシルベンゼンスルホン酸イオンである。
アルカンカルボン酸イオンとしては、例えばギ酸イオン、酢酸イオン、プロピオン酸イオン、ブタン酸イオン、オクタン酸イオン、デカン酸イオン等が挙げられる。アルキルベンゼンカルボン酸イオンとしては、例えば安息香酸イオン、サリチル酸イオン等が挙げられる。
含シアノイオンとしては、例えばジシアナミドイオン、チオシアン酸イオン等が挙げられる。ハロゲンイオンとしては、例えばフルオロイオン、クロロイオン、ブロモイオン又はヨードイオンが挙げられる。
オニウム塩(1)の具体例としては、以下に示すものが挙げられる。テトラブチルホスホニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、テトラブチルホスホニウム=ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド、テトラエチルホスホニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、テトラフェニルホスホニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリフェニルエチルホスホニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリフェニルブチルホスホニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリフェニルヘプチルホスホニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリフェニルベンジルホスホニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、テトラブチルホスホニウム=トリフルオロメタンスルホナート、テトラブチルホスホニウム=ペンタフルオロエタンスルホナート、テトラブチルホスホニウム=ノナフルオロブタンスルホナート、テトラブチルホスホニウム=ヘプタデカフルオロオクタンスルホナート、テトラエチルホスホニウム=トリフルオロメタンスルホナート、テトラフェニルホスホニウム=トリフルオロメタンスルホナート、トリフェニルエチルホスホニウム=トリフルオロメタンスルホナート、トリフェニルブチルホスホニウム=トリフルオロメタンスルホナート、トリフェニルヘプチルホスホニウム=トリフルオロメタンスルホナート、トリフェニルベンジルホスホニウム=トリフルオロメタンスルホナート、
テトラブチルホスホニウム=トリフルオロアセタート、テトラエチルホスホニウム=トリフルオロアセタート、テトラフェニルホスホニウム=トリフルオロアセタート、トリフェニルエチルホスホニウム=トリフルオロアセタート、トリフェニルブチルホスホニウム=トリフルオロアセタート、トリフェニルヘプチルホスホニウム=トリフルオロアセタート、トリフェニルベンジルホスホニウム=トリフルオロアセタート、テトラブチルホスホニウム=テトラフルオロボラート、テトラエチルホスホニウム=テトラフルオロボラート、テトラフェニルホスホニウム=テトラフルオロボラート、トリフェニルエチルホスホニウム=テトラフルオロボラート、トリフェニルブチルホスホニウム=テトラフルオロボラート、トリフェニルヘプチルホスホニウム=テトラフルオロボラート、トリフェニルベンジルホスホニウム=テトラフルオロボラート、テトラブチルホスホニウム=ヘキサフルオロホスファート、テトラエチルホスホニウム=ヘキサフルオロホスファート、テトラフェニルホスホニウム=ヘキサフルオロホスファート、トリフェニルエチルホスホニウム=ヘキサフルオロホスファート、トリフェニルブチルホスホニウム=ヘキサフルオロホスファート、トリフェニルヘプチルホスホニウム=ヘキサフルオロホスファート、トリフェニルベンジルホスホニウム=ヘキサフルオロホスファート、
テトラブチルアンモニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、テトラヘキシルアンモニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、テトラオクチルアンモニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、テトラデシルアンモニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、テトラドデシルアンモニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリメチルヘキサデシルアンモニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、テトラアリルアンモニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1,1’−スピロビピロリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、トリブチルベンジルアンモニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、4−ヘキシル−4−メチルモルホリニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、
テトラブチルアンモニウム=トリフルオロメタンスルホナート、テトラヘキシルアンモニウム=トリフルオロメタンスルホナート、テトラオクチルアンモニウム=トリフルオロメタンスルホナート、テトラデシルアンモニウム=トリフルオロメタンスルホナート、テトラドデシルアンモニウム=トリフルオロメタンスルホナート、トリオクチルメチルアンモニウム=トリフルオロメタンスルホナート、トリメチルヘキサデシルアンモニウム=トリフルオロメタンスルホナート、テトラアリルアンモニウム=トリフルオロメタンスルホナート、1,1’−スピロビピロリジニウム=トリフルオロメタンスルホナート、トリブチルベンジルアンモニウム=トリフルオロメタンスルホナート、4−ヘキシル−4−メチルモルホリニウム=トリフルオロメタンスルホナート、テトラブチルアンモニウム=ノナフルオロブタンスルホナート、トリオクチルメチルアンモニウム=ノナフルオロブタンスルホナート、
テトラブチルアンモニウム=トリフルオロアセタート、テトラオクチルアンモニウム=トリフルオロアセタート、トリオクチルメチルアンモニウム=トリフルオロアセタート、トリメチルヘキサデシルアンモニウム=トリフルオロアセタート、テトラブチルアンモニウム=テトラフルオロボラート、テトラオクチルアンモニウム=テトラフルオロボラート、トリオクチルメチルアンモニウム=テトラフルオロボラート、トリメチルヘキサデシルアンモニウム=テトラフルオロボラート、テトラブチルアンモニウム=ヘキサフルオロホスファート、テトラオクチルアンモニウム=ヘキサフルオロホスファート、トリオクチルメチルアンモニウム=ヘキサフルオロホスファート、トリメチルヘキサデシルアンモニウム=ヘキサフルオロホスファート、
1−メチルピリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−エチルピリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ブチルピリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ヘキシルピリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−オクチルピリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−デシルピリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ドデシルピリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ヘキシデシルピリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−メチル−4−メチルピリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−エチル−4−メチルピリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ブチル−4−メチルピリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ヘキシル−4−メチルピリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−オクチル−4−メチルピリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−デシル−4−メチルピリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ドデシル−4−メチルピリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ヘキシデシル−4−メチルピリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ヘキシル−2−メチルピリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−オクチル−2−メチルピリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ドデシル−2−メチルピリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ヘキシル−3−メチルピリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−オクチル−3−メチルピリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ドデシル−3−メチルピリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ヘキシル−3,5−ジメチルピリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ヘキシル−4−メチルピリジニウム=トリフルオロメタンスルホナート、1−ヘキシル−4−メチルピリジニウム=トリフルオロアセタート、1−ヘキシル−4−メチルピリジニウム=テトラフルオロボラート、1−ヘキシル−4−メチルピリジニウム=ヘキサフルオロホスファート等が挙げられる。
オニウム塩(2)の具体例としては、前記に挙げたオニウム塩(1)の他、例えばテトラブチルホスホニウム=メタンスルホナート、テトラブチルホスホニウム=パラトルエンスルホナート、テトラブチルホスホニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、テトラブチルホスホニウム=パークロラート、テトラブチルホスホニウム=ニトラート、テトラブチルホスホニウム=ブロミド、テトラエチルホスホニウム=パラトルエンスルホナート、テトラエチルホスホニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、テトラエチルホスホニウム=パークロラート、テトラエチルホスホニウム=ニトラート、テトラフェニルホスホニウム=メタンスルホナート、テトラフェニルホスホニウム=パラトルエンスルホナート、テトラフェニルホスホニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、テトラフェニルホスホニウム=パークロラート、テトラフェニルホスホニウム=ニトラート、トリフェニルブチルホスホニウム=メタンスルホナート、トリフェニルブチルホスホニウム=パラトルエンスルホナート、トリフェニルブチルホスホニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、トリフェニルブチルホスホニウム=パークロラート、トリフェニルブチルホスホニウム=ニトラート、トリフェニルヘプチルホスホニウム=メタンスルホナート、トリフェニルヘプチルホスホニウム=パラトルエンスルホナート、トリフェニルヘプチルホスホニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、トリフェニルヘプチルホスホニウム=パークロラート、トリフェニルヘプチルホスホニウム=ニトラート、トリフェニルベンジルホスホニウム=メタンスルホナート、トリフェニルベンジルホスホニウム=パラトルエンスルホナート、トリフェニルベンジルホスホニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、トリフェニルベンジルホスホニウム=パークロラート、トリフェニルベンジルホスホニウム=ニトラート、
テトラブチルアンモニウム=メタンスルホナート、テトラオクチルアンモニウム=メタンスルホナート、テトラブチルアンモニウム=パラトルエンスルホナート、テトラオクチルアンモニウム=パラトルエンスルホナート、テトラブチルアンモニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、テトラオクチルアンモニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、テトラブチルアンモニウム=パークロラート、テトラブチルアンモニウム=ニトラート、テトラオクチルアンモニウム=ニトラート、トリオクチルメチルアンモニウム=メタンスルホナート、トリオクチルメチルアンモニウム=パラトルエンスルホナート、トリオクチルメチルアンモニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、トリオクチルメチルアンモニウム=パークロラート、トリオクチルメチルアンモニウム=ニトラート、
1−メチルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−エチルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−ブチルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−ヘキシルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−オクチルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−デシルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−ドデシルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−ヘキシデシルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−ヘキシル−2−メチルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−オクチル−2−メチルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−ドデシル−2−メチルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−ヘキシル−3−メチルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−オクチル−3−メチルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−ドデシル−3−メチルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−メチル−4−メチルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−エチル−4−メチルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−ブチル−4−メチルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−ヘキシル−4−メチルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−オクチル−4−メチルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−デシル−4−メチルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−ドデシル−4−メチルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−ヘキシデシル−4−メチルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−ヘキシル−3,5−ジメチルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−オクチル−3,5−ジメチルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−ドデシル−3,5−ジメチルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−ヘキシル−3,5−ジエチルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−オクチル−3,5−ジエチルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−ドデシル−3,5−ジエチルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、1−ヘキシル−4−メチルピリジニウム=メタンスルホナート、1−ヘキシル−4−メチルピリジニウム=パラトルエンスルホナート、1−ヘキシル−4−メチルピリジニウム=パークロラート、1−ヘキシル−4−メチルピリジニウム=ニトラート等が挙げられる。
本発明の帯電防止剤にはオニウム塩(1)の少なくとも1種とオニウム塩(2)の少なくとも1種とを併用して用いるが、Q +は、同時にQ +と同一の前記式(3)、(4)又は(5)で表されるオニウムカチオンになることはない。かかる併用例としては、例えばテトラブチルホスホニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドと1−ヘキシル−4−メチルピリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、
テトラブチルホスホニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドと1−ヘキシル−4−メチルピリジニウム=ヘキサフルオロホスファート、
テトラブチルホスホニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドと1−ヘキシル−4−メチルピリジニウム=パークロラート、
テトラブチルホスホニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドとトリオクチルメチルアンモニウム=トリフルオロメタンスルホナート、
テトラブチルホスホニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドとトリオクチルメチルアンモニウム=ニトラート、
テトラブチルホスホニウム=ノナフルオロブタンスルホナートとテトラオクチルメチルアンモニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、
トリフェニルヘプチルホスホニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドとトリオクチルメチルアンモニウム=ニトラート、
トリメチルヘキサデシルアンモニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドと1−ヘキシル−4−メチルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート、
1,1’−スピロビピロリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド
とトリヘキシルテトラデシルホスホニウム=ジシアナミド、
テトラアリルアンモニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドとテトラブチルホスホニウム=ドデシルベンゼンスルホナート等が挙げられる。
オニウム塩(1)の少なくとも1種とオニウム塩(2)の少なくとも1種との併用における両者の使用割合(重量)は、オニウム塩(1):オニウム塩(2)として、通常5:95から95:5、好ましくは10:90から90:10である。
本発明の帯電防止剤を調製する方法としては、例えば、1)オニウム塩(1)の少なくとも1種とオニウム塩(2)の少なくとも1種とを、通常100℃以上、好ましくは100℃から150℃で、必要であれば撹拌しながら混合する方法、2)適当な溶媒中に、オニウム塩(1)の少なくとも1種とオニウム塩(2)の少なくとも1種とを溶解させた後、必要に応じて撹拌しながら混合し、溶媒を除去する方法等が挙げられるが、これら有効成分が均一に混合される方法であれば特に限定されない。1)の方法の場合は混合した後、2)の方法の場合は溶媒を除去した後、必要に応じて室温程度(約10℃から30℃)まで冷却すれば、固体又は液体として本発明の帯電防止剤が得られる。
本発明の樹脂への配合方法としては、1)オニウム塩(1)の少なくとも1種とオニウム塩(2)の少なくとも1種を予め前記の方法により混合した後樹脂に添加する方法、2)樹脂に対して、オニウム塩(1)の少なくとも1種とオニウム塩(2)の少なくとも1種を別々に添加する方法等が挙げられる。
本発明の帯電防止剤は必要に応じて安定化剤等の添加剤又は溶媒等を混合して用いることもできる。かかる帯電防止剤を、樹脂組成物製造時に樹脂に配合する等の方法で、帯電防止性樹脂組成物を製造することができる。
本発明の帯電防止性樹脂組成物に用いる樹脂としては、通常、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂及び光硬化性樹脂(例えば、アクリル系光硬化性樹脂)が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン又はプロピレンと他のビニルモノマー、例えば酢酸ビニル、α−オレフィン、(メタ)アクリル酸エステル等との共重合体、ノルボルネン類の付加重合体、ノルボルネン類とα−オレインとの付加共重合体、ノルボルネン類の開環重合体水添ポリマー、シクロペンタジエンの開環重合体水添ポリマー、シクロヘキサジエンの開環重合体水添ポリマー等のポリオレフィン;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の塩素含有樹脂;ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、MS樹脂、MBS樹脂等のスチレン樹脂;ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸、ポリメタクリル酸メチル等の(メタ)アクリル樹脂;芳香族ジヒドロキシ化合物(例えばビスフェノールA)と塩化カルボニル又はジフェニルカーボネートから製造される芳香族ポリカーボネート等のポリカーボネート;ナイロン4、ナイロン6、ナイロン8、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66等のポリアミド;ポリエーテルイミド等の熱可塑性ポリイミド;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル;これらの混合物等が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂(例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂等)、熱硬化性ポリイミド(例えば、ピロメリット酸無水物とビス(4−アミノフェニル)エーテルとの重縮合物等)、ポリウレタン、フェノール樹脂、アミノ樹脂(例えばメラミン樹脂、ウレア樹脂等)が例示でき、中でもエポキシ樹脂が好ましい。
本発明の樹脂組成物における本発明の帯電防止剤の含有量は、樹脂に対して0.1から30重量%であり、好ましくは1から20重量%、特に好ましくは2から10重量%である。
つぎに、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はなんらこれらに限定されるものではない。なお、以下の実施例中、表面抵抗値は三菱化学株式会社製HirestaHT−210を用い、印加電圧500Vにて測定した。
また、以下実施例において、各略号はそれぞれ下記のオニウム塩を示す。
TBP−TFSI:テトラブチルホスホニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド
TBP−NF:テトラブチルホスホニウム=ノナフルオロブタンスルホナート
TPhHP−TFSI:トリフェニルヘプチルホスホニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド
TMHDA−TFSI:トリメチルヘキサデシルアンモニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド
SBP−TFSI:1,1’−スピロビピロリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド
TALA−TFSI:テトラアリルアンモニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド
1H4MPy−TFSI:1−ヘキシル−4−メチルピリジニウム=ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド
1H4MPy−PF6:1−ヘキシル−4−メチルピリジニウム=ヘキサフルオロホスファート
1H4MPy−ClO4:1−ヘキシル−4−メチルピリジニウム=パークロラート
TOMA−TF:トリオクチルメチルアンモニウム=トリフルオロメタンスルホナート
TOMA−NO3:トリオクチルメチルアンモニウム=ニトラート
TOA−DBS:テトラオクチルアンモニウム=ドデシルベンゼンスルホナート
1H4MPy−DBS:1−ヘキシル−4−メチルピリジニウム=ドデシルベンゼンスルホナート
THTDP−DCA:トリヘキシルテトラデシルホスホニウム=ジシアナミド
TBP−DBS:テトラブチルホスホニウム=ドデシルベンゼンスルホナート
実施例1
ビスフェノールA型エポキシ樹脂「エピコート828」(エポキシ当量 186g/eq、登録商標、ジャパンエポキシレジン株式会社製)8.80g、硬化剤イミノビスプロピルアミン1.20g、TBP−TFSIと1H4MPy−TFSIの重量比50:50の混合物0.50g(樹脂に対して5重量%)を混合し、エポキシ樹脂組成物を得た。かかるエポキシ樹脂組成物を直径50mm×深さ10mmの円形金型に流し込み、50℃で1時間、さらに100℃で6時間熱硬化させて試験片を作製した。試験片を23℃、50%RHの雰囲気中に6時間保持した後、23℃、50%RHで試験片の表面抵抗値を測定した。それらの測定結果を表1に示す。
実施例2〜10
実施例1のTBP−TFSIと1H4MPy−TFSIの重量比50:50の混合物に代えて、表1に示したオニウム塩(1)とオニウム塩(2)の重量比50:50の混合物の混合物を使用した以外は、実施例1と同様にして試験片を作製し、かかる試験片の表面抵抗値の測定を実施例1と同様にして行った。それらの結果を表1に示す。
Figure 0005160167
比較例1〜15
実施例1のTBP−TFSIと1H4MPy−TFSIの重量比50:50の混合物に代えて、表2に示すオニウム塩(2)を単独使用した以外は、実施例1と同様にして試験片を作製し、かかる試験片の表面抵抗値の測定を実施例1と同様にして行った。それらの結果を表2に示す。
Figure 0005160167
表1の結果から、本発明の帯電防止剤を配合したエポキシ樹脂組成物の試験片の表面抵抗値は10から1010Ω台であり、それぞれ単独で用いた表2の場合に比べて低い表面抵抗値が得られることが判った。

Claims (4)

  1. 式(1):
    + (1)
    [式中、Q +は、下記式(3)、(4)又は(5)で表されるオニウムカチオンを示し、Aは含フッ素アニオンを示す。]で表されるオニウム塩の少なくとも1種、及び式(2):
    + (2)
    [式中、Q +は、下記式(3)、(4)又は(5)で表されるオニウムカチオンを示す。ただし、Q +は、同時にQ +と同一の下記式(3)、(4)又は(5)で表されるオニウムカチオンになることはない。Bはアニオンを示す。]で表されるオニウム塩の少なくとも1種を有効成分として含有することを特徴とする帯電防止剤。
    式(3):
    Figure 0005160167
    [式(3)中、RからRは、同一又は異なっていてもよく、炭素数1から20の炭化水素基を表す。]で表されるオニウムカチオン。
    式(4):
    Figure 0005160167
    [式(4)中、RからRは、同一又は異なっていてもよく、炭素数1から20の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでいてもよい。RとR及び/又はRとRはそれぞれ末端で結合し、環を形成していてもよい。]で表されるオニウムカチオン。
    式(5):
    Figure 0005160167
    [式(5)中、Rは、炭素数3から15の炭化水素基を表し、R10は、炭素数1から20の炭化水素基を表す。]で表されるオニウムカチオン。
  2. で示される含フッ素アニオンが、ビス(パーフルオロアルカンスルホニル)イミドイオン、パーフルオロアルカンスルホン酸イオン、パーフルオロアルカンカルボン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン又はヘキサフルオロリン酸イオンである請求項1に記載の帯電防止剤。
  3. で示されるアニオンが、ビス(パーフルオロアルカンスルホニル)イミドイオン、パーフルオロアルカンスルホン酸イオン、パーフルオロアルカンカルボン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、アルカンスルホン酸イオン、アルキルベンゼンスルホン酸イオン又は無機酸イオンである請求項1又は2に記載の帯電防止剤。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の帯電防止剤を樹脂に含有させてなることを特徴とする帯電防止性樹脂組成物。
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