JP5159406B2 - 造粒装置 - Google Patents

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Description

本発明は、処理槽内に供給された原料(例えば、使用済みの合成樹脂フィルムや合成樹脂シートなど)を破砕して粒状に成形する造粒装置に関する。
従来の造粒装置(例えば、特許文献1参照)では、原料を処理槽内に所定量供給すると共に、処理槽の蓋を閉め、処理槽内に設けられた羽根体及び回転刃体を回転させて原料を破砕する。そして、破砕片同士の衝突摩擦により破砕片の表面が半ゲル化したところで処理槽内へ一定量の冷却水を噴霧する。これにより、破砕片の表面が急冷却され、全体として丸みを帯びた粒状の造粒物が製造される。
特開昭48−64552号公報
ところで、上述の如き造粒装置を使用する実際の作業現場では、造粒処理の効率を向上させるため、処理槽の蓋を開けたまま羽根体及び回転刃体を回転させ、そこへ原料を次々と投入している。原料は破砕・減容・投入を繰り返され、能率よく大量処理される。しかしながら、手作業で原料を投入しているため、投入される原料の量が一定にならず、原料の量に対する冷却水量の割合が不均一になる。このため、冷却度合・造粒度合が不均一になり、造粒物の品質(嵩比重など)が不均一になるという問題がある。
本発明は上記事実を考慮し、造粒処理の効率を向上させることができると共に、造粒物の品質を均一にすることができる造粒装置を得ることが目的である。
請求項1に記載の発明に係る造粒装置は、使用済みの合成樹脂フィルムや合成樹脂シートが原料とされ、処理槽内に供給された前記原料を破砕して粒状に成形する装置本体と、前記処理槽の上方に設けられ、下端側が漏斗状に形成されると共に、開閉可能な原料投入口が設けられ、前記処理槽内に連通する内部に前記原料が供給されるホッパと、前記ホッパの前記下端側よりも上側に設けられ、軸線方向両端側が前記ホッパの側壁に回転可能に支持されて前記ホッパ内を横断する回転軸、及び、前記回転軸の軸線方向に並んで設けられ、前記回転軸の外周部から突出した複数の攪拌棒を備え、前記ホッパ内の前記原料に干渉することで前記処理槽内への前記原料の流下を規制又は抑制すると共に、前記回転軸が回転された際には、前記ホッパ内の前記原料を破砕せずに攪拌して前記処理槽内へ流下させる攪拌部材と、前記ホッパ内に前記原料が供給されて前記原料投入口が閉じられた状態で作動されることにより前記回転軸を回転させる駆動源と、を有することを特徴としている。
請求項1に記載の造粒装置では、ホッパ内に供給された原料(使用済みの合成樹脂フィルムなど)は、このホッパの下方に設けられてホッパ内に連通した処理槽内へ供給される(流下する)。処理槽内へ供給された原料は装置本体によって破砕されて粒状に成形される。このため、例えば、原料をホッパ内に満杯に供給してから装置本体を作動させれば、当該満杯に供給された一定量の原料が破砕・造粒されるので、造粒物の品質を均一にすることができる。しかも、一回の供給作業で処理槽に供給することができる原料の量を、ホッパの容積の分だけ増加させることができるので、造粒処理の効率を向上させることができる。
さらに、この造粒装置では、ホッパ内に設けられた攪拌部材がホッパ内の原料に干渉する。このため、ホッパ内から処理槽内への原料の流下を攪拌部材によって規制又は抑制することができる。また、駆動源によって攪拌部材を駆動することでホッパ内の原料が攪拌されるので、ホッパ内の原料を強制的に処理槽内へ流下させることができる。したがって、ホッパ内から処理槽内への原料の供給をコントロールすることができる。
しかも、攪拌部材が駆動源によって回転される構成であるため、駆動源などを簡単な構成にすることができる。
また、上述の攪拌部材は、ホッパに対して回転可能に支持された回転軸と、回転軸の外周部から突出した攪拌棒とを備えており、回転軸が駆動源によって回転されると、攪拌棒が回転軸周りに回転する。これにより、ホッパ内の原料が攪拌される。したがって、攪拌部材を簡単な構成にすることができる。
さらに、上述の回転軸は、軸線方向両端側がホッパの側壁に支持されてホッパ内を横断しているため、ホッパ内に供給された原料を回転軸や攪拌棒に良好に干渉させることができる。したがって、ホッパ内から処理槽内への原料の流下を良好に規制又は抑制することができる。
また、上述の攪拌棒は、回転軸の軸線方向に並んで複数設けられている。このため、複数の攪拌棒にホッパ内の原料を干渉させることができるので、処理槽内への原料の流下を良好に規制又は抑制することができる。また、回転軸が回転された際には、複数の攪拌棒によってホッパ内の原料を良好に攪拌することができる。
以上説明したように、本発明に係る造粒装置では、造粒処理の効率を向上させることができると共に、造粒物の品質を均一にすることができる。
図1には、本発明の実施形態に係る造粒装置10が正面図にて示されている。また、図2には、図1の2−2線断面図が示されており、図3には、図2の3−3線断面図が示されている。なお、図2及び図3では、一部の部材の図示を省略してある。
本実施形態に係る造粒装置10は、使用済みの合成樹脂フィルムや合成樹脂シートなどの如きスクラップ材(以下「原料」という)を破砕して粒状に成形するための廃プラスチック処理装置であり、装置本体12を備えている。装置本体12は、略箱状に形成されたフレーム14を有しており、フレーム14の上部には、処理槽16が取り付けられている。
処理槽16は、有底の円筒状に形成されており、軸線方向が本造粒装置10の上下方向に沿う状態で配置されている。処理槽16の上端部は開口しており、処理槽16の底壁中央部には、円柱状に形成された主軸18が貫通している。この主軸18は、処理槽16に対して同軸的に配置されており、複数の軸受を介してフレーム14に回転可能に支持されている。主軸18の下端部には、プーリ20が取り付けられている。
一方、フレーム14の側方には、メインモータ22が設けられている。メインモータ22は、出力軸を下方へ突出させた状態で配置されており、支持部材24を介してフレーム14に支持されている。メインモータ22の出力軸には、図示しないプーリが取り付けられており、このプーリと前述したプーリ20には、複数のベルト26が巻き掛けられている。このため、メインモータ22が出力軸を回転させると、出力軸に取り付けられたプーリ、ベルト26、及びプーリ20を介して出力軸の回転力が主軸18に伝達され、主軸18が回転されるようになっている。
主軸18の上端側は、図2に示されるように、処理槽16内へ突出しており、当該突出部分には羽根体28が取り付けられている。羽根体28は、長尺な角棒状に形成されており、長手方向中央部に設けられた円筒状の連結部に主軸18が挿嵌されてキー止めされている。このため、羽根体28は長手方向両端側を主軸18の径方向に突出させた状態で主軸18と一体に回転する。
羽根体28の長手方向一端部の上部には、ブロック状に形成された回転刃体30が取り付けられている。この回転刃体30は、処理槽16の内壁に近接して配置されており、処理槽16の内壁との間に所定の間隙を確保した状態で旋回する。
処理槽16の内壁には、板状に形成された固定刃体32が固定されている。固定刃体32は、回転刃体30の旋回軌跡の上側近傍に配置されており、当該旋回軌跡に対して所定の間隙を置いて対向している。なお、この間隙は、処理槽16の底壁と羽根体28との間に配置される図示しないカラーの厚さを変更することで調節することができる。
回転刃体30の回転方向前方側(図3の矢印A方向側)の上端角部には、切断刃30Aが形成されており、固定刃体32には、回転刃体30の回転方向後方側(図3の反矢印A方向側)の下端角部に、切断刃32Aが形成されている。
一方、上述した処理槽16の上方には、ホッパ34が設けられている。ホッパ34は、処理槽16よりも大径で且つ軸線方向に長い円筒状に形成されており、処理槽16に対して同軸的に配置されている。ホッパ34の上端部は、上壁34Aによって閉塞されており、ホッパ34の下端側は、漏斗状に絞り加工されている。ホッパ34の下端部は、処理槽16の直径と同程度に縮径されており、処理槽16の上端部に結合されている。これにより、ホッパ34と処理槽16とが一体的に連結されており、ホッパ34は、処理槽16を介してフレーム14に支持されている。また、ホッパ34の下端部は開口しており、当該開口部を介してホッパ34の内部と処理槽16の内部とが連通している。
ホッパ34の側壁34Bには、原料投入口36が形成されている。この原料投入口36は、処理槽16内で造粒される造粒物の原料をホッパ34内に供給(投入)するためのものであり、ホッパ34の側壁34Bに回動可能に取り付けられた扉38によって開閉されるようになっている。
また、ホッパ34の下端側(絞り加工された部分)には、処理槽16内に水を供給するための供給管40が接続されている。この供給管40は、図示しない一端側が水の供給源(図示省略)に接続されており、供給管40の中間部に取り付けられた電磁弁42が開くことで処理槽16内に水が供給される。
一方、処理槽16の側壁には、処理槽16内の温度を検出する温度センサ44が取り付けられている。この温度センサ44は、図示しない制御装置に電気的に接続されている。この制御装置は、前述した電磁弁42に電気的に接続されており、処理槽16内が所定の温度になったことを温度センサ44が検出した際に、所定時間だけ電磁弁42を開くようになっている。これにより、一定量の水が供給管40から処理槽16内へ供給(噴霧)される。
また、処理槽16の側壁の下部側には、処理槽16内で造粒した造粒物を装置外部へ排出するための樋状の排出口46が取り付けられており、この排出口46を介して処理槽16の内部が装置外部に連通するようになっている。この排出口46は、排出シリンダ48によって駆動される排出シャッタ49によって開閉される。
この排出シリンダ48は、シリンダ本体50と、ピストン52とを備えており、排出モータ54の駆動力によってピストン52を駆動する構成になっている。排出シャッタ49は、ピストン52の先端部に取り付けられており、ピストン52とシリンダ本体50との間に掛け渡された回り止56によってシリンダ本体50に対する相対回転を規制されている。また、ピストン52の基端側は、蛇腹58によって覆われており、ピストン52とシリンダ本体50との間への粉塵等の侵入が防止される。
一方、処理槽16の上部には、処理槽16内へ外気を導入するための複数(本実施形態では3つ)の給気管62が取り付けられている。これらの給気管62の内部には、フィルター64が設けられており、各給気管62を介して処理槽16内へ導入される外気は、フィルター64を通過することによって自らに含まれる粉塵等を除去される。また、処理槽16の上部には、処理槽16内から空気を排出するための排気管60が設けられている。この排気管60は、ダクト68(図2参照)を介して脱気サイクロン70の吸気口72に接続されている。
脱気サイクロン70は、軸線方向に長い円筒状に形成されており、軸線方向が上下方向に沿う状態でホッパ34の側方に配置されている。脱気サイクロン70の下端側は、絞り加工されており、脱気サイクロン70の下端部には、ステー74が取り付けられている。このステー74は、ホッパ34に固定されており、これにより、脱気サイクロン70がホッパ34に支持されている。
脱気サイクロン70の上端部には、排気口76が設けられている。この排気口76には、ダクト78(図2参照)を介して図示しない吸引ブロアが接続されており、この吸引ブロアが作動すると、給気管62→処理槽16内→排気管60→吸気口72→脱気サイクロン70内→排気口76→吸引ブロアの経路で流れる空気流が発生する。この空気流は、脱気サイクロン70内を通過する際に自らに含まれる水分や粉塵を除去され、吸引ブロアの排気口から排出されるようになっている。
一方、ホッパ34の上下方向中間部には、ホッパ34内の原料を攪拌するための攪拌機構80が設けられている。この攪拌機構80は、ホッパ34の内部に設けられた攪拌部材82(被駆動部材)を備えている。この攪拌部材82は、ホッパ34下端側の絞り加工された部分よりも上側でかつホッパ34の上下方向中央部よりも下側に配置されており、ホッパ34内を横断する攪拌軸84(回転軸)を備えている。攪拌軸84は、軸線方向がホッパ34の径方向に沿う状態で配置されており、軸線方向両端部がホッパ34の側壁34Bを貫通してホッパ34の径方向外側へ突出している。
攪拌軸84の軸線方向一端部(図2では左側の端部)は、ホッパ34の側壁34Bに取り付けられた軸受86によって回転可能に支持されている。また、攪拌軸84の軸線方向他端部(図2では右側の端部)は、ホッパ34の側壁に取り付けられたギヤケース88内に挿入されており、このギヤケース88に取り付けられた図示しない軸受によって回転可能に支持されている。
ギヤケース88の内部には、図示しない複数のギヤが収容されている。また、ギヤケース88の上部には、攪拌モータ90が取り付けられており、攪拌モータ90の駆動力が上記複数のギヤを介して攪拌軸84に伝達されるようになっている。これにより、攪拌軸84が軸線周りに回転される。
また、攪拌軸84には、複数(本実施形態では4つ)の攪拌棒92が取り付けられている。これらの攪拌棒92は、図4に示されるように、円筒状に形成された取付部材94と、この取付部材94に取り付けられた一対の棒材96、98とを有している。一対の棒材96、98は、長尺な平板状に形成され、取付部材94を介して互いに反対側(取付部材94の周方向反対側)に配置されており、長手方向一端部が取付部材94に固定されている。
これらの攪拌棒92は、取付部材94の内側(筒内)に攪拌軸84が挿通された状態で攪拌軸84に固定されており、一対の棒材96、98が攪拌軸84の外周部から攪拌軸84の径方向に突出している。
なお、本実施形態では、複数の攪拌棒92は、攪拌軸84の軸線方向に略等間隔に並んで配置されている。また、複数の攪拌棒92は、攪拌軸84の周方向に90度づつずれて取り付けられている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
上記構成の造粒装置10を使用する際には、攪拌モータ90を停止させた状態でホッパ34の原料投入口36の扉38を開き、原料投入口36からホッパ34内に原料(例えば、使用済みのポリエチレンフィルムなど)を投入する。ホッパ34内に投入された原料は、攪拌部材82の攪拌軸84や複数の攪拌棒92に引っ掛かり、処理槽16内への流下を規制される。
そして、ホッパ34内に原料が満杯に供給されたら、原料投入口36の扉38を閉じ、メインモータ22を作動させて羽根体28を回転させる。この状態で攪拌モータ90を作動させると、攪拌部材82が回転し、ホッパ34内の原料が複数の攪拌棒92によって攪拌される。これにより、ホッパ34内の原料が連続的に少しずつ処理槽16内へ流下する。
処理槽16内へ流下した原料は、羽根体28の回転方向前方側縁に引っ掛かり、その回転に伴う遠心力によって羽根体28の長手方向端部側(処理槽16の内壁側)へ移動される。処理槽16の内壁側へ移動された原料は、回転刃体30の刃先30Aと固定刃体32の刃先32Aとの間で切断破砕されると共に、羽根体28によって上方へ跳ね上げられ、上述の如き切断破砕を繰り返される。これにより、原料は回転刃体30と固定刃体32との間隙にみあう大きさの破砕片に切断破砕される。
そして、ホッパ34内から新たに処理槽16内へ流下する原料が破砕・減容を繰り返され、能率よく大量処理される。これにより、ホッパ34内に投入された原料は処理槽16内で約10分の1程度の容積に減容される。このようにして減容された原料(破砕片)は、羽根体28によって繰り返し上方へ跳ね上げられ、各破砕片同士が衝突摩擦してその摩擦熱により各破砕片の表面が半ゲル化される。これにより、各破砕片は、全体として丸みを帯びた粒体に成形される。
そして、上述の如き破砕片同士の摩擦によって処理槽16内が所定の温度(例えば、100℃〜120℃)になると、温度センサ44が作動して電磁弁42が開き、供給管40から処理槽16内へ一定量の水が供給(噴霧)される。これにより、上述の如く半ゲル化した破砕片の表面が急冷却され、各破砕片同士の融着が防止される。なお、この急冷却の際には、処理槽16内に水蒸気が発生するが、当該水蒸気は図示しない吸引ブロアの作動によって処理槽16内から排出される。また、上記急冷却によって固化された造粒物は、排出シリンダ48の排出モータ54によって排出シャッタ49が開放されることで、排出口46を介して処理槽16の外側へ排出される。これにより造粒処理が完了する。
ところで、背景技術の欄で説明したように、従来の造粒装置を使用する実際の作業現場では、造粒処理の効率を向上させるため、処理槽の蓋を開けたまま羽根体及び回転刃体を回転させ、そこへ原料を次々と投入している。この場合、処理槽内で回転刃体が高速回転しているところに人手で原料を投入するため、投入時の安全確保が必要である。
また、上記作業方法の場合には、背景技術の欄で説明したように、処理槽内へ投入される原料の量が一定でないため、造粒物の品質にばらつきが生じるという問題がある。すなわち、原料が素早くどんどん処理槽内へ投入されれば処理槽内が所定の温度になるまでに時間がかかる。その間、原料は細かく破砕され減容されながら大量の原料が投入され、その後に一定量の水が供給される。逆にゆっくり少しずつ原料を投入すれば処理槽内が所定の温度になるまでにさほど時間がかからず、少量の原料しか入れていない状態で一定量の水が供給されてしまう。したがって、原料の量に対する給水量の割合が不均一になり、冷却度合・造粒度合が不均一になる。この結果、造粒物の品質(嵩比重など)が不均一になり、その販売価格に悪影響を及ぼすという問題が生じる。なお、実際の作業現場では、原料の量に対する給水量の割合を均一するために、手作業で処理槽内へ水を供給することなどが行われているが、この作業には熟練を要するという問題がある。
これに対し、本実施形態に係る造粒装置10では、上述したように原料がホッパ34内に満杯に供給された状態で装置本体12が作動され、当該満杯に供給された一定量の原料が処理槽16内で破砕・造粒される。このため、処理槽16内で破砕された破砕片(造粒物)が所定の温度になるまでの時間を一定にすることができると共に、一定量の造粒物に対して一定量の水を供給することができる。したがって、造粒物の冷却度合・造粒度合を均一にすることができ、これにより、造粒物の品質を均一にすることができる。
しかも、本実施形態に係る造粒装置10では、一回の供給作業で処理槽16に供給することができる原料の量を、ホッパ34の容積の分だけ増加させることができるので、大量の原料を一度に造粒処理することができ、造粒処理の効率を向上させることができる。したがって、従来のように、造粒処理の効率を向上させるために、回転刃体30等が回転している状態で処理槽16内へ原料を投入する必要がなく、これにより安全性を確保することができる。
また、本実施形態では、ホッパ34内に設けられた攪拌部材82がホッパ34内の原料に干渉するため、ホッパ34内から処理槽16内への原料の流下を攪拌部材82によって規制することができる。また、攪拌モータ90によって攪拌部材82を回転させることでホッパ34内の原料を強制的に処理槽16内へ流下させる(押し込む)ことができる。したがって、ホッパ34内から処理槽16内への原料の供給をコントロールすることができる。
また、本実施形態では、ホッパ34内の原料が攪拌部材82によって攪拌されて処理槽16内へ押し込まれるため、ホッパ34の下端開口部の付近で原料が互いに絡み合って処理槽16内へ自然に流下しなくなった場合(所謂ブリッジが発生した場合)でも、当該ブリッジを解消することができる。
さらに、本実施形態では、前述したように、ホッパ34内への原料投入時には、攪拌部材82を停止させておき、ホッパ34内から処理槽16内への原料の流下を規制する。そして、メインモータ22によって羽根体28を回転させた後で、攪拌部材82によりホッパ34内の原料を攪拌する(上記流下規制を解除する)。このため、メインモータ22(羽根体28)の回転数が安定してから、処理槽16内に原料が供給されるので、メインモータ22に過負荷が掛かることを防止又は抑制することができる。
しかも、本実施形態では、ホッパ34内の原料を処理槽16内へ送り込むための攪拌部材82によって、ホッパ34内から処理槽16内への原料の流下が規制されるため、当該流下を規制するための専用の機構(シャッタなど)を省略することができる。したがって、装置を簡素化することができると共に、装置の製造コストを低減することができる。
また、本実施形態に係る造粒装置10では、攪拌部材82が回転される構成であるため、攪拌部材82をスライドさせる場合などに比べて駆動源(攪拌モータ90)などの構成を簡素化することができる。
しかも、攪拌部材82は、攪拌軸84に複数の攪拌棒92が取り付けられた簡単な構成であるため、攪拌部材82の製造が容易である。したがって、攪拌部材82を含めた攪拌機構80の低コスト化を図ることができる。
また、攪拌部材82の攪拌軸84がホッパ34内を横断しているため、ホッパ34内に供給された原料を攪拌軸84や攪拌棒92に良好に干渉させることができる。したがって、ホッパ34内から処理槽16内への原料の流下を良好に規制することができる。
さらに、本実施形態では、複数の攪拌棒92が攪拌軸84の軸線方向に並んで設けられているため、これらの攪拌棒92にホッパ内の原料を良好に干渉させることができる。したがって、これによっても処理槽16内への原料の流下を良好に規制することができる。また、攪拌軸84が回転された際には、複数の攪拌棒92によってホッパ34内の原料を良好に攪拌することができる。
また、上記実施形態では、ホッパ34が円筒状に形成された構成にしたが、本発明はこれに限らず、ホッパの形状は適宜変更することができる。
本発明の実施形態に係る造粒装置の正面図である。 図1の2−2線断面図である。 図2の3−3線断面図である。 本発明の実施形態に係る造粒装置の構成部材である攪拌部材の斜視図である。
符号の説明
10 造粒装置
12 装置本体
16 処理槽
34 ホッパ
82 攪拌部材(被駆動部材)
84 攪拌軸(回転軸)
90 駆動源
92 攪拌棒

Claims (1)

  1. 使用済みの合成樹脂フィルムや合成樹脂シートが原料とされ、処理槽内に供給された前記原料を破砕して粒状に成形する装置本体と、
    前記処理槽の上方に設けられ、下端側が漏斗状に形成されると共に、開閉可能な原料投入口が設けられ、前記処理槽内に連通する内部に前記原料が供給されるホッパと、
    前記ホッパの前記下端側よりも上側に設けられ、軸線方向両端側が前記ホッパの側壁に回転可能に支持されて前記ホッパ内を横断する回転軸、及び、前記回転軸の軸線方向に並んで設けられ、前記回転軸の外周部から突出した複数の攪拌棒を備え、前記ホッパ内の前記原料に干渉することで前記処理槽内への前記原料の流下を規制又は抑制すると共に、前記回転軸が回転された際には、前記ホッパ内の前記原料を破砕せずに攪拌して前記処理槽内へ流下させる攪拌部材と、
    前記ホッパ内に前記原料が供給されて前記原料投入口が閉じられた状態で作動されることにより前記回転軸を回転させる駆動源と、
    を有する造粒装置。
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