JP5159055B2 - 交流電源装置 - Google Patents

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本発明は、真空処理装置及びこれに用いる交流電源装置、並びに、交流電源の制御方法に関し、特に、真空チャンバー内の異常放電による処理対象物の損傷などを防止することが可能な真空処理装置及びこれに用いる交流電源装置、並びに、交流電源の制御方法に関する。
半導体デバイスの製造プロセスにおいては、プラズマCVD装置やプラズマエッチング装置などの真空処理装置が数多く用いられている。プラズマCVD装置やプラズマエッチング装置は、真空チャンバー内に電極が配置されており、この電極に交流電圧を印加することによってプラズマ放電を発生させることができる。プラズマ放電が発生すると、真空チャンバー内のプロセスガスは衝突により活性化されてラジカルとなるため、熱による励起を行う装置と比べてより低温下での反応を起こすことが可能となる。
しかしながら、プラズマCVD装置やプラズマエッチング装置では、真空チャンバー内で異常放電が発生することがあり、これによって半導体ウェハの一部が損傷するおそれがある。このような異常放電は、プラズマCVD装置やプラズマエッチング装置だけでなく、イオンミリング装置、イオン注入装置、スパッタリング装置など、他の真空処理装置においても発生することがある。このような問題を解決すべく、本発明者は、異常放電に伴って発生する電磁波などによって、異常放電の検出を行う技術を提案した(特許文献1参照)。
この方法によれば、より確実に異常放電の検出を行うことができることから、半導体デバイスなど、真空処理装置を用いて生産される各種デバイスの歩留まりを向上させるものと期待される。
特許第3631212号公報
しかしながら、異常放電を検出するたびに装置を停止させるなどの処置を行うと、生産性が低下するという問題があった。
したがって、本発明の目的は、生産性をより高めることが可能な真空処理装置及びこれに用いる交流電源装置、並びに、交流電源の制御方法を提供することである。
また、本発明の他の目的は、異常放電が発生した場合であっても、連続運転が可能な真空処理装置及びこれに用いる交流電源装置、並びに、交流電源の制御方法を提供することである。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、異常放電が発生した場合であっても、電極に印加する交流電圧の印加パターンを一時的に変化させることによって、デバイスに実質的な影響を与えることなく、異常放電を制御できることを見いだした。
本発明は、このような技術的知見に基づきなされたものであって、本発明による交流電源装置は、真空チャンバー内に配置された電極に交流電圧を印加する交流電源と、前記真空チャンバー内の異常放電を検出する異常放電検出手段と、前記異常放電検出手段が異常放電を検出したことに応答して、前記交流電源による交流電圧の印加パターンを変化させる制御手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明による真空処理装置は、電極が配置された真空チャンバーと、前記電極に交流電圧を印加する交流電源と、前記真空チャンバー内の異常放電を検出する異常放電検出手段と、前記異常放電検出手段が異常放電を検出したことに応答して、前記交流電源による交流電圧の印加パターンを変化させる制御手段とを備えることを特徴とする。
さらに、本発明による交流電源の制御方法は、真空チャンバー内に配置された電極に交流電圧を印加するステップと、前記真空チャンバー内の異常放電を検出したことに応答して、前記交流電圧の印加パターンを変化させるステップとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、異常放電を検出した場合に交流電圧の印加パターンを変化させていることから、作製するデバイスに実質的な影響を与えることなく、異常放電を制御することが可能となる。これにより、異常放電を検出するたびに装置を停止させるなどの処置を行う必要がなくなり、連続運転を行うことができることから、生産性を高めることが可能となる。
尚、本発明において「真空」とは、完全な真空状態を指すものではなく、プロセスガスやキャリアガスなどが低圧状態で存在する状態を指す。
異常放電を検出した場合は、交流電圧の印加を断続的としても構わないし、交流電圧を低下させても構わない。また、その両方であっても構わない。さらに、異常放電を検出した後、異常放電を検出しなくなった場合は、交流電圧の印加パターンを異常放電の検出前の状態に戻すことが好ましい。
異常放電の検出は、電極と交流電源との間に方向性結合器を配置し、方向性結合器によって分離された反射波に基づいて行っても構わないし、電極と交流電源とを接続するケーブルの周囲に電流プローブを配置し、電流プローブによって検出された高周波成分に基づいて行っても構わない。いずれの場合も、方向性結合器又は電流プローブは、マッチングユニットから見て電極側に配置することが望ましい。
さらに、電極と交流電源とを接続する配線に対して結合する容量を設け、容量によって分離された反射波に基づいて異常放電の検出を行っても構わない。この場合、容量と異常放電検出手段との間に第1及び第2のハイパスフィルターを設け、第1のハイパスフィルターをマッチングボックス内に配置し、第2のハイパスフィルターをマッチングボックス外に配置することが好ましい。さらに、第1のハイパスフィルターの通過帯域は、第2のハイパスフィルターの通過帯域よりも広いことがより好ましい。
このように、本発明によれば、異常放電を検出した場合であっても、装置を停止させることなく連続運転を行うことが可能である。このため、プラズマCVD装置、プラズマエッチング装置、イオンミリング装置、イオン注入装置、スパッタリング装置などの真空処理装置を用いて生産される各種デバイスの生産性を高めることが可能となる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の好ましい第1の実施形態による真空処理装置の構成を概略的に示す模式図である。
図1に示すように、本実施形態による真空処理装置はプラズマエッチング装置であり、真空チャンバー10と、真空チャンバー10内に配置された電極11に交流電圧を印加する交流電源20と、真空チャンバー10内の異常放電を検出する異常放電検出回路30と、交流電源20による交流電圧の印加パターンを変化させる制御回路40とを備えている。
真空チャンバー10に設けられた電極11は、処理対象物である半導体ウェハ12を載置するステージを兼ねている。真空チャンバー10には、電極11のほか、プロセスガス13の吹き出し口14aを兼ねた電極14が設けられており、この電極14にはグランド電位が与えられている。プロセスガス13は、配管15を通って真空チャンバー10内に導入され、半導体ウェハ12の近傍を通って、真空ポンプ16により排出される。そして、交流電源20を用いて電極11に交流電圧を印加すると、電極11と電極14との間のプロセスガス13がプラズマ化し、そのプラズマが半導体ウェハ12の表面に形成された膜をエッチングする。特に限定されるものではないが、交流電源20の出力は、200W〜2kW程度に設定される。
また、真空チャンバー10の外壁にはガラス窓17が設けられており、ここから内部の様子を観察することができる。但し、このようなガラス窓17は、外来電磁波の侵入口となったり、内部からの電磁波の出口となることから、これをシールドするためにメッシュ状又はスリット状のシールド材をガラス窓17に配置することが好ましい。メッシュ状又はスリット状のシールド材の隙間としては、異常放電により発生する電磁波の主要成分以下の電磁波を遮断可能なサイズに設定することが好ましい。具体的には、上記の隙間を、異常放電により発生する電磁波の主要成分の波長の1/4以下に設定することが好ましい。
交流電源20は、主電源21からの電力供給を受けて、例えば13.56MHzの交流電圧20aを発生させる回路である。発生させた交流電圧20aは、マッチングユニット22及びハイカットフィルター23を介して真空チャンバー10内の電極11に印加される。交流電源20と主電源21との間の電源ラインには、フェライトなどの磁性体を用いたノイズフィルタ24が設けられている。ノイズフィルタ24のフィルタ特性としては、異常放電により発生する電磁波の主要成分以下の電磁波を遮断可能な特性を有していることが好ましい。
ハイカットフィルター23と電極11とを接続する配線25には、方向性結合器(好ましくは、同軸型方向性結合器)31が配置されている。方向性結合器31は、電極11からの反射波に含まれる高周波成分を分離する役割を果たす。ここで、「高周波成分」とは、交流電源20により生成される交流電圧20aの周波数よりも十分に高い周波数を指し、生成される交流電圧20aの周波数が例えば13.56MHzであれば、100MHz以上の周波数成分を指す。このような高周波成分は、真空チャンバー10内で異常放電が発生した場合に観測される電磁波であり、これを検出することによって異常放電の発生を知ることができる。
異常放電に起因する電磁波は、ナノ秒オーダーで完結する過渡応答性を持っており、その最大レベルの周波数帯は約800MHz〜2GHz程度であることが多い。
尚、異常放電に起因しない高周波成分、例えば、外来電磁波、電源ノイズなどは、ガラス窓17に設けられたシールド材や、電源ラインに設けられたノイズフィルタ24によって大半が除去される。このため、方向性結合器31によって分離された反射波の高周波成分は、ほぼ全てが異常放電に起因するものであるとみなすことができる。
方向性結合器31の分離出力31aは、異常放電検出回路30に供給される。異常放電検出回路30は、方向性結合器31によって分離された反射波の高周波成分を検出する回路である。特に限定されるものではないが、異常放電検出回路30は、包絡線(エンベロープ)検波や電流プローブを用いた検波によって、異常放電に起因する高周波成分を検出することができる。
そして、異常放電検出回路30が所定以上の高周波成分を検出すると、異常放電検出回路30は検出信号30aを活性化させる。ここで、所定以上の高周波成分のみを検出しているのは、真空チャンバー10内では、何らかの異常放電が頻繁に発生しているため、半導体ウェハ12を損傷させるおそれのあるレベルの異常放電だけを正しく検知する必要があるからである。具体的には、異常放電検出回路30内にしきい値を設定しておき、供給される反射波の高周波成分がこのしきい値を超えるレベルであった場合に、検出信号30aを活性化させればよい。したがって、しきい値以下の高周波成分については無視される。これには、ノイズの影響を無くす効果もある。
制御回路40は、検出信号30aが活性化したことに応答して、交流電源20に制御信号40aを出力する。これに応答して、交流電源20は、電極11に対する交流電圧20aの印加パターンを変化させる。具体的には、制御信号40aの活性化に応答して、電極11に対する交流電圧の印加を断続的とすることが好ましい。つまり、図2に示すように、交流電圧20aの印加と停止を周期的に繰り返えせばよい。交流電圧20aの印加と停止の繰り返し周波数としては、特に限定されるものではないが、交流電圧20aの周波数が13.56MHzであれば、例えば1〜10MHz程度に設定すればよい。
これにより、真空チャンバー10内で所定以上の異常放電が発生すると、電極11に印加される交流電圧20aが断続的となることから、一時的にプラズマ密度が低下する。その結果、異常放電が消滅乃至は低下し、半導体ウェハ12の損傷が防止される。しかしながら、交流電圧20aの印加を完全に停止したわけではないことから、プラズマ密度は所定値まで短時間で復帰する。このため、プロセス(この場合はドライエッチング)はそのまま進行する。つまり、プロセスを進行させながら異常放電を制御することが可能となる。
交流電圧20aの印加パターンの変化としてはこれに限定されず、例えば、図3に示すように、制御信号40aの活性化に応答して電極11に印加する交流電圧20aの電圧レベルを低下させても構わない。交流電圧20aの低下量としては、特に限定されるものではないが、通常時の電力が200Wであれば、例えば50〜100Wとなるような電圧に設定すればよい。
この場合も、制御信号40aに応答して、真空チャンバー10内のプラズマ密度が一時的に低下することから、異常放電が消滅乃至は低下し、半導体ウェハ12の損傷が防止される。しかも、交流電圧20aの印加を完全に停止したわけではないことから、プロセスはそのまま進行する。
このようにして電極11に対する交流電圧20aの印加パターンを変化させると、上述の通り、異常放電が消滅乃至は低下することから、異常放電検出回路30により検出される高周波成分のレベルは低下し、やがて異常放電検出回路30に設定されたしきい値以下となる。これにより、異常放電検出回路30の出力である検出信号30aは非活性状態に戻り、これに連動して、制御回路40の出力である制御信号40aも非活性状態に戻る。
その結果、図2及び図3に示すように、交流電源20による交流電圧20aの印加パターンは、異常放電の検出前の状態に戻り、そのままプロセスは継続される。尚、図4(a)に示すように、検出信号30aと制御信号40aは、その前縁及び後縁とも完全に連動していても構わないし、図4(b)に示すように、検出信号30aが非活性に戻った後、制御回路40は一定時間が経過するのを待って制御信号40aを非活性状態としても構わない。
以上説明したように、本実施形態では、電極11と交流電源20との間に方向性結合器31を設けている。そして、方向性結合器31によって分離された反射波に基づいて、真空チャンバー10内の異常放電が検出されると、電極11に対する交流電圧の印加パターンを変化させている。このため、異常放電を検出するたびに装置を停止させるなどの処置を行うことなく、プロセスをそのまま継続させながら異常放電を消滅乃至は低下させることが可能となる。これにより、従来に比べて、半導体ウェハ12など各種デバイスの生産性を高めることが可能となる。
また、異常放電に起因する高周波成分を方向性結合器31によって分離していることから、プラズマ生成に必要な交流電圧(例えば13.56MHz)についてはほぼ無損失で通過させることができる。また、インダクタンス成分の大きいマッチングユニット22から見て電極11側に方向性結合器31を配置していることから、異常放電に起因する高周波成分をほぼ直接的に観測することが可能となる。このため、ナノ秒オーダーで完結する過渡応答性を持った高周波成分を正しく検出することが可能となる。
次に、本発明の好ましい第2の実施形態について説明する。
図5は、本発明の好ましい第2の実施形態による真空処理装置の構成を概略的に示す模式図である。
本実施形態による真空処理装置は、異常放電の検出機構が異なる他は、図1に示した真空処理装置と同じ構成を有している。このため、同一の構成要件には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図5に示すように、本実施形態による真空処理装置では、電極11に接続された配線25と電極14に接続された配線26の周囲に電流プローブ32が配置されており、これによって高周波成分の検出が行われる。
電流プローブとは、図6に示すように、測定したい電流線路52を筒状のコア51に通し、コア51に巻回したコイル53に流れる電流を抵抗54によって電流−電圧変換することにより、電流線路52に流れる電流を測定する器具である。電流プローブは、特に高周波電流の検出に優れており、電極11に接続された配線25の周囲に配置することにより、異常放電に起因する高周波成分を感度良く検知することができる。
また、本実施形態では、電極11に接続された配線25のみならず、電極14に接続された配線26についても電流プローブ32に通されている。交流電源20からの信号はグランド線の電流と逆位相なため、電流プローブ32は交流を検出しない。これに対し、真空チャンバー10内で発生した異常放電から放射される電磁波に誘導される電流は、配線25と配線26とで同位相で流れるため、検出される。
電流プローブ32の出力31aは異常放電検出回路30に供給されており、異常放電検出回路30は、電流プローブ32の出力が所定のしきい値を超えるレベルであった場合、検出信号30aを活性化させる。上記実施形態と同様、検出信号30aは制御回路40に供給され、制御回路40はこれに応答して交流電源20に制御信号40aを出力する。
このように、本実施形態では、方向性結合器31を用いることなく、配線25上に流れる高周波成分を電流プローブ32によって直接検出していることから、装置全体を小型化することが可能となる。
次に、本発明の好ましい第3の実施形態について説明する。
図7は、本発明の好ましい第3の実施形態による真空処理装置の構成を概略的に示す模式図である。
本実施形態による真空処理装置も、異常放電の検出機構が異なる他は、図1及び図5に示した真空処理装置と同様の構成を有している。このため、同一の構成要件には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図7に示すように、本実施形態による真空処理装置では、マッチングユニット22及びハイカットフィルター23が収容されたマッチングボックス22a内に容量22bが設けられており、これによって高周波成分の検出が行われる。容量22bによる分離出力はハイパスフィルター27を介して異常放電検出回路30に供給される。ハイパスフィルター27の特性としては、交流電圧20aの周波数(例えば13.56MHz)を実質的に遮断し、異常放電による高周波成分(例えば800MHz〜2GHz)を実質的に透過させる特性を有している必要がある。
図8は容量22bの構成例を示す模式的な斜視図であり、(a)は平板型の容量を用いた例を示し、(b)は円筒型の容量を用いた例を示している。
図8(a)に示す例では、配線25の一部を板状電極61とし、その一方の面にポリテトラフルオロエチレンなどの絶縁体62を介して板状電極63を配置している。これにより、容量22bが構成されることから、異常放電による反射波を容量結合によって取り出すことが可能となる。
一方、図8(b)に示す例では、配線25の一部64をポリテトラフルオロエチレンなどからなる筒状の絶縁体65によって覆い、さらに、絶縁体65の周囲を筒状電極66によって覆っている。このような構成によっても容量22bが構成されることから、異常放電による反射波を容量結合によって取り出すことが可能となる。
このように、本実施形態では、配線25上に流れる高周波成分を容量22bによって直接検出していることから、装置全体を小型化することが可能となる。
次に、本発明の好ましい第4の実施形態について説明する。
図9は、本発明の好ましい第4の実施形態による真空処理装置の構成を概略的に示す模式図である。
本実施形態による真空処理装置は、容量22bとハイパスフィルター27との間にもう一つのハイパスフィルター28が追加されている点において図7に示した真空処理装置と相違する。その他の点については、図7に示した真空処理装置と同じであることから、同一の構成要件には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図9に示すように、追加されたハイパスフィルター28は、マッチングボックス22aの内部に設けられている。これは、マッチングボックス22aの内部は高調波などが充満していることから、マッチングボックス22aの内部で一旦フィルタリングすることにより、異常放電による高周波成分の検出をより正確に行うことができるからである。また、ハイカットフィルターを直列に2段接続することにより、容量22bからの出力電圧を十分に低下させることができるという利点もある。
また、交流電源20の電圧は比較的高電圧であることから、マッチングボックス22aの内部に設けられるハイパスフィルター28は十分な耐圧を有している必要があり、20kV以上の耐圧を有していることが好ましい。同様の理由から、ハイパスフィルター28は、出力信号の電圧を下げる特性を有していることが好ましい。但しこの場合、通過させる高周波成分の信号レベルについてはできるだけ減衰させないことが好ましい。ハイパスフィルター28の出力電圧が高すぎる場合には、ハイパスフィルター27の前段にアッテネータなどを挿入することが好ましい。
尚、ハイパスフィルター28としては、それ単体でハイパスフィルターとしての特性を有する回路であっても構わないし、容量22bのキャパシタンスを利用することによってハイパスフィルターとしての特性を発揮するものであっても構わない。
本実施形態において、ハイパスフィルター28の通過帯域は、ハイパスフィルター27の通過帯域よりも広いことが好ましい。これによれば、ノイズの多いマッチングボックス22a内のハイパスフィルター28によって大まかなフィルタリングを行った後、ノイズの少ないマッチングボックス22a外のハイパスフィルター27によってさらにフィルタリングすることができ、異常放電による高周波成分の検出をよりいっそう正確に行うことが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、本発明の適用範囲はプラズマエッチング装置に限定されるものではなく、プラズマCVD装置、イオンミリング装置、イオン注入装置、スパッタリング装置など、異常放電が発生しやすい各種の真空処理装置に適用することが可能である。
また、上記各実施形態では、交流電源20、異常放電検出回路30、制御回路40などを別個の要素として説明したが、これらが物理的に別個の要素である必要はなく、これらの一部又は全部が一体化された構成を有していても構わない。例えば、図1に示す符号101で示す部分や、図5に示す符号102で示す部分の一部又は全部を一体化させれば、既存の真空処理装置に対してこの部分を付加するだけで、簡単に本発明の効果を得ることが可能となる。
さらに、上記各実施形態では、真空チャンバー内の異常放電を検出する手段として、いくつかの例を挙げたが、異常放電を検出する方法としてはこれらに限定されず、他の方法を用いても構わない。但し、上記各実施形態で挙げた異常放電の検出方法は、いずれもナノ秒オーダーで完結する過渡応答性を持った高周波成分を正しく検出可能な優れた方法であり、上記実施形態で挙げた異常放電の検出方法のいずれかを用いることが特に好ましい。
さらに、上記各実施形態では、一対の電極11,14のうち、半導体ウェハ12が載置される電極11側に各種回路を接続することにより異常放電の検出を行っているが、これとは逆に、シャワーヘッドとなる電極14側に各種回路を接続することにより異常放電の検出を行っても構わない。
本発明の好ましい第1の実施形態による真空処理装置の構成を概略的に示す模式図である。 交流電圧の印加パターンの変化の一例を示す模式的な電圧波形図である。 交流電圧の印加パターンの変化の別の例を示す模式的な電圧波形図である。 検出信号30aと制御信号40aの関係を示すタイミング図であり、(a)はこれらの両エッジが連動している例を示し、(b)はこれらの前縁のみが連動している例を示している。 本発明の好ましい第2の実施形態による真空処理装置の構成を概略的に示す模式図である。 電流プローブの構成を示す図である。 本発明の好ましい第3の実施形態による真空処理装置の構成を概略的に示す模式図である。 容量22bの構成例を示す模式的な斜視図であり、(a)は平板型の容量を用いた例を示し、(b)は円筒型の容量を用いた例を示している。 本発明の好ましい第4の実施形態による真空処理装置の構成を概略的に示す模式図である。
符号の説明
10 真空チャンバー
11 電極
12 半導体ウェハ
13 プロセスガス
14 電極
14a 吹き出し口
15 配管
16 真空ポンプ
17 ガラス窓
20 交流電源
20a 交流電圧
21 主電源
22 マッチングユニット
22a マッチングボックス
22b 容量
23 ハイカットフィルター
24 ノイズフィルタ
25 配線(交流電圧用)
26 配線(グランド用)
27,28 ハイパスフィルター
30 異常放電検出回路
30a 検出信号
31 方向性結合器
31a 分離出力
32 電流プローブ
40 制御回路
40a 制御信号
51 コア
52 電流線路
53 コイル
54 抵抗
61,63 板状電極
62,65 絶縁体
64 配線の一部
66 筒状電極
101,102 一体化することが好ましい要素

Claims (2)

  1. 真空チャンバー内に配置された電極に交流電圧を印加する交流電源と、前記真空チャンバー内の異常放電を検出する異常放電検出手段と、前記異常放電検出手段が異常放電を検出したことに応答して、前記交流電源による交流電圧の印加パターンを変化させる制御手段とを備え、
    前記異常放電検出手段は、前記電極と前記交流電源とを接続する配線に対して結合する容量を含み、前記容量によって分離された反射波に基づいて前記真空チャンバー内の異常放電を検出し、
    前記容量と前記交流電源との間に接続され、マッチングボックス内に収容されたマッチングユニットと、前記容量と前記異常放電検出手段との間に接続された第1及び第2のハイパスフィルターとをさらに備え、
    前記第1のハイパスフィルターは前記マッチングボックス内に配置され、前記第2のハイパスフィルターは前記マッチングボックス外に配置されていることを特徴とする交流電源装置。
  2. 前記第1のハイパスフィルターの通過帯域は、前記第2のハイパスフィルターの通過帯域よりも広いことを特徴とする請求項1に記載の交流電源装置。
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