JP5209313B2 - プラズマの励起電流の特性を測定するためのプローブ、および関連するプラズマ反応器 - Google Patents

プラズマの励起電流の特性を測定するためのプローブ、および関連するプラズマ反応器 Download PDF

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    • H05H1/0081Investigating plasma, e.g. measuring the degree of ionisation or the electron temperature by electric means

Description

本発明は、プラズマの電力供給回路において電流および電圧を測定するためのデバイスに関連する。この書類において、このデバイスは「プローブ」として知られるであろう。
本発明の用途は、プラズマ反応器内で採用される全てのプラズマ支援産業プロセスに関連する。とりわけ、このようなプロセスは以下を含む(しかし、このリストは包括的ではない):
・(とりわけ、マイクロエレクトロニクスあるいはナノテクノロジー領域において用いられる)プラズマエッチング、
・(例えば、フラット液晶スクリーンなどの製造のために用いられる)プラズマによって支援されるこの層の堆積、
・プラズマが、公害防止用途においてガス状流出物の処理のための光源としてまたはデバイスとして、あるいはさらには熱核融合反応器として、などに使用される用途。
本発明は、1つ以上の可変電圧源または可変電流源を用いる、プラズマ反応器における電流および電圧の測定に適用される。
上述のようなプロセスについて、本発明は、リアルタイムにて、そのプロセスの実行を妨害することなく、プラズマの基本的電気特性(電流および電圧のみならず、電流と電圧との間の位相オフセットなど)を解明するために使用することができ、従って、プラズマの特性を変更するために、これらのプロセスにおいて採用される電源の特性をリアルタイムにて修正することを可能とする。
このようなリアルタイムでの修正を用いて、とりわけ、電気的測定に基づく非破壊的診断によってリアルタイム制御を実施し、プロセスのドリフティングあるいはランアウェイを防止することができる。
実際、本発明の1つの用途は、プローブによって提供される電気的測定を用いてこれらのプロセスを制御することである。
プラズマ反応器の説明
これに続く、本発明の実施の形態の記載の前に、以下は、本発明の文脈において採用することができるプラズマ反応器の1つの(非制限的な)例の幾つかの特徴の説明である。
プラズマ反応器を使用して、サンプルを材料の薄膜でコーティングすること、サンプルをイオン照射によってエッチングすること、あるいは、より一般的には、表面の構造または化学組成を変化させることができる。
プラズマ反応器はまた、公害防止用途においてガス状排出物を処理するための光源としてまたはデバイスとして、あるいはさらには熱核融合反応器として用いることもできる。
図1は、本発明が適用されるプラズマ反応器の一例を、断面図で概略的に表す。これは、例えば、容量結合または誘導結合によるラジオ周波数(RF)励起タイプの反応器であり得る。
このような反応器は、真空下のエンクロージャ53を含む。このエンクロージャの第1の壁54に近接して、基材ホルダ55上に、処理されるべきサンプル56が置かれる。
サンプル56は、おおむねディスクの形状であり、この一方の表面57は、エンクロージャ53の内側に向かって方向付けられ、処理されるべき表面を構成する。
エンクロージャ53は、例えば、数十ミリトールから数百ミリトール(数十パスカルから数百パスカル)のオーダーの低圧のガスで充填される。このガスは、ソース57から得られ、ガス供給パイプ58を介して反応器のエンクロージャに注入され、このガス流は流量計59によって調節される。
ガス混合物が用いられる場合、数個のソース、数個の流量計および数個の供給パイプが並列で用いられる。ガスは、ポンピングシステム61に接続された排気パイプ60を介してエンクロージャ53から排気され、このポンピングシステムは、直列の1個以上の真空ポンプから構成されている。容積に関するポンピング速度は、バルブ62によって調節される。
エンクロージャ内の圧力は、バルブ62および/または流量計59を用いて制御される。
プラズマ反応器はまた、大気圧にて、あるいは低真空(1/10気圧と1気圧との間のガス圧)中で機能することができる。公害防止用途についてガス状排出物の処理は、しばしば、これらの圧力にて行われる。
これはまた、大きな表面の連続的な処理、例えば、窓ガラス上への層の堆積、あるいは圧延装置から出てくる鋼板の洗浄などの場合である。
幾つかの手段を用いてプラズマ63を発生させることができる。例えば、「容量結合による反応性イオンエッチング」として記述される構成においては、ラジオ周波数電圧が基材ホルダに印加される。また、図1に示されるように、基材ホルダ55とは独立したソース64によってプラズマ63を発生させることができる。
このソース64は、例えば、以下のソースタイプについて発生器65と関連させることができる:
・高周波発生器によって駆動される電極(容量ソース)、
・低周波発生器によって駆動される電極、
・パルス発生器によって供給される電圧パルスによって駆動される電極、
・ラジオ周波発生器によって駆動されるコイル(誘導ソース)、
・マイクロ波発生器。
適切な場合には、最後の2つのソースタイプ、すなわち、誘導およびマイクロ波は、静磁場の適用と関連させることができる。基材ホルダとは独立したソースを用いる場合、この基材ホルダをラジオ周波ソース66によって分極させて自己分極を確立させ、こうして、処理されるべき表面に対するイオンの衝撃エネルギーを増加させることができる。
プラズマソースがラジオ周波ソースである場合、後者(ラジオ周波ソース)は、適切な場合には、電子密度を優先的に制御するために、基材ホルダ55に印加されるよりも高い周波数にて分極させることができる。
プラズマソースがラジオ周波ソース(HF、VHFあるいはマイクロ波)である場合、インピーダンス整合あるいは整合回路67は、発生器65とプラズマソース64との間に配置される。この回路は、50オームの特性インピーダンスを有するほぼ同軸の伝送ライン68によって発生器65に接続されている。インピーダンス整合回路は、このソースに対する電磁エネルギーの反射を防止するために用いられる。これは、第1には、このソースが保護されることを可能とし、第2には、プラズマへの電力の伝達が最適化されることを可能とする。この回路は、このプラズマソースの電気インピーダンスを修正して、ライン68の特性インピーダンスと等しくさせる。伝送ライン68は、整合しているといわれる。整合回路67は、同軸あるいはラジアル伝送ライン69によってプラズマソース64に接続されている。このラインは、プラズマソースのインピーダンスがライン69の特性インピーダンスと等しくないので、整合していない。
基材ホルダがラジオ周波ソースによって駆動される場合、整合回路70はこの基材ホルダとこのソースとの間に挿入される。後者(ラジオ周波ソース)は、整合した同軸伝送ライン71によってこの整合回路に接続されており、このラインの特性インピーダンスはおおむね50オームに等しい。インピーダンス回路70の出力は、整合していないラジアルあるいは同軸伝送ライン72によってこの基材ホルダに接続されている。
ラジオ周波ソースを用いるプラズマプロセスは、ほとんどの場合、高周波領域(HFバンド;3MHzから30MHz)の周波数を用いる。この範囲内では、現在最も頻繁に用いられる周波数は、13.56MHzである。
本発明によって影響を受けるプラズマは、化学的に反応性のプラズマを含む(ここで、化学反応およびイオン照射の両方を用いることができる)。
エンクロージャに注入されるガスあるいはガス混合物の反応性のみが、採用される唯一の現象であることもたまにはある。しかしながら、一般的には、この反応性は、電子と中性原子または中性分子との衝突(これによって、ラジカル、すなわち電子の存在なしではガス中には存在しない不安定な化学種が生成される)によって改善され、あるいは、さらには生み出される。これらのラジカル、並びに反応性イオンは、堆積あるいはエッチングに関与する。堆積の場合、我々はプラズマ支援気相に対する化学蒸着を述べる。電子によって引き起こされるこの反応性は、処理されるべきサンプルを損傷させるであろうガスまたは基材ホルダの著しい加熱の必要性を回避する。
電子の衝突によるラジカルの生成の速度は、電子濃度の関数である。同様に、処理されるべき表面に到達するおよびこの表面を離れる荷電粒子(電子およびイオン)の流量は、電子濃度に比例する。化学反応性およびイオン照射は、通常、これらのプラズマにおいて相乗的に作用する。
ここで、電子濃度およびイオン流量は、プラズマ中の電流に比例する。処理されるべき表面に衝突するイオンの流量およびイオンのエネルギーは、基材ホルダ55に印加される電圧に比例し、容量結合ソースの場合は電極64に印加される電圧に比例する。
プラズマによる堆積あるいはエッチングのプロセスにおいて、このプロセスの実行およびその再現性を制御することができるために、とりわけ、堆積あるいはエッチングの速度を、所望の堆積の厚さあるいはエッチングの深さに従って制御することができるために、プラズマの特性を知ることが重要である。
堆積あるいはエッチングの後、プラズマに露出された全ての表面(電極、壁など)は、新たなサンプルを処理するために除去されなければならない堆積物でコーティングされる。この洗浄段階は、しばしば、プラズマによって行われ、ここで、化学反応性およびイオン照射の両方が用いられる。
プラズマ中を流れる電流の測定、あるいは電極55または64に印加される電圧の測定は、従って、プラズマを崩壊させることなくその特性を制御する手段である。この測定は、プロセスの間または洗浄の間に実施され、そして、好ましくは、可能な限りプラズマの近傍において実施されるためには、整合していない伝送ライン69および72上で実行される。測定プローブを整合した伝送ライン68および71上に配置して、インピーダンス整合の品質を測定することもでき、必要であれば、インピーダンス整合回路67および70の特性を変化させ、そしてライン68および71の整合の程度を改善することもできる。
電流および電圧の測定を、電流と電圧との間の位相オフセットを測定するよう設計されたデバイスと関連させ、このことから、プラズマ中に放散された電力およびプラズマのインピーダンスを推定することができる。これらの最後の2つのパラメータ、並びに電圧および電流の振幅は、これらのプロセスおよび反応器のプラズマ洗浄のための段階の正確な動作を制御するために有用である。適切な場合には、それらを用いてフィードバックループを制御し、このプロセスのドリフティングあるいはランアウェイを防止することができる。この制御の品質は、電流および電圧を測定するために用いられるプローブの性能に強く依存する。
本発明は、より詳細には、可変電流源または可変電圧源、例えば、正弦波またはパルスタイプの電圧発生器によって励起されるプラズマに適用されることに注意する。
本発明は、より具体的には、さらに、1MHzと1GHzとの間の周波数にて正弦波ラジオ周波数電圧で励起されるプラズマにおいて、特に有利な適用を見出す。
プラズマの電気インピーダンスは、そのプラズマ中を流れる電流に依存し、非線形であると言われている。この非線形性の結果の1つは、周波数fの交流電圧源によって励起されたプラズマが、fの倍数である周波数にて、この励起電圧の高調波を発生させることである。例えば、13.56MHzの正弦波電圧によって発生したプラズマについて、電圧および電流測定信号において、27.12MHz、40.68MHz、54.24MHzなどにて正弦波成分が出現する。
上述のような産業プロセスの過程においては、産業プロセスの過程における基本周波数の振幅に加えて、これらの高調波の振幅の時間による変化を測定することは、広い用途を有する。
このような測定を用いて、とりわけ、マイクロプロセッサ上の誘電層のプラズマによるエッチングの終了を、その製造の間に検出することができる。周波数2f、3f、4fなどでのこれらの高調波の振幅は、基本成分fの振幅よりも遙かに低いこと、および従って、これらをフィルタリングによってこの基本成分から分離することができることが必要であることに注意する。
加えて、13.56MHzよりも大きい、とりわけ、非常に高い周波数領域(とりわけVHFバンド、すなわち30MHzから300MHz)のラジオ周波数を使用するプラズマプロセスが普通となりつつある。
このような周波数においては、電圧および電流プローブは、非常に広い周波数範囲にわたって動作しなければならない。なぜなら、基本周波数成分の各高調波間の周波数の差が、使用されている基本周波数がより低い場合(例えば、13.56MHz)よりも高いからである。
従って、13.56MHzにて動作するよう設計された現存のプローブのほとんどは、VHFにおいては使用することができない。従って、広い周波数範囲にわたって動作するよう設計されたプローブを入手することは有利であろう。
加えて、産業において用いられるプラズマ支援エッチングおよび堆積反応器のサイズもまた、単一の操作でより多数のデバイスを処理するために、大きくなる傾向にある。
これらの大きなサイズの反応器は、より高いRF電力の使用を必要とする。従って、測定されるべきRF電流および電圧もまた増加する。
ここで、これらのより高い電流および電圧においては、加熱、短絡および材料の破壊のリスクもまた増加し、そのため、これらのリスクを低減させることは、とりわけ、大規模の電流および電圧を測定することができるために有利であろう。
上で説明したように、しばしば、プラズマプロセスの電力供給回路上の電流および電圧を測定することが望ましい。
また、しばしば、電流と電圧との間の位相オフセットを決定し、このことから、プラズマ中に放散された電力およびそのプラズマのインピーダンスを推定することが望ましい。
位相オフセットの測定の品質は、電流および電圧を測定するために採用されるセンサの性能に強く依存する。この測定は、位相オフセットの変動がしばしば非常に小さいので、正確であるべきである。
ここで、公知の電圧および電流プローブを用いて、電流と電圧との間で測定される位相オフセットは誤差により影響を受けることが観察されている(この誤差は、通常、そのプローブの電流センサと電圧センサとが互いからより離れるにつれて大きくなる)。当然ながら、このタイプの誤差を除去することが望ましいであろう。
このタイプの誤差を回避することを試みるための、(例えば、図2に示されるような)先の設計のプローブの電流センサと電圧センサとを同一のレベルにすることから成る解決法はまた、相互干渉のリスクを増加させ、周波数応答を劣化させる結果となるであろう。次いで、プローブの動作周波数範囲が低減するであろう。従って、この公知のタイプのプローブを用いて、相互破壊のリスクと、位相オフセット測定の劣化と、動作周波数範囲との間で妥協を見出すことが必要である。
上述のように、プラズマに供給される電流および電圧を測定するよう設計されたプローブが既に存在する。
従って、図2は、電気伝導性同軸伝送ライン20上に取り付けられたプローブ10を縦断面で示し、このライン20は、内側導体21と、この内側導体を包囲する外側導体22とを含む。
この同軸ライン20は:
・その2つの導体によって(図示されていない)インピーダンス整合回路に接続されており、この整合回路はまた、プラズマを励起するRF交流電圧源(あるいはRF発生器)に接続されており(この図の上部において、このラインの一部により接続)、
・その内側導体によって、固体ディスクの形態のラジオ周波数電極31に接続されており、この図においてはこのディスクの断面のみが示されており(この図の下部において、このラインの一部により接続)、
・その外側導体によって導電性リッド32に接続されており、このリッドはまたディスクの形態であり、電極31に対面してこれから離れて位置しており、これによって、この電極とこのリッドとの間に空間30が形成される。リッド32もまた電気伝導性である。
上記の同軸ライン20は、例えば、図1におけるライン69またはライン72に対応する。ラジオ周波数電極31は、例えば、図1の基材ホルダ55またはプラズマソース64に対応する。リッド32は、例えば、図1のエンクロージャ53または真空チャンバの壁54に対応する。
RF発生器と整合回路との間で、このラインは整合していると言われる。整合回路とプラズマとの間で、このラインは整合していないと言われる。
内側導体と外側導体との間の空間は電気絶縁性であり、これは、真空から成り得るか、または誘電物質で充填され得る。
このラインを、コア21とエンベロープ22とに沿って反対方向に移動する電流が渡る。これらの電流は交流電圧源によって発生し、この電圧源は、プラズマと接触しているRF電極31によってプラズマを励起する。
これらの電流は、減少し、各交流電圧サイクルにおいて、互いに対して反対方向であることは維持しつつ2回方向を変える。
表皮効果のために、高周波電流(この文献の文脈において「高周波数」は、1MHzより高い周波数である)は、導電性エレメント(これらの中を電流が移動する)(コア21、エンベロープ22、電極31、リッド32など)の表面、すなわち、コア21の外側およびエンベロープ22の外側を反対方向に流れることに注意する。
プローブ10は、ライン10を渡る電流と外側導体22に接続されたアースとの間の電圧を測定するための手段11と、この電流における電流を測定するための手段12とを含む。
電圧を測定するための手段11は、
・内側導体21に近接して配置されており、かつ外側導体22を横断する導電性ケーブル111に接続された導電性ディスク110と、
・外側導体22に接続された第2の導電性ケーブル112と、を含む。
従って、2つのケーブル111と112との間の電圧V2の測定は、通常、測定することを望む電圧に対応する。
しかしながら、これらの2つのケーブル間で測定される電圧は、幾つかの制約を有する:
・第1に、このような電圧プローブの応答は、周波数において制限されており、
・第2に、伝送ライン20の動作は、ディスク110が内側導体21に近接していることによって妨害され、
・そして、最後に、ライン20は、導体110によって部分的に短絡され、これは材料の破壊を引き起こし得、従って、測定可能な電圧範囲が制限される。
電流を測定するための手段12は、内側導体21に近接して配置された1つの導電性ループ121(あるいは直列の数個のループ)を含み、このループの一方の端部は、アースに接続されている(外側導体22への接続)。
内側導体には、測定することを望む正弦波Iplasma電流が渡る。
この電流は、正弦波の方位磁場(B)を誘導し、この磁場は、ループ121の端部間の電圧(あるいは起電力)を誘導する。これは、測定されるべき電流によって誘導される磁場を使用するので、電流を測定するための間接的な技法を構成する。
アースと、ループのアースに接続されていない端部1210との間で測定される電位差V1は、原理的には、このラインにおける電流(Iplasma)の一次微分に比例する。
しかしながら、実際には、ループ121はまた、中央の導体に容量結合されており、この効果として、このループの端子で測定された電圧に、ライン20の2つの導体間の電圧(Vplasma)に比例する電圧が加わることとなる。
これは、追加の電圧成分を構成し、この成分は、電流の測定をより精度の低いものとし、そしてまた、電流と電圧との間の位相オフセットの測定を妨害する。
ループ121は、2つの導体21と22との間に部分的な短絡を形成し、材料破壊に至る可能性があるので、ライン20を妨害する。従って、実際には、このようなループの使用は、10kWより低い電力に制限される。
さらに、このループはサイズが大きいために、電圧センサV2を、電流センサと電圧センサとが互いに妨害することなく接近して配置することも困難である。このため、これらの2つのセンサを互いから離れるよう移動させる必要があり、これは、その結果、電流と電圧との間の位相オフセットの測定に誤差を導入する。
ループ121の特性(形状、サイズなど)を許容するために、このような公知のプローブを非常に正確に較正することが必要であるということが補足されるべきである。
目標とされている用途の領域において現在見出される全ての現存のプローブは、上記のプローブの変形物を使用することに注意する。
加えて、これらのプローブは全て、ライン20中を流れる電流によって誘導される磁場を用いるので、電流の間接的な測定を採用する。
公知のプローブの異なる変形物は、記載した制約の1つ以上を克服することを可能とすることはできるが、これらの全てを克服することは決してできない。例示の目的のために、とりわけ、文献US5834931、US5808415、およびUS6501285に記載されたプローブに言及することもできる。
従って、RF発生器によってプラズマに供給される電流および電圧をリアルタイムで測定することを目指す現存のプローブは、幾つかの制約を有するようである。
本発明の1つの目的は、これらの制約を克服することである。
本発明の別の目的は、電流および電圧を互いに非常に接近したポイントで同時かつ正確に測定することを可能とすることである。
本発明のなお別の目的は、このような測定を広い範囲の電力にわたって遂行することを可能とすることである。
本発明のさらに別の目的は、このような測定を広い範囲の周波数にわたって遂行することを可能とすることである。
これらの目的を達成するために、本発明は、第1の態様に従って、プラズマの励起電流の電気的特性を測定するためのプローブを提案し、当該プローブは、内側導体および外側導体を含む導電性ライン上に取り付けられており、かつ、電流センサおよび電圧センサを含み、以下を特徴とする:
・この電流センサは、
−該導体を渡る電流のための迂回路を形成するために、該導体の1つの主要部内に形成されたグルーブ(溝)と、
−この導体に接続されたアースと該グルーブ上のポイントとの間で電圧を測定するためのポイントと、を含み、
従って、該電流センサは、該励起電流の振幅の一次時間微分に比例する電圧を測定するよう設計されていること、
・該電圧センサは、分路センサであり、該励起電流の電圧の一次時間微分に比例する電圧を測定するよう設計されていること。
好ましくは、制限するものではないが、本発明のプローブ10の特徴は以下の通りである:
・該励起電流は、交流RF電流であり、
・該グルーブは、1センチメートルのオーダーの長さを有する迂回路を形成し、
・該電流センサおよび該電圧センサは、両方とも該外側導体上に設置されており、
・該電圧センサは、円錐状伝送ラインを含むセンサであり、該電圧センサが取り付けられている導体以外の導体に容量結合されている少し湾曲した表面によって終端しており、
・該湾曲した表面と、該電圧センサが取り付けられている導体以外の該導体との間の結合キャパシタンスは、0.3pFのオーダーであり、
・該電流センサおよび該電圧センサは、該導体の表面にて、電流の経路中に同一レベルにて設置されており、
・該導電性ラインは、円筒状の同軸ラインであり、
・該導電性ラインは、円筒状のラジアルラインであり、および
・当該プローブは、該励起電流の電流と電圧との間の位相オフセットを測定するための手段を含む。
第2の態様に従って、本発明はまた、RF発生器と上述のようなプローブとを含むプラズマ反応器を提案する。
好ましくは、制限されるものではないが、本発明に従う反応器の特徴は以下の通りである:
・該プローブは、該RF発生器に接続されたインピーダンス整合回路とプラズマの励起のためのRF電極との間に設置されており、および
・該プローブは、整合しているとされているライン上にて、該RF発生器と整合ユニットとの間に設置されている。
本発明の他の態様、目的および利点は、続く説明を読むことでより明らかになるであろう。以下の説明は添付の図面を参照して提供され、ここで、現在の設計を参照して既に説明された図1および2に加えて、
・図3は、本発明に従う電流および電圧を測定するためのプローブの原理を示す図であり、
・図4は、本発明に従うこのプローブについての電気的等価回路の表現であり、
・図5aから5dは、本発明に従うプローブの実用的な実装の図であり、
・図6は、本発明に従うプローブによって測定された電流および電圧の、周波数(f)に比例する特徴を説明し、
・図7は、本発明に従うプローブがラジアルライン中に設置されている、本発明の実施態様を説明する。
図3は、本発明に従うプローブを図式的に表す。
ここで再度、該プローブは、RF電極と、RF発生器(示されていない)に接続されたインピーダンス整合回路との間に取り付けられている。
上で記載したように、インピーダンス整合回路は、実際、プラズマプロセスにおいて、とりわけ、RF発生器によって供給される電力のプラズマへの伝達を最適化するために用いることができる。
図2の公知のプローブに関して既に述べたエレメントは、図3に関して(新たに導入されることなく)同じように参照されるであろうことに注意する。
従って、この図面は、
・内側導体21および外側導体22を含む導電性同軸伝送ライン20と、
・ディスクの形態のRF電極31、および関連するリッド32と
を含む。
しかしながら、本発明に従うプローブは異なる方法で取り付けられ得ることに注意する。我々は、この態様に戻る。
電流センサ(ここでは41)および電圧センサ(ここでは42)もまた存在する。これらのセンサは本発明に特有である。
これらの2つのセンサは互いに極めて近接して配置されることが分かるであろう。
本発に従うプローブは、実際、とりわけ、ラジオ周波数(RF)領域の電力を使用するプラズマにおいて、瞬間電流および電圧を、互いに極めて近接したポイントにおいて同時に測定することを意図している。
この測定は、RF発生器によって供給される電力を、プラズマが含まれているエンクロージャに運ぶために使用される伝送ライン上のポイントにおいて行われる。とりわけ、本発明は、整合していないといわれる伝送ライン上で有利に実行される。
2つのセンサ41、42は、従って、外側導体22のセクション中に、わずか5ミリメートルのオーダーの距離を離して直列に挿入されている。
このような間隔は、本発明の文脈においては、無視できるものとみなされ、従って、2つのセンサは、導体22の表面にて、電流の経路中に同一レベルにて設置されているとみなされるであろう。このことはまた、2つのセンサ41および42は平面(定数Z)に設置され、寸法Zは、導体21および22に平行な軸Aによって決定されると表現することができる。
ライン20は、円筒状の同軸ラインであっても、あるいは内側導体が外側導体によって包囲されている任意のタイプの同軸ラインであっても良い。
外側導体22はシステムの電気アースに接続されている。
RF電圧(Vplasma)は、整合回路の出力にて、内側導体と外側導体との間で、ラインのこのセクションの入力にて(つまり、図3の表示の上部にて)、印加される。
結果として生じる交流RF電流は、完全にあるいは部分的に(電極31の下に示されている)プラズマを渡り、そして外側導体を介して戻る。
この書類において先に述べたように、高周波(HF)領域およびこれより上においては、電流は、導体の表面をわずか数マイクロメートルの深さで流れる。従って、電流は中央導体の表面および外側導体の内側表面を流れる。
次に、センサ41および42の構造を詳細に説明する。
最初に、センサ41に関して、グルーブ410が外側導体22の内側面に作製されており、RF表皮効果電流を(長さがセンチメートルのオーダーの)追加の経路に移動させる。このグルーブの壁上の電流の経路は、矢印によって示されている。
グルーブは、ライン20の中心軸(A)に関して対称である。従って、それは、この軸に関して回転の幾何学的形状を有する。
電圧V1を測定するための手段がこのグルーブと関連している。
これらの手段は、グルーブによって形成される迂回路上に位置する2つのポイント間の電位差V1を測定する。
図4は、プローブの等価電気回路図を与える。
グルーブ410の迂回路は、電流の経路中に直列に配置された低値のインダクタンス(L−ナノヘンリーのオーダー、これは重要ではない−典型的には1メートルあたり数十ナノヘンリーの導体21および22の単純な自己インダクタンスと比較して)として振る舞う。
従って、この迂回路の存在は、このラインの特性を大きく変えない。
図4のダイアグラムにおいては、電圧V1の測定は、結局、総インダクタンス(Ltot)の一部分(L)の端子にて電圧を測定することに相当する。
インダクタンスLの端子における電圧は、これを通過する電流Iplasmaの一次時間微分と等しい。この電流は正弦波であるので、測定された電圧の振幅は、従って、Iplasmaに比例する。
V1の測定を実行するために、SMAタイプ(50オーム)の高周波同軸ソケット411が、導体22の外側からこの導体の壁中のオリフィス(グルーブ内に開口している)に押し込まれている(図5d参照)。
このソケット411は、ネジ式のコネクタを有し、従来の同軸ケーブル(50オーム)を接続して、測定された信号を表示装置(オシロスコープなど)あるいは取得デバイス(アナログ−デジタル変換カード)に伝達することを可能とする。
電流センサ41は「分路」タイプのセンサである。測定された信号(V1(t))は、このセンサの出力にて、測定することを目指している信号(Iplasma(t))に関して+π/2位相オフセットされている。
電圧センサ42もまた分路であり、これは、プローブを用いて電流と電圧との間の位相オフセットを測定することを可能とする。電圧Vplasmaに関して+π/2の電圧位相オフセットを測定する電圧センサ42を用いて、測定信号V1とV2との間の位相オフセット(これは、同軸ラインの電流(Iplasma)と電圧(Vplasma)との間の位相オフセットと同一である)が得られる。
従って、本発明は、好ましくは電圧センサ42を使用し、このセンサは、いわゆる「円錐」タイプの伝送ライン420を含み、内側導体21に容量結合する少し湾曲した表面421によって終端している。表面421とこの内側導体との間の結合キャパシタンスは、0.3pFのオーダーである。
実際には、プローブを形成するエレメントの重要な寸法(導体の直径、内側導体と外側導体との間の間隔、プローブの2つのセンサ間の間隔など)は、このプローブの動作パラメータ(測定されるべき電圧値の範囲、電流−電圧位相オフセットに関して得ることを望む精度、動作する周波数など)に応じて選択される。いずれにしても、材料の破壊を防止するのに十分な空間を内側導体と外側導体との間に確保するよう、注意が払われる。
1つの実施態様において、円錐状ラインの寸法は、その特性インピーダンスが50オームに等しくなるように選択され、これによって、電流センサ41に使用されるのと同一のSMAソケットから構成される同軸伝送ラインにこの円錐状ラインを接続することが可能となる。
そしてここで再度、同軸ケーブルを用いて、電圧センサの出力を表示および取得デバイスに接続することが可能である。
センサ42の円錐状ラインを使用して:
・プローブの分路操作を広い周波数範囲にわたって保証し、
・またその間、電圧センサを高電圧RFから離れた位置に維持する。
円錐状ラインは、アースされた導体22中に部分的に埋め込まれている(図5c参照)。
円錐状ラインはそれ自体公知であるが、それらは、これまでは、本発明において採用されるものとは非常に異なる極めて特異的な電流(約百ナノ秒のパルスにおける数メガアンペアの過渡電流)の測定のために採用されてきたことが理解されるであろう。
さらに、アースを介して電流センサをリターン(帰還)導体上に配置するという事実は、当該専門的分野において採用される通常の実施とは非常に異なる。アースされた外側導体は、事実、内側導体によって放出される電磁放射を遮断する単純なスクリーンであると見なされ、リターン(帰還)電流を運ぶ導体とは見なされず、そしてこれが利用され得る。
従って、本発明の文脈においては:
・RF測定学において通常採用されているものとは対照的に、電流は直接的に測定される。この目的のために、迂回路の端子にて現れる電圧V1を測定し、RF電流は、プラズマを完全にあるいは部分的に通過した後に、この迂回路を強制的に通過させられ、および
・電圧の測定は、円錐状ラインによって延長された容量結合した電圧プローブを用いて行われる。容量結合した電圧プローブは、RF測定学において一般に使用され、本明細書中では、電圧センサをRF高電圧から離れた位置に維持しつつ、プローブの分路操作を広い周波数範囲にわたって保証する円錐状ラインと共に用いられる。
円錐状ラインの電圧センサの電気的等価回路が図4に示されている。円錐状ラインを使用することなく、センサとアースとの間に並列コンデンサが存在する。これは、従来の電圧センサの場合である。この追加のコンポーネントの存在によって、センサの周波数応答が変化する。とりわけ、それは、周波数範囲(ここで、その応答は微分である)を減少させる。
円錐状ラインの利点は、円錐状ラインが、湾曲したセンサと、測定された電圧を表示および取得デバイスに運ぶために用いられる円筒状の同軸ラインとの間の連続的な遷移を確保することである。この目的は、この寄生コンデンサを、同軸ラインの2つの導体間に通常存在するコンデンサに一体化し、それによって、この寄生コンデンサがプローブの応答をもはや変化させないことである。
図5aから5cに図解されている実施態様において、プローブは、整列させて組み立てられるよう意図された2つの主要な管状エレメント4100、4200を含み、これらの2つのエレメントの各々は、プローブのセンサ(エレメント4100についてセンサ41、およびエレメント4200についてセンサ42)とそれぞれ関連している。
この実施態様においては、エレメント4200は、電流プローブのグルーブを閉じるために用いられ(図5b参照)、2つのセンサ41、42は、2つのエレメント4100、4200間の接触面に可能な限り近接して位置している。従って、2つのプローブは、互いに可能な限り接近して配置される(図5a参照)
図5aから5cに示されているセンサのプロトタイプは、おおむね円筒形状である。
その長さは5センチメートルであり、4.5センチメートルの直径を有する。それは、本質的に真ちゅうからなる。ここで、それは、その端部にネジ式の同軸コネクタを有するので、「再位置決め可能な」タイプのプローブである。後者は、例えば、良好なスクリーンを形成しかつ高い電力を運ぶために、NあるいはHNタイプの同軸コネクタである。これらのコネクタは修正可能であり、その結果、それらは、使用するコネクタ(サイズおよびタイプ)が電気的測定を行うことを望む伝送ラインにぴったり合うように適合させることができる。図5aは、HNタイプの雄同軸コネクタメールが取り付けられたプローブを示す。図5bは、雌Nタイプの同軸コネクタを取り外したプローブを示す。
本発明はまた、図3のダイアグラムによって図解されているように、伝送ライン上に永久的な様式(ネジコネクタ無し)で配置することができる。
センサが挿入される伝送ラインは、必ずしも、円筒状でかつ同軸である必要はない。それは、方形あるいは矩形断面の同軸ラインであり得る。より一般的には、このラインは2つの導体を有するべきである;一方が他方を包囲し、主として「TEM」(横電磁)タイプの電磁モードで動作する。
センサが設置されるラインはまた、同心リングの形状のRF電極31とリッド32とから構成されるラジアルライン様であり得る。このような場合、電流の迂回路のためのグルーブは、RF電極に対面するリッドの壁に形成され得る。本発明のラジアルライン上への設置の一例が図7に示されている。
センサは、ラインを妨害しないので、不整合のいかなる危険もなく、整合した伝送ライン上にて、例えば、RF電力発生器とインピーダンス整合回路との間に位置する図1のライン68および71上に、配置することができる。
任意の測定学的使用の前に、センサは較正された(あるいは特徴付けられた)。図6はこの較正の結果の一例を示す。事実、この図は、V1およびV2に関する測定から:
・V1/Iplasma(グラフ51)、および
・V2/Vplasma(グラフ52)
を表す。
これらの2つのグラフは、RF周波数に対して描かれており、直線に近く、このことは、センサが分路として動作していること(応答が周波数に対して線形的であること)を示唆していることが分かり得る。
ここで説明した例では、周波数に対するこの線形変動挙動は、500MHzまでの周波数についてとりわけ容易に見てとれる。
本発明によってカバーされる、100MHzより低い基本周波数(RF発生器の動作周波数)を用いる産業プロセスでは、その較正が図6に図解されているプローブは、従って、これらの産業プロセスにおいて、電流および電圧の一次高調波の少なくとも4つの振幅を測定するために使用可能である。
従って、測定された電圧(V2)は、測定されるべき電圧(Vplasma、これはVと呼ばれ得る)に比例し、乗率(fV)は、測定しようとする信号の周波数に比例する(そして、これはまた、電流に適用される)。
Figure 0005209313
本発明に従うプローブは、とりわけ簡単に作製されることが理解されるであろう。図5aから5dにおいて図解されているプロトタイプは、その較正グラフが図6に示されており、4つの金属パーツの機械加工、組み立てのための12個のネジの使用、および4つの同軸コネクタの購入のみを必要とした。
これらパーツの機械加工は、機械工場の通常の工作機械を用いて、困難を伴うことなく実施された(1/10ミリメートルのオーダーの機械加工許容誤差で十分であった)。最後に、これらパーツを作製するのに用いられる真ちゅうは、比較的安価な材料である。
このプローブの別の利点は、その単純な形状に関する。この形状は、解析的計算を用いてモデル化するのが容易であるという利点を有する。従って、本発明に従うプローブを設計および寸法決めするために、多数のプロトタイプを作製する必要も、複雑なコンピューターモデリングに頼る必要もない。
本発明のプローブはまた、大きな容量を有する(それ自体がコンパクトなセンサを使用し、電気的アースに接続された導体に埋め込まれる)。これらのセンサを、相互干渉無しに、互いに非常に近接して取り付けることもまた可能である。
本発明のプローブはまた、広い範囲の周波数(典型的には、1MHzと1GHzとの間)にわたって動作するように設計されており、従って、公知のプローブの周波数範囲の制約を受けない。
本発明の別の有利な態様は、第1に、電流の測定が直接的であり(なぜなら、この測定は、測定されるべき電流によって誘導される磁場を使用しないので)、第2に、グルーブが可変外部磁場に対するそれ自身のスクリーンを提供するという事実に関する。このような磁場の存在下でさえ、電流センサの出力における電圧は寄生によって影響されない。
線形周波数応答は、測定されるべき信号において、低周波数よりも高周波数を優遇する。これは、2つの利点を有する:
・第1に、これは、プローブを、プラズマ中での不安定性に起因して、低周波成分(<100kHz)の存在に対して非感受性にする、
・および、第2に、これは、その振幅が基本周波数の振幅よりも常に低い高調波の測定を優遇する:これは「周波数補償」に相当する。
プローブの接続を反転させることは、電圧測定に影響を与えないが、電流測定のサインを変化させる(−πの位相オフセット)ことに注意すべきである。
本発明は、電気的アースに接続された導体に完全にあるいは部分的に埋め込まれる非侵害センサを使用する。この特徴は、センサの存在によって引き起こされる(短絡からの)材料破壊のリスクを大いに低減させる。
本発明のプローブは、従って、従来のデバイスよりもかなり大きな電圧および電流を測定することができる。
周波数に比例する電流および電圧の「直接的な」測定(IplasmaおよびVplasmaを法として)は、信頼性のある測定について、高周波数での本発明のプローブの使用をさらにより容易とし、この利点は、プラズマプロセスが現在ますます高周波数に向かって変化しているという事実によって補強されることを、最後に加えるべきである。
図1は、本発明が適用されるプラズマ反応器の一例を、断面図で概略的に表す。 図2は、電気伝導性同軸伝送ライン20上に取り付けられたプローブ10を縦断面で示す。 図3は、本発明に従う電流および電圧を測定するためのプローブの原理を示す図である。 図4は、本発明に従うこのプローブについての電気的等価回路の表現である。 図5aは、本発明に従うプローブの実用的な実装の図である。 図5bは、本発明に従うプローブの実用的な実装の図である。 図5cは、本発明に従うプローブの実用的な実装の図である。 図5dは、本発明に従うプローブの実用的な実装の図である。 図6は、本発明に従うプローブによって測定された電流および電圧の、周波数(f)に比例する特徴を説明する。 図7は、本発明に従うプローブがラジアルライン中に設置されている、本発明の実施態様を説明する。

Claims (13)

  1. プラズマの励起電流の電気的特性を測定するためのプローブであって、当該プローブは、内側導体(21)および外側導体(22)を含む導電性ライン(20)上に取り付けられており、電流センサ(41)および電圧センサ(42)を含み、
    ・該電流センサが:
    −該外側導体(22)を渡る電流のための迂回路を形成するために、該外側導体の主要部内に形成されたグルーブ(410)と、
    −該外側導体(22)に接続されたアースと該グルーブ上のポイントとの間の電圧を測定するためのポイントと、を含み、
    従って、該電流センサは、該励起電流の電流(Iplasma)の一次時間微分に比例する電圧(V1)を測定するよう設計されていること、
    ・該電圧センサ(42)が、分路センサであり、該励起電流の電圧(Vplasma)の一次時間微分に比例する電圧(V2)を測定するよう設計されていること、
    を特徴とする前記プローブ。
  2. 前記励起電流が交流RF電流であることを特徴とする、請求項1記載のプローブ。
  3. 前記グルーブが、1センチメートルのオーダーの長さを有する電流迂回路を形成することを特徴とする、請求項1または2の1項に記載のプローブ。
  4. 前記電流センサ(41)および前記電圧センサ(42)が両方とも前記外側導体上に設置されていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載のプローブ。
  5. 前記電圧センサ(42)が、円錐状の伝送ライン(420)を含むセンサであり、該伝送ラインが、前記内側導体(21)に容量結合した凸面(421)によって終端していることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載のプローブ。
  6. 前記凸面(421)と、前記内側導体(21)との間の結合キャパシタンスが、0.3pFのオーダーであることを特徴とする、請求項に記載のプローブ。
  7. 前記電流センサ(41)および前記電圧センサ(42)が、
    前記外側導体(22)と前記内側導体(21)の両端面の間に規定される平面かつ前記外側導体(22)と前記内側導体(21)とに平行な軸線と垂直な平面の、近傍に設置されていることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載のプローブ。
  8. 前記導電性ライン(20)が円筒状の同軸ラインであることを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載のプローブ。
  9. 前記導電性ラインがラジアル同軸ラインであることを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載のプローブ。
  10. 前記プローブが、前記励起電流の電流と電圧との間の位相オフセットを測定するための手段を含むことを特徴とする、請求項1から9のいずれか1項に記載のプローブ。
  11. RF発生器を含むプラズマ反応器であって、請求項1から10のいずれか1項に記載のプローブを含むことを特徴とする、プラズマ反応器。
  12. 前記プローブが、前記RF発生器に接続されたインピーダンス整合回路とプラズマを励起するためのRF電極(31)との間に設置されていることを特徴とする、請求項11に記載のプラズマ反応器。
  13. 前記プローブが、整合しているとされているライン上にて、前記RF発生器と整合ユニットとの間に設置されていることを特徴とする、請求項11記載のプラズマ反応器。
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