JP5158292B2 - 連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置 - Google Patents

連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置 Download PDF

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、連続鋳造機の二次冷却帯で鋳片表面の温度測定を行う温度測定装置に関する。本願は、2011年2月14日に、日本に出願された特願2011−029006号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
【背景技術】
【0002】
鋳片を製造する連続鋳造機は、鋳型と、その下流側に配置され、鋳型から引き抜かれた鋳片を引き抜き方向(鋳造方向)に搬送しながら冷却する二次冷却帯とを有している。この二次冷却帯には、鋳型から引き抜かれた鋳片の表側及び裏側にそれぞれ配置され、鋳片を厚み方向から挟み込み搬送(サポート)するロールと、引き抜き方向に隣り合うロール間にそれぞれ配置され、ロールで搬送している鋳片を冷却する多数の冷却用ノズルとが設けられている。二次冷却帯に設けられたロールは、複数のロールをロールセグメントにより一体構造にした場合や、ロールセグメントを用いない場合がある。
上述の二次冷却帯では、鋳片の凝固を進めるための冷却が重要であると共に、過冷却による鋳片の割れ等の品質欠陥を防止することも重要である。そのため、鋳片表面の温度測定を行うことが重要である。
【0003】
鋳片表面の温度測定は、単なる単発的な温度測定に留まらず、最近では、品質管理指標として、定常的な温度測定が実施され始めている。また、製造する品質の向上に伴い、測定精度の向上や幅方向全体に渡る測定が求められ始めている。
鋳片表面の温度測定を定常的に行う場合、温度測定装置には、測定精度の長期維持が不可欠である。上記課題に対して、以下の発明が開示されている。
特許文献1には、鋳片の表面温度を測定するに際し、水蒸気の影響を抑制するため、鋳片表面の温度測定範囲への二次冷却水の噴霧を一時的に中断し、二次冷却水による水蒸気の発生を抑制した状態で、鋳片の表面温度を測定する方法が記載されている。特許文献2には、測定部分をフードで囲い、そのフード内をエアーパージすることで、鋳片の表面温度を測定する際の水蒸気等の影響を抑制する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】
日本国特開2009−195959号公報
【特許文献2】
日本国特開昭55−133858号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来の方法には、未だ解決すべき以下のような問題があった。
特許文献1に記載の方法では、一時的とはいえ、二次冷却水の噴霧を中断するため、鋳片の表面温度が復熱により上昇する。そのため、定常状態での鋳片の表面温度を正確に測定できない。その上、鋳片に復熱が起こるため、鋳片の鋳造方向に隣り合うロール間でのバルジングに伴う鋳片内質の悪化が懸念される。このバルジングとは、連続鋳造機で鋳片を製造する際に、鋳片内部の液相の静圧により、鋳造方向に隣り合うロール間(鋳片が支持されていない領域)で鋳片が膨らむ現象である。
また、引用文献1の記載から、鋳片の温度測定は、二次冷却水の噴霧を中断しなければ、水蒸気が悪影響する場所で行われていることが明白である。そのため、噴霧を中断しない期間は、温度計への結露や粉塵付着が発生し、測定精度に悪影響を及ぼす。
【0006】
更に、温度計を連続鋳造機に近接配置した状況では、温度計の清掃等のメンテナンスに際して連続鋳造機を停止しなければならない場合や、またロールや冷却用ノズルのメンテナンス(連続鋳造機からのロールと冷却用ノズルの取り外しを含む)を困難にする場合がある。
加えて、特許文献1では、温度計を鋳片の幅方向一側方の上方位置に設置して、鋳片表面の温度測定を鋳片の斜め上方(鋳片表面の上方とは異なる位置)から行っているため、温度計の設置位置とは反対側に位置する鋳片のエッジ部分と周辺環境との識別が困難になる。従って、鋳片の幅を正確に確定することができず、この鋳片のエッジ部分の位置を特定できない。そのため、エッジ部分の温度測定が困難となり、正確な温度測定を実施できない。
【0007】
特許文献2に記載の方法では、フードを、鋳片に近い位置に設置する必要がある。そのため、温度計をロールセグメントと構造的に一体化する必要がある。従って、連続鋳造機の稼動中に温度計が故障した場合、温度計をロールセグメントから取り外すことができず、温度計の補修ができない。
また、フードや鋳片に向けてエアーパージを行う装置を、ロールセグメントに設置する必要がある。そのため、例えば、ロールセグメントを交換する際、その都度、これらの取り外しや取り付けの作業を行う必要があり、交換時間の延長に伴う鋳片の生産ロスが発生する。加えて、鋳片温度を測定する部分に設置したフードが、何らかの要因で固定部から脱落した場合、フードと鋳片が接触して、鋳片へのカキ疵発生の原因となる可能性がある。
【0008】
上述のように、エッジも含めた正確な温度測定を行うためには、温度計は鋳片の上方に設置することが望ましいが、測定精度に悪影響を及ぼす水蒸気や粉塵が温度計に付着しやすくなるため、これらを抑制する必要がある。しかしながら、従来技術では、例えば、二次冷却水の噴霧を中断した場合は、定常状態での鋳片の表面温度を正確に測定できず、例えば、斜め上方から測定した場合には、エッジの温度が正確に測定できない。また、例えば、測定部分をフードで囲った場合には、水蒸気の影響は低減できるものの、メンテナンスが困難になるという問題があった。
つまり、測定精度の長期維持を達成して、かつ、メンテナンス性にも優れた鋳片表面の温度測定装置は、未だ提供されていなかった。
【0009】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、鋳片の表面温度の測定精度を低下させる水蒸気等の影響を抑制、更には防止し、かつ、連続鋳造時における温度計のメンテナンス性を向上させ、連続鋳造機のメンテナンス作業の簡略化を図ることが可能な連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0010]
上記の課題を解決して係る目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用した。
(1)すなわち、本発明の一態様に係る連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置は、連続鋳造機の二次冷却帯で、鋳型から引き抜かれてロールによって搬送される鋳片の幅方向の一部又は全部の表面温度を測定する温度測定装置であって、
前記ロールを回転自在に支持するロール支持部の側方に設置された支持部材と;基部が前記支持部材にこの支持部材を中心に回動自在に取り付けられたアーム部材と;このアーム部材の先端部に設けられ、前記鋳片の表面から1.0m以上4.5m以下の高さ位置に、受光口が配置可能とされた放射温度計と;を有する。
[0011]
(2)上記(1)に記載の連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置では、前記アーム部材は複数の短尺アームで構成され、かつ、互いに隣り合う前記各短尺アームは連結部を介して折り曲げ自在に連結されていてもよい。
[0012]
(3)上記(2)に記載の連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置では、前記各短尺アームの少なくとも1つが、その長さを調整自在とする伸縮機構を有していてもよい。
[0013]
(4)上記(1)に記載の連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置では、前記アーム部材は、その長さを調整自在とする伸縮機構を有していてもよい。
発明の効果
[0014]
本発明の上記態様に係る連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置は、ロール支持部の側方に設置された支持部材と、基部が支持部材に取り付けられたアーム部材と、このアーム部材の先端部に設けられ、鋳片の表面から1.0〜4.5mの高さ位置に、受光口が配置可能とされた放射温度計とを有している。鋳片表面と受光口との距離を、適切な範囲に制御することで、鋳片の温度測定が可能な範囲内で、水蒸気等の悪影響を抑制、更には防止できる。
さらに、回動自在に取り付けられたアーム部材の先端に放射温度計を設置することで、例えば、連続鋳造機のメンテナンス(例えば、ロールや二次冷却水用配管の整備)の際には、支持部材を中心にしてアーム部材を回動させて、放射温度計を移動(退避)させることができ、メンテナンスの邪魔にならない。更に、放射温度計を移動できるため、例えば、放射温度計の清掃等のメンテナンスを、連続鋳造機を停止することなく実施できる。
すなわち、上記の態様を採用することで、鋳片の表面温度の測定精度を低下させる水蒸気等の影響を抑制、更には防止し、かつ、連続鋳造時における温度計のメンテナンス性を向上させ、連続鋳造機のメンテナンス作業の簡略化を図ることが可能となる。
【0015】
アーム部材は複数の短尺アームで構成され、隣り合う短尺アームが連結部を介して折り曲げ自在に連結されていてもよい。この場合、例えば、放射温度計を移動させるに際し、支持部材を中心にしてアーム部材全体を回動させるだけでなく、更に隣り合う短尺アームを折り曲げることもできる。これにより、例えば、連続鋳造機の周辺に、放射温度計の移動を妨げる構造物があっても、放射温度計を、鋳片表面の上方である連続鋳造機内から連続鋳造機外へ、容易に退避させることができる。
上記した構成において、隣り合う短尺アームの折り曲げ角度等を変更することで、例えば、鋳片の引き抜き(鋳造)方向の異なる位置において、鋳片の幅方向中央部付近でその表面温度を測定することもできる。その結果、鋳造速度を変更しても、鋳型の出側以降で鋳片の冷却時間を一定とした位置における鋳片表面の温度測定が可能となるため、鋳造品質の向上にも寄与できる。
鋳片の温度測定は、品質管理のため、略同一の位置を定点観測的に測ることを目的としていることから、メンテナンスのために、アーム部材ごと移動させるということについては、従来考えられていなかった。
【0016】
アーム部材、又は複数の短尺アームの1以上に、その長さを調整自在とする伸縮機構が設けられていてもよい。この場合、放射温度計を連続鋳造機内から連続鋳造機外へ退避させる方法、更には、鋳片表面の温度測定位置を変更させる方法の選択肢が増える。その結果、放射温度計の退避作業や位置変更作業の容易性が増すと共に、連続鋳造機の周辺環境(例えば、構造物)を考慮した放射温度計の退避作業や位置変更作業を実施できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1A】本発明の一実施の形態に係る連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置の温度測定時の状況の説明図である。
【図1B】本発明の一実施の形態に係る連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置の退避状況の説明図である。
【図2A】第1の変形例に係る連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置の温度測定時の状況の説明図である。
【図2B】第1の変形例に係る連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置の退避時の途中状況の説明図である。
【図2C】第1の変形例に係る連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置の退避状況の説明図である。
【図3A】第2の変形例に係る連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置の使用状態の説明図である。
【図3B】第2の変形例に係る連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置の退避時の途中状況の説明図である。
【図3C】第2の変形例に係る連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置の退避時の途中状況の説明図である。
【図3D】第2の変形例に係る連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置の退避状況の説明図である。
【図4】鋳片表面から温度計受光口までの高さと鋳片表面の温度測定誤差との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明する。
図1A、図1Bに示すように、本発明の一実施の形態に係る連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置(以下、単に温度測定装置ともいう)10は、連続鋳造機11の二次冷却帯12で鋳型(図示しない)から引き抜かれロール(図示しない)によって搬送される鋳片13の幅方向の表面温度を、測定する装置である。温度測定装置10を設置する連続鋳造機11は、垂直曲げ型又は湾曲曲げ型の連続鋳造機であるが、これに限定されるものではなく、例えば、垂直型の連続鋳造機等でもよい。以下、詳しく説明する。
【0019】
二次冷却帯12には、鋳型から引き抜かれた鋳片13の表側及び裏側にそれぞれ配置され、鋳片13を厚み方向から挟み込み搬送するロールと、引き抜き方向(以下、鋳造方向ともいう)に隣り合うロール間にそれぞれ配置され、鋳片13を冷却する多数の冷却用ノズルとが設けられている。この二次冷却帯12に設けられたロールは、複数のロールを回転自在に支持するロールセグメント(ロール支持部の一例)14で一体構造とされ、このロールセグメント14が鋳片13の鋳造方向に間隔を有して複数配置されている。ロールのメンテナンス、例えば、ロールの連続鋳造機11からの取り外し作業や連続鋳造機11への取り付け作業は、ロールセグメント14ごとに行われる。
ロールは、複数のロールを一体構造とすることなく構成したものでもよい。この場合、ロールの連続鋳造機からの取り外し作業や連続鋳造機への取り付け作業は、1本のロール(冷却用ノズルも含む)が取り付けられたロール支持部ごとに個別に行われる。
【0020】
温度測定装置10は、ロールセグメント14の側方に設置された支柱(支持部材の一例)15と、基部(回動部)16が支柱15に回動自在に取り付けられたアーム部材17と、アーム部材17の先端部(測温部)18に設けられた放射温度計(以下、単に温度計ともいう)19とを有している。
支柱15は、ロールセグメント14の側方、即ち鋳片13の鋳造方向に沿って連続鋳造機11外(連鋳機外)に設けられた通路20に立設されている。ここでは、支柱を使用したが、温度計19を目標高さ位置に配置できれば、支持部材は、支柱に限定されない。
上記したロールセグメント14の側方とは、搬送される鋳片13を平面視した場合のロールセグメント14(鋳片13)の側方を意味する。従って、支柱15の設置位置は、上記した通路20に限定されるものではない。すなわち、ロールセグメント14以外(連続鋳造機11本体以外)であれば、例えば、連続鋳造機11の架台等でもよい。支柱15のロールセグメント14からの距離は、後述するようにアーム部材17が回動して、温度計19を配置及び退避できれば、特に限定されない。
【0021】
アーム部材17は、支柱15に対して直交する方向に設けられ、例えば、鋼材で構成されている。アーム部材17は、長手方向中央部が、平面視して部分的に折れ曲がった、1段もしくは2段以上の階段状にすることもできる。アーム部材17の形状を設定することで、支柱15を中心としてアーム部材17を回動(旋回)させる際に、連続鋳造機11の周辺環境、例えば、セグメント交換用クレーン等の構造物21(例えば、柱等)によるアーム部材17の移動制約を低減できる。
アーム部材の形状は、上記した形状に限定されるものではなく、連続鋳造機11の周辺環境に応じて、例えば、平面視して「L」字状や「V」字状、または円弧状等にもできる。
【0022】
支柱15へのアーム部材17の基部16の取り付けは、例えば、アーム部材に回動軸を設け、この回動軸を支柱に回動自在に取り付ける構成や、支柱に回動軸を設け、この回動軸にアーム部材の基部を回動自在に取り付ける構成により、実施できる。
支柱15に対するアーム部材17の回動は、例えば、作業者が手動で行っているが、アーム部材に駆動手段を設け、制御部により自動で行うこともできる。
アーム部材には、更に、その長さを調整自在とする伸縮機構を設けてもよい。
この伸縮機構としては、例えば、支柱に対してアーム部材を、その長手方向に沿って往復移動自在とした従来公知のスライド式や、アーム部材の長さを伸縮させる従来公知の蛇腹式等があるが、これらに限定されるものではない。
【0023】
上記したアーム部材17の回動領域(以下、旋回領域とも言う)は、温度測定装置10の設置位置を二次冷却帯12の下流側部とした場合には、鋳片13が水平搬送される位置となり、鋳片13表面に平行な面内となる。一方、温度測定装置10の設置位置を二次冷却帯12の上流側部とした場合には(鋳型側に近づければ)、鋳片は湾曲した状態で搬送されるため、アーム部材17の回動領域は、鋳片13表面に対して斜めに交差する面内となる。
アーム部材の回動領域は、アーム部材が移動できればこれに限定されるものではなく、例えば、鋳片表面に直交する面内とすることもできる。具体的には、アーム部材又は支柱に設けられた回動軸の回動中心を、鋳造方向と平行に配置することで、アーム部材を鋳片表面から離れる方向又は近づく方向へと回動できる。
【0024】
放射温度計19には、例えば、高温物体から放射される熱放射エネルギーを非接触で検出する従来公知の温度計を使用できる。
放射温度計19の受光口は、鋳片13の表面から1.0m以上4.5m以下の高さ位置に配置される。
受光口の配置高さ位置が鋳片の表面から1.0m未満になると、二次冷却水により発生する水蒸気の拡散に必要な距離を確保できない。その結果、結露や、温度計への水蒸気や粉塵の付着が発生し、測定精度が低下する。そのため、受光口の配置高さ位置は、鋳片13の表面から1.0m以上とする。ただし、ロールセグメントの上端は、鋳片表面から1m弱の高さ位置に達する場合がある。その場合、温度計を旋回移動させた際に温度計がロールセグメントに接触し、測定位置への移動が不可能となる。この接触を確実に避けるためには、好ましくは、鋳片13の表面から1.3m以上、さらに好ましくは、表面から1.5m以上である。
【0025】
一方、隣り合うロールセグメント間の隙間、即ち鋳片の測温を行うための隙間は、例えば、30〜200mmと非常に狭い。そのため、受光口の配置高さ位置が鋳片の表面から4.5mを超えた場合、温度計の固定角度が僅かにずれることで、鋳片でなくロールの温度を測定することになり、正確な鋳片表面の温度測定ができない。従って、受光口の配置高さ位置は、鋳片13の表面から4.5m以下とする。ロールセグメントを使用しない場合も、上記隙間は同程度である。ただし、3.5m超では、温度計の回動の際の操作性が低下するため、3.5m以下とすることが好ましい。更に、温度計の清掃のしやすさやメンテナンス性を考えた場合には、3.0m以下とすることがより好ましい。
上記した鋳片13の表面からの受光口の配置高さ位置は、支柱15の高さ(長さ)を変更することで調整できるが、例えば、支柱に昇降手段を設け、支柱の高さを可変にして、調整することもできる。
【0026】
温度計19の設置位置は、鋳片13表面の上方、すなわち、平面視して鋳片13と重なる位置であれば特に限定されないが、鋳片13の幅方向中央部付近、すなわち中央位置から300mm以内の領域の上方位置とすることが望ましい。鋳片13の表面温度を、その幅方向の略中央部から測定することで、鋳片13の幅方向端部の検出が容易となり、鋳片13の高温部位と鋳片13から外れた低温部位との対比が容易となる。斜め上方から測定では、温度計の設置位置とは反対側に位置する鋳片のエッジ部分と周辺環境との識別が困難になり、正確な温度測定を実施できない。なお、放射温度計は、上方から測定する場合と、斜め上方から測定する場合では、測定視野の広さも変化する。
一般の連続鋳造機は、鋳造可能な鋳片の幅が1mを超えることが通例である。このため、鋳片13の表面温度を、その幅方向の略中央部から測定するには、アーム部材17の長さを、温度計19の回転半径が、支柱15の回動中心から鋳片13の側面までの距離と、0.8m(=「鋳片の半幅0.5m」+「中央位置からのずれ0.3m」)との和、程度となるように設定する。
【0027】
これにより、鋳片13の端部位置を明確に確定することができ、測温位置が鋳片13であることを容易に確認できる。
隣り合うロールセグメント14の間から、鋳片13の表面温度をより精度よく測定するには、アーム部材17の先端部に、温度計19を傾動させるための架台を設け、この架台に温度計19を取り付けるのがよい。これにより、例えば、温度計19を傾動させて、測温位置や測温範囲の調整(微調整も含む)を行うことができる。
温度計19は、アーム部材の長手方向に沿って往復移動可能であってもよい。
温度測定装置には、温度計の受光口に向けてエアーパージを行う手段(例えば、風速が2〜10m/秒)を設けてもよい。これにより、測温時の誤差を低減でき、測温精度の向上が図れる。
【0028】
本発明の一実施の形態に係る連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置10を用い、鋳片13表面の温度を測定する方法について、図1A、図1Bを参照しながら説明する。
図1Aに示すように、連続鋳造の開始前に、温度計19の配置位置が、鋳片13の幅方向中央部付近で、かつ、隣り合うロールセグメント14間の上方位置となるように、支柱15を中心としてアーム部材17を回動させる(図1Aでは時計回り)。支柱15の高さは、温度計19の受光口が、鋳造方向に搬送される鋳片13の表面から、1.0m以上4.5m以下の高さ位置となるように調整している。
上記の通りに配置したことで、鋳型から引き抜かれた鋳片13を、その鋳造方向に搬送しながら、二次冷却帯12で鋳片13の幅方向の表面温度が測定可能となる。鋳片の表面温度は、目的に応じて、幅方向の一部でもよく、また幅方向全部(全幅)でもよい。
【0029】
温度計19の受光口を上記した高さ位置に設定することで、鋳片13表面と受光口との距離を、鋳片13の温度測定が可能な範囲内で、水蒸気等の悪影響を抑制、更には防止できる位置まで、十分に離すことができる。
温度計19は、鋳片表面から1m以上離れているため、受光口への水蒸気や、粉塵の付着は抑制されているが、長期間使用した場合や故障した場合には、温度計19の清掃やメンテナンスを行う必要がある。この場合、図1Bに示すように、支柱15を中心としてアーム部材17を上述の配置時とは逆方向に回動させ(図1Bでは反時計回り)、温度計19を連続鋳造機11の幅方向端部である温度計19のメンテナンス可能位置まで移動させる。これにより、温度計19のメンテナンスを行うたびに、連続鋳造機11を停止する必要がなくなり、温度計19のメンテナンスが常時可能になる。
【0030】
更に、連続鋳造機11の使用により、連続鋳造機11についてもメンテナンス(例えば、ロールや冷却水用ノズルの配管の整備)が必要となる。この場合、温度計19は、図1Aに示すように、鋳片13表面の上方に配置されていることから、このままでは、連続鋳造機11のメンテナンスの際に邪魔になり、メンテナンスを困難にする場合もある。そこで、図1Bに示すように、支柱15を中心にして、アーム部材17を回動させることで、温度計19を移動させる。これにより、連続鋳造機11のメンテナンス作業の簡略化が図れる。
温度計19や連続鋳造機11のメンテナンスが終了した後は、上記した手順とは逆の手順で、温度計19を、鋳片13の幅方向中央部付近で、かつ、隣り合うロールセグメント14間の上方位置となるように再配置し、鋳片13の表面温度を測定する。
【0031】
図2A〜図2Cを参照しながら、第1の変形例に係る連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置(以下、単に温度測定装置ともいう)30について説明する。前記した温度測定装置10と同一部材には同一番号を付し、詳しい説明を省略する。
温度測定装置30のアーム部材31は、複数(ここでは2本であるが、3本以上でもよい)の短尺アーム32、33で構成されている。隣り合う基側の短尺アーム32と先側の短尺アーム33とは、連結部34を介して折り曲げ自在に連結されている。隣り合う短尺アーム32と短尺アーム33の折り曲げは、例えば、作業者が手動で行うが、アーム部材に駆動手段を設け、制御部により自動で行うこともできる。
折り曲げを行うことで、アーム部材31の形状は、平面視して直線状(「I」字状)のみならず、「L」字状や、「V」字状等にすることもできる。
【0032】
アーム部材31の短尺アーム32と短尺アーム33とを直角(即ち「L」字状)に配置した状態で、前記した温度測定装置10のアーム部材17の回転半径を満足するには、直線状にしたアーム部材31の長さが、支柱15の回動中心から鋳片の側面までの距離と、1.1mとの和、程度となる。
前記した図1A、図1Bに示す温度測定装置10のアーム部材17には、これを折り曲げ自在にする連結部が無かった。そのため、アーム部材17を旋回させて温度計19をメンテナンスが容易となる連続鋳造機11外へ退避させようとしても、連続鋳造機11の周辺に各種装置が設けられとても狭隘である場合には、アーム部材17が構造物21に衝突して、退避できない。
上記したように、アーム部材31を複数の短尺アーム32、33で構成し、これらを折り曲げ自在の構成とすることで、狭隘な場所でも、温度計19がメンテナンスが容易となる連続鋳造機11外へ退避可能となる。
【0033】
温度計19の退避手順について説明する。
温度計19の退避前、即ち図2Aでは、温度計19は、鋳片13の幅方向中央部付近で、かつ、隣り合うロールセグメント14間の上方位置に配置され、鋳片の幅方向の表面温度を測定している。このとき、アーム部材31は直線状になっているが、温度測定位置に応じて、「L」字状や「V」字状等に折り曲げられていてもよい。
温度計19を退避させる場合、まず、図2Bに示すように、支柱15を中心としてアーム部材31を温度計19が連続鋳造機11外に向かう方向に回動させる(図2Bでは反時計回り)。このとき、短尺アーム32、33を連結する連結部34が、平面視して連続鋳造機11外となる位置まで、アーム部材31を回動させる。
【0034】
次に、図2Cに示すように、連結部34を中心として先側の短尺アーム33を温度計19が連続鋳造機11外に向かう方向に回動させ(図2Cでは反時計回り)、アーム部材31の形状を、平面視して「V」字状に折り曲げる。このとき、温度計19と先側の短尺アーム33が、平面視して連続鋳造機11外となる位置まで、短尺アーム33を回動させる。
上記したように、温度測定装置30の支柱15とアーム部材31は、温度計19の退避手段を構成している。上記の構成により、アーム部材31(又は温度計19)が構造物21に衝突することを防止しながら、温度計19の連続鋳造機11外への退避を確実にできる。そのため、幅方向端部に退避した場合よりも、温度計19のメンテナンス性が一層向上する。更に、温度計19を連続鋳造機11外へ退避させることができるため、連続鋳造機11のロールや二次冷却関連の設備の取り付け取り外し等のメンテナンスも容易となる。
なお、メンテナンスの内容によっては、連鋳機外まで退避させずに幅方向端部に退避させても構わない。
【0035】
上記したように、アーム部材31を折り曲げ自在の構成とすることで、温度計19を鋳造方向の上流側あるいは下流側に移動させても、例えば、アーム部材31の回動半径の変更により、温度計19を、移動先の位置で、鋳片13の幅方向中央部付近、かつ、隣り合うロールセグメント14間の上方位置となるように配置できる。つまり、温度測定装置30の支柱15とアーム部材31は、前記した温度計19の退避手段のみならず、位置変更手段をも構成している。従って、鋳造速度を変更しても、鋳型の出側以降で鋳片の冷却時間を一定とした位置における鋳片表面の温度測定が可能である。それ故、第1の変形例に係る連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置30は、鋳片の品質向上に有用である。
【0036】
図3A〜Dを参照しながら、第2の変形例に係る連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置(以下、単に温度測定装置ともいう)40について説明する。前記した温度測定装置10と同一部材には同一番号を付し、詳しい説明を省略する。
温度測定装置40のアーム部材41は、複数(ここでは2本であるが、3本以上でもよい)の短尺アーム42、43で構成され、この隣り合う基側の短尺アーム42と先側の短尺アーム43とは、連結部44を介して折り曲げ自在に連結されている。2本の短尺アーム42、43のうち、先側の短尺アーム43には、その長さを調整自在とする伸縮機構45が設けられている。伸縮機構は、基側の短尺アームのみに設けてもよく、更には、双方(2以上)の短尺アームに設けてもよい。
【0037】
この伸縮機構45は、基側の短尺アーム42の先端部に対して、先側の短尺アーム43を、その長手方向に沿って往復移動自在とした従来公知のスライド式で構成されている。具体的には、先側の短尺アーム43の長手方向に沿って形成された長孔(長溝)46内で、基側の短尺アーム42の先端部に取り付けられた連結部44が移動する。伸縮機構は、前記した従来公知の蛇腹式で構成することもできるが、これらに限定されるものではない。先側の短尺アーム43の移動は、例えば、作業者が手動で行うが、この短尺アームに駆動手段を設け、制御部により自動で行うこともできる。隣り合う基側の短尺アーム42と先側の短尺アーム43の折り曲げは、例えば、作業者が手動で行うが、アーム部材に駆動手段を設け、制御部により自動で行うこともできる。
上記の構成により、アーム部材41は、その形状を、平面視して直線状(「I」字状)や「L」字状、「V」字状等にすることができ、更にコンパクト化も図れる。
【0038】
以下、温度計19の退避手順について説明する。
温度計19の退避前、即ち図3Aでは、温度計19を、鋳片13の幅方向中央部付近で、かつ、隣り合うロールセグメント14間の上方位置に配置して、鋳片の幅方向の表面温度を測定している。このとき、アーム部材41は直線状になっているが、「L」字状や「V」字状等であってもよい。
温度計19を退避させる場合、まず、図3Bに示すように、支柱15を中心としてアーム部材41を連結部44が連続鋳造機11外に向かう方向に回動させる(図3Bでは反時計回り)。このとき、短尺アーム42、43を連結する連結部44が、平面視して連続鋳造機11外となる位置まで、アーム部材41を回動させる。それと同時に、先側の短尺アーム43が、鋳片の鋳造方向に対して直交する方向となるように、先側の短尺アーム43を基側の短尺アーム42に対して回動させる(図3Bでは時計回り)。
【0039】
次に、図3Cに示すように、温度計19と先側の短尺アーム43が、平面視して連続鋳造機11内から連続鋳造機11外へと移動する方向に、先側の短尺アーム43を、基側の短尺アーム42の先端部に対してスライド移動させる(図3Cでは左側)。このとき、先側の短尺アーム43が、平面視して連続鋳造機11外となる位置まで、短尺アーム43を移動させる。
そして、図3Dに示すように、支柱15を中心として基側の短尺アーム42を温度計19が、連続鋳造機11内から離れる方向に回動させる(図3Dでは反時計回り)。このとき、温度計19が、平面視して連続鋳造機11外となる位置まで、短尺アーム42を回動させる。
上記の通り、温度測定装置40の支柱15とアーム部材41は、温度計19の退避手段、更には位置変更手段を構成している。
【0040】
前記した温度測定装置10や温度測定装置30により、連続鋳造機11外への温度計の退避は可能となる。しかしながら、温度測定装置40のように、伸縮機構45を備えることで、温度計19の退避手段の選択肢(退避するアーム部材の動かし方や動かし手順)が増えるので、周辺環境に応じた退避作業が可能となる。
以上のように、本実施形態に係る連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置を用いることで、鋳片の表面温度の測定精度を低下させる水蒸気等の影響を抑制、更には防止し、更には、連続鋳造時における温度計のメンテナンス性を向上させ、連続鋳造機のメンテナンス作業の簡略化を図ることができる。
【実施例】
【0041】
次に、本発明の作用効果を確認するために行った実施例について説明する。図1A、図1Bに示す構成の温度測定装置10を使用し、鋳片表面に対する放射温度計の受光口(温度計受光口)の高さ位置を種々変更して、温度測定誤差(誤差)を調査した。測定は、受光口の清掃後約1箇月後に測定し、2箇年間で、約30回測定した。 この結果を、図4に示す。
図4に示す温度測定誤差は、熱電対によるバッチ測定値と、放射温度計の測定値とを比較して、「(熱電対によるバッチ測定値)−(放射温度計の測定値)」により求めた。受光口の下部に、2〜10m/秒の風速の送風を行った場合(ブロワ―有り/●印)と、送風を行わなかった場合(ブロワ―なし/○印)とに分けて、結果を示す。
【0042】
図4から明らかなように、送風の有無にかかわらず、鋳片表面から温度計受光口までの高さ(距離)が1.0m以上4.5m以下の場合、誤差は10℃未満であり、十分に実用できるものであった。
高さが1.0m未満の場合、温度計を数週間使用した後、受光口に異物が付着して、温度測定結果に10℃以上の誤差が見られた。一方、高さが4.5m超(図4では5.0m)の場合、支柱とアーム部材等によって固定された温度計が、測定場所周囲に配置されたロール等の低温構造物の影響を受け、温度測定結果に大きな誤差が見られる場合があった。
【0043】
上記したように、送風の有無にかかわらず、鋳片表面から温度計受光口までの高さが1.0m以上4.5m以下の範囲の場合に、良好な測温結果が得られた。つまり、送風の有無にかかわらず、実用できる。
しかし、この範囲では、受光口下部に送風を行った場合の誤差がより小さくなった。つまり、送風有りの条件が、誤差をより小さくできる点で好ましい条件である。
以上の結果から、本発明の実施形態に係る連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置を用いることで、鋳片の表面温度の測定精度を低下させる水蒸気等の影響を抑制、更には防止できることを確認できた。
【0044】
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明の連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
前記実施の形態においては、ロール支持部の幅方向一方側に、鋳片表面の温度測定装置を設置した場合について説明したが、ロール支持部の幅方向両側(鋳片の引き抜き方向の同一位置又は異なる位置)に、鋳片表面の温度測定装置を設置してもよい。
鋳片表面の温度測定装置を一箇所のみ設置した場合について説明したが、鋳片表面の温度測定装置を、鋳片の引き抜き方向にわたって複数箇所設置してもよく、更には、鋳片の引き抜き方向にわたって、ロール支持部の幅方向両側に交互(ジグザグ状)に複数箇所配置してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明の鋳片表面の温度測定装置では、鋳片の表面温度の測定精度を低下させる水蒸気等の影響を抑制、更には防止し、かつ、連続鋳造時における温度計のメンテナンス性を向上させ、連続鋳造機のメンテナンス作業の簡略化を図ることが可能となる。
【符号の説明】
【0046】
10 連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置
11 連続鋳造機
12 二次冷却帯
13 鋳片
14 ロールセグメント(ロール支持部)
15 支柱(支持部材)
16 基部
17 アーム部材
18 先端部
19 放射温度計
20 通路
21 構造物
30 連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置
31 アーム部材
32、33 短尺アーム
34 連結部
40 連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置
41 アーム部材
42、43 短尺アーム
44 連結部
45 伸縮機構
46 長孔

Claims (4)

  1. 連続鋳造機の二次冷却帯で、鋳型から引き抜かれてロールによって搬送される鋳片の幅方向の一部又は全部の表面温度を測定する温度測定装置であって、
    前記ロールを回転自在に支持するロール支持部の側方に設置された支持部材と;
    基部が前記支持部材にこの支持部材を中心に回動自在に取り付けられたアーム部材と;
    このアーム部材の先端部に設けられ、前記鋳片の表面から1.0m以上4.5m以下の高さ位置に、受光口が配置可能とされた放射温度計と;
    を有することを特徴とする連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置。
  2. 前記アーム部材は複数の短尺アームで構成され、かつ、互いに隣り合う前記各短尺アームは連結部を介して折り曲げ自在に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置。
  3. 前記各短尺アームの少なくとも1つが、その長さを調整自在とする伸縮機構を有することを特徴とする請求項2に記載の連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置。
  4. 前記アーム部材は、その長さを調整自在とする伸縮機構を有することを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造機に用いる鋳片表面の温度測定装置。
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