JP5157889B2 - 銅合金鋳塊の製造方法、及び活性元素の添加方法 - Google Patents

銅合金鋳塊の製造方法、及び活性元素の添加方法 Download PDF

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Description

本発明は、銅合金鋳塊の製造方法、及び活性元素の添加方法に関する。特に、本発明は、活性元素を添加する銅合金鋳塊の製造方法、及び活性元素の添加方法に関する。
コネクター、リードフレーム等を構成する導電材料として、電気導電性、熱伝導性等に優れた銅合金が利用されている。近年、電子部品の小型化に伴い、銅合金の強度の向上、及び導電性の向上が更に求められている。例えば、銅合金の機能を向上させることを目的として、銅合金に活性元素を添加した銅合金の開発が進められている。
従来、溶解炉で溶解した銅の溶湯を所定の温度に調整して、この溶湯を溶解炉の出湯口から鋳型の入り口までの溶湯経路に流すと共に、溶湯経路の所定の位置に、銅又は銅を除く非活性元素で被覆した活性元素からなるワイヤーを連続的に導入することにより活性元素が添加された銅合金を鋳造する鋳造方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の銅合金の鋳造方法によれば、活性元素を溶解炉内に直接には添加しないので、大気中において活性元素を溶湯に添加して溶解しても活性元素の酸化を抑制できる。
特開2000−317580号公報
しかし、特許文献1に記載の銅合金の鋳造方法は、溶解炉から出湯した溶湯の温度は溶解炉中の溶湯の温度より低下しているので、添加した活性元素の溶け残りが発生して、溶け残りが出湯ノズルに詰まること等に起因して、鋳造停止等の不具合が発生する場合がある。
したがって、本発明の目的は、活性元素を銅合金に適切に添加できる銅合金鋳塊の製造方法、及び活性元素の添加方法を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、銅合金鋳塊の主原料の溶湯を大気中において有する溶解炉に、活性元素を含む第1の活性元素添加材を添加して、活性元素を含有する溶湯を形成する第1の活性元素添加工程と、活性元素を含有する溶湯を溶解炉からタンディッシュへ出湯する出湯工程と、タンディッシュに出湯された活性元素を含有する溶湯に、活性元素を含む第2の活性元素添加材を大気中で添加する第2の活性元素添加工程とを備え、第1の活性元素添加材、及び第2の活性元素添加材はそれぞれ、活性元素単体の融点より第1の活性元素添加材及び第2の活性元素添加材の融点を低くする融点降下元素と、活性元素の酸化を抑制する酸化抑制元素とを含む銅合金鋳塊の製造方法が提供される。
また、上記銅合金鋳塊の製造方法は、活性元素は、Mgであり、融点降下元素は、Cuであり、酸化抑制元素は、Caであってもよい。
また、上記銅合金鋳塊の製造方法は、第1の活性元素添加材、及び第2の活性元素添加材はそれぞれMg合金であり、Mg合金は、15質量%以上50質量%以下のCuと、1質量%以上5質量%以下のCaと、残部がMg及び不可避的不純物とからなっていてもよい。
また、上記銅合金鋳塊の製造方法は、製造する銅合金鋳塊に含まれる活性元素の量を目標量とした場合に、第1の活性元素添加工程は、目標量を100%としたとき目標量に対してa%となる量の活性元素を含む第1の活性元素添加材を添加し、第2の活性元素添加工程は、目標量に対して%となる量の活性元素を含む第2の活性元素添加材を添加し、aとbとは、b=100−a(但し、20≦a≦40)を満たしてもよい。
また、上記銅合金鋳塊の製造方法は、第1の活性元素添加材は、合金塊であり、第2の活性元素添加材は、線材であってもよい。
また、上記銅合金鋳塊の製造方法は、線材は、直径3.0mm以下の線径を有していてもよい。
また、本発明は、上記目的を達成するため、銅合金鋳塊の主原料が溶解した主原料の溶湯を大気中において保持する溶解炉に、活性元素を含む第1の活性元素添加材を添加して、活性元素を含有する溶湯を形成する第1の活性元素添加工程と、活性元素を含有する溶湯を溶解炉からタンディッシュへ出湯し、タンディッシュに出湯された活性元素を含有する溶湯に、活性元素を含む第2の活性元素添加材を大気中で添加する第2の活性元素添加工程とを備え、第1の活性元素添加材、及び第2の活性元素添加材はそれぞれ、活性元素単体の融点より第1の活性元素添加材及び第2の活性元素添加材の融点を低くする融点降下元素と、活性元素の酸化を抑制する酸化抑制元素とを含む活性元素の添加方法が提供される。
本発明に係る銅合金鋳塊の製造方法、及び活性元素の添加方法によれば、活性元素を銅合金に適切に添加できる銅合金鋳塊の製造方法、及び活性元素の添加方法を提供できる。
[実施の形態]
図1は、本実施の形態に係る銅合金鋳塊の製造の流れの一例を示す。
まず、溶解炉に銅合金鋳塊を構成する主原料を投入して、主原料に熱を加えることにより大気中にて主原料を溶解する。これにより、主原料が溶解した主原料の溶湯が形成される(主原料溶解工程:ステップ10。以下、ステップを「S」と称する)。ここで、本実施の形態での主原料とは、銅合金鋳塊を構成する元素を含む金属材料であって、例えば、銅合金リサイクル材、電気銅、ニッケル原料、シリコン原料、鉄原料、亜鉛原料、リン原料等を含む金属材料であって、後述する活性元素を含有する材料を実質的に含まない金属材料(不可避的に極微量の活性元素が含まれることは排除しない)をいう。
続いて、大気中にて、主原料の溶湯を有する溶解炉に被覆材料を添加して、主原料の溶湯と大気とが直接に接触することを防止する被覆層を形成する(被覆工程:S20)。被覆材料としては、炭素を主成分とする材料を用いることができ、例えば、木炭、カーボン粉末、デサルコ(コークスの一種)等を用いることができる。
次に、被覆層で表面が被覆された主原料の溶湯中に、活性元素を含有する第1の活性元素添加材としての合金材料を大気中において添加する(第1の活性元素添加工程:S30)。これにより、溶解炉は、活性元素を含有する溶湯を有することになる。ここで、活性元素は、例えば、Mg、Ti、Zr、Cr、Al、Si、及びFeからなる群から選択される少なくとも1種類の活性元素である。本実施の形態においては、銅に添加した場合に銅合金の結晶組織を微細化すると共に、銅合金の熱間加工性を向上させ、活性元素の添加濃度に対する銅合金の導電率の低下が少ない元素であるMgを用いることが好ましい。
また、第1の活性元素添加材としての合金材料は、活性元素単体の融点より第1の活性元素添加材の融点を低くする融点降下元素と、活性元素の酸化を抑制する酸化抑制元素とを含んで形成される。融点降下元素としては、例えば、Cu、Fe、Al等が挙げられる。本実施の形態では、銅合金鋳塊を製造するので、Cuを用いることが好ましい。また、酸化抑制元素としては、活性元素より酸化しやすい元素を用いることができ、例えば、Caを用いることができる。また、第1の活性元素添加材は、塊状に形成することができる。
一例として、第1の活性元素添加材は、塊状のMg−Cu−Ca合金塊であって、この合金塊は、15質量%以上50質量%以下のCuと、1質量%以上5質量%以下のCaと、残部がMg及び不可避的不純物とからなる。この合金塊は、Mgに対して15質量%以上50質量%以下の融点降下元素としてのCuを含んでいるので、Mg単体の融点(Mgの融点:650℃)よりも低い融点を有する。なお、Mg−Cu−Ca合金塊のCuの含有量が15質量%から50質量%の範囲で変化すると、Mg−Cu−Ca合金塊の融点は485℃(Cuの含有量が15質量%のときの融点)から650℃未満程度(Cuの含有量が50質量%のときの融点)までの間で変化する。すなわち、Mg−Cu−Ca合金塊のCuの含有量が50質量%から15質量%になると、Mg−Cu−Ca合金塊の融点は、Cuの含有量が50質量%の場合の融点(650℃未満程度)からCuの含有量が15質量%の場合の融点(485℃)まで低下する。
また、この合金塊は、酸化抑制元素としてのCaを含んでいる。したがって、溶湯にMg−Cu−Ca合金塊を添加した場合に、Caが犠牲的に酸化することによりMgが爆発的に酸化することが抑制される。これにより、Mgの爆発的な酸化に伴う火花の発生が抑制される。
続いて、第1の活性元素添加材を含有する溶湯をタンディッシュに出湯する(出湯工程:S40)。そして、タンディッシュに出湯された第1の活性元素添加材を含有する溶湯の表面を被覆材料で被覆する。この状態で、第1の活性元素添加材を含有する溶湯を予め定められた時間、保持する(保持工程:S50)。保持工程での被覆材料は、例えば、木炭、カーボン粉末、デサルコ(コークスの一種)等を用いることができる。
次に、第1の活性元素添加材を含有する溶湯に、第2の活性元素添加材を大気中で連続的に添加する(第2の活性元素添加工程:S60)。第2の活性元素添加材は、第1の活性元素添加材と同一の材料から形成される。また、第2の活性元素添加材は、第1の活性元素添加材とは異なる形態を有して形成され、例えば、線材として形成される。本実施の形態においては、第2の活性元素添加材は、線状のMg−Cu−Ca合金線材であって、この合金線材は、15質量%以上50質量%以下のCuと、1質量%以上5質量%以下のCaと、残部がMg及び不可避的不純物とからなる。この線材は、例えば、直径が3.0mm以下に形成される。
ここで、第1の活性元素添加材及び第2の活性元素添加材それぞれの添加量は、以下の添加量にすることが好ましい。すなわち、製造する銅合金鋳塊に含まれる活性元素の量を目標量とした場合に、第1の活性元素添加材は、目標量を100%としたとき目標量に対してa%となる量の活性元素を含むと共に、第2の活性元素添加材は、目標量に対して%となる量の活性元素を含むことが好ましく、少なくとも、第1の活性元素添加材に含まれる活性元素の量の方が、第2の活性元素添加材に含まれる活性元素の量よりも少ない量となるa及びbの値であることが好ましい。例えば、b=100−a(但し、20≦a≦40)の関係式を満たすことが好ましい。
続いて、第2の活性元素添加材が添加され、第2の活性元素添加材が溶解した鋳造用の溶湯を鋳型に流して銅合金鋳塊を鋳造する(鋳造工程:S70)。これにより、本実施の形態に係る銅合金鋳塊の製造方法によって製造された銅合金鋳塊を得ることができる。本実施の形態に係る銅合金鋳塊の製造方法によれば、例えば、活性元素の組成がいかなる組成の第1の活性元素添加材及び第2の活性元素添加材であっても、80%以上の活性元素の添加歩留り(添加歩留りとは、添加した活性元素の量に対する、銅合金鋳塊中に活性元素として含まれる活性元素の量の割合をいう)を維持しつつ、銅合金鋳塊の鋳造方向に沿った方向の活性元素の濃度を略一定に保たれた銅合金鋳塊が製造される。
(実施の形態の効果)
本実施の形態に係る銅合金鋳塊の製造方法によれば、活性元素の添加を第1の活性元素添加工程と第2の活性元素添加工程との2段階方式にすると共に、第1の活性元素添加工程で投入する活性元素の量を第2の活性元素添加工程で投入する活性元素の量よりも少なくしたので、製造すべき銅合金鋳塊が含む活性元素の全量を溶解炉に投入する場合に比べて溶解炉から鋳型にまで溶湯が流れる間に酸化する活性元素の量を低減させることができる。したがって、活性元素の酸化物の生成を低減できることにより、溶湯の湯流れ性を向上させることができ、鋳塊中に酸化物が巻き込まれることに起因する鋳造欠陥を低減することができる。結果として、溶解炉に活性元素の全量を添加する場合に比べて、鋳塊の品質、及び鋳造性を維持できる。更に、活性元素を段階的に添加するので、例えば、タンディッシュで溶湯に活性元素を初めて投入する場合に比べて、鋳塊の鋳造初期の部分に活性元素の濃度の立ち上がりが生じることを抑制でき、製品歩留りを向上させることができる。
また、本実施の形態に係る銅合金鋳塊の製造方法によれば、上記のとおり活性元素の酸化物の生成を低減できるので、活性元素を含む溶湯が移送樋、鋳造樋、タンディッシュ、鋳型へと移動するにつれて活性元素が酸化することにより生成する酸化スラグを低減できる。これにより、鋳塊の鋳造方向に沿った方向における活性元素の量が減少することを抑制できる。すなわち、本実施の形態に係る銅合金鋳塊の製造方法によれば、活性元素を溶湯に段階的に投入するので、溶解炉から鋳型に溶湯が進むにつれて活性元素が酸化して徐々に減少する製法である「溶解炉に活性元素の全量を投入する場合」に比べて、溶解炉から鋳型に溶湯が進んだとしても溶湯の進行方向に沿った方向での活性元素の量の減少を抑制できる。
また、本実施の形態に係る銅合金鋳塊の製造方法によれば、酸化スラグの生成を低減できることにより、酸化スラグの凝集体の発生を抑制できるので、溶解炉等の出湯ノズルに凝集体が詰まることを抑制でき、製造工程の停止、すなわち、鋳造停止等の不具合を抑制することができる。なお、本実施の形態に係る銅合金鋳塊の製造方法では溶湯の表面の被覆に木炭、カーボン粉末、デサルコ(コークスの一種)等を用いるので、木炭、カーボン粉末、デサルコ(コークスの一種)等ではなくフラックスを用いた場合に発生する不具合、例えば、フラックスが鋳塊中に含まれること、鋳造作業の複雑化等を防止できる。
また、本実施の形態に係る銅合金鋳塊の製造方法では、第2の活性元素添加材は、融点降下元素を含んで形成される。したがって、溶湯の温度が溶解炉中の溶湯の温度より低いタンディッシュ中の溶湯に第2の活性元素添加材を連続的に高速で添加した場合であっても、第2の活性元素添加材をタンディッシュ中の溶湯に溶解させることができ、溶け残りの発生を抑制できる。これにより、製造される鋳塊中に添加材の溶け残りが残存することを抑制でき、鋳塊欠陥の発生を抑制できる。
また、本実施の形態における第1の活性元素添加材、及び第2の活性元素添加材はそれぞれ、酸化抑制元素を含んで形成される。したがって、第1の活性元素添加材、及び第2の活性元素添加材を溶湯に投入したとき、及び溶湯からの引き抜き時に活性元素が爆発的に酸化することを抑制でき、激しい火花等の発生を抑制できる。これにより、製造工程における作業性が向上すると共に、安全性も向上させることができ、火花等の発生による添加元素の損失を抑制できる。そして、酸化抑制元素を含むことにより、結果的に、銅合金鋳塊の活性元素添加歩留りを向上させることができ、製造すべき銅合金鋳塊が含むべき活性元素の量が少量(すなわち、添加する活性元素の量が少量)であっても、鋳塊鋳造方向に沿った活性元素の濃度を安定させることができる。
なお、本実施の形態においては銅合金鋳塊は大気中で製造できるので、真空中又は不活性ガス中で銅合金鋳塊を製造する場合に比べて、大型の真空チャンバー、密閉室等の設備が不要であることにより、生産コストを低減でき、生産性を向上させることができる。
以下、実施例により本発明の実施の形態を更に詳細に説明する。
実施例1に係る銅合金鋳塊は、Ni、Si、Mg、及びFeを含有すると共に、残部がCu及び不可避的不純物からなる銅合金鋳塊ケーク(サイズ:180mm×490mm×6000mm)である。実施例1に係る銅合金鋳塊ケークの目標組成は、Ni:2.3質量%、Si:0.5質量%、Mg:0.1質量%、Fe:0.02質量%にした。また、製造すべき銅合金鋳塊ケークの重量は、約18tとした。具体的には、実施例1に係る銅合金鋳塊を製造することを目的として、まず、銅合金リサイクル材、電気銅、ニッケル原料、シリコン原料、及び鉄原料を主原料として準備した。
準備した銅合金リサイクル材は、Ni:2.3質量%、Si:0.45質量%、Mg:0.1質量%、Fe:0.02質量%を含み、残部がCu及び不可避的不純物からなる第1の銅合金リサイクル材と、Ni:2.3質量%、Si:0.4質量%、Zn:1.7質量%、P:0.02質量%を含み、残部がCu及び不可避的不純物からなる第2の銅合金リサイクル材とである。第1の銅合金リサイクル材と第2の銅合金リサイクル材との合計量は約11t(製造すべき銅合金鋳塊ケークの重量の約60%)である。また、準備した電気銅はタフピッチ故銅(TPC故銅)であり、約7.2t(製造すべき銅合金鋳塊ケークの重量の約40%)準備した。更に、ニッケル原料、シリコン原料、及び鉄原料はそれぞれ、純Ni、純Si、及び純Feを準備した。純Ni、純Si、及び純Feはいずれも99.9%程度の純度である。
また、活性元素としてMgを選択して、第1の活性元素添加材としてMg−Cu−Ca合金塊、及び第2の活性元素添加材としてMg−Cu−Ca合金線(直径:φ1mm)を準備した。Mg−Cu−Ca合金塊及びMg−Cu−Ca合金線の組成は、Mg−30質量%Cu−2質量%Caとした。
まず、大気中において主原料を溶解して、主原料を溶解して得た溶湯(約18t)を木炭で被覆した。なお、TPC故銅の投入により銅合金リサイクル材単独の場合に比べてNi等の濃度が希釈されるが、希釈された分は、純Ni、純Si、純Feを所定の量、溶湯に投入することにより濃度を調整した。そして、木炭で被覆した主原料の溶湯に、大気中、溶解炉においてMg−Cu−Ca合金塊を投入した。投入したMg−Cu−Ca合金塊の量は、製造すべき銅合金鋳塊ケークに含まれるMgの量のうち、30%のMgが含まれる量とした。次に、Mg−Cu−Ca合金塊を溶解させた溶湯をタンディッシュに出湯した。続いて、この溶湯を有するタンディッシュに木炭を投入して所定の時間保持した。なお、鋳造中は常時、タンディッシュから鋳型に流し込む溶湯の量を一定に保ちつつ、タンディッシュに溶湯を保持させた。したがって、タンディッシュに溶湯が保持されていた時間は、鋳造開始から鋳造終了に至るまでの1時間程度であった。
次に、タンディッシュにMg−Cu−Ca合金線(直径:φ1mm)を連続的に添加した。添加したMg−Cu−Ca合金線の量は、製造すべき銅合金鋳塊ケークに含まれるMgの量のうち、70%のMgが含まれる量とした。そして、Mg−Cu−Ca合金線が溶解した溶湯を鋳型に供給して、銅合金鋳塊を得た。
得られた実施例1に係る銅合金鋳塊のMg成分を、鋳造方向に0.5m間隔で測定することにより、鋳塊鋳造方向に沿ったMg成分の変化を計測した。
実施例2に係る銅合金鋳塊ケークは、用いるMg−Cu−Ca合金線の直径を2mmにした点を除き、実施例1と同様にして製造したので、詳細な説明は省略する。なお、得られた実施例2に係る銅合金鋳塊のMg成分を、鋳造方向に0.5m間隔で測定することにより、鋳塊鋳造方向に沿ったMg成分の変化を計測した。
実施例3に係る銅合金鋳塊ケークは、用いるMg−Cu−Ca合金線の直径を3mmにした点を除き、実施例1と同様にして製造したので、詳細な説明は省略する。なお、得られた実施例3に係る銅合金鋳塊のMg成分を、鋳造方向に0.5m間隔で測定することにより、鋳塊鋳造方向に沿ったMg成分の変化を計測した。
実施例4に係る銅合金鋳塊は、Ni、Si、Zn、P、及びMgを含有すると共に、残部がCu及び不可避的不純物からなる銅合金鋳塊ケーク(サイズ:180mm×490mm×6000mm)である。実施例4に係る銅合金鋳塊ケークの目標組成は、Ni:2.3質量%、Si:0.4質量%、Zn:2.0質量%、P:0.017質量%、Mg:0.1質量%とした。具体的には、実施例4に係る銅合金鋳塊を製造することを目的として、まず、銅合金リサイクル材、電気銅、ニッケル原料、シリコン原料、亜鉛原料、及びリン原料を主原料として準備した。
また、活性元素としてMgを選択して、第1の活性元素添加材としてMg−Cu−Ca合金塊、及び第2の活性元素添加材としてMg−Cu−Ca合金線(直径:φ2mm)を準備した。Mg−Cu−Ca合金塊及びMg−Cu−Ca合金線の組成は、Mg−30質量%Cu−2質量%Caとした。
まず、大気中において主原料を溶解して、主原料を溶解して得た溶湯を木炭で被覆した。そして、木炭で被覆した主原料の溶湯に、大気中、溶解炉においてMg−Cu−Ca合金塊を投入した。投入したMg−Cu−Ca合金塊の量は、製造すべき銅合金鋳塊ケークに含まれるMgの量のうち、30%のMgが含まれる量とした。次に、Mg−Cu−Ca合金塊を溶解させた溶湯をタンディッシュに出湯した。続いて、この溶湯を有するタンディッシュに木炭を投入して所定の時間保持した。
次に、タンディッシュにMg−Cu−Ca合金線(直径:φ2mm)を連続的に添加した。添加したMg−Cu−Ca合金線の量は、製造すべき銅合金鋳塊ケークに含まれるMgの量のうち、70%のMgが含まれる量とした。そして、Mg−Cu−Ca合金線が溶解した溶湯を鋳型に供給して、銅合金鋳塊を得た。
得られた実施例4に係る銅合金鋳塊のMg成分を、鋳造方向に0.5m間隔で測定することにより、鋳塊鋳造方向に沿ったMg成分の変化を計測した。
実施例5に係る銅合金鋳塊ケークは、用いるMg−Cu−Ca合金線の直径を3mmにすると共に、溶解炉において投入するMg−Cu−Ca合金塊の量を、製造すべき銅合金鋳塊ケークに含まれるMgの量のうち、20%のMgが含まれる量とし、添加したMg−Cu−Ca合金線の量を、製造すべき銅合金鋳塊ケークに含まれるMgの量のうち、80%のMgが含まれる量とした点を除き、実施例1と同様にして製造した。よって、詳細な説明は省略する。なお、得られた実施例5に係る銅合金鋳塊のMg成分を、鋳造方向に0.5m間隔で測定することにより、鋳塊鋳造方向に沿ったMg成分の変化を計測した。
実施例6に係る銅合金鋳塊ケークは、用いるMg−Cu−Ca合金線の直径を3mmにすると共に、溶解炉において投入するMg−Cu−Ca合金塊の量を、製造すべき銅合金鋳塊ケークに含まれるMgの量のうち、40%のMgが含まれる量とし、添加したMg−Cu−Ca合金線の量を、製造すべき銅合金鋳塊ケークに含まれるMgの量のうち、60%のMgが含まれる量とした点を除き、実施例1と同様にして製造した。よって、詳細な説明は省略する。なお、得られた実施例6に係る銅合金鋳塊のMg成分を、鋳造方向に0.5m間隔で測定することにより、鋳塊鋳造方向に沿ったMg成分の変化を計測した。
(比較例1)
比較例1に係る銅合金鋳塊は、Ni、Si、Mg、及びFeを含有すると共に、残部がCu及び不可避的不純物からなる銅合金鋳塊ケーク(サイズ:180mm×490mm×6000mm)である。比較例1に係る銅合金鋳塊ケークの目標組成は、Ni:2.3質量%、Si:0.5質量%、Mg:0.1質量%、Fe:0.02質量%とした。具体的には、比較例1に係る銅合金鋳塊を製造することを目的として、まず、銅合金リサイクル材、電気銅、ニッケル原料、シリコン原料、及び鉄原料を主原料として準備した。
また、活性元素としてMgを選択して、Cu−50%Mg合金塊を準備した。
まず、大気中において主原料を溶解して、主原料を溶解して得た溶湯を木炭で被覆した。そして、木炭で被覆した主原料の溶湯に、大気中、溶解炉においてMg−50%Cu合金塊を投入した。次に、Mg−50%Cu合金塊を溶解させた溶湯をタンディッシュに出湯した。続いて、溶湯をタンディッシュから鋳型に供給して、比較例1に係る銅合金鋳塊を得た。
得られた比較例1に係る銅合金鋳塊のMg成分を、鋳造方向に0.5m間隔で測定することにより、鋳塊鋳造方向に沿ったMg成分の変化を計測した。
(比較例2)
比較例2に係る銅合金鋳塊は、Ni、Si、Mg、及びFeを含有すると共に、残部がCu及び不可避的不純物からなる銅合金鋳塊ケーク(サイズ:180mm×490mm×6000mm)である。比較例1に係る銅合金鋳塊ケークの目標組成は、比較例1と同一である。具体的には、比較例1に係る銅合金鋳塊を製造することを目的として、まず、銅合金リサイクル材、電気銅、ニッケル原料、シリコン原料、及び鉄原料を主原料として準備した。
また、活性元素としてMgを選択して、Cu−25%Mgクラッドワイヤ(直径:φ6mm)を準備した。
まず、大気中において主原料を溶解して、主原料を溶解して得た溶湯を木炭で被覆した。そして、主原料の溶湯をタンディッシュに出湯した。次に、タンディッシュにCu−25%Mgクラッドワイヤを連続的に添加した。続いて、添加したクラッドワイヤが溶解した溶湯をタンディッシュから鋳型に供給して、比較例2に係る銅合金鋳塊を得た。
得られた比較例2に係る銅合金鋳塊のMg成分を、鋳造方向に0.5m間隔で測定することにより、鋳塊鋳造方向に沿ったMg成分の変化を計測した。
(比較例3)
比較例3に係る銅合金鋳塊は、Ni、Si、Mg、及びFeを含有すると共に、残部がCu及び不可避的不純物からなる銅合金鋳塊ケーク(サイズ:180mm×490mm×6000mm)である。比較例3に係る銅合金鋳塊ケークの目標組成は、比較例1と同一である。具体的には、比較例3に係る銅合金鋳塊を製造することを目的として、まず、銅合金リサイクル材、電気銅、ニッケル原料、シリコン原料、及び鉄原料を主原料として準備した。
また、活性元素としてMgを選択して、Cu−50%Mg合金塊とCu−25%Mgクラッドワイヤ(直径:φ6mm)とを準備した。
まず、大気中において主原料を溶解して、主原料を溶解して得た溶湯を木炭で被覆した。そして、木炭で被覆した主原料の溶湯に、大気中、溶解炉においてMg−50%Cu合金塊を投入した。次に、Mg−50%Cu合金塊を溶解させた溶湯をタンディッシュに出湯した。そして、タンディッシュにCu−25%Mgクラッドワイヤを連続的に添加した。続いて、添加したクラッドワイヤが溶解した溶湯をタンディッシュから鋳型に供給して、比較例3に係る銅合金鋳塊を得た。
得られた比較例3に係る銅合金鋳塊のMg成分を、鋳造方向に0.5m間隔で測定することにより、鋳塊鋳造方向に沿ったMg成分の変化を計測した。
(比較例4)
比較例4に係る銅合金鋳塊は、Ni、Si、Zn、P、及びMgを含有すると共に、残部がCu及び不可避的不純物からなる銅合金鋳塊ケーク(サイズ:180mm×490mm×6000mm)である。比較例4に係る銅合金鋳塊ケークの目標組成は、Ni:2.3質量%、Si:0.4質量%、Zn:2.0質量%、P:0.017質量%、Mg:0.01質量%とした。具体的には、比較例4に係る銅合金鋳塊を製造することを目的として、まず、銅合金リサイクル材、電気銅、ニッケル原料、シリコン原料、亜鉛原料、及びリン原料を主原料として準備した。
また、活性元素としてMgを選択して、Cu−50%Mg合金塊とCu−25%Mgクラッドワイヤ(直径:φ6mm)とを準備した。
まず、大気中において主原料を溶解して、主原料を溶解して得た溶湯を木炭で被覆した。そして、木炭で被覆した主原料の溶湯に、大気中、溶解炉においてMg−50%Cu合金塊を投入した。次に、Mg−50%Cu合金塊を溶解させた溶湯をタンディッシュに出湯した。そして、タンディッシュにCu−25%Mgクラッドワイヤを連続的に添加した。続いて、添加したクラッドワイヤが溶解した溶湯をタンディッシュから鋳型に供給して、比較例4に係る銅合金鋳塊を得た。
得られた比較例4に係る銅合金鋳塊のMg成分を、鋳造方向に0.5m間隔で測定することにより、鋳塊鋳造方向に沿ったMg成分の変化を計測した。
(比較例5)
比較例5に係る銅合金鋳塊ケークは、用いるMg−Cu−Ca合金線の直径を3mmにすると共に、溶解炉において投入するMg−Cu−Ca合金塊の量を、製造すべき銅合金鋳塊ケークに含まれるMgの量のうち、10%のMgが含まれる量とし、添加したMg−Cu−Ca合金線の量を、製造すべき銅合金鋳塊ケークに含まれるMgの量のうち、90%のMgが含まれる量とした点を除き、実施例1と同様にして製造した。よって、詳細な説明は省略する。なお、得られた比較例5に係る銅合金鋳塊のMg成分を、鋳造方向に0.5m間隔で測定することにより、鋳塊鋳造方向に沿ったMg成分の変化を計測した。
(比較例6)
比較例6に係る銅合金鋳塊ケークは、用いるMg−Cu−Ca合金線の直径を3mmにすると共に、溶解炉において投入するMg−Cu−Ca合金塊の量を、製造すべき銅合金鋳塊ケークに含まれるMgの量のうち、50%のMgが含まれる量とし、添加したMg−Cu−Ca合金線の量を、製造すべき銅合金鋳塊ケークに含まれるMgの量のうち、50%のMgが含まれる量とした点を除き、実施例1と同様にして製造した。よって、詳細な説明は省略する。なお、得られた比較例6に係る銅合金鋳塊のMg成分を、鋳造方向に0.5m間隔で測定することにより、鋳塊鋳造方向に沿ったMg成分の変化を計測した。
以上、実施例1〜6、及び比較例1〜6の結果を表1に示すと共に、各実施例、及び各比較例に係る銅合金鋳塊の鋳造方向におけるMg濃度を示したグラフを、図2〜図13にそれぞれ示す。図2〜図7は、実施例1〜6に係る銅合金鋳塊の鋳造方向におけるMg濃度を示したグラフであり、図8〜図13は、比較例1〜6に係る銅合金鋳塊の鋳造方向におけるMg濃度を示したグラフである。
Figure 0005157889
実施例1〜6と比較例1〜6とを比較した結果、以下の結果が得られた。すなわち、第1の活性元素添加材及び第2の活性元素添加材として、Mg−Cu−Ca合金を用いると、Cu−50%Mg合金、及び/又はCu−25%Mgクラッドワイヤを用いた場合に比べて、銅合金鋳塊のMg添加歩留り、鋳造方向のMg成分の濃度の安定性が向上したことが示された。
また、各実施例において用いたMg−Cu−Ca合金線の直径は3mm以下とした。これは、直径が4mm以上のMg−Cu−Ca合金線を用いると、この合金線の機械的強度が大きいことに起因して、タンディッシュに連続添加する場合に作業性の向上に限界があるからである。また、実施例の中では、直径が2mmのMg−Cu−Ca合金線を用いた場合が、銅合金鋳塊のMg添加歩留り、鋳造方向のMg成分の濃度の安定性が最も高かった。これは、Mg−Cu−Ca合金線がタンディッシュに供給され、タンディッシュ中の溶湯に浸漬した後、Mg−Cu−Ca合金線が溶湯に溶解する深さが、線形2mmの場合には、湯面からの深さが十分な位置であったためと考えられる。
また、溶解炉で添加するMgの量と、タンディッシュで添加するMgの量とを、製造する銅合金鋳塊に含まれるMgの量を目標量とした場合に、Mg−Cu−Ca合金塊中のMgの量を、目標量を100%としたとき目標量に対してa%となる量のMgを含む量にすると共に、Mg−Cu−Ca合金線中のMgの量を、目標量に対して%となる量のMgを含む量にすることにより(但し、aとbとは、b=100−a(但し、20≦a≦40)を満たす)、銅合金鋳塊のMg添加歩留り、鋳造方向のMg成分の濃度の安定性、銅合金鋳塊の品質が最良であった。これは、溶解炉において添加するMgの量が少なすぎると、タンディッシュにおいてMg−Cu−Ca合金線を高速で添加したとしても、鋳造の初期部分においてMg濃度が低い領域が生成してしまうことにより、鋳造方向に沿ったMg成分の濃度が均一にならないためである。また、溶解炉において添加するMgの量が多すぎると、鋳型に鋳込む前の溶湯中のMg酸化物の量が増加することに伴い、銅合金鋳塊中の鋳造欠陥が増大するからである。
以上、本発明の実施の形態及び実施例を説明したが、上記に記載した実施の形態及び実施例は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態及び実施例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
本実施の形態に係る銅合金鋳塊の製造の流れの一例を示す図である。 実施例1に係る銅合金鋳塊の鋳造方向におけるMg濃度を示した図である。 実施例2に係る銅合金鋳塊の鋳造方向におけるMg濃度を示した図である。 実施例3に係る銅合金鋳塊の鋳造方向におけるMg濃度を示した図である。 実施例4に係る銅合金鋳塊の鋳造方向におけるMg濃度を示した図である。 実施例5に係る銅合金鋳塊の鋳造方向におけるMg濃度を示した図である。 実施例6に係る銅合金鋳塊の鋳造方向におけるMg濃度を示した図である。 比較例1に係る銅合金鋳塊の鋳造方向におけるMg濃度を示した図である。 比較例2に係る銅合金鋳塊の鋳造方向におけるMg濃度を示した図である。 比較例3に係る銅合金鋳塊の鋳造方向におけるMg濃度を示した図である。 比較例4に係る銅合金鋳塊の鋳造方向におけるMg濃度を示した図である。 比較例5に係る銅合金鋳塊の鋳造方向におけるMg濃度を示した図である。 比較例6に係る銅合金鋳塊の鋳造方向におけるMg濃度を示した図である。

Claims (7)

  1. 銅合金鋳塊の主原料の溶湯を大気中において有する溶解炉に、活性元素を含む第1の活性元素添加材を添加して、活性元素を含有する溶湯を形成する第1の活性元素添加工程と、
    前記活性元素を含有する溶湯を前記溶解炉からタンディッシュへ出湯する出湯工程と、
    前記タンディッシュに出湯された前記活性元素を含有する溶湯に、前記活性元素を含む第2の活性元素添加材を大気中で添加する第2の活性元素添加工程と
    を備え、
    前記第1の活性元素添加材、及び前記第2の活性元素添加材はそれぞれ、
    前記活性元素単体の融点より前記第1の活性元素添加材及び前記第2の活性元素添加材の融点を低くする融点降下元素と、
    前記活性元素の酸化を抑制する酸化抑制元素とを含む銅合金鋳塊の製造方法。
  2. 前記活性元素は、Mgであり、
    前記融点降下元素は、Cuであり、
    前記酸化抑制元素は、Caである請求項1に記載の銅合金鋳塊の製造方法。
  3. 前記第1の活性元素添加材、及び前記第2の活性元素添加材はそれぞれMg合金であり、
    前記Mg合金は、15質量%以上50質量%以下のCuと、1質量%以上5質量%以下のCaと、残部がMg及び不可避的不純物とからなる請求項2に記載の銅合金鋳塊の製造方法。
  4. 製造する銅合金鋳塊に含まれる前記活性元素の量を目標量とした場合に、
    前記第1の活性元素添加工程は、前記目標量を100%としたとき前記目標量に対してa%となる量の前記活性元素を含む前記第1の活性元素添加材を添加し、
    前記第2の活性元素添加工程は、前記目標量に対して%となる量の前記活性元素を含む前記第2の活性元素添加材を添加し、
    前記aと前記bとは、b=100−a(但し、20≦a≦40)を満たす請求項3に記載の銅合金鋳塊の製造方法。
  5. 前記第1の活性元素添加材は、合金塊であり、
    前記第2の活性元素添加材は、線材である請求項3又は4に記載の銅合金鋳塊の製造方法。
  6. 前記線材は、直径3.0mm以下の線径を有する請求項5に記載の銅合金鋳塊の製造方法。
  7. 銅合金鋳塊の主原料が溶解した主原料の溶湯を大気中において保持する溶解炉に、活性元素を含む第1の活性元素添加材を添加して、活性元素を含有する溶湯を形成する第1の活性元素添加工程と、
    前記活性元素を含有する溶湯を前記溶解炉からタンディッシュへ出湯し、前記タンディッシュに出湯された前記活性元素を含有する溶湯に、前記活性元素を含む第2の活性元素添加材を大気中で添加する第2の活性元素添加工程と
    を備え、
    前記第1の活性元素添加材、及び前記第2の活性元素添加材はそれぞれ、
    前記活性元素単体の融点より前記第1の活性元素添加材及び前記第2の活性元素添加材の融点を低くする融点降下元素と、
    前記活性元素の酸化を抑制する酸化抑制元素とを含む活性元素の添加方法。
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