JP5157540B2 - 内燃機関の可変バルブタイミング装置 - Google Patents

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この発明は、内燃機関の吸気弁もしくは排気弁のバルブタイミングを遅進させる回転型の可変バルブタイミング装置に関する。
例えば内燃機関の吸気弁のバルブタイミングを機関運転条件に応じて遅進させるために、特許文献1,2等に記載されているような回転型の可変バルブタイミング装置が知られている。これは、例えばクランクシャフトに同期して回転するハウジングと、このハウジング内に同軸状に収容され、かつ例えばカムシャフト前端に固定されるロータと、を備え、両者間に周方向に形成される進角側油圧室および遅角側油圧室に各々供給される油圧を制御することで、ロータをハウジングに対し相対的に回動させ、バルブリフトのクランク角に対する位相を変化させる構成となっている。
ここで、この種の可変バルブタイミング装置においては、油圧がまだ十分に発生し得ない始動時に、バルブタイミングを所定の位置に安定的に確保するために、ロータとハウジングとの間にロック機構が設けられるのが一般的であり、引用文献1,2に開示されているように、始動時に、最遅角位置、最進角位置あるいは適当な中間位置に固定するために、ロータに軸方向に沿って貫通形成したシリンダ内にロックピンを配置し、このロックピンが機関停止時にばね力により突出してロック孔に係合することで、ロータを固定するロック機構が知られている。
特開平11−182214号公報 特開2002−213262号公報
しかしながら、上記従来のロック機構は、始動時(あるいは機関停止時)に特定の位置にロータを固定保持するためのものであり、始動後の運転中は、常に油圧制御によってハウジングとロータとの相対位置を目標位置に保持する必要があり、オイルポンプの駆動に関連して内燃機関の燃費への悪影響が大きい。
そこで、この発明は、例えば機関の始動時に用いられる進角側もしくは遅角側の一方の回転限界位置をばね部材を利用したロック機構により機械的に固定保持するとともに、例えば機関の運転中に用いられる他方の回転限界位置を遠心力を利用した別のロック機構により機械的に固定保持するようにしたものである。すなわち、この発明に係る内燃機関の可変バルブタイミング装置は、内燃機関の吸気弁もしくは排気弁を直接もしくは間接に駆動するカムシャフトとクランクシャフトのいずれか一方と連動して回転するハウジングと、このハウジングの内側に同心状に配置され、かつ他方と連動して回転するロータと、を備え、上記ロータの半径方向に延びるベーンが、上記ハウジング側に設けられた凹部内に配置されて該ベーンの両側に第1,第2圧力室がそれぞれ形成され、上記ロータを第1の回転方向へ向けて付勢する第1圧力室の流体圧と第2の回転方向へ向けて付勢する第2圧力室の流体圧とによって上記ロータが上記ハウジングに対し所定の角度範囲内で相対的に回動するように構成されている。
そして、特に、遠心力により係合方向へ動作する第1ロック部材を有し、上記ロータが上記ハウジングに対し上記第1の回転方向への回転限界位置にあるときに上記ロータを上記ハウジングに対し固定する第1ロック機構と、ばね部材の付勢力により係合方向へ動作する第2ロック部材を有し、上記ロータが上記ハウジングに対し上記第2の回転方向への回転限界位置にあるときに上記ロータを上記ハウジングに対し固定する第2ロック機構と、を備えている。
従って、機関の始動時には、ばね部材を利用した第2ロック機構により進角側もしくは遅角側の一方の回転限界位置にロータが保持され、機関の始動後は、遠心力による第1ロック機構の係合によって他方の回転限界位置にロータが保持される。
望ましくは、可変バルブタイミング装置は、上記第1ロック部材を離脱方向へ付勢するばね部材を備えている。
また、一つの態様では、本発明の可変バルブタイミング装置は、吸気弁の駆動に用いられるとともに、上記第1の回転方向がバルブタイミングの進角側である。
この発明によれば、例えば機関の始動時に用いられる進角側もしくは遅角側の一方の回転限界位置と例えば機関の運転中に用いられる他方の回転限界位置との双方で、ロータがハウジングに対し機械的に固定保持されるため、流体圧が不十分な始動時に確実な始動が可能になるとともに、運転中の流体圧によるロータの保持に要するエネルギが軽減され、燃費の向上が可能である。特に、第1ロック部材が遠心力で係合方向へ動作し、かつ第2ロック部材がばね部材の付勢力で係合方向へ動作するので、簡単な構成でもって運転中および始動時の双方のロータの固定を実現できる。
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、この発明に係る可変バルブタイミング装置を作動角可変機構と組み合わせて内燃機関の吸入空気量制御に利用した場合のシステム構成を示す構成説明図であって、内燃機関1は、吸気弁3と排気弁4とを有し、かつ吸気弁3の動弁機構として、吸気弁3のリフト・作動角を連続的に拡大・縮小させることが可能な作動角可変機構すなわち第1可変動弁機構(VEL)5と、そのバルブリフト特性の位相をクランクシャフトのクランク角に対し遅進させる本発明の可変バルブタイミング装置すなわち第2可変動弁機構(VTC)6と、を備えている。また、吸気通路7には、モータ等のアクチュエータにより開度が制御される電子制御スロットル弁2が設けられている。ここで、上記スロットル弁2は、吸気通路7内に、ブローバイガスの処理などのために必要な僅かな負圧(例えば−50mmHg)を発生させるためだけに用いられており、吸入空気量の調整は、基本的に、上記第1,第2可変動弁機構5,6により吸気弁3のバルブリフト特性を変更することで行われる。すなわち、吸入空気量の調整をスロットル弁開度に依存しない実質的なスロットルレス運転が実現される。これらの第1,第2可変動弁機構5,6および電子制御スロットル弁2は、コントロールユニット10によって制御されている。
また、燃料噴射弁8が吸気通路7に配設されており、上記のように吸気弁3により調整された吸入空気量に応じた量の燃料が、この燃料噴射弁8から噴射される。従って、内燃機関1の出力は、第1,第2可変動弁機構5,6により吸入空気量を調整することによって制御される。
上記のコントロールユニット10には、運転者により操作されるアクセルペダルに設けられたアクセル開度センサ11からのアクセル開度信号APO、エンジン回転速度センサ12からのエンジン回転速度信号Ne、吸入空気量センサ13からの吸入空気量信号、などが入力されており、コントロールユニット10は、これらの信号に基づいて、燃料噴射量、点火時期、スロットル弁開度、作動角目標値、中心角目標値、等を演算し、燃料噴射弁8、点火プラグ9、スロットル弁2、第1,第2可変動弁機構5,6、等を制御する。
上記第1可変動弁機構5は、例えば特開2006−97647号公報に記載されているようなバルブリフト特性、すなわちリフトと作動角とが両者同時に拡大・縮小変化するとともに、作動角が大となるほど作動角の中心角が遅角するバルブリフト特性を有しており、換言すれば、作動角の大小変化に対し、吸気弁3の開時期の変化量が閉時期の変化量よりも小さい特性を有している。この第1可変動弁機構5は、上記公報に記載のように、偏心カムを備えたカムシャフトの動作が可変ジオメトリのリンク機構を介して吸気弁3に伝達されるものであって、このカムシャフトと機関のクランクシャフトとの間に、第2可変動弁機構6が介在している。
図2は、上記第2可変動弁機構6の詳細を示す正面図であって、この第2可変動弁機構6は、略円盤状をなすハウジング21と、このハウジング21内に同心状に収容されたロータ22と、から大略構成されている。上記ハウジング21の外周には、カムスプロケット23が設けられており、図示せぬクランクシャフトのクランクスプロケットとの間に図示せぬタイミングチェーンが巻き掛けられている。また、ロータ22は、上記ハウジング21に対し後述するように所定角度だけ相対回転可能となっており、かつ図示せぬカムシャフトの前端に、中心取付孔24を通る図示せぬセンターボルトによって固定されている。
上記ハウジング21の内周面には、半径方向へ突出した略台形ないし円弧形の断面形状をなす4つの隔壁部31が適宜な間隔で設けられており、隣接する隔壁部31の間にそれぞれ凹部32が構成されている。この4つの凹部32は、いずれも等しい角度範囲を有する。これに対し、ロータ22は、上記隔壁部31の頂部に接する外径の円環状をなし、かつ外周側に半径方向へ突出した4つの板状のベーン34を備えている。このベーン34は、上記凹部32の各々に入り込んでおり、その先端がハウジング21の内周面に接している。このベーン34と凹部32との噛み合いによって、上記ロータ22と上記ハウジング21とは、所定角度範囲だけ相対回転可能となっている。そして、各凹部32内には、ベーン34を挟んで、第1,第2圧力室として、一方に進角側油圧室37が、他方に遅角側油圧室38が、それぞれ区画されている。従って、進角側油圧室37へ油圧が供給されるとバルブタイミングが進角する方向へロータ22が相対回転し、遅角側油圧室38へ油圧が供給されるとバルブタイミングが遅角する方向へロータ22が相対回転する。なお、各々のベーン34は、ロータ22が最進角位置および最遅角位置にあるときに、その側面が上記隔壁部31の側面に接するものであり、図2では、ロータ22が中間的な位置に示されている。
4つの進角側油圧室37は、それぞれロータ22に半径方向に設けられた進角側油通路39を介して外部の第1油圧通路61に連通している。同様に、4つの遅角側油圧室38は、それぞれロータ22に半径方向に設けられた遅角側油通路40を介して外部の第2油圧通路62に連通している。そして、バルブタイミングを変化させる油圧源として機関出力により機械的に駆動されるオイルポンプ63を備えており、このオイルポンプ63およびドレン通路64に、スプール弁型の電磁制御弁65を介して上記の第1,第2油圧通路61,62が選択的に接続されるようになっている。
上記電磁制御弁65は、適当な周波数の駆動信号のON−OFFデューティ比を可変制御することで、進角側油圧室37および遅角側油圧室38の油圧を連続的に変化させることができるものであり、特に、ソレノイドの非通電時には、リターンスプリングにより定まるスプールの初期位置として、進角側油圧室37がオイルポンプ63に接続され、遅角側油圧室38がドレン通路64に接続されるように、油圧回路が構成されている。従って、この実施例では、後述するようにロータ22が最進角位置にロックされた状態では、消費電力の抑制のために、電磁制御弁65のソレノイドがOFFに保たれるようになっている。
図2に示すように、上記ハウジング21における4つの隔壁部31の中の3つは等しい大きさ(角度範囲)を有しているのに対し、残りの1つの隔壁部31は、相対的に大きく、つまり広い角度範囲に亘っている。そして、この部分に、ロータ22を最進角位置で固定保持するための第1ロック機構41と、最遅角位置で固定保持するための第2ロック機構42と、が配置されている。
上記第2ロック機構42は、ハウジング21(隔壁部31)側に、半径方向に摺動可能に設けられた板状のロックキー43と、このロックキー43の先端が嵌合するようにロータ22の外周面に凹設された係合溝44と、を備えて構成されており、両者はロータ22が最遅角位置にあるときに互いに合致するように配置されている。上記ロックキー43は、スプリング室45内に圧縮状態で配置された第2コイルスプリング46によって半径方向内側へ向けて、つまりロータ22の係合溝44と係合する方向へ、常時付勢されている。上記スプリング室45は、空気抜き孔47を介して大気開放されている。また、上記係合溝44の底部には、最遅角ロック解除用油圧通路48が接続されており、この最遅角ロック解除用油圧通路48には、進角側油圧室37へ供給される油圧と同じ油圧が導入される。
一方、上記第1ロック機構41は、ロータ22の外周面に半径方向に凹設された円筒状のシリンダ51と、このシリンダ51内に摺動可能に配置された略円柱状のロックピン52と、このロックピン52の先端が嵌合するようにハウジング21側の隔壁部31内周面に凹設された係合孔53と、を備えて構成されており、両者はロータ22が最進角位置にあるときに互いに合致するように配置されている。図3および図4は、上記第1ロック機構41の詳細を示す拡大図であって、図示するように、ロックピン52は外周へ向かう先端が小径となるような段付形状をなし、その段差部とリテーナ54との間に圧縮状態で設けられた第1コイルスプリング55によって、後退方向つまり係合孔53からロックピン52が離脱する方向へ常時付勢されている。また、上記シリンダ51の底部には、最進角ロックアシスト用油圧通路56が接続されており、この最進角ロックアシスト用油圧通路56には、進角側油圧室37へ供給される油圧と同じ油圧が導入される。さらに、上記係合孔53の底部には、最進角ロック解除用油圧通路57が接続されており、この最進角ロック解除用油圧通路57は、ロータ22の外周部に沿って周方向に延びて図2の上部の遅角側油圧室38に連通している。
上記第1コイルスプリング55のばね力およびロックピン52の質量は、機関始動後のある機関回転数以上の条件では、ロックピン52に作用する遠心力がばね力を上回り、該ロックピン52が外周側へ移動し得るように設定される。同時に、遠心力がなくなったときには、仮に最進角ロック解除用油圧通路57からの油圧がない場合でも、ロックピン52を内周側へ後退させ得る程度に、上記ばね力が設定される。また、通常の運転中に遠心力が作用している条件下でも、最進角ロック解除用油圧通路57への油圧供給により遠心力に打ち勝ってロックピン52を離脱させ得るように、その受圧面積等を設定することが望ましい。
上記のように構成された第2可変動弁機構6においては、内燃機関の停止時には、第2ロック機構42のロックキー43が第2コイルスプリング46によってロータ22側へ付勢されているので、ロータ22がハウジング21に対し最遅角位置となったときに、ロックキー43が内周側へ突出して係合溝44内に係合し、ロータ22を最遅角位置に固定保持する。従って、次の始動時におけるクランキングの際に、バルブタイミングが最遅角位置に安定的に維持され、確実な始動が可能となる。
そして、始動後、内燃機関のオイルポンプ63により発生する油圧が上昇すると、所期のバルブタイミング制御が開始され、ロータ22のハウジング21に対する相対回転位相が可変制御される。基本的には、この実施例では、前述した特性の第1可変動弁機構5と組み合わせることで、第2可変動弁機構6は、運転中は基本的に最進角位置に制御される。従って、電磁制御弁65を介して進角側油圧室37に油圧が供給されるが、この進角側への油圧は、同時に、最遅角ロック解除用油圧通路48に導入され、係合溝44の底部に案内される。この係合溝44へ導かれた油圧によりロックキー43は第2コイルスプリング46のばね力に抗して外周側へ後退し、係合溝44から離脱する。なお、このときスプリング室45は空気抜き孔47を介して大気開放されているので、ロックキー43の移動を阻害することがない。
ロックキー43が係合溝44から離脱すると、進角側油圧室37の油圧によりロータ22が回動し、最進角位置に達する。このとき、第1ロック機構41の最進角ロックアシスト用油圧通路56にも進角側油圧室37と同じ油圧が供給され、ロックピン52が外周側へ付勢される。さらに機関の回転に伴う遠心力がロックピン52に作用するので、第1コイルスプリング55のばね力に抗してロックピン52は外周側へ付勢され、ロータ22が最進角位置に達したときに、図4に示すように、ロックピン52が係合孔53内に係合し、ロータ22を最進角位置に機械的に固定保持する。前述したように、最進角位置に制御する機関運転中は電磁制御弁65のソレノイドへの通電が停止され、オイルポンプ63が常に進角側油圧室37に連通し、遅角側油圧室38がドレン通路64に接続した状態に維持される。従って、ロックピン52の機械的保持によりオイルポンプ63の油圧供給に伴うエネルギの損失が低減するとともに、電磁制御弁65の可変制御に伴う電力消費も抑制され、結果として、内燃機関の燃費向上に寄与する。なお、上記最進角ロックアシスト用油圧通路56を通して供給される油圧は、機関回転数が比較的低い段階でのロックピン52の係合を補助するためのものであり、基本的に、この油圧がなくても、ある回転速度に達した段階では、遠心力によってロックピン52の係合が可能である。
図4のように最進角位置で第1ロック機構41によりロックされた状態で機関が停止する際には、キーOFF後、機関の回転が完全に停止する前に、電磁制御弁65が切り換えられ、進角側油圧室37がドレン通路64側に、遅角側油圧室38がオイルポンプ63側に、それぞれ接続される。これにより、遅角側油圧室38とともに最進角ロック解除用油圧通路57へ油圧が供給され、第1コイルスプリング55のばね力に加わってロックピン52を内周側へ付勢するので、ロックピン52が係合孔53から離脱し、ロータ22が遅角側へ変位する。仮に機関停止の際の遅角側への油圧供給が不十分であっても、機関が完全に停止した段階では、第1コイルスプリング55のばね力によってロックピン52が係合孔53から離脱するので、次回の始動を損なうことはない。
また、最進角位置で運転中に、何らかの条件に応じて遅角側へバルブタイミングを変化させる必要が生じた場合には、電磁制御弁65から遅角側油圧室38へ供給された油圧がやはり最進角ロック解除用油圧通路57へ導入されるので、ロックピン52が係合孔53から離脱し、遅角側への制御が可能となる。
なお、隔壁部31の内周面に沿って係合孔53から隣接する進角側油圧室37へ至る補助油圧通路71を設け、外部の第1油圧通路61から進角側油圧室37へ油圧を供給する際に、最進角ロック解除用油圧通路57から係合孔53を経て進角側油圧室37へ油圧が供給されるように構成すれば、ロータ22が進角側へ変位し始める前にロックピン52を後退させることができ、所謂かじりによるロックピン52の作動不良(つまり固着)を回避できる。
同様に、第2ロック機構42のロックキー43の位置から隣接する遅角側油圧室38へ至る補助油圧通路72を設け、外部の第2油圧通路62から遅角側油圧室38へ油圧を供給する際に、最遅角ロック解除用油圧通路48からロックキー43を経て遅角側油圧室38へ油圧が供給されるように構成すれば、ロータ22が遅角側へ変位し始める前にロックキー43を後退させることができ、所謂かじりによるロックキー43の作動不良を回避できる。
このように、本実施例の構成では、第2コイルスプリング46により常時係合方向へ付勢されるロックキー43によって始動時つまり機関が回転していない状態での最遅角位置の機械的なロックが行え、かつ遠心力を利用したロックピン52によって機関回転中の最進角位置の機械的なロックが行え、従って、各々の係合のために大きな油圧を供給する必要がなく、比較的簡単な構成でもって運転中および始動時の双方のロータ22の固定を実現できる。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えば排気弁側に適用することも可能であり、また上記で説明した特定の構成のもの以外の作動角可変機構と組み合わせて用いることもできる。
この発明に係る可変バルブタイミング装置を作動角可変機構と組み合わせた吸入空気量制御システムの構成説明図。 この発明に係る可変バルブタイミング装置の一実施例を示す断面図。 その要部の拡大断面図。 最進角位置でロックした状態を示す拡大断面図。
符号の説明
3…吸気弁
5…第1可変動弁機構
6…第2可変動弁機構
21…ハウジング
22…ロータ
31…隔壁部
34…ベーン
37…進角側油圧室
38…遅角側油圧室
41…第1ロック機構
42…第2ロック機構
43…ロックキー
44…係合溝
46…第2コイルスプリング
48…最遅角ロック解除用油圧通路
52…ロックピン
53…係合孔
55…第1コイルスプリング
56…最進角ロックアシスト用油圧通路
57…最進角ロック解除用油圧通路
63…オイルポンプ
65…電磁制御弁

Claims (7)

  1. 内燃機関の吸気弁もしくは排気弁を直接もしくは間接に駆動するカムシャフトとクランクシャフトのいずれか一方と連動して回転するハウジングと、このハウジングの内側に同心状に配置され、かつ他方と連動して回転するロータと、を備え、上記ロータの半径方向に延びるベーンが、上記ハウジング側に設けられた凹部内に配置されて該ベーンの両側に第1,第2圧力室がそれぞれ形成され、上記ロータを第1の回転方向へ向けて付勢する第1圧力室の流体圧と第2の回転方向へ向けて付勢する第2圧力室の流体圧とによって上記ロータが上記ハウジングに対し所定の角度範囲内で相対的に回動する内燃機関の可変バルブタイミング装置において、
    遠心力により係合方向へ動作する第1ロック部材を有し、上記ロータが上記ハウジングに対し上記第1の回転方向への回転限界位置にあるときに上記ロータを上記ハウジングに対し固定する第1ロック機構と、
    ばね部材の付勢力により係合方向へ動作する第2ロック部材を有し、上記ロータが上記ハウジングに対し上記第2の回転方向への回転限界位置にあるときに上記ロータを上記ハウジングに対し固定する第2ロック機構と、
    上記第1ロック部材を離脱方向へ付勢するばね部材と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関の可変バルブタイミング装置。
  2. 内燃機関の吸気弁もしくは排気弁を直接もしくは間接に駆動するカムシャフトとクランクシャフトのいずれか一方と連動して回転するハウジングと、このハウジングの内側に同心状に配置され、かつ他方と連動して回転するロータと、を備え、上記ロータの半径方向に延びるベーンが、上記ハウジング側に設けられた凹部内に配置されて該ベーンの両側に第1,第2圧力室がそれぞれ形成され、上記ロータを第1の回転方向へ向けて付勢する第1圧力室の流体圧と第2の回転方向へ向けて付勢する第2圧力室の流体圧とによって上記ロータが上記ハウジングに対し所定の角度範囲内で相対的に回動する内燃機関の可変バルブタイミング装置において、
    遠心力により係合方向へ動作する第1ロック部材を有し、上記ロータが上記ハウジングに対し上記第1の回転方向への回転限界位置にあるときに上記ロータを上記ハウジングに対し固定する第1ロック機構と、
    ばね部材の付勢力により係合方向へ動作する第2ロック部材を有し、上記ロータが上記ハウジングに対し上記第2の回転方向への回転限界位置にあるときに上記ロータを上記ハウジングに対し固定する第2ロック機構と、
    を備え、
    吸気弁の駆動に用いられるとともに、上記第1の回転方向がバルブタイミングの進角側であることを特徴とする内燃機関の可変バルブタイミング装置。
  3. 上記第1ロック部材が、さらに上記第1圧力室へ供給される流体圧によって係合方向へ付勢されることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の可変バルブタイミング装置。
  4. 上記第2圧力室へ供給される流体圧が上記第1ロック部材の離脱方向へ作用することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関の可変バルブタイミング装置。
  5. 上記第1圧力室へ供給される流体圧が上記第2ロック部材の離脱方向へ作用することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の内燃機関の可変バルブタイミング装置。
  6. 吸気弁の作動角を連続的に拡大・縮小するとともに作動角の拡大に伴ってリフトの中心角が遅角する特性を備えた作動角可変機構と組み合わせて用いられることを特徴とする請求項に記載の内燃機関の可変バルブタイミング装置。
  7. 流体圧源とドレン通路と上記第1,第2圧力室との間の連通を制御する電磁式制御弁が、非通電時に、上記第1圧力室を流体圧源に連通し、上記第2圧力室を上記ドレン通路に連通するように構成されていることを特徴とする請求項またはに記載の内燃機関の可変バルブタイミング装置。
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