JP5156429B2 - 電子線装置 - Google Patents
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Description
電子線ホログラフィーに代表される最も一般的な電子線干渉計は、図2に示すごとく1段の電子線バイプリズムを対物レンズ55と試料の像面71との間に配置し、中央極細線電極9に正の電圧を印加することによって試料を透過した電子線(物体波21:図2では中央極細線電極の左側を通過する電子線でハッチングを付けて示した)と試料の無い側を透過した電子線(参照波23:図2では中央極細線電極の右側を通過する電子線)を重畳させて干渉顕微鏡像(31と8:試料像31に干渉縞8の重畳された画像)を得ている。このときの干渉縞間隔sと干渉領域幅Wとの間には一定の関係があり、試料面上に逆投影した干渉縞間隔sobjと干渉領域幅Wobjとして以下の数式にて表わされる。
〔数1〕
〔数2〕
ここでα(rad)は電子線バイプリズムによる電子線の偏向角度である。その他の文字は主に光学系における物体、レンズ、像など各要素間の距離に関するもので図2中に示している。すなわち、aは試料面3(物面)と対物レンズ55との距離、bは対物レンズ55と試料の像面71との距離、Dは対物レンズ直下の光源の像面11から対物レンズ55による試料の像面71までの距離、Lは電子線バイプリズムの中央極細線電極9と試料の像面71までの距離である。また、Mはこの光学系の倍率 M = b/a であり、dfiは中央極細線電極9の直径である。
1段電子線バイプリズム干渉計の、干渉縞間隔sと干渉領域幅Wを独立に制御できないという欠点を解決するべく開発されたものが多段電子線バイプリズム干渉計である。多段電子線バイプリズム干渉計の内、最も簡単な構成である2段バイプリズム干渉光学系を図3に示す。
〔数3〕
〔数4〕
ここでαuは上段の電子線バイプリズム91による電子線の偏向角度であり、αLは下段の電子線バイプリズム95の偏向角度である。また、その他の式中の文字は主に光学系における物体、レンズ、像など各要素間の距離に関するもので図3中に示している。すなわち、aUは試料面3(物面)と対物レンズ55との距離、bUは対物レンズ55と試料の第1の像面71との距離、aLは試料の第1の像面71(第1中間レンズの物面)と第1中間レンズ61との距離、bLは第1中間レンズ61と試料の第2像面72との距離、aは対物レンズ直下の光源の像面11と第1中間レンズ61との距離、b2は第1中間レンズ61と第1中間レンズ直下の光源の像面12との距離、DUは対物レンズ直下の光源の像面11から対物レンズによる試料の像面71までの距離、DLは第1中間レンズ直下の光源の像面12から第1中間レンズによる試料の像面72(試料の第2像面)までの距離、LLは下段電子線バイプリズムの中央極細線電極95と試料の第2像面72までの距離である。また、MU、MLはそれぞれこの結像光学系の倍率 MU = bU/aU、ML = bL/aL であり、dUは上段電子線バイプリズムの中央極細線電極の直径である。
(1)下段の電子線バイプリズム95への印加電圧を調整して所定の干渉領域幅に定める。
(2)上段の電子線バイプリズム91への印加電圧を調整して所定の干渉縞間隔を得る。
とすることによって実効上独立に制御できる。なお、下段電子線バイプリズムの中央極細線電極95を図3中の第1中間レンズによる光源の像面12に配置した場合、すなわちパラメータ DL−LL=0のときはsとWについては完全独立に制御可能である(特許文献
1、2、3参照)。
さらに2段電子線バイプリズムの光学系を発展させたものが3段電子線バイプリズム光学系で、その1例は図4に示す構成となっている。上段の電子線バイプリズム91は第1像面71、中段の電子線バイプリズム93は第2像面72、下段の電子線バイプリズム95は、第2中間レンズ62と第3像面73との間に配置される。中段の電子線バイプリズムの中央極細線電極93の方位角は上段の電子線バイプリズム91と直交している。それを図3中では上段の電子線バイプリズムの中央極細線電極91を紙面が表わす面内に配置されているとして横長の線で表わし、中段の電子線バイプリズムの中央極細線電極93を、紙面が表わす面内に垂直に配置されているとして電極の断面(図2、図3と同様)にて表現している。また、下段の電子線バイプリズムの中央極細線電極95の方位は上段、中段のそれぞれの極細線電極と、例えば45°の角度を成しているので、それを図4中では短い横線で表現している。3段電子線バイプリズムの光学系における位置やそれぞれの中央極細線電極の相対的な方位角は図4の限りではなく、様々な位置関係、角度関係を取ることが可能である。数式は記載しないが、この光学系では、干渉縞間隔sと干渉領域幅Wだけでなく、干渉縞の方位角θも独立に制御可能である。(特許文献4参照)
以上の様に、干渉顕微鏡像のパラメータ(干渉縞間隔sと干渉領域幅Wと方位角θ)の制御に関する問題は、多段電子線バイプリズム干渉計によって解決されている。
<前方磁界の結像作用>
電磁場が電子線に対してレンズ効果を有することは、電子顕微鏡成立に要する基本原理であり、すでに多数の参考書があるので詳述は避け、本発明を説明するのに必要な対物レンズの前方磁界を用いた結像光学系に関して説明する。
〔数5〕
ここで、e、mはそれぞれ、電子の電荷と質量で、Vは電子に与えた加速電圧である。
〔数6〕
となる。但し、z = 0で最大磁場強度となると仮定している。この磁場分布の様子を図6Aに示す。図6Aでは、横軸が光軸方向に一致し、単位はベル型分布の半値幅dBellにて規格化して表示している。これより、磁場中への入射位置r0を基準として電子線の近軸軌道の式を得る。
〔数7〕
ここでは、z = ∞でφ = 0の境界条件を用いた。また、レンズ定数k2を数式(8)の様に定義すると、数式(7)中のωとレンズ定数k2との間には数式(9)の関係がある。
〔数8〕
〔数9〕
以上によって得られた電子軌道(式(7))について検討する。
一般の透過型電子顕微鏡では、結像に際して発生する球面収差をできるだけ低減する必要性から、レンズ定数がk2 < 3の範囲で3に近い値となる強磁場を用い、試料を磁場中心位置に配置するように実装される。すなわち、試料は磁場に浸漬状態であり、試料よりも電子線の上流側に位置するレンズ作用(図7Aの左側のレンズ作用)を前方磁界レンズと呼び、試料よりも下流側のレンズ作用と区別している。この前方磁界レンズは試料よりも電子線の上流側に位置するため、照射光学系の一部として、走査透過型電子顕微鏡での微小スポット作成時や、収束電子線回折での大角度収束電子線を作り出すために利用されている。
<実施例1 前方磁界レンズを用いた2段電子線バイプリズム干渉計(1)>
多段電子線バイプリズム干渉計では、電子線バイプリズムの中央極細線電極の像と試料の像を同一平面内に配置することが必要である。光学系においては像面と物面は等価な面(共平面)であるため、例えば、従来の2段電子線バイプリズム干渉計では、試料の像面に電子線バイプリズムの中央極細線電極が位置するように光学系が構成されていた。本実施例1では像面と物面を入れ替え、上段の電子線バイプリズムの中央極細線電極の像面に試料が位置するような構成をとる。そして、先述の前方磁界レンズが中央極細線電極の結像を行うことを特徴とする。言い換えると、上段の電子線バイプリズムより電子線の進行方向の下流側第1番目に位置する磁界レンズの磁場中で上段の電子線バイプリズムの像が1回もしくは複数回結像するとともに電子線の進行方向の下流側第2番目以降に位置する磁界レンズの物面にも結像されること。そして、このときの中央極細線電極の像面のうちのひとつが試料位置に一致していること。さらに、より後段のレンズ系に、これらの上段の電子線バイプリズムと試料との結像作用が引き継がれること、又は、それが実現可能な装置の構成を特徴とする。
、それぞれ独立にその位置の移動、電極の回転を行うことができるとともに、両電子線バイプリズムに、それぞれ独立に電圧を印加できるようになっている。電子光学系における幾何学的位置関係を図9に示すごとくとすると、干渉顕微鏡像(31と8)のパラメータ、干渉縞間隔s、干渉領域幅Wの関係は、先述と同様に試料面上に逆投影して、干渉縞間隔sobjと干渉領域幅Wobjとして以下の数式で表わされる。
〔数10〕
〔数11〕
ここではα PU 上は前方磁界レンズ51の上流側に配された電子線バイプリズム91による電子線の偏向角度であり、α PL は対物レンズ下流側に配された電子線バイプリズム95の偏向角度である。前方磁界レンズ51の上流側に配された電子線バイプリズム91は、光学系における実効上は上段の電子線バイプリズムに対応し、対物レンズ下流側に配された電子線バイプリズム95は、光学系における実効上は下段の電子線バイプリズムに対応する。但し、対物レンズ下流側に配された電子線バイプリズム95は、従来の2段電子線バイプリズム干渉光学系(図3参照)との装置の物理的な対比においては、上段の電子線バイプリズムに対応した位置となっている。また、その他の式中の文字は主に光学系における物体、レンズ、像など各要素間の距離に関するもので図9中に示している。すなわち、aPは前方磁界レンズ上流側の電子線バイプリズムの中央極細線電極91と前方磁界レンズ51との距離、bPは前方磁界レンズ51と試料面3(前方磁界レンズ上流側の電子線バイプリズムの中央極細線電極の像92)との距離、aUは試料面3(物面)と対物レンズ55との距離、bUは対物レンズ55と像面71との距離、a0は前方磁界レンズ上流側の電子線バイプリズムの直上の光源の像10(クロスオーバー)と前方磁界レンズ51との距離、b0は前方磁界レンズ51と前方磁界レンズによる光源像25との距離、a1は前方磁界レンズによる該光源像の像面25と対物レンズ55との距離、b1は対物レンズ55と対物レンズによる該光源の像11との距離、DPは前方磁界レンズ上流側の電子線バイプリズムの中央極細線電極91とその直上の光源像10との距離、DUは対物レンズ直下の光源の像面11から対物レンズによる試料の像面71(試料の第1像面)までの距離、LUは対物レンズ下流側に配された電子線バイプリズム95と試料の第1像面71までの距離である。また、MP、MUはそれぞれこの結像光学系の倍率MP = bP/aP、MU = bU/aUであり、dPは前方磁界レンズ上流側の電子線バイプリズムの中央極細線電極91の直径である。
(2)下段の電子線バイプリズム95への印加電圧を調整して所定の干渉領域幅に定める。
(2)上段の電子線バイプリズム91への印加電圧を調整して所定の干渉縞間隔を得る。
とすることにより実効的に独立した制御が可能となる。なお、下段電子線バイプリズム95を図3中の対物レンズによる光源の像面11(対物絞り位置の近傍)に配置した場合、すなわちパラメータ DL−LL=0のときはsとWについては完全独立に制御可能である。以上の関係は、従来の2段電子線バイプリズム干渉計と全く同様である。
以上
図11に、実施例1で説明した前方磁界レンズを用いた2段電子線バイプリズム干渉計の変形例を示す。これは図9で示した干渉光学系の上段の電子線バイプリズム91と試料3の位置を入れ替えた構成である。光学系の構成としては図2に示した従来の2段電子線バイプリズム干渉計と全く同じであるが、試料3の結像に前方磁界レンズ55を用いているため、1段電子線バイプリズム干渉計と同じサイズ、同じ電磁レンズ数にて2段電子線バイプリズム干渉光学系が構成されている。従って実施例1と同様に、電子線バイプリズムと組を成す電磁レンズの追加構成が不要である。干渉顕微鏡像(31と8)のパラメータ、干渉縞間隔sobjと干渉領域幅Wobjは、従来の2段電子線バイプリズム干渉計と同様に表されるため、ここでは数式の記載を省略する。
図12に、前方磁界レンズを用いた3段電子線バイプリズム干渉計の光学系を示す。これは図7(C)で説明した対物レンズの磁場を従来よりもさらに強磁場とし、該磁場中での2回の結像作用を利用する干渉光学系である。試料3よりも電子線の上流側に上段、中段の2段の電子線バイプリズムを配置している。中段の電子線バイプリズムの中央極細線電極93は上段電子線バイプリズムの中央極細線電極91の像面に位置し、試料3は上流側に位置する該両電子線バイプリズムの中央極細線電極の像面に位置している。試料3の上流側2段の電子線バイプリズム中央極細線電極の相対方位角は、直交する場合を例示している。すなわち、上段の電子線バイプリズム中央極細線電極91が紙面が表す面内に、中段の電子線バイプリズム中央極細線電極93が紙面に垂直に配置されている。下段の電子線バイプリズム95は対物レンズ55と該対物レンズによる試料の像面71との間に位置し、下段電子線バイプリズムの中央極細線電極95の方位角は、上流側の両電子線バイプリズムのそれぞれの中央極細線電極に、例えば45°の角度を成すように配置される。これら中央極細線電極間の角度関係は、図4に示したものと同様である。本実施例3では、2段の電子線バイプリズムを試料の上流側に配置するとともに、該両電子線バイプリズムと組を成し関連を持って操作する電磁レンズ2個分の結像作用を対物レンズ系5の強磁場分布を利用して得ているため電磁レンズ2個の追加構成が不要であり、電子光学系装置のサイズは従来の3段電子線バイプリズム干渉光学系よりも電磁レンズ2個分小さくてよい。すなわち、図12と図10とを対比すれば明らかなように、従来の1段電子線バイプリズム干渉計と同じ光学系のサイズにて、3段電子線バイプリズム干渉光学系が構築されている。上段、および中段の電子線バイプリズムの中央極細線電極と試料との相対的な倍率は、それぞれの光学系における位置によって定まる。本実施例3の構成でも、従来の3段電子線バイプリズム干渉計と全く同様に、干渉顕微鏡像(31と8)のパラメータ、干渉縞間隔sと干渉領域幅W、干渉縞の方位角θは、独立に制御可能である。
図13に、前方磁界レンズ(51および53)を用いた3段電子線バイプリズム干渉光学系の第1の変形例を示す。これは結像光学系の物面と像面の等価性を利用して、図12における中段の電子線バイプリズム93と試料3の位置関係を入れ替えたもので、2段電子線バイプリズム干渉計における電子線バイプリズムと試料との位置関係の入れ替え(実施例1と実施例2)と同様の考え方に基づくものである。上段、および中段の電子線バイプリズムの中央極細線電極と試料との相対的な倍率は、中段の電子線バイプリズム93と試料3の位置の入れ替えにより、実施例3とは異なるが、それぞれの光学系における位置によって定まることは同じである。また、電子光学系装置のサイズは、従来の3段電子線バイプリズム光学系より小さく構成でき、従来の1段電子線バイプリズム干渉計と同じ光学系のサイズにて、3段電子線バイプリズム干渉光学系が構築されていることも実施例3と同様である。本実施例4の構成でも、従来の3段電子線バイプリズム干渉計と全く同様に、干渉顕微鏡像(31と8)のパラメータ、干渉縞間隔sと干渉領域幅W、干渉縞の方位角θは、独立に制御可能である。
図14に、前方磁界レンズ(51および53)を用いた3段電子線バイプリズム干渉光学系の第2の変形例を示す。これも実施例4(第1の変形例)と同様に、結像光学系の物面と像面の等価性を利用して、図11における上段および中段の電子線バイプリズム(91および93)と試料3の位置関係を入れ替えたものである。上段、および中段の電子線バイプリズムの中央極細線電極(91および93)と試料3との相対的な倍率は、実施例3、実施例4ともと異なるが、それぞれの光学系における位置によって定まることは同じである。また、電子光学系装置のサイズは、従来の3段電子線バイプリズム光学系より小さく構成でき、従来の1段電子線バイプリズム干渉計と同じ光学系のサイズにて、3段電子線バイプリズム干渉光学系が構築されていることも実施例3、実施例4と同様である。本実施例5の構成でも、従来の3段電子線バイプリズム干渉計と全く同様に、干渉顕微鏡像(31と8)のパラメータ、干渉縞間隔sと干渉領域幅W、干渉縞の方位角θは、独立に制御可能である。
図15に試料よりも電子線の進行方向上流側に、上段の電子線バイプリズム91と該電子線バイプリズムと関連を持って操作される電磁レンズ41を備えた2段電子線バイプリズム干渉光学系を示す。追加構成された電磁レンズ41と先述までの前方磁界レンズ51の双方を含めた光学系にて、上段の電子線バイプリズムの中央極細線電極91を試料面上3に結像する(像92)。実施例1の前方磁界レンズ51を用いた2段電子線バイプリズム干渉光学系では、試料上に縮小結像される上段電子線バイプリズムの中央極細線電極91の倍率は主に上段電子線バイプリズムの位置に依存して定まり、上段電子線バイプリズムが電子線の進行方向の上流側に位置するほど小さく投影される。本実施例では、電磁レンズが1段追加構成されるため、上段電子線バイプリズムの中央極細線電極91の試料面上3の投影倍率に関して、自由度が確保できる光学系である。しかし、物理的に電磁レンズ41が追加構成されるため、電子光学系装置としてのサイズは、実施例1よりも大きくなる。すなわち、結像光学系側の電磁レンズが照射光学系へ移動する構成である。
Claims (9)
- 電子線の光源と、
前記光源から放出される電子線を試料に照射するための照射光学系と、
前記電子線が照射する試料を保持するための試料保持装置と、
前記試料の像を結像するための結像レンズ系と、を有する電子線装置であって、
電子線の光軸上で前記照射光学系より電子線の進行方向の下流側で、かつ前記試料の配置される位置より電子線の進行方向上流側に第1の電子線バイプリズムが配置されるとともに、前記試料と前記結像レンズ系の1つもしくは複数のレンズを介して前記第1の電子線バイプリズムの電子線の進行方向下流側に第2の電子線バイプリズムが配置され、
前記第1の電子線バイプリズムより電子線の進行方向の下流側第1番目に位置する電磁レンズにおいて、前記電磁レンズの磁場中で前記第1の電子線バイプリズムの像が1回もしくは複数回結像するとともに電子線の進行方向の下流側第2番目以降に位置する電磁レンズの物面にも結像され、さらに、より後段のレンズ系に結像作用が引き継がれる電子光学系を有する
ことを特徴とする電子線装置。 - 前記試料が配置される光軸上の位置が、前記第1の電子線バイプリズムの像が結像する1つの像面もしくは複数の像面のいずれか1つと一致している
ことを特徴とする請求項1に記載の電子線装置。 - 前記第1の電子線バイプリズムと前記第2の電子線バイプリズムとが前記電子光学系の光軸に直交する互いに平行な平面内に配置される
ことを特徴とする請求項1に記載の電子線装置。 - 前記第1の電子線バイプリズムと前記第2の電子線バイプリズムとが、それぞれ独立にその位置の移動、電極の回転を行うことができるとともに、該両電子線バイプリズムに、それぞれ独立に電圧を印加できる
ことを特徴とする請求項1に記載の電子線装置。 - 電子線の光源と、
前記光源から放出される電子線を試料に照射するための照射光学系と、
前記電子線が照射する試料を保持するための試料保持装置と、
前記試料の像を結像するための結像レンズ系と、を有する電子線装置であって、
電子線の光軸上で前記照射光学系より電子線の進行方向の下流側で、かつ前記結像レンズ系より電子線の進行方向上流側に試料が配置され、前記結像レンズ系に属する電子線の進行方向の第1番目の電磁レンズの磁場中に第1の電子線バイプリズムが配置されるとともに、前記第1の電子線バイプリズムの電子線の進行方向下流側に第2の電子線バイプリズムが配置される
ことを特徴とする電子線装置。 - 前記試料より電子線の進行方向の下流側第1番目に位置する前記電磁レンズにおいて、該電磁レンズの磁場中で前記試料の像が1回もしくは複数回結像するとともに、電子線の進行方向の下流側第2番目以降に位置する電磁レンズの物面にも結像され、さらに、より後段のレンズ系に結像作用が引き継がれる電子光学系を有する
ことを特徴とする請求項5に記載の電子線装置。 - 前記第1の電子線バイプリズムが配置される光軸上の位置が、前記試料が結像する1つの像面もしくは複数の像面のいずれか1つと一致している
ことを特徴とする請求項6に記載の電子線装置。 - 前記第1の電子線バイプリズムと前記第2の電子線バイプリズムとが前記電子光学系の光軸に直交する互いに平行な平面内に配置される
ことを特徴とする請求項5に記載の電子線装置。 - 前記第1の電子線バイプリズムと前記第2の電子線バイプリズムとが、それぞれ独立にその位置の移動、電極の回転を行うことができるとともに、該両電子線バイプリズムに、それぞれ独立に電圧を印加できる
ことを特徴とする請求項5に記載の電子線装置。
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